(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-25
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250217BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20250217BHJP
H10K 50/842 20230101ALI20250217BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20250217BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20250217BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20250217BHJP
H10K 50/84 20230101ALI20250217BHJP
【FI】
G09F9/30 310
G09F9/30 365
G09F9/30 349Z
G09F9/30 348A
G09F9/00 348
G09F9/30 309
H10K50/842
H10K50/844
H10K59/122
H10K77/10
H10K50/84
(21)【出願番号】P 2023128264
(22)【出願日】2023-08-07
【審査請求日】2023-08-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0103431
(32)【優先日】2022-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】クウォン ヒヨン
【審査官】▲瀬▼戸井 綾菜
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/049811(WO,A1)
【文献】特開2018-063910(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0345880(US,A1)
【文献】特開2008-211191(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0243637(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0127233(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0050398(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブ画素を含む表示領域及び前記表示領域を囲む非表示領域を含み、透明伝導性酸化物および酸化物半導体のいずれかからなる第1基板と、
前記第1基板上に配置される無機層と、
前記無機層上に配置される平坦化層と、
前記平坦化層上に配置されるバンクと、
前記無機層、前記平坦化層及び前記バンク上に配置される接着層と、
前記接着層上に配置される第2基板とを含み、
前記バンクは、前記第1基板と重畳する領域に配置される第1バンク
、及び
前記接着層によって支持され、前記第1バンクの側面を囲むように配置される第2バンクを含
み、
前記第2バンクは、前記無機層、前記平坦化層及び前記第1基板の側面を囲むように配置される、表示装置。
【請求項2】
前記第2バンクは、前記第1基板の外側で前記第1基板と同じ層上に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1基板上で前記非表示領域の一側に配置されるフレキシブルフィルムをさらに含み、
前記第2バンクは、前記フレキシブルフィルムが配置された前記一側を除く側部の前記非表示領域に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2バンクの末端は、前記接着層の末端と同一平面上にあるか前記接着層の末端より内側に位置する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1バンクと前記第2バンクは、異なる密度を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2バンクは、クラックが入った部分を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2バンクは、砕けた粉が集まっている状態である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1バンク及び前記第2バンクは、一体になされる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1バンク及び前記第2バンクは、互いに離隔されて配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2バンクは、前記第1基板及び前記無機層と互いに離隔され、
前記接着層は、前記第2バンクと前記第1基板及び前記無機層の離隔空間を充填する、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1基板と前記第2バンクの離隔空間の幅は、100μm以下である、請求項
10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2バンクの一端は、前記平坦化層上に配置され、
前記接着層は、前記第1バンクと前記第2バンクの離隔空間を充填し、
前記第1基板と前記第2バンクは、互いに離隔される、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項13】
前記平坦化層は、前記無機層の末端を覆い、前記第2バンクと離隔されて配置される、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項14】
前記接着層は、前記第2バンクと前記平坦化層の離隔空間を充填する、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1バンクは、前記第2バンクと連結された第1部分、及び前記第1部分と離隔され、前記第1部分より前記表示領域に近く配置される第2部分を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第1部分は、前記無機層と互いに離隔され、
前記接着層は、前記第1部分と前記無機層の離隔空間を充填し、
前記無機層の末端は、前記平坦化層の末端より外部に突出した、請求項
15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記平坦化層は、アクリル系列の物質で構成され、前記バンクは、ポリイミドからなる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項18】
前記第1基板の末端及び前記無機層の末端は、前記第2基板の末端より内側に位置する、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳細には、プラスチック基板を使用せず透湿特性が改善され、外郭部領域でのクラック(crack)発生が低減された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
【0003】
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様になっており、広い表示面積を有しながらも減少した体積及び重さを有する表示装置についての研究が進行している。
【0004】
また、近年は、フレキシブル(flexible)素材であるプラスチック等のように柔軟性のある基板に表示素子、配線等を形成して、折り畳むかくるくる巻いても画像表示が可能に製造されるフレキシブル表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、プラスチック基板の代わりに透明伝導性酸化物層と酸化物半導体層のうち一つを基板として使用した表示装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、表示装置の外郭部で発生する基板及び無機層のクラックが低減された表示装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、シール部材を除去してベゼル領域が縮小された表示装置を提供することである。
【0008】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述したような課題を解決するために、本発明の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素を含む表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含み、透明伝導性酸化物と酸化物半導体のうち一つからなる第1基板、第1基板上に配置される無機層、無機層上に配置される平坦化層、平坦化層上に配置されるバンク、無機層、平坦化層及びバンク上に配置される接着層、及び接着層上に配置される第2基板を含み、バンクは、第1基板と重畳する領域に配置される第1バンク、及び第1バンク、無機層、平坦化層及び第1基板の側面を囲むように配置される第2バンクを含む。従って、表示装置の透湿特性が改善され、外郭部領域でのクラック(crack)発生を低減させることができる。
【0010】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、透明伝導性酸化物層及び酸化物半導体層を表示装置の基板として使用して透湿度を容易に制御し、フレキシビリティを向上させることができる。
【0012】
本発明は、第1基板の外側にバンクを配置して仮基板を容易に分離することができる。
【0013】
本発明は、表示装置の外郭部から発生する無機層及び第1基板のクラックを低減して、表示装置の信頼性を改善することができる。
【0014】
本発明は、表示装置の外郭部に配置されていたシール部材を除去して非表示領域を縮小することができる。
【0015】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る表示装置の概略的な断面図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る表示装置のサブ画素の回路図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る表示装置の拡大平面図である。
【
図6a】本発明の一実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図6b】本発明の一実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図7a】本発明の他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図7b】本発明の他の実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図8a】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図8b】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図9a】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図9b】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図10a】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図10b】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図11a】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
【
図11b】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0018】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0021】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0022】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0023】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0024】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0025】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0026】
以下においては、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
図2は、本発明の一実施例に係る表示装置の概略的な断面図である。
図1においては、説明の便宜のために、表示装置100の多様な構成要素のうち第1基板101、複数のフレキシブルフィルム160及び複数の印刷回路基板170だけを示している。
【0028】
図1及び
図2を参照すると、第1基板101は、表示装置100の他の構成要素を支持するための支持部材である。第1基板101は、透明伝導性酸化物と酸化物半導体のいずれか一つからなり得る。例えば、第1基板101は、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide;ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide;IZO)、インジウムスズ亜鉛酸化物(Indium Zinc Tin Oxide;ITZO)等のような透明伝導性酸化物(Transparent Conducting Oxide;TCO)からなり得る。
【0029】
また、第1基板101は、インジウム(In)及びガリウム(Ga)からなる酸化物半導体物質、例えば、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium gallium zinc oxide;IGZO)、インジウムガリウム酸化物(Indium gallium Oxide;IGO)、インジウムスズ亜鉛酸化物(Indium Tin Zinc Oxide;ITZO)等の透明な酸化物半導体からなり得る。ただし、透明伝導性酸化物及び酸化物半導体の物質種類は例示的なものであり、本明細書に記載されていない他の透明伝導性酸化物及び酸化物半導体物質で第1基板101を形成でき、これに制限されない。
【0030】
一方、第1基板101は、透明伝導性酸化物または酸化物半導体を薄い厚さに蒸着して形成することができる。そこで、第1基板101は、薄い厚さに形成されることでフレキシビリティ(flexibility)を有することができる。そして、フレキシビリティを有する第1基板101を含む表示装置100の場合、折り畳むかくるくる巻いても画像表示ができるフレキシブルな表示装置100に具現され得る。例えば、表示装置100がフォルダブル表示装置である場合、フォルディング軸を中心に第1基板101を折り畳むか広げることができる。他の例を挙げて、表示装置100がローラブル表示装置である場合、表示装置をローラーにくるくる巻いて保管できる。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100は、フレキシビリティを有する第1基板101を使用してフォルダブル表示装置またはローラブル表示装置のようにフレキシブルな表示装置100に具現され得る。
【0031】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100は、透明伝導性酸化物または酸化物半導体で形成された第1基板101を使用して、LLO(Laser Lift Off)工程を遂行することができる。LLO工程は、表示装置100の製造過程で第1基板101の下の仮基板と第1基板101をレーザを使用して分離する工程を意味する。そこで、第1基板101は、より容易なLLO工程のための層であるという点で、機能性薄膜、機能性薄膜層、機能性基板等とも称され得る。LLO工程についてのより詳細な説明は後述する。
【0032】
第1基板101は、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。
【0033】
表示領域AAは、映像を表示する領域である。表示領域AAには、映像を表示するために、複数のサブ画素からなる画素部120が配置され得る。例えば、画素部120は、発光素子及び駆動回路を含む複数のサブ画素からなって映像を表示することができる。
【0034】
非表示領域NAは、映像が表示されない領域であり、表示領域AAに配置されたサブ画素を駆動するための多様な配線、駆動IC等が配置される領域である。例えば、非表示領域NAには、ゲートドライバIC、データドライバICのような多様な駆動IC等が配置され得る。
【0035】
第1基板101の一端に複数のフレキシブルフィルム160が配置される。第1基板101の一端に複数のフレキシブルフィルム160が電気的に連結される。複数のフレキシブルフィルム160は、延性を有するベースフィルムに各種の部品が配置され、表示領域AAの複数のサブ画素に信号を供給するためのフィルムである。複数のフレキシブルフィルム160は、第1基板101の非表示領域NAに一端が配置され、データ電圧等を表示領域AAの複数のサブ画素に供給できる。一方、
図1においては、複数のフレキシブルフィルム160が4個であるものと示したが、複数のフレキシブルフィルム160の個数は、設計によって多様に変更され得、これに制限されるものではない。
【0036】
一方、複数のフレキシブルフィルム160には、ゲートドライバIC、データドライバICのような駆動ICが配置され得る。駆動ICは、映像を表示するためのデータとそれを処理するための駆動信号を処理する部品である。駆動ICは、実装される方式によってチップオングラス(Chip On Glass;COG)、チップオンフィルム(Chip On Film;COF)、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package;TCP)等の方式で配置され得る。本明細書においては、説明の便宜のために、駆動ICが複数のフレキシブルフィルム160上に実装されたチップオンフィルム方式であるものと説明したが、これに制限されるものではない。
【0037】
印刷回路基板170は、複数のフレキシブルフィルム160と連結される。印刷回路基板170は、駆動ICに信号を供給する部品である。印刷回路基板170には、駆動信号、データ電圧等のような多様な駆動信号を駆動ICに供給するための各種の部品が配置され得る。一方、
図1においては、印刷回路基板170が2個であるものと示したが、印刷回路基板170の個数は、設計によって多様に変更され得、これに制限されない。
【0038】
図2を参照すると、第1基板101上に無機層110が配置される。無機層110は、後述する下部バッファ層116、上部バッファ層111、ゲート絶縁層112及びパッシベーション層113を含む複数の無機層であってよい。無機層110についての説明は、
図4乃至
図6bを参照して詳細に後述する。
【0039】
無機層110上にバンク115が配置される。バンク115は、非表示領域NAで第1基板101を囲むように配置され得る。バンク115についてのより詳細な説明は、
図4乃至
図6bを参照して詳細に後述する。
【0040】
無機層110上に画素部120が配置される。画素部120は、表示領域AAに対応するように配置され得る。画素部120は、複数のサブ画素を含んで映像を表示する構成である。画素部120の複数のサブ画素は、表示領域AAを構成する最小単位であり、複数のサブ画素それぞれには、発光素子及び駆動回路が配置され得る。例えば、複数のサブ画素それぞれの発光素子は、アノード、有機発光層及びカソードを含む有機発光素子やN型及びP型半導体層と発光層を含むLED等を含むことができるが、これに制限されるものではない。そして、複数のサブ画素を駆動するための駆動回路は、薄膜トランジスタ、ストレージキャパシタのような駆動素子等を含むことができるが、これに制限されない。以下においては、説明の便宜のために、複数のサブ画素それぞれの発光素子が有機発光素子であるものと仮定して説明するが、これに制限されない。
【0041】
一方、表示装置100は、発光素子で発光された光が放出される方向によって、トップエミッション(top emission)またはボトムエミッション(bottom emission)方式で構成され得る。
【0042】
トップエミッション方式は、発光素子で発光された光が、発光素子が配置された第1基板101の上部に発光される方式である。トップエミッション方式である場合、発光素子で発光された光を第1基板101の上部に、即ち、カソード側に進行させるために、アノードの下部に反射層が形成され得る。
【0043】
ボトムエミッション方式は、発光素子で発光された光が発光素子が配置された第1基板101の下部に発光される方式である。ボトムエミッション方式である場合、発光素子で発光された光を第1基板101の下部に進行させるために、アノードは、透明導電性物質だけからなり得、カソードが反射率の高い金属物質からなり得る。
【0044】
以下においては、説明の便宜のために、本発明の一実施例に係る表示装置100がボトムエミッション方式であるものと仮定して説明するが、これに制限されるものではない。
【0045】
画素部120を覆うように接着層130が配置される。接着層130は、第1基板101と第2基板140を接着させる機能を果たし、画素部120を密封して外部の湿気、酸素、衝撃等から画素部120の発光素子を保護することができる。接着層130は、フェイスシール(Face Seal)方式で構成され得る。例えば、紫外線または熱硬化性シーラントを画素部120の前面に形成して接着層130を形成することができる。ただし、接着層130の構造は、多様な方式及び物質で形成することができ、これに制限されない。
【0046】
一方、接着層130上に高いモジュラスを有し、耐腐食性の強い金属材質からなる第2基板140が配置される。例えば、第2基板140は、約200~900MPaの高いモジュラスを有する物質からなり得、耐腐食性が強く、ホイル(foil)あるいは薄膜形態に加工が容易なアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉄(Fe)とニッケルの合金材質等の金属材質からなり得る。そこで、第2基板140を金属材質で形成することで超薄膜形態に第2基板140の具現が可能であり、外部の衝撃及びスクラッチに強い耐保護性が提供され得る。
【0047】
第1基板101の下に偏光板150が配置される。偏光板150は、選択的に光を透過させ、第1基板101に入射する外部光の反射を低減させることができる。具体的に、表示装置100は、半導体素子、配線、発光素子等に適用される多様な金属物質が第1基板101上に形成される。そこで、第1基板101側に入射した外光は、金属物質から反射し得、外光の反射によって表示装置100の視認性が低減され得る。このとき、外光の反射を防止する偏光板150を第1基板101の下に配置して、表示装置100の野外視認性を高めることができる。ただし、偏光板150は、表示装置100の具現例によって省略されてもよい。
【0048】
一方、図面に示されてはいないが、第1基板101の下で偏光板150と共にバリアフィルムが配置され得る。バリアフィルムは、第1基板101の外側の水分、酸素が第1基板101に浸透することを最小化して、発光素子を含む画素部120を保護することができる。ただし、バリアフィルムは、表示装置100の具現例によって省略されてもよく、これに制限されない。
【0049】
以下においては、画素部120の複数のサブ画素についてのより詳細な説明のために、
図3乃至
図6bを共に参照する。
【0050】
図3は、本発明の一実施例に係る表示装置のサブ画素の回路図である。
【0051】
図3を参照すると、複数のサブ画素SPの発光素子OLEDを駆動するための駆動回路は、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3及びストレージキャパシタSCを含む。そして、このような駆動回路を駆動させるために、第1基板101上にゲート配線GL、データ配線DL、高電位電源配線VDD、センシング配線SL及び基準配線RLを含む複数の配線が配置される。
【0052】
一つのサブ画素SPの駆動回路に含まれた第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3それぞれは、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を含む。
【0053】
そして、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3は、Pタイプの薄膜トランジスタまたはNタイプの薄膜トランジスタであってよい。例えば、Pタイプの薄膜トランジスタは、ソース電極からドレイン電極に正孔(Hole)が流れるので、ソース電極からドレイン電極に電流が流れ得る。Nタイプの薄膜トランジスタは、ソース電極からドレイン電極に電子(Electron)が流れるので、ドレイン電極からソース電極に電流が流れ得る。以下においては、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3がドレイン電極からソース電極に電流が流れるNタイプの薄膜トランジスタであるものと仮定して説明するが、これに制限されない。
【0054】
第1トランジスタTR1は、第1アクティブ層、第1ゲート電極、第1ソース電極及び第1ドレイン電極を含む。第1ゲート電極は第1ノードN1に連結され、第1ソース電極は発光素子OLEDのアノードに連結され、第1ドレイン電極は高電位電源配線VDDに連結される。第1トランジスタTR1は、第1ノードN1の電圧が閾値電圧(Threshold voltage)より高い場合、ターンオン(Turn-on)され、第1ノードN1の電圧が閾値電圧より低い場合、ターンオフ(Turn-off)され得る。そして、第1トランジスタTR1がターンオンされた場合、第1トランジスタTR1を通して発光素子OLEDに駆動電流が伝達され得る。そこで、発光素子OLEDに伝達される駆動電流を制御する第1トランジスタTR1は、駆動トランジスタとも称され得る。
【0055】
第2トランジスタTR2は、第2アクティブ層、第2ゲート電極、第2ソース電極及び第2ドレイン電極を含む。第2ゲート電極はゲート配線GLに連結され、第2ソース電極は第1ノードN1に連結され、第2ドレイン電極はデータ配線DLに連結される。第2トランジスタTR2は、ゲート配線GLからのゲート電圧に基づいてターンオンまたはターンオフされ得る。第2トランジスタTR2がターンオンされた場合、データ配線DLからのデータ電圧を第1ノードN1に充電できる。そこで、ゲート配線GLによりターンオンまたはターンオフされる第2トランジスタTR2は、スイッチングトランジスタとも称され得る。
【0056】
第3トランジスタTR3は、第3アクティブ層、第3ゲート電極、第3ソース電極及び第3ドレイン電極を含む。第3ゲート電極はセンシング配線SLに連結され、第3ソース電極は第2ノードN2に連結され、第3ドレイン電極は基準配線RLに連結される。第3トランジスタTR3は、センシング配線SLからのセンシング電圧に基づいてターンオンまたはターンオフされ得る。そして、第3トランジスタTR3がターンオンされた場合、基準配線RLからの基準電圧を第2ノードN2及びストレージキャパシタSCに伝達できる。そこで、第3トランジスタTR3は、センシングトランジスタとも称され得る。
【0057】
一方、
図3においては、ゲート配線GLとセンシング配線SLが別途の配線であるものと示されたが、ゲート配線GLとセンシング配線SLは、一つの配線に具現されてもよく、これに制限されない。
【0058】
ストレージキャパシタSCは、第1トランジスタTR1の第1ゲート電極と第1ソース電極との間に連結される。即ち、ストレージキャパシタSCは、第1ノードN1と第2ノードN2との間に連結され得る。ストレージキャパシタSCは、発光素子OLEDが発光する間、第1トランジスタTR1の第1ゲート電極と第1ソース電極との間の電位差を維持させて、発光素子OLEDに一定の駆動電流が供給されるようにすることができる。ストレージキャパシタSCは、複数のキャパシタ電極を含み、例えば、複数のキャパシタ電極のうち一つは第1ノードN1に連結され、他の一つは第2ノードN2に連結され得る。
【0059】
発光素子OLEDは、アノード、発光層及びカソードを含む。発光素子OLEDのアノードは第2ノードN2に連結され、カソードは低電位電源配線VSSに連結される。発光素子OLEDは、第1トランジスタTR1から駆動電流の供給を受けて発光できる。
【0060】
一方、
図3においては、本発明の一実施例に係る表示装置100のサブ画素SPの駆動回路が3個のトランジスタ及び1個のストレージキャパシタSCを含む3T1C構造であるものと説明したが、トランジスタ及びストレージキャパシタSCの個数及び連結関係は、設計によって多様に変更され得、これに制限されない。
【0061】
図4は、本発明の一実施例に係る表示装置の拡大平面図である。
図5は、
図4のV-V’に沿った断面図である。
図6aは、本発明の一実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図6bは、本発明の一実施例に係る表示装置のLLO工程前のステップでの断面図である。
図4は、一つの画素を構成する赤色サブ画素SPR、白色サブ画素SPW、青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGに対する拡大平面図である。
図4においては、説明の便宜のために、バンク115の図示は省略し、複数のカラーフィルタCFの枠は、太い実線で示した。
図6a及び
図6bは、
図1のVI-VI’に沿った断面図であり、
図6aは、本発明の一実施例に係る表示装置の製造工程中、LLO工程を遂行する前の状態を示す断面図である。
図4乃至
図6bを参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、第1基板101、無機層110、平坦化層114、バンク115、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3、ストレージキャパシタSC、発光素子OLED、ゲート配線GL、センシング配線SL、データ配線DL、基準配線RL、高電位電源配線VDD、複数のカラーフィルタCF、接着層130及び第2基板140を含む。
【0062】
図4を参照すると、複数のサブ画素SPは、赤色サブ画素SPR、緑色サブ画素SPG、青色サブ画素SPB及び白色サブ画素SPWを含む。例えば、行方向に沿って赤色サブ画素SPR、白色サブ画素SPW、青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGが順次に配置され得る。ただし、複数のサブ画素SPの配置順序は、これに制限されない。
【0063】
複数のサブ画素SPそれぞれは、発光領域及び回路領域を含む。発光領域は、独立して一つの色相の光を発光できる領域であり、発光素子OLEDが配置され得る。具体的に、複数のカラーフィルタCFとアノードANが互いに重畳する領域中、バンク115から露出され、発光素子OLEDから発光された光が外部に進行できる領域を発光領域と定義できる。例えば、
図4及び
図5を共に参照すると、赤色サブ画素SPRの発光領域は、赤色カラーフィルタCFRとアノードANが重畳する領域中、バンク115から露出された領域となり得、緑色サブ画素SPGの発光領域は、緑色カラーフィルタCFGとアノードANが重畳する領域中、バンク115から露出された領域となり得、青色サブ画素SPBの発光領域は、青色カラーフィルタCFとアノードANが重畳する領域中、バンク115から露出された領域が青色光を発光する青色発光領域となり得る。このとき、別途のカラーフィルタCFが配置されていない白色サブ画素SPWの発光領域は、バンク115から露出されたアノードANの一部分と重畳する領域が白色光を発光する白色発光領域であってよい。
【0064】
回路領域は、発光領域を除く残りの領域であり、複数の発光素子OLEDを駆動するための駆動回路DPと、駆動回路DPに各種の信号を伝達する複数の配線が配置され得る。そして、駆動回路DP、複数の配線及びバンク115等が配置された回路領域は、非発光領域であってよい。例えば、回路領域には、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3及びストレージキャパシタSCを含む駆動回路DP及び複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL、複数のゲート配線GL、センシング配線SL及びバンク115等が配置され得る。
【0065】
図3乃至
図6bを共に参照すると、第1基板101上に無機層110が配置される。無機層110は、第1基板101上に配置された無機物で構成された複数の層を含むことができる。例えば、無機層110は、下部バッファ層116、上部バッファ層111、ゲート絶縁層112及びパッシベーション層113を含むことができるが、これに制限されるものではない。
無機層110は、第1基板101の末端を露出させるように配置され得る。例えば、無機層110の末端は、第1基板101の末端内側に配置され得る。ただし、これに制限されず、無機層110の末端が第1基板101の末端と一致してもよい。
【0066】
第1基板101上に下部バッファ層116が配置される。下部バッファ層116は、第1基板101の外側から浸透した水分および/または酸素が拡散されることを防止できる。下部バッファ層116の厚さや積層構造を制御して表示装置100の透湿特性を制御できる。また、下部バッファ層116は、透明伝導性酸化物または酸化物半導体からなる第1基板101が画素部120のような他の構成に接してショート不良が発生することを防止できる。下部バッファ層116は、無機物質からなり得、例えば、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単層や複層で構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0067】
下部バッファ層116上に複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL及び遮光層LSが配置される。
【0068】
複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL及び遮光層LSは、第1基板101上で同じ層に配置され、同じ導電性物質からなり得る。例えば、複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL及び遮光層LSは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金のような導電性物質で構成され得るが、これに制限されない。
【0069】
複数の高電位電源配線VDDは、複数のサブ画素SPそれぞれに高電位電源電圧を伝達する配線である。複数の高電位電源配線VDDは、複数のサブ画素SPの間に列方向に延び得、行方向で互いに隣り合う二つのサブ画素SPは、複数の高電位電源配線VDDのうち一つの高電位電源配線VDDを共有できる。例えば、一つの高電位電源配線VDDは、赤色サブ画素SPRの左側に配置され、赤色サブ画素SPR及び白色サブ画素SPWそれぞれの第1トランジスタTR1に高電位電源電圧を供給できる。他の高電位電源配線VDDは、緑色サブ画素SPGの右側に配置され、青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGそれぞれの第1トランジスタTR1に高電位電源電圧を供給できる。
【0070】
複数のデータ配線DLは、複数のサブ画素SPの間に列方向に延びて複数のサブ画素SPそれぞれにデータ電圧を伝達する配線であり、第1データ配線DL1、第2データ配線DL2、第3データ配線DL3及び第4データ配線DL4を含む。第1データ配線DL1は、赤色サブ画素SPRと白色サブ画素SPWとの間に配置され、赤色サブ画素SPRの第2トランジスタTR2にデータ電圧を伝達できる。第2データ配線DL2は、第1データ配線DL1と白色サブ画素SPWとの間に配置され、白色サブ画素SPWの第2トランジスタTR2にデータ電圧を伝達できる。第3データ配線DL3は、青色サブ画素SPBと緑色サブ画素SPGとの間に配置され、青色サブ画素SPBの第2トランジスタTR2にデータ電圧を伝達できる。第4データ配線DL4は、第3データ配線DL3と緑色サブ画素SPGとの間に配置され、緑色サブ画素SPGの第2トランジスタTR2にデータ電圧を伝達できる。
【0071】
複数の基準配線RLは、複数のサブ画素SPの間に列方向に延びて複数のサブ画素SPそれぞれに基準電圧を伝達する配線である。一つの画素をなす複数のサブ画素SPは、一つの基準配線RLを共有できる。例えば、一つの基準配線RLは、白色サブ画素SPWと青色サブ画素SPBとの間に配置され、赤色サブ画素SPR、白色サブ画素SPW、青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGそれぞれの第3トランジスタTR3に基準電圧を伝達できる。
【0072】
図4及び
図5を共に参照すると、下部バッファ層116上に遮光層LSが配置される。遮光層LSは、複数のトランジスタTR1、TR2、TR3のうち少なくとも第1トランジスタTR1の第1アクティブ層ACT1と重畳するように配置され、第1アクティブ層ACT1に入射する光を遮断することができる。仮に、第1アクティブ層ACT1に光が照射されると漏れ電流が発生するので、駆動トランジスタである第1トランジスタTR1の信頼性が低下し得る。このとき、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金のような不透明な導電性物質で構成された遮光層LSを第1アクティブ層ACT1に重畳するように配置するならば第1基板101の下部で第1アクティブ層ACT1に入射する光を遮断することができるので、第1トランジスタTR1の信頼性を向上させることができる。ただし、これに制限されず、遮光層LSは、第2トランジスタTR2の第2アクティブ層ACT2及び第3トランジスタTR3の第3アクティブ層ACT3とも重畳するように配置されてもよい。
【0073】
一方、図面においては、遮光層LSが単層であるものと示したが、遮光層LSは、複数の層で形成されてもよい。例えば、遮光層LSは、無機層110の間、即ち、下部バッファ層116、上部バッファ層111、ゲート絶縁層112、パッシベーション層113のうち少なくともいずれか一つを挟んで重畳するように配置された複数の層からなり得る。
【0074】
複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL及び遮光層LS上に上部バッファ層111が配置される。上部バッファ層111は、第1基板101を通した水分または不純物の浸透を低減できる。例えば、上部バッファ層111は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。また、上部バッファ層111は、第1基板101の種類やトランジスタの種類によって省略されてもよく、これに制限されない。
【0075】
複数のサブ画素SPそれぞれで上部バッファ層111上に第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3及びストレージキャパシタSCが配置される。
【0076】
まず、第1トランジスタTR1は、第1アクティブ層ACT1、第1ゲート電極GE1、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1を含む。
【0077】
上部バッファ層111上に第1アクティブ層ACT1が配置される。第1アクティブ層ACT1は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコン等のような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。例えば、第1アクティブ層ACT1が酸化物半導体で形成された場合、第1アクティブ層ACT1は、チャネル領域、ソース領域及びドレイン領域からなり、ソース領域及びドレイン領域は、導体化された領域であってよいが、これに制限されない。
【0078】
第1アクティブ層ACT1上にゲート絶縁層112が配置される。ゲート絶縁層112は、第1ゲート電極GE1と第1アクティブ層ACT1を絶縁させるための層であり、絶縁物質からなり得る。例えば、ゲート絶縁層112は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0079】
ゲート絶縁層112上で第1アクティブ層ACT1に重畳するように第1ゲート電極GE1が配置される。第1ゲート電極GE1は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0080】
ゲート絶縁層112上で互いに離隔された第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1が配置される。第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1は、ゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して第1アクティブ層ACT1と電気的に連結され得る。第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1は、第1ゲート電極GE1と同じ層に配置され、同じ導電性物質で形成され得るが、これに制限されるものではない。例えば、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0081】
第1ドレイン電極DE1は、高電位電源配線VDDと電気的に連結される。例えば、赤色サブ画素SPR及び白色サブ画素SPWの第1ドレイン電極DE1は、赤色サブ画素SPRの左側の高電位電源配線VDDと電気的に連結され得る。青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGの第1ドレイン電極DE1は、緑色サブ画素SPGの右側の高電位電源配線VDDと電気的に連結され得る。
【0082】
このとき、第1ドレイン電極DE1を高電位電源配線VDDと電気的に連結するために、補助高電位電源配線VDDaがさらに配置され得る。補助高電位電源配線VDDaは、一端が高電位電源配線VDDに電気的に連結され、他端が複数のサブ画素SPそれぞれの第1ドレイン電極DE1に電気的に連結され得る。例えば、補助高電位電源配線VDDaが第1ドレイン電極DE1と同じ層で同じ物質からなる場合、補助高電位電源配線VDDaの一端は、ゲート絶縁層112及び上部バッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して高電位電源配線VDDに電気的に連結され、補助高電位電源配線VDDaの他端は、第1ドレイン電極DE1側に延びて第1ドレイン電極DE1と一体になされ得る。
【0083】
このとき、同じ高電位電源配線VDDに電気的に連結される赤色サブ画素SPRの第1ドレイン電極DE1及び白色サブ画素SPWの第1ドレイン電極DE1は、同じ補助高電位電源配線VDDaに連結され得、青色サブ画素SPBの第1ドレイン電極DE1と緑色サブ画素SPGの第1ドレイン電極DE1もまた同じ補助高電位電源配線VDDaに連結され得る。ただし、第1ドレイン電極DE1と高電位電源配線VDDは、他の方式を通して電気的に連結されてもよく、これに制限されない。
【0084】
第1ソース電極SE1は、ゲート絶縁層112及び上部バッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して遮光層LSと電気的に連結され得る。また、第1ソース電極SE1と連結された第1アクティブ層ACT1の一部分は、上部バッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して遮光層LSと電気的に連結され得る。仮に、遮光層LSがフローティング(floating)された場合、第1トランジスタTR1の閾値電圧等が変動して表示装置100の駆動に影響を与え得る。そこで、遮光層LSを第1ソース電極SE1と電気的に連結して遮光層LSに電圧を印加することができ、第1トランジスタTR1の駆動に影響を与えなくて済む。ただし、本明細書においては、第1アクティブ層ACT1及び第1ソース電極SE1のいずれも遮光層LSにコンタクトするものと説明したが、第1ソース電極SE1及び第1アクティブ層ACT1のいずれか一つだけが遮光層LSに直接的にコンタクトしてもよく、これに制限されない。
【0085】
一方、
図5においては、ゲート絶縁層112が第1基板101の前面に形成されたものと示したが、ゲート絶縁層112は、第1ゲート電極GE1、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1にのみ重畳するようにパターニングされ得、これに制限されない。
【0086】
第2トランジスタTR2は、第2アクティブ層ACT2、第2ゲート電極GE2、第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2を含む。
【0087】
上部バッファ層111上に第2アクティブ層ACT2が配置される。第2アクティブ層ACT2は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコン等のような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。例えば、第2アクティブ層ACT2が酸化物半導体で形成された場合、第2アクティブ層ACT2は、チャネル領域、ソース領域及びドレイン領域からなり、ソース領域及びドレイン領域は、導体化された領域であってよいが、これに制限されない。
【0088】
上部バッファ層111上に第2ソース電極SE2が配置される。第2ソース電極SE2は、第2アクティブ層ACT2と一体になされ、互いに電気的に連結され得る。例えば、上部バッファ層111上に半導体物質を形成し、半導体物質の一部分を導体化して第2ソース電極SE2を形成することができる。そこで、半導体物質のうち導体化されなかった部分は、第2アクティブ層ACT2になり得、導体化された部分は、第2ソース電極SE2になり得る。ただし、第2アクティブ層ACT2と第2ソース電極SE2を別に形成でき、これに制限されない。
【0089】
第2ソース電極SE2は、第1トランジスタTR1の第1ゲート電極GE1と電気的に連結される。第1ゲート電極GE1は、ゲート絶縁層112上に形成されたコンタクトホールを通して第2ソース電極SE2と電気的に連結され得る。従って、第1トランジスタTR1は、第2トランジスタTR2からの信号によりターンオンまたはターンオフされ得る。
【0090】
第2アクティブ層ACT2及び第2ソース電極SE2上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第2ドレイン電極DE2及び第2ゲート電極GE2が配置される。
【0091】
ゲート絶縁層112上で第2アクティブ層ACT2に重畳するように第2ゲート電極GE2が配置される。第2ゲート電極GE2は、ゲート配線GLと電気的に連結され得、第2トランジスタTR2は、第2ゲート電極GE2に伝達されたゲート電圧に基づいてターンオンまたはターンオフされ得る。第2ゲート電極GE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0092】
一方、第2ゲート電極GE2は、ゲート配線GLから延び得る。即ち、第2ゲート電極GE2は、ゲート配線GLと一体になされ得、第2ゲート電極GE2とゲート配線GLは、同じ導電性物質で形成され得る。例えば、ゲート配線GLは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0093】
ゲート配線GLは、複数のサブ画素SPそれぞれにゲート電圧を伝達する配線であり、複数のサブ画素SPの回路領域を横切って行方向に延び得る。ゲート配線GLは、行方向に延長配置され、列方向に延びた複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL及び複数の基準配線RLと交差し得る。
【0094】
ゲート絶縁層112上に第2ドレイン電極DE2が配置される。第2ドレイン電極DE2は、ゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して第2アクティブ層ACT2と電気的に連結されると同時に、ゲート絶縁層112及び上部バッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して複数のデータ配線DLのうち一つのデータ配線DLと電気的に連結され得る。例えば、赤色サブ画素SPRの第2ドレイン電極DE2は、第1データ配線DL1と電気的に連結され、白色サブ画素SPWの第2ドレイン電極DE2は、第2データ配線DL2と電気的に連結され得る。例えば、青色サブ画素SPBの第2ドレイン電極DE2は、第3データ配線DL3と電気的に連結され、緑色サブ画素SPGの第2ドレイン電極DE2は、第4データ配線DL4と電気的に連結され得る。第2ドレイン電極DE2は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0095】
第3トランジスタTR3は、第3アクティブ層ACT3、第3ゲート電極GE3、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3を含む。
【0096】
上部バッファ層111上に第3アクティブ層ACT3が配置される。第3アクティブ層ACT3は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコン等のような半導体物質からなり得るが、これに制限されない。例えば、第3アクティブ層ACT3が酸化物半導体で形成された場合、第3アクティブ層ACT3は、チャネル領域、ソース領域及びドレイン領域からなり、ソース領域及びドレイン領域は、導体化された領域であってよいが、これに制限されない。
【0097】
第3アクティブ層ACT3上にゲート絶縁層112が配置され、ゲート絶縁層112上に第3ゲート電極GE3、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3が配置される。
【0098】
ゲート絶縁層112上で第3アクティブ層ACT3に重畳するように第3ゲート電極GE3が配置される。第3ゲート電極GE3は、センシング配線SLと電気的に連結され得、第3トランジスタTR3は、第3トランジスタTR3に伝達されたセンシング電圧に基づいてターンオンまたはターンオフされ得る。第3ゲート電極GE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0099】
一方、第3ゲート電極GE3は、センシング配線SLから延び得る。即ち、第3ゲート電極GE3は、センシング配線SLと一体になされ得、第3ゲート電極GE3とセンシング配線SLは、同じ導電性物質で形成され得る。例えば、センシング配線SLは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0100】
センシング配線SLは、複数のサブ画素SPそれぞれにセンシング電圧を伝達する配線であり、複数のサブ画素SPの間で行方向に延びる。例えば、センシング配線SLは、複数のサブ画素SP間の境界で行方向に延長配置され、列方向に延びた複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL及び複数の基準配線RLと交差し得る。
【0101】
第3ソース電極SE3は、ゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して第3アクティブ層ACT3と電気的に連結され得る。第3ソース電極SE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0102】
一方、第3ソース電極SE3とコンタクトする第3アクティブ層ACT3の一部分は、上部バッファ層111に形成されたコンタクトホールを通して遮光層LSに電気的に連結され得る。即ち、第3ソース電極SE3は、第3アクティブ層ACT3を挟んで遮光層LSと電気的に連結され得る。それゆえ、第3ソース電極SE3及び第1ソース電極SE1は、遮光層LSを通して互いに電気的に連結され得る。
【0103】
第3ドレイン電極DE3は、ゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して第3アクティブ層ACT3と電気的に連結され得る。第3ドレイン電極DE3は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)またはこれに対する合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0104】
第3ドレイン電極DE3は、基準配線RLと電気的に連結され得る。例えば、一つの画素をなす赤色サブ画素SPR、白色サブ画素SPW、青色サブ画素SPB及び緑色サブ画素SPGそれぞれの第3ドレイン電極DE3は、同じ基準配線RLに電気的に連結され得る。即ち、一つの画素をなす複数のサブ画素SPは、一つの基準配線RLを共有できる。
【0105】
このとき、列方向に延びた基準配線RLを行方向に沿って並んで配置された複数のサブ画素SPに伝達するために、補助基準配線RLaが配置され得る。補助基準配線RLaは、行方向に延びて基準配線RLと複数のサブ画素SPそれぞれの第3ドレイン電極DE3を電気的に連結できる。補助基準配線RLaの一端は、上部バッファ層111及びゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して基準配線RLと電気的に連結され得る。そして、補助基準配線RLaの他端は、複数のサブ画素SPそれぞれの第3ドレイン電極DE3と電気的に連結され得る。この場合、補助基準配線RLaは、複数のサブ画素SPそれぞれの第3ドレイン電極DE3と一体になされ得、基準配線RLからの基準電圧は、補助基準配線RLaを通して第3ドレイン電極DE3に伝達され得る。ただし、補助基準配線RLaは、第3ドレイン電極DE3と別に形成され得、これに制限されない。
【0106】
複数のサブ画素SPの回路領域にストレージキャパシタSCが配置される。ストレージキャパシタSCは、一フレームの間、発光素子OLEDが引き続き同じ状態を維持するように第1トランジスタTR1の第1ゲート電極GE1と第1ソース電極SE1との間の電圧を貯蔵することができる。ストレージキャパシタSCは、第1キャパシタ電極SC1及び第2キャパシタ電極SC2を含む。
【0107】
複数のサブ画素SPそれぞれで下部バッファ層116と上部バッファ層111との間に第1キャパシタ電極SC1が配置される。第1キャパシタ電極SC1は、第1基板101上に配置された導電性構成要素のうち第1基板101に最も近く配置され得る。第1キャパシタ電極SC1は、遮光層LSと一体になされ得、遮光層LSを通して第1ソース電極SE1と電気的に連結され得る。
【0108】
第1キャパシタ電極SC1上に上部バッファ層111が配置され、上部バッファ層111上に第2キャパシタ電極SC2が配置される。第2キャパシタ電極SC2は、第1キャパシタ電極SC1と重畳するように配置され得る。第2キャパシタ電極SC2は、第2ソース電極SE2と一体になされ、第2ソース電極SE2であり第1ゲート電極GE1に電気的に連結され得る。例えば、上部バッファ層111上に半導体物質を形成し、半導体物質の一部分を導体化して第2ソース電極SE2及び第2キャパシタ電極SC2を形成することができる。それゆえ、半導体物質のうち導体化されなかった部分は、第2アクティブ層ACT2として機能し、導体化された部分は、第2ソース電極SE2であり第2キャパシタ電極SC2として機能できる。そして、上述したように、第1ゲート電極GE1は、ゲート絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して第2ソース電極SE2と電気的に連結される。従って、第2キャパシタ電極SC2は、第2ソース電極SE2と一体になされ、第2ソース電極SE2及び第1ゲート電極GE1と電気的に連結され得る。
【0109】
まとめると、ストレージキャパシタSCの第1キャパシタ電極SC1は、遮光層LSと一体になされ、遮光層LS、第1ソース電極SE1及び第3ソース電極SE3と電気的に連結され得る。そして、第2キャパシタ電極SC2は、第2ソース電極SE2であり第2アクティブ層ACT2と一体になされ、第2ソース電極SE2及び第1ゲート電極GE1と電気的に連結され得る。従って、上部バッファ層111を挟んで重畳する第1キャパシタ電極SC1及び第2キャパシタ電極SC2は、発光素子OLEDが発光する間、第1トランジスタTR1の第1ゲート電極GE1及び第1ソース電極SE1の電圧を一定に維持して発光素子OLEDを同じ状態に維持させることができる。
【0110】
第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3及びストレージキャパシタSC上にパッシベーション層113が配置される。パッシベーション層113は、パッシベーション層113の下部の構成を保護するための絶縁層である。例えば、パッシベーション層113は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。また、パッシベーション層113は、実施例によって省略されてもよい。
【0111】
パッシベーション層113上で複数のサブ画素SPそれぞれの発光領域に複数のカラーフィルタCFが配置される。上述したように、本発明の一実施例に係る表示装置100は、発光素子OLEDで発光された光が発光素子OLED及び第1基板101の下部に向かうボトムエミッション方式であるので、発光素子OLEDの下に複数のカラーフィルタCFが配置され得る。発光素子OLEDで発光された光は、複数のカラーフィルタCFを通過して多様な色相の光に具現され得る。
【0112】
複数のカラーフィルタCFは、赤色カラーフィルタCFR、青色カラーフィルタCFB及び緑色カラーフィルタCFGを含む。赤色カラーフィルタCFRは、複数のサブ画素SPのうち赤色サブ画素SPRの発光領域に配置され得、青色カラーフィルタCFBは、青色サブ画素SPBの発光領域に配置され得、緑色カラーフィルタCFGは、緑色サブ画素SPGの発光領域に配置され得る。
【0113】
パッシベーション層113及び複数のカラーフィルタCF上に平坦化層114が配置される。
【0114】
平坦化層114は、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、第3トランジスタTR3、ストレージキャパシタSC、複数の高電位電源配線VDD、複数のデータ配線DL、複数の基準配線RL、複数のゲート配線GL及び複数のセンシング配線SLが配置された第1基板101の上部を平坦化する絶縁層である。平坦化層114は、有機物質からなり得、例えば、アクリル(Acryl)系列の単一層または複層で構成され得るが、これに制限されない。
【0115】
複数のサブ画素SPそれぞれで発光領域に発光素子OLEDが配置される。複数のサブ画素SPそれぞれで平坦化層114上に発光素子OLEDが配置される。発光素子OLEDは、アノードAN、発光層EL及びカソードCAを含む。
【0116】
発光領域で平坦化層114上にアノードANが配置される。アノードANは、発光層ELに正孔を供給するので、仕事関数の高い導電性物質からなり、アノードANとも称され得る。アノードANは、例えば、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide、ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide、IZO)等のような透明導電性物質で形成され得るが、これに制限されない。
【0117】
一方、アノードANは、回路領域に向かって延び得る。アノードANの一部分は、発光領域から回路領域の第1ソース電極SE1に向かって延び得、平坦化層114及びパッシベーション層113に形成されたコンタクトホールを通して第1ソース電極SE1と電気的に連結され得る。従って、発光素子OLEDのアノードANは、回路領域に延びて、第1トランジスタTR1の第1ソース電極SE1でありストレージキャパシタSCの第2キャパシタ電極SC2と電気的に連結され得る。
【0118】
発光領域及び回路領域でアノードAN上に発光層ELが配置される。発光層ELは、複数のサブ画素SPにわたって一つの層に形成され得る。即ち、複数のサブ画素SPのそれぞれの発光層ELは、互いに連結されて一体になされ得る。発光層ELは、一つの発光層で構成されてもよく、互いに異なる色の光を発光する複数の発光層が積層された構造であってよい。発光層ELは、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等の有機層をさらに含むことができる。
【0119】
発光領域及び回路領域で発光層EL上にカソードCAが配置される。カソードCAは、発光層ELに電子を供給するので、仕事関数の低い導電性物質からなり得る。カソードCAは、複数のサブ画素SPにわたって一つの層に形成され得る。即ち、複数のサブ画素SPそれぞれのカソードCAは、互いに連結されて一体になされ得る。カソードCAは、例えば、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide、ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide、IZO)等のような透明導電性物質またはイッテルビウム(Yb)合金で形成され得、金属ドーピング層がさらに含まれてもよく、これに制限されない。一方、
図4及び
図6aに示されてはいないが、発光素子OLEDのカソードCAは、低電位電源配線VSSと電気的に連結され、低電位電源電圧の供給を受けることができる。
【0120】
アノードANと発光層ELとの間にバンク115が配置される。バンク115は、表示領域AAに重畳するように配置され、アノードANのエッジを覆うように配置される。バンク115は、互いに隣接したサブ画素SP間の境界に配置され、複数のサブ画素SPそれぞれの発光素子OLEDから発光された光の混色を低減できる。バンク115は、絶縁物質からなり得、例えば、バンク115は、ポリイミド(polyimide)からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0121】
一方、バンク115は、第1バンク115a及び第2バンク115bを含むことができる。第1バンク115a及び第2バンク115bは、同じ物質で一体になされ得る。第1バンク115aは、第1基板101と重畳する領域に配置され、第2バンク115bは、第1基板101と重畳しない領域に配置される。そこで、第2バンク115bは、第1バンク115a、無機層110、平坦化層114及び第1基板101の側面を囲むように配置され得る。第1バンク115aが第1基板101と重畳する領域に配置されるので、
図5に示されたバンク115は、第1バンク115aに該当する。非表示領域NAに配置されるバンク115については、
図6a及び
図6bを参照して詳細に後述する。
【0122】
図6bを参照すると、非表示領域NAにおいては、偏光板150、第1基板101、無機層110、平坦化層114、バンク115、カソードCA、接着層130及び第2基板140が順次に配置される。
図6bに示された非表示領域NAは、第1基板101上でフレキシブルフィルム160が配置される一側を除く側部の非表示領域NAである。
【0123】
まず、製造工程を説明するために、
図6aを参照すると、仮基板SUBは、第1基板101の下面をカバーできるように第1基板101より大きな面積に第1基板101の下部で配置される。仮基板SUBは、表示装置100の製造過程で第1基板101及び第1基板101上に配置される構成要素を支持するための基板である。仮基板SUBは、剛性を有する物質からなり得る。例えば、仮基板SUBは、ガラスからなり得るが、これに制限されない。
【0124】
仮基板SUB上に犠牲層SLが配置される。犠牲層SLは、仮基板SUBと第1基板101を容易に分離させるために形成される層である。そこで、犠牲層SLは、第1基板101と同じ面積に配置され、仮基板SUBより小さな面積に形成され得る。仮基板SUBの下部で犠牲層SLにレーザを照射して、犠牲層SLを脱水素化させることができ、仮基板SUB及び犠牲層SLと第1基板101を分離することができる。例えば、犠牲層SLは、水素化された非晶質シリコン、または水素化処理され、不純物がドーピングされた非晶質シリコン等が使用され得る。
【0125】
犠牲層SL上に第1基板101が配置される。第1基板101は、犠牲層SLと完全に重畳するように同じ面積に配置され得る。
【0126】
第1基板101上に無機層110が配置される。無機層110の末端は、非表示領域NAで第1基板101の末端より内側に位置し得る。ただし、これに制限されず、無機層110の末端は、第1基板101の末端と同一平面上に位置し得る。
【0127】
無機層110上に平坦化層114が配置される。平坦化層114の末端は、非表示領域NAで無機層110の末端より内側に位置し得る。
【0128】
仮基板SUB、第1基板101、無機層110及び平坦化層114上にバンク115が配置される。バンク115は、仮基板SUBの前面をカバーできるように配置される。このとき、バンク115中、第1基板101と重畳する領域を第1バンク115aと定義し、第1基板101と重畳しない領域を第2バンク115bと定義し得る。そこで、第2バンク115bは、非表示領域NAで仮基板SUBと直接に接し得る。
【0129】
バンク115上にカソードCA、接着層130及び第2基板140が配置され得る。接着層130は、カソードCAが配置されていない領域でバンク115と接し得る。そこで、第2バンク115bのうち一部は接着層130と接し、他の一部は接着層130と接することがない。
【0130】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。犠牲層SLは、水素化された非晶質シリコン、または水素化処理され、不純物がドーピングされた非晶質シリコン等が使用され得、仮基板SUBの下部で仮基板SUB及び犠牲層SLに向かってレーザを照射すると、犠牲層SLの水素が脱水素化され、犠牲層SL及び仮基板SUBが第1基板101から分離され得る。
【0131】
そして、LLO工程で第1基板101の外側に配置された仮基板SUBと第2バンク115bが分離され得る。仮に、犠牲層の外部領域でレーザ吸収率の低い物質からなる層が配置された場合、LLO時に照射されるレーザが該当層をそのまま通過するので仮基板との接着力により仮基板の分離が難しくなり得る。また、仮に該当層が仮基板SUBと分離されても、クラックが発生して、無機層や第1基板にもクラックが発生し得る。しかし、バンク115、即ち、第2バンク115bは、相対的にレーザ吸収率の高い物質であるポリイミドからなってレーザを吸収できる。そこで、第2バンク115bは、LLO工程で砕けるかクラック(ひび)が入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク115bと接する部分は、LLO工程で容易に分離され得る。
【0132】
上述したLLO工程が完了すると、
図6bに示されたように、第1基板101及び第2バンク115bが残るようになる。上述したように、LLO工程で第2バンク115bは、砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、第2バンク115b中、接着層130と接する部分は、接着層130に貼り付けられた状態でそのまま残るようになるのに対し、接着層130と接しない部分は、仮基板SUBを除去する過程で共に除去され得る。即ち、接着層130と接しない第2バンク115bの部分は、外力により落ちるようになるので、最終的に
図6bに示されたように接着層130と接する第2バンク115bだけが残るようになる。
【0133】
次いで、第2バンク115b及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。
【0134】
図6bを参照すると、第2バンク115bは、第1基板101の外側で第1基板101と同じ層上に配置され得る。第2バンク115bは、非表示領域で第1バンク115a、平坦化層114、無機層110及び第1基板101を囲むように配置され得、フレキシブルフィルム160が配置された一側を除く側部の非表示領域NAに配置され得る。
【0135】
第2バンク115bの末端は、接着層130の末端と同一平面上に位置し得る。上述したように、接着層130が砕けるかクラックが入った第2バンク115bを捕まえている形態であり得るので、第2バンク115bの末端は、接着層130の末端と同一平面上に位置し得る。ただし、第2バンク115bの一部がよりさらに落ちるようになる場合、第2バンク115bの末端は、接着層130の末端より内側に位置することもある。
【0136】
第1バンク115aと第2バンク115bは、密度が異なり得る。上述したように、第2バンク115bは、下部に犠牲層が位置しない状態でLLO工程がなされるのに対し、第1バンク115aは、下部に犠牲層が位置した状態でLLO工程がなされる。そこで、第1バンク115aに向かうレーザの場合、犠牲層がほとんど吸収するので、第1バンク115aは、砕けるかクラックが入ることなく一つの層に維持され得る。ただし、第2バンク115bの場合、下部に犠牲層が位置せず、第2バンク115bの構成物質は、相対的にレーザ吸収率の高い物質であるので、第2バンク115bは、LLO工程で砕けるかクラックが入り得る。そこで、第2バンク115bは、最終的に第1バンク115aにクラックが入った状態でもあり得、第1バンク115aをなす物質が砕けた粉が集まっている状態でもあり得る。従って、第2バンク115bの密度は、第1バンク115aの密度と異なり得、第1バンク115aの密度より小さくなり得る。
【0137】
本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物及び酸化物半導体のいずれか一つで形成して表示装置100の厚さを減らすことができる。既存には表示装置の基板としてプラスチック基板を主に使用したが、プラスチック基板は、高温で基板物質をコーティング及び硬化する方式で形成されるので、時間が長くかかり、厚さを一定水準以下に薄く形成しにくい問題点がある。これとは異なり、透明伝導性酸化物及び酸化物半導体は、スパッタリング(Sputtering)等の蒸着工程を通して薄い厚さに形成が可能である。そこで、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、表示装置100の様々な構成を支持する第1基板101を透明伝導性酸化物層または酸化物半導体層で構成して、表示装置100の厚さを減らすことができ、スリムなデザインを具現できる。
【0138】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物または酸化物半導体で形成して表示装置100のフレキシビリティを向上させ、表示装置100の変形時に発生するストレスを低減できる。具体的に、第1基板101を透明伝導性酸化物層や酸化物半導体で構成する場合、第1基板101を薄い薄膜に形成可能である。この場合、第1基板101を第1透明薄膜層とも称し得る。そこで、第1基板101を含む表示装置100は、高いフレキシビリティを有することができ、表示装置100を容易に曲げるかくるくる巻くことができる。そこで、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物層と酸化物半導体層のいずれか一つで形成して、表示装置100のフレキシビリティが向上して表示装置100の変形時に発生する応力もまた緩和され得るので、表示装置100にクラック等が発生することを最小化することができる。
【0139】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物層及び酸化物半導体層のいずれか一つで形成して、第1基板101で静電気の発生可能性を下げることができる。仮に、第1基板101がプラスチックからなって静電気が発生する場合、静電気によって第1基板101上の各種の配線及び駆動素子が損傷されるか、駆動に影響を与えて表示品質が低下し得る。その代わりに第1基板101が透明伝導性酸化物層や酸化物半導体層で形成される場合、第1基板101で静電気が発生することを最小化でき、静電気の遮断及び排出のための構成を簡素化できる。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を静電気の発生可能性が低い透明伝導性酸化物層や酸化物半導体層のいずれか一つで形成して、静電気による損傷や表示品質の低下を最小化することができる。
【0140】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物と酸化物半導体のうち一つで形成して、第1基板101を通して外部の水分や酸素等が表示装置100の内部に浸透することを最小化することができる。透明伝導性酸化物層や酸化物半導体で第1基板101を形成する場合、第1基板101を真空環境で形成するので異物の発生可能性が顕著に低い。また、異物が発生しても異物の大きさが小さいため表示装置100の内部に水分及び酸素が浸透することを最小化することができる。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を異物の発生可能性が低く、透湿性能に優れた透明伝導性酸化物や酸化物半導体で形成して、有機層を含む発光素子OLED及び表示装置100の信頼性を向上させることができる。
【0141】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物や酸化物半導体のいずれか一つで形成して、第1基板101の下部に薄く、安価なバリアフィルムを貼り付けて使用することができる。第1基板101が透湿性能の低い物質、例えば、プラスチック等からなる場合、厚く高価な高性能のバリアフィルムを貼り付けて透湿性能を補完し得る。しかし、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透湿性能に優れた透明伝導性酸化物または酸化物半導体で形成するため、第1基板101の下部に厚さが薄く安価なバリアフィルムの貼り付けが可能である。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透湿性能に優れた透明伝導性酸化物や酸化物半導体のいずれか一つで構成して、表示装置の製造コストを節減できる。
【0142】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101を透明伝導性酸化物や酸化物半導体のいずれか一つで形成して、LLO(Laser Lift Off)工程を遂行することができる。表示装置100の製造時、第1基板101の下に犠牲層が形成された仮基板SUBを貼り付けた後、第1基板101上に画素部120を形成することができる。犠牲層は、例えば、水素化された非晶質シリコン、または水素化処理され、不純物がドーピングされた非晶質シリコン等が使用され得る。そして、表示装置100の製造が完了した後、仮基板SUBの下部でレーザを照射すると、犠牲層の水素が脱水素化されて犠牲層及び仮基板SUBが第1基板101から分離され得る。このとき、透明伝導性酸化物及び酸化物半導体は、犠牲層及び仮基板SUBとのLLO工程が可能な物質であるので、第1基板101を透明伝導性酸化物や酸化物半導体のいずれか一つで形成しても第1基板101と仮基板SUBを容易に分離することができる。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第1基板101がLLO工程が可能な透明伝導性酸化物層または酸化物半導体のうち一つで構成されるため、既存の工程及び装備でも表示装置100を容易に製造できる。
【0143】
一方、上述したように、透明伝導性酸化物層または酸化物半導体のうち一つで構成された第1基板を使用する場合、LLO工程のために第1基板を表示装置の全体領域に配置できる。即ち、第1基板が表示装置の表示領域及び非表示領域全体に配置され得る。このとき、第1基板及び無機層が表示装置の最外郭領域まで延びるように配置される。ただし、このように第1基板及び無機層が最外郭領域に配置される場合、外部の衝撃により容易に第1基板及び無機層がクラックされて損傷され得る。また、相対的に高い剛性を有する第2基板の境界で外力が加えられる場合、第2基板の境界に対応する領域で第1基板及び無機層がクラックされて損傷され得る。そこで、無機層を通した透湿が問題になり得、信頼性が低下し得る。さらに、第1基板及び無機層にクラックが発生する場合、該当クラックが他の構成要素にも伝播され得、特に配線や回路構成に伝播される場合、駆動不良が発生し得る。
【0144】
本発明の一実施例に係る表示装置100においては、バンク115が無機層110、平坦化層114及び第1基板101の側面を囲むように配置される第2バンク115bを含むように構成する。そこで、LLO工程時、レーザが光を透過させる仮基板SUBとレーザを吸収する第2バンク115bを通して容易にLLO工程が遂行され得る。このとき、バンク115は、レーザに対する吸収率が高い物質で構成され得る。仮に、レーザに対する吸収率が低い物質であるアクリル系列の樹脂からなる平坦化層が仮基板と直接に接する場合、レーザが仮基板及び平坦化層をほとんど通過するようになるので、仮基板と平坦化層間の分離が容易でないことがある。しかし、本発明の一実施例に係る表示装置100のように、レーザに対する吸収率が高い物質であるポリイミドからなるバンク115が仮基板SUBと直接に接する場合、仮基板SUBを通過したレーザがバンク115に吸収されてバンク115が砕けるかクラックが入り得る。そこで、仮基板SUBを除去する過程で接着層130と接する第2バンク115bだけが残るようになり、接着層130と接しない部分は除去され得る。
【0145】
そこで、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、表示装置100の外郭部に第1基板101及び無機層110を配置しなくても容易にLLO工程が遂行されて製造され得る。
【0146】
従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、表示装置100の外郭部に第1基板101及び無機層110が配置されなくてよい。また、第2基板140の境界に対応する領域にも第1基板101及び無機層110が配置されなくてよい。そこで、表示装置100の外部からの衝撃及び第2基板140の境界に加えられる応力により第1基板101及び無機層110が損傷またはクラックされなくて済む。従って、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0147】
また、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、第2バンク115b及び接着層130の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。一般に、表示装置においては、画素部及び接着層の側面を囲むようにシール部材を配置していた。そこで、シール部材が配置される領域だけベゼルが増加した。本発明の一実施例に係る表示装置100においては、仮基板SUBを除去するLLO工程で接着層130の外側に配置されるバンクが除去されるので、シール部材の配置必要性を除去でき、シール部材が配置される場合に対比してベゼル領域を縮小することができる。
【0148】
図7aは、本発明の他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図7bは、本発明の他の実施例に係る表示装置の断面図である。
図7a及び
図7bの表示装置700は、
図1乃至
図6aの表示装置100と比較してバンク715及び接着層730だけが異なり、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0149】
表示装置700の製造工程を説明するために、
図7aを参照すると、仮基板SUB、第1基板101、無機層110及び平坦化層114上にバンク715が配置される。
【0150】
バンク715は、第1バンク715a及び第2バンク715bを含む。バンク715中、第1基板101と重畳する領域を第1バンク715aと定義し、第1基板101と重畳しない領域を第2バンク715bと定義し得る。
【0151】
第1バンク715a及び第2バンク715bは、互いに離隔されて配置され得る。
【0152】
第1バンク715aの末端は、無機層110の末端より内側に配置され得る。第2バンク715bの末端は、非表示領域NAで仮基板SUBと接するように配置され得る。そこで、第1バンク715aと第2バンク715bとの間で無機層110及び第1基板101の上面の一部が露出され得る。
【0153】
第2バンク715bは、第1基板101と離隔されて配置され得る。例えば、第1基板101と第2バンク715bの離隔空間の幅Wは、100μm以下であってよい。また、第2バンク715bは、第1基板101の末端内側に配置された無機層110とも互いに離隔されて配置され得る。
【0154】
バンク715上にカソードCA、接着層730及び第2基板140が配置され得る。接着層730は、第2バンク715bと第1基板101及び無機層110の離隔空間を充填するように形成され得る。例えば、接着層730は、第1バンク715aの側面及び第1バンク715aにより露出された仮基板SUBの上面、無機層110及び第1基板101の側面を覆うことができる。
【0155】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。第1基板101が配置された領域では、第1基板101と仮基板SUBとの間に犠牲層SLが存在するので、第1基板101と仮基板SUBが容易に分離され得る。
【0156】
第2バンク715bは、LLO工程で砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク715bと接する部分は、LLO工程で容易に分離され得る。
【0157】
上述したLLO工程が完了すると、
図7bに示されたように、第1基板101及び第2バンク715bが残るようになる。上述したように、LLO工程で第2バンク715bは、砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、第2バンク715b中、接着層730と接する部分は、接着層730に貼り付けられた状態でそのまま残るようになるのに対し、接着層730と接しない部分は、仮基板SUBを除去する過程で共に除去され得る。即ち、接着層730と接しない第2バンク715bの部分は、外力により落ちるようになるので、最終的に
図7bに示されたように接着層730と接する第2バンク715bだけが残るようになる。
【0158】
LLO工程で仮基板SUBと接着層730も容易に分離され得る。接着層730の接着力により仮基板SUBと接着層730が貼り付けられているが、上述したように、第1基板101と第2バンク715bの離隔空間の幅Wが100μm以下である場合は、接着層730と仮基板SUBの接触面積が小さいので、仮基板SUBと接着層730が容易に分離され得る。
【0159】
次いで、第2バンク715b及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。一方、接着層730は、第1基板101と第2バンク715bとの間で突出した形態に具現され得る。例えば、接着層730は、第1基板101と第2バンク715bとの間を充填する方向に突出した形状を有することができ、実際、第2バンク715b及び第1基板101の下面より約数十nmの厚さに突出し得る。そこで、偏光板150は、接着層730の突出した形状を平坦化できる。
【0160】
本発明の他の実施例に係る表示装置700においては、バンク715が第1基板101の外側に配置される第2バンク715bを含むように構成して、表示装置700の外郭部に第1基板101及び無機層110を配置することなくLLO工程を遂行して信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0161】
また、本発明の他の実施例に係る表示装置700においては、第2バンク715b及び接着層730の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。
【0162】
また、本発明の他の実施例に係る表示装置700においては、第2バンク715bと無機層110を離隔させて表示装置700の外郭部で発生する無機層110のクラックを低減させることができる。上述したように、LLO工程で第2バンク715bは、砕けるかクラックが入った状態になり得る。このとき、第2バンクの飛散物質により無機層にクラックが伝播され得る。そこで、本発明の他の実施例に係る表示装置700においては、無機層110と第2バンク715bを離隔させてLLO工程時に発生するバンク715の飛散物質により無機層110がクラックまたは損傷されることを遮断することができる。
【0163】
図8aは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図8bは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
図8a及び
図8bの表示装置800は、
図1乃至
図6aの表示装置100と比較して平坦化層814、バンク815及び接着層830だけが異なり、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0164】
製造工程を説明するために、
図8aを参照すると、仮基板SUB、第1基板101及び無機層110上に平坦化層814が配置される。
【0165】
平坦化層814の末端は、非表示領域NAで無機層110及び第1基板101の末端より外側に位置し得る。例えば、平坦化層814は、無機層110上で第1基板101及び無機層110の側面を覆うことができ、第1基板101の外側で仮基板SUBと接するように配置され得る。
【0166】
平坦化層814上にバンク815が配置される。
【0167】
バンク815中、第1基板101と重畳する領域を第1バンク815aと定義し、第1基板101と重畳しない領域を第2バンク815bと定義し得る。
【0168】
第1バンク815aと第2バンク815bは、互いに離隔されて配置され得る。
【0169】
第1バンク815aの末端は、平坦化層814上で無機層110の末端及び第1基板101の末端より内側に配置され得る。例えば、第1バンク815aは、無機層110及び第1基板101上に配置された平坦化層814と接し得る。
【0170】
第2バンク815bは、第1基板101の外側で第1基板101と同じ層上に配置され得る。また、第2バンク815bの一端は、平坦化層814上に配置され得る。そこで、第2バンク815bは、平坦化層814の末端を覆うことができる。このとき、第2バンク815bは、平坦化層814及び仮基板SUBと接するように配置され得る。そこで、第2バンク815bの末端は、非表示領域NAで配置された平坦化層814の外側で仮基板SUBと接し得る。
【0171】
そこで、第1バンク815aと第2バンク815bとの間で平坦化層814の上面の一部が露出され得る。
【0172】
バンク815上にカソードCA、接着層830及び第2基板140が配置され得る。接着層830は、第1バンク815aと第2バンク815bの離隔空間を充填するように形成され得る。
【0173】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。第1基板101が配置された領域では、第1基板101と仮基板SUBとの間に犠牲層SLが存在するので、第1基板101と仮基板SUBが容易に分離され得る。
【0174】
第2バンク815bは、LLO工程で砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク815bと接する部分はLLO工程で容易に分離され得る。
【0175】
また、仮基板SUB上で第2バンク815bが平坦化層814と接するように配置された場合、第2バンク815bは、仮基板SUB及び平坦化層814を透過した光を吸収できる。そこで、仮基板SUBを除去する過程で第2バンク815bと平坦化層814の界面が分離され得る。
【0176】
上述したLLO工程が完了すると、
図8bに示されたように、第1基板101及び第2バンク815bが残るようになる。上述したように、LLO工程で第2バンク815bは、砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、第2バンク815b中、接着層830と接する部分は、接着層830に貼り付けられた状態でそのまま残るようになるのに対し、接着層830と接しない部分は、仮基板SUBを除去する過程で共に除去され得る。即ち、接着層830と接しない第2バンク815bの部分は、外力により落ちるようになるので、最終的に
図8bに示されたように接着層830と接する第2バンク815bだけが残るようになる。
【0177】
次いで、第2バンク815b、平坦化層814及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。
【0178】
図8bを参照すると、LLO工程で仮基板SUBと接する平坦化層814が除去されるので、
図8bに示されたように、第1基板101、偏光板150、第2バンク815b及び平坦化層814で囲まれる空いた空間である第1空間880が存在することもある。ただし、これに制限されず、第1空間880は、偏光板150の接着工程で使用される接着層により充填されてもよい。
【0179】
平坦化層814は、無機層110及び第1基板101と重畳する領域で無機層110の側面を囲むことができる。
【0180】
バンク815上にカソードCA、接着層830及び第2基板140が配置され得る。接着層830は、第1バンク815aと第2バンク815bの離隔空間を充填できる。例えば、接着層830は、第1バンク815aと第2バンク815bとの間で露出された平坦化層814の上面を覆うことができる。
【0181】
本発明のまた他の実施例に係る表示装置800においては、バンク815が第1基板101の外側に配置される第2バンク815bを含むように構成して、表示装置800の外郭部に第1基板101及び無機層110を配置することなくLLO工程を遂行して信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0182】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置800においては、第2バンク815b及び接着層830の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。
【0183】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置800においては、第2バンク815bと無機層110を離隔させて表示装置800の外郭部で発生する無機層110のクラックを低減させることができる。上述したように、LLO工程で第2バンク815bは、砕けるかクラックが入った状態になり得る。このとき、第2バンクの飛散物質により無機層にクラックが伝播され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置800においては、無機層110と第2バンク815bを離隔させてLLO工程時に発生するバンク815の飛散物質により無機層110がクラックまたは損傷されることを遮断することができる。
【0184】
本発明のまた他の実施例に係る表示装置800においては、平坦化層814が第1基板101及び第2バンク815bにより露出された空間を充填してLLO工程をより容易に遂行することができる。即ち、平坦化層814が第1基板101の外側で仮基板SUBと接するようになる場合、第1基板101と第2バンク815bの離隔空間の幅Wを100μm以下のように微細化しなくても、仮基板SUBと第1基板101を容易に分離することができる。そこで、第1基板101と第2バンク815bとの間の空間確保のための工程マージンの調節が不要になるので、表示装置800の製造過程がより容易になり得る。
【0185】
図9aは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図9bは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
図9a及び
図9bの表示装置900は、
図1乃至
図6aの表示装置100と比較してバンク915及び接着層930だけが異なり、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0186】
製造工程を説明するために、
図9aを参照すると、仮基板SUB、第1基板101、無機層110及び平坦化層114上にバンク915が配置される。
【0187】
バンク915は、第1バンク915a及び第2バンク915bを含む。バンク915中、第1基板101と重畳する領域を第1バンク915aと定義し、第1基板101と重畳しない領域を第2バンク915bと定義し得る。
【0188】
第1バンク915aは、第2バンク915bと連結された第1部分915a-1、及び第1部分915a-1と離隔され、第1部分915a-1より表示領域AAに近く配置される第2部分915a-2を含む。
【0189】
第1バンク915の第1部分915a-1は、無機層110により露出された第1基板101上に配置され得る。即ち、第1部分915a-1は、第1基板101の末端を覆うことができる。また、第1部分915a-1は、平坦化層114と離隔されて配置され得る。このとき、無機層110の末端が平坦化層114の末端より外部に突出した場合、第1部分915a-1は、無機層110とも離隔されて配置され得る。
【0190】
第1バンク915の第2部分915a-2は、第1基板101と重畳する領域に配置され得る。このとき、第2部分915a-2の末端は、カソードCAの末端と平坦化層114の末端との間に配置され得る。
図9a及び
図9bのように、第2部分915a-2は、カソードCAと重畳する領域に配置され得る。
【0191】
第2バンク915bは、仮基板SUBと接するように配置され得る。このとき、第2バンク915bは、第1基板101上に配置された、第1部分915a-1と連結されるように配置され得る。
【0192】
バンク915上にカソードCA、接着層930及び第2基板140が配置され得る。接着層930は、第1部分915a-1と無機層110の離隔空間を充填するように形成され得る。
【0193】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。第1基板101が配置された領域では、第1基板101と仮基板SUBとの間に犠牲層SLが存在するので、第1基板101と仮基板SUBが容易に分離され得る。
【0194】
第2バンク915bは、LLO工程で砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク915bと接する部分は、LLO工程で容易に分離され得る。
【0195】
上述したLLO工程が完了すると、
図9bに示されたように、第1基板101及び第2バンク915bが残るようになる。上述したように、LLO工程で第2バンク915bは、砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、第2バンク915b中、接着層930と接する部分は、接着層930に貼り付けられた状態でそのまま残るようになるのに対し、接着層930と接しない部分は、仮基板SUBを除去する過程で共に除去され得る。即ち、接着層930と接しない第2バンク915bの部分は、外力により落ちるようになるので、最終的に
図9bに示されたように接着層930と接する第2バンク915bだけが残るようになる。
【0196】
次いで、第2バンク915b及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。
【0197】
本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、バンク915が第1基板101の外側に配置される第2バンク915bを含むように構成して、表示装置900の外郭部に第1基板101及び無機層110を配置することなくLLO工程を遂行して信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0198】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、第2バンク915b及び接着層930の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。
【0199】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、第2バンク915bと無機層110を離隔させて表示装置900の外郭部で発生する無機層110のクラックを低減させることができる。上述したように、LLO工程で第2バンク915bは、砕けるかクラックが入った状態になり得る。このとき、第2バンクの飛散物質により無機層にクラックが伝播され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、無機層110と第2バンク915bを離隔させてLLO工程時に発生するバンク915の飛散物質により無機層110がクラックまたは損傷されることを遮断することができる。
【0200】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、バンク915を第1基板101の末端を覆うように配置してLLO工程を容易に遂行することができる。
図9aを参照すると、仮基板SUBの上面は、犠牲層SL及びバンク915とのみ接し、他の有機層や接着層と接しない。そこで、LLO工程で、仮基板SUBは、第1基板101及び犠牲層SLが配置された領域で第1基板101と容易に分離され、第2バンク915が配置された領域で第2バンク915bと容易に分離され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置900においては、第1基板101とバンク915の配置によりLLO工程が容易に遂行され得、他の構成要素の取られ不良等が発生しなくて済む。
【0201】
図10aは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図10bは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
図10a及び
図10bの表示装置1000は、
図9a及び
図9bの表示装置900と比較してバンク1015、無機層1010、平坦化層1014及び接着層1030だけが異なり、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0202】
製造工程を説明するために、
図10aを参照すると、仮基板SUB、第1基板101上に無機層1010が配置される。
【0203】
無機層1010は、第1基板101が露出される面積が大きくなり得るように非表示領域NAに配置されたカソードCAの末端と近接するように配置され得る。
【0204】
無機層1010上に平坦化層1014が配置される。平坦化層1014は、無機層1010の末端を覆うように配置され得る。平坦化層1014は、無機層1010の上面及び無機層1010により露出された第1基板101の一部分と重畳するように配置され得る。そこで、平坦化層1014は、無機層1010を密封して無機層1010の上面及び側面を囲むように配置され得る。
【0205】
平坦化層1014上にバンク1015が配置される。バンク1015は、第1バンク1015a及び第2バンク1015bを含む。第1バンク1015aは、第1基板101と重畳する領域に配置され得る。このとき、第1バンク1015aの末端は、カソードCAの末端と平坦化層1014の末端との間に配置され得る。
図10a及び
図10bのように、第1バンク1015aは、カソードCAと重畳する領域に配置され得る。
【0206】
第2バンク1015bは、仮基板SUBと接するように配置され得る。このとき、第2バンク1015bは、無機層1010により露出された第1基板101上に配置され得る。即ち、第2バンク1015bは、第1基板101の末端を覆うことができる。また、第2バンク1015bは、平坦化層1014と離隔されて配置され得る。例えば、平坦化層1014と第2バンク1015bとの間で仮基板SUBの一面が露出され得る。
【0207】
バンク1015上にカソードCA、接着層1030及び第2基板140が配置され得る。
【0208】
接着層1030は、第2バンク1015bと平坦化層1014の離隔空間を充填するように形成され得る。例えば、接着層1030は、第2バンク1015bの側面、平坦化層1014の側面及び第2バンク1015bと平坦化層1014により露出された仮基板SUBの上面を覆うことができる。
【0209】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。第1基板101が配置された領域では接着層1030、平坦化層1014及び第2バンク1015aと第1基板101が接する領域では第1基板101が仮基板SUBと共に除去され、残りの領域では第1基板101と仮基板SUBが容易に分離され得る。
【0210】
第2バンク1015bは、LLO工程で砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク1015bと接する部分は、LLO工程で容易に分離され得る。
【0211】
次いで、第2バンク1015b及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。
【0212】
図10bを参照すると、第1基板101の下部に偏光板150が配置される。このとき、
図10bにおいては、偏光板150が接着層1030方向に突出して配置されたものと示されているが、これに制限されず、第1基板101と偏光板150を接着させる接着剤によって第1基板101が除去された領域を充填してもよい。
【0213】
本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、バンク1015が第1基板101の外側に配置される第2バンク1015bを含むように構成して、表示装置1000の外郭部に第1基板101及び無機層1010を配置することなくLLO工程を遂行して信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0214】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、第2バンク1015b及び接着層1030の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。
【0215】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、第2バンク1015bと無機層1010を離隔させて表示装置1000の外郭部で発生する無機層1010のクラックを低減させることができる。上述したように、LLO工程で第2バンク1015は、砕けるかクラックが入った状態になり得る。このとき、第2バンクの飛散物質により無機層にクラックが伝播され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、無機層1010と第2バンク1015bを離隔させてLLO工程時に発生するバンク1015の飛散物質により無機層1010がクラックまたは損傷されることを遮断することができる。
【0216】
特に、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、平坦化層1014を無機層1010の末端を覆うように配置して無機層1010の損傷を低減できる。表示装置の外郭部で無機層と第2バンクを離隔させても、無機層にクラックが伝播されることもある。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1000においては、表示装置1000の外郭部で無機層1010の末端を平坦化層1014が覆うように配置され、無機層1010を外部衝撃やバンク1015の飛散物質からより効率的に保護することができる。
【0217】
図11aは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の製造工程を説明するための断面図である。
図11bは、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の断面図である。
図11a及び
図11bの表示装置1100は、
図10a及び
図10bの表示装置1000と比較して平坦化層1114、第2バンク1115b及び接着層1130だけが異なり、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0218】
製造工程を説明するために、
図11aを参照すると、仮基板SUB、第1基板101及び無機層1010上に平坦化層1114が配置される。
【0219】
平坦化層1114は、無機層1010の末端を覆うように配置され得る。そこで、平坦化層1114は、無機層1010の上面及び無機層1010により露出された第1基板101の一部分と重畳するように配置され得る。そこで、平坦化層1114は、無機層1010を密封して無機層1010の上面及び側面を囲むように配置され得る。
【0220】
平坦化層1114上にバンク1115が配置される。バンク1115は、第1バンク1015a及び第2バンク1115bを含む。
【0221】
第1バンク1015aは、第1基板101と重畳する領域に配置され得る。
【0222】
第2バンク1115bは、仮基板SUBと接するように配置され得る。このとき、第2バンク1115bは、無機層1010により露出された第1基板101上に配置され得る。即ち、第2バンク1115bは、第1基板101の末端を覆うことができる。第2バンク1115bは、平坦化層1114の側面と接し得、第2バンク1115bの一端は、無機層1010により露出された第1基板101及び平坦化層1114上に配置され得る。
【0223】
また、第2バンク1115bは、第1バンク1015aと離隔されて配置され得る。例えば、バンク1115は、第1バンク1015aと第2バンク1115bとの間で平坦化層1114の上面の一部を露出させるように形成され得る。バンク1115上にカソードCA、接着層1130及び第2基板140が配置され得る。
【0224】
接着層1130は、第1バンク1015aと第2バンク1115bの離隔空間を充填するように形成され得る。そこで、接着層1130は、第1バンク1015aと第2バンク1115bとの間に露出された平坦化層1114の一面と接し得る。
【0225】
次いで、LLO工程を通して第1基板101と仮基板SUBを分離することができる。第1基板101が配置された領域では平坦化層1114及び第2バンク1115bと第1基板101が接する領域では第1基板101が仮基板SUBと共に除去され、残りの領域では第1基板101と仮基板SUBが容易に分離され得る。
【0226】
第2バンク1115bは、LLO工程で砕けるかクラックが入った状態に変形される。そこで、仮基板SUB中、第2バンク1115bと接する部分は、LLO工程で容易に分離され得る。
【0227】
次いで、第2バンク1115b及び第1基板101の下部には、偏光板150が配置される。
【0228】
図11bを参照すると、第1基板101の下部に偏光板150が配置される。
図11bにおいては、偏光板150が第2バンク1115b及び平坦化層1114方向に突出して配置されたものと示されているが、これに制限されず、第1基板101と偏光板150を接着させる接着剤によって第1基板101が除去された領域を充填してよい。
【0229】
本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、バンク1115が第1基板101の外側に配置される第2バンク1115bを含むように構成して、表示装置1100の外郭部に第1基板101及び無機層1010を配置することなくLLO工程を遂行して信頼性が改善され得、クラックによる駆動不良が発生することもまた低減させることができる。
【0230】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、第2バンク1115b及び接着層1130の外側に配置されるシール部材を除去してベゼル領域を縮小することができる。
【0231】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、第2バンク1115bと無機層1010を離隔させて表示装置1100の外郭部で発生する無機層1010のクラックを低減させることができる。上述したように、LLO工程で第2バンク1115bは、砕けるかクラックが入った状態になり得る。このとき、第2バンクの飛散物質により無機層にクラックが伝播され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、無機層1010と第2バンク1115bを離隔させてLLO工程時に発生するバンク1115の飛散物質により無機層1010がクラックまたは損傷されることを遮断することができる。
【0232】
特に、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、平坦化層1114を無機層1010の末端を覆うように配置して無機層1010の損傷を低減できる。表示装置の外郭部で無機層と第2バンクを離隔させても、無機層にクラックが伝播されることもある。そこで、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、表示装置1100の外郭部で無機層1010の末端を平坦化層1114が覆うように配置され、無機層1010を外部衝撃やバンク1115の飛散物質からより効率的に保護することができる。
【0233】
また、本発明のまた他の実施例に係る表示装置1100においては、接着層1130でない平坦化層1114が第1基板101と接するように配置され、より容易なLLO工程が可能であり得る。
【0234】
本発明の実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0235】
本発明の一実施例に係る表示装置は、複数のサブ画素を含む表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含み、透明伝導性酸化物と酸化物半導体のうち一つからなる第1基板、第1基板上に配置される無機層、無機層上に配置される平坦化層、平坦化層上に配置されるバンク、無機層、平坦化層及びバンク上に配置される接着層、及び接着層上に配置される第2基板を含み、バンクは、第1基板と重畳する領域に配置される第1バンク及び第1バンクの側面を囲むように配置される第2バンクを含む。
【0236】
本発明の他の特徴によれば、第2バンクは、無機層、平坦化層及び第1基板の側面を囲むように配置され得る。
【0237】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクは、第1基板の外側で第1基板と同じ層上に配置され得る。
【0238】
本発明のまた他の特徴によれば、第1基板上で非表示領域の一側に配置されるフレキシブルフィルムをさらに含み、第2バンクは、フレキシブルフィルムが配置された一側を除く側部の非表示領域に配置され得る。
【0239】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクの末端は、接着層の末端と同一平面上にあるか接着層の末端より内側に位置し得る。
【0240】
本発明のまた他の特徴によれば、第1バンクと第2バンクは、密度が異なり得る。
【0241】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクは、クラックが入った部分を含むことができる。
【0242】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクは、砕けた粉が集まっている状態であってよい。
【0243】
本発明のまた他の特徴によれば、第1バンク及び第2バンクは、一体になされ得る。
【0244】
本発明のまた他の特徴によれば、第1バンク及び第2バンクは、互いに離隔されて配置され得る。
【0245】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクは、第1基板及び無機層と互いに離隔され、接着層は、第2バンクと第1基板及び無機層の離隔空間を充填できる。
【0246】
本発明のまた他の特徴によれば、第1基板と第2バンクの離隔空間の幅は、100μm以下であってよい。
【0247】
本発明のまた他の特徴によれば、第2バンクの一端は、平坦化層上に配置され、接着層は、第1バンクと第2バンクの離隔空間を充填し、第1基板と第2バンクは、互いに離隔され得る。
【0248】
本発明のまた他の特徴によれば、平坦化層は、無機層の末端を覆い、第2バンクと離隔されて配置され得る。
【0249】
本発明のまた他の特徴によれば、接着層は、第2バンクと平坦化層の離隔空間を充填できる。
【0250】
本発明のまた他の特徴によれば、第1バンクは、第2バンクと連結された第1部分、及び第1部分と離隔され、第1部分より表示領域に近く配置される第2部分を含むことができる。
【0251】
本発明のまた他の特徴によれば、第1部分は、無機層と互いに離隔され、接着層は、第1部分と無機層の離隔空間を充填し、無機層の末端は、平坦化層の末端より外部に突出し得る。
【0252】
本発明のまた他の特徴によれば、平坦化層は、アクリル系列の物質で構成され、バンクは、ポリイミドからなり得る。
本発明のまた他の特徴によれば、第1基板の末端及び無機層の末端は、第2基板の末端より内側に位置し得る。
【0253】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。