IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カリック セラピューティクス リミテッドの特許一覧

特許76352374-[[(7-アミノピラゾロ[1,5-A]ピリミジン-5-イル)アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール化合物及びそれらの治療的使用
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-25
(54)【発明の名称】4-[[(7-アミノピラゾロ[1,5-A]ピリミジン-5-イル)アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール化合物及びそれらの治療的使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 519/00 20060101AFI20250217BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/4196 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/5685 20060101ALI20250217BHJP
   A61P 15/14 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/565 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/138 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/167 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/4166 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/4174 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/275 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/64 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/282 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/7068 20060101ALI20250217BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20250217BHJP
【FI】
C07D519/00 311
C07D519/00 CSP
A61P43/00 111
A61P43/00 105
A61P35/00
A61P31/12
A61P25/16
A61P25/28
A61P9/10
A61P13/12
A61P9/00
A61P37/02
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P17/06
A61P21/04
A61P21/02
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K31/4196
A61K31/5685
A61P15/14
A61K31/565
A61K31/138
A61K31/167
A61K31/4166
A61K31/4174
A61K31/4439
A61K31/275
A61K39/395 N
A61K39/395 T
A61K31/517
A61K31/64
A61K31/282
A61K31/7068
C07D519/00 301
A61K31/519
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022536538
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-10
(86)【国際出願番号】 EP2020086419
(87)【国際公開番号】W WO2021122745
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】1918541.2
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】520095050
【氏名又は名称】カリック セラピューティクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アインスカウ,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】バール,アシュワニ
(72)【発明者】
【氏名】須納瀬 美裕
(72)【発明者】
【氏名】クレピン,ダミエン フランシス フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】チョハン,カマルディープ カウル
(72)【発明者】
【氏名】スティーブンソン,ブレット
(72)【発明者】
【氏名】シールズ,ジェイソン ジョン
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-506250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物:
【化1】
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物
(式中、
-R7 は、2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルでり、場合により、炭素上で、1個以上の基-RSCにより置換されており;
各-RSCは、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR TT
-CF 3 -CHF2、-OCF3又は-OCHF 2
であり、
各-RTTは、独立して、-R TT1 又は-R TT2 あり;
各-RTT1は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルであり;
各-RTT2は、飽和C3-6シクロアルキルであり;
-L 7 -は-CH 2 -であり;
-R3は、飽和C 3-7 シクロアルキルである)
【請求項2】
各-R TT1 が、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-sBu、-iBu、又は-tBuである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
各-R TT1 が、存在する場合、-Meである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
各-R TT2 が、存在する場合、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
各-R TT2 が、存在する場合、シクロプロピルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R 3 が、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R 3 が、独立して、シクロプロピル又はシクロブチルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R 3 が、シクロプロピルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
以下の式の化合物:
【化2】
並びにその薬学的に許容される塩、水和物及び溶媒和物から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体若しくは希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体若しくは希釈剤とを混合するステップを含む、医薬組成物の調製方法。
【請求項12】
In vitroで、細胞におけるサイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)機能を阻害する方法であって、前記細胞と、有効量の請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物とを接触させることを含む、前記方法。
【請求項13】
In vitroで、細胞増殖を阻害するか、細胞周期の進行を阻害するか、アポトーシスを促進するか、又はこれらのうちの1つ以上の組み合わせを行う方法であって、細胞と、有効量の請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物とを接触させることを含む、前記方法。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、療法による人体又は動物体の治療方法における使用のための組成物。
【請求項15】
請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、障害の治療方法における使用のための組成物であって、
前記障害が、増殖性障害;がん;ウイルス感染症;神経変性障害;虚血;腎疾患;心血管障害;自己免疫障害;又は細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害である、前記組成物。
【請求項16】
前記障害ががんである、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記治療が、
アロマターゼ阻害剤、
抗エストロゲン剤、
抗アンドロゲン剤、
Her2遮断薬、
さらなる細胞傷害性化学療法剤、
免疫系を刺激する薬剤、
チェックポイント阻害剤、又は
DNA修復阻害剤
であるさらなる活性薬剤による治療をさらに含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記アロマターゼ阻害剤が、エキセメスタン、レトロゾール、又はアナストロゾールであり、
前記抗エストロゲン剤が、フェソロデックス、タモキシフェン、又はヒドロキシタモキシフェンであり、
前記抗アンドロゲン剤が、フルタミド、エンザルタミド、アパルタミド、ビカルタミド、又はニルタミドであり、
前記Her2遮断薬が、ハーセプチン、ペルツズマブ又はラパチニブであり、
前記細胞傷害性化学療法剤が、パクリタキセル、ドセタキセル、シクロホスファミド、カルボプラチン、カペシタビン、ゲムシタビン、ドキソルビシン、エピルビシン、又は5-フルオロウラシルである、請求項17に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2019年12月16日に出願された英国(GB)特許出願番号第1918541.2号に関連しており、該出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は一般的に、治療用化合物の分野に関する。より具体的には、本発明は、とりわけ、サイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)、特にCDK12及び/又はCDK13を阻害し、且つ、例えばCDK7と比較してCDK12及び/又はCDK13に対して選択的な、特定のH-APPAMP化合物(本明細書中「H-APPAMP化合物」と呼ばれる)に関する。CDK12及び/又はCDK13を選択的に阻害することに加えて、上記化合物はまた、選択的サイクリンK分解剤としても作用し、これによりCDK12及び/又はCDK13の活性化に必要とされる、鍵となるシグナル伝達機構を除去し、これがさらなる細胞効力及び選択性を与える。本発明はまた、このような化合物を含む医薬組成物、並びにこのような化合物及び組成物の、in vitro及びin vivoの両方における、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13を阻害するための;及び以下に挙げられる障害:CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13に関連する障害;CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の不適切な活性により生じる障害;CDK変異、とりわけCDK12及び/又はCDK13変異に関連する障害;CDK過剰発現、とりわけCDK12及び/又はCDK13過剰発現に関連する障害;CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の上流経路活性化に関連する障害;CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の阻害により寛解する障害;増殖性障害;がん;ウイルス感染症(例えば、HIV);神経変性障害(例えばアルツハイマー病、及びパーキンソン病);虚血;腎疾患;心血管障害(例えばアテローム性動脈硬化症);自己免疫障害(例えば、関節リウマチ)及び細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害(例えば、筋ジストロフィー)を治療するための使用にも関する。場合により、上記治療は、例えばアロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、Her2遮断薬、細胞傷害性化学療法剤、免疫系を刺激する薬剤、チェックポイント阻害剤、DNA修復阻害剤等であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む。
【背景技術】
【0003】
本発明及び本発明が関連する技術水準をさらに十分に記載し、開示するために、本明細書においては多数の刊行物が引用されている。これらの参考文献のそれぞれは、あたかも各個別の参考文献が参照によって具体的に且つ個別に援用されるように示されているかのように、本明細書中で参照によりその全体が本開示に援用される。
【0004】
本明細書とこれに続く特許請求の範囲を通して、文脈が別段の意を必要としない限り、「含む(comprise)」という語、及び「comprises」及び「compring」などのその変化形は、記載されている整数若しくはステップ、又は整数若しくはステップの群を含むことを含意しているが、任意の他の整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群を排除するものではないことが理解されよう。
【0005】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、文脈が明らかに別段に指示しない限り、単数形「a」「an」及び「the」は複数指示物を含むことに留意しなければならない。したがって、例えば「医薬担体」という言及は、2種以上のこのような担体の混合物などを含む。
【0006】
本明細書中、範囲は、多くの場合「およそ(約)」の1つの特定値から及び/又は「およそ(約)」の別の特定値までとして表される。このような範囲が表される場合、別の実施形態は、その1つの特定値から、及び/又は他方の特定値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用により値が近似値として表される場合、その特定値が別の実施形態を形成することが理解されよう。
【0007】
本開示は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。その情報は、本明細書において提供される情報のいずれかが、先行技術であるということ若しくはここで請求される発明に関連があるということを承認するものではなく、又は、具体的に若しくは暗黙的に参照されている任意の刊行物が先行技術であることを承認するものではない。
【0008】
サイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)
サイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)は、21個のセリン/スレオニンプロテインキナーゼのファミリーの触媒サブユニットであり(例えば、Malumbres et al., 2009を参照)、それらのうちのいくつかは、成長段階を通じた細胞の進行、DNA複製及び有糸分裂を制御する(例えば、Pines, 1995;Morgan, 1995を参照)。細胞周期の異なる段階を通しての適切な進行と、細胞周期の次の段階への移行には、特定のCDKの活性化が必要とされる。
【0009】
サイクリン依存性キナーゼ12(CDK12)及びそのオルソログ13(CDK13)は、転写過程及び転写後過程を制御し、これにより複数の細胞機能を調節するセリン/スレオニンプロテインキナーゼのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)ファミリーに属する。研究により、CDK12及びCDK13は、サイクリンKと複合体化してRNAポリメラーゼIIをリン酸化することにより遺伝子転写を媒介する転写CDKとして特徴づけられている(例えば、Li et al., 2016;Greifenberg et al., 2016を参照)。CDK12/サイクリンK複合体及びCDK13/サイクリンK複合体はSer2でRNA Pol IIをリン酸化し(Ser2p-RNA Pol II)、これは転写開始から伸長への移行において重要なステップであると考えられている。さらに、CDK12は、サイクリンL1及びL2と複合体を形成し、mRNA転写産物の代替的スプライシングを制御することができる(例えば、Chen et al., 2016を参照)。CDK12は、DNA損傷、ストレス、及びヒートショックに対する応答に関与する遺伝子の発現を特異的にアップレギュレートすることが示されている(例えば、Blazek et al., 2011;Lord et al., 2016を参照)。CDK13は、CDK12とは異なる遺伝子のセットを制御し、CDK3活性は、主に、例えばチロシンキナーゼキナーゼシグナル伝達などの成長シグナル伝達経路に関与する(Greifenberg et al., 2016)。また研究により、CDK12は、mRNAスプライシング、3'末端プロセシング、複製前複合体構築、及びゲノム安定性の制御にも関連付けられている。CDK12におけるゲノム変化は、食道がん、胃がん、乳がん、子宮内膜がん、子宮がん、卵巣がん、膀胱がん、結腸直腸がん、及び膵臓がんにおいて検出されている(例えば、Gyl et al., 2018を参照)。多くの研究が、CDK12阻害を、腫瘍増殖を阻害するための有効な戦略として挙げており、合成致死性相互作用が、がんの生存及び進行に関連する多くの経路と共に記載されている(例えば、Johnson et al., 2016;Choi et al., 2019を参照)。
【0010】
サイクリンK分解は、全てではないがいくつかのCDK12の阻害剤の特性である(例えば、Slabicki et al., 2020を参照)。阻害剤が分解剤活性と結びつくと、CDK12は、CUL4-DDB1ユビキチンリガーゼ複合体のサロゲート基質受容体として作用し、CRL4によるユビキチン化のためにサイクリンKを提示し、プロテアソーム分解をもたらす。CDK12とDDB1の間の相互作用は、部分的には、上記阻害剤のDDB1との相互作用により駆動される。したがって、同時にキナーゼ活性部位を占有し且つDDB1の疎水性ポケットを満たすCDK12阻害剤のみが、サイクリンK分解を促進することができる。例えば、汎CDK阻害剤CR8はこの機構によりサイクリンK分解を引き起こすことが見出されたが、他方、CDK12選択的共有結合阻害剤THZ-531は、サイクリンK分解を引き起こさなかった。
【0011】
サイクリンK分解は、細胞におけるCDK12及び/又は13の直接阻害を補完することができる。これは、多くの理由により有利である。第1に、分解は、細胞傷害アッセイにおける分子効力の増加により示されるとおり、キナーゼ阻害単独を上回る増強された効力をもたらし得る。増強された細胞効力は、オフターゲット相互作用の低下並びに上記阻害剤とCDK12及び/又はCDK13以外のキナーゼとの間の作用の低下につながり得る。第2に、サイクリンKは、CDK12及びCDK13の両方の必須のパートナーであり、これらの活性に必要とされる。したがって、サイクリンK分解剤は、当該化合物がCDK12とCDK13との間で差次的選択性を示すとしても、両キナーゼの活性障害を引き起こすであろう。最後に、サイクリンKは、12時間を超える細胞内半減期を有することが示されている(例えば、Lei et al., 2018を参照)。このため、分解剤は、化合物に対する曝露期間を超え得る細胞及び腫瘍における効果を有し得る。
【0012】
公知化合物
Bondke et al., 2015は、CDK阻害剤としての特定のピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジアミン化合物について記載しており、例えば、以下の化合物(当該文献中PPDA-001と呼ばれる):
【0013】
【化1】
などが挙げられる。
【0014】
Hazel et al., 2017は、CDK7の阻害剤、例えば、ICEC0942(以下に示される)
【0015】
【化2】
などの選択性の研究について記載している。Patel et al., 2018は、がんの治療におけるCDK7阻害剤ICEC0942の研究について記載している。
【0016】
Johannes et al., 2018は、それを使用して、あるクラスの選択的CDK12阻害剤、例えば、以下に示される、当該文献中で「化合物7」と名付けられたリード化合物:
【0017】
【化3】
などを同定する研究について記載している。
【0018】
Bahl et al., 2019は、CDK阻害剤としての4つの特定のピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジアミン化合物について記載しており、例えば、以下の化合物(当該文献中でAPPAMP-001と呼ばれる):
【0019】
【化4】
などが挙げられる。
【0020】
Kugel, 2019は、一般的に、特定のサブタイプの膵臓がんの治療におけるCDK7の使用について記載している。様々な公知のCDK7阻害剤が、当該文献中の第26~30頁に示されている。
【0021】
Kwiatkowski et al., 2019は、一般的に、結節性硬化症複合体の治療におけるCDK7の使用である。様々な公知のCDK7阻害剤は、当該文献中の第25~55頁に示されている。
【0022】
Roush et al., 2019は、乳がん、脳がん、及び卵巣がんなどのがんの治療において有用であるとされている、特定のCDK12/CDK13の小分子阻害剤について記載している。上記化合物は以下の式を有し、式中、R1はアリール又はヘテロアリールである。当該文献中の実施例として、以下に示される化合物6及び7などが挙げられる。
【0023】
【化5】
【発明の概要】
【0024】
効力/選択性
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、強力なCDK12及び/又はCDK13阻害剤であり、これらはまた、例えば、CDK7と比較してCDK12及び/又はCDK13に対して高選択的でもある。
【0025】
CDK12及び/又はCDK13を選択的に阻害することに加えて、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、選択的サイクリンK分解剤として作用し、これによりCDK12及び/又はCDK13の活性化に必要とされる鍵となるシグナル伝達機構を除去することも可能であり;これがさらなる細胞効力及び選択性を与える。
【0026】
発明の概要
本発明の一態様は、本明細書中に記載される特定の4-[[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール化合物(本明細書中「H-APPAMP化合物」と呼ばれる)に関する。
【0027】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む組成物(例えば、医薬組成物)に関する。
【0028】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを混合するステップを含む、組成物(例えば、医薬組成物)の調製方法に関する。
【0029】
本発明の別の態様は、in vitro又はin vivoで、CDK12及び/又はCDK13(の(例えば細胞における)機能)を阻害する方法であって、細胞と、有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物とを接触させることを含む、上記方法に関する。
【0030】
本発明の別の態様は、in vitro又はin vivoで、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を制御する(例えば、阻害する)か、細胞周期の進行を阻害するか、アポトーシスを促進するか、又はこれらのうちの1つ以上の組み合わせを行う方法であって、細胞と、有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物とを接触させることを含む、上記方法に関する。
【0031】
本発明の別の態様は、療法による人体又は動物体の治療方法における使用のための、例えば本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法における使用のための、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物に関する。
【0032】
本発明の別の態様は、例えば、治療方法における使用のための、例えば、本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法における使用のための医薬の製造における、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物の使用に関する。
【0033】
本発明の別の態様は、治療方法、例えば、本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法であって、治療を必要とする対象に、好ましくは医薬組成物の形態の治療有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を投与することを含む、上記方法に関する。
【0034】
一実施形態において、上記治療は、例えば、本明細書中に記載されるアロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、Her2遮断薬、細胞傷害性化学療法剤、免疫系を刺激する薬剤、チェックポイント阻害剤、DNA修復阻害剤等であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む。
【0035】
本発明の別の態様は、(a) 本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物、好ましくは医薬組成物として、好適な容器中で、及び/又は好適なパッケージを用いて提供されるもの;及び(b) 使用についての説明書、例えば、上記化合物の投与法についての書面による説明書を含むキットに関する。
【0036】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載される合成方法又は本明細書中に記載される合成方法を含む方法によって得ることができるH-APPAMP化合物に関する。
【0037】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載される合成方法又は本明細書中に記載される合成方法を含む方法によって得られるH-APPAMP化合物に関する。
【0038】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載される合成方法における使用に好適な、本明細書中に記載される新規な中間体に関する。
【0039】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載される合成方法における、本明細書中に記載されるこのような新規な中間体の使用に関する。
【0040】
当業者によって理解されるように、本発明の一態様の特徴及び好ましい実施形態は、本発明の他の態様にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の詳細な説明
化合物
本発明の一態様は、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5,7-ジアミン(「PPDA」)に関連する特定の化合物:
【0042】
【化6】
に関する。
【0043】
より具体的には、本化合物は、(3R,4R)-4-[[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール(「APPAMP」):
【0044】
【化7】
に関する。
【0045】
さらに、本発明の化合物は全て、以下のものを有する:
(a) 7位における置換アミノ基(本明細書中-NH-L7-R7として示される);及び
(b) 3位におけるアルキル基又はシクロアルキル基(本明細書中-R3として示される)。
【0046】
より具体的には、基-R7は、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8-10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子はN、S又はOである。
【0047】
疑義を回避するため、縮合二環式C8-10ヘテロアリール基は、6/6、6/5、5/6、又は5/5縮合環構造;すなわち、それぞれ、6員の芳香族環に縮合した6員の芳香族環;5員の芳香族環に縮合した6員の芳香族環;6員の芳香族環に縮合した5員の芳香族環;又は5員の芳香族環に縮合した5員の芳香族環を有する。
【0048】
従って、本発明の一態様は、以下の式の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物:
【0049】
【化8】
であり、式中、-R7、-L7-、及び-R3は本明細書中で定義されるとおりである(便宜上、本明細書中では総称的に「H-APPAMP化合物」と呼ぶ)。
【0050】
一部の実施形態として、以下のものが挙げられる:
【0051】
(1) 以下の式の化合物:
【0052】
【化9】
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物
(式中、
-R7は、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8-10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子はN、S又はOであり;
且つ-R7は、
場合により、炭素上で、1個以上の基-RSCにより置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、基-RSNにより置換されており;
ここで:
各-RSCは、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT、-NRTNC(=O)RTT
-NHC(=O)NH2、-NHC(=O)NHRTT、-NHC(=O)NRTT 2、-NHC(=O)RTM
-NRTNC(=O)NH2、-NRTNC(=O)NHRTT、-NRTNC(=O)NRTT 2、-NRTNC(=O)RTM
-NHC(=O)ORTT、-NRTNC(=O)ORTT
-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHRTT、-OC(=O)NRTT 2、-OC(=O)RTM
-C(=O)RTT
-SRTT、-S(=O)RTT、-S(=O)2RTT
-S(=O)NH2、-S(=O)NHRTT、-S(=O)NRTT 2、-S(=O)RTM
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT、-NRTNS(=O)2RTT
-CN、又は-NO2
であり、
各-RSNは、独立して:
-RTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)RTT
-C(=O)ORTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM、又は
-S(=O)2RTT
であり、
各-LT-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキレンであり;
各-RTTは、独立して、-RTT1、-RTT2、-LTT-RTT2、-RTT3、又は-LTT-RTT3であり;
各-RTT1は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されており;
各-RTT2は、飽和C3-6シクロアルキルであり、場合により、-F、-RTTT、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されており;
各-RTT3は、独立して、フェニル又はナフチルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、-RTTT、OH、-ORTTT、-OCF3、-NH2、-NHRTTT、及び-NRTTT 2から選択される1個以上の基で置換されており;
各-LTT-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキレンであり;
各-RTNは、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
各-RTMは、独立して、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、又はジアゼパノであり;
場合により、炭素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、-S(=O)2RTMM、-F、-NH2、-NHRTMM、-NRTMM 2、-OH、及び-ORTMMから選択される1個以上の基により置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、-C(=O)ORTMM、及び-S(=O)2RTMMから選択される基により置換されており;
各-RTTTは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
各-RTMMは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
またここで
-L7-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-3アルキレンであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されており;
-R3は、独立して、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されており;
-R3Bは、独立して、飽和C3-7シクロアルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されている)。
【0053】
疑義を回避するため:
「C9-10ヘテロアリール」、「C3-7ヘテロシクリル」などの用語における添字「Cx-y」は、炭素原子又はヘテロ原子(例えば、場合によりN、O、S)であり得る環原子の数を指す。例えば、ピリジルは、C6ヘテロアリール基の一例であり、ピペリジノは、C6ヘテロシクリル基の一例である。
【0054】
用語「ヘテロアリール」は、芳香族環の一部である原子により分子の残りの部分に結合している基を指し、ここで上記芳香族環は芳香族環系の一部であり、上記芳香族環系は、1個以上のヘテロ原子(例えば、場合によりN、O、S)を有する。例えば、ピリジルはC6ヘテロアリール基の一例であり、キノリルはC10ヘテロアリール基の一例である。
【0055】
「炭素上の置換基」という表現は、炭素環原子に結合している置換基を指すことを意図する。同様に、「第二級窒素上の置換」という表現は、置換基の不存在下では第二級窒素環原子であり得る窒素環原子に結合している置換基(すなわち-NH-)を指すことを意図する。結果的に、以下に示されるとおり、ピリジル基は「炭素上の置換基」のみを有し得るが、他方、1H-ピロールは、「炭素上の置換基」と「第二級窒素上の置換基」の両方を有し得る。
【0056】
【化10】
【0057】
同様に、ピペリジノ基は「炭素上の置換基」のみを有し得る一方で、ピペリジノは、以下に示されるとおり「炭素上の置換基」と「第二級窒素上の置換基」の両方を有し得る。
【0058】
【化11】
【0059】
別段の指示がない限り、ある化合物が、1つ以上のキラル中心を有し、2つ以上の立体異性体が可能であると示されるか又は記載される場合、このような立体異性体は全て、個別に(例えば、他方の立体異性体(1つ又は複数)から単離されたものとして)、及び混合物として(例えば、2つ以上の立体異性体の等モル又は非等モルの混合物として)、の両方で開示及び包含される。例えば、別段の指示がない限り、ある化合物が1つのキラル中心を有する場合、(R)及び(S)エナンチオマーのそれぞれは、個別に(例えば、他方のエナンチオマーから単離されたものとして)、及び混合物として(例えば、2つのエナンチオマーの等モル又は非等モルの混合物として)、の両方で開示及び包含される。例えば、ペンダントsec-ブチル基、-CH(CH3)CH2CH3の最初の炭素原子は通常はキラルであり、このためこの炭素原子が唯一のキラル中心である場合、立体異性体、例えば(R)エナンチオマー及び(S)エナンチオマーを生じ、これらのそれぞれは開示及び包含される。
【0060】
基-R 7
(2) -R7が、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9-10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0061】
C9ヘテロアリール基:
(3) -R7が、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0062】
(4) -R7が、正確に2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0063】
(5) -R7が、正確に1個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0064】
(6) -R7が、独立して、インドリル;インドリジニル;2H-イソインドリル;2H-シクロペンタ[c]ピリジニル;又は1H-シクロペンタ[b]ピリジニル
【0065】
【化12】
である、(1)に記載の化合物。
【0066】
(7) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0067】
(8) -R7が、独立して、1H-インダゾリル;ベンズイミダゾリル;1H-ピロロ[3,2-b]ピリジニル;1H-ピロロ[3,2-c]ピリジニル;1H-ピロロ[2,3-c]ピリジニル;1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル;ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル;イミダゾ[1,5-a]ピリジニル;イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;ピロロ[1,2-a]ピリミジニル;ピロロ[1,2-a]ピラジニル;ピロロ[1,2-c]ピリミジニル;ピロロ[1,2-b]ピリダジニル;2H-ピロロ[3,4-c]ピリジニル;又は6H-ピロロ[3,4-b]ピリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0068】
【化13】
【0069】
(9) -R7が、正確に3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0070】
(10) -R7が、独立して、1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジニル;1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジニル;1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル;1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル;1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジニル;1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル;3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル;3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジニル;5H-ピロロ[3,2-c]ピリダジニル;5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジニル;5H-ピロロ[2,3-b]ピラジニル;1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジニル;7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジニル;7H-ピロロ[2,3-c]ピリダジニル;6H-ピロロ[3,4-d]ピリダジニル;6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジニル;6H-ピロロ[3,4-c]ピリダジニル;6H-ピロロ[3,4-b]ピラジニル;トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル;[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル;ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル;ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル;ピラゾロ[1,5-c]ピリミジニル;ピラゾロ[1,5-b]ピリダジニル;[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル;イミダゾ[1,5-a]ピリミジニル;イミダゾ[1,5-a]ピラジニル;イミダゾ[1,5-c]ピリミジニル;イミダゾ[1,5-b]ピリダジニル;イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;イミダゾ[1,2-a]ピラジニル;イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル;イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル;ピロロ[2,1-c][1,2,4]トリアジニル;ピロロ[1,2-a][1,3,5]トリアジニル;ピロロ[1,2-b][1,2,4]トリアジニル;ピロロ[1,2-d][1,2,4]トリアジニル;ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジニル;又はピロロ[1,2-c]トリアジニルである、(1)に記載の化合物。
【0071】
【化14】
【0072】
(11) -R7が、独立して、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;ベンズイミダゾリル;イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル;又は[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0073】
(12) -R7が、独立して、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;又はベンズイミダゾリルである、(1)に記載の化合物。
【0074】
(13) -R7が、イミダゾ[1,2-a]ピリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0075】
(14) -R7が、独立して、2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;又は3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0076】
(15) -R7が、2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル(以下に示される):
【0077】
【化15】
である、(1)に記載の化合物。
【0078】
(16) -R7が、3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル(以下に示される):
【0079】
【化16】
である、(1)に記載の化合物。
【0080】
(17) -R7が、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニルである、(1)に記載の化合物。
【0081】
(18) -R7が、2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル(以下に示される):
【0082】
【化17】
である、(1)に記載の化合物。
【0083】
(19) -R7が、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニルである、(1)に記載の化合物。
【0084】
(20) -R7が、2-イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル(以下に示される):
【0085】
【化18】
である、(1)に記載の化合物。
【0086】
(21) -R7が、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0087】
(22) -R7が、2-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル(以下に示される):
【0088】
【化19】
である、(1)に記載の化合物。
【0089】
(23) -R7がベンズイミダゾリルである、(1)に記載の化合物。
【0090】
(24) -R7が、独立して、2-ベンズイミダゾリル又は5-ベンズイミダゾリルである、(1)に記載の化合物。
【0091】
(25) -R7が、2-ベンズイミダゾリル(以下に示される):
【0092】
【化20】
である、(1)に記載の化合物。
【0093】
(26) -R7が、5-ベンズイミダゾリル(以下に示される):
【0094】
【化21】
である、(1)に記載の化合物。
【0095】
(27) -R7が、正確に1又は2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子が独立してN又はOである、(1)に記載の化合物。
【0096】
(28) -R7が、正確に1個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、環ヘテロ原子がOである、(1)に記載の化合物。
【0097】
(29) -R7がベンゾフラニルである、(1)に記載の化合物。
【0098】
(30) -R7が、独立して、2-ベンゾフラニル又は3-ベンゾフラニルである、(1)に記載の化合物。
【0099】
(31) -R7が、2-ベンゾフラニル(以下に示される):
【0100】
【化22】
である、(1)に記載の化合物。
【0101】
(32) -R7が、3-ベンゾフラニル(以下に示される):
【0102】
【化23】
である、(1)に記載の化合物。
【0103】
C8ヘテロアリール基:
(33) -R7が、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN、S又はOである、(1)に記載の化合物。
【0104】
(34) -R7が、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN又はSである、(1)に記載の化合物。
【0105】
(35) -R7が、正確に2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN、S又はOである、(1)に記載の化合物。
【0106】
(36) -R7が、正確に2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN又はSである、(1)に記載の化合物。
【0107】
(37) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN、S又はOである、(1)に記載の化合物。
【0108】
(38) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN又はSである、(1)に記載の化合物。
【0109】
(39) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、前記環ヘテロ原子のうち1個がNであり、且つ前記環ヘテロ原子のうち1個がS又はOである、(1)に記載の化合物。
【0110】
(40) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、前記環ヘテロ原子のうち1個がNであり、且つ前記環ヘテロ原子のうち1個がSである、(1)に記載の化合物。
【0111】
(41) -R7が、正確に3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN、S又はOである、(1)に記載の化合物。
【0112】
(42) -R7が、正確に3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がN又はSである、(1)に記載の化合物。
【0113】
(43) -R7が、正確に3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、前記環ヘテロ原子のうち2個がNであり、且つ前記環ヘテロ原子のうち1個がS又はOである、(1)に記載の化合物。
【0114】
(44) -R7が、正確に3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8ヘテロアリール基であり、前記環ヘテロ原子のうち2個がNであり、且つ前記環ヘテロ原子のうち1個がSである、(1)に記載の化合物。
【0115】
(45) -R7が、独立して、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル又はイミダゾ[2,1-b]チアゾリル又はイミダゾ[2,1-b]オキサゾリルである、(1)に記載の化合物。
【0116】
【化24】
【0117】
(46) -R7が、イミダゾ[2,1-b]チアゾリルである、(1)に記載の化合物。
【0118】
(47) -R7が、6-イミダゾ[2,1-b]チアゾリル(以下に示される):
【0119】
【化25】
である、(1)に記載の化合物。
【0120】
C10ヘテロアリール基:
(48) -R7が、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0121】
(49) -R7が、正確に1又は2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0122】
(50) -R7が、正確に1個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C10ヘテロアリール基であり、環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0123】
(51) -R7が、独立して、キノリニル又はイソキノリニルである、(1)に記載の化合物。
【0124】
【化26】
【0125】
(52) -R7がキノリニルである、(1)に記載の化合物。
【0126】
(53) -R7が、2-キノリニル(以下に示される):
【0127】
【化27】
である、(1)に記載の化合物。
【0128】
(54) -R7が、3-キノリニル(以下に示される):
【0129】
【化28】
である、(1)に記載の化合物。
【0130】
(55) -R7が、イソキノリニルである、(1)に記載の化合物。
【0131】
(56) -R7が、正確に2個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、(1)に記載の化合物。
【0132】
(57) -R7が、独立して、シンノリニル;キナゾリニル;キノキサリニル;1,5-ナフチリジニル;1,6-ナフチリジニル;1,7-ナフチリジニル;1,8-ナフチリジニル;フタラジニル;2,6-ナフチリジニル;又は2,7-ナフチリジニルである、(1)に記載の化合物。
【0133】
【化29】
【0134】
基-R 7 :結合点
(58) -R7が、-R7の環炭素原子(例えば、-R7の非架橋環炭素原子)を介して-L7-に結合している、(1)~(57)のいずれか1つに記載の化合物。
【0135】
(59) -R7が、-R7の環窒素原子(例えば、-R7の非架橋環窒素原子)を介して-L7-に結合している(1)~(57)のいずれか1つに記載の化合物。
【0136】
非架橋環炭素原子を介して結合しているベンズイミダゾリルの例は、以下に示される。
【0137】
【化30】
【0138】
同様に、非架橋環窒素原子を介して結合しているベンズイミダゾリルの例は、以下に示される。
【0139】
【化31】
【0140】
置換基-R SC
(60) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT
-NHC(=O)NH2、-NHC(=O)NHRTT、-NHC(=O)NRTT 2、-NHC(=O)RTM
-NHC(=O)ORTT
-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHRTT、-OC(=O)NRTT 2、-OC(=O)RTM
-C(=O)RTT
-S(=O)2RTT
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT
-CN、又は-NO2
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0141】
(61) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT
-C(=O)RTT
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT
-CN、又は-NO2
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0142】
(62) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT
-C(=O)RTT
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT
-CN、又は-NO2
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0143】
(63) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、又は-LT-RTM
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0144】
(64) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、又は-OCHF2
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0145】
(65) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、又は-OCHF2
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0146】
(66) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、又は-I
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0147】
(67) 各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
である、(1)~(59)のいずれか1つに記載の化合物。
【0148】
置換基-R SN
(68) 各-RSNが、存在する場合、独立して:
-RTT
-C(=O)RTT
-C(=O)ORTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM、又は
-S(=O)2RTT
である、(1)~(67)のいずれか1つに記載の化合物。
【0149】
(69) 各-RSNが、存在する場合、独立して:
-RTT
-C(=O)RTT、又は
-C(=O)ORTT
である、(1)~(67)のいずれか1つに記載の化合物。
【0150】
(70) 各-RSNが、存在する場合:
-RTT
である、(1)~(67)のいずれか1つに記載の化合物。
【0151】
基-L T -
【0152】
(71) 各-LT-が、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-3アルキレンである、(1)~(70)のいずれか1つに記載の化合物。
【0153】
(72) 各-LT-が、存在する場合、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH(CH2CH3)-、-CH(CH3)CH2-、又は-CH2CH(CH3)-である、(1)~(70)のいずれか1つに記載の化合物。
【0154】
(73) 各-LT-が、存在する場合、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、又は-CH2CH2CH2-である、(1)~(70)のいずれか1つに記載の化合物。
【0155】
(74) 各-LT-が、存在する場合、-CH2-である、(1)~(70)のいずれか1つに記載の化合物。
【0156】
基-R TT
(75) 各-RTTが、存在する場合、独立して、-RTT1、-RTT2、-RTT3、又は-LTT-RTT3である、(1)~(74)のいずれか1つに記載の化合物。
【0157】
(76) 各-RTTが、存在する場合、独立して、-RTT1、-RTT3、又は-LTT-RTT3である、(1)~(74)のいずれか1つに記載の化合物。
【0158】
(77) 各-RTTが、存在する場合、-RTT1である、(1)~(74)のいずれか1つに記載の化合物。
【0159】
基-R TT1
(78) 各-RTT1が、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルである、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0160】
(79) 各-RTT1が、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されている、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0161】
(80) 各-RTT1が、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルである、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0162】
(81) 各-RTT1が、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-sBu、-iBu、又は-tBuである、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0163】
(82) 各-RTT1が、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0164】
(83) 各-RTT1が、存在する場合、-Meである、(1)~(77)のいずれか1つに記載の化合物。
【0165】
基-R TT2
(84) 各-RTT2が、存在する場合、飽和C3-6シクロアルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されている、(1)~(83)のいずれか1つに記載の化合物。
【0166】
(85) 各-RTT2が、存在する場合、飽和C3-6シクロアルキルである、(1)~(83)のいずれか1つに記載の化合物。
【0167】
(86) 各-RTT2が、存在する場合、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、(1)~(83)のいずれか1つに記載の化合物。
【0168】
(87) 各-RTT2が、存在する場合、シクロプロピルである、(1)~(83)のいずれか1つに記載の化合物。
【0169】
基-R TT3
(88) 各-RTT3が、存在する場合、フェニルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、-RTTT、OH、-ORTTT、-OCF3、-NH2、-NHRTTT、及び-NRTTT 2から選択される1個以上の基で置換されている、(1)~(87)のいずれか1つに記載の化合物。
【0170】
(89) 各-RTT3が、存在する場合、フェニルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、-RTTT、OH、-ORTTT、及び-OCF3から選択される1個以上の基で置換されている、(1)~(87)のいずれか1つに記載の化合物。
【0171】
(90) 各-RTT3が、存在する場合、フェニルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、及び-RTTTから選択される1個以上の基で置換されている、(1)~(87)のいずれか1つに記載の化合物。
【0172】
(91) 各-RTT3が、存在する場合、フェニルである、(1)~(87)のいずれか1つに記載の化合物。
【0173】
基-L TT -
(92) 各-LTT-が、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-3アルキレンである、(1)~(91)のいずれか1つに記載の化合物。
【0174】
(93) 各-LTT-が、存在する場合、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH(CH2CH3)-、-CH(CH3)CH2-、又は-CH2CH(CH3)-である、(1)~(91)のいずれか1つに記載の化合物。
【0175】
(94) 各-LTT-が、存在する場合、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、又は-CH2CH2CH2-である、(1)~(91)のいずれか1つに記載の化合物。
【0176】
(95) 各-LTT-が、存在する場合、-CH2-である、(1)~(91)のいずれか1つに記載の化合物。
【0177】
基-R TN
(96) 各-RTNが、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルである、(1)~(95)のいずれか1つに記載の化合物。
【0178】
(97) 各-RTNが、存在する場合、-Meである、(1)~(95)のいずれか1つに記載の化合物。
【0179】
基-R TM
(98) 各-RTMが、存在する場合、独立して、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、又はジアゼパノであり:
場合により、炭素上で、-RTMM、-F、-OH、及び-ORTMMから選択される1個以上の基により置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、及び-C(=O)ORTMMから選択される基により置換されている、
(1)~(97)のいずれか1つに記載の化合物。
【0180】
(99) 各-RTMが、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
場合により、炭素上で、-RTMM、-F、-OH、及び-ORTMMから選択される1個以上の基により置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、及び-C(=O)ORTMMから選択される基により置換されている、(1)~(97)のいずれか1つに記載の化合物。
【0181】
(100) 各-RTMが、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり:
場合により、炭素上で、-RTMMから選択される1個以上の基により置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、及び-C(=O)ORTMMから選択される基により置換されている、
(1)~(97)のいずれか1つに記載の化合物。
【0182】
(101) 各-RTMが、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり:
場合により、炭素上で、-RTMMから選択される1個以上の基により置換されており、
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMMから選択される基により置換されている、
(1)~(97)のいずれか1つに記載の化合物。
【0183】
基-R TTT
(102) 各-RTTTが、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルである、(1)~(101)のいずれか1つに記載の化合物。
【0184】
(103) 各-RTTTが、存在する場合、-Meである、(1)~(101)のいずれか1つに記載の化合物。
【0185】
基-R TMM
(104) 各-RTMMが、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルである、(1)~(103)のいずれか1つに記載の化合物。
【0186】
(105) 各-RTMMが、存在する場合、-Meである、(1)~(103)のいずれか1つに記載の化合物。
【0187】
基-L 7 -
(106) -L7-が、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-3アルキレンである、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0188】
(107) -L7-が、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH(CH2CH3)-、-CH(CH3)CH2-、又は-CH2CH(CH3)-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0189】
(108) -L7-が、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、又は-CH2CH2CH2-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0190】
(109) -L7-が、独立して、-CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、又は-CH(CH2CH3)-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0191】
(110) -L7-が、独立して、-CH2-又は-CH(CH3)-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0192】
(111) -L7-が、-CH2-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0193】
(112) -L7-が-CH2-であり、さらに-L7-が-CD2-である、(1)~(105)のいずれか1つに記載の化合物。
【0194】
基-R 3
(113) -R3が-R3Aである、(1)~(112)のいずれか1つに記載の化合物。
【0195】
(114) -R3が-R3Bである、(1)~(112)のいずれか1つに記載の化合物。
【0196】
基-R 3A
(115) -R3Aが、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0197】
(116) -R3Aが、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBu、n-ペンチル、t-ペンチル、ネオ-ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、3-ペンチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、4-メチル-3-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、2-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-2-ブチル、3-メチル-1-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、2,3-ジメチル-1-ブチル、又は2,3-ジメチル-2-ブチルである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0198】
(117) -R3Aが、存在する場合、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキルである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0199】
(118) -R3Aが、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0200】
(119) -R3Aが、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0201】
(120) -R3Aが、存在する場合、独立して、-Et、-nPr、又は-iPrである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0202】
(121) -R3Aが、存在する場合、-iPrである、(1)~(114)のいずれか1つに記載の化合物。
【0203】
基-R 3B
(122) -R3Bが、存在する場合、飽和C3-7シクロアルキルである、(1)~(121)のいずれか1つに記載の化合物。
【0204】
(123) -R3Bが、存在する場合、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、(1)~(121)のいずれか1つに記載の化合物。
【0205】
(124) -R3Bが、存在する場合、独立して、シクロプロピル又はシクロブチルである、(1)~(121)のいずれか1つに記載の化合物。
【0206】
(125) -R3Bが、存在する場合、シクロプロピルである、(1)~(121)のいずれか1つに記載の化合物。
【0207】
(126) -R3Bが、存在する場合、シクロブチルである、(1)~(121)のいずれか1つに記載の化合物。
【0208】
いくつかの好ましい組み合わせ
(127)
-R7が、独立して:
イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
ベンズイミダゾリル;
イミダゾ[2,1-b]チアゾリル;
イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル;
[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル;
キノリニル;又は
ベンゾフラニル
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が、-CH2-又は-CH(CH3)-であり;
-R3が、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aが-iPrであり;
-R3Bがシクロプロピルである、
(1)に記載の化合物。
【0209】
(128)
-R7が、独立して:
2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
2-ベンズイミダゾリル;
5-ベンズイミダゾリル;
6-イミダゾ[2,1-b]チアゾリル;
2-イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル;
2-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル;
2-キノリニル;
3-キノリニル;又は
2-ベンゾフラニル
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が、-CH2-又は-CH(CH3)-であり;
-R3が、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aが-iPrであり;
-R3Bがシクロプロピルである、
(1)に記載の化合物。
【0210】
(129)
-R7が、独立して:
イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;又は
イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が、-CH2-又は-CH(CH3)-であり;
-R3が、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aが-iPrであり;
-R3Bがシクロプロピルである、
(1)に記載の化合物。
【0211】
(130)
-R7が、独立して:
2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が、-CH2-又は-CH(CH3)-であり;
-R3が、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aが-iPrであり;
-R3Bがシクロプロピルである、
(1)に記載の化合物。
【0212】
(131)
-R7が、独立して:
イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
ベンズイミダゾリル;又は
イミダゾ[2,1-b]チアゾリル
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が-CH2-であり;
-R3が-R3Aであり;
-R3Aが-iPrである、
(1)に記載の化合物。
【0213】
(132)
-R7が、独立して:
イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;又は
ベンズイミダゾリル;
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が-CH2-であり;
-R3が-R3Aであり;
-R3Aが-iPrである、
(1)に記載の化合物。
【0214】
(133)
-R7が、独立して:
3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
2-ベンズイミダゾリル;
5-ベンズイミダゾリル;又は
イミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル;
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が-CH2-であり;
-R3が-R3Aであり;
-R3Aが-iPrである、
(1)に記載の化合物。
【0215】
(134)
-R7が、独立して:
3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル;
2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル;
2-ベンズイミダゾリル;又は
5-ベンズイミダゾリル;
であり、場合により本明細書中に記載されているとおりに置換されており;
-L7-が-CH2-であり;
-R3が-R3Aであり;
-R3Aが-iPrである、
(1)に記載の化合物。
【0216】
特定の化合物
(135) 以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物及び溶媒和物から選択される、(1)に記載の化合物。
【0217】
【表A】
【0218】
組み合わせ
明確性のために別個の実施形態の文脈で記載されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態として組み合わせて提供することも可能であることが理解される。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の様々な特徴は、別々に、又は任意の好適なサブコンビネーションで提供することもできる。可変要素(例えば、-R7、-L3-、-R3等)によって表される化学基に関する実施形態の全ての組み合わせは、本発明により具体的に包含され、それぞれの及び全ての組み合わせは、このような組み合わせが、安定化合物(すなわち、単離し、特性決定し、生物学的活性について試験することができる化合物)である化合物を包含する程度まで、個別に且つ明確に開示されていたかのように本明細書中で開示される。この文脈において、当業者であれば、基(例えば置換基)の特定の組み合わせが、容易に合成することができない、及び/又は化学的に不安定な化合物を生じさせ得ることを容易に理解する。さらに、このような可変要素について記載している実施形態において列挙されている化学基の全てのサブコンビネーションもまた、本発明により具体的に包含され、本明細書において、それぞれの及び全てのこのような化学基のサブコンビネーションが、本明細書中で正確にあたかも個別に且つ明確に開示されていたかのように開示されている。
【0219】
実質的に精製された形態
本発明の一態様は、実質的に精製された形態及び/又は混入物が実質的に存在していない形態の、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物に関する。
【0220】
一実施形態において、実質的に精製された形態は少なくとも50重量%であり、例えば少なくとも60重量%、例えば少なくとも70重量%、例えば少なくとも80重量%、例えば少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%、例えば少なくとも97重量%、例えば少なくとも98重量%、例えば少なくとも99重量%である。
【0221】
別段に特定されない限り、実質的に精製された形態は、任意の立体異性体形態又はエナンチオマー形態の化合物を指す。例えば、一実施形態において、実質的に精製された形態は立体異性体の混合物、すなわち他の化合物に関して精製されている形態を指す。一実施形態において、実質的に精製された形態は1つの立体異性体を指し、例えば光学的に純粋な立体異性体を指す。一実施形態において、実質的に精製された形態は、エナンチオマーの混合物を指す。一実施形態においては、実質的に精製された形態は、エナンチオマーの等モル混合物(すなわち、ラセミ混合物、ラセミ化合物)を指す。一実施形態において、実質的に精製された形態は、1つのエナンチオマー、例えば光学的に純粋なエナンチオマーを指す。
【0222】
一実施形態において、混入物は50重量%以下であり、例えば40重量%以下、例えば30重量%以下、例えば20重量%以下、例えば10重量%以下、例えば5重量%以下、例えば3重量%以下、例えば2重量%以下、例えば1重量%以下である。
【0223】
特定されない限り、混入物は他の化合物を指し、すなわち、立体異性体又はエナンチオマー以外の化合物を指す。一実施形態において、混入物は、他の化合物と、他の立体異性体とを指す。一実施形態において、混入物は、他の化合物と、他方のエナンチオマーとを指す。
【0224】
一実施形態において、実質的に精製された形態は少なくとも60%光学的に純粋であり(すなわち、モル基準で化合物の60%が所望の立体異性体又はエナンチオマーであり、40%は所望でない立体異性体又はエナンチオマーである)、例えば少なくとも70%光学的に純粋であり、例えば少なくとも80%光学的に純粋であり、例えば少なくとも90%光学的に純粋であり、例えば少なくとも95%光学的に純粋であり、例えば少なくとも97%光学的に純粋であり、例えば少なくとも98%光学的に純粋であり、例えば少なくとも99%光学的に純粋である。
【0225】
異性体
特定の化合物は、1種以上の特定の幾何形態、光学形態、エナンチオマー形態、ジアステレオ異性体形態、エピマー形態、アトロピック(atropic)形態、立体異性体形態、互変異性体形態、立体配座形態又はアノマー形態、例えば、限定するものではないが、cis-及びtrans-形;E-及びZ-形;c-、t-、及びr-形;endo-及びexo-形;R-、S-、及びmeso-形;D-及びL-形;d-及びl-形;(+及び(-)形;ケト-、エノール-及びエノラート-形;syn-及びanti-形;シンクリナル-及びアンチクリナル-形;α-及びβ-形;アキシアル及びエカトリアル形;舟-、いす-、ねじれ-、エンベロープ-及び半いす-形;ならびにそれらの組合せなどで存在し得、本明細書中以降、総称的に「異性体」(又は「異性体形態」)と呼ぶ。
【0226】
構造のクラスへの言及は、そのクラス内にある構造異性体形態を十分に包含し得る(例えば、C1-7アルキルは、n-プロピル及びイソプロピルを包含し;ブチルはn-、iso-、sec-、及びtert-ブチルを包含し;メトキシフェニルはオルト-、メタ-及びパラ-メトキシフェニルを包含する)。しかしながら、特定の基又は置換パターンへの言及は、空間内の位置ではなく原子間の結合に関して異なる他の構造(structural)異性体(又は構造(constitutional)異性体)を包含することは意図していない。例えば、メトキシ基-OCH3への言及は、その構造異性体であるヒドロキシメチル基-CH2OHへの言及として解釈されるべきではない。同様に、オルト-クロロフェニルへの具体的な言及は、その構造異性体であるメタ-クロロフェニルへの言及として解釈されるべきではない。
【0227】
上記の除外は、例えば以下の互変異性体対:ケト/エノール(以下に例示される)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N-ニトロソ/ヒドロキシアゾ、及びニトロ/アシ-ニトロにおけるような、例えばケト-、エノール-及びエノラート-形態などの互変異性体形態には関連しない。本明細書中で、1つの互変異性体への言及は、両方の互変異性体を包含することが意図される。
【0228】
【化32】
【0229】
例えば、1H-ピリジン-2-オン-5-イル及び2-ヒドロキシル-ピリジン-5-イル(以下に示される)は、互いの互変異性体である。本明細書中、これらの一方への言及は、両方を包含することを意図する。
【0230】
【化33】
【0231】
「異性体」という用語に具体的に含まれるのは、1つ以上の同位体置換を有する化合物であることに留意されたい。例えば、Hは、1H、2H(D)及び3H(T)を含む任意の同位体形態であり得;Cは、12C、13C及び14Cを含む任意の同位体形態であり得;Oは、16O及び18Oを含む任意の同位体形態であり得る、などである。
【0232】
別段に特定されない限り、特定の化合物への言及は、上記のような異性体形態全てを含み、それらの混合物(例えばラセミ混合物)を含む。このような異性体形態の調製方法(例えば、不斉合成)及び分離方法(例えば、分別結晶法及びクロマトグラフィー手段)は、いずれも公知であるか、あるいは、本明細書中で教示される方法又は公知の方法を公知の様式で適合させることによって容易に得られる。
【0233】

対応する化合物の塩、例えば薬学的に許容される塩を調製し、精製し、及び/又は取り扱うことが、好都合であるか又は望ましい場合がある。薬学的に許容される塩の例は、Berge et aL、1977, “Pharmaceutically Acceptable Salts,” J. Pharm. Sci., Vol. 66, pp. 1-19において考察されている。
【0234】
例えば、化合物がアニオン性であるか、又はアニオン性であり得る官能基(例えば、-COOHは-COO-であり得る)を有する場合、塩は好適なカチオンと共に形成され得る。好適な無機カチオンの例としては、限定するものではないが、Na+及びK+などのアルカリ金属イオン、Ca2+及びMg2+などのアルカリ土類カチオン、及びAl3+などの他のカチオン、並びにアンモニウムイオン(すなわち、NH4 +)が挙げられる。好適な有機カチオンの例としては、限定するものではないが、置換アンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2 +、NHR3 +、NR4 +)が挙げられ、例えば、各Rが、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-18アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキル-C1-6アルキル、及びフェニル-C1-6アルキルである場合、上記フェニル基は場合により置換されている。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンの例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン及びトロメタミン、並びにリジン及びアルギニンなどのアミノ酸から誘導される置換アンモニウムイオンである。一般的な第四級アンモニウムイオンの例は、N(CH3)4 +である。
【0235】
化合物がカチオン性であるか、又はプロトン付加の際にカチオン性となり得る官能基(例えば、-NH2は-NH3 +となり得る)を有する場合、好適なアニオンと共に塩が形成され得る。
【0236】
例えば、親構造がカチオン性基(例えば、-NMe2 +)を含むか、又はプロトン付加の際にカチオン性となり得る官能基(例えば、-NH2は-NH3 +となり得る)を有する場合、好適なアニオンと共に塩が形成され得る。第四級アンモニウム化合物の場合には、一般的に、正電荷とバランスをとるために対アニオンが常に存在する。化合物が、カチオン性基(例えば、-NMe2 +、-NH3 +)に加えて、アニオンを形成することができる基(例えば、-COOH)も含む場合、分子内塩(双性イオンとも呼ばれる)が形成され得る。
【0237】
好適な無機アニオンの例としては、例えば、限定するものではないが、以下の無機酸:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸及び亜リン酸から誘導されるアニオンが挙げられる。
【0238】
好適な有機アニオンの例としては、例えば、限定するものではないが、以下の有機酸:2-アセチルオキシ安息香酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、エデト酸、1,2-エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸及び吉草酸から誘導されるアニオンが挙げられる。好適なポリマー有機アニオンの例としては、限定するものではないが、以下のポリマー酸:タンニン酸、カルボキシメチルセルロースから誘導されるアニオンが挙げられる。
【0239】
第四級アンモニウム化合物(例えば、-NMe2 +基を有する第四級アンモニウム化合物)に特に好適な対イオンの例としては、1-アダマンタンスルホネートイオン、ベンゼンスルホネートイオン、硫酸水素イオン、臭化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、メタンスルホネートイオン、メチルスルフェートイオン、1,5-ナフタレン-ビス-スルホネートイオン、4-ニトロベンゼンスルホネートイオン、ギ酸イオン、酒石酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、トリフルオロメチルスルホネートイオン、硫酸イオンが挙げられる。同様に、上記化合物がアニオンを形成することができる基(例えば、-COOH)も含む場合、分子内塩が形成され得る。
【0240】
別段に特定されない限り、特定の化合物への言及は、その塩形態も含む。
【0241】
溶媒和物及び水和物
化合物の対応する溶媒和物を調製し、精製し、及び/又は取り扱うことが好都合であるか又は望ましい場合があり得る。本明細書中で「溶媒和物」という用語は、溶質(例えば、化合物、化合物の塩)と溶媒の複合体を指す従来の意味で使用される。溶媒が水である場合、溶媒和物を好都合に水和物と呼ぶことが可能であり、例えば一水和物、二水和物、三水和物等と呼ぶことができる。
【0242】
別段に特定されない限り、特定の化合物への言及は、その溶媒和物形態及び水和物形態も含む。
【0243】
化学的保護形態
化合物を化学的保護形態で調製し、精製し、及び/又は取り扱うことが好都合であるか又は望ましくあり得る。本明細書中で「化学的保護形態」という用語は従来の化学的な意味で使用され、1個以上の反応性官能基が、特定の条件(例えば、pH、温度、放射線、溶媒など)下での望ましくない化学反応から保護されている化合物に関する。実際に、周知の化学的方法を利用して、保護されない場合は特定の条件下で反応性である官能基を可逆的に非反応性にする。化学的保護形態においては、1個以上の反応性官能基は、被保護基又は保護基(あるいは、被マスク基若しくはマスキング基、又は被ブロック基若しくはブロッキング基)の形態である。反応性官能基を保護することにより、被保護基に影響を及ぼすことなく、他の無保護の反応性官能基が関わる反応を行うことが可能であり;通常は後続のステップで、分子の残りの部分に実質的に影響を及ぼすことなく、上記の保護基を除去するか、又はマスキング基を変換することができる。例えば、Protective Groups in Organic Synthesis (T. Green 及び P. Wuts;第4版;John Wiley 及び-Sons, 2006)を参照のこと。
【0244】
多種多様の上記のような「保護」方法、「ブロック」方法又は「マスキング」方法が広く使用されており、有機合成において周知である。例えば、特定の条件下で両方とも反応性であり得る2個の非等価な反応性官能基を有する化合物を誘導体化して、その官能基のうち1個が「保護され」、このため特定の条件下で無反応性であるようにすることが可能であり;このように保護された化合物は、1個の反応性官能基のみを効果的に有する反応体として使用することができる。所望の反応(他方の官能基が関わる反応)の完了後、保護基を「脱保護」し、もとの官能基に戻すことができる。
【0245】
例えば、ヒドロキシ基は、エーテル(-OR)又はエステル(-OC(=O)R)として、例えば、t-ブチルエーテル;ベンジルエーテル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)エーテル若しくはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルエーテル若しくはt-ブチルジメチルシリルエーテル;又はアセチルエステル(-OC(=O)CH3、-OAc)として保護することができる。
【0246】
例えば、アルデヒド基又はケトン基は、それぞれ、例えば、酸の存在下での第一級アルコールとの反応により、カルボニル基(>C=O)が1,1-ジエーテル(>C(OR)2)に変換されているアセタール(R-CH(OR)2)又はケタール(R2C(OR)2)として保護することが可能である。アルデヒド基又はケトン基は、例えば、酸の存在下での水を用いた加水分解により容易に再生される。
【0247】
例えば、アミン基は、例えば、アミド(-NRCO-R)又はウレタン(-NRCO-OR)として、例えば、アセトアミド(-NHCO-CH3);ベンジルオキシアミド(-NHCO-OCH2C6H5、-NH-Cbz)として;t-ブトキシアミド(-NHCO-OC(CH3)3、-NH-Boc);2-ビフェニル-2-プロポキシアミド(-NHCO-OC(CH3)2C6H4C6H5、-NH-Bpoc)として、9-フルオレニルメトキシアミド(-NH-Fmoc)として、6-ニトロベラトリルオキシアミド(-NH-Nvoc)として、2-トリメチルシリルエチルオキシアミド(-NH-Teoc)として、2,2,2-トリクロロエチルオキシアミド(-NH-Troc)として、アリルオキシアミド(-NH-Alloc)として、2(-フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(-NH-Psec)として、又は好適な場合(例えば、環状アミン)、ニトロキシドラジカル
【0248】
【化34】
として保護することができる。
【0249】
例えば、カルボン酸基はエステルとして、例えば、C1-7アルキルエステル(例えば、メチルエステル;t-ブチルエステル);C1-7ハロアルキルエステル(例えば、2,2,2-トリハロエチルエステル);2-トリ(C1-7アルキル)シリル-エチルエステル;又はC5-20アリール-C1-7アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル;ニトロベンジルエステル);又はアミド若しくはヒドラジドとして、例えば、アセトアミド若しくはN,N,N'-トリメチルヒドラジドとして保護することができる。
【0250】
例えば、チオール基は、チオエーテル(-SR)として、例えば、ベンジルチオエーテル;アセトアミドメチルエーテル(-S-CH2NHC(=O)CH3)として保護することができる。
【0251】
プロドラッグ
化合物をプロドラッグの形態で調製し、精製し、及び/又は取り扱うことが好都合であるか又は望ましい場合がある。本明細書中で使用される用語「プロドラッグ」は、in vivoで所望の活性化合物を生成する化合物に関する。典型的には、プロドラッグは不活性であるか、又は所望の活性化合物よりも活性が低いが、有利な取り扱い特性、投与特性又は代謝特性を提供することができる。
【0252】
例えば、いくつかのプロドラッグは、活性化合物のエステル(例えば、生理学的に許容される代謝的に不安定なエステル)である。代謝中に、エステル基(-C(=O)OR)が切断されて活性薬物が生成する。このようなエステルは、例えば、親化合物中のカルボン酸基(-C(=O)OH)のいずれかをエステル化することによって形成することが可能であり、適切な場合、親化合物に存在する任意の他の反応性基をあらかじめ保護し、その後必要であれば脱保護して形成することができる。
【0253】
また、いくつかのプロドラッグは酵素的に活性化されて活性化合物を生成するか、又はさらなる化学反応の際に活性化合物を生成する化合物を生成する(例えば、抗体指向性酵素プロドラッグ療法(ADEPT)、遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法(GDEPT)、脂質指向性酵素プロドラッグ療法(LIDEPT)等の場合)。例えば、プロドラッグは糖誘導体若しくは他のグリコシド複合体であってもよく、又はアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
【0254】
組成物
本発明の一態様は、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物と、薬学的に許容できる担体、希釈剤又は賦形剤とを含む組成物(例えば、医薬組成物)に関する。
【0255】
本発明の別の態様は、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物と、薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを混合することを含む、組成物(例えば、医薬組成物)の調製方法に関する。
【0256】
用途
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、例えば、増殖性障害の治療(「抗増殖剤」として)、がんの治療(「抗がん剤」として)、ウイルス感染症の治療(「抗ウイルス剤」として)、神経変性疾患の治療(「抗神経変性剤」として)等において有用である。
【0257】
CDKを阻害する方法における使用
本発明の一態様は、in vitro又はin vivoでCDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)機能(例えば、細胞における機能)を阻害する方法であって、前記細胞と、有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物とを接触させることを含む、上記方法に関する。
【0258】
当業者は、候補化合物がCDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)を阻害するか否かを容易に決定することができる。例えば、好適なアッセイは、本明細書に記載されているか、当技術分野において公知である。
【0259】
一実施形態において、上記の方法はin vitroで行われる。
【0260】
一実施形態において、上記の方法はin vivoで行われる。
【0261】
一実施形態において、H-APPAMP化合物は、薬学的に許容される組成物の形態で提供される。
【0262】
任意の種類の細胞を処理することが可能であり、例えば、脂肪、肺、胃腸(例えば、腸、結腸を含む)、乳房(乳腺)、卵巣、前立腺、肝臓(肝)、腎臓(腎)、膀胱、膵臓、脳及び皮膚などが挙げられる。
【0263】
例えば、細胞試料をin vitroで成長させ、化合物を前記細胞と接触させ、化合物がそれらの細胞に与える効果を観察することができる。「効果」の例として、細胞の形態的状態(例えば、生存又は死亡等)を決定することができる。化合物が細胞に影響を及ぼすことが見いだされた場合、このことは、同じ細胞型の細胞を有する患者の治療法において、化合物の効力の予後マーカー又は診断マーカーとして使用することができる。
【0264】
細胞増殖等を阻害する方法における使用
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、例えば(a) 細胞増殖を制御する(例えば、阻害する)か;(b) 細胞周期の進行を阻害するか;(c) アポトーシスを促進するか;又は(d) これらのうちの1種以上の組合せを行う。
【0265】
本発明の一態様は、in vitro又はin vivoで、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を制御する(例えば、阻害する)か、細胞周期の進行を阻害するか、アポトーシスを促進するか、又はこれらのうちの1種以上の組合せを行う方法であって、細胞と、有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物とを接触させることを含む、上記方法に関する。
【0266】
一実施形態において、上記方法は、in vitro又はin vivoで、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を制御する(例えば、阻害する)方法であって、細胞と、有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物とを接触させることを含む、方法である。
【0267】
一実施形態において、上記方法はin vitroで行われる。
【0268】
一実施形態において、上記方法はin vivoで行われる。
【0269】
一実施形態において、H-APPAMP化合物は、薬学的に許容される組成物の形態で提供される。
【0270】
任意の種類の細胞を処理することが可能であり、例えば、肺、胃腸(例えば、腸、結腸を含む)、乳房(乳腺)、卵巣、前立腺、肝臓(肝)、腎臓(腎)、膀胱、膵臓、脳及び皮膚などが挙げられる。
【0271】
当業者は、候補化合物が細胞増殖等を制御する(例えば、阻害する)か否かを容易に決定することができる。例えば、特定の化合物によって与えられる活性を評価するために好都合に使用することができるアッセイが、本明細書中に記載されている。
【0272】
例えば、細胞試料(例えば、腫瘍由来の細胞試料)をin vitroで成長させ、化合物を前記細胞と接触させ、化合物がそれらの細胞に与える効果を観察することができる。「効果」の例として、細胞の形態的状態(例えば、生存又は死亡等)を決定することができる。化合物が細胞に影響を及ぼすことが見出される場合、このことを、同じ細胞型の細胞を有する患者の治療法において、化合物の有効性の予後マーカー又は診断マーカーとして利用することができる。
【0273】
治療法における使用
本発明の別の態様は、療法による人体又は動物体の治療方法における使用のための、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物に関し、例えば、本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法を使用するための化合物に関する。
【0274】
医薬の製造における使用
本発明の別の態様は、例えば、本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法において使用するための、例えば治療方法の使用のための医薬の製造における、本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物の使用に関する。
【0275】
一実施形態において、上記医薬は、H-APPAMP化合物を含む。
【0276】
治療方法
本発明の別の態様は、治療方法、例えば本明細書中に記載される障害(例えば、疾患)の治療方法であって、治療を必要とする対象に、治療有効量の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を、好ましくは医薬組成物の形態で投与することを含む、上記方法に関する。
【0277】
治療される障害 - CDKに関連する障害
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13に関連する障害(例えば、疾患);CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の不適切な活性により生じる障害(例えば、疾患);CDK変異、とりわけCDK12及び/又はCDK13変異に関連する障害(例えば、疾患):CDK過剰発現、とりわけCDK12及び/又はCDK13過剰発現に関連する障害(例えば、疾患);CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の上流経路活性化に関連する障害(例えば、疾患);CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の阻害(例えば、選択的阻害)により寛解する障害(例えば疾患)の治療である。
【0278】
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13に関連する障害(例えば、疾患)の治療である。
【0279】
一実施形態において、治療は、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の不適切な活性により生じる障害(例えば、疾患)の治療である。
【0280】
一実施形態において、治療は、CDK変異、とりわけCDK12変異;CDK過剰発現、とりわけCDK12及び/又はCDK13過剰発現(例えば、対応する正常細胞と比較して;例えば、過剰発現が1.5、2、3、5、10、20又は50倍である);又はCDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の上流経路活性化に関連する障害(例えば、疾患)の治療である。
【0281】
一実施形態において、治療は、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の阻害(例えば、選択的阻害)により寛解する障害(例えば疾患)の治療である。
【0282】
治療される障害
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、増殖性障害;がん;ウイルス感染症(例えば、HIV);神経変性障害(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病);虚血;腎疾患;心血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化症);又は自己免疫障害(例えば、関節リウマチ)の治療である。
【0283】
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害(例えば、疾患)、例えば、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症、及び脆弱X症候群の治療である。
【0284】
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、以前に療法的治療を受けたが、これらの治療からさらなる臨床的利点をほとんど受けていないか又は全く受けていない患者における障害(例えば疾患)の治療である。これは、例えば、以前にPARP阻害剤、CDK阻害剤、及び/又は HER2指向性療法による療法的治療を受けた患者を含む(例えば、Johnson et al., 2016;Choi et al., 2019を参照)。
【0285】
治療される障害 - 増殖性障害
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、増殖性障害の治療である。
【0286】
本明細書中で使用される用語「増殖性障害」は、望ましくない、不必要であるか又は制御されていない過剰な又は異常な細胞の細胞増殖、例えば新生物増殖又は過形成増殖に関する。
【0287】
一実施形態において、治療は、良性細胞増殖、前がん性細胞増殖又は悪性細胞増殖を特徴とする増殖性障害の治療である。
【0288】
一実施形態において、治療は、過形成;新生物;腫瘍(例えば、組織球腫、グリオーマ、星状細胞腫、骨腫);がん;乾癬;骨疾患;線維増殖性障害(例えば、結合組織の線維増殖性障害);肺線維症;アテローム性動脈硬化症;又は血管中の平滑筋細胞増殖(例えば、狭窄若しくは血管形成術後の再狭窄)の治療である。
【0289】
治療される障害 - がん
一実施形態(例えば、療法における使用の実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、がんの治療である。
【0290】
一実施形態において、治療は、がん転移の治療である。
【0291】
がんに含まれるのは以下のものである:
(1) がん腫、例えば、重層扁平上皮(扁平上皮がん)から生じる腫瘍、及び臓器又は腺(腺がん)内に生じる腫瘍など。
例としては、乳房、結腸、肺、前立腺、卵巣が挙げられる。
【0292】
(2) 肉腫、例えば以下のものなどが挙げられる:骨肉腫及び骨原性肉腫(骨);
軟骨肉腫(軟骨);平滑筋肉腫(平滑筋);横紋筋肉腫(骨格筋);中皮肉腫及び中皮腫(体腔の膜裏層);線維肉腫(線維組織);血管肉腫及び血管内皮腫(血管);脂肪肉腫(脂肪組織);グリオーマ及び星状細胞腫(脳で見出された神経原性結合組織);粘液肉腫(原始胚結合組織);間葉腫及び混合性中胚葉性腫瘍(混合性結合組織型)。
【0293】
(3) 骨髄腫。
【0294】
(4) 造血器腫瘍、例えば以下のものなどが挙げられる:骨髄性白血病及び顆粒球性白血病(骨髄細胞系及び顆粒白血球系の悪性腫瘍)、例えば慢性骨髄白血病(CML)、急性骨髄白血病(AML);リンパ性白血病、リンパ球性白血病及びリンパ芽球性白血病(リンパ系細胞系及びリンパ球血球系の悪性腫瘍)、例えば急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL);真性多血症(様々な血球産物(しかし主に赤血球の産物)の悪性腫瘍)。
【0295】
(5) リンパ腫、例えばホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫など。
【0296】
(6) 混合型、例えば腺扁平上皮がん;混合性中胚葉性腫瘍;がん肉腫;奇形がん腫などが挙げられる。
【0297】
例えば、一実施形態において、治療は、乳がんの治療である。
【0298】
一実施形態において、がんは、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13に関連する。
【0299】
一実施形態において、がんは、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の不適切な活性を特徴とするか、又はそれをさらなる特徴とする。
【0300】
一実施形態において、がんは、CDK、とりわけCDK12及び/又はCDK13の過剰発現を特徴とするか、又はそれをさらなる特徴とする。
【0301】
一実施形態において、がんは、CDK12及び/又はCDK13遺伝子の増幅を特徴とするか、又はそれをさらなる特徴とし、例えば、17q12-q21遺伝子座が増幅している、タンパク質HER2を過剰発現するがんなどが挙げられる(例えば、Choi et al., 2019を参照)。
【0302】
一実施形態において、がんは、例えば、EWS-FLI(例えば、Inigues et al, 2018を参照)、BCR-ABL、EML4-ALK、FGFR3-TACC3、KIF5B-RET、ETV6-RUNX1、又はTMPRSS2-ERGの遺伝子融合を有するがんであると考えられるがんを引き起こす遺伝子の融合を特徴とするか、又はそれをさらなる特徴とする。
【0303】
抗がん効果は、1つ以上の機構、例えば、限定するものではないが、細胞増殖の制御、細胞周期進行の阻害、血管新生(新たな血管の形成)の阻害、転移(発生点からの腫瘍の広がり)の阻害、細胞移動(身体の他の部分へのがん細胞の広がり)の阻害、浸潤(隣接する正常組織への腫瘍細胞の広がり)の阻害、アポトーシス(プログラム細胞死)の促進、壊死による死、又はオートファジーによる死の誘導を通じて生じ得る。本明細書中に記載される化合物は、本明細書中で論じられる機構とは無関係に、本明細書に記載されるがんの治療において使用することができる。
【0304】
治療される障害 - DNA修復
一実施形態(例えば、療法における使用の実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、例えばBRCA1、BRCA2、ATM、ATR、BAP1、CDK12、CDK13、CHK1、CHK2、FANCA、FANCC、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCI、PALB2、NBS1、WRN、RAD51B、RAD51C、RAD51D、MRE11A、BLM、BRIP1などの、DNA修復に関わるタンパク質の遺伝子における低発現、欠損及び/又は変異を有する患者における障害(例えば、疾患)の治療である。この患者としては、例えば、腫瘍が「BRCAness」を呈するがん患者などが挙げられる(例えば、Lord et al., 2019を参照)。
【0305】
一実施形態(例えば、療法における使用の実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、例えばXLF、RAD50、NBS1、MRE11、LIG4、XRCC4、POLL、POLMなどの、非相同DNA修復に関与するタンパク質の遺伝子の低発現、欠損、及び/又は変異を有する患者における障害(例えば、疾患)の治療である。
【0306】
治療される障害-ウイルス感染症
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療はウイルス感染症の治療である。
【0307】
一実施形態において、治療は、
(グループI:) dsDNAウイルス、例えばアデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス;
(グループII:) ssDNAウイルス、例えばパルボウイルス;
(グループIII:) dsRNAウイルス、例えばレオウイルス;
(グループIV:) (+)ssRNAウイルス、例えばピコルナウイルス、トガウイルス;
(グループV:) (-)ssRNAウイルス、例えばオルソミクソウイルス、ラブドウイルス;
(グループVI:) ssRNA-RTウイルス、例えばレトロウイルス;又は
(グループVII:) dsDNA-RTウイルス、例えばヘパドナウイルス
によるウイルス感染症の治療である。
【0308】
上記で使用される場合:ds:二本鎖;ss:+鎖;(+)ssRNA:+鎖RNA;(-)ssRNA:-鎖RNA;ssRNA-RT:生活環でDNA中間体を有する(+鎖)RNAである。
【0309】
一実施形態において、治療は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV);B型肝炎ウイルス(HBV);C型肝炎ウイルス(HCV);ヒトパピローマウイルス(HPV);サイトメガロウイルス(CMV);又はエプスタイン-バーウイルス(EBV);カポジ肉腫に関連するヒトヘルペスウイルス8型(HHV);コクサッキーウイルスB3型;ボルナウイルス;インフルエンザウイルスの治療である。
【0310】
治療される障害 - 自己免疫障害
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、自己免疫障害の治療である。
【0311】
一実施形態において、治療は、結合組織、関節、皮膚、又は眼に関連する自己免疫障害の治療である。
【0312】
一実施形態において、治療は、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、乾癬、又はシェーグレン症候群の治療である。
【0313】
治療される障害 - 細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害
一実施形態(例えば、療法における使用のための実施形態、医薬の製造における使用の実施形態、治療方法の実施形態)において、治療は、細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害の治療である。
【0314】
一実施形態において、治療は、筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症、又は脆弱X症候群の治療である。
【0315】
治療
本明細書において障害の治療の文脈において使用される場合、「治療」という用語は、一般的に、いくつかの所望の治療効果、例えば障害の進行の阻害が達成されるヒト又は動物(例えば、獣医学的適用における)の治療に関し、例えば、進行の速度の低下、進行の速度の停止、障害の症状の緩和、障害の寛解、及び障害の治癒が挙げられる。予防的手段(すなわち、予防)としての治療も含まれる。例えば、未だ障害を発症していないが、障害を発症するリスクを有する患者での使用が、「治療」という用語に包含される。
【0316】
例えば、「治療」は、がんの予防、がんの発生率の低下、がんの症状の緩和等を包含する。
【0317】
本明細書中で使用される用語「治療有効量」は、所望の治療レジメンに従って投与される場合、合理的な利益/リスク比に見合う幾らかの所望の治療効果を生じさせるのに有効な、化合物、又は化合物を含む材料、組成物、若しくは剤形の量に関する。
【0318】
併用療法
「治療」という用語は、2つ以上の治療又は療法を、例えば逐次的に又は同時に組み合わせた併用治療及び併用療法を含む。例えば、本明細書に記載される化合物は、例えば他の薬剤と組み合わせて、併用療法で使用することもできる。治療及び療法の例としては、化学療法(例えば薬物、抗体(例えば、免疫療法として)、プロドラッグ(例えば、光線力学的療法、GDEPT、ADEPT等として)などの活性薬剤の投与);外科手術;放射線療法;光線力学的療法;遺伝子療法;及び食事制限が挙げられる。
【0319】
本発明の一態様は、以下に記載される、1種以上(例えば、1種、2種、3種、4種等)のさらなる治療薬と組み合わせた、本明細書中に記載される化合物に関する。
【0320】
特定の組合せは医師の裁量に委ねられ、医師は自身の一般常識と、熟練した医師に公知の投与レジメンとを用いて用量を選択するであろう。
【0321】
薬剤(すなわち、本明細書中に記載される化合物と、1種以上の他の薬剤)は、同時に投与しても逐次的に投与してもよく、個々に異なる投与スケジュールで、異なる経路を介して投与してもよい。例えば、逐次的に投与する場合、薬剤は密な間隔で(例えば、5~10分間かけて)、又はより長い間隔で(例えば、1、2、3、4時間以上空けるか、若しくは必要であればさらに長い期間空けて)投与することが可能であり、正確な投与レジメンは治療薬(1種又は複数種)の特性に応じる。
【0322】
薬剤(すなわち、本明細書中に記載される化合物と、1種以上の他の薬剤)は、単一の剤形に一緒に製剤化されていてもよく、あるいは、個々の薬剤を別々に製剤化し、キットの形態で、場合により使用説明書と共に、一緒に提供することもできる。
【0323】
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を用いた治療と共投与するか/組み合わせることができるさらなる薬剤/療法の例としては、以下のものが挙げられる:
アロマターゼ阻害剤、例えばエキセメスタン(アロマシンとしても知られる)、レトロゾール(フェマーラとしても知られる)、アナストロゾール(アリミデックスとしても知られる)等;
抗エストロゲン剤、例えばフェソロデックス(フルベストラント及びICI182780としても知られる)、タモキシフェン(ノルバデックスとしても知られる)、ヒドロキシタモキシフェン等;
抗アンドロゲン剤、例えば、前立腺がんの治療において使用される抗アンドロゲン剤、例えば、フルタミド、エンザルタミド、アパルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等;
Her2遮断薬、例えばハーセプチン、ペルツズマブ、ラパチニブ等;
細胞傷害性化学療法剤、例えば、タキサン(例えば、タキソールとしても知られるパクリタキセル;タキソテールとしても知られるドセタキセル)、シクロホスファミド、代謝拮抗薬(例えば、カルボプラチン、カペシタビン、ゲムシタビン、ドキソルビシン、エピルビシン、5-フルオロウラシル等)。
免疫系を刺激する薬剤、例えば、Toll様受容体(TLR1-13)アゴニスト、インターフェロン遺伝子の刺激剤(STING)アゴニスト等;
チェックポイント阻害剤、例えば、PD1、PD1L、CTLA4の阻害剤等、例えば、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、イピリムマブ等;
DNA修復阻害剤、例えば、PARP阻害剤、例えば、オラパリブ、ニラパリブ等。
【0324】
したがって、一実施形態において、上記の治療は、例えばアロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、Her2遮断薬、細胞傷害性化学療法剤、免疫系を刺激する薬剤、チェックポイント阻害剤、DNA修復阻害剤等であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む。
【0325】
他の用途
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、CDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)を阻害するための細胞培養液添加剤として使用することもできる。
【0326】
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、例えば、候補のホストが当該化合物による治療から利益を得る可能性があるか否かを決定するために、in vitro アッセイの一部として使用することもできる。
【0327】
本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物は、他の活性化合物、他のCDK12及び/又はCDK13阻害剤等を同定するために、例えば、アッセイ中で標準物質として使用することもできる。
【0328】
キット
本発明の一態様は、(a) 本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物、又は本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を含む組成物、例えば、好ましくは好適な容器中で及び/又は好適なパッケージを用いて提供されるもの;並びに(b) 使用についての説明書、例えば上記の化合物又は組成物の投与方法についての書面による説明書を含むキットに関する。
【0329】
上記の書面による説明書は、上記活性成分が好適な治療である適応症のリストも含み得る。
【0330】
投与経路
H-APPAMP化合物又はそのH-APPAMP化合物を含む医薬組成物は、全身投与/末梢投与又は局所投与のいずれであっても(すなわち、所望の作用部位において)、任意の好都合な投与経路で対象に投与することができる。
【0331】
投与経路の例としては、経口(例えば、摂取による投与);口腔内;舌下;経皮(例えば、パッチ、硬膏剤等による投与を含む);経粘膜(例えば、パッチ、硬膏剤等による投与を含む);鼻腔内(例えば、鼻腔スプレーによる投与);眼内(例えば、点眼薬による投与);経肺(例えば、エアロゾルを用いた、例えば口又は鼻を通した吸入又は通気療法による投与);直腸(例えば、坐剤又は浣腸による投与);膣内(例えば、ペッサリーによる投与);非経口、例えば、皮下、皮内、筋肉内、気管内、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、脊髄内、嚢内、嚢下、眼窩内、腹腔内、表皮下、関節内、くも膜下及び胸骨内などの注射による投与;例えば皮下又は筋肉内のデポー又はリザーバの移植による投与が挙げられる。
【0332】
対象/患者
対象/患者は、脊索動物、脊椎動物、哺乳動物、有胎盤哺乳動物、有袋類(例えば、カンガルー、ウォンバット)、齧歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ科動物(例えば、マウス)、ウサギ目動物(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、トリ)、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ネコ科動物(例えば、ネコ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、イノシシ科動物(porcine)(例えば、ブタ(pig))、ヒツジ科動物(ovine)(例えば、ヒツジ(sheep))、ウシ科動物(例えば、ウシ)、霊長類、サル(simian)(例えば、サル(monkey)又は類人猿(ape))、サル(monkey)(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(ape)(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル)、又はヒトであり得る。
【0333】
さらに、対象/患者は、その発達形態のいずれかであってよく、例えば胎児であってもよい。
【0334】
1つの好ましい実施形態においては、対象/患者はヒトである。
【0335】
製剤
H-APPAMP化合物は単独で投与することも可能であるが、少なくとも1種の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を、当業者に周知の1種以上の他の薬学的に許容される成分、例えば薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、アジュバント、充填剤、緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤、滑沢剤、安定剤、可溶化剤、界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤、着色剤、香味剤及び甘味剤などと共に含む医薬製剤(例えば、組成物、調剤薬、医薬)として提供することが好ましい。製剤は、他の活性薬剤、例えば、他の治療剤又は予防剤をさらに含み得る。
【0336】
したがって、本発明は、上記で定義された医薬組成物、並びに少なくとも1種の本明細書中に記載されるH-APPAMP化合物を当業者に周知の1種以上の他の薬学的に許容される成分、例えば担体、希釈剤、賦形剤等と共に混合することを含む、医薬組成物を作成する方法をさらに提供する。個別の単位(例えば、錠剤等)として製剤化される場合、各単位は所定量(用量)の上記化合物を含有する。
【0337】
本明細書中で使用される「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を伴うことなく、合理的な利益/リスク比に見合う、当該対象(例えば、ヒト)の組織と接触させて使用するのに適した、化合物、成分、材料、組成物、剤形等に関する。各担体、希釈剤、賦形剤等もまた、製剤の他の成分と適合性であるという意味において「許容される」必要性がある。
【0338】
好適な担体、希釈剤、賦形剤等は、標準的な医薬の教科書、例えば、「Remington's Pharmceutical Sciences, 第18版, Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1990」及び「Handbook of Pharmceutical Excipients, 第5版, 2005」において見出すことができる。
【0339】
上記の製剤は、薬学の技術分野において周知の任意の方法によって調製することができる。このような方法は、上記の化合物を、1種以上の副成分を構成する担体と合わせる(bringing into association)ステップを含む。一般的に、上記の製剤は、上記の化合物を担体(例えば、液体担体、微粉化された固体担体等)と均一且つ緊密に合わせ、次いで必要に応じて製品を成形することにより調製する。
【0340】
上記製剤は、速放性又は徐放性(slow release);即時放出性、遅延放出性、時限放出性(timed release)、若しくは持続放出性(sustained release);又はそれらの組合せを提供するように調製され得る。
【0341】
製剤は、好適には、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、エマルション剤(例えば、水中油型、油中水型)、エリキシル剤、シロップ剤、舐剤、洗口液、ドロップ剤、錠剤(例えば、コーティングされた錠剤など)、顆粒剤、粉剤、トローチ剤、パステル剤、カプセル剤(例えば、硬質ゼラチンカプセル及び軟質ゼラチンカプセルなど)、カシェ剤、丸剤、アンプル、巨丸剤、坐剤、ペッサリー、チンキ剤、ゲル剤、ペースト剤、軟膏、クリーム剤、ローション剤、油剤、フォーム剤、スプレー剤、ミスト剤又はエアロゾル剤の形態であり得る。
【0342】
製剤は、1種以上の化合物、及び場合により1種以上の他の薬学的に許容される成分、例えば浸透(penetration)増強剤、浸透(permeation)増強剤、及び吸収増強剤などを含浸させたパッチ、絆創膏、包帯、包帯材等として好適に提供され得る。製剤は、デポー又はリザーバの形態で好適に提供することもできる。
【0343】
上記の化合物は、1種以上の他の薬学的に許容される成分に溶解させるか、懸濁するか、又はそれと混合することができる。上記の化合物は、上記化合物を、例えば血液成分又は1つ以上の臓器に指向させるように設計されたリポソーム又は他の微粒子中で提供され得る。
【0344】
経口投与(例えば、摂取による投与)に好適な製剤としては、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、エマルション剤(例えば、水中油型、油中水型)、エリキシル剤、シロップ剤、舐剤、錠剤、顆粒剤、粉剤、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、アンプル、巨丸剤が挙げられる。
【0345】
口腔内投与に好適な製剤としては、洗口液、トローチ剤、パステル剤、並びにパッチ、絆創膏、デポー及びリザーバが挙げられる。トローチ剤は、典型的には、上記の化合物を、通常はスクロース及びアラビアゴム又はトラガカントゴムである風味付けした基剤中に含む。パステル剤は、典型的には、上記化合物を、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアラビアゴムなどの不活性マトリックス中に含む。洗口液は、典型的には、上記化合物を好適な液体担体中に含む。
【0346】
舌下投与に好適な製剤としては、錠剤、トローチ剤、パステル剤、カプセル剤及び丸剤が挙げられる。
【0347】
経口経粘膜投与に好適な製剤としては、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、エマルション剤(例えば、水中油型、油中水型)、洗口液、トローチ剤、パステル剤、ならびにパッチ、絆創膏、デポー及びリザーバが挙げられる。
【0348】
非経口経粘膜投与に好適な製剤としては、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、エマルション剤(例えば、水中油型、油中水型)、坐剤、ペッサリー、ゲル剤、ペースト剤、軟膏、クリーム剤、ローション剤、油剤、ならびにパッチ、絆創膏、デポー及びリザーバが挙げられる。
【0349】
経皮投与に好適な製剤としては、ゲル剤、ペースト剤、軟膏、クリーム剤、ローション剤及び油剤、並びにパッチ、絆創膏、包帯、包帯材、デポー及びリザーバが挙げられる。
【0350】
錠剤は、場合により1種以上の副成分と共に、従来の手段、例えば圧縮又は成型により作製され得る。圧縮錠剤は、粉末又は顆粒などの自由流動性形態の上記の化合物を、場合により1種以上の結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、アラビアゴム、ソルビトール、トラガカントゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤又は希釈剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、リン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ);崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム);界面活性剤又は分散剤又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム);防腐剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸);香味料、香味増強剤及び甘味剤と混合して、好適な機械中で圧縮することにより調製することができる。錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた上記の粉末化合物の混合物を、好適な機械で成型することにより作製され得る。錠剤は、場合によりコーティングされていてもよく、又は割線が入っていてもよく、例えば、様々な比率のヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて、その中の化合物の徐放又は制御放出を提供するように製剤化し、所望の放出プロファイルを提供することができる。錠剤は、場合により、例えば放出に影響を与えるコーティングと共に提供され得、例えば、胃ではなく腸の一部における放出を与える腸溶コーティングと共に提供され得る。
【0351】
軟膏は、典型的には、上記の化合物と、パラフィン系軟膏基剤又は水混和性軟膏基剤とから調製される。
【0352】
クリーム剤は、典型的には、上記の化合物と、水中油型クリーム基剤とから調製される。所望であれば、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも約30%w/wの多価アルコール、すなわち、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えばプロピレングリコール、ブタン-1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール及びポリエチレングリコール並びにそれらの混合物などを含み得る。局所製剤は、望ましくは、皮膚又は他の患部を通した上記の化合物の吸収又は浸透を増強する化合物を含み得る。このような経皮浸透増強剤の例としては、ジメチルスルホキシド及び関連の類似体が挙げられる。
【0353】
エマルション剤は、典型的には、上記の化合物と油相とから調製され、場合により単に乳化剤(emulsifier)(あるいは乳化剤(emulgent)としても知られる)を含み得、又は少なくとも1種の乳化剤と脂肪若しくは油との混合物、又は少なくとも1種の乳化剤と脂肪及び油の両方との混合物を含み得る。好ましくは、親水性乳化剤が、安定剤として作用する親油性乳化剤と一緒に含まれる。油と脂肪の両方を含むことも好ましい。まとめると、上記乳化剤(一種又は複数種)は、安定化剤(一種又は複数種)と共に又はこれを伴わずに、いわゆる乳化蝋を構成し、この蝋は、油及び/又は脂肪と共にいわゆる乳化軟膏基剤を構成し、これがクリーム製剤の油性分散相を形成する。
【0354】
好適な乳化剤(emulgent)及びエマルション安定剤としては、Tween 60、Span 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル及びラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。医薬エマルション製剤中で使用される可能性が高い大半の油における上記の化合物の溶解度は非常に低くてよいため、上記の製剤に適した油又は脂肪の選択は、所望の化粧特性を達成することに基づく。このため、上記のクリーム剤は、好ましくは、チューブ又は他の容器からの漏出を回避するために好適な粘稠度を有する、非グリース状(non-greasy)、非汚染性(non-staining)、且つ洗浄可能な製品である必要がある。ジイソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2-エチルへキシル、又はCrodamol CAPとして知られる分岐鎖エステルのブレンドなどの直鎖又は分岐鎖の一塩基性又は二塩基性アルキルエステルを使用することが可能であり、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性に応じて、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。あるいは、白色軟パラフィン及び/若しくは流動パラフィンなどの高融点脂質、又は他の鉱油を使用することができる。
【0355】
鼻腔内投与に好適な製剤としては、担体が液体である場合、例えば鼻腔用スプレー、点鼻薬、又はネブライザーによるエアロゾル投与が挙げられ、上記化合物の水溶液又は油溶液を含む。
【0356】
鼻腔内投与に好適な製剤としては、担体が固体である場合、例えば約20~約500ミクロンの範囲内の粒径を有する粗粉末として提供される製剤が挙げられ、これらは、鼻から吸入する様式で、すなわち、鼻の近くで保持される上記の粉末の容器から鼻腔を通して急速に吸入して投与される。
【0357】
経肺投与(例えば、吸入又は通気療法による投与)に好適な製剤としては、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の好適なガスなどの好適な高圧ガスを用いた加圧パックからのエアロゾルスプレーとして提供される製剤が挙げられる。
【0358】
眼内投与に好適な製剤としては、上記の化合物が好適な担体(特に上記化合物については水性溶媒)中に溶解又は懸濁している点眼剤が挙げられる。
【0359】
直腸投与に好適な製剤は、例えば、天然油若しくは硬化油、蝋、脂肪、半液体若しくは液体ポリオールを含む好適な基剤、例えばカカオバター若しくはサリチル酸塩を用いた坐剤として;又は浣腸による治療用の溶液若しくは懸濁液として提供され得る。
【0360】
膣内投与に好適な製剤は、上記の化合物に加えて、当技術分野において適切であることが公知の担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤又はスプレー製剤として提供され得る。
【0361】
非経口投与(例えば、注射による投与)に好適な製剤としては、水性若しくは非水性の、等張性、パイロジェンフリーの滅菌液(例えば、溶液剤、懸濁剤)が挙げられ、この滅菌液中では、上記の化合物が、溶解されているか、懸濁されているか、又は他の方法で(例えば、リポソーム中又は他の微粒子中で)提供されている。このような液体は、抗酸化剤、緩衝剤、防腐剤、安定剤、静菌剤、懸濁化剤、増粘剤、及び上記製剤を、意図されるレシピエントの血液(又は他の関連体液)と等張にさせる溶質などの、他の薬学的に許容される成分をさらに含有し得る。賦形剤の例としては、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などが挙げられる。このような製剤中で使用するのに好適な等張性担体の例としては、塩化ナトリウム注射剤、リンゲル溶液又は乳酸加リンゲル注射剤が挙げられる。典型的には、液体中の化合物の濃度は、約1ng/mL~約10μg/mL、例えば約10ng/mL~約1μg/mLである。製剤は、単位用量又は複数回用量の密封容器、例えば、アンプル及びバイアルで提供することが可能であり、使用直前に無菌液体担体(例えば、注射用水)の添加のみを必要とする凍結-乾燥(凍結乾燥)状態で保存することができる。滅菌粉剤、顆粒剤及び錠剤から即席注射溶液剤及び懸濁剤を調製することもできる。
【0362】
用量
H-APPAMP化合物、及びH-APPAMP化合物を含む組成物の適切な用量が患者間で異なり得ることは当業者に理解されよう。最適用量の決定は、一般的に、任意のリスク又は有害な副作用に対する治療上の利益のレベルのバランスをとることを含む。選択される用量レベルは、様々な要因、例えば、特定のH-APPAMP化合物の活性、投与経路、投与の時間、H-APPAMP化合物の排出速度、治療期間、組み合わせて使用される他の薬物、化合物及び/又は物質、障害の重症度、ならびに患者の種、性別、年齢、体重、状態、一般的健康状態及び既往歴などによって決まる。H-APPAMP化合物の量及び投与経路は、最終的には医師、獣医師又は臨床医の裁量量に委ねられるものであるが、一般的には、用量は、作用部位で、実質的に有害な又は悪影響のある副作用を引き起こすことなく所望の効果を達成する局所濃度が得られるように選択される。
【0363】
投与は、治療過程全体を通して、1回投与で行うか、連続的に行うか、又は断続的に(例えば、適切な間隔での分割用量で)行うことができる。最も有効な投与手段及び投与量を決定する方法は当業者に周知であり、療法に使用される製剤、療法の目的、治療される標的細胞(1つ又は複数)及び治療される対象に応じて変動する。治療を行う医師、獣医師又は臨床医によって選択される用量レベル及びパターンで、単回投与又は複数回投与を行うことができる。
【0364】
一般に、H-APPAMP化合物の好適な用量は、1日当たり、対象の体重1キログラム当たり約10μg~約250mg(より典型的には、約100μg~約25mg)の範囲内である。化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグ等である場合、投与される量は親化合物に基づいて計算されるため、使用される実際の重量は比例して増加する。
【実施例
【0365】
化学合成
略語
aq:水性;
Boc:tert-ブトキシカルボニル;
Boc2O:ジ-tert-ブチルジカーボネート;
br:ブロード;
ca.:約;
d:ダブレット;
tBuXPhos-Pd-G3:[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)-2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート;
DCM:ジクロロメタン;
DCE:1,2-ジクロロエタン;
ジオキサン:1,4-ジオキサン;
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;
DMAP:4-(ジメチルアミノ)ピリジン;
EtOAc:酢酸エチル;
EtOH:エタノール;
h:時間;
HPLC:高速液体クロマトグラフィー;
IPA:イソプロパノール;
LCMS:液体クロマトグラフィー - 質量分析;
LiHMDS:リチウムヘキサメチルジシラジド;
m:マルチプレット;
M:モル、分子イオン;
mCPBA:3-クロロ過安息香酸;
MeCN:アセトニトリル;
MeOH:メタノール;
min:分;
MS:質量分析;
NCS:N-クロロスクシンイミド;
NIS:N-ヨードスクシンイミド;
NMR:核磁気共鳴;
PdCl2(dppf) DCM:[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの錯体;
q:カルテット;
RT:室温(約20℃);
RT:保持時間;
s:シングレット、固体;
SCX:強カチオン交換;
t:トリプレット;
TBME:tert-ブチルメチルエーテル;
TFA:トリフルオロ酢酸;
THF:テトラヒドロフラン;
UPLC/MS:超高速液体クロマトグラフィー 質量分析。
【0366】
他の略語は、それらの一般的に受け入れられている意味を伝えることを意図している。
【0367】
構造の命名は、ChemDraw(登録商標) Professional 17 (PerkinElmer)の「Structure to Name」変換を使用して作成した。
【0368】
一般的な合成方法
H-APPAMP化合物の化学合成のための方法は、本明細書中に記載されている。これらの及び/又は他の周知の方法は、代替的な又は改善されたH-APPAMP化合物の合成方法を提供するために公知の方法で改変及び/又は適合され得る。
【0369】
第1の方法において、合成は、5,7-ジクロロ-3-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン誘導体I-1で開始する。アミンによる求核性芳香族置換により、対応する5-アミノ-ピラゾロピリミジンI-2が得られる。アミノ基のBoc保護により、中間体I-3が得られる。後者はBuchwald-Hartwigクロスカップリングにおいて使用され、中間体I-4を生成する。最後の全体的なBoc脱保護により、標的化合物が得られる。
【0370】
この方法は、以下の化学スキーム中で例示される。一実施形態において、R’はイソプロピルである。
スキーム1
【0371】
【化35】
【0372】
上記のスキームのための代表的な反応条件は以下のとおりである:(a) RNH2、DIPEA、EtOH、50℃~90℃;(b) Boc2O、DMAP、THF、RT~60℃;(c) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(d) TFA、DCM、RT;又はHCl、ジオキサン、RT~40℃;例えば: (a) RNH2、DIPEA、EtOH、90℃;(b) Boc2O、DMAP、THF、RT;(c) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(d) HCl、ジオキサン、RT。
【0373】
第2の方法において、合成は、5,7-ジクロロ-3-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン誘導体I-1で開始する。ナトリウムチオメトキシドによる求核性芳香族置換により、チオエーテル中間体I-6が得られる。Buchwald-Hartwigクロスカップリングは中間体I-7の形成をもたらし、これがチオエーテルの酸化によりスルホキシド中間体I-8に変換され得る。求核性芳香族置換により、5-アミノ-ピラゾロピリミジン中間体I-9が得られる。最後のBoc-脱保護により、標的化合物が得られる。
【0374】
この方法は、以下の化学スキーム中で例示される。一実施形態において、R'はイソプロピルである。
スキーム2
【0375】
【化36】
【0376】
上記スキームのための代表的な反応条件は以下のとおりである:(a) MeSNa、THF、RT;(b) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(c) mCPBA、DCM、RT;(d) RNH2、DIPEA、ジオキサン、110℃;(e) TFA、DCM、RT;又はHCl、ジオキサン、RT~40℃;例えば:(a) MeSNa、THF、RT;(b) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(c) mCPBA、DCM、RT;(d) RNH2、DIPEA、ジオキサン、110℃;(e) TFA、DCM、RT;又はHCl、ジオキサン、RT。
【0377】
第3の方法において、合成は、5,7-ジクロロ-3-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン誘導体I-1で開始する。水酸化アンモニウムによる求核性芳香族置換により、対応する5-アミノ-ピラゾロピリミジンI-10が得られる。アミノ基のBoc保護により、中間体I-11が得られる。アルキルハロゲン化物RXによる置換により、中間体I-3が得られる。中間体I-3は、Buchwald-Hartwigクロスカップリングにおいて使用され、中間体I-4が得られる。最後の全体的なBoc-脱保護により、標的化合物を得る。
【0378】
この方法は、以下の化学スキーム中で例示される。一実施形態において、R'はイソプロピルである。
スキーム3
【0379】
【化37】
【0380】
上記スキームのための代表的な反応条件は以下のとおりである:(a) NH4OH、85℃;(b) Boc2O、DMAP、THF、RT~60℃;(c) RCl、K2CO3 DMF、70℃ (d) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(e) TFA、DCM、RT;又はHCl、ジオキサン、RT~40℃。
【0381】
第4の方法において、合成は、5,7-ジクロロ-3-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン誘導体I-1で開始する。アミンによる求核性芳香族置換により、対応する5-アミノ-ピラゾロピリミジンI-2が得られる。これに続く2回目のアミンによる求核性芳香族置換により、中間体I-4が得られる。最後のBoc-脱保護により、標的化合物を得る。
【0382】
この方法は、以下の化学スキーム中で例示される。一実施形態において、R'はイソプロピルである。
スキーム4
【0383】
【化38】
【0384】
上記スキームのための代表的な反応条件は以下のとおりである:(a) RNH2、DIPEA、EtOH、50℃;(b) DIPEA、NMP、150℃、マイクロ波;(c) tBuXPhos-Pd-G3、LiHMDS、THF、60℃;(d) HCl、ジオキサン、35℃。
【0385】
化学合成実施例
以下の実施例は単に本発明を説明するために提供されるものであり、本明細書に記載される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0386】
一般的な実験条件
全ての出発物質及び溶媒は、商業的供給源から得たか、又は文献の引用に従って調製した。別段の指示がない限り、反応混合物を磁気撹拌した。
【0387】
カラムクロマトグラフィーは、別段の指示がない限り、Grace(商標)GraceResolv(商標)予備充填シリカ(40μm)カートリッジを使用して、CombiFlash Rfシステムなどの自動フラッシュクロマトグラフィーシステムで行った。
【0388】
Bruker Avance III分光計(400MHz)又はBruker(500MHz)を用いて、1H NMRスペクトルを記録した。化学シフトは、残留プロトン性溶媒の中心ピーク又は参照としてのテトラメチルシランの内部標準のいずれかを使用して、100万分の1(ppm)単位で表される。スペクトルは別段に記載しない限り、周囲温度で記録した。
【0389】
保持時間及び関連する質量イオンを決定するための分析LCMS実験を、以下に記載される方法1又は方法2を実行するAgilent 6110又は6120シリーズシングル四重極質量分析計に連結されたAgilent 1200シリーズHPLCシステムを使用して行った。
【0390】
分取HPLC精製は、Waters X-Bridge BEH C18, 5μm、19x50mmカラムを用いて、MeCN及び10mM重炭酸アンモニウム(水溶液)の勾配を用いて行った。可変波長検出器によって測定される単一波長でのUVによる検出後に画分を収集した。
【0391】
SCX樹脂はSigma Aldrich又はSilicycleから購入し、使用前にMeOHで洗浄した。
【0392】
分析方法
方法1 - LCMS酸性4分法:
カラム:Waters X-Select CSH C18, 2.5μm、4.6x30mm
検出: 別段の指示がない限り、254nmのUV
MSイオン化:エレクトロスプレー
溶媒A:水/0.1%ギ酸
溶媒B:MeCN/0.1%ギ酸
【0393】
【表B】
【0394】
方法2 - LCMS塩基性4分法:
カラム:Waters X-Bridge BEH C18, 2.5μm、4.6x30mm
溶媒A:水/10mM重炭酸アンモニウム
溶媒B:MeCN
(他のパラメータは方法1と同じ)
【0395】
方法3 - UPLC/MS酸性3分法:
カラム:Waters Acquity CSH C18(2.1x30mm)
検出:Waters Acquity PDA検出器 210~400nm
MSイオン化:エレクトロスプレー
溶媒A:水/0.1%ギ酸
溶媒B:MeCN/0.1%ギ酸
【0396】
カラムを40℃の温度に維持し、95.0%A~5.0%Bの3分間にわたる線形アセトニトリル勾配で、0.77mL/分の一定流量で溶出した。
【0397】
方法4 - UPLC/MS塩基性3分法:
カラム:Waters Acquity BEH C18カラム(2.1x30mm)
検出:Waters Acquity PDA検出器 210~400nm
MSイオン化:エレクトロスプレー
溶媒A:水/10mM重炭酸アンモニウム
溶媒B:MeCN
(他のパラメータは方法3と同じ)
【0398】
方法5 - UPLC/MS塩基性3分法:
カラム:Waters Acquity BEH C18カラム(2.1x30mm)
検出:Waters Acquity PDA検出器 210~400nm
MSイオン化:エレクトロスプレー
溶媒A:水/10mM 水酸化アンモニウム
溶媒B:MeCN
(他のパラメータは方法3と同じ)
【0399】
方法6 - UPLC/MS塩基性1分法:
カラム:Waters Acquity BEH C18カラム(2.1x30mm)
検出:Waters Acquity PDA検出器 210~400nm
MSイオン化:エレクトロスプレー
溶媒A:水/10mM重炭酸アンモニウム
溶媒B:MeCN
【0400】
カラムを40℃の温度に維持し、95.0%A~5.0%Bの1分間にわたる線形アセトニトリル勾配で、0.77mL/分の一定流量で溶出した。
【0401】
合成1
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-003)
【0402】
【化39】
【0403】
ステップ1
5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタンアミン、2HCl(0.175g、0.80mmol)を、EtOH(10mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(0.122g、0.53mmol)及びDIPEA(0.74mL、4.24mmol)の溶液に添加した。反応混合物を90℃で6時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)と水(50mL)に分配した。水性層をEtOAc(3x50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物(0.160g、0.42mmol、収率80%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 341 (M+H)+, RT 1.38分。
【0404】
ステップ2
tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)カルバメート
BOC無水物(0.14mL、0.61mmol)を、THF(10mL)中の5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(0.160g、0.47mmol)及びDMAP(0.011g、0.09mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(0.170g、0.37mmol、収率78%、純度95%)をクリーム色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 441 (M+H)+, RT 1.73分。
【0405】
ステップ3
tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)カルバメート(0.150g、0.34mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(0.094g、0.41mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3 (0.029g、0.03mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.51mL、0.51mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1時間加熱した。反応を水(5mL)でクエンチし、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(0.075g、0.12mmol、収率34%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 635 (M+H)+, RT 1.65分。
【0406】
ステップ4
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.44mL、1.77mmol)を、DCM(10mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(0.075g、0.12mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)中に希釈し、SCXカートリッジ上にロードし、MeOH(約5mL)で洗浄し、MeOH中0.7Mアンモニア(約5mL)で溶出した。このアンモニア性メタノール溶液を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより精製し(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)、表題化合物(0.030g、0.07mmol、収率57%、純度95%)を透明なガラス状固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 435 (M+H)+, RT 0.96分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.50 - 8.46 (m, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.65 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.50 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.24 - 7.16 (m, 1H), 6.85 (td, J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.76 - 6.70 (m, 1H), 5.35 - 5.30 (m, 1H), 5.28 (s, 1H), 4.56 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 4.12 - 4.05 (m, 1H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 3.17 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 3.06 - 2.99 (m, 1H), 2.98 - 2.92 (m, 1H), 2.92 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 2.81 - 2.74 (m, 1H), 2.30 (td, J = 12.2, 2.7 Hz, 1H), 2.16 (dd, J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.58 - 1.51 (m, 1H), 1.38 - 1.28 (m, 1H), 1.23 (t, J = 6.5 Hz, 6H), 1.19 - 1.10 (m, 1H)。
【0407】
合成2
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-002)
【0408】
【化40】
【0409】
ステップ1
5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメタンアミン、2HCl(5.04g、22.82mmol)を、EtOH(80mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3.50g、15.21mmol)及びDIPEA(21.3mL、122.0mmol)の溶液に添加した。反応混合物を90℃で5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAc(50mL)と水(50mL)に分配した。水性層をEtOAc(3x50mL)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物(5.10g、14.62mmol、収率96%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 342 (M+H)+, RT 1.06分。
【0410】
ステップ2
tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)カルバメート
BOC無水物(3.2mL、13.69mmol)を、THF(10mL)中の5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(3.60g、10.53mmol)及びDMAP(0.26g、2.11mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(4g、8.60mmol、収率82%、純度95%)をクリーム色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 442 (M+H)+, RT 1.44分。
【0411】
ステップ3
tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(30mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)カルバメート(3.19、7.22mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(1.75g、7.58mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3 (0.62g、0.72mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(10.8mL、10.8mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1時間加熱した。反応を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(3x30mL)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(2.10g、3.24mmol、収率44%、純度98%)をオレンジ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 636 (M+H)+, RT 1.50分。
【0412】
ステップ4
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(12.4mL、49.5mmol)を、DCM(10mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(2.10g、3.30mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7Mアンモニア(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、黄色の固体を得た。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~20%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)でさらに精製し、黄色の固体を得た。固体をDCM(20mL)及びMeOH(約1mL)中に溶解した。ジエチルエーテル(100mL)を添加した。褐色の固体が形成し、これを濾過により回収し、表題化合物(0.700g、1.56mmol、収率47%、純度98%)を得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 436 (M+H)+, RT 0.85分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.89 (dd, J = 6.8, 2.1 Hz, 1H), 8.49 (dd, J = 4.1, 2.0 Hz, 1H), 7.78 - 7.72 (m, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.02 (dd, J = 6.7, 4.1 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.47 (s, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.60 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.58 - 3.48 (m, 1H), 3.45 - 3.25 (m, 2H), 3.25 - 3.19 (m, 1H), 3.14 - 3.07 (m, 1H), 3.00 - 2.95 (m, 1H), 2.85 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 2.39 (td, J = 12.3, 2.9 Hz, 1H), 2.25 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 1.63 - 1.57 (m, 1H), 1.37 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 1.24 (t, J = 6.5 Hz, 6H), 1.21 - 1.17 (m, 1H)。
【0413】
合成3
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-006)
【0414】
【化41】
ステップ1
5-クロロ-3-イソプロピル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
THF(100mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(8.00g、34.8mmol)の溶液を-5℃に冷却し、ナトリウムチオメトキシド(2.44g、34.8mmol)を添加した。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(400mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(500mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(260mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(160mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(40gカートリッジ、0~20%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(6.00g、24.6mmol、収率71%、純度99%)を淡黄色の油状物として得、これを静置して固化した。
LCMS (方法1):m/z 242 (M+H)+, RT 2.40分。
【0415】
ステップ2
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
THF(10mL)中の5-クロロ-3-イソプロピル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1.70g、7.03mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(1.62g、7.03mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3 (300mg、0.35mmol)の溶液を、5分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(7.8mL、7.74mmol)を添加し、混合物をさらに5分間脱気した。反応混合物を60℃に加熱し、0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAcに再溶解し、1:1の水/ブライン(50mL)で洗浄し、水性層をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(2.30g、5.12mmol、収率66%、純度97%)を黄色の固体として得た。
LCMS (方法1):m/z 436 (M+H)+, RT 2.25分。
【0416】
ステップ3
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルチオ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.70g、3.90mmol)を、DCM(30mL)中に溶解した。この溶液を0℃に冷却し、mCPBA(1.35g、5.85mmol)を一回で添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(30mL)の添加により後処理し、飽和NaHCO3水溶液(2x30mL)で洗浄した。水性層をDCM(3x20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させて、表題化合物(1.50g、3.16mmol、収率81%、純度95%)を得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 452 (M+H)+, RT 1.43分。
【0417】
ステップ4
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
ジオキサン(0.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(90mg、0.149mmol)を、ジオキサン(0.5mL)中の(1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メタンアミン(72mg、0.448mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.431mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、100℃で3日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン、その後0~5%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(28mg、0.046mmol、収率31%、純度90%)を淡黄色のガラス状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 549 (M+H)+, RT 1.44分。
【0418】
ステップ5
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(28mg、0.051mmol)を、DCM(0.5mL)中のTFA(50μL、0.649mmol)の混合物で処理した。結果として得られた混合物を3時間撹拌した。この混合物を濃縮し、次いでEtOAc(5mL)と飽和NaHCO3水溶液(3mL)に分配し、相を分離した。有機相を水(2mL)とブライン(2mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して真空中で濃縮し、表題化合物(10mg、0.021mmol、収率41%、純度95%)を白色の粉末として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 0.97分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.14 (s, 1H), 7.88 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 7.65 - 7.62 (m, 2H), 7.51 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 8.3, 1.6 Hz, 1H), 6.73 - 6.66 (m, 1H), 5.35 - 5.29 (m, 1H), 5.22 (s, 1H), 4.53 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.57 - 3.47 (m, 1H), 3.19 - 3.12 (m, 1H), 3.05 - 2.96 (m, 1H), 2.96 - 2.91 (m, 1H), 2.89 (dd, J = 12.0, 4.3 Hz, 1H), 2.79 - 2.73 (m, 1H), 2.34 - 2.25 (m, 1H), 2.15 (dd, J = 11.6, 10.0 Hz, 1H), 1.55 - 1.49 (m, 1H), 1.34 - 1.27 (m, 1H), 1.22 (t, J = 7.0 Hz, 6H), 1.15 - 1.07 (m, 1H), 1H under water.
【0419】
合成4
(3R,4R)-4-(((7-(((1 H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-005)
【0420】
【化42】
【0421】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(純度80%)(0.467g、0.827mmol)及び(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メタンアミン(0.146g、0.993mmol)を、105℃に16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~20%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(26mg、0.041mmol、収率5%、純度85%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 535 (M+H)+, RT 1.45分。
【0422】
ステップ5
(3R,4R)-4-(((7-(((1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.15mL、0.61mmol)を、DCM(10mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(30mg、0.040mmol)の溶液に添加した。反応物を16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)中に希釈し、SCXカートリッジ上にロードし、MeOH(3xカラム体積)で洗浄し、MeOH中0.7Mアンモニア(3xカラム体積)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~20%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(5mg、10.9μmol、収率27%、純度95%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4と同じ方法であるが、ラン長は10分間であった):m/z 435 (M+H)+, RT 3.87分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.30 (s, 1H), 7.71 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.14 (dd, J = 6.1, 3.0 Hz, 2H), 6.81 - 6.71 (m, 1H), 5.29 (s, 1H), 5.22 (s, 1H), 4.69 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 3.59 - 3.44 (m, 1H), 3.23 - 3.14 (m, 2H), 3.06 - 2.99 (m, 1H), 2.96 (p, J = 6.9 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 11.7, 4.6 Hz, 1H), 2.79 - 2.73 (m, 1H), 2.32 - 2.24 (m, 1H), 2.15 (dd, J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.53 (dd, J = 13.0, 3.4 Hz, 1H), 1.32 (s, 1H), 1.24 (t, J = 6.5 Hz, 6H), 1.18 - 1.07 (m, 1H)。
【0423】
合成5
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-004)
【0424】
【化43】
【0425】
ステップ4
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
ジオキサン(0.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.100g、0.221mmol)及び(8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(0.107g、0.666mmol)を、105℃に4日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(48mg、0.041mmol、収率38%、純度95%)をオレンジ色のガラス状固体として得た。
UPLC/MS (方法1):m/z 549 (M+H)+, RT 1.32分。
【0426】
ステップ5
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.40mL、1.51mmol)を、ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(48mg、0.083mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を40℃で4時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残渣をMeOH(1mL)中に希釈し、SCXカートリッジ上にロードし、MeOH(約5mL)で洗浄し、MeOH中0.7Mアンモニア(約5mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(24mg、0.052mmol、収率63%、純度98%)を褐色のガラス状固体として得た。
LCMS (方法2):m/z 449 (M+H)+, RT 1.67分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (dt, J = 6.8, 1.1 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.66 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.01 (dt, J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.75 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.72 - 6.68 (m, 1H), 5.35 - 5.29 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.57 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.59 - 3.46 (m, 1H), 3.24 - 3.14 (m, 1H), 3.08 - 2.99 (m, 1H), 2.96 (p, J = 6.8 Hz, 1H), 2.90 (dd, J = 11.9, 4.3 Hz, 1H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.35 - 2.26 (m, 1H), 2.16 (dd, J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.59 - 1.51 (m, 1H), 1.39 - 1.28 (m, 1H), 1.23 (dd, J = 6.9, 4.8 Hz, 6H), 1.20 - 1.08 (m, 1H), 1H under water.
【0427】
合成6
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-001)
【0428】
【化44】
【0429】
ステップ4及び5
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
ステップ4:ジオキサン(0.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.100g、0.221mmol)及び(8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(0.107g、0.666mmol)を、105℃に4日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、対応するBoc中間体(40mg)を得た。
【0430】
ステップ5:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(40mg、0.073mmol)及びHCl(ジオキサン中4M)(505μL、16.6mmol)の溶液を、室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(15mg、収率45%、純度95%)を茶色の固体として得た。
LCMS (方法2):m/z 449 (M+H)+, RT 1.64分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.61 (s, 1H), 7.58 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.40 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 9.0, 6.8 Hz, 1H), 6.81 - 6.74 (m, 1H), 6.68 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 5.42 (s, 1H), 5.31 (s, 1H), 4.96 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 3.60 - 3.49 (m, 1H), 3.28 - 3.21 (m, 1H), 3.11 - 3.03 (m, 1H), 2.98 - 2.91 (m, 2H), 2.89 (s, 3H), 2.84 - 2.79 (m, 1H), 2.38 - 2.31 (m, 1H), 2.23 - 2.16 (m, 1H), 1.64 - 1.57 (m, 1H), 1.42 - 1.32 (m, 1H), 1.23 (dd, J = 6.9, 5.2 Hz, 6H), 1.20 - 1.13 (m, 1H), 1H under water.
【0431】
合成7
(3R,4R)-4-[[[3-イソプロピル-7-[(3-メチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)メチルアミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-007)
【0432】
【化45】
【0433】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-メチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
エタノール(2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(80.0mg、0.145mmol)、(3-メチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)メタンアミン、2HCl、水和物(74.9mg、0.290mmol)及びDIPEA(0.228mL、1.305mmol)を、マイクロ波照射下に140℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、その後逆相C18クロマトグラフィー(4gカートリッジ、15~75%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)により精製し、表題化合物(40mg、0.071mmol、収率49%、純度97%)を褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 555 (M+H)+, RT 0.52分。
【0434】
ステップ5:(3R,4R)-4-[[[3-イソプロピル-7-[(3-メチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)メチルアミノ]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル]アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.169mL、0.676mmol)を、ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-メチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-6-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(25mg、0.045mmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をMeOH(1mL)中に希釈し、SCXカートリッジ上にロードし、MeOH(約5mL)で洗浄し、MeOH中0.7Mアンモニア(約5mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を減圧下で濃縮し、表題化合物(18mg、0.038mmol、収率84%、純度96%)を、Et2O中でトリチュレーションしその後真空下に50℃で一晩乾燥させた後で、褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 455 (M+H)+, RT 1.03分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.62 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.49 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 6.85 (q, J = 1.3 Hz, 1H), 6.79 - 6.73 (m, 1H), 5.38 - 5.35 (m, 1H), 5.35 (s, 1H), 4.47 - 4.43 (m, 2H), 3.25 - 3.19 (m, 1H), 3.10 - 3.02 (m, 1H), 2.98 - 2.90 (m, 2H), 2.85 - 2.79 (m, 2H), 2.36 (d, J = 1.3 Hz, 3H), 2.35 - 2.30 (m, 1H), 2.23 - 2.16 (m, 1H), 1.63 - 1.56 (m, 1H), 1.40 - 1.32 (m, 1H), 1.23 (dd, J = 6.9, 6.0 Hz, 6H), 1.21 - 1.13 (m, 1H), 1H under water.
【0435】
合成8
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(H-APPAMP-008)
【0436】
【化46】
【0437】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
【0438】
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(80mg、0.145mmol)を、EtOH(2.0mL)中の(6-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(102mg、0.435mmol)及びDIPEA(0.23mL、1.305mmoRPl)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(67mg、0.112mmol、収率77%、純度92%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 549 (M+H)+, RT 0.84分。
【0439】
ステップ5:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
1,4-ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(67mg、0.122mmol)の溶液を、HCl(1,4-ジオキサン中4M)(458μL、1.832mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮乾固した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~15%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(32mg、0.068mmol、収率55%、純度95%)を、真空下に50℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 1.08分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.93 - 8.82 (m, 1H), 8.65 - 8.52 (m, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.44 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.99 - 6.86 (m, 1H), 6.12 - 6.03 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.56 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.60 - 3.50 (m, 1H), 3.47 - 3.39 (m, 1H), 3.25 - 3.13 (m, 2H), 3.01 - 2.92 (m, 1H), 2.84 - 2.72 (m, 1H), 2.66 - 2.59 (m, 1H), 2.53 - 2.52 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.85 - 1.76 (m, 1H), 1.68 - 1.56 (m, 1H), 1.52 - 1.41 (m, 1H), 1.24 (t, J = 6.6 Hz, 6H)。
【0440】
合成9
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-009)
【0441】
【化47】
【0442】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((6-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(80mg、0.145mmol)を、EtOH(2.0mL)中の(7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(102mg、0.435mmol)及びDIPEA(0.228mL、1.305mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で3.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(60mg、0.093mmol、収率64%、純度85%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 549 (M+H)+, RT 0.83分。
【0443】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((7-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
1,4-ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((6-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(60mg、0.104mmol)の溶液を、HCl(1,4-ジオキサン中4M)(0.390mL、1.558mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮乾固した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~15%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(33mg、0.070mmol、収率67%、純度95%)を、真空下に50℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 1.07分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.36 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.67 - 7.65 (m, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.30 - 7.25 (m, 1H), 6.82 - 6.76 (m, 1H), 6.70 (dd, J = 7.0, 1.7 Hz, 1H), 5.61 - 5.55 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.53 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.62 - 3.51 (m, 1H), 3.25 - 3.20 (m, 1H), 3.19 - 3.12 (m, 1H), 3.01 (dd, J = 11.6, 4.4 Hz, 1H), 2.99 - 2.93 (m, 1H), 2.92 - 2.87 (m, 1H), 2.47 - 2.42 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.32 - 2.26 (m, 1H), 1.67 - 1.61 (m, 1H), 1.46 - 1.38 (m, 1H), 1.30 - 1.26 (m, 1H), 1.24 (t, J = 6.6 Hz, 6H). 1H under water.
【0444】
合成10
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-010)
【0445】
【化48】
【0446】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(80mg、0.145mmol)を、EtOH(2.0mL)中の(5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(102mg、0.435mmol)及びDIPEA(0.228mL、1.305mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(85mg、0.116mmol、収率80%、純度75%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 549 (M+H)+, RT 1.50分。
【0447】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
1,4-ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(85mg、0.116mmol)の溶液を、HCl(1,4-ジオキサン中4M)(0.436mL、1.743mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮乾固した。RPフラッシュC18上のカラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、15~50%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)により精製し、表題化合物(12mg、0.025mmol、収率21%、純度93%)を、真空下に50℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 1.07分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.67 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.58 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 8.9, 1.2 Hz, 1H), 7.21 (dd, J = 9.0, 6.8 Hz, 1H), 6.79 - 6.75 (m, 2H), 5.44 - 5.37 (m, 1H), 5.33 (s, 1H), 4.59 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.61- 3.49 (m, 1H), 3.25 - 3.19 (m, 1H), 3.11 - 3.05 (m, 1H), 2.99 - 2.92 (m, 2H), 2.87 - 2.81 (m, 1H), 2.56 (s, 3H), 2.40 - 2.33 (m, 1H), 2.26 - 2.20 (m, 1H), 1.64 - 1.57 (m, 1H), 1.42 - 1.34 (m, 1H), 1.24 (dd, J = 6.9, 6.0 Hz, 6H), 1.21 - 1.15 (m, 1H). 1H under water.
【0448】
合成11
(3R,4R)-4-(((7-(((6-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-011)
【0449】
【化49】
【0450】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-(((6-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(60mg、0.109mmol)を、EtOH(4.0mL)中の(6-フルオロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(53.9mg、0.326mmol)及びDIPEA(0.171mL、0.979mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で4時間加熱し、濃縮乾固し、NMP(3.0mL)に再溶解した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に160℃で4時間加熱した。粗油状物を、SCX(2g - MeOH(15mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(15mL)で溶出した)を通して濾過し、茶色の油状物を得た。カラム(4gカートリッジ(乾燥ロード)、0~10%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM、次いで100%MeOH(0.7M NH3含有))により精製し、その後RPフラッシュC18上のカラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、15~75%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)により精製し、表題化合物(5mg、9.94μmol、収率9%、純度90%)を、Et2Oからの沈殿後に褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 453 (M+H)+, RT 1.01分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.69 (dd, J = 4.7, 2.5 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.68 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.57 (dd, J = 10.0, 5.3 Hz, 1H), 7.30 (ddd, J = 10.2, 8.4, 2.5 Hz, 1H), 6.75 - 6.68 (m, 1H), 5.30 - 5.27 (m, 1H), 5.26 (s, 1H), 4.56 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.60 - 3.47 (m, 1H), 3.23 - 3.15 (m, 1H), 3.07 - 2.99 (m, 1H), 2.98 - 2.92 (m, 1H), 2.89 (dd, J = 11.4, 4.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2.33 - 2.23 (m, 1H), 2.14 (dd, J = 11.7, 9.9 Hz, 1H), 1.58 - 1.51 (m, 1H), 1.37 - 1.27 (m, 1H), 1.23 (t, J = 6.5 Hz, 6H), 1.19 - 1.11 (m, 1H). 1H under water.
【0451】
合成12
(3R,4R)-4-(((7-(((6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-012)
【0452】
【化50】
【0453】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(60mg、0.109mmol)を、EtOH(4mL)中の(6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(59.3mg、0.326mmol)及びDIPEA(0.171mL、0.979mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で4時間加熱し、濃縮乾固し、NMP(3mL)に再溶解した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に160℃で4時間加熱した。粗油状物を、SCX(2g - MeOH(15mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(15mL)で溶出した)を通して濾過し、茶色の油状物を得た。RPフラッシュC18上のカラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、35~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)により精製し、表題化合物(32mg、42μmol、収率38%、純度75%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 569 (M+H)+, RT 1.55分。
【0454】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((7-(((6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
1,4-ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((6-クロロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(32mg、0.045mmol)の溶液を、HCl(1,4-ジオキサン中4M)(0.169mL、0.675mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、濃縮乾固した。粗油状物を、SCX(2g - MeOH(15mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(15mL)で溶出した)を通して濾過し、茶色の油状物を得た。カラム(4gカートリッジ(乾燥ロード)、0~20%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、その後RPフラッシュC18上のカラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、35~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)により精製し、表題化合物(10mg、0.020mmol、収率44%、純度92%)を、Et2Oから沈殿させ、次いで真空下に50℃で一晩乾燥させた後に、褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 469 (M+H)+, RT 1.08分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.76 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.69 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.55 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 9.6, 2.1 Hz, 1H), 6.76 - 6.68 (m, 1H), 5.32 - 5.27 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 4.56 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.60 - 3.47 (m, 1H), 3.24 - 3.16 (m, 1H), 3.05 - 2.98 (m, 1H), 2.98 - 2.91 (m, 1H), 2.91 - 2.87 (m, 1H), 2.80 - 2.73 (m, 1H), 2.33 - 2.24 (m, 1H), 2.18 - 2.11 (m, 1H), 1.58 - 1.50 (m, 1H), 1.39 - 1.27 (m, 1H), 1.26 - 1.21 (m, 6H), 1.18 - 1.09 (m, 1H). 1H under water.
【0455】
合成13
(3R,4R)-4-(((7-(((8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-013)
【0456】
【化51】
【0457】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-(((3-イソプロピル-7-(メチルスルフィニル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、99重量%、0.22mmol)を、NMP(2mL)中の(8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、酢酸(0.11g、0.43mmol)及びDIPEA(0.19mL、1.1mmol)の溶液に添加した。結果として得られた混合物を、マイクロ波照射下に140℃で4時間、次いで160℃で4時間加熱した。粗油状物を、SCX(4g - MeOH(30mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(30mL)で溶出)を通して濾過し、茶色の油状物を得た。カラム(4gカートリッジ(乾燥ロード)、0~15%MeOH(0.7M NH3含有)/DCM)により精製し、表題化合物(42mg、67μmol、収率31%、純度92%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 575 (M+H)+, RT 1.58分。
【0458】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((7-(((8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
1,4-ジオキサン(0.25mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-(((8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(23mg、37μmol)を、HCl(1,4-ジオキサン中4M)(0.14mL、0.55mmol)で処理した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、濃縮乾固した。粗油状物を、SCX(4g - MeOH(30mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(30mL)で溶出した)を通して精製し、表題化合物(17mg、34μmol、収率92%、純度95%)を、Et2Oから沈殿させ、次いで真空下に50℃で一晩乾燥させた後、茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 475 (M+H)+, RT 1.14分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.30 - 8.23 (m, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.67 (t,J= 6.2 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.74 - 6.69 (m, 3H), 5.36 - 5.30 (m, 1H), 5.28 (s, 1H), 4.58 (d,J = 5.9 Hz, 2H), 3.59 - 3.49 (m, 1H), 3.23 - 3.16 (m, 1H), 3.08 - 3.00 (m, 1H), 2.99 - 2.92 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.8, 4.9 Hz, 1H), 2.81 - 2.75 (m, 1H), 2.48 - 2.43 (m, 1H), 2.35 - 2.26 (m, 1H), 2.16 (dd,J = 11.7, 9.9 Hz, 1H), 1.59 - 1.52 (m, 1H), 1.39 - 1.29 (m, 1H), 1.24 (dd,J = 6.9, 5.9 Hz, 6H), 1.20 - 1.11 (m, 1H), 1.04 - 0.98 (m, 2H), 0.98 - 0.92 (m, 2H). 1H under water.
【0459】
中間体合成A1
(8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、AcOH
【0460】
【化52】
【0461】
ステップA:8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド
水(2.5mL)中のリン酸三カリウム(755mg、3.55mmol)の溶液を、1,4-ジオキサン(10mL)中の8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(200mg、0.889mmol)及びシクロプロピルボロン酸(229mg、2.67mmol)の溶液に添加した。N2を、反応混合物を通して10分間バブリングし、次いでPdCl2(dppf)(65.0mg、0.089mmol)を添加した。N2を、反応混合物を通してさらに5分間バブリングし、その後100℃で3時間加熱した。室温で、水(20mL)及びEtOAc(40mL)を添加した。層を分離し、水性層をEtOAc(3x15mL)で抽出した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、濃縮した。カラム(12gカートリッジ(乾燥ロード)、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(141mg、0.750mmol、収率71%、純度99%)を黄色の固体として得た。
【0462】
ステップB/C:8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒドオキシム/(8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、AcOH
EtOH(3.5mL)中の8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(130mg、698μmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(121mg、1.75mmol)及びピリジン(0.14mL、1.75mmol)の溶液を、80℃で2時間撹拌した。室温で、沈殿物を濾過により回収し、EtOH(2x2mL)ですすいだ。固体を真空下でさらに乾燥させて、8-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒドオキシム(135mg)を褐色の固体として得、これをAcOH(3mL)に溶解した。溶液を0℃で冷却し、次いで酢酸ナトリウム(11.0mg、134μmol)及び亜鉛粉末(658mg、10.1mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、セライトを通して濾過し、DCM(20mL)及びMeOH(20mL)ですすいだ。濾液を濃縮乾固し、油状物を得た。SCX(10g - MeOH(50mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(50mL)で溶出した)を通して濾過し、表題化合物(164mg、663μmol、収率99%、純度95%)をわずかに黄色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)は生成物の構造と一致していた。
【0463】
合成14
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-((キノリン-2-イルメチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-014)
【0464】
【化53】
【0465】
ステップ1:5-クロロ-3-イソプロピル-N-(キノリン-2-イルメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
キノリン-2-イルメタンアミン(165mg、1.04mmol)を、EtOH(3.3mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(200mg、0.869mmol)及びDIPEA(908μL、5.21mmol)の溶液に添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、オレンジ色の固体を得た。カラム(12gカートリッジ、DCM)により精製し、表題化合物(240mg、0.67mmol、収率78%、純度99%)をオレンジ色の固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)は生成物の構造と一致していた。
【0466】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(キノリン-2-イルメチル)カルバメート
BOC無水物(193mg、886.1μmol)を、THF(13.6mL)中の5-クロロ-3-イソプロピル-N-(キノリン-2-イルメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(240mg、681.6μmol)及びDMAP(17mg、136.3μmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでDCM(15mL)中に希釈し、ブライン(3x10mL)で洗浄した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~2.5%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(317mg、0.67mmol、収率98%、純度95%)をオレンジ色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 453 (M+H)+, RT 0.92分。
【0467】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(キノリン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.1mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(キノリン-2-イルメチル)カルバメート(115mg、0.25mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(63mg、0.27mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(21mg、25μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.37mL、0.37mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1時間加熱した。反応を水(5mL)でクエンチし、EtOAc(3x5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(130mg、0.19mmol、収率77%、純度95%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 646 (M+H)+, RT 1.85分。
【0468】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-((キノリン-2-イルメチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(1,4-ジオキサン中4M)(0.88mL、3.5mmol)を、1,4-ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(キノリン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、0.18mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(66mg、0.14mmol、収率81%、純度97%)を、Et2Oから沈殿させて真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 446 (M+H)+, RT 1.18分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.35 (d,J = 8.5 Hz, 1H), 8.04 - 7.99 (m, 2H), 7.97 (dd,J = 8.2, 1.4 Hz, 1H), 7.81 - 7.74 (m, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.62 - 7.57 (m, 1H), 7.53 (d,J= 8.5 Hz, 1H), 6.75 - 6.68 (m, 1H), 5.29 - 5.23 (m, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.73 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.56 - 3.44 (m, 1H), 3.21 - 3.14 (m, 1H), 3.05 - 2.98 (m, 1H), 2.99 - 2.92 (m, 1H), 2.88 (dd,J = 11.5, 4.5 Hz, 1H), 2.78 - 2.72 (m, 1H), 2.31 - 2.23 (m, 1H), 2.17 - 2.11 (m, 1H), 1.55 - 1.49 (m, 1H), 1.36 - 1.27 (m, 1H), 1.27 - 1.22 (m, 6H), 1.16 - 1.11 (m, 1H). 1H under water.
【0469】
合成15
(3R,4R)-4-(((7-(((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-015)
【0470】
【化54】
【0471】
ステップ1:5-クロロ-N-((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタンアミン(171mg、0.976mmol)を、EtOH(3.2mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(187mg、0.813mmol)及びDIPEA(0.85mL、4.874mmol)の溶液に添加した。反応混合物を、一晩加熱還流した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、イソヘキサン中0~100%EtOAc)により精製し、表題化合物(233mg、0.57mmol、収率70%、純度90%)を、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 369 (M+H)+, RT 0.73分。
【0472】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(179mg、819μmol)を、THF(12.6mL)中の5-クロロ-N-((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(233mg、0.63mmol)及びDMAP(15.4mg、126μmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で16分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(15mL)と水(10mL)に分配した。有機層をブライン(2x10mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~4%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(249mg、0.50mmol、収率79%、純度94%)を淡黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 469 (M+H)+, RT 0.84分。
【0473】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.5mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)カルバメート(120mg、0.256mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(64.9mg、0.282mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(21.9mg、0.0256mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.33mL、333μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に4.5時間加熱した。室温で、反応混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)ですすいだ。濾液を水で希釈し、この水性(aqueous)をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~80%(1:3 EtOH/EtOAc)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(89mg、0.10mmol、収率39%、純度75%)を、茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 663 (M+H)+, RT 1.75分。
【0474】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(1,4-ジオキサン中4M)(0.66mL、2.62mmol)を、1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(87mg、0.131mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で2.5時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(60mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(40mg、83mmol、収率63%、純度95%)を、Et2Oから沈殿させて真空下に40℃で一晩乾燥させた後、淡黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 463 (M+H)+, RT 1.05分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.51 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.85 - 6.79 (m, 1H), 6.75 (dd, J = 7.0, 1.7 Hz, 1H), 5.33 - 5.28 (m, 1H), 5.17 (s, 1H), 4.73 (d, J = 5.1 Hz, 2H), 3.61 - 3.48 (m, 1H), 3.23 - 3.16 (m, 1H), 3.06 - 2.98 (m, 1H), 2.95 - 2.86 (m, 2H), 2.84 - 2.76 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 2.33 - 2.30 (m, 4H), 2.19 - 2.12 (m, 1H), 1.61 - 1.53 (m, 1H), 1.39 - 1.32 (m, 1H), 1.22 - 1.18 (m, 6H), 1.19 - 1.12 (m, 1H). 1H under water.
【0475】
中間体合成A2
(2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタンアミン
【0476】
【化55】
【0477】
ステップA/B:2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボアルデヒドオキシム/(2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタンアミン
EtOH(14.8mL)中の2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボアルデヒド(0.525g、3.01mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.524g、7.54mmol)及びピリジン(0.61mL、7.54mmol)の溶液を、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでAcOH(10.5mL)に再溶解した。この溶液を0℃で冷却し、次いで酢酸ナトリウム(50mg、604μmol)及び亜鉛粉末(2.96g、45.3mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、セライトを通して濾過し、DCM(100mL)ですすいだ。濾液を濃縮乾固し、油状物を得た。SCX(14g - MeOH(100mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(100mL)で溶出した)を通して濾過し、表題化合物(2,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)メタンアミン(0.259g、1.33mmol、収率44%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 176 (M+H)+, RT 0.42分。
【0478】
合成16
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-016)
【0479】
【化56】
【0480】
ステップ1:5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメタンアミン、2HCl(115mg、522μmol)を、EtOH(1.5mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(100mg、435μmol)及びDIPEA(0.38mL、2.17mmol)の溶液に添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。反応混合物を真空中で濃縮した。
【0481】
カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(137mg、0.38mmol、収率88%、純度95%)を白色の固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)は生成物の構造と一致していた。
【0482】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)カルバメート
BOC無水物(97mg、442μmol)を、THF(2mL)中の5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(137mg、402μmol)及びDMAP(5mg、40.2μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。
【0483】
カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)カルバメート(169mg、0.36mmol、収率91%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 441 (M+H)+, RT 1.71分。
【0484】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.3mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)カルバメート(167mg、379μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(96.0mg、417μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(32.4mg、37.9μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(492μL、492μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応を水(15mL)でクエンチし、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。
【0485】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン、次いで0~5%(0.7M NH3含有MeOH)/DCM)により精製し、油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3含有MeOH)/DCM)でさらに精製し、表題化合物(112mg、0.17mmol、収率46%、純度98%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 635 (M+H)+, RT 1.64分。
【0486】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(1,4-ジオキサン中4M)(0.88mL、3.53mmol)を、1,4-ジオキサン(0.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(112mg、176μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物を0.7M NH3含有MeOH(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(57mg、0.13mmol、収率73%、純度98%)を、Et2Oからの沈殿後に白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 435 (M+H)+, RT 0.97分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.48 (dd,J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.65 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.50 (d,J = 9.1 Hz, 1H), 7.24 - 7.18 (m, 1H), 6.85 (td,J = 6.7, 1.2 Hz, 1H), 6.75 - 6.69 (m, 1H), 5.33 - 5.29 (m, 1H), 5.28 (s, 1H), 4.56 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.60 - 3.47 (m, 1H), 3.22 - 3.15 (m, 1H), 3.06 - 2.99 (m, 1H), 2.99 - 2.92 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.74 (m, 1H), 2.33 - 2.25 (m, 1H), 2.15 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.57 - 1.51 (m, 1H), 1.38 - 1.28 (m, 1H), 1.23 (t,J = 6.5 Hz, 6H), 1.19 - 1.10 (m, 1H). 1H under water.
【0487】
合成17
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-017)
【0488】
【化57】
【0489】
ステップ1:5-クロロ-3-イソプロピル-N-((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(105mg、652μmol)を、EtOH(3.2mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(150mg、652μmol)及びDIPEA(0.85mL、4.89)の溶液に添加した。反応混合物を、80℃で一晩加熱した。反応混合物を、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(130mg、0.31mmol、収率48%、純度85%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 355 (M+H)+, RT 1.48分。
【0490】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(32mg、0.15mmol)を、THF(1.2mL)中の5-クロロ-3-イソプロピル-N-((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(44mg、0.12mmol)及びDMAP(3mg、25μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)による精製N2により、表題化合物(51mg、0.11mmol、収率89%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 455 (M+H)+, RT 1.80分。
【0491】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(1.9mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(88mg、0.19mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(49mg、0.21mmol)及び tBuBrettPhos Pd G3(17mg、19μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.25mL、0.25mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1.5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン、次いで0~100%(1:3 EtOH/EtOAc)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(140mg、0.18mmol、収率95%、純度85%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 649 (M+H)+, RT 1.69分。
【0492】
ステップ4:((3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(1.02mL、4.10mmol)を、ジオキサン(1.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(140mg、205μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で1.5時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(30mg、60μmol、32%、純度95%)を、Et2Oから沈殿させて真空下に40℃で一晩乾燥させた後、クリーム色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 1.02分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.23 (d,J = 6.9 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.53 - 7.49 (m, 1H), 7.44 (t,J = 5.8 Hz, 1H), 7.26 - 7.17 (m, 1H), 6.93 (td,J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.80 - 6.74 (m, 1H), 5.39 (s, 1H), 5.35 - 5.31 (m, 1H), 4.55 (d,J = 5.7 Hz, 2H), 3.61 - 3.47 (m, 1H), 3.24 - 3.15 (m, 1H), 3.08 - 2.99 (m, 1H), 2.99 - 2.86 (m, 2H), 2.82 - 2.74 (m, 1H), 2.35 - 2.24 (m, 1H), 2.16 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.61 - 1.52 (m, 1H), 1.40 - 1.29 (m, 1H), 1.22 (dd,J = 6.9, 5.0 Hz, 6H), 1.19 - 1.13 (m, 1H)。4Hは見えない。
【0493】
中間体合成A3
3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0494】
【化58】
【0495】
ステップA/B:3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒドオキシム/
(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
EtOH(5.0mL)中の3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(500mg、3.12mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(542mg、7.80mmol)及びピリジン(0.63mL、7.80mmol)の懸濁液を、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでAcOH(5.0mL)に再溶解した。溶液を0℃で冷却し、次いで酢酸ナトリウム(51mg、616μmol)及び亜鉛粉末(2.02g、30.8mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、セライトを通して濾過し、DCM(50mL)及びMeOH(50mL)ですすいだ。濾液を濃縮乾固し、油状物を得た。SCX(14g - MeOH(50mL)で洗浄し、0.7M NH3含有MeOH(50mL)で溶出した)を通して濾過し、表題化合物(371mg、2.2mmol、収率71%、純度95%)を白色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは生成物の構造と一致していた。
【0496】
合成18
(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-018)
【0497】
【化59】
【0498】
ステップ1:5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタン-d2-アミン(102mg、684μmol)を、EtOH(7.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(157mg、684μmol)及びDIPEA(0.89mL、893μmol)の溶液に添加した。反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(180mg、0.50mmol、収率73%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 345 (M+H)+, RT 1.36分。
【0499】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)カルバメート
BOC無水物(131mg、599μmol)を、THF(5.0mL)中の5-クロロ-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(180mg、499μmol)及びDMAP(12mg、99.8μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(184mg、0.36mmol、収率72%、純度87%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 445 (M+H)+, RT 1.72分。
【0500】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(1.9mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)カルバメート(184mg、415μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(105mg、457μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(35.5mg、41.5μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(540μL、540μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1.5時間加熱した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(236mg、0.33mmol、収率80%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 637 (M+H)+, RT 1.64分。
【0501】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-((イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.79mL、3.14mmol)を、ジオキサン(1.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメチル-d2)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(100mg、157μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で4時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(61mg、0.13mmol、収率85%、純度95%)を、Et2Oから沈殿させて真空下に40℃で一晩乾燥させた後、白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 437 (M+H)+, RT 1.03分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.48 (dt,J = 6.8, 1.3 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.63 (s, 2H), 7.50 (d,J = 9.1 Hz, 1H), 7.20 (m, 1H), 6.85 (td,J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.76 - 6.68 (m, 1H), 5.29 (m, 2H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 3.23 - 3.13 (m, 1H), 3.07 - 2.85 (m, 3H), 2.80 - 2.72 (m, 1H), 2.34 - 2.23 (m, 1H), 2.14 (dd,J = 11.5, 10.0 Hz, 1H), 1.58 - 1.49 (m, 1H), 1.37 - 1.27 (m, 1H), 1.23 (dd,J = 6.9, 4.9 Hz, 6H), 1.19 - 1.11 (m, 1H). 1H under water.
【0502】
中間体合成A4
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタン-d2-アミン
【0503】
【化60】
【0504】
ステップA:イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタン-d2-オール
重水素化リチウムアルミニウム(88mg、2.10mmol)を、THF(21mL)中のエチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(400mg、2.10mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで水(0.1mL)を添加し、その後2M NaOH水溶液(0.1mL)、次いで水(0.3mL)を添加した。溶液を室温に温め、15分間撹拌し、その後無水MgSO4を添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。
【0505】
クロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(211mg、1.4mmol、収率65%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 151 (M+H)+, RT 0.47分。
【0506】
ステップB:2-(クロロメチル-d2)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(205μL、2.81mmol)を、DCM(14mL)中のイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタン-d2-オール(211mg、1.40mmol)の溶液に0℃で滴下添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(278mg、1.3mmol、収率92%、純度95%)をクリーム色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 169 (M+H)+, RT 0.16分。
【0507】
ステップC:2-(アジドメチル-d2)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(14mL)中の2-(クロロメチル-d2)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl(278mg、1.36mmol)及びDIPEA(708μL、4.07mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(132mg、2.03mmol)で処理した。混合物を60℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(100mL)で希釈した。TBME(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(150mg、0.66mmol、収率49%、純度77%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 176 (M+H)+, RT 0.77分。
【0508】
ステップD:イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメタン-d2-アミン
2-(アジドメチル-d2)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(150mg、659μmol)及びトリフェニルホスフィン(208mg、791μmol)を、THF(8.0mL)及び水(0.8mL)に溶解した。混合物を50℃に加熱し、1時間撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(102mg、0.65mmol、収率99%、純度95%)を白色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは、生成物の構造と一致していた。
【0509】
合成19
(3R,4R)-4-(((7-((1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-019)
【0510】
【化61】
【0511】
ステップ1:5-クロロ-N-(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(133mg、782μmol)を、EtOH(3.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(100mg、435μmol)及びDIPEA(0.38mL、2.17mmol)の溶液に添加した。反応混合物を90℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。
【0512】
クロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(158mg、0.42mmol、収率97%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 355 (M+H)+, RT 1.47分。
【0513】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)カルバメート
BOC無水物(136mg、623μmol)を、THF(2.5mL)中の5-クロロ-N-(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(158mg、445μmol)及びDMAP(5.4mg、44.5μmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。さらなるBOC無水物(136mg、623μmol)を添加し、反応混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(171mg、0.36mmol、収率80%、純度95%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 455 (M+H)+, RT 1.79分。
【0514】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.2mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)カルバメート(171mg、376μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(95mg、413μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3 (32mg、37.6μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.49mL、489μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。室温で、水(15mL)及びEtOAc(25mL)を添加した。層を分離し、水性層をEtOAc(2x15mL)で抽出した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(168mg、0.24mmol、収率64%、純度93%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 649 (M+H)+, RT 1.68分。
【0515】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-((1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(1.17mL、4.69mmol)を、ジオキサン(1.2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(160mg、234μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(70mg、0.15mmol、収率63%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 449 (M+H)+, RT 1.02分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (d,J = 6.8 Hz, 1H), 7.80 (d,J = 4.9 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.52 (d,J = 9.1 Hz, 1H), 7.26 - 7.18 (m, 1H), 7.13 (d,J = 7.8 Hz, 1H), 6.85 (t,J = 6.7 Hz, 1H), 6.76 - 6.68 (m, 1H), 5.32 (d,J = 2.0 Hz, 1H), 5.31 - 5.23 (m, 1H), 4.87 - 4.81 (m, 1H), 3.60 - 3.43 (m, 1H), 3.27 - 3.17 (m, 1H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.99 - 2.86 (m, 2H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2.35 - 2.25 (m, 1H), 2.16 (td,J = 10.8, 4.3 Hz, 1H), 1.66 (d,J = 6.6 Hz, 3H), 1.60 - 1.51 (m, 1H), 1.40 - 1.28 (m, 1H), 1.26 - 1.20 (m, 6H), 1.18 - 1.12 (m, 1H). 1H under water.
【0516】
中間体合成A5
1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン
【0517】
【化62】
【0518】
ステップA:1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エタン-1-オール
臭化メチルマグネシウム(Et2O中3M)(1.71mL、5.13mmol)を、THF(10mL)中のイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(0.500g、3.42mmol)の溶液に-10℃で添加した。混合物をゆっくりと室温に温め、一晩撹拌した。水(50mL)を添加し、水性層をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮して、表題(350mg、2.1mmol、収率61%、純度96%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 163 (M+H)+, RT 0.15分。
【0519】
ステップB:2-(1-クロロエチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(675μL、9.25mmol)を、DCE(5.0mL)中の1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エタン-1-オール(300mg、1.85mmol)の溶液に、室温で滴下添加した。混合物を45℃で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(300mg、1.4mmol、収率74%、純度82%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 181 (M+H)+, RT 0.15分。
【0520】
ステップC:2-(1-アジドエチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(14mL)中の2-(1-クロロエチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl(200mg、921μmol)及びDIPEA(390μL、2.76mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(90mg、1.38mmol)で処理した。混合物を60℃に加熱し、6時間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、水(40mL)及びブライン(60mL)で希釈した。TBME(3x50mL)及びEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(190mg、0.81mmol、収率88%、純度80%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 188 (M+H)+, RT 0.90分。
【0521】
ステップD:1-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン
2-(1-アジドエチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(190mg、913μmol)及びトリフェニルホスフィン(287mg、1.10mmol)を、THF(4.5mL)及び水(0.5mL)に溶解した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで50℃で1時間撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(144mg、0.85mmol、収率93%、純度95%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 162 (M+H)+, RT 0.48分。
【0522】
合成20
(3R,4R)-4-(((7-((ベンゾフラン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-020)
【0523】
【化63】
【0524】
ステップ1:N-(ベンゾフラン-2-イルメチル)-5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
ベンゾフラン-2-イルメタンアミン塩酸塩(100mg、0.547mmol)を、EtOH(1.9mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(105mg、0.456mmol)及びDIPEA(0.48mL、2.74mmol)の溶液に添加した。反応混合物を90℃で一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~30%EtOAc/ヘプタン)による精製により、表題化合物(157mg、0.42mmol、収率91%、純度90%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 341 (M+H)+, RT 1.82分。
【0525】
ステップ2:tert-ブチル(ベンゾフラン-2-イルメチル)(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)カルバメート
BOC無水物(109mg、0.498mmol)を、THF(8.0mL)中のN-(ベンゾフラン-2-イルメチル)-5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(157g、0.415mmol)及びDMAP(10mg、83μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(15mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~20%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(164mg、0.37mmol、収率89%、純度99%)をクリーム色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 385 (M+H-tBu)+, RT 2.10分。
【0526】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((ベンゾフラン-2-イルメチル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.6mL)中のtert-ブチル(ベンゾフラン-2-イルメチル)(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)カルバメート(164mg、0.372mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(94mg、0.409mmol)及び tBuBrettPhos Pd G3 (31.8mg、37.2μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.48mL、0.48mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。室温で、混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)ですすいだ。濾液を水(15mL)で洗浄し、水性層をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(235mg、0.33mmol、収率89、純度90%)をオレンジ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 635 (M+H)+, RT 1.96分。
【0527】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-((ベンゾフラン-2-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(2.0mL、8.0mmol)を、ジオキサン(2.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((ベンゾフラン-2-イルメチル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(233mg、0.367mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で2時間撹拌し、次いで、さらなる塩化水素(ジオキサン中4M)(0.92mL、3.67mmol)を添加した。反応混合物を35℃で2.5時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。
【0528】
残渣を、SCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(88mg、0.20mmol、収率54%、純度97%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、ベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 435 (M+H)+, RT 1.37分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 7.5, 1.6 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 - 7.17 (m, 2H), 6.78 (s, 1H), 6.74 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 5.37 (s, 1H), 5.28 - 5.20 (m, 1H), 4.62 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.56 - 3.45 (m, 1H), 3.27 - 3.17 (m, 1H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.98 - 2.87 (m, 2H), 2.82 - 2.72 (m, 1H), 2.36 - 2.23 (m, 1H), 2.15 (dd, J = 11.5, 10.0 Hz, 1H), 1.62 - 1.52 (m, 1H), 1.39 - 1.29 (m, 1H), 1.23 (dd, J = 6.9, 4.7 Hz, 6H), 1.18 - 1.09 (m, 1H). 1H under water.
【0529】
合成21
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-((キノリン-3-イルメチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール (H-APPAMP-021)
【0530】
【化64】
【0531】
ステップ1:5-クロロ-3-イソプロピル-N-(キノリン-3-イルメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
キノリン-3-イルメタンアミン二塩酸塩(121mg、0.522mmol)を、EtOH(2.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(100mg、0.435mmol)及びDIPEA(0.68mL、3.92mmol)の溶液に添加した。反応混合物を90℃で一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と飽和NaHCO3水溶液(10mL)に分配した。有機層を飽和NaHCO3水溶液(3x10mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~30%EtOAc/イソヘキサン)により精製することにより、表題化合物(109mg、0.29mmol、収率66%、純度93%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 352 (M+H)+, RT 1.56分。
【0532】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(キノリン-3-イルメチル)カルバメート
BOC無水物(80mg、0.368mmol)を、THF(6.0mL)中の5-クロロ-3-イソプロピル-N-(キノリン-3-イルメチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(108mg、0.307mmol)及びDMAP(7.5mg、61.4μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2.5時間撹拌した。さらなるBOC無水物(34mg、0.154mmol)を添加し、反応混合物を65℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(15mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(143mg、0.29mmol、収率94%、純度91%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 452 (M+H)+, RT 1.91分。
【0533】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(キノリン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(キノリン-3-イルメチル)カルバメート(139mg、0.308mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(78mg、0.339mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(26.3mg、30.8μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(399μL、0.399mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1.5時間加熱した。
【0534】
室温で、混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)ですすいだ。濾液を水(15mL)で洗浄し、水性層をEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(146mg、0.18mmol、収率67%、純度80%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 646 (M+H)+, RT 1.80分。
【0535】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-((キノリン-3-イルメチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.90mL、3.60mmol)を、ジオキサン(2.6mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)(キノリン-3-イルメチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(116mg、0.18mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で3時間撹拌した。さらなる塩化水素(ジオキサン中4M)(0.23mL、0.90mmol)を添加し、反応混合物を35℃で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(60mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(51mg、0.11mmol、収率71%、純度99%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 446 (M+H)+, RT 0.67分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.96 (d,J = 2.2 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.07 - 7.99 (m, 2H), 7.99 - 7.95 (m, 1H), 7.80 - 7.71 (m, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.60 (ddd,J = 1.2, 6.8, 8.1 Hz, 1H), 6.66 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 5.23 (s, 2H), 4.68 (d,J = 6.2 Hz, 2H), 3.59 - 3.41 (m, 1H), 3.22 - 3.13 (m, 1H), 3.05 - 2.84 (m, 3H), 2.79 - 2.70 (m, 1H), 2.30 - 2.21 (m, 1H), 2.18 - 2.05 (m, 1H), 1.59 - 1.46 (m, 1H), 1.37 - 1.26 (m, 1H), 1.23 (dd,J = 5.3, 6.9 Hz, 6H), 1.17 - 1.04 (m, 1H). 1H under water.
【0536】
合成22
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-022)
【0537】
【化65】
【0538】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(101mg、0.432mmol)を、EtOH(2.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(83.0mg、0.364mmol)及びDIPEA(0.57mL、3.28mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(20mL)で希釈し、次いで溶液を飽和NaHCO3水溶液(20mL)で洗浄した後、ブライン(20mL)で洗浄した。有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(129mg、0.36mmol、収率99%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 353 (M+H)+, RT 1.37分。
【0539】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(94.50mg、0.433mmol)を、THF(10mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(128.6mg、0.361mmol)及びDMAP(8.8mg、0.072mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で3時間撹拌し、次いで、さらなるBOC無水物(94.50mg、0.433mmol)。反応混合物を65℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)で希釈した。この溶液を水(15mL)で洗浄し、次いでブライン(15mL)で洗浄した。有機層を相分離器を通して濾過し、次いで減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/ヘプタン)により精製し、表題化合物(150mg、0.33mmol、収率91%、純度99%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 452 (M+H)+, RT 1.73分。
【0540】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.2mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(150.2mg、0.332mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(84.02mg、0.3645mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(28.33mg、0.033mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.37g、0.431mL、431.1μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1.5時間加熱した。室温で、反応混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を水で希釈し、水性層をEtOAc(3x20mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物を(221mg、0.30mmol、収率92%、純度89%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 647 (M+H)+, RT 1.62分。
【0541】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.6mL)を、DCM(2.4mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(77mg、0.115mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(42mg、90μmol、収率78%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 447 (M+H)+, RT 1.09分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (d,J = 6.7 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.64 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.01 (dt,J = 6.9, 1.3 Hz, 1H), 6.78 - 6.69 (m, 2H), 5.36 - 5.30 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.56 (d,J = 5.8 Hz, 2H), 3.57 - 3.46 (m, 1H), 3.25 - 3.15 (m, 1H), 3.10 - 2.97 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.83 - 2.73 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.35 - 2.24 (m, 1H), 2.20 - 2.12 (m, 1H), 1.78 - 1.67 (m, 1H), 1.61 - 1.51 (m, 1H), 1.40 - 1.26 (m, 1H), 1.22 - 1.11 (m, 1H), 0.79 - 0.73 (m, 2H), 0.70 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0542】
合成23
(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-023)
【0543】
【化66】
【0544】
ステップ1:5-クロロ-3-イソプロピル-N-((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(139mg、646μmol)を、EtOH(6.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(149mg、646μmol)及びDIPEA(0.84mL、4.84mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で3時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。室温で水(50mL)を添加し、混合物をDCM(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物(246mg、487μmol、収率76%、純度81%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 409 (M+H)+, RT 0.83分。
【0545】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(158mg、166μL、722μmol)を、THF(6.0mL)中の5-クロロ-3-イソプロピル-N-((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(246mg、602μmol)及びDMAP(14.7mg、120μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。
【0546】
混合物を水(100mL)で希釈し、次いでDCM(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。
【0547】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~70%EtOAc/シクロヘキサン)により精製し、表題化合物(226mg、400μmol、収率66%、純度90%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS(方法4):m/z 509 (M+H)+, RT 1.99分。
【0548】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(100mg、196μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(45.3mg、196μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(16.8mg、19.6μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(255μL、255μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、次いでカラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製した後、RPフラッシュC18 (12gカートリッジ、5~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)上でさらに精製し、表題化合物(68mg、92μmol、収率47%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 704 (M+H)+, RT 0.85分。
【0549】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-イソプロピル-7-(((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.6mL)を、DCM(2.4mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(68mg、96.8μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(20mg、39μmol、収率40%、純度98%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 504 (M+H)+, RT 0.78分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.52 (d,J = 6.9 Hz, 1H), 7.83 - 7.78 (m, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.55 (m, 1H), 7.49 (t,J = 5.7 Hz, 1H), 7.20 (m, 1H), 6.78 - 6.70 (m, 1H), 5.31 (s, 1H), 5.29 - 5.20 (m, 1H), 4.72 (d,J = 5.3 Hz, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.25 - 3.19 (m, 1H), 3.08 - 2.87 (m, 3H), 2.81 - 2.74 (m, 1H), 2.34 - 2.25 (m, 1H), 2.15 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.60 - 1.53 (m, 1H), 1.40 - 1.29 (m, 1H), 1.24 (dd,J = 6.9, 4.3 Hz, 6H), 1.21 - 1.12 (m, 1H). 1H under water.
【0550】
中間体合成A6
(3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0551】
【化67】
【0552】
ステップA:エチル3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート
N2下で、トリフルオロメチルトリメチルシラン(1.50g、1.6mL、10.5mmol)を、MeCN(15mL)中のエチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(500mg、2.63mmol)、ヨードベンゼンジアセテート(1.69g、5.26mmol)及びフッ化セシウム(1.60g、10.5mmol)の混合物に添加した。反応混合物を30℃に3時間加熱し、次いで減圧下で濃縮乾固した。カラム(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(203mg、680μmol、収率26%、純度87%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 259 (M+H)+, RT 1.17分。
【0553】
ステップB:(3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
LiAlH4(THF中2M)(0.393mL、786μmol)を、THF(8.0mL)中のエチル3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(203mg、786μmol)の溶液に、0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、1時間撹拌した。0℃において、飽和NH4Cl水溶液(10mL)及び水(10mL)を添加した。水性層をDCM(3x20mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラム(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(102mg、0.45mmol、収率58%、純度96%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 217 (M+H)+, RT 0.81分。
【0554】
ステップC:2-(クロロメチル)-3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(203μL、2.78mmol)を、DCM(5.0mL)中の(3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(250mg、1.11mmol)の溶液に、0℃で滴下添加した。
【0555】
混合物を0℃で2時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(250mg、0.89mmol、収率80%、純度96%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 235 (M-OH)+, RT 1.19分。
【0556】
ステップD:2-(アジドメチル)-3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(4.0mL)中の2-(クロロメチル)-3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-1-イウムクロリド(250mg、922μmol)及びDIPEA(0.48mL、2.77mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(90mg、1.38mmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(10mL)及びブライン(10mL)で希釈した。DCM(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラム(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/シクロヘキサン)により精製し、表題化合物(209mg、0.75mmol、収率81%、純度86%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 242 (M+H)+, RT 1.20分。
【0557】
ステップE:(3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-3-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(209mg、780μmol)及びトリフェニルホスフィン(245mg、936μmol)を、ジオキサン(4.0mL)及び水(0.4mL)に溶解した。混合物を50℃で一晩撹拌し、その後溶媒を真空中で除去した。
【0558】
残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(60mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(139mg、588μmol、収率77%、純度91%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 216 (M+H)+, RT 0.82分。
【0559】
合成24
(3R,4R)-4-(((7-(((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-024)
【0560】
【化68】
【0561】
ステップ1:5-クロロ-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(52mg、0.22mmol)を、EtOH(2.2mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(61mg、0.27mmol)及びDIPEA(0.29mL、1.70mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で18時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~50%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(74mg、155μmol、収率70%、純度80%)をピンク色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 381 (M+H)+, RT 1.63分。
【0562】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(51mg、0.23mmol)を、THF(1.9mL)中の5-クロロ-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(74mg、155μmol)及びDMAP(5mg、40μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(74mg、154μmol、収率99%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 783 (M+H)+, RT 1.89分。
【0563】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(74.0mg、0.154mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(40.0mg、0.170mm0l)及びtBuBrettPhos Pd G3(13.9 mh、0.015mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.200mL、0.200mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、その後RPフラッシュC18(4gカートリッジ、15~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)上でさらに精製し、表題化合物(60mg、89μmol、収率58%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 675 (M+H)+, RT 1.77分。
【0564】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-(((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.3mL)を、DCM(1.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(60mg、89μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。
【0565】
残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(13mg、27μmol、収率30%、純度99%)を得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 475 (M+H)+, RT 1.25分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.43 (d,J = 6.8 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.54 (d, J = 9.1, 1H), 7.26 (m, 2H), 6.98 (td,J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.85 - 6.76 (m, 1H), 5.43 - 5.36 (m, 2H), 4.58 (d,J = 5.1 Hz, 2H), 3.61 - 3.51 (m, 1H), 3.27 - 3.20 (m, 1H), 3.14 - 3.06 (m, 1H), 3.00 - 2.90 (m, 2H), 2.88 - 2.79 (m, 1H), 2.41 - 2,31 (m, 1H), 2.26 - 2.17 (m, 1H), 1.96 - 1.87 (m, 1H), 1.65 - 1.57 (m, 1H), 1.44 - 1.34 (m, 1H), 1.28 - 1.17 (m, 7H), 1.15 - 1.08 (m, 2H), 0.74 - 0.67 (m, 2H). 1H under water.
【0566】
中間体合成A7
(3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン合成
【0567】
【化69】
【0568】
ステップA:3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド
水(4.0mL)中のリン酸三カリウム(1.56g、7.35mmol)の溶液を、ジオキサン(20mL)中の3-ヨードイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(500mg、1.84mmol)、シクロプロパンボロン酸(474mg、5.51mmol)及びPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(300mg、368μmol)の溶液に添加した。N2を、反応混合物を通して10分間バブリングし、次いで反応混合物を80℃で20時間加熱した。室温で、混合物をセライトを通して濾過し、DCM(25mL)ですすいだ。水(50mL)を濾液に添加し、層を分離し、水性層をDCM(2x25mL)で抽出した。合わせた有機画分をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラム(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(111mg、513μmol、収率28%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 187 (M+H)+, RT 0.80分。
【0569】
ステップB:(S,E)-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド
(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(86.7mg、715μmol)、次いでチタニウム(IV)プロパン-2-オレート(0.53mL、1.79mmol)を、DCM(6.0mL)中の3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボアルデヒド(111mg、596μmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を40℃で18時間撹拌した。ブライン(50mL)及びセライトを、反応混合物に撹拌しながら添加した。混合物を、セライトのパッドを通して充填し(filled)、DCM(100mL)で洗浄した。有機層を濾液から回収し、水性層をDCM(2x25mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。カラム(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/シクロヘキサン)により精製し、表題化合物(139mg、0.39mmol、収率65%、純度81%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 290 (M+H)+, RT 1.08分。
【0570】
ステップC:(S)-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド
水素化ホウ素ナトリウム(18mg、476μmol)を、MeOH(2.4mL)中のS,E)-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(139mg、389μmol)の溶液に、0℃で添加した。反応物を室温に温め、1時間撹拌した。水(30mL)及びDCM(25mL)を添加した。層を分離し、水性層をDCM(2x25mL)でさらに抽出した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(139mg、382μmol、収率98%、純度80%)をピンク色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 292 (M-OH)+, RT 1.05分。
【0571】
ステップD:(3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
塩化水素(MeOH中1.25M)(0.9mL、1.14mmol)を、MeOH(1.0mL)中の(S)-N-((3-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(139mg、382μmol)の溶液に添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、さらなる塩化水素(MeOH中1.25M)(0.9mL、1.14mmol)及び混合物を1時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(53mg、226μmol、収率59%、純度80%)を黄色の油状物として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは、生成物の構造と一致していた。
【0572】
合成25
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-025)
【0573】
【化70】
【0574】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(111mg、0.474mmol)を、EtOH(1.5mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(90mg、0.395mmol)及びDIPEA(0.62mL、3.55mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1.5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCM(15mL)中で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(15mL)及びブライン(15mL)で洗浄した。有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物(118mg、0.33mmol、収率83%、純度98%)を灰色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 353 (M+H)+, RT 1.36分。
【0575】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(87mg、0.398mmol)を、THF(6.5mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(117.0mg、331.6mmol)及びDMAP(8.1mg、66μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1時間撹拌し、次いでBOC無水物(87mg、0.398mmol)及びDMAP(8.1mg、66μmol)を再充填し、65℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(15mL)中で希釈した。有機層をブライン(3x10mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(135mg、0.29mmol、収率87%、純度97%)を緑色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 453 (M+H)+, RT 1.71分。
【0576】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.9mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(136mg、0.30mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83mg、360μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(26mg、30μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.39mL、390μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。室温で、混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)で洗浄した。濾液を水(10mL)で分配し、水性層をEtOAc(3x20mL)で再抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(163mg、0.22mmol、収率74%、純度88%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 647 (M+H)+, RT 1.22分。
【0577】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.5mL)を、DCM(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(163mg、252μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(60mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(81mg、0.18mmol、収率71%、純度98%)を、Et2Oからトリチュレーションし、真空下に40℃で一晩乾燥させた後、ベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 447 (M+H)+, RT 1.42分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.66 (s, 1H), 7.56 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.42 (d,J = 9.0 Hz, 1H), 7.21 (dd,J = 9.1, 6.8 Hz, 1H), 6.79 - 6.73 (m, 2H), 5.44 - 5.37 (m, 1H), 5.32 (s, 1H), 4.57 (d,J = 5.9 Hz, 2H), 3.58 - 3.46 (m, 1H), 3.26 - 3.17 (m, 1H), 3.12 - 3.03 (m, 1H), 2.94 (dd,J = 11.5, 4.5 Hz, 1H), 2.87 - 2.78 (m, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.40 - 2.31 (m, 1H), 2.27 - 2.16 (m, 1H), 1.76 - 1.67 (m, 1H), 1.63 - 1.55 (m, 1H), 1.42 - 1.32 (m, 1H), 1.25 - 1.11 (m, 1H), 0.80 - 0.71 (m, 2H), 0.69 - 0.58 (m, 2H). 1H under water.
【0578】
合成26
(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-026)
【0579】
【化71】
【0580】
ステップ1:5-クロロ-3-エチル-N-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、HCl(96.1mg、486μmol)を、EtOH(2.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(100mg、463μmol)及びDIPEA(0.56mL、3.24mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。
【0581】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(128mg、0.36mmol、収率77%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 341 (M+H)+, RT 1.22分。
【0582】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(98mg、451μmol)を、THF(4.0mL)中の5-クロロ-3-エチル-N-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(128mg、376μmol)及びDMAP(9mg、75μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(138mg、0.30mmol、収率80%、純度96%)を褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 441 (M+H)+, RT 1.61分。
【0583】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(138mg、300μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83mg、361μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(0.62g、0.72mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(391μL、391μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(141mg、222μmol、収率74%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 635 (M+H)+, RT 1.62分。
【0584】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.5mL)を、ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(140mg、221μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(71mg、160μmol、収率73%、純度98%)を得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 435 (M+H)+, RT 1.02分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.69 - 7.63 (m, 2H), 7.01 (dt,J = 6.9, 1.3 Hz, 1H), 6.71 - 6.79 (m, 2H), 5.46 - 5.37 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 4.57 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.49 - 3.60 (m, 1H), 3.11 - 3.20 (m, 1H), 3.06 - 2.95 (m, 1H), 2.89 (dd,J = 11.5, 4.6 Hz, 1H), 2.81 - 2.73 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.24 - 2.34 (m, 1H), 2.19 - 2.10 (m, 1H), 1.57 - 1.48 (m, 1H), 1.36 - 1.25 (m, 1H), 1.11 - 1.20 (m, 4H)。DMSO下で1CH2. 1H under water.
【0585】
合成27
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-027)
【0586】
【化72】
【0587】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(64mg、0.34mmol)を、EtOH(3.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(86mg、0.38mmol)及びDIPEA(0.42mL、2.4mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で20時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(105mg、0.27mmol、収率78%、純度94%)を褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 369 (M+H)+, RT 1.35分。
【0588】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(70mg、321μmol)を、THF(3.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(105mg、268μmol)及びDMAP(6.5mg、54μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(120mg、256μmol、収率95%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 469 (M+H)+, RT 0.81分。
【0589】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(140mg、299μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83mg、358μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(25mg、29.9μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(388μL、388μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(167mg、0.21mmol、収率69%、純度82%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 663 (M+H)+, RT 1.61分。
【0590】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(1.04mL、4.16mmol)を、ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(168mg、208μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(62mg、0.13mmol、収率61%、純度95%)を得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 463 (M+H)+, RT 1.04分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.61 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.29 (dd,J = 9.0, 7.5 Hz, 1H), 7.15 (d,J = 9.0 Hz, 1H), 6.77 - 6.71 (m, 1H), 6.34 (d,J = 7.4 Hz, 1H), 5.36 - 5.32 (m, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.55 (d,J = 5.9 Hz, 2H), 4.06 (s, 3H), 3.57 - 3.49 (m, 1H), 3.26 - 3.15 (m, 1H), 3.09 - 2.99 (m, 1H), 2.92 (dd,J = 11.5, 4.6 Hz, 1H), 2.83 - 2.76 (m, 1H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.17 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.78 - 1.66 (m, 1H), 1.61 - 1.53 (m, 1H), 1.36 - 1.29 (m, 1H), 1.22 - 1.11 (m, 1H), 0.82 - 0.72 (m, 2H), 0.76 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0591】
中間体合成A8
(5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0592】
【化73】
【0593】
ステップA:エチル5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート
IPA(2.0mL)及び水(2.0mL)中の6-メトキシピリジン-2-アミン(400mg、3.22mmol)及びエチル3-ブロモ-2-オキソプロパノエート(0.81mL、6.44mmol)を、マイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、DCM(3x25mL)で抽出した。合わせた有機画分をMgSO4で乾燥させ、濾過し、次いで真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(40gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(280mg、1.3mmol、収率39%、純度99%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 221 (M+H)+, RT 0.93分。
【0594】
ステップB:(5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
水素化ホウ素リチウム(THF中2M)(0.63mL、1.26mmol)を、THF(6.0mL)中のエチル5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(280mg、1.26mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を一晩室温に温めた。0℃において、水(5mL)、飽和NH4Cl水溶液(10mL)を添加した。水性層(aqueous)をDCM(3x20mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。カラム(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(120mg、0.61mmol、収率49%、純度91%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 179 (M+H)+, RT 0.62分。
【0595】
ステップC:2-(クロロメチル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(112μL、1.53mmol)を、DCM(7.0mL)中の(5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(120mg、613μmol)の溶液に、0℃で滴下添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(142mg、0.60mmol、収率98%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは生成物の構造と一致していた。
【0596】
ステップD:2-(アジドメチル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(3.0mL)中の2-(クロロメチル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl(142mg、597μmol)及びDIPEA(0.31mL、1.79mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(58mg、0.90mmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(10mL)及びブライン(10mL)で希釈し、その後TBME(3x20mL)で抽出し、次いでEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4x20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラム(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(91mg、0.37mmol、収率62%、純度83%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 205 (M+H)+, RT 0.94分。
【0597】
ステップE:(5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン(91mg、0.45mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.14g、0.54mmol)を、THF(1.8mL)及び水(0.2mL)に溶解した。混合物を室温で一晩撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(64mg、0.34mmol、収率77%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 178 (M+H)+, RT 0.64分。
【0598】
合成28
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-028)
【0599】
【化74】
【0600】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メタンアミン(130mg、691μmol)を、EtOH(3.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(158mg、691μmol)及びDIPEA(0.84mL、4.83mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、表題化合物(449mg、0.69mmol、収率99%、純度58%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 380 (M+H)+, RT 1.45分。
【0601】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(129mg、592μmol)を、THF(5.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(206mg、494μmol)及びDMAP(12.1mg、99μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(231mg、0.46mmol、収率93%、純度95%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 480 (M+H)+, RT 1.83分。
【0602】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(5.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)カルバメート(254mg、529μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(146mg、635μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(45mg、52.9μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(688μL、688μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に72時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(230mg、0.32mmol、収率61%、純度94%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 674 (M+H)+, RT 1.72分。
【0603】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(1.71mL、6.83mmol)を、ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(230mg、341μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で4時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(10mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(145mg、0.30mmol、収率87%、純度97%)を、Et2Oからトリチュレーションし、真空下に40℃で一晩乾燥させた後で得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 475 (M+H)+, RT 1.14分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.98 (s, 1H), 7.92 (d,J = 9.4 Hz, 1H), 7.61 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.08 (d,J = 9.4 Hz, 1H), 6.77 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 5.47 - 5.42 (m, 1H), 5.30 (s, 1H), 4.55 (d,J = 5.9 Hz, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.28 - 3.20 (m, 1H), 3.20 - 3.05 (m, 1H), 2.97 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.90 - 2.82 (m, 1H), 2.44 - 2.34 (m, 1H), 2.25 (dd,J = 11.6, 10.0 Hz, 1H), 2.21 - 2.11 (m, 1H), 1.77 - 1.66 (m, 1H), 1.65 - 1.57 (m, 1H), 1.48 - 1.30 (m, 1H), 1.49 - 1.11 (m, 1H), 1.11 - 1.01 (m, 2H), 1.01 - 0.92 (m, 2H), 0.81 - 0.72 (m, 2H), 0.72 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0604】
中間体合成A9
(6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メタンアミン
【0605】
【化75】
【0606】
ステップA:エチル6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-カルボキシレート
ジオキサン(10mL)中のエチル6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-カルボキシレート(400mg、1.77mmol)、フッ化セシウム(1.21g、7.98mmol)、PdCl2(dtbpf)(116mg、177μmol)、シクロプロピルボロン酸(685mg、7.98mmol)の混合物を、N2で10分間脱気した。次いで、混合物を60℃に5.5時間加熱し、その後減圧下で濃縮乾固した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(400mg、1.6mmol、収率93%、純度95%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 232 (M+H)+, RT 1.13分。
【0607】
ステップB:(6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(DCM中1M)(4.32mL、4.32mmol)を、THF(20mL)中のエチル6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-カルボキシレート(400mg、1.73mmol)の溶液に-10℃で添加した。反応混合物を室温に温め、2時間撹拌した。0℃において、MeOH(10mL)、その後水(10mL)及び1M HCl水溶液(10mL)を添加した。混合物を30分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x35mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(220mg、1.10mmol、収率66%、純度98%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 190 (M+H)+, RT 0.44分。
【0608】
ステップC:2-(クロロメチル)-6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、HCl
塩化チオニル(434μL、5.95mmol)を、DCE(5.0mL)中の(6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メタノール(225mg、1.19mmol)の溶液に添加した。反応混合物を45℃で1時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(290mg、1.1mmol、収率95%、純度95%)を緑色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 209 (M+H)+, RT 1.00分。
【0609】
ステップD:2-(アジドメチル)-6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン
DMF(5.0mL)中の2-(クロロメチル)-6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、HCl(290mg、1.19mmol)及びDIPEA(0.62mL、3.56mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(116mg、1.78mmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(155mg、0.67mmol、収率57%、純度93%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 216 (M+H)+, RT 1.10分。
【0610】
ステップE:(6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-6-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(155mg、673μmol)及びトリフェニルホスフィン(212mg、807μmol)を、THF(3.6mL)及び水(0.4mL)に溶解した。混合物を室温で一晩撹拌し、その後溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(130mg、0.66mmol、収率98%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 189 (M+H)+, RT 0.76分。
【0611】
合成29
(3R,4R)-4-(((3-シクロブチル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-029)
【0612】
【化76】
【0613】
ステップ1:5-クロロ-3-ヨード-N-((8-メチル-ミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン、2HCl(1.98g、8.47mmol)を、EtOH(38mL)中の5,7-ジクロロ-3-ヨードピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(2.80g、8.47mmol)及びDIPEA(4.4mL、25.4mmol)の溶液に添加した。反応混合物を85℃で一晩加熱した。室温で、沈殿した固体を濾過により回収し、EtOH(100mL)ですすいで、表題化合物(3.57g、8.03mmol、収率94%、純度98%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 439 (M+H)+, RT 1.77分。
【0614】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-ヨードピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(1.74g、7.99mmol)を、THF(23mL)及びDMF(23mL)中の5-クロロ-3-ヨード-N-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(2.92g、6.66mmol)及びDMAP(81mg、0.66mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で1.5時間撹拌した。室温で水(20mL)を添加し、結果として得られた固体を濾過により回収し、その後水(25mL)及びTBME(25mL)ですすぎ、表題化合物(3.1g, 5.68mmol、収率85%、純度99%)を、真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 539 (M+H)+, RT 2.24分。
【0615】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ヨードピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
無水NMP(11mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-ヨードピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(1.00g、1.86mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(1.71g、7.42mmol)及びDIPEA(1.29mL、7.42mmol))の溶液を、N2で脱気し、次いで110℃で2時間加熱した。反応混合物を0℃で冷却し、水(30mL)を添加した。固体を濾過により回収し、さらなる水(10mL)ですすぎ、その後減圧下に40℃で乾燥させて、表題化合物(1.28g、1.6mmol、収率87%、純度92%)を淡色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 733 (M+H)+, RT 2.06分。
【0616】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロブチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
N2下に、臭化シクロブチル亜鉛(II)(THF中0.38M)(文献の手順に従って調製した)(3.59mL、1.37mmol)を、THF(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ヨードピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(200mg、273μmol)、XPhos Pd G3(8mg、9.28μmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水(10mL)でクエンチし、DCM(3x10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、その後減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、その後RP分取HPLC(25~100%MeCN/水中0.1%NH3)によりさらに精製し、表題化合物(19mg、29μmol、収率11%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 662 (M+H)+, RT 1.34分。
【0617】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((3-シクロブチル-7-(((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.10mL)を、DCM(0.4mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロブチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(19mg、29μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(10mg、21μmol、収率72%、純度95%)を得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 461 (M+H)+, RT 1.82分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (d,J = 6.7 Hz, 1H), 7.75 (d,J = 4.9 Hz, 2H), 7.66 (t,J = 6.2 Hz, 1H), 7.02 (dt,J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 6.78 - 6.69 (m, 2H), 5.32 - 5.25 (m, 2H), 4.58 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.59 - 3.42 (m, 2H), 3.24 - 3.14 (m, 1H), 3.07 - 2.96 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.5, 4.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.72 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 2.34 - 2.11 (m, 6H), 1.97 - 1.78 (m, 2H), 1.59 - 1.50 (m, 1H), 1.38 - 1.28 (m, 1H), 1.21 - 1.07 (m, 1H). 1H under water.
【0618】
合成30
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-030)
【0619】
【化77】
【0620】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(90mg、481μμmol)を、EtOH(3.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(110mg、481μmol)及びDIPEA(0.59mL、3.36mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、表題化合物(325mg、0.48mmol、収率99%、純度56%)を黄色の液体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 379 (M+H)+, RT 1.48分。
【0621】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(126mg、0.58mmol)を、THF(5.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(325mg、0.48mmol)及びDMAP(12mg、96μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(145mg、0.29mmol、収率60%、純度96%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 479 (M+H)+, RT 1.80分。
【0622】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート、0.3ホルメート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(145mg、303μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83.7mg、363μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(25.9mg、30.3μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.39mL、394μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、その後RPフラッシュC18(24gカートリッジ、10~100%(MeCN中0.1%ギ酸)/(水中0.1%ギ酸))上でさらに精製し、表題化合物(83mg、0.12mmol、収率39%、純度97%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 673 (M+H)+, RT 1.70分。
【0623】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.5mL)を、DCM(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83mg、0.12mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(49mg、0.10mmol、収率81%、純度96%)を得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 473 (M+H)+, RT 1.16分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (s, 1H), 7.57 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.43 (d,J = 9.0 Hz, 1H), 7.20 (dd,J = 9.0, 7.0 Hz, 1H), 6.79 - 6.74 (m, 1H), 6.69 - 6.64 (m, 1H), 5.36 (s, 1H), 5.34 - 5.29 (m, 1H), 4.60 (d,J = 5.8 Hz, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.26 - 3.19 (m, 1H), 3.10 - 3.00 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.5, 4.5 Hz, 1H), 2.84 - 2.75 (m, 1H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.22 - 2.12 (m, 2H), 1.77 - 1.68 (m, 1H), 1.63 - 1.53 (m, 1H), 1.40 - 1.29 (m, 1H), 1.22 - 1.10 (m, 1H), 1.10 - 1.03 (m, 2H), 0.82 - 0.73 (m, 4H), 0.71 - 0.61 (m, 2H). 1H under water.
【0624】
中間体合成A10
(5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0625】
【化78】
【0626】
ステップA:エチル5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート
ジオキサン(10.0mL)中のエチル5-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(500mg、1.86mmol)、フッ化セシウム(564mg、3.72mmol)、PdCl2(dtbpf)(121mg、186μmol)、シクロプロピルボロン酸(319mg、3.72mmol)の混合物を、N2で10分間脱気した。次いで、混合物を90℃に一晩加熱した。室温で、反応混合物をセライトのショートパッドを通して濾過し、20%MeOH/DCM(20mL)ですすぎ、濾液を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(440mg、1.7mmol、収率93%、純度90%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 231 (M+H)+, RT 0.86分。
【0627】
ステップB/C:(5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール/
2-(クロロメチル)-5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
水素化ホウ素リチウム(THF中2M)(860μL、1.72mmol)を、THF(8.0mL)中のエチル5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(440mg、1.72mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、次いで20時間撹拌した。0℃において、MeOH(5mL)、その後水(5mL)及び1M HCl水溶液(5mL)を添加した。混合物を30分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して粗アルコール中間体(5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(235mg、1.25mmol)を得、これを乾燥DCE(5.0mL)に再溶解した。塩化チオニル(455μL、6.24mmol)を添加し、反応混合物を45℃で1時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(260mg、1.00mmol、収率55%、純度96%)を黄色の液体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 207 (M+H)+, RT 0.52分。
【0628】
ステップD:2-(アジドメチル)-5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(6.0mL)中の2-(クロロメチル)-5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl(260mg、1.21mmol)及びDIPEA(0.63mL、3.62mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(118mg、1.81mmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(218mg、0.97mmol、収率80%、純度95%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 214 (M+H)+, RT 0.63分。
【0629】
ステップE:(5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-5-シクロプロピルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(218mg、971μmol)及びトリフェニルホスフィン(255mg、971μmol)を、THF(3.6mL)及び水(0.4mL)に溶解した。混合物を室温で一晩撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(90mg、0.46mmol、収率48%、純度96%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 188 (M+H)+, RT 0.83分。
【0630】
合成31
(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-031)
【0631】
【化79】
【0632】
ステップ1:5-クロロ-3-エチル-N-((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(100mg、620μmol)を、EtOH(3.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(122mg、564μmol)及びDIPEA(0.69mL、3.95mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で2.5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(70mg、0.20mmol、収率35%、純度97%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 341 (M+H)+, RT 1.33分。
【0633】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(52mg、0.24mmol)を、THF(2.0mL)中の5-クロロ-3-エチル-N-((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(70mg、0.20mmol)及びDMAP(4.9mg、40μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(83mg、0.16mmol、収率82%、純度87%)を褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 441 (M+H)+, RT 1.69分。
【0634】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(166mg、376μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(83.0mg、314μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(26.8mg、31.4μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(408μL、408μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2.5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(61mg、91μmol、収率29%、純度95%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 635 (M+H)+, RT 1.63分。
【0635】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.4mL)を、DCM(1.6mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(61mg、91μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(26mg、57μmol、収率62%、純度95%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 435 (M+H)+, RT 1.03分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.67 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.58 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 7.43 (d,J = 9.1 Hz, 1H), 7.21 (dd,J = 9.1, 6.8 Hz, 1H), 6.80 - 6.73 (m, 2H), 5.49 - 5.42 (m, 1H), 5.34 (s, 1H), 4.59 (d,J = 5.7 Hz, 2H), 3.62 - 3.50 (m, 1H), 3.22 - 3.13 (m, 1H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.7, 4.5 Hz, 1H), 2.84 - 2.75 (m, 1H), 2.56 (s, 3H), 2.51 - 2.44 (m, 2H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.17 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.61 - 1.52 (m, 1H), 1.38 - 1.28 (m, 1H), 1.21 - 1.13 (m, 4H). 1H under water.
【0636】
合成32
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-032)
【0637】
【化80】
【0638】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(66mg、0.38mmol)を、EtOH(2.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(86mg、0.38mmol)及びDIPEA(0.46mL、2.6mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で16時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(108mg、0.28mmol、収率74%、純度95%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 367 (M+H)+, RT 1.44分。
【0639】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(82.0mg、376μmol)を、THF(2.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(106mg、289μmol)及びDMAP(1.9mg、57.8μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(148mg、0.29mmol、収率99%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 467 (M+H)+, RT 1.78分。
【0640】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.3mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(130mg、278μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(76.9mg、334μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(35.7mg、41.8μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(418μL、418μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、その後カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン、次いで0~5%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)でさらに精製し、表題化合物(140mg、0.19mmol、収率68%、純度90%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 661 (M+H)+, RT 1.68分。
【0641】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(953μL、3.81mmol)を、ジオキサン(1.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(140mg、191μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(67mg、0.14mmol、収率72%、純度95%)を、真空下に50℃で一晩乾燥させた後、ベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 461 (M+H)+, RT 1.17分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.56 (s, 1H), 7.53 - 7.47 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 6.74 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 6.61 (s, 1H), 5.35 - 5.29 (m, 2H), 4.54 (d,J = 5.8 Hz, 2H), 3.61 - 3.46 (m, 1H), 3.25 - 3.17 (m, 1H), 3.08 - 2.99 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.7, 4.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.74 (m, 1H), 2.36 - 2.31 (m, 3H), 2.30 - 2.25 (m, 1H), 2.15 (dd, J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.79 - 1.66 (m, 1H), 1.60 - 1.53 (m, 1H), 1.32 (s, 1H), 1.11 - 1.15 (m, 1H), 0.80 - 0.71 (m, 2H), 0.69 - 0.58 (m, 2H)。DMSO下で3H. 1H under water.
【0642】
中間体合成A11
(5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0643】
【化81】
【0644】
ステップA:(5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1M)(3.44mL、3.44mmol)を、THF(8.0mL)中のエチル5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(300mg、1.37mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、18時間撹拌し、次いでMeOH(10mL)、その後水(10mL)及び1M HCl水溶液(10mL)を添加した。混合物を30分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(93mg、0.51mmol、収率37%、純度98%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 177 (M+H)+, RT 0.77分。
【0645】
ステップB:2-(クロロメチル)-5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(96μL、1.32mmol)を、DCM(2.5mL)中の(5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(93.0mg、528μmol)の溶液に0℃で滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(132mg、0.52mmol、収率98%、純度91%)を黄色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは、生成物の構造と一致していた。
【0646】
ステップC:2-(アジドメチル)-5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(3.0mL)中の2-(クロロメチル)-5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(132mg、617μmol)及びDIPEA(322μL、1.85mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(40mg、617μmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(117mg、0.38mmol、収率61%、純度65%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 202 (M+H)+, RT 0.46分。
【0647】
ステップD:(5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(117mg、378μmol)及びトリフェニルホスフィン(119mg、454μmol)を、THF(1.8mL)及び水(0.2mL)に溶解した。混合物を50℃で16時間撹拌し、その後溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(66mg、377μmol、収率99%、純度99%)を褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 176 (M+H)+, RT 0.79分。
【0648】
合成33
(3R,4R)-4-(((7-(((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-033)
【0649】
【化82】
【0650】
ステップ1:5-クロロ-N-((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(175mg、701μmol)を、EtOH(10mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(145mg、637μmol)及びDIPEA(666μL、3.82mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、表題化合物(290mg、0.58mmol、収率91%、純度88%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 441 (M+H)+, RT 1.61分。
【0651】
ステップ2:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
NMP(1.5mL)中の5-クロロ-N-((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(130mg、295μmol)、tert-ブチル(3R,4R)-4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(271mg、1.18mmol)及びDIPEA(232μL、1.33mmol)の溶液を、マイクロ波照射下に150℃で5時間加熱した。室温で、水を添加した。結果として得られた固体を濾過により回収し、表題化合物(175mg、0.19mmol、65%、純度69%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 535 (M-Boc)+, RT 1.09分。
【0652】
ステップ3:(3R,4R)-4-(((7-(((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(1.29mL、5.16mmol)を、ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(164mg、258μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(10mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮した。RP分取HPLC(25~100%MeCN/水中0.1%ギ酸)によるさらなる精製により、表題化合物(84mg、0.15mmol、収率60%、純度98%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 535 (M+H)+, RT 1.27分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.18 (t,J = 1.5 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.85 - 7.77 (m, 2H), 7.54 (s, 1H), 6.72 (t,J = 5.9 Hz, 1H), 5.34 - 5.28 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 4.63 (d,J = 6.1 Hz, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 3.27 - 3.18 (m, 1H), 3.11 - 3.01 (m, 1H), 2.93 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.84 - 2.77 (m, 1H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.18 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.79 - 1.67 (m, 1H), 1.62 - 1.53 (m, 1H), 1.38 - 1.29 (m, 1H), 1.26 - 1.07 (m, 1H), 0.83 - 0.73 (m, 2H), 0.77 - 0.60 (m, 2H). 1H under water.
【0653】
中間体合成A12
(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0654】
【化83】
【0655】
ステップA:(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1M)(18.8mL、18.8mmol)を、THF(40mL)中のエチル8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(2.20g、7.52mmol)の溶液に-40℃で添加した。反応混合物を0℃に温め、0℃で2時間撹拌し、次いでMeOH(10mL)、その後水(10mL)及び1M HCl水溶液(10mL)を添加した。混合物を30分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、表題化合物(1.80g、6.9mmol、収率92%、純度96%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 251 (M+H)+, RT 0.94分。
【0656】
ステップB:8-クロロ-2-(クロロメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
塩化チオニル(2.6mL、36mmol)を、DCE(20mL)中の(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(1.8g、7.2mmol)の溶液に滴下添加した。混合物を45℃で3時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(2.0g、6.7mmol、収率93%、純度90%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 269 (M+H)+, RT 1.25分。
【0657】
ステップC:2-(アジドメチル)-8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(30mL)中の8-クロロ-2-(クロロメチル)-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(2.00g, 6.69mmol)及びDIPEA(3.5mL、20.1mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(652mg、10.0mmol)で処理した。混合物を60℃に加熱し、6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(40mL)及びブライン(60mL)で希釈した後、TBME(4x50mL)で抽出し、次いでEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4x20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%TBME/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(1.80g、6.2mmol、収率93%、純度95%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 276 (M+H)+, RT 1.27分。
【0658】
ステップD:(8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-8-クロロ-6-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(1.8g、6.5mmol)、トリフェニルホスフィン(2.1g、7.8mmol)を、THF(36mL)及び水(4.0mL)に溶解した。混合物を室温で一晩撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(150mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(100mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(1.32g、5.0mmol、収率77%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 250 (M+H)+, RT 0.92分。
【0659】
合成34
(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-034)
【0660】
【化84】
【0661】
ステップ1:5-クロロ-3-エチル-N-((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(106mg、444μmol)を、EtOH(1.6mL)中の5,7-ジクロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(80mg、370μmol)及びDIPEA(387μL、2.22mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(136mg、0.34mmol、収率91%、純度98%)をオレンジ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 395 (M+H)+, RT 1.51分。
【0662】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(36.8mg、169μmol)を、THF(6.8mL)中の5-クロロ-3-エチル-N-((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(136mg、338μmol)及びDMAP(8.3mg、67.5μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(10mL)に分配した。水性層をDCM(2x10mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(159mg、0.29mmol、収率86%、純度90%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 495 (M+H)+, RT 1.88分。
【0663】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.2mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(159mg、0.321mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(91.0mg、0.395mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(28mg、32.9μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(395μL、395μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応を水(20mL)でクエンチし、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~5%MeOH/DCM)により精製し、その後RPフラッシュC18(24gカートリッジ、30~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)上でさらに精製し、表題化合物(153mg、0.18mmol、収率55%、純度80%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 689 (M+H)+, RT 1.77分。
【0664】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-エチル-7-(((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(900μL、3.6mmol)を、ジオキサン(2.3mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(155mg、0.180mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を、40℃ RTで2時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(80mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(100mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(89mg、0.18mmol、収率99%、純度98%)を得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 489 (M+H)+, RT 0.70分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 - 7.87 (m, 2H), 7.68 - 7.60 (m, 2H), 7.57 (d,J = 7.1 Hz, 1H), 7.41 (dd,J = 7.1, 9.2 Hz, 1H), 6.77 (t,J = 5.9 Hz, 1H), 5.41 - 5.36 (m, 1H), 5.35 (s, 1H), 4.62 (d,J = 6.3 Hz, 2H), 3.60 - 3.47 (m, 1H), 3.23 - 3.14 (m, 1H), 3.06 - 2.96 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 4.5, 11.4 Hz, 1H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2.48 - 2.44 (m, 2H), 2.36 - 2.26 (m, 1H), 2.15 (dd,J = 9.9, 11.6 Hz, 1H), 1.60 - 1.50 (m, 1H), 1.42 - 1.27 (m, 1H), 1.17 (t,J = 7.5 Hz, 3H), 1.16 - 1.09 (m, 1H). 1H under water.
【0665】
合成35
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-035)
【0666】
【化85】
【0667】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(90mg、0.30mmol)を、EtOH(2.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(95mg、0.42mmol)及びDIPEA(0.69mL、3.9mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(79mg、0.16mmol、収率54%、純度84%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 407 (M+H)+, RT 1.51分。
【0668】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(35mg、0.16mmol)を、THF(2.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(55mg、0.14mmol)及びDMAP(3.3mg、27μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(57mg、0.10mmol、収率74%、純度89%)を黄色のガム状として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 507 (M+H)+, RT 1.84分。
【0669】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(1.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(55mg、0.11mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(27mg、0.12mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(9.3mg、11.3μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.14mL、0.14mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(53mg、73μmol、収率67%、純度96%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 701 (M+H)+, RT 1.72分。
【0670】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.20mL)を、DCM(0.80mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(50mg、71μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(23mg、44μmol、収率61%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体とした。
UPLC/MS (方法5):m/z 501 (M+H)+, RT 1.21分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (d,J = 7.1 Hz, 1H), 7.99 (s, 2H), 7.73 (t,J = 6.2 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.15 (dd,J = 7.2, 1.9 Hz, 1H), 6.73 - 6.68 (m, 1H), 5.33 - 5.27 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 4.62 (d,J = 6.1 Hz, 2H), 3.56 - 3.44 (m, 1H), 3.25 - 3.15 (m, 1H), 3.08 - 2.97 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.7, 4.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2 2.34 - 2.25 (m, 1H), 2.21 - 2.09 (m, 1H), 1.78 - 1.66 (m, 1H), 1.59 - 1.51 (m, 1H), 1.37 - 1.27 (m, 1H), 1.19 - 1.05 (m, 1H), 0.79 - 0.74 (m, 2H), 0.70 - 0.60 (m, 2H). 1H under water.
【0671】
中間体合成A13
(7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0672】
【化86】
【0673】
ステップA:2-((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
エタノール(0.60mL)中の4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(200mg、1.23mmol)、2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(366mg、1.23mmol)、及び重炭酸ナトリウム(104mg、1.23mmol)をマイクロ波照射下で80℃に1時間加熱した。次いで、混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(348mg、0.80mmol、収率65%、純度79%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 364 (M+H)+, RT 1.02分。
【0674】
ステップB:(7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
ヒドラジン(水中35重量%)(250μL、2.79mmol)を、EtOH(4.0mL)中の2-(((7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバモイル)安息香酸(348mg、105μmol)の懸濁液に添加した。この懸濁液を65℃で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、次いで1M HCl水溶液(20mL)で希釈し、白色の固体を濾過除去し、1M HCl水溶液(2x20mL)で洗浄し、その後合わせた水性層を固体NaHCO3で塩基性化し、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、次いで真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、茶色の油状物としての表題化合物(90mg、0.31mmol、収率38%、純度73%)とした。
UPLC/MS (方法5):m/z 216 (M+H)+, RT 0.82分。
【0675】
合成36
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-036)
【0676】
【化87】
【0677】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メタンアミン(155mg、786μmol)を、EtOH(10mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(163mg、715μmol)及びDIPEA(0.12mL、715μmol)溶液に添加した。反応混合物を90℃で3時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をMeCN中でトリチュレーションし、表題化合物(170mg、0.43mmol、収率61%、純度99%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 389 (M+H)+, RT 1.52分。
【0678】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(180mg、823μmol)を、DMF(5.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(160mg、412μmol)及びDMAP(10.1mg、82.3μmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mL)と水(20mL)に分配した。水性層をEtOAc(2x20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2x20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(190mg、0.25mmol、収率60%、純度64%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 488 (M+H)+, RT 1.83分。
【0679】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)カルバメート(190mg、249μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(68.7mg、298μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(21.3mg、24.9μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(323μL、323μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(103mg、0.13mmol、収率50%、純度83%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 684 (M+H)+, RT 1.73分。
【0680】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(626μL、2.50mmol)を、ジオキサン(2.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(103mg、125μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で4時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(10mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(28mg、54μmol、収率43%、純度93%)を得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 484 (M+H)+, RT 0.72分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 - 7.70 (m, 2H), 7.66 (dd,J = 11.1, 7.4 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.84 - 6.73 (m, 1H), 5.38 (s, 1H), 5.28 - 5.20 (m, 1H), 4.73 (d,J = 5.5 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.55 - 3.44 (m, 1H), 3.27 - 3.16 (m, 1H), 3.08 - 3.00 (m, 1H), 2.95 - 2.86 (m, 1H), 2.81 - 2.74 (m, 1H), 2.33 - 2.23 (m, 1H), 2.19 - 2.09 (m, 1H), 2.03 - 1.83 (m, 1H), 1.77 - 1.66 (m, 1H), 1.61 - 1.53 (m, 1H), 1.20 - 1.10 (m, 1H), 0.79 - 0.73 (m, 2H), 0.67 - 0.63 (m, 2H). 1H under water.
【0681】
中間体合成A14
(5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メタンアミン
【0682】
【化88】
【0683】
ステップA:N-(2-アミノ-4,5-ジフルオロフェニル)-2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)アセトアミド
1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)(3.96g、10.4mmol)を、THF(25mL)中の4,5-ジフルオロベンゼン-1,2-ジアミン(2.00g、13.9mmol)、2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)酢酸(1.42g、6.94mmol)及びDIPEA(3.6mL、20.8mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で72時間撹拌した。室温で、EtOAc(25mL)及び水(10mL)を添加した。結果として得られた固体を濾過により回収し、次いでMeCN中でトリチュレーションし、表題化合物(1.81g、5.4mmol、収率78%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 332 (M+H)+, RT 1.46分。
【0684】
ステップB:2-((5,6-ジフルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
AcOH(15mL)中のN-(2-アミノ-4,5-ジフルオロフェニル)-2-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)アセトアミド(1.81g、5.46mmol)の溶液を、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、トルエン(2x10mL)と一緒に2回共蒸発させ、次いでMeCNでトリチュレーションし、表題化合物(1.56g、4.9mmol、収率90%、純度99%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 314 (M+H)+, RT 1.47分。
【0685】
ステップC:2-((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
2-((5,6-ジフルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(600mg、1.92mmol)を、DMF(15mL)中のヨードメタン(179μL、2.87mmol)及びK2CO3(529mg、3.83mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで室温において一晩撹拌し、その後結果として得られた固体を濾過により回収し、水(2.0mL)、次いでMeCN(2.0mL)で洗浄し、表題化合物(610mg、1.7mmol、収率88%、純度90%)を灰色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 328 (M+H)+, RT 1.21分。
【0686】
ステップD:(5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メタンアミン
ヒドラジン水和物(259μL、5.33mmol)を、EtOH(10mL)中の2-((5,6-ジフルオロ-1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(600mg、1.52mmol)の溶液に添加した。懸濁液を65℃で一晩撹拌した。室温で懸濁液を濾過し、固体をIPA(5.0mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(10mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(300mg、1.40mmol、収率89%、純度89%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 199 (M+H)+, RT 0.78分。
【0687】
合成37
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-037)
【0688】
【化89】
【0689】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(106mg、0.443mmol)を、EtOH(1.6mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(86mg、0.377mmol)及びDIPEA(390μL、2.24mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。
【0690】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(185mg、0.37mmol、収率99%、純度82%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 407 (M+H)+, RT 1.54分。
【0691】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(97.8mg、0.448mmol)を、THF(7.5mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(185mg、0.373mmol)及びDMAP(9.1mg、74.6μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させて、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(167mg、0.32mmol、収率87%、純度98%)をオレンジ色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 507 (M+H)+, RT 1.87分。
【0692】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.2mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(167mg、0.329mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(91mg、0.395mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(28mg、0.0329mmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(395μL、0.395mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応を水(10mL)でクエンチし、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(80gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(177mg、0.16mmol、収率49%、純度64%)をオレンジ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 701 (M+H)+, RT 1.76分。
【0693】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.80mL、3.20mmol)を、ジオキサン(2.2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(175mg、160μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を40℃で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、黄色の固体を得た。分取HPLC(20~100%MeCN/水中0.1%NH3)によるさらなる精製により、表題化合物(41mg、79μmol、収率50%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 501 (M+H)+, RT 1.20分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.44 - 7.35 (m, 1H), 6.74 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 5.35 (s, 1H), 5.26 (s, 1H), 4.61 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.50 (s, 1H), 3.27 - 3.18 (m, 1H), 3.10 - 2.95 (m, 1H), 2.90 (dd, J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.74 (m, 2H), 2.36 - 2.23 (m, 1H), 2.20 - 2.10 (m, 1H), 1.77 - 1.65 (m, 1H), 1.60 - 1.51 (m, 1H), 1.40 - 1.24 (m, 1H), 1.19 - 1.07 (m, 1H), 0.80 - 0.71 (m, 2H), 0.71 - 0.53 (m, 2H)。
【0694】
中間体合成A15
(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0695】
【化90】
【0696】
ステップA:エチル5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート
IPA(5.8mL)及び水(5.8mL)中の6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(1.00g、6.17mmol)及びエチル3-ブロモ-2-オキソプロパノエート(1.6mL、12.3mmol)を、マイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮した。カラム(80gカートリッジ、0~5%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(1.24g、4.32mmol、収率67%、純度90%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 259 (M+H)+, RT 1.13分。
【0697】
ステップB:(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1M)(11mL、11.0mmol)を、THF(9.0mL)中のエチル5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(860mg、2.99mmol)の溶液に-40℃で添加した。反応混合物を一晩室温に温めた。0℃において、MeOH(5.0mL)、その後水(5.0mL)及び1M HCl水溶液(5.0mL)を添加した。混合物を30分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、表題化合物(453mg、2.0mmol、収率57%、純度95%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 217 (M+H)+, RT 0.82分。
【0698】
ステップC:2-(クロロメチル)-5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(363μL、4.98mmol)を、DCM(8.5mL)中の(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(453mg、1.99mmol)の溶液に0℃で滴下添加した。
【0699】
混合物を0℃で2時間撹拌し、その後室温で1時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(494mg、1.7mmol、収率87%、純度95%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 271 (M+H)+, RT 1.14分。
【0700】
ステップD:2-(アジドメチル)-5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(8.0mL)中の2-(クロロメチル)-5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン、HCl(494mg、1.73mmol)及びDIPEA(1.9mL、11mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(176mg、2.71mmol)で処理した。混合物を60℃に加熱し、2.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(10mL)及びブライン(10mL)で希釈した。TBME(3x20mL)で抽出し、次いでEtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4x20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、表題化合物(383mg、1.5mmol、収率89%、純度97%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 242 (M+H)+, RT 1.12分。
【0701】
ステップE:(5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-5-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(383.5mg、1.54mmol)、トリフェニルホスフィン(486mg、1.85mmol)を、THF(8.0mL)及び水(0.90mL)に溶解した。混合物を室温で一晩撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(150mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(100mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物 (336mg、1.4mmol、収率91%、純度90%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 216 (M+H)+, RT 0.82分。
【0702】
合成38
(3R,4R)-4-(((7-(((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-038)
【0703】
【化91】
【0704】
ステップ1:5-クロロ-N-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(125mg、0.333mmol)を、EtOH(1.1mL)中の5,7-ジクロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(60.1mg、0.278mmol)及びDIPEA(291μL、1.67mmol)の溶液に添加した。反応混合物を80℃で3時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(103.6mg、0.23mmol、収率82%、純度96%)を淡ベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 435 (M+H)+, RT 1.67分。
【0705】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(60.8mg、279μmol)を、THF(4.6mL)中の5-クロロ-N-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(103mg、232μmol)及びDMAP(5.6mg、46.4μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(116mg、0.20mmol、収率88%、純度94%)をオレンジ色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 535 (M+H)+, RT 2.01分。
【0706】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(115mg、202μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(60.5mg、263μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3((25.9mg、30.3μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.26mL、263μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(53mg、71μmol、収率35%、純度98%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 729 (M+H)+, RT 1.84分。
【0707】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-(((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.40mL)を、DCM(1.6mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-エチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(53mg、73μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(30mg、54μmol、収率75%、純度96%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、ベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 529 (M+H)+, RT 1.34分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.55 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.76 (t,J = 6.4 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 6.74 (t,J = 5.7 Hz, 1H), 5.53 - 5.40 (m, 1H), 5.24 (s, 1H), 4.59 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.60 - 3.48 (m, 1H), 3.22 - 3.12 (m, 1H), 3.10 - 2.97 (m, 1H), 2.92 (dd,J = 4.5, 11.7 Hz, 1H), 2.84 - 2.76 (m, 1H), 2.48 - 2.44 (m, 2H), 2.39 - 2.28 (m, 1H), 2.24 - 2.13 (m, 1H), 2.04 - 1.96 (m, 1H), 1.62 - 1.50 (m, 1H), 1.38 - 1.28 (m, 1H), 1.18 (t,J = 7.5 Hz, 3H), 1.25 - 1.12 (m, 1H), 0.98 - 0.89 (m, 2H), 0.78 - 0.67 (m, 2H). 1H under water.
【0708】
合成39
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-039)
【0709】
【化92】
【0710】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(60mg、0.26mmol)を、EtOH(1.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(50mg、0.22mmol)及びDIPEA(0.19mL、1.1mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(90mg、0.20mmol、収率93%、純度95%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 421 (M+H)+, RT 1.59分。
【0711】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(70mg、0.32mmol)を、THF(2.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(90mg、0.21mmol)及びDMAP(1.4mg、43μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(105mg、0.19mmol、収率90%、純度95%)を黄色の泡状物として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは生成物の構造と一致していた。
【0712】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(1.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(100mg、192μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(53mg、230μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(24.6mg、28.8μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(230μL、230μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。
【0713】
カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、次いでカラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン、次いで0~5%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)でさらに精製し、表題化合物(140mg、0.18mmol、収率92%、純度90%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 715 (M+H)+, RT 1.79分。
【0714】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.2mL)を、DCM(0.80mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(77mg、0.11mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(30mg、57μmol、収率52%、純度97%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 515 (M+H)+, RT 1.27分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.64 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.71 (t,J = 5.8 Hz, 1H), 5.31 - 5.27 (m, 2H), 4.63 (d,J = 5.9 Hz, 2H), 3.56 - 3.45 (m, 1H), 3.25 - 3.16 (m, 1H), 3.08 - 2.97 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.5, 4.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.73 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.34 - 2.24 (m, 1H), 2.15 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.77 - 1.67 (m, 1H), 1.59 - 1.50 (m, 1H), 1.38 - 1.27 (m, 1H), 1.20 - 1.11 (m, 1H), 0.80 - 0.72 (m, 2H), 0.70 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0715】
中間体合成A16
(5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0716】
【化93】
【0717】
ステップA:6-メチル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
水(3.0mL)中のCs2CO3(2.50g、7.63mmol)の溶液を、1,4-ジオキサン(7.0mL)中の6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(500mg、2.54mmol)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(1.4mL、10.2mmol)及びPdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(208mg、254μmol)の溶液に添加した。N2を、反応混合物を通して10分間バブリングし、次いで反応混合物を100℃で1時間加熱した。混合物を真空中で濃縮した。カラム(24gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(352mg、1.8mmol、69%、純度88%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 177 (M+H)+, RT 1.06分。
【0718】
ステップB:2-((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
エタノール(6.4mL)中の6-メチル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(238mg、1.28mmol)及び2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(471mg、1.67mmol)を、マイクロ波照射下に80℃で2時間加熱した。混合物を0℃に冷却し、MeOH(3.0mL)を添加し、固体を濾過により回収し、MeOH(2x1.0mL)ですすいで、表題化合物(301mg、0.82mmol、収率64%、純度98%)を白色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは、生成物の構造と一致していた。
【0719】
ステップC:(5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
ヒドラジン水和物(78μL、1.61mmol)を、EtOH(4.0mL)中の2-((5-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(381mg、1.01mmol)の懸濁液に添加した。懸濁液を65℃で1時間撹拌した。室温で懸濁液を濾過し、固体をIPA(5.0mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(10mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(10mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(128mg、0.53mmol、収率53%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 230 (M+H)+, RT 0.93分。
【0720】
合成40
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-040)
【0721】
【化94】
【0722】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(80mg、0.35mmol)を、EtOH(10mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(72mg、0.31mmol)及びDIPEA(0.36mL、2.1mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で5時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、表題化合物(65mg、0.15mmol、収率43%、純度98%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 421 (M+H)+, RT 1.61分。
【0723】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(51mg、0.23mmol)を、THF(5.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(65mg、0.15mmol)及びDMAP(1.9mg、15.0μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(70mg、0.13mmol、収率83%、純度95%)をベージュ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 521 (M+H)+, RT 1.92分。
【0724】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(70mg、0.13mmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(37mg、0.16mmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(11mg、13μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(0.17mL、0.17mmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(4gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(65mg、86μmol、収率64%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 715 (M+H)+, RT 1.79分。
【0725】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.20mL)を、DCM(0.80mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(46mg、64μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(24mg、46μmol、収率71%、純度98%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 515 (M+H)+, RT 1.28分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.54 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.70 (t,J = 6.2 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.71 (t,J = 6.4 Hz, 1H), 5.31 (s, 1H), 5.24 (s, 1H), 4.59 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.56 - 3.44 (m, 1H), 3.24 - 3.15 (m, 1H), 3.08 - 2.97 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.73 (m, 1H), 2.36 - 2.23 (m, 4H), 2.15 (dd,J = 11.6, 9.9 Hz, 1H), 1.76 - 1.65 (m, 1H), 1.59 - 1.50 (m, 1H), 1.37 - 1.26 (m, 1H), 1.19 - 1.11 (m, 1H), 0.80 - 0.73 (m, 2H), 0.70 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0726】
中間体合成A17
(5-メチル-6-(トリフルオロメチル)-3aH-インドール-2-イル)メタンアミン
【0727】
【化95】
【0728】
ステップA:5-メチル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
水(3.0mL)中のリン酸三カリウム(2.64g、12.45mmol)の溶液を、ジオキサン(30mL)中の5-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(1.00g、4.15mmol)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(1.03g、8.30mmol)及び(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(291mg、332μmol)の溶液に添加した。N2を、反応混合物を通して10分間バブリングし、次いで反応混合物を60℃で4時間加熱した。混合物を真空中で濃縮した。カラム(80gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、表題化合物(800mg、3.9mmol、収率93%、純度85%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 177 (M+H)+, RT 1.05分。
【0729】
ステップB:エチル6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート
エタノール(20mL)中の5-メチル-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(800mg、4.54mmol)、エチル3-ブロモ-2-オキソプロパノエート(1.1mL、9.08mmol)及び重炭酸ナトリウム(382mg、4.54mmol)を、80℃で一晩加熱した。反応物を真空下で濃縮した。カラム(40gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(535mg、1.7mmol、収率37%、純度85%)を黄色ガム状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 273 (M+H)+, RT 1.22分。
【0730】
ステップC:(6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1M)(4.0mL、4.03mmol)を、THF(10mL)中のエチル6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシレート(530mg、1.75mmol)の溶液に-40℃で添加した。反応混合物を2時間かけて0℃に温め、この温度で2時間撹拌した。0℃において、MeOH(10mL)、その後水(10mL)及び1M HCl水溶液(10mL)を添加した。混合物を20分間勢いよく撹拌し、酢酸エチル(3x35mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、相分離器を通過させ、真空中で濃縮した。カラム(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(200mg、0.83mmol、収率48%、純度96%)を白色固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 231 (M+H)+, RT 0.94分。
【0731】
ステップD:2-(クロロメチル)-6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
塩化チオニル(317μL、4.34mmol)を、DCE(5.0mL)中の(6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタノール(200mg、869μmol)の溶液に室温で滴下添加した。混合物を45℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(215mg、0.80mmol、収率92%、純度92%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 249 (M+H)+, RT 1.24分。
【0732】
ステップE:2-(アジドメチル)-6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン
DMF(5.0mL)中の2-(クロロメチル)-6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(215mg、865μmol)及びDIPEA(452μL、2.59mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(84mg、1.30mmol)で処理した。混合物を60℃に加熱し、6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(100mL)で希釈した。TBME(3x25mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。クロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%TBME/イソヘキサン)による精製により、表題化合物(200mg、0.76mmol、収率88%、純度97%)を茶色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 256 (M+H)+, RT 1.26分。
【0733】
ステップ F:(5-メチル-6-(トリフルオロメチル)-3aH-インドール-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-6-メチル-7-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(200mg、784μmol)、トリフェニルホスフィン(247mg、940μmol)を、THF(4.5mL)及び水(0.50mL)に溶解した。混合物を室温で20時間撹拌し、その後溶媒を真空中で除去した。
【0734】
残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(150mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(100mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(170mg、0.73mmol、収率93%、純度98%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 230 (M+H)+, RT 0.94分。
【0735】
合成41
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-041)
【0736】
【化96】
【0737】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(92.0mg、448μmol)を、EtOH(4.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(102mg、448μmol)及びDIPEA(547μL、3.14mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で72時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(115mg、0.28mmol、収率63%、純度97%)を白色の固体として得た。
1H NMRは、生成物構造と一致する。
【0738】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(74mg、337μmol)を、THF(3.0mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(115mg、281μmol)及びDMAP(6.9mg、56.2μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。
【0739】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(139mg、0.25mmol、収率88%、純度88%)を緑色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 497 (M+H)+, RT 1.85分。
【0740】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(2.5mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(115mg、231μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(64mg、278μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(19.8mg、23.1μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(301μL、1モル、301μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、その後RPフラッシュC18(24gカートリッジ、20~80%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)上でさらに精製し、表題化合物(120mg、0.16mmol、収率68%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 692 (M+H)+, RT 1.75分。
【0741】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
【0742】
TFA(0.50mL)を、DCM(2.0mL)中のtert-ブチルtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(120mg、174μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(38mg、77μmol、収率45%、純度100%)を、MeCNからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 492 (M+H)+, RT 1.23分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.59 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.51 (s, 1H)., 7.26 (dd,J = 9.0, 7.5 Hz, 1H), 7.11 (d,J= 8.9 Hz, 1H), 6.75 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 6.37 (d,J = 7.5 Hz, 1H), 5.33 - 5.27 (m, 2H), 4.92 (hept,J = 6.1 Hz, 1H), 4.53 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.25 - 3.18 (m, 1H), 3.08 - 2.97 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.81 - 2.73 (m, 1H), 2.36 - 2.23 (m, 1H), 2.16 (dd,J = 11.5, 9.9 Hz, 1H), 1.76 - 1.66 (m, 1H), 1.60 - 1.52 (m, 1H), 1.39 (d,J = 6.0 Hz, 6H), 1.36 - 1.27 (m, 1H), 1.21 - 1.06 (m, 1H), 0.80 - 0.71 (m, 2H), 0.71 - 0.59 (m, 2H). 1H under water.
【0743】
中間体合成A18
(5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0744】
【化97】
【0745】
ステップA:6-イソプロポキシピリジン-2-アミン
6-フルオロピリジン-2-アミン(500mg、4.46mmol)、水酸化ナトリウム(446mg、11.1mmol)及びIPA(3.4mL、44mmol)を、マイクロ波照射下に150℃で5分間加熱した。混合物を水(100mL)で希釈し、DCM(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過して真空中で濃縮し、表題化合物(510mg、3.2mmol、収率71%、純度95%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 153 (M+H)+, RT 0.80分。
【0746】
ステップB:2-((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
エタノール(10mL)中の6-イソプロポキシピリジン-2-アミン(300mg、1.97mmol)、2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(556mg、1.97mmol)、重炭酸ナトリウム(166mg、1.97mmol)を、マイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。
【0747】
混合物を水(100mL)で希釈し、この水溶液をDCM(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(150mg、0.42mmol、収率21%、純度94%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 336 (M+H)+, RT 1.30分。
【0748】
ステップC:(5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-((5-イソプロポキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(190mg、567μmol)、ヒドラジン(水中35重量%)(178μL、1.98mmol)及びエタノール(4.0mL)を65℃で2時間撹拌した。反応物を、2N NaOH水溶液(15mL)、水(15mL)及びDCM(15mL)で希釈した。層を分離し、水性層をDCM(2x15mL)で抽出して、次いで真空中で濃縮し、表題化合物(94mg、0.41mmol、収率73%、純度90%)を黄色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは生成物の構造と一致していた。
【0749】
合成42
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-042)
【0750】
【化98】
【0751】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(127mg、479μmol)を、EtOH(1.6mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(91.0mg、399μmol)及びDIPEA(417μL、2.39mmol)の溶液に添加した。反応混合物を60℃で一晩加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)による精製により、表題化合物(170mg、0.37mmol、収率92%、純度97%)をオフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 447 (M+H)+, RT 1.63分。
【0752】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(124mg、568μmol)を、THF(7.5mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(170mg、369μmol)及びDMAP(9.3mg、75.9μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1時間撹拌した。
【0753】
反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(15mL)と水(30mL)に分配した。水性層をDCM(2x30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(193mg、0.33mmol、収率90%、純度94%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 547(M+H)+, RT 1.98分。
【0754】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.3mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(192mg、330μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(91mg、396μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(28.2mg、33.0μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(396μL、396μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1時間加熱した。反応を水(50mL)でクエンチし、EtOAc(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製して固体を得、これをRPフラッシュC18(24gカートリッジ、30~100%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)上でさらに精製し、表題化合物(136mg、0.18mmol、収率54%、純度97%)を黄色固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 741 (M+H)+, RT 1.84分。
【0755】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(884μL、3.54mmol)を、ジオキサン(2.2mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(135mg、177μmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(30mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(30mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(65mg、0.12mmol、収率67%、純度98%)を、Et2Oからトリチュレーションし、真空下に40℃で一晩乾燥させた後、白色固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 541 (M+H)+, RT 1.32分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.55 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.72 (t,J = 6.3 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 6.70 (t,J = 6.1 Hz, 1H), 5.32 - 5.26 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 4.59 (d,J = 6.2 Hz, 2H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.25 - 3.15 (m, 1H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.90 (dd,J = 4.5, 11.7 Hz, 1H), 2.82 - 2.73 (m, 1H), 2.35 - 2.28 (m, 1H), 2.21 - 2.09 (m, 1H), 2.06 - 1.95 (m, 1H), 1.76 - 1.68 (m, 1H), 1.59 - 1.50 (m, 1H), 1.37 - 1.26 (m, 1H), 1.21 - 1.04 (m, 1H), 0.99 - 0.90 (m, 2H), 0.80 - 0.69 (m, 4H), 0.71 - 0.58 (m, 2H). 1H under water.
【0756】
中間体合成A19
(6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0757】
【化99】
【0758】
ステップA:5-シクロプロピル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン
水(3.8mL)中のリン酸三カリウム(3.96g、18.7mmol)の溶液を、ジオキサン(15mL)中の5-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(1.50g、6.22mmol)、シクロプロピルボロン酸(1.60g、18.7mmol)、酢酸パラジウム(II)(210mg、934μmol)及びトリシクロヘキシルホスファン(524mg、1.87mmol)の溶液に添加した。N2を、反応混合物を通して10分間バブリングし、次いで反応混合物を100℃で加熱し、一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、セライトを通して濾過し、EtOAc(100mL)ですすいだ。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮した。カラム(40gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)によりさらに精製し、表題化合物(1.015g、4.9mmol、収率78%、純度97%)をオレンジ色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 203 (M+H)+, RT 0.94分。
【0759】
ステップB:2-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
エタノール(5.0mL)中の5-シクロプロピル-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(204mg、1.01mmol)及び2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(285mg、1.01mmol)を、マイクロ波照射下に80℃で2.5時間加熱した。重炭酸ナトリウム(42mg、505μmol)を添加し、反応混合物をマイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(85mg、303μmol)を添加し、反応混合物をマイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。結果として得られた固体を濾過により回収し、水(2x3.0mL)ですすいだ。湿潤固体をDCM(10mL)に溶解し、混合物を相分離器を通して濾過した。濾液を濃縮し、表題化合物(256mg、0.63mmol、収率63%、純度95%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 386 (M+H)+, RT 1.47分。
【0760】
ステップC:(6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
ヒドラジン水和物(50μL、1.01mmol)を、EtOH(3.0mL)中の2-((6-シクロプロピル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(255mg、0.629mmol)の懸濁液に添加した。懸濁液を65℃で4時間撹拌した。
【0761】
室温において、懸濁液を濾過し、固体をIPA(5.0mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。冷(0℃)Et2O(5.0mL)中でトリチュレーションし、表題化合物(126mg、0.33mmol、収率53%、純度68%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 256 (M+H)+, RT 1.01分。
【0762】
合成43
(3R,4R)-4-(((7-(((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-043)
【0763】
【化100】
【0764】
ステップ1:5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
水酸化アンモニウム(28%水溶液)(10mL、71.9mmol)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1.0g、4.35mmol)の混合物を、85℃で一晩撹拌した。室温で、結果として得られた固体を濾過により回収し、水(3x5mL)ですすいだ。固体をTBME(20mL)に溶解し、相分離器を通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、表題化合物(900mg、4.06mmol、収率93%、純度95%)をオフホワイト色の固体として得た。
DMSO-d6中の1H NMRは、生成物の構造と一致していた。
【0765】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)カルバメート
BOC無水物(570mg、2.61mmol)を、DCM(12mL)中の5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(500mg、2.37mmol)及びDMAP(29mg、0.24mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(20mL)と水(20mL)に分配した。水性層をDCM(2x15mL)で抽出し、合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、次いで減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(600mg、1.8mmol、収率77%、純度95%)を白色の固体として得た。
【0766】
ステップ3:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)カルバメート
無水DMF(3.5mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)カルバメート(200mg、0.64mmol)、2-(クロロメチル)-5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン(164mg、0.84mmol)及びK2CO3(178mg、1.29mmol)の混合物を、70℃で一晩撹拌した。室温で、EtOAc(20mL)、水(20mL)及びブライン(20mL)を添加した。層を分離し、次いで水性層をEtOAc(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3x30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。
【0767】
カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(186mg、0.38mmol、収率58%、純度95%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法6):m/z 470 (M+H)+, RT 0.80分。
【0768】
ステップ4:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(1.7mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)カルバメート(96mg、200μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(52mg、220μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(17mg、28.1μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(270μL、270μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。室温で、水(15mL)及びEtOAc(25mL)を添加した。層を分離し、水性層をEtOAc(2x15mL)で抽出した。合わせた有機層を相分離器を通して濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%(3:1 EtOAc/EtOH)/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(92mg、140μmol、収率66%、純度98%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 664 (M+H)+, RT 1.61分。
【0769】
ステップ5:(3R,4R)-4-(((7-(((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
塩化水素(ジオキサン中4M)(0.69mL、2.8mmol)を、ジオキサン(0.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((5,7-ジメチルイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(92mg、0.14mmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(58mg、120μmol、収率86%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 464 (M+H)+, RT 0.94分。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.63 (s, 1H), 7.62 - 7.57 (m, 2H), 6.84 (d,J = 1.1 Hz, 1H), 6.77 - 6.71 (m, 1H), 5.37 (s, 1H), 5.31 (s, 1H), 4.57 (d,J = 5.7 Hz, 2H), 3.58 - 3.49 (m, 1H), 3.23 - 3.17 (m, 1H), 3.09 - 3.01 (m, 1H), 2.98 - 2.90 (m, 2H), 2.83 - 2.77 (m, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 2.36 - 2.29 (m, 1H), 2.19 (t,J = 10.8 Hz, 1H), 1.60 - 1.54 (m, 1H), 1.39 - 1.31 (m, 1H), 1.25 - 1.21 (m, 6H), 1.20 - 1.13 (m, 1H). 1H under water.
【0770】
合成44
(3R,4R)-4-(((7-(((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-044)
【0771】
【化101】
【0772】
ステップ1:5-クロロ-N-((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(95mg、0.45mmol)を、EtOH(4.0mL)中の5,7-ジクロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(130mg、0.55mmol)及びDIPEA(0.55mL、3.2mmol)の溶液に添加した。反応混合物を50℃で16時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(138mg、0.29mmol、収率64%、純度81%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 382 (M+H)+, RT 1.57分。
【0773】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(77mg、351μmol)を、THF(3.0mL)中の5-クロロ-N-((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(138mg、293μmol)及びDMAP(7.2mg、59μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(154mg、281μmol、収率96%、純度88%)を黄色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 482 (M+H)+, RT 1.87分。
【0774】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(154mg、281μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(71.2mg、309μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(24.0mg、28.1μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(366μL、366μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(139mg、187μmol、収率67%、純度91%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 676 (M+H)+, RT 2.23分。
【0775】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-(((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
TFA(0.5mL)を、DCM(1.5mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(139mg、187μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(50mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(75mg、150μmol、収率80%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、褐色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 476 (M+H)+, RT 0.73分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 (d,J = 7.1 Hz, 1H), 7.67 - 7.58 (m, 2H), 7.47 (d,J = 1.8 Hz, 1H), 6.87 (dd,J = 7.1, 1.9 Hz, 1H), 6.74 (t,J = 6.0 Hz, 1H), 5.35 - 5.27 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 4.66 (d,J = 6.2 Hz, 2H), 3.58 - 3.46 (m, 1H), 3.24 - 3.16 (m, 1H), 3.09 - 3.00 (m, 1H), 3.00 - 2.89 (m, 2H), 2.82 - 2.74 (m, 1H), 2.37 - 2.27 (m, 1H), 2.17 (dd,J = 11.7, 9.9 Hz, 1H), 2.13 - 2.05 (m, 1H), 1.61 - 1.51 (m, 1H), 1.40 - 1.29 (m, 1H), 1.24 (dd,J = 6.9, 4.8 Hz, 6H), 1.21 - 1.12 (m, 1H), 1.11 - 1.02 (m, 2H), 0.88 - 0.82 (m, 2H). 1H under water.
【0776】
中間体合成A20
(7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0777】
【化102】
【0778】
ステップA:エチル7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボキシレート
ジオキサン(15mL)中のエチル7-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボキシレート(400mg、1.48mmol)、フッ化セシウム(675mg、4.44mmol)及びシクロプロピルボロン酸(382mg、4.44mmol)の混合物を、N2で10分間スパージした。PdCl2(dppf)-CH2Cl2付加物(242mg、296μmol)を添加し、N2を、反応混合物を通してさらに10分間バブリングし、その後50℃で16時間加熱した。混合物をセライトを通して濾過し、濾液を水(100mL)で希釈し、次いでEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(274mg、1.1mmol、収率75%、純度94%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 232 (M+H)+, RT 1.00分。
【0779】
ステップB:(7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタノール
THF(5.0mL)中のエチル7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボキシレート(274mg、1.11mmol)及びNaBH4(42.1mg、1.11mmol)の混合物を、50℃に加熱して17時間撹拌した。混合物をMeOH(5mL)でクエンチし、10分間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(aq)(5mL)を添加し、次いで混合物を飽和NaHCO3水溶液(20mL)及び水(20mL)で希釈した。この水溶液(aq.)をDCM(3x20mL)で抽出し、その後、合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(134mg、0.67mmol、収率60%、純度95%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 190 (M+H)+, RT 0.70分。
【0780】
ステップC:2-(クロロメチル)-7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン、HCl
塩化チオニル(129μL、1.77mmol)を、DCM(7.0mL)中の(7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタノール(134mg、0.71mmol)の溶液に滴下添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。減圧下で濃縮乾固し、表題化合物(172mg、0.63mmol、収率90%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 208 (M+H)+, RT 0.60分。
【0781】
ステップD:2-(アジドメチル)-7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン
DMF(3.5mL)中の2-(クロロメチル)-7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-1-イウムクロリド(174mg、641μmol)及びDIPEA(335μL、1.92mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(63mg、962mmol)で処理した。混合物を50℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(122mg、540μmol、収率84%、純度95%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 215 (M+H)+, RT 1.01分。
【0782】
ステップE:(7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
2-(アジドメチル)-7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン(122mg、569μmol)及びトリフェニルホスフィン(179mg、683μmol)を、THF(5.0mL)及び水(0.6mL)に溶解した。混合物を40℃で2時間撹拌し、その後溶媒を真空中で除去した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(40mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(40mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(95mg、0.45mmol、収率80%、純度90%)を白色の固体として得た。
UPLC/MS (方法4):m/z 189 (M+H)+, RT 0.71分。
【0783】
合成45
(3R,4R)-4-(((3-シクロプロピル-7-(((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
(H-APPAMP-045)
【0784】
【化103】
【0785】
ステップ1:5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン
(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン(371mg、332μmol)を、EtOH(2.7mL)中の5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(75mg、329μmol)及びDIPEA(0.46mL、2.63mmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で1.5時間加熱した。さらなる5,7-ジクロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(25mg、110μmol)をさらに65℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(24gカートリッジ、0~100%EtOAc/イソヘキサン)により精製し、表題化合物(155mg、0.36mmol、収率82%、純度96%)をオレンジ色のガム状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 415 (M+H)+, RT 1.58分。
【0786】
ステップ2:tert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート
BOC無水物(144mg、660μmol)を、THF(8.6mL)中の5-クロロ-3-シクロプロピル-N-((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-アミン(155mg、362μmol)及びDMAP(11mg、90μmol)の溶液に添加した。反応混合物を65℃で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%MeOH/DCM)により精製し、表題化合物(157mg、301μmol、収率82%、純度98%)を黄色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 515 (M+H)+, RT 1.88分。
【0787】
ステップ3:tert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
THF(3.0mL)中のtert-ブチル(5-クロロ-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)カルバメート(156mg、303μmol)、(3R,4R)-tert-ブチル4-(アミノメチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(91mg、394μmol)及びtBuBrettPhos Pd G3(52mg、61μmol)の溶液を、N2で10分間脱気した。LiHMDS(THF中1M)(370μL、370μmol)を、バブリングN2下に一回で添加した。バブリングを停止し、反応混合物を60℃に1.5時間加熱した。
【0788】
室温で、反応混合物をセライトを通して濾過し、EtOAc(15mL)ですすいだ。濾液を水(10mL)で希釈し、層を分離し、水性層をEtOAc(3x20mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ、0~10%(0.7M NH3/MeOH)/DCM)により精製し、その後RPフラッシュC18(12gカートリッジ、15~75%MeCN/10mM重炭酸アンモニウム)によりさらに精製し、表題化合物(108mg、0.14mmol、収率48%、純度85%)を無色の油状物として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 709 (M+H)+, RT 1.75分。
【0789】
ステップ4:(3R,4R)-4-(((7-(((7-シクロプロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-イソプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)ピペリジン-3-オール
HCl(ジオキサン中4M)(0.58mL、2.31mmol)を、ジオキサン(1.0mL)中のtert-ブチル(3R,4R)-4-(((7-((tert-ブトキシカルボニル)((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-シクロプロピルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ)メチル)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(109mg、154μmol)の溶液に添加した。反応混合物を35℃で2時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をSCXのカラム上にロードした。カラムをMeOH(20mL)で洗浄し、生成物をMeOH中0.7M NH3(20mL)で溶出した。アンモニア性メタノール溶液を真空中で濃縮し、表題化合物(61mg、110μmol、収率74%、純度95%)を、Et2Oからトリチュレーションして真空下に40℃で一晩乾燥させた後、オフホワイト色の固体として得た。
UPLC/MS (方法5):m/z 509 (M+H)+, RT 1.29分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.55 (dd,J = 7.2, 0.9 Hz, 1H), 7.83 - 7.76 (m, 4H), 7.65 (t,J = 6.2 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.52 - 7.47 (m, 2H), 7.43 - 7.38 (m, 1H), 7.26 (dd,J = 7.1, 1.9 Hz, 1H), 6.77 - 6.71 (m, 2H), 5.37 - 5.31 (m, 1H), 5.29 (s, 1H), 4.58 (d,J = 6.0 Hz, 2H), 3.58 - 3.47 (m, 1H), 3.24 - 3.16 (m, 1H), 3.09 - 2.99 (m, 1H), 2.91 (dd,J = 11.6, 4.5 Hz, 1H), 2.82 - 2.74 (m, 1H), 2.35 - 2.25 (m, 1H), 2.16 (dd,J = 11.6, 10.0 Hz, 1H), 1.78 - 1.68 (m, 1H), 1.60 - 1.51 (m, 1H), 1.37 - 1.28 (m, 1H), 1.21 - 1.11 (m, 1H), 0.81 - 0.72 (m, 2H), 0.71 - 0.60 (m, 2H). 1H under water.
【0790】
中間体合成A21
(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
【0791】
【化104】
【0792】
ステップA:2-((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
エタノール(15mL)中の4-フェニル-2-ピリジンアミン(300μL、2.00mmol)、2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(564mg、2.00mmol)及び炭酸ナトリウム(212mg、2.00mmol)の混合物を、マイクロ波照射下に80℃で2時間加熱した。さらなる2-(3-ブロモ-2-オキソプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(226mg、800μmol)及び炭酸ナトリウム(85mg、800μmol)を添加し、反応混合物をマイクロ波照射下に80℃で1時間加熱した。0℃において、水(20mL)を添加した。結果として得られた固体を濾過により回収し、水(5mL)ですすいだ。固体をDCM(50mL)に溶解し、次いで溶液を相分離器を通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、固体を得た。Et2O(5x5mL)中でトリチュレーションし、表題化合物(470mg、1.1mmol、収率53%、純度79%)を緑色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 354 (M+H)+, RT 0.90分。
【0793】
ステップB:(7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メタンアミン
ヒドラジン水和物(85μL、1.7mmol)を、EtOH(5.2mL)中の2-((7-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(470mg、1.05mmol)の懸濁液に添加した。この懸濁液を65℃で一晩撹拌した。さらなるヒドラジン水和物(26μL、525μmol)を添加し、混合物を65℃で2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体をEtOH(15mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。冷(0℃)TBME(2x5mL)中でトリチュレーションし、表題化合物(371mg、0.33mmol、収率32%、純度20%)を茶色の固体として得た。
UPLC/MS (方法3):m/z 224 (M+H)+, RT 0.47分。
【0794】
生物学的方法
IC 50 アッセイ
材料及び溶液:
- HEPES-NaOH(Sigma、H-3375)
- オルトバナジン酸ナトリウム(Sigma、S-6508)
- DTT (Sigma、D-0632)
- MgCl2 (M-3634)
- MnCl2 (VWR、1.05927.1000)
- PEG-20000 (SERVA、33138)
- ATP (Sigma、A-7699)
- [γ-33P]-ATP (Hartmann Analytic、FF301T)
- H3PO4 (VWR、1.00563.1000)
- NaCl (Merck、1.06404)
- ヒトCDK12 wt/CycK (ProQinase、1483-1484-1 - ロット2)
- RBER-IRStide (ProQinase、0863-0000-1 - ロット036)
- 96ウェルFlashPlates(商標)(PerkinElmer、SMP200)
【0795】
さらに、CDK12アッセイについては:
- ヒトCDK12 wt/CycK(ProQinase、1483-1484-1 - ロット2)
- RBER-IRStide (ProQinase、0863-0000-1 - ロット036)
【0796】
さらに、CDK7アッセイについては:
- ヒトCDK7/CycH/MAT1 (ProQinase、0366-0360-4 - ロット2)。
- RBER-CHKtide (ProQinase、0581-0000-5 - ロット106)。
【0797】
アッセイ手順:
2つのプロテインキナーゼ(CDK12/CDK7)のキナーゼ活性を測定するため、放射性プロテインキナーゼアッセイ(33PanQinase(登録商標)活性アッセイ)を使用した。全てのキナーゼアッセイは、PerkinElmer社(米国マサチューセッツ州、ボストン)製の96ウェルFlashPlates (商標)中で、50μLの反応容量で行った。
【0798】
反応カクテルを、以下の順に4ステップでピペッティングした:
- 20μLのアッセイバッファー(標準バッファー)
- 5μLのATP溶液(H2O中)
- 5μLの試験化合物(10%DMSO中)
- 10μLの基質/10μLの酵素溶液(プレミックス)
【0799】
CDK7アッセイについて、以下の成分を含む反応混合物(50μL)を調製した:
- 70mM HEPES-NaOH (pH7.5);
- オルトバナジン酸ナトリウム(3μM);
- PEG-20000 (50μg/mL);
- DTT (1.2mM);
- MgCl2 (3mM);
- MnCl2 (3mM);
- 精製ヒトCDK7/CycH/MAT1 (3.3nM - ロット02);
- RBER-CHKtide基質 (40μg/mL - ロット106);
- ATP (3μM);
- [γ-33P]-ATP (1ウェル当たり約8x105cpm);及び
- DMSOの最終濃度が10%w/wであるような適切な濃度の試験化合物。
【0800】
CDK7アッセイについて、以下の成分を含む反応混合物(50μL)を調製した:
- 70mM HEPES-NaOH (pH7.5);
- オルトバナジン酸ナトリウム(3μM);
- PEG-20000 (50μg/mL);
- DTT (1.2mM);
- MgCl2 (3mM);
- MnCl2 (3mM);
- 精製ヒトCDK12wt/CycK(14.7nM - ロット02);
- RBER-IRStide基質(40μg/mL - ロット036);
- ATP(0.3μM);
- [γ-33P]-ATP (1ウェル当たり約8 x 105cpm);及び
- DMSOの最終濃度が10%w/wであるような適切な濃度の試験化合物。
【0801】
反応混合物を30℃で60分間インキュベートし、その後2%(v/v) H3PO4の添加により停止した。プレートを吸引し、200μLの0.9%(w/v)NaClで2回洗浄した。33Piの組み込みを、マイクロプレートシンチレーション計数(Microbeta(Wallac社))により決定した。
【0802】
各濃度についての残留活性及び化合物IC50値を、Quattro Workflow V3.1.1 (Quattro Research GmbH社、ミュンヘン、ドイツ)を用いて計算した。IC50測定についての適合モデルは、100%に固定された「トップ(top)」及び0%に固定された「ボトム(bottom)」のパラメータを有する「シグモイド応答(可変傾斜)」であった。使用した適合方法は、最小二乗適合であった。
【0803】
細胞培養におけるサイクリンK枯渇のウェスタンブロッティング分析
A673細胞を、10μMプロテアソーム阻害剤MG132(Sigma Aldrich社)又はNAE(NEDD8活性化酵素)阻害剤MLN4942(Cell Signalling Technologies社)の存在下又は不存在下で1μM化合物と共に2時間インキュベートした。細胞を、冷リン酸緩衝生理食塩水(PBS、Sigma Aldrich社)で2x洗浄し、続いて溶解バッファーを氷上で15分間添加し、その後回収して遠心分離した。
【0804】
細胞溶解物中のタンパク質含有量をBCAアッセイ(Thermo Fisher社)で評価した。次いで、4xLaemmlliバッファー(Bio-Rad社)を用いてサンプルを調製し、95℃に5分間加熱した。各サンプルを、Mini-PROTEAN TGX Stain Free Gel(Bio-Rad社)上に50μgタンパク質/ウェルでロードした。SDS-PAGEを行い、その後、Trans-Blot(登録商標) Turbo(商標) Midi PVDF Transfer Pack(Bio-Rad社)を用いて、タンパク質をPVDFメンブレン上に移した。メンブレンを、TBS-T(Invitrogen社)、5%(w/v)ミルク粉末(Marvel社)中で、4℃において一晩ブロックした。
【0805】
メンブレンを、抗-CCNK抗体(ウサギ)一次抗体(Abcam社)及び抗-GAPDH抗体(ウサギ)と共に、TBS-T中で2時間インキュベートした。次いでメンブレンをTBS-Tで3回洗浄し、その後二次ヤギ抗ウサギHRP抗体(Cell Signalling Technologies社)とインキュベートし、その後TBS-T中で3x洗浄した。ブロットを、Chemidoc imager(Bio-Rad社)を用いて画像化した。サイクリンK枯渇は、デンシトメトリー(densitometry)(Image Lab社)により測定される、プロテアソーム-阻害剤で処理したサンプルに対する、化合物処理したサンプルにおける観察可能なバンド強度の低下として測定した。
【0806】
生物学的データ
H-APPAMP化合物を、上記の生物学的方法を用いて評価した。
【0807】
比較のために、以下の参照化合物も評価した。
【0808】
【表C】
【0809】
結果として得られたデータは、以下の表にまとめられる。1より大きいCDK7/CDK12の比は、CDK12に対する選択性を示した。
【0810】
【表1】
【0811】
上記のデータは、H-APPAMP化合物が非常に強力なCDK12の阻害剤であり、さらに、いくつかは、CDK7と比較して、CDK12に対する実質的な選択性も有することを示した。
【0812】
この化合物の多くは、CDK12を阻害するだけでなく、サイクリンK分解を引き起こす能力も特徴とする。上記のとおり、サイクリンK分解をA673細胞中で評価した。このデータは、以下の表にまとめられる。THZ-531について報告された値は、HeLa細胞及びA549細胞における公開されたデータに由来し、例えば、Zhang et al., 2016;Slabicki et al., 2020;Lu Lv et al., 2020を参照されたい。
【0813】
【表2】
【0814】
上記データは、A673細胞における細胞効力が生化学的効力より大きい場合、これがサイクリンK分解と相関することを示す。ジナシクリブ及びTHZ-531などの公知のCDK12/13阻害剤化合物は、CDK12生化学アッセイにおいて効力があるにもかかわらず、サイクリンK分解剤ではない。
【0815】
以下の表は、多くの例示化合物のデータについてまとめる。細胞効力に対する生化学的効力の比が>0.9である場合、これは、サイクリンK分解することができる化合物の指標である。
【0816】
【表3】
【0817】
上述では、本発明の原理、好ましい実施形態、及び実施様式について記載した。しかしながら、本発明は、論じられた特定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。その代わりに、上記の実施形態は、限定するものというよりもむしろ例示的であるとみなされるべきである。当業者により、上記の実施形態において、本発明の範囲から逸脱することなく変形がなされ得ることが理解されるべきである。

本発明は例えば以下の態様を含む。
[項1]
以下の式の化合物:
【化105】
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物
(式中、
-R7は、正確に1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C8-10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子はN、S又はOであり;
且つ-R7は、
場合により、炭素上で、1個以上の基-RSCにより置換されており;
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、基-RSNにより置換されており;
ここで:
各-RSCは、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT、-NRTNC(=O)RTT
-NHC(=O)NH2、-NHC(=O)NHRTT、-NHC(=O)NRTT 2、-NHC(=O)RTM
-NRTNC(=O)NH2、-NRTNC(=O)NHRTT、-NRTNC(=O)NRTT 2、-NRTNC(=O)RTM
-NHC(=O)ORTT、-NRTNC(=O)ORTT
-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHRTT、-OC(=O)NRTT 2、-OC(=O)RTM
-C(=O)RTT
-SRTT、-S(=O)RTT、-S(=O)2RTT
-S(=O)NH2、-S(=O)NHRTT、-S(=O)NRTT 2、-S(=O)RTM
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT、-NRTNS(=O)2RTT
-CN、又は-NO2
であり、
各-RSNは、独立して:
-RTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)RTT
-C(=O)ORTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM、又は
-S(=O)2RTT
であり、
各-LT-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキレンであり;
各-RTTは、独立して、-RTT1、-RTT2、-LTT-RTT2、-RTT3、又は-LTT-RTT3であり;
各-RTT1は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されており;
各-RTT2は、飽和C3-6シクロアルキルであり、場合により、-F、-RTTT、-OH、及び-ORTTTから選択される1個以上の基で置換されており;
各-RTT3は、独立して、フェニル又はナフチルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、-RTTT、OH、-ORTTT、-OCF3、-NH2、-NHRTTT、及び-NRTTT 2から選択される1個以上の基で置換されており;
各-LTT-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキレンであり;
各-RTNは、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
各-RTMは、独立して、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、又はジアゼパノであり、
場合により、炭素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、-S(=O)2RTMM、-F、-NH2、-NHRTMM、-NRTMM 2、-OH、及び-ORTMMから選択される1個以上の基により置換されており、
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、-C(=O)ORTMM、及び-S(=O)2RTMMから選択される基により置換されており;
各-RTTTは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
各-RTMMは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-4アルキル、フェニル又はベンジルであり;
またここで
-L7-は、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-3アルキレンであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されており;
-R3は、独立して、-R3A又は-R3Bであり;
-R3Aは、独立して、直鎖又は分岐鎖の飽和C1-6アルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されており;
-R3Bは、独立して、飽和C3-7シクロアルキルであり、場合により、-F、-OH、及び-OMeから選択される1個以上の基で置換されている)。
[項2]
-R7が、正確に、1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9-10ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、項1に記載の化合物。
[項3]
-R7が、正確に、1、2又は3個の環ヘテロ原子を有する縮合二環式C9ヘテロアリール基であり、各環ヘテロ原子がNである、項1に記載の化合物。
[項4]
-R7が、独立して、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、又は[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニルである、項1に記載の化合物。
[項5]
-R7が、イミダゾ[1,2-a]ピリジニルである、項1に記載の化合物。
[項6]
-R7が、独立して、2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、又は3-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルである、項1に記載の化合物。
[項7]
-R7が、2-イミダゾ[1,2-a]ピリジニルである、項1に記載の化合物。
[項8]
-R7が、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニルである、項1に記載の化合物。
[項9]
-R7が、2-イミダゾ[1,2-a]ピリミジニルである、項1に記載の化合物。
[項10]
-R7がベンゾフラニルである、項1に記載の化合物。
[項11]
-R7が、イミダゾ[2,1-b]チアゾリルである、項1に記載の化合物。
[項12]
-R7がキノリニルである、項1に記載の化合物。
[項13]
各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-LT-OH、-LT-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2
-NH2、-NHRTT、-NRTT 2、-RTM
-LT-NH2、-LT-NHRTT、-LT-NRTT 2、-LT-RTM
-C(=O)OH、-C(=O)ORTT
-OC(=O)RTT
-C(=O)NH2、-C(=O)NHRTT、-C(=O)NRTT 2、-C(=O)RTM
-NHC(=O)RTT
-C(=O)RTT
-S(=O)2NH2、-S(=O)2NHRTT、-S(=O)2NRTT 2、-S(=O)2RTM
-NHS(=O)2RTT
-CN、又はNO2
である、項1~12のいずれか1項に記載の化合物。
[項14]
各-RSCが、存在する場合、独立して:
-RTT
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-ORTT
-CF3、-CHF2、-OCF3、又は-OCHF2
である、項1~12のいずれか1項に記載の化合物。
[項15]
各-RSNが、存在する場合、独立して
-RTT
-C(=O)RTT、又は
-C(=O)ORTT
である、項1~14のいずれか1項に記載の化合物。
[項16]
各-RSNが、存在する場合、-RTTである、項1~14のいずれか1項に記載の化合物。
[項17]
各-LT-が、存在する場合、-CH2-である、項1~16のいずれか1項に記載の化合物。
[項18]
各-RTTが、存在する場合、-RTT1である、項1~17のいずれか1項に記載の化合物。
[項19]
各-RTT1が、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-sBu、-iBu、又は-tBuである、項1~18のいずれか1項に記載の化合物。
[項20]
各-RTT1が、存在する場合、-Meである、項1~18のいずれか1項に記載の化合物。
[項21]
各-RTT2が、存在する場合、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、項1~20のいずれか1項に記載の化合物。
[項22]
各-RTT2が、存在する場合、シクロプロピルである、項1~20のいずれか1項に記載の化合物。
[項23]
各-RTT3が、存在する場合、フェニルであり、場合により、-F、-Cl、-Br、-I、-RTTT、OH、-ORTTT及び-OCF3から選択される1個以上の基で置換されている、項1~22のいずれか1項に記載の化合物。
[項24]
各-LTT-が、存在する場合、独立して、-CH2-、-CH2CH2-、又は-CH2CH2CH2-である、項1~23のいずれか1項に記載の化合物。
[項25]
各-RTNが、存在する場合、-Meである、項1~24のいずれか1項に記載の化合物。
[項26]
各-RTMが、存在する場合、独立して、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
場合により、炭素上で、-RTMMから選択される1個以上の基により置換されており、
場合により、存在する場合は第二級窒素上で、-RTMM、-C(=O)RTMM、及び-C(=O)ORTMMから選択される基により置換されている、
項1~25のいずれか1項に記載の化合物。
[項27]
各-RTTTが、存在する場合、-Meである、項1~26のいずれか1項に記載の化合物。
[項28]
各-RTMMが、存在する場合、-Meである、項1~27のいずれか1項に記載の化合物。
[項29]
-L7-が、独立して、-CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、又は-CH(CH2CH3)-である、項1~28のいずれか1項に記載の化合物。
[項30]
-L7-が、-CH2-である、項1~28のいずれか1項に記載の化合物。
[項31]
-R3が、-R3Aである、項1~30のいずれか1項に記載の化合物。
[項32]
-R3が、-R3Bである、項1~31のいずれか1項に記載の化合物。
[項33]
-R3Aが、存在する場合、独立して、-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである、項1~32のいずれか1項に記載の化合物。
[項34]
-R3Aが、存在する場合、-iPrである、項1~32のいずれか1項に記載の化合物。
[項35]
-R3Bが、存在する場合、独立して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、項1~34のいずれか1項に記載の化合物。
[項36]
-R3Bが、存在する場合、独立して、シクロプロピル又はシクロブチルである、項1~34のいずれか1項に記載の化合物。
[項37]
以下の式の化合物:
H-APPAMP-001~H-APPAMP-045
並びにその薬学的に許容される塩、水和物及び溶媒和物から選択される、項1に記載の化合物。
[項38]
項1~37のいずれか1項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体若しくは希釈剤を含む組成物。
[項39]
項1~37のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体若しくは希釈剤とを混合するステップを含む、組成物の調製方法。
[項40]
In vitro又はin vivoで、細胞におけるサイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)(例えばCDK12及び/又はCDK13)機能を阻害する方法であって、前記細胞と、有効量の項1~37のいずれか1項に記載の化合物とを接触させることを含む、前記方法。
[項41]
In vitro又はin vivoで、細胞増殖(例えば、細胞の増殖)を制御する(例えば阻害する)か、細胞周期の進行を阻害するか、アポトーシスを促進するか、又はこれらのうちの1つ以上の組み合わせを行う方法であって、細胞と、有効量の項1~37のいずれか1項に記載の化合物とを接触させることを含む、前記方法。
[項42]
療法による人体又は動物体の治療方法における使用のための、項1~37のいずれか1項に記載の化合物。
[項43]
障害の治療方法における使用のための、項1~37のいずれか1項に記載の化合物。
[項44]
障害の治療方法における使用のための医薬の製造における、項1~37のいずれか1項に記載の化合物の使用。
[項45]
治療を必要とする対象に、治療有効量の項1~37のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、障害の治療方法。
[項46]
前記障害が、サイクリン依存性プロテインキナーゼ(CDK)(例えばCDK12及び/又はCDK13)に関連する障害;CDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)の不適切な活性により生じる障害;CDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)変異に関連する障害;CDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)過剰発現に関連する障害;CDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)の上流経路活性化に関連する障害;又はCDK(例えばCDK12及び/又はCDK13)の阻害により寛解する障害である、項43に記載の使用のための化合物、項44に記載の使用、又は項45に記載の方法。
[項47]
前記障害が、増殖性障害;がん;ウイルス感染症(例えば、HIV);神経変性障害(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病);虚血;腎疾患;心血管障害(例えばアテローム性動脈硬化症);自己免疫障害(例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、乾癬、シェーグレン症候群);又は細胞内の翻訳機能不全により引き起こされる障害(例えば、筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症、脆弱X症候群)である、項43に記載の使用のための化合物、項44に記載の使用、又は項45に記載の方法。
[項48]
前記障害が増殖性障害である、項43に記載の使用のための化合物、項44に記載の使用、又は項45に記載の方法。
[項49]
前記障害ががんである、項43に記載の使用のための化合物、項44に記載の使用、又は項45に記載の方法。
[項50]
前記治療が、アロマターゼ阻害剤であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項51]
前記アロマターゼ阻害剤が、エキセメスタン(アロマシンとしても知られる)、レトロゾール(フェマーラとしても知られる)、又はアナストロゾール(アリミデックスとしても知られる)である、項50に記載の使用のための化合物、項50に記載の使用、又は項50に記載の方法。
[項52]
前記障害が、乳がん(例えば、前記アロマターゼ阻害剤に耐性のある乳がん)である、項50若しくは51に記載の使用のための化合物、項50若しくは51に記載の使用、又は項50若しくは51に記載の方法。
[項53]
前記治療が、抗エストロゲン剤であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項54]
抗エストロゲン剤が、フェソロデックス(フルベストラント及びICI182780としても知られる)、タモキシフェン(ノルバデックスとしても知られる)、又はヒドロキシタモキシフェンである、項53に記載の使用のための化合物、項53に記載の使用、又は項53に記載の方法。
[項55]
前記障害が、乳がん(例えば、前記抗エストロゲン剤に耐性のある乳がん)である、項53若しくは54に記載の使用のための化合物、項53若しくは54に記載の使用、又は項53若しくは54に記載の方法。
[項56]
前記治療が、抗アンドロゲン剤であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項57]
抗アンドロゲン剤が、フルタミド、エンザルタミド、アパルタミド、ビカルタミド、又はニルタミドである、項56に記載の使用のための化合物、項56に記載の使用、又は項56に記載の方法。
[項58]
前記治療が、Her2遮断薬であるさらなる活性薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項59]
Her2遮断薬が、ハーセプチン、ペルツズマブ又はラパチニブである、項58に記載の使用のための化合物、項58に記載の使用、又は項58に記載の方法。
[項60]
前記治療が、さらなる細胞傷害性化学療法剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項61]
前記細胞傷害性化学療法剤が、タキサン(例えば、タクソールとしても知られるパクリタキセル;タキソテールとしても知られるドセタキセル)、シクロホスファミド、又は代謝拮抗薬(例えば、カルボプラチン、カペシタビン、ゲムシタビン、ドキソルビシン、エピルビシン、5-フルオロウラシル等)である、項60に記載の使用のための化合物、項60に記載の使用、又は項60に記載の方法。
[項62]
前記治療が、免疫系を刺激する薬剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項63]
前記治療が、チェックポイント阻害剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
[項64]
前記治療が、DNA修復阻害剤による治療(例えば、同時治療又は逐次治療)をさらに含む、項43及び47~49のいずれか1項に記載の使用のための化合物、項44及び47~49のいずれか1項に記載の使用、又は項45~49のいずれか1項に記載の方法。
【0818】
本発明及び本発明が関連する技術の技術水準をさらに十分に記載し且つ開示するために、多数の刊行物が本明細書において引用されている。これらの参考文献の完全な引用を以下に提供する。
【0819】
これらの参考文献のそれぞれは、あたかも各個別の参考文献がそれぞれ参照により組み込まれるように具体的に且つ個別に示されているかのように、参照によりその全体が本開示に組み込まれる。