(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-12
(45)【発行日】2025-02-20
(54)【発明の名称】エレベーター制御装置、エレベーター及びかご内操作盤制御方法
(51)【国際特許分類】
B66B 1/14 20060101AFI20250213BHJP
B66B 1/50 20060101ALI20250213BHJP
B66B 3/00 20060101ALI20250213BHJP
B66B 11/02 20060101ALI20250213BHJP
【FI】
B66B1/14 M
B66B1/14 K
B66B1/50 B
B66B3/00 K
B66B11/02 N
(21)【出願番号】P 2024515268
(86)(22)【出願日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 JP2022017804
(87)【国際公開番号】W WO2023199469
(87)【国際公開日】2023-10-19
【審査請求日】2024-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栗林 優佳
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 秀二
(72)【発明者】
【氏名】土肥 直樹
(72)【発明者】
【氏名】羽鳥 貴大
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-155645(JP,A)
【文献】特開2013-060274(JP,A)
【文献】特開2015-044650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00- 1/52
B66B 3/00- 3/02
B66B 11/00-11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り場に備えられた乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて複数のエレベーターの運行を管理する群管理制御装置による制御に基づいて、前記エレベーターの動作を制御するエレベーター制御装置であって、
前記乗り場行先階登録装置による登録目的階の情報を示す登録目的階情報表示部を有し、前記エレベーターの乗りかご内のスイッチボックス内に設けられたかご内操作盤の動作を制御するかご内操作盤制御部を備え、
前記かご内操作盤制御部は、前記スイッチボックスの開状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御を行
い、
前記スイッチボックスの閉状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御を終了し、
前記登録目的階が、前記乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階ではなく、かつ、前記かご内操作盤への操作によって手動登録された登録目的階であると判定した場合に、前記かご内操作盤に対して、登録目的階の登録をキャンセルする操作が入力された場合における前記登録目的階の登録のキャンセルを実行する
エレベーター制御装置。
【請求項2】
前記かご内操作盤制御部は、前記登録目的階の登録のキャンセルを実行しない場合、前記登録目的階情報表示部の点滅、あるいは、前記乗りかご内のスピーカーからのブザー又はアナウンスの放音によって、前記登録目的階のキャンセルは行えないことを前記かご内操作盤の操作者に報知する
請求項
1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項3】
前記乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて前記エレベーターの運転を制御する運転制御部をさらに備え、
前記運転制御部は、手動登録された前記登録目的階への前記エレベーターの運転の終了後に前記乗りかごのドアを開く場合における戸開時間を、通常の戸開時間である第1の戸開時間よりも長い第2の戸開時間に設定する
請求項
1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項4】
前記運転制御部は、前記第2の戸開時間の満了時であっても、前記乗りかごに設けられたセンサに基づく乗客の降車を検出できていない場合には、前記第2の戸開時間をさらに延長する
請求項
3に記載のエレベーター制御装置。
【請求項5】
前記運転制御部は、前記第2の戸開時間を設定後に前記乗りかごのドアを閉じる場合、前記乗りかご内のスピーカーからのブザー又はアナウンスの放音によって、前記ドアが閉じることを乗客に報知する
請求項
3に記載のエレベーター制御装置。
【請求項6】
前記乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて前記エレベーターの運転を制御する運転制御部をさらに備え、
前記運転制御部は、前記かご内操作盤への操作に基づいて、前記乗りかごを専用運転目的階まで直通で運行させる専用運転モードがオンにされたことを検出した場合、又は、保守運転モードがオンにされたことを検出した場合に、前記乗り場行先階登録装置からの新規呼びの当該乗りかごへの割り当ての受付を中止する
請求項
1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項7】
前記運転制御部は、前記専用運転モードがオフされたことを検出した場合、又は、前記保守運転モードがオフされたことを検出した場合に、前記乗り場行先階登録装置からの新規呼びの当該乗りかごへの割り当ての受付を再開する
請求項
6に記載のエレベーター制御装置。
【請求項8】
前記運転制御部は、前記乗り場行先階登録装置によって登録された既存の登録目的階への前記エレベーターのサービスの完了後に、前記専用運転目的階への前記エレベーターのサービスを実行する
請求項
7に記載のエレベーター制御装置。
【請求項9】
前記運転制御部は、前記乗り場行先階登録装置によって登録された既存の登録目的階への前記エレベーターのサービスの完了後に
、保守運転において使用される保守操作ボタンを前記かご内操作盤に表示させる
請求項
7に記載のエレベーター制御装置。
【請求項10】
乗り場に備えられた乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて複数のエレベーターの運行を管理する群管理制御装置と、前記乗り場行先階登録装置による登録目的階の情報を示す登録目的階情報表示部を有し、前記エレベーターの乗りかご内のスイッチボックス内に設けられたかご内操作盤を含む、前記乗りかご内の装置の動作を制御するエレベーター制御装置と、を備えたエレベーターであって、
前記エレベーター制御装置は、前記スイッチボックスの開状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御を開始するかご内操作盤制御部を備え
、
前記かご内操作盤制御部は、前記スイッチボックスの閉状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御を終了し、
前記登録目的階が、前記乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階ではなく、かつ、前記かご内操作盤への操作によって手動登録された登録目的階であると判定した場合に、前記かご内操作盤に対して、登録目的階の登録をキャンセルする操作が入力された場合における前記登録目的階の登録のキャンセルを実行する
エレベーター。
【請求項11】
前記群管理制御装置は、前記かご内操作盤によって登録された登録目的階と、前記乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階とが一致する場合、前記かご内操作盤が操作された前記乗りかごへの登録目的階の割当て順位を上げる行先階登録処理部を備える
請求項
10に記載のエレベーター。
【請求項12】
前記行先階登録処理部は、前記かご内操作盤によって登録された登録目的階と、前記乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階とが一致しない場合、前記乗り場行先階登録装置からの新規呼びの当該乗りかごへの登録の受付を中止する
請求項
11に記載のエレベーター。
【請求項13】
乗り場に備えられた乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて複数のエレベーターの運行を管理する群管理制御装置による制御に基づいて、前記エレベーターの動作を制御するエレベーター制御装置によるかご内操作盤制御方法であって、
前記乗り場行先階登録装置による登録目的階の情報を示す登録目的階情報表示部を有し、前記エレベーターの乗りかご内のスイッチボックス内に設けられたかご内操作盤の動作を制御するかご内操作盤制御手順を有し、
かご内操作盤制御手順では、前記スイッチボックスの開状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御が行われ
、
前記スイッチボックスの閉状態を検出した場合に、前記登録目的階と対応する前記登録目的階情報表示部を点灯させる制御を終了し、
前記登録目的階が、前記乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階ではなく、かつ、前記かご内操作盤への操作によって手動登録された登録目的階であると判定した場合に、前記かご内操作盤に対して、登録目的階の登録をキャンセルする操作が入力された場合における前記登録目的階の登録のキャンセルが実行される
かご内操作盤制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター制御装置、エレベーター及びかご内操作盤制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、乗り場に行先階登録装置を設けたエレベーターが提供されている。特許文献1には、乗客に携帯され、乗客の利用階床を行先登録階として記憶し、該行先登録階の情報をアンテナに送信するタグと、エレベーター乗り場及びかご内にそれぞれタグからの情報を受信可能なアンテナと、を備えたエレベーターの登録装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のエレベーターの登録装置は、タグを携帯した人が乗り場の検知エリアに入ったときにかご呼びを行うとともに、人がかごの検知エリアに入ったときに行先階登録を行う。そして、該エレベーター制御装置は、アンテナが受信した行先登録階の情報及びかごが到着した階の情報に基づいて乗客の行先階を判別し、判別した行先階に相当する行先階登録釦を点灯し、行先階として登録する。
【0005】
ところで、近年、意匠の観点から、乗りかご内の行先階登録装置(以下、かご内行先階登録装置とも称する)をスイッチボックス内に設置すること等によって、かご内行先階登録装置を乗客の目から隠すことが行われている。このような、スイッチボックス内等に設置されたかご内行先階登録装置を対象として、特許文献1に記載の制御が行われた場合、行先階の登録が行われる毎に行先階登録ボタンが点灯する。そして、点灯している行先階登録ボタンの光がスイッチボックスから漏れた場合、この光が、かご内行先階登録装置の存在を知らない乗客に、違和感や不安感などを与えてしまう可能性がある。
【0006】
また、スイッチボックス内のかご内行先階登録装置は、例えば、エレベーターが設置されたビルの管理者や保守作業員によって操作されることが想定される。ところが、例えば、該かご内行先階登録装置を管理者や保守作業員などが操作したことによって、停止予定の行先階の登録内容が打ち消されてしまった場合、乗りかご内の乗客が登録した行先階にエレベーターが到着しない事態が発生してしまう。
【0007】
本発明は、上記の状況を考慮してなされたものである。本発明の目的は、乗り場行先階登録装置と、スイッチボックス内に設けられたかご内行先階登録装置と、の両方を有するエレベーターにおける、不都合又は不具合の発生を防ぐことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明に係るエレベーター制御装置は、乗り場に備えられた乗り場行先階登録装置によって登録された行先階の情報に基づいて複数のエレベーターの運行を管理する群管理制御装置による制御に基づいて、エレベーターの動作を制御するエレベーター制御装置であって、乗り場行先階登録装置による登録目的階の情報を示す登録目的階情報表示部を有し、エレベーターの乗りかご内のスイッチボックス内に設けられたかご内操作盤の動作を制御するかご内操作盤制御部を備える。そして、かご内操作盤制御部は、スイッチボックスの開状態を検出した場合に、登録目的階と対応する登録目的階情報表示部を点灯させる制御を行い、スイッチボックスの閉状態を検出した場合に、登録目的階と対応する登録目的階情報表示部を点灯させる制御を終了し、登録目的階が、乗り場行先階登録装置によって登録された登録目的階ではなく、かつ、かご内操作盤への操作によって手動登録された登録目的階であると判定した場合に、かご内操作盤に対して、登録目的階の登録をキャンセルする操作が入力された場合における登録目的階の登録のキャンセルを実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乗り場行先階登録装置と、スイッチボックス内に設けられたかご内操作盤と、の両方を有するエレベーターにおける、スイッチボックスからの光漏れ等の不都合又は不具合の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るエレベーターシステムの全体構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る乗り場における乗り場行先階登録装置の設置例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るエレベーター制御装置及び群管理制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態の実施例1に係るエレベーターシステムによるかご内操作盤の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態の実施例2に係るエレベーターシステムによるかご内操作盤の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態の実施例3に係るエレベーターシステムによるかご内操作盤の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態の実施例4に係るエレベーターシステムによるかご内操作盤の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態の実施例5に係るエレベーターシステムによるかご内操作盤の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)の例について、添付図面を参照しながら説明する。本発明は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値等は例示である。また、本明細書及び図面において、同一の構成要素又は実質的に同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付することとし、重複する説明は省略する。
【0012】
<エレベーターシステムの構成>
まず、
図1を参照して、本実施形態に係るエレベーターシステム100の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエレベーターシステム100の全体構成図である。
【0013】
図1に示すように、エレベーターシステム100は、エレベーター1_1~1_n(nは2以上の自然数)と、エレベーター制御装置2_1~2_nと、群管理制御装置3と、入出力メイン処理装置4と、乗り場行先階登録装置5_1~5_m(mは2以上の自然数)と、を含む。
【0014】
なお、以下の説明において、エレベーター1_1~1_nを個別に識別する必要がない場合には、これらをエレベーター1と総称し、エレベーター制御装置2_1~2_nを個別に識別する必要がない場合には、これらをエレベーター制御装置2と総称する。また、乗り場行先階登録装置5_1~5_mを個別に識別する必要がない場合には、これらを乗り場行先階登録装置5と総称する。
【0015】
[エレベーター]
エレベーター1の構成については、エレベーター1_1を例に挙げて説明する。エレベーター1_2~1_nの構成は、エレベーター1_1と同一であるため、ここではこれらの説明は省略する。
【0016】
エレベーター1_1は、乗りかご10_1を備える。乗りかご10_1は、建物内に形成された不図示の昇降路内を、人や荷物などを乗せて昇降する。乗りかご10_1の天面には、端部にカウンターウェート11_1が設けられた主ロープ12_1が接続され、主ロープ12_1は、巻上機13_1及びそらせ車14_1に巻き掛けられている。そして、巻上機13_1の動作がエレベーター制御装置2_1によって制御されることにより、乗りかご10_1は昇降路内を昇降する。なお、以下の説明において、乗りかご10_1~10_nを個別に識別する必要がない場合には、これらを乗りかご10と総称する。
【0017】
乗りかご10_1は、ドア101_1と、ドア101_1の右上端部分に設けられた行先階表示装置102_1と、かご内行先階登録装置103_1と、を有する。行先階表示装置102_1は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electronic Luminescent)等よりなるパネルで構成され、乗りかご10_1が停止予定の行先階として登録されている階床の情報などを表示する。
【0018】
かご内行先階登録装置103_1は、表示部110_1と、開ボタン111_1と、閉ボタン112_1と、スイッチボックス113_1と、スイッチボックス113_1内に格納されたかご内操作盤114_1と、を備える。
【0019】
表示部110_1は、例えば、LCD又は有機EL等よりなるパネルで構成され、乗りかご10_1の昇降方向を示す矢印等の情報を表示する。スイッチボックス113_1は、不図示の鍵穴に鍵が差し込まれることにより施錠又は解錠されるボックスである。
【0020】
かご内操作盤114_1は、例えばタッチパネルで構成され、行先階ボタン(登録目的階情報表示部の一例)を表示するとともに、乗客の指の接触を検出する。そして、かご内操作盤114_1は、乗客の指の接触が検知された行先階の情報を、エレベーター制御装置2_1に送信する。また、かご内操作盤114_1は、エレベーター制御装置2_1の制御に基づいて、乗り場行先階登録装置5によって登録された登録目的階と対応する行先階ボタンを点灯する。
【0021】
以下の説明において、スイッチボックス113_1~113_nを個別に識別する必要がない場合には、これらをスイッチボックス113と総称し、かご内操作盤114_1~114_nを個別に識別する必要がない場合には、これらをかご内操作盤114と総称する。
【0022】
また、かご内操作盤114_1内には、専用運転モードのON/OFFを切り替える専用スイッチ115_1や、保守運転モードのON/OFFを切り替える保守スイッチ116_1なども設けられる。専用運転は、専用運転の目的階(以下、専用運転目的階とも称する)に設定された階床まで乗りかご10_1を直通させる運転であり、専用運転においては、乗りかご10_1は、専用運転目的階以外の階床には停止しない。
【0023】
保守運転は、保守作業員によるエレベーター1の保守作業時に実行される運転であり、保守運転においては、保守作業員の操作に基づく運転や、エレベーター1の自動診断運転などが行われる。スイッチボックス113_1の施錠又は解錠、かご内操作盤114_1の操作は、保守作業員又は建物の管理者等によって行われる。以下の説明において、専用スイッチ115_1~115_nを個別に識別する必要がない場合にはこれらを専用スイッチ115と総称し、保守スイッチ116_1~116_nを個別に識別する必要がない場合には、これらを保守スイッチ116と総称する。
【0024】
[エレベーター制御装置]
エレベーター制御装置2_1~2_nは、群管理制御装置3による制御に基づいて、それぞれ、エレベーター1_1~1_nの昇降動作、ドア101_1~101_nの開閉動作、行先階表示装置102_1~102_nの表示動作等を制御する。エレベーター制御装置2_1~2_nは、かご内操作盤制御部21_1~1_nと、運転制御部22_1~22_nと、を有する。なお、以下の説明において、かご内操作盤制御部21_1~1_nを個別に識別する必要がない場合には、これらをかご内操作盤制御部21と総称し、運転制御部22_1~22_nを個別に識別する必要がない場合には、これらを運転制御部22と総称する。
【0025】
かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114のタッチパネルの点灯・消灯動作、かご内操作盤114に行先階ボタンや保守操作ボタン等を表示させる制御等を行う。
【0026】
運転制御部22は、群管理制御装置3の運行制御部32からの制御に基づいて、又は、入出力メイン処理装置4から入力される乗り場行先階登録装置5からの行先階の情報に基づいて、エレベーター1の運転を制御する。例えば、行先階として登録された目的階までエレベーターを運行させて戸開する(サービスを提供する)制御等を行う。
【0027】
また、運転制御部22は、乗りかご10内に設けられた不図示の荷重センサやドア光電装置などによる検出結果に基づいて、乗りかご10からの乗客の降車又は乗りかご10への乗客の乗車の有無を判定し、該判定結果に基づいてドア101の開閉動作を制御することも行う。
【0028】
さらに、本実施形態では、エレベーター制御装置2のかご内操作盤制御部21及び/又は運転制御部22は、以下(1)~(4)の各制御を行う。
【0029】
(1)スイッチボックス113の開状態の検出時にかご内操作盤114を点灯させ、スイッチボックス113の閉状態の検出後にかご内操作盤114を消灯させる制御(実施例1~4)
(2)専用運転モードがONである場合における、乗り場行先階登録装置5からの新規呼びの割り当て実行又は非実行の切り替え制御(実施例1:
図4参照)
(3)保守運転モードがONである場合における、乗り場行先階登録装置5からの新規呼びの割り当て実行又は非実行の切り替え制御(実施例2:
図5参照)
(4)かご内操作盤114への操作に基づき行先階が登録された後において、該行先階の登録キャンセル動作を受付又は却下する制御(実施例4:
図7参照)
(5)スイッチボックス113が解錠された状態におけるドア101の戸開時間の調整制御(実施例5:
図8参照)
【0030】
上記(1)及び(2)の制御(実施例1)については後述の
図4を参照して詳述し、上記(3)の制御(実施例2)については後述の
図5を参照して詳述する。上記(4)の制御(実施例4)については後述の
図7を参照して詳述し、(5)の制御(実施例5)については後述の
図8を参照して詳述する。
【0031】
[群管理制御装置]
群管理制御装置3は、行先階登録処理部31と、運行制御部32と、を備える。行先階登録処理部31は、乗り場行先階登録装置5又はかご内行先階登録装置103から送信された行先階の情報と、各エレベーター1の運行情報とに基づいて、適切なエレベーター1に呼びを割り当てる(行先階を登録する)処理を行う。また、行先階登録処理部31は、かご内操作盤114への操作を介して手動で登録された行先階と、乗り場行先階登録装置5から登録された行先階とが一致する場合に、行先階が手動登録されたエレベーター1への呼びの割当て優先順位を上げる制御(実施例3:
図6参照)も行う。
【0032】
運行制御部32は、行先階登録処理部31による登録情報に基づいて、行先階として登録された目的階までエレベーター1を運行させる制御、専用運転又は保守運転時におけるエレベーター1の運行制御等を行う。
【0033】
[入出力メイン処理装置]
入出力メイン処理装置4は、乗り場行先階登録装置5_1~5_mのそれぞれから送信された行先階の情報を群管理制御装置3に送信する制御や、群管理制御装置3によって割り当てられたエレベーターの情報を受信し、乗り場行先階登録装置5_1~5_mの表示内容を送信する処理などを行う。
【0034】
[乗り場行先階登録装置]
乗り場行先階登録装置5_1~5_mは、乗り場に設置され、利用者によって選択された、又は、利用者が所持するIC(Integrated Circuit)カードや携帯端末などから読み取った行先階の情報を、入出力メイン処理装置4を介して、群管理制御装置3又はエレベーター1に送信する。
【0035】
<乗り場行先階登録装置の設置例>
次に、
図2を参照して、乗り場における乗り場行先階登録装置5の設置例について説明する。
図2は、乗り場Pにおける乗り場行先階登録装置5の設置例を示す図である。
【0036】
図2に示す例では、乗り場Pの入り口近傍に乗り場行先階登録装置5_1及び5_2が設置され、エレベーター1_1とエレベーター1_2との間に乗り場行先階登録装置5_3が設置され、エレベーター1_2とエレベーター1_3との間に乗り場行先階登録装置5_4が設置されている。利用者は、いずれかの乗り場行先階登録装置5を操作することにより、又は、自身の利用階が登録されたICカードや携帯端末などを乗り場行先階登録装置5の不図示の読取部にかざすことにより、所望の階を行先階に登録することができる。
【0037】
<計算機のハードウェア構成例>
次に、本実施形態に係るエレベーターシステム100のエレベーター制御装置2及び群管理制御装置3の各機能を実現するためのハードウェア構成について、
図3を参照して説明する。
図3は、エレベーター制御装置2及び群管理制御装置3のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0038】
計算機200は、いわゆるコンピューターとして用いられるハードウェアである。計算機200は、バスBにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202及びRAM(Random Access Memory)203を備える。さらに、計算機200は、不揮発性ストレージ204及びネットワークインターフェース205を備える。
【0039】
CPU201は、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM202から読み出して実行する。なお、計算機200は、CPU201の代わりに、MPU(Micro-Processing Unit)等の処理装置を備えてもよい。RAM203には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
【0040】
不揮発性ストレージ204としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。この不揮発性ストレージ204には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、計算機200を機能させるためのプログラムが記録される。
【0041】
なお、プログラムは、ROM202に記憶されてもよい。つまり、不揮発性ストレージ204又はROM202は、コンピューターによって実行されるプログラムを格納した、コンピューター読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。
【0042】
ネットワークインターフェース205には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、LAN等のネットワーク又は通信線を介して外部装置との間で各種のデータを送受信することが可能である。
【0043】
<実施例1>
次に、
図4を参照して、本実施形態の実施例1に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御方法について説明する。
図4は、本実施形態の実施例1に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0044】
まず、エレベーター制御装置2のかご内操作盤制御部21(
図1参照)は、スイッチボックス113が解錠されたか否かを判定する(ステップS1)。なお、本実施形態のように、かご内操作盤114がタッチパネルで構成される場合、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113が解錠されたか否かの判定の代わりに、かご内操作盤114への操作が入力されたか否かの判定を行ってもよい。つまり、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113の解錠、又は、タッチパネルで構成されるかご内操作盤114への操作の入力を、スイッチボックス113の開状態として検出することができる。
【0045】
ステップS1で、スイッチボックス113は解錠されていないと判定された場合(ステップS1がNO判定の場合)、かご内操作盤114の消灯状態を維持し(ステップS2)、処理を終了する。すなわち、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯せずに本処理を終了する。一方、スイッチボックス113は解錠されたと判定された場合(ステップS1がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯する(ステップS3)。
【0046】
次いで、かご内操作盤制御部21は、専用スイッチ115がONに切り替えられたか否かを判定する(ステップS4)。専用スイッチ115がONされると、エレベーター1は専用運転モードで制御される。ステップS4で、専用スイッチ115はONに切り替えられていないと判定された場合(ステップS4がNO判定の場合)、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、新規に又は既に行先階として登録された目的階(以下、登録目的階とも称する)へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS5)。
【0047】
次いで、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113は施錠されたか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6で、スイッチボックス113は施錠されていないと判定された場合(ステップS6がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS4に戻って判定を行う。一方、ステップS6で、スイッチボックス113は施錠されたと判定された場合(ステップS6がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を消灯する(ステップS7)。つまり、かご内操作盤制御部21は、乗り場行先階登録装置5による登録内容に連動させてかご内操作盤114の行先階ボタンを点灯させる制御を終了する。
【0048】
なお、かご内操作盤制御部21は、ステップS6において、スイッチボックス113の施錠の代わりに、かご内操作盤114の無操作時間が所定の閾値時間継続したことを検出してもよい。つまり、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113の施錠、又は、所定の閾値時間を超えるかご内操作盤114への無操作時間を、スイッチボックス113の閉状態として検出することができる。
【0049】
ステップS4で、専用スイッチ115はONされたと判定された場合(ステップS4がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、乗り場行先階登録装置5から新規に送られる呼びの当該エレベーター1への割り当ての受付を中止する制御を行う(ステップS8)。次いで、エレベーター制御装置2の運転制御部22(
図1参照)は、既存の登録目的階へのサービスを実行する(ステップS9)。次いで、かご内操作盤制御部21は、既存の登録目的階はまだあるか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10で、既存の登録目的階はまだあると判定された場合(ステップS10がYES判定の場合)、運転制御部22は、ステップS9の処理を行う。すなわち、既存の登録目的階へのサービスを実行する。
【0050】
一方、ステップS10で、既存の登録目的階はもうないと判定された場合(ステップS10がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、専用運転目的階は登録されたか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、かご内操作盤114への操作によって、所定の階が専用運転の行先階に設定されたか否かを判定する。ステップS10で、専用運転目的階は登録されていないと判定された場合(ステップS11がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS11の判定を繰り返す。
【0051】
一方、ステップS11で専用運転目的階は登録されたと判定された場合(ステップS11がYES判定の場合)、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、専用運転目的階へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS12)。次いで、かご内操作盤制御部21は、専用スイッチ115はOFFされたか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13で、専用スイッチ115はOFFされていないと判定された場合(ステップS13がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS13の判定を繰り返す。
【0052】
一方、ステップS13で、専用スイッチ115はOFFされたと判定された場合(ステップS13がYES判定の場合)、エレベーター制御装置2は、乗り場行先階登録装置5からの新規の呼びの当該エレベーター1への割当てを再開する(ステップS14)。次いで、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、新規の登録目的階へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS15)。
【0053】
次いで、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113は施錠されたか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16で、スイッチボックス113は施錠されていないと判定された場合(ステップS16がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS15に戻って処理を行う。一方、ステップS16で、スイッチボックス113は施錠されたと判定された場合(ステップS16がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS7の処理を行う。すなわち、かご内操作盤114を消灯する。そして、ステップS7の処理後、エレベーターシステム100によるかご内制御盤の制御処理は終了する。
【0054】
上述した実施例1では、かご内操作盤114の点灯又は消灯動作は、それぞれ、スイッチボックス113の解錠動作又は施錠動作と対応付けられている。もしくは、かご内操作盤114の点灯又は消灯動作は、タッチパネルで構成されるかご内操作盤114への接触動作、又は、所定の閾値時間を超えるかご内操作盤114への無操作時間と対応付けられている。それゆえ、実施例1によれば、スイッチボックス113が閉じている間は、乗り場行先階登録装置5による登録内容と連動して行先階ボタンが点灯することもなくなる。したがって、乗りかご10内の乗客が何もしていないのにスイッチボックス113から光が漏れたりすることがなくなるため、乗客に違和感や不安感などを与えずに済む。また、この制御を行うためにセンサ等を新たに設ける必要が無いため、エレベーター1の部品点数及び製造コストの増大を防ぐことができる。
【0055】
また、上述した実施例1では、専用スイッチ115がONにされている間は、当該乗りかご10への乗り場からの新規呼びは登録されないため、専用運転中に呼びのあった乗り場に乗りかご10が停止してしまうことを防ぐことができる。また、専用スイッチ115がONにされた場合であっても、既存の乗り場の呼び登録がある場合には当該乗りかご10の登録目的階へのサービスは実行され、該サービスの実行後に専用運転が実行される。それゆえ、実施例1によれば、既に呼びが登録済みである階床にエレベーター1が停止しない事態の発生を防ぐことができる。また、実施例1によれば、専用運転の実行前に既存の登録目的階へのサービスが実行されるため、専用運転が先に実行されることによって乗りかご10に乗車中の乗客を不要に待たせてしまう事態の発生を防ぐことができる。
【0056】
さらに、上述した実施例1では、専用スイッチ115がOFFされた場合には、当該乗りかご10への乗り場行先階登録装置5からの新規の呼びの割り当ての受付が再開される。それゆえ、実施例1によれば、専用スイッチ115の操作が行われたエレベーター1以外のエレベーター1に負荷が継続的に集中してしまうことを防ぐことができる。
【0057】
なお、かご内操作盤114がタッチパネルではなく、通常の操作盤として構成される場合には、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113の解錠又は施錠に連動して、かご内操作盤114の行先階ボタンを点灯又は消灯させる制御を行う。なお、かご内操作盤制御部21が、スイッチボックス113の解錠の検出時に点灯させる行先階ボタンは、乗り場行先階登録装置5によって登録された登録目的階と対応する行先階ボタンである。
【0058】
<実施例2>
次に、
図5を参照して、本実施形態の実施例2に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御方法について説明する。
図5は、本実施形態の実施例2に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0059】
まず、エレベーター制御装置2のかご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113が解錠されたか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で、スイッチボックス113は解錠されていないと判定された場合(ステップS21がNO判定の場合)、かご内操作盤114の消灯状態を維持し(ステップS22)、本処理を終了する。すなわち、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯せずに本処理を終了する。一方、スイッチボックス113は解錠されたと判定された場合(ステップS21がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯する(ステップS23)。
【0060】
次いで、かご内操作盤制御部21は、保守スイッチ116がONに切り替えられたか否かを判定する(ステップS24)。保守スイッチ116がONされると、エレベーター1は保守運転モードで制御される。ステップS24で、保守スイッチ116はONに切り替えられていないと判定された場合(ステップS24がNO判定の場合)、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、新規又は既存の登録目的階へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS25)。
【0061】
次いで、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113は施錠されたか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26で、スイッチボックス113は施錠されていないと判定された場合(ステップS26がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS24に戻って判定を行う。一方、ステップS26で、スイッチボックス113は施錠されたと判定された場合(ステップS26がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を消灯し(ステップS27)、本処理を終了する。
【0062】
ステップS24で、保守スイッチ116はONされたと判定された場合(ステップS24がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、乗り場行先階登録装置5から新規に送られる呼びの当該エレベーター1への割り当ての受付を中止する制御を行う(ステップS28)。次いで、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、既存の登録目的階へのサービスを実行する(ステップS29)。
【0063】
次いで、かご内操作盤制御部21は、既存の登録目的階はまだあるか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30で、既存の登録目的階はまだあると判定された場合(ステップS30がYES判定の場合)、運転制御部22は、ステップS29の処理を行う。すなわち、既存の登録目的階へのサービスを実行する。
【0064】
一方、ステップS30で、既存の登録目的階はもうないと判定された場合(ステップS30がNO判定の場合)、運転制御部22は、エレベーター1の保守運転を開始する(ステップS31)。次いで、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114に保守操作ボタンを表示させる(ステップS32)。このような制御が行われることにより、既存の登録目的階へのサービスの実行中に保守操作ボタンが表示されることがなくなるため、乗客による保守操作ボタンの誤操作等の発生を防ぐことができる。
【0065】
次いで、かご内操作盤制御部21は、保守スイッチ116はOFFされたか否かを判定する(ステップS33)。ステップS33で、保守スイッチ116はOFFされていないと判定された場合(ステップS33がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS33の判定を繰り返す。
【0066】
一方、ステップS33で、保守スイッチ116はOFFされたと判定された場合(ステップS33がYES判定の場合)、エレベーター制御装置2は、乗り場行先階登録装置5からの新規の呼びの当該エレベーター1への割当てを再開する(ステップS34)。次いで、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、新規の登録目的階へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS35)。
【0067】
次いで、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113は施錠されたか否かを判定する(ステップS36)。ステップS36で、スイッチボックス113は施錠されていないと判定された場合(ステップS36がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS35に戻って処理を行う。一方、ステップS36で、スイッチボックス113は施錠されたと判定された場合(ステップS36がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS27の処理を行う。すなわち、かご内操作盤114を消灯する。そして、ステップS27の処理後、エレベーターシステム100によるかご内制御盤の制御処理は終了する。
【0068】
上述した実施例2においても、かご内操作盤114の点灯又は消灯は、それぞれ、スイッチボックス113の解錠動作(もしくは、タッチパネルで構成されるかご内操作盤114への接触動作)、又は、施錠動作と対応付けられている。それゆえ、実施例2によれば、実施例1と同様に、乗りかご10内の乗客が何もしていないのにスイッチボックス113から光が漏れたりすることがなくなるため、乗客に違和感や不安感などを与えずに済む。
【0069】
また、上述した実施例2では、保守スイッチ116がONにされている間は、当該乗りかご10への乗り場からの新規呼びは登録されないため、呼びのあった乗り場に保守運転中の乗りかご10が停止してしまうことを防ぐことができる。
【0070】
また、保守スイッチ116がONにされた場合であっても、既存の乗り場の呼び登録がある場合には、当該乗りかご10の登録目的階へのサービスは実行される。それゆえ、実施例2によれば、既に呼びが登録済みである階床にエレベーター1が停止しない事態の発生を防ぐことができる。
【0071】
さらに、実施例2では、既存の乗り場の呼び登録に対するサービスの方が、かご内操作盤114によって手動登録された目的階へのサービスよりも先に実行される。したがって、実施例2によれば、乗客が登録した登録目的階よりも先に、かご内操作盤114を介して登録された手動登録目的階へのサービスが実行されてしまうことによって、既に乗車中の乗客に不快感を与えてしまうことを、防ぐことができる。
【0072】
<実施例3>
次に、
図6を参照して、本実施形態の実施例3に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御方法について説明する。
図6は、本実施形態の実施例3に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0073】
まず、エレベーター制御装置2のかご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113が解錠されたか否かを判定する(ステップS41)。ステップS41で、スイッチボックス113は解錠されていないと判定された場合(ステップS41がNO判定の場合)、かご内操作盤114の消灯状態を維持し(ステップS42)、本処理を終了する。すなわち、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯せずに本処理を終了する。一方、スイッチボックス113は解錠されたと判定された場合(ステップS41がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯する(ステップS43)。
【0074】
次いで、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を介して目的階は手動登録されたか否かを判定する(ステップS44)。ステップS44で、目的階は手動登録されていないと判定された場合(ステップS44がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21はステップS44の判定を繰り返す。
【0075】
一方、ステップS44で、目的階は手動登録されたと判定された場合(ステップS44がYES判定の場合)、手動登録された目的階は、乗り場行先階登録装置5による登録目的階であるか否かを判定する(ステップS45)。つまり、ステップS45では、かご内操作盤114を介して手動で登録された目的階に対して、乗り場からの呼びも登録されているか否かが判定される。
【0076】
ステップS45で、手動登録目的階は、乗り場行先階登録装置5による登録目的階であると判定された場合(ステップS45がYES判定の場合)、行先階登録処理部31は、目的階が手動登録されたエレベーターへの呼びの割当て順位を上げる処理を行う(ステップS46)。この処理が行われることにより、乗り場行先階登録装置5からの呼びは、かご内操作盤114への操作が行われたエレベーター1(乗りかご10)に優先的に割り当てられる。
【0077】
一方、ステップS45で、手動登録目的階は、乗り場行先階登録装置5による登録目的階ではないと判定された場合(ステップS45がNO判定の場合)、行先階登録処理部31は、乗り場行先階登録装置5から新規に送られる呼びの当該エレベーター1への割り当ての受付を中止する制御を行う(ステップS47)。次いで、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、既存の登録目的階へのサービスを実行する(ステップS48)。
【0078】
次いで、かご内操作盤制御部21は、既存の登録目的階はまだあるか否かを判定する(ステップS49)。ステップS49で、既存の登録目的階はまだあると判定された場合(ステップS49がYES判定の場合)、運転制御部22は、ステップS48の処理を行う。すなわち、既存の登録目的階へのサービスを実行する。一方、ステップS49で、既存の登録目的階はもうないと判定された場合(ステップS49がNO判定の場合)、又は、ステップS46の処理後、運転制御部22は、手動登録目的階へのエレベーター1のサービスを実行する(ステップS50)。
【0079】
次いで、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113は施錠されたか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51で、スイッチボックス113は施錠されていないと判定された場合(ステップS51がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、ステップS51の判定を繰り返す。一方、ステップS51で、スイッチボックス113は施錠されたと判定された場合(ステップS51がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を消灯する(ステップS52)。そして、ステップS52の処理後、エレベーターシステム100によるかご内制御盤の制御処理は終了する。
【0080】
上述した実施例3では、乗り場行先階登録装置5からの呼びは、乗り場行先階登録装置5による登録目的階とかご内操作盤114での手動登録目的階とが一致する場合に、かご内操作盤114への操作が行われたエレベーター1(乗りかご10)に優先的に割り当てられる。このような制御が行われることにより、乗り場での新規登録階がかご内操作盤114での手動登録目的階と同じである場合に、かご内操作盤114によって手動登録がされたエレベーター以外に割り当てられることがなくなるため、群管理制御が行われるエレベーターシステム100内で、重複した呼びが作成されなくなる。つまり、実施例3によれば、重複した呼びが作成されることによって、エレベーターシステム100のエレベーター1の運行効率が低下してしまうことを防ぐことができる。
【0081】
また、上述した実施例3においても、既存の乗り場の呼び登録に対するサービスの方が、かご内操作盤114によって手動登録された目的階へのサービスよりも先に実行される。したがって、実施例3によれば、実施例2と同様に、乗客が登録した登録目的階よりも先に、かご内操作盤114を介して登録された手動登録目的階へのサービスが実行されてしまうことによって、既に乗車中の乗客に不快感を与えてしまうことを、防ぐことができる。
【0082】
さらに、上述した実施例3では、かご内操作盤114による手動登録階と、乗り場行先階登録装置5から登録された新規登録階とが一致しない場合には、かご内操作盤114による手動登録が行われたエレベーター1に対しては、新規登録階は割り当てられない。したがって、実施例3によれば、かご内操作盤114を介して手動登録された目的階に、いつまで経ってもエレベーター1がサービスされないという事態の発生を、防ぐことが可能となる。
【0083】
<実施例4>
次に、
図7を参照して、本実施形態の実施例4に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御方法について説明する。
図7は、本実施形態の実施例4に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0084】
まず、エレベーター制御装置2のかご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113が解錠されたか否かを判定する(ステップS61)。ステップS61で、スイッチボックス113は解錠されていないと判定された場合(ステップS61がNO判定の場合)、かご内操作盤114の消灯状態を維持し(ステップS62)、本処理を終了する。すなわち、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯せずに本処理を終了する。一方、ステップS61でスイッチボックス113は解錠されたと判定された場合(ステップS61がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を点灯する(ステップS63)。
【0085】
次いで、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114を介して目的階は手動登録されたか否かを判定する(ステップS64)。ステップS64で、目的階は手動登録されていないと判定された場合(ステップS64がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21はステップS64の判定を繰り返す。
【0086】
一方、ステップS64で、目的階は手動登録されたと判定された場合(ステップS64がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、既に登録済みの目的階の登録をキャンセルする操作が、かご内操作盤114に入力されたか否かを判定する(ステップS65)。既に登録済みの目的階の登録をキャンセルする操作には、例えば、目的階を長押しする操作や、二度押しする操作などがある。
【0087】
ステップS65で、キャンセルする操作は入力されていないと判定された場合、かご内操作盤制御部21は、ステップS65の判定を繰り返す。一方、キャンセルする操作は入力されたと判定された場合(ステップS65がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、キャンセル操作が入力された階は、かご内操作盤114による手動登録階であるか否かを判定する(ステップS66)。
【0088】
ステップS66で、手動登録階ではないと判定された場合(ステップS66がNO判定の場合)、すなわち、乗り場行先階登録装置5から登録された目的階である場合、かご内操作盤制御部21は、キャンセル操作の入力を破棄し、この入力を受け付けない(ステップS68)。次いで、かご内操作盤制御部21は、かご内操作盤114における該当する行先階ボタン、すなわち、キャンセル操作が入力された行先階ボタンを、点滅させる制御を行う(ステップS69)。
【0089】
かご内操作盤制御部21によってこのような制御が行われることにより、ある階へのキャンセル操作を行った操作者は、その階へのキャンセル操作は行えないことを把握することができる。なお、操作者への通知の手段は、行先階ボタンの点滅に限定されず、乗りかご10内の不図示のスピーカーからのブザー又はアナウンス等による報知であってもよい。ステップS69の処理後、エレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理は終了する。
【0090】
ステップS66で、キャンセル操作が入力された階は手動登録階であると判定された場合(ステップS66がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、キャンセル操作が入力された階は、乗り場行先階登録装置5による登録階(乗り場登録階)でもあるか否かを判定する(ステップS67)。ステップS67で、乗り場登録階でもあると判定された場合(ステップS67がYES判定の場合)、ステップS68以降の処理を行う。すなわち、手動登録階が乗り場登録階でもある場合、キャンセル操作の入力は破棄され、行先階ボタンを点滅する制御が行われる。
【0091】
一方、ステップS67で、キャンセル操作が入力された階は乗り場登録階ではない、すなわち、かご内操作盤114による手動操作によってのみ登録された階であると判定された場合(ステップS67がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、登録のキャンセルを実行する(ステップS70)。ステップS70の処理後、エレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理は終了する。
【0092】
上述した実施例4では、乗り場行先階登録装置5から登録された行先階を対象とした登録のキャンセル操作は無効とされるため、乗り場行先階登録装置5から登録された行先階へのエレベーター1のサービスを、確実に実行させることができる。したがって、実施例4によれば、乗り場で行先階登録を行って乗りかご10に乗り込んだ乗客に対して、エレベーター1のサービスされない状況が発生してしまうことを、防ぐことができる。
【0093】
また、上述した実施例4では、かご内操作盤114のみを介して登録された行先階に対するキャンセル操作は受け付けられるため、かご内操作盤114が従来有する使い勝手は維持される。
【0094】
また、上述した実施例4では、乗り場行先階登録装置5から登録された目的階に対して入力されたキャンセル操作を無効とする場合に、該当する行先階ボタンを点滅させる制御が行われる。それゆえ、実施例4によれば、キャンセル操作を行った操作者に対して、キャンセルが有効にならないという不安感を与えてしまうことを、防ぐことができる。
【0095】
<実施例5>
次に、
図8を参照して、本実施形態の実施例5に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御方法について説明する。
図8は、本実施形態の実施例5に係るエレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0096】
まず、エレベーター制御装置2の運転制御部22は、かご内操作盤114を介して手動で登録された目的階(手動登録目的階)に、乗りかご10が到着したか否かを判定する(ステップS81)。ステップS81で、乗りかご10は手動登録目的階に到着していないと判定された場合(ステップS81がNO判定の場合)、運転制御部22は、ステップS81の判定を繰り返す。
【0097】
なお、運転制御部22は、ステップS81において、乗りかご10が手動登録目的階に到着したか否かの判定を行う代わりに、運転モードが平常運転モードに切り替わったか否かの判定を行ってもよい。平常運転モードは、乗り場行先階登録装置5から登録された登録目的階への運行が行われるモードである。平常運転モードの切り替えは、例えば、運転制御部22によって、専用スイッチ115又は保守スイッチ116のOFF検出時等に実行される。
【0098】
一方、ステップS81で、エレベーター1は手動登録階に到着したと判定された場合(ステップS81がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、スイッチボックス113の開(解錠)状態は検出済みであるか否かを判定する(ステップS82)。ステップS82で、スイッチボックス113の解錠は検出していないと判定された場合(ステップS82がNO判定の場合)、運転制御部22は、戸開時間は満了したか否かを判定する(ステップS83)。
【0099】
ステップS83で、戸開時間は満了していないと判定された場合(ステップS83がNO判定の場合)、かご内操作盤制御部21はステップS83の判定を繰り返す。一方、ステップS83で、戸開時間は満了したと判定された場合(ステップS83がYES判定の場合)、かご内操作盤制御部21は、戸閉を実行し(ステップS84)、本処理を終了する。
【0100】
ステップS82で、スイッチボックス113の開状態は検出済みであると判定された場合(ステップS82がYES判定の場合)、運転制御部22は、戸開時間を通常の戸開時間(第1の戸開時間の一例)よりも長い戸開時間(第2の戸開時間の一例)に設定する(ステップS85)。運転制御部22によってこのような制御が行われることにより、かご内操作盤114の操作者がスイッチボックス113を再び施錠する操作を行っている間に戸開時間が満了し、ドア101(
図1参照)が閉じてしまうことを防ぐことができる。それゆえ、実施例5によれば、操作者がエレベーター1から降りられずに本来降りたかった階とは異なる階まで移動してしまうことや、このような事態の発生を防ぐために、操作者が開ボタン111(
図1参照)を不要に押下することなどを防ぐことができる。
【0101】
ステップS85で、戸開時間をより長く設定した後、運転制御部22は、乗りかご10内に設けられた不図示の荷重センサによる検出結果に基づく乗客の降車を、検出したか否かを判定する(ステップS86)。ステップS86で、乗客の降車は検出されていない場合(ステップS86がNO判定の場合)、運転制御部22は、戸開時間は満了したか否かを判定する(ステップS87)。ステップS87で、戸開時間は満了していないと判定された場合(ステップS87がNO判定の場合)、運転制御部22は、ステップS86に戻って判定を続ける。
【0102】
一方、ステップS87で、戸開時間は満了したと判定された場合(ステップS87がYES判定の場合)、運転制御部22は、戸開時間をさらに延長し(ステップS88)、ステップS86に戻って判定を行う。ステップS86で、乗客の降車が検出された場合(ステップS86がYES判定の場合)、運転制御部22は、乗りかご10に設けられた不図示のドア光電装置の検出結果に基づく乗客の降車は、検出されたか否かを判定する(ステップS89)。ステップS89で、乗客の降車は検出されていないと判定された場合(ステップS89がNO判定の場合)、ステップS87以降の処理が行われる。
【0103】
一方、ステップS89で、乗客の降車は検出されたと判定された場合(ステップS89がYES判定の場合)、運転制御部22は、乗りかご10内の不図示のスピーカーを介して乗客に対して戸閉の実行を報知し(ステップS90)、戸閉を実行する(ステップS84)。ステップS84の処理後、エレベーターシステム100によるかご内操作盤114の制御処理は終了する。
【0104】
つまり、実施例5では、ステップS85でより長く設定された戸開時間が満了した場合であっても、荷重センサによる検出結果、及び、ドア光電装置による検出結果に基づく乗客の降車が確認されていない場合には、戸開時間がさらに延長される。したがって、実施例5によれば、乗客の降車が確実に行われた場合にのみ戸閉が実行されるため、操作者がかご内操作盤114を施錠する操作などを行っている間にドア101が閉じてしまうことを防ぐことができる。
【0105】
なお、実施例5においては、荷重センサによる検出結果に基づく乗客の降車検出、及び、ドア光電装置による検出結果に基づく乗客の降車検出の両方を行う例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。荷重センサ又はドア光電装置による検出精度がそれぞれ十分である場合には、荷重センサ及びドア光電装置のうちのいずれか一方による検出結果に基づいて、乗客の降車が検出されてもよい。このように構成した場合、スイッチボックス113を施錠する操作を行った乗客が乗りかご10から降車する時間の確保と、乗客の降車後からドア101が実際に閉じるまでの待機時間の短縮との両方を実現できるようになる。
【0106】
また、実施例5では、戸閉の実行前に戸閉の実行(予告)が報知される。したがって、乗客はドア101が閉じることを事前に把握できるため、必要に応じて、開ボタン111の押下等の適切な対応をとることが可能となる。これにより、例えば、荷重センサ又はドア光電装置による検出結果が万一間違っていた場合や、乗客の降車タイミングと略同一のタイミングで他の乗客が乗りかご10に乗車してきた場合などにも、乗客が戸閉中のドア101に接触してしまう事態の発生を防ぐことができる。
【0107】
なお、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0108】
また、
図1において矢印又は両矢印で示した制御線又は情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0109】
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
【0110】
さらに、上述した本発明の一実施形態にかかるエレベーターシステムの各構成要素は、それぞれのハードウェアがネットワークを介して互いに情報を送受信できるならば、いずれのハードウェアに実装されてもよい。また、ある処理部により実施される処理が、1つのハードウェアにより実現されてもよいし、複数のハードウェアによる分散処理により実現されてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1…エレベーター、2…エレベーター制御装置、3…群管理制御装置、5…乗り場行先階登録装置、21…かご内操作盤制御部、22…運転制御部、31…行先階登録処理部、32…運行制御部、100…エレベーターシステム、103…かご内行先階登録装置、113…スイッチボックス、114…かご内操作盤