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▶ ザルトリウス ステディム バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-25
(54)【発明の名称】少量液体容器
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/26 20060101AFI20250217BHJP
【FI】
C12M1/26
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021559938
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2020060198
(87)【国際公開番号】W WO2020208160
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】102019109493.3
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508053186
【氏名又は名称】ザルトリウス ステディム バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Sartorius Stedim Biotech GmbH
【住所又は居所原語表記】August-Spindler-Str.11, D-37079 Goettingen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】バスティアン ドイベナー
(72)【発明者】
【氏名】マリオ ドイゼ
【審査官】西 賢二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2005/037984(WO,A1)
【文献】特開2016-049313(JP,A)
【文献】特開昭60-261464(JP,A)
【文献】特表2013-523202(JP,A)
【文献】特開2017-127283(JP,A)
【文献】特表2018-520691(JP,A)
【文献】特開2004-018504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00-3/10
C12N 1/00-7/08
G01N 1/00-1/44
A61M 3/00-9/00
A61M 31/00
A61M 39/00-39/28
A61J 1/00-19/06
B01L 1/00-99/00
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体媒体を、バイオプロセス技術的な装置内に供給するための少量液体容器(1)であって、前記少量液体容器(1)は、前記液体媒体のための収容容積(2)を提供しており、
前記少量液体容器(1)は、始端位置と終端位置との間で互いに相対的に可動な、2つの形状安定的な容器部分(6,7)と、前記液体媒体を導出するための排出接続部(8)とを有しており、
前記少量液体容器(1)は、前記収容容積(2)を少なくとも所定の区分で画定する、形状変更可能な画定手段(9)を有していて、前記画定手段は、前記収容容積(2)の容積変化を生じさせる、前記形状安定的な容器部分(6,7)の互いに対する相対運動が前記画定手段(9)の形状変更を伴うように、前記形状安定的な容器部分(6,7)に接続されている、少量液体容器(1)において、
前記終端位置において、一方の前記形状安定的な容器部分(6)は、他方の前記形状安定的な容器部分(7)に、前記始端位置の方向に移動しないように、形状接続的に保持されることを特徴とする、少量液体容器(1)。
【請求項2】
前記画定手段(9)は単独で、前記収容容積(2)を実質的に完全に画定している、または前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの少なくとも一方と共に、前記収容容積(2)を少なくとも実質的に画定している、請求項1記載の少量液体容器(1)。
【請求項3】
前記画定手段(9)は、ベローズ(11)、チューブ(12)、またはダイヤフラムである、請求項1または2記載の少量液体容器(1)。
【請求項4】
前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)の間に配置されている、または配置可能である、請求項1から3までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項5】
前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの少なくとも一方に、かつ/または前記形状安定的な容器部分(6,7)の両方の間に、取外し可能に装着されている、または前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)の少なくとも一方に、堅固に接続されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項6】
前記形状安定的な容器部分(6,7)は互いに直線運動可能である、請求項1から5までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項7】
前記形状安定的な容器部分(6,7)は互いに相対的に旋回可能である、請求項1から6までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項8】
前記終端位置において、一方の前記形状安定的な容器部分(6)は、他方の前記形状安定的な容器部分(7)に、前記始端位置の方向に移動しないように、係止される、請求項1から7までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項9】
前記排出接続部(8)は、前記画定手段(9)にかつ/または前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの一方に形成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項10】
ホース(17a)または小管が前記排出接続部(8)に連結されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項11】
前記収容容積(2)には液体媒体が充填されていて、前記収容容積内の前記液体媒体の量は、50mlまでである、請求項1から10までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項12】
前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの一方または前記形状安定的な容器部分(6,7)の両方は、それぞれ1つの突出部(18)を有しており、前記突出部は、前記収容容積(2)の容積変更を生じさせる、前記形状安定的な容器部分(6,7)の互いに対する相対運動後に、前記終端位置において、前記画定手段(9)の材料によって側方で画定された空間内に突入する、請求項1から11までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)。
【請求項13】
前記バイオプロセス技術的な装置はバイオリアクタである、請求項1記載の少量液体容器(1)。
【請求項14】
前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)の両方と共に、前記収容容積(2)を少なくとも実質的に画定している、請求項2記載の少量液体容器(1)。
【請求項15】
前記画定手段(9)は、蛇腹である、請求項3記載の少量液体容器(1)。
【請求項16】
前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの少なくとも一方に、かつ/または前記形状安定的な容器部分(6,7)の両方の間に、形状接続的に装着されている、または前記画定手段(9)は、前記形状安定的な容器部分(6,7)の少なくとも一方に材料接続的に接続されている、請求項5記載の少量液体容器(1)。
【請求項17】
前記形状安定的な容器部分(6,7)はシリンダ・ピストン装置(13)を形成する、請求項6記載の少量液体容器(1)。
【請求項18】
前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの少なくとも一方は、板状にまたはシェル状に形成されている、請求項7記載の少量液体容器(1)。
【請求項19】
前記画定手段(9)にかつ/または前記形状安定的な容器部分(6,7)に、前記収容容積(2)に前記液体媒体を充填するための充填接続部(16)が設けられている、請求項9記載の少量液体容器(1)。
【請求項20】
前記充填接続部(16)には、ホース(17b)または小管が連結されている、請求項19記載の少量液体容器(1)。
【請求項21】
前記ホース(17a,17b)または小管の、前記少量液体容器(1)とは反対側の端部は、封止されている、請求項10または20記載の少量液体容器(1)。
【請求項22】
包装(4)と、前記包装内に無菌に包装された請求項1から21までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)とを備える包装アッセンブリ(3)。
【請求項23】
液体媒体を、バイオプロセス技術的な装置内に添加するための、無菌に包装された請求項1から21までのいずれか1項記載の少量液体容器(1)または請求項22記載の包装アッセンブリ(3)の使用。
【請求項24】
少なくとも画定手段(9)は、少なくとも部分的に、プラスチック材料から構成されている、請求項23記載の使用。
【請求項25】
前記形状安定的な容器部分(6,7)のうちの少なくとも一方、および/またはホース(17a,17b)または小管は、少なくとも部分的にプラスチック材料から構成されている、請求項24記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の形式の、液体媒体を、バイオプロセス技術的な装置内に、特にバイオリアクタ内に供給するための少量液体容器、請求項13記載の、包装と、包装内に無菌に包装された液体容器とを備える包装アッセンブリ、ならびに請求項14記載の、無菌に包装されたこのような液体容器および/またはこのような包装アッセンブリの使用に関する。
【0002】
バイオプロセス技術的な装置とは、この場合、極めて一般的に、バイオ技術的プロセスを実施することができる、または支援することができる装置を意味している。ここでは単なる例として、バイオリアクタが挙げられており、バイオリアクタ内では、微生物または組織細胞が、予め規定された条件下で培養される。このような装置は、通常、容器を有しており、この容器内では、各バイオ技術的な方法ステップ、例えば発酵もしくは培養を実施することができるように、バイオ技術的プロセスのために設けられた材料、例えば一方では微生物または組織細胞、他方では相応の培地から生じる生物学的な反応媒体が収容される。
【0003】
このようなバイオリアクタの例は、1つには生産用バイオリアクタであって、すなわち、微生物または細胞の製品、特にバイオ医薬品の工業生産のために、例えば数百リットルまたは数千リットルの作業容積を備えた生産規模の比較的大型のバイオリアクタである。このようなバイオリアクタは、生成物として発酵ブロスを形成し、これは通常、いわゆる下流プロセスでさらに処理されて、細胞または培地上澄みから製品を得る。別の例は、研究室用バイオリアクタであって、すなわち、例えば10リットル未満の作業容積を備えた研究室規模の比較的小型のバイオリアクタである。このような研究室用バイオリアクタは、例えばATMP(Advanced Therapy Medical Product、新規治療のための医薬品)の製造に用いられ、かつ/または各使用目的のために十分な数の細胞、特に組織細胞または微生物細胞を生成することができる細胞増殖を実施するために用いられる。このための1つの使用例は、患者から採取され、次いで生体外で増殖されて、次いで患者に再注入されるヒト細胞、例えば、T細胞(Tリンパ球)の増殖である。
【0004】
基本的には生産用バイオリアクタにおいても言えることであるが、研究室用バイオリアクタによるATMPの製造においては特に、例えば生物学的な個々の液体媒体を各バイオリアクタに可能な限り正確かつ精密に添加することが重要である。多くのATMPは、滅菌ろ過することができず、または最終的にろ過することができないので、このような医薬品の製造は、相応のクリーンルームクラスのクリーンルームで無菌式に行われる。すなわち、バイオリアクタへの液体媒体の添加または2つの培養容器および/またはバイオリアクタ間の液体媒体の移送は、基本的に汚染のリスクをもたらすので、このような取扱いステップは、通常、クリーンルームクラスA(GMPガイドラインアネックス1)またはISO5(ISO 14544-1)のクリーンルームで行われる。しかしながら、このようなクリーンルームにおける医薬品の製造には、高い監視要件、手間のかかる着衣手順等に起因して極めてコストがかかる。
【0005】
このような理由から、特にATMPの製造分野では、より低いクリーンルームクラスのクリーンルーム、例えばクリーンルームクラスD(GMPガイドラインアネックス1)またはISO8(ISO 14644-1)のクリーンルームを使用することができる、細胞の培養もしくは増殖のためのクローズドシステムの需要がある。しかしながらこの場合、このようなクローズドシステムに、できるだけ簡単に液体媒体を添加するという課題がある。確かに、様々な少量液体容器が、すなわち、注射器またはバイアルのように、例えば、最大30mlの僅かな収容容積を備えた液体容器が公知ではある。しかしながら、このような液体容器からクローズドシステムへの液体媒体の移送には、しばしば、無菌コネクタ、無菌フィルタ等の多重使用が必要であり、これによりさらに手間とコストが増大する。
【0006】
本発明の根底にある課題は、クローズドシステム内への液体媒体の添加が、エンドユーザにとって簡単になるように、少量液体容器を構成し、改良することである。
【0007】
上記課題は、請求項1の上位概念による、特に生物学的な液体媒体を供給するための少量液体容器において、請求項1の特徴部に記載の特徴により解決される。
【0008】
使用者側で、クリーンルームにおいて、かつ/または無菌コネクタ、無菌フィルタ等を使用して、液体容器を充填する必要なしに、特に生物学的な液体媒体の正確な量を、バイオプロセス技術的な装置内に、特にバイオリアクタ内に、移送することができるようにする少量液体容器を設けるという基本的な考えが重要である。これは、各バイオ技術的プロセス、例えばATMP製造のために、エンドユーザに、予め充填された液体容器を提供するために、添加すべき液体媒体を簡単に、既に製造業者側で充填することができるように、提案による液体容器を構成することにより達成される。この目的のために、提案による液体容器は、互いの相対運動により収容容積から媒体を押し出すことができる2つの形状安定的な容器部分に加えて付加的に、媒体のための収容容積を画定するエレメントを有しており、このエレメントはその形状を、容器部分の相対運動により変化させる。以下で、形状変更可能な画定手段と呼称されるこのエレメントは、好適には柔軟な容器を形成し、この柔軟な容器には、製造業者側で簡単に、正確に必要量の液体媒体を無菌で充填することができ、次いで使用者側で、形状安定的な両容器部分の相対運動により簡単にこの容器を空にすることができる。
【0009】
提案による手段により可能な製造業者側による充填は、まず、この場合、極めて多くの個数を工業条件のもとで自動的に製造することができ、これにより、手動の充填に比べて、汚染のリスクが著しく減じられるという利点を有している。さらに、これにより、正確に規定された量の液体媒体を液体容器に特に精密に充填することができ、この場合、個数が多い場合であっても、常に同じ量を保証することができる。最後に、個数が多いことにより、手動による充填と比較して、充填の手間も相応に減じられる。したがって、各収容容積の充填のみでも既に著しい利点が生じている。
【0010】
しかしながらさらに、液体容器からクローズドシステム内への液体媒体の添加も著しく改善されている。すなわち、上述した通り、一方では、各液体容器は常に、正確に予め規定された量の液体媒体を含んでいることが保証されている。他方では、一連のバイオ技術的プロセスにおいて複数の液体容器が使用される場合、そのすべてが正確に同じ充填量を含んでいることが保証されている。最後に、収容容積が無菌条件下で充填されていて、特に好適には、形状安定的な容器部分も製造業者側で準備されて、エンドユーザに同様に無菌で提供されるので、特に高い無菌レベルも保証されている。したがって、提案による液体容器を、好適には液体媒体が既に正確に充填されているユニットとして、無菌に包装して、エンドユーザに提供することができる。このユニットは、好適には既に充填されて、無菌でユーザに提供されるので、ユーザ側では、液体媒体を液体容器からクローズドシステムへと移送する場合にのみ、無菌の接続を確保すればよい。
【0011】
上記利点とは別に、提案により設けられた形状変更可能な画定手段により、続いて行われる廃棄の手間も僅かである。すなわち、特定の生物学的な媒体は、基本的に、人間および環境に危険をもたらすおそれがある。これを回避するために、この場合、提案による液体容器では、画定手段を簡単に、形状安定的な容器部分から分離して、別個に廃棄する、例えば焼却することができる。生物学的な媒体と接触していない形状安定的な容器部分は、滅菌後またはその他の不活化技術後に、再利用することができる。
【0012】
詳細には、液体容器が、収容容積を少なくとも所定の区分で画定する、形状変更可能な画定手段を有していて、この画定手段は、収容容積の容積変化を生じさせる、形状安定的な容器部分の互いに対する相対運動が画定手段の形状変更を伴うように、形状安定的な容器部分に接続されていることが提案される。この場合、形状変更とは、それぞれ収容容積を画定している、画定手段の少なくとも2つの区分が、2つの形状安定的な容器部分の相対運動に基づき、その位置を互いに対して相対的に変更すること、特に互いに近付くように動かされることを意味する。形状変更の範囲で、その位置を変化させる画定手段の両区分は、互いに近付くように折り畳まれてよく、またはこれらが既に事前に、例えば蛇腹の場合のように、折り目の形態で配置されているならば、形状変更の範囲で、画定手段のこれら区分の間の、媒体が充填されている中間室は縮小されてよい。すなわち、形状変更は、特に、画定手段の材料の弾性変形を伴わない、またはいずれにせよ特筆すべき弾性変形を伴わない。
【0013】
請求項2による特に好適な構成では、画定手段が収容容積を、少なくとも実質的に単独で画定している。この場合、「実質的に」とは、画定手段に開口が、特に排出開口が設けられてよく、この開口は、付加的なエレメント、例えば、ホースまたは小管のような延長部によって、液体媒体の供給時点まで閉鎖することができ、これにより、この場合、付加的なエレメントも、収容容積を画定する一部を形成していることを意味している。しかしながら、基本的には、画定手段が収容容積を完全に画定していて、いずれにせよ最初は、開口を有しておらず、液体媒体の供給の過程で初めて、例えば、目標破断個所に、排出開口が形成されることも考えられる。
【0014】
請求項3は、特に、画定手段が収容容積を、少なくとも実質的に単独で画定している場合の、画定手段の特に好適な構成を規定している。
【0015】
請求項4および請求項5には、形状安定的な容器部分に対して相対的な画定手段の配置の特に好適な可能性が記載されている。
【0016】
請求項6から請求項8は、形状安定的な容器部分の協働および構成の特に好適な可能性に関する。
【0017】
請求項9および請求項10では、液体媒体の供給および場合によっては充填を可能にする、液体容器の特に好適な構成が規定されている。すなわち、画定手段および/または形状安定的な容器部分は、排出接続部および場合によっては充填接続部も形成することができる。
【0018】
請求項11における特に好適な構成によれば、提案による液体容器の収容容積には、既に液体媒体が、特に製造業者側で充填されている。
【0019】
請求項12は、形状安定的な容器部分の終端位置において、画定手段の材料によって側方で画定される空間内に突入する、一方または両方の形状安定的な容器部分における突出部を規定している。デッドスペースとも呼ばれるこの空間は、画定手段の材料が、例えば、蛇腹の折り畳まれた層が、終端位置で、所定の容積を占めており、完全に平坦には圧縮され得ないので、必然的に終端位置で残るものである。この残っている空間内に残留する液体媒体をできるだけ僅かにするために、収容容積の容積変更を生じさせる、形状安定的な容器部分の互いに対する相対運動の間に、突出部は、残っている空間内に侵入し、その中に存在している液体媒体を少なくとも大部分、実質的に完全に押しのける。
【0020】
独立的な意味を持つ請求項13による教示によれば、包装と、この包装内に無菌に包装された、提案による液体容器とを備えた包装アッセンブリが、それ自体、特許請求される。提案による包装アッセンブリが、提案による液体容器を有しているという事実を考えると、第1の教示に関する液体容器についてのすべての説明が参照されてよい。
【0021】
同様に独立的な意味を持つ、請求項14によるさらなる教示によれば、特に生物学的な液体媒体を、バイオプロセス技術的な装置内に、特にバイオリアクタ内に添加するための、無菌に包装された提案による液体容器および/または提案による包装アッセンブリの使用が、特許請求される。提案による使用が、提案による液体容器および/または提案による包装アッセンブリの使用に関係するという事実を考えると、第1および第2の教示に関する液体容器および包装アッセンブリについてのすべての説明が参照されてよい。
【0022】
提案による包装アッセンブリおよび提案による使用によれば、液体容器をエンドユーザに既に無菌の状態で提供することにより、提案による液体容器によって、液体媒体を特に簡単に、特筆すべき汚染のリスクなく、クローズドシステムに、特にバイオリアクタに供給することができることがわかる。特に好適には、提案による液体容器は、既に述べたように、この状態で既に充填もされている。
【0023】
請求項15による特に好適な構成では、提案による液体容器の個々のまたはすべての構成要素は、好適にはシングルユース構成要素として形成されており、これらの構成要素は好適にはプラスチック材料から形成されている。
【0024】
次に本発明を、単なる実施例を示す図面につき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】提案による少量液体容器を、a)使用中、b)使用前、およびc)使用後の状態で示す斜視図である。
図2】無菌に包装された、提案による図1の液体容器を示す側面図である。
図3】提案による図1の液体容器を示すa)斜視図およびb)分解図であり、c)はb)の変化態様を示す図である。
図4】提案による図1の液体容器を、a)使用前、およびb)使用後の状態で示す断面図である。
図5】第2の実施例の提案による液体容器を、a)使用前の状態で示す斜視図、b)使用前の状態で示す側面図、およびc)使用後の状態で示す側面図である。
図6】第3の実施例の提案による液体容器を、a)使用前の状態で示す斜視図、b)使用前の状態で示す側面図、およびc)使用後の状態で示す側面図である。
【0026】
図1図6において様々な実施例で示された、提案による少量液体容器1は、製造業者側によって予め充填された、この場合、生物学的な液体媒体を、バイオプロセス技術的な装置内に、特に、クローズドシステムを形成する、またはクローズドシステム内に組み込まれているバイオリアクタ内に供給するために用いられる。ここでは、見易さのために図示されていないバイオリアクタは、例えば、研究室用バイオリアクタとして構成されており、すなわち、生産用バイオリアクタとは異なり、最大10リットルの比較的小さな作業容積(使用可能な最大充填容積)を有するバイオリアクタとして構成されている。このようなバイオリアクタは、この場合、好適には、新規治療のための医薬品(ATMP)の製造に役立つバイオ技術的なプロセスの実施のために用いられる。例えば、バイオ技術的なプロセスは、T細胞のための細胞増殖プロセスであってもよい。いずれにせよ、バイオリアクタ内には、特に、組織細胞または微生物細胞ならびに培地を有する生物学的な反応媒体が設けられている。この場合、液体媒体を、クローズドシステムに、無菌かつ正確な投与量で添加する必要がある。
【0027】
この目的のために特に、提案による液体容器1が設けられている。この容器は、液体媒体のための収容容積2を提供する。この場合、液体媒体は、製造業者によって既に、予め規定された量で、無菌条件下で収容容積2内に充填されており、この場合、その他の部分でも無菌の液体容器1は、続いて無菌に包装されている。このように無菌に包装されて、予め充填された状態で、提案による液体容器1は、次いで、エンドユーザに提供される。図2には、この例として、包装4と、この包装内に無菌で包装された提案による液体容器1とを備えた包装アッセンブリ3が示されている。液体容器1は、図2に示されたように、既に完全に予め組み立てられており、この場合、好適には、シングルユースユニット5として構成されていて、すなわち、全体の構成要素がシングルユース構成要素(使い捨て構成要素)であるユニット5として構成されている。シングルユースユニット5を相応に交換する場合には、相互汚染のリスクが著しく減じられる。
【0028】
提案による液体容器1はさらに、特に図3図6に示したように、始端位置と終端位置との間で互いに相対的に可動な、2つの形状安定的な容器部分6,7と、液体媒体を導出するための排出接続部8とを有している。始端位置は、とりわけ図4のa)、図5のb)、および図6のb)に示したように、収容容積2が最大のサイズを有している位置を、もしくは収容容積2に、バイオプロセス技術的な装置への供給のために予め規定された充填量の液体媒体が充填されている位置を意味している。終端位置は、とりわけ図4のb)、図5のc)、および図6のc)に示したように、相応に、収容容積2が最小のサイズを有している位置を、もしくは収容容積2から、予め規定された量の液体媒体が導出された位置を意味している。
【0029】
ここで重要であるのは、提案による液体容器1が、収容容積2を少なくとも所定の区分で画定する、形状変更可能な画定手段9を有していて、この画定手段は、収容容積2の容積変化を生じさせる、形状安定的な容器部分6,7の互いに対する相対運動が、画定手段9の形状変更を伴うように、形状安定的な容器部分6,7に接続されているということである。
【0030】
すなわち、画定手段9は、それぞれ図4のa)およびb)、図5のb)およびc)、または図6のb)およびc)にまとめて示されているように、容器部分6が容器部分7に対して相対的に、この場合は手動で力を加えることにより、移動させられることによってその形状を変化させられ、これにより、この場合、好適には、容器部分6は容器部分7の方向に動かされる。これに伴う画定手段9の形状変更の直接的な結果として、収容容積2のサイズの変化が、すなわち、この場合、収容容積2のサイズの減少が生じる。これにより、収容容積2から、したがって提案された液体容器1から液体媒体が排出接続部8を介して導出される。提案による液体容器1は、既に、製造業者側で予め規定された量の液体媒体が充填されていて、無菌に包装されているので、バイオプロセス技術的な装置、この場合、バイオリアクタへの液体媒体の添加は、極めて精密である。さらに、エンドユーザ自身が少量液体容器1を現場で充填する必要はないので、液体媒体の汚染のリスクは著しく減じられる。液体容器1からクローズドシステムに液体媒体を移す場合にのみ、なお、エンドユーザは、無菌接続を確保する必要がある。このような無菌接続は、例えば、液体容器1を、もしくはさらに詳しく後述する容器側のホースを、バイオプロセス技術的な装置にもしくは装置側のホースに無菌に流体密に連結する無菌コネクタを介して製作することができる。代替的には、最初に密封されているこのような容器側のホースを、相応に同様に最初は密封されている、装置側もしくはリアクタ側のホースに、無菌の溶接工程で液密に連結することができる。
【0031】
この場合、好適には、画定手段9が収容容積2を、少なくとも実質的には単独で画定している。排出接続部8を介して液体容器1および/または画定手段9に連結されている、さらに詳しく後述する延長部10だけは、この場合、収容容積2の画定部の部分でもある。すなわち、収容容積2は、この場合、好適には、画定手段9の内側および延長部10の内側に延在している。しかしなら基本的には、ここに図示されていない代替的な構成では、収容容積2が、一方または両方の容器部分6,7と共に画定手段9によって少なくともほぼ完全に画定されることも考えられる。しかしながら画定手段9が完全にまたはいずれにせよ実質的に完全に収容容積2を形成するならば、これにより、画定手段9を、形状安定的な容器部分6,7とは独立的に充填し、廃棄することができるので、好適である。容器部分6,7はこのようにして、画定手段9の充填後に、画定手段と共にガイドされてよく、この場合、画定手段9は、好適には容器部分6,7の間に配置される。液体媒体の供給後は、画定手段9を必要に応じて容器部分6,7から分離することができ、画定手段9を廃棄した後は、容器部分6,7を再利用することができる。
【0032】
図1図4の実施例では、画定手段9は、ベローズ11であって、この場合、好適には蛇腹である。容器部分6,7間の上述した相対運動により、ベローズ11もしくは蛇腹は、この場合、排出接続部8の方向で圧縮されて、特にアコーディオンの原理で圧縮されて、これにより液体媒体は、排出接続部8を介して流出する。
【0033】
図3のc)に概略的に示したように、液体容器1の好適な構成では、この場合、上側の形状安定的な容器部分6に、突出部18が設けられていてよく、この突出部は、容器部分6,7の終端位置で、画定手段9の、この場合、蛇腹の折り目の材料によって、側方で画定される空間内に突入する。この場合、「側方で」とは、容器部分が互いに相対的に移動する方向に対して横方向の方向を意味している。突出部18は、出発位置で、形状変更可能な画定手段9および/または収容容積2に面した突出部18であって、特に容器部分6に材料接続的に結合されているか、またはこの容器部分と一体に形成されている。すなわち、収容容積2の容積変更を生じさせる、容器部分6,7の互いに対する相対運動の間に、突出部18は、残っている空間(デッドスペース)内に侵入し、その中に存在している液体媒体を少なくとも大部分、実質的に完全に押しのける。
【0034】
図5の実施例でも、液体媒体を導出するために容器部分6,7を介して圧縮されるベローズ11が、画定手段9として設けられている。しかしながら、この場合、容器部分6,7の間の上述した相対運動により、ベローズ11は、排出接続部8に向かってではなく、排出接続部8を中心とする方向で圧縮される。したがって、ベローズ11は、この場合、形状安定的な容器部分6,7と共に、ふいごの原理で構成されており、すなわち、ベローズ11は、始端位置では、排出接続部8とは反対側で、排出接続部8に面した側よりも厚くなっていて、終端位置では、両側はほぼ同じ厚さである。しかしながら、基本的には、図5の実施例では特に、画定手段9として、容器部分6,7を互いに密に接続する単に1つのダイヤフラムを設けることも考えられる。
【0035】
図5のb)に概略的に示したように、この場合も、液体容器1の好適な構成では、少なくとも1つの形状安定的な容器部分6,7に、この場合は、上側の形状安定的な容器部分6と、下側の形状安定的な容器部分7との両方に、突出部18が設けられていてよく、この突出部は、容器部分6,7の終端位置で、画定手段9の、この場合、ふいごの折り目の材料によって、側方で画定されている空間内に突入する。この場合も、「側方で」とは、容器部分が互いに相対的に移動する方向に対して横方向の方向を意味している。この場合、上記の空間は、画定手段9の材料の、この場合、ふいごの折り目の側でのみ、側方で画定される。突出部18は、同様にそれぞれ、出発位置で、形状変更可能な画定手段9および/または収容容積2に面した突出部18であって、特に各容器部分6,7に材料接続的に結合されているか、またはこれらの容器部分と一体に形成されている。すなわち、この場合、収容容積2の容積変更を生じさせる、容器部分6,7の互いに対する相対運動の間に、両突出部18は、残っている空間(デッドスペース)内に侵入し、その中に存在している液体媒体を少なくとも大部分、実質的に完全に押しのける。この場合、例えば容器部分6のみに設けられている1つだけの突出部18が設けられていてもよいことに注意されたい。
【0036】
図6の実施例では、画定手段9は、液体媒体を導出するために容器部分6,7の互いに対して相対的な運動によりに絞り出されるチューブ12である。この場合も、ベローズ11は、容器部分6,7の間の上述した相対運動により、排出接続部8に向かってではなく、排出接続部8を中心とする方向で圧縮される。
【0037】
この場合、必須ではないが、基本的には、この場合も、液体容器1の好適な構成では、少なくとも1つの形状安定的な容器部分6,7に、突出部(図示せず)が設けられていてよく、この突出部は、容器部分6,7の終端位置で、画定手段9の材料によって側方で画定されている空間内に突入する。
【0038】
画定手段9、すなわちこの場合、好適にはベローズ11またはチューブ12は、この実施例ではそれぞれ取外し可能に、特に形状接続的に、形状安定的な容器部分6,7の少なくとも一方に、かつ/または両形状安定的な容器部分6,7の間に装着されている。これにより、収容容積2もしくは画定手段9の分離された充填およびその後のそれらの廃棄が容易になる。しかしながら基本的には、代替的な、ここには図示されていない構成において、画定手段9を堅固に、すなわち破壊せずにはもはや取外し不可能であるように、特に材料接続的に、容器部分6,7の少なくとも一方に、好適には両容器部分6,7に接続することも考えられる。
【0039】
図4に示したような第1の実施例では、形状安定的な両容器部分6,7は、互いに直線的に移動可能である。これらの容器部分は、この場合、好適には、シリンダ・ピストン装置13を形成し、この場合、図4の上側の容器部分6はピストン13aを、下側の容器部分7はシリンダ13bを形成し、このシリンダ内でピストン13aが直線運動可能である。これに対して、図5および図6の実施例では、形状安定的な容器部分6,7は、互いに相対的に旋回可能である。図5の実施例では、形状安定的な容器部分6,7の少なくとも一方が、もしくはこの場合、好適には両方が板状に形成されている。「板状」とは、これら容器部分が、その延在全体にわたって、実質的に同じ厚さを有していて、実質的に1つの平面に沿って延在していることを意味する。図6の実施例では、形状安定的な容器部分6,7の少なくとも一方が、シェル状に形成されている。この場合、「シェル状」とは、各容器部分6,7が、図6の場合にチューブ12である画定手段9を内部に装着することができる収容スペースを画定していることを意味している。基本的には、図5および図6による実施例の場合のような、提案による液体容器1では、好適には、いずれにせよ、容器部分6,7の少なくとも一方の、好適には両容器部分6,7の、画定手段9および/または収容容積2に面した側が、画定手段9に当接するために最適な当接面を形成するために実質的に平坦であると好適である。
【0040】
提案による液体容器1では、図4のb)、図5のc)、および図6のc)に示したような終端位置において、形状安定的な容器部分6が、他方の形状安定的な容器部分7に、始端位置の方向で形状接続的に保持されるならばさらに好適である。単なる例であるが、この目的で、ロック部材が挙げられ、このロック部材は、この場合、図1による実施例についてのみ示されているが、他の実施例でも設けることができる。
【0041】
この場合、好適には、図4のb)に示したように、容器部分のうちの一方が、この場合、下側の容器部分7が、1つ以上の係止突起14aを有していて、それぞれ他方の容器部分が、この場合、上側の容器部分6が、これと係止するように協働する対応部材14bを有している。次いで、形状安定的な容器部分6,7が、始端位置(図4のa))から終端位置(図4のb))へと動かされると、対応部材14bは、各係止突起14aに沿って通過するようにガイドされ、これにより終端位置で係止結合部14が形成される。このような係止結合部14には、液体媒体の供給後、場合によっては生じる、特に画定手段9の弾性的な戻り変形に基づき媒体が、収容容積2内に吸い戻されるおそれがないという利点がある。
【0042】
図4にはさらに、固定部材15が、この場合、軸方向の固定部材15が示されており、これは、容器部分6,7が始端位置で互いに分離され得ることを阻止している。このために、この場合も同様に、別の対応部材15aと形状接続的に協働する係止突起14aが機能する。
【0043】
図3にさらに示したように、ここに図示した第1の実施例では、排出接続部8は、画定手段9に、この場合、ベローズ11に形成されている。この場合、好適には、付加的に、画定手段9もしくはベローズ11には、特に製造業者側による収容容積2への液体媒体の充填のための充填接続部16も設けられている。図5および図6における実施例でも、排出接続部8は画定手段9に形成されている。しかしながら、この場合は、付加的な充填接続部は設けられていない。付加的にまたは代替的に、排出接続部8を、形状安定的な容器部分6,7の一方に設けることもできる。
【0044】
各排出接続部8には、第1の実施例では、充填接続部16にも、この場合、好適には、上述した延長部10を形成するホース17a,17bまたは小管が連結されている。この場合、ホース17a,17bもしくは小管を介して、液体媒体を収容容積2から導出することができる、もしくは収容容積内に、製造業者側で導入することができる。ホース17a,17bまたは小管の、それぞれ液体容器1とは反対側の端部は、この場合、好適には、製造業者側で封止されていて、特に溶接されている。液体媒体の供給のために、この封止は、例えば、上述した無菌の溶接工程の範囲で、事前に除去されて、各ホース17a,17bは、別の、好適には装置側のもしくはリアクタ側のホース(図示せず)に、流体技術的に接続される。
【0045】
さらなる好適な実施形態では、ホース17a,17bは、既に製造業者側で、無菌コネクタの連結装置に接続されていて、この無菌コネクタは、装置側のもしくはリアクタ側のホースに接続されている対応する連結装置に、無菌で流体技術的に連結することができる。
【0046】
収容容積2は、この場合、好適には、始端位置で、収容容積2内の液体媒体量が、この場合、好適には、50mlまでの、好適には40mlまでの、さらに好適には30mlまでの最大充填量であるようなサイズである。
【0047】
独立的な意味を持つさらなる教示によれば、図2に例として示されている包装アッセンブリ3は、包装4と、この包装内に無菌に包装された、提案による液体容器1とを備えていて、それ自体、特許請求される。上述したように、この場合、包装アッセンブリ3が、既に充填された状態の液体容器1を保持していると、好適である。これについては、提案による液体容器1に関するすべての説明が参照されてよい。
【0048】
この場合、好適には、包装4には、容器部分6,7と、画定手段9、特にベローズ11と、それぞれホース17a,17bまたは小管の形態の延長部10とが包装されている。ここには図示されていない代替的な実施形態では、提案による包装アッセンブリ3は、包装4において無菌に包装されて、専ら、好適には予め充填された、場合によっては延長部10もしくは各ホース17a,17bまたは小管を備えた、画定手段9のみを有していることも考えられる。形状安定的な容器部分6,7は、この場合、別個の包装内で無菌に包装されて、またはエンドユーザによって、準備されてもよい。
【0049】
同様に独立的な意味を持つさらなる教示によれば、液体媒体をバイオプロセス技術的な装置内に、特にバイオリアクタ内に添加するための、無菌に包装された提案による液体容器1および/または提案による包装アッセンブリ3の使用は、それ自体、特許請求される。特許請求される使用に関しても、提案による液体容器1および提案による包装アッセンブリ3についてのすべての説明が参照されてよい。
【0050】
液体容器1を包装4から取り出した後、液体容器は、この場合、延長部10もしくは各ホース17a,17bまたは小管を介して、各バイオプロセス技術的な装置に接続される。
【0051】
特に好適な構成では、少なくとも画定手段9は、好適には少なくとも1つの形状安定的な容器部分6,7も、特に両方の形状安定的な容器部分6,7も、および/またはホース17a,17bまたは小管も、それぞれシングルユース構成要素である。各構成要素、すなわち、画定手段9、各形状安定的な容器部分6,7、および/または各ホース17a,17bもしくは各小管は、少なくとも部分的に、好適には少なくともほぼ、プラスチック材料から構成されている。画定手段9は、好適にはプラスチックフィルムから形成される。個々の構成要素のためのプラスチック材料としては、特に、シリコン材料および/またポリマ材料が適している。その例は、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PSU(ポリスルホン)、PESU(ポリエーテルスルホン)、PC(ポリカーボネート)である。
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図2
図3
図4a)】
図4b)】
図5a)】
図5b)】
図5c)】
図6a)】
図6b)】
図6c)】