(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 23/00 20150101AFI20250214BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
F21V23/00 160
F21S8/04 110
F21V23/00 120
F21V23/00 170
(21)【出願番号】P 2019128282
(22)【出願日】2019-07-10
【審査請求日】2022-03-11
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】鶴留 和幸
(72)【発明者】
【氏名】熊王 光
【合議体】
【審判長】筑波 茂樹
【審判官】草野 顕子
【審判官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-144003号公報(JP,A)
【文献】特開2008-262714号公報(JP,A)
【文献】特開2010-129222号公報(JP,A)
【文献】特開2010-257879号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付部から伸びる電線を内部に挿通する電線孔が設けられた円形状の本体ユニットと、
前記本体ユニットを覆うとともに光を出射する出射口が設けられた筒形状のカバー組立体と、を備え、
前記本体ユニットは、前記取付部への取り付け方向とは異なる方向に開口して前記電線が接続される挿し込み口が設けられた電源端子台を有し、
前記電線孔と前記電源端子台とは
、前記
本体ユニットのカバー組立体側の面に配置され、かつ前記本体ユニットの外周側の前記カバー組立体の側面と並ぶ位置にて、双方が寄せて配置されていることによって、前記電線孔と前記電源端子台とは、平面視で前記
本体ユニットの前記カバー組立体側の面における一部に相互間距離を短く集約されている照明器具。
【請求項2】
前記挿し込み口は、前記取付部への取り付け方向とは反対方向に開口して前記電線が接続される請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記電線孔と前記挿し込み口とに繋がる前記電線をゆるんで折り返された状態に収納する内部空間が形成されている請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記本体ユニットは、前記電源端子台を保持している請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記本体ユニットは、平面視で
、前記取付部側の底面における前記電線孔及び前記電源端子台と異なる箇所かつ前記本体ユニットの中心側にて、点灯装置を保持している請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記本体ユニットは、前記電線と前記点灯装置とを平面視で
仕切り、前記
本体ユニットの前記カバー組立体側の面から前記取付部への取り付け方向とは反対方向に向か
う仕切板を有し、
前記電源端子台は、前記平面視において一部が前記仕切板を間にして前記点灯装置側に配置された請求項5に記載の照明器具。
【請求項7】
前記本体ユニットは、平面視で前記
本体ユニットの中心側において前記点灯装置に着脱可能に取り付けられた蓄電池を有する請求項5又は請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
前記仕切板は、前記
本体ユニットの前記カバー組立体側の面から前記取付部への取り付け方向とは反対方向に向か
い、前記電線と前記点灯装置及び前記蓄電池とを平面視で仕切っている請求項6に従属する請求項7に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体ユニットの電線孔から電線を電源端子台に接続する照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井などの取付部に本体ユニット(点灯ユニット)が取り付けられた後に、取付部の裏側から伸びる電線が電源端子台に接続されて点灯装置が取り付けられる照明器具がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の照明器具では、施工時に電線が天井などの取付部から引き出され、電線が取付部に対向した差し込み口が設けられた電源端子台に接続される。その後に、点灯装置が本体ユニットに取り付けられる。そして、本体ユニットが取付部に取り付けられる。このとき、取付部と電源端子台を有する本体ユニットとの間にて不要に余った電線は、本体ユニットと取付部との間に挟み込まれ、本体ユニットの取付部への取り付けを阻害するおそれがある。このため、取付部から引き出された余分な電線は、本体ユニットの取付部への取り付けの際に、取付部の裏側に押し込まれる必要がある。このように、照明器具の施工に手間がかかる課題がある。
【0005】
本発明では、上述のような課題が解決されるものであり、取付部から引き出された余分な電線が本体ユニットの取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる照明器具を提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る照明器具は、取付部から伸びる電線を内部に挿通する電線孔が設けられた円形状の本体ユニットと、本体ユニットを覆うとともに光を出射する出射口が設けられた筒形状のカバー組立体と、を備え、本体ユニットは、取付部への取り付け方向とは異なる方向に開口して電線が接続される挿し込み口が設けられた電源端子台を有し、電線孔と電源端子台とは、本体ユニットのカバー組立体側の面に配置され、かつ本体ユニットの外周側のカバー組立体の側面と並ぶ位置にて、双方が寄せて配置されていることによって、電線孔と電源端子台とは、平面視で本体ユニットのカバー組立体側の面における一部に相互間距離を短く集約されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の照明器具及び照明器具の取付方法によれば、本体ユニットが取付部への取り付け方向とは異なる方向に開口して電線が接続される挿し込み口が設けられた電源端子台を有する。これにより、電線孔から伸びる電線が取付部への取り付け方向とは異なる方向に開口した挿し込み口に容易に接続できる。そして、電線孔と挿し込み口とに繋がる電線は、照明器具の内部空間にてゆるんで折り返された状態で収容されている。したがって、取付部から引き出された余分な電線が本体ユニットの取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る照明器具を示す分解斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係る照明器具における電線を電線孔に引き込みつつ本体ユニットを取付部に取り付ける状態を示す斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る照明器具における電線孔に引き込んだ電線を電源端子台の差し込み口に接続する状態を示す斜視図である。
【
図5】実施の形態1の変形例に係る照明器具における電線と点灯装置及び蓄電池との間に仕切板を設けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下には、図面に基づいて実施の形態が説明されている。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、明細書全文に示す構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
【0011】
実施の形態1.
<照明器具1>
図1は、実施の形態1に係る照明器具1を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る照明器具1を示す分解斜視図である。
図1及び
図2に示されるように、照明器具1は、略円筒形状に形成されている。
図2に示されるように、照明器具1の上方向U側の部分が、天井などの取付部に防水パッキン90を介して取り付けられている。
【0012】
図1及び
図2に示されるように、照明器具1の下方向Dの下面は、円板形状のカバー前面部11である。カバー前面部11は、図示しない光源からの光線が出射される部分である。カバー前面部11には、表示口15が複数形成されている。
【0013】
図2に示されるように、照明器具1は、天井などに設けられた取付部に固定される。照明器具1は、カバー組立体10と、点灯装置30と、蓄電池31と、本体ユニット60と、を備える。カバー組立体10は、カバー部に光源部20を固定して形成されている。本体ユニット60は、電源端子台40を固定している。本体ユニット60には、点灯装置30が取り付けられている。本体ユニット60は、上面を有する。本体ユニット60の上面は、取付部に固定される部分である。
【0014】
<カバー組立体10>
図2に示されるように、カバー組立体10は、カバー部と、光源部20と、放熱板27と、を備える。カバー部は、有底筒形状であり、筒部の内側に本体ユニット60に固定される電源端子台40及び点灯装置30、並びに当該カバー部に固定された光源部20を収納する。このとき、カバー組立体10の内部には、後述する電線42を収容する内部空間70が形成されている。カバー部は、本体構造部と共に照明器具1の筐体の一部を構成している。カバー部は、有底筒形状の下部に相当するカバー前面部11と、筒部に相当するカバー側面部13と、を有する。
【0015】
カバー部は、有底筒形状の下面を形成するカバー前面部11に、光学制御部材を露出させる出射口21が形成されている。カバー部のカバー前面部11の内部側の面である底面に光源部20及びパッキンが固定されている。また、カバー部の底面には、信号受信部及びモニタパッキンが固定されている。光源部20、パッキン、信号受信部及びモニタパッキンは、カバー前面部11と放熱板27との間に挟まれ、押圧されて固定されている。なお、パッキンは、レンズパッキンとも称される。
【0016】
図2に示されるように、カバー部は、カバー側面部13の内側の面にガイド金具12が固定されている。ガイド金具12は、カバー部取付部材61と組み合わされている。ガイド金具12は、カバー部の内周面に沿った板状の接合部の両端からカバー部の内側に向かって延びる板状の2つのガイド部を備える。つまり、ガイド金具12は、カバー部の内側に向かって開放されているU字状に形成されている。ガイド部は、2つの側面部が位置する側から、カバー部取付部材61を外側から挟んで位置している。
【0017】
<光源部20>
光源部20には、放熱板27が取り付けられている。光源部20は、放熱板27を介してカバー部の底面にビス10-3により固定されている。光学制御部材は、たとえばレンズであり、光源から出射される光線の進む方向及び範囲を制御する部材である。光学制御部材は、中央部に光源から光線が射出される方向、即ち光軸方向に突出する光学制御部と、光学制御部から外側に向かって張り出して形成される鍔部と、を備える。鍔部は、L字リブによりホルダに固定されている。なお、光軸は、光源が射出する光線の中心軸であり、実施の形態1では照明器具1の中心軸と一致している。つまり、光軸は、カバー部のカバー側面部13が形成する筒体の中心軸と一致している。
【0018】
光源部20のホルダは、放熱板27に係合部を係合させて固定されている。放熱板27は、ビス10-3によりカバー前面部11側に引き寄せるようにして、カバー部の内部に固定されている。光源部20及びパッキンは、放熱板27とカバー部のカバー前面部11との間に挟まれ、押圧されて固定されている。なお、ビス10-3は、カバー前面部11と放熱板27との間に配置されたねじパッキンを貫通して、放熱板27に螺合している。ねじパッキンは、カバー前面部11と放熱板27との間において圧縮されるため、照明器具1の内部の気密性及び防水性が向上されている。
【0019】
<光源部20の周辺部の構造>
図1に示されるように、カバー部の出射口21の周囲は、カバー部の外側に向かって突出して形成されている。つまり、カバー部の内部から見ると、有底筒形状のカバー部の底面は、周囲の面よりも光線が出射される方向に向かって凹んだパッキン配置面を備える。パッキン配置面は、出射口21の周囲に環状に形成されている。また、パッキン配置面とその周囲の面との間には、光軸に沿った方向に延びる接続面が形成されている。パッキンは、パッキン配置面と接続面とに沿うように配置されている。
【0020】
<本体ユニット60>
図2に示されるように、本体ユニット60は、光軸に沿った方向に有底筒形状に形成されている。本体ユニット60は、有底筒形状の開口をカバー部側に向けている。本体ユニット60は、一方の面が取付部に固定され、他方の面にカバー部が取り付けられる。カバー部は、本体ユニット60の他方の面側を覆う様に本体ユニット60に取り付けられる。なお、本体ユニット60の側面を構成する筒部は、カバー部と比較して短い。本体ユニット60の筒部の内側には、カバー部側に向かって突出するカバー部取付部材61が設置されている。カバー部取付部材61は、2箇所設置されており、本体ユニット60の中央部に固定される点灯装置30を挟むように一対配置されている。
【0021】
カバー部取付部材61は、光軸に垂直な断面形状がU字状に形成されている。また、カバー部取付部材61のカバー部側の先端は、カバー部の底面に平行に設けられたねじ取付部が形成されている。ねじ取付部には、ねじ穴が形成されている。
【0022】
図1及び
図2に示されるように、カバー部取付部材61の先端に形成されたねじ取付部とカバー部の底面とは、ねじ10-1で締結される。ねじ取付部とカバー部の底面との間には、ねじパッキンが挟まれ、ねじ10-1は、ねじパッキンを通してねじ取付部に形成されたねじ穴に螺合する。この構成により、カバー部は、本体ユニット60側に引き寄せられて固定されている。
【0023】
<電線配置のための構成>
図3は、実施の形態1に係る照明器具1における電線42を電線孔62-2に引き込みつつ本体ユニット60を取付部に取り付ける状態を示す斜視図である。
図3に示されるように、本体ユニット60には、取付部から伸びる電線42を内部に挿通する電線孔62-2が設けられている。
【0024】
本体ユニット60は、取付部への取り付け方向である上方向Uとは異なる方向である下方向Dに開口して電線42を接続される挿し込み口41が設けられた電源端子台40を有する。挿し込み口41は、取付部への取り付け方向である上方向Uとは反対方向である下方向Dに開口して電線42が接続される。なお、挿し込み口41は、取付部への取り付け方向である上方向Uとは異なる方向に開口していれば良い。たとえば、挿し込み口41は、正面方向F、背面方向B、右方向R又は左方向Lなどの横方向に開口しても良い。
【0025】
電線孔62-2と電源端子台40とは、平面視で取付部側の底面にて、双方が寄せて配置されている。これにより、電線孔62-2と電源端子台40とは、平面視で取付部側の底面における一部に相互間距離を短く集約されている。
【0026】
本体ユニット60は、平面視で取付部側の底面における電線孔62-2及び電源端子台40と異なる箇所にて、点灯装置30を保持している。本体ユニット60は、平面視で取付部側の底面における点灯装置30に寄せた箇所にて、蓄電池31を保持している。
【0027】
<照明器具1の取付方法>
図3に示されるように、作業者は、第1ステップとして、電線42を電線孔62-2に挿通した後に本体ユニット60を図示矢印A1の上方向Uに移動させて取付部に取り付ける。
【0028】
図4は、実施の形態1に係る照明器具1における電線孔62-2に引き込んだ電線42を電源端子台40の差し込み口41に接続する状態を示す斜視図である。
図4に示されるように、作業者は、第2ステップとして、電線孔62-2に挿通された電線42を内部空間70にて図示矢印A2のようにゆるんだまま折り返して挿し込み口41に接続する。これにより、照明器具1の内部空間70には、電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42がゆるんで折り返された状態で収容されている。
【0029】
<変形例>
図5は、実施の形態1の変形例に係る照明器具1における電線42と点灯装置30及び蓄電池31との間に仕切板63を設けた状態を示す斜視図である。
図5に示すように、本体ユニット60は、電線42と点灯装置30及び蓄電池31とを平面視で取付部側の底面から取付部への取り付け方向とは反対方向に向かって仕切った仕切板63を有する。作業者は、第3ステップとして、電線42の挿し込み口41への接続後に仕切板63を電線42と点灯装置30及び蓄電池31との間における平面視で取付部側の底面に固定しても良い。なお、仕切板63は、電線42と点灯装置30とを平面視で取付部側の底面から取付部への取り付け方向とは反対方向に向かって仕切っても良い。
【0030】
<実施の形態1の効果>
実施の形態1によれば、照明器具1は、取付部から伸びる電線42を内部に挿通する電線孔62-2が設けられた本体ユニット60を備える。本体ユニット60は、取付部への取り付け方向である上方向Uとは異なる方向である下方向Dに開口して電線42が接続される挿し込み口41が設けられた電源端子台40を有する。
【0031】
従来では、作業者が本体ユニットの電線孔から伸びる電線を電源端子台の挿し込み口に接続し、電線を天井に押し込みながら本体ユニットを天井に取り付けていた。これに対してこの構成によれば、本体ユニット60を取付部に取り付けた後、電線孔62-2から伸びる電線42が折り返されるだけで取付部への取り付け方向である上方向Uとは異なる方向である下方向Dに開口した挿し込み口41に容易に接続できる。そして、電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42は、照明器具1の内部空間70にてゆるんで折り返された状態で収容されている。したがって、取付部から引き出された余分な電線42が本体ユニット60の取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる。また、従来の電線を取付部の裏側に押し込むことによって電線に応力がかかることによる電線の接続不良が防止できる。
【0032】
実施の形態1によれば、挿し込み口41は、取付部への取り付け方向である上方向Uとは反対方向である下方向Dに開口して電線42が接続されている。
【0033】
従来では、作業者が本体ユニットの電線孔から伸びる電線を電源端子台の挿し込み口に接続し、電線を天井に押し込みながら本体ユニットを天井に取り付けていた。これに対してこの構成によれば、本体ユニット60を取付部に取り付けた後、電線孔62-2から伸びる電線42が折り返されるだけで取付部への取り付け方向である上方向Uとは反対方向である下方向Dに開口した挿し込み口41に容易に接続できる。そして、電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42は、照明器具1の内部空間70にてゆるんだ状態で折り返されている。したがって、取付部から引き出された余分な電線42が本体ユニット60の取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる。また、従来の電線を取付部の裏側に押し込むことによって電線に応力がかかることによる電線の接続不良が防止できる。
【0034】
実施の形態1によれば、照明器具1には、電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42をゆるんで折り返された状態で収容する内部空間70が形成されている。
【0035】
この構成によれば、取付部から引き出された余分な電線42が本体ユニット60の取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる。
【0036】
実施の形態1によれば、本体ユニット60は、電源端子台40を保持している。
【0037】
この構成によれば、電源端子台40が本体ユニット60に容易に取り付けられる。
【0038】
実施の形態1によれば、電線孔62-2と電源端子台40とは、平面視で取付部側の底面にて、双方が寄せて配置されている。
【0039】
この構成によれば、電線孔62-2から伸びる電線42が電線孔62-2の近くに配置された電源端子台40の挿し込み口41に接続されている。これにより、照明器具1の内部空間70にてゆるんで折り返された状態で電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42が照明器具1の内部空間70内のうち狭い範囲にだけに収容でき、電線42が他の部品と干渉し難い。
【0040】
実施の形態1によれば、本体ユニット60は、平面視で取付部側の底面における電線孔62-2及び電源端子台40と異なる箇所にて、点灯装置30を保持している。
【0041】
この構成によれば、照明器具1の内部空間70にてゆるんで折り返された状態で電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42が点灯装置30と離間して配置できる。これにより、メンテナンス時に電線42と点灯装置30とが接触して生じる電線42の接続不良などの不具合が低減できる。
【0042】
実施の形態1によれば、本体ユニット60は、電線42と点灯装置30とを平面視で取付部側の底面から取付部への取り付け方向である上方向Uとは反対方向である下方向Dに向かって仕切った仕切板63を有する。
【0043】
この構成によれば、仕切板63が電線42と点灯装置30とを照明器具1の内部空間70にて区分けする。これにより、仕切板63が点灯装置30をメンテナンスする作業者の電線42側に至る干渉を仕切って電線42を保護して電線42に干渉させずに悪影響を及ぼさせない。したがって、メンテナンス時に電線42と点灯装置30あるいは作業者の工具又は手などとが接触して生じる電線42の接続不良などの不具合が低減できる。
【0044】
実施の形態1によれば、本体ユニット60は、平面視で取付部側の底面における点灯装置30に寄せた箇所にて、蓄電池31を保持している。
【0045】
この構成によれば、照明器具1の内部空間70にてゆるんで折り返された状態で電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42が蓄電池31と離間して配置できる。これにより、メンテナンス時に電線42と蓄電池31あるいは作業者の工具又は手などとが接触して生じる電線42の接続不良などの不具合が低減できる。
【0046】
実施の形態1によれば、仕切板63は、電線42と点灯装置30及び蓄電池31とを平面視で取付部側の底面から取付部への取り付け方向である上方向Uとは反対方向である下方向Dに向かって仕切っている。
【0047】
この構成によれば、仕切板63が電線42と点灯装置30及び蓄電池31とを照明器具1の内部空間70にて区分けする。これにより、仕切板63が点灯装置30又は蓄電池31をメンテナンスする作業者の電線42側に至る干渉を仕切って電線42を保護して電線42に干渉させずに悪影響を及ぼさない。したがって、メンテナンス時に電線42と点灯装置30又は蓄電池31あるいは作業者の工具又は手などとが接触して生じる電線42の接続不良などの不具合が低減できる。
【0048】
実施の形態1によれば、照明器具1は、本体ユニット60を覆うとともに光を出射する出射口21が設けられたカバー組立体10を備える。
【0049】
この構成によれば、カバー組立体10が照明器具1の内部を汚染せずに保持するとともに照明器具1の意匠性が向上できる。
【0050】
実施の形態1によれば、照明器具1の取付方法は、電線42を電線孔62-2に挿通した後に本体ユニット60を取付部に取り付ける第1ステップを含む。照明器具1の取付方法は、電線孔62-2に挿通された電線42を内部空間70にてゆるんだまま折り返して挿し込み口41に接続する第2ステップを含む。
【0051】
従来では、作業者が本体ユニットの電線孔から伸びる電線を電源端子台の挿し込み口に接続し、電線を天井に押し込みながら本体ユニットを天井に取り付けていた。これに対してこの構成によれば、第1ステップにて、作業者が電線42を電線孔62-2に挿通した後に本体ユニット60を取付部に取り付ける。そして、第2ステップにて、作業者が電線孔62-2に挿通された電線42を照明器具1の内部空間70にてゆるんだまま折り返して挿し込み口41に接続する。これにより、電線孔62-2から伸びる電線42が折り返されるだけで取付部への取り付け方向である上方向Uとは異なる方向である下方向Dに開口した挿し込み口41に容易に接続できる。このとき、本体ユニット60が取付部に固定された状態であるので、施工が容易である。そして、電線孔62-2と挿し込み口41とに繋がる電線42は、照明器具1の内部空間70にてゆるんで折り返された状態で収容されている。したがって、取付部から引き出された余分な電線42が本体ユニット60の取付部への取り付けの際に取付部の裏側に押し込まれる必要がなく、施工が容易になる。また、従来の電線を取付部の裏側に押し込むことによって電線に応力がかかることによる電線の接続不良が防止できる。
【0052】
実施の形態1によれば、照明器具1の取付方法は、電線42を電線孔62-2に挿通した後に本体ユニット60を取付部に取り付ける第1ステップを含む。照明器具1の取付方法は、電線孔62-2に挿通された電線42を内部空間70にてゆるんだまま折り返して挿し込み口41に接続する第2ステップを含む。照明器具1の取付方法は、電線42の挿し込み口41への接続後に仕切板63を電線42と点灯装置30及び蓄電池31との間における平面視で取付部側の底面に固定する第3ステップを含む。
【0053】
この構成によれば、第3ステップにて、作業者が電線42の挿し込み口41への接続後に仕切板63を電線42と点灯装置30及び蓄電池31との間における平面視で取付部側の底面に固定する。これにより、仕切板63が電線42と点灯装置30及び蓄電池31とを照明器具1の内部空間70にて区分けする。これにより、仕切板63が点灯装置30又は蓄電池31をメンテナンスする作業者の電線42側に至る干渉を仕切って電線42を保護して電線42に干渉させずに悪影響を及ぼさせない。したがって、メンテナンス時に電線42と点灯装置30又は蓄電池31あるいは作業者の工具又は手などとが接触して生じる不具合が低減できる。
【符号の説明】
【0054】
1 照明器具、10 カバー組立体、10-1 ねじ、10-3 ビス、11 カバー前面部、12 ガイド金具、13 カバー側面部、15 表示口、20 光源部、21 出射口、27 放熱板、30 点灯装置、31 蓄電池、40 電源端子台、41 挿し込み口、42 電線、60 本体ユニット、61 カバー部取付部材、62-2 電線孔、63 仕切板、70 内部空間、90 防水パッキン。