(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-12
(45)【発行日】2025-02-20
(54)【発明の名称】電力パラメータを決定する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04W 52/18 20090101AFI20250213BHJP
H04W 72/115 20230101ALI20250213BHJP
H04W 52/14 20090101ALI20250213BHJP
H04W 52/38 20090101ALI20250213BHJP
【FI】
H04W52/18
H04W72/115
H04W52/14
H04W52/38
(21)【出願番号】P 2023559049
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021084145
(87)【国際公開番号】W WO2022205006
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】江 小威
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/038656(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/049332(WO,A1)
【文献】Apple Inc.,Discussion on physical layer aspects of small data transmission,3GPP TSG RAN WG1 #104-e R1-2101338,2021年01月25日,第2節,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_104-e/Docs/R1-2101338.zip>
【文献】Xiaomi,Discussion on physical layer aspects of small data transmission,3GPP TSG RAN WG1 #106b-e R1-2109377,2021年10月11日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_106b-e/Docs/R1-2109377.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力パラメータを決定する方法であって、前記方法は端末デバイスによって実行され、前記方法は、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得するステップと、
前記電力制御情報に基づいて前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するステップと、
を含み、
前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHであり、
前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報を含み、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、前記PUSCHに関連するリファレンス信号を含む、
ことを特徴とする電力パラメータを決定する方法。
【請求項2】
前記電力調整値は、パスロス補償電力
値を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力パラメータを決定する方法。
【請求項3】
電力パラメータを決定する方法であって、前記方法はネットワークデバイスによって実行され、前記方法は、
端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信するステップであって、前記電力制御情報は、前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものであるステップ
を含み、
前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHであり、
前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報を含み、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、前記PUSCHに関連するリファレンス信号を含む、
ことを特徴とする電力パラメータを決定する方法。
【請求項4】
前記電力調整値はパスロス補償電力
値を含む、
ことを特徴とする請求項
3に記載の電力パラメータを決定する方法。
【請求項5】
通信装置であって、
前記装置はプロセッサとメモリとを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項1
または2に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項6】
通信装置であって、
前記装置はプロセッサとメモリとを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に請求項
3または4に記載の方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項7】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを含み、
前記インターフェース回路が、コード命令を受信して前記プロセッサに伝送し、
前記プロセッサが、前記コード命令を実行して、請求項1
または2に記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項8】
通信装置であって、
プロセッサとインターフェース回路とを含み、
前記インターフェース回路が、コード命令を受信して前記プロセッサに伝送し、
前記プロセッサが、前記コード命令を実行して、請求項
3または4に記載の方法を実行する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項9】
請求項1
または2に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項
3または4に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は通信技術の分野に関し、電力パラメータを決定する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、端末デバイスがアイドル(IDLE)状態または非アクティブ状態(INACTIVE)である場合、初期アクセスの4ステップランダムアクセスプロセスのMsg3、または初期アクセスの2ステップランダムアクセスプロセスのMsgA、またはネットワークデバイスによって設定(configure)された物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)を介してネットワークデバイスにデータを送信することができる。関連技術では、端末デバイスはPUSCHの送信に信頼性が低く、および端末デバイスのエネルギー消費量が大きいなどの問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願の実施例は、電力パラメータを決定する方法及びその装置を提案し、関連技術における端末デバイスがPUSCHでの送信信頼性が低く、および端末デバイスのエネルギー消費量が大きいという問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様では、本出願の実施例は電力パラメータを決定する方法を提案し、前記方法は端末デバイスによって実行され、前記方法は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得するステップと、前記電力制御情報に基づいて前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するステップと、を含む。
【0005】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する方法によれば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。これにより、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0006】
一実現形態では、前記物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得するステップは、ネットワークデバイスから送信された前記PUSCHでの電力制御情報を受信するステップ、または、プロトコル規約(protocol agreement)に基づいて前記PUSCHでの電力制御情報を取得するステップを含む。
【0007】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0008】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション(Quasi-CoLocation)関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、前記ネットワークデバイスによって設定された公称電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された端末固有の電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0013】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0015】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を決定することは、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて、前記パスロス補償電力値を決定することを含む。
【0016】
一実現形態では、前記絶対電力値を決定することは、前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて前記絶対電力値を決定することを含む。
【0017】
一実現形態では、前記累計電力値を決定することは、前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて、前記累計電力値を決定することを含む。
【0018】
一実現形態では、第1の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力調節値に対してロールバック処理を行うステップをさらに含む。
【0019】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
一実現形態では、前記動的電力付加値を決定することは、毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて、前記動的電力付加値を決定することを含む。
【0021】
一実現形態では、第2の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値を決定するステップをさらに含む。
【0022】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0023】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
一実現形態では、第3の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値に対してロールバック処理を行うステップをさらに含む。
【0025】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
第2の態様によれば、本出願の実施例は別の電力パラメータを決定する方法を提案し、前記方法はネットワークデバイスによって実行され、前記方法は、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信するステップであって、前記電力制御情報は、前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものであるステップを含む。
【0027】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する方法によれば、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用される。これにより、ネットワークデバイスは端末デバイスにPUSCHでの電力制御情報を送信することができ、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用され、これにより、端末デバイスはPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0028】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0029】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0030】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0031】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、設定された公称電力成分値と、設定された端末固有の電力成分値と、設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0034】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0036】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値は、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて決定される。
【0037】
一実現形態では、前記絶対電力値は前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて決定される。
【0038】
一実現形態では、前記累計電力値は前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて決定される。
【0039】
一実現形態では、前記端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たし、前記動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値である。
【0040】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
一実現形態では、前記動的電力付加値は毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて決定される。
【0042】
一実現形態では、前記動的電力付加値は前記端末デバイスが第2の予め設定された条件を満たしている場合に決定される。
【0043】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0044】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0045】
一実現形態では、前記端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たし、前記動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値である。
【0046】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
第3の態様では、本出願の実施例は電力パラメータを決定する装置を提案し、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得するための送受信モジュールと、前記電力制御情報に基づいて前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するための処理モジュールと、を含む。
【0048】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する装置は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。これにより、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0049】
一実現形態では、前記送受信モジュールは、具体的に、ネットワークデバイスから送信された前記PUSCHでの電力制御情報を受信し、またはプロトコル規約に基づいて前記PUSCHでの電力制御情報を取得する。
【0050】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0051】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0053】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、前記ネットワークデバイスによって設定された公称電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された端末固有の電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0055】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0056】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0057】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0058】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて、前記パスロス補償電力値を決定する。
【0059】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて前記絶対電力値を決定する。
【0060】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて、前記累計電力値を決定する。
【0061】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、第1の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力調節値に対してロールバック処理を行う。
【0062】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて、前記動的電力付加値を決定する。
【0064】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、第2の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値を決定する。
【0065】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0066】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0067】
一実現形態では、前記処理モジュールは、具体的に、第3の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値に対してロールバック処理を行う。
【0068】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
第4の態様では、本出願の実施例は別の電力パラメータを決定する装置を提案し、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信するための送受信モジュールであって、前記電力制御情報は、前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものである送受信モジュールを含む。
【0070】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する装置は、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用される。これにより、ネットワークデバイスは端末デバイスにPUSCHでの電力制御情報を送信することができ、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用され、これにより、端末デバイスはPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0071】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0072】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0073】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0074】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0075】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、設定された公称電力成分値と、設定された端末固有の電力成分値と、設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0076】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0077】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0079】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値は、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて決定される。
【0080】
一実現形態では、前記絶対電力値は前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて決定される。
【0081】
一実現形態では、前記累計電力値は前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて決定される。
【0082】
一実現形態では、前記端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たし、前記動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値である。
【0083】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0084】
一実現形態では、前記動的電力付加値は毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて決定される。
【0085】
一実現形態では、前記動的電力付加値は前記端末デバイスが第2の予め設定された条件を満たしている場合に決定される。
【0086】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0087】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0088】
一実現形態では、前記端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たし、前記動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値である。
【0089】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0090】
第5の態様では、本出願の実施例はプロセッサを含む通信装置を提案し、このプロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、上記第1の態様に記載の方法を実行する。
【0091】
第6の態様では、本出願の実施例はプロセッサを含む通信装置を提案し、このプロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムを呼び出すとき、上記第2の態様に記載の方法を実行する。
【0092】
第7の態様では、本出願の実施例はプロセッサとメモリとを含む通信装置を提案し、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に上記第1の態様に前記の方法を実行させる。
【0093】
第8の態様では、本出願の実施例はプロセッサとメモリとを含む通信装置を提案し、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、前記装置に上記第2の態様に前記の方法を実行させる。
【0094】
第9の態様では、本出願の実施例はプロセッサとインターフェース回路とを含む通信装置を提案し、前記インターフェース回路がコード命令を受信して前記プロセッサに送信し、前記プロセッサが、前記コード命令を実行することにより、上記第1の態様に記載の方法を実行する。
【0095】
第10の態様では、本出願はプロセッサとインターフェース回路とを含む通信装置を提案し、前記インターフェース回路がコード命令を受信してプロセッサに送信し、前記プロセッサが、前記コード命令を実行することにより、上記第2の態様に記載の方法を実行する。
【0096】
第11の態様では、本出願の実施例は、第3の態様に記載の電力パラメータを決定する装置と、第4の態様に記載の電力パラメータを決定する装置とを含むか、または、第5の態様に記載の通信装置と第6の態様に記載の通信装置とを含むか、または、第7の態様に記載の通信装置と第8の態様に記載の通信装置とを含むか、または、第9の態様に記載の通信装置と第10の態様に記載の通信装置とを含む通信システムを提案する。
【0097】
第12の態様では、本出願の実施例は命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記命令が実行される場合、上記第1の態様に記載の方法が実現される。
【0098】
第13の態様では、本出願の実施例は命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記命令が実行される場合、上記第2の態様に記載の方法が実現される。
【0099】
第14の態様では、本出願はコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提案し、それがコンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第1の態様に記載の方法を実行させる。
【0100】
第15の態様では、本出願はコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提案し、それがコンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第2の態様に記載の方法を実行させる。
【0101】
第16の態様では、本出願はチップシステムを提案し、当該チップシステムが少なくとも1つのプロセッサとインターフェースとを含み、端末デバイスが第1の態様に係る機能、例えば、上記方法に係るデータと情報とのうちの少なくとも1つを決定または処理することの実現を支援する。可能な一設計では、前記チップシステムは、端末デバイスに必要なコンピュータプログラムとデータとを保存するためのメモリをさらに含む。このチップシステムは、チップから構成されていてもよいし、チップと他のディスクリート素子とを含んでいてもよい。
【0102】
第17の態様では、本出願はチップシステムを提案し、当該チップシステムが少なくとも1つのプロセッサとインターフェースとを含み、ネットワークデバイスが第2の態様に係る機能、例えば、上記方法に係るデータと情報とのうちの少なくとも1つを決定または処理することの実現を支援する。可能な一設計では、前記チップシステムは、ネットワークデバイスに必要なコンピュータプログラムとデータとを保存するためのメモリをさらに含む。このチップシステムは、チップから構成されていてもよいし、チップと他のディスクリート素子とを含んでいてもよい。
【0103】
第18の態様では、本出願はコンピュータプログラムを提案し、それがコンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第1の態様に記載の方法を実行させる。
【0104】
第19の態様では、本出願はコンピュータプログラムを提案し、それがコンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第2の態様に記載の方法を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
本出願の実施例または背景技術における技術案をより明確に説明するために、以下、本出願の実施例または背景技術において必要がある図面を説明する。
【
図1】本出願の実施例によって提供される通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する方法の概略図である。
【
図4】本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する方法の概略図である。
【
図6】本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する装置の概略構成図である。
【
図8】本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する装置の概略構成図である。
【
図9】本出願の一実施例に係る通信装置の概略構成図である。
【
図10】本出願の一実施例に係るチップの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0106】
以下、本出願の実施例について詳細に説明し、実施例の例は図面に示され、ここで、最初から最後まで同じまたは類似の符号は同じまたは類似の素子、または同じまたは類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照して説明される実施例は例示的であり、本出願を説明するためのものであり、本出願に対する制限としては理解してはいけない。
【0107】
理解を容易にするために、まず本出願に係る用語を説明する。
【0108】
1、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)
PUSCHは物理層の主要なアップリンクデータベアラチャネルとして、アップリンクデータのスケジューリング伝送のために使用され、制御情報と、ユーザサービス情報と、ブロードキャストサービス情報などとをベアラすることができる。
【0109】
2、伝送電力制御(Transmit Power Control、TPC)
TPC命令は、通信両方が相手に伝送電力の増加または減少を要求するために使用され、調整ステップサイズは1~3dBである。
【0110】
3、同期信号ブロック(Synchronous Signal Block、SSB)
新しい無線(new radio、NR)において、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signals、PSS)、セカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signals、SSS)及び物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel、PBCH)によってSSBを構成する。
【0111】
4、疑似コロケーション(Quasi-CoLocation、QCL)
あるアンテナポートのシンボルのチャネル特性が他方のアンテナポートから導出できる場合、これら2つのポートはQCL関係にあると考えられ、一方のポートから取得されたチャネル推定結果は、他方のポートに利用可能である。
【0112】
本出願の実施例によって提案される電力パラメータを決定する方法をよりよく理解するために、以下、まず本出願の実施例で使用される通信システムを説明する。
【0113】
図1に示すように、
図1は本出願の実施例によって提案される通信システムのアーキテクチャの概略図である。通信システムは、1つのネットワークデバイスと1つの端末デバイスとを含むことができるが、これらに限定されず、
図1に示されるデバイスの数と形態は、例示のためだけに使用され、本出願の実施例の限定を構成するものではなく、実際の応用では、2つ以上のネットワークデバイスと、2つ以上の端末デバイスとを含むことができる。
図1に示される通信システムが1つのネットワークデバイス101と1つの端末デバイス102とを含むことを例とする。
【0114】
なお、本出願の実施例の技術案は、各種類の通信システムに適用可能である。例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5th generation、5G)移動通信システム、5G新しい無線(new radio、NR)システム、またはその他の未来の新型移動通信システムなどに適用可能である。
【0115】
本出願の実施例におけるネットワークデバイス101は、信号を送信または受信するためのネットワーク側のエンティティで・BR> る。例えば、ネットワークデバイス101は、進化型基地局(evolved NodeB,eNB)、送受信ポイント(transmission reception point,TRP)、NRシステムにおける次世代基地局(next generation NodeB,gNB)、他の未来移動通信システムにおける基地局またはワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity,WiFi)システムにおけるアクセスノードなどであってもよい。本出願の実施例はネットワークデバイスによって採用される具体的な技術と具体的なデバイス形態を限定しない。本出願の実施例によって提案されるネットワークデバイスは、集中ユニット(central unit、CU)と分散ユニット(distributed unit,DU)とから構成されてもよく、ここで、CUは制御ユニット(control unit)とも呼ばれ、CU?DUの構造を採用して、ネットワークデバイス、例えば基地局のプロトコル層を分離し、一部のプロトコル層の機能をCUに集中制御させ、残りの一部又は全てのプロトコル層の機能をDUに分散させ、CUによってDUを集中制御することができる。
【0116】
本出願の実施例における端末デバイス102は、携帯電話など、信号を受信または送信するためのユーザ側のエンティティである。端末デバイスは、端末デバイス(terminal)、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局(mobile station、MS)、移動端末デバイス(mobile terminal、MT)などとも呼ばれることができる。端末デバイスは、通信機能を備える自動車、スマートカー、携帯電話(mobile phone)、ウェアラブルデバイス、タブレット(Pad)、無線送受信機能付きパソコン、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)の無線端末デバイス、自動運転(self-driving)の無線端末デバイス、遠隔手術(remote medical surgery)の無線端末デバイス、スマートグリッド(smart grid)の無線端末デバイス、輸送安全(transportation safety)の無線端末デバイス、スマートシティ(smart city)の無線端末デバイス、スマートホーム(smart home)の無線端末デバイスなどであってもよい。本出願の実施例は端末デバイスによって採用される具体的な技術と具体的なデバイス形態を限定しない。
【0117】
なお、本出願の実施例で説明された通信システムは、本出願の実施例の技術案をより明確に説明するためであり、本出願の実施例によって提案される技術案に対する限定を構成するものではない。当業者であれば、システムアーキテクチャの進化と新たなトラフィックシナリオの出現につれて、本出願の実施例によって提案される技術案は同様な問題に対して、同様に適用されることを分かることができる。
【0118】
以下、図面と併せて本出願で提案される電力パラメータを決定する方法及びその装置を詳細に説明する。
【0119】
図2は、本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートであり、端末デバイスによって実行され、
図2に示すように、この電力パラメータを決定する方法は以下のステップS201~S202を含む。
【0120】
ステップS201では、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得する。
【0121】
なお、本出願の実施例では、端末デバイスの状態は限定されず、例えば、端末デバイスはアイドル(IDLE)状態、非アクティブ状態(INACTIVE)などにあってもよい。
【0122】
端末デバイスは、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)を介してネットワークデバイスにデータを送信することができ、端末デバイスのPUSCHでの送信電力はPUSCHの送信信頼性、及び端末デバイスのエネルギー消費などに大きく影響する。
【0123】
本出願の実施例では、端末デバイスはPUSCHでの電力制御情報を取得することができる。
【0124】
選択的に、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得するステップは、ネットワークデバイスから送信されたPUSCHでの電力制御情報を受信するステップ、またはプロトコル規約に基づいてPUSCHでの電力制御情報を取得するステップを含むことができる。
【0125】
なお、ネットワークデバイスは、端末デバイスにPUSCHでの電力制御情報を予め設定し、設定されたPUSCHでの電力制御情報を端末デバイスに送信することができ、それに応じて、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたPUSCHでの電力制御情報を受信することができる。または、PUSCHでの電力制御情報のコンテンツを含むプロトコルを予め規約し、端末デバイスはプロトコル規約に基づいてPUSCHでの電力制御情報を取得することができる。
【0126】
選択的に、PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送(Configured Grant Small Data Transmission、CG-SDT)のためのPUSCHである。
【0127】
選択的に、電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0128】
選択的に、パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(Synchronous Signal Block、SSB)と、PUSCHに関連するリファレンス信号と、PUSCHと疑似コロケーション(Quasi-CoLocation、QCL)関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0129】
一実現形態では、パスロス補償電力値を計算するための信号情報はSSBを含むことができ、例えば、ネットワークデバイスは端末デバイスにSSBを設定することができ、SSBがパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0130】
一実現形態では、パスロス電力補償値を計算するための信号情報はPUSCHに関連するリファレンス信号を含むことができる。なお、異なるPUSCHは異なるリファレンス信号に関連付けることができ、リファレンス信号はSSBであってもよい。例えば、
図3に示すように、プロトコル規約に基づいて、PUSCH-0、PUSCH-1、PUSCH-2、PUSCH-3にそれぞれ関連するリファレンス信号SSB-0、SSB-1、SSB-2、SSB-3を取得し、端末デバイスがPUSCH-1を採用して送信するとき、PUSCH-1に関連するSSB-1はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0131】
一実現形態では、パスロス電力補償値を計算するための信号情報はPUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号を含むことができる。なお、異なるPUSCHに対応する疑似コロケーション関係があるリファレンス信号は異なり、リファレンス信号はSSBであってもよい。例えば、引き続き
図3を例として、PUSCH-0、PUSCH-1、PUSCH-2、PUSCH-3とそれぞれ疑似コロケーション関係があるリファレンス信号SSB-0、SSB-1、SSB-2、SSB-3を取得し、端末デバイスがPUSCH-1を採用して送信するとき、PUSCH-1と疑似コロケーション関係があるSSB-1はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0132】
選択的に、初期電力成分値の設定情報は、ネットワークデバイスによって設定された公称電力成分値と、ネットワークデバイスによって設定された端末固有の電力成分値と、ネットワークデバイスによって設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0133】
一実現形態では、端末デバイスはネットワークデバイスから送信された設定シグナリングを受信することができ、設定シグナリングは、公称電力成分値と、端末固有の電力成分値と、初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを設定するために使用され、これによって設定シグナリングに基づいて初期電力成分値の設定情報を取得することができる。
【0134】
一実現形態では、端末デバイスはネットワークデバイスから送信された設定シグナリングを受信しておらず、この時に端末デバイスは前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを取得して初期電力成分値の設定情報とすることができる。なお、本出願の実施例では、ランダムアクセスプロセスはあまり限定されず、例えば、2-stepランダムアクセスチャネル(Random Access Channel、RACH)、4-step RACHなどを含むが、これらに限定されない。
【0135】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含むことができる。例えば、指示ビットのサイズは1ビット(bit)であってもよく、指示ビットの値が0である場合、累積電力調整値の採用を指示し、指示ビットの値が1である場合、絶対電力調整値をの採用を指示する。
【0136】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送(Configured Grant Small Data Transmission、CG-SDT)の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。これにより、累積電力調整を許可する指示情報が、累積電力調整がCG-SDTのPUSCHに使用されることを指示することを限定することができる。
【0137】
選択的に、動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0138】
ステップS202では、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。
【0139】
本出願の実施例では、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整することができる。
【0140】
なお、端末デバイスは、電力制御情報と、PUSCHでの送信電力に関連する計算式とに基づいて、PUSCHでの送信電力の電力目標値を計算し、さらにPUSCHでの送信電力の現在電力値と、PUSCHでの送信電力の電力目標値との差に基づいて、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することができる。なお、PUSCHでの送信電力に関連する計算式は、実際の状況に応じて設定することができるが、ここではあまり限定されない。
【0141】
本出願の実施例に係る電力パラメータを決定する方法によれば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。これにより、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0142】
図4は本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートであり、端末デバイスによって実行され、
図4に示すように、この電力パラメータを決定する方法は以下のステップS401~S402を含む。
【0143】
ステップS401では、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得する。
【0144】
本出願の実施例では、ステップS401は、本出願の各実施例のいずれかの方式を用いてそれぞれ実現することができ、本出願の実施例はこれを限定せず、説明も省略する。
【0145】
ステップS402では、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定し、電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0146】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値がパスロス電力補償値を含むと決定する。この時に電力制御情報はパスロス補償電力値を計算するための信号情報を含み、パスロス補償電力値を計算するための信号情報に基づいてパスロス電力補償値を決定することができる。
【0147】
選択的に、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて、パスロス補償電力値を決定することができる。なお、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号に識別子を予め設定することで、パスロス補償電力値を計算するための異なるリファレンス信号を区別することができる。ここで、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子は、SSB識別子と、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)識別子と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0148】
選択的に、リファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいてパスロス補償電力値を決定することは、リファレンス信号で測定されたパスロス値とパスロス補償因子との積値をパスロス補償電力値として決定することを含むことができる。ここで、パスロス補償因子は実際の状況に応じて設定することができ、ここではあまり限定されない。
【0149】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が初期電力成分値を含むと決定する。この時に電力制御情報は初期電力成分値の設定情報を含み、初期電力成分値の設定情報に基づいて初期電力成分値を決定することができる。選択的に、初期電力成分値の設定情報内の初期電力成分値を初期電力成分値として決定することができる。または、初期電力成分値の設定情報内の公称電力成分値と端末固有の電力成分値との合計値を初期電力成分値として決定することができる。
【0150】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値を含むと決定する。この時に電力制御情報は累積電力調整を許可するか否かの指示情報を含み、累積電力調整を許可するか否かの指示情報に基づいて動的電力調節値を決定することができる。
【0151】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報に基づいて動的電力調節値が絶対電力値であると決定された場合、ネットワークデバイスの伝送電力制御(Transmit Power Control、TPC)命令に基づいて絶対電力値を決定することができる。なお、ネットワークデバイスは端末デバイスにTPC命令を送信することができ、それに応じて、端末デバイスはTPC命令を受信し、TPC命令に基づいて絶対電力値を決定することができる。例えば、TPC命令は絶対電力値の指示情報を運ぶことができ、指示情報が絶対電力値の調整値を含むが、これに限定されず、TPC命令内の絶対電力値の調整値に基づいて絶対電力値を決定することができる。
【0152】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報に基づいて動的電力調節値が累計電力値であると決定された場合、前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている絶対電力値との合計値に基づいて、累計電力値を決定することができる。
【0153】
選択的に、第1の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力調節値に対してロールバック処理を行うことができる。ここで、動的電力調節値に対してロールバック処理を行うことは、今回伝送されている動的電力調節値を前回伝送された動的電力調節値に調整することを意味する。ここで、第1の予め設定された条件は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば、第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。これにより、この方法は第1の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力調節値に対してロールバック処理を行うことができる。
【0154】
選択的に、第1の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力調節値に対して初期化処理を行うことができる。ここで、動的電力調節値に対して初期化処理を行うことは、動的電力調節値を初期値に設定することを意味する。ここで、初期値は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば0に設定することができる。これにより、この方法は第1の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力調節値に対して初期化処理を行うことができる。
【0155】
例えば、
図5に示すように、端末デバイスはt1時点でPUSCH-1を介してネットワークデバイスにアップリンクデータを送信し、フィードバック受信タイマ(例えば、FeedbackTimer)を開始させ、t2時点でネットワークデバイスがPUSCH-1を対象とする再送スケジューリングダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)シグナリングを受信し、ここで、DCIシグナリングが動的電力調節値の指示情報を運び、端末デバイスはDCIシグナリング内の動的電力調節値の指示情報に基づいて動的電力調節値を決定することができ、t3時点で、決定された動的電力調節値を採用して、PUSCH-1で伝送されたデータを再送し、t4時点で、決定された動的電力調節値を採用してPUSCH-5を介してネットワークデバイスにアップリンクデータを送信し、t5時点で、端末デバイスは無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリング接続解除メッセージを受信し、動的電力調節値に対してロールバック処理または初期化処理を行う。
【0156】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が動的電力付加値を含むと決定する。この時に電力制御情報は動的電力付加値の設定情報を含み、動的電力付加値の設定情報に基づいて動的電力付加値を決定することができる。
【0157】
選択的に、動的電力付加値の設定情報内の毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて、動的電力付加値を決定することができる。
【0158】
選択的に、第2の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値を決定する。これにより、この方法は第2の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値を決定することができ、このときにPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が動的電力付加値を含み、逆に、第2の予め設定された条件を満たさない場合、動的電力付加値を決定しなく、この時にPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が動的電力付加値を含まない。
【0159】
ここで、第2の予め設定された条件は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば、第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0160】
選択的に、伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(Configured Grant、CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(Hybrid Automatic Repeat ReQuest、HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0161】
選択的に、第3の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値に対してロールバック処理を行うことができる。ここで、動的電力付加値に対してロールバック処理を行うことは、今回伝送されている動的電力付加値を前回伝送された動的電力付加値に調整することを意味する。ここで、第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。これにより、この方法は第3の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値に対してロールバック処理を行うことができる。
【0162】
選択的に、第3の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値に対して初期化処理を行うことができる。ここで、動的電力付加値に対して初期化処理を行うことは、動的電力付加値を初期値に設定することを意味する。ここで、初期値は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば0に設定することができる。これにより、この方法は第3の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値に対して初期化処理を行うことができる。
【0163】
本出願の実施例に係る電力パラメータを決定する方法によれば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定し、電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値とのうちの少なくとも1つを含む。これにより、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0164】
図6は本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する方法の概略フローチャートであり、ネットワークデバイスによって実行され、
図6に示すように、この電力パラメータを決定する方法は以下のステップS601を含む。
【0165】
ステップS601では、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、電力制御情報は、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものである。
【0166】
本出願の実施例では、ネットワークデバイスは、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信することができ、電力制御情報はPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものである。
【0167】
選択的に、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送(Configured Grant Small Data Transmission、CG-SDT)のためのPUSCHである。
【0168】
選択的に、電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0169】
選択的に、パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(Synchronous Signal Block、SSB)と、PUSCHに関連するリファレンス信号と、PUSCHと疑似コロケーション(Quasi-CoLocation、QCL)関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0170】
一実現形態では、パスロス補償電力値を計算するための信号情報はSSBを含むことができ、例えば、ネットワークデバイスは端末デバイスにSSBを設定することができ、SSBがパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0171】
一実現形態では、パスロス電力補償値を計算するための信号情報はPUSCHに関連するリファレンス信号を含むことができる。なお、異なるPUSCHは異なるリファレンス信号に関連付けることができ、リファレンス信号はSSBであってもよい。例えば、
図3に示すように、PUSCH-0、PUSCH-1、PUSCH-2、PUSCH-3にそれぞれ関連するリファレンス信号SSB-0、SSB-1、SSB-2、SSB-3があり、端末デバイスがPUSCH-1を採用して送信するとき、PUSCH-1に関連するSSB-1はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0172】
一実現形態では、パスロス電力補償値を計算するための信号情報はPUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号を含むことができる。なお、異なるPUSCHに対応する疑似コロケーション関係があるリファレンス信号は異なり、リファレンス信号はSSBであってもよい。例えば、引き続き
図3を例として、PUSCH-0、PUSCH-1、PUSCH-2、PUSCH-3とそれぞれ疑似コロケーション関係があるリファレンス信号SSB-0、SSB-1、SSB-2、SSB-3があり、端末デバイスがPUSCH-1を採用して送信するとき、PUSCH-1と疑似コロケーション関係があるSSB-1はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。
【0173】
選択的に、初期電力成分値の設定情報は、設定された公称電力成分値と、設定された端末固有の電力成分値と、設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0174】
一実現形態では、ネットワークデバイスは端末デバイスに設定シグナリングを送信することができ、設定シグナリングは、公称電力成分値と、端末固有の電力成分値と、初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを設定するために使用され、これによって設定シグナリングが初期電力成分値の設定情報を取得するために使用される。
【0175】
一実現形態では、ネットワークデバイスが端末デバイスに設定シグナリングを送信せず、この時に端末デバイスは前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを取得して初期電力成分値の設定情報とすることができる。なお、本出願の実施例では、ランダムアクセスプロセスはあまり限定されず、例えば、2-stepランダムアクセスチャネル(Random Access Channel、RACH)、4-step RACHなどを含むが、これらに限定されない。
【0176】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含むことができる。例えば、指示ビットのサイズは1ビット(bit)であってもよく、指示ビットの値が0である場合、累積電力調整値の採用を指示し、指示ビットの値が1である場合、絶対電力調整値をの採用を指示する。
【0177】
選択的に、累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送(Configured Grant Small Data Transmission、CG-SDT)の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。これにより、累積電力調整を許可する指示情報が、累積電力調整がCG-SDTのPUSCHに使用されることを指示することを限定することができる。
【0178】
選択的に、動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0179】
選択的に、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含むと決定する。
【0180】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値がパスロス電力補償値を含むと決定する。この時に電力制御情報はパスロス補償電力値を計算するための信号情報を含み、パスロス電力補償値はパスロス補償電力値を計算するための信号情報に基づいて決定される。
【0181】
選択的に、パスロス補償電力値は、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて決定される。なお、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号はパスロス値を測定するために使用され、パスロス値はパスロス補償電力値を計算するために使用可能である。パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号に識別子を予め設定することで、パスロス補償電力値を計算するための異なるリファレンス信号を区別することができる。ここで、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子は、SSB識別子と、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)識別子と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0182】
選択的に、パスロス補償電力値は、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値とパスロス補償因子との積値に基づいて決定される。ここで、パスロス補償因子は実際の状況に応じて設定することができ、ここではあまり限定されない。
【0183】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が初期電力成分値を含むと決定する。この時に電力制御情報は初期電力成分値の設定情報を含み、初期電力成分値は初期電力成分値の設定情報に基づいて決定することができる。選択的に、初期電力成分値は初期電力成分値の設定情報内の初期電力成分値に基づいて決定することができる。または、初期電力成分値は初期電力成分値の設定情報内の公称電力成分値と端末固有の電力成分値との合計値に基づいて決定することができる。
【0184】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値を含むと決定する。この時に電力制御情報は累積電力調整を許可するか否かの指示情報を含み、動的電力調節値は累積電力調整を許可するか否かの指示情報に基づいて決定することができる。
【0185】
選択的に、動的電力調節値が絶対電力値である場合、絶対電力値はネットワークデバイスの伝送電力制御(Transmit Power Control、TPC)命令に基づいて決定することができる。ネットワークデバイスは端末デバイスにTPC命令を送信することができ、TPC命令は絶対電力値を決定するために使用される。例えば、TPC命令は絶対電力値の指示情報を運ぶことができ、指示情報が絶対電力値の調整値を含むが、これに限定されず、絶対電力値はTPC命令内の絶対電力値の調整値に基づいて決定することができる。
【0186】
選択的に、動的電力調節値が累計電力値である場合、累計電力値は前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている絶対電力値との合計値に基づいて決定される。
【0187】
選択的に、端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たし、動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値である。ここで、動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値であることは、今回伝送されている動的電力調節値が前回伝送された動的電力調節値であることを意味する。ここで、第1の予め設定された条件は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば、第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。これにより、端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たしている場合、動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値である。
【0188】
選択的に、端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たし、動的電力調節値は初期化処理を行った後の値である。ここで、動的電力調節値は初期化処理を行った後の値であることは、今回伝送されている動的電力調節値が初期値であることを意味する。ここで、初期値は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば0に設定することができる。これにより、端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たしている場合、動的電力調節値は初期化処理を行った後の値である。
【0189】
一実現形態では、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値が動的電力付加値を含むと決定する。この時に電力制御情報は動的電力付加値の設定情報を含み、動的電力付加値は動的電力付加値の設定情報に基づいて決定することができる。
【0190】
選択的に、動的電力付加値は毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて決定される。
【0191】
選択的に、動的電力付加値は端末デバイスが第2の予め設定された条件を満たしている場合に決定される。これにより、この方法は端末デバイスが第2の予め設定された条件を満たしている場合、動的電力付加値を決定することができ、この時にPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値は動的電力付加値を含み、逆に、第2の予め設定された条件を満たさない場合、動的電力付加値を決定しなく、この時にPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値は動的電力付加値を含まない。
【0192】
ここで、第2の予め設定された条件は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば、第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0193】
選択的に、伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(Configured Grant、CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(Hybrid Automatic Repeat ReQuest、H・BR>`RQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送すると、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0194】
選択的に、端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たし、動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値である。ここで、動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値であることは、今回伝送されている動的電力付加値が前回伝送された動的電力付加値であることを意味する。ここで、第3の予め設定された条件は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば、第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。これにより、端末デバイスが第3の予め設定された条件が満たされている場合、動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値である。
【0195】
選択的に、端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たし、動的電力付加値は初期化処理を行った後の値である。ここで、動的電力付加値は初期化処理を行った後の値であることは、今回伝送されている動的電力付加値が初期値であることを意味する。ここで、初期値は実際の状況に基づいて設定することができ、例えば0に設定することができる。これにより、端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たしている場合、動的電力付加値は初期化処理を行った後の値である。
【0196】
本出願の実施例に係る電力パラメータを決定する方法によれば、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用される。これにより、ネットワークデバイスは端末デバイスにPUSCHでの電力制御情報を送信することができ、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用され、これにより、端末デバイスはPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0197】
上記の本出願によって提案される実施例では、それぞれネットワークデバイス、端末デバイスの観点から本出願の実施例によって提案される方法を説明した。上記の本出願の実施例によって提案される方法における各機能を実現するために、ネットワークデバイスと端末デバイスは、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュールを含むことができ、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成プラスソフトウェアモジュールの形態で上記各機能を実現することができる。上記の各機能のうちのある機能は、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成プラスソフトウェアモジュールの形態で実行することができる。
【0198】
図7は本出願の実施例によって提供される電力パラメータを決定する装置の概略構成図である。
【0199】
図7に示すように、この電力パラメータを決定する装置700は、送受信モジュール701と処理モジュール702とを含み、ここで、
送受信モジュール701は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、
処理モジュール702は、前記電力制御情報に基づいて前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。
【0200】
一実現形態では、前記送受信モジュール701は、具体的に、ネットワークデバイスから送信された前記PUSCHでの電力制御情報を受信するか、またはプロトコル規約に基づいて前記PUSCHでの電力制御情報を取得する。
【0201】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0202】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0203】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0204】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0205】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、前記ネットワークデバイスによって設定された公称電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された端末固有の電力成分値と、前記ネットワークデバイスによって設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0206】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0207】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0208】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0209】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて、前記パスロス補償電力値を決定する。
【0210】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて前記絶対電力値を決定する。
【0211】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて、前記累計電力値を決定する。
【0212】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、第1の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力調節値に対してロールバック処理を行う。
【0213】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0214】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて、前記動的電力付加値を決定する。
【0215】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、第2の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値を決定する。
【0216】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0217】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0218】
一実現形態では、前記処理モジュール702は、具体的に、第3の予め設定された条件が満たされている場合、前記動的電力付加値に対してロールバック処理を行う。
【0219】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0220】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する装置は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を取得し、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定する。これにより、端末デバイスは、電力制御情報に基づいてPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定することで、PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0221】
図8は、本出願の実施例によって提供される別の電力パラメータを決定する装置の概略構成図である。
【0222】
図8に示すように、この電力パラメータを決定する装置800は、送受信モジュール801を含み、ここで、
送受信モジュール801は、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、前記電力制御情報は、前記PUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するためのものである。
【0223】
一実現形態では、前記PUSCHはコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送のためのPUSCHである。
【0224】
一実現形態では、前記電力制御情報は、パスロス補償電力値を計算するための信号情報と、初期電力成分値の設定情報と、累積電力調整を許可するか否かの指示情報と、動的電力付加値の設定情報と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0225】
一実現形態では、前記電力調整値は、パスロス補償電力値と、初期電力成分値と、累計電力値または絶対電力値を含む動的電力調節値と、動的電力付加値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0226】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値を計算するための信号情報は、同期信号ブロック(SSB)と、前記PUSCHに関連するリファレンス信号と、前記PUSCHと疑似コロケーション関係があるリファレンス信号と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0227】
一実現形態では、前記初期電力成分値の設定情報は、設定された公称電力成分値と、設定された端末固有の電力成分値と、設定された初期電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された公称電力成分値と、前回のランダムアクセスプロセスで使用された初期電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている公称電力成分値と、現在のランダムアクセスプロセスで使用されている初期電力成分値と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0228】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は、累積電力調整値または絶対電力調整値の採用を指示するための指示ビットを含む。
【0229】
一実現形態では、前記動的電力付加値の設定情報は、毎回付加した電力値と、電力付加の最大回数と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0230】
一実現形態では、前記累積電力調整を許可するか否かの指示情報は累積電力調整を許可する指示情報であり、前記累積電力調整を許可する指示情報は、累積電力調整がコンフィギュアドグラントスモールデータ伝送の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に使用されることを指示する。
【0231】
一実現形態では、前記パスロス補償電力値は、パスロス補償電力値を計算するためのリファレンス信号の識別子に対応するリファレンス信号で測定されたパスロス値に基づいて決定される。
【0232】
一実現形態では、前記絶対電力値は前記ネットワークデバイスの伝送電力制御(TPC)命令に基づいて決定される。
【0233】
一実現形態では、前記累計電力値は前回伝送された動的電力調節値と現在伝送されている前記絶対電力値との合計値に基づいて決定される。
【0234】
一実現形態では、前記端末デバイスが第1の予め設定された条件を満たし、前記動的電力調節値はロールバック処理を行った後の値である。
【0235】
一実現形態では、前記第1の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0236】
一実現形態では、前記動的電力付加値は毎回付加した電力値と電力付加の回数との積に基づいて決定される。
【0237】
一実現形態では、前記動的電力付加値は前記端末デバイスが第2の予め設定された条件を満たしている場合に決定される。
【0238】
一実現形態では、前記第2の予め設定された条件は伝送されたデータを再送することを含む。
【0239】
一実現形態では、前記伝送されたデータを再送することは、前回の伝送と同じコンフィギュアドグラント(CG)リソースのPUSCHで、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じハイブリッド自動再送(HARQ)プロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、前回の伝送と同じCGリソースのPUSCHで、前回の伝送と同じHARQプロセスを使用して、伝送されたデータを再送することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0240】
一実現形態では、前記端末デバイスが第3の予め設定された条件を満たし、前記動的電力付加値はロールバック処理を行った後の値である。
【0241】
一実現形態では、前記第3の予め設定された条件は、接続解除メッセージが受信されていることと、接続拒否メッセージが受信されていることと、アイドル状態に入る指示情報が受信されていることと、前記ネットワークデバイスから送信された、データの受信に成功したフィードバック情報が受信されていることと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0242】
本出願によって提案される電力パラメータを決定する装置は、端末デバイスに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)での電力制御情報を送信し、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用される。これにより、ネットワークデバイスは端末デバイスにPUSCHでの電力制御情報を送信することができ、電力制御情報がPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値を決定するために使用され、これにより、端末デバイスはPUSCHでの送信電力に対応する電力調整値に基づいてPUSCHでの送信電力を調整し、PUSCHでの送信電力を柔軟で正確に調整することができ、PUSCHでの端末デバイスの送信信頼性を保障し、端末デバイスのエネルギー消費を節約するのに役立つ。
【0243】
図9は本出願の実施例によって提案される通信装置900の概略構成図である。通信装置900は、ネットワークデバイスであってもよいし、端末デバイスであってもよいし、ネットワークデバイスが上記方法を実現することを支援するチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよいし、端末デバイスが上記方法を実現することを支援するチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよい。この装置は、上記方法の実施例で説明された方法を実現するために使用されることができる。具体的には、上記方法の実施例の説明を参照することができる。
【0244】
通信装置900は、1つまたは複数のプロセッサ901を含むことができる。プロセッサ901は、汎用プロセッサまたは専用プロセッサなどであってよい。例えば、ベースバンドプロセッサや中央プロセッサであってもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルと通信データとを処理するために使用されることができ、中央処理ユニットは、通信装置(例えば、基地局、ベースバンドチップ、端末デバイス、端末デバイスチップ、DUまたはCUなど)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理するために使用されることができる。
【0245】
選択的に、通信装置900にはコンピュータプログラム904が記憶可能である1つまたは複数のメモリ902がさらに含まれることができる、通信装置900が上記方法の実施例で説明された方法を実行するように、プロセッサ901は、コンピュータプログラム904を実行する。選択的に、メモリ902にはデータが記憶されることができる。通信装置900とメモリ902は、個別に設けられてもよく、統合されてもよい。
【0246】
選択的に、通信装置900は、トランシーバ905、及びアンテナ906をさらに含むことができる。トランシーバ905は、送受信機能を実現し、送受信ユニット、トランシーバ、または送受信回路などと呼ぶことができる。トランシーバ905は、受信機と送信機とを含むことができ、受信機は受信機能を実現するための受信機または受信回路などと呼ばれることができ、送信機は、送信機能を実現するための送信機または送信回路などと呼ばれることができる。
【0247】
選択的に、通信装置900には、1つまたは複数のインターフェース回路907をさらに含まれることができる。インターフェース回路907は、コード命令を受信し、プロセッサ901に伝送するために使用される。プロセッサ901は、上記方法の実施例で説明された方法を通信装置900に実行させるためにコード命令を実行する。
【0248】
通信装置900は端末デバイスであり、プロセッサ901は
図2のステップS202、
図4のステップS402などを実行し、トランシーバ905は
図2のステップS201、
図4のステップS401などを実行する。
【0249】
通信装置900はネットワークデバイスであり、トランシーバ905は
図6のステップS601などを実行する。
【0250】
一実施形態では、プロセッサ901には、受信および送信機能を実現するためのトランシーバが含まれることができる。例えば、このトランシーバは、送受信回路であってもよいし、インターフェースであってもよいし、インターフェース回路であるもよい。受信と送信機能を実現するための送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、別々であってもよく、統合されていてもよい。上記送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、コード/データの読み書きのために使用されるか、または、上記送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、信号の伝送または伝達のために使用されることができる。
【0251】
一実現形態では、プロセッサ901にはコンピュータプログラム903が記憶されてもよく、コンピュータプログラム903がプロセッサ901上で実行すると、上記方法の実施例で説明された方法を通信装置900に実行させることができる。コンピュータプログラム903は、プロセッサ901内に硬化する可能性があり、この場合、プロセッサ901はハードウェアによって実現される可能性がある。
【0252】
一実施形態では、通信装置900は、上記方法の実施例における送信または受信または通信の機能を実現可能である回路を含むことができる。本出願で説明されたプロセッサとトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログ(IC)、無線周波数集積回路(RFIC)、ハイブリッド信号(IC)、専用集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、プリント基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに実現されることができる。このプロセッサとトランシーバは、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor,CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor,NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor,PMOS)、バイポーラ接合型トランジスタ(bipolar junction transistor,BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウム砒素(GaAs)などの様々なICプロセス技術で製造することもできる。
【0253】
上記の実施例で説明された通信装置は、ネットワークデバイスまたは端末デバイスであってもよいが、本出願で説明された通信装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構造は
図9に限定されない。通信装置は独立したデバイスであってもよいし、大きなデバイスの一部であってもよい。例えば通信装置は、
(1)独立した集積回路IC、またはチップ、または、チップシステムやサブシステム、
(2)1つまたは複数のICを有する集合、選択的に、このIC集合がデータ、コンピュータプログラムを記憶するための記憶部を含むことができる集合、
(3)ASIC、例えばモデム(Modem)、
(4)他のデバイスに組み込み可能なモジュール、
(5)受信機、端末機器、スマート端末機器、携帯電話、無線機器、ハンドヘルド、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、
(6)その他など、であってもよい。
【0254】
通信装置がチップやチップシステムであってもよい場合に対して、
図10に示されるチップの概略構成図を参照することができる。
図10に示されるチップはプロセッサ1001とインターフェース1003を含む。ここで、プロセッサ1001の数は1つまたは複数であってもよく、インターフェース1003の数は複数であってもよい。
【0255】
本出願の実施例における端末デバイスの機能を実現するためにチップが使用される場合、
インターフェース1003は
図2のステップS201、
図4のステップS401などを実行するために使用される。
【0256】
本出願の実施例におけるネットワークデバイスの機能を実現するためにチップが使用される場合、
インターフェース1003は
図6のステップS601などを実行するために使用される。
【0257】
選択的に、チップはメモリ1002をさらに含み、メモリ1002は必要なコンピュータプログラムとデータとを記憶するために使用される。
【0258】
当業者はまた、本出願の実施例に記載されたさまざまな例示的な論理ブロック(illustrative logical block)とステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせによって実現できることが理解することができる。このような機能をハードウェアで実現するかソフトウェアで実現するかは、特定のアプリケーションとシステム全体の設計要件次第である。当業者は、それぞれの特定のアプリケーションに対して、様々な方法で実現される機能を使用することができるが、この実現は、本出願の実施例の保護の範囲を超えていると理解されたくない。
【0259】
本出願の実施例は通信システムをさらに提案し、この通信システム、前記実施例における端末デバイス(例えば、前記方法の実施例における端末デバイス)としての通信装置とネットワークデバイスとしての通信装置とを含むか、または、前記実施例における端末デバイス(例えば、前記方法の実施例における端末デバイス)としての通信装置とネットワークデバイスとしての通信デバイスとを含む。
【0260】
本出願は、コンピュータによって実行される場合、上記のいずれかの方法の実施例の機能を実現する命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提案する。
【0261】
本出願は、コンピュータによって実行される場合、上記のいずれかの方法の実施例の機能を実現するコンピュータプログラム製品をさらに提案する。
【0262】
上記の実施例では、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせの全部または一部によって実現されることができる。ソフトウェアを使用して実現される場合に、コンピュータプログラム製品の形態で全体的にまたは部分的に実現されることができる。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータプログラムを含む。本出願の実施例に従ったプロセスまたは機能は、コンピュータ上でコンピュータプログラムをロードして実行するとき、全体的にまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されるか、または1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されることができ、例えば、コンピュータプログラムは、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(digital subscriber line,DSL)または無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波など)を介して、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに伝送されることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよいし、1つまたは複数の利用可能な媒体によって統合されたサーバ、データセンターなどのデータ記憶デバイスを含んでいてもよい。利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートハードディスク(solid state disk,SSD))などであってもよい。
【0263】
当業者であれば、本出願に係る第1、第2等の各種の数字番号は、説明の便宜的な区分のみであり、本出願の実施例の範囲を限定するものではなく、優先順位も示さないことを理解することができる。
【0264】
本出願のうちの少なくとも1つは、1つまたは複数として説明することもでき、複数は、2つ、3つ、4つまたはそれ以上であってもよく、本出願では限定されない。本出願の実施例では、1つの技術的特徴に対して、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、及び「D」等によって当該種類の技術的特徴における技術的特徴を区別し、当該「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、及び「D」に記載の技術的特徴間には前後の順序や大小の順序がない。
【0265】
本出願の各表に示される対応関係は、設定されてもよいし、予め定義されてもよい。各表の情報の値は単なる例であり、他の値として設定することができ、本出願では限定されない。情報と各パラメータとの対応関係を設定するとき、各表に示される対応関係のすべてを設定すべきものではないとは限らない。例えば、本出願の表では、ある行によって示される対応関係が設定されなくてもよい。別の例として、分割、マージなどの適切な変形調整は、上記の表に基づいて行うことができる。上記の各表のタイトルに示されるパラメータの名称は、通信装置が理解可能な他の名称を採用することもでき、そのパラメータの値や表示方式は、通信装置が理解可能な他の値や表示方式を採用することもできる。上記各表は、実現時には、他のデータ構造を採用することもでき、例えば、配列、キュー、コンテナ、スタック、線形テーブル、ポインタ、リンクテーブル、ツリー、図、構造体、クラス、ヒープ、ハッシュリスト、またはハッシュテーブルなどを採用することができる。
【0266】
本出願における予め定義は、定義、予め定義、記憶、予め記憶、予め交渉、予め設定、硬化、または予め焼成として理解することができる。
【0267】
当業者であれば、本明細書に開示された実施例で説明された各例のユニットとアルゴリズムステップと併せて、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせで実現できることを認識することができる。ある機能はいかにハードウェアまたはソフトウェアの方式で実行するかどうかは、技術案の特定の応用と設計制約条件次第である。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲を超えていると考えてはならない。
【0268】
当業者が明らかに分かるように、説明の便宜と簡潔のために、上記に記載のシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、上記方法の実施例における対応プロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0269】
以上、本出願の具体的な実施形態のみであるが、本出願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本出願が開示した技術範囲内では、変更または置換が本出願の保護範囲内に含まれるべきことを容易に想到できる。したがって、本出願の保護範囲は請求項の保護範囲を基準とするべきである。