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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】メカニカルシール装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/34 20060101AFI20250214BHJP
   B04B 11/02 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
F16J15/34 H
B04B11/02
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022564439
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2021057735
(87)【国際公開番号】W WO2021213776
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】20171270.0
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509005513
【氏名又は名称】アルファ-ラヴァル・コーポレート・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・フォースルンド
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-137460(JP,U)
【文献】特開2012-167696(JP,A)
【文献】特開2019-148300(JP,A)
【文献】特開平07-042659(JP,A)
【文献】特表2009-541030(JP,A)
【文献】実開昭62-027751(JP,U)
【文献】特開2019-158025(JP,A)
【文献】特開2016-166624(JP,A)
【文献】特開昭55-033923(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0023559(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/34
B04B 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メカニカルシール装置(16)を備える遠心分離機(1)であって、前記遠心分離機(1)は、
ロータ(2)であって、前記ロータ(2)が、分離チャンバ(4)を前記ロータ(2)自体の中に形成し、前記分離チャンバが、円錐台状の分離ディスク(6)のスタックを備えている、ロータ(2)を備え、
前記メカニカルシール装置(16)は、
第1のシール面(20)を備える第1のシールリング(18)と、
第2のシール面(24)を備える第2のシールリング(22)と、を備え、
前記第1のシール面および前記第2のシール面(20、24)は、前記メカニカルシール装置のシール(50)を形成するために互いに面するように構成されており、
前記第1のシールリング(18)は第1の中心軸(36)を有し、前記第2のシールリング(22)は第2の中心軸(38)を有し、前記第1のシールリング(18)の前記第1の中心軸(36)は、前記第2のシールリング(22)の前記第2の中心軸(38)と一致するように構成されており、
冷却流体のための少なくとも1つのチャネル(26)が前記第1のシールリング(18)内に配置されており、少なくとも1つの前記チャネル(26)は、入口(28)および出口(30)を備え、
少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記出口(30)は、前記第1のシールリング(18)の前記第1のシール面(20)の脇に配置され、少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記出口(30)は、前記第1の中心軸(36)から、前記形成されたシール(50)の外半径(R1)より大きな半径方向の距離(D)をおいて配置され
前記冷却流体の流れを制限するために、制限部分(40)が少なくとも1つの前記チャネル(26)に関連してかつ前記チャネル(26)の外側に配置される、遠心分離機(1)。
【請求項2】
少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記出口(30)は、前記第1のシールリング(18)の前記第1のシール面(20)および前記第2のシールリング(22)の前記第2のシール面(24)と流体接続状態で配置される、請求項1に記載の遠心分離機(1)。
【請求項3】
前記第2のシールリング(22)の前記第2のシール面(24)の外半径(R2)は、前記第1のシールリング(18)の前記第1のシール面(20)の前記外半径(R1)より大きく、少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記出口(30)は、前記第2のシールリング(22)の前記第2のシール面(24)の方に向けられる、請求項1および2のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項4】
前記制限部分(40)は、少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記入口(28)を少なくとも部分的に覆うように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項5】
前記制限部分(40)は、前記第1のシールリング(18)上に載置されるように構成され、少なくとも1つの前記チャネル(26)の前記入口(28)を少なくとも部分的に覆うように構成されたワッシャ要素(40)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項6】
少なくとも2つのチャネル(26)が、前記第1のシールリング(18)の周りに均等に分散される、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項7】
前記チャネル(26)の数は、間隔をおいて4から8とされ、前記チャネル(26)は前記第1のシールリング(18)の周りに均等に分散される、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項8】
前記第2のシールリング(22)における材料は、前記第1のシールリング(18)における材料より堅い、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項9】
前記第2のシールリング(22)における材料は炭化ケイ素を含み、前記第1のシールリング(18)における材料はグラファイトである、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項10】
前記第2のシールリング(22)における材料は、前記第1のシールリング(18)における材料の熱伝導率より大きな熱伝導率を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項11】
前記第1のシールリング(18)内の少なくとも1つの前記チャネル(26)は、前記第1の中心軸(36)と平行な延長部を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項12】
前記第1のシールリング(18)の前記第1のシール面(20)は第1の垂線(42)を有し、前記第2のシールリング(22)の前記第2のシール面(24)は、第2の垂線(44)を有し、前記第1の垂線および前記第2の垂線(42、44)の方向は、前記第1のシールリング(18)の前記第1の中心軸(36)の方向と平行であり、かつ前記第2のシールリング(22)の前記第2の中心軸(38)の方向と平行である、請求項1から11のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【請求項13】
前記第1のシールリング(18)は静止するように構成され、前記第2のシールリング(22)は回転可能に構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載の遠心分離機(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、添付の特許請求の範囲による、遠心力分離機のためのメカニカルシール装置に関する。本発明はまた、添付の特許請求の範囲による、メカニカルシール装置を備える遠心力分離機にも関する。
【背景技術】
【0002】
遠心分離機は、液体、気体および固体粒子を互いから分離するように構成される。加えて、一緒に混合された、異なる密度の液体もまた、遠心分離機内で互いから分離されてよい。一緒に混合された、異なる密度の気体もまた遠心分離機内で互いから分離されてよい。遠心分離機は、液体、気体または固体粒子が遠心分離機から漏出するのを阻止するために密封されなければならない。遠心分離機の一部の部分は回転するため、漏出は回転部分と静止部分との間で生じる可能性がある。したがって、メカニカルシールが分離機内の回転部分と静止部分との間に配置されてよい。回転部分と静止部分との間の相対的な回転運動のために、回転部分と静止部分との間に配置されるメカニカルシールの密封面の間に熱が生じる可能性がある。一部の遠心分離機用途では、メカニカルシールは気密シールであってよい。
【0003】
特許文献1は、遠心分離機のためのシール組立体を開示する。シール組立体は、2つの密封リングを備え、これらは、2つの密封リングの係合時に二重接触シールが形成されるように配置される。一方または両方の密封リング内のチャンバに冷却流体が供給されてよい。チャンバは、シール組立体内での漏出を検出するために使用されてよい。さらに、シール組立体内の漏出を阻止するために、加圧下の流体がチャンバに供給されてもよい。
【0004】
特許文献2は、遠心分離機のケーシングのためのメカニカルシールを開示する。2つの密封リングは、ケーシングの底部にある開口を介してラジアル軸受を取り囲む空間との接続部からケーシングの内部を密封するために、互いに対して軸方向に当接しており、一方は回転可能であり、一方は回転不能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開2020/016610号明細書
【文献】米国特許第S4654023号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
密封面の間の相対運動によりメカニカルシール内で生じた熱は、メカニカルシールの寿命を縮める可能性がある。加えて、メカニカルシール内に生じた熱は、シールの破損および漏出をもたらす場合がある。さらに、メカニカルシールの異なる領域での大きな温度差も、シールの破損および漏出をもたらし、寿命を縮める可能性がある。したがって、より長い寿命を有し、シールの破損および漏出のない厳重なシールを提供する、遠心分離機のためのメカニカルシール装置を開発するための要望がある。さらに、シール内の温度差が低い、遠心分離機のためのメカニカルシール装置を開発するための要望もある。加えて、長い寿命を有し、シールの破損および漏出のない厳重なシールを提供するメカニカルシール装置が備わった遠心分離機を開発するための要望もある。
【0007】
よって、本発明の目的は、長い寿命を有し、シールの破損および漏出のない厳重なシールを提供する、遠心分離機のためのメカニカルシール装置を開発することである。さらに、気密シールを提供する、遠心分離機のためのメカニカルシール装置を開発する目的もある。さらに、シール内の温度差が低い、遠心分離機のためのメカニカルシールを開発する目的もある。加えて、長い寿命を有し、シールの破損および漏出のない厳重なシールを提供するメカニカルシール装置が備わった遠心分離機を開発する目的もある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これは、添付の特許請求の範囲による遠心分離機のためのメカニカルシール装置によって達成される。これはまた、添付の特許請求の範囲によるメカニカルシール装置を備える遠心分離機によっても達成される。
【0009】
本発明の態様によって、遠心分離機のためのメカニカルシール装置が提供される。メカニカルシール装置は、第1のシール面を備える第1のシールリングと、第2のシール面を備える第2のシールリングとを備え、第1のシール面および第2のシール面は、密封リングのシールを形成するために互いに面するように構成されており、第1のシールリングは第1の中心軸を有し、第2のシールリングは第2の中心軸を有し、第1のシールリングの第1の中心軸は、第2のシールリングの第2の中心軸と一致するように構成されており、冷却流体のための少なくとも1つのチャネルが第1のシールリング内に配置され、少なくとも1つのチャネルは、入口および出口を備え、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面に配置され、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1の中心軸から、形成されたシールの外半径より大きな半径方向の距離をおいて配置される。
【0010】
よってシール組立体は、気密シールを形成し得るメカニカルシールである。シール組立体は、静止部分と回転可能部分との間にシールを形成するためのものである。そのようなメカニカルシール装置は、長い寿命を有し、シールの破損および漏出のリスクが低減された厳重なシールを提供する。さらに、メカニカルシール装置内の温度差も低くなる。
【0011】
開示によって、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1の中心軸から、形成されたシールの外半径より大きな半径方向の距離をおいて配置される。したがって、少なくとも1つのチャネルの出口は、密封装置の形成されたシールの半径方向外側に配置される。メカニカルシール装置内のチャネルの出口の半径方向外側の2つの対向する密封面の間の同軸平面内にさらなるシールは形成されない。
【0012】
冷却流体は、メカニカルシール装置内の熱を吸収し、これによりメカニカルシール装置内の温度を低下させる。さらに、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面に、すなわちその隣に、またはその脇に配置されるため、冷却流体は、第1のシール面の近く、およびこれにより、形成されたシールの近くを通ることになる。第1のシール面と第2のシール面の相対運動によって生じた熱は、冷却流体が少なくとも1つのチャネル内を流れるとき、冷却流体によって吸収されてよい。少なくとも1つのチャネルは、シールリング内の温度を均一にするように構成される。シールリング内の均一にされた温度は、シールリングの亀裂や変形、ならびに第1のシール面および第2のシール面の亀裂や変形を阻止することができる。冷却流体が少なくとも1つのチャネルから外に流れるとき、少なくとも1つのチャネルの出口は第1のシール面と第2のシール面との間の密封装置の形成されたシールに、すなわちその隣に、またはその脇に配置されるため、冷却流体は、第1のシール面および第2のシール面の領域へと流れる。第1のシール面と第2のシール面の相対運動によって生じた熱は、冷却流体が第1のシール面および第2のシール面との流体接続部を有するとき、冷却流体によって吸収されてよい。これは、第1のシール面および第2のシール面内の温度を低下させる。
【0013】
本発明の一態様によって、遠心分離機が提供される。遠心分離機は、本明細書に開示されるメカニカルシール装置を備える。
【0014】
本明細書に開示されるメカニカルシール装置が備わったそのような遠心分離機は、長い寿命を有し、またシールの破損および漏出のリスクが低減された厳重なシールを提供する。
【0015】
本発明の追加の目的、利点および新規の特徴は、以下の詳細から、および本発明の実行を通して当業者に明らかになるであろう。発明は以下に記載されるが、発明は、具体的に記載される詳細に限定されない場合があることは明らかであろう。当業者は、本明細書の教示を利用する機会を有し、発明の範囲内にある、他の分野における追加の用途、変更形態および組み込みを認識するであろう。
【0016】
本開示およびそのさらなる目的および利点のより完全な理解のために、以下に記載された詳細な記載は、添付の図面と併せて読むべきであり、図面の中では、同一の参照符号の表記は、種々の図面において同様のものを指している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一例による遠心分離機の概略図である。
図2】一例による遠心分離機の入口および出口装置の概略断面図である。
図3図2の線I-Iに沿った概略断面図である。
図4図2の詳細な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示によって、遠心分離機のためのメカニカルシール装置が提供される。メカニカルシール装置は、第1のシール面を備える第1のシールリングと、第2のシール面を備える第2のシールリングとを備え、第1のシール面および第2のシール面は、メカニカルシール装置のシールを形成するために互いに面するように構成される。第1のシールリングは、第1の中心軸を有し、第2のシールリングは、第2の中心軸を有し、第1のシールリングの第1の中心軸は、第2のシールリングの第2の中心軸と一致するように構成される。これは、第1のシールリングおよび第2のシールリングは、共通の中心軸を有してよいことを意味する。冷却流体のための少なくとも1つのチャネルが第1のシールリング内に配置され、少なくとも1つのチャネルは、入口および出口を備える。少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面に、すなわちその隣に、またはその脇に配置される。少なくとも1つのチャネルの出口は、第1の中心軸から、形成されたシールの外半径より大きな半径方向の距離をおいて配置される。
【0019】
よってメカニカルシール装置の形成されるシールは、チャネルの出口の半径方向内側に位置する。メカニカルシール装置は、第1の密封リングおよび第2の密封リングの対向する面の間にはさらなるシールまたは密封境界面を形成せず、これは、第1の面および第2の面と同じ軸平面内に半径方向に延在する。すなわち、冷却流体のためのチャネルの半径方向外側に延在する。よって形成されるシールは、単一の接触シールのタイプである。
【0020】
メカニカルシール装置は、遠心分離機内の回転部分と静止部分との間に配置されてよい。メカニカルシール装置は、代替として異なる回転速度を有する2つの回転部分の間に配置されてもよい。メカニカルシール装置は、流体または気体がシールを通過するのを阻止するように構成されてよい。しかしながら流体または気体は、シールのシール面の間に極めて薄い膜を形成する場合がある。この薄膜は、シール面上の潤滑作用を有する。
【0021】
メカニカルシール装置は、気密シールを提供してよく、これは、いかなる流体または気体もシールを通過するのを阻止する。
【0022】
遠心分離機は、異なる密度を有する流体および気体を分離するように構成されてよい。分離機は、作動中、流体または気体の遠心分離がその中で行われる分離チャンバをそれ自体の中に形成するロータを備えてよい。分離チャンバには、流体または気体の有効な分離を促進するために円錐台状の分離ディスクのスタックが備わっている。上部が切り取られた円錐分離ディスクのスタックは、表面拡大インサートの例であり、中心に、かつロータと同軸に嵌合される。分離機の作動中、分離されるべき流体または気体は分離空間に運ばれる。密度に応じて、流体または気体の異なる相が分離ディスクの間で分離される。流体または気体のより重い成分は分離ディスクの間を半径方向外向きに移動するのに対して、より低密度の相は分離ディスクの間を半径方向内向きに移動し、分離機内の半径方向の最も内側のレベルに配置された出口を通るようにされる。より高密度の成分は、代わりに、より大きな半径方向の距離にある出口を通して外に出るようにされる。流体内の何らかの可能性のある固体またはスラッジが分離チャンバの周辺に堆積し、1組の放射状に開いたスラッジ出口によって分離空間から断続的に出され、そうするとすぐにスラッジは排出される。
【0023】
第1のシールリングは、特定の直径と軸方向の延長部を有してよく、これらは、遠心分離機のタイプおよびサイズに適合される。第1のシールリングの第1のシール面は、円形構成を有する。第1のシール面は、流体および気体の有効なシールを提供する滑らかさを有する。
【0024】
第2のシールリングは、特定の直径と軸方向の延長部を有してよく、これらは、遠心分離機のタイプおよびサイズに適合される。第2のシールリングの第2のシール面は、円形構成を有する。第2のシール面は、流体および気体の有効なシールを提供する滑らかさを有する。
【0025】
第1のシール面および第2のシール面は、互いに面するように構成される。第1のシール面と第2のシール面との間の接触領域は、メカニカルシール装置のシールを構成する。あるいは、第1のシール面と第2のシール面との間の流体または気体の薄膜によって提供される境界面が、メカニカルシール装置のシールを構成する。
【0026】
第1のシール面および第2のシール面は同一の領域または異なる領域を有してよい。第1のシール面および第2のシール面は、同一の滑らかさまたは異なる滑らかさを有してよい。
【0027】
第1のシール面と第2のシール面を一緒に付勢するためにアクチュエータが配置されてよい。そのようなアクチュエータは、コイルばねなどのばねであってよい。
【0028】
第1のシール面と第2のシール面との間の相対的な回転運動のために、密封面内、および第1のシールリングおよび第2のシールリング内に熱が生成される可能性がある。加えて、遠心分離機内で分離されるべき流体および気体は、高い温度を有する場合があり、これは、第1のシールリングおよび第2のシールリング内の温度を上昇させる可能性がある。少なくとも1つのチャネルが、第1のシールリング内に配置され、これはメカニカルシール装置内の温度を下げるように構成される。加えて、少なくとも1つのチャネルは、第1のシールリング内の温度を均一にするように構成される。第1のシールリング内の均一にされた温度は、第1のシールリング内および第1のシール面内の亀裂や変形を阻止することができる。加えて、少なくとも1つのチャネルは、第2のシールリング内の温度を均一にするように構成される。第2のシールリング内の均一にされた温度は、第2のシールリング内および第2のシール面内の亀裂や変形を阻止することができる。
【0029】
冷却流体が冷却流体源から提供されてよく、冷却流体源は、遠心分離機、およびメカニカルシール装置の少なくとも1つの冷却チャネルに接続される。冷却流体は、冷却流体源内で冷却されてよい。冷却流体は、それが遠心分離機に進入する際、特定の初期温度を有してよく、この温度は、遠心分離機内の特有の分離プロセスに適合される。冷却流体は、液体、気体または粉末であってよい。冷却流体は、潤滑特性を有してよい。冷却流体は、メカニカルシール装置内の熱を吸収し、これによりメカニカルシール装置内の温度を下げる。少なくとも1つのチャネル内に冷却流体の流れを生成するためにポンプが配置されてよい。重力が、少なくとも1つのチャネル内の冷却流体の流れを生成してよい。
【0030】
少なくとも1つのチャネルは、第1のシールリング内に配置された入口および出口を備える。冷却流体は、入口を通って少なくとも1つのチャネルに進入し、出口を通って少なくとも1つのチャネルを出て行くように構成される。よって、少なくとも1つのチャネルは冷却チャネルを形成してよい。
【0031】
少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面に、すなわちその脇に配置されるため、冷却流体は、第1のシール面の近くを通る。第1のシール面と第2のシール面の相対運動によって生じた熱は、冷却流体が少なくとも1つのチャネル内を流れるとき冷却流体によって吸収されてよい。冷却流体が少なくとも1つのチャネルから外に流れるとき、冷却流体は、第1のシール面および第2のシール面の領域へと流れる。第1のシール面と第2のシール面の相対運動によって生じた熱は、冷却流体が第1のシール面および第2のシール面との流体接続部を有する場合、冷却流体によって吸収されてよい。これは、第1のシール面および第2のシール面内の温度を下げる。
【0032】
さらに、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1の中心軸から、形成されたシールの外半径より大きな距離をおいて配置されるため、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面の外半径の半径方向外側に配置される。この構成は、シールリング内の温度、ならびに第1のシール面および第2のシール面内の温度も下げる。
【0033】
一態様によると、少なくとも1つのチャネルの出口は、第1のシールリングの第1のシール面および第2のシールリングの第2のシール面と流体接続状態で配置される。
【0034】
一態様によると、第2のシールリングの第2のシール面の外半径は、第1のシールリングの第1のシール面の外半径より大きく、この場合、少なくとも1つのチャネルの出口は、第2のシールリングの第2のシール面の方に向けられる。よって、少なくとも1つのチャネルの出口は、第2のシールリングの第2のシール面の外半径の半径方向内側に少なくとも一部が配置され位置決めされる。これは、第1のシールリングの第1のシール面の外半径の半径方向外側に位置決めされる、第2のシール面のその部分を冷却流体が流れる結果になる。第2のシールリング内に生じた熱はその後、冷却流体が第2のシール面と直接の流体接続部を有するとき、冷却流体によって有効に吸収されてよい。これは、第2のシール面内の温度を下げることになる。さらに、冷却流体が第1のシールリングの第1のシール面の外半径の半径方向外側に位置決めされる、第2のシール面のその部分を流れるとき、冷却流体は、シール面の間に容易に進入し、シール面の間に極めて薄い膜を形成してよい。この薄膜は、シール面上で潤滑作用を有する。
【0035】
一態様によると、冷却流体の流れを制限するために、少なくとも1つのチャネル内に、または少なくとも1つのチャネルに制限部分が配置される。
【0036】
制限部分は、少なくとも1つのチャネル内に冷却流体の流量を削減する。加えて、少なくとも1つのチャネル内の冷却流体の体積流量も制限部分によって削減される。制限部分は、縮径を有する少なくとも1つのチャネルの部分であってよい。少なくとも1つのチャネルの全長には、低減された流量および体積流量を達成するために縮径が備わっていてよい。
【0037】
一態様によると、制限部分は、少なくとも1つのチャネルの入口開口を少なくとも部分的に覆うように構成される。
【0038】
制限部分は、入口開口を少なくとも部分的に覆うように配置され、およびこれにより冷却流体が入口開口に進入するのを制限する部材であってよい。制限部分は、入口開口を部分的に覆うために入口開口内および少なくとも1つのチャネル内に配置された部材であってよい。制限部分は、入口開口を部分的に覆うために入口開口の外側、およびこれにより少なくとも1つのチャネルの外側内に配置された部材であってよい。制限部分は、少なくとも1つのチャネル内の冷却流体の流量および体積流量を低減する。
【0039】
一態様によると、制限部分は、第1のシールリング上に載置されるように構成され、少なくとも1つのチャネルの入口を少なくとも部分的に覆うように構成されたワッシャ要素である。
【0040】
ワッシャ要素の内径は、第1のシールリングの内径より大きくてよい。第1のシールリング内の少なくとも1つのチャネルの入口は、ワッシャ要素の内周によって部分的に覆われてよい。ワッシャ要素の外径は、第1のシールリングの外径より小さくてもよい。第1のシールリング内の少なくとも1つのチャネルの入口は、ワッシャ要素の外周によって部分的に覆われてよい。ワッシャ要素の内周または外周には斜面が備わっていてもよく、これは、ワッシャ要素が少なくとも1つのチャネルの入口を部分的に覆うように適合される。あるいは、ワッシャ要素は、少なくとも1つのチャネルの入口より小さい直径を有する貫通穴を備えてもよい。
【0041】
一態様によると、少なくとも2つのチャネルが、第1のシールリングの周りに均等に分散される。
【0042】
第1のシールリングの周りに均等に少なくとも2つのチャネルを分散させることで、冷却流体の流れをチャネル内に均等に分散してよい。これは、第1のシールリング内の温度を均一にし、これにより第1のシールリング内のいかなる温度勾配も回避する。
【0043】
一態様によると、チャネルの数は、間隔をおいて、2から10とすることができ、例えば、4から8、例えば6であってよく、このチャネルは第1のシールリングの周りに均等に分散される。それによって、密封リングの周辺の周りの十分な冷却を実現することができ、その一方で、機械的な特性はマイナスの影響を受けない。しかしながら、大きな直径を有するメカニカルシール装置が備わった大きな遠心分離機は、第1のシールリングの周りに均等に分散された、より多数のチャネルを備えてもよい。
【0044】
第1のシールリングの周りにチャネルを均等に分散させることによって、チャネルを通る冷却流体の流れを均等に分散させることができる。これは、第1のシールリング内の温度を均一にし、これにより第1のシールリング内のいかなる温度勾配も回避する。
【0045】
一態様によると、第2のシールリングにおける材料は、第1のシールリングにおける材料より堅い。
【0046】
第1のシールリングの第1のシール面は、第1のシールリングと第2のシールリングとの間の相対運動中、第2のシールリングの第2のシール面上を摺動し得るため、表面の摩耗が生じる可能性がある。第2のシールリングにおける材料は、第1のシールリングにおける材料よりも堅いため、摩耗は、第1のシールリング内で実質的に生じる。したがって、第1のシールリングのみをメカニカルシール装置のメンテナンス中に交換するだけでよい。
【0047】
一態様によると、第2のシールリングにおける材料は炭化ケイ素を含み、第1のシールリングにおける材料はグラファイトである。
【0048】
第2のシールリング内の炭化ケイ素は、第1のシールリング内のグラファイトより堅い。したがって摩耗は、第1のシールリング内で実質的に生じる。よって、メカニカルシール装置のメンテナンス中に第1のシールリングのみを交換するだけでよい。グラファイト製の第1のシールリングは、低コストで製造され得る。よって、第1のシールリングの交換は、低コストで行うことができる。
【0049】
一態様によると、第2のシールリングにおける材料は、第1のシールリングにおける材料の熱伝導率より大きな熱伝導率を有する。
【0050】
第2のシールリング内のより大きな熱伝導率は、シール面の相対運動中の熱生成から熱を吸収し、熱を第2のシール面から離れるように移動させることができる。少なくとも1つのチャネルが第1のシールリング内に配置されるため、生成された熱は、冷却流体を利用して第1のシールリングから離れるように移動される。
【0051】
一態様によると、第1のシールリング内の少なくとも1つのチャネルは、第1の中心軸と平行な延長部を有する。
【0052】
第1の中心軸が遠心分離機内に垂直延長部を有するように第1のシールリングを所定の位置に配置することによって、第1のシールリング内の少なくとも1つのチャネルもまた、垂直延長部を有する。冷却流体は、チャネルが垂直延長部を有する場合、重力によって少なくとも1つのチャネル内を流れることができる。
【0053】
一態様によると、第1のシールリングの第1のシール面は第1の垂線を有し、第2のシールリングの第2のシール面は、第2の垂線を有し、この場合、第1の垂線および第2の垂線の方向は、第1のシールリングの第1の中心軸の方向と平行であり、かつ第2のシールリングの第2の中心軸の方向と平行である。
【0054】
第1のシール面および第2のシール面は、シールを形成するために互いに面するように構成される。よってシール面の第1の垂線および第2の垂線は、互いの方に向けられる。この配置は、シールの破損および漏出のない厳重なシールをもたらす。第1のシール面と第2のシール面の接触領域は、第1のシールリングおよび第2のシールリングの内径および外径によって画定される。
【0055】
一態様によると、第1のシールリングは、静止して配置されるように構成され、第2のシールリングは、回転可能に配置されるように構成される。
【0056】
静止した第1シールリングは、少なくとも1つのチャネルを通る冷却流体を案内する配置を簡素化してよい。
【0057】
本開示によって、遠心分離機が提供される。遠心分離機は、本明細書に開示されるメカニカルシール装置を備える。
【0058】
本明細書に開示されるメカニカルシール装置が備わったそのような遠心分離機は、より長い寿命を有し、またシールの破損および漏出のリスクが低減された厳重なシールを提供する。加えて、遠心分離機内のメカニカルシール装置のメンテナンスは、簡素化され、低コストで行われる。
【0059】
遠心分離機のためのメカニカルシール装置およびメカニカルシール装置を備える遠心分離機を添付の図面と共に記載する。
【0060】
図1は、一例による遠心分離機1を概略的に示す。分離機1は、作動中に流体または気体の遠心分離が行われる分離チャンバ4をそれ自体の中に形成するロータ2を備える。分離チャンバ4には、流体または気体の有効な分離を促進するために、円錐台状の分離ディスク6のスタックが備わっている。分離機の作動中、分離されるべき流体または気体は、遠心分離機1の入口および出口装置8を通って分離チャンバ4内に運ばれる。密度に応じて、流体または気体の異なる相が分離ディスクの間で分離される。流体または気体のより重い成分は分離ディスク6の間を半径方向外向きに移動するのに対して、より低密度の相は分離ディスク6の間を半径方向内向きに移動し、分離機1内の半径方向の最も内側のレベルに配置された第1の出口10を通るようにされ、さらに入口および出口装置8へと押し進められる。より高い密度の成分は、より大きな半径方向の距離をおいた第2の出口12を通って押し出され、この成分は分離チャンバ4から断続的に出される。入口および出口装置8は、分離されるべき流体または気体のための第1の入口14を備える。
【0061】
図2は、一例による遠心分離機1の入口および出口装置8の断面図を概略的に示す。入口および出口装置8は、第1の入口14および第1の出口10を備える。メカニカルシール装置16は、入口および出口装置8内に配置される。メカニカルシール装置16は、第1のシール面20を有する第1のシールリング18と、第2のシール面24を有する第2のシールリング22とを備える。第1のシール面20および第2のシール面24は、シールを形成するために互いに面するように構成される。冷却流体のためのチャネル26が第1のシールリング18内に配置される。各チャネル26は、入口28および出口30を備える。各チャネル26の出口30は、第1のシールリング18の第1のシール面20に、すなわちその脇に配置される。各チャネル26は、第1のシールリング18の第1のシール面20および第2のシールリング22の第2のシール面24と流体接続状態で配置される。冷却流体は、冷却流体源32から供給され、冷却流体源は、遠心分離機1の第2の入口34に接続される。第1のシールリング18は、入口および出口装置8内に静止して配置されるように構成される。第2のシールリング22は、遠心分離機1の回転可能な構成要素に接続され、したがって第2のシールリング22は、回転可能に配置されるように構成される。
【0062】
第1のシールリング18は、第1の中心軸36を有し、第2のシールリング22は、第2の中心軸38を有する。第1のシールリング18内のチャネル26は、第1の中心軸36と平行に延在する。第1のシールリング18の第1の中心軸36は、第2のシールリング22の第2の中心軸38と一致する。
【0063】
冷却流体は、第2の入口34を通って遠心分離機1に進入する。第2の入口34から冷却流体は、第1のシール面20および第2のシール面24を一緒に付勢するためにアクチュエータ41が配置される空洞39へと流れ込む。図2では、アクチュエータ41はばねである。
【0064】
図3は、図2の線I-Iに沿った断面図を概略的に示す。6つのチャネル26が第1のシールリング18内に配置される。チャネル26は、第1のシールリング18の周りに均等に分散され、その結果、チャネル26を流れる冷却流体の流れは均等に分散される。第1のシールリング18内で均等に分散されたチャネル26は、第1のシールリング18内の温度を均一にし、これにより第1のシールリング18内のいかなる温度勾配も回避する。
【0065】
図4は、図2の詳細な図を概略的に示す。詳細な図は、メカニカルシール装置16をより詳細に示す。ワッシャ要素40は、第1のシールリング18上に載置されるように構成され、チャネル26の入口28を少なくとも部分的に覆うように構成される。ワッシャ要素40は、チャネル26内の冷却流体の流れを制限する。各チャネルと関連してワッシャ要素またはこのタイプの他の制限を対応付けることによって、チャネル26を通る冷却流体の流れを均等に分散させることができる。
【0066】
第1のシールリング18の第1のシール面20は、第1の垂線42を有し、第2のシールリング22の第2のシール面24は第2の垂線44を有する。第1の垂線42および第2の垂線44の方向は、第1のシールリング18の第1の中心軸36および第2のシールリング22の第2の中心軸38の方向と平行である。メカニカルシール装置16のシールおよび/または密封境界面50は、第1のシール面20と第2のシール面24との間に形成される。
【0067】
図4の矢印46は、冷却流体の流れ方向および流路を表す。冷却流体は、第2の入口34(図2を参照)を通って遠心分離機1に進入し、さらに空洞39内に入る。空洞39から、冷却流体は、遠心分離機1の入口および出口装置8のワッシャ要素40と静止要素48との間に形成された円形通路を通って流れる。その後、冷却流体は、チャネル26の入口28に流れ込み、出口30に向かって流れる。
【0068】
チャネル26の出口30は、第1の中心軸36から、第1のシールリング18の第1のシール面20の外半径R1より大きな半径方向の距離Dをおいて配置される。外半径R1はまた、シールが第1のシール面20と第2のシール面24との間に形成されるため、形成されたシール50のための外半径R1も形成する。よって、チャネル26の出口30は、第1のシールリング18の第1のシール面20の外半径R1の半径方向外側に配置される。チャネル26の出口30は、第1のシールリング18の第1のシール面20に、すなわちその脇に配置される。したがって冷却流体は、第1のシール面20の近くを通過し、よってメカニカルシール装置のシール50の近くを通過する。図面から見ることができるように、第1のシールリングの第1のシール面と第2のシールリングの第2のシール面との間のさらなるシールは、シール50の半径方向外側には含まれない。
【0069】
第2のシールリング22の第2のシール面24の外半径R2は、第1のシールリング18の第1のシール面20の外半径R1より大きく、この方法において、少なくとも1つのチャネル26の出口30は、第2のシールリング22の第2のシール面24の方に向けることができる。この方法において、冷却流体はしたがって、第2のシール面24の一部の上を流れ、この部分は、外半径R1を有する第1のシールリング18の第1のシール面20の半径方向外側に位置決めされる。冷却流体の流れのうちの少量がこうして、シール面20と24との間に進入し、シール面20と24の間に極めて薄い流体膜を形成してよい。しかしながら、第1のシールリング18および第2のシールリング22を通過した後の冷却流体の大部分は、遠心分離機1の出口ポート(図示せず)を通って排出される。
【0070】
本開示の例の上述の説明は、例示および説明の目的で提供される。それは、排他的である、または開示を記載される例および変形形態に制限することは意図されていない。多くの変更形態および変形形態が、当業者には当然明らかであろう。例は、開示の原理およびその実施の用途を最適に説明するため、およびそれ故、専門家が種々の例に関して、および意図される利用に適切な種々の変更形態と共に開示を理解することを可能にするために選択され、記載されている。
【符号の説明】
【0071】
1 遠心分離機
2 ロータ
4 分離チャンバ
6 分離ディスク
8 入口および出口装置
10 第1の出口
12 第2の出口
14 第1の入口
16 メカニカルシール装置
18 第1のシールリング
20 第1のシール面
22 第2のシールリング
24 第2のシール面
26 チャネル
28 入口
30 出口
32 冷却流体供給源
34 第2の入口
36 第1の中心軸
38 第2の中心軸
39 空洞
40 ワッシャ要素、制限部分
41 アクチュエータ
42 第1の垂線
44 第2の垂線
46 矢印
48 静止要素
50 シール
R1 外半径
R2 外半径
D 半径方向の距離
図1
図2
図3
図4