(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250214BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20250214BHJP
H01Q 21/00 20060101ALI20250214BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20250214BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20250214BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20250214BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 337
G09F9/30 349E
G09F9/30 365
H01Q1/22 Z
H01Q21/00
H10K59/40
H10K59/95
H10K77/10
(21)【出願番号】P 2023566726
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2022113694
(87)【国際公開番号】W WO2023124131
(87)【国際公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】202111607714.5
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210286830.X
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520032974
【氏名又は名称】云谷(固安)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】崔霜
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼汝博
(72)【発明者】
【氏名】任慶榮
(72)【発明者】
【氏名】武杰
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0263606(US,A1)
【文献】特開2003-204281(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0209995(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0012078(US,A1)
【文献】特開2021-060570(JP,A)
【文献】特開2020-201486(JP,A)
【文献】特開2018-025756(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0138046(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H01Q 1/22
H01Q 21/00
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示領域と、
隣接して設けられた第1の領域及び第2の領域を含む第2の表示領域と、
前記第1の領域内に設けられた第1のアンテナと、
前記第2の領域内に設けられた第2のアンテナと、
前記第1の表示領域及び前記第2の領域内に設けられたタッチ電極と、を備え
、
前記第1の領域内に前記第1のアンテナのみが設けられ、前記第2のアンテナ及び前記第2の領域内に設けられている前記タッチ電極が前記第2の領域を共用する表示パネル。
【請求項2】
前記第2の表示領域は、ストライプ状に設けられ、且つ前記第1の表示領域の縁に沿って延設され
、
前記第2の表示領域は、直線状に延在している、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第2の表示領域は、ストライプ状に設けられ、且つ前記第1の表示領域の縁に沿って延設され、前記第2の領域は、少なくとも2つ設けられ、前記第2の表示領域の延在方向において、前記第1の領域は、対応する前記第2の表示領域の中間位置に位置し、少なくとも2つの前記第2の領域は、それぞれ前記第1の領域の両側に設けられる、請求項
1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第2の表示領域の延在長さは、L1であり、前記第2の表示領域の延在方向に沿った前記第1の領域の延在長さは、L2であり、ここで、30%≦L2/L1≦50%である、請求項2
に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第2のアンテナと前記タッチ電極は同じ層に設けら
れ、
又は、前記第1のアンテナと前記タッチ電極は同じ層に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1のアンテナは、第1のアンテナユニットを含み、前記第2のアンテナは、第2のアンテナユニットを含み、前記第2の領域内の少なくとも一部の前記タッチ電極は前記第2のアンテナユニットに多重化され、又は、少なくとも一部の前記タッチ電極は前記第2のアンテナユニットを囲むように設けられる、請求項1
に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、いずれもミリ波アンテナであり、前記第1のアンテナはメインアンテナであり、前記第2のアンテナはサブアンテナであり、前記第1のアンテナの信号を増強するために用いられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
アンテナ層をさらに備え、前記第1のアンテナ及び/又は前記第2のアンテナは、前記アンテナ層に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
基板と、前記基板の一方側に順に設けられた発光層及び偏光層と、をさらに備え、前記第1のアンテナ及び/又は前記第2のアンテナは、前記偏光層に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
基板と、前記基板の一方側に順に設けられた発光層及び封止層と、をさらに備え、前記第1のアンテナ及び/又は前記第2のアンテナは、前記封止層に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記表示パネルは、少なくとも2つの前記第2の表示領域を含み、前記第1の領域及び前記第2の領域は、少なくともそのうちの1つの前記第2の表示領域に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記表示パネルは、基板と、前記基板の一方側に順に設けられたアレイ基板及び発光層と、を含み、前記第1のアンテナ及び/又は前記第2のアンテナは、前記アレイ基板に設けられ、
前記アレイ基板は、金属層を含み、前記第1のアンテナ及び/又は前記第2のアンテナは、前記金属層に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1の表示領域は、平面表示領域であり、前記第2の表示領域は折り曲げ表示領域であり、
前記表示パネルは、少なくとも2つの前記折り曲げ表示領域を含み、前記第1の領域及び前記第2の領域は、少なくともそのうちの1つの前記折り曲げ表示領域に設けられる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
請求項1から
13のいずれか1項に記載の表示パネルを備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月27日に提出された名称が「表示パネル及び表示装置」である中国特許出願第202111607714.5及び2022年03月23日に提出された名称が「表示パネル及び表示装置」である中国特許出願第202210286830.Xの優先権を主張し、該出願の全ての内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、表示技術分野に関し、特に、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
アンテナは、スマートフォンなどのスマート端末装置の重要な部品であり、移動通信技術の急速な発展につれて、5G通信技術が徐々に普及している。しかしながら、5G通信技術の普及により、携帯電話のアンテナ数が大幅に増加し、携帯電話の画面の枠がますます狭くなり、且つ携帯電話の厚さが薄くなり、内部の空間が縮小され、携帯電話の内部にアンテナを置く空間が深刻に不足し、更に携帯電話のアンテナの通信効率が低くなり、携帯電話のアンテナがエンジニアに与える挑戦は急激に増大している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、携帯電話等のスマート端末デバイスの通信効率が低いという問題を解決するための表示パネル及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、本願の実施例は、表示パネルを提供し、表示パネルは、第1の表示領域と、第2の表示領域と、を備え、第2の表示領域は隣接して設けられた第1の領域及び第2の領域を含み、第1の領域内に第1のアンテナが設けられ、第2の領域内に第2のアンテナが設けられ、表示パネルは、第1の表示領域及び第2の領域内に設けられたタッチ電極を更に備える。
【0006】
他の態様によれば、本願の実施例は、上記のいずれかの実施例に係る表示パネルを含む表示装置を提供する。
【0007】
本願の実施例に係る表示パネル及び表示装置では、第1のアンテナを第2の表示領域の第1の領域に設け、第2のアンテナを第2の表示領域の第2の領域に設け、且つ第2の領域にもタッチ電極を設け、即ち、アンテナを表示パネルの第2の表示領域に集積することにより、第2の表示領域は表示機能を実現すると共に、アンテナ機能を実現することができ、第1のアンテナ及び第2のアンテナに対して個別のアンテナ領域を設ける必要はなく、表示パネルの薄型化及び高画面占有率のデザインを実現することに有利である。ここで、前記第1の領域には、第1のアンテナのみを設置するため、第1のアンテナの配置空間を確保し、第1の領域への誤接触のリスクを低減することができる。前記第2の領域には、第2のアンテナ及びタッチ電極を設け、即ち第2の領域によりタッチ機能を実現し、且つアンテナ機能を実現するため、第2の領域のタッチ機能に影響を与えないと同時に、前記第2の領域を合理的に利用してより良好にアンテナ集積のデザインを行い、表示パネルの通信効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本願の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【
図2】本願の実施例に係る別の表示パネルの構造概略図である。
【
図3】本願の実施例に係るさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図4】本願の実施例に係るさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図6】本願の実施例に係る表示パネルの部分構造概略図である。
【
図7】
図4のA-Aに沿った部分断面構造概略図である。
【
図8】本願の一実施例に係る表示パネルの展開状態の部分構造概略図である。
【
図9】本願の別の実施例に係る表示パネルの展開状態の部分構造概略図である。
【
図10】
図9のB-Bに沿った部分断面構造概略図である。
【
図11】
図4のA-Aに沿った他の部分断面構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
アンテナは、スマート端末における重要な構成部分であり、アンテナを介してスマート端末の通信機能を実現する。アンテナを設置する際に、他の部品がアンテナの通信効果に影響しないように、一定のクリアランス領域を確保する必要がある。5G通信技術に必要なアンテナの数が多いことは、スマートフォンなどのスマート端末のデザインに求められる軽量、薄型、小型及び美観に逆行する。携帯電話の内部アンテナのクリアランス領域が不足し、携帯電話通信、特に高周波通信が干渉を受けやすく、通信効果に影響を与える。したがって、携帯電話などのスマート端末の通信効率を向上させるために、小さな携帯電話に多くのアンテナを配置することが難しい課題となっている。
【0010】
これに基づいて、本願の実施例は、スマート端末機器の内部にアンテナを置く空間が不足するという技術的問題を解決できる表示パネル及び表示装置を提供する。
【0011】
図1~
図7を参照すると、表示パネル100は、第1の表示領域PL及び第2の表示領域BEを有し、第2の表示領域BEは、隣接して設けられた第1の領域BE1及び第2の領域BE2を含み、第1の領域BE1内に第1のアンテナ120が設けられ、第2の領域BE2内に第2のアンテナ130が設けられている。表示パネル100は、第1の表示領域PLと第2の領域BE2に設けられたタッチ電極をさらに含む。
【0012】
具体的には、表示パネル100の形状によって、第1の表示領域PLと第2の表示領域BEとの相対位置及びそれぞれの形状も異なる。
【0013】
例示的に、第1の表示領域PLは、矩形、円形又は楕円形等であってもよく、第2の表示領域BEは、第1の表示領域PLの外周側に設けられてもよく、第1の表示領域PLの内部に設けられてもよく、必要に応じて選択されてもよい。第2の表示領域BEが第1の表示領域PLの外周側に設けられている場合、第2の表示領域BEは、第1の表示領域PLの全体を周回して設けられていてもよいし、第1の表示領域PLの外周側の一部を周回して設けられていてもよい。選択可能的に、第1の表示領域PLが矩形である場合、第2の表示領域BEは、第1の表示領域PLの一方側又は複数側に設けられてもよい。
【0014】
選択可能的に、第1の表示領域PLは、平面で設けられてもよく、曲面で設けられてもよく、第2の表示領域BEは平面又は曲面に設けられてもよく、実際のニーズに応じて第1の表示領域PL及び第2の表示領域BEの具体的な形状を選択してもよい。
【0015】
いくつかの実施例では、
図1に示すように、第1の表示領域PL及び第2の表示領域BEがいずれも曲面であってもよく、対応する表示パネル100が表示装置に適用される場合、表示装置は曲面表示装置又はフレキシブル表示装置である。いくつかの実施例において、
図2に示すように、第1の表示領域PL及び第2の表示領域BEがいずれも平面であってもよく、対応する表示パネル100が表示装置に適用される場合、表示装置は平面表示装置である。いくつかの実施例において、
図4に示すように、第1の表示領域PLは平面であり、第2の表示領域BEは曲面であり、例えば第1の表示領域PLの縁が折り曲げられて形成され、このようにして、依然として本願の発明の目的を実現することができる。
【0016】
選択可能的に、第1の表示領域PLは、折り畳み可能であってもよく、折り畳み不可能であってもよく、
図3は、表示パネル100の第1の表示領域PLが折り畳み可能である例を示している。
【0017】
表示パネル100は、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)表示パネル100であってもよく、液晶表示パネル100(Liquid Crystal Display、LCD)であってもよい。
【0018】
第1のアンテナ120は、パターン化構造であってもよく、第2のアンテナ130はパターン化構造であってもよく、実際のニーズに応じて第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130のパターンを設置してもよいが、本願はこれに限定されない。
【0019】
第2の領域BE2内にタッチ電極110aが設けられ、即ち第2の領域BE2はタッチ機能を有する。第2の領域BE2のタッチ方式は自己容量方式であってもよいし、相互容量方式であってもよく、異なるタッチ方式はタッチ電極110aの異なる構造方式に対応する。
【0020】
図6を参照すると、いくつかの実施例において、第2の領域BE2のタッチ方式は相互容量方式であり、この場合、タッチ電極110aは、複数の同じ層に設けられ、アレイ状に分布する電極ブロックであってもよく、同じマトリックス状の行又は同じマトリックス状の列におけるタッチ電極110aは、互いに電気的に接続されてもよい。
【0021】
他のいくつかの実施例において、第2の領域BE2のタッチ方式は自己容量方式であり、この場合、タッチ電極110aは、絶縁的に設けられたタッチ駆動電極及びタッチセンシング電極を含み、タッチ駆動電極及びタッチセンシング電極の一方は、行方向に沿って延び、他方は、列方向に沿って延び、両者が交差する位置に容量が生じてもよい。
【0022】
図6を参照すると、第2の表示領域BEの第2の領域BE2に、同時に第2のアンテナ130及びタッチ電極110aが設けられ、即ち、第2の領域BE2は、アンテナ機能を備えるとともに、タッチ機能を有する。第2の表示領域BEの第1の領域BE1に、第1のアンテナ120のみが設けられ、このようにして、第1の領域BE1は、タッチ機能を有さず、アンテナ機能のみを有し、第1の領域BE1への誤接触が発生して第1の領域BE1のアンテナ機能に対して影響を与えるリスクを低減し、第1の領域BE1が十分な空間を有して第1のアンテナ120のレイアウトを行うことができる。
【0023】
なお、第2の領域BE2は、アンテナ信号とタッチ信号をサンプリングする際に、同時にサンプリングしてもよいし、交互にサンプリングしてもよい。いくつかの実施例において、2種類の信号の相互干渉を避けるために、時間分割多重化法を用いて第2の領域BE2におけるアンテナ信号及びタッチ信号に対して信号をサンプリングすることができる。
【0024】
具体的には、アンテナ信号とタッチ信号を同じ時間周期で採用することができ、サンプリングパルス幅が十分に狭い限り、同じ種類の信号の2つのサンプリング値の間に一定の時間ギャップが残る。別の信号のサンプリング時刻がちょうど該時間ギャップ内にあると、2種類の信号のサンプリング値は時間的に重ならない。選択可能に、アンテナ信号とタッチ信号とのサンプリング周期は、1μs~10msの間の任意の数値に設定することができ、具体的なニーズに応じて選択することができる。このような制御方法を採用してアンテナ信号とタッチ信号をサンプリングすることにより、第2のアンテナ130とタッチ電極110aが同じ空間を共有し、第2の領域BE2がアンテナ機能とタッチ機能とを兼ねることを実現するとともに、両者が交互に信号収集を行うため、互いに信号干渉を生じることがない。
【0025】
第1のアンテナ120を第2の表示領域BEの第1の領域BE1に設置し、実際の状況に応じて表示パネル100における第1の領域BE1の位置を設置して、表示パネル100の高い画面占有率を実現し、且つ第1の領域BE1に、信号の受信又は送信機能のみを持たせ、タッチ機能を備えないように第1のアンテナ120のみを設置し、このようにして、第1のアンテナ120に十分なクリアランス区間を提供し、第1のアンテナ120の通信効率を向上させ、且つ誤接触のリスクを低減することができる。また、第1の領域BE1に第1のアンテナ120のみが設けられ、タッチ電極110aが設けられていないため、第2のアンテナ130及びタッチ電極110aにより交互にアンテナ信号及びタッチ信号の収集が行われることとは異なり、第1のアンテナ120は情報の受信及び送信を継続的に行うことができ、即ち、第1のアンテナ120はアンテナの機能を継続的に実現することができる。
【0026】
選択可能的に、前記第1のアンテナ120と第2のアンテナ130はいずれもミリ波アンテナであり、第1のアンテナ120はメインアンテナであってもよく、第2のアンテナ130はサブアンテナであってもよく、これにより、第1のアンテナ120の信号を増強することができる。第2のアンテナ130がタッチ電極110aに多重化されている場合、メインアンテナとしての第1のアンテナ120も独立して通信することができる。
【0027】
本願の実施例に係る表示パネル100では、第1のアンテナ120が第2の表示領域BEの第1の領域BE1に設けられ、第2のアンテナ130が第2の表示領域BEの第2の領域BE2に設けられ、且つ第2の領域BE2にタッチ電極110aが同時に設けられ、即ち、アンテナが表示パネル100の第2の表示領域BEに集積され、これにより、第2の表示領域BEは表示機能を実現することができると共に、アンテナ機能を実現することができ、アンテナ領域を個別に設ける必要はなく、表示パネル100の薄型化と高画面占有率の設置を実現するのに有利である。ここで、第1の領域BE1に第1のアンテナ120のみが設けられることで、第1のアンテナ120の配置空間を確保し、更に第1の領域BE1に誤接触して第1のアンテナ120の機能に対して影響を与えるリスクを低減することができる。第2の領域BE2に、第2のアンテナ130が設けられると共にタッチ電極110aが設けられ、即ち、第2の領域BE2は、アンテナ機能を実現することができると共に、タッチ機能を実現することができ、これにより、第2の領域BE2のタッチ機能に対して影響を与えないと同時に、第2の領域BE2を合理的に利用してよりよくアンテナ集積の設定を行い、表示パネル100の通信効率を向上させることができる。
【0028】
第2の表示領域BE内の第1の領域BE1及び第2の領域BE2の数は、必要に応じて選択されてもよく、それぞれ1つであってもよく、それぞれ複数であってもよく、複数の第1の領域BE1又は複数の第2の領域BE2が交互して分布してもよい。複数の第1の領域BE1の形状及び大きさは同じであってもよく、異なってもよく、実際のニーズに応じて設けられてもよい。
【0029】
いくつかの実施例において、第2の表示領域BEは、ストライプ状に設けられ且つ第1の表示領域PLのエッジに沿って延設される。
【0030】
具体的には、第1の表示領域PLのエッジ形状によって、第2の表示領域BEは、異なる形状のストライプ状であってもよい。例えば、第1の表示領域PLのエッジが円弧状を呈すると、第2の表示領域BEが円弧状のストライプ状を呈し、第2の表示領域PLのエッジが直線状を呈すると、第2の表示領域BEが直線状のストライプ状を呈し、即ち第2の表示領域BEが直線的に延設されている。
【0031】
選択可能に、第2の表示領域BEは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。
【0032】
第2の表示領域BEを第1の表示領域PLのエッジに設けることにより、第2の表示領域BE内に第1のアンテナ120と第2のアンテナ130を集積することが容易となり、且つストライプ状の第2の表示領域BEを利用して第1のアンテナ120と第2のアンテナ130を設けることにより、第2の表示領域BEがアンテナ機能と表示機能を兼ね備え、表示パネルの高画面占有率を実現しやすい。
【0033】
いくつかの実施例において、第2の表示領域BEの延在方向Xにおいて、第1の領域BE1は、対応する第2の表示領域BEの中間位置に位置し、少なくとも2つの第2の領域BE2は、それぞれ第1の領域BE1の両側に設けられる。
【0034】
例示的に、1つの第1の領域BE1及び2つの第2の領域BE2が設けられてもよく、2つの第2の領域BE2は、それぞれ第1の領域BE1の延在方向Xに沿った両側に位置してもよい。2つの第1の領域BE1が設けられ、3つの第2の領域BE2が設けられ、2つの第1の領域BE1と、3つの第2の領域BE2とが、延在方向Xに沿って交互に分布してもよい。もちろん、より多くの第1の領域BE1及び第2の領域BE2が設けられてもよく、具体的な設置ニーズに応じて選択することができる。
【0035】
このようにして、第2の表示領域BEの延在方向Xに沿った両端を第2の領域BE2とすることで、操作者が第2の表示領域BEをタッチ操作しやすくなる。
【0036】
いくつかの選択可能な実施形態において、第2の表示領域BEの延在長さはL1であり、第2の表示領域BEの延在方向Xに沿った第1の領域BE1の長さはL2であり、ここで、30%≦L2/L1≦50%である。
【0037】
具体的には、
図4を参照すると、第2の表示領域BEは、1つの第1の領域BE1と、第1の領域BE1の延在方向Xに沿った両端に位置する2つの第2の領域BE2とを有する。第1の領域BE1はアンテナ機能のみを有し、タッチ機能又はタッチ関連デバイスは設けられず、第2の領域BE2はタッチ機能を有している。第1の領域BE1をタッチ操作する必要がないため、第1の領域BE1を第2の表示領域BEの中間に近い位置に設け、第1の領域BE1に誤接触するリスクをさらに低減することができる。同時に、第2の領域BE2は、第2の表示領域BEの自身の延在方向Xに沿った両端に設けられ、第2の領域BE2はタッチ機能を有しているため、操作者が第2の領域BE2をタッチ操作しやすくなる。
【0038】
例示的に、第1の領域BE1は、第2の表示領域BEの延在方向Xに沿った真ん中に位置し、両端の第2の領域BE2は、延在方向Xに沿った延在長さが同じである。
【0039】
L2/L1は、30%、35%、40%、45%又は50%などであってもよく、例示的に、第1の領域BE1と両端の第2の領域BE2を設けて第2の表示領域BEを3等分してもよい。このようにして、第2の表示領域BEに第1のアンテナ120を設けるのに十分な第1の領域BE1の空間を確保し、操作者が第1の領域BE1に誤接触するリスクを低減し、同時に、第2の領域BE2がタッチ機能を有する場合、操作者が第2の表示領域BEの第2の領域BE2をタッチ操作しやすくすることができる。
【0040】
第1のアンテナ120と、第2のアンテナ130及びタッチ電極110aは、同じ層に設けられてもよく、異なる層に設けられてもよく、具体的なニーズに応じて選択されてもよい。例示的に、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は同じ層に設けられ、タッチ電極110aと異なる層に設けられてもよい。
【0041】
いくつかの実施例において、第2のアンテナ130とタッチ電極110aは同じ層に設けられる。
【0042】
具体的には、
図6及び
図7を参照すると、表示パネル100は、基板140と、基板140の一方側に設けられたタッチ層110とを含み、基板140は発光構造を含んでもよく、タッチ電極110aはタッチ層110に設けられ、第2のアンテナ130もタッチ層110に設けられ、
図9及び
図10を参照すると、タッチ電極110aと第2のアンテナ130が同じ層に設けられる実施例を示している。
【0043】
第2の領域BE2のタッチ方式によって、表示パネル100は、1層又は複数層のタッチ層110を含んでもよく、第2の領域BE2内のタッチ電極110aは、2層又は2層よりも多いタッチ層110に設けられてもよく、第2のアンテナ130は、タッチ層110のうちのいずれか1つのフィルム層に設けられ、且つ当該フィルム層のタッチ電極110a又はリードと間隔を置いて設けられてもよく、これにより、互いの間の信号干渉を低減することができる。
【0044】
第2のアンテナ130とタッチ電極110aを同じ層に設け、タッチ層110における対応するタッチ電極110aの間の隙間を利用して第2のアンテナ130を設置することで、第2の領域BE2のタッチ機能を実現し、又はタッチ機能を実現するために電気信号及びアンテナ機能を提供すると同時に、第2のアンテナ130に1つのフィルム層を単独で設置する必要はなく、表示パネル100の厚さを効果的に低減することができる。
【0045】
例示的に、第2の領域BE2のタッチ方式が自己容量方式である場合、タッチ層110は、絶縁的に設けられたタッチ駆動電極層及びタッチセンシング電極層を含み、第2のアンテナ130は、タッチ駆動電極層に設けられてもよく、タッチセンシング電極層に設けられてもよい。
【0046】
選択可能に、第2の領域BE2のタッチ方式は相互容量方式であってもよく、この場合、タッチ層110はタッチ電極層及びブリッジ層を含んでもよく、タッチ電極110aはタッチ電極層に設けられ、この場合、第2のアンテナ130はタッチ電極層に設けられてもよい。
【0047】
上記の設置により、いずれも第2の領域BE2のタッチ機能及びアンテナ機能を実現するとともに、表示パネル100の厚さを低減することができる。
【0048】
第2のアンテナ130とタッチ電極110aが同じ層に設けられる実施例において、第1のアンテナ120と第2のアンテナ130及びタッチ電極110aは同じ層に設けられてもよく、異なる層に設けられてもよく、いずれも第1の領域BE1のアンテナ機能を実現することができる。
【0049】
いくつかの実施例において、第1のアンテナ120とタッチ電極110aは同じ層に設けられる。つまり、第1のアンテナ120、第2のアンテナ130及びタッチ電極110aはいずれもタッチ層110に設けられ、表示パネル100の厚さをさらに低減することができる。
【0050】
具体的には、タッチ電極110aは、第1の表示領域PL及び第2の領域BE2に設けられ、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、第2の表示領域BEに設けられると、第2の表示領域BEのフィルム層は、第1の表示領域PLに対応するフィルム層と共に成形されてもよい。このようにして、表示パネル100の厚みをより低減することができる。
【0051】
他のいくつかの実施例において、表示パネル100は、積層して設けられたタッチ層110及びアンテナ層を含み、タッチ電極110aはタッチ層に設けられ、第2のアンテナ130はアンテナ層に設けられる。
【0052】
つまり、タッチ電極110aと第2のアンテナ130は異なる層に設けられ、隣接するフィルム層に位置してもよく、1つ又は複数のフィルム層を離間して設けてもよい。
【0053】
タッチ電極110aと第2のアンテナ130を異なるフィルム層に設けることにより、表示パネル100の加工の難度を低減させ、第2のアンテナ130とタッチ電極110aが短絡するリスクを低減することができる。
【0054】
いくつかの実施例では、
図8に示すように、前記第1のアンテナ120は、少なくとも1つの第1のアンテナユニット121を含み、前記第2のアンテナ130は、1つ又は複数の第2のアンテナユニット131を含む。
【0055】
選択可能に、第2の領域BE2内の第2のアンテナユニット131とタッチ電極110aとは構造的に多重化されてもよく、両者の構造が別々に設けられてもよい。
【0056】
具体的には、第1のアンテナ120は、第1の配線171を介して第1のアンテナ端子173に接続されてもよい。
【0057】
いくつかの実施例において、第2の領域BE2内の少なくとも一部のタッチ電極110aは、第2のアンテナユニット131に多重化される。
【0058】
第2のアンテナユニット131に多重化されたタッチ電極110aの構造は、第2の配線172を介して第2のアンテナ端子174に接続されてもよい。第2の領域BE2内のタッチ信号とアンテナ信号は時分割多重化法によって分けてサンプリングすることができるため、タッチ電極110aと第2のアンテナユニット131との多重化構造は、信号の干渉を引き起こすことがなく、且つ両者の多重化構造によって、表示パネル100の構造をより簡略化することができる。選択可能的に、表示パネル100は、タッチバインディング端子をさらに含み、前記タッチ電極110aはタッチ配線を介してタッチバインディング端子に接続され、具体的な説明は省略する。
【0059】
他のいくつかの実施例において、
図9及び
図10に示すように、第2のアンテナ130は第2のアンテナユニット131を含み、第2のアンテナユニット131はタッチ電極110aと間隔を置いて設けられ、具体的には、第2のアンテナユニット131は、タッチ電極110aを構成する導電材料と互いに離間し且つ絶縁的に設けられることを指す。
【0060】
例示的に、表示パネル100のタッチ方式は相互容量方式であり、複数のタッチ電極110aは同じ層にアレイ状で分布し、同じマトリックス状の行又は同じマトリックス状の列のタッチ電極110aは互いに電気的に接続される。一つの前記第2のアンテナユニット131又は複数の第2のアンテナユニット131は、電気的に接続することでアンテナパターンを形成して、対応するアンテナ機能を実現する。第2のアンテナユニット131は、タッチ電極110aと間隔を置いて設けられると、両者が相互に導電せず、互いに信号干渉を生じることがない。このようにして、第2の領域BE2がタッチ機能及びアンテナ機能を兼ね備えることを実現すると共に、表示パネル100の厚さをさらに低減することができる。
【0061】
第2のアンテナユニット131は、隣接する2つのタッチ電極110aの間に設けられてもよく、第2のアンテナユニット131はタッチ電極110aを囲むように設けられてもよく、又はタッチ電極110aは第2のアンテナユニット131を囲むように設けられてもよい。
【0062】
いくつかの選択可能な実施例において、
図9及び
図10を引き続き参照すると、少なくとも一部のタッチ電極110aは、第2のアンテナユニット131を囲むように設けられる。
【0063】
具体的には、第2のアンテナユニット131は、1行又は1列に分布し、又は第2のアンテナユニット131は、マトリックス状に分布し、少なくとも一部のタッチ電極110aは、第2のアンテナユニット131を囲むように設けられ、つまり、前記第2のアンテナユニット131は、対応するタッチ電極110aの内部に設けられる。
【0064】
一部のタッチ電極110aは、第2のアンテナユニット131を囲むように設けられることで、表示パネル100の厚さを低減するとともに、タッチ電極110aの分布パターンを干渉することなく、第2の領域BE2のタッチ感度を確保することができる。
【0065】
第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、それぞれ、長波のアンテナ、中波のアンテナ、短波のアンテナ、超短波のアンテナ又はマイクロ波のアンテナなどであってもよく、実際のニーズに応じて選択することができる。
【0066】
いくつかの実施例において、第1のアンテナ120と第2のアンテナ130はいずれもミリ波アンテナであり、第1のアンテナ120はメインアンテナであり、第2のアンテナ130はサブアンテナであり、第1のアンテナの信号を増強するためのものである。
【0067】
具体的には、第1のアンテナ120と第2のアンテナ130によって実現される機能は同じであり、第2のアンテナ130は、対応するアンテナ機能がより優れた効果を有するように、第1のアンテナ120の信号伝達の効率を高めることができる。
【0068】
他のいくつかの実施例において、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、いずれも非ミリ波アンテナであってもよく、前記第1のアンテナ120、第2のアンテナ130は、具体的には、ブルートゥースアンテナ、無線ネットワーク通信技術(Wi-Fi)アンテナ、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)アンテナ、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)アンテナ、レーザーダイレクトストラクチャリング(Laser-Direct-structuring、LDS)アンテナのうちの1種類又は2種類以上を構成することができる。
【0069】
いくつかの実施例において、第1のアンテナ120は、NFCアンテナである。すなわち、第1のアンテナ120によって表示装置の近距離通信機能が実現される。
【0070】
第2のアンテナ130は、種類が第1のアンテナ120と同じであってもよく、異なってもよく、実際のニーズに応じて設定されてもよい。
【0071】
いくつかの実施例において、第2のアンテナ130はNFCアンテナである。すなわち、第2のアンテナ130によって表示パネル100の近距離通信信号を増強し、表示パネル100の近距離通信の効率を高めることができる。
【0072】
いくつかの実施例において、表示パネル100は、アンテナ層をさらに含み、第1のアンテナ120及び/又は第2のアンテナ130は、アンテナ層に設けられる。
【0073】
つまり、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130の少なくとも一方は、アンテナ層に設けられ、他方は、他のフィルム層に設けられ、又は、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、いずれもアンテナ層に設けられる。
【0074】
アンテナ層は、1層であっても複数層であってもよく、アンテナ層が1層である場合、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、いずれもアンテナ層に設けられてもよく、そのうちの1つがアンテナ層に設けられてもよい。アンテナ層が複数層である場合、第1のアンテナ120と第2のアンテナ130は異なるアンテナ層に設けられてもよく、同じアンテナ層に設けられてもよい。
【0075】
アンテナ層を設けることで、対応する第1のアンテナ120及び/又は第2のアンテナ130の設置を容易にし、表示パネル100の加工の難度を低減させる。
【0076】
いくつかの実施例において、
図4及び
図11に示すように、表示パネル100は、基板140と、基板140の一方側に順に設けられた発光層と偏光層150とを含み、第1のアンテナ120は偏光層150に設けられる。
【0077】
つまり、第1のアンテナ120を偏光層150に集積することで、1つのフィルム層を別途設ける必要はなく、表示パネル100の厚さをさらに低減することができる。そして、第1のアンテナ120が偏光層150に設けられることにより、第1のアンテナ120と他のフィルム層の関連部品との間の信号干渉を低減し、表示パネル100の通信効率を向上させることができる。
【0078】
第1のアンテナ120が偏光層150に設けられる実施例において、第2のアンテナ130は、偏光層150に設けられてもよく、他のフィルム層に設けられてもよく、実際のニーズに応じて設けられてもよい。
【0079】
いくつかの実施例において、第2のアンテナ130は、偏光層150に設けられる。このようにして、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、同じフィルム層に集積され、表示パネル100の厚さをさらに低減することができる。
【0080】
いくつかの実施例において、
図4及び
図11を引き続き参照すると、表示パネル100は、基板140と、基板140の一方側に順に設けられた発光層及び封止層160とを含み、第1のアンテナ120は、封止層160に設けられる。
【0081】
つまり、第1のアンテナ120を偏光層150に集積する以外に、第1のアンテナ120を封止層160に集積してもよく、1つのフィルム層を別途設ける必要はなく、依然として表示パネル100の厚さを低減することができる。また、第1のアンテナ120が封止層160に設けられることで、依然として第1のアンテナ120と他のフィルム層の関連部品との間の信号干渉を低減し、表示パネル100の通信効率を向上させることができる。
【0082】
いくつかの実施例において、第2のアンテナ130は、封止層160に設けられる。このようにして、依然として表示パネル100の膜厚を低減することができる。
【0083】
表示パネル100に偏光層150及び封止層160が設けられる実施例において、偏光層150は基板140の一方側に設けられ、封止層160は偏光層150の基板140から離れる側に設けられる。この場合、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、封止層160に設けられてもよく、偏光層150に設けられてもよく、又は一方が封止層160に設けられ、他方が偏光層150に設けられてもよく、実際のニーズに応じて選択されてもよい。
【0084】
偏光層150が基板140側に設けられるとは、偏光層150が基板140の表面に直接的に設けられることを意味するものではなく、偏光層150と基板140との間に他のフィルム層が設けられてもよい。封止層160と偏光層150との間に、他のフィルム層が設けられていてもよい。
【0085】
いくつかの実施例において、
図4及び
図11を引き続き参照すると、表示パネル100は、基板140の一方側に順に設けられるアレイ基板170と発光層とを含み、第1のアンテナ120及び/又は第2のアンテナ130はアレイ基板170に設けられる。つまり、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130の少なくとも一方を表示パネル100のアレイ基板170内に集積することにより、依然として表示パネル100の厚さを低減する目的を達成することができる。
【0086】
いくつかの実施例において、アレイ基板170は、金属層を含み、第1のアンテナ120及び/又は第2のアンテナ130は、金属層に設けられる。すなわち、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130の少なくとも一方は、金属層に設けられる。アレイ基板170は、少なくとも2層の金属層を含み、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130は、同じ金属層又は異なる金属層に設けられてもよい。
【0087】
表示パネル100の構造方式によって、表示パネル100に、1つの第2の表示領域BEを設けてもよく、複数の第2の表示領域BEを設けてもよい。表示パネル100に複数の第2の表示領域BEが設けられる実施例において、複数の第2の表示領域BEは、互いに隣接してもよいし、間隔を置いて設けられてもよく、例示的に、表示パネル100の2つの第2の表示領域BEは、第1の表示領域PLの対向する両側に設けられ、即ち、2つの第2の表示領域BEが平行に設けられる。
【0088】
表示パネル100に複数の第2の表示領域BEが設けられる実施例において、各第2の表示領域BEに何れも第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130が設けられてもよく、一部の第2の表示領域BEに第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130が設けられてもよく、具体的なニーズに応じて選択されてもよい。
【0089】
いくつかの実施例において、表示パネル100は、少なくとも2つの第2の表示領域BEを含み、第1の領域BE1及び第2の領域BE2は、少なくともそのうちの1つの第2の表示領域BEに設けられる。
【0090】
具体的には、少なくともそのうちの1つの第2の表示領域BEは、第1の領域BE1及び第2の領域BE2を含み、第1の領域BE1に第1のアンテナ120が設けられ、第2の領域BE2に第2のアンテナ130及びタッチ電極110aが設けられる。他の第2の表示領域BEは、表示機能のみを有していてもよいし、表示機能とタッチ機能とを同時に備えていてもよい。
【0091】
少なくともそのうちの1つの第2の表示領域BE内に第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130を設けることにより、実際のニーズに応じて、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130を複数の第2の表示領域BE内に設置することができ、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130の設置に対して十分な空間を提供し、表示パネル100の通信効率をさらに向上させることができる。
【0092】
図4に示すように、いくつかの実施例において、第1の表示領域PLは平面表示領域であり、第2の表示領域BEは折り曲げ表示領域である。
【0093】
具体的には、折り曲げ表示領域は、平面表示領域と一体成形された後、平面表示領域の縁を折り曲げて形成され、第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130を折り曲げ表示領域に設け、折り曲げ表示領域の位置を利用してそれぞれ第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130を設けることにより、平面表示領域又は非表示領域の位置空間を占有する必要はなく、表示パネル100の画面占有率を向上させることに有利である。
【0094】
いくつかの実施例において、表示パネル100は、少なくとも2つの折り曲げ表示領域を含み、第1の領域BE1及び第2の領域BE2は、少なくともそのうちの1つの折り曲げ表示領域に設けられる。つまり、第1の領域BE1及び第2の領域BE2は、1つの折り曲げ表示領域に形成されてもよく、もちろん、それぞれ異なる折り曲げ表示領域に形成されてもよく、このようにして、実際のニーズに応じて第1のアンテナ120及び第2のアンテナ130の位置を合理的に設置することが容易である。
【0095】
本願の実施例に係る表示装置は、上記のいずれかの実施例に係る表示パネル100を含む。
【0096】
本願の実施例に係る表示装置は、上記のいずれかの実施例に係る表示パネル100を採用しているため、同様の技術効果を有し、ここでは説明を省略する。