(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ガバナ監視システムおよびガバナ用データ処理方法
(51)【国際特許分類】
G01L 7/00 20060101AFI20250214BHJP
G05D 16/06 20060101ALI20250214BHJP
G01M 3/00 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
G01L7/00 D
G01L7/00 T
G05D16/06 J
G01M3/00 D
(21)【出願番号】P 2023175947
(22)【出願日】2023-10-11
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】522068452
【氏名又は名称】東邦ガスネットワーク株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000116633
【氏名又は名称】愛知時計電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉野 充徳
(72)【発明者】
【氏名】加藤 徹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 勝弥
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-150868(JP,A)
【文献】特開2017-033348(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32
G05D 16/06
G01M 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス管に設けられ、前記ガス管を流れるガスの圧力の調整を行うガバナと、
前記ガバナの下流側の前記ガスの圧力値を計測するための二次側圧力センサと、
前記二次側圧力センサを制御するセンサ制御部と、
を備えるガバナ監視システムにおいて、
前記センサ制御部は、前記二次側圧力センサが計測した圧力値の情報についてデータ処理を行うためのデータ処理プログラムを備えること、
前記データ処理プログラムは、下記の数式(数1)に基づき、N=2として、0.1秒以上3秒以下の間隔で、修正移動平均値を算出することで、前記データ処理を行うこと、
を特徴とするガバナ監視システム。
【数1】
上記の数式(数1)において、MMA
todayは修正移動平均値を意味し、MMA
yesterdayは前回の修正移動平均値を意味し、priceは前記二次側圧力センサにより計測した圧力値
の平均値を意味する。
【請求項2】
請求項1に記載のガバナ監視システムにおいて、
前記データ処理プログラムは、
前記数1におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、
を特徴とするガバナ監視システム。
【請求項3】
請求項2に記載のガバナ監視システムにおいて、
前記データ処理プログラムは、
前記数1におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、
を特徴とするガバナ監視システム。
【請求項4】
ガス管を流れるガスの圧力の調整を行うガバナの、下流側の前記ガスの圧力値の情報を二次側圧力センサにより取得し、前記情報についてデータ処理を行うガバナ用データ処理方法において、
下記の数式(数2)に基づき、N=2として、0.5秒間隔で、修正移動平均値を算出することで、前記データ処理を行うこと、
を特徴とするガバナ用データ処理方法。
【数2】
上記の数式(数
2)において、MMA
todayは修正移動平均値を意味し、MMA
yesterdayは前回の修正移動平均値を意味し、priceは前記二次側圧力センサにより計測した圧力値
の平均値を意味する。
【請求項5】
請求項4に記載のガバナ用データ処理方法において、
前記数2におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1ミリ秒以上1.5ミ
リ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、
を特徴とするガバナ用データ処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載のガバナ用データ処理方法において、
前記数2におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、
を特徴とするガバナ用データ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガバナ監視システムおよびガバナ用データ処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
都市ガスの需要家への供給は、輸送効率を高めるために、ガス製造工場から高圧(例えば、約2-7MPa)で供給し、ガス供給網の各所に設けられたガバナにより所定の設定圧力に減圧することで行われている。
【0003】
具体的には、ガス製造工場から供給される都市ガスは、高圧ガバナにより中圧Aと呼ばれる圧力区分(0.3MPa以上1MPa未満)に減圧され、さらに、中圧ガバナで減圧される。中圧ガバナには、中圧Aガバナと中圧Bガバナがあり、中圧Aガバナでは中圧Bと呼ばれる圧力区分(0.1MPa以上0.3MPa未満)に減圧される。これら中圧Aおよび中圧Bと呼ばれる圧力区分は、大規模の商業施設や工場等の大口需要家において用いられる。そして、より小規模な商業施設や工場、一般家庭に対しては、中圧Bガバナにより、さらに低圧力(約2KPa)に減圧されて供給される。
【0004】
都市ガスの安定供給のため、ガバナにより設定圧力に減圧がされているか否かを監視する必要があるが、ガバナは使用される台数が多いため(例えば、中圧Aガバナと中圧Bガバナは、一地方のガス供給網に約3000台用いられている)、各ガバナの近接位置で監視をすることは困難である。そこで、中圧ガバナを通信手段に接続することで、通信手段を介して、中圧ガバナの二次側のガスの圧力値等の遠隔監視をしている。ここで、中圧ガバナの二次側のガスの圧力値の計測や、遠隔監視のための通信には、電池を使用する機器または商用電源を利用する機器が用いられるが、電池を使用する機器の方が好まれる(例えば、単一乾電池を4本使用する)。商用電源を利用する機器が嫌厭される理由としては、商用電源は電圧が高いため漏電し火花が散るとガスに引火して爆発するおそれがあること、防爆対策は高費用であること、が挙げられる。なお、ガバナの遠隔監視のためのシステムとしては、例えば特許文献1-4に開示される技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-108788号公報
【文献】特開平11-328566号公報
【文献】特開2005-214861号公報
【文献】特開2005-216121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ガスの急激な圧力変動や、配管スペースの問題からガス管が複雑に配管されること等を原因として、ガス管90を流れるガスに乱流が発生する。この乱流により、二次側の圧力の計測値にばらつきが生じてしまう。このばらつきは、ガバナが異常な動作をしている場合の、二次側圧力値の乱高下に挙動が似ているため、二次側の圧力の計測値にばらつきが生じていると、実際にはガバナが正常動作をしていても、異常動作しているとの誤判断につながるおそれがある。つまり、ガバナの二次側圧力値の正確な遠隔監視をすることができない。乱流の程度は、ガスの流れる流量が増加すれば大きくなるため、ガスの需要が増加する冬季にばらつきが大きくなり、異常動作しているとの誤判断をし易い。異常動作の解消には、部品交換などの保守作業が必要であるため現地に出向くが、誤判断の場合は保守作業が不要であり事務所からガバナまでの移動時間が無駄になってしまう。
【0007】
二次側の圧力の計測値についてデータ処理を行うことで、正確に二次側の圧力値を把握することができ、上記の誤判断を防ぐことが可能であるが、複雑な演算処理は、電池の消耗が激しく、ガバナを長時間(例えば1年以上)稼働させることができなくなる。なお、ガバナの下流側のガス管を500mから1kmの直管とすれば、ガスが当該直管を流れるうちに次第に乱流が収まるため、乱流の影響を受けずに二次側の圧力値の監視が可能であり、データ処理が不要となる。しかし、そのように長い直管を配管可能なスペースが確保できることは稀であり、現実的でない。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、データ処理を行うことでガバナの二次側の圧力値の正確な遠隔監視が可能であるとともに、ガバナを電池により長時間稼働させることが可能な、ガバナ監視システムおよびガバナ用データ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のガバナ監視システムは、次のような構成を有している。
【0010】
(1)ガス管に設けられ、前記ガス管を流れるガスの圧力の調整を行うガバナと、前記ガバナの下流側の前記ガスの圧力値を計測するための二次側圧力センサと、前記二次側圧力センサを制御するセンサ制御部と、を備えるガバナ監視システムにおいて、前記センサ制御部は、前記二次側圧力センサが計測した圧力値の情報についてデータ処理を行うためのデータ処理プログラムを備えること、前記データ処理プログラムは、下記の数式(数1)に基づき、N=2として、0.1秒以上3秒以下の間隔で、修正移動平均値を算出することで、前記データ処理を行うこと、を特徴とする。
【0011】
【0012】
上記の数式(数1)において、MMAtodayは修正移動平均値を意味し、MMAyesterdayは前回の修正移動平均値を意味し、priceは前記二次側圧力センサにより計測した圧力値の平均値を意味する。
【0013】
(2)(1)に記載のガバナ監視システムにおいて、前記データ処理プログラムは、前記数1におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0014】
(3)(2)に記載のガバナ監視システムにおいて、前記データ処理プログラムは、前記数1におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明のガバナ用データ処理方法は、次のような構成を有している。
【0016】
(4)ガス管を流れるガスの圧力の調整を行うガバナの、下流側の前記ガスの圧力値の情報を二次側圧力センサにより取得し、前記情報についてデータ処理を行うガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数1)に基づき、N=2として、0.5秒間隔で、修正移動平均値を算出することで、前記データ処理を行うこと、を特徴とする。
【0017】
(5)(4)に記載のガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数1)におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0018】
(6)(5)に記載のガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数1)におけるpriceとして、前記二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0019】
上記のガバナ監視システムまたはガバナ用データ処理方法によれば、二次側圧力センサにより計測したガバナの下流側のガスの圧力値(二次側圧力値)を、修正移動平均によりデータ処理をする。修正移動平均は、前回の修正移動平均値に、二次側圧力センサにより計測した最新の二次側圧力値を加えるため、計測値のばらつきの影響を小さくすることができる。よって、二次側圧力値をより正確に監視することが可能である。また、修正移動平均値を求める際に、N=2とすることで、過去の計測値の影響を最小限に抑えられるため、現在の二次側圧力値をより正確に表すことが可能である。また、修正移動平均によるデータ処理は、複雑な演算処理が不要であるため、電池(例えば、単一乾電池を4本)により長時間(1年以上)の稼働が可能である。また、修正移動平均値を算出する間隔は、0.1秒以上3秒以下間隔であることが望ましい。0.1秒よりも短いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間の稼働が困難となり、3秒よりも長いと、計測値のばらつきの影響が大きくなり、正確な遠隔監視が困難となるためである。
【0020】
加えて、上記の数式(数1)におけるpriceとして用いる値は、二次側圧力センサが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましく、上記の数式(数1)におけるpriceとして、二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が更に好ましい。
【0021】
計測の間隔を1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下とするのは、1ミリ秒よりも短いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間の稼働が困難となり、1.5ミリ秒よりも長いと、計測値のばらつきの影響が大きくなり、正確な遠隔監視が困難となるためである。また、連続2個以上4個以下の圧力値の平均値とするのは、2個より少ないと(すなわち平均値を算出しないと)、計測値のばらつきの影響を排除しきれず、正確に二次側圧力値を監視することができなくなり、4個より多いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間(1年以上)の稼働が困難となるためである。なかでも、上記の数式(数1)におけるpriceとして、二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、計測値のばらつきの影響の排除と、電池消費のバランスが最も良く取れることを本願発明者らは実験により確認した。
【発明の効果】
【0022】
本発明のガバナ監視システムおよびガバナ用データ処理方法は、データ処理を行うことでガバナの二次側の圧力値の正確な遠隔監視が可能であるとともに、ガバナを電池により長時間稼働させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態に係るガバナ監視システムの概念図である。
【
図3】データ処理の過程を説明するための表である。
【
図4】二次圧力値と時間の関係をまとめたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明のガバナ監視システムおよびガバナ用データ処理方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態に係るガバナ監視システム100の概念図である。
図2は、ガバナの概念図である。
【0025】
ガバナ監視システム100は、ガスの供給網に配置されるガバナ室10と、ガバナ室10を遠隔地から監視する監視装置50と、を主な構成要素としている。また、ガバナ室10は、ガバナ11と、圧力検出器12と、ガス漏れ検出器30と、通信ユニット20を備えている。
【0026】
ガバナ11は、ガス管90に設けられ、ガス管90を通るガス(例えば都市ガス)を、所定の設定圧まで減圧して設定圧でほぼ一定となるように弁開度を自動調節している。
本実施形態におけるガバナ11は、例えば中圧Bガバナであり、所定の設定圧を3KPa未満としている。具体的には、ガバナ11の上流側のガスの圧力値(一次側圧力値)が中圧Aの圧力区分(0.3MPa以上1MPa未満)であるのを、ガバナ11の下流側のガスの圧力値(二次側圧力値)が約2.4KPaとなるように減圧する。
なお、ガバナ11を高圧ガバナとする場合には、所定の設定圧は、例えば0.3MPa以上1MPa未満とされる。具体的には、一次側圧力値がガス製造工場から供給される比較的高い圧力(約2-7MPa)であるのを、二次側圧力値が中圧Aの圧力区分となるように減圧する。
また、ガバナ11を中圧Aガバナとする場合には、所定の設定圧は、例えば0.1MPa以上0.3MPa未満とされる。具体的には、一次側圧力値が中圧Aの圧力区分であるのを、二次側圧力値が中圧Bの圧力区分(0.1MPa以上0.3MPa未満)となるように減圧する。
【0027】
ガバナ11は、
図2に示すように、駆動部16と弁部17とを備える。駆動部16は、内部にスプリング161とダイアフラム162とを備える。スプリング161の締込量を調整することで、ガスの設定圧を決定することができる。また、ダイアフラム162は設定圧と二次側圧力のバランスにより変形する。ダイアフラム162には、弁部17内の弁体171がロッド172を介して連結されており、ダイアフラム162が変形することで弁体171が上下する。これにより、ガスの流れが制御される。このように、ガバナ11は、ダイアフラム162に負荷される二次側圧力とスプリング161のばね力の差を駆動力としているため、電源が必要ない。
【0028】
ガバナ室10には、ガバナ11の他に、圧力検出器12、ガス漏れ検出器30等が備えられている。これら圧力検出器12、ガス漏れ検出器30等が検出した情報を、通信ユニット20を介して監視装置50(例えばパソコン等の電子計算機)に集め、都市ガスの供給状況を遠隔監視する。通信ユニット20と監視装置50とは、無線基地局400や汎用通信回線300(例えば電話回線)を含んだ通信ネットワーク101を介して接続されている。
【0029】
圧力検出器12は、一次側圧力センサ13Aと、二次側圧力センサ13Bと、センサ制御部14と、を備える。
【0030】
一次側圧力センサ13Aは、ガス管90のうちガバナ11の上流側に配置されて、ガバナ11の一次側圧力値を計測するために用いられる。また、一次側圧力センサ13Aは、センサ制御部14と信号の授受が可能なように電気的に接続されている。
【0031】
二次側圧力センサ13Bは、ガス管90のうちガバナ11の下流側に配置されて、ガバナ11の二次側圧力値を計測するために用いられる。また、二次側圧力センサ13Bは、センサ制御部14と電気信号の授受が可能なように電気的に接続されている。
【0032】
一次側圧力センサ13Aおよび二次側圧力センサ13Bは、ともに受圧部にステンレス鋼製のダイアフラムを用いた圧力トランスミッタ(例えば、長野計器株式会社製のKP15)である。ダイアフラムの上下動の特性を示す応答速度は、5ミリ秒よりも小さいことが望ましく、本実施形態における一次側圧力センサ13Aおよび二次側圧力センサ13Bは、応答速度が1ミリ秒のものを用いている。また、IP65程度の防塵、防水性能を備えることが望ましい。ガバナ室1は地下に設けられるために湿度が高く、一次側圧力センサ13Aおよび二次側圧力センサ13Bに結露した水滴が付着する可能性が高いからである。
【0033】
センサ制御部14は、内部にCPUとメモリとを有し、CPUは、圧力センサ13A,13Bを制御してデータ処理プログラムを実行する。メモリには、そのデータ処理プログラムや圧力センサ13A,13Bが計測した圧力情報等が記憶されている。センサ制御部14は、データ処理プログラムに従って、一次側圧力センサ13Aおよび二次側圧力センサ13Bの電気信号を一定時間毎にサンプリングする。サンプリングを行うタイミングについては、後述する。
【0034】
そして、センサ制御部14は、サンプリングした電気信号についてデータ処理を行い、処理後のデータをデジタル値としてメモリに記憶する。センサ制御部14に記憶されたデータは、通信線40Aを介してガバナ室1内に設置された通信ユニット20に送られる。また、センサ制御部14は、低消費電力のものを使用し、電池収納部15に収納される電池により作動する。電池には、例えば単一電池を4本用いる。
【0035】
なお、センサ制御部14は、データ処理後の圧力値が、予め定められた上限値を超えた場合、または、予め定められた下限値を下回った場合には、異常が発生したとしてその異常情報をメモリに記憶させるとともに、ガバナ室10内の図示しない緊急遮断装置を作動させてガバナ11より下流側へのガスの供給を遮断する。
【0036】
ガス漏れ検出器30は、
図1に示すように、ガス漏れセンサ31と、センサ制御部32を有する。ガス漏れセンサ31は、ガバナ室10内のガス濃度を計測している。ガス漏れセンサ31は、センサ制御部32と電気的に接続されている。センサ制御部32は、ガス漏れセンサ31が計測するガス濃度が一定以上になったときに、ガス漏れ情報を生成して通信線40Bを介して通信ユニット20に出力する。また、センサ制御部32は、低消費電力のものを使用し、電池収納部33に収納される電池により作動する。電池には、例えば単一電池を4本用いる。なお、ガス漏れセンサ31がガス漏れを検知した場合にも、上述した緊急遮断装置を作動させてガバナ11より下流側へのガスの供給を遮断することが可能である。
【0037】
通信ユニット20は、無線端末21と、電池収納部22と、を備える。無線端末21は、通信線40A,40Bを介して圧力検出器12やガス漏れ検出器30から得た情報を、通信ネットワーク101を介して監視装置50に送信する。また、無線端末21は、電池収納部22に収納される電池により作動する。電池には、例えば単一電池を4本用いる。
【0038】
監視装置50は、計画的にもしくは、必要に応じ、通信ネットワーク101を介して通信ユニット20の無線端末21を呼出し、無線端末21、通信線40A,40Bを介して圧力検出器12やガス漏れ検出器30の現在情報を取得する。
【0039】
<データ処理方法について>
ガバナ監視システム100は、データ処理プログラムの動作により、以下のようにして、二次側圧力センサ13Bによりサンプリングする二次側圧力値のデータについてデータ処理を行う。以下に、データ処理方法について、
図3を用いて説明する。
図3は、データ処理の過程を説明するための表である。
【0040】
ガバナ監視システム100は、0.5秒毎に、二次側圧力センサ13Bにより、二次側圧力値を1.2ミリ秒間隔で連続3回サンプリングする。具体的には、
図3に示すように、サンプリングを開始した時点(0秒時点)から、1.2ミリ秒の間隔で計測値P11-P13を得る。そして、その0.5秒後に、1.2ミリ秒の間隔で計測値P21-P23を得、さらに0.5秒後(表中の1秒時点)に、1.2ミリ秒の間隔で計測値P31-P33を得る。表中の1.5秒時点も同様であり、その後(2.0秒以降)も同様である。
【0041】
そして、1.2ミリ秒間隔で連続3回サンプリングされた二次側圧力値の平均値を算出する。具体的には、
図3に示すように、0秒時点と1.2ミリ秒時点と2.4ミリ秒時点の二次側圧力値の平均値(
図3に示す表中、0秒時点の(P11+P12+P13)/3の値)を算出し、その0.5秒後には、0.5秒(500ミリ秒)時点と501.2ミリ秒時点と502.4ミリ秒時点の二次側圧力値の平均値(
図3に示す表中、500ミリ秒時点の(P21+P22+P23)/3の値)、さらに0.5秒後(表中の1秒時点)には、1秒(1000ミリ秒)時点と1001.2ミリ秒時点と1002.4ミリ秒時点の二次側圧力値の平均値(
図3に示す表中、1000ミリ秒時点の(P31+P32+P33)/3の値)等を算出する。表中の1.5秒時点も同様であり、その後(2.0秒以降)も同様である。
【0042】
そして、下記の数式(数2)において上記の通りに算出した平均値を用い、修正移動平均値を算出する。このとき、N=2とする。
【数2】
【0043】
なお、上記の数式(数2)において、MMA
todayは修正移動平均値を意味し、MMA
yesterdayは前回の修正移動平均値を意味する。また、priceとしては、二次側圧力センサにより計測した圧力値の平均値(
図3に示す表中の「平均値」に記載の値)を用いる。
【0044】
具体的には、例えば、以下の通り算出する。
図3に示す表中の0秒時点の修正移動平均値A11には、前回の修正移動平均値(MMA
yesterday)が算出されていないため、0秒時点の平均値((P11+P12+P13)/3の値)がそのまま用いられる。
【0045】
そして、
図3に示す表中の0.5秒時点の修正移動平均値A12は、前回の修正移動平均値(MMA
yesterday)として0秒時点の修正移動平均値A11を用い、かつ、priceとして0.5秒時点の平均値((P21+P22+P23)/3の値)を用いて算出する。
【0046】
そして、
図3に示す表中の1秒時点の修正移動平均値A13は、前回の修正移動平均値(MMA
yesterday)として0.5秒時点の修正移動平均値A12を用い、かつ、priceとして1秒時点の平均値((P31+P32+P33)/3の値)を用いて算出する。
【0047】
そして、
図3に示す表中の1.5秒時点の修正移動平均値A14は、前回の修正移動平均値(MMA
yesterday)として1秒時点の修正移動平均値A12を用い、かつ、priceとして1.5秒時点の平均値((P41+P42+P43)/3の値)を用いて算出する。そして、
図3の表に記載のない2秒時点以降についても、上記同様に計算していく。
【0048】
以上のように修正移動平均によりデータ処理を行うことで、計測値のばらつきの影響を小さくして、二次側圧力値の監視を行うことができる。具体的には、
図4を用いて説明する。
図4は、二次圧力値と時間の関係をまとめたグラフである。
【0049】
図4のグラフ中の「計測値」は、仮に二次側圧力センサ13Bにより1.2ミリ秒毎にサンプリングしたとした場合の二次側圧力値である。二次側圧力値は、ガバナ11により約2.4KPaに調整されているが、
図4に示すグラフによれば計測値は大きくばらついている。これは、ガスの急激な圧力変動や、配管スペースの問題からガス管が複雑に配管されること等を原因として、乱流が発生するためである。ガバナが異常な動作をしている場合、二次側の圧力値が乱高下することが考えられるため、
図4に示すように二次側圧力の計測値がばらついていると、実際にはガバナ11が異常動作をしていなくても、異常動作しているとの誤判断につながるおそれがある。つまり、ガバナの二次側の圧力値について正確に遠隔監視をすることができない。
【0050】
一方、グラフ中の「本実施形態」は、本実施形態に係るデータ処理プログラムによりデータ処理を行った後の二次側圧力値である。データ処理により計測値のばらつきの影響が小さくなり、2.4±0.1の範囲に収まっている。本願発明者らは、このデータ処理後の値が、計測装置として歴史のある水柱ゲージにより計測した二次側圧力値に近い値であり、十分に遠隔監視に適するものであることを確認した。水柱ゲージは、水銀柱ゲージと同様に作動流体に質量があり、ダイアフラムを用いたセンサに比べ乱流の影響を受けにくいため、都市ガス事業の創生期から使用されている。
【0051】
水柱ゲージにより計測した二次側圧力値に近い値かどうかを定量的に判断するには、データ処理後の二次側圧力値の標準偏差を求めることで判断することが好ましい。水柱ゲージのレベルは、乱流ではほとんど動かないため、標準偏差はゼロに近い。
【0052】
なお、本実施形態においては、
図3中の「平均値」は、1.2ミリ秒間隔でサンプリングされた連続3個の二次側圧力値を用いて算出しており、約1.9億回/年のデータサンプリングとなるため、電池寿命は約15ヶ月となる。これはあくまで一例であり、1.2ミリ秒間隔でサンプリングされた連続2個、または、連続4個の二次側圧力値を用いて算出することとしても良い。連続何個の値を用いて平均値を算出するかは、例えば、監視装置50と使用して、遠隔地から設定可能としても良い。
【0053】
図3中の「平均値」を、1.2ミリ秒間隔でサンプリングされた連続2個の二次側圧力値を用いて算出する場合、例えば、0秒時点の平均値は、(P11+P12)/2となり、0.5秒時点の平均値は、(P21+P22)/2となる。そして、これらの平均値を利用して、修正移動平均値を算出することでデータ処理を行う。この値を
図4に示すグラフ中にプロットしたものが、
図4中の「変形例1」である。この「変形例1」によれば、本実施形態に比べて、修正移動平均値のばらつきが大きくなるが、平均値の算出に用いるデータ数が少なくなる分、センサ制御部14の電池の消費量が小さくなる。このため、電池内部で化学反応し難い、電池寿命が短くなる平均気温が低い地域では、有効である。日本の平均的な気温の地域であれば、約1.3億回/年のデータサンプリングとなるため、電池寿命は約17ヶ月となる。
【0054】
図3中の「平均値」を、1.2ミリ秒間隔でサンプリングされた連続2個の二次側圧力値を用いて算出する場合、例えば、0秒時点の平均値は、(P11+P12+P13+P14)/4となり、0.5秒時点の平均値は、(P21+P22+P23+P24)/4となる。そして、これらの平均値を利用して、修正移動平均値を算出することでデータ処理を行う。この値を
図4に示すグラフ中にプロットしたものが、
図4中の「変形例2」である。この「変形例2」によれば、本実施形態に比べて、修正移動平均値のばらつきが小さくなるが、平均値の算出に用いるデータ数が多くなる分、センサ制御部14の電池の消費量が大きくなる。このため、電池内部で化学反応し易く、電池寿命が延びる平均気温が高い地域では、有効である。日本の平均的な気温の地域であれば、約2.5億回/年のデータサンプリングとなるため、電池寿命は約13ヶ月となる。大寒波などが無く平年並みの気温であれば、1年間使用できる設定となっている。
【0055】
なお、
図4中の「移動平均のみ」とは、
図3中の平均値を算出せず、0.5秒ごとに、計測値を用いて修正移動平均の値を算出した結果を示すものである。設定圧の2.4KPaに対して±0.1KPa以上ばらついていることから、計測値のばらつきの影響を排除しきれていないと言える。このように値がばらついていると、予め定められた閾値を超え異常値として記録が残ったり、異常動作と誤判断したりしてしまうため、正確に二次側圧力値を監視することができない。よって、好ましくない。
【0056】
また、
図3中の「平均値」を、1.2ミリ秒間隔でサンプリングされた連続5個の二次側圧力値を用いて算出する場合は、より計測値のばらつきの影響を排除することが可能になるが、約3.0億回/年のデータサンプリングとなるため、電池寿命は約11ヶ月となる。このため、連続5個のサンプリング設定で1年間の稼働は困難である。よって、5個以上とすることは、好ましくない。
【0057】
さらに、本実施形態においては、サンプリングを行う間隔を、1.2ミリ秒としているが、これに限定されず、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の範囲で定めても良い
【0058】
さらに、本実施形態においては、修正移動平均値を算出する間隔を、0.5秒としているが、これに限定されず、0.1秒以上3秒以下の範囲で定めても良い。例えば、監視装置50と使用して、遠隔地から0.1秒、0.3秒、0.5秒、1.0秒、1.5秒、2.0秒、2.5秒、3.0秒で選択可能としても良い。
【0059】
修正移動平均値を算出する間隔は、例えばガスの種類に応じて決定される。都市ガスなどは、多くの需要家に供給しているため、大容量のガバナを設置し重要な設備として管理している。また、ガバナの一次側圧力と二次側圧力の圧力差も大きく、ガバナの動作も大きく速いため、可能な限り細かく監視したいニーズがあり、修正移動平均値を算出する間隔を短くする。具体的には、0.1秒、0.3秒、0.5秒間隔である。一方、LPガスは、都市ガスほど監視レベルが高くなく、修正移動平均値を算出する間隔は1.0秒、1.5秒、2.0秒、2.5秒、3.0秒でも良い。LPガスの場合、ガバナの動作(二次側圧力)の監視目的もあるが、LPボンベ・タンクの燃料切れを判断するため、ガバナの一次側圧力(ボンベ・タンクの出圧)を確認する目的が大きい。この場合、1.0秒以上の間隔で十分に監視できるからである。
【0060】
その他、修正移動平均値を算出する間隔は、純粋に二次側圧力値のみを知りたい場合は間隔を長くし(例えば、1.0秒、1.5秒、2.0秒、2.5秒、3.0秒)、電池の消費を抑える。一方で、二次側圧力値からガバナの動作を予測したい場合は間隔を短くすることが考えられる(例えば、0.1秒、0.3秒、0.5秒)。
【0061】
また、季節に応じて、修正移動平均値を算出する間隔、サンプリング間隔を変更するものとしても良い。例えば、誤判断の多くなる冬季のみ、修正移動平均処理の周期を0.5秒以下で、サンプリング間隔を1.2ミリ秒で3回以上にすることも可能である。修正移動平均処理の周期が0.5秒で、サンプリング間隔が1.2ミリ秒で3回は、日本の平均的な気温で、電池消費量と監視精度のバランスの取れた設定となっている。
【0062】
(作用・効果について)
以上説明したように、本実施形態に係るガバナ監視システム100は、(1)ガス管90に設けられ、ガス管90を流れるガスの圧力の調整を行うガバナ11と、ガバナ11の下流側の前記ガスの圧力値(二次側圧力値)を計測するための二次側圧力センサ13Bと、二次側圧力センサ13Bを制御するセンサ制御部14と、を備えるガバナ監視システム100において、センサ制御部14は、二次側圧力センサ13Bが計測した圧力値の情報についてデータ処理を行うためのデータ処理プログラムを備えること、データ処理プログラムは、上記の数式(数2)に基づき、N=2として、0.1秒以上3秒以下の間隔で、修正移動平均値を算出することで、データ処理を行うこと、を特徴とする。
【0063】
(2)(1)に記載のガバナ監視システム100において、データ処理プログラムは、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサ13Bが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0064】
(3)(2)に記載のガバナ監視システム100において、データ処理プログラムは、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサ13Bが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0065】
また、本実施形態に係るガバナ用データ処理方法は、(4)ガス管90を流れるガスの圧力の調整を行うガバナ11の、下流側のガスの圧力値(二次側圧力値)の情報を二次側圧力センサ13Bにより取得し、前記情報についてデータ処理を行うガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数2)に基づき、N=2として、0.5秒間隔で、修正移動平均値を算出することで、データ処理を行うこと、を特徴とする。
【0066】
(5)(4)に記載のガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサ13Bが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0067】
(6)(5)に記載のガバナ用データ処理方法において、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサ13Bが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が好ましい。
【0068】
上記のガバナ監視システム100またはガバナ用データ処理方法によれば、二次側圧力センサ13Bにより計測したガバナ11の下流側のガスの圧力値(二次側圧力値)を、修正移動平均によりデータ処理をする。修正移動平均は、前回の修正移動平均値に、二次側圧力センサ13Bにより計測した最新の二次側圧力値を加えるため、計測値のばらつきの影響を小さくすることができる。よって、二次側圧力値をより正確に監視することが可能である。また、修正移動平均値を求める際に、N=2とすることで、過去の計測値の影響を最小限に抑えられるため、現在の二次側圧力値をより正確に表すことが可能である。また、修正移動平均によるデータ処理は、複雑な演算処理が不要であるため、電池(例えば、単一乾電池を4本)により長時間(1年以上)の稼働が可能である。また、修正移動平均値を算出する間隔は、0.1秒以上3秒以下の間隔であることが望ましい。0.1秒よりも短いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間の稼働が困難となり、3秒よりも長いと、計測値のばらつきの影響が大きくなり、正確な遠隔監視が困難となるためである。
【0069】
加えて、上記の数式(数2)におけるpriceとして用いる値は、二次側圧力センサ13Bが、1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下の間隔で計測した連続2個以上4個以下の圧力値の平均値を用いること、が好ましく、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、が更に好ましい。
【0070】
計測の間隔を1ミリ秒以上1.5ミリ秒以下とするのは、1ミリ秒よりも短いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間の稼働が困難となり、1.5ミリ秒よりも長いと、計測値のばらつきの影響が大きくなり、正確な遠隔監視が困難となるためである。また、連続2個以上4個以下の圧力値の平均値とするのは、2個より少ないと(すなわち平均値を算出しないと)、計測値のばらつきの影響を排除しきれず、正確に二次側圧力値を監視することができなくなり、4個より多いと電池の消耗が激しくなるために、電池による長時間(1年以上)の稼働が困難となるためである。なかでも、上記の数式(数2)におけるpriceとして、二次側圧力センサ13Bが、1.2ミリ秒の間隔で計測した連続3個の圧力値の平均値を用いること、計測値のばらつきの影響の排除と、電池消費のバランスが最も良く取れることを本願発明者らは実験により確認した。
【0071】
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な改良、変形が可能である。例えば、本実施形態における通信ユニット20は、ガバナ室10内に設置されているが、通信ユニットをガバナ室の外に設置しても良い。
【符号の説明】
【0072】
11 ガバナ
13B 二次側圧力センサ
14 センサ制御部
90 ガス管
100 ガバナ監視システム
【要約】
【課題】データ処理を行うことでガバナの二次側の圧力値の正確な遠隔監視が可能であるとともに、ガバナを電池により長時間稼働させることが可能なこと。
【解決手段】ガス管90に設けられ、ガス管90を流れるガスの圧力の調整を行うガバナ11と、ガバナ11の二次側圧力値を計測するための二次側圧力センサ13Bと、二次側圧力センサ13Bを制御するセンサ制御部14と、を備えるガバナ監視システム100において、センサ制御部14は、二次側圧力センサ13Bが計測した圧力値の情報についてデータ処理を行うためのデータ処理プログラムを備えること、データ処理プログラムは、0.1秒以上3秒以下の間隔で、修正移動平均値を算出することで、データ処理を行うこと。
【選択図】
図1