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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-13
(45)【発行日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ドア
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/28 20060101AFI20250214BHJP
   E06B 3/72 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
E06B7/28 B
E06B3/72
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024025624
(22)【出願日】2024-02-22
【審査請求日】2024-10-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 舞帆
(72)【発明者】
【氏名】小曽根 翔士
(72)【発明者】
【氏名】川島 歩
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-303815(JP,A)
【文献】実開昭62-32187(JP,U)
【文献】特開平7-91152(JP,A)
【文献】特開2014-129718(JP,A)
【文献】特開2020-23799(JP,A)
【文献】特開2016-160737(JP,A)
【文献】実開昭50-45143(JP,U)
【文献】特開2000-73675(JP,A)
【文献】特開2001-20620(JP,A)
【文献】特開2001-20629(JP,A)
【文献】特開2023-15539(JP,A)
【文献】国際公開第2017/082234(WO,A1)
【文献】特許第7470240(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/70-3/88
E06B 7/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井側の端部に連通する採光部が設けられたドア本体を備え、
上記ドア本体の戸先側及び戸尻側に電気錠及び通電金具を設置する電気錠設置部及び通電金具設置部がそれぞれ設けられ、
上記ドア本体の天井側に上記電気錠及び上記通電金具を互いに電気的に接続する配線コードを収容する配線通路が設けられ、
上記ドア本体の戸尻側が軸支されるドアであって、
上記ドア本体の天井側には、上記採光部において上記配線コードを収容して遮蔽するチャネルが設けられていることを特徴とするドア。
【請求項2】
請求項1に記載されたドアにおいて、
上記採光部には、透光性を有する採光板が設けられていることを特徴とするドア。
【請求項3】
請求項2に記載されたドアにおいて、
上記チャネルは、天井側に開口して上記配線コードを収容する上側収容部と、床側に開口して上記採光板の天井側を収容する下側収容部とを備えていることを特徴とするドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアに関し、特に、電気錠が設置されるドアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスや商業施設等では、セキュリティー性や操作性等を向上させるために、電気錠を備えたドアを設置することが要望されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ドア本体のヒンジ側端部に取り付けられた通電部材と反ヒンジ側端部に取り付けられた電気錠とを配線用コードによって接続する玄関ドアにおける電気錠の配線構造が開示されている。この玄関ドアにおける電気錠の配線構造では、ドア本体のヒンジ側に設けられたコード収容溝、反ヒンジ側に設けられたコード収容溝、及び上部に設けられたコード収容部が互いに連通するように設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-303815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば、室内ドアのようなデザイン性も重視されるドアでは、ドア本体の上端部に連通するように採光部を設け、室内側に光を取り入れる構造が提案されている。しかしながら、このような採光部が設けられたドアでは、電気錠を設置すると、電気錠の配線コードが採光部から見えてしまうので、見映えが悪くなってしまう。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気錠が設置されるドアにおいて、採光部の見映えを向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るドアは、天井側の端部に連通する採光部が設けられたドア本体を備え、上記ドア本体の戸先側及び戸尻側に電気錠及び通電金具を設置する電気錠設置部及び通電金具設置部がそれぞれ設けられ、上記ドア本体の天井側に上記電気錠及び上記通電金具を互いに電気的に接続する配線コードを収容する配線通路が設けられ、上記ドア本体の戸尻側が軸支されるドアであって、上記ドア本体の天井側には、上記採光部において上記配線コードを収容して遮蔽するチャネルが設けられていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、軸支されるドア本体の戸尻側に通電金具を設置する通電金具設置部が設けられ、ドア本体の戸先側に電気錠を設置する電気錠設置部が設けられ、ドア本体の天井側に電気錠及び通電金具を互いに電気的に接続する配線コードを収容する配線通路が設けられているので、電気錠が設置されるドアを構成することができる。ここで、この電気錠が設置されるドアでは、ドア本体の天井側の端部に連通する採光部が設けられているものの、その採光部には、配線コードを収容するチャネルが設けられているので、このチャネルにより配線コードが遮蔽される。これにより、ドア本体の採光部から配線コードが見えなくなるので、電気錠が設置されるドアにおいて、採光部の見映えを向上させることができる。
【0009】
上記採光部には、透光性を有する採光板が設けられていてもよい。
【0010】
上記の構成によれば、採光部には、透光性を有する採光板が設けられているので、採光部では、採光板を介して室内側に光を取り入れることができる。
【0011】
上記チャネルは、天井側に開口して上記配線コードを収容する上側収容部と、床側に開口して上記採光板の天井側を収容する下側収容部とを備えていてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、チャネルは、天井側に開口して配線コードを収容する上側収容部と、床側に開口して採光板の天井側を収容する下側収容部とを備えているので、チャネルという1つの部材により、配線コードを収容して見えないようにすると共に、採光板の天井側の端部を収容して、採光板の天井側の端部の見映えを向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドア本体の天井側の端部に連通する採光部において、配線コードを収容して遮蔽するチャネルが設けられているので、電気錠が設置されるドアにおいて、採光部の見映えを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態に係るドアの正面図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係るドアの上面図である。
図3図2中のIII-III線に沿ったドアを構成する第3横枠及びその枠内に固定されたチャネルの断面図である。
図4図2中のIII-III線に沿ったドアを構成する第4横枠及びその枠内に固定された縁部材の断面図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係るドアを構成する第1枠材及び第2枠材の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
【0016】
《第1の実施形態》
図1図5は、本発明に係るドアの第1の実施形態を示している。ここで、図1及び図2は、本実施形態のドア80の正面図及び上面図である。また、図3は、図2中のIII-III線に沿ったドア80を構成する第3横枠23及びその枠内に固定されたチャネル61の断面図である。また、図4は、図2中のIII-III線に沿ったドア80を構成する第4横枠24及びその枠内に固定された縁部材62の断面図である。また、図5は、ドアを構成する第1枠材Fa及び第2枠材Fbの正面図である。
【0017】
ドア80は、図1及び図2に示すように、天井側の端部及び床側の端部にそれぞれ連通するように採光部Sがスリット状に設けられたドア本体70と、ドア本体70の採光部Sに設けられた採光板60、チャネル61及び縁部材62とを備えている。
【0018】
ドア本体70は、図1及び図2に示すように、矩形枠状に設けられた第1枠材Fa(図5参照)と、第1枠材Faに採光部Sを介して隣り合うように矩形枠状に設けられた第2枠材Fb(図5参照)と、第1枠材Faの一方の表面側に設けられた第1面材51と、第1枠材Faの他方の表面側に設けられた第2面材52と、第2枠材Fbの一方の表面側に設けられた第3面材53と、第2枠材Fbの他方の表面側に設けられた第4面材54とを備えている。ここで、図1に示すように、ドア本体70の戸先側には、電気錠72を設置する電気錠設置部Rが設けられ、その戸尻側には、通電金具71を設置する通電金具設置部Cが設けられている。なお、電気錠72には、図1に示すように、レバーハンドル73及びキーシリンダー74が装着される。
【0019】
第1枠材Faは、図5に示すように、戸先側及び戸尻側にそれぞれ設けられた第1縦枠11及び第2縦枠12と、天井側及び床側にそれぞれ設けられた第1横枠13及び第2横枠14とを備えている。ここで、第1縦枠11、第2縦枠12、第1横枠13、第2横枠14、後述する第3縦枠21、第4縦枠22、第3横枠23、第4横枠24、縦桟16、17、25、26及び27、横桟18、19、28及び29並びにスペーサー30は、例えば、矩形状の横断面を有し、曲げ強度に優れたLVL(laminated veneer lumber)、集成材、合板、PB(Particle Board)、CLT(Cross Laminated Timber)、PSL(Parallel Strand Lumber)、OSB(Oriented Strand Board)、MDF(Medium Density Fiberboard)、無垢材等の木質軸材料により構成されている。また、第1枠材Faの枠内には、図5に示すように、互いに離間するように一対の縦桟16及び17が設けられ、一対の縦桟16及び17の間の隙間が第1配線通路Paになっている。また、第1枠材Faの枠内には、図5に示すように、互いに離間するように一対の横桟18及び19が設けられ、縦桟16、第2縦枠12、並びに横桟18及び19に囲まれた領域が電気錠設置部Rになっている。なお、電気錠設置部Rは、図5に示すように、第1配線通路Paに連通している。また、本実施形態では、一対の縦桟16及び17の間の隙間により構成された第1配線通路Paを例示したが、第1配線通路Paは、一対の縦桟16及び17を互いに接触させて一対の縦桟16及び17の互いに隣り合う側面の少なくとも一方に形成された溝条等により構成されていてもよい。
【0020】
第2縦枠12には、図5に示すように、採光板60の戸先側の端部を収容する溝条Gaが設けられている。
【0021】
第1横枠13には、図2に示すように、採光板60の天井側の端部を収容するチャネル61が嵌め込まれる戸先側第3配線通路Pcaが凹状に設けられている。ここで、戸先側第3配線通路Pcaは、図1及び図2に示すように、その底面の戸先側の端部に連通孔Maが設けられ、第1配線通路Paに連通している。なお、ドア本体70の天井側に設けられた第3配線通路Pcは、図1に示すように、戸先側第3配線通路Pcaと、後述する戸尻側第3配線通路Pcbとを備え、電気錠72及び通電金具71を互いに電気的に接続する配線コードLを収容するように構成されている。また、第3配線通路Pc(チャネル61の後述する上側収容部61a)の内部には、配線コードLを上部から隠蔽する例えば横断面が逆U字状や逆凸状等のカバー部材が着脱可能に設けられていてもよい。そして、カバー部材を用いない場合には、例えば、ビス固定タイプの結束バンドや網状部材等で配線コードLを第3配線通路Pc(後述する上側収容部61a)の内部の側面に固定してもよい。
【0022】
チャネル61は、図1に示すように、ドア本体70の天井側に設けられ、採光部Sにおいて、配線コードLを収容して正面から遮蔽するように構成されている。ここで、チャネル61は、図3に示すように、略H型の横断面を有し、天井側に開口して配線コードLを収容する上側収容部61aと、床側に開口して採光板60の天井側の端部を収容する下側収容部61bとを備えている。なお、チャネル61は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料により構成され、第1横枠13及び第3横枠23の第3配線通路Pc内に、例えば、ビス止め等により固定されている。また、本実施形態では、上側収容部61a及び下側収容部61bを備えた1つの部材からなるチャネル61を例示したが、チャネル61は、例えば、床側に開口して採光板60の天井側の端部を収容する第1チャネル部材と、第1チャネル部材上に重なるように配置され、床側に開口して配線コードLを収容して遮蔽する第2チャネル部材との2つの部材からなるものであってもよい。
【0023】
第2横枠14には、採光板60の床側の端部を収容する縁部材62が嵌め込まれる溝Gc(図4参照)が設けられている。
【0024】
縁部材62は、図1に示すように、ドア本体70の床側に設けられている。ここで、縁部材62は、図4に示すように、略U型の横断面を有し、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属材料により構成され、第2横枠14及び第4横枠24の溝Gc内に、例えば、ビス止め等により固定されている。
【0025】
第1枠材Faを構成する第1縦枠11、第2縦枠12、第1横枠13、第2横枠14、縦桟16及び17、並びに横桟18及び19は、隣り合うもの同士が、例えば、ステープル等により固定されている。
【0026】
第1面材51及び第2面材52は、第1枠材Faの一方の表面側及び他方の表面側にそれぞれ接着され、第1枠材Faの枠内を覆うように設けられている。ここで、第1面材51、第2面材52、第3面材53及び第4面材54は、例えば、MDF、合板、LVL、集成材、PB、CLT、PSL、OSB、無垢材等の木質材料、又は火山性ガラス質複層板やケイ酸カルシウム板等の無機質材料により構成されている。
【0027】
第2枠材Fbは、図5に示すように、戸先側及び戸尻側にそれぞれ設けられた第3縦枠21及び第4縦枠22と、天井側及び床側にそれぞれ設けられた第3横枠23及び第4横枠24とを備えている。ここで、第2枠材Fbの枠内には、図5に示すように、互いに離間するように一対の縦桟26及び27が設けられ、一対の縦桟26及び27の間の隙間が第2配線通路Pbになっている。また、第2枠材Fbの枠内には、図5に示すように、縦桟26及び第4縦枠22の戸先側にスペーサー30及び横桟29を介して、並びに第3縦枠21の戸尻側に横桟28を介して縦桟25が設けられ、第4縦枠22、縦桟25、横桟29及びスペーサー30に囲まれた領域が通電金具設置部Cになっている。なお、通電金具設置部Cは、図5に示すように、第2配線通路Pbに連通している。また、本実施形態では、一対の縦桟26及び27の間の隙間により構成された第2配線通路Pbを例示したが、第2配線通路Pbは、一対の縦桟26及び27を互いに接触させて一対の縦桟26及び27の互いに隣り合う側面の少なくとも一方に形成された溝条等により構成されていてもよい。
【0028】
第3縦枠21には、図5に示すように、採光板60の戸尻側の端部を収容する溝条Gbが設けられている。
【0029】
第3横枠23には、図2に示すように、採光板60の天井側の端部を収容するチャネル61が嵌め込まれる戸尻側第3配線通路Pcbが凹状に設けられている。ここで、戸尻側第3配線通路Pcbは、図1及び図2に示すように、その底面の戸尻側の端部に連通孔Mbが設けられ、第2配線通路Pbに連通している。
【0030】
第4横枠24には、図4に示すように、採光板60の床側の端部を収容する縁部材62が嵌め込まれる溝Gcが設けられている。
【0031】
第2枠材Fbを構成する第3縦枠21、第4縦枠22、第3横枠23、第4横枠24、縦桟25、26及び27、横桟28及び29、並びにスペーサー30は、隣り合うもの同士が、例えば、ステープル等により固定されている。
【0032】
第3面材52及び第4面材53は、第2枠材Fbの一方の表面側及び他方の表面側にそれぞれ接着され、第2枠材Fbの枠内を覆うように設けられている。
【0033】
採光板60は、透光性を有し、透明又は半透明なアクリル樹脂やスチレン樹脂等により構成されている。ここで、採光板60は、第2縦枠12の戸尻側の端部に設けられた溝条Ga、及び第3縦枠21の戸先側の端部21に設けられた溝条Gbに、例えば、ビス止め等により固定されている。
【0034】
上述したドア80は、例えば、オフィスや商業施設等の建築物における屋内の出入口に設けられたドア枠(不図示)にドア本体70の戸尻側が3つの蝶番H(図1参照)を介して回転自在に支持(軸支)されて開き戸を構成するようになっている。また、ドア80は、戸尻側の通電金具71に配線コードLを介して電気的に接続された戸先側の電気錠72により、例えば、カード認証やリモートコントローラの操作等に応じて、電動で施錠及び解錠を可能に構成されている。
【0035】
次に、本実施形態のドア80の配線方法を含む施工方法について一例を挙げて説明する。
【0036】
まず、ドア80の戸尻側から通電金具設置部Cを介して第2配線通路Pbに通電金具71の配線コードLを通し、配線コードLをドア80の天井側から全て引っ張り出した後に、通電金具設置部Cに通電金具71をドア80の戸尻側の側方から取り付ける。
【0037】
続いて、引っ張り出した配線コードLをドア80の戸先側の第1配線通路Paに通し、電気錠設置部Rを介して配線コードLをドア80の戸先側に少し引っ張り出して、配線コードLを電気錠(箱錠)72に接続した後に、電気錠設置部Rに電気錠72をドア80の戸先側の側方から取り付ける。
【0038】
その後、配線コードLの余った部分を第3配線通路Pc内に配置して固定する。
【0039】
最後に、電気錠72にハンドル73及びキーシリンダー74を装着した後に、そのドア80を、例えば、屋内の出入口に設けられたドア枠に3つの蝶番Hを介して取り付ける。
【0040】
以上のようにして、ドア80に電気錠72等を取り付ける施工を行うことができる。なお、本実施形態では、配線コードLの余った部分を第3配線通路Pc内に配置する施工方法を例示したが、配線コードLの余った部分を通電金具設置部C内やチャネル61の上側収容部61a内等に配置してもよい。
【0041】
以上説明したように、本実施形態のドア80によれば、軸支されるドア本体70の戸尻側に通電金具71を設置する通電金具設置部Cが設けられ、ドア本体70の戸先側に電気錠72を設置する電気錠設置部Rが設けられ、ドア本体70の天井側に電気錠72及び通電金具71を互いに電気的に接続する配線コードLを収容する第3配線通路Pcが設けられているので、電気錠72が設置されるドア80を構成することができる。ここで、ドア80では、ドア本体70の天井側の端部に連通する採光部Sが設けられているものの、採光部Sには、配線コードLを収容するチャネル61が設けられているので、チャネル61により配線コードが遮蔽される。これにより、ドア本体70の採光部Sから配線コードLが見えなくなるので、電気錠72が設置されるドア80において、採光部Sの見映えを向上させることができる。
【0042】
また、本実施形態のドア80によれば、採光部Sには、透光性を有する採光板60が設けられているので、採光部Sでは、採光板60を介して室内側に光を取り入れることができる。
【0043】
また、本実施形態のドア80によれば、チャネル61は、天井側に開口して配線コードLを収容する上側収容部61aと、床側に開口して採光板60の天井側を収容する下側収容部61bとを備えているので、チャネル61という1つの部材により、配線コードLを収容して見えないようにすると共に、採光板60の天井側の端部を収容して、採光板60の天井側の端部の見映えを向上させることができる。
【0044】
《第2の実施形態》
上記第1の実施形態では、ドア本体の天井側及び床側の端部に連通する採光部が設けられたドアを例示したが、本発明は、ドア本体の天井側の端部だけに連通する採光部が設けられたドア等にも適用することができる。
【0045】
上記第1の実施形態では、採光部に採光板が設けられたドアを例示したが、本発明は、採光部に採光板が設けられない採光部が空間により構成されたドア等にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上説明したように、本発明は、ドア本体の採光部から電気錠の配線コードを見えないようにすることができるので、極めて有用である。
【符号の説明】
【0047】
C 通電金具設置部
Pc 第3配線通路
R 電気錠設置部
S 採光部
60 採光板
61 チャネル
61a 上側収容部
61b 下側収容部
70 ドア本体
71 通電金具
72 電気錠
80 ドア
【要約】
【課題】電気錠が設置されるドアにおいて、採光部の見映えを向上させる。
【解決手段】天井側の端部に連通する採光部Sが設けられたドア本体70を備え、ドア本体70の戸先側及び戸尻側に電気錠72及び通電金具71を設置する電気錠設置部R及び通電金具設置部Cがそれぞれ設けられ、ドア本体70の天井側に電気錠72及び通電金具71を互いに電気的に接続する配線コードを収容する配線通路Pcが設けられ、ドア本体70の戸尻側が軸支されるドア80であって、ドア本体70の天井側には、採光部Sにおいて配線コードを収容して遮蔽するチャネル61が設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5