(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】自動ドッフィング通信方法、ネットワーク装置、自動ドッフィングシステム、自動ドッフィング通信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20250212BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20250212BHJP
D02J 1/22 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G06Q50/04
D02J1/22 F
(21)【出願番号】P 2024075740
(22)【出願日】2024-05-08
【審査請求日】2024-05-08
(31)【優先権主張番号】202311162852.6
(32)【優先日】2023-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポン ワン
(72)【発明者】
【氏名】チョンリャン ウー
(72)【発明者】
【氏名】チンメイ ニー
(72)【発明者】
【氏名】シエンタオ ポン
(72)【発明者】
【氏名】ターコー リー
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-169827(JP,A)
【文献】特許第6533105(JP,B2)
【文献】特許第6075180(JP,B2)
【文献】特開2013-161395(JP,A)
【文献】特許第7019846(JP,B2)
【文献】特許第6409766(JP,B2)
【文献】国際公開第2020/246209(WO,A1)
【文献】特開平7-133507(JP,A)
【文献】特開平5-186905(JP,A)
【文献】特開2006-335442(JP,A)
【文献】特開2012-224431(JP,A)
【文献】特開2020-7076(JP,A)
【文献】特開2021-17313(JP,A)
【文献】特開平3-293265(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113800328(CN,A)
【文献】特許第5122502(JP,B2)
【文献】特許第7558239(JP,B2)
【文献】特表2023-539939(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G06Q 50/04
D02J 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ドッフィング通信システムにおけるネットワーク装置に適用される自動ドッフィング通信方法であって、
前記自動ドッフィング通信システムは、OCR文字認識モデルに基づく文字認識システムと、自動ドッフィングシステムと、を備え、
前記自動ドッフィング通信方法は、
端末装置からのドッフィング監視画像を受信すること
であって、前記ドッフィング監視画像において、各行に1台の巻取機の状態データが格納され、各巻取機の状態データが縦方向に配列され、ライン別及び/又は機台番号、並びにライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含む、ことと、
前記ドッフィング監視画像を
前記文字認識システムに送信することと、
前記自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することであって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含
み、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果は、前記OCR文字認識モデルを用いて文字情報を認識した後、正規表現を用いて文字情報を処理して取得された前記巻取機の状態データを含む、ことと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することと、を含む、
自動ドッフィング通信方法。
【請求項2】
前記ドッフィング監視画像の取得方法は、前記端末装置を用いて撮像して得る方法、または前記端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む、
請求項1に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項3】
前記端末装置は、パーソナルデジタルアシスタントPDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つを含み、前記自動ドッフィング通信方法は、
前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信することをさらに含む、
請求項2に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項4】
前記自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングスケジューリングシステムを含み、
前記自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することは、
前記自動ドッフィングスケジューリングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することを含み、
ここで、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成されたタスクであり
、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む、
請求項
3に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項5】
前記自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含み、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することは、受信した複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又は前記ドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、前記自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信することを含む、
請求項
4に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項6】
前記巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、
前記自動ドッフィング通信方法は、
自動ドッフィングシステムから巻糸パッケージ反転タスクを受信することであって、ここで、前記巻糸パッケージ反転タスクは前記反転要求に基づいて生成される、ことと、
前記巻糸パッケージ反転タスクを巻糸パッケージ中継ステーションに送信することと、を含む、
請求項
3に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項7】
自動ドッフィング通信システムにおける自動ドッフィングシステムに適用される自動ドッフィング通信方法であって、
前記自動ドッフィング通信システムはOCR文字認識モデルに基づく文字認識システムと、ネットワーク装置と、を備え、
前記自動ドッフィング通信方法は、
前記文字認識システム
が前記OCR文字認識モデルを用いてドッフィング監視画像を認識して得られた文字情報を受信することであって、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによってネットワーク装置から受信され
、前記ドッフィング監視画像において、各行に1台の巻取機の状態データが格納され、各巻取機の状態データが縦方向に配列され、データライン別及び/又は機台番号、並びにライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含む、ことと、
前記文字認識システムが前記OCR文字認識モデルを用いて前記ドッフィング監視画像を認識して得られた文字情報に基づいて、正規表現を用いて文字情報を処理して前記巻取機の状態データを取得し、該処理して取得された前記巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送することと、を含む、
自動ドッフィング通信方法。
【請求項8】
前記ドッフィング監視画像は前記ネットワーク装置によって端末装置から受信され、
前記ドッフィング監視画像の取得方法は、前記端末装置を用いて撮像して得る方法、または前記端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む、
請求項
7に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項9】
前記端末装置は、パーソナルデジタルアシスタントPDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つを含み、前記自動ドッフィング通信方法は、
前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信することをさらに含む、
請求項
8に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項10】
前記自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングスケジューリングシステムを含み、
前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することは、
前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムにより前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することであって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む、こと
を含む、
請求項
7に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項11】
前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することは、
複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを順序付けして、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序を得ることをさらに含む、
請求項
10に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項12】
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信することは、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に従って、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信すること、あるいは、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序を有する前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信すること、を含む、
請求項
11に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項13】
前記自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含み、
前記自動ドッフィング通信方法は、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクにドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信することをさらに含む、
請求項
11に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項14】
前記巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、前記自動ドッフィング通信方法は、
前記反転要求に基づいて、自動ドッフィングシステムにより巻糸パッケージ反転タスクを生成することと、
前記巻糸パッケージ反転タスクを前記ネットワーク装置及び/又は巻糸パッケージ中継ステーションに送信することと、を含む、
請求項
10に記載の自動ドッフィング通信方法。
【請求項15】
自動ドッフィング通信システムにおける自動ドッフィングシステムであって、前記自動ドッフィング通信システムはOCR文字認識モデルに基づく文字認識システムと、ネットワーク装置と、を備え、
前記自動ドッフィングシステムは、
前記文字認識システム
が前記OCR文字認識モデルを用いてドッフィング監視画像を認識して得られた文字情報を受信するための第1受信モジュールであって、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによって
前記ネットワーク装置から受信され
、前記ドッフィング監視画像において、各行に1台の巻取機の状態データが格納され、各巻取機の状態データが縦方向に配列され、データライン別及び/又は機台番号、並びにライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含む、第1受信モジュールと、
前記文字認識システムが前記OCR文字認識モデルを用いて前記ドッフィング監視画像を認識して得られた文字情報に基づいて、正規表現を用いて文字情報を処理して前記巻取機の状態データを取得し、該処理して取得された前記巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するための処理モジュールと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送するための第1送信モジュールと、を備える、
自動ドッフィングシステム。
【請求項16】
請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載の自動ドッフィング通信方法を実行するためのネットワーク装置と、
自動ドッフィングシステムと、
OCR文字認識モデルに基づく文字認識システムであって、前記ネットワーク装置からのドッフィング監視画像
であって前記ドッフィング監視画像において、各行に1台の巻取機の状態データが格納され、各巻取機の状態データが縦方向に配列され、データライン別及び/又は機台番号、並びにライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含むドッフィング監視画像を受信し、
前記OCR文字認識モデルを用いて前記ドッフィング監視画像を認識して
文字情報得、正規表現を用いて前記文字情報を処理して前記巻取機の状態データを取得し、取得した前記巻取機の状態データを前記ドッフィング監視画像に対する認識結果
として前記自動ドッフィングシステムに送信するための文字認識システムと、を備える、
自動ドッフィング通信システム。
【請求項17】
前記ネットワーク装置は、5G基地局及び5G基地局サーバを含む、
請求項
16に記載の自動ドッフィング通信システム。
【請求項18】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、
請求項1から請求項
14のいずれか1項に記載のパラメータ処理方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ技術分野に関し、特に通信技術分野、自動制御技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の化学繊維の生産において、巻取機では満巻となった後、巻糸パッケージを巻取機からドッフィングして、パッケージ台車により後続の検査、包装などの工程へ搬送する必要がある。現在、巻取機の関連するデータを入手する主な方法として、巻取機のメーカーから付加価値サービスを購入する方法があるが、データの取得は柔軟性に欠け、コストが高く、ドッフィングがタイムリーではないことを招きやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来技術における1つ又は複数の技術的問題を解決又は緩和するために、自動ドッフィング通信方法、ネットワーク装置、自動ドッフィングシステム、自動ドッフィング通信システム及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様では、本開示は自動ドッフィング通信方法を提供し、当該方法はネットワーク装置に適用され、
端末装置からのドッフィング監視画像を受信することと、
前記ドッフィング監視画像を文字認識システムに送信することと、
自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することであって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含む、ことと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することと、を含む。
【0005】
第2態様では、本開示は自動ドッフィング通信方法を提供し、当該方法は自動ドッフィングシステムに適用され、
文字認識システムによるドッフィング監視画像の認識結果を受信することであって、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによってネットワーク装置から受信される、ことと、
前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送することと、を含む。
【0006】
第3態様では、本開示はネットワーク装置を提供し、当該装置は、
端末装置からのドッフィング監視画像を受信するための第1受信モジュールと、前記ドッフィング監視画像を文字認識システムに送信するための第1送信モジュールと、自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信するための第2受信モジュールであって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含む、第2受信モジュールと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信するための第2送信モジュールと、を備える。
【0007】
第4態様では、本開示は自動ドッフィングシステムを提供し、該システムは、
文字認識システムによるドッフィング監視画像の認識結果を受信するための第1受信モジュールであって、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによってネットワーク装置から受信される、第1受信モジュールと、
前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するための処理モジュールと、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送するための第1送信モジュールと、を備える。
【0008】
第5態様では、本開示は自動ドッフィング通信システムを提供し、該システムは、
本開示の実施例におけるネットワーク装置により実行されるいずれかの自動ドッフィング通信方法を実行するためのネットワーク装置と、
本開示の実施例における自動ドッフィングシステムにより実行されるいずれかの自動ドッフィング通信方法を実行するための自動ドッフィングシステムと、
前記ネットワーク装置からのドッフィング監視画像を受信し、前記ドッフィング監視画像を認識して認識結果を得るための文字認識システムと、を備える。第6態様では、本開示は電子デバイスを提供し、該デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
該メモリには、該少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実行させる。
【0009】
第7態様では、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0010】
第8態様では、プロセッサにより実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実現するためのプログラムを提供する。
【0011】
本開示により提供される技術的解決手段の有益な効果は、少なくとも次のものを含む。
【0012】
本開示の実施例によれば、ネットワーク装置、例えば5G基地局はドッフィング監視画像を受信して転送することによって、自動ドッフィングシステムにより合理的な自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するための基礎を提供する。また、ネットワーク装置はドッフィング監視画像を受信して転送することによって、自動ドッフィング装置により自動ドッフィングスケジューリングタスクを実行することを可能にする。ドッフィング監視画像により、巻取機監視装置の巻取機状態データを得ることができ、巻取機状態データの購入費用を削減し、生産コストを削減することができる。自動ドッフィングスケジューリングタスクの生成と実行を自動化してドッフィング操作を実施することにより、紡糸生産のインテリジェント化と情報化の度合を高め、ドッフィング効率を高めることができる。5G技術を用いてドッフィング監視画像と自動ドッフィングスケジューリングタスクを伝送することで、データ伝送の速度と量を高め、情報取得とタスク配布の時効性を高めることができる。
【0013】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。
【0014】
本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
添付の図面において、別段説明がない限り、複数の図面を通して同一の番号は同一又は類似の部品又は要素を表す。これらの添付図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。これらの図面は、本開示により提供されるいくつかの実施形態のみを示し、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【
図1】本開示の一実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図2】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示のドッフィング監視画像の一例を示す概略図である。
【
図4】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図5】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図6】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図7】本開示の一実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図8】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図9】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図10】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図11】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図12】本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。
【
図13】本開示の一実施例によるネットワーク装置の構成を示す概略図である。
【
図14】本開示の一実施例による自動ドッフィングシステムの構成を示す概略図である。
【
図15】本開示の一実施例による自動ドッフィング通信システムの構成を示す概略図である。
【
図16】本開示の一実施例によるシステム全体のアーキテクチャを示す概略図である。
【
図17】本開示の一実施例による中継ステーションを通過する自動ドッフィングの概略フローチャートである。
【
図18】本開示の一実施例による一時保管ステーションを通過する自動ドッフィング制御の概略フローチャートである。
【
図19】自動ドッフィング制御方法の概略フローチャートである。
【
図20】本開示の一実施例による自動ドッフィング制御方法の概略フローチャートである。
【
図21】本開示の実施例による方法を実現するための電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本開示についてさらに詳細に説明する。添付の図面において、同一の参照番号は、機能的に同一又は類似の要素を表す。また、添付の図面において、実施形態の様々な態様が示されているが、別段説明がない限り、これらの添付の図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0017】
さらに、本開示をよりよく説明するために、以下の具体的な実施形態にて多くの具体的な詳細を記載されている。当業者は、本開示が特定の詳細がなくても同様に実施され得ることを理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の主旨を不明瞭とならないように、当業者によく知られている方法、手段、構成要素、及び回路などは詳細に説明されていない。
【0018】
図1は本開示の一実施例による、ネットワーク装置に適用される自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は、以下のステップを含む。
【0019】
S101において、端末装置からのドッフィング監視画像を受信する。
【0020】
S102において、前記ドッフィング監視画像を文字認識システムに送信する。
【0021】
S103において、自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信し、ここで、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含む。
【0022】
S104において、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信する。
【0023】
本開示の実施例では、ネットワーク装置は、5G基地局、5G基地局サーバなどの通信装置を含むことができる。端末装置は、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面等を含むことができる。ドッフィング監視画像の取得方法としては、端末装置を用いて撮像して得る方法、または端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む。例えば、イメージセンサー付きPDAを用いて生産ライン両端の巻取機監視装置の画面上でドッフィング監視ページを撮像してドッフィング監視画像を取得し、ドッフィング監視画像を第5世代移動通信技術(5th Generation Mobile Communication Technology,5G)基地局に送信する。また、例えば、ドッフィング監視装置は自身の画面上のドッフィング監視ページをスクリーンショットしてドッフィング監視画像を取得し、ドッフィング監視画像を5G基地局に送信する。本発明の実施例では、端末装置は、ドッフィング監視画像を検出することができ、シャープネス不足又は不完全なドッフィング監視画像を保持せず送信しない。本開示の実施例におけるドッフィングはまた、玉揚げとも記述することができ、いずれも巻取機から巻糸パッケージを取り外すことを示すことができる。
【0024】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングスケジューリングシステムをさらに含むことができる。自動ドッフィングスケジューリングタスクは、自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成されることができる。例えば、自動ドッフィングシステムは、文字認識システムによって取得された巻取機の状態データを受信し、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することができる。自動ドッフィングスケジューリングシステムは、生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクを5G基地局などのネットワーク装置に送信することができる。
【0025】
本開示の実施例では、自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット、レール式自動ドッフィング装置などを含むことができる。ここで、自動ドッフィングロボットは、自動ドッフィング用AGVを含むことができる。レール式自動ドッフィング装置は、天レール、地レール、天地レールなど様々な形式を含むことができる。
【0026】
本開示の実施例では、ネットワーク装置によって自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することは、5G基地局のようなネットワーク装置が、受信した自動ドッフィングスケジューリングタスクを、自動ドッフィングスケジューリングタスクにおける自動ドッフィング装置の識別情報に基づいて、対応する自動ドッフィングロボットまたはレール式自動ドッフィング装置に送信し、自動ドッフィング装置が、受信した自動ドッフィングスケジューリングタスクに基づいて、ドッフィング動作を実行する、ことを含むことができる。
【0027】
本開示の実施例によれば、ネットワーク装置、例えば5G基地局はドッフィング監視画像を受信して転送することによって、自動ドッフィングシステムにより合理的な自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するための基礎を提供する。また、ネットワーク装置はドッフィング監視画像を受信して転送することにより、自動ドッフィング装置により自動ドッフィングスケジューリングタスクを実行することを可能にする。ドッフィング監視画像から巻取機監視装置の巻取機状態データを取得することにより、巻取機供給者から巻取機状態データを毎年継続的に購入するための費用を削減し、生産コストを削減することができる。自動ドッフィングスケジューリングタスクの生成と実行を自動化してドッフィング操作を実施することにより、紡糸生産のインテリジェント化と情報化の度合を高め、ドッフィング効率を高めることができる。5G技術を用いてドッフィング監視画像と自動ドッフィングスケジューリングタスクを伝送することで、データ伝送の速度と量を高め、情報取得とタスク配布の時効性を高めることができる。
【0028】
図2は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施例では、該方法は以下のステップをさらに含む。
【0029】
S201において、前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信する。
【0030】
本開示の実施例では、ネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信した後に、表示のために自動ドッフィングスケジューリングタスクを端末装置に送信することもできる。例えば、5G基地局のようなネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信した後、自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信すると共に、自動ドッフィングスケジューリングタスクを関係者のPDAに送信して、PDAの表示ページに自動ドッフィングスケジューリングタスクを表示させることができる。関係者には、ドッフィングを補助する者が含まれることができる。また、例えば、5G基地局のようなネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信した後、空いている自動ドッフィング装置がない場合、この自動ドッフィングスケジューリングタスクを作業場データ監視画面またはPDAに送信して、手動ドッフィングまたは新たな自動ドッフィングロボットの追加などの他の方法でドッフィングを行うように、作業場データ監視画面またはPDAにこの自動ドッフィングスケジューリングタスクを表示させてもよい。
【0031】
本開示の実施例によれば、端末装置は、リアルタイムで自動ドッフィングスケジューリングタスクの情報を表示することができ、作業場生産管理に直観的な可視化管理の基礎を提供し、作業場生産管理のインテリジェント化及び情報化の度合を向上させることができる。PDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面などにより、自動ドッフィング装置に実行されていない自動ドッフィングスケジューリングタスクを展示することで、関係者に適時に関連タスクを処理し、巻取管のオーバーランを回避するよう促すことができる。
【0032】
一実施形態では、文字認識システムによるドッフィング監視画像の認識結果は巻取機の状態データを含む。
【0033】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、OCR文字認識モデルを用いて、ドッフィング監視画像を認識した後、巻取機の状態データを取得することができる。
図3は本開示のドッフィング監視画像の一例を示す概略図である。この図において、ドッフィング監視ページが含まれ、該ドッフィング監視ページにおいて、各行に1台の巻取機の状態データが格納され、各巻取機の状態データが縦方向に配列され、各巻取機の状態データ属性に対応する具体的なデータである。ドッフィング監視ページにはヘッダーが含まれ、ヘッダーは各状態データの属性名称を含むことができ、属性名称は、ライン別及び/又は機台番号、巻取時間、残時間、ドッフィング時間、パッケージ重量、クリーニング設定、クリーニング信号、クリーニング時間、現在ドッフィング番号、製品仕様、ドッフィング順番、製品ロット番号などを含むことができる。文字認識システムは、OCR文字認識モデルに基づいてドッフィング監視画像を処理し、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するために必要な巻取機の状態データ、例えばライン別及び/又は機台番号、並びにライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間等を得ることができる。このうち、ライン別は、巻糸パッケージを生産する巻取機の位置する生産ラインを表すことができ、機台番号は、巻糸パッケージを生産する巻取機の生産ラインにおける位置を表すことができる。巻取時間は、現在巻取中の巻糸パッケージが既に巻き取った時間の長さを表し、残時間は、現在巻取中の巻糸パッケージが巻取完了までに要する時間の長さを表し、ドッフィング時間は、現在巻取中の巻糸パッケージが巻取完了と予想される時点であってドッフィングを行う必要がある時点を表すことができる。パッケージ重量は、現在巻取中の巻糸パッケージが既に巻き取った重量を表すことができ、単位はkgであってもよい。クリーニング設定は、設定された時間内におけるこの巻取機の合計クリーニング回数を表すことができる。クリーニング信号は、現在巻取機が接続されている紡糸ボックスがクリーニングを必要とするかどうかを表すことができる。クリーニング時間は、現在巻取機が接続されている、クリーニング中の紡糸ボックスが既にクリーニングされた時間の長さを表すことができる。現在ドッフィング番号は、現在巻取中の巻糸パッケージの対応するドッフィング番号を表すことができる。
【0034】
製品仕様は、現在巻取中の巻糸パッケージのタイプを表すことができる。ドッフィング順番は、巻取中の巻糸パッケージの対応するドッフィング順序を表すことができる。製品ロット番号は、同一仕様または同一生産ロットの巻糸パッケージのセットであることを表すことができる。
【0035】
本開示の実施例によれば、5G基地局のようなネットワーク装置はドッフィング監視画像を文字認識システムに送信することで、巻取機の状態データを取得するためのデータサポートを提供する。5G技術を用いて画像を伝送することで、画像伝送の効率を高め、情報取得の時効性を高めることができる。
【0036】
図4は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述の自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングスケジューリングシステムを含み、S103における前記自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することは以下を含む。
【0037】
S401において、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信する。
【0038】
ここで、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成されたタスクであり、前記巻取機の状態データは、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含み、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む。
【0039】
本開示の実施例では、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成する必要がある場合、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクを、巻取時間、残時間、ドッフィング時間のいずれかに基づいて順序付けすることができる。自動ドッフィングスケジューリングタスクは、自動ドッフィング制御タスクと呼ぶことがある。あるいは、自動ドッフィングロボットに対するタスクを自動ドッフィングスケジューリングタスクと呼び、レール式自動ドッフィング装置に対するタスクを自動ドッフィング制御タスクと呼ぶ。自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データを取得した後、巻取機の状態データにおけるライン別及び/又は機台番号、巻取時間、残時間、ドッフィング時間、製品ロット番号等のデータと、自動ドッフィング装置の稼働状態における負荷状態、位置、残電力量、識別情報等のデータとに基づいて、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することができる。生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクには少なくとも自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序、機台番号などのデータが含まれていればよい。例えば、自動ドッフィングスケジューリングシステムが取得した巻取機の状態データは、状態データ1としての巻取機A、ドッフィング時間が11:50:00、ロット番号XB080512と、状態データ2としての巻取機B、ドッフィング時間が12:00:00、ロット番号XB080516と、状態データ3としての巻取機C、ドッフィング時間が11:40:00、ロット番号XB020717Mと、を含む。自動ドッフィングスケジューリングシステムが取得した自動ドッフィング装置の稼働状態は、稼働状態1としてのAGV1、無負荷、電力60%と、稼働状態2としてのAGV2、満負荷、電力63%と、稼働状態3としてのAGV3、半負荷、電力13%と、稼働状態4としてのAGV4、半負荷、電力81%と、を含む。上述の巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成された自動ドッフィングタスクは、タスク1としてのAGV1、11:40:00、巻取機Cと、タスク2としてのAGV4、11:50:00、巻取機Aと、タスク3としてのAGV1、12:00:00、巻取機Bと、を含む。
【0040】
本開示の実施例によれば、5G基地局のようなネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することができ、受信された自動ドッフィングスケジューリングタスクには自動ドッフィング装置の識別情報を有し、自動ドッフィングスケジューリングタスクを配布するための基礎を提供する。
【0041】
図5は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含み、S104における自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することは以下を含む。
【0042】
S501において、受信した複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又は前記ドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、前記自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信する。
【0043】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングタスクにおける自動ドッフィング装置の識別情報に基づいて、対応する自動ドッフィング装置に自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信することができる。複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信した場合、自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序に従って、そのドッフィング順序に対応する自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に順次送信してもよい。また、ネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序に従って、そのドッフィング順序に対応する自動ドッフィングスケジューリングタスクを端末装置に順次送信してもよい。
【0044】
例えば、上記の例で生成された自動ドッフィングタスクには、タスク1、タスク2、及びタスク3が含まれる。生成された自動ドッフィングタスクを送信する際、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、まず5G基地局にタスク1を送信し、5G基地局によってこのタスク1をAGV1に送信し、次に5G基地局にタスク2を送信し、5G基地局によってこのタスク2をAGV4に送信し、次に5G基地局にタスク3を送信し、5G基地局によってこのタスク3をAGV1に送信することができる。また、例えば、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、上述のタスク1、タスク2、タスク3を一括で5G基地局に送信することもでき、その後、5G基地局はAGV1にタスク1とタスク3を、AGV4にタスク2を、それぞれ送信することができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、5G基地局のようなネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクを、自動ドッフィングスケジューリングタスクの自動ドッフィング装置の識別情報及びドッフィング順序に基づいて、対応する自動ドッフィング装置に順次送信し、作業場生産管理のインテリジェント化の度合を向上させる。5G技術に基づき自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信することで、タスク配布の速度と時効性を高め、ドッフィングタスクが適時かつ効果的に実行されることを保証することができる。
【0046】
図6は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、自動ドッフィング通信方法は次のステップをさらに含む。
【0047】
S601において、自動ドッフィングシステムから巻糸パッケージ反転タスクを受信し、ここで、前記巻糸パッケージ反転タスクは前記反転要求に基づいて生成される。
【0048】
S602において、前記巻糸パッケージ反転タスクを巻糸パッケージ中継ステーションに送信する。
【0049】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ中継ステーションは、巻糸パッケージを一時的に保管し、巻糸パッケージを台車に移転して包装生産ラインに搬送するための前処理を行うために用いられることができ、前処理は、表裏反転を含むことができる。中継ステーションは、巻糸パッケージを一時的に保管するための棚と、棚の回転のための制御装置とを備えることができる。巻糸パッケージ反転タスクには、巻糸パッケージの品番または仕様が含まれる。巻糸パッケージ中継ステーションは、巻糸パッケージ反転タスクに従って巻糸パッケージ表裏反転操作を実行することができる。ここで、巻糸パッケージ反転タスクを生成する方法は、巻取機のタイプが2つの錘で同時に巻糸パッケージを巻き取る巻取機である場合、その2つの錘のうちの1つの錘上の巻糸パッケージを中継ステーションで反転させる必要があることを含むことができる。例えば、2つの錘で同時に巻糸パッケージを巻き取る巻取機は、双子型巻取機、双位置型巻取機、双ロール型巻取機等を含むことができる。自動ドッフィングシステムは、巻取機のタイプ及び錘の識別等に基づいて巻糸パッケージ反転タスクを生成することができ、巻糸パッケージ反転タスクには、表裏反転を必要とする巻糸パッケージの情報及び/又は表裏反転を必要とする巻糸パッケージの位置する目標棚の標識等の情報を含むことができる。自動ドッフィングシステムは、巻糸パッケージ反転タスクを5G基地局のようなネットワーク装置に送信することができる。ネットワーク装置は、巻糸パッケージ反転タスクを中継ステーションに送信することができ、中継ステーションの棚の回転の制御装置は、巻糸パッケージ反転タスクに基づいて目標棚を回転制御することができ、そして目標棚上に掛けられた巻糸パッケージの表面を反転させることができる。また、巻糸パッケージ中継ステーションは、ネットワーク装置から送信された巻糸パッケージ反転タスクを受信すると、巻糸パッケージ反転タスクにおける巻糸パッケージの品番や仕様等の情報に基づいて、その仕様や品番に対応する巻糸パッケージが一時的に保管されている棚を自身の管理システムにて照会して、棚の回転の制御装置を用いて対応する棚を回転させて反転操作を実施する。
【0050】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、巻取機の状態データにおける反転要求に基づいて巻糸パッケージ反転タスクを生成することができ、巻取機の状態データにおける製品仕様及び/又は製品ロット番号に基づいて巻糸パッケージの表裏反転が必要であるか否かを決定し、表裏反転の必要がある場合に巻糸パッケージ反転タスクを生成することができる。
【0051】
本開示の実施例によれば、5G基地局のようなネットワーク装置は、巻糸パッケージ反転タスクを巻糸パッケージ中継ステーションに送信することができ、巻糸パッケージ中継ステーションにより巻糸パッケージ表裏反転操作を実行するための基礎を提供し、生産管理のインテリジェント化及び自動化の度合を向上させることができる。5G技術を用いて巻糸パッケージ反転タスクを伝送することで、巻糸パッケージ反転タスクの配布効率と実行効率を高めることができる。
【0052】
図7は本開示の一実施例による、自動ドッフィングシステムに適用される自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は以下のステップを含む。
【0053】
S701において、文字認識システムによるドッフィング監視画像の認識結果を受信し、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによってネットワーク装置から受信される。
【0054】
S702において、前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成する。
【0055】
S703において、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送する。
【0056】
一実施形態では、前記ドッフィング監視画像は前記ネットワーク装置によって端末装置から受信され、前記ドッフィング監視画像の取得方法は、前記端末装置を用いて撮像して得る方法、または前記端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む。
【0057】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングシステムなどを含むことができ、ネットワーク装置は5G基地局を含むことができる。自動ドッフィングシステムは、ネットワーク装置から送信されたドッフィング監視画像を受信し、ネットワーク装置は端末装置からドッフィング監視画像を受信することができる。例えば、イメージセンサー付きPDAのような端末装置は、生産ライン両端の巻取機監視装置の画面上でドッフィング監視ページを撮像してドッフィング監視画像を取得し、このドッフィング監視画像を5G基地局に送信し、5G基地局は受信したドッフィング監視画像を文字認識システムに送信し、文字認識システムは解析して認識した状態データを自動ドッフィングスケジューリングシステムに送信し、自動ドッフィングスケジューリングシステムにより状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成する。自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングタスクを、ネットワーク装置によって自動ドッフィング装置に送信することができる。例えば、自動ドッフィングスケジューリングシステムは自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成した後、自動ドッフィングスケジューリングタスクを5G基地局のようなネットワーク設備に送信することができ、5G基地局は受信した自動ドッフィングスケジューリングタスクを、タスクにおける識別情報に基づいて、対応する自動ドッフィング装置、例えばAGV、天レール、地レール、天地レールなどに送信する。
【0058】
本開示の実施例によれば、自動ドッフィングシステムは、撮像して得られたドッフィング監視画像に基づいて、巻取機の状態データを取得し、巻取機の状態データに基づいて対応する自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することができ、巻取機の状態データを巻取機供給者から直接取得するための費用を回避し、生産コストを削減することができる。OCRモデルを用いて巻取機の状態データを迅速かつ全面的に取得することができ、紡糸生産のインテリジェント化と自動化の度合を向上させることができる。
【0059】
図8は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、前記方法はさらに以下のステップを含む:
S801において、前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信する。
【0060】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成した後、表示のために自動ドッフィングタスクを端末装置に送信することもできる。自動ドッフィングシステムは、ネットワーク装置によって端末装置に自動ドッフィングタスクを送信してもよいし、直接端末装置に自動ドッフィングタスクを送信してもよい。例えば、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成した後、自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信すると共に、自動ドッフィングスケジューリングタスクを作業場データ監視画面に送信し、作業部データ監視画面上にこの自動ドッフィングスケジューリングタスクを表示することができる。また、例えば、自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信できる自動ドッフィング装置が存在しない場合、自動ドッフィングシステムは前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを作業場データ監視画面またはPDAに送信し、作業場データ監視画面またはPDAはこの自動ドッフィングスケジューリングタスクを表示する。
【0061】
本開示の実施例によれば、端末装置は、リアルタイムで自動ドッフィングスケジューリングタスクの情報を表示することができ、作業場生産管理に直観的な可視化管理の基礎を提供し、作業場生産管理のインテリジェント化及び情報化の度合を向上させることができる。PDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面などにより、自動ドッフィング装置に実行されていない自動ドッフィングスケジューリングタスクを表示することで、関係者に適時に関連タスクを処理し、巻取管のオーバーランを回避するよう促すことができる。
【0062】
図9は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、S702における前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することは以下の少なくとも1つを含む。
【0063】
S901において、前記文字認識システムにより前記ドッフィング監視画像を認識して巻取機の状態データを取得し、ここで、前記巻取機の状態データは、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含む。
【0064】
S902において、前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムにより前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成し、ここで、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む。
【0065】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは文字認識システムを含むことができる。この文字認識システムはドッフィング監視画像を受信した後、光学文字認識(Optical Character Recognition,OCR)モデルに基づいて前記ドッフィング監視画像を認識して巻取機の状態データを取得する。文字認識システムは、文字認識を行った後、取得した巻取機の状態データを検出することができ、取得した巻取機の状態データが完全である場合、巻取機の状態データを自動ドッフィングスケジューリングシステムに送信する。取得した巻取機の状態データが不完全である場合、ドッフィング監視画像を再取得して認識する。文字認識システムは、取得した巻取機の状態データを自動ドッフィングスケジューリングシステムに送信することができ、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成する。自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成した後、自動ドッフィングスケジューリングタスクをネットワーク装置に送信することができる。文字認識システムは、OCRモデルに基づいて、ドッフィング監視画像から巻取機の状態データを取得し、巻取機の状態データを自動ドッフィングスケジューリングシステムに送信することができる。本開示の実施例では、端末装置がドッフィング監視画像をスクリーニングしない場合には、自動ドッフィング監視システム、例えば文字認識システムによりドッフィング監視画像をスクリーニングすることで、シャープネス不足又は不完全なドッフィング監視画像を削除することができる。
【0066】
本開示の実施例では、文字認識システムは、OCR文字認識モデルに基づいて、前記ドッフィング監視画像を認識して巻取機の状態データを取得することができる。巻取機の状態データは、ライン別及び/又は機台番号と、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間、パッケージ重量、クリーニング設定、クリーニング信号、クリーニング時間、現在ドッフィング番号、製品仕様、ドッフィング順番、製品ロット番号などを含むことができる。OCR文字認識モデルを用いて文字情報を認識した後、正規表現を用いて文字情報を処理して、ライン別及び/又は機台番号と、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間、パッケージ重量、クリーニング設定、クリーニング信号、クリーニング時間、現在ドッフィング番号、製品仕様、ドッフィング順番、製品ロット番号などの巻取機の状態データを取得することができる。文字認識システムは、文字情報を取得した後、直接文字情報を自動ドッフィングスケジューリングシステムに送信し、自動ドッフィングスケジューリングシステムは正規表現を用いて文字情報を処理して、巻取機の状態データを取得することもできる。
【0067】
本開示の実施例では、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することができる。自動ドッフィングスケジューリングシステムはまた、自動ドッフィング装置の稼働状態を自動ドッフィング装置に要求することができ、自動ドッフィング装置の稼働状態には自動ドッフィング装置の識別情報、負荷状況、電力量状況等が含まれることができる。自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データと、自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することができる。
【0068】
本開示の実施例によれば、自動ドッフィングシステムは、ドッフィング監視画像に基づいて巻取機の状態データを取得することができ、巻取機の状態データの取得効率及び使いやすさを向上させ、巻取機の状態データの取得コストを削減することができ、また、巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいてドッフィングタスクを自動生成することができ、自動ドッフィングタスクの生成速度を向上させることができる。
【0069】
一実施形態では、
図9に示すように、S702における前記ドッフィング監視画像に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することはさらに以下を含む。
【0070】
S903において、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを順序付けして、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序を得る。
【0071】
本開示の実施例では、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、巻取機の状態データ及び/又は自動ドッフィングスケジューリングタスクにおけるドッフィング時間に基づいて、生成された複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを順序付けして、相応する順序付け番号を生成することができる。例えば、ドッフィング時間に基づいて、早いものから遅いものへの順に順序付けすることができる。現在生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクが3つあるとし、そのうち、タスクAのドッフィング時間が10:50:00、タスクBのドッフィング時間が10:30:00、タスクCのドッフィング時間が11:00:00であるとすると、順序付けられた自動ドッフィングスケジューリングタスクの順序は、1位がタスクB、2位がタスクA、3位がタスクCとなり、ここで、1位、2位、3位はドッフィング順序である。
【0072】
本開示の実施例によれば、自動ドッフィングスケジューリングシステムは、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクが生成された場合に、自動ドッフィングスケジューリングタスクを順序付けして、後続の自動ドッフィングスケジューリングタスクの配布及び実行のためのサポートを提供することができる。
【0073】
図10は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、S703における前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信することは以下を含む。
【0074】
S1001において、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に従って、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信する。あるいは、
S1002において、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序を有する前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信する。本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを配布する際に、順序付けられた複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序に従って、自動ドッフィングスケジューリングタスクをネットワーク装置、例えば5G基地局に順次送信し、その後、5G基地局のようなネットワーク装置により自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することができる。自動ドッフィングシステムはまた、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを配布する際に、生成されたドッフィング順序を有する複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクをパッケージ化してネットワーク装置、例えば5G基地局に送信し、その後、5G基地局のようなネットワーク装置により、各自動ドッフィングスケジューリングタスクに対応する自動ドッフィング装置にそれぞれ送信することができる。
【0075】
本開示の実施例によれば、自動ドッフィングシステムは、ドッフィング時間の順序に従って自動ドッフィングスケジューリングタスクを配布することを可能にすることができる。逐条配布の方式を採用することにより、自動ドッフィングスケジューリングタスクの配布の時効性を保証し、自動ドッフィングスケジューリングタスクの実行効率を保証することができる。パッケージ化して送信する方式を採用することにより、5G通信の利点を十分に生かすことができ、通信システムの要求や応答の負担を軽減することができる。
【0076】
図11は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含み、該方法はさらに次のステップを含む。
【0077】
S1101において、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクにドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信する。
【0078】
本開示の実施例では、自動ドッフィングスケジューリングタスクには自動ドッフィング装置の識別情報も含まれ、自動ドッフィング装置の識別情報は、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを実行する自動ドッフィング装置の識別情報を含むことができる。ネットワーク装置は、自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信した後、タスクのドッフィング順序及び自動ドッフィング装置の識別情報を解析し、ドッフィング順序及び自動ドッフィング装置の識別情報に従って、前記タスクに対応する自動ドッフィング装置、例えば、自動ドッフィングロボット(例えば、AGV)及び/又はレール式自動ドッフィング装置(例えば、天レール、地レール、天地レール等)に前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを配布する。例えば、ネットワーク装置、例えば5G基地局は、3つの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信したとし、それぞれタスク1としてのタスクA、AGV1、タスク2としてのタスクB、天レール1、タスク3としてのタスクC、AGV2である。5G基地局は、AGV1にタスクAを、天レール1にタスクBを、AGV2にタスクCを順次送信することができる。
【0079】
本開示の実施例によれば、自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングタスクを対応する自動ドッフィング装置に正確に配布することができ、対応する自動ドッフィング装置によりこのタスクを実行することができ、タスク配布の効率及び正確性を向上させ、自動ドッフィングタスク実行の信頼性を保証する。
【0080】
図12は本開示の他の実施例による自動ドッフィング通信方法の概略フローチャートである。該方法は上述した自動ドッフィング通信方法の1つまたは複数の特徴を含むことができる。一実施形態では、巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、該方法は次のステップをさらに含む。
【0081】
S1201において、前記反転要求に基づいて、自動ドッフィングシステムにより巻糸パッケージ反転タスクを生成する。
【0082】
S1202において、前記巻糸パッケージ反転タスクを前記ネットワーク装置及び/又は巻糸パッケージ中継ステーションに送信する。
【0083】
本開示の実施例では、中継ステーションは、巻糸パッケージの移送のために中継ステーションを使用する必要がある巻糸パッケージについて、生産された巻糸パッケージを生産要求に応じて反転(表裏反転)させることができる。中継ステーションは、巻糸パッケージを掛けるための回転可能なクレードルローラーを備え、クレードルローラーに巻糸パッケージを掛けた後、クレードルローラーを180度回転させることにより、巻糸パッケージの表裏反転操作を実施することができる。中継ステーションは、回転可能なパッケージ台車を備えていてもよく、パッケージ台車のローラーに巻糸パッケージを掛けた後、パッケージ台車を180度回転させて、巻糸パッケージの表裏反転操作を実施することができる。
【0084】
本開示の実施例では、自動ドッフィングシステムは、巻取機の状態データにおける反転要求に基づいて、表裏反転を必要とする巻糸パッケージを決定し、対応する巻糸パッケージ反転タスクを生成することができ、巻糸パッケージ反転タスクには、巻糸パッケージのロット番号と、巻糸パッケージの中継ステーションにおける掛け位置とが含まれていてもよい。また、巻糸パッケージの仕様に基づいて、自動ドッフィングシステムにおいて、この仕様に対応する反転要求を照会し、巻糸パッケージ反転タスクを生成することができる。自動ドッフィングシステムは、例えば5G基地局などのネットワーク装置に巻糸パッケージ反転タスクを送信することができ、ネットワーク装置により巻糸パッケージ反転タスクを中継ステーションに転送することができる。自動ドッフィングシステムは、巻糸パッケージ反転タスクを中継ステーションに直接送信することができる。中継ステーションは、巻糸パッケージ反転タスクを受信した後、当該巻糸パッケージ反転タスクにおける巻糸パッケージのロット番号及び掛け位置に基づいて、対応する巻糸パッケージを反転することができる。巻糸パッケージの包装を実行する際に、巻糸パッケージの紙筒の内面にスプレーコード、印刷、貼り付け等の方法で巻糸パッケージ二次元コードを設置することができる。
【0085】
本開示の実施例によれば、反転要求のある巻糸パッケージの自動表裏反転を実現することができ、巻糸パッケージ包装の効率を向上させる。
【0086】
本開示の実施例では、巻取機の状態データ、自動ドッフィングスケジューリングタスク、巻糸パッケージ反転タスクなどを関連付けて記憶することができ、記憶されたデータは、ライン別及び/又はテーブル番号、ドッフィング時間、パッケージ重量、製品仕様、合併番号、製品ロット番号、巻糸パッケージ二次元コード、巻糸パッケージ向きなどを含むことができる。巻糸パッケージの紙筒の内面の二次元コードをスキャンすることにより、巻糸パッケージの相応するデータを照会し、巻糸パッケージのライフサイクルを監視することができる。
【0087】
本開示の実施例によれば、巻糸パッケージの二次元コードにより、随時巻糸パッケージの相応するデータを照会して巻糸パッケージの生産情報及び仕様情報を得ることができ、顧客から問題がフィードバックされた後、対応する生産プロセス及び生産装置を遡って問題の原因を特定することを容易にすることができる。
【0088】
図13は本開示の一実施例によるネットワーク装置の構成を示す概略図である。ネットワーク装置は、
端末装置からのドッフィング監視画像を受信するための第1受信モジュール1301と、前記ドッフィング監視画像を文字認識システムに送信するための第1送信モジュール1302と、
自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信するための第2受信モジュール1303であって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含む、第2受信モジュール1303と、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信するための第2送信モジュール1304と、を備える。
【0089】
一実施形態では、前記ドッフィング監視画像の取得方法は、前記端末装置を用いて撮像して得る方法、または前記端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む。
【0090】
一実施形態では、前記端末装置は、パーソナルデジタルアシスタントPDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つを含む。
【0091】
一実施形態では、前記ネットワーク装置は、
前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信するための第3送信モジュール1305をさらに備える。
【0092】
一実施形態では、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果は巻取機の状態データを含む。
【0093】
一実施形態では、前記自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングスケジューリングシステムを含み、前記第2受信モジュールは、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することに用いられる。
【0094】
一実施形態では、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングシステムによって生成されたタスクであり、前記巻取機の状態データは、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含み、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む。
【0095】
一実施形態では、前記自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含み、前記第2送信モジュールは、受信した複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又は前記ドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、前記自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信することに用いられる。
【0096】
一実施形態では、前記巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、ネットワーク装置は、自動ドッフィングシステムから巻糸パッケージ反転タスクを受信するための第3受信モジュール1306であって、ここで、前記巻糸パッケージ反転タスクは前記反転要求に基づいて生成される、第3受信モジュール1306と、
前記巻糸パッケージ反転タスクを巻糸パッケージ中継ステーションに送信するための第4送信モジュール1307と、を備える。
【0097】
図14は本開示の一実施例による自動ドッフィングシステムの構成を示す概略図である。該自動ドッフィングシステムは、
文字認識システムによるドッフィング監視画像の認識結果を受信するための第1受信モジュール1401であって、ここで、前記ドッフィング監視画像は前記文字認識システムによってネットワーク装置から受信される、第1受信モジュール1401と、
前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成するための処理モジュール1402と、
前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信して、前記ネットワーク装置により前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に転送するための第1送信モジュール1403と、を備える。
【0098】
一実施形態では、前記ドッフィング監視画像は前記ネットワーク装置によって端末装置から受信され、前記ドッフィング監視画像の取得方法は、前記端末装置を用いて撮像して得る方法、または前記端末装置の画面をスクリーンショットして得る方法を含む。
【0099】
一実施形態では、前記端末装置は、パーソナルデジタルアシスタントPDA、ドッフィング監視装置の画面、作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つを含む。
【0100】
一実施形態では、前記自動ドッフィングシステムは、
前記PDA、前記ドッフィング監視装置の画面、前記作業場データ監視画面のうちの少なくとも1つに、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを送信するための第2送信モジュール1404をさらに備える。
【0101】
一実施形態では、前記自動ドッフィングシステムは、文字認識システムと通信することができる自動ドッフィングスケジューリングシステム1405を備える。
【0102】
前記文字認識システムは、前記ドッフィング監視画像を認識して巻取機の状態データを取得することに用いられ、ここで、前記巻取機の状態データは、ライン別及び/又は機台番号に対応する巻取時間、残時間、ドッフィング時間の少なくとも1つを含み、
【0103】
前記自動ドッフィングスケジューリングシステム1405は、前記巻取機の状態データと自動ドッフィング装置の稼働状態とに基づいて、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成することに用いられ、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、スケジューリングを必要とする自動ドッフィング装置の識別情報、ドッフィング時間、ドッフィング順序の少なくとも1つを含む。
【0104】
一実施形態では、前記処理モジュール1402は、複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを順序付けして、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序を得ることにさらに用いられる。
【0105】
一実施形態では、前記第1送信モジュール1403は、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクのドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に従って、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信することに用いられ、あるいは、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクに前記ドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序を有する前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを前記ネットワーク装置に送信することに用いられる。
【0106】
一実施形態では、前記自動ドッフィング装置は、自動ドッフィングロボット及び/又はレール式自動ドッフィング装置を含む。
【0107】
一実施形態では、前記自動ドッフィングシステムは、
前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクにドッフィング順序が含まれる場合、前記ドッフィング順序及び/又はドッフィング時間に基づいて、前記複数の自動ドッフィングスケジューリングタスクを、自動ドッフィング装置の識別情報に対応する前記自動ドッフィングロボット及び/又は前記レール式自動ドッフィング装置に送信するための第3送信モジュール1406をさらに備える。
【0108】
一実施形態では、前記巻取機の状態データは反転要求をさらに含み、前記処理モジュール1402は、前記反転要求に基づいて巻糸パッケージ反転タスクを生成することにさらに用いられる。
【0109】
一実施形態では、前記自動ドッフィングシステムは、前記巻糸パッケージ反転タスクを前記ネットワーク装置及び/又は巻糸パッケージ中継ステーションに送信するための第4送信モジュール1407をさらに備える。
【0110】
一実施形態では、前記処理モジュール1402は、前記巻取機の状態データと前記自動ドッフィングスケジューリングタスクとを関連付けて記憶することに用いられ、1つ又は複数の二次元コードと前記データとを対応づけて記憶し、ここで、前記1つの二次元コードは1組の相応するデータに対応しており、前記二次元コードは巻糸パッケージの前記相応するデータを照会するために用いられる。
【0111】
図15は本開示の一実施例による自動ドッフィング通信システムの構成を示す概略図である。前記自動ドッフィング通信システムは、
上記自動ドッフィング通信方法を実行するためのネットワーク装置1501と、
上記自動ドッフィング通信方法を実行するための自動ドッフィングシステム1502と、前記ネットワーク装置からのドッフィング監視画像を受信し、前記ドッフィング監視画像を認識して認識結果を得るための文字認識システム1503と、を備える。
【0112】
本開示の実施例の装置、システムの各モジュール、サブモジュールの具体的な機能及び例示的な説明は、上述した方法の実施例における対応するステップの関連説明を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0113】
図16は、本開示の一実施例によるシステム全体のアーキテクチャを示す概略図であり、
図16に示すように、システムは、巻取情報システム、巻取機制御システム、巻取機、巻取機生産ライン周辺PC、PDA/工業タブレット(portable android(登録商標) device,PAD)、5G基地局、5G基地局サーバ、自動ドッフィングシステム、自動ドッフィングスケジューリングシステム、文字認識システム、データ記憶システム、天地レールドッフィング機、AGVドッフィング車を備えることができる。ここで、巻取情報システム、巻取機制御システム、巻取機、巻取機生産ライン周辺PC間でデータを相互に通信することができ、PDA/工業PADは巻取機生産ライン周辺PCからドッフィング監視画像を取得することができ、具体的な取得方法はPDA/工業PADを用いて巻取機生産ライン周辺PCの監視ページを撮像することを含むことができる。PDA/工業PADはドッフィング監視画像を取得し、5G通信システムによりドッフィング監視画像を自動ドッフィングシステムに送信することができる。5G基地局、5G基地局サーバが共同で5G通信システムを構成する。自動ドッフィングシステムは、自動ドッフィングスケジューリングシステムと、OCR解析システムのような文字認識システムとを含むことができ、自動ドッフィングシステムはドッフィング監視画像を受信した後、OCR解析システムによってドッフィング監視画像を処理して巻取機の状態データを取得し、自動ドッフィングスケジューリングシステムによって巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成する。OCR解析システムは、自動ドッフィングシステムの一部と見なすことができ、または自動ドッフィングシステムとは独立して設置することができる。自動ドッフィングスケジューリングシステムは生成された自動ドッフィングスケジューリングタスクを、5G通信システムにより天地レールドッフィング機/AGVドッフィング車に送信してよく、直接天地レールドッフィング機/AGVドッフィング車に送信してもよい。データ記憶システムは、自動ドッフィングシステムから相応するデータストリームを受信して記憶することができ、PDA/工業PADを用いて、巻糸パッケージの紙管の内面の二次元コードをスキャンすることによって相応するデータを照会することができる。
【0114】
図17は本開示の一実施例による中継ステーションを通過する自動ドッフィングの概略フローチャートであり、
図17に示すように、巻取機が巻取を開始した後、PDAを用いてドッフィング監視画像を取得し、自動ドッフィングシステムに送信する。自動ドッフィングシステムは自動ドッフィングが必要か否かを判断する。そうでなければ、手動ドッフィングを行う一方、そうであれば、自動ドッフィングスケジューリングタスクを生成し、自動ドッフィング機(自動ドッフィング装置)による自動ドッフィングを実行する。
【0115】
自動ドッフィングが完了した後、自動ドッフィング機により巻糸パッケージを中継ステーションに移送し、中継ステーションにて自動ドッフィング機から巻糸パッケージを受け取った後、巻糸パッケージを保管エリアにて保管する。パッケージ台車が回転台に位置しているかどうかを判断し、そうでなければ、引き続き巻糸パッケージを保管エリアにて保管する一方、そうであれば、中継ステーションにて保管エリア中のロット番号と巻糸パッケージ数に応じて巻糸パッケージの取出を行う。
【0116】
巻糸パッケージの取出を行うときに、巻糸パッケージの表裏反転を必要とするか否かを判断し、そうであれば、表裏反転操作を実行してから巻糸パッケージの取出を行う一方、そうでなければ、直接巻糸パッケージの取出を行う。巻糸パッケージを取り出す際には、メカニカルアームロボットの位置まで巻糸パッケージを移送して、ロボットによりパッケージ台車のA面に巻糸パッケージを順次掛ける。パッケージ台車のA面が満杯になったか否かを判断し、そうでなければ、引き続きA面に巻糸パッケージを掛ける一方、そうであれば、回転台でパッケージ台車を回転させ、B面をメカニカルアームロボットに向ける。パッケージ台車が所定の位置に回転すると、パッケージ台車が満杯になるまで、B面に巻糸パッケージを掛け続ける。中継ステーションは、パッケージ台車上の各位置の巻糸パッケージ情報をプリンタに送信し、パッケージ台車上の位置に応じて二次元コードを印刷する。ロリーをラインからト下ろして、このパッケージ台車上のすべての巻糸パッケージの二次元コードを巻糸パッケージの紙管の内壁に貼り付ける。PDAを用いて、パッケージ台車の二次元コードをスキャンしてから巻糸パッケージの二次元コードをスキャンし、パッケージ台車の情報と巻糸パッケージの情報とを結びつけてパッケージ台車情報管理システムにアップロードする。糸剥ぎ取り・結び目形成を行い、余分な糸屑を除去して、パッケージ台車をバランスルームに移動させて自然冷却を行う。
【0117】
図18は本開示の一実施例による一時保管ステーションを通過する自動ドッフィング制御の概略フローチャートであり、
図18に示すように、この制御フローは、
図17の中継ステーションを通過する自動ドッフィング制御フローの動作と主な相違点は、自動ドッフィング機によるドッフィングが完了した後、巻糸パッケージが一時保管ステーションに移送される点である。一時保管ステーションでは、巻糸パッケージの表裏反転をしないため、一時保管ステーションにて巻糸パッケージが受け取られた後、満杯になるまで直接巻糸パッケージをパッケージ台車のA面とB面に順次掛け続ける。ストッカー/パッケージ台車が満杯になるか、またはそのロット番号の巻糸パッケージについて当日の生産が完了した場合、ストッカー/パッケージ台車を自動的にプラットフォームに搬送し、糸剥ぎ取り・結び目形成を行う。その後、ストッカー/パッケージ台車をバランスルーム立体ストアに運送し、バランス時間が終了すると巻糸パッケージが自然冷却され、包装タスクに従って出庫作業を行う。
【0118】
図19は自動ドッフィング制御方法の概略フローチャートであり、
図19に示すように、巻取情報システムは満巻ドッフィング情報を送信し、その後、自動ドッフィングシステムは満巻ドッフィング情報を受信して解析し、自動ドッフィングタスクを得る。自動ドッフィングシステムはドッフィングタスクを自動ドッフィング制御システムに送信し、情報を現場の大画面/PDAにプッシュして表示し、AGVを指定するか、または天地レールドッフィング機を駆動してドッフィングタスクを実行する。最後に、自動ドッフィング機はドッフィングタスクを完了し、自動ドッフィングシステムは情報をデータベースに書き込む。この解決策はドッフィング情報に基づいて実行され、統一的なスケジューリングと計画は行われない。
【0119】
図20は本開示の一実施例による自動ドッフィング制御方法の概略フローチャートであり、
図20に示すように、OCR文字認識技術を利用して関連データを取得することにより、巻取機のメーカーから付加価値サービスを購入する必要がない。この方法では、PDA/工業コンピュータを用いて巻取機生産ライン周辺コンピュータの相応の情報インターフェースを撮像して、ドッフィング監視画像を取得する。OCRモデルを用いてドッフィング監視画像から機台毎のドッフィング時間、ドッフィング情報等の巻取機の状態データを解析する。解析された巻取機の状態データを自動ドッフィングシステムに送信する。自動ドッフィングシステムは、巻取機の状態データに基づいて自動ドッフィングタスクを生成する。自動ドッフィングスケジューリングシステムは、自動ドッフィングタスクをAGVに送信し、AGVによって自動ドッフィングタスクを実行する。また、自動ドッフィングシステムは、機台番号、ドッフィング時間、ロット番号、仕様、タスクを実行するAGV識別情報などの情報を現場の大画面、PDAにプッシュして表示する。
【0120】
本開示の技術的解決策では、ユーザの個人情報の取得、記憶、及びアプリケーションは、関連する法律及び規則の規定に準拠し、公序良俗に違反しない。
【0121】
図21は本開示の一実施例による電子デバイスの構造ブロック図である。
図21に示すように、該電子デバイスはメモリ2110とプロセッサ2120とを含み、メモリ2110にはプロセッサ2120で実行可能なコンピュータプログラムが記憶される。メモリ2110及びプロセッサ2120の数は、1つ又は複数であり得る。メモリ2110は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶することができ、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、該電子デバイスによって実行されると、該電子デバイスに上記の方法の実施例により提供される方法を実行させる。該電子デバイスはさらに以下を含むことができる。通信インターフェース2130は、外部デバイスと通信し、データのインタラクション・伝送を行うことに用いられる。
【0122】
メモリ2110、プロセッサ2120、及び通信インターフェース2130が独立して実装される場合、メモリ2110、プロセッサ2120、及び通信インターフェース2130は、バスを介して互いに接続され、相互間の通信を行うことができる。該バスは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、又はEISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどであり得る。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類することができる。説明を容易にするために、
図21に一本の太線のみで示すが、一本のバス又は一種類のバスのみを示すものではない。
【0123】
任意選択で、具体的な実装形態では、メモリ2110、プロセッサ2120、及び通信インターフェース2130が1つのチップ上に集積される場合、メモリ2110、プロセッサ2120、及び通信インターフェース2130は、内部インターフェースを介して相互間の通信を行うことができる。
【0124】
上記プロセッサは中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、さらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアアセンブリ等であってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであり得る。なお、プロセッサは、Advanced RISC Machines(ARM)アーキテクチャをサポートするプロセッサであり得る。
【0125】
さらに、選択的に、上記メモリは読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでもよい。該メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれかであり得るか、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得る。ここで、不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含むことができる。限定ではなく例として、多くの形態のRAMが利用可能である。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory,DRAM)、シナリオクロナスDRAM(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(Double Data Date SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、シナリオクリンクDRAM(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトRAMBUS RAM(Direct RAMBUS RAM,DR RAM)である。
【0126】
上述の実施例では、全体的又は部分的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合に、全体又は一部はコンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されると、本開示の実施例によるプロセス又は機能が全体的又は部分的に生成される。
【0127】
前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよく、例えば、前記コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(Digital Subscriber Line,DSL))又は無線(例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)、マイクロ波等)を介して、1つのウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてもよい。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体、又は1つもしくは複数の利用可能な媒体と統合されたサーバ、データセンタなどを含むデータ記憶デバイスであり得る。前記使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc,DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk,SSD))などであり得る。なお、本開示で言及されるコンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体、言い換えれば、非一時的記憶媒体であり得る。
【0128】
当業者は上記実施例を実現する全部又は一部のステップがハードウェアによって実装されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに命令して実装されてもよく、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、上記記憶媒体は読み出し専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよいことを理解することができる。
【0129】
本開示の実施例の説明において、参照用語"1つの実施例"、"いくつかの実施例"、"例"、"具体的な例"、又は"いくつかの例"等の説明は該実施例又は例に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。且つ、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。さらに、当業者は、本明細書に記載された異なる実施形態又は例及び異なる実施形態又は例の特徴を、互いに矛盾しない範囲で組み合わせてもよい。
【0130】
本開示の実施例の説明において、「/」は、別段の説明がない限り、又はという意味を表し、例えば、A/Bは、A又はBのいずれかを表し得る。本明細書における「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明することに過ぎず、三種類の関係が存在してもよいことを示し、例えば、A及び/又はBは、以下を示すことができる。Aが単独で存在し、A及びBが同時に存在し、Bが単独で存在するという三種類の状況である。
【0131】
本開示の実施例の説明では、「第1」及び「第2」という用語は、説明の目的のみのために使用され、相対的な重要性を示す又は暗示するものと解釈されるべきではなく、示される技術的特徴の数を暗示するものと解釈されるべきではない。したがって、「第1」及び「第2」として定義される特徴は、明示的又は暗黙的に、そのような特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。本開示の実施例の説明において、「複数」とは、別段の説明がない限り、2つ以上を意味する。
【0132】
以上は本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則の範囲内で、行われた任意の修正、同等置換、改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【要約】 (修正有)
【課題】自動ドッフィング通信方法、ネットワーク装置、自動ドッフィングシステム、自動ドッフィング通信システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、端末装置からのドッフィング監視画像を受信することと、前記ドッフィング監視画像を文字認識システムに送信することと、自動ドッフィングシステムからの自動ドッフィングスケジューリングタスクを受信することであって、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクは、前記文字認識システムによる前記ドッフィング監視画像の認識結果に基づいて前記自動ドッフィングシステムによって生成されたタスクを含む、ことと、前記自動ドッフィングスケジューリングタスクを自動ドッフィング装置に送信することと、を含む。本開示によれば、紡糸生産工程におけるドッフィングの自動化度合を高め、ドッフィング効率を向上させることができる。
【選択図】
図1