(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20250212BHJP
【FI】
G06Q30/08
(21)【出願番号】P 2023132801
(22)【出願日】2023-08-17
【審査請求日】2024-01-19
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹城戸 裕記
(72)【発明者】
【氏名】若林 慧
(72)【発明者】
【氏名】森 翔太
(72)【発明者】
【氏名】池田 百合菜
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-043690(JP,A)
【文献】特開2023-080638(JP,A)
【文献】特開2023-018101(JP,A)
【文献】特開2022-067114(JP,A)
【文献】特開2021-033764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する取得部と、
入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントに対し、前記取得部によって取得された前記出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報を生成させる生成部と、
前記生成部により生成された出品情報を提供する提供部と、を備え、
前記AIエージェントは、
目標を与えると、前記目標を達成するためのタスクを大規模言語モデルに生成させ、生成させたタスクを前記大規模言語モデルに実行させるための情報を収集し、前記大規模言語モデルにタスクを実行させる処理を繰り返すことによって目標を達成する情報を出力するAIエージェントであり、
前記生成部は、
前記出品対象物の出品タイトルを示す情報、前記出品対象物のカテゴリを示す情報、および前記出品対象物の説明を示す情報を含む情報を前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報として生成させ
、
前記生成部は、
電子商取引サービスへの前記出品対象物の出品が受け付けられた後の予め定められたタイミングで、前記AIエージェントに前記入力情報として入力される情報を前記出品情報の前回の生成時よりも増やして前記AIエージェントに前記出品情報を再生成させ、
前記提供部は、
前記出品対象物の出品に用いられている前記出品情報と、前記生成部によって再生成された前記出品情報との差が所定の差である場合に、前記生成部によって再生成された前記出品情報を修正案として提供し、
前記予め定められたタイミングは、
前記出品対象物が出品されてから予め定められた期間が到来したタイミング、前記出品情報が提供されたユーザの端末装置からの出品再サポート要求が受け付けられたタイミング、出品後の出品対象物の閲覧数が閾値以上になったタイミング、出品対象物の購入を検討している他のユーザからの問い合わせの数が閾値以上になったタイミングのうちの少なくとも1つのタイミングである
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、
前記出品対象物の価格を示す情報を含む情報を前記AIエージェントに生成させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記出品対象物の画像情報を前記出品対象物の情報として取得し
、
前記生成部は、
前記出品対象物の画像情報と前記出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む情報を前記入力情報として、前記AIエージェントに前記出品情報を生成させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記出品対象物の画像情報から前記出品対象物の状態を前記AIエージェントに判定させ、
前記提供部は、
前記出品対象物の状態に応じたテキストの情報の前記出品情報への追加を提案する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、
前記出品情報の生成において考慮される情報である考慮情報をさらに含む情報を前記入力情報として、前記AIエージェントに前記出品情報を生成させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記考慮情報は、
前記出品対象物と同じカテゴリの出品物の出品情報、ニュースコンテンツでの前記出品対象物に関する情報、ソーシャルネットワーキングサービスでの前記出品対象物に関する情報、季節の情報、および天候の情報のうちの少なくとも1つの情報を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部によって前記出品情報が提供されたユーザによる前記出品情報を用いた出品を受け付ける受付部を備え、
前記生成部は、
前記受付部によって前記出品が受け付けられた後において前記AIエージェントに前記出品情報を再生成させ、
前記提供部は、
前記AIエージェントによって再生成された前記出品情報を前記出品に用いられている前記出品情報の修正案として提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記出品対象物の出品者であるユーザの情報であるユーザ情報を取得し、
前記生成部は、
前記ユーザ情報をさらに含む情報を前記入力情報として、前記AIエージェントに前記出品情報を生成させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記出品対象物の販売時期および価格のうち少なくとも一方に関する前記出品対象物の出品者であるユーザの希望を示す情報である希望情報を取得し、
前記生成部は、
前記希望情報をさらに含む情報を前記入力情報として、前記AIエージェントに前記出品情報を生成させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する取得工程と、
入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントに対し、前記取得工程によって取得された前記出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報を生成させる生成工程と、
前記生成工程により生成された出品情報を提供する提供工程と、を含み、
前記AIエージェントは、
目標を与えると、前記目標を達成するためのタスクを大規模言語モデルに生成させ、生成させたタスクを前記大規模言語モデルに実行させるための情報を収集し、前記大規模言語モデルにタスクを実行させる処理を繰り返すことによって目標を達成する情報を出力するAIエージェントであり、
前記生成工程は、
前記出品対象物の出品タイトルを示す情報、前記出品対象物のカテゴリを示す情報、および前記出品対象物の説明を示す情報を含む情報を前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報として生成させ
、
前記生成工程は、
電子商取引サービスへの前記出品対象物の出品が受け付けられた後の予め定められたタイミングで、前記AIエージェントに前記入力情報として入力される情報を前記出品情報の前回の生成時よりも増やして前記AIエージェントに前記出品情報を再生成させ、
前記提供工程は、
前記出品対象物の出品に用いられている前記出品情報と、前記生成工程によって再生成された前記出品情報との差が所定の差である場合に、前記生成工程によって再生成された前記出品情報を修正案として提供し、
前記予め定められたタイミングは、
前記出品対象物が出品されてから予め定められた期間が到来したタイミング、前記出品情報が提供されたユーザの端末装置からの出品再サポート要求が受け付けられたタイミング、出品後の出品対象物の閲覧数が閾値以上になったタイミング、出品対象物の購入を検討している他のユーザからの問い合わせの数が閾値以上になったタイミングのうちの少なくとも1つのタイミングである
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する取得手順と、
入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントに対し、前記取得手順によって取得された前記出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報を生成させる生成手順と、
前記生成手順により生成された出品情報を提供する提供手順と、をコンピュータに実行させ、
前記AIエージェントは、
目標を与えると、前記目標を達成するためのタスクを大規模言語モデルに生成させ、生成させたタスクを前記大規模言語モデルに実行させるための情報を収集し、前記大規模言語モデルにタスクを実行させる処理を繰り返すことによって目標を達成する情報を出力するAIエージェントであり、
前記生成手順は、
前記出品対象物の出品タイトルを示す情報、前記出品対象物のカテゴリを示す情報、および前記出品対象物の説明を示す情報を含む情報を前記AIエージェントに前記出品対象物の出品情報として生成させ
、
前記生成手順は、
電子商取引サービスへの前記出品対象物の出品が受け付けられた後の予め定められたタイミングで、前記AIエージェントに前記入力情報として入力される情報を前記出品情報の前回の生成時よりも増やして前記AIエージェントに前記出品情報を再生成させ、
前記提供手順は、
前記出品対象物の出品に用いられている前記出品情報と、前記生成手順によって再生成された前記出品情報との差が所定の差である場合に、前記生成手順によって再生成された前記出品情報を修正案として提供し、
前記予め定められたタイミングは、
前記出品対象物が出品されてから予め定められた期間が到来したタイミング、前記出品情報が提供されたユーザの端末装置からの出品再サポート要求が受け付けられたタイミング、出品後の出品対象物の閲覧数が閾値以上になったタイミング、出品対象物の購入を検討している他のユーザからの問い合わせの数が閾値以上になったタイミングのうちの少なくとも1つのタイミングである
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引に関するサービスの1つとして、オークションサービスやフリーマーケットサービスなどのようにユーザ間の出品物の売買を仲介するサービス(以下、出品物売買仲介サービスと記載する場合がある)が知られている。出品物売買仲介サービスに関する技術として、例えば、特許文献1には、出品時のユーザの情報入力作業を簡便に行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記従来技術では、ユーザが新たな出品を行う際に、過去に自分が出品した物品の情報を利用したい旨の要求をした時は、その物品の情報がデフォルト値として埋め込まれた出品画面を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、ユーザが新たな出品を行う際に入力作業の量を軽減することができるが、ユーザの利便性をさらに向上させる点で、改善の余地がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、生成部と、提供部とを備える。取得部は、出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する。生成部は、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに対し、取得部によって取得された出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。提供部は、生成部により生成された出品情報を提供する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、ユーザの利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の出品履歴情報記憶部に記憶される出品履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の出品履歴情報記憶部に記憶される販売履歴情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る端末装置に表示されるフリマホーム画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る端末装置に表示される出品・持ち物画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る端末装置に表示される出品画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る端末装置に表示されるAI出品サポート画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供された出品情報が設定された出品画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る端末装置に表示される画像情報編集画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0012】
図1に示す情報処理装置1は、ユーザUの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報をユーザUに提供する情報処理装置であり、例えば、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。なお、
図1に示す例では、1つの端末装置2が示されているが、情報処理装置1は、複数の端末装置2の各々と連携し、オンラインで各種のサービスを各端末装置2のユーザUに提供する。
【0013】
情報処理装置1によってユーザUに提供されるサービスは、例えば、電子商取引(例えば、フリーマーケット、オークション、電子商店街など)、ウェブ検索、コンテンツ配信などのサービスであるが、かかる例に限定されない。以下においては、情報処理装置1から主に提供される出品物売買仲介サービスである場合を例に挙げて説明する。なお、出品物売買仲介サービスとして、フリーマーケット形式の電子商取引サービスを例に挙げて説明するが、出品物売買仲介サービスは、オークション形式の電子商取引サービスなどであってもよい。
【0014】
フリーマーケット形式の電子商取引は、ユーザU間(CtoC)の電子商取引サービスであり、売却側のユーザUが出品物の販売価格を決定し、購入側のユーザUがその販売価格に合意すれば、出品物の取引が成立する形式の電子商取引である。フリーマーケット形式の電子商取引では、購入側のユーザUが、売却側のユーザUの販売価格に対して、値下げ交渉なども可能である。以下において、フリーマーケット形式の電子商取引サービスをフリマサービスと記載する場合がある。出品物は、商品などの動産に限定されず、不動産であってもよく、無体物であってもよい。
【0015】
端末装置2には、フリマサービスを利用するためのアプリケーションプログラム(以下、フリマアプリと記載する場合がある)がインストールされている。ユーザUは、端末装置2にインストールされているフリマアプリを用いて、フリマサービスでの出品物の出品、閲覧、および購入などを行うことができる。端末装置2は、フリマアプリの機能によって、API(Application Programming Interface)を介して情報処理装置1との間で情報の送受信を行うことができるが、APIを用いずに情報処理装置1との間で情報の送受信を行ってもよい。
【0016】
ユーザUは、フリマサービスを使用する場合、端末装置2を操作してフリマアプリを起動する。端末装置2においてフリマアプリが起動すると、端末装置2にフリマアプリのホーム画面であるフリマホーム画面が表示される。例えば、端末装置2は、フリマアプリの機能によってフリマホーム画面を構成する複数の情報を情報処理装置1から取得し、取得した複数の情報を含むフリマホーム画面を表示する。
【0017】
ユーザUは、出品対象となる商品などを出品物として出品したい場合、端末装置2を操作し、フリマホーム画面の下方に配置されたボタン列における出品・持ち物ボタンを選択する。これにより、端末装置2には、フリマアプリの機能によって出品・持ち物画面が表示される。
【0018】
出品・持ち物画面には、出品対象物を出品するための出品ボタンが配置されている。ユーザUは、端末装置2を操作して、出品ボタンを選択することで、出品画面を端末装置2に表示させ、かかる出品画面に出品対象物の情報を出品情報として設定することができる。出品対象物は、フリマサービスにおける出品物としようとする商品などである。
【0019】
ユーザUは、出品対象物の出品情報として、例えば、出品対象物の画像の情報、出品対象物の出品タイトルを示す情報、出品対象物のカテゴリを示す情報、出品対象物の説明を示す情報、出品対象物の状態を示す情報、および出品対象物の価格を示す情報などを出品画面に設定することができる。
【0020】
また、フリマアプリは、例えば、フリマサービスのユーザUによる利用をサポートするためのAI(Artificial Intelligence)サポート機能を有しており、かかるAIサポート機能によってユーザUの利便性を高めることができる。
【0021】
AIサポート機能には、例えば、出品サポート機能、販売促進サポート機能、Q&A(質問・回答)サポート機能などといった種々のサポート機能を含む。以下においては、出品サポート機能について説明する。
【0022】
例えば、ユーザUが、端末装置2を操作することで、出品対象物の出品情報のうちの一部の情報(例えば、出品対象物の画像情報または出品対象物の名称を示す情報など)を出品画面に設定した後出品サポートボタンを選択したとする。この場合、端末装置2は、出品画面に出品情報の一部として設定された出品対象物の情報を含む出品サポート要求を情報処理装置1に送信する(ステップS1)。
【0023】
情報処理装置1は、端末装置2から送信された出品サポート要求を受け付けると、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる(ステップS2)。
【0024】
まず、AIエージェントを用いた出品情報の生成について説明する。AIエージェントは、例えば、AutoGPT(Generative Pre-trained Transformer)などの自律型AIエージェントである。また、AIエージェントは、フリマアプリのAIサポート機能を専用に作成された自律型AIエージェントであってもよい。
【0025】
自律型AIエージェントは、例えば、目標を与えると、かかる目標を達成するためのタスクを生成系AIに生成させ、生成させたタスクを生成系AIに実行させるための情報などを収集し、生成系AIにタスクを実行させる処理を繰り返すことなどによって目標を達成する情報を出力する。
【0026】
生成系AIは、例えば、テキスト生成AIであるが、テキスト生成AIと画像処理AIとの組み合わせであってもよい。テキスト生成AIは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習された言語モデルであり、例えば、アテネーションモデルやトランスファーモデルなどの言語モデルである。
【0027】
トランスファーモデルは、例えば、GPT(Generative Pre-trained Transformer)やBERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)などであるが、かかる例に限定されない。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。また、生成AIは、出品情報をAIエージェントで生成するために専用に学習(例えば、ファインチューニング)されたものであってもよい。
【0028】
また、生成系AIは、マルチモーダル生成AIであってもよい。マルチモーダル生成AIは、例えば、テキストから画像を生成したり、画像からテキストを生成したりするモデルであり、例えば、CM3Leon(Chameleon Multimodal Model)などであるが、かかる例に限定されない。
【0029】
例えば、ユーザUによって出品画面に設定された出品対象物の情報が出品対象物の名称を示す情報であり、その出品対象物の名称が「XXXXX」(「XXXXX」は出品物の名称を示す文字列)であるとする。この場合、情報処理装置1は、AIエージェントに対して、文字列「以下に示す情報の出品対象物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。出品対象物は、XXXXXです。」の情報を入力情報として入力する。
【0030】
これにより、AIエージェントは、入力情報を目標とし、かかる目標に応じたタスクを生成して実行することによって、出品対象物の出品情報を生成し、出力する。AIエージェントに入力される入力情報は、自然言語による指示情報であり、プロンプトとも呼ばれる。
【0031】
AIエージェントでは、例えば、入力情報に応じたタスクを生成系AIに生成させ、かかるタスクを実行するために必要な情報を生成系AIの要求に応じて内部の記憶部または外部の情報提供装置などから収集し、収集した情報を生成系AIに分析させることによってタスクを実行させることができる。
【0032】
AIエージェントで収集される情報は、例えば、フリマサービスで過去に出品され販売(購入)された出品物であって購入者による評価が高かった出品物の出品情報などであるが、かかる例に限定されない。例えば、AIエージェントで収集される情報は、評価が高かった出品物であって出品から販売されるまでの期間が短い(例えば、閾値以下の期間)出品物の情報などであってもよく、その他の情報であってもよい。
【0033】
また、AIエージェントで収集される情報は、AIエージェントで過去に生成した出品情報を含んでいてもよく、フリマサービスで出品中の出品物の出品情報を含んでいてもよい。なお、AIエージェントで収集される情報は、入力情報で特定される出品対象物と同一の出品物の情報であるが、入力情報で特定される出品対象物と類似の出品物の情報を含んでいてもよい。
【0034】
AIエージェントは、例えば、名称が「XXXXX」である出品物の情報を収集し、収集した情報を生成系AIに与えることで、生成系AIに適切な出品情報を生成させることができる。出品情報は、例えば、出品対象物の出品タイトルを示す情報、出品対象物のカテゴリを示す情報、出品対象物の説明を示す情報、出品対象物の状態を示す情報、および出品対象物の価格を示す情報であるが、これらの情報のうちの少なくとも1以上の情報であってもよい。出品対象物の説明を示す情報は、出品物の説明文の情報であり、出品対象物の価格は、例えば、出品対象物の出品時の価格である。
【0035】
また、出品対象物の情報としてユーザUによって設定された情報が、出品対象物を撮像して得られる出品対象物の画像情報であるとする。この場合、情報処理装置1は、AIエージェントに対して、文字列「以下の画像情報で特定される出品物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。」の情報と出品対象物の画像情報の格納場所を示す情報とを入力情報として入力する。
【0036】
この場合、情報処理装置1において、AIエージェントは、画像情報の格納場所から画像情報を取得し、取得した画像情報を情報処理装置1内の画像認識AIまたは外部の画像認識AIに入力し、画像情報で示される出品対象物の情報を画像認識AIから取得する。
【0037】
画像認識AIから取得する出品対象物の情報は、例えば、出品対象物の名称、出品対象物の色、出品対象物の状態などである。出品対象物の状態は、例えば、未使用の状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない、やや傷や汚れがある、傷や汚れありなどであるが、良い状態、普通の状態、悪い状態などであってもよい。
【0038】
AIエージェントは、画像認識AIから取得した出品対象物の情報とかかる出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを入力情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成する。
【0039】
また、情報処理装置1において、AIエージェントは、画像情報の格納場所から取得した画像情報と類似する画像情報を類似画像検索によって内部の記憶部または外部の情報提供装置などから検索し、検索で得られた画像情報を含む出品情報をタスクの実行に用いる情報として内部の記憶部または外部の情報提供装置などから収集することもできる。
【0040】
また、情報処理装置1は、出品情報の生成において考慮させる情報である考慮情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。
【0041】
考慮情報は、例えば、出品対象物と同じカテゴリの出品物に対する質問の回答情報、出品対象物と同じ出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報、ニュースコンテンツでの出品対象物に関する情報、SNS(Social Networking Service:ソーシャルネットワーキングサービス)での出品対象物に関する情報、出品時期の季節の情報、および出品時期の天候の情報のうちの少なくとも1つの情報を含む。ニュースコンテンツは、ニュース配信サービスで提供されるコンテンツであるが、かかる例に限定されない。
【0042】
出品対象物のカテゴリは、例えば、出品対象物がドラム式洗濯機であれば、洗濯機、または家電などである。また、出品対象物のカテゴリは、例えば、出品対象物が香水であれば、美容、またはコスメなどである。
【0043】
ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報は、出品対象物が流行しているか否かを示す情報、出品対象物が流行しかけているか否かを示す情報、出品対象物の流行が終了しかけているか否かを示す情報などであるが、かかる例に限定されない。例えば、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報は、出品対象物をポジティブに取り上げているニュースコンテンツやSNSの情報であってもよい。
【0044】
情報処理装置1は、例えば、文字列「以下の考慮情報を考慮して出品情報を教えてください。」の情報と考慮情報とをさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。
【0045】
また、情報処理装置1は、文字列「以下に示す情報の出品物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。」の情報を文字列「以下に示す情報の出品物を出品する場合に以下の考慮情報を考慮して適切な出品情報を教えてください。」の情報に代え、さらに、考慮情報を含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることもできる。
【0046】
AIエージェントは、考慮情報を考慮する指示を含む情報が入力情報として入力された場合、考慮情報に対応する情報をさらに収集し、収集した情報を分析する。例えば、AIエージェントは、考慮情報が、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間の情報を含む場合、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間の情報を収集する。以下において、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間を便宜的に販売所要期間と記載する場合がある。
【0047】
この場合、AIエージェントは、例えば、販売所要期間毎の出品情報に基づいて、販売所要期間毎の出品対象物の出品情報を生成したり、最も割合が多い販売所要期間の出品情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成したりする。なお、考慮情報において、文字列「販売所要期間毎の出品情報」の情報や文字列「最も割合が多い販売所要期間の出品情報」の情報などを含めることで、より精度よく目的とする出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0048】
また、AIエージェントは、考慮情報が、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む場合、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む出品物の出品情報を収集し、考慮情報が、出品時期(例えば、季節)や出品時期の天候の情報を含む場合、出品時期(例えば、季節)やその時期の天候の情報を含む出品物の出品情報を収集する。なお、出品時期とは、出品対象物が予め定められた期間内(例えば、現時点から1日以内など)に出品されたと仮定した場合の出品の時期である。
【0049】
また、AIエージェントは、考慮情報が、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を含む場合、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を収集する。
【0050】
AIエージェントは、考慮情報が、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む場合、例えば、販売価格帯毎の出品情報に基づいて、販売価格帯毎の出品対象物の出品情報を生成したり、最も販売確率が高い販売価格帯の出品情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成したりする。なお、考慮情報において、文字列「販売価格帯毎の出品情報」の情報や文字列「最も販売確率が高い販売価格帯の出品情報」の情報などを含めることで、より精度よく目的とする出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0051】
また、AIエージェントは、考慮情報が、出品時期(例えば、季節)や出品時期の天候の情報を含む場合、現在の出品時期や現在から予め定められた時点までの期間の天候などの情報を外部の情報提供装置などから取得し、取得した出品時期や天候の情報と一致または類似する販売時期や天候で出品された出品物の出品情報を収集する。そして、AIエージェントは、収集した情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成する。
【0052】
また、AIエージェントは、考慮情報が、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を含む場合、ニュースコンテンツやSNSにおける、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物の流行に関する情報や出品対象物をポジティブに取り上げているニュースコンテンツやSNSの情報を外部の情報提供装置などから取得する。
【0053】
AIエージェントは、取得した流行などに関する情報に基づいて、例えば、流行の情報に応じた情報(例えば、流行している場合、「トレンドセット!」、「売り切れ必至!」など)を出品対象物の説明文に含めたり、流行の情報に応じた価格(例えば、流行している場合、高い価格)を示す情報を出品情報に含めたりすることができる。
【0054】
このように、情報処理装置1は、AIエージェントに考慮情報を考慮させることができることから、より適切な出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0055】
なお、情報処理装置1は、ユーザUによって入力された出品対象物の情報と共にどのような考慮情報を入力情報に含めるかを生成系AIに問い合わせ、かかる問い合わせに応じた生成系AIの回答を取得することができる。また、情報処理装置1は、出品対象物の名称毎の考慮情報または出品対象物のカテゴリ毎の考慮情報を含む対応情報から出品対象物に対応する考慮情報を取得することもできる。
【0056】
また、情報処理装置1は、例えば、考慮情報と対応する種別の出品情報に関する指示を示す情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。考慮情報と対応する種別の出品情報に関する指示を示す情報は、例えば、考慮情報が価格変動に関するものであれば、「考慮情報を考慮して出品対象物の適切な価格を含む出品情報を教えてください」の情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。
【0057】
また、情報処理装置1は、例えば、ユーザUが出品対象物の情報に加えて希望情報を入力または選択した場合、かかる希望情報または希望情報に応じた情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることもできる。希望情報は、文字列「早く売りたい」の情報や文字列「高く売りたい」の情報である。
【0058】
情報処理装置1は、例えば、希望情報が文字列「早く売りたい」の情報である場合、希望情報に応じた情報として、文字列「出品情報において早く売れる価格や説明文にしてください」の情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。
【0059】
また、情報処理装置1は、例えば、希望情報が文字列「高く売りたい」の情報である場合、希望情報に応じた情報として、文字列「出品情報において高く売れる価格や説明文にしてください」の情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。
【0060】
また、情報処理装置1は、出品情報の生成において出品対象物を有するユーザUの情報であるユーザ情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。ユーザUの情報は、例えば、ユーザUの属性情報、ユーザUの行動履歴情報などである。
【0061】
ユーザUの属性情報は、ユーザUの属性を示す情報であり、ユーザUの属性は、例えば、ユーザUのデモグラフィック属性やユーザUのサイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などである。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などである。
【0062】
ユーザUの行動履歴情報は、ユーザUの過去の行動を示す情報であり、ユーザUの過去のオンラインサービスの利用履歴の情報などを含む。ユーザUの過去のオンラインサービスの利用履歴の情報は、例えば、ユーザUの過去の出品物の購入履歴の情報、ユーザUの過去の出品履歴の情報を含む。ユーザUの過去の出品履歴の情報は、ユーザUが出品した出品物の出品情報、販売情報などを含む。
【0063】
情報処理装置1は、例えば、文字列「以下のユーザ情報に対応するユーザが以下に示す情報の出品対象物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。出品対象物は、XXXXXです。」の情報とユーザ情報とを含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。また、情報処理装置1は、さらに考慮情報や希望情報などをさらに入力情報に含めることができる。
【0064】
つづいて、AIエージェントを用いずに学習済モデルを用いた出品情報の生成について説明する。学習済モデルは、例えば、上述した生成AIである。かかる生成AIは、例えば、テキスト生成AIであるが、テキスト生成AIと画像処理AIとの組み合わせであってもよい。
【0065】
情報処理装置1は、例えば、フリマサービスに出品された出品物の情報とその出品物の出品情報とを、販売され且つ評価が高かった出品物毎に含む学習用情報を用いて学習された学習済モデルを有している。出品物の情報は、出品物の名称を示す情報であるが、出品物の名称を示す情報に代えてまたは加えて出品物の画像情報を含んでいてもよい。
【0066】
例えば、学習用情報は、出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品情報をターゲットとするデータセットであり、学習は、例えば、ファインチューニングであるが、かかる例に限定されない。この場合、情報処理装置1は、学習済モデルに対して出品対象物の情報と出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む情報を入力情報として入力し、学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。
【0067】
また、学習済モデルは、例えば、考慮情報をさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、情報処理装置1は、考慮情報をさらに含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報および考慮情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0068】
例えば、考慮情報は、出品物が販売されたときの価格(販売価格)を考慮の対象とする場合、文字列「販売価格帯毎」の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「販売価格帯毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の販売価格帯毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0069】
また、考慮情報は、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間である販売所要期間を考慮の対象とする場合、文字列「出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間毎」の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の販売所要期間毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0070】
また、考慮情報は、出品物の出品時期(例えば、季節)を考慮の対象とする場合、出品物の出品時期毎の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「出品物の出品時期毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品時期毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0071】
また、学習済モデルは、例えば、希望情報をさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、情報処理装置1は、出品対象物の情報と希望情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報および希望情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0072】
希望情報は、例えば、文字列「高く売りたい」を含む情報や文字列「早く売りたい」を含む情報である。この場合、学習用情報は、例えば、希望情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0073】
また、学習済モデルは、例えば、考慮情報と希望情報とをさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、情報処理装置1は、出品対象物の情報と考慮情報と希望情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報、考慮情報、および希望情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0074】
また、学習済モデルは、例えば、出品対象物の出品者となるユーザUのユーザ情報をさらに含む出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、情報処理装置1は、例えば、出品対象物の情報と考慮情報と希望情報とユーザ情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報、考慮情報、希望情報、およびユーザ情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0075】
また、学習済モデルに入力される入力情報は、AIエージェントに入力される入力情報と同じであってもよく、AIエージェントに入力される入力情報と異なっていてもよく、適切な出品情報を生成させるための入力情報が学習済モデルに入力される。
【0076】
なお、学習済モデルは、生成系AI以外のモデルであってもよい。生成系AI以外のモデルは、例えば、回帰モデル、ニューラルネットワーク、または勾配ブースティング決定木(GBDT:Gradient Boosting Decision Tree)であるが、かかるモデルに限定されず、その他のモデルであってもよい。
【0077】
この場合、学習済モデルは、例えば、入力情報で特定される出品対象物と同一または類似の出品物であって販売(購入)されて評価が高かった出品物の出品情報を入力すると高いスコアを算出するモデルであるが、かかる例に限定されない。また、学習済モデルは、例えば、出品者の属性毎のモデルであってもよく、出品者の属性と行動との組み合わせ毎のモデルであってもよい。
【0078】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2で生成した出品対象物の出品情報を端末装置2に送信することで、ステップS2で生成した出品対象物の出品情報をユーザUに提供する(ステップS3)。
【0079】
端末装置2は、情報処理装置1から送信される出品対象物の出品情報を受信し、受信した出品対象物の出品情報に基づいて、出品画面を更新する。これにより、出品画面には、情報処理装置1で生成された出品対象物の出品情報が含まれることから、ユーザUは、出品画面に出品対象物の出品情報を入力する手間を省くまたは軽減することができ、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0080】
出品画面では、情報処理装置1で生成された出品対象物の出品情報をユーザUによって変更することができ、これによっても、ユーザUの利便性を高めることができる。また、ユーザUは、出品画面における出品再サポートボタンを選択することができ、これにより、出品画面における出品対象物の出品情報を情報処理装置1で再生成された出品対象物の出品情報に置き換えることができる。
【0081】
このように、情報処理装置1は、出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得し、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに対し、出品対象物の情報と、出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させ、かかる出品情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0082】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0083】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0084】
複数の端末装置2は、互いに異なるユーザUによって用いられる。端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0085】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0086】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0087】
端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0088】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0089】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0090】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、出品履歴情報記憶部21と、コンテンツ記憶部22とを記憶する。
【0091】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(IDentifier)」、「属性情報」、「履歴情報」などの項目を含む。
【0092】
「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別情報である。「属性情報」は、「ユーザID」に対応するユーザUのユーザ属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性の情報や、デモグラフィック属性の情報などを含む。デモグラフィック属性は、例えば、性別、年齢、居住地、および職業などであり、サイコグラフィック属性は、旅行、服、車、宗教などの興味関心対象、生活スタイル、思想や思想の傾向などである。
【0093】
「履歴情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの行動履歴の情報を含む。ユーザUの行動履歴は、例えば、ユーザUによる移動履歴の情報と、ユーザUのオンラインサービスにおける行動履歴の情報とを含む。ユーザUによる移動履歴の情報は、例えば、ユーザUの移動した経路の情報やユーザUが訪問した場所の情報などを含む。
【0094】
ユーザUのオンラインサービスにおける行動履歴の情報は、例えば、ユーザUのオンラインサービスにおける検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。ユーザUの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおけるユーザUによるコンテンツの検索履歴の情報などを含む。ユーザUの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおけるユーザUによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。取引履歴情報は、オンラインサービスにおけるユーザUによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0095】
〔3.2.2.出品履歴情報記憶部21〕
出品履歴情報記憶部21は、電子商取引サイトに出品された出品物に関する情報を記憶する。出品履歴情報記憶部21には、例えば、出品履歴情報テーブルおよび販売履歴情報テーブルなどを含む。
【0096】
図5は、実施形態に係る情報処理装置1の出品履歴情報記憶部21に記憶される出品履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す出品履歴情報テーブルは、「出品ID」、「カテゴリ」、「名称」、「状態」、「説明」、および「価格」などの項目を含む。
【0097】
「出品ID」は、出品を識別する識別情報である。「カテゴリ」は、「出品ID」に対応する出品物のカテゴリを示す情報である。「名称」は、「出品ID」に対応する出品物の名称を示す情報である。「状態」は、「出品ID」に対応する出品物の状態を示す情報である。
【0098】
「説明」は、「出品ID」に対応する出品物の情報であって出品物の説明を示す情報であり、出品物の説明文の情報である。「価格」は、「出品ID」に対応する出品物の出品時の価格を示す情報であり、例えば、出品者によって設定された価格を示す情報である。
【0099】
また、図示していないが、出品履歴情報テーブルには、出品物の出品タイトルを示す情報、出品物の出品者を示す情報、出品物の出品日時(出品開始日時)を示す情報、出品物の出品終了日時を示す情報、購入希望者との交渉内容を示す情報などの情報などが含まれる。
【0100】
図6は、実施形態に係る情報処理装置1の出品履歴情報記憶部21に記憶される販売履歴情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示す販売履歴情報テーブルは、「出品ID」、「販売フラグ」、「販売価格」、「販売日時」、および「購入者」などの項目を含む。
【0101】
「出品ID」は、出品を識別する識別情報である。「売買フラグ」は、「出品ID」に対応する出品物が売買されたか否かを示すフラグの情報である。出品物が売買された場合には、売買フラグとして「1」が設定され、出品物が売買されなかった場合には、売買フラグとして「0」が設定される。
【0102】
「販売価格」は、「出品ID」に対応する出品物の販売価格(売買価格)を示す情報である。「販売日時」は、「出品ID」に対応する出品物の販売(売買)が成立した日時を示す情報である。「購入者」は、「出品ID」に対応する出品物を購入したユーザUの識別情報(例えば、ユーザID)である。
【0103】
〔3.2.3.コンテンツ記憶部22〕
コンテンツ記憶部22は、コンテンツの情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置1のコンテンツ記憶部22に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
図7に示すコンテンツテーブルは、「コンテンツID」、「コンテンツ」などの項目を含む。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報である。
【0104】
「コンテンツ」は、電子商取引サイトを含む各種のサイトで提供するコンテンツの情報であり、例えば、コンテンツのレイアウト情報、コンテンツを構成するテキストの情報、コンテンツを構成する画像の情報などを含む。コンテンツを構成するテキストの情報には、例えば、コンテンツのタイトルを示すテキストの情報、コンテンツの詳細を示すテキストの情報などが含まれる。
【0105】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMなどを作業領域として実行されることにより実現される。
【0106】
また、処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)などの集積回路により実現されてもよい。
【0107】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、生成部32と、提供部33とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0108】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置や端末装置2などから各種情報を取得する。取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2からユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザ情報記憶部20に記憶されたユーザ情報テーブルを更新する。
【0109】
また、取得部30は、外部の情報処理装置からコンテンツを取得し、取得したコンテンツをコンテンツ記憶部22に記憶されたコンテンツテーブルを追加して、コンテンツテーブルを更新する。
【0110】
また、取得部30は、受付部31によって受け付けられた要求に含まれる各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、受付部31によって受け付けられた要求が出品サポート要求や出品再サポート要求などである場合、かかる情報に含まれるユーザIDや出品対象物の情報(例えば、出品対象物の画像情報または出品対象物の名称を示す情報など)などを取得する。
【0111】
また、取得部30は、記憶部11から種々の情報を取得する。例えば、取得部30は、記憶部11からユーザ情報、出品履歴情報、販売履歴情報、およびコンテンツなどを取得する。取得部30は、例えば、受付部31による受け付け結果に応じた情報として、ユーザ情報、出品履歴情報、販売履歴情報、またはコンテンツなどを記憶部11から取得する。
【0112】
また、取得部30は、例えば、生成部32によって出品情報が学習済モデルを用いて生成される場合、かかる学習済モデルに入力される情報である入力情報として用いる情報を記憶部11などから取得する。
【0113】
例えば、取得部30は、学習済モデルに入力される情報として、出品対象物の情報、考慮情報、希望情報、ユーザ情報などを端末装置2または記憶部11などから取得する。出品対象物の情報は、出品対象となる出品物である出品対象物の情報であり、例えば、出品対象物の画像情報または出品対象物の名称を示す情報などである、希望情報は、例えば、出品対象物の販売時期および価格のうち少なくとも一方に関する出品対象物の出品者であるユーザUの希望を示す情報である。ユーザ情報は、例えば、出品対象物の出品者であるユーザUの情報であるが、ターゲットとなる購入者層のユーザ情報などであってもよい。
【0114】
また、生成部32によって出品情報がAIエージェントを用いて生成される場合、かかるAIエージェントに入力される情報である入力情報として用いる情報はAIエージェントによって記憶部11、外部の情報提供装置、または端末装置2などから取得されるが、取得部30は、AIエージェントに入力される情報である入力情報として用いる情報を記憶部11などから取得することもできる。
【0115】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、端末装置2または外部の情報処理装置などからの種々の要求や種々の情報を受け付ける。
【0116】
例えば、受付部31は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品サポート要求や出品再サポート要求などを受け付ける。かかる出品サポート要求や出品再サポート要求などには、出品者となるユーザUのユーザID、出品者となるユーザUが出品画面に設定(入力)した出品対象物の情報などが含まれる。
【0117】
また、受付部31は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品要求を受け付ける。かかる出品要求には、出品者のユーザID、出品に関する情報である出品内容情報などの情報が含まれる。
【0118】
出品内容情報には、例えば、出品物を出品情報、出品物の配送方法を示す情報などが含まれる。受付部31は、端末装置2からの出品要求を受け付けた場合、受け付けた出品要求に含まれる情報に基づいて、出品履歴情報テーブルを更新する。受付部31は、端末装置2からの出品要求を受け付けることによって、出品対象物の出品を受け付ける。例えば、受付部31は、端末装置2からの出品要求を受け付けることによって、提供部33によって出品情報が提供されたユーザUによるその出品情報を用いた出品を受け付ける。
【0119】
また、受付部31は、端末装置2から情報処理装置1に送信される購入要求を受け付ける。かかる購入要求には、購入者のユーザID、購入したとなる出品物を特定するための情報(例えば、出品ID)などが含まれる。受付部31は、端末装置2からの購入要求を受け付けた場合、受け付けた購入要求に含まれる情報に基づいて、販売履歴情報テーブルを更新する。
【0120】
また、受付部31は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品物閲覧要求を受け付ける。かかる出品物閲覧要求には、閲覧者のユーザID、閲覧対象となる出品物の出品IDまたは名称などの情報が含まれる。
【0121】
また、受付部31は、端末装置2から情報処理装置1に送信される出品・持ち物画面要求、出品画面要求、または出品サポート画面要求などを受け付ける。また、受付部31は、出品物に対するユーザUの質問や質問に対する回答などを受け付ける。
【0122】
〔3.3.3.生成部32〕
生成部32は、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。生成部32は、例えば、受付部31によって受け付けられた出品サポート要求に応じた情報を含む入力情報をAIエージェントまたは学習済モデルに対して入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。
【0123】
生成部32は、AIエージェントまたは学習済モデルを有する構成であるが、AIエージェントまたは学習済モデルは、外部の情報処理装置が有する構成であってもよく、この場合、生成部32は、通信部10を介して外部の情報処理装置に対して、出品対象物の出品情報を生成させる生成要求を送信し、外部の情報処理装置においてAIエージェントまたは学習済モデルで生成された出品対象物の出品情報を取得する。
【0124】
生成部32は、例えば、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに対し、出品サポート要求に含まれる出品対象物の情報と、かかる出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。
【0125】
まず、AIエージェントを用いた出品情報の生成について説明する。AIエージェントは、例えば、AutoGPTなどの自律型AIエージェントである。また、AIエージェントは、フリマアプリのAIサポート機能を専用に作成された自律型AIエージェントであってもよい。
【0126】
自律型AIエージェントは、例えば、目標を与えると、かかる目標を達成するためのタスクを生成系AIに生成させ、生成させたタスクを生成系AIに実行させるための情報などを収集し、生成系AIにタスクを実行させる処理を繰り返すことなどによって目標を達成する情報を出力する。
【0127】
生成系AIは、例えば、テキスト生成AIであるが、テキスト生成AIと画像処理AIとの組み合わせであってもよい。テキスト生成AIは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習された言語モデルであり、例えば、アテネーションモデルやトランスファーモデルなどの言語モデルである。
【0128】
トランスファーモデルは、例えば、GPTやBERTなどであるが、かかる例に限定されない。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。また、生成AIは、出品情報をAIエージェントで生成するために専用に学習(例えば、ファインチューニング)されたものであってもよい。
【0129】
また、生成系AIは、マルチモーダル生成AIであってもよい。マルチモーダル生成AIは、例えば、テキストから画像を生成したり、画像からテキストを生成したりするモデルであり、例えば、CM3Leonなどであるが、かかる例に限定されない。
【0130】
例えば、出品画面に設定された出品対象物の情報が出品対象物の名称を示す情報であり、その出品対象物の名称が「XXXXX」(「XXXXX」は出品物の名称を示す文字列)であるとする。この場合、生成部32は、AIエージェントに対して、文字列「以下に示す情報の出品対象物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。出品対象物は、XXXXXです。」の情報を入力情報として入力する。
【0131】
これにより、AIエージェントは、入力情報を目標とし、かかる目標に応じたタスクを生成して実行することによって、出品対象物の出品情報を生成し、出力する。かかる入力情報は、自然言語による指示情報であり、プロンプトとも呼ばれる。
【0132】
AIエージェントでは、例えば、入力情報に応じたタスクを生成系AIに生成させ、かかるタスクを実行するために必要な情報を生成系AIの要求に応じて記憶部11または外部の情報提供装置などから収集し、収集した情報を生成系AIに分析させることによってタスクを実行させることができる。
【0133】
AIエージェントで収集される情報は、例えば、フリマサービスで過去に出品され販売(購入)された出品物であって購入者による評価が高かった出品物の出品情報などであるが、かかる例に限定されない。例えば、AIエージェントで収集される情報は、評価が高かった出品物であって出品から販売されるまでの期間が短い(例えば、閾値以下の期間)出品物の情報などであってもよく、その他の情報であってもよい。
【0134】
また、AIエージェントで収集される情報は、AIエージェントで過去に生成した出品情報を含んでいてもよく、フリマサービスで出品中の出品物の出品情報を含んでいてもよい。なお、AIエージェントで収集される情報は、入力情報で特定される出品対象物と同一の出品物の情報であるが、入力情報で特定される出品対象物と類似の出品物の情報を含んでいてもよい。
【0135】
AIエージェントは、例えば、名称が「XXXXX」である出品物の情報を収集し、収集した情報を生成系AIに与えることで、生成系AIに適切な出品情報を生成させることができる。出品情報は、例えば、出品対象物の出品タイトルを示す情報、出品対象物のカテゴリを示す情報、出品対象物の説明を示す情報、出品対象物の状態を示す情報、出品対象物の価格を示す情報であるが、これらの情報のうちの少なくとも1以上の情報であってもよい。出品対象物の説明を示す情報は、出品物の説明文の情報であり、出品対象物の価格は、例えば、出品対象物の出品時の価格である。
【0136】
また、出品対象物の情報としてユーザUによって設定された出品対象物の情報が、出品対象物を撮像して得られる出品対象物の画像情報であるとする。この場合、生成部32は、AIエージェントに対して、文字列「以下の画像情報で特定される出品物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。」の情報と出品対象物の画像情報の格納場所を示す情報とを入力情報として入力する。
【0137】
この場合、生成部32において、AIエージェントは、画像情報の格納場所から画像情報を取得し、取得した画像情報を生成部32内の画像認識AIまたは外部の画像認識AIに入力し、画像情報で示される出品対象物の情報を画像認識AIから取得する。
【0138】
画像認識AIから取得する出品対象物の情報は、例えば、出品対象物の名称、出品対象物の色、出品対象物の状態などである。出品対象物の状態は、例えば、未使用の状態、未使用に近い状態、目立った傷や汚れがない、やや傷や汚れがある、傷や汚れありなどであるが、良い状態、普通の状態、悪い状態などであってもよい。
【0139】
AIエージェントは、画像認識AIから取得した出品対象物の情報とかかる出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを入力情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成する。
【0140】
また、生成部32において、AIエージェントは、画像情報の格納場所から取得した画像情報と類似する画像情報を類似画像検索によって内部の記憶部または外部の情報提供装置などから検索し、検索で得られた画像情報を含む出品情報をタスクの実行に用いる情報として内部の記憶部または外部の情報提供装置などから収集することもできる。
【0141】
また、生成部32は、出品情報の生成において考慮させる情報である考慮情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。
【0142】
考慮情報は、例えば、出品対象物と同じカテゴリの出品物に対する質問の回答情報、出品対象物と同じ出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報、ニュースコンテンツでの出品対象物に関する情報、SNSでの出品対象物に関する情報、出品時期の季節の情報、および出品時期の天候の情報のうちの少なくとも1つの情報を含む。ニュースコンテンツは、ニュース配信サービスで提供されるコンテンツであるが、かかる例に限定されない。
【0143】
出品対象物のカテゴリは、例えば、出品対象物がドラム式洗濯機であれば、洗濯機、または家電などである。また、出品対象物のカテゴリは、例えば、出品対象物が香水であれば、美容、またはコスメなどである。
【0144】
ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報は、出品対象物が流行しているか否かを示す情報、出品対象物が流行しかけているか否かを示す情報、出品対象物の流行が終了しかけているか否かを示す情報などであるが、かかる例に限定されない。例えば、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報は、出品対象物をポジティブに取り上げているニュースコンテンツやSNSの情報であってもよい。
【0145】
生成部32は、例えば、文字列「以下の考慮情報を考慮して出品情報を教えてください。」の情報と考慮情報とをさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。
【0146】
また、生成部32は、文字列「以下に示す情報の出品物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。」の情報を文字列「以下に示す情報の出品物を出品する場合に以下の考慮情報を考慮して適切な出品情報を教えてください。」の情報に代え、さらに、考慮情報を含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることもできる。
【0147】
AIエージェントは、考慮情報を考慮する指示を含む情報が入力情報として入力された場合、考慮情報に対応する情報をさらに収集し、収集した情報を分析する。例えば、AIエージェントは、考慮情報が、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間である販売所要期間の情報を含む場合、販売所要期間の情報を収集する。販売所要期間は、例えば、1日単位の期間であるが、かかる例に限定されず、例えば、数時間単位の期間であってもよい。
【0148】
この場合、AIエージェントは、例えば、販売所要期間毎の出品情報に基づいて、販売所要期間毎の出品対象物の出品情報を生成したり、最も割合が多い販売所要期間の出品情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成したりする。なお、考慮情報において、文字列「販売所要期間毎の出品情報」の情報や文字列「最も割合が多い販売所要期間の出品情報」の情報などを含めることで、より精度よく目的とする出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0149】
また、AIエージェントは、考慮情報が、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む場合、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む出品物の出品情報を収集し、考慮情報が、出品時期(例えば、季節)や出品時期の天候の情報を含む場合、出品時期(例えば、季節)やその時期の天候の情報を含む出品物の出品情報を収集する。なお、出品時期とは、出品対象物が予め定められた期間内(例えば、現時点から1日以内など)に出品されたと仮定した場合の出品の時期である。
【0150】
また、AIエージェントは、考慮情報が、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を含む場合、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を収集する。
【0151】
AIエージェントは、考慮情報が、出品物が販売されたときの価格(販売価格)の情報を含む場合、例えば、販売価格帯毎の出品情報に基づいて、販売価格帯毎の出品対象物の出品情報を生成したり、最も販売確率が高い販売価格帯の出品情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成したりする。なお、考慮情報において、文字列「販売価格帯毎の出品情報」の情報や文字列「最も販売確率が高い販売価格帯の出品情報」の情報などを含めることで、より精度よく目的とする出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0152】
また、AIエージェントは、考慮情報が、出品時期(例えば、季節)や出品時期の天候の情報を含む場合、現在の出品時期や現在から予め定められた時点までの期間の天候などの情報を外部の情報提供装置などから取得し、取得した出品時期や天候の情報と一致または類似する販売時期や天候で出品された出品物の出品情報を収集する。そして、AIエージェントは、収集した情報に基づいて、出品対象物の出品情報を生成する。
【0153】
また、AIエージェントは、考慮情報が、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物に関する情報を含む場合、ニュースコンテンツやSNSにおける、ニュースコンテンツやSNSでの出品対象物の流行に関する情報や出品対象物をポジティブに取り上げているニュースコンテンツやSNSの情報を外部の情報提供装置などから取得する。
【0154】
AIエージェントは、取得した流行などに関する情報に基づいて、例えば、流行の情報に応じた情報(例えば、流行している場合、「トレンドセット!」、「売り切れ必至!」など)を出品対象物の説明文に含めたり、流行の情報に応じた価格(例えば、流行している場合、高い価格)を示す情報を出品情報に含めたりすることができる。
【0155】
このように、情報処理装置1は、AIエージェントに考慮情報を考慮させることができることから、適切な出品情報をAIエージェントに生成させることができる。
【0156】
なお、生成部32は、ユーザUによって入力された出品対象物の情報と共にどのような考慮情報を入力情報に含めるかを生成系AIに問い合わせ、かかる問い合わせに応じた生成系AIの回答を取得することができる。また、生成部32は、出品対象物の名称毎の考慮情報または出品対象物のカテゴリ毎の考慮情報を含む対応情報から出品対象物に対応する考慮情報を取得することもできる。
【0157】
また、生成部32は、例えば、考慮情報と対応する種別の出品情報に関する指示を示す情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。考慮情報と対応する種別の出品情報に関する指示を示す情報は、例えば、考慮情報が価格変動に関するものであれば、「考慮情報を考慮して出品対象物の適切な価格を含む出品情報を教えてください」の情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。
【0158】
また、生成部32は、例えば、ユーザUが出品対象物の情報に加えて希望情報を入力または選択した場合、かかる希望情報または希望情報に応じた情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることもできる。希望情報は、文字列「早く売りたい」の情報や文字列「高く売りたい」の情報である。
【0159】
生成部32は、例えば、希望情報が文字列「早く売りたい」の情報である場合、希望情報に応じた情報として、文字列「出品情報において早く売れる価格や説明文にしてください」の情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。文字列「早く売りたい」の情報は、出品物の販売時期に関する出品者の希望を示す情報の一例である。
【0160】
また、生成部32は、例えば、希望情報が文字列「高く売りたい」の情報である場合、希望情報に応じた情報として、文字列「出品情報において高く売れる価格や説明文にしてください」の情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させる。文字列「高く売りたい」の情報は、出品物の価格に関する出品者の希望を示す情報の一例である。
【0161】
なお、生成部32によってAIエージェントに入力される入力情報は、上述した例に限定されず、さらに詳細な指示や条件などを含む情報であってもよく、さらに、制約条件などを含む情報であってもよい。
【0162】
また、生成部32は、出品情報の生成において出品対象物を有するユーザUの情報であるユーザ情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。ユーザUの情報は、例えば、ユーザUの属性情報、ユーザUの行動履歴情報などである。
【0163】
ユーザUの属性情報は、ユーザUの属性を示す情報であり、ユーザUの属性は、例えば、ユーザUのデモグラフィック属性やユーザUのサイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などである。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などである。
【0164】
ユーザUの行動履歴情報は、ユーザUの過去の行動を示す情報であり、ユーザUの過去のオンラインサービスの利用履歴の情報などを含む。ユーザUの過去のオンラインサービスの利用履歴の情報は、例えば、ユーザUの過去の出品物の購入履歴の情報、ユーザUの過去の出品履歴の情報を含む。ユーザUの過去の出品履歴の情報は、ユーザUが出品した出品物の出品情報、販売情報などを含む。
【0165】
生成部32は、例えば、文字列「以下のユーザ情報に対応するユーザが以下に示す情報の出品対象物を出品する場合に適切な出品情報を教えてください。出品情報は、出品物の出品タイトル、出品物のカテゴリ、出品物の説明文、出品物の価格です。出品対象物は、XXXXXです。」の情報とユーザ情報とを含む情報を入力情報として、AIエージェントに出品情報を生成させることができる。また、生成部32は、さらに考慮情報や希望情報などをさらに入力情報に含めることができる。
【0166】
つづいて、AIエージェントを用いずに学習済モデルを用いた出品情報の生成について説明する。学習済モデルは、例えば、上述した生成AIである。かかる生成AIは、例えば、テキスト生成AIであるが、テキスト生成AIと画像処理AIとの組み合わせであってもよい。
【0167】
生成部32は、例えば、フリマサービスに出品された出品物の情報とその出品物の出品情報とを、販売され且つ評価が高かった出品物毎に含む学習用情報を用いて学習された学習済モデルを有している。出品物の情報は、出品物の名称を示す情報であるが、出品物の名称を示す情報に代えてまたは加えて出品物の画像情報を含んでいてもよい。
【0168】
例えば、学習用情報は、出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品情報をターゲットとするデータセットであり、学習は、例えば、ファインチューニングであるが、かかる例に限定されない。この場合、生成部32は、学習済モデルに対して出品対象物の情報と出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む情報を入力情報として入力し、学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。
【0169】
また、学習済モデルは、例えば、考慮情報をさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、生成部32は、考慮情報をさらに含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報および考慮情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0170】
例えば、考慮情報は、出品物が販売されたときの価格(販売価格)を考慮の対象とする場合、文字列「販売価格帯毎」の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「販売価格帯毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の販売価格帯毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0171】
また、考慮情報は、出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間である販売所要期間を考慮の対象とする場合、文字列「出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間毎」の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「出品物が出品されてから販売(購入)されるまでの期間毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の販売所要期間毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0172】
また、考慮情報は、出品物の出品時期(例えば、季節)を考慮の対象とする場合、出品物の出品時期毎の情報である。この場合、学習用情報は、文字列「出品物の出品時期毎」の情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品時期毎の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0173】
また、学習済モデルは、例えば、希望情報をさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、生成部32は、出品対象物の情報と希望情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報および希望情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0174】
希望情報は、例えば、文字列「高く売りたい」を含む情報や文字列「早く売りたい」を含む情報である。この場合、学習用情報は、例えば、希望情報と出品物の情報を含む情報を入力とし、出品物の出品情報をターゲットとするデータセットである。
【0175】
また、学習済モデルは、例えば、考慮情報と希望情報とをさらに出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、生成部32は、出品対象物の情報と考慮情報と希望情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報、考慮情報、および希望情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0176】
また、学習済モデルは、例えば、出品対象物の出品者となるユーザUのユーザ情報をさらに含む出品物毎に含む学習用情報を用いて学習されたモデルであってもよい。この場合、生成部32は、例えば、出品対象物の情報と考慮情報と希望情報とユーザ情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、出品対象物の情報、考慮情報、希望情報、およびユーザ情報に応じた出品対象物の出品情報を学習済モデルに生成させる。
【0177】
また、学習済モデルに入力される入力情報は、AIエージェントに入力される入力情報と同じであってもよく、AIエージェントに入力される入力情報と異なっていてもよく、適切な出品情報を生成させるための入力情報が学習済モデルに入力される。
【0178】
なお、学習済モデルは、生成系AI以外のモデルであってもよい。生成系AI以外のモデルは、例えば、回帰モデル、ニューラルネットワーク、または勾配ブースティング決定木であるが、かかるモデルに限定されず、その他のモデルであってもよい。
【0179】
この場合、学習済モデルは、例えば、入力情報で特定される出品対象物と同一または類似の出品物であって販売(購入)されて評価が高かった出品物の出品情報を入力すると高いスコアを算出するモデルであるが、かかる例に限定されない。また、学習済モデルは、例えば、出品者の属性毎のモデルであってもよく、出品者の属性と行動との組み合わせ毎のモデルであってもよい。
【0180】
また、生成部32は、受付部31によって出品対象物の出品が受け付けられた後において予め定められたタイミングでAIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を再生成させる。
【0181】
予め定められたタイミングは、例えば、出品対象物を出品物として出品してから予め定められた期間が到来したタイミング、受付部31によって出品再サポート要求が受け付けられたタイミング、出品後の出品物の閲覧数が閾値以上になったタイミング、出品対象物の購入を検討している他のユーザUからの問い合わせの数が閾値以上になったタイミングなどである。
【0182】
また、生成部32は、出品対象物を出品物として出品してから予め定められた期間内に出品対象物の購入を検討している他のユーザUからの問い合わせの数が閾値以内である場合に、予め定められた期間が到来したタイミングで、AIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を再生成させることもできる。
【0183】
生成部32は、出品情報の上述した生成の方法と同じ方法によって出品情報の再生成を行うが、例えば、入力情報に含まれる情報を出品情報の前回の生成時よりも増やして出品情報の再生成を行うことができる。例えば、生成部32は、出品情報の前回の生成時に考慮情報や希望情報が含まれない場合、考慮情報や希望情報などを入力情報に含めて出品情報の再生成を行うことができる。
【0184】
また、生成部32は、出品対象物の画像情報に追加するテキストの情報を含む出品情報をAIエージェントまたは学習済モデルに生成させることもできる。生成部32は、例えば、文字列「以下に示す出品対象物の画像情報に適切なテキストを追加したので教えて下さい。」の情報と出品対象物の情報(例えば、出品対象物の画像情報または出品対象物の名称を示す情報など)とを含む入力情報をAIエージェントまたは学習済モデルに入力することで、出品対象物の画像情報に追加するテキストの情報を含む出品情報をAIエージェントまたは学習済モデルに生成させる。
【0185】
〔3.3.4.提供部33〕
提供部33は、各種の情報を端末装置2に通信部10を介して送信することによって、各種の情報をユーザUに提供する。提供部33は、例えば、API介して端末装置2に対して情報を端末装置2に送信する。
【0186】
例えば、提供部33は、コンテンツ記憶部22から取得部30によって取得されたコンテンツを端末装置2に送信することによって、コンテンツをユーザUに提供する。端末装置2は、提供部33から送信されたコンテンツを表示する。
【0187】
また、提供部33は、生成部32により生成された出品対象物の出品情報を端末装置2に送信することによって、ユーザUに出品対象物の出品情報を提供する。例えば、提供部33は、受付部31によって出品サポート要求や出品再サポート要求が受け付けられた場合に、ユーザUに出品対象物の出品情報を提供する。
【0188】
また、提供部33は、受付部31によって出品物閲覧要求が受け付けられた場合、出品履歴情報記憶部21に記憶されている出品履歴情報テーブルおよび売買履歴情報テーブルなどに基づいて、出品中の出品物の情報である出品物情報を端末装置2に送信することによって、出品物情報をユーザUに提供する。端末装置2は、提供部33から送信された出品物情報を表示する。
【0189】
また、提供部33は、ユーザUがフリマアプリを起動した場合に、端末装置2からの要求に基づいて、端末装置2に表示されるフリマホーム画面に含まれる情報を提供する。
図8は、実施形態に係る端末装置2に表示されるフリマホーム画面の一例を示す図である。
図8に示すフリマホーム画面50は、検索用コンテンツ51と、タブ列52と、コンテンツ53と、ボタン列54とを含む。
【0190】
検索用コンテンツ51は、検索枠と検索ボタンとを含む。ユーザUが、検索枠に検索キーワードを入力し、検索ボタンを操作すると、端末装置2から検索枠に入力されている検索キーワードを含む出品物検索要求が情報処理装置1に送信される。情報処理装置1の提供部33は、出品物検索要求を受け付けると、検索キーワードに応じた出品物の情報を検索結果として端末装置2に送信する。かかる検索結果は、端末装置2に表示される。
【0191】
タブ列52は、ユーザUが端末装置2に表示させた情報を操作するための複数のタブを含む。
図8に示すタブ列52は、「保存した検索条件」、「おすすめ」、「フォロー」、「投稿」、・・・などの複数のタブを含む。ユーザUは、タブ列52に含まれる複数のタブのうち所望のタブを操作することで、操作したタブに応じた情報が提供部33から端末装置2に送信されて端末装置2に表示される。
【0192】
コンテンツ53は、例えば、タブ列52に含まれる複数のタブのうち予め定められたタブに応じたコンテンツまたはユーザUによって選択されたタブに応じたコンテンツである。ボタン列54は、ユーザUが端末装置2に表示させた情報を操作するための複数のボタンを含む。
図8に示すボタン列54は、「ホーム」、「さがす」、「出品・持ち物」、「欲しい物」、「マイページ」などの複数のボタンを含む。
【0193】
ユーザUは、ボタン列54に含まれる複数のボタンのうち所望のボタンを操作することで、操作したボタンに応じた要求が提供部33から端末装置2に送信されて端末装置2に表示される。
【0194】
ユーザUによってボタン「出品・持ち物」が選択された場合、端末装置2は、出品・持ち物画面要求を情報処理装置1に送信する。提供部33は、端末装置2から送信された出品・持ち物画面要求が受付部31によって受け付けられた場合、端末装置2に表示される出品・持ち物画面に含まれる情報を端末装置2に送信して提供する。これにより、端末装置2には、出品・持ち物画面が表示される。
【0195】
図9は、実施形態に係る端末装置2に表示される出品・持ち物画面の一例を示す図である。
図9に示す出品・持ち物画面60は、出品用ボタン列61と、出品ガイドボタン列62と、持ち物リスト63と、出品ボタン64とを含む。
【0196】
出品用ボタン列61は、出品のために必要な画像情報などを指定するための複数のボタンを含む。
図9に示す出品用ボタン列61は、「写真を撮る」、「アルバム」、「バーコード」、「画像を撮る」などの複数のボタンを含む。出品ガイドボタン列62は、ユーザUに出品方法を案内するための各種のボタンを含む。持ち物リスト63は、ユーザUの持ち物リストに含まれるユーザUの保有物の情報を含む。
【0197】
出品ボタン64は、ユーザUが出品を行うための出品情報を設定するためのボタンである。ユーザUによって出品ボタン64が選択された場合、端末装置2は、出品画面要求を情報処理装置1に送信する。提供部33は、端末装置2から送信された出品画面要求が受付部31によって受け付けられた場合、端末装置2に表示される出品画面に含まれる情報を端末装置2に送信して提供する。これにより、端末装置2には、出品画面が表示される。
【0198】
図10は、実施形態に係る端末装置2に表示される出品画面の一例を示す図である。
図10に示す出品画面70は、画像情報設定領域71と、出品物情報設定領域72とを含む。画像情報設定領域71は、出品物の出品情報の一部である出品物の画像情報を設定するための領域である。
【0199】
出品物情報設定領域72は、出品物の出品情報の残りの一部を設定するための領域である。かかる出品物情報設定領域72は、出品タイトル設定枠721と、カテゴリ設定枠722と、状態設定枠723と、説明設定枠724と、価格設定枠725と、出品サポートボタン726と、出品開始ボタン727とを含む。
【0200】
出品タイトル設定枠721は、出品物のタイトルとなる出品タイトルを設定(入力)するための領域であり、カテゴリ設定枠722は、出品物のカテゴリを設定(入力)するための領域であり、状態設定枠723は、出品物の状態を設定(入力)するための領域である。説明設定枠724は、出品物の説明文を設定(入力)するための領域であり、価格設定枠725は、出品物の出品価格を設定(入力)するための領域である。
【0201】
出品サポートボタン726は、出品サポート機能を実行するためのAI出品サポート画面を表示するためのボタンであり、出品開始ボタン727は、出品画面70に設定(入力)された出品情報を含む出品要求を情報処理装置1に送信する処理を端末装置2に実行させるためのボタンである。
【0202】
ユーザUによって出品サポートボタン726が選択された場合、端末装置2は、出品サポート画面要求を情報処理装置1に送信する。提供部33は、端末装置2から送信された出品サポート画面要求が受付部31によって受け付けられた場合、端末装置2に表示されるAI出品サポート画面に含まれる情報を端末装置2に送信して提供する。これにより、端末装置2には、AI出品サポート画面が表示される。
【0203】
図11は、実施形態に係る端末装置2に表示されるAI出品サポート画面の一例を示す図である。
図11に示すAI出品サポート画面80は、考慮情報選択領域81と、希望情報選択領域82と、依頼開始ボタン83とを含む。考慮情報選択領域81は、考慮情報を選択するための領域であり、例えば、予め定められた複数種類の考慮情報の中から1つの考慮情報を選択するためのコンボボックスである。なお、生成部32によって考慮情報が選択される場合、考慮情報選択領域81はAI出品サポート画面80に含まれなくてもよい。
【0204】
希望情報選択領域82は、希望情報を選択するための領域であり、例えば、予め定められた複数種類の希望情報の中から1つの希望情報を選択するためのコンボボックスである。依頼開始ボタン83は、出品サポート機能を情報処理装置1に実行させるためのボタンである。
【0205】
ユーザUによって依頼開始ボタン83が選択された場合、端末装置2は、出品サポート要求を情報処理装置1に送信する。出品サポート要求には、出品画面70においてユーザUによって入力された出品対象物の情報とAI出品サポート画面80においてユーザUによって選択された考慮情報や希望情報などが含まれる。
【0206】
図10に示す出品画面70では、出品対象物である冷蔵庫の画像情報がユーザUによって画像情報設定領域71に設定されており、端末装置2は、ユーザUによって設定された出品対象物の画像情報とユーザUによって選択された希望情報(文字列「高く売りたい」の情報)を含む出品サポート要求を情報処理装置1に送信する。
【0207】
提供部33は、端末装置2から送信された出品サポート要求が受付部31によって受け付けられた場合、生成部32によって生成された出品対象物の出品情報を端末装置2に送信して提供する。端末装置2は、提供部33によって提供された出品情報を出品画面70に表示する。
【0208】
図12は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部33によって提供された出品情報が設定された出品画面の一例を示す図である。
図12に示す出品画面70では、出品タイトル設定枠721、カテゴリ設定枠722、状態設定枠723、説明設定枠724、および価格設定枠725において、生成部32によって生成された出品対象物の出品情報が設定(入力)されている。
【0209】
具体的には、出品タイトル設定枠721には、文字列「ドラム式 9kg 洗濯機C」の情報が設定(入力)されており、カテゴリ設定枠722には、文字列「家電、洗濯機、ドラム式洗濯機」の情報が設定(入力)されており、状態設定枠723には、文字列「少し傷や汚れがある状態」の情報が設定(入力)されている。また、説明設定枠724には、文字列「こんにちは! ご覧頂きありがとうございます。・・・」の情報が入力されており、価格設定枠725には、「53,000円」の情報が設定(入力)されている。
【0210】
ユーザUは、提供部33によって提供され出品画面70に設定された出品情報が問題なければ、端末装置2を操作して出品開始ボタン727を選択することによって、出品画面70に設定された出品情報を含む出品要求を情報処理装置1に送信する処理を端末装置2に実行させることができる。
【0211】
また、ユーザUは、提供部33によって提供され出品画面70に設定された出品情報を編集した場合、端末装置2を操作することによって、提供部33によって提供され出品画面70に設定された出品情報を編集することができる。
【0212】
また、
図12に示す出品画面70には、出品再サポートボタン728が配置されており、ユーザUは、提供部33によって提供され出品画面70に設定された出品情報を情報処理装置1に再生成をさせたい場合には、端末装置2を操作して出品再サポートボタン728を選択する。これにより、出品画面70に設定された出品情報を含む出品再サポート要求を情報処理装置1に送信する処理を端末装置2に実行させることができ、生成部32に再生成させた出品情報を出品画面70に設定(入力)させることができる。
【0213】
また、提供部33は、生成部32によって生成された出品情報で特定される出品対象物の状態に応じたテキストの情報の出品情報への追加をユーザUに提案することもできる。提供部33は、例えば、出品対象物の種類毎またはカテゴリ毎に出品対象物の状態に応じたテキストの情報を含む状態対応情報を有しており、かかる状態対応情報を用いて、出品対象物の状態に応じたテキストの情報を特定することができる。
【0214】
また、提供部33は、出品対象物の画像情報に追加するテキストである追加テキストの情報が生成部32によって生成された出品情報に含まれている場合、生成部32によって生成された追加テキストの情報の出品情報への追加をユーザUに提案することもできる。
【0215】
端末装置2は、ユーザUが端末装置2を操作して画像情報設定領域71を選択すると、画像情報編集画面を表示する。
図13は、実施形態に係る端末装置2に表示される画像情報編集画面の一例を示す図である。
【0216】
図13に示す画像情報編集画面90には、出品対象物の状態に応じたテキストの情報として、文字列「価格相談歓迎」の情報と、かかる情報の追加を提案する文字列「以下のテキストを追加しますか?」の情報が含まれている。ユーザUは、端末装置2を操作してOKボタン91を選択することで、出品対象物の状態に応じたテキストの情報が出品対象物の画像情報に重畳されて合成される。かかる処理は、端末装置2または情報処理装置1によって行われる。
【0217】
また、提供部33は、受付部31によって出品対象物の出品が受け付けられた後において生成部32がAIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を再生成させた場合に、再生成された出品情報を出品に用いられている出品情報の修正案としてユーザUに提供することができる。
【0218】
提供部33は、例えば、AIエージェントまたは学習済モデルによって再生成された出品情報と出品に用いられている出品情報との差に基づいて、AIエージェントまたは学習済モデルによって再生成された出品情報を出品に用いられている出品情報の修正案としてユーザUに提供することもできる。
【0219】
例えば、提供部33は、再生成された出品情報と出品に用いられている出品情報との差は、例えば、内容または文字列が異なる文の割合、異なる文字数の割合などであり、かかる差が閾値以上である場合に、再生成された出品情報を出品に用いられている出品情報の修正案としてユーザUに提供する。
【0220】
また、提供部33は、例えば、文字列「以下の第1情報と第2情報とに本質的な内容に違いがあるか否かを判定してください。」の情報と、第1情報と、第2情報とを含む情報を入力情報として学習済モデルに入力し、学習済モデルに再生成された出品情報と出品に用いられている出品情報との差を判定させることもできる。
【0221】
第1情報は、出品に用いられている出品情報であり、第2情報は、AIエージェントまたは学習済モデルによって再生成された出品情報である。また、学習済モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習された言語モデルであり、例えば、アテネーションモデルやトランスファーモデルなどの言語モデルである。
【0222】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。
図14は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0223】
図14に示すように、情報処理装置1の処理部12は、端末装置2から送信されるサポート要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。サポート要求は、例えば、出品サポート要求や出品再サポート要求などである。処理部12は、サポート要求を受け付けたと判定した場合(ステップS10:Yes)、出品対象物の出品情報を生成し(ステップS11)、生成した出品対象物の出品情報を提供する(ステップS12)。
【0224】
処理部12は、ステップS12の処理が終了した場合、またはサポート要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置2から送信される出品要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS13)。処理部12は、出品要求を受け付けたと判定した場合(ステップS13:Yes)、出品処理を行う(ステップS14)。
【0225】
処理部12は、ステップS14の処理が終了した場合、または出品要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS13:No)、端末装置2から送信される閲覧要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS15)。処理部12は、閲覧要求を受け付けたと判定した場合(ステップS15:Yes)、閲覧要求の対象となる情報を提供する(ステップS16)。
【0226】
処理部12は、ステップS16の処理が終了した場合、または閲覧要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS15:No)、端末装置2から送信されるその他の要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS17)。処理部12は、その他の要求を受け付けたと判定した場合(ステップS17:Yes)、その他の処理を行う(ステップS18)。
【0227】
処理部12は、ステップS18の処理が終了した場合、またはその他の要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS17:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS19)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0228】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS19:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS19:Yes)、
図14に示す処理を終了する。
【0229】
〔5.変形例〕
上述した情報処理装置1の処理の一部または全部は端末装置2で行われてもよい。この場合、端末装置2は、取得部30、受付部31、生成部32、および提供部33の一部または全部の機能を有する。この場合、情報処理装置1と端末装置2とによって情報処理装置として機能したり、情報処理装置1に代えて端末装置2が情報処理装置として機能したりする。
【0230】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図15に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。
図15は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を有する。
【0231】
CPU201は、ROM203またはHDD204に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ200のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0232】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス205は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0233】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、入出力インターフェイス206を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0234】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0235】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD204には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ200のCPU201は、これらのプログラムを記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0236】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0237】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0238】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0239】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0240】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部30と、生成部32と、提供部33とを備える。取得部30は、出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する。生成部32は、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに対し、取得部30によって取得された出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。提供部33は、生成部32により生成された出品情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0241】
また、生成部32は、出品対象物の出品タイトルを示す情報、出品対象物のカテゴリを示す情報、出品対象物の説明を示す情報、および出品対象物の価格を示す情報のうちの少なくとも1以上の情報を、AIエージェントまたは学習済モデルに生成させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0242】
また、取得部30は、出品対象物の画像情報を出品対象物の情報として取得し生成部32は、出品対象物の画像情報と出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む情報を入力情報として、AIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を生成させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0243】
また、生成部32は、出品対象物の画像情報から出品対象物の状態をAIエージェントまたは学習済モデルに判定させ、提供部33は、出品対象物の状態に応じたテキストの情報の出品情報への追加を提案する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0244】
また、生成部32は、出品情報の生成において考慮される情報である考慮情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を生成させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0245】
また、考慮情報は、出品対象物と同じカテゴリの出品物の出品情報、ニュースコンテンツでの出品対象物に関する情報、ソーシャルネットワーキングサービスでの出品対象物に関する情報、季節の情報、および天候の情報のうちの少なくとも1つの情報を含む。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0246】
また、情報処理装置1は、提供部33によって出品情報が提供されたユーザUによる出品情報を用いた出品を受け付ける受付部31を備え、生成部32は、受付部31によって出品が受け付けられた後においてAIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を再生成させ、提供部33は、AIエージェントまたは学習済モデルによって再生成された出品情報を出品に用いられている出品情報の修正案として提供する。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0247】
また、取得部30は、出品対象物の出品者であるユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、生成部32は、ユーザ情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を生成させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0248】
また、取得部30は、出品対象物の販売時期および価格のうち少なくとも一方に関する出品対象物の出品者であるユーザUの希望を示す情報である希望情報を取得し、生成部32は、希望情報をさらに含む情報を入力情報として、AIエージェントまたは学習済モデルに出品情報を生成させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0249】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0250】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0251】
1 情報処理装置
2 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 出品履歴情報記憶部
22 コンテンツ記憶部
30 取得部
31 受付部
32 生成部
33 提供部
100 情報処理システム
N ネットワーク
【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、生成部と、提供部とを備える。取得部は、出品対象となる出品物である出品対象物の情報を取得する。生成部は、入力された情報に応じた情報を生成して出力するAIエージェントまたは学習済モデルに対し、取得部によって取得された出品対象物の情報と、当該出品対象物を出品する際の出品情報を出力させるための情報とを含む入力情報を入力し、AIエージェントまたは学習済モデルに出品対象物の出品情報を生成させる。提供部は、生成部により生成された出品情報を提供する。
【選択図】
図3