IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝テック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図1
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図2
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図3
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図4
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図5
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図6
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図7
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図8
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図9
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図10
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図11
  • 特許-配達管理装置及び情報処理プログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】配達管理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0836 20230101AFI20250214BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
G06Q10/0836
B65G61/00 550
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020088649
(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公開番号】P2021184126
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】前花 幸生
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-012241(JP,A)
【文献】特開2019-057039(JP,A)
【文献】特開2003-160231(JP,A)
【文献】特開2001-175732(JP,A)
【文献】特開2003-006297(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループに属する複数のユーザのうちのいずれかによる配達物の配達の指示を、配達物の配達先をグループ配達先とするか、通常配達先とするかの指定を伴って受ける第1の受付手段と、
配達便に応じた実行タイミングにおいて、その配達便で配達すべき商品のそれぞれに関して配達先を決定する処理を、該当の商品についてグループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられている場合に、同じグループ配達先が前記第1の受付手段により受けられている別の商品が、同じ配達便で配達すべき別の商品に含まれなくとも、配達の指示を行ったユーザが属するグループに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定し、通常配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合に、複数のユーザに対して個別に定められた配達先のうちの配達の指示を行ったユーザに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定するように行う決定手段と、
を具備した配達管理装置。
【請求項2】
前記第1の受付手段により受けた指示を行った注文者が前記グループに属するならば、グループ配達先とする指定を行うように前記注文者に提案するための通知を行う通知手段、
をさらに備える請求項1に記載の配達管理装置。
【請求項3】
前記第1の受付手段により受けた指示を行った注文者による前記配達物の配達時刻に関する前記注文者の指定を、前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられなかった場合に受け、前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合に受けない第2の受付手段、
をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の配達管理装置。
【請求項4】
前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合には、前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられなかった場合に比べて大きな特典を前記第1の受付手段により受けた指示を行った注文者に与えるための処理を行う処理手段、
をさらに備える請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の配達管理装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記配達物の配達料金を、前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合には、前記グループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられなかった場合に比べて低く決定する処理を行う、
請求項4に記載の配達管理装置。
【請求項6】
配達管理装置に備えられたコンピュータを、
グループに属する複数のユーザのうちのいずれかによる配達物の配達の指示を、配達物の配達先をグループ配達先とするか、通常配達先とするかの指定を伴って受ける第1の受付手段と、
配達便に応じた実行タイミングにおいて、その配達便で配達すべき商品のそれぞれに関して配達先を決定する処理を、該当の商品についてグループ配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられている場合に、同じグループ配達先が前記第1の受付手段により受けられている別の商品が、同じ配達便で配達すべき別の商品に含まれなくとも、配達の指示を行ったユーザが属するグループに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定し、通常配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合に、複数のユーザに対して個別に定められた配達先のうちの配達の指示を行ったユーザに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定するように行う決定手段と、
として機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、配達管理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
配達先が近隣である複数の配達物を別々の時間に配達する必要がある場合、配達者は同じ地域に何度も出向かなければならず、配達者の負担となっていた。
このような事情から、配達者の負担を軽減できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-128259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、配達者の負担を軽減できる配達管理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の配達管理装置は、第1の受付手段及び決定手段を備える。第1の受付手段は、グループに属する複数のユーザのうちのいずれかによる配達物の配達の指示を、配達物の配達先をグループ配達先とするか、通常配達先とするかの指定を伴って受ける。決定手段は、配達便に応じた実行タイミングにおいて、その配達便で配達すべき商品のそれぞれに関して配達先を決定する処理を、該当の商品についてグループ配達先とする指定が第1の受付手段により受けられている場合に、同じグループ配達先が前記第1の受付手段により受けられている別の商品が、同じ配達便で配達すべき別の商品に含まれなくとも、配達の指示を行ったユーザが属するグループに対して定められた配達先を配達物の配達先として決定するように行い、通常配達先とする指定が第1の受付手段により受けられた場合に、複数のユーザに対して個別に定められた配達先のうちの配達の指示を行ったユーザに対して定められた配達先を配達物の配達先として決定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る情報処理装置の要部回路構成と、この情報処理装置を用いて構成されるネットスーパーシステムの概略構成とを示すブロック図。
図2】ユーザデータベースに含まれるデータレコードのデータ構造を模式的に示す図。
図3】グループデータベースに含まれるデータレコードのデータ構造を模式的に示す図。
図4】注文データベースに含まれるデータレコードのデータ構造を模式的に示す図。
図5】受注処理のフローチャート。
図6】受注処理のフローチャート。
図7】受注処理のフローチャート。
図8】第1の設定画面の一例を示す図。
図9】第2の設定画面の一例を示す図。
図10】第3の設定画面の一例を示す図。
図11】管理処理のフローチャート。
図12】配達伝票の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、ネットスーパーでの注文商品の配達管理に関する例を説明する。
図1は本実施形態に係る情報処理装置1の要部回路構成と、この情報処理装置1を用いて構成されるネットスーパーシステム100の概略構成とを示すブロック図である。
【0008】
ネットスーパーシステム100は、情報処理装置1、ユーザ端末2、店舗端末3及びプリンタ4を含む。そしてネットスーパーシステム100は、情報処理装置1と、ユーザ端末2及び店舗端末3とを通信ネットワーク200を介して通信可能とするとともに、店舗端末3にプリンタ4を接続して構成されている。
【0009】
情報処理装置1は、ネットスーパーサービスを提供するための情報処理を実行する。ネットスーパーサービスとは、スーパーマーケット等の実店舗で陳列販売されている商品を、通信ネットワークを介した注文に応じて配達するサービスである。情報処理装置1は、受注のための情報処理のほか、注文された商品の配達を管理するための情報処理を行う。つまり情報処理装置1は、配達管理装置としての機能を備える。
【0010】
ユーザ端末2は、ネットスーパーサービスを利用するユーザが、注文のために用いる端末である。ユーザ端末2としては例えば、ユーザの居宅に設置されたパーソナルコンピュータ、あるいはユーザが所有するモバイル通信端末などが利用される。
【0011】
店舗端末3は、実店舗に設置され、当該実店舗にてネットスーパーサービスを提供するための作業を行う作業者に対する各種の情報提示を行うための端末である。店舗端末3としては例えば、店舗のバックヤードに設置されたパーソナルコンピュータ、あるいは店舗の従業者が所持するモバイル通信端末などが利用される。
プリンタ4は、店舗端末3からの指示に応じて、配達伝票などの各種の伝票をプリントする。
【0012】
通信ネットワーク200としては例えば、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク200としては典型的には、移動体通信網及びインターネットが利用される。
【0013】
情報処理装置1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、通信インタフェース14及び伝送路15を含む。プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13及び通信インタフェース14は、伝送路15を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13が伝送路15により接続されていることによって、情報処理装置1を制御するためのコンピュータが構成される。
【0014】
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、情報処理装置1としての各種の機能を実現するための情報処理を実行する。プロセッサ11は、例えばCPU(central processing unit)である。
【0015】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサ11が情報処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(read only memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(random access memory)である。
【0016】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13としては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、あるいはSSD(solid state drive)等の周知の記憶デバイスを用いた記憶ユニットを利用できる。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ11での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶ユニット13は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0017】
通信インタフェース14は、通信ネットワーク200を介したデータ通信を行う。通信インタフェース14としては、例えばインターネットを介した通信を行うための周知の通信デバイスを適用できる。
伝送路15は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0018】
補助記憶ユニット13は、情報処理プログラムの1つであるネットスーパーアプリAPAを記憶する。ネットスーパーアプリAPAは、アプリケーションプログラムであり、ネットスーパーサービスを提供するための情報処理について記述されている。
補助記憶ユニット13の記憶領域の一部は、ユーザデータベースDBA、グループデータベースDBB及び注文データベースDBCとして使用される。ユーザデータベースDBAは、ユーザを管理するためのデータベースである。グループデータベースDBBは、複数のユーザが属して構成されるグループを管理するためのデータベースである。注文データベースDBCは、ユーザによる注文を管理するためのデータベースである。
【0019】
図2はユーザデータベースDBAに含まれるデータレコードDRAのデータ構造を模式的に示す図である。
ユーザデータベースDBAは、ユーザに関連付けられたデータレコードDRAの集合である。そしてデータレコードDRAは、フィールドFAA,FAB,FAC,FAD,FAE,FAFを含む。
【0020】
フィールドFAAには、関連付けられたユーザを識別するための識別子としてのユーザID(identifier)がセットされる。ユーザIDは、例えばユーザによって、既に使用されている他のユーザIDと重複しないように決定される。あるいはユーザIDは、例えばプロセッサ11が、ユーザデータベースDBAに含まれる他のデータレコードDRAのフィールドFAAにセットされているユーザIDと重複しないように、例えば予め定められたルールに従って決定してもよい。フィールドFABには、関連付けられたユーザの氏名がセットされる。フィールドFACには、関連付けられたユーザが指定した通常の配達先を表すデータがセットされる。通常配達先としては、一例としてはユーザの居宅が指定される。この場合にフィールドFACには、関連付けられたユーザの居宅の住所が設定される。また通常配達先としては、別に、受け取りを代行するコンビニエンスストアなどの店舗が指定されてもよい。この場合にフィールドFACには、当該指定された店舗を識別するための店舗IDがセットされる。フィールドFADには、関連付けられたユーザが属するグループを識別するためのグループID又は所在地の住所を表すデータがセットされる。フィールドFADには、関連付けられたユーザがグループに属さない場合は、予め定められた無効値がセットされる。フィールドFAEには、関連付けられたユーザに関してグループ内で定められた受け取り順序がセットされる。例えば、グループ内における受け取り順序が第1位にセットされているならば、フィールドFAEには「1」がセットされる。なお、関連付けられたユーザが受け取り者に指定されていない場合には、フィールドFAEには予め定められた無効値がセットされる。フィールドFAFには、関連付けられたユーザによる注文に関する代金の決済に用いる決済情報がセットされる。決済情報は、例えばクレジットカードの番号などである。データレコードDRAは、ユーザを特定するための、性別、年齢、あるいは電話番号などの各種の属性情報等をセットしたフィールドを含んでもよい。またデータレコードDRAは、ユーザ認証用のパスワードをセットしたフィールドを含んでもよい。
【0021】
なお、プロセッサ11は、ユーザ登録を希望するユーザによるユーザ端末2での指示に応じて新たなデータレコードDRAを生成し、ユーザデータベースDBAに追加する。プロセッサ11は、ユーザ登録を希望するユーザによる申告に応じた作業者による任意の端末装置での指示に応じて新たなデータレコードDRAを生成し、ユーザデータベースDBAに追加するのでもよい。あるいは、別の情報処理装置で生成されたデータレコードDRAを、その情報処理装置からの要求に応じてプロセッサ11がユーザデータベースDBAに追加するのでもよい。
【0022】
図3はグループデータベースDBBに含まれるデータレコードDRBのデータ構造を模式的に示す図である。
グループデータベースDBBは、グループに関連付けられたデータレコードDRBの集合である。データレコードDRBは、フィールドFBA,FBBを含む。
【0023】
フィールドFBAには、関連付けられたグループを識別するためのグループIDがセットされる。グループIDは、例えばプロセッサ11が、グループデータベースDBBに含まれる他のデータレコードDRBのフィールドFBAにセットされているグループIDと重複しないように、例えば予め定められたルールに従って決定する。フィールドFBBには、関連付けられたグループに付与された名称であるグループ名がセットされる。グループ名は、例えばユーザによって、グループに属するユーザがグループを識別できるように任意に定められる。
【0024】
なお、プロセッサ11は、ユーザによるユーザ端末2でのグループ生成指示に応じて新たなデータレコードDRBを生成し、グループデータベースDBBに追加する。また、プロセッサ11は、ユーザによるユーザ端末2でのグループ編集指示に応じて、既設のグループに属するユーザを追加又は除外するようにデータレコードDRBを更新する。プロセッサ11は、ユーザからの申告に応じた作業者による任意の端末装置での指示に応じてデータレコードDRBを生成又は更新してもよい。あるいは、別の情報処理装置で生成又は更新されたデータレコードDRBを、その情報処理装置からの要求に応じてプロセッサ11がグループデータベースDBBに追加又は書き換えするのでもよい。
【0025】
図4は注文データベースDBCに含まれるデータレコードDRCのデータ構造を模式的に示す図である。
注文データベースDBCは、ネットスーパーサービスによる注文の個々が関連付けられたデータレコードDRCの集合である。データレコードDRCは、フィールドFCA,FCB,FCC,FCD,FCE,FCF,FCG,FCHを含む。
【0026】
フィールドFCAには、関連付けられた注文を識別するための注文IDがセットされる。フィールドFCBには、関連付けられた注文に関する注文者であるユーザのユーザIDがセットされる。フィールドFCCには、関連付けられた注文に関して指定された配達方法を識別する配達方法IDがセットされる。フィールドFCDには、関連付けられた注文に関して指定された配達先のデータがセットされる。フィールドFCEには、関連付けられた注文に関して指定された配達日がセットされる。フィールドFCFには、関連付けられた注文に関して指定された配達時間が属する時間帯を識別するための時間帯IDがセットされる。フィールドFCGには、関連付けられた注文に関して指定された決済方法を識別するための決済方法IDがセットされる。フィールドFCHには、関連付けられた注文についての商品リストがセットされる。商品リストは、購入商品のそれぞれを識別する商品コードのリストである。
【0027】
なお、データレコードDRCは、フィールドFCA,FCB,FCC,FCD,FCE,FCF,FCG,FCHとは別のフィールドを含み、当該フィールドに任意のデータをセットしてもよい。例えば、情報処理装置1にて、複数の店舗でそれぞれ提供するネットスーパーサービスに関する管理を行うようにしてもよく、この場合には注文の対象となるネットスーパーサービス又は店舗を識別するためのIDをデータレコードDRCにセットしてもよい。またデータレコードDRCは、フィールドFCA,FCB,FCC,FCD,FCE,FCF,FCG,FCHのうちの一部を含まなくてもよい。例えば、配達方法が宅配のみに限定されるならば、フィールドFCCを含まなくてよい。また例えば、商品リストを他のデータベースにて管理するようにするならば、フィールドFCHを含まなくてよい。
【0028】
次に以上のように構成された情報処理装置1の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理の一部については記載を省略している。
【0029】
ユーザは、ネットスーパーサービスを利用しようとするならば、ユーザ端末2から通信ネットワーク200を介して、情報処理装置1が提供する予め定められたウェブサイトにアクセスする。なおユーザ端末2は、上記のアクセスを汎用のウェブブラウザにより行うのでも、専用のアプリケーションにより行うのでもよい。以下においては、ユーザ端末2における処理は、ウェブブラウザによる処理とする。
【0030】
情報処理装置1にてプロセッサ11は、上記のようにユーザ端末2からのアクセスを受けると、注文を受けるための情報処理(以下、受注処理と称する)をネットスーパーアプリAPAに基づいて実行する。なお、以下における受注処理の説明の中で、単にユーザと記す場合、ここでアクセスしたユーザを指すこととする。また、この受注処理は、1つの注文を対象として実行されるので、以下における受注処理の説明の中で、単に注文と記す場合、当該受注処理の対象となる注文を指すこととする。
図5図6及び図7は受注処理のフローチャートである。
【0031】
図5中のACT11としてプロセッサ11は、アクセス者がユーザであるか否かを確認するためのユーザ認証を実行する。このユーザ認証は、例えばインターネットを介したアクセス者の認証のための周知の技術をそのまま用いることができる。そしてプロセッサ11は、アクセス者がユーザであることを確認できたならば、これから受ける注文を管理するための新たなデータレコードDRCを注文データベースDBCに追加する。プロセッサ11は、当該の新たなデータレコードDRCの各フィールドには、例えば次のように各データをセットする。
【0032】
プロセッサ11は、フィールドFCAには、注文データベースDBCに含まれる他のデータレコードDRCのフィールドFCAにセットされている注文IDと重複しないように、例えば予め定められたルールに従って決定した注文IDをセットする。
プロセッサ11は、フィールドFCBには、上記の認証に際して取得したユーザIDをセットする。
【0033】
プロセッサ11は、フィールドFCCには、デフォルトの配達方法の配達方法IDをセットする。配達方法は、例えば、宅配、店頭受け取り、コンビニエンスストア受け取りなどであり、どの配達方法を利用可能とするかは、ネットスーパーサービスの提供者により事前に決められる。デフォルトの配達方法は、例えば宅配とすることが想定される。ただしプロセッサ11は、配達方法が未選択であることを表すものとして予め定められた無効値をフィールドFCCにセットしてもよい。
【0034】
プロセッサ11は、フィールドFCDには、デフォルトの配達先データをセットする。デフォルトの配達先データは、例えば通常配達先データとすることが想定される。つまりプロセッサ11は、上記の認証に際して取得したユーザIDがフィールドFAAにセットされているデータレコードDRAをユーザデータベースDBAから見つけ出し、当該データレコードDRAのフィールドFACにセットされている通常配達先データをフィールドFCDにコピーする。ただしプロセッサ11は、配達方法が未選択であることを表すものとして予め定められた無効値をフィールドFCDにセットしてもよい。
【0035】
プロセッサ11は、フィールドFCEには、デフォルトの配達日をセットする。デフォルトの配達日は、選択可能な配達日のうちの最先の日とすることが想定される。ただしプロセッサ11は、配達日が未選択であることを表すものとして予め定められた無効値をフィールドFCEにセットしてもよい。
【0036】
プロセッサ11は、フィールドFCFには、デフォルトの時間帯IDをセットする。デフォルトの時間帯IDは、選択可能な配達時間のうちの最先の配達時間が属する時間帯の時間帯IDとすることが想定される。ただしプロセッサ11は、配達時間帯が未選択であることを表すために予め定められた無効値をフィールドFCFにセットしてもよい。
【0037】
プロセッサ11は、フィールドFCGには、デフォルトの決済方法IDをセットする。決済方法は、例えば代金引換及びクレジット決済などであり、どの決済方法を利用可能とするかは、ネットスーパーサービスの提供者により事前に決められる。デフォルトの決済方法IDは、代金引換の決済方法IDとすることが想定される。ただしプロセッサ11は、決済方法が未選択であることを表すために予め定められた無効値をフィールドFCGにセットしてもよい。
プロセッサ11は、フィールドFCHには、いずれの商品コードも含めない。プロセッサ11は、未登録であることを表すものとして予め定められた無効値をフィールドFCHにセットしてもよい。
【0038】
なお、上記の各種のデフォルト設定は、例えばネットスーパーアプリAPAの作成者により任意に定められてよい。そしてデフォルト設定は、ネットスーパーサービスの提供者又はユーザにより適宜に変更されてもよい。各種のデフォルト設定のユーザによる変更を可能とするならば、当該のデフォルト設定をセットするフィールドをユーザデータベースDBAのデータレコードDRAに追加しておく。
そしてプロセッサ11は、注文データベースDBCを更新し終えたならば、ACT12へと進む。
【0039】
ACT12としてプロセッサ11は、ユーザ端末2でのユーザの指示に応じて購入商品を登録する。この商品登録は、ウェブページ上でユーザにより指定された商品を購入商品として登録する処理であって、例えば既存のネットスーパーサービスで行われている処理と同様な処理であってよい。なおプロセッサ11は、指定された商品の商品コードを、上記のように注文データベースDBCに追加したデータレコードDRCのフィールドFCHにセットする。そしてプロセッサ11は、商品登録の完了がユーザにより宣言されたならば、ACT13へと進む。
ACT13としてプロセッサ11は、ユーザがグループに所属しているか否かを確認する。
【0040】
ここで、本実施形態におけるグループについて説明する。
ネットスーパーサービスのユーザは、任意の他のユーザとグループを組むことができる。どのようなグループとするかは、ユーザの任意である。ネットスーパーでの注文品の配達先が近隣であるユーザどうしでグループを組むことが好適である。また、グループ内の一部のユーザを受取者とする。どのユーザを受け取り者とするかは、グループ毎に任意である。例えば、同じ集合住宅に居住する複数のユーザにより1つのグループを組み、上記の集合住宅に駐留する管理人であるユーザ、あるいは在宅率の高いユーザなどを受取人とすることが想定される。受取人を複数定める場合には、受け取り順位を定めておく。そしてグループを新規に組んだ場合にそのグループに属する任意のユーザは、事前の申告によりグループID及びグループ名をグループデータベースDBBに登録させておく。またグループに属する各ユーザは、事前の申告によりグループIDをユーザデータベースDBAに登録させておく。また受取人となるユーザは、事前の申告により受け取り順位をユーザデータベースDBAに登録させておく。これにより、ユーザデータベースDBAのデータレコードDRAは、グループに属するユーザに関連付けられている場合には、有効なグループID及び受け取り順位がフィールドFAD,FAEにセットされている。
【0041】
そこでプロセッサ11はACT13においては、例えばユーザデータベースDBAにてユーザが関連付けられたデータレコードDRAのフィールドFADに無効値がセットされているならば、グループに属していないとしてNOと判定し、ACT14へと進む。
ACT14としてプロセッサ11は、第1の設定画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。第1の設定画面は、登録済みの商品の購入に関する諸条件をグループに属していないユーザが設定するための画面である。なおプロセッサ11は例えば、第1の設定画面の表示指示であることを識別するための識別データを含んだ指示データを、通信インタフェース14からユーザ端末2に宛てて通信ネットワーク200へと送出する。プロセッサ11は、第1の設定画面を表したウェブページデータを指示データに含める。
なお、以降において説明する情報処理装置1からユーザ端末2への各種の指示は、上記と同様に実現される。
【0042】
図8は第1の設定画面SCAの一例を示す図である。
第1の設定画面SCAは、エリアARA,ARB,ARC,ARD,ARE及びボタンBUA,BUBを表す。
【0043】
エリアARAは、設定中の配達方法を表示するエリアである。図8においては、配達方法として「配達」が設定されている状態を表している。、またエリアARAは、配達方法を変更することをユーザが宣言するためのGUI(graphical user interface)を兼ねる。
エリアARBは、設定中の配達先を表示するエリアである。図8においては、配達先として、通常配達先として登録された配達先が設定されている状態を表している。そしてエリアARBは、配達先を変更することをユーザが宣言するためのGUIを兼ねる。
エリアARCは、設定中の配達日を表示するエリアである。図8においては、配達日として「2020年01月01日(水)」が設定されている状態を表している。そしてエリアARCは、配達日を変更することをユーザが宣言するためのGUIを兼ねる。
【0044】
エリアARDは、設定中の配達時間を表示するエリアである。そしてエリアARDは、配達時間をユーザが指定するためのGUIを兼ねる。図8においては、配達時間が、「14:00~16:00」「16:00~18:00」「18:00~20:00」及び「20:00~21:00」の4つの時間帯のうちの1つとして指定可能としている場合を示している。そしてエリアARDには、各時間帯に対応付けたラジオボタンを表しており、このラジオボタンによりどの時間帯内の時間が配達時間として設定されているかを表す。図8においては、配達時間として時間帯「14:00~16:00」内の時間が設定されている状態を表している。また図8は、時間帯「14:00~16:00」及び時間帯「16:00~18:00」を指定可能である場合を表し、そのことを当該時間帯に対応付けて表した丸印により示している。また図8は、時間帯「20:00~21:00」を指定できない場合を表し、そのことを当該時間帯に対応付けて表したバツ印により示している。また図8は、時間帯「18:00~20:00」を指定可能な注文数が少ない場合を表し、そのことを当該時間帯に対応付けて表した三角印により示している。
【0045】
エリアAREは、設定中の決済方法を表示するエリアである。そしてエリアAREは、決済方法をユーザが指定するためのGUIを兼ねる。図8においては、決済方法が、代金引換及びクレジットカード決済の2つのうちの1つとして指定可能としている場合を示している。そしてエリアAREには、各決済方法に対応付けたラジオボタンを表しており、このラジオボタンによりどの決済方法が設定されているかを表す。図8においては、決済方法として代金引換が設定されている状態を表している。
【0046】
ボタンBUAは、現状の設定を決定することをユーザが宣言するためのソフトキーである。ボタンBUBは、商品の登録に戻ることをユーザが宣言するためのソフトキーである。
なおプロセッサ11は、注文データベースDBCにて注文に関連付けられたデータレコードDRCに基づき、各種の設定を表すように第1の設定画面SCAを生成する。
【0047】
一方、例えばユーザデータベースDBAにてユーザが関連付けられたデータレコードDRAのフィールドFADに有効なグループIDがセットされているならば、グループに属するとして図5中のACT13にてYESと判定し、ACT15へと進む。
ACT15としてプロセッサ11は、第2の設定画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。第2の設定画面は、登録済みの商品の購入に関する諸条件をグループに属しているユーザが設定するための画面である。
【0048】
図9は第2の設定画面SCBの一例を示す図である。なお、図9において図8に示す第1の設定画面SCAと同一の要素については図8と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の設定画面SCBは、エリアARA,ARB,ARC,ARD,ARE、ボタンBUA,BUB及びメッセージMEAを表す。つまり第2の設定画面SCBは、第1の設定画面SCAに、メッセージMEAを追加して示す画面である。メッセージMEAは、エリアARB内に表されて、配達先としてグループを指定することによって配達料が割引されることを表す文字メッセージである。
【0049】
ユーザ端末2は、上記の第1の設定画面SCA又は第2の設定画面SCBの表示指示をのための指示データが通信ネットワーク200により伝送されると、この指示データに含まれるウェブページデータに従った第1の設定画面SCA又は第2の設定画面SCBを内蔵又は外付けされた表示デバイスに表示させる。
【0050】
第2の設定画面SCBが表示デバイスにて表示されると、ユーザはメッセージMEAから、配達先としてグループを指定することが有利であることを認識できる。つまり、配達先としてグループを指定する動機をユーザに与えることになり、配達先としてグループを指定するように注文者としてのユーザに提案することに相当する。すなわち、第2の設定画面SCBの表示を指示することは、注文者としてのユーザが属するグループを配達先として指定するように注文者に提案するための通知を行うことに相当する。かくしてネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは上記の通知を行う通知手段として機能する。
【0051】
プロセッサ11は、図5中のACT14又はACT15での表示指示ののちには、いずれもACT16へと進む。
ACT16としてプロセッサ11は、配達方法が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT17へと進む。
ACT17としてプロセッサ11は、配達先が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT18へと進む。
ACT18としてプロセッサ11は、配達日が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ11は、配達時間が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT20へと進む。
【0052】
ACT20としてプロセッサ11は、決済方法が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ11は、条件の決定が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT22へと進む。
ACT22としてプロセッサ11は、商品登録への戻りが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT16へと戻る。
かくしてプロセッサ11は、ACT16乃至ACT22としては、配達方法、配達先、配達日、配達時間、決済方法、決定及び戻りのいずれかが指定されるのを待ち受ける。
【0053】
ユーザは、第1の設定画面SCA又は第2の設定画面SCBに基づいて、現状での設定状況を確認する。そしてユーザは、配達方法を変更する場合は、エリアARAをタッチ又はクリックする。これに応じてユーザ端末2は、配達方法の選択画面を表示し、設定すべき配達方法のユーザによる指定を受ける。そしてユーザ端末2は、配達方法が指定されたならば、指定された配達方法を情報処理装置1に通知する。なおユーザ端末2は、選択画面の表示と、指定内容の情報処理装置1への通知は、例えば第1の設定画面SCA又は第2の設定画面SCBのウェブページデータでの定義に基づいて実行する。そしてユーザ端末2は例えば、配達方法、配達先、配達日、配達時間及び決済方法のいずれの指定に関する通知であるかを識別するための識別データと、指定内容を示すデータとを含んだ通知データを、情報処理装置1に宛てて通信ネットワーク200へと送出する。
なお、以降において説明するユーザ端末2から情報処理装置1への各種の通知は、上記と同様に実現される。
【0054】
配達方法の指定を通知する通知データが通信ネットワーク200により情報処理装置1へと伝送されると、情報処理装置1では通信インタフェース14が当該通知データを取り込む。これに応じてプロセッサ11は、図5中のACT16にてYESと判定し、図6中のACT23へと進む。
ACT23としてプロセッサ11は、通知に基づいて配達方法を設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCCに、通知された配達方法の配達方法IDをセットする。そしてプロセッサ11はこののち、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態に戻る。
【0055】
ユーザは、配達先を変更する場合は、エリアARBをタッチ又はクリックする。これに応じてユーザ端末2は、配達先の選択画面を表示し、設定すべき配達先のユーザによる指定を受ける。そしてユーザ端末2は、配達先が指定されたならば、指定された配達先を情報処理装置1に通知する。
配達先の指定の通知に応じてプロセッサ11は、図5中のACT17にてYESと判定し、図6中のACT24へと進む。かくしてネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは配達先に関する指定を受ける第1の受付手段として機能する。
【0056】
ACT24としてプロセッサ11は、通知に基づいて配達先を設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCDに、通知された配達先を表す配達先データをセットする。なおプロセッサ11は例えば、通常配達先が指定されているならば、ユーザデータベースDBAにてユーザが関連付けられたデータレコードDRAのフィールドFACにセットされている通常配達先データを、配達先データとしてフィールドFCDにセットする。またプロセッサ11は例えば、グループが指定されているならば、ユーザデータベースDBAにてユーザが関連付けられたデータレコードDRAのフィールドFADにセットされているグループIDを、配達先データとしてフィールドFCDにセットする。
ACT25としてプロセッサ11は、新たに設定した配達先がグループであるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、グループではないならばNOと判定し、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態に戻る。
【0057】
ユーザは、配達日を変更する場合は、エリアARCをタッチ又はクリックする。これに応じてユーザ端末2は、配達日の選択画面を表示し、設定すべき配達日のユーザによる指定を受ける。そしてユーザ端末2は、配達日が指定されたならば、指定された配達日を情報処理装置1に通知する。
配達日の指定の通知に応じてプロセッサ11は、図5中のACT18にてYESと判定し、図6中のACT26へと進む。
ACT26としてプロセッサ11は、通知に基づいて配達日を設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCEに、通知された配達日をセットする。そしてプロセッサ11はこののち、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態に戻る。
【0058】
ユーザは、配達時間を変更する場合は、エリアARD内で、設定すべき配達時間が属する時間帯に対応付けられたラジオボタンをタッチ又はクリックする。そしてユーザ端末2は、このようにして指定された配達時間の時間帯を情報処理装置1に通知する。
配達時間の指定の通知に応じてプロセッサ11は、図5中のACT19にてYESと判定し、図6中のACT27へと進む。
ACT27としてプロセッサ11は、通知に基づいて配達時間を設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCFに、通知された時間帯の時間帯IDをセットする。そしてプロセッサ11はこののち、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態に戻る。
【0059】
ユーザは、決済方法を変更する場合は、エリアARE内で、設定すべき決済方法に対応付けられたラジオボタンをタッチ又はクリックする。そしてユーザ端末2は、このようにして指定された決済方法を情報処理装置1に通知する。
決済方法の指定の通知に応じてプロセッサ11は、図5中のACT20にてYESと判定し、図6中のACT28へと進む。
ACT28としてプロセッサ11は、通知に基づいて決済方法を設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCGに、通知された決済方法の決済方法IDをセットする。そしてプロセッサ11はこののち、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態に戻る。
【0060】
なお、プロセッサ11は、ACT16乃至ACT22の待受状態にあるときに、例えばボタンBUBのタッチ又はクリックにより戻りが指定されたならば、ACT22にてYESと判定し、ACT12へと戻る。そしてプロセッサ11は、追加の商品登録を行う。
【0061】
さて、ユーザが配達先としてグループを指定した場合、プロセッサ11は図6中のACT25にてYESと判定し、図7中のACT29へと進む。
ACT29としてプロセッサ11は、配達時間を指定無しに設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCFに、「指定無し」を表すとして予め定められた無効値をセットする。
【0062】
ACT30としてプロセッサ11は、決済方法をクレジットカード決済に設定する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCのうちの注文が関連付けられたデータレコードDRCのフィールドFCGに、クレジットカード決済の決済方法IDをセットする。
ACT31としてプロセッサ11は、第3の設定画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。第3の設定画面は、登録済みの商品の購入に関する諸条件をグループを配達先として指定したユーザが設定するための画面である。
【0063】
図10は第3の設定画面SCCの一例を示す図である。なお、図10において図8及び図9に示す第1の設定画面SCA及び第2の設定画面SCBと同一の要素については図8及び図9と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第3の設定画面SCCは、エリアARA,ARB,ARC,ARD,ARE、ボタンBUA,BUB、メッセージMEA及び画像IMA,IMBを表す。つまり第3の設定画面SCCは、第2の設定画面SCBに画像IMA,IMBを加えた画面である。画像IMAは、エリアARDに重ねられ、配達時間を指定できないことをユーザに通知するための画像である。画像IMBは、エリアARE中で代金引換を表す表示行に重ねられ、決済方法として代金引換を選択できないことをユーザに通知するための画像である。
【0064】
ACT32としてプロセッサ11は、配達方法が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT33へと進む。
ACT33としてプロセッサ11は、配達先が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT34へと進む。
ACT34としてプロセッサ11は、配達日が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT35へと進む。
ACT35としてプロセッサ11は、条件の決定が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT36へと進む。
ACT36としてプロセッサ11は、商品登録への戻りが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT32へと戻る。
かくしてプロセッサ11は、ACT32乃至ACT36としては、配達方法、配達先、配達日、決定及び戻りのいずれかが指定されるのを待ち受ける。つまりプロセッサ11は、ACT32乃至ACT36の待受状態においては、図5中のACT16乃至ACT22の待受状態とは異なり、配達時間及び決済方法の指定は待ち受けない。
【0065】
プロセッサ11は、ACT16乃至ACT22の待受状態においてはACT19にて配達時間の指定を受けるが、ACT32乃至ACT36の待受状態においては配達時間の指定を受けないのである。かくしてネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第2の受付手段として機能する。
【0066】
ここで、配達時間を「時間指定無し」に設定してユーザによる指定を待ち受けないのは、同じ便で配達可能とする配達物の数を増やすためである。また、決済方法を「クレジットカード」に設定してユーザによる指定を待ち受けないのは、受取者と注文者とが異なる可能性があるからである。
【0067】
ユーザ端末2は、第3の設定画面SCCにおいても、第1の設定画面SCA及び第2の設定画面SCBと同様にして、配達方法、配達先及び配達日の指定を受け、情報処理装置1に通知する。
配達方法の指定が通知されると、プロセッサ11はACT32にてYESと判定してACT37へと進む。
ACT37としてプロセッサ11は、ACT23と同様にして配達方法を設定する。これにより配達方法は配達以外に変更されることになり、グループを配達先とした配達の指定が解消されることになる。そこでプロセッサ11は、図5中のACT15へと戻り、それ以降の処理を前述と同様に実行する。
【0068】
配達先の指定が通知されると、プロセッサ11はACT33にてYESと判定してACT38へと進む。
ACT38としてプロセッサ11は、ACT24と同様にして配達先を設定する。
ACT39としてプロセッサ11は、新たに設定した配達先がグループであるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、グループではないならばNOと判定し、図5中のACT15へと戻り、それ以降の処理を前述と同様に実行する。またプロセッサ11は、グループであるならばYESと判定し、ACT32乃至ACT36の待受状態に戻る。なお、1ユーザが1グループにのみ属することを許容するならば、ACT38では配達先がグループ以外に変更されることになるから、プロセッサ11はACT39を省略して図5中のACT15に戻るようにしてもよい。
【0069】
配達日の指定が通知されると、プロセッサ11はACT34にてYESと判定してACT40へと進む。
ACT40としてプロセッサ11は、ACT26と同様にして配達日を設定する。そしてプロセッサ11はこののち、ACT32乃至ACT36の待受状態に戻る。
【0070】
プロセッサ11は、例えばボタンBUBのタッチ又はクリックにより戻りが指定されたならば、ACT36にてYESと判定し、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ11、図5中のACT12と同様に商品登録を行う。そしてプロセッサ11は、商品登録の完了がユーザにより宣言されたならば、ACT32乃至ACT36の待受状態に戻る。
【0071】
プロセッサ11は、第1の設定画面SCA又は第2の設定画面SCBにてボタンBUAのタッチ又はクリックにより決定が指定されたならば、図5中のACT21にてYESと判定して、当該受注処理を終了する。またプロセッサ11は、第3の設定画面SCCにてボタンBUAのタッチ又はクリックにより決定が指定されたならば、図7中のACT35にてYESと判定して、当該受注処理を終了する。なおプロセッサ11は、図5中のACT21又は図7中のACT35にてYESと判定した場合に、新たな注文に移行するか否かをユーザに指定させて、移行が指示されたならば、新たな注文に関するデータレコードDRAを注文データベースDBCに追加した上で、図5中のACT12へと戻るようにしてもよい。
【0072】
プロセッサ11は、グループ注文に関する配達のための管理処理を、ネットスーパーアプリAPAに従って実行する。当該の管理処理は、グループが指定された商品のための配達便での商品の配達を管理するための処理である。このためプロセッサ11は、グループが指定された商品のための配達便のそれぞれを対象として、その配達便(以下、対象便と称する)に応じた実行タイミング毎に管理処理を実行する。実行タイミングは、対象便の出発時刻よりも前の適切なタイミングとして、例えば店舗毎に任意に定められてよい。例えば、グループが指定された商品のための配達便を店舗の1営業日につき1便とし、当該配達便の出発時刻を一定時刻とするならば、当該出発時刻よりも一定時間前の一定時刻を実行タイミングとすることが想定される。
なお、プロセッサ11は、配達先としてグループが指定されていない注文に関する配達を管理するための情報処理を別途実行するが、この情報処理についての説明は省略する。この情報処理は、例えば既存の処理と同様であってよい。
【0073】
図11は管理処理のフローチャートである。
ACT51としてプロセッサ11は、処理の対象とするグループ(以下、対象グループと称する)を決定する。プロセッサ11は例えば、グループデータベースDBBに含まれるデータレコードDRBを1つ選択し、当該データレコードDRBのフィールドFBAにセットされているグループIDのグループを対象グループとする。
【0074】
ACT52としてプロセッサ11は、対象便で商品を配達すべきであって、かつ対象グループが配達先として設定されている注文を全て抽出する。プロセッサ11は例えば、注文データベースDBCから、フィールドFCDにセットされた配達先データがグループIDであり、かつフィールドFCEにセットされた配達日が当日であるデータレコードDRCを全て探し出す。
【0075】
ACT53としてプロセッサ11は、ACT52での抽出に成功したか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、ACT52にて該当するデータレコードDRCが1つでも見つかったならば、抽出に成功したとしてYESと判定し、ACT54へと進む。
ACT54としてプロセッサ11は、ACT52で抽出できた注文が複数有るか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、ACT52にて該当するデータレコードDRCが1つのみ見つかったならばNOと判定し、ACT55へと進む。
【0076】
ACT55としてプロセッサ11は、抽出できた1つの注文に関する決済処理を行う。この決済処理においてプロセッサ11は、商品についての代金を、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCHにセットされた商品リストに基づいて算出する。なおプロセッサ11は、商品についての代金の算出に当たって、周知の割引処理を行うこともある。そしてプロセッサ11は、グループ配達の対象注文数が1つである場合の配達料金(以下、第1のグループ料金と称する)を上記の代金に加算して、決済額を算出する。さらにプロセッサ11は、ユーザデータベースDBAから、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCBにセットされているユーザIDがフィールドFAAにセットされているデータレコードDRAを探し出し、当該データレコードDRAのフィールドFAFにセットされた決済情報を用いた決済により上記の決済額を決済する。プロセッサ11は例えば、クレジットカードの番号が決済情報としてフィールドFAFにセットされているならば、当該番号を用いたクレジット決済のための周知の処理を実行する。
なお、第1のグループ料金は、例えばネットスーパーサービスの提供者により、あるいは店舗毎に任意に設定されてよい。例えば、第1のグループ料金は、配達先としてグループを指定しない配達の場合の配達料金(以下、通常料金と称する)よりも低く設定することが想定されるが、通常料金と同額であっても構わない。
【0077】
第1のグループ料金を通常料金よりも低く設定するならば、グループが配達先として指定された場合には、グループが配達先として指定されなかった場合に比べて大きな特典を注文者としてのユーザに与えることになる。このため配達料金として第1のグループ料金を適用して決済額を算出する処理は、上記のような特典をユーザに与えるための処理に相当する。かくしてネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは、上記のような処理を行う処理手段として機能する。
【0078】
ACT56としてプロセッサ11は、ACT55における決済処理により決済に成功したか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、決済に成功したならばYESと判定し、ACT57へと進む。
ACT57としてプロセッサ11は、配達伝票の発行を店舗端末3に対して指示する。なおプロセッサ11は例えば、配達伝票の発行指示であることを識別するための識別データを含んだ指示データを、通信インタフェース14から店舗端末3に宛てて通信ネットワーク200へと送出する。プロセッサ11は、配達伝票に記載すべき記載データを指示データに含める。記載データにどのようなデータを含めるかは、店舗毎に任意に定められてよい。記載データは例えば、注文番号、会員番号、配達日、配達時間、氏名、支払い方法、商品点数、バーコードデータ、合計金額、課税対象額、税額、グループ名及び配達先リストを含める。
【0079】
プロセッサ11は例えば、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCAにセットされている注文IDを、注文番号として記載データに含める。プロセッサ11は例えば、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCBにセットされているユーザIDを、会員番号として記載データに含める。プロセッサ11は例えば、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCEにセットされている配達日を記載データに含める。プロセッサ11は例えば、「時間指定無し」を表すとして予め定められたデータを配達時間として記載データに含める。プロセッサ11は、ユーザデータベースDBAから、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCBにセットされているユーザIDがフィールドFAAにセットされているデータレコードDRAを探し出す。そしてプロセッサ11は例えば、当該のデータレコードDRAのフィールドFABにセットされている氏名を記載データに含める。プロセッサ11は例えば、「クレジット」を支払い方法として含める。プロセッサ11は例えば、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCHにセットされている商品リストに示される商品の総数を商品点数として記載データに含める。プロセッサ11は例えば、配達管理のための端末装置に取得させるべきデータを含んだバーコードデータを生成し、これを記載データに含める。プロセッサ11は例えば、記載データに含まれるデータのうちの予め定められたデータをバーコードデータに含める。プロセッサ11は、記載データに含まれない、例えば伝票番号などのデータをバーコードデータに含めてもよい。プロセッサ11は例えば、ACT55にて決済した決済額を合計金額として記載データに含める。プロセッサ11は、ACT55にて決済した決済額に関する課税対象額を記載データに含める。プロセッサ11は、ACT55にて決済した決済額に関する税額を記載データに含める。プロセッサ11は、グループデータベースDBBから、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCDに配達先データとしてセットされているグループIDがフィールドFBAにセットされているデータレコードDRBを探し出す。そしてプロセッサ11は例えば、当該のデータレコードDRBのフィールドFBBにセットされているグループ名を記載データに含める。プロセッサ11は、ユーザデータベースDBAから、ACT52で抽出できたデータレコードDRCのフィールドFCDに配達先データとしてセットされているグループIDがフィールドFADにセットされていて、かつフィールドFAEに無効値がセットされていないデータレコードDRAを全て探し出す。そしてプロセッサ11は例えば、当該のデータレコードDRAのフィールドFABにセットされている氏名と、フィールドFACにセットされている通常配達先データとを、各データレコードDRAのフィールドFAEにセットされている受け取り順序を判別可能に並べた配達先リストを生成し、これを記載データに含める。
【0080】
一方でプロセッサ11は、ACT55における決済処理により決済に失敗したならばACT56にてNOと判定し、ACT58へと進む。
ACT58としてプロセッサ11は、エラー処理を行う。プロセッサ11は例えば、当該の注文が無効となることをユーザに通知するための処理を行う。なお、当該注文に関する受注処理は既に終了している。このためプロセッサ11は、例えばユーザにより予め定められたメールアドレスに当該通知のための電子メールを送信する。この場合には例えば、ユーザデータベースDBAのデータレコードDRAに、メールアドレスを含めておくとよい。あるいはプロセッサ11は、ユーザ端末2としてモバイル通信端末が用いられるならば、モバイル通信網を介した通知機能を用いて当該通知を行ってもよい。なおプロセッサ11は、この場合には配達伝票の発行を店舗端末3に対して指示しない。これにより、配達伝票が発行されることがなく、注文に対する商品の配達は行われず、注文は無効となる。プロセッサ11は、注文データベースDBCにて該当の注文に関連付けられたデータレコードDRCを削除してもよい。あるいはプロセッサ11は、当該データレコードDRCに、有効であるか否かを表すフラグを付加しておき、当該フラグを、無効を表す状態に変更してもよい。なおプロセッサ11は、通知ののち、無効とした注文の条件変更のユーザによる指定を受け付けて、新たな注文として受け付けるようにしてもよい。
【0081】
ところでプロセッサ11は、ACT52にて該当するデータレコードDRCが2つ以上見つかったならば、ACT54にてYESと判定し、ACT59へと進む。
ACT59としてプロセッサ11は、配達料金を決定する。ここでどのような配達料金を決定するかは、例えばネットスーパーサービスの提供者により、あるいは店舗毎に任意に設定されてよい。なお、当該の配達料金(以下、第2のグループ料金と称する)は、第1のグループ料金よりも低く設定することが想定されるが、第1のグループ料金と同額であっても構わない。プロセッサ11は例えば、第1のグループ料金又は通常料金と同額に定められるか、あるいは任意に定められた基準額を、ACT52で抽出できた注文の数で除算して求まる金額を第2のグループ料金として決定する。上記の除算で求まる値の小数点以下については、予め定められた丸め処理により排除する。なおプロセッサ11は、第2のグループ料金は、ACT52で抽出できた注文の数とは関係なしに、予め定められた金額として決定するのでもよい。
【0082】
ACT60としてプロセッサ11は、対象注文を決定する。プロセッサ11は例えば、ACT52にて見つかったデータレコードDRCの1つを選択し、当該データレコードDRCが関連付けられた注文を対象注文として決定する。
ACT61としてプロセッサ11は、対象注文に関する決済処理をACT55と同様に実行する。ただし、配達料金については、第1のグループ料金ではなく第2のグループ料金を適用する。
【0083】
ACT62としてプロセッサ11は、ACT61における決済処理により決済に成功したか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、決済に成功したならばYESと判定し、ACT63へと進む。
ACT63としてプロセッサ11は、ACT57と同様に、配達伝票の発行を店舗端末3に対して指示する。
【0084】
一方でプロセッサ11は、ACT55における決済処理により決済に失敗したならばACT62にてNOと判定し、ACT64へと進む。
ACT64としてプロセッサ11は、ACT58と同様にエラー処理を行う。
【0085】
プロセッサ11は、ACT63又はACT64を終えると、いずれもACT65へと進む。
ACT65としてプロセッサ11は、ACT52で抽出できた注文の全てを対象注文として選択済みであるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、まだ対象注文として決定していない注文があるならばNOと判定し、ACT60以降の処理を繰り返す。このときにACT60にてプロセッサ11は、ACT60乃至ACT65の処理を繰り返す中で未選択の注文を選択して、対象注文として決定する。
【0086】
かくしてプロセッサ11は、ACT52で抽出できた注文のそれぞれを順次に対象注文として、ACT60乃至ACT65の処理を繰り返す。そしてプロセッサ11は、ACT52で抽出できた注文の全てを対象注文として選択済みであれば、ACT65にてYESと判定し、ACT66へと進む。
なおプロセッサ11は、ACT57又はACT58を終えたのちにも、ACT66へと進む。またプロセッサ11は、ACT52にて該当するデータレコードDRCが1つも見つからなかったならば、抽出に失敗したとしてACT53にてNOと判定し、ACT66へと進む。
【0087】
ACT66としてプロセッサ11は、全グループを対象グループとして選択済みであるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、まだ対象グループとして決定していないグループがあるならばNOと判定し、ACT51以降の処理を繰り返す。このときにACT51にてプロセッサ11は、ACT51乃至ACT66の処理を繰り返す中で未選択のグループを選択して、対象グループとして決定する。
かくしてプロセッサ11は、グループデータベースDBBにより管理される全てのグループを順次に対象グループとして、ACT51乃至ACT65の処理を繰り返す。そしてプロセッサ11は、グループの全てを対象グループとして選択済みであれば、ACT66にてYESと判定し、当該管理処理を終了する。
【0088】
さて、配達伝票の発行を指示する指示データが、通信ネットワーク200により店舗端末3へと伝送されると、店舗端末3は、当該指示データに含まれた記載データと、予め定められたフォームデータとに基づく配達伝票を、プリンタ4にプリントさせることによって発行する。
【0089】
図12は配達伝票SLAの一例を示す図である。
図12において、「注文番号」「会員番号」「ご指定配達便」「お名前」「お支払い方法」「お買い上げ点数計」「配達員」「印」「受領印」「印/サイン」「合計金額」「内税10%課税対象額」「内税10%税額」「グループ名」及び「配達先」の各文字列と、罫線とは、フォームデータに基づく。「999-999999-99999」は記載データに含まれた注文番号を表す。「999-9999」は記載データに含まれた会員番号を表す。「9999年99月99日」は記載データに含まれた配達日を表す。「時間指定無し」は記載データに含まれた配達時間を表す。「AA AA 様」は記載データに含まれた氏名を表す。「クレジット」は記載データに含まれた支払い方法を表す。「99点」は記載データに含まれた商品点数を表す。画像IMCは、記載データに含まれたバーコードデータに基づくバーコードを表す。「¥9,999」は記載データに含まれた合計金額を表す。「9,999円」は記載データに含まれた課税対象額を表す。「999円」は記載データに含まれた税額を表す。「BBBBBBBB」は記載データに含まれたグループ名を表す。「(1)CC CC 様 東京都・・・・・・・・・・・・・」及び「(2)DD DD 様 東京都・・・・・・・・・・・・・」は記載データに含まれた配達先リストを表す。
【0090】
なお図12においては、記載データに示される数値はいずれも「9」で表しており、実際の数値とは異なる。また氏名及びグループ名を表すアルファベットは、実際には別の文字列に置き換えられる。また「東京都・・・・・・・・・・・・・」は、実際には住所を現す文字列に置き換えられる。
【0091】
このように配達先としてグループが指定された注文に関する配達のための配達伝票SLAには、注文者である「AA AA 様」とは別の「CC CC 様」及び「DD DD 様」が配達先として記載される。ただし、図12は、「CC CC 様」及び「DD DD 様」が、「CC CC 様」が第1位、「DD DD 様」が第2位として受け取り順序が設定されているグループが配達先として指定された場合であり、配達先リストが1名又は3名以上の配達先の氏名及び住所を表す場合もある。
【0092】
さて、プロセッサ11がACT60乃至ACT65の処理を繰り返すとき、ACT68での配達伝票の発行指示がなされる毎に、配達伝票SLAの発行が繰り返されることになる。そしてこれにより発行される複数枚の配達伝票SLAは、配達日、配達時間及び配達先リストについてはいずれも同一となる。
従ってこれら複数枚の配達伝票SLAに基づいて、ネットスーパーサービスの配達を担う配達者は、複数の注文に関する配達物を同一の配達先にまとめて配達する。
【0093】
かくして、プロセッサ11がACT57にて、配達伝票の発行を店舗端末3に対して指示するに際して記載データに含める配達先リストを決定することは、グループに対して定められた配達先を配達物の配達先として決定することに相当する。従って、ネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは、上記の決定を行う決定手段として機能する。
【0094】
以上のように情報処理装置1によれば、複数の配達物をまとめて配達することを可能とすることができる。これにより、配達者の負担を軽減できる。
【0095】
そしてこのように配達者の負担が軽減されるのであれば、配達料を軽減することも可能である。そして前述したように、配達先としてグループが指定された場合に、通常料金よりも低い第1のグループ料金又は第2のグループ料金を適用すれば、配達先としてグループを指定する動機をユーザに与えることができる。
【0096】
なお、第1のグループ料金が適用される場合、配達先としてグループが指定されているものの、同一グループに関する別の注文が存在せず、複数の配達物をまとめて配達することはできない。しかしながら、グループに対して設定される配達先が、集合住宅に駐留する管理人などのように在宅率の高いユーザであるならば、在宅率の低い別のユーザの注文に応じた配達物の配達に関する不在率が低下する。このため、配達者の負担は、軽減できる。また、配達先としてグループが指定される可能性を高めることができるため、複数の配達物をまとめて配達できるようになる可能性を高めることも可能であるから、第1のグループ料金を通常料金よりも低くすることは有効である。
【0097】
また情報処理装置1によれば、第2のグループ料金を、まとめて配達可能な注文数に応じて低減されるように決定する。これにより、グループ内のユーザどうしが事前の申し合わせにより同一の配達便で配達されるようにそれぞれの注文の条件を設定する可能性が高まる。このため、複数の配達物をまとめて配達することができる可能が高まり、配達者の負担をさらに軽減できる。
【0098】
また情報処理装置1によれば、ユーザがグループに所属している場合には、メッセージMEAを表した第2の設定画面SCB又は第3の設定画面SCCを表示させるので、配達先としてグループを指定することにユーザの意識を向けることができる。これにより、配達先としてグループが指定される可能性を高めることができる。
【0099】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
商品登録のための情報処理は、別の情報処理装置で行われてもよい。つまり、他の情報処理装置により決定された配達物に関する配達の管理のための機能に特化した配達管理装置として実現することもできる。また、例えば店舗又は倉庫などにおける在庫管理のための機能などのような別の様々な機能を備えた装置に配達管理装置としての機能を備えて実現することもできる。
【0100】
管理対象とする配達物は、ネットスーパーサービスによる配達物には限らず、例えばインターネットショッピング、テレホンショッピング、郵送申し込みによる通信販売、さらには店頭申し込みに対する配達サービスなど、どのようなサービスに関する配達物であってもよい。
【0101】
ユーザが複数のグループに属することを許容してもよい。この場合は例えば、ユーザデータベースDBAにて、複数のグループに属するユーザに関連付けられたデータレコードDRAのフィールドFADに当該複数のグループのそれぞれのグループIDをセットする。あるいは、2つ目以降のグループIDをセットする別のフィールドをデータレコードDRAに追加してもよい。またデータレコードDRAには、複数のグループIDのそれぞれに関連付けて、各グループでの受け取り順序を記述しておくようにする。なお、受け取り順序については、グループデータベースDBBにて管理するようにしてもよい。例えば、グループデータベースDBBのデータレコードDRBに、そのデータレコードDRBが関連付けられたグループでの受け取り者のユーザIDを受け取り順位を判別可能として記述しておくようにする。
【0102】
グループデータベースDBBのデータレコードDRBに、関連付けられたグループに属する全てのユーザのユーザIDを記述することによって、各グループに属するユーザを管理してもよい。
【0103】
第1の設定画面SCA、第2の設定画面SCB及び第3の設定画面SCCの生成は、ユーザ端末2にて行われてもよい。この場合にプロセッサ11は、各種画面の表示を指示するための指示データに、各種の設定を表したデータを含める。
【0104】
第1のグループ料金を通常料金と同額とする場合、同一グループを配達先として指定した別ユーザによる注文が既に存在する場合に、第2の設定画面SCBを表示させるようにしてもよい。
【0105】
配達先としてグループを指定するようにユーザに提案するための通知は、メッセージMEAを表示するのとは別の方法で行われてもよい。例えば、配達先としてグループを指定するように提案するための画面を、設定画面の表示に先立って表示させてもよい。あるいは、配達先の初期値を、グループに属するユーザに関してはグループとしてもよい。あるいは、表示以外の、例えば音声メッセージの出力などの別の通知動作を行わせてもよい。
【0106】
第2の設定画面SCBが表示デバイスにて表示されると、ユーザはメッセージMEAから、配達先としてグループを指定することが有利であることを認識できる。つまり、配達先としてグループを指定する動機をユーザに与えることになり、配達先としてグループを指定するように注文者としてのユーザに提案することに相当する。すなわち、第2の設定画面SCBの表示を指示することは、注文者としてのユーザが属するグループを配達先として指定するように注文者に提案するための通知を行うことに相当する。かくしてネットスーパーアプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは上記の通知を行う通知手段として機能する。
【0107】
配達先としてグループが指定された場合も、配達時間のユーザによる指定を受けるようにしてもよい。例えば、注文件数が十分に多い場合、あるいはグループに属するユーザが同じ時間帯を指定するように申し合わせの上で注文を行うようにすれば、配達時間を指定させても、同じ時間帯に同じグループの注文がなされる可能性が高まる。このように同じ時間帯に同じグループの注文がなされる可能性が十分にあるのならば、配達時間を指定できるほうが、ユーザにとって便利である。なお、配達先としてグループが指定された場合に配達時間のユーザによる指定を受けるか否かを、例えば店舗ごと又はユーザごとに任意に設定可能としておくと、店舗又はユーザの個々の事情に応じた運用が可能となり、便利となる。
【0108】
配達先としてグループが指定された場合も、決済方法のユーザによる指定を受けるようにしてもよい。例えば、注文者が、受取者から配達物を受け取る場合に受取者に代金の支払いをする申し合わせとしておけば、決済方法として代金引換を適用することに問題はない。このように決済方法を指定できるほうが、ユーザにとって便利である場合もある。なお、配達先としてグループが指定された場合に決済方法のユーザによる指定を受けるか否かを、例えば店舗ごと又はユーザごとに任意に設定可能としておくと、店舗又はユーザの個々の事情に応じた運用が可能となり、便利となる。
【0109】
店舗端末3に変えて、配送センターに設置された端末、あるいは配達者が携帯する端末などが用いられてもよい。
【0110】
配達伝票のプリントは、情報処理装置1に内蔵又は外付けされたプリンタにより行ってもよい。
【0111】
配達料金を異ならせるのに代えて、あるいは加えて、配達先がグループである配達物に関して別の特典を手厚くしてもよい。例えば、ポイントの付与数又は付与率を、配達先がグループであるか場合に、グループではない場合よりも大きくしてもよい。また例えば、配達先がグループである配達物にのみ、クーポン券を添付してもよい。
【0112】
情報処理によりプロセッサ11が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0113】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 配達物の配達先に関する注文者の指定を受ける第1の受付手段と、
前記注文者を含む複数のユーザが属するグループを配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合に、前記グループに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定する決定手段と、
を具備した配達管理装置。
[付記2] 前記注文者が前記グループに属するならば、当該グループを配達先として指定するように前記注文者に提案するための通知を行う通知手段、
をさらに備える付記1に記載の配達管理装置。
[付記3] 前記配達物の配達時刻に関する前記注文者の指定を、前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定されなかった場合に受け、前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定された場合に受けない第2の受付手段、
をさらに備える付記1又は付記2に記載の配達管理装置。
[付記4] 前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定された場合には、前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定されなかった場合に比べて大きな特典を前記注文者に与えるための処理を行う処理手段、
をさらに備える付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の配達管理装置。
[付記5] 前記処理手段は、前記配達物の配達料金を、前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定された場合には、前記第1の受付手段により前記グループが配達先として指定されなかった場合に比べて低く決定する処理を行う、
付記4に記載の配達管理装置。
[付記6] 配達管理装置に備えられたコンピュータを、
配達物の配達先に関する注文者の指定を受ける第1の受付手段と、
前記注文者を含む複数のユーザが属するグループを配達先とする指定が前記第1の受付手段により受けられた場合に、前記グループに対して定められた配達先を前記配達物の配達先として決定する決定手段と、
として機能させるための情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0114】
1…情報処理装置、2…ユーザ端末、3…店舗端末、4…プリンタ、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶ユニット、14…通信インタフェース、15…伝送路、100…ネットスーパーシステム、200…通信ネットワーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12