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特許7633738コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法。
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  • 特許-コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-12
(45)【発行日】2025-02-20
(54)【発明の名称】コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法。
(51)【国際特許分類】
   E03B 11/00 20060101AFI20250213BHJP
【FI】
E03B11/00 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024071861
(22)【出願日】2024-04-25
【審査請求日】2024-04-25
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502145830
【氏名又は名称】美藤 雅康
(72)【発明者】
【氏名】美藤雅康
(72)【発明者】
【氏名】美藤町子
(72)【発明者】
【氏名】北村知世
(72)【発明者】
【氏名】横畑直世
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-241772(JP,A)
【文献】特開2021-147980(JP,A)
【文献】特許第6688960(JP,B1)
【文献】特開2002-364112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 7/18
E03B 11/00
E04B 5/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材Aを、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材B各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠C内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、強固で大容量の床盤貯水槽Iとなることを特徴とする、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法
【請求項2】
両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eが、コンクリート7の凝固によって強固な貯水槽管Eとなることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法
【請求項3】
両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D、該軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを重ね積みすることで、運送体積を最小化して運送費を大幅に削減できることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の貯水槽は、多種多様な形状と寸法で造られた、架台上に設置するFRPやステンレス製が支流である。
【0003】
架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽は、設置場所の問題や災害時に転倒する課題も生じていた。
【0004】
災害が多発する我が国に於いて災害時の水不足は周知の通りである。特に、水道インフラ停止は食事・洗濯・入浴・水洗トイレなど、人間の営みに必要不可欠な生活水の不足問題は最大の課題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特願2024-20019(本発明者の特願)
【0006】
【文献】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
在来の架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽には次の問題があった。
〇架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽の設置場所問題。
〇架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽の転倒破損問題。
〇架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽の維持管理問題。
〇架台上に設置するFRPやステンレス製の貯水槽の高コスト問題。
【0008】
災害が多発する我が国の被災地で、水道インフラ停止に伴う水不足問題は深刻で、災害時に破壊しない全ての防災構築物への設置可能な貯水槽や、如何なる場所にでも設置ができる貯水槽の開発が求められているのが現状である。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みて、災害に強い住宅や各種構築物の床盤や屋上床盤、さらに、軟弱地盤の補強床盤から住宅の舗装床盤など、何処にでも設置可能な、コンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽の構築方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材Aを、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材B各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠C内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、強固で大容量の床盤貯水槽Iとなることを特徴とする、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法(請求項1)を提供する。
【0011】
両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eが、コンクリート7の凝固によって強固な貯水槽管Eとなることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法(請求項2)を提供する。
【0012】
両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D、該軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを重ね積みすることで、運送体積を最小化して運送費を大幅に削減できることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法(請求項3)を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の特筆すべき大きな効果を列挙する。
イ)貯水管の運送費が大幅に削減できる。
ロ)建設現場で長尺貯水管が容易に造れる。
ハ)長尺貯水管がコンクリートで補強できる。
二) 水道インフラ停止時に水が大量に使える。
【0014】
本発明が敷設できる主たる構築物と場所を列挙する。
イ)各種無筋コンクリートミニハウス。
ロ)各種無筋コンクリート車庫。
ハ)各種避難シェルター。
二)各種無筋コンクリート住宅。
ホ)各種多層階賃貸分譲無筋コンクリート住宅。
へ)各種多層階コンクリート構築物。
ト)その他各種敷地の舗装地盤。
【0015】
以上で説明したように、請求項1に係る発明によれば、両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材Aを、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材B各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠C内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、上記に特筆した多大な効果が得られる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eが、コンクリート7の凝固によって強固な貯水槽管となる効果は多大である。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材D、該軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを重ね積みすることで、運送体積を最小化で運送費が大幅に削減できる効果は多大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施形態は添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の断面図。図2は、長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の平面図。図3は、長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の拡大平面図。図4は、図1、A部の拡大断面図図5は、図2、B部の拡大平面図図6は、図4、床盤の拡大断面図図7は、短尺貯水槽の拡大図。図8は、短尺貯水管の平面図。図9は、給水管接続ソケットの平面図。図10は、軒樋形状の貯水槽管成型部材の鳥観図。図11は、貯水槽管の鳥観図である。
【0020】
本発明の実施形態を図面で説明すれば、図1は、両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材Aを、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材B各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠C内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、強固で大容量の床盤貯水槽Iとなることを特徴とする、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の断面図である。
【0021】
図2は、長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の平面図である。
【0022】
図3は、長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の拡大平面図である。
【0023】
図4は、図1、A部の拡大断面図である。
【0024】
図5は、図2、B部の拡大平面図である。
【0025】
図6は、図4、床盤の拡大断面図である。
【0026】
図7は、短尺貯水槽の拡大図である。
【0027】
図8は、短尺貯水管の平面図である。
【0028】
図9は、給水管接続ソケットの平面図である。
【0029】
図10は、軒樋形状の貯水槽管成型部材の鳥観図である。
【0030】
図11は、貯水槽管の鳥観図である。
【0031】
以上、図面について説明したが、本発明は、災害が多発する我が国の、水道インフラ破壊に伴う生活用水不足の解消を目的としたものである。
【0032】
成型用板材2の凡例:板材24mm×120mm×4,000mmの両側面に8mm×9mmの凹溝を設けて、板面に蟻溝9を設けて成る成型用板材2。
【0033】
梯子状の床盤成型部材Aの凡例:板材24mm×120mm×4,000mmの両側面に8mm×9mmの凹溝を設けて、板面に蟻溝9を設けて成る2枚の成型用板材2を72mmの間隔を開けて並置して、30mm×40mmの床盤用板セパ3で500mm間隔に固定して成る梯子状の床盤成型部材A。
【0034】
床盤連結板材Bの凡例:板材24mm×120mm×4,000mmの両側面に8mm×9mmの凸加工4を設けてなる床盤連結板材B。
【0035】
軒樋形状の貯水槽管成型部材Dの凡例:2mm厚の樹脂製で両端に接続固定突起10mm、接続面90mm・深さ30mm・底面75mmの軒樋形状の貯水槽管成型部材D。
【0036】
短尺貯水槽管Fの凡例:2mm厚の樹脂製で両端を貯水槽管Eに合わせた60mm角・長さ360mmの短尺貯水槽管F。
【実施例1】
【0037】
「コンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽の実施例1」
請求項1を参照に、両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材を連結する、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材C各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、強固で大容量の床盤貯水槽Iとなることを特徴とする、コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法
【0038】
なお、この発明において、凡例や実施例に示した寸法は、一例を示したものであり、他の寸法に置き換えることは可能である。例えば、成型用板材の長さや板厚、さらにセパ板の寸法は強度によって自由に設定できる。また、形状や成型部材の大きさも自由に設定ができる。さらに、木材に代わる材料など強度が得られるものであれば発明を支障なく実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
災害が多発する我が国の被災地で、水道インフラ破壊に伴う生活用水不足は深刻である。本発明は、発明者が取得している、特許第6688960号の梯子状に固定した成型部材で造るコンクリート構築物の床盤内や舗装地盤に設ける床盤に、長尺貯水管を埋設配管するコンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽の「コンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽」を提供するもので、本発明の最大の産業上の利用可能性は、平時・災害時に関係なく生活用水が使える社会の構築にある。他方、「コンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽」の提供は、災害が多発する我が国の水道インフラ破壊に伴う、生活用水不足を解消させる持続可能な社会の実現に多大な貢献ができることにある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明に係る長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の断面図
図2】長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の平面図。
図3】長尺貯水槽の構築方法を示す躯体の拡大平面図。
図4図1、A部の拡大断面図
図5図2、B部の拡大平面図
図6図4、床盤の拡大断面図
図7】短尺貯水槽の拡大図。
図8】短尺貯水管の平面図。
図9】給水管接続ソケットの平面図。
図10】軒樋形状の貯水槽管成型部材の鳥観図。
図11貯水槽管の鳥観図である。
【符号の説明】
【0041】
1. 凹溝加工
2. 成型用板材
3. 床板用板セパ
4. 凸加工
5. 接続固定突起
6. 水道管
7. コンクリート
A、梯子状の床盤成型部材
B、床盤連結板材
C、床盤型枠
D、軒樋形状の貯水槽管成型部材
E、貯水槽管
F、短尺貯水槽管
G、長尺貯水槽
H、給水管接続ソケット
I、床盤貯水槽
J、 壁躯体
【要約】      (修正有)
【課題】災害が多発する我が国の水道インフラ停止時に備えた、設置場所を必要としないコンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽の構築方法。
【解決手段】両側面を凹溝加工1した成型用板材2を、間隔を開けて2枚を並置して、複数の床盤用板セパ3で、梯子状に固定して成る梯子状の床盤成型部材A、該梯子状の床盤成型部材Aを、両側面を凸加工4した床盤連結板材Bで連結固定して成る床盤型枠C、該床盤型枠Cの床盤連結板材B各々の上に、両端に接続固定突起5を設けて成る軒樋形状の貯水槽管成型部材Dを、2本を貯水管形状に固定して成る貯水槽管Eを並置して、短尺貯水槽管Fで接続して成る大容量の長尺貯水槽G、該長尺貯水槽Gの端部に給水管接続ソケットHで水道管6と接続して成る床盤型枠C内にコンクリート7を打設して、コンクリート7の凝固によって、強固で大容量の床盤貯水槽Iとなるコンクリート床盤内に埋設する長尺貯水槽の構築方法。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11