(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】サービングセル決定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/18 20090101AFI20250214BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20250214BHJP
H04W 36/14 20090101ALI20250214BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20250214BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20250214BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W84/06
H04W36/14
H04W56/00 130
H04W64/00 171
(21)【出願番号】P 2023563108
(86)(22)【出願日】2021-04-13
(86)【国際出願番号】 CN2021087048
(87)【国際公開番号】W WO2022217469
(87)【国際公開日】2022-10-20
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,シャオウェイ
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-128631(JP,A)
【文献】特開2014-036340(JP,A)
【文献】特開平11-017606(JP,A)
【文献】CATT,Considerations on NTN mobility,3GPP TSG RAN WG3 #103 R3-190242,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_103/Docs/R3-190242.zip>,2019年02月25日,第2.3.3節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービングセル決定方法であって、前記方法はユーザ機器(UE)によって実行され、前記UEの現在
アクセスしているサービングセルが非地上ネットワーク(NTN)セルであり、前記方法は、
前記UEの位置情報
が前記UEによって取得されていない場合、新たなサービングセルを決定するステップを含む、
ことを特徴とするサービングセル決定方法。
【請求項2】
前記新たなサービングセルを決定するステップは、
セル選択によって新たなサービングセルを決定するステッ
プを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービングセル決定方法。
【請求項3】
前記UEの位置情報が前記UEによって取得されていない場合、前記方法は、
新たなサービングセルを決定する前に、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
2に記載のサービングセル決定方法。
【請求項4】
前記予め設定された測定基準は、
前記現在
アクセスしているサービングセルの信号品質が予め設定された同周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記
UEの位置情報が前記UEによって取得された場合、同周波数セルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、同周波数セルに対してセル測定を実行し、前記同周波数セルと前記現在
アクセスしているサービングセルの周波数が同じであることと、
前記現在
アクセスしているサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記
UEの位置情報が前記UEによって取得された場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、前記第1のカテゴリのセル
は、使用される周波数の優先度が
、前記現在
アクセスしているサービングセルで使用される周波数の優先度以下
のセルであることと、
前記現在
アクセスしているサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、前記UEに高優先度測定リラックスが設定され、かつ前記
UEの位置情報が前記UEによって取得された場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、前記第2のカテゴリのセルは、使用される周波数の優先度が、前記現在
アクセスしているサービングセルで使用される周波数の優先度よりも高い
セルであることと、
のうちの
いずれか1つを含む、
ことを特徴とする請求項
3に記載のサービングセル決定方法。
【請求項5】
前記UEの位置情報が前記UEによって取得されていない場合、前記方法は、
新たなサービングセルを決定する前に、最小化ドライブテスト(MDT)ロギングによって、
前記UEの位置情報が前記UEによって取得されていないことを示す情報をロギングするステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
2に記載のサービングセル決定方法。
【請求項6】
前記新たなサービングセルを決定するステップは、
前記UEがRRC接続状態にある場合、予め設定された切り替え情報に基づいて前記UEのサービングセルを前記NTNセルから前記新たなサービングセルに切り替えるステップであって、前記予め設定された切り替え情報は、前記
UEの位置情報が前記UEによって取得されていない場合に前記新たなサービングセルとして使用可能なTNセルを指示
するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービングセル決定方法。
【請求項7】
前記
新たなサービングセルを決定するステップは、
前記UEがRRC接続状態にある場合、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替えるように前記ネットワークデバイスに指示
するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービングセル決定方法。
【請求項8】
前記第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップは、
メディアアクセス制御制御ユニット(MAC CE)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信するステッ
プを含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載のサービングセル決定方法。
【請求項9】
前記第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップは、
予め設定されたトリガ条件に基づいて、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記予め設定されたトリガ条件が、前記UEの位置情報が前記UEによって取得されていないことを含むステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のサービングセル決定方法。
【請求項10】
前記新たなサービングセルを決定するステップは、
前記UEがRRC接続状態にある場合、接続再構築プロセスによって、TNセルを前記新たなサービングセルとして決定するステッ
プを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のサービングセル決定方法。
【請求項11】
サービングセル決定方法であって、前記方法はネットワークデバイスによって実行され、前記方法は、
ユーザ機器(UE)によって送信されたメッセージに基づいて、前記UEに対して新たなサービングセルを決定するステップであって、前記UEの現在
アクセスしているサービングセルが非地上ネットワーク(NTN)セルであり、前記メッセージは、
前記UEの位置情報が
前記UEによって取得されていない場合に前記UEによって送信されるステップを含む、
ことを特徴とするサービングセル決定方法。
【請求項12】
前記UEに対して新たなサービングセルを決定するステップの後、前記方法は、
前記UEのサービングセルを前記NTNセルから地上ネットワーク(TN)セルに切り替えるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のサービングセル決定方法。
【請求項13】
前記UEに対して新たなサービングセルを決定するステップは、
前記UEに測定指示メッセージを送信するステップと、
前記UEによって前記測定指示メッセージに基づいてセル測定を実行した後に報告された測定レポートを受信するステップと、
前記測定レポートに基づいて、前記新たなサービングセルとする前記TNセルを決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載のサービングセル決定方法。
【請求項14】
通信デバイスであって、
トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記トランシーバと前記メモリにそれぞれ接続され、前記メモリ上のコンピュータ実行可能な命令を実行することにより、前記トランシーバの無線信号の送受信を制御し、請求項1~10のいずれかに記載の方法を実現できるように構成される、
ことを特徴とする通信デバイス。
【請求項15】
通信デバイスであって、
トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記トランシーバと前記メモリにそれぞれ接続され、前記メモリ上のコンピュータ実行可能な命令を実行することにより、前記トランシーバの無線信号の送受信を制御し、請求項11~1
3のいずれかに記載の方法を実現できるように構成される、
ことを特徴とする通信デバイス。
【請求項16】
コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~10のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項11~1
3のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は移動通信技術の分野に関し、特にサービングセル決定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)は地上基地局ではなく、衛星やドローンを介して無線リソースを提供する重要な技術として、移動通信システムに導入されている。ユーザ機器(user equipment、UE)がNTNを介して移動通信システムにアクセスする場合、UEは、アップリンク同期を実現するために、取得された位置情報に基づいてタイミングアドバンス(timing advance、TA)の事前補償を行う必要がある。しかしながら、UEは常に位置情報を取得できるわけではないため、アップリンク同期が実現できず、通信を正常に行うことができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の第1の態様の実施例は、サービングセル決定方法を決定し、この方法はユーザ機器(user equipment、UE)によって実行され、前記UEの現在のサービングセルは非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)セルであり、前記方法は、前記UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、新たなサービングセルを決定するステップを含む。
【課題を解決するための手段】
【0004】
選択的に、前記UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、新たなサービングセルを決定するステップは、前記取得状況が前記予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長(duration)に達した場合、新たなサービングセルを決定するステップを含む。
【0005】
選択的に、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0006】
選択的に、前記新たなサービングセルを決定するステップは、セル選択によって新たなサービングセルを決定するステップであって、ここで、前記UEが非接続状態にあるステップを含む。
【0007】
選択的に、前記セル選択によって新たなサービングセルを決定するステップは、予め設定された周波数優先度設定(configuration)に基づいて、高い周波数優先度から低い周波数優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定された周波数優先度設定は、NTNセルで使用される周波数の優先度がTNセルで使用される周波数の優先度よりも低いことを指示し、ここで、前記NTNセルと前記TNセルで使用される周波数が異なるステップを含む。
【0008】
選択的に、前記セル選択によって新たなサービングセルを決定するステップは、予め設定されたセル優先度設定に基づいて、高いセル優先度から低いセル優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定されたセル優先度設定は、NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いことを指示し、ここで、前記NTNセルと前記TNセルで使用される周波数が同じであるステップを含む。
【0009】
選択的に、前記方法は、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行するステップをさらに含む。
【0010】
選択的に、前記予め設定された測定基準は、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された同周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、同周波数セルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、同周波数セルに対してセル測定を実行し、ここで、前記同周波数セルと前記現在のサービングセルで使用される周波数が同じであることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第1のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度以下であることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、前記UEに高優先度測定リラックスが設定され、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第2のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度よりも高いことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
選択的に、前記方法は、最小化ドライブテスト(MDT)ロギングによって、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない情報をロギングするステップをさらに含む。
【0012】
選択的に、前記新たなサービングセルを決定するステップは、予め設定(connfigure)された切り替え情報に基づいて、前記UEのサービングセルを前記NTNセルから前記新たなサービングセルに切り替えるステップであって、前記予め設定された切り替え情報は、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記新たなサービングセルとして使用可能なTNセルを指示し、ここで、前記UEが接続状態にあるステップを含む。
【0013】
選択的に、前記方法は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替えるように前記ネットワークデバイスに指示し、ここで、前記UEが接続状態にあるステップをさらに含む。
【0014】
選択的に、前記第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップは、メディアアクセス制御制御ユニット(media access control control element、MAC CE)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信するステップ、または、予め設定されたトリガ条件に基づいて、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信するステップであって、ここで、前記予め設定されたトリガ条件が、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含むステップ、を含む。
【0015】
選択的に、前記新たなサービングセルを決定するステップは、接続再構築プロセスによってTNセルを前記新たなサービングセルとして決定するステップであって、ここで、前記UEが接続状態にあるステップを含む。
【0016】
本開示の第2の態様に実施例は、サービングセル決定方法を提供し、この方法はネットワークデバイスによって実行され、前記方法は、UEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定するステップであって、ここで、前記UEの現在のサービングセルが非地上ネットワーク(NTN)セルであり、前記メッセージが、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記UEによって送信されるステップを含む。
【0017】
選択的に、前記メッセージは、前記取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合に、前記UEによって送信される。
【0018】
選択的に、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0019】
選択的に、前記方法は、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替えるステップをさらに含む。
【0020】
選択的に、前記UEに対して新たなサービングセルを決定するステップは、前記UEに測定指示メッセージを送信するステップと、前記UEによって前記測定指示メッセージに基づいてセル測定を実行した後に報告された測定レポートを受信するステップと、前記測定レポートに基づいて、前記新たなサービングセルとする前記TNセルを決定するステップと、をさらに含む。
【0021】
本開示の第3の態様の実施例は、サービングセル決定装置を提供し、この装置の現在のサービングセルは非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)セルであり、前記装置は、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、新たなサービングセルを決定するための処理モジュールを含む。
【0022】
選択的に、前記処理モジュールは、前記取得状況が前記予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、新たなサービングセルを決定する。
【0023】
選択的に、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0024】
選択的に、前記処理モジュールは、セル選択によって新たなサービングセルを決定し、ここで、前記UEが非接続状態にある。
【0025】
選択的に、前記処理モジュールは、予め設定された周波数優先度設定に基づいて、高い周波数優先度から低い周波数優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定された周波数優先度設定は、NTNセルで使用される周波数の優先度がTNセルで使用される周波数の優先度よりも低いことを指示し、ここで、NTNセルとTNセルで使用される周波数とが異なるステップに基づいて、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0026】
選択的に、前記処理モジュールは、予め設定されたセル優先度設定に基づいて、高いセル優先度から低いセル優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定されたセル優先度設定は、NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いことを指示し、ここで、NTNセルとTNセルで使用可能な周波数が同じであるステップに基づいて、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0027】
選択的に、前記処理モジュールはさらに、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行する。
【0028】
選択的に、前記予め設定された測定基準は、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された同周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、同周波数セルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、同周波数セルに対してセル測定を実行し、ここで、前記同周波数セルと前記現在のサービングセルで使用される周波数が同じであることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第1のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度以下であることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、前記UEに高優先度測定リラックスが設定され、前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第2のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度よりも高いことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
選択的に、前記処理モジュールはさらに、最小化ドライブテスト(MDT)ロギングによって、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない情報をロギングする。
【0030】
選択的に、前記処理モジュールは、予め設定された切り替え情報に基づいて前記UEのサービングセルを前記NTNセルから前記新たなサービングセルに切り替え、前記予め設定された切り替え情報が、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記新たなサービングセルとして使用可能なTNセルを指示し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0031】
選択的に、前記装置は送受信モジュールをさらに含み、前記送受信モジュールは、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信し、前記第1のメッセージが、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替えるように前記ネットワークデバイスに指示し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0032】
選択的に、前記送受信モジュールは、メディアアクセス制御制御ユニット(media access control control element、MAC CE)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信し、または、予め設定されたトリガ条件に基づいて、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信し、ここで、前記予め設定されたトリガ条件が、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含む。
【0033】
選択的に、前記処理モジュールは、接続再構築プロセスによってTNセルを前記新たなサービングセルとして決定し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0034】
本開示の第4の態様に実施例は、サービングセル決定装置を提供し、前記装置は、UEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定するための処理モジュールであって、ここで、前記UEの現在のサービングセルが非地上ネットワーク(NTN)セルであり、前記メッセージが、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記UEによって送信される処理モジュールを含む。
【0035】
選択的に、前記メッセージは、前記取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合に、前記UEによって送信される。
【0036】
選択的に、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0037】
選択的に、前記処理モジュールは、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替える。
【0038】
選択的に、前記装置は送受信モジュールをさらに含み、前記送受信モジュールは、前記UEに測定指示メッセージを送信し、前記UEによって前記測定指示メッセージに基づいてセル測定を実行した後に報告された測定レポートを受信する。前記処理モジュールはさらに、前記測定レポートに基づいて、前記新たなサービングセルとする前記TNセルを決定する。
【0039】
本開示の第5の態様の実施例は、通信デバイスを提供し、トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記トランシーバと前記メモリにそれぞれ接続され、前記メモリ上のコンピュータ実行可能な命令を実行することにより、前記トランシーバの無線信号送受信を制御し、上記の第1の態様の実施例のサービングセル決定方法または第2の態様の実施例に前記のサービングセル決定方法を実現できるように構成される。
【0040】
本開示の第6の態様の実施例は、コンピュータ実行可能な命令が記憶されているコンピュータ記憶媒体を提案し、前記コンピュータ実行可能な命令がプロセッサによって実行されると、上記第1の態様の実施例のサービングセル決定方法または第2の態様の実施例に記載のサービングセル決定方法が実現される。
【発明の効果】
【0041】
本開示の実施例はサービングセル決定方法及び装置を提供し、NTNセルを現在のサービングセルとするUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、このUEに対して新たなサービングセルを決定する。本出願の実施例によれば、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0042】
本開示の付加的な特徴及び利点は、以下の説明において部分的に示され、一部が以下の説明により明らかになり、又は本開示の実践により理解されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本開示の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、以下図面と組み合わせて、実施例に対する説明によって明らかになり且つ理解しやすくなる。
【
図1】本開示の実施例に係る通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図4】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図5】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図6】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図7】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図8】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図9】本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図10】本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図11】本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図12】本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図13】本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図14】本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図15】本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定装置の概略構成図である。
【
図16】本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定装置の概略構成図である。
【
図17】本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定装置の概略構成図である。
【
図18】本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定装置の概略構成図である。
【
図19】本開示の実施例によって提供される通信装置の概略構成図である。
【
図20】本開示の実施例によって提供されるチップの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本開示の実施例について詳細に説明し、前記実施例の例は添付図面に示され、ここで、最初から最後まで同じまたは類似の符号は同じまたは類似の素子、または同じまたは類似の機能を有する素子を示す。以下、添付図面を参照して説明する実施例は例示的であり、本開示を説明することを意図しであり、本開示に対する制限として理解されたくない。
【0045】
本出願の実施例によって開示されるサービングセル決定方法をよりよく理解するために、以下、まず本出願の実施例で適用される通信システムを説明する。
【0046】
図1を参照すると、
図1は本出願の実施例によって提供される通信システムのアーキテクチャの概略図である。この通信システムは、1つのネットワークデバイスと1つの端末デバイスとを含むことができるが、これらに限定されず、
図1に示されるデバイスの数と形態は、例示のためだけに使用され、本出願の実施例の限定を構成するものではなく、実際の応用では、2つ以上のネットワークデバイスと、2つ以上のユーザ機器とを含むことができる。
図1に示される通信システムが1つのネットワークデバイス101と1つのユーザ機器102とを含むことを例とする。
【0047】
なお、本出願の実施例の技術案は、各種の通信システムに適用可能である。例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5th generation、5G)移動通信システム、5G新しい無線(new radio、NR)システム、またはその他の未来の新型移動通信システムなどである。
【0048】
本出願の実施例におけるネットワークデバイス101は、信号を送信または受信するためのネットワーク側のエンティティである。例えば、ネットワークデバイス101は、進化型基地局(evolved NodeB,eNB)、伝送ポイント(transmission reception point,TRP)、NRシステムにおける次世代基地局(next generation NodeB,gNB)、他の未来移動通信システムにおける基地局またはワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity,WiFi)システムにおけるアクセスノードなどであってもよい。本出願の実施例はネットワークデバイスによって採用される具体的な技術と具体的なデバイス形態を限定しない。本出願の実施例によって提供されるネットワークデバイスは、集中ユニット(central unit、CU)と分散型ユニット(distributed unit,DU)とから構成されてもよく、ここで、CUは制御ユニット(control unit)とも呼ばれ、CU-DUの構造を採用して、ネットワークデバイス、例えば基地局のプロトコル層を分離し、一部のプロトコル層の機能をCUに集中制御させ、残りの一部又は全てのプロトコル層の機能をDUに分散させ、CUによってDUを集中制御することができる。
【0049】
本出願の実施例におけるユーザ機器102は、携帯電話などの信号を受信または送信するためのユーザ側のエンティティである。ユーザ機器は(user equipment,UE)、端末(terminal)、移動局(mobile station、MS)、移動端末デバイス(mobile terminal、MT)などとも呼ばれることができる。ユーザ機器は、通信機能を備える自動車、スマートカー、携帯電話(mobile phone)、ウェアラブルデバイス、タブレット(Pad)、無線送受信機能付きパソコン、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業制御(industrial control)の無線端末デバイス、自動運転(self-driving)の無線端末デバイス、遠隔手術(remote medical surgery)の無線端末デバイス、スマートグリッド(smart grid)の無線端末デバイス、輸送安全(transportation safety)の無線端末デバイス、スマートシティ(smart city)の無線端末デバイス、スマートホーム(smart home)の無線端末デバイスなどであってもよい。本出願の実施例はユーザ機器によって採用される具体的な技術と具体的なデバイス形態を限定しない。
【0050】
なお、本出願の実施例で説明された通信システムは、本出願の実施例の技術案をより明確に説明するためであり、本出願の実施例によって提供される技術案に対する限定を構成するものではなく、当業者であれば、システムアーキテクチャの進化と新たなトラフィックシナリオの出現につれて、本出願の実施例によって提供される技術案は同様な問題に対して、同様に適用されることが分かることができる。
【0051】
非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)は地上基地局ではなく、衛星やドローンを介して無線リソースを提供する重要な技術として、移動通信システムに導入されている。ユーザ機器(user equipment、UE)がNTNを介して移動通信システムにアクセスする場合、UEは、アップリンク同期を実現するために、取得された位置情報に基づいてタイミングアドバンス(timing advance、TA)の事前補償を行う必要がある。
【0052】
現在、NTNを使用して移動通信システムにアクセスする前提は、UEが位置情報を取得できることである。しかしながら、実際にはUEは常に位置情報を取得できるわけではない。例えば、ビル内にいる場合、UEは位置情報を取得できない。UEが位置情報を持っていない場合、UEはTA事前補償を行うことができず、アップリンク同期を行うことができず、通信を正常に行うことができない。
【0053】
従来技術の上記の課題を解決するために、本出願は、サービングセル決定方法及び装置を提供し、NTNセルを現在のサービングセルとするUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、このUEに対して新たなサービングセルを決定する。本出願の実施例によれば、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0054】
以下、図面と併せて本出願によって提供されるサービングセル決定方法及びその装置を詳細に説明する。
【0055】
図2は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図2に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、この方法は以下のステップS201を含むことができるが、これに限定されない。
【0056】
ステップS201では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、新たなサービングセルを決定する。
【0057】
本実施例では、NTNセルを現在のサービングセルとするUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。
【0058】
本実施例では、UEの位置情報とは、グローバルナビゲーション衛星システム(global navigation satellite system,GNSS)位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、ロングタームエボリューション(long term evolution、LET)/新しい無線(new radio、NR)による測位、またはWi-Fi/ブルートゥース(登録商標)による測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0059】
いくつかの実施例では、上記ステップS201は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、新たなサービングセルを決定するように、実行されることができる。
【0060】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0061】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0062】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されていないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0063】
具体的には、 UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0064】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0066】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0067】
図3は、本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図3に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEに対して新たなサービングセルを決定する方式を提供し、以下のステップS301を含むことができるが、これに限定されない。
【0068】
ステップS301では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0069】
本実施例では、UEが非接続状態にあることとは、UEがアイドル状態であるか、またはUEが非アクティブ状態であることを意味することができ、例えば、UEは現在、ネットワークデバイスに接続されていない。
【0070】
UEの位置情報とは、GNSS位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、LET/NRによる測位、またはWi-Fi/ブルートゥースによる測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0071】
いくつかの実施例では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達したことを含むことができる。
【0072】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0073】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0074】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0075】
具体的には、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0076】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0077】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0078】
本実施例では、UEの現在のサービングセルがNTNサービングセルである場合、UEが現在、非接続状態にあり、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEはセル選択(例えば、セル選択/再選択)を行うことによってこのUEに対して新たなサービングセルを決定することができる。いくつかの実施例では、UEがNTNサービングセルを再決定し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題が再び発生することを回避するために、セル選択では、UEは、地上ネットワーク(terrestrial network,TN)を新たなサービングセルとして優先的に決定し、TNセルが新たなサービングセルとして決定されることできない場合にのみ、NTNセルを新たなサービングセルとして決定することを考慮される。具体的には、セル選択を行う際に、UEは、予め設定された優先度設定に基づいて実行することができ、この予め設定された優先度設定により、UEは新たなサービングセルとしてTNセルを優先的に決定し、すなわち、予め設定された優先度設定によってUEがTNセルから先に選択するようにし、一方、TNセルが新たなサービングセルとして決定できない場合にNTNセルから選択する。
【0079】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いという優先度設定に基づいてセル選択を実行し、UEに対して新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信を正常に行うことができないという問題を回避する。
【0080】
図4は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図3に示される実施例に基づいて、
図4に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は以下のステップS401を含むことができるが、これに限定されない。
【0081】
ステップS401では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0082】
上記のステップS401の詳細な説明については、ステップS301に関する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0083】
移動通信ネットワークでは、NTNとTNとに同じ周波数が存在する場合と、NTNとTNとに同じ周波数が存在しない場合があってもよい。
【0084】
NTNとTNとに同じ周波数が存在しない場合、NTNとTNが異周波数帯域を使用するため、NTNセルとTNセルで使用される周波数が異なり、上記ステップS401は以下のステップS4011で実現することができる。
【0085】
ステップS4011では、予め設定された周波数優先度設定に基づいて、高い周波数優先度から低い周波数優先度への順に、新たなサービングセルを決定する。この予め設定された周波数優先度設定はNTNセルで使用される周波数の優先度がTNセルで使用される周波数の優先度よりも低いことを指示する。
【0086】
本実施例では、NTNとTNとに同じ周波数が存在しない場合、NTNで使用される周波数帯域とTNで使用される周波数帯域とが異なることを示し、例えば、NTNは[周波数1、周波数2]である周波数帯域で使用することができ、TNは[周波数3、周波数4]である周波数帯域で使用することができ、[周波数1、周波数2]である周波数帯域と[周波数3、周波数4]である周波数帯域とは重複部分がない。UEの新たなサービングセルとしてTNセルを優先的に決定するために、NTNで使用される周波数の優先度がTNで使用される周波数の優先度よりも低いという周波数優先度設定に従って、高い周波数優先度から低い周波数優先度への順にセル選択/再選択を行うことができる。すなわち、セル選択/再選択を行う場合、まず、高い周波数優先度を有するセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを決定し、高い周波数優先度を有するセルがすべて新たなサービングセルとして使用できない場合、低い周波数優先度を有するセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを選択する。NTNで使用される周波数の優先度がTNで使用される周波数の優先度よりも低く、TNセルの周波数優先度がNTNセルの周波数優先度よりも高いため、セル選択/再選択を行う際に、TNセルを新たなサービングセルとして優先的に決定することができ、新たなサービングセルとして使用できるTNセルが見つからない場合にのみ、NTNセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを選択する。
【0087】
例えば、NTNで使用される周波数帯域が最も低い優先度を有するように設定される場合、選択/再選択を行う場合、UEは、まず、TNで使用される周波数帯域に対応するNRまたは他の無線アクセス技術(radio access technology、RAT)セル(すなわちTNセル)の中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを見つけ、見つけた場合、UEはこのセルを選択または再選択して常駐し、選択または再選択されたセルは、適切なセルであってもよく、または受け入れ可能なセルであってもよい。見つからなかった場合、UEは、NTNで使用される周波数帯域に対応するセル(すなわち、NTNセル)の中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを探す。ここで、例えば、NTNで使用される周波数帯域に対応するセルは、禁止セルまたは受け入れ可能なセルに設定されることができる。ここで、禁止セルはUEの常駐を禁止し、受け入れ可能なセルは、適切なセルが見つからない場合にのみ、UEがその中で常駐することを選択する。
【0088】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、予め設定された周波数優先度設定に基づいて高い周波数優先度から低い周波数優先度への順にセル選択を実行し、UEに対して新たなサービングセルとしてTNセルを優先的に決定することができ、これにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題が再び発生することを回避する。
【0089】
図5は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図3に示される実施例に基づいて、
図5に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は以下のステップS501を含むことができるが、これに限定されない。
【0090】
ステップS501では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0091】
上記のステップS501の詳細な説明については、ステップS301に関する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0092】
移動通信ネットワークでは、NTNとTNとに同じ周波数が存在する場合と、NTNとTNとに同じ周波数が存在しない場合があってもよい。
【0093】
NTNとTNとに同じ周波数が存在する場合、NTNとTNとが同じ周波数帯域を使用できるため、上記ステップS501は以下のステップS5011で実現することができる。
【0094】
ステップS5011では、予め設定されたセル優先度設定に基づいて、高いセル優先度から低いセル優先度への順に、新たなサービングセルを決定する。この予め設定されたセル優先度設定は、NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いことを指示する。
【0095】
本実施例では、NTNとTNとに同じ周波数が存在する場合、NTNで使用される周波数帯域とTNで使用される周波数帯域とが同じであるか、または部分的に同じであることを示し、例えば、NTNは[周波数1、周波数2]である周波数帯域で使用することができ、TNは[周波数3、周波数4]である周波数帯域で使用することができ、[周波数1、周波数2]である周波数帯域と[周波数3、周波数4]である周波数帯域には重複部分が存在する。UEの新たなサービングセルとしてTNセルを優先的に決定するために、NTNセルの周波数の優先度がTNセルの周波数の優先度よりも低いというセル優先度設定に従って、高いセル優先度から低いセル優先度の順にセル選択/再選択を行うことができる。すなわち、セル選択/再選択を行う場合、まず、高いセル優先度を有するセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを決定し、高いセル優先度を有するセルがすべて新たなサービングセルとして使用できない場合、低いセル優先度を有するセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを選択する。NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いため、セル選択/再選択を行う際に、TNセルを新たなサービングセルとして優先的に決定することができ、TNセルが新たなサービングセルとして使用できることが見つからない場合にのみ、NTNセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを選択する。ここで、例えば、NTNセルは、禁止セルまたは受け入れ可能なセルに設定されることができる。ここで、禁止セルはUEの常駐を禁止し、受け入れ可能なセルは、適切なセルが見つからない場合にのみ、UEがその中に常駐することを選択する。
【0096】
例えば、UEの現在のサービングセルがNTNセル0であり、3つのTNセルと3つのNTNセルが選択可能であり、それぞれTNセル1、TNセル2、TNセル3、NTNセル1、NTNセル2、及びNTNセル3であり、ここで、TNセル1とTNセル2は第1のセル優先度を有し、TNセル3は第2のセル優先度を有し、NTNセル1は第3のセル優先度を有し、NTNセル2とNTNセル3は第4のセル優先度を有し、第1のセル優先度は第2のセル優先度よりも大きく、第2のセル優先度は第3のセル優先度よりも大きく、第3のセル優先度は第4のセル優先度よりも大きいと仮定する。セル選択/再選択を行う際に、UEはまず第1のセル優先度のセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを見つけ、TNセル1とTNセル2とがいずれも第1のセル優先度を有するため、UEはTNセル1とTNセル2の中から選択し、TNセル1が新たなサービングセルとして使用可能である場合、UEはTNセル1を選択して常駐する。TNセル1とTNセル2の両方が新たなサービングセルとして使用するのに適用されない場合、UEは第2のセル優先度のセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを見つけ、TNセル3だけが第2のセル優先度を有するため、TNセル3が新たなサービングセルとして使用可能である場合、UEはTNセル3を選択して常駐する。TNセル3も新たなサービングセルとして使用するのに適用されない場合、UEは第3のセルの優先度のセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを見つけ、NTNセル1が第3セルの優先度を有するため、NTNセル1が新たなサービングセルとして使用可能である場合、UEはNTNセル1を選択して常駐する。NTNセル1も新たなサービングセルとして使用するのに適用されない場合、UEは第4のセル優先度のセルの中から新たなサービングセルとして使用可能なセルを見つけ、NTNセル2とNTNセル3とがいずれも第4のセル優先度を有するため、UEはNTNセル2とNTNセル3との中から選択し、ここでNTNセル2は禁止セルとして設定され、すなわちNTNセル2はUEの常駐を許可せず、NTNセル3は受け入れ可能なセルとして設定され、すなわちNTNセル3はUEの常駐を許可し、他のより適切なセルが見つからない場合、NTNセル3が新たなサービングセルとして使用可能であるため、UEはNTNセル3を選択して常駐する。
【0097】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、予め設定されたセル優先度設定に基づいて高いセル優先度から低いセル優先度への順に新たなサービングセルを選択し、UEに対して新たなサービングセルとしてTNセルを決定することができ、これにより、UEがNTNサービングセルを再決定し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題が再び発生することを回避する。
【0098】
図6は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図3~
図5に示される実施例に基づいて、
図6に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は以下のステップS601~S602を含むことができるが、これに限定されない。
【0099】
ステップS601では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行する。
【0100】
最適なセルを選択できるために、セル選択/再選択を実行する前に、通常、サービングセル及び隣接セルの関連属性を決定するようにセル測定を実行する必要がある。
【0101】
本実施例では、予め設定された測定基準に基づいてセル測定を実行する。予め設定された測定基準は、ネットワークデバイスによって予め設定されてUEに通知されてもよい。
【0102】
いくつかの実施例では、予め設定された測定基準は、UEの現在のサービングセルの信号品質が予め設定された同周波数測定閾値よりも大きく、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、同周波数セルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、同周波数セルに対してセル測定を実行し、ここで、同周波数セルと前記現在のサービングセルとが同じ周波数を使用することと、UEの現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、第1のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が、前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度以下であることと、UEの現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、UEに高優先度測定リラックスが設定され、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、第2のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度よりも高いことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0103】
本実施例では、セル測定を行うか否かを決定する場合、測定閾値などの設定に加えて、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たすか否かも考慮される。測定閾値要件を満たし、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、UEは対応する測定を実行しなくてもよい。いずれかの条件を満たさない場合、例えば測定閾値を満たさない場合、またはUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEは対応する測定を実行する必要がある。
【0104】
具体的には、例えば、NTNとTNで同じ周波数ポイントが使用される場合、UEの現在のサービングセルの信号品質がintra search閾値のような同周波数測定閾値よりも大きく、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、現在のサービングセルの周波数と同じ他の同周波数セルに対して測定しなくてもよく、そうでない場合、他の同周波数セルを測定する必要がある。また、例えば、UEの現在のサービングセルの信号品質がnon-intra search閾値のような異周波数測定閾値よりも大きく、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、現在のサービングセルで使用される周波数と同じ優先度または現在のサービングセルで使用される周波数優先度よりも低い周波数を使用するセルに対して測定しなくてもよく、そうでない場合、これらのセルを測定する必要がある。また、例えば、UEの現在のサービングセルの信号品質がnon-intra search閾値のような異周波数測定閾値よりも大きく、highPriorityMeasRelaxのような高優先度測定リラックスが設定され、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、現在のサービングセルで使用される周波数優先度よりも高い周波数を使用するセルに対して測定しなくてもよく、そうでない場合、これらのセルを測定する必要がある。
【0105】
ステップS602では、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0106】
上記のステップS602の詳細と具体的な実施形については、ステップS301、S401及びS501に関する説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0107】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、セル測定を実行し、セル選択を実行することにより、新たなサービングセルを決定し、これによってUEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信を正常に行うことができないという問題を回避することができる。
【0108】
図7は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図3~
図5に示される実施例に基づいて、
図7に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は以下のステップS701~S702を含むことができるが、これらに限定されない。
【0109】
ステップS701では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、最小化ドライブテストロギングによって、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない情報をロギングする。
【0110】
本実施例では、UEは予め設定された最小化ドライブテスト(minimization drive test、MDT)ロギングのトリガ条件に基づいて、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、MDTロギングを実行してUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングすることができる。
【0111】
この予め設定されたMDTロギングのトリガ条件はネットワークデバイスによって予め設定されてもよく、例えば、ネットワークデバイスはUEが接続状態にある場合にUEに対してロギングされたMDT(logged MDT)を設定し、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことをMDTロギングのトリガ条件として設定する。
【0112】
UEは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングした後、UE情報報告フローを介してこの情報をネットワークデビスに報告することができる。
【0113】
ステップS702では、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0114】
上記のステップS702の詳細と具体的な実施形については、ステップS301、S401及びS501に関する説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0115】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、MDTロギングを実行して、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングし、セル選択を実行することにより、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をネットワークデバイスに通知し、またUEに対して新たなサービングセルを決定し、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信を正常に行うことができないという問題を回避することができる。
【0116】
図8は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図6に示される実施例に基づいて、
図8に示すように、この方法はUEに使用されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在、非接続状態にあり、この方法は以下のステップS801~S803を含むことができるが、これらに限定されない。
【0117】
ステップS801では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、最小化ドライブテストロギングによって、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない情報をロギングする。
【0118】
本実施例では、UEは予め設定された最小化ドライブテスト(minimization drive test、MDT)ロギングのトリガ条件に基づいて、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、MDTロギングを実行して、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングすることができる。
【0119】
この予め設定されたMDTロギングトリガ条件はネットワークデバイスによって予め設定されてもよく、例えば、ネットワークデバイスはUEが接続状態にある場合にUEに対してロギングされたMDT(logged MDT)を設定し、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことをMDTロギングのトリガ条件として設定する。
【0120】
UEは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングした後、UE情報報告フローを介してこの情報をネットワークデビスに報告することができる。
【0121】
ステップS802では、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行する。
【0122】
上記のステップS802の詳細と具体的な実施形については、ステップS601に関する説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0123】
ステップS803では、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0124】
上記のステップS803の詳細と具体的な実施形については、ステップS301、S401及びS501に関する説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0125】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが非接続状態にある場合、MDTロギングを実行して、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をロギングし、セル測定を実行しセル選択を実行することにより、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことに関連する情報をネットワークデバイスに通知し、またUEに対して新たなサービングセルを決定し、これによってUEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信を正常に行うことができないという問題を回避することができる。
【0126】
図9は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図9に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUE現在は接続状態にあり、この方法は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEに対して新たなサービングセルを決定する方式を提供し、以下のステップS901を含むことができるが、これに限定されない。
【0127】
ステップS901では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、予め設定された切り替え情報に基づいてUEのサービングセルをNTNセルから新たなサービングセルに切り替え、ここで、予め設定された切り替え情報は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に新たなサービングセルとして使用可能なTNセルを指示する。
【0128】
本実施例では、UEが接続状態にあることとは、例えば、UEが現在、ネットワークデバイスに接続されることを指すことができる。
【0129】
UEの位置情報とは、GNSS位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、LET/NRによる測位、またはWi-Fi/ブルートゥースによる測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0130】
いくつかの実施例では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達したことを含むことができる。
【0131】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0132】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0133】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0134】
具体的には、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0135】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0136】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0137】
本実施例では、UEの現在のサービングセルがNTNサービングセルである場合、UEが現在接続状態にあり、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEは予め設定された切り替え情報に基づいて切り替えを実行して新たなサービングセルに切り替えることができる。この予め設定された切り替え情報はUEに予め設定されてもよい。UEがNTNサービングセルを再選択することで位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題が再び発生することを回避するために、この予め設定された切り替え情報に設定された切り替えトリガ条件はUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含み、ここで、設定された切り替えターゲットセルがTNセルである。
【0138】
例えば、UEの現在のサービングセルがNTNサービングセルであり、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEが切り替えを実行するプロセスをトリガし、予め設定された切り替え情報に設定された切り替えターゲットセルに切り替える。
【0139】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが接続状態にある場合、予め設定された切り替え情報に基づいて切り替えを実行してTNセルに切り替えて新たなサービングセルとし、これによってUEが依然として現在のNTNサービングセルに常駐することで位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題を回避する。
【0140】
図10は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図10に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在接続状態にあり、この方法は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEに対して新たなサービングセルを決定する方式を提供し、以下のステップS1001を含むことができるが、これに限定されない。
【0141】
ステップS1001では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信する。第1のメッセージはUEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えるようにネットワークデバイスに指示する。
【0142】
本実施例では、UEが接続状態にあることとは、例えば、UEが現在、ネットワークデバイスに接続されることを指すことができる。
【0143】
UEの位置情報とは、GNSS位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、LET/NRによる測位、またはWi-Fi/ブルートゥースによる測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0144】
いくつかの実施例では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達したことを含むことができる。
【0145】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0146】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0147】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0148】
具体的には、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0149】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0150】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0151】
本実施例では、UEの現在のサービングセルがNTNサービングセルである場合、UEが現在接続状態にあり、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEは、切り替えプロセスを実行するようにネットワークデバイスに指示するためのメッセージをネットワークデバイスに送信することができ、ネットワークデバイスはこのメッセージを受信した後、切り替えを実行してUEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えて新たなサービングセルとする。
【0152】
例えば、UEが、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージをネットワークデバイスに報告し、ネットワークデバイスはこのメッセージを受信した後、UEの現在NTNサービングセルがプライマリセル(primary cell、PCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスはPCell切り替えプロセスをトリガして、UEのサービングセルをこのNTNセルからTNセルに切り替えることができ、UEの現在NTNサービングセルがプライマリセカンダリセル(primary secondary cell、PSCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスは、PScell交換プロセスをトリガして、UEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えることができ、UEの現在のNTNサービングセルがセカンダリセル(secondary cell,SCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスは、Scell除去または非アクティブ化プロセスをトリガして、このNTNセルがサービングセルとして使用できないようにし、このUEのサービングセルをTNセルに切り替えることができる。
【0153】
いくつかの実施例では、ネットワークデバイスはこのメッセージを受信した後、UEに測定指示メッセージを送信して、セル測定を実行してセル測定結果が含まれる測定レポートを報告するようにUEに指示することができ、一方、ネットワークデバイスは、上記切り替えを実行中に、UEによって報告された測定レポートに基づいて、UEが切り替えられるターゲットセルを決定する。
【0154】
いくつかの実施例では、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップは、メディアアクセス制御制御ユニット(media access control control element、MAC CE)シグナリングによって第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップ、または、予め設定されたトリガ条件に基づいて、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングによって第1のメッセージをネットワークデバイスに送信するステップであって、ここで、予め設定されたトリガ条件が、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含むステップによって実現されることができる。
【0155】
具体的には、UEは、MAC CEシグナリングまたはRRCシグナリングによって、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないを示すメッセージなどをネットワークデバイスに報告することができる。MAC CEシグナリングによってこのメッセージを報告する場合、現在、このメッセージを報告するために使用可能なアップリンクリソースがない場合、スケジューリング要求(scheduling request、SR)フローをトリガして、このメッセージを報告するためのアップリンクリソースを要求することができる。RRCシグナリングによってこのメッセージを報告する場合、予め設定された報告トリガ条件に基づいて測定レポートを介して報告することができる。この予め設定されたトリガ条件は、ネットワークデバイスによって予め設定されてUEに通知されてもよい。UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、測定レポートの報告をトリガして、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージをネットワークデバイスに報告する。UEは、この測定レポートにおいてこのメッセージとセル測定結果を同時に報告してもよいし、測定レポートにおいてこのメッセージのみを報告してもよい。
【0156】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが接続状態にある場合、ネットワークデバイスが切り替えプロセスを実行するように指示するためのメッセージをネットワークデバイスに送信することによって、ネットワークデバイスがUEのサービングセルをTNセルに切り替えて新たなサービングセルとし、これによってUEが依然として現在NTNサービングセルに常駐することで位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題を回避する。
【0157】
図11は本開示の実施例に係るサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図11に示すように、この方法はUEによって実行されることができ、このUEの現在のサービングセルはNTNセルであり、このUEは現在接続状態にあり、この方法は、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEに対して新たなサービングセルを決定する方式を提供し、以下のステップS1101を含むことができるが、これに限定されない。
【0158】
ステップS1101では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、接続再構築プロセスによってTNセルを新たなサービングセルとして決定する。
【0159】
本実施例では、UEが接続状態にあることとは、例えば、UEが現在、ネットワークデバイスに接続されることを指すことができる。
【0160】
UEの位置情報とは、GNSS位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、LET/NRによる測位、またはWi-Fi/ブルートゥースによる測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0161】
いくつかの実施例では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達したことを含むことができる。
【0162】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0163】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0164】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0165】
具体的には、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0166】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0167】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0168】
本実施例では、UEの現在のサービングセルがNTNサービングセルである場合、UEが現在接続状態にあり、かつUEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEは、無線リンク失敗(radio link failure,RLF)が現在発生していると考えることができる。この場合、UEは、接続再構築プロセスを開始して他のセルに再構築することができ、例えば新たなサービングセルとしてTNセルに再構築することができる。
【0169】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、このUEが接続状態にある場合、接続再構築プロセスを開始して、新たなサービングセルとしてTNセルに再構築するこれにより、UEが依然として現在NTNサービングセルに常駐することで位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題を回避する。
【0170】
図12は本開示の実施例に係る別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図12に示すように、この方法はネットワークデバイスによって実行されることができ、この方法は以下のステップS1201を含むことができるが、これに限定されない。
【0171】
ステップS1201では、NTNセルを現在のサービングセルとするUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定する。このメッセージは位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にこのUEによって送信される。
【0172】
本実施例では、NTNセルを現在のサービングセルとするUEは位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、UEが現在、接続状態にある場合、UEはネットワークデバイスにメッセージを送信することができ、ネットワークデバイスは受信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。
【0173】
本実施例では、UEの位置情報とは、グローバルナビゲーション衛星システム(global navigation satellite system,GNSS)の位置情報のような特定のタイプの位置情報のみであってもよいし、ロングタームエボリューション(long term evolution、LET)/新たな無線(new radio、NR)による測位、またはWi-Fi/ブルートゥースによる測位などの方式で取得された位置情報のような、様々な他の測位方法で取得された位置情報であってもよい。
【0174】
いくつかの実施例では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達したことを含むことができる。
【0175】
実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が、突発的な状況のため、ある時点で、または非常に短い期間だけ、予め設定された条件を満たしていない場合があり、すなわち、UEの位置情報の取得状況が短い時間内に予め設定された条件を満たしているように回復することができ、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することは、UEを現在のサービングセルに常駐させることに比べて明らかな利点を有さないか、またはむしろ追加のオーバーヘッドを引き起こすことになり、すなわち、この場合、UEに対して新たなサービングセルを決定する必要がない。
【0176】
したがって、実際の応用では、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、UEに対して新たなサービングセルを決定することができる。ここで、この予め設定された時間長は経験に基づいて決定されることができ、例えば、履歴データから、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない時間が数秒に達すると、受け入れられない通信問題を引き起こすことが分かった場合、この予め設定された時間長を数秒に設定することができる。
【0177】
いくつかの実施例では、上記予め設定された条件は、位置情報がUEによって取得されないことと、位置情報がUEによって取得されたが、位置情報の信頼性と不確実性とのうちの少なくとも1つが設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含むことができる。
【0178】
具体的には、 UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できないことであってもよく、またはUEが位置情報を取得できない持続時間が予め設定された時間長に達することであってもよい。例えば、UEが位置情報を取得できないことは、UEが特定の測位方法で位置情報を取得できないこと、UEが任意の測位方法で位置情報を取得できないことであってもよい。
【0179】
また、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさないことであってもよく、または、UEが位置情報を取得できるが、取得された位置情報の信頼度及び/又は不確実性が予め設定された閾値要件を満たさない持続時間が、予め設定された時間長に達したことであってもよい。ここで、ここで、位置情報の信頼度は位置情報の信頼できる度合いを表し、位置情報の不確実性は位置情報の使用可能な精度を表す。いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値を含むことができる。例えば、信頼度を対象とする閾値が30%であり、確実性を対象とする閾値が100メートルである場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きいことであってもよい。また、例えば、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が30%よりも低い持続時間が一定の時間長に達し、及び/又は位置情報の不確実性が100メートルよりも大きい持続時間が一定の時間長に達したことであってもよい。いくつかの実施例では、信頼度及び/又は不確実性を対象とする閾値に加えて、上記予め設定された閾値要件は許容差制限値をさらに含むことができる。例えば、信頼度と不確実性とを対象とする許容差制限値が5%である場合、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の信頼度が(30%-5%)よりも低く及び/又は位置情報の不確実性が(100メートル+100*5%メートル)よりも大きいことであってもよい。ここで、不確実性を対象とする許容差制限値は、例えば10などの具体的な数値で表すこともでき、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことは、UEによって取得された位置情報の不確実性が(100メートル+10メートル)などよりも大きいことであってもよい。
【0180】
いくつかの実施例では、上記予め設定された閾値要件は、ネットワークデバイスによってブロードキャストメッセージを介して、またはRRCシグナリングを介して専用メッセージを使用してUEに通知することができる。
【0181】
本実施例を実行することにより、ネットワークデバイスは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0182】
図13は本開示の実施例に係る別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図12に示す実施例に基づいて、
図13に示すように、この方法はネットワークデバイスによって実行されることができ、この方法は以下のステップS1301~S1302を含むことができるが、これらに限定されない。
【0183】
ステップS1301では、NTNセルを現在のサービングセルとするUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定する。このメッセージは位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にこのUEによって送信される。
【0184】
上記のステップS1301の詳細な説明については、ステップS1201に関する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0185】
ステップS1302では、UEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替える。
【0186】
本実施例では、ネットワークデバイスは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージを受信した後、切り替えを実行してUEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えて新たなサービングセルとする。
【0187】
例えば、UEが、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージをネットワークデバイスに報告し、ネットワークデバイスはこのメッセージを受信した後、UEの現在NTNサービングセルがプライマリセル(primary cell、PCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスはPCell切り替えプロセスをトリガして、UEのサービングセルをこのNTNセルからTNセルに切り替えることができ、UEの現在NTNサービングセルがプライマリセカンダリセル(primary secondary cell、PSCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスは、PScell交換プロセスをトリガして、UEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えることができ、UEの現在のNTNサービングセルがセカンダリセル(secondary cell,SCell)であることを発見した場合、ネットワークデバイスは、Scell除去または非アクティブ化プロセスをトリガして、このNTNセルがサービングセルとして使用できないようにし、このUEのサービングセルをTNセルに切り替えることができる。
【0188】
いくつかの実施例では、前記位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージは、メディアアクセス制御制御ユニット(media access control control element、MAC CE)シグナリングによってメッセージをネットワークデバイスに報告することと、予め設定された報告トリガ条件に基づいて、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングによって測定レポートにおいてメッセージをネットワークデバイスに報告し、ここで、予め設定された報告トリガ条件が位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含むことと、のうちのいずれかの方式でネットワークデバイスに報告することができる。
【0189】
具体的には、UEは、MAC CEシグナリングまたはRRCシグナリングによって、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージをネットワークデバイスに報告することができる。MAC CEシグナリングによってこのメッセージを報告する場合、現在、このメッセージを報告するために使用可能なアップリンクリソースがない場合、スケジューリング要求(scheduling request、SR)フローをトリガして、このメッセージを報告するためのアップリンクリソースを要求することができる。RRCシグナリングによってこのメッセージを報告する場合、予め設定された報告トリガ条件に基づいて測定レポートを介して報告することができる。この予め設定されたトリガ条件は、ネットワークデバイスによって予め設定されてUEに通知されてもよい。UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、測定レポートの報告をトリガして、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージをネットワークデバイスに報告する。UEは、この測定レポートにおいてこのメッセージとセル測定結果を同時に報告してもよいし、測定レポートにおいてこのメッセージのみを報告してもよい。
【0190】
本実施例を実行することにより、ネットワークデバイスは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEのサービングセルをTNセルに切り替えて新たなサービングセルとすることにより、UEが依然として現在NTNサービングセルに常駐することで位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題を回避する。
【0191】
図14は本開示の実施例に係る別のサービングセル決定方法の概略フローチャートである。
図12と13に示される実施例に基づいて、
図14に示すように、この方法はネットワークデバイスによって実行されることができ、この方法は以下のステップS1401~S1402を含むことができるが、これらに限定されない。
【0192】
ステップS1401では、NTNセルを現在のサービングセルとするUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定する。このメッセージは位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にこのUEによって送信される。
【0193】
上記のステップS1401の詳細な説明については、ステップS1201に関する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0194】
いくつかの実施例では、上記ステップS1401は以下のステップS14011~S14013で実現されることができる。
【0195】
ステップS14011では、UEに測定指示メッセージを送信する。
【0196】
ステップS14012では、UEによって測定指示メッセージに基づいてセル測定を実行した後に報告された測定レポートを受信する。
【0197】
ステップS14013では、測定レポートに基づいて、新たなサービングセルとするTNセルを決定する。
【0198】
本実施例では、ネットワークデバイスは、UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを指示するメッセージを受信した後に、UEに測定指示メッセージを送信して、セル測定を実行してセル測定結果が含まれる測定レポートを報告するようにUEに指示することができ、ネットワークデバイスはUEによって報告された測定レポートに基づいて、UEが切り替えられるターゲットセルを決定する。
【0199】
ステップS1402では、UEのサービングセルをNTNセルからTNセルに切り替えて新たなサービングセルとする。
【0200】
上記のステップS1402の詳細な説明については、ステップS1302に関する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0201】
本実施例を実行することにより、ネットワークデバイスは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに測定指示メッセージを送信し、UEによってこの測定指示メッセージに基づいて報告された測定レポートに基づいて、新たなサービングセルとするTNセルを決定し、UEのサービングセルをこのTNセルに切り替え、UEに対して最適なTNセルを新たなサービングセルとして選択し、UEが依然として現在NTNサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないことによる通信問題を回避することができる。
【0202】
上記の本出願によって提供される実施例では、それぞれネットワークデバイス、ユーザ機器の観点から本出願の実施例によって提供される方法を説明した。上記の本出願の実施例によって提供される方法における各機能を実現するために、ネットワークデバイスとユーザ機器は、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュールを含むことができ、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成とプラスソフトウェアモジュールとの組み合わせの形態で上記各機能を実現することができる。上記の各機能のうちの特定の機能は、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成とソフトウェアモジュールとの組み合わせの形態で実行することができる。
【0203】
上記のいくつかの実施例によって提供されるサービングセル決定方法に対応して、本開示はサービングセル決定装置をさらに提供し、本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定装置は、上記のいくつかの実施例によって提供されるサービングセル決定方法に対応するため、サービングセル決定方法の実施形態は、本実施例によって提供されるサービングセル決定装置にも適用され、本実施例では詳細に説明しない。
図15は本開示によって提案されるサービングセル決定装置の概略構成図である。
【0204】
図15は本開示の実施例によって提供されるサービングセル決定装置1500の概略構成図である。このサービングセル決定装置1500はUEに適用されることができる。UEの現在のサービングセルは非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)セルである。
【0205】
図15に示すように、サービングセル決定装置1500は、前記UEの位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合、新たなサービングセルを決定するための処理モジュール1501を含む。
【0206】
本実施例を実行することにより、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないUEに対して、新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0207】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501は、前記取得状況が前記予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合、新たなサービングセルを決定する。
【0208】
いくつかの実施例では、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0209】
いくつかの実施例では、前記処理モジュールは、セル選択によって新たなサービングセルを決定し、ここで、前記UEが非接続状態にある。
【0210】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501は、予め設定された周波数優先度設定に基づいて、高い周波数優先度から低い周波数優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定された周波数優先度設定は、NTNセルで使用される周波数の優先度がTNセルで使用される周波数の優先度よりも低いことを指示し、ここで、NTNセルとTNセルで使用される周波数とが異なるステップに基づいて、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0211】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501は、予め設定されたセル優先度設定に基づいて、高いセル優先度から低いセル優先度への順に、新たなサービングセルを決定するステップであって、前記予め設定されたセル優先度設定は、NTNセルの優先度がTNセルの優先度よりも低いことを指示し、ここで、NTNセルとTNセルの使用可能な周波数が同じであるステップに基づいて、セル選択によって新たなサービングセルを決定する。
【0212】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501はさらに、予め設定された測定基準に基づいて、セル測定を実行する。
【0213】
いくつかの実施例では、前記予め設定された測定基準は、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された同周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、同周波数セルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、同周波数セルに対してセル測定を実行し、ここで、前記同周波数セルと前記現在のサービングセルで使用される周波数が同じであることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第1のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第1のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度以下であることと、前記現在のサービングセルの信号品質が予め設定された異周波数測定閾値よりも大きく、前記UEに高優先度測定リラックスが設定され、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしている場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行せず、そうでない場合、第2のカテゴリのセルに対してセル測定を実行し、ここで、前記第2のカテゴリのセルで使用される周波数の優先度が前記現在のサービングセルで使用される周波数の優先度よりも高いことと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0214】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501はさらに、最小化ドライブテスト(MDT)ロギングによって、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない情報をロギングする。
【0215】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501は、予め設定された切り替え情報に基づいて前記UEのサービングセルを前記NTNセルから前記新たなサービングセルに切り替え、前記予め設定された切り替え情報は、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記新たなサービングセルとして使用可能なTNセルを指示し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0216】
いくつかの実施例では、
図16に示すように、前記装置1500は送受信モジュール1502をさらに含み、前記送受信モジュール1502は、第1のメッセージをネットワークデバイスに送信し、前記第1のメッセージは、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替えるように前記ネットワークデバイスに指示し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0217】
いくつかの実施例では、前記送受信モジュール1502は、メディアアクセス制御制御ユニット(media access control control element、MAC CE)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信し、予め設定されたトリガ条件に基づいて、無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングによって前記第1のメッセージを前記ネットワークデバイスに送信し、ここで、前記予め設定されたトリガ条件が、前記取得状況が予め設定された条件を満たしていないことを含む。
【0218】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1501は、接続再構築プロセスによってTNセルを前記新たなサービングセルとして決定し、ここで、前記UEが接続状態にある。
【0219】
図17は本開示の実施例によって提供される別のサービングセル決定装置1700の概略構成図である。このサービングセル決定装置1700はネットワークデバイスに適用されることができる。
【0220】
図17に示すように、前記装置1700は、UEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定するための処理モジュール1701であって、ここで、前記UEの現在のサービングセルが非地上ネットワーク(NTN)セルであり、前記メッセージは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合に前記UEによって送信される処理モジュール1701を含む。
【0221】
本実施例を実行することにより、ネットワークデバイスは、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていない場合にUEによって送信されたメッセージに基づいて、UEに対して新たなサービングセルを決定することにより、UEが依然として現在のサービングセルに常駐し、位置情報の取得状況が予め設定された条件を満たしていないため、アップリンク同期ができず、通信が正常に行われないという問題を回避することができる。
【0222】
いくつかの実施例では、前記メッセージは、前記取得状況が予め設定された条件を満たしておらず、かつ前記取得状況が予め設定された条件を満たしていない持続時間が予め設定された時間長に達した場合に、前記UEによって送信される。
【0223】
いくつかの実施例では、前記予め設定された条件は、前記位置情報が前記UEによって取得されていないことと、前記位置情報が前記UEによって取得されたが、前記位置情報の信頼度と不確実性とのうちの少なくとも1つが予め設定された閾値要件を満たしていないことと、のうちのいずれか1つを含む。
【0224】
いくつかの実施例では、前記処理モジュール1701は、前記UEのサービングセルを前記NTNセルからTNセルに切り替える。
【0225】
いくつかの実施例では、
図18に示すように、前記装置は、前記UEに測定指示メッセージを送信し、前記UEによって前記測定指示メッセージに基づいてセル測定を実行した後に報告された測定レポートを受信するための送受信モジュール1702をさらに含む。前記処理モジュール1701はさらに、前記測定レポートに基づいて、前記新たなサービングセルとする前記TNセルを決定する。
【0226】
図19を参照すると、
図19は、本出願の実施例によって提供される通信装置1900の概略構成図である。通信装置1900は、ネットワークデバイスであってもよいし、ユーザ機器であってもよいし、ネットワークデバイスが上記方法を実現することをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよいし、端末デバイスが上記方法を実現することをサポートするチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよい。この装置は、上記方法の実施例で説明された方法を実現することができ、具体的には、上記方法の実施例の説明を参照することができる。
【0227】
通信装置1900は、1つまたは複数のプロセッサ1901を含むことができる。プロセッサ1901は、汎用プロセッサまたは専用プロセッサなどであってよい。例えば、ベースバンドプロセッサや中央プロセッサであってもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルと通信データとを処理することができ、中央プロセッサは、通信装置(例えば、基地局、ベースバンドチップ、端末デバイス、端末デバイスチップ、DUまたはCUなど)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理することができる。
【0228】
選択的に、通信装置1900にはコンピュータプログラム1904が記憶可能である1つまたは複数のメモリ1902がさらに含まれてもよく、プロセッサ1901が前記コンピュータプログラム1904を実行することにより、通信装置1900が上記方法の実施例で説明された方法を実行する。選択的に、前記メモリ1902にはさらにデータが記憶されてもよい。通信装置1900とメモリ1902は、個別に設けられてもよく、統合されてもよい。
【0229】
選択的に、通信装置1900は、トランシーバ1905、アンテナ1906をさらに含むことができる。トランシーバ1905は、送受信機能を実現し、送受信ユニット、送受信機、または送受信回路などと呼ばれてもよい。トランシーバ1905は、受信器と送信機とを含むことができ、受信機は受信機能を実現し、受信器または受信回路などと呼ばれてもよく、送信機は送信機能を実現し、送信器や送信回路などと呼ばれてもよい。
【0230】
選択的に、通信装置1900には、1つまたは複数のインターフェース回路1907がさらに含まれてもよい。インターフェース回路1907は、コード命令を受信して、プロセッサ1901に伝送する。プロセッサ1901は、上記方法の実施例で説明された方法を通信装置1900に実行させるように前記コード命令を実行する。
【0231】
通信装置1900がユーザ機器である場合、プロセッサ1901は、
図2のステップS201、
図3のステップS301、
図4のステップS401、
図5のステップS501、
図6のステップS601~S602、
図7のステップS701~S702、
図8のステップS801~S803、
図9のステップS901、及び
図11のステップS1101を実行し、トランシーバ1905は、
図10のステップS1001を実行する。
【0232】
通信装置1200がネットワークデバイスである場合、プロセッサ1901は、
図12のステップS1201、
図13のステップS1301~S1302、
図14のステップS14013、S1402を実行し、トランシーバ1905は、
図14のステップS14011~S14012を実行する。
【0233】
一実施形態では、プロセッサ1901には、受信および送信機能を実現するためのトランシーバが含まれてもよい。例えば、このトランシーバは、送受信回路であってもよいし、インターフェースであってもよいし、インターフェース回路であってもよい。受信と送信機能を実現するための送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、別々であってもよく、統合されていてもよい。上記送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、コード/データの読み書きに使用されるか、または、上記送受信回路、インターフェースまたはインターフェース回路は、信号の伝送または伝達に使用されることができる。
【0234】
一実施形態では、プロセッサ1901は、コンピュータプログラム1903を記憶することができ、コンピュータプログラム1903がプロセッサ1901上で実行されると、上記方法の実施例で説明された方法を通信装置1900に実行させることができる。コンピュータプログラム1903は、プロセッサ1901内に硬化する可能性があり、この場合、プロセッサ1901はハードウェアによって実現される可能性がある。
【0235】
一実施形態では、通信装置1900は、上記方法の実施例における送信または受信または通信の機能を実現可能である回路を含むことができる。本出願で説明されたプロセッサとトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、ハイブリッド信号IC、専用集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、プリント基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに実現されることができる。このプロセッサとトランシーバは、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor,CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor,NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor,PMOS)、バイポーラ接合型トランジスタ(bipolar junction transistor,BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウム砒素(GaAs)などの様々なICプロセス技術で製造することもできる。
【0236】
上記の実施例で説明された通信装置は、ネットワークデバイスまたは端末デバイス(上記の方法の実施例における第1の端末デバイス)であってもよいが、本出願で説明された通信装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構造は
図19に限定されないものであってもよい。通信装置は独立したデバイスであってもよいし、大きなデバイスの一部であってもよい。例えば前記通信装置は、
(1)独立した集積回路IC、またはチップ、またはチップシステムまたはサブシステム、
(2)1つまたは複数のICを有するセットであって、選択的に、このICセットはデータ、コンピュータプログラムを記憶するための記憶部品を含むことができるセット、
(3)モデム(Modem)などのASIC、
(4)他のデバイスに組み込まれることができるモジュール、
(5)受信機、端末機器、スマート端末デバイス、携帯電話、無線機器、ハンドヘルド、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、
(6)その他など、であってもよい。
【0237】
通信装置がチップまたはチップシステムであってもよい場合、
図20に示されるチップの構造概略図を参照することができる。
図20に示されるチップは、プロセッサ2001とインターフェース2002とを含む。ここで、プロセッサ2001の数は1つまたは複数であってもよく、インターフェース2002の数は複数であってもよい。
【0238】
チップが本出願の実施例におけるユーザ機器の機能を実現する場合、プロセッサ2001は、
図2のステップS201、
図3のステップS301、
図4のステップS401、
図5のステップS501、
図6のステップS601~S602、
図7のステップS701~S702、
図8のステップS801~S803、
図9のステップS901、及び
図11のステップS1101を実行し、インターフェース2002は、
図10のステップS1001を実行する。
【0239】
チップが本出願の実施例におけるネットワークデバイスの機能を実現する場合、プロセッサ2001は、インターフェース2002を介して、
図12のステップS1201、
図13のステップS1301~S1302、
図14のステップS14013、S1402を実行し、インターフェース2002は、
図14のステップS14011~S14012を実行する。
【0240】
選択的に、チップは、必要なコンピュータプログラムとデータとを記憶するためのメモリ2003をさらに含む。
【0241】
当業者はまた、本出願の実施例に記載されたさまざまな例示的な論理ブロック(illustrative logical block)とステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせによって実現できることが理解することができる。このような機能をハードウェアで実現するかソフトウェアで実現するかは、特定のアプリケーションとシステム全体の設計要件に次第である。当業者は、それぞれの特定のアプリケーションに対して、様々な方法で実現される前記の機能を使用することができるが、この実現は、本出願の実施例の保護の範囲を超えていると理解されたくない。
【0242】
本出願の実施例は、サービングセル決定を実現するシステムをさらに提供し、このシステムは、前記
図10の実施例におけるユーザ機器とする通信装置と、前記
図11の実施例におけるネットワークデバイスとする通信装置とを含み、または、このシステムは、前記
図20の実施例におけるユーザ機器とする通信装置と、ネットワークデバイスとする通信装置とを含む。
【0243】
本出願は、コンピュータによって実行される場合、上記のいずれかの方法の実施例の機能を実現する命令が記憶されている読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0244】
本出願は、コンピュータによって実行される場合、上記のいずれかの方法の実施例の機能を実現するコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0245】
上記の実施例は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって、すべてまたは部分的に実現することができる。ソフトウェアを使用して実現される場合に、コンピュータプログラム製品の形態で全体的にまたは部分的に実現されることができる。前記コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータプログラムを含む。本出願の前記の実施例に従ったプロセスまたは機能は、コンピュータ上でコンピュータプログラムをロードして実行するとき、全体的にまたは部分的に生成される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。前記コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されるか、または1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されることができ、例えば、前記コンピュータプログラムは、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(digital subscriber line,DSL)または無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波など)を介して、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに伝送されることができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよいし、1つまたは複数の利用可能な媒体によって統合されたサーバ、データセンターなどのデータ記憶デバイスを含んでいてもよい。前記利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートハードディスク(solid state disk,SSD))などであってもよい。
【0246】
当業者であれば、本出願に係る第1、第2等の各種の数字番号は、説明の便宜的な区分のみであり、本出願の実施例の範囲を限定するものではなく、前後の順序も示さないことが理解することができる。
【0247】
本出願における少なくとも1つは、1つまたは複数として説明することもでき、複数は、2つ、3つ、4つまたはそれ以上であってもよく、本出願に限定されるものではない。本出願の実施例では、1つの技術的特徴に対して、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、及び「D」等によって当該種類の技術的特徴における技術的特徴を区別し、当該「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、及び「D」に記載の技術的特徴間には前後の順序や大小の順序がない。
【0248】
本明細書で使用されるように、「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供する任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械読み取り可能な信号である機械命令を受信する機械読み取り可能な媒体を含む。「機械読み取り可能な信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を指す。
【0249】
ここで説明されるシステムおよび技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザは、当該グラフィカルユーザインターフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステムおよび技術の実施形態とインタラクションできる)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを含むコンピューティングシステムで実行することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットと、を含む。
【0250】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによってクライアントとサーバとの関係が生成される。
【0251】
なお、上記に示される様々な形式のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができると理解されたい。例えば、本開示に記載の各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本開示で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定されない。
【0252】
また、本出願に記載の様々な実施例は、単独で実行されてもよいし、技術案で許可される場合には他の実施例と組み合わせて実行されてもよいと理解されたい。
【0253】
当業者であれば、本明細書に開示された実施例で説明された各例のユニットとアルゴリズムステップと併せて、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせで実現できることを認識することができる。特定の機能はいかにハードウェアまたはソフトウェアの方式で実行するかは、技術案の特定の応用と設計制約条件次第である。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲を超えていると考えすべきではない。
【0254】
当業者が明らかに分かるように、説明の便宜と簡潔のために、上記に記載のシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、上記方法の実施例における対応プロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0255】
以上で説明されたように、本出願の具体的な実施形態のみであるが、本出願の保護範囲はこれに限定されずく、当業者であれば、本出願が開示した技術範囲内では、変更または置換が本出願の保護範囲内に含まれるべきることを容易に想到できる。したがって、本出願の保護範囲は請求項の保護範囲を基准とするべきである。