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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】独特の記憶容量を有するメモリダイ
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/06 20060101AFI20250212BHJP
【FI】
G06F12/06 515C
【請求項の数】 22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023113771
(22)【出願日】2023-07-11
(65)【公開番号】P2024014776
(43)【公開日】2024-02-01
【審査請求日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】17/870,055
(32)【優先日】2022-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511242535
【氏名又は名称】サンディスク テクノロジーズ エルエルシー
【住所又は居所原語表記】5080 Spectrum Drive,Suite 1050W,Addison,Texas 75001,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(72)【発明者】
【氏名】シャン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ディーパンシュ ダッタ
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-057193(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0341786(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 12/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリダイであって、
複数のメモリブロックを備え、各メモリブロックは、前記メモリダイがTLC動作モードにあるときに各メモリセルに3ビットのデータを記憶するように構成された複数のメモリセルを含み、
前記メモリダイが、前記TLC動作モードで動作するときに非バイナリデータ容量を有し、
前記メモリダイが前記TLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、前記非バイナリデータ容量に寄与する第1の複数のメインブロックと、前記非バイナリデータ容量に寄与しない複数の拡張ブロックとを含み、
前記メモリダイがQLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、バイナリデータ容量に寄与する第2の複数のメインブロックを含み、
前記第2の複数のメインブロックが、前記第1の複数のメインブロックより大きい、メモリダイ。
【請求項2】
前記TLC動作モードで動作するときの前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683ギガビット(683Gb)の倍数である、請求項1に記載のメモリダイ。
【請求項3】
前記TLC動作モードで動作するときの前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683ギガビット(683Gb)である、請求項2に記載のメモリダイ。
【請求項4】
前記第1の複数のメインブロックが、前記複数のメモリブロックの80パーセント以下である、請求項に記載のメモリダイ。
【請求項5】
前記複数のメモリブロックを含むアレイ層と重なるCMOS層を更に含む、請求項1に記載のメモリダイ。
【請求項6】
メモリデバイスであって、
複数のメモリダイを備え、前記メモリダイが複数のメモリブロックを含み、前記メモリブロックは、前記メモリダイがTLC動作モードで動作しているときに各メモリセルに3ビットのデータを記憶するように構成された複数のメモリセルを含み、
前記メモリダイが前記TLC動作モードで動作しているとき、前記メモリダイの各々が非バイナリデータ容量を有し、前記メモリダイが組み合わされて、バイナリデータ容量を有する前記メモリデバイスを提供する、メモリデバイス。
【請求項7】
前記TLC動作モードで動作するときの前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683ギガビット(683Gb)の倍数である、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記TLC動作モードで動作するときの前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683ギガビット(683Gb)である、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記メモリダイの各々における前記複数のメモリブロックが、前記TLC動作モードで動作するときに前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量に寄与するメインブロックと、前記TLC動作モードで動作するときに前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量に寄与しない拡張ブロックとを含む、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記メモリダイが、QLC動作モードで動作するように構成することができ、前記メモリダイが、前記QLC動作モードで動作するときにバイナリデータ容量を有する、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
前記メモリダイが前記TLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、前記非バイナリデータ容量に寄与するメインブロックの第1のセットを含み、
前記メモリダイがQLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、前記バイナリデータ容量に寄与するメインブロックの第2のセットを含み、
前記第2の複数のメインブロックが、前記第1の複数のメインブロックより大きい、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記第1の複数のメインブロックが、前記複数のメモリブロックの80パーセント以下である、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記メモリダイの各々が、前記複数のメモリブロックを有するアレイ層と、前記アレイ層と重なるCMOS層とを含む、請求項に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
複数のメモリデバイスを作製する方法であって、
複数のメモリブロックに配置された複数のメモリセルをそれぞれ含む複数のアレイ層を形成するステップと、
前記アレイ層を、前記複数のメモリセルをプログラムし、読み出し、消去するための電気構成要素を含む複数のCMOS層と接合して、複数のメモリダイを形成するステップと、
前記複数のメモリダイの第1のセットを、TLC動作モードにおいて非バイナリデータ容量で動作するように構成するステップと、
前記複数のメモリダイの第2のセットを、QLC動作モードにおいてバイナリデータ容量で動作するように構成するステップと、を含む、方法。
【請求項15】
メモリダイの前記第1のセットの各メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683Gbの倍数である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
メモリダイの前記第1のセットの各メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683Gbである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
メモリダイの前記第2のセットの各メモリダイの前記バイナリデータ容量が、1Tbである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
メモリダイの前記第1のセットの複数のメモリダイを、バイナリデータ容量を有する単一のメモリデバイスに組み合わせるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
メモリダイであって、
複数のメモリセルをそれぞれ含む複数のメモリブロックを備え、
前記メモリダイがTLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、前記メモリダイの非バイナリデータ容量に寄与する第1の複数のメインメモリブロックと、前記メモリブロックの前記非バイナリデータ容量に寄与しない複数の拡張ブロックとを含み、
前記メモリダイがQLC動作モードにあるとき、前記複数のメモリブロックが、バイナリデータ容量に寄与する第2の複数のメインメモリブロックを含み、
前記第2の複数のメインメモリブロックが、前記第1の複数のメインメモリブロックより大きい、メモリダイ。
【請求項20】
前記複数のメモリセルが、メモリセル当たり3ビットのデータを記憶するように構成されている、請求項19に記載のメモリダイ。
【請求項21】
前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683Gbの倍数である、請求項2に記載のメモリダイ。
【請求項22】
前記メモリダイの前記非バイナリデータ容量が、683Gbである、請求項2に記載のメモリダイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にメモリデバイスに関し、より詳細には、メモリセル当たりマルチビットモードで動作するように構成されたメモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリは、携帯電話、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタント、電子医療機器、モバイルコンピューティングデバイス、サーバ、ソリッドステートドライブ、非モバイルコンピューティングデバイス、及び他のデバイスなどの様々な電子デバイスに広く使用されている。半導体メモリは、不揮発性メモリ又は揮発性メモリを含むことがある。不揮発性メモリにより、不揮発性メモリが電源(例えば、電池)に接続されていないときでも、情報を記憶及び保持することが可能になる。
【0003】
そのような不揮発性メモリデバイスは、概して、複数のメモリセルを有するアレイウェハと、メモリブロック内のメモリセルをプログラムし、読み出し、消去するための電気構成要素を含むCMOSウェハとを含む、1つ以上のメモリダイを含む。技術の向上に伴い、アレイウェハサイズは、CMOSウェハサイズより急速に減少している。
【0004】
メモリ製品は、従来、バイナリ容量、例えば、256GB、512GB、1TB、2TBなどを有する。言い換えれば、ギガバイト、テラバイトなどのいずれかで測定されるように、多くのメモリ製品の容量は、従来、2であり、nは0又は正の整数である。同様に、これらのメモリ製品に見られるメモリダイは、ギガビット、テラビットなど(例えば、256Gb、512Gb、1Tb、2Tbなど)で測定されるが、従来、バイナリ容量を有する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様は、複数のメモリブロックを含むメモリダイに関する。各メモリブロックは、メモリダイがTLC動作モードにあるときに各メモリセルに3ビットのデータを記憶するように構成された複数のメモリセルを含む。メモリダイは、TLC動作モードで動作しているとき、非バイナリデータ容量を有する。
【0006】
本開示の別の態様によれば、TLC動作モードで動作するときのメモリダイの非バイナリデータ容量は、683ギガビット(683Gb)の倍数である。
【0007】
本開示の更に別の態様によれば、TLC動作モードで動作するときのメモリダイの非バイナリデータ容量は、683ギガビット(683Gb)である。
【0008】
本開示の更に別の態様によれば、複数のメモリブロックは、TLC動作モードで動作するときにメモリダイの非バイナリデータ容量に寄与するメインブロックと、TLC動作モードで動作するときにメモリダイの非バイナリデータ容量に寄与しない拡張ブロックとを含む。
【0009】
本開示の更なる態様によれば、メモリダイは、QLC動作モードで動作するように構成することができ、メモリダイは、QLC動作モードで動作するときにバイナリデータ容量を有する。
【0010】
本開示の更なる態様によれば、メモリダイがTLC動作モードにあるとき、複数のメモリブロックは、非バイナリデータ容量に寄与する第1の複数のメインブロックと、非バイナリデータ容量に寄与しない複数の拡張ブロックとを含み、メモリダイがQLC動作モードにあるとき、複数のメモリブロックは、バイナリデータ容量に寄与する第2の複数のメインブロックを含む。第2の複数のメインブロックは、第1の複数のメインブロックより大きい。
【0011】
本開示のまた更なる態様によれば、第1の複数のメインブロックは、複数のメモリブロックの80パーセント以下である。
【0012】
本開示の別の態様によれば、メモリダイは、複数のメモリブロックを含むアレイ層と重なるCMOS層を更に含む。
【0013】
本開示の別の態様は、メモリデバイスがTLC動作モードで動作しているときに各メモリセルに3ビットのデータを記憶するように構成されたメモリセルを有する複数のメモリブロックをそれぞれ含む複数のメモリダイを含むメモリデバイスに関する。TLC動作モードで動作しているとき、メモリダイの各々は、非バイナリデータ容量を有し、メモリダイは組み合わされて、バイナリデータ容量を有するメモリデバイスを提供する。
【0014】
本開示の別の態様によれば、TLC動作モードで動作するときのメモリダイの非バイナリデータ容量は、683ギガビット(683Gb)の倍数である。
【0015】
本開示の更に別の態様によれば、TLC動作モードで動作するときのメモリダイの非バイナリデータ容量は、683ギガビット(683Gb)である。
【0016】
本開示の更に別の態様によれば、メモリダイの各々における複数のメモリブロックは、TLC動作モードで動作するときにメモリダイの非バイナリデータ容量に寄与するメインブロックと、TLC動作モードで動作するときにメモリダイの非バイナリデータ容量に寄与しない拡張ブロックとを含む。
【0017】
本開示の更なる態様によれば、メモリダイは、QLC動作モードで動作するように構成することができ、メモリダイは、QLC動作モードで動作するときにバイナリデータ容量を有する。
【0018】
本開示のまた更なる態様によれば。メモリダイがTLC動作モードにあるとき、複数のメモリブロックは、非バイナリデータ容量に寄与するメインブロックの第1のセットを含み、メモリダイがQLC動作モードにあるとき、複数のメモリブロックは、バイナリデータ容量に寄与するメインブロックの第2のセットを含む。第2の複数のメインブロックは、第1の複数のメインブロックより大きい。
【0019】
本開示のまた更なる態様によれば、第1の複数のメインブロックは、複数のメモリブロックの80パーセント以下である。
【0020】
本開示の別の態様によれば、メモリダイの各々は、複数のメモリブロックを有するアレイ層と、アレイ層と重なるCMOS層とを含む。
【0021】
本開示のまた別の態様は、複数のメモリデバイスを作製する方法に関する。方法は、複数のアレイ層を形成するステップを含む。アレイ層の各々は、複数のメモリブロックに配置された複数のメモリセルを含む。方法は、アレイ層を、複数のメモリセルをプログラムし、読み出し、消去するための電気構成要素を含む複数のCMOS層と接合して、複数のメモリダイを形成するステップに続く。方法は、複数のメモリダイの第1のセットを、TLC動作モードにおいて非バイナリデータ容量で動作するように構成するステップに進む。方法は、複数のメモリダイの第2のセットを、QLC動作モードにおいてバイナリデータ容量で動作するように構成するステップに続く。
【0022】
本開示の別の態様によれば、メモリダイの第1のセットの各メモリダイの非バイナリデータ容量は、683Gbの倍数である。
【0023】
本開示の更に別の態様によれば、メモリダイの第1のセットの各メモリダイの非バイナリデータ容量は、683Gbである。
【0024】
本開示の更に別の態様によれば、メモリダイの第2のセットの各メモリダイのバイナリデータ容量は、1Tbである。
【0025】
本開示の更なる態様によれば、方法は、メモリダイの第1のセットの複数のメモリダイを、バイナリデータ容量を有する単一のメモリデバイスに組み合わせるステップを更に含む。
【0026】
本開示の更なる態様は、複数のメモリブロックを含むメモリダイに関する。各メモリブロックは、複数のメモリセルを含む。複数のメモリブロックは、メモリダイのデータ容量に寄与する複数のメインメモリブロックと、メモリブロックのデータ容量に寄与しない複数の拡張ブロックとを含む。メモリダイのデータ容量は、非バイナリ量である。
【0027】
本開示の別の態様によれば、複数のメモリセルは、メモリセル当たり3ビットのデータを記憶するように構成される。
【0028】
本開示の更に別の態様によれば、メモリダイの非バイナリデータ容量は、683Gbの倍数である。
【0029】
本開示の更に別の態様によれば、メモリダイの非バイナリデータ容量は、683Gbである。
【0030】
本開示のまた別の態様は、メモリデバイスを動作させる方法に関する。方法は、少なくとも1つのメモリダイを含むメモリデバイスを準備するステップを含む。メモリダイは、複数のメモリブロックを含み、非バイナリ量である最大データ容量を有する。方法は、メモリダイのメモリセルを最大データ容量にプログラムするステップを更に含む。
【0031】
本開示の別の態様によれば、複数のメモリセルは、メモリセル当たり3ビットのデータを記憶するように構成される。
【0032】
本開示の更に別の態様によれば、最大データ容量は、683Gbの倍数である。
【0033】
本開示の更に別の態様によれば、最大データ容量は683Gbである。
【0034】
本開示の更に別の態様は、複数のメモリブロックを含むメモリダイに関する。各メモリブロックは、メモリダイがTLC動作モードにあるときに各メモリセルに3ビットのデータを記憶するように構成された複数のメモリセルを含む。メモリダイは、TLC動作モードで動作するときに683Gbのデータ容量を有する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
添付の図に示される例示的な実施形態を参照して、より詳細な説明を以下に記載する。これらの図は、本開示の例示的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。本開示は、添付の図面の使用を通じて、追加の特異性及び詳細とともに記載及び説明される。
図1A】例示的なメモリデバイスのブロック図である。
図1B】例示的な制御回路のブロック図である。
図2図1Aのメモリアレイの例示的な二次元構成におけるメモリセルのブロックを示す。
図3A】NANDストリングにおける例示的な浮遊ゲートメモリセルの断面図を示す。
図3B】NANDストリングにおける例示的な浮遊ゲートメモリセルの断面図を示す。
図4A】NANDストリングにおける例示的な電荷トラップメモリセルの断面図を示す。
図4B】NANDストリングにおける例示的な電荷トラップメモリセルの断面図を示す。
図5図1の感知ブロックSB1の例示的なブロック図を示す。
図6A図1のメモリアレイの例示的な三次元構成におけるブロックのセットの斜視図である。
図6B図6Aのブロックのうちの1つの一部分の例示的な断面図を示す。
図6C図6Bのスタックのメモリホール直径のプロットを示す。
図6D図6Bのスタックの領域622の拡大図を示す。
図7A図6Bのスタックの例示的なワード線層WLL0の上面図である。
図7B図6Bのスタックの例示的な上部誘電体層DL116の上面図である。
図8】CMOS層及びアレイ層を有する例示的なメモリダイの斜視図である。
図9】チップアンダーアレイ(chip under array、CUA)構造を有する例示的なメモリダイの断面図である。
図10】メモリセル当たり1ビット(SLC)にプログラムされたメモリセルのグループの閾値電圧分布を示す。
図11】メモリセル当たり3ビット(TLC)にプログラムされたメモリセルのグループの閾値電圧分布を示す。
図12】メモリセル当たり4ビット(QLC)にプログラムされたメモリセルのグループの閾値電圧分布を示す。
図13A】256GBのデータ容量を有し、かつ683Gbのデータ容量をそれぞれ有する3つのメモリダイを含む、第1のメモリデバイスの概略図である。
図13B】512GBのデータ容量を有し、かつ683Gbのデータ容量をそれぞれ有する6つのメモリダイを含む、第1のメモリデバイスの概略図である。
図14】メモリダイがQLC(メモリセル当たり4ビット)動作方式で動作しているとき、例示的なメモリダイ内のどのメモリブロックがメインブロックであり、どのメモリブロックが拡張ブロックであるかを示すプロットである。
図15】メモリダイがTLC(メモリセル当たり3ビット)動作方式で動作しているとき、例示的なメモリダイ内のどのメモリブロックがメインブロックであり、どのメモリブロックが拡張ブロックであるかを示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、非従来型(非バイナリ)データ容量を有する低コストメモリデバイスに関するが、他のそのようなメモリダイと接合して、従来型(バイナリ)データ容量を有するメモリデバイスを形成することができる。より具体的には、メモリダイは、TLC(メモリセル当たり3ビット)記憶方式で動作している間、683ギガビット(683Gb)のデータ容量を有する。例示的な一実施形態では、3つのそのようなメモリダイは、256ギガバイト(256GB)の記憶容量を有する単一のメモリデバイス内に一緒にパッケージ化される。他の実施形態では、例えば512GB、1TB、2TB、4TBなどのバイナリデータ容量を有する他のメモリデバイスを形成するために、異なる数のメモリダイが一緒にパッケージ化され得る。
【0037】
メモリダイはまた、QLC(データセル当たり4ビット)記憶方式で動作されるように、かつQLC記憶方式で動作するときにバイナリデータ容量を有するように構成され得る。
【0038】
図1Aは、非バイナリ容量を有する1つ以上のメモリダイ108を含む例示的なメモリデバイス100のブロック図である。メモリダイ108は、メモリセルのアレイなどのメモリセルのメモリ構造126、制御回路110、及び読み出し/書き込み回路128を含む。メモリ構造126は、行デコーダ124を介してワード線によりアドレス指定可能であり、列デコーダ132を介してビット線によりアドレス指定可能である。読み出し/書き込み回路128は、複数の感知ブロックSB1、SB2、...SBp(感知回路)を含み、メモリセルのページを並列に読み出すか又はプログラムすることを可能にする。典型的には、コントローラ122は、1つ以上のメモリダイ108と同じメモリデバイス100(例えば、リムーバブル記憶カード)に含まれる。コマンド及びデータは、データバス120を介してホスト140とコントローラ122との間で転送され、線118を介してコントローラと1つ以上のメモリダイ108との間で転送される。
【0039】
メモリ構造126は、二次元又は三次元であり得る。メモリ構造126は、三次元アレイを含むメモリセルのうちの1つ以上のアレイを含み得る。メモリ構造126は、複数のメモリレベルが、介在する基板なしでウェハなどの単一の基板の上方に形成された(かつ、基板内には形成されない)モノリシック三次元メモリ構造を含み得る。メモリ構造126は、シリコン基板の上方に配置されたアクティブ領域を有するメモリセルのアレイのうちの1つ以上の物理レベルでモノリシックに形成された任意の種類の不揮発性メモリを含み得る。メモリ構造126は、関連する回路が基板の上方又は内部にあるかどうかに関わらず、メモリセルの動作に関連する回路を有する不揮発性メモリデバイスにあり得る。
【0040】
制御回路110は、読み出し/書き込み回路128と協働して、メモリ構造126でメモリ動作を実行し、ステートマシン112、オンチップアドレスデコーダ114及び電力制御モジュール116を含む。ステートマシン112は、メモリ動作のチップレベル制御を提供する。
【0041】
記憶領域113は、例えば、プログラミングパラメータのために提供され得る。プログラミングパラメータとしては、プログラム電圧、プログラム電圧バイアス、メモリセルの位置を示す位置パラメータ、接触線コネクタの厚さパラメータ、検証電圧などが挙げられ得る。位置パラメータは、NANDストリングのアレイ全体内のメモリセルの位置、特定のNANDストリンググループにおけるメモリセルの位置、特定の平面上のメモリセルの位置などを示し得る。接触線コネクタの厚さパラメータは、接触線コネクタ、基板、又は接触線コネクタが構成されている材料などの厚さを示し得る。
【0042】
オンチップアドレスデコーダ114は、ホスト又はメモリコントローラによって使用されるものと、デコーダ124及び132によって使用されるハードウェアアドレスとの間のアドレスインターフェースを提供する。電力制御モジュール116は、メモリ動作中にワード線及びビット線に供給される電力及び電圧を制御する。これは、ワード線、SGS及びSGDトランジスタ、並びにソース線のためのドライバを含むことができる。感知ブロックは、1つのアプローチにおいて、ビット線ドライバを含むことができる。SGSトランジスタは、NANDストリングのソース端での選択ゲートトランジスタであり、SGDトランジスタは、NANDストリングのドレイン端での選択ゲートトランジスタである。
【0043】
いくつかの実施形態では、構成要素の一部を組み合わせることができる。様々な設計において、メモリ構造126以外の構成要素のうちの1つ以上(単独で又は組み合わせて)は、本明細書で説明される活動を実行するように構成されている少なくとも1つの制御回路と考えることができる。例えば、制御回路は、制御回路110、ステートマシン112、デコーダ114/132、電力制御モジュール116、感知ブロックSBb、SB2、...、SBp、読み出し/書き込み回路128、コントローラ122などのうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0044】
制御回路は、メモリセルのうちの1つのセットに対してプログラム及び検証動作を実行するように構成されたプログラミング回路を含むことができ、メモリセルのうちの1つのセットは、複数のデータ状態の中の1つのデータ状態を表すように割り当てられたメモリセルと、複数のデータ状態間の別のデータ状態を表すように割り当てられたメモリセルと、を含み、プログラム及び検証動作は、複数のプログラム及び検証の反復を含み、それぞれのプログラム及び検証の反復では、プログラミング回路は、1つの選択されたワード線のプログラミングを実行し、その後、プログラミング回路は、選択されたワード線に検証信号を適用する。制御回路はまた、1つのデータ状態の検証試験に合格するメモリセルのカウントを取得するように構成されたカウント回路を含み得る。制御回路はまた、カウントが閾値をそれだけ超える量に基づいて、プログラミング動作が完了したかどうかを決定するように構成された決定回路を含むことができる。
【0045】
例えば、図1Bは、プログラミング回路151、カウント回路152、及び決定回路153を含む例示的な制御回路150のブロック図である。
【0046】
オフチップコントローラ122は、プロセッサ122c、ROM122a及びRAM122bなどの記憶デバイス(メモリ)、並びにエラー訂正コード(error-correction code、ECC)エンジン245を含み得る。ECCエンジンは、Vth分布の上部テールが高くなりすぎたときに生じる数々の読み出しエラーを訂正し得る。しかしながら、場合によっては、訂正不可能なエラーが存在し得る。本明細書で提供される技術は、訂正不可能なエラーが発生する可能性を低減する。
【0047】
記憶デバイス122a、122bは、命令のセットなどのコードを含み、プロセッサ122cは、この命令のセットを実行して本明細書に記載される機能を提供するように動作可能である。代替的に又は追加的に、プロセッサ122cは、1つ以上のワード線内のメモリセルの予約領域など、メモリ構造126の記憶デバイス126aからコードにアクセスし得る。例えば、コードは、プログラミング、読み出し、及び消去動作などのために、メモリ構造126にアクセスするために、コントローラ122によって使用され得る。コードは、起動コード及び制御コード(例えば、命令のセット)を含み得る。起動コードは、起動又はスタートアッププロセス中にコントローラ122を初期化し、コントローラ122がメモリ構造126にアクセスできるようにするソフトウェアである。コードは、1つ以上のメモリ構造126を制御するためにコントローラ122によって使用され得る。電源投入されると、プロセッサ122cは、実行のためにROM122a又は記憶デバイス126aからブートコードをフェッチし、ブートコードはシステム構成要素を初期化し、制御コードをRAM122bにロードする。制御コードがRAM122bにロードされると、制御コードはプロセッサ122cによって実行される。制御コードは、メモリの制御及び割り当て、命令の処理の優先順位付け、並びに入力及び出力ポートの制御などの基本タスクを実行するためのドライバを含む。
【0048】
一般に、制御コードは、以下で更に考察されるフロー図のステップを含む、本明細書に記載される機能を実行する命令を含むことができ、以下で更に考察されるものを含む電圧波形を提供することができる。
【0049】
一実施形態では、ホストは、本明細書に記載される方法を実行するために、1つ以上のプロセッサと、1つ上のプロセッサをプログラムするためのプロセッサ可読コード(例えば、ソフトウェア)を記憶する1つ以上のプロセッサ可読記憶デバイス(RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートメモリ)と、を含むコンピューティングデバイス(例えば、ノートブック、デスクトップ、スマートフォン、タブレット、デジタルカメラ)である。ホストはまた、1つ以上のプロセッサと通信する、追加のシステムメモリ、1つ以上の入力/出力インターフェース、及び/又は1つ以上の入力/出力デバイスを含み得る。
【0050】
NANDフラッシュメモリに加えて、他の種類の不揮発性メモリを使用することもできる。
【0051】
半導体メモリデバイスは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、「DRAM」)、又はスタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、「SRAM」)デバイスなどの揮発性メモリデバイス、抵抗ランダムアクセスメモリ(resistive random access memory、「ReRAM」)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read only memory、「EEPROM」)、フラッシュメモリ(EEPROMのサブセットと見なすこともできる)、強誘電性ランダムアクセスメモリ(ferroelectric random access memory、「FRAM」)、及び磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(magnetoresistive random access memory、「MRAM」)などの不揮発性メモリデバイス並びに情報を記憶する能力がある他の半導体素子を含む。メモリデバイスの各タイプは、異なる構成を有してもよい。例えば、フラッシュメモリデバイスは、NAND又はNOR構成で構成され得る。
【0052】
メモリデバイスは、受動素子及び/又は能動素子から、任意の組み合わせで形成されてもよい。非限定的な例として、受動半導体メモリ素子は、ReRAMデバイス素子を含み、これはいくつかの実施形態では、アンチヒューズ、又は相変化材料などの抵抗率スイッチング記憶素子、及び任意選択的にダイオード、又はトランジスタなどのステアリング素子を含む。更に非限定的な例として、能動半導体メモリ素子は、EEPROM及びフラッシュメモリデバイス素子を含み、これはいくつかの実施形態では、浮遊ゲート、導電性ナノ粒子、又は電荷蓄積誘電材料などの電荷蓄積領域を含有する素子を含む。
【0053】
複数のメモリ素子は、複数のメモリ素子が直列に接続されているように、又は各素子が個々にアクセス可能であるように構成され得る。非限定的な例として、NAND構成(NANDメモリ)内のフラッシュメモリデバイスは、典型的には、直列に接続されたメモリ素子を含む。NANDストリングは、メモリセル及びSGトランジスタを含む直列接続トランジスタのセットの例である。
【0054】
NANDメモリアレイは、ストリングが、単一のビット線を共有しグループとしてアクセスされる複数のメモリ素子で構成される、複数のメモリストリングからアレイが構成されるように構成され得る。代替的に、メモリ素子は、各素子が個々にアクセス可能であるように構成され得、例えば、NORメモリアレイであるように構成され得る。NAND及びNORメモリ構成は、例であり、メモリ素子は、別法で構成されてもよい。基板内及び/又は基板の上に位置する半導体メモリ素子は、二次元メモリ構造、若しくは三次元メモリ構造などの二次元又は三次元で配置され得る。
【0055】
二次元メモリ構造では、半導体メモリ素子は、単一の平面又は単一のメモリデバイスレベルに配置される。典型的には、二次元メモリ構造では、メモリ素子は、メモリ素子を支持する基板の主表面に実質的に平行に延在する平面(例えば、x-y方向平面)に配置される。基板は、ウェハであり、ウェハの上又はウェハ内にメモリ素子の層が形成されるウェハであってもよく、あるいはメモリ素子が形成された後にメモリ素子に取り付けられるキャリア基板であってもよい。非限定的な例として、基板は、シリコンなどの半導体を含み得る。
【0056】
メモリ素子は、複数の行及び/又は列などの整列したアレイにおいて単一のメモリデバイスレベルに配置され得る。しかしながら、メモリ素子は非規則的又は非直交構成で配列され得る。メモリ素子は各々2つ以上の電極又はビット線及びワード線などの接触線を有し得る。
【0057】
三次元メモリアレイは、メモリ素子が複数の平面又は複数のメモリデバイスレベルを占有するように配置され、それによって、三次元(すなわち、x、y、及びz方向であり、z方向は基板の主表面に実質的に垂直であり、x及びy方向は基板の主表面に実質的に平行である)の構造を形成する。
【0058】
非限定的な例として、三次元メモリ構造は、複数の二次元メモリデバイスレベルのスタックとして垂直に配置され得る。別の非限定的な例として、三次元メモリアレイは、それぞれの列が複数のメモリ素子を有する複数の垂直列(例えば、基板の主表面に対して実質的に垂直、すなわちy方向に延在する列)として配置され得る。列は、二次元構成、例えば、x-y平面に配置されてもよく、複数の垂直にスタックメモリ面に素子があるメモリ素子の三次元配置をもたらす。三次元のメモリ素子の他の構成が、三次元メモリアレイを構成することもできる。
【0059】
非限定的な例として、NANDストリングの三次元アレイでは、メモリ素子は、単一の水平(例えば、x-y)メモリデバイスレベル内にNANDストリングを形成するようにまとめて結合され得る。代替的に、メモリ素子は、複数の水平メモリデバイスレベルにわたって横断する垂直なNANDストリングを形成するように一緒に結合され得る。いくつかのNANDストリングが単一のメモリレベルでメモリ素子を含有し、他のストリングが複数のメモリレベルにわたるメモリ素子を含有する、他の三次元構成を想定することができる。三次元メモリアレイはまた、NOR構成及びReRAM構成で設計されてもよい。
【0060】
典型的には、モノリシック三次元メモリアレイでは、1つ以上のメモリデバイスレベルが単一の基板の上方に形成される。任意選択的に、モノリシック三次元メモリアレイは、単一の基板内に少なくとも部分的に1つ以上のメモリ層も有し得る。非限定的な例として、基板は、シリコンなどの半導体を含み得る。モノリシック三次元アレイでは、アレイのそれぞれのメモリデバイスレベルを構成する層は、典型的には、アレイの下方のメモリデバイスレベルの層上に形成される。しかしながら、モノリシック三次元メモリアレイの隣接するメモリデバイスレベルの層は、共有されてもよいか、又はメモリデバイスレベル間に介在する層を有してもよい。
【0061】
別の観点から、二次元アレイが別個に形成され、次いでまとめてパッケージ化されて、複数のメモリ層を有する非モノリシックメモリデバイスを形成してもよい。例えば、非モノリシックスタックメモリは、メモリレベルを別個の基板上に形成することと、次いで、メモリレベルを互いの上にスタックすることとによって構築され得る。基板は、スタック前にメモリデバイスレベルから薄くされるか、又は除去され得るが、メモリデバイスレベルが別個の基板にわたって最初に形成されるため、結果として得られるメモリアレイはモノリシック三次元メモリアレイではない。更に、複数の二次元メモリアレイ又は三次元メモリアレイ(モノリシック又は非モノリシック)は、別個のチップ上に形成され、次いでまとめてパッケージ化されてスタックチップメモリデバイスを形成してもよい。
【0062】
図2は、図1のメモリアレイ126の例示的な二次元構成におけるメモリセルのブロック200、210を示す。メモリアレイ126は、多くのそのようなブロック200、210を含み得る。それぞれの例示的なブロック200、210は、数々のNANDストリングと、ブロック間で共有される対応のビット線、例えば、BL0、BL1、...と、を含む。それぞれのNANDストリングは、一端でドレイン側選択ゲート(drain-side select gate、SGD)に接続され、ドレイン選択ゲートの制御ゲートは、共通のSGD線を介して接続される。NANDストリングは、それらの他端でソース側選択ゲート(source-side select gate、SGS)に接続され、次に、共通のソース線220に接続される。112本のワード線、例えばWL0~WL111は、SGSとSGDとの間に延在する。いくつかの実施形態では、メモリブロックは、112本より多い又は少ないワード線を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メモリブロックは、164本のワード線を含む。場合によっては、ユーザデータを含まないダミーワード線も、選択ゲートトランジスタに隣接するメモリアレイに使用され得る。そのようなダミーワード線は、エッジデータワード線を特定のエッジ効果から遮蔽し得る。
【0063】
メモリアレイに提供され得る不揮発性メモリの1つのタイプは、図3A及び図3Bに示されるタイプのような浮遊ゲートメモリである。しかしながら、他のタイプの不揮発性メモリを使用することもできる。以下で更に詳細に考察されるように、図4A及び図4Bに示される別の実施例では、電荷トラップメモリセルは、導電性浮遊ゲートの代わりに非導電性誘電体材料を使用して、不揮発的に電荷を蓄積する。酸化ケイ素、窒化ケイ素、及び酸化ケイ素(「ONO」)から形成された三層誘電体は、導電性制御ゲートとメモリセルチャネルの上の半導電性基板の表面との間に挟まれる。セルは、セルチャネルから窒化物に電子を注入することによってプログラムされ、それらの電子は補足され、限られた領域に蓄積される。次いで、この蓄積電荷は、検出可能な方法で、セルのチャネルの一部分の閾値電圧を変化させる。セルは、ホットホールを窒化物に注入することによって消去される。同様のセルは、ドープポリシリコンゲートがメモリセルチャネルの一部分上に延在して別個の選択トランジスタを形成するスプリットゲート構成で提供され得る。
【0064】
別のアプローチでは、NROMセルが使用される。例えば、2ビットがそれぞれのNROMセルに記憶され、ONO誘電体層は、ソース拡散とドレイン拡散との間のチャネルを横切って延在する。一方のデータビットの電荷は、ドレインに隣接する誘電体層に局在し、他方のデータビットの電荷は、ソースに隣接する誘電体層に局在する。多状態のデータ記憶は、絶縁体内の空間的に分離された電荷蓄積領域のバイナリ状態を別々に読み出すことによって取得される。他のタイプの不揮発性メモリも既知である。
【0065】
図3Aは、NANDストリングにおける例示的な浮遊ゲートメモリセル300、310、320の断面図を示す。この図では、ビット線又はNANDストリング方向はページに入り、ワード線方向は左から右に進む。一例として、ワード線324は、対応のチャネル領域306、316、及び326を含むNANDストリングを横切って延在する。メモリセル300は、制御ゲート302、浮遊ゲート304、トンネル酸化物層305、及びチャネル領域306を含む。メモリセル310は、制御ゲート312、浮遊ゲート314、トンネル酸化物層315、及びチャネル領域316を含む。メモリセル320は、制御ゲート322、浮遊ゲート321、トンネル酸化物層325、及びチャネル領域326を含む。それぞれのメモリセル300、310、320は、異なる対応のNANDストリング内にある。インターポリ誘電体(inter-poly dielectric、IPD)層328も示されている。制御ゲート302、312、322は、ワード線の部分である。接触線コネクタ329に沿った断面図を図3Bに示す。
【0066】
制御ゲート302、312、322は、浮遊ゲート304、314、321を包み込み、制御ゲート302、312、322と浮遊ゲート304、314、321との間の表面接触領域を増加させる。これにより、IPD静電容量が高くなり、より高い結合比につながり、プログラミング及び消去を容易にする。しかしながら、NANDメモリデバイスが縮小されると、隣接するセル300、310、320間の間隔はより小さくなるため、2つの隣接する浮動ゲート302、312、322間に制御ゲート302、312、322及びIPD層328のための空間はほとんどない。
【0067】
代替として、図4A及び図4Bに示されるように、制御ゲート402、412、422が平坦又は平面である平坦又は平面メモリセル400、410、420が開発された。すなわち、制御ゲートはフローティングゲートを包み込まず、電荷蓄積層428とのその接触は、その上方からのみである。この場合、高い浮遊ゲートを有することに利点はない。代わりに、浮遊ゲートはかなり薄くなる。更に、浮遊ゲートを使用して、電荷を蓄積することができ、又は薄い電荷トラップ層を使用して、電荷をトラップすることができる。このアプローチは、プログラミング中にトンネル酸化物を通るトンネリング後に電子が浮遊ゲートを通って移動し得る、電子の弾道性伝導の問題を回避することができる。
【0068】
図4Aは、NANDストリングにおける例示的な電荷トラップメモリセル400、410、420の断面図を示す。図は、図1のメモリセルアレイ126内のメモリセル400、410、420の二次元例として、平坦制御ゲート及び電荷トラップ領域を含むメモリセル400、410、420のワード線方向にある。電荷トラップメモリは、NOR及びNANDフラッシュメモリデバイスで使用され得る。この技術は、電子を蓄積するためにドープ多結晶シリコンなどの導体を使用する浮遊ゲートMOSFET技術とは対照的に、電子を蓄積するためにSiNフィルムなどの絶縁体を使用する。一例として、ワード線424は、対応のチャネル領域406、416、426を含むNANDストリングを横切って延在する。ワード線の部分は、制御ゲート402、412、422を提供する。ワード線の下は、IPD層428、電荷トラップ層404、414、421、ポリシリコン層405、415、425、及びトンネル層409、407、408がある。それぞれの電荷トラップ層404、414、421は、対応のNANDストリング内で連続的に延在する。制御ゲートの平坦な構成は、浮遊ゲートよりも薄くすることができる。加えて、メモリセルを互いに近づけることができる。
【0069】
図4Bは、接触線コネクタ429に沿った図4Aの構造の断面図を示す。NANDストリング430は、SGSトランジスタ431、例示的なメモリセル400、433、...435、及びSGDトランジスタ436を含む。SGS及びSGDトランジスタ431、436内のIPD層428内の通路は、制御ゲート層402及び浮遊ゲート層が通信することを可能にする。例えば、制御ゲート402及び浮遊ゲート層は、ポリシリコンであってもよく、トンネル酸化物層は、酸化ケイ素であってもよい。IPD層428は、N-O-N-O-N構成のように、窒化物(N)及び酸化物(O)のスタックであり得る。
【0070】
NANDストリングは、p型基板領域455、n型ウェル456、及びp型ウェル457を含む基板上に形成されてもよい。N型ソース/ドレイン拡散領域sd1、sd2、sd3、sd4、sd5、sd6、及びsd7は、p型ウェル内に形成される。チャネル電圧Vchは、基板のチャネル領域に直接適用されてもよい。
【0071】
図5は、図1の感知ブロックSB1の例示的なブロック図を示す。1つのアプローチでは、感知ブロックは複数の感知回路を含む。それぞれの感知回路は、データラッチに関連付けられる。例えば、例示的な感知回路550a、551a、552a、及び553aは、それぞれデータラッチ550b、551b、552b、及び553bに関連付けられる。1つのアプローチでは、ビット線の異なるサブセットは、異なる対応の感知ブロックを使用して感知され得る。これにより、感知回路に関連付けられた処理負荷を分割し、それぞれの感知ブロック内の対応のプロセッサによって処理することが可能になる。例えば、SB1の感知回路コントローラ560は、感知回路及びラッチのセットと通信し得る。感知回路コントローラ560は、再充電電圧を設定するためのそれぞれの感知回路に電圧を提供する、再充電回路561を含んでもよい。1つの可能なアプローチでは、例えば、データバス及びローカルバスを介して、それぞれの感知回路に電圧が独立して提供される。別の可能なアプローチでは、共通の電圧が、それぞれの感知回路に同時に提供される。感知回路コントローラ560はまた、再充電回路561、メモリ562、及びプロセッサ563を含み得る。メモリ562は、本明細書に記載の機能を実行するようにプロセッサによって実行可能なコードを記憶し得る。これらの機能は、感知回路550a、551a、552a、553aに関連付けられたラッチ550b、551b、552b、553bを読み出し、ラッチ内のビット値を設定し、感知回路550a、551a、552a、553aの感知ノードに再充電レベルを設定するための電圧を提供することを含み得る。感知回路コントローラ560及び感知回路550a、551a、552a、553aの更なる例示的な詳細を以下に示す。
【0072】
いくつかの実施形態では、メモリセルは、フラグビットを記憶するラッチのセットを含むフラグレジスタを含み得る。いくつかの実施形態では、フラグレジスタの量は、データ状態の量に対応し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のフラグレジスタを使用して、メモリセルを検証するときに使用される検証技術のタイプを制御し得る。いくつかの実施形態では、フラグビットの出力は、特定のセルのブロックが選択されるように、デバイスの関連付けられたロジック、例えば、アドレス復号化回路を修正し得る。バルク動作(例えば、消去動作など)は、フラグレジスタに設定されたフラグを使用するか、又は暗黙アドレッシングなどでフラグレジスタとアドレスレジスタとの組み合わせを使用するか、又は代替的にアドレスレジスタのみを用いたストレートアドレッシングによって実行され得る。
【0073】
図6Aは、図1のメモリアレイ126の例示的な三次元構成におけるブロックのセット600の斜視図である。基板上には、メモリセル(記憶素子)のブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3、並びにブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3によって使用される回路を有する周辺領域604がある。例えば、回路は、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、BLK3の制御ゲート層に接続され得る電圧ドライバ605を含み得る。1つのアプローチでは、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3内の共通の高さの制御ゲート層が一般的に駆動される。基板601はまた、回路の信号を搬送するために導電路内でパターン化された1つ以上の下部金属層とともに、ブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3の下に回路を搬送し得る。ブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3は、メモリデバイスの中間領域602に形成される。メモリデバイスの上部領域603において、1つ以上の上部金属層は、回路の信号を搬送するために導電路内でパターン化される。それぞれのブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3は、メモリセルのスタック領域を含み、スタックの交互レベルはワード線を表す。1つの可能なアプローチでは、それぞれのブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3は、垂直接点が上方金属層まで上方に延在して導電路への接続を形成する、対向する階層側面を有する。4つのブロックBLK0、BLK1、BLK2、及びBLK3が例として示されているが、x方向及び/又はy方向に延在する2つ以上のブロックを使用することができる。
【0074】
1つの可能なアプローチでは、x方向の平面の長さは、ワード線への信号経路が1つ以上の上部金属層に延在する方向(ワード線又はSGD線方向)を表し、また、y方向の平面の幅は、ビット線への信号経路が1つ以上の上部金属層内に延在する方向(ビット線方向)を表す。z方向は、メモリデバイスの高さを表す。
【0075】
図6Bは、図6AのブロックBLK0、BLK1、BLK2、BLK3のうちの1つの一部分の例示的な断面図を示す。ブロックは、交互の導電層及び誘電体層のスタック610を含む。この例では、導電層は、データワード線層(ワード線)WL0~WL111に加えて、2のSGD層、2つのSGS層、並びに4つのダミーワード線層DWLD0、DWLD1、DWLS0、及びDWLS1を含む。誘電体層をDL0~DL116とラベル付けする。更に、NANDストリングNS1及びNS2を含むスタック610の領域が示されている。それぞれのNANDストリングは、ワード線に隣接するメモリセルを形成する材料で充填されたメモリホール618、619を包含する。スタック610の領域622は、図6Dにより詳細に示されており、以下で更に詳細に考察される。
【0076】
スタック610は、基板611と、基板611上の絶縁フィルム612と、ソース線SLの一部分とを含む。NS1は、スタックの底部614にソース端613を有し、スタック610の上部616にドレイン端615を有する。接触線コネクタ(例えば、金属充填スリットなどのスリット)617、620は、ソース線をスタック610の上方にある特定の接触線に接続するように、スタック610を通って延在する相互接続として、スタック610にわたって周期的に設けられてもよい。接触線コネクタ617、620は、ワード線の形成中に使用され、続いて金属で充填されてもよい。ビット線BL0の一部分も示されている。導電ビア621は、ドレイン端615をBL0に接続する。
【0077】
図6Cは、図6Bのスタックのメモリホール直径のプロットを示す。垂直軸は、図6Bのスタックと整列し、メモリホール618及び619の幅(wMH)、例えば直径を示す。図6Aのワード線層WL0~WL111は、一例として繰り返され、スタック内の対応の高さz0~z111にある。そのようなメモリデバイスでは、スタックを介してエッチングされるメモリホールは、非常に高いアスペクト比を有する。例えば、約25~30の深さ対直径比が一般的である。メモリホールは、円形断面を有してもよい。エッチングプロセスにより、メモリホール幅は、ホールの長さに沿って変化し得る。典型的には、直径は、メモリホールの上部から底部へと徐々に小さくなる。すなわち、メモリホールは、テーパ状であり、スタックの底部で狭くなる。場合によっては、選択ゲートの近くのホールの上部にわずかな狭まりが生じ、それにより、直径は、メモリホールの上部から底部までわずかに幅広になってから徐々に小さくなる。
【0078】
メモリホールの幅の不均一性により、メモリセルのプログラム傾斜及び消去速度を含むプログラミング速度は、メモリホールに沿ったそれらの位置に基づいて、例えば、スタック内のそれらの高さに基づいて変化し得る。メモリホールの直径が小さいほど、トンネル酸化物を横切る電場は比較的強くなるため、プログラミング及び消去速度は比較的高くなる。1つのアプローチは、メモリホール直径が同様である、例えば、規定の直径範囲内にある、隣接するワード線のグループを定義することであり、グループ内のワード線ごとに最適化された検証スキームを適用することである。異なるグループは、最適化された異なる検証スキームを有し得る。
【0079】
図6Dは、図6Bのスタック610の領域622の拡大図を示す。メモリセルは、スタックの異なるレベルでワード線層とメモリホールとの交点に形成される。この実施例では、SGDトランジスタ680、681は、ダミーメモリセル682、683、及びデータメモリセルMCの上に提供される。いくつかの層は、例えば、原子層堆積を使用して、メモリホール630の側壁(sidewall、SW)に沿って、及び/又はそれぞれのワード線層内に堆積され得る。例えば、それぞれの列(例えば、メモリホール630内の材料によって形成されるピラー)は、SiN又は他の窒化物などの電荷トラップ層又はフィルム663、トンネル層664、ポリシリコン本体又はチャネル665、及び誘電体コア666を含み得る。ワード線層は、制御ゲートとして遮断酸化物/遮断高k材料660、金属障壁661、及びタングステンなどの導電性金属662を含み得る。例えば、制御ゲート690、691、692、693、及び694が提供される。この実施例では、金属を除く全ての層が、メモリホール630内に提供される。他のアプローチでは、層のいくつかは制御ゲート層内にあり得る。追加のピラーは、異なるメモリホール内に同様に形成される。ピラーは、NANDストリングの柱状アクティブ領域(active area、AA)を形成することができる。
【0080】
メモリセルがプログラムされるとき、電子は、メモリセルに関連する電荷トラップ層の一部に蓄積される。これらの電子は、チャネルからトンネル層を通って電荷トラップ層に引き込まれる。メモリセルのVthは、蓄積電荷量に比例して増加する。消去動作中、電子はチャネルに戻る。
【0081】
メモリホール630のそれぞれは、遮断酸化物層、電荷トラップ層663、トンネリング層664、及びチャネル層を含む複数の環状層で充填され得る。メモリホール630のそれぞれのコア領域は、本体材料で充填され、複数の環状層は、メモリホール630のそれぞれのコア領域とワード線との間にある。
【0082】
NANDストリングは、チャネルの長さが基板上に形成されないため、浮遊体チャネルを有すると見なすことができる。更に、NANDストリングは、スタック内で互いに上方に複数のワード線層によって提供され、誘電体層によって互いに分離される。
【0083】
図7Aは、図6Bのスタック610の例示的なワード線層WL0の上面図を示す。上述のように、三次元メモリデバイスは、交互の導電層及び誘電体層のスタックを含むことができる。導電層は、SGトランジスタ及びメモリセルの制御ゲートを提供する。SGトランジスタに使用される層はSG層であり、メモリセルに使用される層はワード線層である。更に、メモリホールはスタック内に形成され、電荷トラップ材料及びチャネル材料で充填される。これにより、垂直NANDストリングが形成される。ソース線は、スタックの下方のNANDストリングに接続され、ビット線は、スタックの上方のNANDストリングに接続される。
【0084】
三次元メモリデバイス内のブロックBLKはサブブロックに分割することができ、各サブブロックは、共通のSGD制御線を有するNANDストリンググループを含む。例えば、サブブロックSBa、SBb、SBc及びSBd内のSGD線/制御ゲートSGD0、SGD1、SGD2及びSGD3をそれぞれ参照されたい。更に、ブロック内のワード線層を領域に分割することができる。各領域は、それぞれのサブブロック内にあり、メモリデバイスの製造プロセス中にワード線層を処理するために、スタック内に周期的に形成された接触線コネクタ(例えば、スリット)間に延在することができる。この処理は、ワード線層の犠牲材料を金属で置き換えることを含み得る。一般に、接触線コネクタ間の距離は、エッチング剤が横方向に移動して犠牲材料を除去でき、金属が移動して犠牲材料の除去によって作成されるボイドを充填する距離の限界を考慮して、比較的小さくする必要がある。例えば、接触線コネクタ間の距離は、隣接する接触線コネクタ間のメモリホールのいくつかの行を可能にし得る。メモリホール及び接触線コネクタのレイアウトはまた、各ビット線が異なるメモリセルに接続されている間に、領域にわたって延在することができるビット線の数の限界を考慮しなければならない。ワード線層を処理した後、接触線コネクタは、任意選択的に金属で充填されて、スタックを介して相互接続を提供することができる。
【0085】
この実施例では、隣接する接触線コネクタ間には、4行のメモリホールが存在する。ここでの行は、x方向に整列されたメモリホールのグループである。更に、メモリホールの行は、メモリホールの密度を増加させるために千鳥状パターンである。ワード線層又はワード線は、領域WL0a、WL0b、WL0c、及びWL0dに分割され、それぞれが接触線713によって接続される。ブロック内のワード線層の最後の領域は、1つのアプローチにおいて、次のブロック内のワード線層の第1の領域に接続され得る。接触線713は、次に、ワード線層のための電圧ドライバに接続される。領域WL0aは、接触線712に沿って例示的なメモリホール710、711を有する。領域WL0bは、例示的なメモリホール714、715を有する。領域WL0cは、例示的なメモリホール716、717を有する。領域WL0dは、例示的なメモリホール718、719を有する。メモリホールは図7Bにも示されている。各メモリホールは、それぞれのNANDストリングの一部であり得る。例えば、メモリホール710、714、716、及び718は、それぞれNANDストリングNS0_SBa、NS1_SBb、NS2_SBc、NS3_SBd、及びNS4_SBeの一部であり得る。
【0086】
各円は、ワード線層又はSG層におけるメモリホールの断面を表す。破線で示された例示的な円は、メモリホール内の材料によって、及び隣接するワード線層によって提供されるメモリセルを表す。例えば、メモリセル720、721はWL0a内にあり、メモリセル724、725はWL0b内にあり、メモリセル726、727はWL0c内にあり、メモリセル728、729はWL0d内にある。これらのメモリセルは、スタックにおいて共通の高さにある。
【0087】
接触線コネクタ(例えば、金属充填スリットなどのスリット)701、702、703、704は、領域WL0a~WL0dのエッジの間に隣接して配置され得る。接触線コネクタ701、702、703、704は、スタックの底部からスタックの頂部までの導電路を提供する。例えば、スタックの底部のソース線は、スタックの上方の導電線に接続されてもよく、導電線は、メモリデバイスの周辺領域内の電圧ドライバに接続される。
【0088】
図7Bは、図6Bのスタックの例示的な上部誘電体層DL116の上面図を示す。誘電体層は、領域DL116a、DL116b、DL116c及びDL116dに分割される。各領域は、それぞれの電圧ドライバに接続することができる。これにより、ワード線層の1つの領域内のメモリセルのセットが同時にプログラムされることを可能にし、各メモリセルは、対応するビット線に接続されたそれぞれのNANDストリング内にある。各ビット線に電圧を設定して、各プログラム電圧の間のプログラミングを許可又は禁止することができる。
【0089】
領域DL116aは、ビット線BL0と一致する接触線712に沿って例示的なメモリホール710、711を有する。「X」記号で示されているように、多数のビット線がメモリホールの上方に延在し、メモリホールに接続される。BL0は、メモリホール711、715、717、719を含むメモリホールのセットに接続される。別の例示的なビット線BL1は、メモリホール710、714、716、718を含むメモリホールのセットに接続される。図7Aからの接触線コネクタ(例えば、金属充填スリットなどのスリット)701、702、703、704もまた、スタックを通って垂直に延在するように示されている。ビット線は、x方向にDL116層にわたってシーケンスBL0~BL23で番号付けされ得る。
【0090】
異なる行のメモリセルには、異なるビット線のサブセットが接続される。例えば、BL0、BL4、BL8、BL12、BL16、BL20は、各領域の右縁部のセルの第1の行内のメモリセルに接続される。BL2、BL6、BL10、BL14、BL18、BL22は、右縁部の第1の行に隣接して、隣接するセルの行内のメモリセルに接続される。BL3、BL7、BL11、BL15、BL19、BL23は、各領域の左縁部のセルの第1の行内のメモリセルに接続される。BL1、BL5、BL9、BL13、BL17、BL21は、左縁部の第1の行に隣接して、隣接するメモリセルの行内のメモリセルに接続される。
【0091】
ここで図8を参照すると、いくつかのメモリダイは、CMOSアンダーアレイ(CMOS under array、「CUA」)アーキテクチャを有し、それによって、周辺回路(例えば、ページバッファ、センス増幅器[S/A]、電荷ポンプなど)が、メモリセルの垂直スタックを含むアレイウェハ802の下に位置するCMOSウェハ800内に位置する。この実施例におけるアレイウェハ802は、4つの平面804、806、808、810を含み、CMOSウェハは、平面804、806、808、810の各々に1つ、4つのセンス増幅器領域を含む。いくつかの実施形態では、アレイウェハは、4つより多い又は少ない平面を含んでもよく、センス増幅器領域の数は、平面の数に等しいか又はそれより少なくてもよい。
【0092】
図9は、CUAアーキテクチャを有する例示的なメモリダイの断面を示す。この実施例では、メモリデバイスの周辺半導体デバイス900は、ワード線904W及びメモリ開口充填構造906が周辺半導体デバイス900の上に位置するように、メモリアレイ領域902の下に位置する。
【0093】
周辺半導体デバイス900は、ゲート電極構造910と、アクティブ領域912(すなわち、ソース及びドレイン領域)と、ゲート電極構造908の下に位置する半導体チャネル914とを含む、ドライバ回路トランジスタ908を含む。周辺半導体デバイス900はまた、ドライバ回路トランジスタ(例えば、CMOS型トランジスタ)908のノード(例えば、ゲート電極構造910及び/又はアクティブ領域912)に電気的に接続された、下位レベル誘電体材料層916及び下位レベル金属相互接続構造918を含む。
【0094】
領域922内の周辺領域接触ビア構造920及び/又は領域902内のメモリ領域貫通ビア構造924は、下位レベル金属相互接続構造918と電気的に接触して形成される。相互接続線構造926及びビット線928は、相互接続レベル誘電体層930内に形成される。相互接続線構造926は、接触ビア構造932を周辺領域接触ビア構造920及び/又はメモリ領域貫通ビア構造924に電気的に接続する。水平ソース線934は、1つ以上のドーピングされたポリシリコン層を含むことができる。導電性を向上させるために、金属又は金属シリサイドプレートなどの任意選択の導電性プレート936を水平ソース線934と接触して配置することができる。別のメモリダイアーキテクチャは、アレイに接合されたCMOS(CMOS bonded to array、CBA)として知られており、CUAアレイアーキテクチャに類似しているが、垂直スタックの下ではなく、垂直方向の上に配置されたCMOSウェハを有する。CUAアーキテクチャ及びCBAアーキテクチャの両方を有するメモリダイでは、CMOS層はアレイ層と重なる。
【0095】
メモリブロックのメモリセルは、1ビット以上のデータを複数のデータ状態で記憶するようにプログラムすることができる。各データ状態は、それぞれの閾値電圧Vtに関連付けられる。例えば、図10は、メモリセル当たり1ビット(SLC)記憶方式に従ってプログラムされたメモリセルのグループの閾値電圧Vt分布を示す。SLC記憶方式では、消去状態(Er)及び単一のプログラムされたデータ状態(S1)を含む、2つの全データ状態がある。図11は、8つの全データ状態、すなわち消去状態(Er)と7つのプログラムされたデータ状態(S1、S2、S3、S4、S5、S6、及びS7)とを含む、セル当たり3ビット(TLC)記憶方式の閾値電圧Vt分布を示す。各プログラムされたデータ状態(S1~S7)は、プログラミング動作の検証部分中に使用される検証電圧(Vv1~Vv7)に関連付けられる。図12は、16個の全データ状態、すなわち消去状態(Er)及び15個のプログラムされたデータ状態(S1~S15)を含む、セル当たり4ビット(QLC)記憶方式の閾値電圧Vt分布を示す。4つのデータ状態を有するセル当たり2ビット(MLC)又は32個のデータ状態を有するセル当たり5ビット(PLC)など、他の記憶方式も利用可能である。
【0096】
いくつかのメモリダイでは、メモリブロックは、複数の記憶方式モード、例えば、SLCモード及びTLCモード、又はSLCモード及びQLCモードで動作するように構成され得る。次いで、メモリデバイスは、高性能を提供するSLCモードで動作するメモリブロックに最初にデータを書き込むように構成され得る。次いで、性能が重要でないときのバックグラウンド動作において、メモリデバイスは、長期記憶のためにメモリセルフォーマットごとにマルチビットにそのデータをプログラムすることができる。
【0097】
本開示の一態様によれば、1Tbのバイナリデータ容量を有するQLCモード、又は683Gbの非バイナリ容量を有するTLCモードのいずれかで動作するように構成することができ、かつQLCモード及びTLCモードで動作可能なメモリダイ間の差が0又は最小であるメモリダイが提供される。したがって、QLC動作モード及びTLC動作モードの両方において有用であるので、メモリブロックは、異なる目的を有する異なる製品において使用されることが可能であり、規模の経済を通じてメモリダイ当たりより多くの量及びより低いコストで製造されることが可能である。本明細書で使用されるバイナリ容量という用語は、2Gb、Tbなど、又はGB、TBなどに等しいデータ容量を意味し、nは0又は正の整数である。
【0098】
683Gbは非バイナリデータ容量であるが、この特定の非バイナリ容量を有する複数のメモリブロックは、バイナリ容量を有する単一のメモリ製品に一緒にパッケージ化することができる。例えば、図13Aの実施形態では、TLCモードで動作するように構成され、かつ683Gbの容量をそれぞれ有する3つのメモリダイ1300が一緒にパッケージ化されて、256GBの容量を有するTLCメモリ製品1302が形成される。図13Bの実施形態では、683Gbの容量をそれぞれ有する6つのメモリダイ1300が一緒にパッケージ化されて、512GBの容量を有するTLCメモリ製品1304が形成される。このパターンはスケールアップすることができる。例えば、2Tbの容量を有するメモリ製品は、683Gbの24個のメモリダイを一緒にパッケージ化することによって作製することができ、又は4TBの容量を有するメモリ製品は、683Gbの48個のメモリダイを一緒にパッケージ化することによって作製することができる。
【0099】
図14を参照すると、メモリダイ1400がQLCモードで動作しているとき、メモリダイ1400に1Tbのデータ容量を提供するために、メモリブロックのおよそ90パーセント(90%)がメインブロック1402であり、メモリブロックの10パーセント(10%)が拡張ブロック1404である。メモリダイ1400が507個のメモリブロックを含む例では、QLCモードで動作しているとき、456個のメモリブロックがメインブロック1402であり、51個のメモリブロックが拡張ブロック1404である。次に図15を参照すると、メモリダイ1400が683Gbのデータ容量を有するTLCモードにあるとき、メモリブロックのおよそ80パーセント(80%)がメインブロック1402であり、メモリブロックのおよそ20パーセント(20%)が拡張ブロック1404である。例示的な実施形態では、406個のメモリブロックがメインブロック1402であり、101個のメモリブロックが拡張ブロック1404である。拡張ブロック1404は、不良になる可能性があり、かつ修復することができないメインブロック1402のいずれかと置き換わることによってデータを記憶するために使用され得る。拡張ブロック1404はまた、メモリダイ1400の特定の動作中にデータを一時的に(データをデータ容量に対してカウントすることなく)記憶するために使用され得る。メモリダイ1400がTLCモードで動作しているときにメモリダイ1400内にそのような多数の拡張ブロック1404を有することによって、メモリダイ1400の性能は、その動作寿命にわたって高く、かつ高いままである。
【0100】
いくつかの実施形態では、TLCモードで動作しているとき、メモリダイは、683Gbの任意の倍数、例えば、1.33Tb、2.67Tb、3.33Tb、4.67Tb、5.34Tbなどに等しいか、又はほぼ等しい容量を有することができる。
【0101】
本明細書では、特定のシステム構成要素を指すために様々な用語が使用される。異なる会社は、異なる名前によって同じ又は類似の構成要素を指す場合があり、本説明は、名前が異なるが機能では異ならない構成要素間を区別することを意図しない。以下の開示に記載される様々な機能単位が「モジュール」と称される限りにおいて、そのような特徴付けは、潜在的な実装機構の範囲を過度に制限しないことを意図する。例えば、「モジュール」は、カスタム超大規模集積(very-large-scale integration、VLSI)回路若しくはゲートアレイ、又は、ロジックチップ、トランジスタ、若しくは他のディスクリート構成要素を含む市販の半導体を含むハードウェア回路として実装され得る。更なる実施例では、モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどの、プログラム可能なハードウェアデバイスに実装されてもよい。更に、モジュールはまた、様々なタイプのプロセッサによって実行されるソフトウェアによって、少なくとも部分的に実装され得る。例えば、モジュールは、オブジェクト、プロセス、又は機能に翻訳するコンピュータ命令の1つ以上の物理的又は論理的ブロックを構成する実行可能コードのセグメントを含み得る。また、そのようなモジュールの実行可能な部分は、物理的に一緒に位置する必要はなく、むしろ、異なる場所に記憶された別個の命令を含み、別個の命令は、一緒に実行されたときに、識別されたモジュールを含み、そのモジュールの記載された目的を達成する。実行可能コードは、単一の命令のみ又は複数の命令のセットを含んでもよく、同様に、異なるコードセグメントにわたって、又は異なるプログラム間に、又はいくつかのメモリデバイス間などに分散されてもよい。ソフトウェア又は部分的なソフトウェアのモジュール実装では、ソフトウェア部分は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体ベースのシステム、装置、若しくはデバイス、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含むがこれらに限定されない、1つ以上のコンピュータ可読及び/又は実行可能記憶媒体に記憶されてもよい。概して、本開示の目的のため、コンピュータ可読及び/又は実行可能記憶媒体は、命令実行システム、装置、プロセッサ、又はデバイスによって又はそれらと関連して使用されるプログラムを含む及び/又は記憶することができる任意の有形及び/又は非一時的媒体で構成されてもよい。
【0102】
同様に、本開示の目的のため、「構成要素」という用語は、任意の有形、物理的、及び非一時的デバイスで構成されてもよい。例えば、構成要素は、カスタムVLSI回路、ゲートアレイ、又は他の集積回路で構成されたハードウェア論理回路の形態であってもよく、あるいはロジックチップ、トランジスタ、若しくは他のディスクリート構成要素、又は任意の他の好適な機械的及び/若しくは電子的デバイスを含む市販の半導体で構成されたハードウェア論理回路の形態であってもよい。加えて、構成要素はまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラム可能なプログラム可能なハードウェアデバイスに実装され得る。更に、構成要素は、例えば、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)などの導電体を介した1つ以上の他の構成要素との電気通信構成において、チップ、ダイ、ダイ平面、及びパッケージ、又は他のディスクリート電気デバイスなどの1つ以上のシリコンベースの集積回路デバイスで構成されてもよい。したがって、上記に定義されているように、モジュールは、特定の実施形態では、構成要素によって具現化されるか又は構成要素として実装されてもよく、場合によっては、モジュール及び構成要素という用語は、互換的に使用されてもよい。
【0103】
本明細書で使用される場合、「回路」という用語は、電流が流れることを可能にする1つ以上の導電路を構成する1つ以上の電気的及び/又は電子的構成要素を含む。回路は、閉ループ構成又は開ループ構成の形態であり得る。閉ループ構成では、回路構成要素は、電流のための戻り経路を提供し得る。対照的に、開ループ構成では、その中の回路構成要素は、電流の戻り経路を含まないにもかかわらず、依然として回路を形成すると見なされ得る。例えば、集積回路が(電流のための戻り経路として)接地に結合されているかどうかにかかわらず、集積回路は回路と称される。特定の例示的な実施形態では、回路は、集積回路のセット、単一の集積回路、又は集積回路の一部分を含み得る。例えば、回路は、カスタムVLSI回路、ゲートアレイ、論理回路、及び/又は他の形式の集積回路を含み得、同様にロジックチップ、トランジスタ、又は他のディスクリートデバイスなどの市販の半導体を含み得る。更なる実施例では、回路は、例えば、プリント回路基板(PCB)の導電体を介した1つ以上の他の構成要素との電気的通信構成において、チップ、ダイ、ダイプレーン、及びパッケージ、又は他のディスクリート電気デバイスなど、1つ以上のシリコンベース集積回路デバイスを含み得る。回路はまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルアレイロジック、及び/又はプログラマブルロジックデバイスなどのプログラム可能なハードウェアデバイスに関して合成回路として実装され得る。他の例示的な実施形態では、回路は、(集積回路デバイスを有する又は有しない)非集積電気及び/又は電子的構成要素のネットワークを含み得る。したがって、上記に定義されているように、モジュールは、特定の実施形態では、回路によって具現化されてもよく又は回路として実装されてもよい。
【0104】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、1つ以上のマイクロプロセッサと、特定の非プロセッサ回路及び他の要素とともに、本明細書に開示されるいくつか、ほとんど、又は全ての機能を実装するように1つ以上のマイクロプロセッサを制御する、特定の記憶されたコンピュータプログラム命令とで構成され得ることが理解されよう。あるいは、いくつか又は全ての機能は、記憶されたプログラム命令を有さないステートマシンによって実装されるか、又は1つ以上の特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)若しくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)に実装され得、それぞれの機能又は特定の機能のいくつかの組み合わせは、カスタムロジックとして実装される。これらのアプローチの組み合わせも使用され得る。更に、以下の「コントローラ」への言及は、個々の回路構成要素、特定用途向け集積回路(ASIC)、制御ソフトウェアを有するマイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は制御ソフトウェアを有するプロセッサ、又はそれらの組み合わせを含むものとして定義されるべきである。
【0105】
加えて、本明細書で使用され得る「結合」、「結合された」、又は「結合する」という用語は、直接的又は間接的な接続のいずれかを意味することが意図される。したがって、第1のデバイスが第2のデバイスを結合するか、又は第2のデバイスに結合された場合、その接続は、直接接続によるものであるか、又は他のデバイス(若しくは構成要素)及び接続を介した間接接続を介するものであり得る。
【0106】
「一実施形態(an embodiment)」、「一実施形態(one embodiment)」、「例示的な実施形態」、「特定の実施形態」、又は他の同様の専門用語などの用語の本明細書における使用に関して、これらの用語は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、機能、動作、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に見られることを示すことを意図する。したがって、「一実施形態では(in one embodiment)」、「一実施形態では(in an embodiment)」、「例示的な実施形態では」などの語句の表記は、必ずしも全て同一の実施形態を指すものではなく、むしろ、特に明示しない限り「1つ以上ではあるが全てではない実施形態」を意味し得る。更に、「含む、備える(comprising)」、「有する」、「含む(including)」という用語並びにそれらの変形は、自由な様式で使用され、したがって、特に明示しない限り、「...を含むが、これに限定されない」を意味すると解釈されるべきである。また、「...を含む」が先行する要素は、それ以上の制約なしに、当該要素を含む主題のプロセス、方法、システム、物品、又は装置における追加の同一要素の存在を排除するものではない。
【0107】
「a」、「an」、及び「the」はまた、特に明示しない限り、「1つ以上」を表す。更に、本明細書及び/又は以下の請求項の範囲で使用され得る「A及びBのうちの少なくとも1つ」(A及びBは、特定の物体又は属性を示す変数である)という語句は、「及び/又は」という語句と同様に、A若しくはBの選択、又はA及びBの両方を示す。このような語句に3つ以上の変数が存在する場合、この句は、変数のうちの1つのみ、変数のうちのいずれか1つ、変数のうちのいずれかの任意の組み合わせ(又は部分的組み合わせ)、及び変数の全てを含むものとして本明細書に定義される。
【0108】
更に、本明細書で使用される場合、「約」又は「およそ」という用語は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、全ての数値に適用される。これらの用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等である(例えば、同じ関数又は結果を有する)と考える数値の範囲を指す。特定の場合には、これらの用語は、最も近い有効数字に丸められる数値を含み得る。
【0109】
加えて、本明細書に記載される任意の列挙された項目の一覧は、特に明示しない限り、一覧にある項目のいずれか又は全てが相互に排他的及び/又は相互に包括的であることを暗に意味するものではない。更に、本明細書で使用されるとき、「セット(set)」という用語は、「1つ以上」を意味すると解釈されるべきであり、「セット(sets)」の場合、特に明記しない限り、集合論に従って「1つ以上(one or more、ones or more、及び/又はones or mores)」の倍数(又は複数)を意味するものと解釈されるべきである。
【0110】
前述の詳細な説明は、例示及び説明の目的のために提示されている。前述の詳細な説明は、網羅的であること、又は開示された正確な形態に限定することを意図したものではない。多くの修正形態及び変形形態が、上記の説明に鑑みて可能である。説明した実施形態は、本技術の原理及びその実際の用途を最良に説明するために選択されたものであり、それによって、当業者が様々な実施形態で、企図される特定の使用法に適するように様々な修正を伴って、本技術を最良に利用することを可能にする。本技術の範囲は、本明細書に添付の請求項によって定義される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15