(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】パネル収納容器
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20250214BHJP
B65D 85/86 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
H01L21/68 V
B65D85/86 400
(21)【出願番号】P 2021147537
(22)【出願日】2021-09-10
【審査請求日】2024-04-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100171583
【氏名又は名称】梅景 篤
(72)【発明者】
【氏名】大貫 和正
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-127272(JP,A)
【文献】国際公開第2009/131016(WO,A1)
【文献】特開2006-332261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
B65D 85/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有し、パネルを収納するための収容空間を画定する容器本体と、
前記開口を閉塞するための蓋体と、
を備え、
前記蓋体は、前記開口を閉塞している状態で、前記容器本体に収納される前記パネルの端面と第1方向において向かい合い、
前記容器本体は、前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で、前記パネルの前記第1方向における移動を規制するリテーナを備え、
前記リテーナは、
前記端面を前記収容空間に向かって押圧するための押圧部と、
前記蓋体の開閉に応じて前記押圧部を前記第1方向において進退可能に支持する支持部と、
を備え、
前記支持部は、前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で前記押圧部に前記端面を押圧させ、前記開口が開放されている状態で前記端面への前記押圧部の押圧を解除する、パネル収納容器。
【請求項2】
前記容器本体は、前記パネルを支持するための前記第1方向に延びるシャフトを更に備え、
前記シャフトは、前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で、前記蓋体と前記第1方向において向かい合う端部を有し、
前記リテーナは、前記端部に設けられる、請求項1に記載のパネル収納容器。
【請求項3】
前記リテーナは、前記端部に前記リテーナを取り付けるための取付部を更に備え、
前記支持部は、可撓性を有する第1アーム部材であって、前記取付部から前記第1方向と交差する第2方向に延びるとともに、前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で前記蓋体によって前記収容空間に向かって押圧されるように、前記蓋体に向かって凸に湾曲している第1アーム部材を含み、
前記押圧部は、前記第1アーム部材の先端に設けられた第1押圧部材を含む、請求項2に記載のパネル収納容器。
【請求項4】
前記支持部は、可撓性を有する第2アーム部材であって、前記取付部から前記第1アーム部材と反対側に延びるとともに、前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で前記蓋体によって前記収容空間に向かって押圧されるように、前記蓋体に向かって凸に湾曲している第2アーム部材を更に含み、
前記押圧部は、前記第2アーム部材の先端に設けられた第2押圧部材を含む、請求項3に記載のパネル収納容器。
【請求項5】
前記支持部は、
前記端部に設けられ、前記第1方向に伸縮可能な弾性部材と、
前記蓋体が前記開口を閉塞している状態で前記蓋体によって前記第1方向において前記シャフトに向けて押圧されるように前記弾性部材に取り付けられたノック部材と、
を含み、
前記押圧部は、前記ノック部材に固定される、請求項2に記載のパネル収納容器。
【請求項6】
前記容器本体は、前記開口を画定するフランジを更に備え、
前記リテーナは、前記フランジに設けられる、請求項1に記載のパネル収納容器。
【請求項7】
前記支持部は、前記第1方向と交差する第2方向に延びる支軸を支点として回動可能に前記押圧部を前記フランジに取り付けるヒンジ部を含み、
前記ヒンジ部は、前記蓋体が前記開口を閉塞する際に、前記支軸を支点として前記押圧部を回動させて前記押圧部に前記端面を押圧させ、前記開口が開放される際に、前記支軸を支点として前記押圧部を回動させて前記押圧部の押圧を解除させる、請求項6に記載のパネル収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パネル収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネル用ガラス基板等のパネルを扱う製造工程において、矩形形状のパネルを製造装置から別工程の製造装置に移送する際、及びパネルを一時的に保管する際に、複数のパネルを収納するパネル収納容器が用いられる。例えば、特許文献1には、パネルを収納する容器本体と、容器本体に設けられた開口部を開閉自在に覆う蓋体と、を備えるパネル収納容器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
振動等によってパネルが前後方向に移動することによるパネルの破損を防止するために、パネル収納容器の蓋体にリテーナが設けられることがある。例えば、蓋体の内面とパネルとの間に隙間がある場合には、リテーナが蓋体の内面よりも突出して設けられる。しかしながら、蓋体にリテーナが設けられると、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格において規定されている蓋体の厚さよりも蓋体が厚くなることがある。このような場合、蓋体を開閉するロードポートによって蓋体が破損するおそれがある。
【0005】
本開示は、SEMI規格に準拠しつつ、パネルの破損を抑制可能なパネル収納容器を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係るパネル収納容器は、開口を有し、パネルを収納するための収容空間を画定する容器本体と、開口を閉塞するための蓋体と、を備える。蓋体は、開口を閉塞している状態で、容器本体に収納されるパネルの端面と第1方向において向かい合う。容器本体は、蓋体が開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動を規制するリテーナを備える。リテーナは、端面を収容空間に向かって押圧するための押圧部と、蓋体の開閉に応じて押圧部を第1方向において進退可能に支持する支持部と、を備える。支持部は、蓋体が開口を閉塞している状態で押圧部に端面を押圧させ、開口が開放されている状態で端面への押圧部の押圧を解除する。
【0007】
このパネル収納容器では、容器本体がリテーナを備えている。したがって、蓋体にリテーナを設ける必要が無いので、蓋体の厚さをSEMI規格において規定されている厚さ以内とすることができる。容器本体のリテーナによって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態でリテーナの押圧部がパネルの端面を収容空間に向かって押圧し、容器本体の開口が開放されている状態でパネルの端面への押圧が解除される。したがって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動を規制するとともに、容器本体の開口が開放されている状態で、パネルを容器本体から搬出することが可能となる。その結果、SEMI規格に準拠しつつ、パネルの破損を抑制することが可能となる。
【0008】
いくつかの実施形態において、容器本体は、パネルを支持するための第1方向に延びるシャフトを更に備えてもよい。シャフトは、蓋体が開口を閉塞している状態で、蓋体と第1方向において向かい合う端部を有してもよい。リテーナは、端部に設けられてもよい。この場合、蓋体にリテーナを設ける必要が無いので、蓋体の厚さをSEMI規格において規定されている厚さ以内とすることができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、リテーナは、端部にリテーナを取り付けるための取付部を更に備えてもよい。支持部は、可撓性を有する第1アーム部材であって、取付部から第1方向と交差する第2方向に延びるとともに、蓋体が開口を閉塞している状態で蓋体によって収容空間に向かって押圧されるように、蓋体に向かって凸に湾曲している第1アーム部材を含んでもよい。押圧部は、第1アーム部材の先端に設けられた第1押圧部材を含んでもよい。この場合、蓋体が開口を閉塞する際に、蓋体が第1アーム部材の湾曲部分を収容空間に向かって押圧し、第1アーム部材には収容空間に向かって力が加わる。第1アーム部材は可撓性を有するので、第1アーム部材は弾性変形して、第1アーム部材の先端に設けられた第1押圧部材がパネルの端面に向かって移動する。これにより、第1押圧部材が端面を押圧し得る。一方、開口が開放される際に、第1アーム部材に加えられていた力が解除されると、第1アーム部材の弾性力により、第1押圧部材がパネルの端面から離れる向きに移動する。これにより、パネルの端面への押圧が解除される。したがって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動を規制するとともに、容器本体の開口が開放されている状態で、パネルを容器本体から搬出することが可能となる。
【0010】
いくつかの実施形態において、支持部は、可撓性を有する第2アーム部材であって、取付部から第1アーム部材と反対側に延びるとともに、蓋体が開口を閉塞している状態で蓋体によって収容空間に向かって押圧されるように、蓋体に向かって凸に湾曲している第2アーム部材を更に含んでもよい。押圧部は、第2アーム部材の先端に設けられた第2押圧部材を含んでもよい。この場合、蓋体が開口を閉塞する際に、蓋体が第2アーム部材の湾曲部分を収容空間に向かって押圧し、第2アーム部材には収容空間に向かって力が加わる。第2アーム部材は可撓性を有するので、第2アーム部材は弾性変形して、第2アーム部材の先端に設けられた第2押圧部材がパネルの端面に向かって移動する。これにより、第1押圧部材とともに第2押圧部材が端面を押圧し得る。一方、開口が開放される際に、第2アーム部材に加えられていた力が解除されると、第2アーム部材の弾性力により、第2押圧部材がパネルの端面から離れる向きに移動する。これにより、パネルの端面への押圧が解除される。したがって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動をより確実に規制するとともに、容器本体の開口が開放されている状態で、パネルを容器本体から搬出することが可能となる。
【0011】
いくつかの実施形態において、支持部は、端部に設けられ、第1方向に伸縮可能な弾性部材と、蓋体が開口を閉塞している状態で蓋体によって第1方向においてシャフトに向けて押圧されるように弾性部材に取り付けられたノック部材と、を含んでもよい。押圧部は、ノック部材に固定されてもよい。この場合、蓋体が開口を閉塞する際に、蓋体がノック部材を第1方向においてシャフトに向けて押圧する。これにより、弾性部材が押し縮められるとともに、ノック部材に固定された押圧部がパネルの端面に向かって移動し、端面を押圧する。一方、開口が開放される際に、ノック部材に加えられていた力が解除されると、弾性部材の弾性力によって、押圧部がパネルの端面から離れる向きに移動する。これにより、パネルの端面への押圧が解除される。したがって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動を規制するとともに、容器本体の開口が開放されている状態で、パネルを容器本体から搬出することが可能となる。
【0012】
いくつかの実施形態において、容器本体は、開口を画定するフランジを更に備えてもよい。リテーナは、フランジに設けられてもよい。この場合、蓋体にリテーナを設ける必要が無いので、蓋体の厚さをSEMI規格において規定されている厚さ以内とすることができる。
【0013】
いくつかの実施形態において、支持部は、第1方向と交差する第2方向に延びる支軸を支点として回動可能に押圧部をフランジに取り付けるヒンジ部を含んでもよい。ヒンジ部は、蓋体が開口を閉塞する際に、支軸を支点として押圧部を回動させて押圧部に端面を押圧させてもよく、開口が開放される際に、支軸を支点として押圧部を回動させて押圧部の押圧を解除させてもよい。この場合、蓋体が開口を閉塞する際に、押圧部が支軸を支点として回動し、押圧部がパネルの端面を押圧する。一方、開口が開放される際に、押圧部が支軸を支点として回動し、押圧部によるパネルの端面への押圧が解除される。したがって、蓋体が容器本体の開口を閉塞している状態で、パネルの第1方向における移動を規制するとともに、容器本体の開口が開放されている状態で、パネルを容器本体から搬出することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、SEMI規格に準拠しつつ、パネルを保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るパネル収納容器の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されるパネル収納容器の背面斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示されるシャフト及びリテーナの分解斜視図である。
【
図6】
図6の(a)は、開口が開放されている状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す平面図である。
図6の(b)は、
図6の(a)のVIb-VIb線に沿った断面図である。
【
図7】
図7の(a)は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す平面図である。
図7の(b)は、
図7の(a)のVIIb-VIIb線に沿った断面図である。
【
図8】
図8の(a)は、リテーナの変形例を示す図である。
図8の(b)は、リテーナの別の変形例を示す図である。
【
図9】
図9は、第2実施形態に係るパネル収納容器の内部構造を示す断面図である。
【
図12】
図12の(a)は、開口が開放されている状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
図12の(b)は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
【
図13】
図13は、第3実施形態に係るパネル収納容器の分解斜視図である。
【
図16】
図16は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態が詳細に説明される。なお、図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。各図には、XYZ座標系が示される。Y軸方向は、X軸方向及びZ軸方向と交差(ここでは、直交)する方向である。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向と交差(ここでは、直交)する方向である。一例として、X軸方向は、左右方向(幅方向;第2方向)であり、Y軸方向は、前後方向(奥行方向;第1方向)であり、Z軸方向は、上下方向(高さ方向;第2方向)である。説明の便宜上、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、及び「右」の用語が用いられるが、これらの方向に限定されない。
【0017】
(第1実施形態)
図1及び
図2を参照して、第1実施形態に係るパネル収納容器を説明する。
図1は、第1実施形態に係るパネル収納容器の分解斜視図である。
図2は、
図1に示されるパネル収納容器の背面斜視図である。
図1及び
図2に示されるパネル収納容器1は、複数のパネルを収納するための容器である。パネル収納容器1は、例えば、SEMI規格に準拠している。パネルの例としては、液晶パネル用のガラス基板、及び電子部品を搭載したパネルが挙げられる。パネルは、矩形形状を有する。パネルのサイズの例としては、510mm×515mm及び600mm×600mmが挙げられる。パネル収納容器1に収納可能なパネルの枚数は、任意に定められており、例えば、6枚でもよく、12枚でもよい。
【0018】
パネル収納容器1は、例えば、電子部品を製造する製造装置に使用される。電子部品は、例えば、ガラス板及びステンレス板といった大型のキャリアパネル上に多数の電子部品を搭載する工程、これらの電子部品をエポキシ樹脂等で封止する工程、封止された電子部品をパネル形態でキャリアパネルから剥がす工程、及びパネル形態の電子部品を個別に切り出す工程等を経て製造される。パネル収納容器1は、これらの工程間でパネルを移送するために用いられる。
【0019】
パネル収納容器1は、容器本体2と、蓋体3と、を備えている。
【0020】
容器本体2は、正面(前面)が開放された直方体形状の容器である。言い換えると、容器本体2は、前面に開口2aが設けられたフロントオープンボックス型の容器である。容器本体2は、複数のパネルを収納する。具体的には、容器本体2は、複数のパネルを上下方向に配列した状態で収納する。開口2aを介してパネルが容器本体2に出し入れされる。容器本体2の詳細は後述する。
【0021】
蓋体3は、容器本体2の開口2aを閉塞するための部材である。蓋体3は、ガスケット等の封止部材33(
図16参照)を介して容器本体2の開口2aを気密に閉塞する。蓋体3は、開口2aを閉塞している状態で、容器本体2に収納されるパネルの端面と前後方向において向かい合う。蓋体3は、開口2aを画定するフランジ25に着脱自在に取り付けられる。蓋体3は、蓋本体31と、施錠機構32と、を備えている。
【0022】
蓋本体31は、蓋体3の本体部分である。蓋本体31は、矩形状の板材である。蓋本体31は、例えば、アルミニウム及びマグネシウム合金等の金属材料で構成されている。蓋本体31は、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂で構成されてもよい。蓋本体31は、前面31aと、裏面31bと、を有している。前面31aは、パネル収納容器1の外面を成している。前面31aには、鍵穴31hが設けられている。鍵穴31hには、不図示の鍵が挿入される。裏面31bは、前面31aと反対側の面である。蓋体3が開口2aを閉塞している状態において、裏面31bは、収容空間20に面している。
【0023】
施錠機構32は、鍵穴31hに挿入された鍵が操作されることによって、蓋体3を施錠又は解錠する。施錠機構32は、不図示のラッチを備えている。蓋体3がフランジ25に取り付けられた状態で、鍵の操作によりラッチがフランジ25に設けられた施錠穴25hに嵌入されることによって蓋体3が施錠される。蓋体3が施錠されている状態で、鍵の操作によりラッチが施錠穴25hから引き抜かれることよって蓋体3が解錠される。
【0024】
容器本体2及び蓋体3は、金属材料又は樹脂材料で成形される複数の部品を組み合わせることによって構成される。樹脂材料の成形材料に含まれる樹脂の例としては、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂の例としては、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、液晶ポリマー、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体が挙げられる。樹脂材料の成形材料に含まれる樹脂として、これらのアロイが用いられてもよい。
【0025】
これらの樹脂には、導電物質、及び各種帯電防止剤が添加されてもよい。導電物質は、例えば、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、又は導電性ポリマー等からなる。帯電防止剤としては、アニオン系、カチオン系、及び非イオン系等の帯電防止剤が用いられ得る。ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッドアニリド系、及びヒンダードアミン系の紫外線吸収剤が添加されてもよい。剛性を向上させるガラス繊維又は炭素繊維等も選択的に添加されてもよい。
【0026】
次に、容器本体2を詳細に説明する。容器本体2は、天板21と、底板22と、一対の側壁23と、背面壁24と、フランジ25と、枠体26と、台座部27と、サイドプレート28と、を備えている。
【0027】
天板21、底板22、側壁23、及び背面壁24は、略矩形状の板材である。天板21と底板22とは、上下方向において互いに向かい合っており、略平行に配置されている。一対の側壁23は、左右方向において互いに向かい合っており、略平行に配置されている。背面壁24は、天板21の後端と底板22の後端とを連結するとともに、一対の側壁23の後端を連結している。天板21、底板22、一対の側壁23、及び背面壁24によって、収容空間20が画定される。
【0028】
天板21、底板22、及び側壁23は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。背面壁24は、例えば、容器本体2の外部から収容空間20を目視可能な透明の樹脂材料によって構成されている。背面壁24の一部が透明の樹脂材料で構成されてもよい。透明な樹脂材料の例としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、及びシクロオレフィンポリマーが挙げられる。
【0029】
フランジ25は、矩形状の枠体であって、天板21の前端、底板22の前端、及び一対の側壁23の前端にわたって設けられている。フランジ25によって、開口2aが画定される。フランジ25は、例えば、上述の樹脂材料によって構成されている。フランジ25の上枠部及び下枠部のそれぞれには、左右方向に離間して配列された2つの施錠穴25hが設けられている。上枠部の施錠穴25hと下枠部の施錠穴25hとは上下方向において互いに向かい合う位置に設けられている。
【0030】
枠体26は、天板21、底板22、一対の側壁23、及び背面壁24を固定するために用いられる。枠体26は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。枠体26は、背面壁24の前面に設けられる。枠体26は、枠部26a(
図3参照)と、支柱26b(
図3参照)と、一対の支柱26c(
図3参照)と、を有している。枠部26aは、矩形状の部材であって、背面壁24の周縁に沿って設けられている。
【0031】
支柱26b及び一対の支柱26cは、上下方向に延びる柱状部材である。一方の支柱26c、支柱26b、及び他方の支柱26cは、左右方向においてその順に配列され、互いに略平行に配置されている。支柱26b及び一対の支柱26cは、枠部26aの上枠部から下枠部まで延びている。支柱26bは、枠体26の左右方向における中心に設けられ、一対の支柱26cは、枠体26の左右方向における両端近傍に設けられる。支柱26bには、後述するシャフト61aを取り付けるための複数の嵌合穴が設けられている。支柱26cには、後述するシャフト62aを取り付けるための複数の嵌合穴が設けられている。
【0032】
台座部27は、容器本体2のベースとなる部分である。台座部27は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。台座部27は、底板22の下面に設けられる。台座部27は、複数の柱状の支持部材を組み合わせることによって構成されている。
【0033】
サイドプレート28は、後述の支持体65を取り付けるための部材である。サイドプレート28は、上下方向に延びる板状部材である。サイドプレート28は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。サイドプレート28は、側壁23の外面に設けられる。本実施形態では、各側壁23に2つのサイドプレート28が設けられる。2つのサイドプレート28は、前後方向に配列され、互いに略平行に配置されている。1つのサイドプレート28は、側壁23の前後方向における中心付近に設けられ、もう1つのサイドプレート28は、側壁23の前後方向における前端近傍に設けられる。
【0034】
容器本体2の角部には、収容空間20へのパーティクル(粒子)の侵入を防止するためのカバー部材が設けられている。
【0035】
次に、
図3を参照して、収容空間20内の構成を説明する。
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
図3に示されるように、容器本体2は、パネル支持部60を更に備えている。パネル支持部60は、複数のパネルを支持するための部分である。パネル支持部60は、収容空間20に設けられている。パネル支持部60は、複数の中央支持部61と、複数の側方支持部62と、複数のリテーナ63と、複数のストッパ64と、を備えている。
【0036】
中央支持部61、側方支持部62、リテーナ63、及びストッパ64の数は、パネル収納容器1に収納可能なパネルの枚数に応じて変更される。本実施形態では、パネル支持部60は、1枚のパネル当たり、1つの中央支持部61と、2つの側方支持部62と、2つのリテーナ63と、2つのストッパ64と、を備えている。言い換えると、1つの中央支持部61と、2つの側方支持部62と、2つのリテーナ63と、2つのストッパ64とによって、1枚のパネルを収納する収納段が形成される。
【0037】
中央支持部61は、パネルの左右方向における中央部を支持するための部分である。中央支持部61は、シャフト61aと、複数の弾性体61bと、を有している。シャフト61aは、前後方向に延びる柱状(例えば、円柱状)の部材である。シャフト61aは、1枚のパネルを支持するために用いられる。シャフト61aは、シャフト61aの延在方向(前後方向)における両端部である端部61c及び端部61dを有している。端部61cが支柱26bの嵌合穴に嵌入され、ネジによって支柱26bに固定される。シャフト61aは、例えば、曲げ剛性の高い材料によって構成されている。シャフト61aの構成材料の例として、ステンレス及びアルミニウム等の金属、並びにカーボン繊維強化プラスチックが挙げられる。
【0038】
弾性体61bは、シャフト61aの外周面に設けられた環状(例えば、円環状)の部材である。弾性体61bは、パネルの滑りを抑え、パネルの位置決め精度を向上させるために設けられる。パネルの滑り防止の観点から、弾性体61bは、シャフト61aよりも高い摩擦力を有してもよい。パネルの損傷防止の観点から、弾性体61bは、シャフト61aよりも高い弾力性(クッション性)を有してもよい。弾性体61bは、例えば、ゴム材によって構成されている。ゴム材の例としては、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、シリコンゴム、及びフッ素ゴムが挙げられる。弾性体61bは、例えばOリングである。複数の弾性体61bは、シャフト61aの延在方向に一定の間隔で配列されている。
【0039】
側方支持部62は、パネルの左右方向の両端部を支持するための部分である。側方支持部62は、シャフト62aと、複数の弾性体62bと、複数の支持体65と、を有している。シャフト62aは、前後方向に延びる柱状(例えば、円柱状)の部材である。シャフト62aは、1枚のパネルを支持するために用いられる。シャフト62aは、シャフト62aの延在方向(前後方向)における両端部である端部62c及び端部62dを有している。シャフト62aの端部62cが支柱26cの嵌合穴に嵌入され、ネジによって支柱26cに固定される。端部62dは、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、蓋体3(裏面31b)と前後方向において向かい合う。
【0040】
シャフト62aは、例えば、曲げ剛性の高い材料によって構成されている。シャフト62aの構成材料の例として、ステンレス及びアルミニウム等の金属、並びにカーボン繊維強化プラスチックが挙げられる。シャフト62aの前後方向における長さは、パネルの前後方向における長さよりも僅かに長く、シャフト61aの前後方向における長さよりも長い。シャフト61aと一対のシャフト62aとは、左右方向に配列されている。一対のシャフト62aの間に、シャフト61aが配置されている。
【0041】
弾性体62bは、シャフト62aの外周面に設けられた環状(例えば、円環状)の部材である。弾性体62bは、パネルの滑りを抑え、パネルの位置決め精度を向上させるために設けられる。弾性体62bの構成材料及び配列は、弾性体61bの構成材料及び配列と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0042】
支持体65は、シャフト62aを保持(支持)するとともに、パネルの左右方向における端部を支持するための部材である。支持体65の先端部分には、支持体65を前後方向に貫通する挿通孔が設けられており、シャフト62aが挿通孔を挿通している。支持体65は、支持体65の基端から先端に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面を有している。
【0043】
支持体65の基端部分が側壁23の内面に当接され、ノックピン(不図示)によってサイドプレート28、側壁23、及び支持体65が位置決めされる。この状態で、サイドプレート28の外側からサイドプレート28に設けられた挿通孔にネジが挿通され、支持体65の基端部分に設けられたネジ穴にネジが螺合される。これにより、支持体65とサイドプレート28とによって側壁23を挟み込んだ状態で、支持体65がサイドプレート28に固定される。
【0044】
リテーナ63は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、容器本体2に収納されている複数のパネルの前後方向の移動(蓋体3に向かう移動)を規制する部材である。リテーナ63は、例えば、上述の樹脂材料で構成されている。リテーナ63は、シャフト62aの端部62dに設けられている。リテーナ63の詳細は後述する。
【0045】
ストッパ64は、パネルの後端の位置を決めるための部材である。ストッパ64は、例えば、上述の樹脂材料で構成されている。ストッパ64は、シャフト62aの端部62cに設けられている。ストッパ64は、ブロック状の形状を有している。ストッパ64には、前後方向にシャフト62aを挿通するための挿通孔が設けられている。ストッパ64の挿通孔にシャフト62aが挿通された状態で、ストッパ64の後面が支柱26cの前面に当接され、ネジによってストッパ64が支柱26cに固定される。ストッパ64は、上面から下方に向かうにつれて前方に傾斜する傾斜面を有している。
【0046】
リテーナ63、ストッパ64、及び支持体65によって、パネルが載置される載置位置が規定される。具体的には、リテーナ63及びストッパ64によってパネルの前後方向における載置位置が規定され、左右に設けられた4つの支持体65によってパネルの左右方向における載置位置が規定される。
【0047】
次に、
図4及び
図5を参照して、リテーナ63を詳細に説明する。
図4は、
図3のIV-IV線に沿った断面図である。
図5は、
図4に示されるシャフト及びリテーナの分解斜視図である。
図4及び
図5に示されるように、リテーナ63は、取付部71と、支持部72と、押圧部73と、を含む。
【0048】
取付部71は、端部62dにリテーナ63を取り付けるための部分である。取付部71は、取付部71の前端において上方に突出する突出片74を有している。突出片74は、傾斜面74aを有している。傾斜面74aは、上方に向かうにつれて前方に傾斜する面である。取付部71には、前後方向に取付部71を貫通する貫通孔71hが設けられている。シャフト62aの端部62dが取付部71の後端から貫通孔71hに嵌入され、ネジ77によってリテーナ63がシャフト62aに取り付けられる。
【0049】
支持部72は、蓋体3の開閉に応じて押圧部73を前後方向において進退可能に支持する部分である。支持部72は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で押圧部73にパネルPの端面Paを押圧させ、開口2aが開放されている状態でパネルPの端面Paへの押圧部73の押圧を解除する。具体的には、支持部72は、一対のアーム部材75を含む。各アーム部材75は、可撓性を有する部材である。一対のアーム部材75は、取付部71に設けられる。一方のアーム部材75(第1アーム部材)は、左右方向において、突出片74の左右方向における一端から突出片74と離れるように延びている。他方のアーム部材75(第2アーム部材)は、左右方向において、突出片74の左右方向における他端から突出片74と離れるように延びている。つまり、一方のアーム部材75と他方のアーム部材75とは、端面Paが延在する方向(左右方向)において互いに反対側に延びている。
【0050】
一対のアーム部材75のそれぞれは、前方に凸に湾曲している。各アーム部材75の湾曲部分は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態における裏面31bの位置よりも前方に突出している。言い換えると、各アーム部材75は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で蓋体3によって後方に押圧されるように蓋体3に向かって凸に湾曲している。
【0051】
押圧部73は、パネルPの端面Paを後方に押圧するための部分である。押圧部73は、一対の押圧部材76を含む。一方の押圧部材76(第1押圧部材)は、一方のアーム部材75の先端に設けられている。他方の押圧部材76(第2押圧部材)は、他方のアーム部材75の先端に設けられている。各押圧部材76は、押圧面76aを有している。押圧面76aは、押圧部材76が端面Paを後方に押圧する際に、端面Paと当接する面である。
【0052】
図6の(a)、
図6の(b)、
図7の(a)、及び
図7の(b)を参照して、リテーナ63の動作を説明する。
図6の(a)は、開口が開放されている状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す平面図である。
図6の(b)は、
図6の(a)のVIb-VIb線に沿った断面図である。
図7の(a)は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す平面図である。
図7の(b)は、
図7の(a)のVIIb-VIIb線に沿った断面図である。
【0053】
図6の(a)及び
図6の(b)に示されるように、開口2aが開放されている状態において、各押圧部材76の押圧面76aは、パネルPの端面Paから離間している。このとき、各アーム部材75の湾曲部分は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態での裏面31bの前後方向における位置よりも前方に突出している。アーム部材75の湾曲部分には荷重が加わっていないので、アーム部材75には弾性力は生じていない。このリテーナ63の状態を初期状態と称する。
【0054】
図7の(a)及び
図7の(b)に示されるように、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3の裏面31bによって各アーム部材75の湾曲部分が後方に押し込まれる。各アーム部材75は可撓性を有するので、各アーム部材75は弾性変形して各押圧部材76が後方に移動する。これにより、押圧面76aが端面Paに当接するとともに端面Paを後方に向けて押圧する。パネルPの後端面はストッパ64に当接しているので、パネルPは前後方向においてリテーナ63とストッパ64とによって挟持される。その結果、パネルPの前後方向における移動が規制される。なお、アーム部材75の前後方向における変形量は、例えば、5mm以下である。
【0055】
このとき、アーム部材75は弾性変形しているので、アーム部材75には弾性力が生じる。したがって、蓋体3が容器本体2から取り外され、開口2aが開放されると、アーム部材75の形状が元に戻り、リテーナ63が初期状態に戻る。これにより、パネルPの前後方向における移動が可能となり、パネルPは搬出可能な状態になる。
【0056】
1枚のパネルP当たり2つのリテーナ63が設けられており、各リテーナ63は2つのアーム部材75を有している。つまり、1枚のパネルPには、上記弾性力の4倍の保持力が加わる。パネル収納容器1全体では、パネル収納容器1に収納可能なパネルの枚数M分の保持力が発生する。ここで、SEMI規格において、蓋体3を締める力の最大値は192Nに規定されている。この規定を満たすために、1つのアーム部材75当たりのパネルPを保持する保持力(アーム部材75の弾性力)が、192N/(M×2×2)以下となるように、各アーム部材75は設計されてもよい。
【0057】
以上説明したパネル収納容器1では、容器本体2がリテーナ63を備えている。具体的には、リテーナ63は、シャフト62aの端部62dに設けられている。したがって、蓋体3にリテーナを設ける必要が無いので、蓋体3の厚さをSEMI規格において規定されている厚さ以内とすることができる。リテーナ63によって、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で押圧部73が端面Paを収容空間20に向かって前後方向(後方)に押圧し、開口2aが開放されている状態で端面Paへの押圧が解除される。したがって、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、パネルPの前後方向における移動を規制するとともに、開口2aが開放されている状態で、パネルPを容器本体2から搬出することが可能となる。その結果、SEMI規格に準拠しつつ、パネルPの破損を抑制することが可能となる。
【0058】
具体的には、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3が各アーム部材75の湾曲部分を収容空間20に向かって前後方向(後方)に押圧し、各アーム部材75には収容空間20に向かって後方に力が加わる。各アーム部材75は可撓性を有するので、各アーム部材75は弾性変形して、各アーム部材75の先端に設けられた押圧部材76が端面Paに向かって移動する。つまり、蓋体3を閉める力を利用して、押圧部材76が端面Paに向かって押し込まれる。これにより、各押圧部材76が端面Paを押圧する。一方、開口2aが開放される(蓋体3が容器本体2から取り外される)際に、各アーム部材75に加えられていた力が解除されると、各アーム部材75の弾性力により、各押圧部材76が端面Paから離れる向きに移動する。これにより、端面Paへの押圧が解除される。したがって、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、パネルPの前後方向における移動を規制するとともに、開口2aが開放されている状態で、パネルPを容器本体2から搬出することが可能となる。
【0059】
なお、リテーナ63は、一方のシャフト62aの端部62dにのみ設けられてもよい。支持部72は、一方のアーム部材75のみを含んでもよく、押圧部73は、一方の押圧部材76のみを含んでもよい。
【0060】
図8の(a)に示されるように、押圧部材76は、押圧面76aに代えて、傾斜面76b及び傾斜面76cを有してもよい。傾斜面76b及び傾斜面76cは、前後方向において端面Paと向かい合う面である。傾斜面76bの下端は、傾斜面76cの上端に接続されている。傾斜面76bは、傾斜面76bと傾斜面76cとの境界から上方に向かうにつれて、パネルPに向かって傾斜している。傾斜面76cは、傾斜面76bと傾斜面76cとの境界から下方に向かうにつれて、パネルPに向かって傾斜している。つまり、傾斜面76b及び傾斜面76cは、V字状の溝を成している。
【0061】
この場合、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、押圧部材76は、傾斜面76bと傾斜面76cとによってパネルPの前端を上下方向に挟みながら、パネルPを後方に向かって押圧する。この構成によれば、パネルPの前端の上下方向における移動が規制される。したがって、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、振動等によってパネルPに上下方向の力が加わったとしても、パネルPが押圧部材76から外れる可能性を低減することができる。その結果、パネルPの前後方向における移動をより確実に規制することが可能となる。
【0062】
図8の(b)に示されるように、押圧部材76は、本体部76dと、突出部76eと、を含んでもよい。本体部76dは、パネルPの端面Paと前後方向において向かい合う部分である。本体部76dは、ブロック状の形状を有している。突出部76eは、本体部76dの上端からパネルPに向かって前後方向に突出している。この場合、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、押圧部材76は、本体部76dによって端面Paを後方に向かって押圧する。このとき、突出部76eがパネルPの上に位置するので、振動等によってパネルPに上方向の力が加わったとしても、パネルPが押圧部材76から外れる可能性を低減することができる。その結果、パネルPの前後方向における移動をより確実に規制することが可能となる。
【0063】
なお、押圧部材76は、本体部76dの下端からパネルPに向かって前後方向に突出する別の突出部を更に含んでもよい。この場合、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、別の突出部がパネルPの下に位置するので、振動等によってパネルPに上下方向の力が加わったとしても、パネルPが押圧部材76から外れる可能性を低減することができる。その結果、パネルPの前後方向における移動をより一層確実に規制することが可能となる。
【0064】
(第2実施形態)
図9~
図11を参照して、第2実施形態に係るパネル収納容器を説明する。
図9は、第2実施形態に係るパネル収納容器の内部構造を示す断面図である。
図10は、
図9のX-X線に沿った断面図である。
図11は、
図10に示されるシャフト及びリテーナの分解斜視図である。
【0065】
図9に示されるように、パネル収納容器1Aは、容器本体2に代えて容器本体2Aを備える点においてパネル収納容器1と主に相違する。容器本体2Aは、パネル支持部60に代えてパネル支持部60Aを備える点において容器本体2と主に相違する。パネル支持部60Aは、複数のリテーナ63に代えて複数のリテーナ63Aを備える点においてパネル支持部60と主に相違する。なお、
図11に示されるように、シャフト62aの端部62dは、シャフト62aの他の部分よりも縮径されている。端部62dの外周面には、環状の溝62eが設けられている。シャフト62aは、端部62dと他の部分との間に形成された段差部62fを有している。
【0066】
図10及び
図11に示されるように、リテーナ63Aは、支持部81と、押圧部82と、を含む。支持部81は、支持部72と同様に、蓋体3の開閉に応じて押圧部82を前後方向において進退可能に支持する部分である。支持部81は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で押圧部82に端面Paを押圧させ、開口2aが開放されている状態で端面Paへの押圧部82による押圧を解除する。具体的には、支持部81は、弾性部材83と、ノック部材84と、止め輪85と、を含む。
【0067】
弾性部材83は、前後方向に伸縮可能に端部62dに設けられている。本実施形態では、弾性部材83は、コイルばねであり、シャフト62aの軸心回りに端部62dの外周面に巻き回されている。弾性部材83は、段差部62fと後述の押し板84eとによって挟まれるように配置される。
【0068】
ノック部材84は、蓋体3の開閉に応じて前後方向に進退可能に設けられた部材である。ノック部材84は、例えば、上述の樹脂材料によって構成されている。ノック部材84は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で蓋体3によって前後方向においてシャフト62aに向けて押圧されるように弾性部材83に取り付けられている。ノック部材84は、筒状部84aと、フランジ部84bと、側壁部84cと、係止片84dと、押し板84eと、を含む。
【0069】
筒状部84aは、前後方向における両端が開放された筒状の部分である。筒状部84aは、例えば、円筒形状を有している。筒状部84aは、端部62dを囲むように配置される。フランジ部84bは、筒状部84aの前端部の外周面に設けられる環状の部分である。フランジ部84bは、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3の裏面31bに当接し、裏面31bによって後方に向けて押圧される。側壁部84cは、フランジ部84bの外周縁に沿って設けられる円筒状の部分である。側壁部84cは、フランジ部84bから後方に向けて延びている。係止片84dは、側壁部84cの後端縁に沿って設けられる環状の部分である。係止片84dは、側壁部84cの後端縁から筒状部84aの外周面に向かって延びている。
【0070】
押し板84eは、弾性部材83を押し縮めるための部材である。押し板84eは、円環状の板材である。押し板84eの外径は、筒状部84aの内径と実質的に同じである。押し板84eの内径は、端部62dの外径と同じであるか、それよりもわずかに大きい。押し板84eは、筒状部84aの前後方向における中央付近に設けられている。押し板84eの外周縁が筒状部84aの内周面に固定されている。押し板84eが段差部62fに向かって移動することによって、弾性部材83が押し縮められる。
【0071】
止め輪85は、ノック部材84の前方への移動を規制する部材である。本実施形態では、止め輪85は、溝62eに嵌め合わされる。止め輪85は、押し板84eの前方に設けられる。押し板84eが止め輪85に当接することによって、ノック部材84の前方への移動が規制される。
【0072】
押圧部82は、パネルPの端面Paを後方に押圧するための部分である。押圧部82は、例えば、ベローズ構造等の弾性部材によって構成されている。押圧部82は、前後方向における両端が開放された筒状の形状であって、前後方向における中央付近がくびれている形状を有する。押圧部82は、前後方向における両端部である端部82a,82bを有している。端部82a,82bは、環状のフランジ形状を有している。端部82aは、フランジ部84b、側壁部84c、及び係止片84dによって画定された環状の溝に嵌め合わされている。これにより、押圧部82は、筒状部84aの外周面を囲むようにノック部材84に固定され、端部82bは、前後方向において端面Paと向かい合う。
【0073】
フランジ部84b、側壁部84c、及び係止片84dによって画定された環状の溝に押圧部82の端部82aが嵌め合わされることによって、押圧部82がノック部材84に固定される。そして、弾性部材83が巻き回された端部62dが、筒状部84aの内部空間に挿入されるとともに、押し板84eを挿通する。これにより、弾性部材83が押し板84eと段差部62fとによって挟まれる。その状態で、端部62dの溝62eに止め輪85が嵌め合わされる。以上により、リテーナ63Aが端部62dに取り付けられる。
【0074】
図12の(a)及び
図12の(b)を参照して、リテーナ63Aの動作を説明する。
図12の(a)は、開口が開放されている状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
図12の(b)は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
【0075】
図12の(a)に示されるように、開口2aが開放されている状態において、押圧部82の端部82bは、端面Paから離間している。このとき、ノック部材84のフランジ部84bは、蓋体3が開口2aを閉塞している状態での裏面31bの前後方向における位置よりも前方に位置している。弾性部材83には荷重が加えられていないので、弾性部材83には弾性力は生じていない。このリテーナ63Aの状態を初期状態と称する。
【0076】
図12の(b)に示されるように、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3の裏面31bがノック部材84のフランジ部84bに当接し、蓋体3によってノック部材84が後方に押し込まれる。このとき、ノック部材84の押し板84eによって弾性部材83が押し縮められ、ノック部材84とともに押圧部82が後方に移動する。これにより、端部82bが端面Paに当接し、押圧部82が押し縮められながら端部82bが端面Paを後方に向けて押圧する。パネルPの後端面はストッパ64に当接しているので、パネルPは前後方向においてリテーナ63Aとストッパ64とによって挟持される。その結果、パネルPの前後方向における移動が規制される。なお、ノック部材84の前後方向における変形量は、例えば、5mm以下である。
【0077】
このとき、押圧部82及び弾性部材83が押し縮められているので、押圧部82及び弾性部材83のそれぞれには弾性力が生じている。したがって、蓋体3が容器本体2Aから取り外され、開口2aが開放されると、弾性部材83が押し板84eを前方に押圧し、押し板84eは止め輪85に当接するまで前方に移動する。これにより、リテーナ63Aは初期状態に戻る。その結果、パネルPの前後方向における移動が可能となり、パネルPは搬出可能な状態になる。
【0078】
1枚のパネルP当たり2つのリテーナ63Aが設けられている。つまり、1枚のパネルPには、押圧部82の上記弾性力と弾性部材83の上記弾性力との合計の2倍の力が加わる。上述のように、SEMI規格において、蓋体3を締める力の最大値は192Nに規定されている。この規定を満たすために、1つのリテーナ63A当たりのパネルPを保持する保持力(押圧部82の上記弾性力)と弾性部材83の上記弾性力との合計が、192N/(M×2)以下となるように、リテーナ63Aは設計されている。さらに、パネルPを保持するために、押圧部82の上記弾性力が弾性部材83の上記弾性力以上となるように、押圧部82及び弾性部材83は設計されてもよい。
【0079】
パネル収納容器1Aにおいても、パネル収納容器1と共通の構成については、パネル収納容器1と同様の効果が奏される。さらに、パネル収納容器1Aでは、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3がノック部材84を前後方向においてシャフト62aに向けて押圧する。これにより、弾性部材83が押し縮められるとともに、ノック部材84に固定された押圧部82が端面Paに向かって移動し、端面Paを押圧する。一方、開口2aが開放される際に、ノック部材84に加えられていた力が解除されると、弾性部材83の弾性力によって、押圧部82が端面Paから離れる向きに移動する。これにより、端面Paへの押圧が解除される。したがって、蓋体3が容器本体2Aの開口2aを閉塞している状態で、パネルPの前後方向における移動を規制するとともに、開口2aが開放されている状態で、パネルPを容器本体2Aから搬出することが可能となる。
【0080】
押圧部82は弾性部材によって構成されているので、端面Paに過度な押圧力が加わることが抑制される。したがって、パネルPが破損する可能性を低減することができる。
【0081】
なお、リテーナ63Aは、一方のシャフト62aの端部62dにのみ設けられてもよい。
【0082】
(第3実施形態)
図13~
図16を参照して、第3実施形態に係るパネル収納容器を説明する。
図13は、第3実施形態に係るパネル収納容器の分解斜視図である。
図14は、
図13のXIV-XIV線に沿った断面図である。
図15は、
図14の一部を拡大した図である。
図16は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
【0083】
図13~
図15に示されるように、パネル収納容器1Bは、容器本体2に代えて容器本体2Bを備える点においてパネル収納容器1と主に相違する。容器本体2Bは、パネル支持部60に代えてパネル支持部60Bを備える点、及び一対のリテーナ90を更に備える点において容器本体2と主に相違する。パネル支持部60Bは、複数のリテーナ63に代えて複数のストッパ66を備える点においてパネル支持部60と主に相違する。なお、
図13において、蓋体3の図示は省略されている。
【0084】
ストッパ66は、パネルPの飛び出しを防止するとともにパネルPの前端の位置を決めるための部材である。ストッパ66は、例えば、上述の樹脂材料で構成されている。ストッパ66は、シャフト62aの端部62dに設けられている。例えば、シャフト62aの端部62dをストッパ66に設けられた取付穴に嵌入することによって、ストッパ66がシャフト62aに取り付けられる。ストッパ66は、弾性体62bの外径よりも大きい外径を有する円板状の係止片66aを有している。係止片66aは、外周面から中心に向かうにつれて後方に傾斜する傾斜面を有している。
【0085】
一対のリテーナ90は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、容器本体2Bに収納されている複数のパネルPの前後方向の移動(蓋体3に向かう移動)を規制する部材である。一対のリテーナ90は、フランジ25の一対の側枠部にそれぞれ設けられている。各リテーナ90は、取付部91と、押圧部92と、支持部93と、を含む。
【0086】
取付部91は、フランジ25にリテーナ90を取り付けるための部分である。取付部91は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。取付部91は、上下方向に延びる板材である。取付部91は、固定板91aと、傾斜板91bと、連結板91cと、を含む。
【0087】
固定板91aは、フランジ25の側枠部の内面に沿って上下方向に延びている。固定板91aに設けられた挿通孔にネジが挿通され、フランジ25の側枠部の内面に設けられたネジ穴にネジが螺合される。これにより、取付部91(リテーナ90)がフランジ25に固定される。傾斜板91bは、上下方向に延びるとともに、後方に向かうにつれて容器本体2Bの左右方向における中央に向けて傾いている。連結板91cは、固定板91aと傾斜板91bとを連結する。
【0088】
押圧部92は、パネルPの端面Paを後方に押圧するための部分である。押圧部92は、アーム部材94と、押圧部材95と、を含む。アーム部材94は、押圧部材95とともに回動する部材である。アーム部材94は、例えば、アルミニウム及びステンレス等の金属材料によって構成されている。アーム部材94は、容器本体2Bに収納されている複数のパネルPの全体にわたって上下方向に延びている。アーム部材94は、上下方向から見てL字状の形状を有する。アーム部材94の基端部は、後述の羽根板96bに固定され、アーム部材94の先端部は、容器本体2Bの左右方向における中央に向けて折り曲げられている。
【0089】
押圧部材95は、端面Paを後方に押圧する部材である。押圧部材95は、例えば、上述の樹脂材料によって構成されている。押圧部材95は、容器本体2Bに収納されている複数のパネルPの全体にわたって上下方向に延びている。押圧部材95は、アーム部材94の先端部に設けられている。押圧部材95は、押圧面95aと、傾斜面95bと、を有している。押圧面95aは、押圧部材95が端面Paを後方に押圧する際に、端面Paと当接する面である。傾斜面95bは、押圧面95aと鋭角を成す面である。
【0090】
支持部93は、蓋体3の開閉に応じて押圧部92を前後方向において進退可能に支持する部分である。支持部93は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で押圧部92に端面Paを押圧させ、開口2aが開放されている状態で端面Paへの押圧部92の押圧を解除する。具体的には、支持部93は、ヒンジ部96を含む。本実施形態では、支持部93は、2つのヒンジ部96を含む。2つのヒンジ部96は、上下方向に離間して設けられる。
【0091】
各ヒンジ部96は、支軸96aを支点として回動可能に押圧部92をフランジ25に取り付ける部分である。ヒンジ部96は、支軸96aと、一対の羽根板96bと、弾性部材96cと、を含む。支軸96aは、上下方向に延びている。各羽根板96bは、支軸96aを支点として回動可能に連結されている。弾性部材96cは、ヒンジ部96が開状態となるように、一対の羽根板96bを付勢する。開状態は、一対の羽根板96bが支軸96aに対して互いに反対方向に延びる状態である。一方の羽根板96bが傾斜板91bに固定され、他方の羽根板96bがアーム部材94に固定される。
【0092】
図16を更に参照して、リテーナ90の動作を説明する。
図16は、蓋体が開口を閉塞している状態でのリテーナとパネルとの位置関係を示す断面図である。
図15に示されるように、開口2aが開放されている状態において、押圧部材95の押圧面95aは、端面Paから離間している。このとき、押圧部材95は、蓋体3が開口2aを閉塞している状態での裏面31bの前後方向における位置よりも前方に位置している。押圧部材95のうち、押圧部材95の先端部が最も前方に位置しており、左右方向において支軸96aよりも容器本体2Bの内側に位置している。押圧部材95には荷重が加わっていないので、押圧部材95には弾性力は生じていない。このリテーナ90の状態を初期状態と称する。
【0093】
図16に示されるように、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、蓋体3の裏面31bが押圧部材95の先端部に当接し、蓋体3によって押圧部材95が後方に押し込まれる。このとき、押圧部材95の先端部が左右方向において支軸96aよりも容器本体2Bの内側に位置しているので、押圧部材95(押圧部92)は、支軸96aを支点として、容器本体2Bの左右方向における内側に向かって回動する。押圧部材95の回動に伴い、一対の羽根板96bによって弾性部材96cが押し縮められる。これにより、押圧面95aが端面Paに当接するとともに端面Paを後方に向けて押圧する。パネルPの後端面はストッパ64に当接しているので、パネルPは前後方向においてリテーナ90とストッパ64とによって挟持される。その結果、パネルPの前後方向における移動が規制される。
【0094】
なお、押圧部材95の回動に伴い、押圧部材95のうちの裏面31bと接触する部分が傾斜面95bに沿って押圧部材95の基端に向かって移動する。この間、裏面31bと接触する部分は、左右方向において支軸96aよりも容器本体2Bの内側を維持しているので、押圧部材95の回動方向は維持される。
【0095】
蓋体3が開口2aを閉塞している状態では、弾性部材96cが押し縮められているので、弾性部材96cには弾性力が生じる。したがって、蓋体3が容器本体2Bから取り外され、開口2aが開放されると、弾性部材96cはヒンジ部96が開状態になるまで押圧部材95を反対方向に回動させる。これにより、リテーナ90は初期状態に戻る。その結果、パネルPの前後方向における移動が可能となり、パネルPは搬出可能な状態になる。
【0096】
パネル収納容器1Bにおいても、パネル収納容器1と共通の構成については、パネル収納容器1と同様の効果が奏される。さらに、パネル収納容器1Bでは、リテーナ90は、フランジ25に設けられている。したがって、蓋体3にリテーナを設ける必要が無いので、蓋体3の厚さをSEMI規格において規定されている厚さ以内とすることができる。
【0097】
パネル収納容器1Bでは、蓋体3が開口2aを閉塞する際に、押圧部92(押圧部材95)が、支軸96aを支点として回動し、端面Paを後方(収容空間20)に向けて押圧する。一方、開口2aが開放される際に、押圧部92(押圧部材95)が支軸96aを支点として回動し、押圧部92による端面Paへの押圧が解除される。したがって、蓋体3が開口2aを閉塞している状態で、パネルPの前後方向における移動を規制するとともに、開口2aが開放されている状態で、パネルPを容器本体2Bから搬出することが可能となる。
【0098】
容器本体2Bは、一方のリテーナ90のみを備えていてもよい。押圧部材95は、容器本体2Bに収納されているすべてのパネルPの端面Paを押圧する構成に代えて、1枚又は数枚のパネルPごとに端面Paを押圧する構成を有してもよい。
【0099】
なお、本開示に係るパネル収納容器は上記実施形態に限定されない。
【0100】
容器本体2,2A,2Bの各部材の連結方法は、上記実施形態と異なっていてもよい。上記実施形態では、容器本体2,2A,2Bは、複数の部品を組み合わせることによって構成されているが、一体成形品であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
1,1A,1B…パネル収納容器、2,2A,2B…容器本体、2a…開口、3…蓋体、20…収容空間、25…フランジ、62a…シャフト、62d…端部、63,63A…リテーナ、64…ストッパ、71…取付部、72…支持部、73…押圧部、75…アーム部材(第1アーム部材、第2アーム部材)、76…押圧部材(第1押圧部材、第2押圧部材)、81…支持部、82…押圧部、83…弾性部材、84…ノック部材、90…リテーナ、91…取付部、92…押圧部、93…支持部、96…ヒンジ部、96a…支軸、P…パネル、Pa…端面。