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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】島設備
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20250214BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
A63F7/02 352F
A63F5/04 691Z
A63F5/04 691A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022015953
(22)【出願日】2022-02-03
(65)【公開番号】P2023113517
(43)【公開日】2023-08-16
【審査請求日】2023-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】591011546
【氏名又は名称】株式会社京楽
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】金澤 秀彦
(72)【発明者】
【氏名】永田 慶吾
【審査官】牧 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-107347(JP,A)
【文献】特開2001-224819(JP,A)
【文献】特開2017-029416(JP,A)
【文献】特開2005-034432(JP,A)
【文献】特開2019-055325(JP,A)
【文献】特開2018-029872(JP,A)
【文献】特開2022-098946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ遊技機及びスロットマシンをそれぞれ任意に設置可能な島設備であって、
パチンコ遊技機近傍に配設されて紙幣の投入口が形成されたパチンコ遊技機用台間装置を設置可能な第1スペースと、
スロットマシン近傍に配設されて紙幣の投入口が形成されたスロットマシン用台間装置又は紙幣の投入口が形成された紙幣投入装置を別体で接続したスロットマシン用台間装置を設置可能な第2スペースと、
前記パチンコ遊技機用台間装置の投入口及び前記スロットマシン用台間装置の投入口から投入された紙幣を搬送する紙幣搬送装置と、
を具備し、前記第1スペース及び第2スペースに配設された前記パチンコ遊技機用台間装置の紙幣の投入口、及び前記スロットマシン用台間装置の紙幣の投入口または当該スロットマシン用台間装置に接続された紙幣投入装置の紙幣の投入口を略同一高さに揃えて構成され、且つ、遊技機を設置するための遊技機設置スペースを有し、当該遊技機設置スペースに前記パチンコ遊技機及びスロットマシンを選択的に設置可能とされた設置部材を具備するとともに、前記設置部材が島設備の前記遊技機設置スペースに取り付けられることにより、前記遊技機設置スペースと前記第1スペース又は前記第2スペースとが区画されて形成されることを特徴とする島設備。
【請求項2】
前記パチンコ遊技機及び前記パチンコ遊技機用台間装置の設置高さ、または前記スロットマシン及び前記スロットマシン用台間装置の設置高さの少なくとも何れか一方が不一致になるよう設置されたことを特徴とする請求項1記載の島設備。
【請求項3】
前記設置部材は、遊技機の外形寸法に応じた矩形状の枠部材から成り、前記設置部材が島設備に取り付けられることにより、当該設置部材を構成する側板によって前記遊技機設置スペースと前記第1スペース又は前記第2スペースとが区画されて形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の島設備。
【請求項4】
前記設置部材は、設置の向きを異ならせることにより前記パチンコ遊技機又はスロットマシンを設置可能とされたことを特徴とする請求項記載の島設備。
【請求項5】
前記第1スペース又は第2スペースの下面に脱着可能とされ、前記パチンコ遊技機用台間装置又はスロットマシン用台間装置の設置高さを調整可能な調整部材を具備したことを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載の島設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機及びスロットマシンをそれぞれ任意に設置可能な島設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店内のホールの有効利用や当該ホールにおけるレイアウトの自由度の向上等を目的として、1つの島設備にパチンコ遊技機とスロットマシンとを任意に設置するニーズが高まりつつあることから、従来、かかるニーズに対する対応が検討されている。そして、従来、例えば特許文献1にて開示されているように、パチンコ遊技機とスロットマシンとを混合させて設置可能な混合島が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-231442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、パチンコ店の遊技機島では、パチンコ遊技機およびスロットマシンの構造上、それぞれの操作性の観点から設置高さを異ならしめる傾向があるため、上記従来の島設備においては、パチンコ遊技機とスロットマシンとが混合して設置された場合、各遊技機の近傍に設置された台間装置の高さも異なり、それに伴って紙幣の投入口の高さも相違することとなる。したがって、図16に示すように、島設備1毎に設置される紙幣搬送装置がパチンコ遊技機用(α)とスロットマシン用(β)とで別個必要となってしまい、島設備1の幅方向の寸法Kが大きくなってしまうことから、ホールにおいて広い島設備の設置面積が必要となり、島設備のレイアウトの自由度も低下してしまうという不具合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、パチンコ遊技機とスロットマシンとが混合して設置された場合において、紙幣搬送装置を共用化することができる島設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、パチンコ遊技機及びスロットマシンをそれぞれ任意に設置可能な島設備であって、パチンコ遊技機近傍に配設されて紙幣の投入口が形成されたパチンコ遊技機用台間装置を設置可能な第1スペースと、スロットマシン近傍に配設されて紙幣の投入口が形成されたスロットマシン用台間装置又は紙幣の投入口が形成された紙幣投入装置を別体で接続したスロットマシン用台間装置を設置可能な第2スペースと、前記パチンコ遊技機用台間装置の投入口及び前記スロットマシン用台間装置の投入口から投入された紙幣を搬送する紙幣搬送装置とを具備し、前記第1スペース及び第2スペースに配設された前記パチンコ遊技機用台間装置の紙幣の投入口、及び前記スロットマシン用台間装置の紙幣の投入口または当該スロットマシン用台間装置に接続された紙幣投入装置の紙幣の投入口を略同一高さに揃えて構成され、且つ、遊技機を設置するための遊技機設置スペースを有し、当該遊技機設置スペースに前記パチンコ遊技機及びスロットマシンを選択的に設置可能とされた設置部材を具備するとともに、前記設置部材が島設備の前記遊技機設置スペースに取り付けられることにより、前記遊技機設置スペースと前記第1スペース又は前記第2スペースとが区画されて形成されることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の島設備において、前記パチンコ遊技機及び前記パチンコ遊技機用台間装置の設置高さ、または前記スロットマシン及び前記スロットマシン用台間装置の設置高さの少なくとも何れか一方が不一致になるよう設置されたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の島設備において、前記設置部材は、遊技機の外形寸法に応じた矩形状の枠部材から成り、前記設置部材が島設備に取り付けられることにより、当該設置部材を構成する側板によって前記遊技機設置スペースと前記第1スペース又は前記第2スペースとが区画されて形成されることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項記載の島設備において、前記設置部材は、設置の向きを異ならせることにより前記パチンコ遊技機又はスロットマシンを設置可能とされたことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載の島設備において、前記第1スペース又は第2スペースの下面に脱着可能とされ、前記パチンコ遊技機用台間装置又はスロットマシン用台間装置の設置高さを調整可能な調整部材を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、パチンコ遊技機とスロットマシンとが混合して設置された場合において、紙幣搬送装置を共用化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る島設備を示す全体正面図
図2】同島設備であってパチンコ遊技機及びスロットマシンを取り外した状態を示す全体正面図
図3】同島設備を示す側面図
図4】同島設備に適用されるパチンコ遊技機用台間装置を示す正面図
図5】同島設備に適用されるスロットマシン用台間装置を示す正面図
図6】同島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図7】同島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図8】同島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図9】同島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図10】同島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図11】本発明の他の実施形態に係る島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図12】本発明の他の実施形態に係る島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図13】本発明の他の実施形態に係る島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図14】本発明の他の実施形態に係る島設備におけるパチンコ遊技機とスロットマシンとの交換作業を説明するための模式図
図15】本発明のさらに他の実施形態に係る島設備を示す正面図
図16】従来の実施形態に係る島設備を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る島設備は、パチンコ遊技店内のホール等、遊技場の床に固定されるもので、図1~3に示すように、遊技球を遊技媒体として使用して遊技するパチンコ遊技機Pと、メダルを遊技媒体として使用して遊技するスロットマシンS(所謂「パチスロ」と称される遊技機)とを任意選択的に設置可能とされるとともに、パチンコ遊技機Pの近傍に配設されるパチンコ遊技機用台間装置8と、スロットマシンSの近傍に配設されるスロットマシン用台間装置9と、紙幣搬送装置3とを設置可能とされたものである。
【0014】
本実施形態においては、各遊技機に対応したユニットY(図6、10参照)を複数並べて1つの島設備1が形成されており、各ユニットYには、図2に示すように、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSを選択的に設置可能とされた設置部材2がそれぞれ取り付けられている。かかる設置部材2は、図8に示すように、遊技機の外形寸法に応じた矩形状の枠部材から成り、所定位置に設置部2aが形成されている。
【0015】
そして、設置部材2は、設置部2aが上部に位置した状態(図8(a))と、設置部2aが下部に位置した状態(図8(b))とで設置の向きを異ならせることが可能とされており、設置部2aが上部に位置した状態において、スロットマシンSが設置されるとともに、設置部2aが下部に位置した状態においてパチンコ遊技機Pが設置されるようになっている。
【0016】
すなわち、本実施形態に係る設置部材2は、設置の向きを異ならせることによりパチンコ遊技機P又はスロットマシンSを設置可能とされており、設置部2aが上部に位置した状態(図8(a)で示す向きの設置状態)においては、設置部材2の設置面(本実施形態においては、図7に示す載置部Dの載置面)から寸法t1(設置部材2の板厚寸法)の高さでスロットマシンSを設置するとともに、設置部2aが下部に位置した状態(図8(b)で示す向きの設置状態)においては、設置部材2の設置面(本実施形態においては、図7に示す載置部Dの載置面)から寸法t2(設置部2bの高さ寸法)の高さでパチンコ遊技機Pを設置するようになっている。
【0017】
島設備1を構成するユニットYに設置部材2が取り付けられると、図2に示すように、当該設置部材2の一方の外側(同図においては左側)に第1スペースA1、当該設置部材2の他方の外側(同図においては右側)に第2スペースA2、当該設置部材2の内部に遊技機設置スペースA3が形成されることとなる。そして、図1に示すように、遊技機設置スペースA3に任意の遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)が設置されるとともに、第1スペースA1にはパチンコ遊技機用台間装置8が設置され、第2スペースA2にはスロットマシン用台間装置9及び紙幣投入装置9aが設置されるようになっている。
【0018】
パチンコ遊技機用台間装置8は、図4に示すように、パチンコ遊技機P近傍に配設されて紙幣の投入口aが形成されたもので、隣接したパチンコ遊技機Pと電気的に接続されるとともに、投入口aから紙幣が投入されると、その金額に応じた遊技球がパチンコ遊技機Pに供給されるよう構成されている。
【0019】
スロットマシン用台間装置9は、図5に示すように、スロットマシンS近傍に配設されて紙幣の投入口bが形成されたもので、隣接したスロットマシンSと電気的に接続されるとともに、投入口bから紙幣が投入されると、その金額に応じたメダルがスロットマシンSに供給されるよう構成されている。なお、本実施形態に係るスロットマシン用台間装置9は、別体の紙幣投入装置9aを具備しており、その紙幣投入装置9aに投入口bが形成されている。
【0020】
また、第1スペースA1及び第2スペースA2は、第1カバー部材10又は第2カバー部材11により覆われるようになっている。第1カバー部材10は、第1スペースA1又は第2スペースA2の全域を覆う大きさに設定されるとともに、第2カバー部材11は、第1スペースA1の一部を覆う大きさに設定されている。すなわち、第1スペースA1にパチンコ遊技機用台間装置8を設置すると、図9に示すように、第1スペースA1に隙間が生じるので、その隙間を第2カバー部材11が覆うようになっている。
【0021】
そして、遊技機設置スペースA3にパチンコ遊技機Pが設置された状態においては、第1スペースA1にパチンコ遊技機用台間装置8が設置されるとともに、その第1スペースA1に生じた隙間を第2カバー部材11が覆い、第2スペースA2の全体を第1カバー部材10が覆うようになっている。また、遊技機設置スペースA3にスロットマシンSが設置された状態においては、第1スペースA1の全体を第1カバー部材10が覆うようになっている。
【0022】
紙幣搬送装置3は、図1~3に示すように、島設備1内に取り付けられ、パチンコ遊技機用台間装置8の投入口a及びスロットマシン用台間装置9の投入口bから投入された紙幣を島設備1の端部に設置された金庫4まで搬送可能とされたものである。具体的には、紙幣搬送装置3は、所定位置においてそれぞれの投入口a、bとビス等(不図示)を用いて接続されつつ島設備1を構成する各ユニットYを横断するように島設備1の長手方向に対して直線状に延設されるとともに、その先端部3aが金庫4の内部に至るよう構成されている。なお、各ユニットYには、紙幣搬送装置3を挿通するための開口部H(図3、6参照)が形成されている。
【0023】
また、紙幣搬送装置3は、その先端部3aの所定位置に搬送モータ5が配設されており、当該搬送モータ5を駆動させることにより、それぞれのユニットYに設置されたパチンコ遊技機用台間装置8及びスロットマシン用台間装置9の投入口(a、b)から投入された紙幣を金庫4まで搬送可能とされている。なお、紙幣搬送装置3は、紙幣を金庫4まで搬送し得るものであればよく、例えばベルトコンベアやチェーン等で紙幣を搬送するもの、或いは圧縮空気等で紙幣を搬送するもの等であってもよい。
【0024】
しかるに、本実施形態においては、第1スペースA1又は第2スペースA2の下面に脱着可能とされ、パチンコ遊技機用台間装置8又はスロットマシン用台間装置9の設置高さを調整可能な調整部材(6,7)が配設されている。かかる調整部材(6、7)は、第1スペースA1及び第2スペースA2において、汎用の締結手段により任意に脱着可能とされており、設置部材2にパチンコ遊技機Pが設置された場合、第1スペースA1の下面に調整部材6を取り付けてパチンコ遊技機用台間装置8を設置するとともに、設置部材2にスロットマシンSが設置された場合、第2スペースA2の下面から調整部材8を取り外してスロットマシン用台間装置9を設置するよう構成されている。
【0025】
また、第1スペースA1に調整部材6が取り付けられ、その上にパチンコ遊技機用台間装置8が設置されると、当該パチンコ遊技機用台間装置8の底面とパチンコ遊技機Pの底面とが略同一高さになるよう構成されるとともに、調整部材7が取り外されて第2スペースA2にスロットマシン用台間装置9が設置されると、当該スロットマシン用台間装置9の底面とスロットマシンSの底面とが略同一高さになるよう構成されている。
【0026】
ここで、本実施形態に係る島設備1は、第1スペースA1及び第2スペースA2に配設されたパチンコ遊技機用台間装置8の紙幣の投入口a、及び(スロットマシン用台間装置9の紙幣の投入口bまたは)スロットマシン用台間装置9が具備する紙幣投入装置9aの紙幣の投入口bを略同一高さに揃えるよう構成されている。
【0027】
すなわち、本実施形態に係る島設備1は、第1スペースA1において調整部材6上にパチンコ遊技機用台間装置8が設置された場合の投入口aと、第2スペースA2において調整部材7が取り外されてスロットマシン用台間装置9が設置された場合の投入口bとが略同一高さになるよう構成されており、その略同一高さの投入口a及び投入口bに亘って紙幣搬送装置3が直線状に延設されているのである。このように、調整部材(6、7)は、スペーサの機能を果たし、投入口a、bを略同一高さに調整することができるのである。
【0028】
次に、本実施形態に係る島設備1において、設置されたスロットマシンSをパチンコ遊技機Pに交換する際の作業内容について説明する。
先ず、図6に示すように、ユニットYに設置されたスロットマシンSを取り外した後、図7に示すように、第1カバー部材10、設置部材2、スロットマシン用台間装置9及び紙幣投入装置9aを取り外すとともに、図8に示すように、取り外した設置部材2の向きを上下逆にする。これにより、設置部材2は、設置部2aが上部にある状態(図8(a))から設置部2aが下部にある状態(図8(b))となる。
【0029】
その後、図9に示すように、設置部2aが下部にある状態の設置部材2を載置部D上に取り付けることにより、第1スペースA1及び第2スペースA2が形成されるので、第1スペースA1における調整部材6上にパチンコ遊技機用台間装置8を設置する。このとき、第1スペースA1には隙間が生じるので、その隙間を第2カバー部材11で覆うとともに、第2スペースA2の全体を第1カバー部材10で覆う。
【0030】
そして、図10に示すように、設置部材2の設置部2a上にパチンコ遊技機Pを設置することにより、ユニットYに対する遊技機の交換が終了する。また、パチンコ遊技機PからスロットマシンSに交換する際は、上記工程の順序を逆にした工程を経ることとなる。このように、任意のユニットYに任意の遊技機(パチンコ遊技機P又はスロットマシンS)を設置することができ、単一の島設備1にパチンコ遊技機P及びスロットマシンSを混在させることができる。
【0031】
しかるに、本実施形態においては、上記工程で設置されたパチンコ遊技機用台間装置8の投入口aと、スロットマシン用台間装置9の投入口b(具体的には、紙幣投入装置9aの投入口b)とが調整部材(6、7)の有無によって略同一高さに揃えられており、その高さで紙幣搬送装置3が設置されている。これにより、本実施形態に係る紙幣搬送装置3は、パチンコ遊技機用台間装置8の投入口aから投入された紙幣の搬送装置とスロットマシン用台間装置9の投入口bから投入された紙幣の搬送装置とを共用させることができる。
【0032】
次に、他の実施形態に係る島設備1において、設置されたスロットマシンSをパチンコ遊技機Pに交換する際の作業内容について説明する。
パチンコ遊技機Pが設置されたユニットY(図11参照)から、パチンコ遊技機P及びパチンコ遊技機用台間装置8、更には第1カバー部材10及び第2カバー部材11を取り外す(図12参照)。その後、設置部材2をユニットYから取り外して、図8で示すように、上下を逆にして、その上下逆にした設置部材2を再びユニットYに取り付ける(図13参照)。
【0033】
そして、設置部材2にスロットマシンSを設置するとともに、スロットマシン用台間装置9及び紙幣投入装置9aをそれぞれ取り付ける(図14参照)。このとき、スロットマシン用台間装置9は、第2スペースA2に取り付けられるとともに、紙幣投入装置9aは、第1スペースA1に取り付けられるようになっている。なお、スロットマシン用台間装置9の上部には、第3カバー部材12が取り付けられるとともに、紙幣投入装置9aの下部には、第4カバー部材13が取り付けられる。こうすることで紙幣搬送装置3とパチンコ遊技機用台間装置8の投入口aとの接続状態を利用して、パチンコ遊技機PからスロットマシンSに交換する際に紙幣投入装置9aの投入口bとの接続もより簡易におこなうことができる。
【0034】
本実施形態に係る島設備1によれば、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとが混合して設置された場合において、紙幣搬送装置3を共用化することができるので、パチンコ遊技機用台間装置8のための専用の紙幣搬送装置とスロットマシン用台間装置9のための専用の紙幣搬送装置とを別個配設するものに比べ、島設備1の幅方向の寸法を小さくすることができる。したがって、ホールにおいて一島設備1あたりの設置面積を抑える分だけ島設備を増やすことや島設備のレイアウトの自由度を向上することができる。
【0035】
また、パチンコ遊技機P及びスロットマシンSを選択的に設置可能とされた設置部材2を具備したので、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとを単一の島設備1に混合して設置することができる。さらに、設置部材2は、設置の向きを異ならせることによりパチンコ遊技機P又はスロットマシンSを設置可能とされたので、パチンコ遊技機PとスロットマシンSとを容易に設置することができる。
【0036】
またさらに、本実施形態によれば、第1スペースA1又は第2スペースA2の下面に脱着可能とされ、パチンコ遊技機用台間装置8又はスロットマシン用台間装置9の設置高さを調整可能な調整部材(6、7)を具備したので、パチンコ遊技機用台間装置8の投入口aとスロットマシン用台間装置9の投入口bとを容易且つ確実に同一高さに揃えることができる。
【0037】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機P及びパチンコ遊技機用台間装置8の設置高さ、またはスロットマシンS及びスロットマシン用台間装置9の設置高さの少なくとも何れか一方が不一致になるよう設置されるものであってもよく、例えば図15に示すように、スロットマシン用台間装置9をパチンコ遊技機用台間装置8と共通の規格(投入口bの位置や外観寸法等)のものとすることができる。この実施形態においては、パチンコ遊技機Pの設置高さに合わせて台間装置8の設置高さを決定しているが、この場合は設置部材2を上下反転させるだけでパチンコ遊技機Pの設置状態からスロットマシンSの設置状態に変更できるため、台間装置の共通使用を可能にしつつ、パチンコ遊技機PからスロットマシンSへの設置変更作業工程が簡素化されるので特に有効である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明と同等の趣旨の島設備であれば、他の形態のものであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 島設備
2 設置部材
2a 設置部
3 紙幣搬送装置
3a 先端部
4 金庫
5 搬送モータ
6、7 調整部材
8 パチンコ遊技機用台間装置
9 スロットマシン用台間装置
9a 紙幣投入装置
10 第1カバー部材
11 第2カバー部材
P パチンコ遊技機
S スロットマシン
A1 第1スペース
A2 第2スペース
A3 遊技機設置スペース
a 投入口
b 投入口
H 開口部
Y ユニット
D 載置部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16