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特許7634250情報管理システム、情報管理システムの制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】情報管理システム、情報管理システムの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250214BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024112163
(22)【出願日】2024-07-12
【審査請求日】2024-07-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523265386
【氏名又は名称】ポケットサイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100226997
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 知英
(74)【代理人】
【識別番号】100221291
【弁理士】
【氏名又は名称】青井 隆徳
(72)【発明者】
【氏名】梅本 滉嗣
(72)【発明者】
【氏名】澤田 一樹
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特許第7509332(JP,B1)
【文献】特開2022-030253(JP,A)
【文献】特許第7499553(JP,B1)
【文献】国際公開第2022/102418(WO,A1)
【文献】特開2022-028531(JP,A)
【文献】特開2020-046953(JP,A)
【文献】特開2014-127149(JP,A)
【文献】マイナンバーカード・インフォ(民間事業者向け)Vol.25 [online],2023年12月16日,p.1-13,[令和6年3月8日検索],インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20231216172851/https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/33a0798a-be04-4ec5-b50a-f2a784755a05/f36c8a3d/20231201_policies_mynumber_private-business_infor_01.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、が用いられる情報管理システムであって、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義する定義部と、
前記定義部により定義された前記項目に対応するユーザ関連情報を前記データベースに書込む書込部と、
前記書込部により前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させる取得部と、を備え
前記情報管理システムには、複数の事業者のそれぞれが運営する複数の事業者装置がさらに用いられており、
前記第2サービス、及び前記複数の事業者のそれぞれが運営するサービスごとに、前記書込部により前記データベースに書込まれた前記ユーザ関連情報の読書きに関する権限を設定する権限設定部をさらに備える、情報管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記情報管理システムには、前記第1事業者の第1事業者端末がさらに用いられており、
前記第1事業者端末から前記情報管理装置へのアクセスを通じて、前記定義部は、前記第1サービスに利用される前記ユーザ関連情報の前記項目を、前記データベースに定義する、情報管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記情報管理システムには、前記第2事業者の第2事業者端末がさらに用いられており、
前記第2事業者端末から前記情報管理装置へのアクセスを通じて、前記定義部が定義した前記項目のうち、どの項目に対応するユーザ関連情報を前記取得部に取得させるかを選択する取得情報選択部をさらに備える、情報管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記書込部は、前記第1事業者装置に設けられた第1書込部、前記第2事業者装置に設けられた第2書込部、及び前記情報管理装置に設けられ、前記第1事業者装置からの指令によって書込む情報管理装置側書込部から選択される少なくとも1つを含む、情報管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記情報管理システムには、前記第1事業者の第1事業者端末がさらに用いられており、
前記第1事業者端末から前記情報管理装置へのアクセスを通じて、前記権限設定部は、
前記第2サービス、及び前記複数の事業者のそれぞれが運営するサービスごとに、前記書込部により前記データベースに書込まれた前記ユーザ関連情報の読書きに関する権限を設定する、情報管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記書込部は、前記データベースに前記ユーザ関連情報を書込むことに前記ユーザが同意した旨の第1同意情報を用いて、前記データベースに前記ユーザ関連情報を書込む、情報管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記取得部は、前記書込部により前記データベースに書き込まれた前記ユーザ関連情報を前記第2事業者装置が取得することに前記ユーザが同意した旨の第2同意情報を用いて、当該ユーザ関連情報を前記データベースから取得する、情報管理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記定義部により定義された前記項目に対応するユーザ関連情報を、前記書込部が前記データベースに書込むように促す書込依頼情報を前記ユーザ端末に送信する書込依頼部をさらに備える、情報管理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記情報管理システムには、複数の事業者のそれぞれが運営する複数の事業者装置がさらに用いられており、
前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報は、前記情報管理装置の管理者、前記第1サービス、前記第2サービス、及び前記複数の事業者のそれぞれが運営するサービスを識別する識別情報のいずれかと紐づいており、
前記取得部は、前記識別情報と紐づいた前記ユーザ関連情報を取得可能である、情報管理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
任意の前記ユーザ関連情報の前記項目を前記データベースに定義するように依頼する項目定義リクエスト情報を送信する項目定義依頼部をさらに備える、情報管理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記第1事業者装置は、前記書込部、及び前記取得部の少なくとも一方を含み、
前記書込部、及び前記取得部の少なくとも一方は、前記情報管理装置の管理者により提供される機能である、情報管理システム。
【請求項12】
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、複数の事業者のそれぞれが運営する複数の事業者装置と、が用いられる情報管理システムを実現するコンピュータが、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義し、
前記項目に対応する前記ユーザ関連情報を前記データベースに書込み、
前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させ
前記第2サービス、及び前記複数の事業者のそれぞれが運営するサービスごとに、前記データベースに書込まれた前記ユーザ関連情報の読書きに関する権限を設定する、情報管理システムの制御方法。
【請求項13】
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、複数の事業者のそれぞれが運営する複数の事業者装置と、が用いられる情報管理システムを実現するコンピュータに、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義するステップ、
前記項目に対応するユーザ関連情報を前記データベースに書込むステップ、
前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させるステップ、及び
前記第2サービス、及び前記複数の事業者のそれぞれが運営するサービスごとに、前記データベースに書込まれた前記ユーザ関連情報の読書きに関する権限を設定するステップ、を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、情報管理システムの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、多数の企業が参加する個人情報の提供基盤において、個人情報の提供対象や利用対象となる企業の的確な選定を効率的なものとする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022―135067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において、ユーザの個人情報を、個人情報の提供基盤で管理しているが、事業者が当該ユーザの個人情報をより活用しやすくなるような仕組みが求められている。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、事業者がユーザの情報をより活用しやすくなることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、が用いられる情報管理システムであって、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義する定義部と、
前記定義部により定義された前記項目に対応するユーザ関連情報を前記データベースに書込む書込部と、
前記書込部により前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させる取得部と、を備える、情報管理システムである。
【0007】
請求項12に記載の発明は、
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、が用いられる情報管理システムを実現するコンピュータが、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義し、
前記項目に対応するユーザ関連情報を前記データベースに書込み、
前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させる、情報管理システムの制御方法である。
【0008】
請求項13に記載の発明は、
第1事業者が運営する第1サービス、及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関するユーザ関連情報を管理する情報管理装置と、前記ユーザのユーザ端末と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第1サービスを前記ユーザ端末で実現させる第1事業者装置と、前記情報管理装置で管理される前記ユーザ関連情報の少なくとも一部を利用する前記第2サービスを前記ユーザ端末で実現させる第2事業者装置と、が用いられる情報管理システムを実現するコンピュータに、
前記第1サービスで利用される前記ユーザ関連情報の項目を、前記情報管理装置のデータベースに定義するステップ、
前記項目に対応するユーザ関連情報を前記データベースに書込むステップ、
前記データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、前記第2事業者装置に取得させるステップ、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、事業者がユーザの情報をより活用しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る情報管理システムを示す概略ブロック図である。
図2】第1実施形態に係るデータベース11のデータ構造の一例を示す図である。
図3】定義部が第1サービスで利用されるユーザ関連情報の項目をデータベース11に定義するフローの一例を説明するための図である。
図4】取得情報選択部の機能を説明するための図である。
図5】情報管理装置10のハードウエア構成例を示す図である。
図6】第1実施形態に係る情報管理装置10にユーザ関連情報の項目を定義するフローを示す図である。
図7】第1実施形態に係る取得情報選択部を機能させる際のフローを示す図である。
図8】第1実施形態に係る書込部がデータベース11にユーザ関連情報を書込む際のフローの一例を示す図である。
図9】第1実施形態に係る書込部がデータベース11にユーザ関連情報を書込む際のフローの別例を示す図である。
図10】第1実施形態に係る取得部がデータベース11からユーザ関連情報を取得する際のフローの一例を示す図である。
図11】第2実施形態に係る情報管理システムを示す概略ブロック図である。
図12】第3実施形態に係る情報管理システムを示す概略ブロック図である。
図13】書込依頼部の機能を説明するためのフロー図である。
図14】第4実施形態に係る情報管理システムを示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0013】
<第1実施形態>
(情報管理システム100)
図1は、第1実施形態に係る情報管理システム100を示す概略ブロック図である。情報管理システム100は、情報管理装置10と、ユーザのユーザ端末6と、第1事業者装置1と、第2事業者装置2と、ともに用いられる。ユーザは、第1サービス(後述する)及び第2サービス(後述する)を利用する。情報管理システム100は、ユーザに関するユーザ関連情報(後述する)を管理し、当該ユーザ関連情報を事業者が効果的に利用するためのシステムである。
【0014】
(第1サービス)
第1サービスは、第1事業者が運営するサービスである。第1事業者は、事業を運営する者(法人)であり、サービスを提供する者(法人)である。第1サービスは、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報(後述する)の少なくとも一部を利用するサービスである。第1サービスは、例えば、防災関連のアプリケーションでもよく、薬関連のアプリケーションでもよい。なお、第1サービスは、WEBアプリケーションでもよいし、WEBサイト(ECサイトなど)でもよいし、スマホアプリケーションでもよい。
【0015】
(第2サービス)
第2サービスは、第2事業者が運営するサービスである。第2事業者は、事業を運営する者(法人)であり、サービスを提供する者(法人)である。第2サービスは、第1サービスと異なるサービスである。第2サービスは、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報の少なくとも一部を利用するサービスである。第2サービスの例は、第1サービスの例と同様である。第1実施形態において、第2事業者と第1事業者とは異なっているが、第2事業者と第1事業者とは同じでもよい。すなわち、同じ事業者(第1事業者、第2事業者)が異なるサービス(第1サービス、第2サービス)を提供していてもよい。
【0016】
また、例えば、第2サービスは、第1サービスをスーパーアプリとするミニアプリでもよい。この場合、第1サービスとして、ユーザの身分証明に用いられるデジタル身分証アプリケーション、第2サービスとして防災関連のアプリケーションでもよい。
【0017】
(ユーザ関連情報)
情報管理装置10は、ユーザに関するユーザ関連情報を管理する。ユーザ関連情報は、ユーザに関連する情報である。ユーザ関連情報は、ユーザの個人情報を含んでいてもよい。ユーザ関連情報は、ユーザの基本4情報(氏名、生年月日、住所、性別)を有していてもよいし、ユーザの電話番号、メールアドレスなどを有していてもよい。また、ユーザ関連情報は、ユーザが所定地域で利用できるポイントをいくら持っているか、ユーザの職業は何か、家族構成は何か、なんの薬を飲んでいるか、どんな化粧品を使っているかなどの情報を有していてもよい。
【0018】
(情報管理装置10)
情報管理装置10は、ユーザ関連情報を管理する、データ共通基盤(レジストリ)である。情報管理装置10には、ユーザの個人情報などが管理されており、情報管理装置10は、当該個人情報などが第1事業者、第2事業者、その他の事業者、及び情報管理システム100(情報管理装置10)の管理者などに効果的に共有されるための装置である。情報管理装置10は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。
【0019】
情報管理装置10は、データベース11を備えている。データベース11は、所定の情報(例:ユーザ関連情報)を格納するストレージである。データベース11には、ユーザ関連情報が多数格納されており、これらのユーザ関連情報が事業者(第1事業者、第2事業者、その他の事業者など)に共有され、事業者はこれらのユーザ関連情報を効果的に活用する。データベース11は、情報管理装置10の内部に設けられていてもよいし、外部に設けられていてもよい。
【0020】
情報管理装置10は、通信ネットワーク101を介して、ユーザ端末6、第1事業者装置1、及び第2事業者装置2と通信可能な構成となっている。通信ネットワーク101は例えば、4G又は5G回線での通信を含む。情報管理装置10は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0021】
(ユーザ端末6)
ユーザ端末6は、ユーザが所有し、管理し、携帯し、又は使用している端末である。ユーザ端末6は、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)の少なくともいずれか1つを含んでいる。第1実施形態において、ユーザ端末6には、第1サービスをユーザ端末6で実現させる第1アプリケーションのプログラム、及び第2サービスをユーザ端末6で実現させる第2アプリケーションのプログラムが少なくともインストールされているものとする。上記プログラムを実行すると、上記アプリケーション(第1アプリケーション、第2アプリケーション)がユーザ端末6上でそれぞれ起動する。なお、第1実施形態において、ユーザ端末6には、第3サービス、第4サービス…第nサービスをユーザ端末6で実現させるアプリケーションのプログラムの少なくともいずれか1つ以上がユーザ端末6にインストールされていてもよい。
【0022】
(第1事業者装置1)
第1事業者装置1は、第1サービスをユーザ端末6で実現させる装置(サーバ)である。第1事業者装置は、クラウドサーバであってもよい。第1実施形態において、第1事業者装置1は、第1サービスとしての防災関連のアプリケーションを、ユーザ端末6上で実現させるサーバである。第1事業者装置1には、第1サービスに利用されるユーザの情報は何か(氏名、住所、性別、生年月日、電話番号、メールアドレス、家族構成など)が予め記憶されていてもよい。例えば、上記防災関連のアプリケーションの場合、ユーザの基本4情報、電話番号、メールアドレス、及び家族構成の情報が当該アプリケーションに利用されることが、第1事業者装置1の記憶部(図示しない)に予め記憶されていてもよい。
【0023】
(第2事業者装置2)
第2事業者装置2は、第2サービスをユーザ端末6で実現させる装置(サーバ)である。第2事業者装置は、クラウドサーバであってもよい。第1実施形態において、第2事業者装置2は、第2サービスとしての薬関連のアプリケーションを、ユーザ端末6上で実現させるためのサーバである。第2事業者装置2には、第2サービスに利用されるユーザの情報は何か(氏名、住所、性別、生年月日、電話番号、メールアドレス、家族構成、薬の情報など)が予め記憶されていてもよい。例えば、上記薬関連のアプリケーションの場合、ユーザの基本4情報、及び今まで処方された薬の情報が当該アプリケーションに利用されることが、第2事業者装置2の記憶部(図示しない)に予め記憶されていてもよい。
【0024】
(第1事業者端末7)
情報管理システム100には、第1事業者の第1事業者端末7がさらに用いられていてもよい。第1事業者端末7は、第1事業者が所有し、管理し、携帯し、又は使用している端末である。第1事業者端末7は、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)の少なくともいずれか1つを含んでいる。第1事業者(例:責任者、責任者から権限を付与された者)は、第1事業者端末7を用いて、情報管理装置10にアクセスすることができてもよい。例えば、情報管理装置10(情報管理システム100)の管理者から、第1事業者用のログインIDとパスワードが付与され、第1事業者端末7からWEBブラウザ経由で、情報管理装置10の所定機能にアクセスすることができてもよい。
【0025】
(第2事業者端末8)
情報管理システム100には、第2事業者の第2事業者端末8がさらに用いられていてもよい。第2事業者端末8は、第2事業者が所有し、管理し、携帯し、又は使用している端末である。第2事業者端末8は、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)の少なくともいずれか1つを含んでいる。第2事業者(例:第2サービスの責任者、当該責任者から権限を付与された者)は、第2事業者端末8を用いて、情報管理装置10にアクセスすることができてもよい。例えば、情報管理装置10の管理者から、第2事業者用にログインIDとパスワードが付与され、第2事業者端末8からWEBブラウザ経由で、情報管理装置10の所定機能にアクセスすることができてもよい。
【0026】
(その他の事業者装置)
第1実施形態において、情報管理システム100には、複数の事業者(第3事業者、第4事業者…第n事業者)のそれぞれが運営する複数の事業者装置(第3事業者装置3a~第n事業者装置na)がさらに用いられていてもよい。上記複数の事業者のそれぞれは、サービスを運営している(第3サービス、第4サービス…第nサービス)。例えば、第3事業者は、第3サービスを運営している。第3事業者装置は、第3サービスをユーザ端末6上で実現させる。
【0027】
(定義部12)
第1実施形態に係る情報管理装置10は、定義部12と、権限設定部16と、書込部13と、取得情報選択部15と、取得部14とを備えている。定義部12は、第1サービスで利用されるユーザ関連情報の項目を、情報管理装置10のデータベース11に定義する。
【0028】
図2は、第1実施形態に係るデータベース11のデータ構造の一例を示す図である。データベース11には、ユーザ関連情報がテーブル形式で格納されている。上記「第1サービスで利用されるユーザ関連情報の項目」とは、例えば、図2に示すテーブルのフィールドb1(「第1サービスで利用する住所情報」)のことである。フィールドb1(「リソースb1」ともいう)のカラム(値)のユーザの住所情報は、第1サービスで利用される情報である。定義部12は、第1サービスで利用される「住所情報としてのユーザ関連情報」の「項目」をデータベース11に定義する。換言すると、定義部12は、データベース11におけるユーザ関連情報(住所情報)の格納場所を作成する。
【0029】
図3は、定義部12が第1サービスで利用されるユーザ関連情報の項目をデータベース11に定義するフローの一例を説明するための図である。第1実施形態において、第1事業者端末7から情報管理装置10へのアクセスを通じて、定義部12は、第1サービスに利用されるユーザ関連情報の項目を、データベース11に定義する。より具体的に説明すると、第1実施形態において、例えば、第1事業者は、第1事業者端末7を操作して、情報管理装置10にアクセスする。すなわち、第1事業者端末7からWEBブラウザで情報管理装置10の定義部12の機能に係る管理画面(図3)にアクセスする。
【0030】
定義部12が、第1サービスに利用されるユーザ関連情報の項目を、データベース11に定義するフローについて、図3を用いて、より具体的に説明する。図3の管理画面の新規作成アイコン31をクリックすると、データベース11に定義する項目を作成するためのポップアップ画面39が表示される。そして、「項目名」の選択をする選択アイコン32をクリックすると項目リスト38が表示され、当該項目リスト38から、データベース11に定義する項目を選択する。第1サービスで利用されるユーザ関連情報として、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどがあってもよいが、図3の例では、「住所」が選択されたとする。そして、権限範囲設定アイコン33で権限範囲を設定し(詳細は後述する)、作成アイコン34を押下すると、図2に示すフィールドb1のように、「住所」の項目がデータベース11に定義される。また同様に、「項目名」で「氏名」を選択し、権限範囲を設定し、作成アイコン34を押下すると、図2に示すフィールドb2のように、「氏名」の項目がデータベース11に定義される。
【0031】
(権限設定部16)
図1に示す権限設定部16は、第2サービス、及び複数の事業者のそれぞれが運営するサービス(第3サービス、第4サービス…第nサービス)ごとに、書込部13(後述する)によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)の読書きに関する権限を設定する。「書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)の読書きに関する権限」とは、当該ユーザ関連情報(値)を他のサービスが読み込む(リード)ことを許可するかどうか、当該ユーザ関連情報を他のサービスが編集すること(ライト)を許可するかどうかについての権限である。なお、権限設定部16は、(サービスごとでなく)第2事業者、及び複数の事業者に対して、書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)の読書きに関する権限を設定してもよい。
【0032】
第1実施形態において、第1事業者端末7から情報管理装置10へのアクセスを通じて、権限設定部16は、第2サービス、及び複数の事業者のそれぞれが運営するサービスごとに、書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報の読書きに関する権限を設定してもよい。具体的には、図3に示すように、第1事業者端末7を通じて図3の管理画面にアクセスし、権限範囲設定アイコン33を押下して、ドロップダウンリストから、どの事業者に読書き権限を付与するかを設定することができる。図3の例では、全事業者に対して読み込みの権限が付与されることになる。このように、第1実施形態において、第1事業者は、第1事業者端末7からWEBブラウザ経由で読書きの権限を自由に設定することができる。
【0033】
このように、第1事業者は、データベース11に書込まれたユーザ関連情報について、複数の事業者がそれぞれ運営するサービスのうちどのサービスに対して、当該ユーザ関連情報を読み出し・書き込みができるかを設定できる。換言すると、第1事業者は、どの事業者装置が、自身がデータベース11に書込んだ ユーザ関連情報(値)にアクセスできるかを設定することができる。
【0034】
(書込部13)
図1に戻り、書込部13は、定義部12により定義された項目に対応するユーザ関連情報をデータベース11に書込む。「定義部12により定義された項目に対応するユーザ関連情報」とは、定義部12により定義された項目のカラムに格納されるべきユーザ関連情報(値)のことであり、例えば、図2に示す「ユーザNo.」が「0005」のユーザ関連情報a2のことである。なお、図2に示すフィールドb3には、書込部13によりユーザ関連情報(値)がまだ書き込まれていない(定義部12により「第1サービスで利用する住所情報」という項目は定義されているが、当該項目のフィールドb3にはまだユーザ関連情報(値)が格納されていない)。
【0035】
第1実施形態において、書込部13は、第1事業者装置1と連携して、定義部12により定義された項目に対応するユーザ関連情報(値)をデータベース11に書込む。具体的には、例えば、第1事業者装置1には、第1事業者装置側書込部23(図示しない)が設けられており、当該第1事業者装置側書込部23が書込部13に、ユーザ関連情報をデータベース11に書込む旨の指令を送信することにより、書込部13は、ユーザ関連情報をデータベース11に書込んでもよい。すなわち、情報管理装置10の書込部13には、API(Application Programming Interface)が設けられており、第1事業者装置1などの外部装置が、当該APIと連携できるような構成になっていてもよい。なお、書込部13がデータベース11にユーザ関連情報を書込むフローの詳細については後述する。
【0036】
(取得情報選択部15)
図1に戻り、取得情報選択部15は、第2事業者端末8から情報管理装置10へのアクセスを通じて、定義部12が定義した項目のうち、どの項目に対応するユーザ関連情報(値)を取得部14(後述する)に取得させるかを選択する。なお、当該ユーザ関連情報は、第2サービスで利用されるユーザ関連情報であり、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどがあってもよい。
【0037】
図4は、取得情報選択部15の機能を説明するための図である。第1実施形態において、第2事業者は、第2事業者端末8を操作して、情報管理装置10にアクセスする。第1実施形態において、第2事業者端末8からWEBブラウザで情報管理装置10の取得情報選択部15の機能に係る管理画面(図4)にアクセスできてもよい。
【0038】
定義部12が定義した項目のうち、どの項目に対応するユーザ関連情報を取得部14(後述する)に取得させるかを、取得情報選択部15が選択するフローについて、図4を用いて、より具体的に説明する。なお、第2事業者(第2サービス)には図2に示す項目全て(第1サービスで利用する住所情報、第1サービスで利用する氏名情報、第3サービスで利用する氏名情報…など)の読み込み権限が付与されていることを前提とする(第1事業者、第3事業者、及び第4事業者(第1サービス、第3サービス、及び第4サービス)は、第2事業者(第2サービス)に対して、第1事業者、第3事業者、及び第4事業者のそれぞれがデータベース11に定義した項目、及び当該項目に対応するユーザ関連情報(値)の読み込み権限を付与している)。
【0039】
図4の管理画面の追加アイコン41をクリックすると、取得部14にどのユーザ関連情報(値)を取得させるかを選択するためのポップアップ画面49が表示される。そして、「要求項目」の選択をする項目選択アイコン42をクリックすると、項目リスト45が表示される。項目リスト45には、データベース11に既に定義されている項目がサービスごとに列挙されている。そして、第2事業者は、項目リスト45の中から、取得部14が取得すべきユーザ関連情報に対応する項目を選択する。
【0040】
第2サービスで利用されるユーザ関連情報として、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどがあってもよく、図4の例では、「第1サービスで利用する住所」が選択されたとする。そして、作成アイコン44を押下すると、取得部14(後述する)が取得すべきユーザ関連情報に対応する項目として、「第1サービスで利用する住所」が設定される。このように、第2事業者は、どの項目に対応するユーザ関連情報(値)を第2事業者装置2に取得させたいかを設定することができる。
【0041】
なお、権限表示アイコン43は、「第1事業者(第1サービス)が第2事業者(第2サービス)に対して付与している権限」を示唆している。図4の例では「READ」のボックスにチェックが入っているので、第1事業者が第2事業者に対して「第1サービスで利用する住所(値)」の読込みの権限を付与していることを示唆している。なお、「WRITE」のボックスにチェックが入っている場合、書き出し(編集)の権限を付与していることを示唆している。
【0042】
(取得部14)
図1に示す取得部14は、書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)を、第2事業者装置2に取得させる。第1実施形態において、取得部14は、第2事業者装置2と連携して、書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報を第2事業者装置2に取得させる。具体的には、例えば、第2事業者装置2には、第2事業者装置側書込部24(図示しない)が設けられており、当該第2事業者装置側書込部24が取得部14に、ユーザ関連情報をデータベース11から取得する旨の指令を送信することにより、取得部14は、ユーザ関連情報を第2事業者装置2に取得させてもよい。すなわち、取得部14には、API(Application Programming Interface)が設けられており、第2事業者装置2などの外部装置が、当該APIと連携できるような構成になっていてもよい。
【0043】
第2事業者(第2サービス)は、取得情報選択部15により、予め自身が欲しいユーザ関連情報に対応する項目を選択しておき、取得部14は、取得情報選択部15により選択された項目に対応するユーザ関連情報(値)を第2事業者装置2に取得させる。
【0044】
図2に示すように、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報は、情報管理装置10の管理者(情報管理システム100の管理者)、第1サービス、第2サービス、及び複数の事業者のそれぞれが運営するサービス(図2の場合、第3サービス、第4サービス)を識別する識別情報のいずれかと紐づいている。例えば、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報a2(ユーザの氏名に関する情報)は、第1サービスを識別する第1サービス識別情報と紐づいている。また、別の例では、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報a10(ユーザの氏名に関する情報)は、情報管理装置10の管理者を識別する管理者識別情報と紐づいている。なお、情報管理装置10で管理されるユーザ関連情報は、第1事業者、第2事業者、及び複数の事業者のそれぞれを識別する識別情報(例:第1事業者識別情報、第2事業者識別情報など)のいずれかと紐づいていてもよい。
【0045】
データベース11に格納されるユーザ関連情報は、同様の情報(例えば、第1事業者(第1サービス)が定義した住所と、第2事業者(第2サービス)が定義した住所)が存在している。それぞれの事業者(サービス)がどのような情報をデータベース11に定義するかは任意であるため、例えば、第1事業者(第1サービス)が定義する住所は、市町村まででよいし、第2事業者(第2サービス)が定義する住所は、都道府県まででもよい。
【0046】
そして、取得部14は、上記識別情報(第1サービス識別情報、管理者識別情報など)と紐づいたユーザ関連情報を取得可能である。これにより、事業者は、どの識別情報と紐づいたユーザ個人情報を取得するかを選択することができる。例えば、氏名の情報を取得したい場合、事業者から情報取得するよりも、情報管理装置10の管理者から取得した方が情報が正確な場合もある。取得すべき情報を任意に選択できることで、事業者は情報管理システム100を効果的に活用することができる。
【0047】
(ハードウエア構成例)
図5は、情報管理装置10のハードウエア構成例を示す図である。情報管理装置10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0048】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0049】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0050】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0051】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体は情報管理装置10の各機能(例えば、定義部12、書込部13、及び取得部14)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は、データベース11として機能してもよい。
【0052】
入出力インタフェース1050は、情報管理装置10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0053】
ネットワークインタフェース1060は、情報管理装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。情報管理装置10は、ネットワークインタフェース1060を介してユーザ端末6、第1事業者装置1、第2事業者装置2、及び複数の事業者装置(3a~na)と通信してもよい。
【0054】
(第1実施形態の動作例1)
図6は、第1実施形態に係る情報管理装置10にユーザ関連情報の項目を定義するフローを示す図である。
【0055】
ステップS100において、図3で説明したように、第1事業者は、第1事業者端末7を操作して、情報管理装置10にアクセスし、図3の管理画面にて、選択アイコン32を押下して、データベース11に定義すべき項目を選択する(例:住所)。
【0056】
ステップS110において、権限範囲設定アイコン33を押下して、権限設定部16は、権限範囲を設定する。
【0057】
ステップS120において、作成アイコン34を押下すると、定義部12は、第1サービスで用いられるユーザ関連情報の項目を定義する。また、権限設定部16は、ステップS100で選択された項目に対応するユーザ関連情報(値)について、読書きの権限を設定する。
【0058】
(第1実施形態の動作例2)
図7は、第1実施形態に係る取得情報選択部15を機能させる際のフローを示す図である。
【0059】
ステップS200において、図4で説明したように、第2事業者は、第2事業者端末8を操作して、情報管理装置10にアクセスし、図4の管理画面にて、項目選択アイコン42を押下して項目リスト45を表示させる。
【0060】
ステップS210において、第2事業者は、第2事業者端末8を通じて、項目リスト45の中から、取得部14に取得させるべきユーザ関連情報を選択する。第1実施形態において、第2事業者は、「第1サービスで利用する住所」を、取得部14に取得させるべきユーザ関連情報として選択したとする。
【0061】
ステップS220において、作成アイコン44を押下すると、取得情報選択部15は、「第1サービスで利用する住所」を、取得部14に取得させるべきユーザ関連情報として選択する。このようにして、取得情報選択部15は、定義部12が定義した項目のうち、どの項目に対応するユーザ関連情報を取得部14に取得させるかを選択する。
【0062】
(第1実施形態の動作例3)
図8は、第1実施形態に係る書込部13がデータベース11にユーザ関連情報を書込む際のフローの一例を示す図である。図8において、ユーザが第1サービスとしての防災関連アプリケーションを起動させた場合について説明する。当該防災関連アプリケーションは、避難指示をユーザに通知したり、避難所へチェックインしたりする際に用いられるアプリケーションであり、ユーザの住所の情報が必須であるものとする。なお、図2に示すデータベース11には、第1サービスで利用される住所の項目(フィールドb1)が定義部12により既に定義されているものとする。また、図8で説明する際のユーザは、図2に示す「ユーザNo.」が「0005」のユーザとする(すなわち、ユーザの住所の情報(値)はまだ書き込まれていない)。
【0063】
ステップS300において、ユーザは防災関連アプリケーション(第1サービス)を起動し、ユーザは、自身の住所の情報を防災関連アプリケーション(第1サービス)に登録(入力)する。なお、このとき、例えば外部サイト(例:マイナポータル(登録商標))と連携して、当該外部サイトを通じてユーザの住所などの情報を取得し、防災関連アプリケーションに登録してもよいし、ユーザが手入力で住所情報を登録してもよい。
【0064】
ステップS310において、ステップS300で登録したユーザの住所情報をデータベース11に書込んでよいかを示唆するポップアップが、ユーザ端末6に表示される。
【0065】
ステップS320において、ユーザは、ユーザ端末6を操作して、ステップS300で登録した住所情報をデータベース11に書込むことに同意する(例えば、ステップS310で「住所情報をデータベースに書込んでもよいですか?」というポップアップが表示され、当該ポップに対して「はい」アイコンをクリックして同意する)。
【0066】
ステップS330において、第1事業者装置1は、ステップS300で登録された住所情報をユーザ端末6から取得する。このとき、第1事業者装置1は、記憶部(図示しない)に住所情報を記憶してもよいし、記憶しないでもよい。そして、第1事業者装置1は、情報管理装置10にユーザの住所情報を送信する。
【0067】
ステップS340において、情報管理装置10は、住所情報と、住所情報をデータベース11に書込むことにユーザが同意した旨の第1同意情報(ステップS320で生成)を取得する。
【0068】
ステップS350において、書込部13は、ユーザ関連情報としての住所情報をデータベース11に書込むことにユーザが同意した旨の第1同意情報を用いて、データベース11にユーザ関連情報を書込む。例えば、ユーザ(「ユーザNo.」が「0005」)の住所が「kk県ll市mm町」である場合、書込部13は、ユーザ関連情報a1として「kk県ll市mm町」の情報をデータベース11のフィールドb3部分に書込む。
【0069】
なお、ユーザ関連情報としての住所情報をユーザ端末6の記憶部(図示しない)に記憶させてもよいし、記憶させなくてもよい。
【0070】
また、住所情報をデータベース11に書込んでよいかの許可をユーザからとるタイミング(図8の例ではステップS310)は任意である。上記タイミングは、第1サービスの第1事業者が任意に設定できるものである。
【0071】
(第1実施形態の動作例4)
図9は、第1実施形態に係る書込部13がデータベース11にユーザ関連情報を書込む際のフローの別例を示す図である。図9においても、ユーザが第1サービスとしての防災関連アプリケーションを起動させた場合について説明する。なお、図8の例とは異なり、データベース11には、第1サービスで利用される住所の項目がまだ定義されていない状態であり、かつ、ユーザは、自身の住所の情報を防災関連アプリケーション(第1サービス)に既に登録している状態であることを前提としている。
【0072】
ステップS400において、情報管理装置10の定義部12が、防災関連アプリケーション(第1サービス)で利用される住所情報(ユーザ関連情報)をデータベース11に定義したとする(図2に示すフィールドb1を定義したとする)。
【0073】
図9に戻り、ステップS410において、第1事業者装置1は、定義部12により住所情報の項目が定義された旨の情報を受信する。
【0074】
ステップS420において、ユーザ端末6は、第1サービス(防災関連アプリケーション)が起動しているか否かを判断する。ユーザ端末6が、第1サービス(防災関連アプリケーション)が起動していないと判断した場合(ステップS420でNO)、ステップS420の判断を繰り返す。
【0075】
ユーザ端末6が、第1サービス(防災関連アプリケーション)が起動していると判断した場合(ステップS420でYES)、ステップS430に進み、ユーザが既に入力した住所情報をデータベース11に書込んでよいかを示唆するポップアップが、ユーザ端末6に表示される(図8のステップS310と同様)。
【0076】
ステップS440において、ユーザは、ユーザ端末6を操作して、住所情報をデータベース11に書込むことに同意する(例えば、ステップS430のポップアップに対して「はい」アイコンをクリックして同意する)。
【0077】
ステップS450において、第1事業者装置1は、住所情報を情報管理装置10に送信する。このとき、第1事業者装置1は、記憶部(図示しない)に既に記憶された住所情報を送信してもよいし、ユーザ端末6に記憶されていた住所情報をユーザ端末6から取得して情報管理装置10に住所情報を送信してもよい。
【0078】
ステップS460において、書込部13は、データベース11にユーザ関連情報(値)を書込むことにユーザが同意した旨の第1同意情報(ステップS440)を用いて、データベース11にユーザ関連情報(住所情報)を書込む。
【0079】
なお、ステップS440において、ユーザが、住所情報をデータベース11に書込むことに同意しない場合(例えば、ステップS430のポップアップに対して「いいえ」アイコンをクリックする)、第1事業者装置1は、情報管理装置10にユーザ関連情報を送信せずに処理を終了してもよい。
【0080】
(第1実施形態の動作例5)
図10は、第1実施形態に係る取得部14がデータベース11からユーザ関連情報を取得する際のフローの一例を示す図である。図10において、ユーザが第2サービスとしての薬関連アプリケーションを起動させた場合について説明する。当該薬関連アプリケーションは、処方された薬の情報を管理する際に用いられるアプリケーションであり、ユーザの氏名の情報が必須であるものとする。
【0081】
なお、図10で説明するユーザは、図2に示す「ユーザNo.」が「0002」のユーザであるとする。なお、図2に示すように、データベース11には、第1サービスで利用される氏名の項目(フィールドb2)が定義部12により既に定義されているものとする。さらに、取得情報選択部15は、「第1サービスで利用する氏名情報」を取得部14に取得させることを予め選択しているものとする。さらに、ユーザ(「ユーザNo.」が「0002」)は、データベース11に書込まれた「第1サービスで利用する氏名情報」を第2サービス(第2事業者装置2)に取得させることに予め同意しているものとする(例えば、第1サービスの「設定画面」より、第2サービスなど他のサービスにユーザ関連情報を渡すことに同意を示しているなど)。
【0082】
図10に戻り、ステップS500において、ユーザは薬関連アプリケーション(第2サービス)を起動させようとする。
【0083】
ステップS510において、第2事業者装置2は、第2サービスを利用するにあたって必要なユーザ関連情報(薬関連アプリケーションを立ち上げるために必須な情報)を(例えば、第2事業者装置2の記憶部(図示しない)より)特定する。第1実施形態において、第2サービス(薬関連アプリケーション)を利用するにあたっては、ユーザの氏名情報の入力が必須であるとし、第2事業者装置2は、第2サービスを利用するにあたって必要なユーザ関連情報として、ユーザの「氏名情報」であることを特定する。
【0084】
ステップS520において、第2事業者装置2は、既にデータベース11に書込まれているユーザ関連情報としての氏名情報(図2のユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を第2事業者装置2に取得させるように情報管理装置10(取得部14)に要請する。
【0085】
ステップS530において、情報管理装置10は、データベース11に書き込まれたユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を、第2事業者装置2が取得することにユーザが同意した旨の第2同意情報の送信を第2事業者装置2に要請する。
【0086】
図10のフローにおいて、上述したように、ユーザは、データベース11に書込まれた「第1サービスで利用する氏名情報」を第2サービス(第2事業者装置2)に取得させることに予め同意しているため、第2同意情報が第2事業者装置2に格納されている。そのため、ステップS540において、第2事業者装置2は、第2同意情報を情報管理装置10に送信する。
【0087】
ステップS550において、情報管理装置10(取得部14)は、データベース11に書き込まれたユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)をデータベース11から取得し、取得したユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を第2事業者装置2に送信する。このようにして、取得部14は、書込部13によりデータベース11に書き込まれたユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を第2事業者装置2が取得することにユーザが同意した旨の第2同意情報を用いて、当該ユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)をデータベース11から取得し、当該ユーザ関連情報を第2事業者装置2に送信する。
【0088】
ステップS560において、第2事業者装置2は、ユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を情報管理装置10から取得する。
【0089】
ステップS570において、ユーザ端末6は、ステップS560で取得したユーザ関連情報(ユーザ関連情報a3の「IP Akira」)を用いて、第2サービスが起動する。
【0090】
なお、第2事業者装置2が、第2同意情報を取得していない場合、ステップS540において、第2同意情報を情報管理装置10に送信せずに、処理を終了してもよい。
【0091】
また、第2事業者装置2が、ユーザ関連情報の取得を情報管理装置10に要請するタイミングは任意であり、図10においては第2サービスを起動させようとする時を例に説明したが、他の例として、例えば、第2サービス(薬関連アプリケーション)に氏名情報を登録しようとしたタイミングで、「あなたが第1サービスで利用している「氏名」の情報を、第2サービスでも利用しますか?」等のポップアップ画面が表示され、「はい」というアイコンをクリックしたタイミングで、第2事業者装置2が、ユーザ関連情報の取得を情報管理装置10に要請してもよい。第2事業者装置2が、ユーザ関連情報の取得を情報管理装置10に要請するタイミングは第2サービスを運営する第2事業者が任意に設定することができる。
【0092】
また、図10の例では、取得部14は、書込部13が書き込んだユーザ関連情報を取得する場合もあるし、情報管理装置10の管理者が書き込んだユーザ関連情報を取得する場合もある。
【0093】
(作用効果)
以上、第1実施形態によれば、情報管理システム100は、定義部12と、書込部13と、取得部14とを備えている。第1実施形態に係る情報管理システム100において、データベース11に書込まれるべきユーザ関連情報の項目が予め事業者によって定義(設定)される。そして、例えば、ユーザが第1サービスを利用する際、事業者によって予め定義された上記項目に対応するユーザ関連情報(住所情報など)を、ユーザが第1サービスに登録すると、ユーザが登録した当該ユーザ関連情報が、データベース11に書込まれる。そして、データベース11に書き込まれた当該ユーザ関連情報を、第2事業者や、その他の複数の事業者が取得することにより、各事業者が運営するサービスに活用することができる。
【0094】
ユーザの個人情報などを共通基盤(レジストリ)に共有し、当該個人情報を各事業者が利用する従来のシステムにおいて、どのような個人情報を共有するかは、ユーザ側主体又はシステムの管理者側主体で行われていた。しかし、第1実施形態に係る情報管理システム100によれば、事業者自身が、どのようなユーザ関連情報を共通基盤(データベース11)に共有するか(書込むか)を任意に選択することができ、また、どのようなユーザ関連情報を共通基盤(データベース11)から取得するかを選択することができる。すなわち事業者主体でデータ共通基盤の活用方法を決めることができる。ゆえに、事業者がユーザの情報をより活用しやすくなる。
【0095】
さらに、第1実施形態に係る情報管理システム100には、複数の事業者のそれぞれが運営する複数の事業者装置がさらに用いられていてもよく、情報管理システム100は、権限設定部16を備えていてもよい。これにより、データベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)の読み書き を許可するかどうかを、サービスごとに設定することができる。そのため、事業者は、効果的に、ユーザ関連情報を管理することができる。
【0096】
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態に係る情報管理システム100を示す概略ブロック図である。第2実施形態は、第1実施形態と異なり、情報管理装置10は、書込部13、及び取得部14を備えておらず、第1事業者装置1が書込部13(第1書込部13a)、第2事業者装置2が取得部14(第2取得部14b)を備えている。また、第1事業者装置1は、取得部14(第1取得部14a)を、第2事業者装置2は、書込部13(第2書込部13b)を備えていてもよい。第1書込部13a、及び第2書込部13bの機能は同様であり、第1書込部13a、及び第2書込部13bの機能は同様である。なお、以下、「書込部13」と記載した際は、第1書込部13a、及び第2書込部13bのことを指し、「取得部14」と記載した際は、第1取得部14a、及び第2取得部14bのことを指すものとする。
【0097】
第2実施形態に係る書込部13は、情報管理装置10の管理者により提供される機能である。書込部13は、いわゆるSDK (Software Development Kit)として、第1事業者装置1に提供されていてもよい。すなわち、情報管理装置10(情報管理システム100)の管理者は、第1事業者、及び第2事業者に書込部13の機能を有するSDKを提供してもよい。
【0098】
第2実施形態に係る取得部14は、情報管理装置10の管理者により提供される機能である。取得部14は、いわゆるSDK (Software Development Kit)として、第2事業者装置2に提供されていてもよい。すなわち、情報管理装置10(情報管理システム100)の管理者は、第1事業者、及び第2事業者に取得部14の機能を有するSDKを提供してもよい。
【0099】
第2実施形態に係る書込部13において、定義部12により定義された項目に対応するユーザ関連情報を、第1事業者装置1からデータベース11に書込む。また、第2実施形態に係る取得部14において、書込部13によりデータベース11に書込まれた当該ユーザ関連情報を、第2事業者装置2(又は第1事業者装置1)に取得させる。
【0100】
なお、第2実施形態において、情報管理装置10は、データベース11にユーザ関連情報を書込むにあたって、書込部13と連携する機能が備わっていてもよい(例えば、情報管理装置側書込部なるものが備わっていてもよい)。また、書込部13には、情報管理装置10に関する識別子情報など、情報管理装置10と書込部13とが情報連携しているものである旨の情報が付与されていてもよい。
【0101】
また、第2実施形態において、データベース11に書込まれたユーザ関連情報を、第2事業者装置2(又は第1事業者装置1)に取得させるにあたって、情報管理装置10は、取得部14と連携する機能が備わっていてもよい(例えば、情報管理装置側取得部なるものが備わっていてもよい)。また、取得部14には、情報管理装置10に関する識別子情報など、情報管理装置10と取得部14とが情報連携しているものである旨の情報が付与されていてもよい。
【0102】
<第3実施形態>
図12は、第3実施形態に係る情報管理システム100を示す概略ブロック図である。第3実施形態は、第1実施形態と異なり、情報管理装置10(情報管理システム100)は、書込依頼部17をさらに備えている。
【0103】
(書込依頼部17)
書込依頼部17は、定義部12により定義された項目に対応するユーザ関連情報を、書込部13がデータベース11に書込むように促す書込依頼情報をユーザ端末6に送信する。
【0104】
図13は、書込依頼部17の機能を説明するためのフロー図である。図13において、ステップS500~ステップS540までは、図10(第1実施形態)と同様である。図13において、ユーザは、図2に示す「ユーザNo」が「0004」のユーザであるとする。
【0105】
ステップS541において、情報管理装置10は、ユーザ関連情報(例:第1サービスで利用する住所情報)がデータベース11に書込まれているか否かを判断する。
【0106】
ユーザ関連情報(例:第1サービスで利用する住所情報)がデータベース11に書込まれていると情報管理装置10が判断した場合(ステップS541でYES)、図10のステップS550に進む。ステップS550以降の処理は図10で説明した通りである。
【0107】
ユーザ関連情報(例:第1サービスで利用する住所情報)がデータベース11に書込まれていないと情報管理装置10が判断した場合(ステップS541でNO)、ステップS551に進む。図13の例において、「ユーザNo」が「0004」のユーザの第1サービスで利用する住所情報はデータベース11に書込まれていないため(図2参照)、ステップS551に進む。
【0108】
ステップS551において、情報管理装置10の書込依頼部17は、ユーザ関連情報としての住所情報を、データベース11に書込むように促す書込依頼情報を第2事業者装置2に送信する。
【0109】
ステップS561において、情報管理装置10の書込依頼部17は、当該書込依頼情報を取得し、ユーザ端末6に当該書込依頼情報を送信する。
【0110】
ステップS571において、ユーザ端末6は、ユーザ関連情報としての住所情報を、データベース11に書込むように促す旨の情報を画面に表示する。このとき、例えば、第2サービスのアプリケーションの画面から第1サービスのアプリケーションの画面に遷移して(第1サービスでは住所情報が既に登録されているとする)、第1サービスのアプリケーションの画面にて、「第2サービスの利用に必要な住所の情報をデータベースに提供しませんか?」などのポップアップを書込依頼情報として表示させてもよい。また、別の例として、ユーザがユーザ関連情報(第1サービスで利用する住所情報)を第2サービスに提供することに許可していない場合、「第2サービスにユーザ関連情報を提供することについて許可してくれませんか?」などのポップアップを書込依頼情報として表示させてもよい。
【0111】
なお、書込み依頼のポップアップが表示されるタイミングは、任意であり、事業者側が任意に設定できてよい。
【0112】
第3実施形態に係る書込依頼部17は、情報管理装置10の管理者により提供される機能である。書込依頼部17は、いわゆるSDK (Software Development Kit)として、第1事業者装置1に提供されていてもよい。
【0113】
書込依頼部17を設けることにより、ユーザにユーザ関連情報(値)をデータベース11に提供することを促すことができる。これにより、データベース11のユーザ関連情報の数が増えるため、事業者が、ユーザ関連情報をより効果的に活用することができるようになる。
【0114】
<第4実施形態>
図14は、第4実施形態に係る情報管理システム100を示す概略ブロック図である。第4実施形態は、第1実施形態と異なり、情報管理装置10(情報管理システム100)は、項目定義依頼部18をさらに備えている。
【0115】
(項目定義依頼部18)
項目定義依頼部18は、任意のユーザ関連情報の項目をデータベース11に定義するように依頼する項目定義リクエスト情報を送信する。第4実施形態において、第2事業者は、第2事業者端末8を操作して、情報管理装置10にアクセスする。第4実施形態において、第2事業者端末8から、情報管理装置10の項目定義依頼部18の機能に係る管理画面にアクセスできてもよい。
【0116】
例えば、図2の例では、第1事業者は、第1サービスで利用する電話番号をデータベース11に定義していない。第4実施形態において、第2事業者は、第2事業者端末8を操作して情報管理装置10にアクセスし、上記管理画面で所定の操作を行うことにより、第1事業者端末7に電話番号をデータベース11に定義するような項目定義リクエスト情報を送信できてもよい。すなわち、上記管理画面で所定の操作を行うことにより、「電話番号をデータベースに定義するように第2事業者から依頼がきています」旨のメッセージを、第1事業者端末7に表示させるようにしてもよい。
【0117】
また別の例としては、第1事業者(防災関連アプリを運営する事業者)が、ユーザが飲んでいる薬の情報を知りたい場合であって、かつ、データベース11に薬の情報が定義されていない場合、第1事業者は、第1事業者端末7を介して情報管理装置10にアクセスし、ユーザがどういう薬を飲んでいるかの情報をデータベース11に定義するような項目定義リクエスト情報を第2事業者端末8に送信(通知)できてもよい。
【0118】
なお、第4実施形態に係る項目定義依頼部18は、情報管理装置10の管理者により提供される機能であってもよい。項目定義依頼部18は、いわゆるSDK (Software Development Kit)として、情報管理装置10に提供されていてもよい。この場合、項目定義依頼部18は、第1事業者装置1(又は第2事業者装置2)が備えていてもよい。
【0119】
以上、図面を参照して実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0120】
第2実施形態において、第1事業者装置、及び第2事業者装置に加えて、第3事業者装置、第4事業者装置…第n事業者装置についても、書込部(第3書込部….第n書込部)、及び取得部(第3取得部….第n取得部)を備えていてもよい。
【0121】
権限設定部16は、第1サービスに利用されるユーザ関連情報(値)について、読書きの権限を設定できる旨を記載したが、権限設定部16は、各サービス(第2サービス、第3サービス….第nサービス)ごとに読書きの権限設定できてもよい。また、権限設定部16は、第1事業者、第2事業者及び複数の事業者のそれぞれに対して、書込部13によりデータベース11に書込まれたユーザ関連情報(値)の読書きに関する権限を設定できてもよい。
【0122】
第1事業者装置~第n事業者装置の構成は同じでもよい。すなわち、第1事業者装置が、第2事業者装置~第n事業者装置が書込んだユーザ関連情報(値)を取得できてもよいし、第2事業者装置~第n事業者装置が、ユーザ関連情報をデータベース11に書込んだりしてもよい。
【0123】
情報管理システム100には、情報管理装置10の管理者の管理者端末がさらに用いられていてもよい。管理者端末から情報管理装置10へのアクセスを通じて、定義部12は、第1サービス及び第2サービスの少なくとも一方に利用されるユーザ関連情報の項目を、データベース11に定義してもよい。
【0124】
複数の事業者装置がそれぞれ備える書込部がデータベース11に書き込んだユーザ関連情報を、第2事業者装置2(又は第1事業者装置1)に取得させる場合(例えば、第1事業者装置からは住所情報、第3事業者装置からは電話番号がデータベース11に書込まれており、それら(住所情報、電話番号)を第2事業者装置2に取得させる場合)、それぞれのユーザ関連情報を、第2事業者装置2にそれぞれ取得させるごとに同意する必要があってもよい(複数の同意が必要であってもよい)。
【0125】
なお、ユーザ関連情報の「項目」の読み書きの権限設定について、どの事業者(サービス)が当該項目を読み込めるか(すなわち、事業者が「項目」の存在を知ることができるか)は権限設定することができる。ただし、ユーザ関連情報の「項目」の編集・削除(書き込み)は、当該項目を定義した事業者のみが行うことができる。
【0126】
なお、本実施形態に係るフローチャート(図6図10、及び図13)は、あくまで一実施形態である。本発明の趣旨を変更しない範囲で、図6図10、及び図13で説明した処理以外の処理があってもよいし、図6図10、及び図13で説明した処理の一部がなくてもよいし、処理の順番を入れ替えてもよい。例えば、図6のステップS110で説明した権限範囲の設定の処理はなくてもよい。
【0127】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 :第1事業者装置
2 :第2事業者装置
3a :第3事業者装置
6 :ユーザ端末
7 :第1事業者端末
8 :第2事業者端末
10 :情報管理装置
11 :データベース
12 :定義部
13 :書込部
13a :第1書込部
13b :第2書込部
14 :取得部
14a :第1取得部
14b :第2取得部
15 :取得情報選択部
16 :権限設定部
17 :書込依頼部
18 :項目定義依頼部
23 :第1事業者装置側書込部
24 :第2事業者装置側書込部
31 :新規作成アイコン
32 :選択アイコン
33 :権限範囲設定アイコン
34 :作成アイコン
38 :項目リスト
39 :ポップアップ画面
41 :追加アイコン
42 :項目選択アイコン
43 :権限表示アイコン
44 :作成アイコン
45 :項目リスト
49 :ポップアップ画面
100 :情報管理システム
101 :通信ネットワーク
1010 :バス
1020 :プロセッサ
1030 :メモリ
1040 :ストレージデバイス
1050 :入出力インタフェース
1060 :ネットワークインタフェース
【要約】      (修正有)
【課題】事業者がユーザ情報を活用しやすくなる情報管理システム、その制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報管理装置10、ユーザ端末6、第1事業者装置1、第2事業者装置2が通信ネットワーク110を介して通信可能な情報管理システム100において、情報管理装置は、第1事業者が運営する第1サービス及び第2事業者が運営する第2サービスを利用するユーザに関する情報を管理し、第1事業者装置は、第1サービスをユーザ端末で実現させ、第2事業者装置は、第2サービスをユーザ端末で実現させる。情報管理装置において、定義部12は、第1サービスに利用されるユーザ関連情報の項目を、情報管理装置のデータベースに定義する。書込部13は、定義部により定義された項目に対応するユーザ関連情報をデータベースに書込む。取得部14は、データベースに書込まれた当該ユーザ関連情報を、第2事業者装置に取得させる。
【選択図】図1
図1
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図10
図11
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図14