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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3225 20160101AFI20250212BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20250212BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20250212BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20250212BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20250212BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20250212BHJP
   H10K 50/858 20230101ALI20250212BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20250212BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20250212BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20250212BHJP
【FI】
G09G3/3225
G09G3/20 624B
G09G3/20 680F
G09F9/00 313
G09F9/30 338
G09F9/30 310
G09F9/30 365
H05B33/14 Z
H05B33/02
H10K50/858
H10K59/35
H10K59/131
H10K59/95
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2024110127
(22)【出願日】2024-07-09
【審査請求日】2024-07-09
(31)【優先権主張番号】10-2024-0009708
(32)【優先日】2024-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】キム ハクス
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-060574(JP,A)
【文献】特開2021-131477(JP,A)
【文献】特開2012-093424(JP,A)
【文献】特開2012-088587(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0364106(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 5/42
G09F 9/00 - 9/46
H05B 44/00
H05B 45/60
H05B 33/00 - 33/28
H10K 50/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び前記表示領域を囲むように配置された非表示領域を含み、前記表示領域上に配置される複数の画素及び複数の選択信号生成部を含む表示パネルと、
前記表示パネルを制御するタイミングコントローラとを含み、
前記複数の画素それぞれは、
第1発光素子と、
前記第1発光素子からの光を屈折させる第1光学部材と、
前記第1発光素子と同じ色を発光する第2発光素子と、
前記第2発光素子からの光を屈折させ、前記第1光学部材と異なる形状の第2光学部材とを含み、
前記複数の選択信号生成部それぞれは、前記複数の画素のうち対応する少なくとも一つの画素に含まれる前記第1発光素子及び前記第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御する、表示装置。
【請求項2】
前記複数の画素のそれぞれは、
高電位電源電圧を提供する高電位電源配線から前記第1発光素子を通して低電位電源電圧を提供する低電位電源配線に流れる第1駆動電流及び前記高電位電源配線から前記第2発光素子を通して前記低電位電源配線に流れる第2駆動電流を生成する駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタと前記第1発光素子との間に接続され、第1選択信号配線に供給される第1選択信号に応答してターン-オンされる第1選択トランジスタと、
前記駆動トランジスタと前記第2発光素子との間に接続され、第2選択信号配線に供給される第2選択信号に応答してターン-オンされる第2選択トランジスタとをさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数の選択信号生成部それぞれは、
第1~第4制御信号、第1電源電圧及び第2電源電圧に基づいて第1出力ノードを通して前記第1選択信号を出力する第1選択信号出力部と、
前記第1~第4制御信号、前記第1電源電圧及び前記第2電源電圧に基づいて第2出力ノードを通して前記第2選択信号を出力する第2選択信号出力部とを含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1選択信号出力部は、
前記第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と前記第1出力ノードとの間に接続され、前記第1制御信号に応答してターン-オンされる第1トランジスタと、
前記第2電源電圧配線と前記第1出力ノードとの間に接続され、前記第2制御信号に応答してターン-オンされる第2トランジスタと、
前記第1出力ノードと前記第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、前記第3制御信号に応答してターン-オンされる第3トランジスタと、
前記第3トランジスタ及び前記第1電源電圧配線の間に接続され、前記第4制御信号に応答してターン-オンされる第4トランジスタとを含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタは、前記第2電源電圧配線と前記第1出力ノードとの間に並列接続され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタは、前記第1電源電圧配線と前記第1出力ノードとの間に直列接続される、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2選択信号出力部は、
前記第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と前記第2出力ノードとの間に接続され、前記第4制御信号に応答してターン-オンされる第5トランジスタと、
前記第5トランジスタと前記第2出力ノードとの間に接続され、前記第3制御信号に応答してターン-オンされる第6トランジスタと、
前記第2出力ノードと前記第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、前記第1制御信号に応答してターン-オンされる第7トランジスタと、
前記第2出力ノードと前記第1電源電圧配線との間に接続され、前記第2制御信号に応答してターン-オンされる第8トランジスタとを含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第5トランジスタと前記第6トランジスタは、前記第2電源電圧配線と前記第2出力ノードとの間に直列接続され、
前記第7トランジスタと前記第8トランジスタは、前記第1電源電圧配線と前記第2出力ノードとの間に並列接続される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数の画素それぞれは、
高電位電源電圧を提供する高電位電源配線から前記第1発光素子を通して低電位電源電圧を提供する低電位電源配線に流れる第1駆動電流及び前記高電位電源配線から前記第2発光素子を通して前記低電位電源配線に流れる第2駆動電流を生成する駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタと前記第1発光素子との間に接続され、選択信号配線に供給される選択信号に応答してターン-オンされる第3選択トランジスタと、
前記駆動トランジスタと前記第2発光素子との間に接続され、前記選択信号に応答してターン-オンされる第4選択トランジスタとをさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第3選択トランジスタは、nタイプのトランジスタであり、前記第4選択トランジスタは、pタイプのトランジスタである、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記複数の選択信号生成部のそれぞれは、第1~第4制御信号、第1電源電圧及び第2電源電圧に基づいてハイレベルまたはローレベルを有する前記選択信号を出力する、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記複数の選択信号生成部のそれぞれは、
前記第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第3出力ノードとの間に接続され、前記第1制御信号に応答してターン-オンされる第9トランジスタと、
前記第2電源電圧配線と前記第3出力ノードとの間に接続され、前記第2制御信号に応答してターン-オンされる第10トランジスタと、
前記第3出力ノードと前記第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、前記第3制御信号に応答してターン-オンされる第11トランジスタと、
前記第11トランジスタ及び前記第1電源電圧配線の間に接続され、前記第4制御信号に応答してターン-オンされる第12トランジスタとを含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第9トランジスタと前記第10トランジスタは、前記第2電源電圧配線と前記第3出力ノードとの間に並列接続され、
前記第11トランジスタと前記第12トランジスタは、前記第1電源電圧配線と前記第3出力ノードとの間に直列接続される、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数の選択信号生成部のそれぞれは、
前記第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第4出力ノードとの間に接続され、前記第4制御信号に応答してターン-オンされる第13トランジスタと、
前記第13トランジスタと前記第4出力ノードとの間に接続され、前記第3制御信号に応答してターン-オンされる第14トランジスタと、
前記第4出力ノードと前記第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、前記第1制御信号に応答してターン-オンされる第15トランジスタと、
前記第4出力ノードと前記第1電源電圧配線との間に接続され、前記第2制御信号に応答してターン-オンされる第16トランジスタとを含む、請求項10に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第13トランジスタと前記第14トランジスタは、前記第2電源電圧配線と前記第4出力ノードとの間に直列接続され、
前記第15トランジスタと前記第16トランジスタは、前記第1電源電圧配線と前記第4出力ノードとの間に並列接続される、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記複数の選択信号生成部それぞれは、前記複数の画素のうち1つの画素に含まれる前記第1発光素子及び前記第2発光素子のいずれか1つが発光するように制御する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記複数の選択信号生成部それぞれは、前記複数の画素のうち少なくとも2つの画素それぞれに含まれる前記第1発光素子及び前記第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御する、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、表示装置に関し、より詳細には、視野角制御が可能な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会の技術が発展するにつれ、表示装置は、ユーザに情報を提供するために多様に利用されている。表示装置は、単に視覚的情報を一方向に伝達する電光板をはじめとして、ユーザの入力を確認し、確認された入力に対応して情報を提供するより高い技術を要求する多様な電子装置にも含まれる。
【0003】
例えば、表示装置は、車両に含まれて車両の運行者と同乗者に多様な情報を提供することができる。ただし、車両の表示装置は、車両の運行に妨害されないように適切にコンテンツを表示する必要がある。例えば、表示装置は、車両の運行中には運転への集中度を低下させ得るコンテンツの表示を制限する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書が解決しようとする課題は、表示パネルを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御できる表示装置を提供することである。
【0005】
本明細書が解決しようとする他の課題は、表示パネル上に配置される配線の数と画素レイアウトを最小化できる表示装置を提供することである。
【0006】
本明細書が解決しようとするまた他の課題は、高解像度の実現が可能な表示装置を提供することである。
【0007】
本明細書の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書の一実施例に係る表示装置は、表示領域及び表示領域を囲むように配置された非表示領域を含み、表示領域上に配置される複数の画素及び複数の選択信号生成部を含む表示パネル、及び表示パネルを制御するタイミングコントローラを含むことができる。複数の画素それぞれは、第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させる第1光学部材、第1発光素子と同じ色を発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させ、第1光学部材と異なる形状の第2光学部材を含むことができる。複数の選択信号生成部それぞれは、複数の画素のうち対応する少なくとも一つの画素に含まれる第1発光素子及び第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御することができる。
【0009】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本明細書の実施例は、表示パネルを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御して、各領域を広視野角でコンテンツを提供する第1モードで駆動するか狭視野角でコンテンツを提供する第2モードで駆動することができる。
【0011】
本明細書の実施例は、表示パネル上に配置される配線の数と画素レイアウトを増加させなくても表示パネルを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御することができるので、表示パネルを高解像度で構成することができる。
【0012】
本明細書の実施例に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本明細書の一実施例に係る表示装置の例示図である。
図2】本明細書の一実施例に係る表示装置の機能ブロック図である。
図3a図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
図3b図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
図3c図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
図3d図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
図3e図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
図4図2の表示装置に含まれた画素回路の例を示した回路図である。
図5a図4の画素回路を説明するための波形図である。
図5b図4の画素回路を説明するための波形図である。
図6】本明細書の一実施例に係る表示装置の一部の断面図である。
図7】本明細書の一実施例に係る表示装置の一部の断面図である。
図8図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路の例を示した回路図である。
図9図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
図10a図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図10b図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図10c図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図10d図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図11図2の表示装置に含まれた画素回路の他の例を示した回路図である。
図12図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路の他の例を示した回路図である。
図13図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
図14a図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図14b図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図14c図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図14d図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図15図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路のまた他の例を示した回路図である。
図16図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
図17a図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図17b図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図17c図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
図17d図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、単に、本実施例は、本明細書の開示が完全なものとなるようにし、本明細書の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明細書の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0015】
本明細書の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本明細書が図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本明細書を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本明細書の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0016】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0017】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0018】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0019】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0020】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0021】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本明細書は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0022】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0023】
以下においては、図面を参照して本明細書について説明する。
【0024】
図1は、本明細書の一実施例に係る表示装置の例示図である。
【0025】
図1を参照すると、表示装置100は、車両のダッシュボード(dash board)の少なくとも一部に配置され得る。車両のダッシュボードは、車両の前の座席(例:運転席、助手席)の前面に配置される構成を含むことができる。例えば、車両のダッシュボードは、車両の内部の多様な機能(例:エアコン、オーディオシステム、ナビゲーションシステム)を操作するための入力構成が配置され得る。
【0026】
表示装置100は、車両のダッシュボードに配置され、車両の多様な機能の少なくとも一部を操作する入力部として動作することができる。表示装置100は、車両と関連した多様な情報、例えば、車両の運行情報(例:車両の現在の速度、残りの燃料量、走行距離)、車両の部品に対する情報(例:車両のタイヤの損傷度)等を提供することができる。
【0027】
表示装置100は、車両の前の座席に配置された運転席と助手席を横切るように配置され得る。表示装置100のユーザは、車両の運転者と助手席に搭乗した同乗者を含むことができる。車両の運転者と同乗者は、誰でも表示装置100を利用することができる。
【0028】
図1に示された表示装置100は、一部のみ示したものであってよい。図1に示された表示装置100は、表示装置100に含まれる多様な構成のうち表示パネルを示したものであってよい。具体的に例を挙げると、図1に示された表示装置100は、表示パネルの表示領域と非表示領域の少なくとも一部を示すものであってよい。表示装置100の構成のうち図1に示された部分以外の構成は、車両の内部(または少なくとも一部)に実装され得る。
【0029】
図2は、本明細書の一実施例に係る表示装置の機能ブロック図である。
【0030】
本明細書の一実施例に係る表示装置は、電界発光ディスプレイ装置(Electroluminescent Display)が適用され得る。電界発光ディスプレイ装置は、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ装置、量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diode)ディスプレイ装置、または無機発光ダイオード(Inorganic Light Emitting Diode)ディスプレイ装置が利用され得る。
【0031】
図2を参考にすると、表示装置100は、表示パネルPN、データ駆動回路DD、ゲート駆動回路GD及びタイミングコントローラTDを含むことができる。
【0032】
表示パネルPNは、ユーザに提供されるイメージを生成することができる。例えば、表示パネルPNは、画素回路がそれぞれ配置された複数の画素PXを通してユーザに提供されるイメージを生成して表示することができる。
【0033】
データ駆動回路DD、ゲート駆動回路GD及びタイミングコントローラTDは、信号配線を通して各画素PXの動作のための信号を提供することができる。例えば、各画素PXの動作のための信号を提供するための信号配線は、複数のデータ配線DL及び複数のゲート配線GLを含むことができる。
【0034】
複数のデータ配線DLは、列方向に配列され、一つの列方向に配置された画素PXに接続された複数の配線を含むことができ、複数のゲート配線GLは、行方向に配列され、一つの行方向に配置された画素PXに接続された複数の配線を含むことができる。
【0035】
場合によって、表示装置100は、電源ユニットをさらに含むことができる。このような場合、電源ユニットと表示パネルPNを接続する電源配線を通して画素PXの動作のための信号が提供され得る。実施例によって、電源ユニットは、データ駆動回路DD及びゲート駆動回路GDに電源を提供することができる。データ駆動回路DD及びゲート駆動回路GDは、電源ユニットから提供された電源に基づいて駆動できる。
【0036】
一例として、データ駆動回路DDは、複数のデータ配線DLを通して各画素PXにデータ信号を印加し、ゲート駆動回路GDは、複数のゲート配線GLを通して各画素PXにゲート信号を印加し、電源ユニットは、電源電圧供給配線を通して各画素PXに電源電圧を供給することができる。
【0037】
タイミングコントローラTDは、データ駆動回路DD及びゲート駆動回路GDを制御することができる。例えば、タイミングコントローラTDは、外部から入力されるデジタルビデオデータを表示パネルPNの解像度に合うように再整列してデータ駆動回路DDに供給することができる。
【0038】
データ駆動回路DDは、データ制御信号を基盤にタイミングコントローラTDから入力されるデジタルビデオデータをアナログデータ電圧に変換して複数のデータ配線DLに供給することができる。
【0039】
ゲート駆動回路GDは、ゲート制御信号を基盤にスキャン信号と発光信号を生成することができる。例えば、ゲート駆動回路GDは、スキャン駆動部と発光信号駆動部を含むことができる。スキャン駆動部は、各画素の行毎に接続された少なくとも一つ以上のスキャン配線を駆動するために行順次方式でスキャン信号を生成してスキャン配線に供給することができる。発光信号駆動部は、各画素の行毎に接続された少なくとも1つ以上の発光信号配線を駆動するために行順次方式で発光信号を生成して発光信号配線に供給することができる。
【0040】
実施例によって、ゲート駆動回路GDは、GIP(Gate-driver In Panel)方式で表示パネルPNに配置され得る。例えば、ゲート駆動回路GDは、複数個に区分されて表示パネルPNの少なくとも2つの側面にそれぞれ配置され得る。
【0041】
表示パネルPNは、表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含むことができる。
【0042】
表示パネルPNの表示領域は、行方向及び列方向に配置される複数の画素PXを含むことができる。例えば、複数の画素PXは、複数のデータ配線DLと複数のゲート配線GLが交差した領域に配置され得る。
【0043】
一つの画素PXは、互いに異なる色を発光する複数のサブ画素を含むことができる。例えば、1つの画素PXは、3個のサブ画素を利用して青色、赤色及び緑色を表現することができる。ただし、これに制限されるものではなく、場合によって、画素PXは、特定の色、例えば、白色をさらに表現するためのサブ画素をさらに含むことができる。
【0044】
画素PXで青色を表現する領域は青色サブ画素、赤色を表現する領域は赤色サブ画素、緑色を表現する領域は緑色サブ画素と称され得る。
【0045】
複数の画素PXそれぞれは、同じ色を発光する第1発光素子及び第2発光素子を含むことができる。
【0046】
複数の画素PXそれぞれは、第1発光素子からの光を特定の方向に屈折させる第1光学部材及び第2発光素子からの光を特定の方向に屈折させる第2光学部材を含むことができる。例えば、第1光学部材と第2光学部材は、それぞれレンズとして構成され得るが、本明細書の実施例は、これに制限されるものではない。
【0047】
例えば、第1光学部材は、光を第1範囲に提供して第1視野角を形成する光学領域に配置され、第2光学部材は、光を第2範囲に提供して第2視野角を形成する光学領域に配置され得る。第1範囲は、第2範囲より広い範囲に該当し得る。そこで、第1光学部材と第2光学部材は、複数の画素PXそれぞれの視野角を制限することができる。
【0048】
第1光学部材及び第2光学部材についての詳細な説明は、図6及び図7を参照して後述する。
【0049】
非表示領域は、表示領域の周りに沿って配置され得る。非表示領域には、画素PXに配置された画素回路の駆動のための多様な構成要素が配置され得る。例えば、非表示領域には、ゲート駆動回路GDの少なくとも一部が配置され得る。非表示領域は、ベゼル(bezel)領域と称され得る。
【0050】
表示パネルPNが図1を参照して説明した車両に使用されるとき、ユーザの要求に応じて、表示パネルPNのうち少なくとも一部の領域の視野が制限される必要がある。例えば、表示パネルPNの表示領域のうち助手席に乗る同乗者のためのエンターテインメント機能及び座席情報等を提供する領域に表示される映像の場合、運転者の車両運転に妨害になり得るので、ユーザの要求に応じて該当領域に表示される映像の視野が制限される場合が必要となり得る。
【0051】
そこで、駆動モードによって表示パネルPNに含まれた各画素PXは、第1モードまたは第2モードで駆動され得る。例えば、画素PXが第1モードで駆動される場合、選択信号に基づいて画素PXに含まれた第1発光素子が発光して第1発光素子からの光が第1光学部材を通して第1範囲に提供されて第1視野角、例えば、広視野角を形成することができる。また、画素PXが第2モードで駆動される場合、選択信号に基づいて画素PXに含まれた第2発光素子が発光して第2発光素子からの光が第2光学部材を通して第2範囲に提供されて第2視野角、例えば、狭視野角を形成することができる。ここで、第1モードは、該当画素PXが広視野モード(Share mode)で制御されるモードに該当し、第2モードは、該当画素PXが狭視野モード(Private mode)で駆動されるモードに該当し得る。
【0052】
一方、駆動モードを制御するとき、表示パネルPNを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御する必要がある。このとき、それぞれの領域に配置される画素PXの駆動モードを制御するための選択信号をD-ICのような駆動回路から生成して該当領域の画素PXに提供する場合、駆動回路から該当領域の画素PXに選択信号を提供するための選択信号配線が表示パネルPN全体に配置されるので、区分される領域の個数が制限され得る。例えば、区分される領域の個数が増加するほど表示パネルPN全体に配置される選択信号配線が増加するので、表示パネルPN全体に配置される配線及び配線が占める面積が増加する問題が発生し得る。また、選択信号配線の数を減少させるために各画素PX内でマトリックス形態に選択信号を受信するように画素回路を変更する場合、画素PX内のトランジスタが追加されて画素レイアウトが複雑になるので、高解像度の実現が難しい問題が発生し得る。
【0053】
そこで、本明細書の実施例に係る表示装置100は、区分される領域別に該当領域の画素PXの駆動モードを制御するための少なくとも一つの選択信号生成部をさらに含むことができる。選択信号生成部は、表示パネルPNに配置され、各領域別に該当領域に配置される画素PXの駆動モードを共通して制御するための一つの選択信号生成部が配置され得る。
【0054】
選択信号生成部は、画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、選択信号生成部は、選択信号を生成して画素PXに提供し、前述したように選択信号に基づいて画素PXは第1モードで駆動されるか第2モードで駆動され得る。
【0055】
このように、画素PXの駆動モードを制御するための選択信号生成部は、表示パネルPN上に配置され得る。例えば、選択信号生成部は、表示パネルPNの表示領域のうち画素PXが配置されない領域に配置されるか、および/または、画素PXに含まれる構成と互いに異なる層に配置され得る。これによって、前述したように駆動回路から画素PXに接続される選択信号配線の個数を増やすか画素回路を変更しなくても、表示パネルPNを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御することができる。従って、表示パネルPNを領域別に区分して各領域の駆動モードを独立して制御するにあたって、表示パネルPN上に配置される配線の数と画素レイアウトを最小化することができ、高解像度の実現が可能であり得る。
【0056】
選択信号生成部についての詳細な説明は、図3a乃至図3e、図8乃至図10d、及び図12乃至図17dを参照して後述する。
【0057】
図3a乃至図3eは、図2の表示装置に含まれた表示パネルの例を示した図である。
【0058】
一方、図3a乃至図3eに示された第1表示パネルPN1、第2表示パネルPN2、第3表示パネルPN3、第4表示パネルPN4及び第5表示パネルPN5それぞれは、図2を参照して説明した表示パネルPNの多様な実施例を示す。
【0059】
図3aを参照すると、第1表示パネルPN1は、複数の選択信号生成部SLG及び複数の画素PXを含むことができる。
【0060】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、一つの画素PX毎に配置され、対応する画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、図3aに示されたように、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、各画素PXの一側に配置され得る。一例として、第1表示パネルPN1上において、選択信号生成部SLGと画素PXは、1:1の比率で配置され得る。
【0061】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、対応する一つの画素PXに選択信号を提供して該当画素PXの駆動モードを制御することができる。そこで、第1表示パネルPN1に含まれる各画素PX別に駆動モードが独立して制御され得る。例えば、第1表示パネルPN1は、一つの画素PX単位と定義される複数の領域を含み、該当複数の領域は、駆動モードが独立して制御され得る。即ち、第1表示パネルPN1に含まれる複数の画素PXの場合、個別の画素PX毎に駆動モードが独立して制御され得る。一方、このような場合、一つの選択信号生成部SLG及びこれに対応する一つの画素PXが画素ブロックまたは画素ユニットと定義され得る。
【0062】
図3bを参照すると、第2表示パネルPN2は、複数の選択信号生成部SLG及び複数の画素PXを含むことができる。
【0063】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、2個の画素PX毎に配置され、対応する2個の画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、図3bに示されたように、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、行方向に配置される2個の画素PXのいずれか一つの行方向に沿った一側に配置され得る。一例として、第2表示パネルPN2上において、選択信号生成部SLGと画素PXは、1:2の比率で配置され得る。ただし、これに制限されるものではなく、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、列方向に配置される2個の画素PXのいずれか一つの列方向に沿った一側に配置されてもよい。
【0064】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、対応する2個の画素PXに選択信号を提供して該当2個の画素PXの駆動モードを共通して制御することができる。そこで、第2表示パネルPN2に含まれる2個の画素PX別に駆動モードが独立して制御され得る。例えば、第2表示パネルPN2は、2個の画素PX単位と定義される複数の領域を含み、該当複数の領域は、駆動モードが独立して制御され得る。即ち、第2表示パネルPN2に含まれる複数の画素PXの場合、2個の画素PX毎に駆動モードが独立して制御され得る。一方、このような場合、一つの選択信号生成部SLG及びこれに対応する2個の画素PXが画素ブロックまたは画素ユニットと定義され得る。
【0065】
図3cを参照すると、第3表示パネルPN3は、複数の選択信号生成部SLG及び複数の画素PXを含むことができる。
【0066】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、3個の画素PX毎に配置され、対応する3個の画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、図3cに示されたように、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、行方向に配置される3個の画素PXのいずれか一つの行方向に沿った一側に配置され得る。一例として、第3表示パネルPN3上において、選択信号生成部SLGと画素PXは、1:3の比率で配置され得る。ただし、これに制限されるものではなく、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、列方向に配置される3個の画素PXのいずれか一つの列方向に沿った一側に配置されてもよい。
【0067】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、対応する3個の画素PXに選択信号を提供して該当3個の画素PXの駆動モードを共通して制御することができる。そこで、第3表示パネルPN3に含まれる3個の画素PX別に駆動モードが独立して制御され得る。例えば、第3表示パネルPN3は、3個の画素PX単位と定義される複数の領域を含み、該当複数の領域は、駆動モードが独立して制御され得る。即ち、第3表示パネルPN3に含まれる複数の画素PXの場合、3個の画素PX毎に駆動モードが独立して制御され得る。一方、このような場合、一つの選択信号生成部SLG及びこれに対応する3個の画素PXが画素ブロックまたは画素ユニットと定義され得る。
【0068】
図3dを参照すると、第4表示パネルPN4は、複数の選択信号生成部SLG及び複数の画素PXを含むことができる。
【0069】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、6個の画素PX毎に配置され、対応する6個の画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、図3dに示されたように、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、行方向に配置される6個の画素PXのいずれか一つの行方向に沿った一側に配置され得る。一例として、第4表示パネルPN4上において、選択信号生成部SLGと画素PXは、1:6の比率で配置され得る。ただし、これに制限されるものではなく、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、列方向に配置される6個の画素PXのいずれか一つの列方向に沿った一側に配置されてもよい。
【0070】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、対応する6個の画素PXに選択信号を提供して該当6個の画素PXの駆動モードを共通して制御することができる。そこで、第4表示パネルPN4に含まれる6個の画素PX別に駆動モードが独立して制御され得る。例えば、第4表示パネルPN4は、6個の画素PX単位と定義される複数の領域を含み、該当複数の領域は、駆動モードが独立して制御され得る。即ち、第4表示パネルPN4に含まれる複数の画素PXの場合、6個の画素PX毎に駆動モードが独立して制御され得る。一方、このような場合、一つの選択信号生成部SLG及びこれに対応する6個の画素PXが画素ブロックまたは画素ユニットと定義され得る。
【0071】
図3eを参照すると、第5表示パネルPN5は、複数の選択信号生成部SLG及び複数の画素PXを含むことができる。
【0072】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、6個の画素PX毎に配置され、対応する6個の画素PXの駆動モードを制御することができる。例えば、図3eに示されたように、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、2個の行にそれぞれ3個ずつ配置される6個の画素PXのうち同じ列に配置される2個の画素PXの行方向に沿った一側に配置され得る。一例として、第5表示パネルPN5上において、選択信号生成部SLGと画素PXは、1:6の比率で配置され得る。ただし、これに制限されるものではなく、複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、2個の列にそれぞれ3個ずつ配置される6個の画素PXのうち同じ行に配置される2個の画素PXの列方向に沿った一側に配置されてもよい。
【0073】
複数の選択信号生成部SLGそれぞれは、対応する6個の画素PXに選択信号を提供して該当6個の画素PXの駆動モードを共通して制御することができる。そこで、第5表示パネルPN5に含まれる6個の画素PX別に駆動モードが独立して制御され得る。例えば、第5表示パネルPN5は、6個の画素PX単位と定義される複数の領域を含み、該当複数の領域は、駆動モードが独立して制御され得る。即ち、第5表示パネルPN5に含まれる複数の画素PXの場合、6個の画素PX毎に駆動モードが独立して制御され得る。
【0074】
このように、本明細書の実施例に係る表示装置100の表示パネルPNに含まれる選択信号生成部SLGと画素PXの配置関係は多様に設計され得る。ここで、前述したように、一つの選択信号生成部SLGにより共通して制御される画素PX別に表示パネルPNの領域が区分されて領域別に駆動モードが独立して制御され得る。これによって、表示パネルPNは、表示装置100の設計によって多様な領域に区分され、該当領域を独立して制御することができる。一方、このような場合、一つの選択信号生成部SLG及びこれに対応する6個の画素PXが画素ブロックまたは画素ユニットと定義され得る。
【0075】
図4は、図2の表示装置に含まれた画素回路の例を示した回路図である。
【0076】
一方、図4に示された第1画素回路PC1は、図2を参照して説明した表示装置100に含まれた複数の画素PXそれぞれに対応する画素回路の一実施例を示す。
【0077】
図4を参照すると、第1画素回路PC1に含まれる複数のトランジスタのうち少なくとも一部は、nタイプのトランジスタまたはpタイプのトランジスタであってよい。pタイプのトランジスタの場合、各駆動信号のローレベル電圧(low level voltage)は、TFTをオン(on)させる電圧を意味し、各駆動信号のハイレベル電圧(high level voltage)は、TFTをオフ(off)させる電圧を意味し得る。
【0078】
ここで、ローレベル電圧は、ハイレベルより低い予め指定された電圧に対応し得る。例えば、ローレベル電圧は、-8V~-12Vの範囲内に該当する電圧を含むことができる。ハイレベル電圧は、ローレベル電圧より高い予め指定された電圧に対応し得る。例えば、ハイレベル電圧は、12V~16Vの範囲内に該当する電圧を含むことができる。実施例によって、ローレベル電圧は第1電圧と称され、ハイレベル電圧は第2電圧と称され得る。このような場合、第1電圧は、第2電圧より低い値であってよい。
【0079】
第1画素回路PC1は、駆動トランジスタDT、複数のスイッチングトランジスタST1~ST6、複数の選択トランジスタTP1、TP2、ストレージキャパシタCst、及び複数の発光素子ED1、ED2を含むことができる。
【0080】
駆動トランジスタDTは、ソース-ゲート電圧によって複数の発光素子ED1、ED2に印加される駆動電流を制御することができる。駆動トランジスタDTは、高電位電源電圧VDDを提供する高電位電源配線に接続されたソース電極、第2ノードN2に接続されたゲート電極、第3ノードN3に接続されたドレイン電極を含むことができる。
【0081】
第1スイッチングトランジスタST1は、データ配線DLからデータ電圧Vdataを第1ノードN1に印加することができる。第1スイッチングトランジスタST1は、データ配線DLに接続されたソース電極、第1ノードN1に接続されたドレイン電極、及び第1スキャン信号SCAN1が印加される第1スキャン信号配線に接続されたゲート電極を含むことができる。第1スイッチングトランジスタST1は、第1スキャン信号SCAN1によりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第1スイッチングトランジスタST1は、ターン-オンレベルであるローレベルの第1スキャン信号SCAN1に応答してデータ配線DLからデータ電圧Vdataを第1ノードN1に印加することができる。
【0082】
第2スイッチングトランジスタST2は、駆動トランジスタDTのゲート電極及びドレイン電極をダイオード接続させることができる。第2スイッチングトランジスタST2は、第2ノードN2に接続されるドレイン電極、第3ノードN3に接続されるソース電極、及び第2スキャン信号SCAN2が印加される第2スキャン信号配線に接続するゲート電極を含むことができる。第2スイッチングトランジスタST2は、第2スキャン信号SCAN2によりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第2スイッチングトランジスタST2は、ターン-オンレベルであるローレベルの第2スキャン信号SCAN2に応答して、駆動トランジスタDTのゲート電極及びドレイン電極をダイオード接続させることができる。
【0083】
第3スイッチングトランジスタST3は、基準電圧Vrefを第1ノードN1に印加することができる。第3スイッチングトランジスタST3は、基準電圧Vrefを提供する基準電圧配線に接続するソース電極、第1ノードN1に接続するドレイン電極、及び発光信号EMが印加される発光信号配線に接続するゲート電極を含むことができる。第3スイッチングトランジスタST3は、発光信号EMによりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第3スイッチングトランジスタST3は、ターン-オンレベルであるローレベルの発光信号EMに応答して基準電圧Vrefを第1ノードN1に伝達することができる。
【0084】
第4スイッチングトランジスタST4は、基準電圧Vrefを第1発光素子ED1のアノード電極に印加することができる。第4スイッチングトランジスタST4は、基準電圧Vrefを提供する基準電圧配線に接続するソース電極、第1発光素子ED1のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第2スキャン信号SCAN2が印加される第2スキャン信号配線に接続するゲート電極を含むことができる。第4スイッチングトランジスタST4は、第2スキャン信号SCAN2によりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第4スイッチングトランジスタST4は、ターン-オンレベルであるローレベルの第2スキャン信号SCAN2に応答して基準電圧Vrefを第1発光素子ED1のアノード電極に印加することができる。
【0085】
第5スイッチングトランジスタST5は、基準電圧Vrefを第2発光素子ED2のアノード電極に印加することができる。第5スイッチングトランジスタST5は、基準電圧Vrefを提供する基準電圧配線に接続するソース電極、第2発光素子ED2のアノード電極に接続するドレイン電極、及び第2スキャン信号SCAN2が印加される第2スキャン信号配線に接続するゲート電極を含むことができる。第5スイッチングトランジスタST5は、第2スキャン信号SCAN2によりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第5スイッチングトランジスタST5は、ターン-オンレベルであるローレベルの第2スキャン信号SCAN2に応答して基準電圧Vrefを第2発光素子ED2のアノード電極に印加することができる。
【0086】
第6スイッチングトランジスタST6は、駆動トランジスタDTと複数の発光素子ED1、ED2のいずれか一つの発光素子間の電流パスを形成することができる。第6スイッチングトランジスタST6は、第3ノードN3に接続するソース電極、第4ノードN4に接続するドレイン電極、及び発光信号EMが印加される発光信号配線に接続するゲート電極を含むことができる。第6スイッチングトランジスタST6は、発光信号EMによりターン-オンまたはターン-オフされ得る。そこで、第6スイッチングトランジスタST6は、ターン-オンレベルであるローレベルの発光信号EMに応答して第3ノードN3と第4ノードN4を電気的に接続させ、駆動トランジスタDTと複数の発光素子ED1、ED2のいずれか一つの発光素子間の電流パスを形成することができる。
【0087】
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に接続される第1電極及び第2ノードN2に接続される第2電極を含むことができる。ストレージキャパシタCstの一電極は、駆動トランジスタDTのゲート電極に接続され、ストレージキャパシタCstの他の電極は、第1スイッチングトランジスタST1に接続され得る。ストレージキャパシタCstは、一定電圧を貯蔵して複数の発光素子ED1、ED2のいずれか一つが発光する間に駆動トランジスタDTのゲート電極の電圧を一定に維持させることができる。
【0088】
複数の選択トランジスタTP1、TP2は、第1発光素子ED1を経由する第1駆動電流の電流経路を生成するための第1選択トランジスタTP1及び第2発光素子ED2を経由する第2駆動電流の電流経路を生成するための第2選択トランジスタTP2を含むことができる。
【0089】
第1選択トランジスタTP1は、第4ノードN4と第1発光素子ED1との間に接続され、第1選択トランジスタTP1のゲート電極は、第1選択信号Ssを提供する第1選択信号配線に接続され得る。第1画素回路PC1が適用された画素PXが広視野モードである第1モードで駆動されるとき、第1選択信号Ssが第1選択トランジスタTP1のゲート電極に供給されて第1選択トランジスタTP1がターン-オンされ得る。そこで、第1発光素子ED1を経由する第1駆動電流の電流経路が形成され、第1発光素子ED1が発光できる。一方、第1選択トランジスタTP1は、第1発光素子ED1の発光を制御する第1発光制御トランジスタとも称され得る。
【0090】
第2選択トランジスタTP2は、第4ノードN4と第2発光素子ED2との間に接続され、第2選択トランジスタTP2のゲート電極は、第2選択信号Psを提供する第2選択信号配線に接続され得る。第1画素回路PC1が適用された画素PXが狭視野モードである第2モードで駆動されるとき、第2選択信号Psが第2選択トランジスタTP2のゲート電極に供給されて第2選択トランジスタTP2がターン-オンされ得る。そこで、第2発光素子ED2を経由する第2駆動電流の電流経路が形成され、第2発光素子ED2が発光できる。一方、第2選択トランジスタTP2は、第2発光素子ED2の発光を制御する第2発光制御トランジスタとも称され得る。
【0091】
第1発光素子ED1は、第1選択信号Ssによりターン-オンされるかターン-オフされる第1選択トランジスタTP1と低電位電源電圧VSSを提供する低電位電源配線との間に接続され得る。第2発光素子ED2は、第2選択信号Psによりターン-オンされるかターン-オフされる第2選択トランジスタTP2及び低電位電源電圧VSSを提供する低電位電源配線の間に接続され得る。
【0092】
このような場合、第1発光素子ED1または第2発光素子ED2は、駆動モード(mode)によってターン-オンされる第1選択トランジスタTP1または第2選択トランジスタTP2により第1画素回路PC1の他の構成、例えば、駆動トランジスタDTと接続され得る。例えば、第1発光素子ED1は、第1モードでターン-オンされた第1選択トランジスタTP1を経由して駆動トランジスタDTと接続され、第1駆動電流により第1モード、即ち、広視野モードで光を第1視野角である広視野角で提供することができる。また、第2発光素子ED2は、第2モードでターン-オンされた第2選択トランジスタTP2を経由して駆動トランジスタDTと接続され、第2駆動電流により第2モード、即ち、狭視野モードで光を第2視野角である狭視野角で提供することができる。ここで、駆動モードは、ユーザの入力により指定されるか予め指定された条件を満たす場合に決定され得る。
【0093】
図5a及び図5bは、図4の画素回路を説明するための波形図である。
【0094】
一方、図5aには、第1画素回路PC1が適用された画素PXが第1モードで駆動される場合の例を説明するための波形図が示されており、図5bには、第1画素回路PC1が適用された画素PXが第2モードで駆動される場合の例を説明するための波形図が示されている。
【0095】
図4乃至図5bを参照すると、第1モードでは第1発光素子ED1だけが発光し、第2モードでは第2発光素子ED2だけが発光できる。ここで、図5aに示されたように、第1モードで第1発光素子ED1だけが発光するように第2発光素子ED2の発光を制御するための第2選択信号Psがターン-オフレベルであるハイレベルでだけ出力され得る。また、図5bに示されたように、第2モードで第2発光素子ED2だけが発光するように第1発光素子ED1の発光を制御するための第1選択信号Ssがターン-オフレベルであるハイレベル(または第1レベル)でだけ出力され得る。
【0096】
具体的に、まず図4及び図5aを参照して広視野モードである第1モードについて検討すると、初期化期間P1にローレベルの第2スキャン信号SCAN2、ローレベルの第1選択信号Ss及びローレベルの発光信号EMが出力され得る。ローレベルの第2スキャン信号SCAN2により第2スイッチングトランジスタST2、第4スイッチングトランジスタST4及び第5スイッチングトランジスタST5がターン-オンされ、ローレベルの第1選択信号Ssにより第1選択トランジスタTP1がターン-オンされ、ローレベルの発光信号EMにより第3スイッチングトランジスタST3と第6スイッチングトランジスタST6がターン-オンされ得る。
【0097】
ターン-オンされた第3スイッチングトランジスタST3を通して第1ノードN1は基準電圧Vrefに初期化され得る。ターン-オンされた第4スイッチングトランジスタST4を通して第1発光素子ED1のアノード電極の電圧は基準電圧Vrefに初期化され、ターン-オンされた第5スイッチングトランジスタST5を通して第2発光素子ED2のアノード電極の電圧は基準電圧Vrefに初期化され得る。ターン-オンされた第2スイッチングトランジスタST2を通して駆動トランジスタDTはダイオード接続(diode connection)され、駆動トランジスタDTのゲート電極とドレイン電極がショートされることで、駆動トランジスタDTがダイオードのように動作され得る。ターン-オンされた第4スイッチングトランジスタST4を通して第1発光素子ED1のアノード電極に伝達された基準電圧Vrefは、ターン-オンされた第1選択トランジスタTP1とターン-オンされた第6スイッチングトランジスタST6を通して第3ノードN3及び第2ノードN2に伝達され、第3ノードN3及び第2ノードN2が基準電圧Vrefに初期化され得る。
【0098】
次に、サンプリング期間P2にローレベルの第1スキャン信号SCAN1及びローレベルの第2スキャン信号SCAN2が出力され、第1選択信号Ssはハイレベルで出力され得る。ハイレベルの発光信号EMが出力されて第3スイッチングトランジスタST3はターン-オフされると同時にローレベル(または第2レベル、第2レベルは、第1レベルより低い値を有する)の第1スキャン信号SCAN1により第1スイッチングトランジスタST1がターン-オンされ、データ電圧Vdataが第1ノードN1に伝達され得る。そして、ターン-オンされた第2スイッチングトランジスタST2により駆動トランジスタDTがダイオード接続され、高電位電源電圧VDDと閾値電圧の差電圧がサンプリングされて第2ノードN2に供給され得る。
【0099】
一方、サンプリング期間P2で、ハイレベルの発光信号EMにより第6スイッチングトランジスタST6がターン-オフされ、ハイレベルの第1選択信号Ssにより第1選択トランジスタTP1がターン-オフされ得る。
【0100】
そして、ホールディング期間P3に第1スキャン信号SCAN1及び第2スキャン信号SCAN2はハイレベルで出力され、第1スイッチングトランジスタST1、第2スイッチングトランジスタST2、第4スイッチングトランジスタST4及び第5スイッチングトランジスタST5がいずれもターン-オフされ得る。ただし、第1スイッチングトランジスタST1がターン-オフされてもストレージキャパシタCstにより以前の期間(例:サンプリング期間P2)で入力されたデータ電圧Vdataが維持され得る。
【0101】
最後に、発光期間P4にローレベルの第1選択信号Ss及びローレベルの発光信号EMが出力され、ハイレベルの第2選択信号Psが出力され得る。ローレベルの発光信号EMによりターン-オンされた第3スイッチングトランジスタST3を通して第1ノードN1に基準電圧Vrefが印加され、第1ノードN1の電圧が基準電圧Vrefとデータ電圧Vdataの差電圧になり得、このような電圧変動が第2ノードN2にも反映され得る。駆動トランジスタDTのゲート-ソース間電圧がデータ電圧Vdataから基準電圧Vrefを差し引き、データ電圧Vdataを足した値(Vdata-Vref+Vth)に設定され、第1駆動電流が制御され得る。
【0102】
そして、ローレベルの発光信号EMによりターン-オンされた第6スイッチングトランジスタST6とローレベルの第1選択信号Ssによりターン-オンされた第1選択トランジスタTP1を通して駆動トランジスタDTから第1駆動電流が第1発光素子ED1に供給され、第1発光素子ED1が発光できる。ただし、第2選択信号Psはハイレベルで出力されて第2選択トランジスタTP2がターン-オフされることで駆動トランジスタDTから第2発光素子ED2には第2駆動電流が伝達され得ない。従って、第1画素回路PC1が第1モードで駆動されるとき、第1発光素子ED1にのみ第1駆動電流が印加され、第1発光素子ED1だけが発光できる。
【0103】
次に、図4及び図5bを参照して狭視野モードである第2モードについて検討すると、第1選択信号Ssと第2選択信号Psが広視野モードである第1モードと反対に出力される点を除くと、第1モードと実質的に同じ方式で第2モードで第1画素回路PC1が駆動され得る。即ち、第1選択信号Ssは、ターン-オフレベルであるハイレベルでだけ出力され、第2選択信号Psは、第2発光素子ED2が発光する発光期間P4にターン-オンレベルのローレベルで出力され得る。
【0104】
具体的に、初期化期間P1に第1スキャン信号SCAN1はハイレベルで出力され、第2スキャン信号SCAN2はローレベルで出力され得る。そして、第1選択信号Ssはハイレベルで出力され、第2選択信号Psと発光信号EMはローレベルで出力され得る。そこで、第2スキャン信号SCAN2により第2スイッチングトランジスタST2、第4スイッチングトランジスタST4及び第5スイッチングトランジスタST5がターン-オンされ、第2選択信号Psにより第2選択トランジスタTP2がターン-オンされ、発光信号EMにより第3スイッチングトランジスタST3と第6スイッチングトランジスタST6がターン-オンされ得る。
【0105】
発光信号EMによりターン-オンされた第3スイッチングトランジスタST3を通して第1ノードN1は基準電圧Vrefに初期化され、第2スキャン信号SCAN2によりターン-オンされた第4スイッチングトランジスタST4及び第5スイッチングトランジスタST5それぞれにより第1発光素子ED1及び第2発光素子ED2のアノード電極が基準電圧Vrefに初期化され得る。そして、ターン-オンされた第2スイッチングトランジスタST2を通して駆動トランジスタDTはダイオード接続され、ダイオードのように動作できる。最後に、ターン-オンされた第5スイッチングトランジスタST5を通して第2発光素子ED2のアノード電極に伝達された基準電圧Vrefは、ターン-オンされた第2選択トランジスタTP2とターン-オンされた第6スイッチングトランジスタST6を通して第3ノードN3及び第2ノードN2に伝達され、第3ノードN3及び第2ノードN2が基準電圧Vrefに初期化され得る。
【0106】
次に、サンプリング期間P2にローレベルの第1スキャン信号SCAN1及びローレベルの第2スキャン信号SCAN2が出力され、第2選択信号Ps及び発光信号EMは、ローレベルからハイレベルで出力され得る。ハイレベルの発光信号EMが出力されて第3スイッチングトランジスタST3はターン-オフされ、ローレベルの第1スキャン信号SCAN1により第1スイッチングトランジスタST1がターン-オンされてデータ電圧Vdataが第1ノードN1に伝達され得る。そして、ターン-オンされた第2スイッチングトランジスタST2により駆動トランジスタDTがダイオード接続され、高電位電源電圧VDDと閾値電圧の差電圧がサンプリングされて第2ノードN2に供給され得る。
【0107】
一方、サンプリング期間P2で、ハイレベルの発光信号EMにより第6スイッチングトランジスタST6がターン-オフされ、ハイレベルの第2選択信号Psにより第2選択トランジスタTP2がターン-オフされ得る。
【0108】
最後に、発光期間P4にローレベルの第2選択信号Ps及びローレベルの発光信号EMが出力され、ハイレベルの第1選択信号Ssが出力され得る。ローレベルの発光信号EMによりターン-オンされた第3スイッチングトランジスタST3を通して第1ノードN1に基準電圧Vrefが印加され、第1ノードN1の電圧が基準電圧Vrefとデータ電圧Vdataの差電圧になり得、このような電圧変動が第2ノードN2にも反映され得る。駆動トランジスタDTのゲート-ソース間電圧がデータ電圧Vdataから基準電圧Vrefを差し引き、データ電圧Vdataを足した値(Vdata-Vref+Vth)に設定され、第2駆動電流が制御され得る。
【0109】
そして、ローレベルの発光信号EMによりターン-オンされた第6スイッチングトランジスタST6とローレベルの第2選択信号Psによりターン-オンされた第2選択トランジスタTP2を通して駆動トランジスタDTから第2駆動電流が第2発光素子ED2に供給され、第2発光素子ED2が発光できる。ただし、第1選択信号Ssはハイレベルで出力されて第1選択トランジスタTP1がターン-オフされることで駆動トランジスタDTから第1発光素子ED1には第1駆動電流が伝達され得ない。従って、第1画素回路PC1が第2モードで駆動されるとき、第2発光素子ED2にのみ第2駆動電流が印加され、第2発光素子ED2だけが光を発光できる。
【0110】
図6及び図7は、本明細書の一実施例に係る表示装置の一部の断面図である。
【0111】
図6は、第1光学部材161が配置された画素を示し、図7は、第2光学部材162が配置された画素を示している。
【0112】
図6及び図7を参照すると、本明細書の実施例に係る表示装置100は、基板110、バッファ膜111、ゲート絶縁膜112、層間絶縁膜113、下部保護膜114、オーバーコート層115、バンク絶縁膜116、第1選択トランジスタTP1、第2選択トランジスタTP2、第1発光素子ED1、第2発光素子ED2、第1光学部材161、第2光学部材162、光学部材保護膜170及び封止部材180を含むことができる。
【0113】
基板110は、絶縁性物質を含むことができる。基板110は、透明な物質を含むことができる。例えば、基板110は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。
【0114】
基板110上には、バッファ膜111が配置され得る。バッファ膜111は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、バッファ膜111は、シリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質を含むことができる。バッファ膜111は、多重層構造を有し得る。例えば、バッファ膜111は、シリコン窒化物(SiNx)からなる膜とシリコン酸化物(SiOx)からなる膜の積層構造を有し得る。
【0115】
バッファ膜111は、基板110と各画素PXの駆動部分との間に位置し得る。バッファ膜111は、駆動部分の形成工程で基板110による汚染を防止することができる。例えば、各画素PXの駆動部分に向かった基板110の上部面は、バッファ膜111により覆われ得る。各画素PXの駆動部分は、バッファ膜111上に位置し得る。
【0116】
バッファ膜111上には、ゲート絶縁膜112が配置され得る。ゲート絶縁膜112は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、ゲート絶縁膜112は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。ゲート絶縁膜112は、高い誘電率を有する物質を含むことができる。例えば、ゲート絶縁膜112は、ハフニウム酸化物(HfO)のようなHigh-K物質を含むことができる。ゲート絶縁膜112は、多重層構造を有し得る。
【0117】
ゲート絶縁膜112は、選択トランジスタTP1、TP2の半導体層121、221とゲート電極122、223との間に延び得る。例えば、駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタのゲート電極は、ゲート絶縁膜112により駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタの半導体層と絶縁され得る。ゲート絶縁膜112は、各画素PXの半導体層を覆い得る。駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタのゲート電極は、ゲート絶縁膜112上に位置し得る。
【0118】
ゲート絶縁膜112上には、層間絶縁膜113が配置され得る。層間絶縁膜113は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、層間絶縁膜113は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。層間絶縁膜113は、駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタそれぞれのゲート電極とソース電極との間、及びゲート電極とドレイン電極との間に延び得る。例えば、駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタそれぞれのソース電極及びドレイン電極は、層間絶縁膜113によりゲート電極と絶縁され得る。層間絶縁膜113は、駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタそれぞれのゲート電極を覆い得る。各画素PXのソース電極及びドレイン電極は、層間絶縁膜113上に位置し得る。ゲート絶縁膜112及び層間絶縁膜113は、各画素PX内に位置する各半導体パターンのソース領域及びドレイン領域を露出し得る。
【0119】
層間絶縁膜113上には、下部保護膜114が配置され得る。下部保護膜114は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、下部保護膜114は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。下部保護膜114は、外部の水分及び衝撃による駆動部分の損傷を防止することができる。下部保護膜114は、基板110と対向する駆動トランジスタ及びスイッチングトランジスタの表面に沿って延び得る。下部保護膜114は、各画素PX内に位置する駆動部分の外側で層間絶縁膜113と接触し得る。
【0120】
下部保護膜114上には、オーバーコート層115が配置され得る。オーバーコート層115は、絶縁性物質を含むことができる。オーバーコート層115は、下部保護膜114と異なる物質を含むことができる。例えば、オーバーコート層115は、有機絶縁物質を含むことができる。オーバーコート層115は、各画素PXの駆動部分による段差を除去できる。例えば、基板110と対向するオーバーコート層115の上部面は、平らな平面(flat surface)であってよい。
【0121】
基板110上には、第1選択トランジスタTP1及び第2選択トランジスタTP2が配置され得る。第1選択トランジスタTP1は、駆動トランジスタDTのドレイン電極と第1発光素子ED1の第1下部電極141との間に電気的に接続され得る。第2選択トランジスタTP2は、駆動トランジスタDTのドレイン電極と第2発光素子ED2の第2下部電極151との間に電気的に接続され得る。
【0122】
第1選択トランジスタTP1は、第1半導体層121、第1ゲート電極122、第1ソース電極123及び第1ドレイン電極124を含むことができる。第1選択トランジスタTP1は、スイッチングトランジスタ及び駆動トランジスタと同じ構造を有し得る。例えば、第1半導体層121は、バッファ膜111とゲート絶縁膜112との間に位置し、第1ゲート電極122は、ゲート絶縁膜112と層間絶縁膜113との間に位置し得る。第1ソース電極123及び第1ドレイン電極124は、層間絶縁膜113と下部保護膜114との間に位置し得る。第1ゲート電極122は、第1半導体層121のチャネル領域と重畳し得る。第1ソース電極123は、第1半導体層121のソース領域と電気的に接続され得る。第1ドレイン電極124は、第1半導体層121のドレイン領域と電気的に接続され得る。
【0123】
第2選択トランジスタTP2は、第2半導体層221、第2ゲート電極223、第2ソース電極225及び第2ドレイン電極227を含むことができる。例えば、第2半導体層221は、第1半導体層121と同じ層に位置し、第2ゲート電極223は、第1ゲート電極122と同じ層に位置し、第2ソース電極225及び第2ドレイン電極227は、第1ソース電極123及び第1ドレイン電極124と同じ層に位置し得る。
【0124】
各画素PXの第1発光素子ED1及び第2発光素子ED2は、該当画素PXのオーバーコート層115上に配置され得る。
【0125】
第1発光素子ED1は、特定の色を示す光を放出することができる。例えば、第1発光素子ED1は、基板110上に順に積層された第1下部電極141、第1発光層142及び第1上部電極143を含むことができる。
【0126】
第1下部電極141は、導電性物質を含むことができる。第1下部電極141は、高い反射率を有する物質を含むことができる。例えば、第1下部電極141は、アルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属を含むことができる。第1下部電極141は、多重層構造を有し得る。例えば、第1下部電極141は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を有し得る。第1下部電極141は、下部保護膜114及びオーバーコート層115を貫通するコンタクトホールを通して第1選択トランジスタTP1の第1ドレイン電極124と電気的に接続され得る。
【0127】
第1発光層142は、第1下部電極141と第1上部電極143との間の電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、第1発光層142は、発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。発光物質は、有機物質、無機物質またはハイブリッド物質を含むことができる。
【0128】
第1発光層142は、多重層構造を有し得る。例えば、第1発光層142は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)及び電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0129】
第1上部電極143は、導電性物質を含むことができる。第1上部電極143は、第1下部電極141と異なる物質を含むことができる。第1上部電極143の透過率は、第1下部電極141の透過率より高くてよい。例えば、第1上部電極143は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極であってよい。これによって、本明細書の実施例に係る表示装置100においては、第1発光層142により生成された光が第1上部電極143を通して放出され得る。
【0130】
第2発光素子ED2は、第1発光素子ED1と同じ色を表現することができる。第2発光素子ED2は、第1発光素子ED1と同じ構造を有し得る。例えば、第2発光素子ED2は、基板110上に順に積層された第2下部電極151、第2発光層152及び第2上部電極153を含むことができる。
【0131】
第2下部電極151は第1下部電極141に対応し、第2発光層152は第1発光層142に対応し、第2上部電極153は第1上部電極143に対応し得る。例えば、第2下部電極151は、第1下部電極141と同じ構造で第2発光素子ED2に対して形成され得、これは第2発光層152と第2上部電極153に対しても同じである。例えば、第1発光素子ED1と第2発光素子ED2は、同じ構造を有するように形成され得る。ただし、これに制限されるものではなく、場合によって、第1発光素子ED1と第2発光素子ED2の少なくとも一部の構成は異なるように形成されてもよい。
【0132】
第2発光層152は、第1発光層142と離隔され得る。これによって、本明細書の実施例に係る表示装置においては、漏れ電流(leakage current)による発光が防止され得る。
【0133】
本明細書の実施例によって、表示装置においては、ユーザの選択または予め指定された条件によって第1発光層142及び第2発光層152のうち一つでのみ光が生成され得る。
【0134】
各画素PXの第2下部電極151は、該当画素PXの第1下部電極141と離隔され得る。例えば、各画素PXの第1下部電極141と第2下部電極151との間には、バンク絶縁膜116が配置され得る。バンク絶縁膜116は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、バンク絶縁膜116は、有機絶縁物質を含むことができる。バンク絶縁膜116は、オーバーコート層115と異なる物質を含むことができる。
【0135】
各画素PXの第2下部電極151は、バンク絶縁膜116により該当画素PXの第1下部電極141と絶縁され得る。例えば、バンク絶縁膜116は、各画素PX内に位置する第1下部電極141の縁及び第2下部電極151の縁を覆い得る。これによって、表示装置100においては、第1発光素子ED1が位置する各画素PXの第1光学領域によるイメージまたは第2発光素子ED2が位置する各画素PXの第2光学領域によるイメージがユーザに提供され得る。
【0136】
各画素PX内に位置する第1発光素子ED1の第1発光層142及び第1上部電極143は、バンク絶縁膜116により露出された該当第1下部電極141の一部の領域上に積層され得る。各画素PX内に位置する第2発光素子ED2の第2発光層152及び第2上部電極153は、バンク絶縁膜116により露出された該当第2下部電極151の一部の領域上に積層され得る。例えば、バンク絶縁膜116は、各画素PX内に第1発光素子ED1による光が放出される第1発光領域及び第2発光素子ED2による光が放出される第2発光領域を区分できる。各画素PX内で区分された第2発光領域の大きさは、第1発光領域の大きさより小さくてよい。
【0137】
各画素PXの第2上部電極153は、該当画素PXの第1上部電極143と電気的に接続され得る。例えば、各画素PX内に位置する第2発光素子ED2の第2上部電極153に印加される電圧は、該当画素PX内に位置する第1発光素子ED1の第1上部電極143に印加される電圧と同一であってよい。各画素PXの第2上部電極153は、該当画素PXの第1上部電極143と同じ物質を含むことができる。例えば、各画素PXの第2上部電極153は、該当画素PXの第1上部電極143と同時に形成され得る。各画素PXの第2上部電極153は、バンク絶縁膜116上に延びて該当画素PXの第1上部電極143と直接に接触し得る。各画素PX内に位置する第1光学領域の輝度及び第2光学領域の輝度は、該当画素PXで生成された駆動電流により制御され得る。
【0138】
各画素PXの第1発光素子ED1及び第2発光素子ED2上には、封止部材180が位置し得る。封止部材180は、外部からの水分及び衝撃による発光素子ED1、ED2の損傷を防止することができる。封止部材180は、多重層構造を有し得る。例えば、封止部材180は、順に積層された第1封止層181、第2封止層182及び第3封止層183を含むことができるが、これに限定されない。第1封止層181、第2封止層182及び第3封止層183は、絶縁性物質を含むことができる。第2封止層182は、第1封止層181及び第3封止層183と異なる物質を含むことができる。例えば、第1封止層181及び第3封止層183は、無機絶縁物質を含む無機封止層であり、第2封止層182は、有機絶縁物質を含む有機封止層を含むことができる。これによって、表示装置100の発光素子ED1、ED2は、外部からの水分及び衝撃による損傷がより効果的に防止され得る。
【0139】
封止部材180上には、第1光学部材161及び第2光学部材162が配置され得る。
【0140】
第1光学部材161は、第1発光素子ED1上に配置され得る。各画素PXの第1発光素子ED1により生成された光は、該当画素PXの第1光学領域に配置される第1光学部材161を通して放出され得る。第1光学部材161は、少なくとも一側方向の光が制限されなくて済む形状を有し得る。例えば、各画素PX内に位置する第1光学部材161の平面形状は、一方向に延びるバー(bar)形状を有し得る。
【0141】
このような場合、各画素PXの第1光学領域で放出される該当光の進行方向は、一方向に制限されなくて済む。例えば、各画素PXの第1光学領域を通して提供されるコンテンツ(またはイメージ)は、ユーザと一方向に隣接した周囲の人々に共有され得る。これによって、第1光学部材161を通して放出される光により提供されるコンテンツは、第2光学部材162を通して放出される光により提供されるコンテンツより広い視野角である第1視野角範囲で提供され得る。例えば、第1光学部材161を通して放出される光により提供されるコンテンツは、広視野モード(Share mode)で提供され得る。
【0142】
第2光学部材162は、第2発光素子ED2上に配置され得る。各画素PXの第2発光素子ED2により生成された光は、該当画素PXの第2光学領域に配置される第2光学部材162を通して放出され得る。第2光学部材162は、通過する光の進行方向を一方向および/または他の一方向に制限し得る。例えば、各画素PX内に位置する第2光学部材162の平面形状は、円形状を有し得る。
【0143】
このような場合、各画素PXの第2光学領域で放出される光の進行方向は、一方向および/または他の一方向に制限され得る。例えば、各画素PXの第2光学領域により提供されるコンテンツ(またはイメージ)は、ユーザ周辺の人々に共有されなくて済む。これによって、第2光学部材162を通して放出される光により提供されるコンテンツは、第1光学部材161を通して放出される光により提供されるコンテンツより狭い視野角である第2視野角範囲で提供され得る。例えば、第2光学部材162を通して放出される光により提供されるコンテンツは、狭視野モード(Private mode)で提供され得る。
【0144】
各画素PXの第1発光領域は、該当画素PXの第1光学部材161に対応する形状を有し得る。例えば、各画素PXの第1発光領域の平面形状は、一方向に延びるバー(bar)形状を有し得る。第1光学部材161は、該当画素PXの第1発光領域より大きな大きさを有し得る。これによって、画素PXの第1発光領域から放出される光の効率が向上し得る。
【0145】
各画素PXの第2発光領域は、該当画素PXの第2光学部材162に対応する形状を有し得る。例えば、各画素PXの第2発光領域の平面形状は、円形状を有し得る。第2光学部材162は、該当画素PXの第2発光領域より大きな大きさを有し得る。これによって、画素PXの第2発光領域から放出される光の効率が向上し得る。
【0146】
画素PXの第1光学部材161及び第2光学部材162上には、光学部材保護膜170が位置し得る。光学部材保護膜170は、絶縁性物質を含むことができる。例えば、光学部材保護膜170は、有機絶縁物質を含むことができる。光学部材保護膜170の屈折率は、各画素PX内に位置する第1光学部材161の屈折率及び第2光学部材162の屈折率より小さくてよい。これによって、本明細書の実施例に係る表示装置100においては、各画素PXの第1光学部材161及び第2光学部材162を通過した光が光学部材保護膜170との屈折率差により基板110方向に反射しなくて済む。
【0147】
図8は、図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路の例を示した回路図である。
【0148】
一方、図8に示された第1選択信号生成回路SLC1は、図2乃至図3eを参照して説明した表示装置100に含まれた複数の選択信号生成部SLGそれぞれに対応する選択信号生成回路の一実施例を示す。第1選択信号生成回路SLC1を含む選択信号生成部SLGは、図4を参照して説明した第1画素回路PC1を含む画素PXに選択信号を提供することができる。
【0149】
図8を参照すると、第1選択信号生成回路SLC1に含まれる複数のトランジスタは、nタイプのトランジスタまたはpタイプのトランジスタであってよい。pタイプのトランジスタの場合、各制御信号のローレベル電圧(low level voltage)は、TFTをターン-オン(turn-on)させる電圧を意味し、各制御信号のハイレベル電圧(high level voltage)は、TFTをターン-オフ(turn-off)させる電圧を意味し得る。以下においては、説明の便宜上、第1選択信号生成回路SLC1に含まれる複数のトランジスタT1~T8がpタイプのトランジスタであることを基準に説明するが、第1選択信号生成回路SLC1に含まれる複数のトランジスタT1~T8のうち少なくとも一部は、nタイプのトランジスタに変形実施され得る。
【0150】
以下、後述するトランジスタの第1電極または第2電極は、ソース電極またはドレイン電極を意味するものであってよい。ただし、第1電極と第2電極という用語は、各電極を区分するための用語であるだけで、各電極に対応するものが何かを限定するものではない。また、各電極毎に第1電極が同じ電極を指すものではないことがある。
【0151】
第1選択信号生成回路SLC1は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_H、第1電源電圧VGH及び第2電源電圧VGLに基づいて第1選択信号Ssを生成する第1選択信号出力部SGL1、及び第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_H、第1電源電圧VGH及び第2電源電圧VGLに基づいて第2選択信号Psを生成する第2選択信号出力部SGL2を含むことができる。
【0152】
第1電源電圧VGHと第2電源電圧VGLは、第1選択信号生成回路SLC1の駆動のための駆動電圧であって、第2電源電圧VGLの電圧レベルは、第1電源電圧VGHの電圧レベルより低くてよい。例えば、第1電源電圧VGHは、正(positive)の電圧であり、第2電源電圧VGLは、負(negative)の電圧であってよい。
【0153】
第1選択信号出力部SGL1は、第1出力ノードNC1の電圧をハイレベルの第1電源電圧VGHまたはローレベルの第2電源電圧VGLに制御することで、第1出力ノードNC1を通してハイレベルまたはローレベルの第1選択信号Ss、即ち、ターン-オフレベルまたはターン-オンレベルの第1選択信号Ssを出力することができる。このために、第1選択信号出力部SGL1は、第1~第4トランジスタT1~T4を含むことができる。
【0154】
第1トランジスタT1は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第1出力ノードNC1との間に接続され得る。例えば、第1トランジスタT1の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第1トランジスタT1の第2電極は、第1出力ノードNC1に接続され得る。第1トランジスタT1のゲート電極は、第1制御信号S_Vを提供する第1制御信号配線に接続され得る。第1トランジスタT1は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第1制御信号S_Vが供給される場合にターン-オンされて第1出力ノードNC1と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第1出力ノードNC1に第2電源電圧VGLが提供され、第1選択信号出力部SGL1は、ローレベルの第1選択信号Ssを出力することができる。
【0155】
第2トランジスタT2は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第1出力ノードNC1との間に接続され得る。例えば、第2トランジスタT2の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第2トランジスタT2の第2電極は、第1出力ノードNC1に接続され得る。第2トランジスタT2のゲート電極は、第2制御信号S_Hを提供する第2制御信号配線に接続され得る。第2トランジスタT2は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第2制御信号S_Hが供給される場合にターン-オンされて第1出力ノードNC1と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第1出力ノードNC1に第2電源電圧VGLが提供され、第1選択信号出力部SGL1は、ローレベルの第1選択信号Ssを出力することができる。
【0156】
第3トランジスタT3は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第1出力ノードNC1との間に接続され得る。例えば、第3トランジスタT3の第1電極は、第4トランジスタT4に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は、第1出力ノードNC1に接続され得る。第3トランジスタT3のゲート電極は、第3制御信号P_Vを提供する第3制御信号配線に接続され得る。第3トランジスタT3は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第3制御信号P_Vが供給される場合にターン-オンされて第1出力ノードNC1と第4トランジスタT4を電気的に接続させることができる。
【0157】
第4トランジスタT4は、第3トランジスタT3と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線との間に接続され得る。例えば、第4トランジスタT4の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第4トランジスタT4の第2電極は、第3トランジスタT3の第1電極と接続され得る。第4トランジスタT4のゲート電極は、第4制御信号P_Hを提供する第4制御信号配線に接続され得る。第4トランジスタT4は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第4制御信号P_Hが供給される場合にターン-オンされて第3トランジスタT3と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。
【0158】
第1トランジスタT1と第2トランジスタT2は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第1出力ノードNC1との間で並列接続され得る。これによって、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2のうち少なくともいずれか一つのトランジスタがターン-オンされる場合、第1出力ノードNC1と第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線が電気的に接続され、第1出力ノードNC1を通してローレベルの第1選択信号Ssが出力され得る。
【0159】
また、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第1出力ノードNC1との間で直列接続され得る。これによって、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4がいずれもターン-オンされる場合、第1出力ノードNC1と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線が電気的に接続され、第1出力ノードNC1を通してハイレベルの第1選択信号Ssが出力され得る。
【0160】
このように、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2は、第1選択信号出力部SGL1のプルアップ部として機能することができ、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4は、第1選択信号出力部SGL1のプルダウン部として機能することができる。例えば、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2は、第1プルアップ部と定義され、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4は、第1プルダウン部と定義され得る。
【0161】
第2選択信号出力部SGL2は、第2出力ノードNC2の電圧をハイレベルの第1電源電圧VGHまたはローレベルの第2電源電圧VGLに制御することで、第2出力ノードNC2を通してハイレベルまたはローレベルの第2選択信号Ps、即ち、ターン-オフレベルまたはターン-オンレベルの第2選択信号Psを出力することができる。このために、第2選択信号出力部SGL2は、第5~第8トランジスタT5~T8を含むことができる。
【0162】
第5トランジスタT5は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第2出力ノードNC2との間に接続され得る。例えば、第5トランジスタT5の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第5トランジスタT5の第2電極は、第6トランジスタT6に接続され得る。第5トランジスタT5のゲート電極は、第4制御信号P_Hを提供する第4制御信号配線に接続され得る。第5トランジスタT5は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第4制御信号P_Hが供給される場合にターン-オンされて第2電源電圧配線と第6トランジスタT6を電気的に接続させることができる。
【0163】
第6トランジスタT6は、第5トランジスタT5と第2出力ノードNC2との間に接続され得る。例えば、第6トランジスタT6の第1電極は、第5トランジスタT5の第2電極に接続され、第6トランジスタT6の第2電極は、第2出力ノードNC2に接続され得る。第6トランジスタT6のゲート電極は、第3制御信号P_Vを提供する第3制御信号配線に接続され得る。第6トランジスタT6は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第3制御信号P_Vが供給される場合にターン-オンされて第5トランジスタT5と第2出力ノードNC2を電気的に接続させることができる。
【0164】
第7トランジスタT7は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第2出力ノードNC2との間に接続され得る。例えば、第7トランジスタT7の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第7トランジスタT7の第2電極は、第2出力ノードNC2に接続され得る。第7トランジスタT7のゲート電極は、第1制御信号S_Vを提供する第1制御信号配線に接続され得る。第7トランジスタT7は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第1制御信号S_Vが供給される場合にターン-オンされて第2出力ノードNC2と第1電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第2出力ノードNC2に第1電源電圧VGHが提供され、第2選択信号出力部SGL2は、ハイレベルの第2選択信号Psを出力することができる。
【0165】
第8トランジスタT8は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第2出力ノードNC2との間に接続され得る。例えば、第8トランジスタT8の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第8トランジスタT8の第2電極は、第2出力ノードNC2に接続され得る。第8トランジスタT8のゲート電極は、第2制御信号S_Hを提供する第2制御信号配線に接続され得る。第8トランジスタT8は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第2制御信号S_Hが供給される場合にターン-オンされて第2出力ノードNC2と第1電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第2出力ノードNC2に第1電源電圧VGHが提供され、第2選択信号出力部SGL2は、ハイレベルの第2選択信号Psを出力することができる。
【0166】
第5トランジスタT5と第6トランジスタT6は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第2出力ノードNC2との間で直列接続され得る。これによって、第5トランジスタT5と第6トランジスタT6がいずれもターン-オンされる場合、第2出力ノードNC2と第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線が電気的に接続され、第2出力ノードNC2を通してローレベルの第2選択信号Psが出力され得る。
【0167】
また、第7トランジスタT7と第8トランジスタT8は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第2出力ノードNC2との間で並列接続され得る。これによって、第7トランジスタT7と第8トランジスタT8のうち少なくともいずれか一つのトランジスタがターン-オンされる場合、第2出力ノードNC2と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線が電気的に接続され、第2出力ノードNC2を通してハイレベルの第2選択信号Psが出力され得る。
【0168】
このように、第5トランジスタT5と第6トランジスタT6は、第2選択信号出力部SGL2のプルアップ部として機能することができ、第7トランジスタT7と第8トランジスタT8は、第2選択信号出力部SGL2のプルダウン部として機能することができる。例えば、第5トランジスタT5と第6トランジスタT6は、第2プルアップ部と定義され、第7トランジスタT7と第8トランジスタT8は、第2プルダウン部と定義され得る。
【0169】
図9は、図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
【0170】
図10a乃至図10dは、図8の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
【0171】
図8及び図9を参照すると、第1選択信号生成回路SLC1は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_Hに基づいて、ローレベルの第1選択信号Ss及びハイレベルの第2選択信号Psを出力するかハイレベルの第1選択信号Ss及びローレベルの第2選択信号Psを出力することができる。即ち、第1選択信号生成回路SLC1は、互いに相反する電圧レベルを有する第1選択信号Ss及び第2選択信号Psを出力することができる。
【0172】
例えば、図10aをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第7トランジスタT7及び第8トランジスタT8がターン-オンされ、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はターン-オフされ得る。
【0173】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第1トランジスタT1またはターン-オンされた第2トランジスタT2を通して第1出力ノードNC1に提供され、第2電源電圧VGLのローレベル、即ち、ターン-オンレベルを有する第1選択信号Ssが出力され得る。また、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第7トランジスタT7またはターン-オンされた第8トランジスタT8を通して第2出力ノードNC2に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベル、即ち、ターン-オフレベルを有する第2選択信号Psが出力され得る。
【0174】
次に、図10bをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第6トランジスタT6及び第8トランジスタT8がターン-オンされ、第1トランジスタT1、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第7トランジスタT7はターン-オフされ得る。
【0175】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第2トランジスタT2を通して第1出力ノードNC1に提供され、第2電源電圧VGLのローレベル、即ち、ターン-オンレベルを有する第1選択信号Ssが出力され得る。また、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第8トランジスタT8を通して第2出力ノードNC2に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベル、即ち、ターン-オフレベルを有する第2選択信号Psが出力され得る。
【0176】
一方、第3トランジスタT3がターン-オンされても、第3トランジスタT3と直列接続された第4トランジスタT4はターン-オフされるので、第1電源電圧VGHが第1出力ノードNC1に提供され得ない。類似するように、第6トランジスタT6がターン-オンされても、第6トランジスタT6と直列接続された第5トランジスタT5はターン-オフされるので、第2電源電圧VGLが第2出力ノードNC2に提供され得ない。
【0177】
次に、図10cをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第6トランジスタT6及び第8トランジスタT8がターン-オフされ、第1トランジスタT1、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第7トランジスタT7はターン-オンされ得る。
【0178】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第1トランジスタT1を通して第1出力ノードNC1に提供され、第2電源電圧VGLのローレベル、即ち、ターン-オンレベルを有する第1選択信号Ssが出力され得る。また、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第7トランジスタT7を通して第2出力ノードNC2に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベル、即ち、ターン-オフレベルを有する第2選択信号Psが出力され得る。
【0179】
一方、第4トランジスタT4がターン-オンされても、第4トランジスタT4と直列接続された第3トランジスタT3はターン-オフされるので、第1電源電圧VGHが第1出力ノードNC1に提供され得ない。類似するように、第5トランジスタT5がターン-オンされても、第5トランジスタT5と直列接続された第6トランジスタT6はターン-オフされるので、第2電源電圧VGLが第2出力ノードNC2に提供され得ない。
【0180】
最後に、図10dをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第7トランジスタT7及び第8トランジスタT8がターン-オフされ、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はターン-オンされ得る。
【0181】
この場合、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは互いに直列接続され、ターン-オンされた第3トランジスタT3及びターン-オンされた第4トランジスタT4を通して第1出力ノードNC1に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベル、即ち、ターン-オフレベルを有する第1選択信号Ssが出力され得る。また、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは互いに直列接続され、ターン-オンされた第5トランジスタT5及びターン-オンされた第6トランジスタT6を通して第2出力ノードNC2に提供され、第2電源電圧VGLのローレベル、即ち、ターン-オンレベルを有する第2選択信号Psが出力され得る。
【0182】
このように、第1選択信号生成回路SLC1は、互いに相反する電圧レベルを有する第1選択信号Ssと第2選択信号Psを画素PXに提供して、画素PXの駆動モードを制御することができる。
【0183】
例えば、ローレベルの第1選択信号Ss及びハイレベルの第2選択信号Psが画素PXに提供される場合、第1選択トランジスタTP1はターン-オンされ、第2選択トランジスタTP2はターン-オフされて、第1駆動電流が第1発光素子ED1に提供され得る。この場合、第1発光素子ED1は、第1光学部材161を通して光を第1視野角である広視野角で提供することができる。
【0184】
また、ハイレベルの第1選択信号Ss及びローレベルの第2選択信号Psが画素PXに提供される場合、第1選択トランジスタTP1はターン-オフされ、第2選択トランジスタTP2はターン-オンされて、第2駆動電流が第2発光素子ED2に提供され得る。この場合、第2発光素子ED2は、第2光学部材162を通して光を第2視野角である狭視野角で提供することができる。
【0185】
このように、第1選択信号生成回路SLC1が適用された選択信号生成部SLGは、互いに相反する電圧レベルを有する第1選択信号Ssと第2選択信号Psを画素PXに提供して、対応する少なくとも一つの画素PXを第1モードまたは第2モードに制御することができる。
【0186】
図11は、図2の表示装置に含まれた画素回路の他の例を示した回路図である。
【0187】
一方、図11に示された第2画素回路PC2は、図2を参照して説明した表示装置100に含まれた複数の画素PXそれぞれに対応する画素回路の他の一実施例を示す。例えば、図11は、選択トランジスタTP3、TP4と関連して図4の実施例に対する変形実施例を示し、そこで、図11において、重複した説明を避けるために図4の実施例と異なる点を中心に説明する。
【0188】
図11を参照すると、第2画素回路PC2は、駆動トランジスタDT、複数のスイッチングトランジスタST1~ST6、複数の選択トランジスタTP3、TP4、ストレージキャパシタCst、及び複数の発光素子ED1、ED2を含むことができる。
【0189】
複数の選択トランジスタTP3、TP4は、第1発光素子ED1を経由する第1駆動電流の電流経路を生成するための第3選択トランジスタTP3、及び第2発光素子ED2を経由する第2駆動電流の電流経路を生成するための第4選択トランジスタTP4を含むことができる。
【0190】
第3選択トランジスタTP3は、第4ノードN4と第1発光素子ED1との間に接続され、第3選択トランジスタTP3のゲート電極は、選択信号MSを提供する選択信号配線に接続され得る。
【0191】
第4選択トランジスタTP4は、第4ノードN4と第2発光素子ED2との間に接続され、第4選択トランジスタTP4のゲート電極は、選択信号MSを提供する選択信号配線に接続され得る。
【0192】
第3選択トランジスタTP3は、nタイプのトランジスタであり、第4選択トランジスタTP4は、pタイプのトランジスタであってよい。これによって、ローレベルの選択信号MSが選択信号配線に供給される場合、ローレベルの選択信号MSに応答して第3選択トランジスタTP3はターン-オフされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オンされ得る。また、ハイレベルの選択信号MSが選択信号配線に供給される場合、ハイレベルの選択信号MSに応答して第3選択トランジスタTP3はターン-オンされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オフされ得る。
【0193】
そこで、第2画素回路PC2が適用された画素PXが広視野モードである第1モードで駆動されるとき、ハイレベルの選択信号MSが第3選択トランジスタTP3のゲート電極と第4選択トランジスタTP4のゲート電極にそれぞれ供給されて第3選択トランジスタTP3がターン-オンされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オフされ得る。そこで、第1発光素子ED1を経由する第1駆動電流の電流経路が形成され、第1発光素子ED1が発光できる。一方、ターン-オフされた第4選択トランジスタTP4により第2駆動電流が形成されないので、第2発光素子ED2は非発光できる。
【0194】
また、第2画素回路PC2が適用された画素PXが狭視野モードである第2モードで駆動されるとき、ローレベルの選択信号MSが第3選択トランジスタTP3のゲート電極と第4選択トランジスタTP4のゲート電極にそれぞれ供給されて第3選択トランジスタTP3がターン-オフされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オンされ得る。そこで、第2発光素子ED2を経由する第2駆動電流の電流経路が形成され、第2発光素子ED2が発光できる。一方、ターン-オフされた第3選択トランジスタTP3により第1駆動電流が形成されないので、第1発光素子ED1は非発光できる。
【0195】
第1発光素子ED1は、選択信号MSによりターン-オンされるかターン-オフされる第3選択トランジスタTP3と低電位電源電圧VSSを提供する低電位電源配線との間に接続され得る。第2発光素子ED2は、選択信号MSによりターン-オンされるかターン-オフされる第4選択トランジスタTP4及び低電位電源電圧VSSを提供する低電位電源配線の間に接続され得る。
【0196】
このような場合、第1発光素子ED1または第2発光素子ED2は、駆動モード(mode)によってターン-オンされる第3選択トランジスタTP3または第4選択トランジスタTP4により第2画素回路PC2の他の構成、例えば、駆動トランジスタDTと接続され得る。例えば、第1発光素子ED1は、第1モードでターン-オンされた第3選択トランジスタTP3を経由して駆動トランジスタDTと接続され、第1駆動電流により第1モード、即ち、広視野モードで光を第1視野角である広視野角で提供することができる。また、第2発光素子ED2は、第2モードでターン-オンされた第4選択トランジスタTP4を経由して駆動トランジスタDTと接続され、第2駆動電流により第2モード、即ち、狭視野モードで光を第2視野角である狭視野角で提供することができる。ここで、駆動モードは、ユーザの入力により指定されるか予め指定された条件を満たす場合に決定され得る。
【0197】
図12は、図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路の他の例を示した回路図である。
【0198】
一方、図12に示された第2選択信号生成回路SLC2は、図2乃至図3eを参照して説明した表示装置100に含まれた複数の選択信号生成部SLGそれぞれに対応する選択信号生成回路の他の一実施例を示し、第2選択信号生成回路SLC2を含む選択信号生成部SLGは、図11を参照して説明した第2画素回路PC2を含む画素PXに選択信号を提供することができる。
【0199】
図12を参照すると、第2選択信号生成回路SLC2に含まれる複数のトランジスタは、nタイプのトランジスタまたはpタイプのトランジスタであってよい。以下においては、説明の便宜上、第2選択信号生成回路SLC2に含まれる複数のトランジスタT9~T12がpタイプのトランジスタであることを基準に説明するが、第2選択信号生成回路SLC2に含まれる複数のトランジスタT9~T12のうち少なくとも一部は、nタイプのトランジスタに変形実施され得る。
【0200】
第2選択信号生成回路SLC2は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_H、第1電源電圧VGH及び第2電源電圧VGLに基づいて選択信号MSを生成することができる。
【0201】
第2選択信号生成回路SLC2は、第3出力ノードNC3の電圧をハイレベルの第1電源電圧VGHまたはローレベルの第2電源電圧VGLに制御することで、第3出力ノードNC3を通してハイレベルまたはローレベルの選択信号MSを出力することができる。このために、第2選択信号生成回路SLC2は、第9~第12トランジスタT9~T12を含むことができる。
【0202】
第9トランジスタT9は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第3出力ノードNC3との間に接続され得る。例えば、第9トランジスタT9の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第9トランジスタT9の第2電極は、第3出力ノードNC3に接続され得る。第9トランジスタT9のゲート電極は、第1制御信号S_Vを提供する第1制御信号配線に接続され得る。第9トランジスタT9は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第1制御信号S_Vが供給される場合にターン-オンされて第3出力ノードNC3と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第3出力ノードNC3に第2電源電圧VGLが提供され、第2選択信号生成回路SLC2は、ローレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0203】
第10トランジスタT10は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第3出力ノードNC3との間に接続され得る。例えば、第10トランジスタT10の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第10トランジスタT10の第2電極は、第3出力ノードNC3に接続され得る。第10トランジスタT10のゲート電極は、第2制御信号S_Hを提供する第2制御信号配線に接続され得る。第10トランジスタT10は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第2制御信号S_Hが供給される場合にターン-オンされて第3出力ノードNC3と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第3出力ノードNC3に第2電源電圧VGLが提供され、第2選択信号生成回路SLC2は、ローレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0204】
第11トランジスタT11は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第3出力ノードNC3との間に接続され得る。例えば、第11トランジスタT11の第1電極は、第12トランジスタT12に接続され、第11トランジスタT11の第2電極は、第3出力ノードNC3に接続され得る。第11トランジスタT11のゲート電極は、第3制御信号P_Vを提供する第3制御信号配線に接続され得る。第11トランジスタT11は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第3制御信号P_Vが供給される場合にターン-オンされて第3出力ノードNC3と第12トランジスタT12を電気的に接続させることができる。
【0205】
第12トランジスタT12は、第11トランジスタT11と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線との間に接続され得る。例えば、第12トランジスタT12の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第12トランジスタT12の第2電極は、第11トランジスタT11の第1電極と接続され得る。第12トランジスタT12のゲート電極は、第4制御信号P_Hを提供する第4制御信号配線に接続され得る。第12トランジスタT12は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第4制御信号P_Hが供給される場合にターン-オンされて第11トランジスタT11と第2電源電圧配線を電気的に接続させることができる。
【0206】
第9トランジスタT9と第10トランジスタT10は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第3出力ノードNC3との間で並列接続され得る。これによって、第9トランジスタT9と第10トランジスタT10のうち少なくともいずれか一つのトランジスタがターン-オンされる場合、第3出力ノードNC3と第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線が電気的に接続され、第3出力ノードNC3を通してローレベルの選択信号MSが出力され得る。
【0207】
また、第11トランジスタT11と第12トランジスタT12は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第3出力ノードNC3との間で直列接続され得る。これによって、第11トランジスタT11と第12トランジスタT12がいずれもターン-オンされる場合、第3出力ノードNC3と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線が電気的に接続され、第3出力ノードNC3を通してハイレベルの選択信号MSが出力され得る。
【0208】
このように、第9トランジスタT9と第10トランジスタT10は、第2選択信号生成回路SLC2のプルアップ部として機能することができ、第11トランジスタT11と第12トランジスタT12は、第2選択信号生成回路SLC2のプルダウン部として機能することができる。例えば、第9トランジスタT9と第10トランジスタT10は、第3プルアップ部と定義され、第11トランジスタT11と第12トランジスタT12は、第3プルダウン部と定義され得る。
【0209】
図13は、図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
【0210】
図14a乃至図14dは、図12の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
【0211】
図12及び図13を参照すると、第2選択信号生成回路SLC2は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_Hに基づいて、ローレベルの選択信号MSを出力するかハイレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0212】
例えば、図14aをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第9トランジスタT9及び第10トランジスタT10がターン-オンされ、第11トランジスタT11及び第12トランジスタT12はターン-オフされ得る。
【0213】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第9トランジスタT9またはターン-オンされた第10トランジスタT10を通して第3出力ノードNC3に提供され、第2電源電圧VGLのローレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0214】
次に、図14bをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第10トランジスタT10及び第11トランジスタT11がターン-オンされ、第9トランジスタT9及び第12トランジスタT12はターン-オフされ得る。
【0215】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第10トランジスタT10を通して第3出力ノードNC3に提供され、第2電源電圧VGLのローレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0216】
一方、第11トランジスタT11がターン-オンされても、第11トランジスタT11と直列接続された第12トランジスタT12はターン-オフされるので、第1電源電圧VGHが第3出力ノードNC3に提供され得ない。
【0217】
次に、図14cをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第9トランジスタT9及び第12トランジスタT12がターン-オフされ、第10トランジスタT10及び第11トランジスタT11はターン-オンされ得る。
【0218】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは、ターン-オンされた第9トランジスタT9を通して第3出力ノードNC3に提供され、第2電源電圧VGLのローレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0219】
一方、第12トランジスタT12がターン-オンされても、第12トランジスタT12と直列接続された第11トランジスタT11はターン-オフされるので、第1電源電圧VGHが第3出力ノードNC3に提供され得ない。
【0220】
最後に、図14dをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第9トランジスタT9及び第10トランジスタT10がターン-オフされ、第11トランジスタT11及び第12トランジスタT12はターン-オンされ得る。
【0221】
この場合、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは互いに直列接続され、ターン-オンされた第11トランジスタT11及びターン-オンされた第12トランジスタT12を通して第3出力ノードNC3に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0222】
このように、第2選択信号生成回路SLC2は、第1モードでハイレベルを有する選択信号MSを画素PXに提供し、第2モードでローレベルを有する選択信号MSを画素PXに提供して、画素PXの駆動モードを制御することができる。
【0223】
例えば、ハイレベルの選択信号MSが画素PXに提供される場合、第3選択トランジスタTP3はターン-オンされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オフされて、第1駆動電流が第1発光素子ED1に提供され得る。この場合、第1発光素子ED1は、第1光学部材161を通して光を第1視野角である広視野角で提供することができる。
【0224】
また、ローレベルの選択信号MSが画素PXに提供される場合、第3選択トランジスタTP3はターン-オフされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オンされて、第2駆動電流が第2発光素子ED2に提供され得る。この場合、第2発光素子ED2は、第2光学部材162を通して光を第2視野角である狭視野角で提供することができる。
【0225】
このように、第2選択信号生成回路SLC2が適用された選択信号生成部SLGは、各モードで互いに異なる電圧レベルを有する選択信号MSを画素PXに提供して、対応する少なくとも一つの画素PXを第1モードまたは第2モードに制御することができる。
【0226】
また、図11乃至図14dを参照して説明したように、画素PXの画素回路に含まれる選択トランジスタTP3、TP4のゲート電極を同じ選択信号MSに共通して接続させ、選択信号MSの電圧レベルを駆動モードによって制御することで、選択トランジスタTP3、TP4を制御するための選択信号配線の個数が減少し得、選択信号生成部SLGの選択信号生成回路のトランジスタの個数が減少して選択信号を生成するための選択信号生成回路が簡素化され得る。
【0227】
図15は、図2の表示装置に含まれた選択信号生成回路のまた他の例を示した回路図である。
【0228】
一方、図15に示された第3選択信号生成回路SLC3は、図2乃至図3eを参照して説明した表示装置100に含まれた複数の選択信号生成部SLGそれぞれに対応する選択信号生成回路のまた他の一実施例を示し、第3選択信号生成回路SLC3を含む選択信号生成部SLGは、図11を参照して説明した第2画素回路PC2を含む画素PXに選択信号を提供することができる。
【0229】
図15を参照すると、第3選択信号生成回路SLC3に含まれる複数のトランジスタは、nタイプのトランジスタまたはpタイプのトランジスタであってよい。以下においては、説明の便宜上、第3選択信号生成回路SLC3に含まれる複数のトランジスタT13~T16がpタイプのトランジスタであることを基準に説明するが、第3選択信号生成回路SLC3に含まれる複数のトランジスタT13~T16のうち少なくとも一部は、nタイプのトランジスタに変形実施され得る。
【0230】
第3選択信号生成回路SLC3は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_H、第1電源電圧VGH及び第2電源電圧VGLに基づいて選択信号MSを生成することができる。
【0231】
第3選択信号生成回路SLC3は、第4出力ノードNC4の電圧をハイレベルの第1電源電圧VGHまたはローレベルの第2電源電圧VGLに制御することで、第4出力ノードNC4を通してハイレベルまたはローレベルの選択信号MSを出力することができる。このために、第3選択信号生成回路SLC3は、第13~第16トランジスタT13~T16を含むことができる。
【0232】
第13トランジスタT13は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第4出力ノードNC4との間に接続され得る。例えば、第13トランジスタT13の第1電極は、第2電源電圧配線に接続され、第13トランジスタT13の第2電極は、第14トランジスタT14に接続され得る。第13トランジスタT13のゲート電極は、第4制御信号P_Hを提供する第4制御信号配線に接続され得る。第13トランジスタT13は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第4制御信号P_Hが供給される場合にターン-オンされて第2電源電圧配線と第14トランジスタT14を電気的に接続させることができる。
【0233】
第14トランジスタT14は、第13トランジスタT13と第4出力ノードNC4との間に接続され得る。例えば、第14トランジスタT14の第1電極は、第13トランジスタT13の第2電極に接続され、第14トランジスタT14の第2電極は、第4出力ノードNC4に接続され得る。第14トランジスタT14のゲート電極は、第3制御信号P_Vを提供する第3制御信号配線に接続され得る。第14トランジスタT14は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第3制御信号P_Vが供給される場合にターン-オンされて第13トランジスタT13と第4出力ノードNC4を電気的に接続させることができる。
【0234】
第15トランジスタT15は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第4出力ノードNC4との間に接続され得る。例えば、第15トランジスタT15の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第15トランジスタT15の第2電極は、第4出力ノードNC4に接続され得る。第15トランジスタT15のゲート電極は、第1制御信号S_Vを提供する第1制御信号配線に接続され得る。第15トランジスタT15は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第1制御信号S_Vが供給される場合にターン-オンされて第4出力ノードNC4と第1電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第4出力ノードNC4に第1電源電圧VGHが提供され、第3選択信号生成回路SLC3は、ハイレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0235】
第16トランジスタT16は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第4出力ノードNC4との間に接続され得る。例えば、第16トランジスタT16の第1電極は、第1電源電圧配線に接続され、第16トランジスタT16の第2電極は、第4出力ノードNC4に接続され得る。第16トランジスタT16のゲート電極は、第2制御信号S_Hを提供する第2制御信号配線に接続され得る。第16トランジスタT16は、ターン-オンレベル、例えば、ローレベルの第2制御信号S_Hが供給される場合にターン-オンされて第4出力ノードNC4と第1電源電圧配線を電気的に接続させることができる。この場合、第4出力ノードNC4に第1電源電圧VGHが提供され、第3選択信号生成回路SLC3は、ハイレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0236】
第13トランジスタT13と第14トランジスタT14は、第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線と第4出力ノードNC4との間で直列接続され得る。これによって、第13トランジスタT13と第14トランジスタT14がいずれもターン-オンされる場合、第4出力ノードNC4と第2電源電圧VGLを提供する第2電源電圧配線が電気的に接続され、第4出力ノードNC4を通してローレベルの選択信号MSが出力され得る。
【0237】
また、第15トランジスタT15と第16トランジスタT16は、第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線と第4出力ノードNC4との間で並列接続され得る。これによって、第15トランジスタT15と第16トランジスタT16のうち少なくともいずれか一つのトランジスタがターン-オンされる場合、第4出力ノードNC4と第1電源電圧VGHを提供する第1電源電圧配線が電気的に接続され、第4出力ノードNC4を通してハイレベルの選択信号MSが出力され得る。
【0238】
このように、第13トランジスタT13と第14トランジスタT14は、第3選択信号生成回路SLC3のプルアップ部として機能することができ、第15トランジスタT15と第16トランジスタT16は、第3選択信号生成回路SLC3のプルダウン部として機能することができる。例えば、第13トランジスタT13と第14トランジスタT14は、第4プルアップ部と定義され、第15トランジスタT15と第16トランジスタT16は、第4プルダウン部と定義され得る。
【0239】
図16は、図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための図である。
【0240】
図17a乃至図17dは、図15の選択信号生成回路の動作の例を説明するための等価回路図である。
【0241】
図15及び図16を参照すると、第3選択信号生成回路SLC3は、第1~第4制御信号S_V、S_H、P_V、P_Hに基づいて、ローレベルの選択信号MSを出力するかハイレベルの選択信号MSを出力することができる。
【0242】
例えば、図17aをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第15トランジスタT15及び第16トランジスタT16がターン-オンされ、第13トランジスタT13及び第14トランジスタT14はターン-オフされ得る。
【0243】
この場合、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第15トランジスタT15またはターン-オンされた第16トランジスタT16を通して第4出力ノードNC4に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0244】
次に、図17bをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがローレベル、即ち、ターン-オンレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルである場合、第14トランジスタT14及び第16トランジスタT16がターン-オンされ、第13トランジスタT13及び第15トランジスタT15はターン-オフされ得る。
【0245】
この場合、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第16トランジスタT16を通して第4出力ノードNC4に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0246】
一方、第14トランジスタT14がターン-オンされても、第14トランジスタT14と直列接続された第13トランジスタT13はターン-オフされるので、第2電源電圧VGLが第4出力ノードNC4に提供され得ない。
【0247】
次に、図17cをさらに参照すると、第2制御信号S_Hと第3制御信号P_Vがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第1制御信号S_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第14トランジスタT14及び第16トランジスタT16がターン-オフされ、第13トランジスタT13及び第15トランジスタT15はターン-オンされ得る。
【0248】
この場合、第1電源電圧配線から提供される第1電源電圧VGHは、ターン-オンされた第15トランジスタT15を通して第4出力ノードNC4に提供され、第1電源電圧VGHのハイレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0249】
一方、第13トランジスタT13がターン-オンされても、第13トランジスタT13と直列接続された第14トランジスタT14はターン-オフされるので、第2電源電圧VGLが第4出力ノードNC4に提供され得ない。
【0250】
最後に、図17dをさらに参照すると、第1制御信号S_Vと第2制御信号S_Hがハイレベル、即ち、ターン-オフレベルであり、第3制御信号P_Vと第4制御信号P_Hがローレベル、即ち、ターン-オンレベルである場合、第15トランジスタT15及び第16トランジスタT16がターン-オフされ、第13トランジスタT13及び第14トランジスタT14はターン-オンされ得る。
【0251】
この場合、第2電源電圧配線から提供される第2電源電圧VGLは互いに直列接続され、ターン-オンされた第13トランジスタT13及びターン-オンされた第14トランジスタT14を通して第4出力ノードNC4に提供され、第2電源電圧VGLのローレベルを有する選択信号MSが出力され得る。
【0252】
このように、第3選択信号生成回路SLC3は、第1モードでハイレベルを有する選択信号MSを画素PXに提供し、第2モードでローレベルを有する選択信号MSを画素PXに提供して、画素PXの駆動モードを制御することができる。
【0253】
例えば、ハイレベルの選択信号MSが画素PXに提供される場合、第3選択トランジスタTP3はターン-オンされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オフされて、第1駆動電流が第1発光素子ED1に提供され得る。この場合、第1発光素子ED1は、第1光学部材161を通して光を第1視野角である広視野角で提供することができる。
【0254】
また、ローレベルの選択信号MSが画素PXに提供される場合、第3選択トランジスタTP3はターン-オフされ、第4選択トランジスタTP4はターン-オンされて、第2駆動電流が第2発光素子ED2に提供され得る。この場合、第2発光素子ED2は、第2光学部材162を通して光を第2視野角である狭視野角で提供することができる。
【0255】
このように、第3選択信号生成回路SLC3が適用された選択信号生成部SLGは、各モードで互いに異なる電圧レベルを有する選択信号MSを画素PXに提供して、対応する少なくとも一つの画素PXを第1モードまたは第2モードに制御することができる。
【0256】
また、図11、及び図15乃至図17dを参照して説明したように、画素PXの画素回路に含まれる選択トランジスタTP3、TP4のゲート電極を同じ選択信号MSに共通して接続させ、選択信号MSの電圧レベルを駆動モードによって制御することで、選択トランジスタTP3、TP4を制御するための選択信号配線の個数が減少し得、選択信号生成部SLGの選択信号生成回路のトランジスタの個数が減少して選択信号を生成するための選択信号生成回路が簡素化され得る。
【0257】
本明細書の実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0258】
本明細書の一実施例に係る表示装置は、表示領域及び表示領域を囲むように配置された非表示領域を含み、表示領域上に配置される複数の画素及び複数の選択信号生成部を含む表示パネル、及び表示パネルを制御するタイミングコントローラを含むことができる。複数の画素それぞれは、第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させる第1光学部材、第1発光素子と同じ色を発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させ、第1光学部材と異なる形状の第2光学部材を含むことができる。複数の選択信号生成部それぞれは、複数の画素のうち対応する少なくとも一つの画素に含まれる第1発光素子及び第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御することができる。
【0259】
本明細書の他の特徴によれば、複数の画素それぞれは、高電位電源電圧を提供する高電位電源配線から第1発光素子を通して低電位電源電圧を提供する低電位電源配線に流れる第1駆動電流及び高電位電源配線から第2発光素子を通して低電位電源配線に流れる第2駆動電流を生成する駆動トランジスタ、駆動トランジスタと第1発光素子との間に接続され、第1選択信号配線に供給される第1選択信号に応答してターン-オンされる第1選択トランジスタ、及び駆動トランジスタと第2発光素子との間に接続され、第2選択信号配線に供給される第2選択信号に応答してターン-オンされる第2選択トランジスタをさらに含むことができる。
【0260】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、第1~第4制御信号、第1電源電圧及び第2電源電圧に基づいて第1出力ノードを通して第1選択信号を出力する第1選択信号出力部、及び第1~第4制御信号、第1電源電圧及び第2電源電圧に基づいて第2出力ノードを通して第2選択信号を出力する第2選択信号出力部を含むことができる。
【0261】
本明細書のまた他の特徴によれば、第1選択信号出力部は、第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第1出力ノードとの間に接続され、第1制御信号に応答してターン-オンされる第1トランジスタ、第2電源電圧配線と第1出力ノードとの間に接続され、第2制御信号に応答してターン-オンされる第2トランジスタ、第1出力ノードと第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、第3制御信号に応答してターン-オンされる第3トランジスタ、及び第3トランジスタ及び第1電源電圧配線の間に接続され、第4制御信号に応答してターン-オンされる第4トランジスタを含むことができる。
【0262】
本明細書のまた他の特徴によれば、第1トランジスタと第2トランジスタは、第2電源電圧配線と第1出力ノードとの間で並列接続され、第3トランジスタと第4トランジスタは、第1電源電圧配線と第1出力ノードとの間で直列接続され得る。
【0263】
本明細書のまた他の特徴によれば、第2選択信号出力部は、第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第2出力ノードとの間に接続され、第4制御信号に応答してターン-オンされる第5トランジスタ、第5トランジスタと第2出力ノードとの間に接続され、第3制御信号に応答してターン-オンされる第6トランジスタ、第2出力ノードと第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、第1制御信号に応答してターン-オンされる第7トランジスタ、及び第2出力ノードと第1電源電圧配線との間に接続され、第2制御信号に応答してターン-オンされる第8トランジスタを含むことができる。
【0264】
本明細書のまた他の特徴によれば、第5トランジスタと第6トランジスタは、第2電源電圧配線と第2出力ノードとの間で直列接続され、第7トランジスタと第8トランジスタは、第1電源電圧配線と第2出力ノードとの間で並列接続され得る。
【0265】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の画素それぞれは、高電位電源電圧を提供する高電位電源配線から第1発光素子を通して低電位電源電圧を提供する低電位電源配線に流れる第1駆動電流及び高電位電源配線から第2発光素子を通して低電位電源配線に流れる第2駆動電流を生成する駆動トランジスタ、駆動トランジスタと第1発光素子との間に接続され、選択信号配線に供給される選択信号に応答してターン-オンされる第3選択トランジスタ、及び駆動トランジスタと第2発光素子との間に接続され、選択信号に応答してターン-オンされる第4選択トランジスタをさらに含むことができる。
【0266】
本明細書のまた他の特徴によれば、第3選択トランジスタは、nタイプのトランジスタであり、第4選択トランジスタは、pタイプのトランジスタであってよい。
【0267】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、第1~第4制御信号、第1電源電圧及び第2電源電圧に基づいてハイレベルまたはローレベルを有する選択信号を出力することができる。
【0268】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第3出力ノードとの間に接続され、第1制御信号に応答してターン-オンされる第9トランジスタ、第2電源電圧配線と第3出力ノードとの間に接続され、第2制御信号に応答してターン-オンされる第10トランジスタ、第3出力ノードと第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、第3制御信号に応答してターン-オンされる第11トランジスタ、及び第11トランジスタ及び第1電源電圧配線の間に接続され、第4制御信号に応答してターン-オンされる第12トランジスタを含むことができる。
【0269】
本明細書のまた他の特徴によれば、第9トランジスタと第10トランジスタは、第2電源電圧配線と第3出力ノードとの間で並列接続され、第11トランジスタと第12トランジスタは、第1電源電圧配線と第3出力ノードとの間で直列接続され得る。
【0270】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、第2電源電圧を提供する第2電源電圧配線と第4出力ノードとの間に接続され、第4制御信号に応答してターン-オンされる第13トランジスタ、第13トランジスタと第4出力ノードとの間に接続され、第3制御信号に応答してターン-オンされる第14トランジスタ、第4出力ノードと第1電源電圧を提供する第1電源電圧配線との間に接続され、第1制御信号に応答してターン-オンされる第15トランジスタ、及び第4出力ノードと第1電源電圧配線との間に接続され、第2制御信号に応答してターン-オンされる第16トランジスタを含むことができる。
【0271】
本明細書のまた他の特徴によれば、第13トランジスタと第14トランジスタは、第2電源電圧配線と第4出力ノードとの間で直列接続され、第15トランジスタと第16トランジスタは、第1電源電圧配線と第4出力ノードとの間で並列接続され得る。
【0272】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、複数の画素のうち一つの画素に含まれる第1発光素子及び第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御することができる。
【0273】
本明細書のまた他の特徴によれば、複数の選択信号生成部それぞれは、複数の画素のうち少なくとも二つの画素それぞれに含まれる第1発光素子及び第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御することができる。
【0274】
以上、添付の図面を参照して、本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本明細書の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本明細書の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。
【要約】
【課題】視野角制御が可能な表示装置を提供する。
【解決手段】本明細書の一実施例に係る表示装置は、表示領域及び表示領域を囲むように配置された非表示領域を含み、表示領域上に配置される複数の画素及び複数の選択信号生成部を含む表示パネル、及び表示パネルを制御するタイミングコントローラを含む。複数の画素それぞれは、第1発光素子、第1発光素子からの光を屈折させる第1光学部材、第1発光素子と同じ色を発光する第2発光素子、及び第2発光素子からの光を屈折させ、第1光学部材と異なる形状の第2光学部材を含む。複数の選択信号生成部それぞれは、複数の画素のうち対応する少なくとも一つの画素に含まれる第1発光素子及び第2発光素子のいずれか一つが発光するように制御する。
【選択図】図2
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図10c
図10d
図11
図12
図13
図14a
図14b
図14c
図14d
図15
図16
図17a
図17b
図17c
図17d