(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-25
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250217BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20250217BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20250217BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20250217BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20250217BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20250217BHJP
H10K 71/00 20230101ALI20250217BHJP
【FI】
G09F9/30 348A
G09F9/30 308Z
G09F9/30 365
G09F9/30 310
G09F9/00 313
H10K77/10
H10K59/12
H10K50/86
H10K50/844
H10K71/00
(21)【出願番号】P 2023199845
(22)【出願日】2023-11-27
【審査請求日】2023-11-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0166375
(32)【優先日】2022-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0117810
(32)【優先日】2023-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ペク スンハン
(72)【発明者】
【氏名】パク ヨンイン
(72)【発明者】
【氏名】アン ヒュンジン
(72)【発明者】
【氏名】ユン キュンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ハン ジョンフィル
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ユチョル
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-282529(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111162112(CN,A)
【文献】中国特許第110634915(CN,B)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G09F 9/00
H10K 77/10
H10K 59/12
H10K 50/86
H10K 50/844
H10K 71/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域、透光領域、および前記透光領域を囲む非表示領域を含むガラス基板と、
前記表示領域上に配置される回路部および発光素子部と、
前記非表示領域上に配置されるエッチストップ層と、
前記非表示領域上に配置される複数の突出パターンと
を含み、
前記ガラス基板は前記透光領域と対応する位置に配置された第1開口部を含み、
前記複数の突出パターンは前記エッチストップ層上に配置される、表示装置。
【請求項2】
前記複数の突出パターンはアンダーカットの形状を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数の突出パターンは前記回路部のソース電極と同一の層構造を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記エッチストップ層は前記第1開口部
に隣接するように配置され、
前記エッチストップ層は有機絶縁層、無機絶縁層、および金属層のうち少なくとも一つ以上を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記非表示領域に配置されるダムを含み、
前記複数の突出パターンは、
前記表示領域と前記ダムの間に配置される複数の第1突出パターンと、
前記ダムと前記エッチストップ層の間に配置される複数の第2突出パターンと、
前記エッチストップ層上に配置される複数の第3突出パターンと
を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数の第1突出パターン、前記複数の第2突出パターン、および前記複数の第3突出パターンの形状は同一である、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記複数の第1突出パターン、前記複数の第2突出パターン、および前記複数の第3突出パターンのうち少なくとも一つは、形状または材質が異なる、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数の第1突出パターンは金属層を含み、
前記複数の第3突出パターンは有機絶縁層を含み、
前記複数の第3突出パターンの有機絶縁層は前記表示領域のバンク層のダミー層である、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数の第1突出パターンは無機絶縁層を含み、
前記複数の第3突出パターンは金属層を含む、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記複数の第1突出パターンは、
第1パターン層と、
前記第1パターン層上に配置された第2パターン層と
を含み、
前記第1パターン層は無機絶縁層であり、前記第2パターン層は有機絶縁層である、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1開口部に配置される側面コーティング層、および前記ガラス基板の下部面と前記側面コーティング層の下部面に配置される背面コーティング層を含み、
前記側面コーティング層の下部面は曲率を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
表示領域、透光領域、および前記透光領域を囲む非表示領域を含むガラス基板と、
前記表示領域上に配置される回路部と発光素子部と、
前記非表示領域上に配置されるエッチストップ層と、
前記非表示領域上に配置される複数の突出パターンと
を含み、
前記ガラス基板は前記透光領域に対応する位置に配置された第1開口
部を含み、
前記複数の突出パターンはそれぞれ第1パターン層、第3パターン層、および前記第1パターン層と前記第3パターン層間に配置された第2パターン層とを含み、
前記第2パターン層の幅は前記第1パターン層および前記第3パターン層の幅より小さい、表示装置。
【請求項13】
前記エッチストップ層は前記第1開口部
に隣接するように配置される、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記非表示領域に配置されるダムを含み、
前記複数の突出パターンは前記表示領域と前記ダムの間に配置される複数の第1突出パターン、前記ダムと前記エッチストップ層の間に配置される複数の第2突出パターン、および前記エッチストップ層上に配置される複数の第3突出パターンを含み、
前記複数の第1突出パターン、前記複数の第2突出パターン、および前記複数の第3突出パターンのうち少なくとも一つは形状または材質が異なる、請求項12に記載の表示装置。
【請求項15】
表示領域、透光領域、前記透光領域を囲む非表示領域、および前記透光領域と平面上で重なる第1開口部を含む基板と、
前記第1開口部に隣接して配置されるエッチストップ層と、
前記エッチストップ層と前記基板の間に配置されるコーティング層と
を含み、
前記エッチストップ層は前記基板と前記コーティング層上に配置される、表示装置。
【請求項16】
前記基板と前記コーティング層上に配置される偏光板を含み、
前記エッチストップ層は上部面、下部面、および前記上部面と下部面の間に配置される側面を有し、
前記エッチストップ層の下部面は前記基板と前記コーティング層に直接接触し、
前記偏光板は前記エッチストップ層の上面と側面に直接接触する、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記エッチストップ層上に配置される発光スタックを含み、
前記発光スタックは複数のトレンチ部を有し、
前記複数のトレンチ部は前記エッチストップ層に延びる、請求項15に記載の表示装置。
【請求項18】
前記エッチストップ層に隣接して配置されるダムと、
前記エッチストップ層に隣接して配置され、前記第1開口部と前記ダムの間に配置される第1突出パターンと、
前記基板上に配置され、前記エッチストップ層と前記ダムに離隔して配置される第2突出パターンと
を含み、
前記ダムは
前記第1突出パターンと前記第2突出パターンの間に配置される、請求項15に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第2突出パターンは第1パターン層および前記第1パターン層上に配置される第2パターン層を含み、
前記第1パターン層と前記第2パターン層のうち一つは台形の断面形状を有する、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第2突出パターンは第1パターン層および前記第1パターン層上に配置される第2パターン層を含み、
前記第2パターン層の厚さは縁から中心に行くほど厚くなる、請求項18に記載の表示装置。
【請求項21】
前記エッチストップ層に隣接して配置され、第1パターン層と前記第1パターン層上に配置される第2パターン層を含む第1突出パターンを含み、
前記第1突出パターンの前記第1パターン層および前記第2パターン層のうち少なくとも一つは台形の断面形状を有する、請求項15に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電界発光表示装置は発光層の材料により無機発光表示装置と有機発光表示装置に大別される。アクティブマトリクスタイプ(active matrix type)の有機発光表示装置は自ら発光する有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:以下、「OLED」という)を含み、応答速度が速く、発光効率、輝度および視野角が大きい長所がある。有機発光表示装置はOLEDがピクセルそれぞれに形成される。有機発光表示装置は応答速度が速く、発光効率、輝度、視野角などが優秀であるだけでなく、ブラック諧調を完全なブラックで表現できるので明暗比(contrast ratio)と色再現率に優れている。
【0003】
最近有機発光表示装置はフレキシブル(flexible)素材であるプラスチック基板上に構成されているが、多様な理由によってガラス基板上に構成されてもよい。
【0004】
しかし、ガラス基板上に構成される場合、ノッチまたはラウンドを加工したりパネルの内部にホールを形成する場合、剛性が低下し、多様な形状の加工が難しい問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施例はガラス基板の加工および多様な形状のホールが形成されながらも剛性が維持される表示装置を提供する。
【0006】
実施例はホール周辺で剥離が発生することが改善された表示装置を提供する。
【0007】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一特徴に係る表示装置は、表示領域、透光領域、および前記透光領域を囲む非表示領域を含むガラス基板と、前記表示領域上に配置される回路部と発光素子部と、前記非表示領域上に配置されるエッチストップ層と、および前記非表示領域上に配置される複数の突出パターンとを含み、前記ガラス基板は前記透光領域と対応する位置に配置された第1開口部を含み、前記複数の突出パターンは前記エッチストップ層上に配置される。
【0009】
前記複数の突出パターンはアンダーカットの形状を有することができる。
【0010】
前記複数の突出パターンは前記回路部のソース電極と同一の層構造を有することができる。
【0011】
前記エッチストップ層は前記第1開口部の内側に突出する突出部を含むことができる。
【0012】
前記エッチストップ層は有機絶縁層または金属層を含むことができる。
【0013】
前記非表示領域に配置されるダムを含み、前記複数の突出パターンは、前記表示領域とダムの間に配置される複数の第1突出パターン、前記ダムと前記エッチストップ層の間に配置される複数の第2突出パターン、および前記エッチストップ層上に配置される複数の第3突出パターンを含むことができる。
【0014】
前記複数の第1突出パターン、前記複数の第2突出パターン、および前記複数の第3突出パターンの形状は同一であり得る。
【0015】
前記複数の第1突出パターン、前記複数の第2突出パターン、および前記複数の第3突出パターンのうち少なくとも一つは、形状または材質が異なり得る。
【0016】
前記複数の第1突出パターンは金属層を含み、前記複数の第3突出パターンは有機絶縁層を含むことができる。
【0017】
前記複数の第3突出パターンの有機絶縁層は表示領域のバンク層のダミー層であり得る。
【0018】
前記複数の第1突出パターンは無機絶縁層を含み、前記複数の第3突出パターンは金属層を含むことができる。
【0019】
前記複数の第1突出パターンは、第1パターン層、および前記第1パターン層上に配置された第2パターン層を含み、前記第1パターン層は無機絶縁層であり、前記第2パターン層は有機絶縁層であり得る。
【0020】
前記第1開口部に配置される側面コーティング層、および前記ガラス基板の下部面と前記側面コーティング層の下部面に配置される背面コーティング層を含むことができる。
【0021】
前記側面コーティング層の下部面は曲率を有することができる。
【0022】
本発明の他の特徴に係る表示装置は、表示領域、透光領域、および前記透光領域を囲む非表示領域を含むガラス基板と、前記表示領域上に配置される回路部と発光素子部と、前記非表示領域上に配置されるエッチストップ層と、および前記非表示領域上に配置される複数の突出パターンとを含み、前記ガラス基板は前記透光領域と対応する位置に配置された第1開口部を含み、前記複数の突出パターンは第1パターン層、第3パターン層、および前記第1パターン層と前記第3パターン層間に配置された第2パターン層を含み、前記第2パターン層の幅は前記第1パターン層および前記第3パターン層の幅より小さい。
【発明の効果】
【0023】
本実施例によると、マザーガラス基板カッティング時にパネルに多様な形状のホールを同時に形成できる工程最適化の長所がある。
【0024】
また、ガラス基板をエッチング時にパネルの内部にエッチング溶液が浸透することを防止することができる。
【0025】
また、透光領域を通じて水分が浸透することを防止することができる。
【0026】
また、透光領域周辺で層の剥離が発生することを防止することができる。
【0027】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の概念図である。
【
図6】基板の透光領域と縁領域を囲んでいるエッチストップ層を示す図面である。
【
図10】本発明の第1実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図13】透光領域を形成する前表示パネルを示す図面である。
【
図14a】表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【
図14b】表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【
図14c】表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【
図14d】表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【
図14e】表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【
図15】本発明の第2実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図17】本発明の第3実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図19】本発明の第4実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図20】本発明の第5実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図21】本発明の第6実施例に係る表示装置を示す図面である。
【
図22】本発明の第7実施例に係る表示装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0030】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるため、本発明は図面に図示された事項に限定されるものではない。明細書全体に亘って同一参照符号は実質的に同一構成要素を指し示す。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0031】
本明細書上で言及された「具備する」、「含む」、「有する」、「なる」等が使われる場合「~のみ」が使われない以上他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り複数で解釈され得る。
【0032】
構成要素を解釈するということにおいて、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むと解釈する。
【0033】
「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」、「~連結または結合(connect、couple)」、交差(crossing、intersecting)等のように、二つの構成要素の間に位置関係と相互連結関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」のような言及がない限り、その構成要素の間に一つ以上の他の構成要素が介在され得る。
【0034】
「~後に」、「~に引き続き」、「~次に」、「~前に」等で時間的前後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない以上時間軸上で連続的でなくてもよい。
【0035】
構成要素を区分するために構成要素の名称の前に第1、第2等が使われ得るが、この序数や構成要素の名称でその機能や構造が制限されない。説明の便宜のために実施例間で同じ構成要素の名称の前についた序数が異なり得る。
【0036】
以下の実施例は部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能である。各実施例が互いに対して独立的に実施可能であってもよく、関連関係で共に実施可能であってもよい。
【0037】
以下、添付された図面を参照して本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置の概念図である。
図2は、
図1のI-I’方向断面図である。
図3は、
図2のA部分拡大図である。
図4は、
図2のB部分拡大図である。
図5aは、
図3の変形例である。
図5bは、
図4の変形例である。
【0039】
図1および
図2を参照すると、表示装置1は映像を出力する表示領域DAと光が入射する透光領域TAを含むことができる。透光領域TAは表示パネルの下部に配置されたセンサ40に光を入射させるためのホール構造であり得るが、必ずしもこれに限定しない。
【0040】
表示パネルは基板10上に配置された回路部13と、回路部13上に配置された発光素子部15を含むことができる。発光素子部15上には偏光板19が配置され、偏光板19上にはカバーグラス20が配置され得る。また、発光素子部15と偏光板19の間にはタッチ部18が配置され得る。
【0041】
実施例によると、基板10は所定の強度を有するガラス基板であり得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、基板10はポリイミドのようなフレキシブルな材質を含んでもよい。
【0042】
回路部13はデータライン、ゲートライン、電源ラインなどの配線に連結されたピクセル回路、ゲートラインに連結されたゲート駆動部などを含むことができる。
【0043】
回路部13はTFT(Thin Film Transistor)で具現されたトランジスタとキャパシタなどの回路素子を含むことができる。回路部13の配線と回路素子は複数の絶縁層と、絶縁層を挟んで分離された二以上の金属層、そして半導体物質を含むアクティブ層で具現され得る。
【0044】
発光素子部15はOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、量子ドット(Quantum Dot)ディスプレイ、マイクロLED(Micro Light Emitting Diode)ディスプレイなどの素子構造を有することができる。以下では、例示的に有機化合物層を含むOLED構造で説明する。
【0045】
有機化合物層は正孔注入層(Hole Injection layer、HIL)、正孔輸送層(Hole transport layer、HTL)、発光層(Emission layer、EML)、電子輸送層(Electron transport layer、ETL)および電子注入層(Electron Injection layer、EIL)を含むことができるがこれに限定されない。
【0046】
OLEDのアノードとカソードに電圧が印加されると、正孔輸送層HTLを通過した正孔と電子輸送層ETLを通過した電子が発光層EMLに移動されて励起子を形成して発光層EMLで可視光が放出され得る。
【0047】
発光素子部15は赤色、緑色および青色の波長を選択的に透過させるピクセル上に配置され、カラーフィルタアレイをさらに含むことができる。
【0048】
発光素子部15は保護膜によって覆われ得、保護膜は封止部17により覆われ得る。保護膜と封止部17は有機絶縁層と無機絶縁層が交互に積層された構造であり得る。無機絶縁層は水分や酸素の浸透を遮断することができる。有機絶縁層は無機絶縁層の表面を平坦化することができる。したがって、有機絶縁層と無機絶縁層が多重に積層されると、単一層に比べて水分や酸素の移動経路が長くなって発光素子部15に影響を与える水分/酸素の浸透が効果的に遮断され得る。
【0049】
発光素子部15上には偏光板19が配置され得る。偏光板19は表示装置の野外視認性を改善することができる。偏光板19は表示パネルの表面から反射する光を減らし、回路部13の金属から反射する光を遮断してピクセルの明るさを向上させることができる。
【0050】
透光領域TAは表示領域DAの間に形成され得る。第1非表示領域NDA1は透光領域TAを囲むように配置され得る。第1非表示領域NDA1は複数のダム(Dam)構造を具備することによって,透光領域TAから流入し得る数分乃至酸素から表示領域DAの発光素子を保護することができる。
【0051】
透光領域TAはカメラのようなセンサ40に光を注入するための貫通ホール構造を有することができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、透光領域TAは密度が少ないピクセルが配置されてもよい。
【0052】
基板10は透光領域TAで配置された第1開口部11を含むことができる。第1開口部11はカバーグラス20に近づくほど幅が狭くなるテーパー状を有することができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第1開口部11はカバーグラス20に近づくほど幅が広くなるテーパー状を有してもよく、厚さ方向に幅が一定であってもよい。第1開口部11のテーパー状はエッチング溶液の種類およびエッチング方法によって多様に変形され得る。
【0053】
基板10の第1開口部11上には第1エッチストップ層ES1が配置され得る。また、基板10の縁には第2エッチストップ層ES2が配置され得る。第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2は基板10のエッチング時にエッチング溶液がパネルの内部に浸透することを防止することができる。
第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2はエッチング溶液に強い有機物質を含むことができる。例示的にエッチストップ層はポリエーテル系高分子、シリコン系高分子、アクリル系高分子、ポリオレフィン系高分子およびこれらの共重合体からなる群から選択された一つを含むことができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、エッチストップ層はエッチング溶液に強い多様な材質を含むことができる。
【0054】
第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2は回路部13、発光素子部15、封止部17、タッチ部18を構成する層のうち少なくとも一つの層から延びて形成され得る。すなわち、第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2は回路部13、発光素子部15、封止部17、タッチ部18のダミー層であり得る。このような構成によると、別途の工程を追加せずともエッチストップ層を形成することができる。
【0055】
実施例によると、第1エッチストップ層ES1は第1開口部11の内側に突出する突出部P1を含むことができる。突出部P1は第1開口部11の上面より透光領域TAに向かって突出した部分と定義することができる。このような突出部P1はエッチストップ層をレーザー切削する過程で形成され得る。
【0056】
図3を参照すると、基板10は第1開口部11を含む。基板10の透光領域は平面上で基板10の第1開口部11と重なる。ここで、エッチストップ層ES1は第1開口部11に隣接している。
図3に図示された通り、コーティング層30はエッチストップ層ES1と基板10の間にある。一部の実施例において、エッチストップ層ES1は基板10とコーティング層30のすべての上に存在する。エッチストップ層ES1は上部面US、下部面LS、および上部面USと下部面LSの間の側面SSSを含む。一部の実施例において、エッチストップ層ES1の下部面LSは基板10およびコーティング層30と直接接触する。
【0057】
また、図示された通り、基板10およびコーティング層30上には偏光板19が配置され得る。場合によっては偏光板19がエッチストップ層ES1の上面USおよび側面SSSに直接接触されてもよい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0058】
基板10の背面にはコーティング層30が形成され得る。コーティング層30は例えば、ポリエーテル系高分子、アクリル系高分子を含む有機物質で形成され得る。
【0059】
コーティング層30は第1開口部11の内側面に形成される側面コーティング層31と基板の下部に配置された背面コーティング層32を含むことができる。側面コーティング層31の下面31aはエッチストップ層に向かって凹んでいるように形成され得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、側面コーティング層31は材料により収縮しなくてもよい。したがって、硬化完了後にも側面コーティング層31の下面31aは実質的に平坦であってもよい。
【0060】
第1開口部11の第1傾斜面11aと第1エッチストップ層の突出部P1の側面S11は傾斜が異なり得る。例示的に突出部P1の側面S11の傾斜角度は第1傾斜面11aの傾斜角度より大きくてもよい。第1開口部11はエッチング溶液によって食刻されてテーパー状を有する反面、第1エッチストップ層ES1はレーザーによって切削されて相対的に垂直な断面が形成されるためである。突出部P1の下部に配置されたコーティング層30の側面S21は突出部P1の側面S11と同じ傾斜角度を有することができる。
【0061】
しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第1傾斜面11aは第1エッチストップ層ES1の側面の傾斜と同一であってもよい。または第1傾斜面11aはラウンド状を有してもよい。
【0062】
図2および
図4を参照すると、表示パネルの縁には第2非表示領域NDA2が配置され得る。第2非表示領域NDA2はマザーガラス基板で複数のパネルを分離時に必要なマージン部分であり得る。
【0063】
基板10は縁に形成された第2傾斜面12aを含むことができる。第2傾斜面12aは第1開口部11に形成された第1傾斜面11aと同じ角度を有することができる。第1開口部11と第2傾斜面12aはエッチング溶液によって同時に形成されるため傾斜角度および食刻深さが同一であり得る。
【0064】
実施例によると、マザーガラス基板を食刻して複数の表示パネルに分離する過程で、各表示パネルの基板に第1開口部11を同時に形成することができる。したがって、剛性を低下させず、別途の追加装備なしに開口部を形成することができる。また、マスクパターンを変更して多様な形状の開口部を形成することができる。
【0065】
第2非表示領域NDA2に配置された第2エッチストップ層ES2は、複数の表示パネルを分離するために、マザーガラス基板エッチング時にエッチング溶液がパネルの内部に浸透することを防止することができる。
【0066】
第2エッチストップ層ES2は回路部13、発光素子部15、封止部17、タッチ部18のうち少なくとも一つの層から延長され得る。または第2エッチストップ層は回路部13、発光素子部15、封止部17、タッチ部18のうち少なくとも一つの層を形成する過程で同時に形成されてもよい。このような構成によると、別途の工程を追加せずとも第2エッチストップ層ES2を形成することができる。
【0067】
実施例によると、第2エッチストップ層ES2は第2傾斜面12aの外側に突出する突出部P2を含むことができる。このような突出部P2により第2エッチストップ層ES2をレーザー切削する時に表示パネルが損傷することを防止することができる。
【0068】
突出部P2の下部に配置されたコーティング層30の側面S22は突出部P2の側面S12と同じ傾斜角度を有することができる。
図5aを参照すると、第1エッチストップ層ES1は第1サブ層~第3サブ層ES11、ES12、ES13を含むことができる。第1サブ層ES11は無機絶縁層であり得、第3サブ層ES13は有機絶縁層であり得る。有機絶縁層は基板10との接着力が相対的に弱いので無機絶縁層によって基板10と有機絶縁層の接着力を向上させることができる。無機絶縁層は基板食刻過程でエッチング溶液と接触すれば食刻され得る。
【0069】
第2サブ層ES12は金属層であり得る。第2サブ層ES12は第1サブ層ES11に比べて相対的にエッチング溶液に対する耐化学性が大きいモリブデン(Mo)等を含むことができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第2サブ層ES12は場合によって省略されてもよい。
【0070】
コーティング層30は第1開口部11に全体的に充填されてもよい。したがって、第1エッチストップ層ES1をレーザーで切削時、第1開口部11に形成されたコーティング層30も同一断面を有するように切削され得る。したがって、第1エッチストップ層ES1の断面と第1開口部11に形成されたコーティング層30は断面が平行であり得る。
【0071】
基板10は第1傾斜面11aがテーパー状でないラウンド状を有してもよい。すなわち、第1サブ層ES11が食刻されて基板の上面が露出されて、基板の上面も食刻されて開口部の第1傾斜面11aはラウンド状を有することができる。
【0072】
図5bを参照すると、第2エッチストップ層ES2は第1サブ層ES21および第2サブ層ES22を含むことができる。第1サブ層ES21は無機絶縁層であり得、第2サブ層ES22は有機絶縁層であり得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第2エッチストップ層は
図5aのような層構造を有してもよい。
【0073】
第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2は層構造が同一であってもよく、異なってもよい。例示的に表示領域DAの一部の層を第1非表示領域NDA1に延長することは可能である反面、第2非表示領域NDA2に延長することは難しい場合もある。この場合、第1エッチストップ層ES1と第2エッチストップ層ES2は層構造が変わり得る。
【0074】
また、第1エッチストップ層ES1は表示領域DAで連続的に延びて形成される反面、第2エッチストップ層ES2は表示領域DAと断絶された形態であり得る。または、これとは反対に第2エッチストップ層ES2は表示領域DAで延びて形成される反面、第1エッチストップ層ES1は表示領域DAと断絶された形態であり得る。
【0075】
図6は、エッチストップ層が透光領域を囲んでいる形状を示す図面である。
【0076】
図6を参照すると、第1エッチストップ層ES1は第1開口部11の周辺を全体的に囲むように配置され得る。また、第2エッチストップ層ES2は表示パネルの外周面を全体的に囲むように配置され得る。
【0077】
実施例によると、第1エッチストップ層ES1が第1開口部11の周辺を全体的に囲むように配置され、第2エッチストップ層ES2が表示パネルの外周面を全体的に囲むように配置されるので、マザーガラス基板の切削と同時に基板の内側に貫通ホールを形成する場合、エッチング溶液がパネルの内部に浸透することを防止することができる。
【0078】
実施例によると、食刻を利用してガラス基板に多様な形状の開口部11を形成することができる。したがって、既存のスクライビンググ、ブレーキング、グラインディング技術に比べて、基板の剛性をそのまま維持しながらも多様な開口を形成することが可能となる長所がある。また、基板10の側面にノッチまたはラウンディングを形成するために、基板10の側面を加工すると同時に開口部11を形成できる長所がある。
【0079】
【0080】
図7を参照すると、表示領域DAは基板10、マルチバッファ層102、アクティブバッファ層103を具備でき、アクティブバッファ層103上に第1トランジスタ120が配置され得る。
【0081】
第1トランジスタ120を構成する第1半導体層123と第1半導体層123上に第1ゲート電極122と絶縁のための下部ゲート絶縁層104が配置され得る。第1ゲート電極122上に第1下部層間絶縁層105と第2下部層間絶縁層106が順次配置され得、上部バッファ層107が配置され得る。
【0082】
マルチバッファ層102は基板10に浸透した水分または酸素が広がることを遅延させることができ、窒化シリコン(SiNx)および酸化シリコン(SiOx)が少なくとも1回交互に積層されてなり得る。
【0083】
アクティブバッファ層103は第1半導体層123を保護し、基板10から流入する多様な種類の欠陥を遮断する機能を遂行することができる。このアクティブバッファ層103はa-Si、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)等で形成され得る。
【0084】
第1薄膜トランジスタ120の第1半導体層123は多結晶半導体層からなり得、第1半導体層123はチャネル領域、ソース領域およびドレイン領域を具備することができる。
【0085】
多結晶半導体層は非晶質半導体層および酸化物半導体層より移動度が高く、エネルギー消費電力が低く信頼性が優秀である。このような長所のため駆動トランジスタに多結晶半導体層が使われ得る。
【0086】
第1ゲート電極122は下部ゲート絶縁層104上に配置され得、第1半導体層123と重なるように配置され得る。
【0087】
上部バッファ層107の上に第2トランジスタ130が配置され得、第2トランジスタ130に対応する領域の下部に遮光層136が配置され得る。
【0088】
第2トランジスタ130に対応する領域の第1下部層間絶縁層105上に遮光層136が配置され、第2トランジスタ130の第2半導体層133が遮光層136と重なるように第2下部層間絶縁層106と上部バッファ層107上に配置され得る。
【0089】
第2半導体層133の上部に第2ゲート電極132と第2半導体層133を絶縁させるための上部ゲート絶縁層137が配置され得る。
【0090】
上部層間絶縁層108は第2ゲート電極132上に配置され得る。第1ゲート電極122と第2ゲート電極132はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、および銅(Cu)のうちいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層であり得るが、これに限定されない。
【0091】
第1および第2下部層間絶縁層105、106は上部層間絶縁層108に比べて水素粒子含有量が高い無機絶縁層で形成され得る。例えば、第1および第2下部層間絶縁層105、106はNH3ガスを利用した蒸着工程で形成される窒化シリコン(SiNx)からなり、上部層間絶縁層108は酸化シリコン(SiOx)で形成され得る。第1および第2下部層間絶縁層105、106に含まれた水素粒子は水素化工程時に多結晶半導体層に拡散して多結晶半導体層内の空隙を水素で満たすことができる。これに伴い、多結晶半導体層は安定化を達成することができるため、第1トランジスタ120の特性低下を防止することができる。
【0092】
第1トランジスタ120の第1半導体層123の活性化および水素化工程以後に第2トランジスタ130の第2半導体層133が形成され得、この時、第2半導体層133は酸化物半導体で形成され得る。第2半導体層133は第1半導体層123の活性化および水素化工程の高温の雰囲気に露出されないので、第2半導体層133の損傷を防止できるため信頼性が向上し得る。
【0093】
上部層間絶縁層108が配置された後、第1トランジスタのソースおよびドレイン領域に対応するように第1ソースコンタクトホール125Sと第1ドレインコンタクトホール125Dが形成され、第2トランジスタ130のソースおよびドレイン領域に対応するように第2ソースコンタクトホール135Sと第2ドレインコンタクトホール135dがそれぞれ形成され得る。
【0094】
第1ソースコンタクトホール125Sと第1ドレインコンタクトホール125Dは上部層間絶縁層108から下部ゲート絶縁層104まで連続的にホールが形成され得、第2トランジスタ130にも第2ソースコンタクトホール135Sと第2ドレインコンタクトホール135Dを形成することができる。
【0095】
第1トランジスタ120に対応する第1ソース電極121、第1ドレイン電極124と第2トランジスタ130に対応する第2ソース電極131、第2ドレイン電極134を同時に形成でき、これを通じて第1トランジスタ120と第2トランジスタ130それぞれのソースおよびドレイン電極を形成する工程回数を減らすことができる。
【0096】
第1ソースおよびドレイン電極121、124と第2ソースおよびドレイン電極131、134はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のうちいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層であり得るが、これに限定されない。
【0097】
第1ソースおよびドレイン電極121、124、連結電極145と第2ソースおよびドレイン電極131、134は3層構造で構成され得、例えば、第1ソース電極121は第1層121a、第2層121b、第3層121cで構成され得、他のソースおよびドレイン電極も同じ構造であり得る。
【0098】
一部の実施例において、突出パターンSTは回路部のソース電極または連結電極145と同一の層構造を有することができる。例えば、突出パターンSTは3層構造を有することができる。
図11に図示された通り、突出パターンSTはそれぞれ第1厚さD1の第1パターン層ML1、第2厚さD2の第2パターン層ML2、第3厚さD3の第3パターン層ML3が順次積層され得る。
【0099】
第1トランジスタ120と第2トランジスタ130の間にストレージキャパシタ140が配置され得る。ストレージキャパシタ140は第1下部層間絶縁層105を挟んでストレージ下部電極141とストレージ上部電極142が重なることによって形成され得る。
【0100】
ストレージ下部電極141は下部ゲート絶縁層104上に位置し、第1ゲート電極122と同一層に同一材質で形成され得る。ストレージ上部電極142はストレージ供給ライン143を通じてピクセル回路と電気的に連結され得る。ストレージ上部電極142は遮光層136と同一層に同一材質で形成され得る。このようなストレージ上部電極142は第2下部層間絶縁層106、上部バッファ層107、上部ゲート絶縁層137、および上部層間絶縁層108を貫通するストレージコンタクトホール144を通じて露出されてストレージ供給ライン143と接続される。
【0101】
ストレージ上部電極142は遮光層136と離隔しているが、互いに連結された一体型で形成されてもよい。ストレージ供給ライン143は第1ソースおよびドレイン電極121、124~第2ソースおよびドレイン電極131、134と同一平面上に同一材質で形成され得、これによってストレージ供給ライン143は第1ソースおよびドレイン電極121、124~第2ソースおよびドレイン電極131、134と同一マスク工程で同時に形成可能である。
【0102】
第1ソースおよびドレイン電極121、124、第2ソースおよびドレイン電極131、134、ストレージ供給ライン143が形成された基板10上にSiNxまたはSiOxのような無機絶縁物質が全面蒸着されることによって、保護膜109が形成され得る。
【0103】
保護膜109の上部には第1平坦化層110が形成され得る。具体的には、保護膜109上にアクリル系樹脂のような有機絶縁物質が全面塗布されることによって第1平坦化層110が配置され得る。
【0104】
保護膜109と第1平坦化層110を配置し、フォトリソグラフィ工程を通じて第1トランジスタ120の第1ソース電極121または第1ドレイン電極124を露出するコンタクトホールを形成することができる。第1ドレイン電極124を露出するコンタクトホール領域にMo、Ti、Cu、AlNd、AlおよびCrまたはこれらの合金からなる物質で連結電極145を配置することができる。
【0105】
連結電極145上に第2平坦化層111が配置され得、第2平坦化層111に連結電極145を露出させるコンタクトホールを形成して第1トランジスタ120と連結される発光素子150を配置することができる
【0106】
発光素子150は第1トランジスタ120の第1ドレイン電極124と接続されたアノード電極151と、アノード電極151上に形成される少なくとも一つの発光スタック152と、発光スタック152上に形成されたカソード電極153を具備することができる。
【0107】
発光スタック152は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を含むことができ、複数の発光層が重なったタンデム(Tandem)構造では発光層と発光層間に電荷生成層が追加で配置され得る。発光層の場合、サブ画素ごとに異なる色を発光する場合があり得る。
【0108】
アノード電極151は第2平坦化層111を貫通するコンタクトホールを通じて露出された連結電極145と接続され得る。アノード電極151は透明導電膜および反射効率が高い不透明導電膜を含む多層構造で形成され得る。透明導電膜ではインジウム-ティン-オキサイド(ITO)またはインジウム-ジンク-オキサイド(IZO)のような仕事関数値が比較的大きい材質からなり、不透明導電膜ではAl、Ag、Cu、Pb、Mo、Tiまたはこれらの合金を含む単層または多層構造からなり得る。
【0109】
例えば、アノード電極151は透明導電膜、不透明導電膜および透明導電膜が順次積層された構造で形成されるか、透明導電膜および不透明導電膜が順次積層された構造で形成され得る。
【0110】
アノード電極151はバンク154により設けられた発光領域だけでなく、第1および第2トランジスタ120、130とストレージキャパシタ140が配置された画素回路領域と重なるように第2平坦化層111上に配置されることによって発光面積が増加し得る。
【0111】
発光スタック152はアノード電極151上に正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層順でまたは逆順で積層されて形成され得る。その他にも発光スタック152は電荷生成層をさらに具備および挟んで対向する第1および第2発光スタックを具備してもよい。
【0112】
バンク154はアノード電極151を露出させるように形成され得る。このようなバンク154はフォトアクリルのような有機物質で形成され得、半透明な材質であり得るが、これに限定されず、サブ画素間の光干渉を防止するために不透明材質で形成されてもよい。
【0113】
カソード電極153は発光スタック152を挟んでアノード電極151と対向するように発光スタック152の上部面に形成され得る。カソード電極153は前面発光型有機発光表示装置に適用される場合、インジウム-ティン-オキサイド(ITO)、インジウム-ジンク-オキサイド(IZO)またはマグネシウム-銀(Mg-Ag)を薄く形成して透明導電膜に形成され得る。
【0114】
カソード電極153上に発光素子150を保護するための封止部17を形成することができる。発光素子150は発光スタック152の有機物特性上、外部の水分乃至酸素と反応して黒点(dark-spot)乃至ピクセル収縮現象(pixel shrinkage)が発生する可能性があるためこれを防止するためにカソード電極153上に配置され得る。
【0115】
封止部17は第1無機絶縁層171、異物補償層172、および第2無機絶縁層173で構成され得る。
【0116】
封止部17を形成した上部にタッチ部18が配置され得る。タッチ部18は第1タッチ平坦化層181、タッチ電極182、および第2タッチ平坦化層183を含むことができる。第1タッチ平坦化層181と第2タッチ平坦化層182はタッチ電極182が配置される地点の段差をなくし、電気的によく絶縁されるようにするために配置され得る。
【0117】
実施例によると、低温多結晶シリコンからなる第1トランジスタ120と酸化物半導体からなる第2トランジスタ120を互いに異なる層に配置することによって、ディスプレイ装置100に互いに異なる駆動特性を有する薄膜トランジスタTFTが配置され得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、同じ駆動特性を有する薄膜トランジスタのみを使ってもよい。
【0118】
【0119】
図8および
図9を参照すると、各種センサが配置される透光領域TAは円の形状で形成され、周辺には第1非表示領域NDA1が配置され得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、透光領域TAは多角形、楕円形のような多様な形状を有することができ、それにより第1非表示領域NDA1の形状も変わり得る。
【0120】
第1非表示領域NDA1は透光領域TAを迂回する配線TLが配置される配線領域NDA13、配線領域NDA13と透光領域TAの間に配置される透湿防止領域NDA11および第1エッチストップ層ES1が形成されるダミー領域NDA12を含むことができる。透湿防止領域NDA11およびダミー領域NDA12は透光領域TAを囲むように配置され得る。ダミー領域NDA12も透湿を防止する役割を遂行することができる。
【0121】
図10を参照すると、透湿防止領域NDA11は表示領域で延びた複数の層を利用してダムDAMと複数の突出パターンSTを形成することができる。ダムDAMと突出パターンSTの個数は特に限定しない。
【0122】
ダムDAMおよび突出パターンSTは透光領域TAを囲む閉ループ(closed loop)の形状で配置され得る。このような構成によると、透光領域TAを通じて表示領域に水分が浸透することを防止することができる。透湿防止領域NDA11の幅は透湿を防止するための所定の距離を有することができる。
【0123】
ダミー領域NDA12は基板10の食刻および/またはレーザー切削時にマージンのために形成された領域であり得る。ダミー領域NDA12がないと、レーザー切削時に透湿防止領域NDA11が損傷して水分の浸透に弱くなり得る。また、レーザーによって基板10が損傷することもある。ダミー領域NDA12はレーザー切削が容易であるように基板10上に最小限の層を配置することができる。
【0124】
ダミー領域NDA12には第1エッチストップ層ES1が配置されて基板10のエッチング時にパネルの内部にエッチング溶液が浸透することを防止することができる。第1エッチストップ層ES1はエッチング溶液に食刻されない有機絶縁層または金属層で構成され得る。金属層はエッチング溶液に耐食性が強いモリブデン(Mo)を含むことができる。
【0125】
第1非表示領域NDA1には複数の突出パターンSTが配置され得る。突出パターンSTはアンダーカットの形状を有するように形成されて第1非表示領域NDA1上に形成される発光スタック152を断線させることができる。
【0126】
複数の突出パターンSTは透湿防止領域NDA11に配置される第1突出パターンST1と第2突出パターンST2、およびダミー領域NDA12に配置される第3突出パターンST3を含むことができる。
【0127】
複数の第1突出パターンST1は表示領域とダムDAMの間に配置され得、複数の第2突出パターンST2はダムDAMとダミー領域NDA12の間に配置され得る。第3突出パターンST3はダミー領域NDA12の第1エッチストップ層ES1上に配置され得る。
【0128】
複数の第1突出パターンST1、第2突出パターンST2、および第3突出パターンST3の形状はすべて同一であり得るが必ずしもこれに限定されない。例示的に第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は同じ形状を有し得るが、第3突出パターンST3は異なる形状を有することができる。各突出パターンST1、ST2、ST3は発光スタック152を断線させることができる構造であれば多様に変形され得る。
【0129】
基板10は透光領域TAと対応する領域に第1開口部11が形成され得る。第1開口部11の直径は透光領域TAより大きくてもよい。
【0130】
第1開口部11の側面には側面コーティング層31が形成され得る。側面コーティング層31は第1開口部11の側面をカバーすることができる。第1エッチストップ層ES1は側面コーティング層31の上部に配置され得る。
【0131】
側面コーティング層31は光を吸収する有機物質からなり得る。一実施例において、側面コーティング層31は光学濃度(Optical Density、OD)が1.0以上である有機物質を含むことができる。
【0132】
基板10の下部と側面コーティング層31の下部には背面コーティング層32が配置され得る。背面コーティング層32は基板10の背面でさらに延びて側面コーティング層31まで形成され得る。
【0133】
実施例に係る表示装置は背面コーティング層32を側面コーティング層31まで覆うように形成することによって、背面コーティング層32の接合力を向上させることができる。背面コーティング層32は基板10を保護するために基板10の背面にのみ形成され得る。しかし、有機物質からなる背面コーティング層32は基板10との接合力が相対的に低いので、外部環境または衝撃によって基板10から剥離され得る。したがって、背面コーティング層32が基板10の外郭で有機物質からなる側面コーティング層31と接するようにすることによって、背面コーティング層32の接合力を向上させることができる。これを通じて、背面コーティング層32が基板10から剥離されることを防止することができる。
【0134】
実施例によると、透光領域TAの側面は垂直に形成され得る。すなわち、透光領域TAの側面を形成する背面コーティング層32の側面、側面コーティング層31の側面、第1エッチストップ層ES1の側面および偏光板19の側面はレーザーで切削されて同じ垂直面を有するように形成され得る。
【0135】
図11を参照すると、複数の突出パターンSTは第1パターン層ML1、第2パターン層ML2、および第3パターン層ML3が順に積層され得る。第1パターン層ML1と第3パターン層ML3はチタン(Ti)であり得、第2パターン層ML2はアルミニウム(Al)材質であり得る。
【0136】
実施例に係る突出パターンSTは表示領域のソース/ドレイン電極121、124または連結電極145と同じ材質であり得る。すなわち、複数の突出パターンSTは連結電極145を形成する時に同時に形成された後、複数で分離されるように食刻され得る。この時、食刻反応の速度差によってアルミニウム材質の第2パターン層ML2が相対的により多く食刻され得る。したがって、第2パターン層ML2の幅が第3パターン層ML2の幅より小さくなってアンダーカットの形状を有することができる。したがって、複数の突出パターンST上に形成される発光スタック152は連続的に形成できず、複数の突出パターンSTの間で断線され得る。したがって水分の浸透経路を遮断することができる。
【0137】
実施例によると、複数の突出パターンSTは上部に追加で配置される無機絶縁層の剥離を防止することができる。レーザーエッチング時にまたは外部衝撃によって無機絶縁層は相対的に容易に剥離され得る。しかし、実施例によると、無機絶縁層がアンダーカットの形状の複数の突出パターンSTの間間に充填されるので、剥離を防止することができる。したがって、水分の浸透を効果的に防止することができる。
【0138】
図12を参照すると、第3突出パターンST3はエッチストップ層ES1上に配置される。ここで、第3突出パターンST3は第1厚さD1を有する第1パターン層ML1、第2厚さD2を有する第2パターン層ML2、第3厚さD3を有する第3パターン層ML3を含む。一部の実施例において、第2パターン層ML2の第2厚さD2は第3パターン層ML3の第3厚さD3または第1パターン層ML1の第1厚さD1より厚くてもよい。一部の実施例において、第1パターン層ML1の第1厚さD1は第3パターン層ML3の第3厚さD3と同じ厚さを有することができる。他の実施例において、第1パターン層ML1の第1厚さD1は第3パターン層ML3の第3厚さD3と異なる厚さを有してもよい。例えば、第1パターン層ML1の第1厚さD1は第3パターン層ML3の第3厚さD3より大きいか小さくてもよい。
【0139】
また、図示された通り、第3パターン層ML3は第2パターン層ML2と平面上完全に重なる。
【0140】
発光スタック152は突出パターンST3上に配置される。一部の実施例において、発光スタック(さらに具体的には、発光スタックの第1部分152FP)は平面上で第3パターン層ML3と完全に重なる。
【0141】
図12を参照すると、発光スタック152は第1部分152FPおよび第2部分152SPを含む。発光スタック152の第2部分152SPは発光スタック152の第1部分152FPと離隔して配置される。ここで、発光スタックの第1部分152FPは第3突出パターンST3の第3パターン層ML3に接触されている。発光スタック152の第2部分152SPは第3突出パターンST3の第1パターン層ML1と隣接して離隔される。
【0142】
絶縁層171はエッチストップ層ES1および第3突出パターンST3上に位置する。一実施例において、絶縁層171は発光スタックの第2部分152SP、エッチストップ層ES1および第3突出パターンST3の第1パターン層ML1と直接的に接触される。
【0143】
図12を参照すると、複数の第3突出パターンST3は第1エッチストップ層ES1上に配置され得る。複数の第3突出パターンST3の中で最も外側に配置された第3突出パターンST3は基板10の第1開口部11の第1傾斜面11aより透光領域TAにさらに突出してもよい。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第3突出パターンST3の中で最も外側に配置された第3突出パターンST3より基板10の第1開口部11の第1傾斜面11aが透光領域TAにさらに突出してもよい。
【0144】
複数の第3突出パターンST3上に形成される発光スタック152は連続的に形成されず、複数の第3突出パターンST3の間で断線され得る。したがって水分浸透経路を遮断することができる。
【0145】
実施例によると、ダミー領域NDA12に複数の第3突出パターンST3が形成されることによって、レーザーエッチング時にまたは外部衝撃時に無機絶縁層に剥離されることを防止することができる。
【0146】
複数の第3突出パターンST3は第1エッチストップ層ES1上に直接形成されてもよく、第1エッチストップ層ES1上に配置されるダミー層上に配置されてもよい。
【0147】
図13は、透光領域を形成する前表示パネルを示す図面である。
図14a~
図14eは、表示パネルに透光領域を形成するために基板を食刻する過程を示す図面である。
【0148】
図13および
図14aを参照すると、基板10の下部にマスクパターンMP1を形成することができる。実施例によると、基板10の形成する第1開口部の個数および形状に応じてマスクパターンMP1を形成し、エッチング溶液に露出させて複数の開口部を同時に形成することができる。また、開口部を形成すると同時にマザーガラス基板でパネル単位で分離され得る。
【0149】
図14bのように、露出した領域にエッチング溶液を接触させるとマスクパターンMP1の間に露出された基板10は食刻され得る。この時、食刻された基板10の上部に形成された無機絶縁層102、103はエッチング溶液によって食刻され得る。しかし、無機絶縁層102、103上に配置された第1エッチストップ層ES1によりパネルの内部にエッチング溶液が浸透しはしない。第1エッチストップ層ES1は表示領域に形成された多様な有機絶縁層または金属膜を利用して形成することができる。
【0150】
図14cを参照すると、基板10の第1開口部11に側面コーティング層31を充填することができる。以後、側面コーティング層31を硬化させると、一定の高さh1だけ収縮して側面コーティング層31の下面31aに曲率が形成され得る。しかし、側面コーティング層31は材質により収縮しないこともある。
【0151】
図14dを参照すると、基板10の下部面と側面コーティング層31の下部面に全体的に背面コーティング層32を形成することができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、背面コーティング層32は基板10の下部面にのみ形成してもよい。
【0152】
図14eを参照すると、基板10の第1開口部にレーザーを照射して透光領域TAを形成することができる。この時、基板10の上部に配置された第1エッチストップ層ES1および第3突出パターンST3はレーザーによってカッティングされ得る。実施例によると、突出パターンSTと無機絶縁層の接触面積が増加してレーザー照射時に無機絶縁層が剥離される現象が改善され得る。
【0153】
図15は、本発明の第2実施例に係る表示装置を示す図面である。
図16は、
図15のH部分拡大図である。
【0154】
図15を参照すると、第1非表示領域NDA1には複数の突出パターンSTが配置され得る。突出パターンSTはアンダーカットの形状を有するように形成されて第1非表示領域NDA1上に形成される発光スタックを断線させることができる。
【0155】
複数の突出パターンSTは透湿防止領域NDA11に配置される第1突出パターンST1および第2突出パターンST2とダミー領域NDA12に配置される第3突出パターンST3を含むことができる。複数の第1突出パターンST1は表示領域とダムDAMの間に配置され得、複数の第2突出パターンST2はダムDAMとダミー領域NDA12の間に配置され得る。
【0156】
実施例によると、第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は同じ形成を有することができるが、第3突出パターンST3は異なる形状を有することができる。第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は
図11で説明した通り、第1パターン層ML1、第2パターン層ML2、および第3パターン層ML3が順次積層され得る。
【0157】
第1パターン層ML1と第3パターン層ML3はチタン(Ti)であり得、第2パターン層ML2はアルミニウム(Al)材質であり得る。実施例に係る第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は表示領域のソース電極または連結電極145と同じ材質であり得る。すなわち、複数の突出パターンSTは第2連結電極145を形成する時、ダミー層として形成された後に複数に分離され得る。この時、食刻速度の差によって第2パターン層ML2が相対的にさらに食刻され得る。したがって、第2パターン層ML2の幅が第3パターン層ML3の幅より大きくなってアンダーカットの形状を有することができる。
【0158】
第3突出パターンST3は第1サブ層ES11と第2サブ層ES12上に配置され得る。第1サブ層ES11は表示領域の第1平坦化層と同一の層であり得、第2サブ層ES12は表示領域の第2平坦化層と同一の層であり得る。
【0159】
第3突出パターンST3は第2サブ層ES12上に配置されるバンク層154を利用して形成され得る。実施例によると、第3突出パターンST3によって発光スタック152が凹凸の形成を有するようになるので、水分の浸透経路を長く形成することができる。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第3突出パターンST3をアンダーカットの形状で形成することによって発光スタックを断線させてもよい。
【0160】
図15に図示された通り、発光スタック152はダミー領域NDA12に複数のトレンチTR(または、トレンチ部)を有することができる。ここで、発光スタック152はダミー領域NDA12で連続的に連結され得る。
【0161】
図16を参照すると、発光スタック152のトレンチ部TRは下面BSTRを有する。一部の実施例において、トレンチ部TRの底面BSTRは食刻停止層ES12内に延長され得る。例えば、食刻停止層ES12は上部面TSSを有し、トレンチ部TRの底面BSTRは食刻停止層ES12内に延びて底面BSTRが上面TSSの下に位置することができる。
【0162】
図17は、本発明の第3実施例に係る表示装置を示す図面である。
図18は、
図17のI部分拡大図である。
【0163】
図17を参照すると、第1非表示領域NDA1には複数の突出パターンSTが配置され得る。突出パターンSTはアンダーカットの形状を有するように形成されて第1非表示領域NDA1上に形成される発光スタック152を断線させることができる。
【0164】
複数の突出パターンSTは透湿防止領域NDA11に配置される第1突出パターンST1と第2突出パターンST2、およびダミー領域NDA12に配置される第3突出パターンST3を含むことができる。複数の第1突出パターンST1は表示領域とダムDAMの間に配置され得、複数の第2突出パターンST2はダムDAMとダミー領域NDA12の間に配置され得る。
【0165】
実施例によると、第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は互いに異なる同じ形状を有することができ、第2突出パターンST2と第3突出パターンST3は同じ形状を有することができる。
【0166】
第2突出パターンST2と第3突出パターンST3は、
図11のように、第1パターン層ML1、第2パターン層ML2、および第3パターン層ML3が順次積層され得る。第1パターン層ML1と第3パターン層ML3はチタン(Ti)であり得、第2パターン層ML2はアルミニウム(Al)材質であり得る。第3パターン層ML3の幅が第2パターン層ML2の幅より大きく形成されてアンダーカットの形状を有することができる。
【0167】
第1突出パターンST1はバッファ層102、103上に配置された第1-1パターン層112と第1-2パターン層113を含むことができる。第1-1パターン層112は無機絶縁層であり、第1-2パターン層113は有機絶縁層であり得る。例示的に第1-1パターン層112は表示領域の上部層間絶縁層と同一の層であり得、第1-2パターン層113を第2平坦化層と同一の層であり得る。しかし、第1-1パターン層112と第1-2パターン層113は多様な無機/有機絶縁層を利用して形成することができる。また、第1-1パターン層112と第1-2パターン層113はすべて無機絶縁層で形成されたりすべて有機絶縁層で形成されてもよい。
【0168】
第1-2パターン層113は上面に曲率が形成され得る。これは有機絶縁層の等方性食刻によって形成され得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第1-2パターン層の上面は平坦面であってもよい。
【0169】
図18を参照すると、第1-2パターン層113の厚さは第1突出パターンST1の縁EGから第2突出パターンST1の中心CTRに行くほど厚くなる。例えば、第1-2パターン層113は断面が半円状であり、第1-2パターン層113は中心CTRを基準として縁EGに行くほど厚さが減少することになる。すなわち、中心CTRに隣接した厚さT1が縁EGに隣接した厚さT2より大きくてもよい。
【0170】
図19は、本発明の第4実施例に係る表示装置を示す図面である。
図20は、本発明の第5実施例に係る表示装置を示す図面である。
図21は、本発明の第6実施例に係る表示装置を示す図面である。
図22は、本発明の第7実施例に係る表示装置を示す図面である。
【0171】
図19を参照すると、透湿防止領域NDA11には複数の第1突出パターンST1と第2突出パターンST2が形成され得る。複数の第1突出パターンST1と第2突出パターンST2は上部が台形の形状を有し、アンダーカット構造で形成されて発光スタック152を断線させることができる。特に、複数の第1突出パターンST1と複数の第2突出パターンST2はそれぞれ断面が台形の形状を有する。
【0172】
ダミー領域NDA12には第1サブ層ES11、第2サブ層ES12、および第3サブ層ES13が形成され得る。第1サブ層ES11は表示領域の第1平坦化層と同一の層であり得、第2サブ層ES12は表示領域の第2平坦化層と同一の層であり得、第3サブ層ES13は表示領域のバンク層と同一の層であり得る。しかし、必ずしもこれに限定するものではなく、第1サブ層~第3サブ層ES11、ES12、ES13はフッ酸溶液に耐食性がある多様な有機絶縁層と金属層で形成されてもよい。
図20を参照すると、第1サブ層ES11が表示領域に向かって突出(PES)されてアンダーカットの形状を有することによって発光スタック152を断線させることができる。
【0173】
図21を参照すると、第1エッチストップ層ES1はダムDAMから延長形成され得る。このような構成によると、第1エッチストップ層ES1の長さが長くなって相対的に十分なダミー領域NDA12を確保することができる。または
図22のように、第1エッチストップ層ES1はダムDAMと分離されてもよい。第3サブ層ES13には凹凸を形成して発光スタックに沿って水分が浸透する経路を長く形成することができる。また、第3サブ層ES13に形成される溝をアンダーカットの形状で形成して発光スタックを断線させてもよい。
【0174】
以上の解決しようとする課題、課題解決手段、効果に記載した明細書の内容が請求項の必須の特徴を特定するものではないので、請求項の権利範囲は明細書の内容に記載された事項によって制限されない。
【0175】
以上、添付された図面を参照して実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施され得る。したがって、本発明に開示された実施例は本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり限定的ではないものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0176】
10:基板
11:第1開口部
12:回路部
15:発光素子部
TA:透光領域
ES1:第1エッチストップ層
ES2:第2エッチストップ層
ES3:第3エッチストップ層