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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-14
(45)【発行日】2025-02-28
(54)【発明の名称】接続構造、電池および電気設備
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/12 20060101AFI20250217BHJP
   B60K 11/02 20060101ALI20250217BHJP
   F16L 21/08 20060101ALI20250217BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20250217BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20250217BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20250217BHJP
   B60K 1/04 20190101ALN20250217BHJP
【FI】
F16L37/12
B60K11/02
F16L21/08
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/6556
B60K1/04 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023549914
(86)(22)【出願日】2022-01-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 CN2022075067
(87)【国際公開番号】W WO2023142068
(87)【国際公開日】2023-08-03
【審査請求日】2023-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】524304976
【氏名又は名称】香港時代新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CONTEMPORARY AMPEREX TECHNOLOGY (HONG KONG) LIMITED
【住所又は居所原語表記】13/F., LKF29, 29 Wyndham Street, Central, Hong Kong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】周聡
(72)【発明者】
【氏名】黄小騰
(72)【発明者】
【氏名】洪家栄
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104295836(CN,A)
【文献】特開2020-183813(JP,A)
【文献】特開2010-078077(JP,A)
【文献】特開2007-292281(JP,A)
【文献】特表平04-506555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/12
B60K 11/02
F16L 21/08
H01M 10/613
H01M 10/6556
H01M 10/625
B60K 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オス部材と、メス部材と、しるし部材と、ロック部材とを備え、
前記メス部材は、第1係合部と、前記オス部材挿入するための貫通孔とを含み、
前記しるし部材は、前記第1係合部と係合するための第2係合部を含み、
前記ロック部材は、前記メス部材に取り付けられ、前記オス部材の挿入深さが所定値になると第1位置から第2位置まで移動して前記オス部材をロックするとともに、前記第2係合部を前記第1係合部から分離させるように駆動するように構成され
前記オス部材の外周面に環状溝が設けられており、前記ロック部材は、係合台と、前記係合台の下方に設けられた2つの接続アームとを含み、2つの前記接続アームが前記係合台の下方に間隔をあけて設けられており、前記係合台は、前記ロック部材が前記第2位置に位置するときに前記環状溝内に係入されているように構成される
ことを特徴とする接続構造。
【請求項2】
前記第1係合部は、前記メス部材の外周に設けられた第1係合溝として構成され、前記第2係合部は、前記しるし部材に設けられた第1係合鉤として構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の接続構造。
【請求項3】
前記第1係合溝が2つあり、2つの前記第1係合溝が前記メス部材の外周に間隔をあけて設けられており、
前記第1係合鉤が2つあり、2つの前記第1係合鉤が、2つの前記第1係合溝とそれぞれ係合するためのものである
ことを特徴とする請求項2に記載の接続構造。
【請求項4】
前記ロック部材に第2係合溝が設けられており、前記しるし部材に第2係合鉤が設けられており、前記第2係合鉤が前記第2係合溝と係合するためのものであり、前記ロック部材は、前記第1位置から前記第2位置まで移動したとき、前記第2係合鉤を前記第2係合溝から分離させるように駆動するように構成される
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項5】
前記第2係合溝が2つあり、2つの前記第2係合溝が対応して前記ロック部材の両側にそれぞれ設けられており、
前記第2係合鉤が2つあり、2つの前記第2係合鉤が、2つの前記第2係合溝とそれぞれ係合するためのものである
ことを特徴とする請求項4に記載の接続構造。
【請求項6】
2つの前記接続アームと前記係合台との間に2つの前記第2係合溝が形成され
ことを特徴とする請求項4または5に記載の接続構造。
【請求項7】
前記メス部材の外周に第3係合溝が設けられており、前記ロック部材に第3係合鉤がさらに設けられており、前記第3係合鉤は、前記ロック部材が前記第1位置に位置するときに前記第3係合溝内に係入されているように構成される
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項8】
前記第3係合溝が2つあり、2つの前記第3係合溝が前記メス部材の外周に間隔をあけて設けられており、
前記第3係合鉤が2つあり、2つの前記第3係合鉤が、2つの前記接続アームの、前記係合台から離間した端にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載の接続構造。
【請求項9】
前記接続アームの、前記貫通孔から離間した側に凹溝が設けられており、前記凹溝は、前記オス部材が前記貫通孔内に挿入されているときに前記メス部材に当接する
ことを特徴とする請求項6に記載の接続構造。
【請求項10】
前記ロック部材の、前記貫通孔に向かう側に位置制限溝が設けられており、前記貫通孔の縁部に前記位置制限溝に対応する位置制限ブロックが設けられており、前記位置制限ブロックは、前記ロック部材が前記第2位置に位置するときに前記位置制限溝内に係入されているように構成され
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項11】
前記しるし部材に引き部が設けられており、前記引き部は、ユーザが前記しるし部材を前記ロック部材から外すためのものである
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項12】
前記しるし部材に取付切欠が設けられており、前記取付切欠が、前記ロック部材の一部を収容するように構成される
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項13】
電池であって、
請求項1~12のいずれか1項に記載の接続構造を備え、前記接続構造が、前記電池の冷却システムの冷却管路を接続するためのものである
ことを特徴とする電池。
【請求項14】
請求項13に記載の電池を備え、前記電池が電気エネルギーを提供するためのものである
ことを特徴とする電気設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池の技術分野に属し、具体的に、接続構造、電池および電気設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、オス部材とメス部材とを組み立てるとき、オス部材とメス部材とが正しくに組み立てられたか否かは、一般的に、ユーザの経験または目視で確認する。このような判断方式では、判断の誤りが発生しやすいため、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことはよくある。
【発明の概要】
【0003】
本出願の実施例は、コネクタの組立の正確率を高め、接続構造のオス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことを避けることができる、接続構造、電池および電気設備を提供することを目的とする。
【0004】
第1局面において、本出願の実施例は、クイックコネクタを提供する。前記クリックコネクタは、オス部材と、メス部材と、しるし部材と、ロック部材とを備え、前記メス部材は、第1係合部と、前記オス部材が挿入するための貫通孔とを含み、前記しるし部材は、前記第1係合部と係合するための第2係合部を含み、前記ロック部材は、前記メス部材に取り付けられ、前記オス部材の挿入深さが所定値になると第1位置から第2位置まで移動して前記オス部材をロックするとともに、前記第2係合部を前記第1係合部から分離させるように駆動するように構成される。
【0005】
本出願の実施例の技術案において、オス部材がメス部材の貫通孔に挿入される前、しるし部材およびロック部材がいずれもメス部材に予め取り付けられている。具体的に、しるし部材が、メス部材の外周の一部に環装され、しるし部材の第2係合部がメス部材の外周における第1係合部と係合し、ロック部材およびしるし部材がメス部材の同じ側に位置し、ロック部材もメス部材の外周の一部に環装され、ロック部材がしるし部材を通ってメス部材と可動に係合しており、このとき、ロック部材の位置する位置は第1位置である。オス部材とメス部材とを組み立てるとき、すなわち、オス部材をメス部材の貫通孔に挿入し、オス部材の挿入深さが所定値になったあと、ロック部材が第1位置からメス部材に接近する方向へ移動し、動けない位置まで移動したとき、ロック部材とメス部材とがロックされ、同時にロック部材によりオス部材がメス部材の貫通孔内にロックされた。ロック部材が第1位置からメス部材に接近する方向へ移動する間、ロック部材における、しるし部材と当接する位置が変化しており、ロック部材におけるしるし部材と当接する部分の外径が次第に大きくなり、これによって、ロック部材の外壁によりしるし部材の内壁を押してしるし部材の内壁に対してメス部材から離間する方向の力を加え、その結果、しるし部材の第2係合部とメス部材の第1係合部とが分離される。本出願の実施例の技術案によれば、しるし部材とロック部材とを設置し、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられたとき、しるし部材が自動的にメス部材から分離され、そしてロック部材がメス部材に対して移動できなくなり、ユーザがこの2つの客観的な事象を観察できれば、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられたことを確認でき、したがって、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことを避け、組立の正確率を高めることができる。
【0006】
いくつかの実施例において、前記第1係合部は、前記メス部材の外周に設けられた第1係合溝として構成され、前記第2係合部は、前記しるし部材に設けられた第1係合鉤として構成される。メス部材の外周における第1係合溝の内壁面としるし部材の第1係合鉤の外壁面とが整合した構成であり、第1係合鉤が第1係合溝内に係合する方式でしるし部材とメス部材との接続が実現される。このようにすれば、構成がシンプルであり、ロック部材によりしるし部材を押してしるし部材をメス部材から分離することも容易であり、メス部材とオス部材との正しい組立を保証できる前提で、メス部材とオス部材との組立の効率を高めることができる。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1係合溝が2つあり、2つの前記第1係合溝が前記メス部材の外周に間隔をあけて設けられており、前記第1係合鉤が2つあり、2つの前記第1係合鉤が、2つの前記第1係合溝とそれぞれ係合するためのものである。係合可能に構成される第1係合溝および第1係合鉤を2セット設けるとともに、2セットの、第1係合溝および第1係合鉤が、メス部材の外周の対称する両端にそれぞれ位置し、したがって、しるし部材とメス部材との接続の安定性を保証できる。
【0008】
いくつかの実施例において、前記ロック部材に第2係合溝が設けられており、前記しるし部材に第2係合鉤が設けられており、前記第2係合鉤が前記第2係合溝と係合するためのものであり、前記ロック部材は、前記ロック部材が前記第1位置から前記第2位置まで移動したとき、前記第2係合鉤を前記第2係合溝から分離させるように駆動するように構成される。しるし部材は、第1係合鉤によりメス部材の第1係合溝内に係合するため、しるし部材のメス部材に対する位置が固定される。しるし部材に第2係合鉤が設けられているとともにロック部材に第2係合溝が設けられており、ロック部材が第1位置に位置するとき、第2係合鉤がちょうどロック部材の第2係合溝内に係合してロック部材としるし部材とが接続されるようになる。一方、ロック部材の位置を決めることができ、すなわち、しるし部材の第2係合鉤がちょうどロック部材の第2係合溝内に係合しているとき、ロック部材がちょうど第1位置に位置し、このとき、オス部材がスムーズにメス部材の貫通孔内に挿入されることを保証することができる。他方、ロック部材が第1位置から第2位置まで移動したとき、ロック部材によりしるし部材を押すことにより、しるし部材がメス部材から分離されるとともにロック部材から分離されるようになり、これは、ユーザがメス部材とオス部材とが正しく組み立てられたか否かを確認するための客観的な参考条件となれる。
【0009】
いくつかの実施例において、前記第2係合溝が2つあり、2つの前記第2係合溝が対応して前記ロック部材の両側にそれぞれ設けられており、前記第2係合鉤が2つあり、2つの前記第2係合鉤が、2つの前記第2係合溝とそれぞれ係合するためのものである。係合可能に構成される第2係合溝および第2係合鉤を2セット設けるとともに、2セットの、第2係合溝および第2係合鉤が、しるし部材またはロック部材の対称する両端にそれぞれ位置し、これによって、しるし部材とロック部材との接続の安定性を保証できる。
【0010】
いくつかの実施例において、前記オス部材の外周面に環状溝が設けられており、前記ロック部材は、係合台と、前記係合台の下方に設けられた2つの接続アームとを含み、2つの前記接続アームが前記係合台の下方に間隔をあけて設けられており、2つの前記接続アームと前記係合台との間に2つの前記第2係合溝が形成されており、前記係合台は、前記ロック部材が前記第2位置に位置するときに前記環状溝内に係入されているように構成される。オス部材をメス部材の貫通孔に挿入し、環状溝とロック部材の係合台とが同一平面に位置するとき、オス部材の挿入深さが所定値になり、これによって、ロック部材が第1位置から第2位置まで移動してロック部材の係合台の内壁面とオス部材の環状溝の外壁面とが当接する。係合台の内径がオス部材の環状溝の外径以下であるため、係合台が環状溝内に係入されているとき、オス部材がメス部材の貫通孔に沿ってさらに下へ移動することができなくなり、このとき、ロック部材がオス部材とロックされるとともにメス部材ともロックされ、したがって、オス部材とメス部材とがロックされ、オス部材とメス部材との組立を遂げた。
【0011】
いくつかの実施例において、前記メス部材の外周に第3係合溝が設けられており、前記ロック部材に第3係合鉤がさらに設けられており、前記第3係合鉤は、前記ロック部材が前記第1位置に位置するときに前記第3係合溝内に係入されているように構成される。メス部材の外周に第3係合溝が設けられているとともに、ロック部材に第3係合鉤が対応して設けられており、ロック部材の第3係合鉤とメス部材の第3係合溝とが係合しているとき、ロック部材がちょうど第1位置に位置し、このようにして、ロック部材の位置を決めることができ、取付時にロック部材が素早く第1位置に位置することができ、また、メス部材からのロック部材の意図しない脱落を防止することができる。そして、ロック部材が第1位置に位置するとき、ロック部材の係合台がメス部材の貫通孔の内径と外径との間に位置するため、オス部材がスムーズにメス部材の貫通孔内に挿入されることを保証することができる。
【0012】
いくつかの実施例において、前記第3係合溝が2つあり、2つの前記第3係合溝が前記メス部材の外周に間隔をあけて設けられており、前記第3係合鉤が2つあり、2つの前記第3係合鉤が、2つの前記接続アームの、前記係合台から離間した端にそれぞれ設けられている。係合可能に構成される第3係合溝および第3係合鉤が2セット設けられているとともに、2セットの、第3係合溝および第3係合鉤が、メス部材またはロック部材の対称する両端にそれぞれ位置し、これによって、メス部材とロック部材との接続の安定性を保証できる。
【0013】
いくつかの実施例において、前記接続アームの、前記貫通孔から離間した側に凹溝が設けられており、前記凹溝は、前記オス部材が前記貫通孔内に挿入されているときに前記メス部材に当接する。凹溝を設けることにより、オス部材とメス部材とを組み立てるとき、凹溝がメス部材の外周の一部に当接して、ロック部材とメス部材との接触面積が大きくなり、ロック部材とメス部材との接続の安定性を保証できる。
【0014】
いくつかの実施例において、前記ロック部材の、前記貫通孔に向かう側に位置制限溝が設けられており、前記貫通孔の縁部に前記位置制限溝に対応する位置制限ブロックが設けられており、前記位置制限ブロックは、前記ロック部材が前記第2位置に位置するときに前記位置制限溝内に係入されているように構成される。メス部材の貫通孔の縁部の外側に位置制限ブロックが設けられているとともに、ロック部材に位置制限溝が対応して設けられており、ロック部材が第2位置まで移動したとき、すなわち、メス部材とオス部材とが正しく組み立てられたとき、位置制限ブロックがちょうど位置制限溝内に係入されており、これによってロック部材の移動が防止され、これによりメス部材とオス部材とが正しく組み立てられたことをユーザに提示し、構成がシンプルで、操作が容易である。
【0015】
いくつかの実施例において、前記しるし部材に引き部が設けられており、前記引き部は、ユーザが前記しるし部材を前記ロック部材から外すためのものである。引き部を設けることにより、オス部材とメス部材とが組み立てられたとき、ユーザが容易に引き部によりしるし部材をロック部材から外すことができ、ユーザによるしるし部材の外しに手持ち部を提供し、ユーザの操作を容易にすることができる。
【0016】
いくつかの実施例において、前記しるし部材に取付切欠が設けられており、前記取付切欠が、前記ロック部材の一部を収容するように構成される。取付切欠を設けることにより、ロック部材が、取付切欠からしるし部材を通って、メス部材の外周の一部に環装してメス部材と接続することができる。
【0017】
いくつかの実施例において、前記しるし部材の、前記ロック部材に向かう側に位置決め柱が設けられており、前記ロック部材の、前記しるし部材に向かう側に位置決め孔が設けられており、前記位置決め柱は、前記位置決め孔内に挿入して前記ロック部材と前記しるし部材とを接続するためのものである。
【0018】
第2局面において、本出願の実施例は、電池を提供する。前記電池は、上記の実施例による接続構造を備え、前記接続構造が、前記電池の冷却システムの冷却管路を接続するためのものである。
【0019】
第3局面において、本出願の実施例は、電気設備を提供する。前記電気設備は、上記の実施例による電池を備え、前記電池が電気エネルギーを提供するためのものである。
【0020】
上記の説明は、本出願の技術案の概略内容であり、本出願の技術的手段をより明瞭に理解するため、明細書の内容を参照して実施することができ、そして、本出願の上記および他の目的、特徴および利点を簡単に理解するため、以下、本出願の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、本出願の実施例に用いられる図面を簡単に説明する。なお、説明する図面は本出願のいくつかの実施例を示すものにすぎず、当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得ることが可能である。
【0022】
図1】本出願のいくつかの実施例による車両の模式的構成図である。
図2】本出願のいくつかの実施例による接続構造の組み立てられた状態の模式的構成図である。
図3】本出願の実施例による接続構造の模式的分解構成図である。
図4】本出願の実施例によるロック部材の模式的構成図である。
図5】本出願の実施例によるしるし部材の模式的構成図である。
図6】本出願の実施例によるメス部材の模式的構成図である。
図7】本出願の実施例による他のしるし部材の模式的構成図である。
図8】本出願の実施例によるロック部材とメス部材とが接続されたときの模式的断面構成図である。
図9】本出願の実施例によるしるし部材とメス部材とが接続されたときの模式的断面構成図である。
図10】本出願の実施例によるロック部材としるし部材とが接続されたときの模式的断面構成図である。
図11】本出願の実施例による接続構造のある角度から見た模式的断面構成図である。
図12】本出願の実施例による接続構造の他の角度から見た模式的断面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本出願の技術案の実施例を詳細に説明する。下記の実施例は、例示的なものであり、本出願の技術案をより明瞭に説明するためのものにすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではない。
【0024】
特に断りがない限り、本明細書に使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者が通常理解する意味を有する。本明細書に使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものにすぎず、本出願を限定するものではない。本出願の明細書、特許請求の範囲および上記の図面に対する説明における用語の「含む」、「有する」およびその任意の変形は、排除的ではない包含を意味する。
【0025】
本出願の実施例の説明において、「第1」、「第2」などの技術用語は、類似の対象を区別するためのものにすぎず、相対重要性を明示または暗示したり、技術的特徴の数を暗示したりするものではなく、特定の順序または順位を限定するものではない。本出願の実施例の説明において、別途の具体的な限定がない限り、「複数」は、2つ以上を意味する。
【0026】
本明細書で「実施例」と記載すると、実施例を用いて説明した特定の特徴、構成または特性が本出願の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。明細書の各部分にこの用語が使用された場合、同一の実施例を指しているとは限らなく、他の実施例と互いに排斥する独立的な実施例または代替的な実施例でもない。本明細書に記載された実施例が他の実施例と組み合わせてもよいことは、当業者であれば理解される。
【0027】
本出願の実施例の説明において、用語の「および/または」は、関連対象の関係を説明するためのものにすぎず、3種の関係を表しており、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在することの3種の状況を表すことができる。また、本明細書の記号の「/」は、一般的に前後の関連対象が「または」で示す関係を表している。
【0028】
本出願の実施例の説明において、用語の「複数」は、2つ以上(2つを含む)であることを意味し、同様に、「複数組」は、2組以上(2組を含む)であることを意味し、「複数枚」は、2枚以上(2枚を含む)であることを意味する。
【0029】
本出願の実施例の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの技術用語で表された方向または位置関係は、図面に基づくものであり、本出願の実施例を便宜におよび簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置または要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを明示または暗示するものではないため、本出願の実施例を限定するものではないと理解すべきである。
【0030】
本出願の実施例の説明において、明確な定義や限定がない限り、「取付」、「連係」、「接続」、「固定」などの技術用語を、広義に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの要素の内部が連通しまたは2つの要素が相互に作用してもよい。当業者は、本出願の実施例における上記用語の具体的意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0031】
現在、市場状況の発展に伴い、動力電池の用途が、ますます広まっている。動力電池は、水力発電所、火力発電所、風力発電所、太陽光発電所などのエネルギー貯蔵電力システムだけでなく、電気自転車、電気オートバイ、電気自動車などの電動交通手段、軍事機器、航空宇宙などの分野でも使用されている。動力電池の応用の継続的な拡大に伴い、市場の需要も拡大している。
【0032】
動力電池の冷却システムの冷却管路を連通させるように、冷却管路同士を接続構造により接続する必要がある。接続構造を冷却管路に使用する前、先に接続構造のメス部材とオス部材とを正しく組み立てる必要がある。オス部材とメス部材とを接続構造として組み立てるとき、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられたか否かを確認するには、ユーザが一般的に目視、または組立時のオス部材とメス部材とのぶつかる音により判断しており、このような判断方式であれば、判断の誤りが発生しやすいため、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことはよくあり、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないとき、ユーザが発見しにくいため、正しく組み立てられていない接続構造が電池の冷却管路に使用されたときに機能できなく、電池の使用寿命に影響を与えてしまうことが発明者らが気づいた。
【0033】
上記に鑑みて、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことはよくあり、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことをユーザが発見しにくい問題を解決するため、発明者らは、研究により一種の接続構造を設計した。該接続構造は、オス部材と、メス部材と、しるし部材と、ロック部材とを備える。メス部材に貫通孔が設けられており、貫通孔が、それにオス部材が挿入してオス部材のメス部材との組立を実現するためのものである。オス部材がメス部材に挿入される前、しるし部材およびロック部材がいずれもメス部材に予め取り付けられており、具体的に、しるし部材が、メス部材の外周の一部に環装され、メス部材と係合し、ロック部材およびしるし部材がメス部材の同じ側に位置し、ロック部材もメス部材の外周の一部に環装され、ロック部材がしるし部材を通ってメス部材と可動に係合しており、このとき、ロック部材の位置する位置は第1位置である。オス部材とメス部材とを組み立てるとき、すなわち、オス部材をメス部材の貫通孔に挿入し、オス部材の挿入深さが所定値になったあと、ロック部材が、メス部材とロックされるまで第1位置からメス部材に接近する方向へ移動し、ロック部材がメス部材とロックされたとき、ロック部材が第2位置に位置し、同時にロック部材によりオス部材がメス部材の貫通孔内にロックされている。ロック部材が第1位置から第2位置へ移動する間、ロック部材における、しるし部材と当接する位置が変化しており、ロック部材におけるしるし部材と当接する部分の外径が次第に大きくなり、これによって、ロック部材の外壁によりしるし部材の内壁を押してしるし部材の内壁に対してメス部材から離間する方向の力を加え、その結果、しるし部材がメス部材から分離される。本出願の実施例の技術案によれば、しるし部材とロック部材とを設置し、ロック部材が第1位置から第2位置まで移動したとき、しるし部材が自動的にメス部材から分離され、そしてロック部材がメス部材に対して移動できなくなり、ユーザがこの2つの客観的な事象を観察できれば、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられたことを確認でき、したがって、オス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことを避け、組立の正確率を高めることができる。
【0034】
本出願の実施例による接続構造400および電池100は、車両、船舶または航空機などの電気設備に使用することができるが、これらに限定されない。本出願に係る接続構造400、電池100を使用して該電気設備の電源システムを構成することができる。このようにすれば、電池100の冷却システムにおける接続構造400のオス部材とメス部材とが正しく組み立てられていないことを避け、組立の正確率を高めることができ、電池の冷却システムの冷却管路の正常な使用を保証することができる。
【0035】
本出願の実施例は、電池を電源として使用する電気設備を提供する。電気設備は、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、電動玩具、電動工具、電動車、電気自動車、船、航空機などを含むが、これらに限定されない。電動玩具には、固定式または移動式のものが含まれ、例えば、ゲーム機、電動車玩具、電動船玩具および電動飛行機玩具などが挙げられる。航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルおよび宇宙船などを含む。
【0036】
図1を参照すると、図1は、本出願のいくつかの実施例による車両1000の模式的構成図である。車両1000は、燃料車両、天然ガス自動車または新エネルギー車を含み、新エネルギー車は、電気自動車、ハイブリッド車またはレンジエクステンダー式電気自動車などを含む。車両1000の内部に電池100が配置され、電池100の冷却システムの冷却管路が本出願の実施例による接続構造400により接続され、電池100が車両1000の底部または前方または後方に配置される。電池100は、車両1000の給電に使用することができ、例えば、車両1000の操縦用電源として使用される。車両1000は、制御装置200とエンジン300とをさらに備え、制御装置200が、電池100によるエンジン300への給電を制御し、例えば、車両1000の始動、ナビゲーションおよび走行時の仕事電気の給電に使用される。
【0037】
図2図3および図12を参照すると、図2は、本出願のいくつかの実施例による接続構造400の組み立てられた状態の模式的構成図であり、図3は、本出願の実施例による接続構造400の模式的分解構成図であり、図12は、本出願の実施例による接続構造の他の角度から見た模式的断面図である。いくつかの実施例において、接続構造400は、オス部材1と、メス部材2と、しるし部材3と、ロック部材4とを備える。メス部材2は、第1係合部と、オス部材1が挿入するための貫通孔202とを含む。しるし部材3は、第1係合部と係合するための第2係合部を含む。ロック部材4は、メス部材2に取り付けられ、オス部材1の挿入深さが所定値になると第1位置から第2位置まで移動してオス部材1をロックするとともに、第2係合部を第1係合部から分離させるように駆動するように構成される。
【0038】
オス部材1とは、中間に貫通穴が設けられた接続部材のことであり、メス部材2とは、内部にオス部材1に整合した貫通孔202が設けられた接続部材のことであり、オス部材1がメス部材2の貫通孔202内に嵌設されるとともにメス部材2に対して固定される。具体的に、オス部材1とメス部材2とをしるし部材3とロック部材4との協働により正しく組み立てられたあと、電池100の冷却システムの冷却管路に使用して冷却管路を連通させる。第1位置は、ロック部材4とメス部材とが接続されているとき、オス部材1をスムーズにメス部材2の貫通孔202内に挿入可能な位置であり、第2位置は、ロック部材4とメス部材2とがロックされたとき、オス部材1がメス部材2の貫通孔202に沿ってさらに下へ移動することができないときの位置である。
【0039】
オス部材1がメス部材2の貫通孔202に挿入される前、しるし部材3およびロック部材4がいずれもメス部材2に予め取り付けられている。具体的に、しるし部材3が、メス部材2の外周の一部に環装され、しるし部材3の第2係合部がメス部材2の外周における第1係合部と係合し、ロック部材4およびしるし部材3がメス部材2の同じ側に位置し、ロック部材4もメス部材2の外周の一部に環装され、ロック部材4がしるし部材3を通ってメス部材2と可動に係合しており、このとき、ロック部材4の位置する位置が第1位置である。オス部材1とメス部材2とを組み立てるとき、すなわち、オス部材1をメス部材2の貫通孔202に挿入し、オス部材1の挿入深さが所定値になったあと、ロック部材4が第1位置からメス部材2に接近する方向へ移動し、動けない位置まで移動したとき、ロック部材4とメス部材2とがロックされ、同時にロック部材4によりオス部材1がメス部材2の貫通孔202内にロックされた。ロック部材4が第1位置からメス部材2に接近する方向へ移動する間、ロック部材4における、しるし部材3と当接する位置が変化しており、ロック部材4におけるしるし部材3と当接する部分の外径が次第に大きくなり、これによって、ロック部材4の外壁によりしるし部材3の内壁を押してしるし部材3の内壁に対してメス部材2から離間する方向の力を加え、その結果、しるし部材3の第2係合部とメス部材2の第1係合部とが分離される。本出願の実施例の技術案によれば、しるし部材3とロック部材4とを設置し、オス部材1とメス部材2とが正しく組み立てられたとき、しるし部材3が自動的にメス部材2から分離され、そしてロック部材4がメス部材2に対して移動できなくなり、ユーザがこの2つの客観的な事象を観察できれば、オス部材1とメス部材2とが正しく組み立てられたことを確認でき、したがって、オス部材1とメス部材2とが正しく組み立てられていないことを避け、組立の正確率を高めることができる。
【0040】
図3図5図6および図9を参照すると、図5は、本出願の実施例によるしるし部材3の模式的構成図であり、図6は、本出願の実施例によるメス部材2の模式的構成図であり、図9は、本出願の実施例によるしるし部材とメス部材とが接続されたときの模式的断面構成図である。本出願のいくつかの実施例において、第1係合部は、メス部材2の外周に設けられた第1係合溝201として構成され、第2係合部は、しるし部材3に設けられた第1係合鉤301として構成される。
【0041】
第1係合溝201は、メス部材2の外周に設けられた、メス部材2の軸線に接近する方向へ凹んだ凹溝である。第1係合溝201は、長方形、円形、台形などの任意の形状であり得る。それに対応して、しるし部材3に第1係合鉤301が設けられており、第1係合鉤301の形状が第1係合溝の内壁面に整合した形状として形成されている。第1係合鉤301は、第1係合溝201内に嵌設可能なブロック状のものであり、第1係合溝201内に嵌設されているとき、第1係合鉤301がメス部材2の径方向に平行な方向のみに沿って移動可能である。
【0042】
メス部材2の外周における第1係合溝201の内壁面としるし部材3の第1係合鉤301の外壁面とが整合した構成であり、第1係合鉤301が第1係合溝201内に係合する方式でしるし部材3とメス部材2との接続が実現される。このようにすれば、構成がシンプルであり、ロック部材4によりしるし部材3を押してしるし部材3をメス部材2から分離することもより容易であり、メス部材2とオス部材1との正しい組立を保証できる前提で、メス部材2とオス部材1との組立の効率を高めることができる。
【0043】
図5および図6に示すように、本出願のいくつかの実施例において、第1係合溝201が2つあり、2つの第1係合溝201がメス部材2の外周に間隔をあけて設けられており、第1係合鉤301が2つあり、2つの第1係合鉤301が、2つの第1係合溝201とそれぞれ係合するためのものである。
【0044】
係合可能に構成される第1係合溝201および第1係合鉤301を2セット設けるとともに、2セットの、第1係合溝201および第1係合鉤301が、メス部材2の外周の対称する両端にそれぞれ位置し、したがって、しるし部材3とメス部材2との接続の安定性を保証できる。
【0045】
図4を参照すると、図4は、本出願の実施例によるロック部材4の模式的構成図である。本出願のいくつかの実施例において、ロック部材4に第2係合溝401が設けられており、しるし部材3に第2係合鉤302が設けられており、第2係合鉤302が、第2係合溝401と係合するためのものであり、ロック部材4は、ロック部材4が第1位置から第2位置まで移動したとき、第2係合鉤302を第2係合溝401から分離させるように駆動するように構成される。
【0046】
第2係合溝401は、ロック部材4の係合台402と1つの接続アーム403との接続により形成された構造である。第2係合鉤302は、突出ブロックである。第2係合鉤302の外周が、第2係合溝401の内壁に整合した構成であり、第2係合溝401内に係合可能である。
【0047】
しるし部材3は、第1係合鉤301によりメス部材2の第1係合溝201内に係合するため、しるし部材3のメス部材2に対する位置が固定される。しるし部材3に第2係合鉤302が設けられているとともにロック部材4に第2係合溝401が設けられており、ロック部材4が第1位置に位置するとき、第2係合鉤302がちょうどロック部材4の第2係合溝401内に係合してロック部材4としるし部材3とが接続されるようになる。一方、ロック部材4の位置を決めることができ、すなわち、しるし部材3の第2係合鉤302がちょうどロック部材4の第2係合溝401内に係合しているとき、ロック部材4がちょうど第1位置に位置し、このとき、オス部材1がスムーズにメス部材2の貫通孔202内に挿入されることを保証することができる。他方、ロック部材4が第1位置から第2位置まで移動したとき、ロック部材4によりしるし部材3を押すことにより、しるし部材3がメス部材2から分離されるとともにロック部材4から分離されるようになり、これは、ユーザがメス部材2とオス部材1とが正しく組み立てられたか否かを確認するための客観的な参考条件となれる。
【0048】
図4を参照すると、本出願のいくつかの実施例において、第2係合溝401が2つあり、2つの第2係合溝401が対応してロック部材4の両側にそれぞれ設けられており、第2係合鉤302が2つあり、2つの第2係合鉤302が、2つの第2係合溝401とそれぞれ係合するためのものである。
【0049】
係合可能に構成される第2係合溝401および第2係合鉤302を2セット設けるとともに、2セットの、第2係合溝401および第2係合鉤302が、しるし部材3またはロック部材4の対称する両端にそれぞれ位置し、これによって、しるし部材3とロック部材4との接続の安定性を保証できる。
【0050】
図3および図4に示すように、本出願のいくつかの実施例において、オス部材1の外周面に環状溝101が設けられており、ロック部材4は、係合台402と、係合台402の下方に設けられる2つの接続アーム403とを含み、2つの接続アーム403が係合台402の下方に間隔をあけて設けられており、2つの接続アーム403と係合台402との間に2つの第2係合溝401が形成されている。係合台402は、ロック部材4が第2位置に位置するときに環状溝101内に係入されているように構成される。
【0051】
係合台402は、U字型構造であり、U字型構造が、弧状部と、弧状部の両端部にそれぞれ接続された延伸部とを含む。環状溝101は、オス部材1の規定高さ範囲内の外壁面が円周においてオス部材1の軸線に接近する方向へ凹むことにより形成された構造である。係合台402が環状溝101内に係入されているとき、係合台402の内壁面が環状溝101の外壁面に当接する。
【0052】
オス部材1をメス部材2の貫通孔202に挿入し、環状溝101とロック部材4の係合台402とが同一平面に位置するとき、オス部材1の挿入深さが所定値になり、これによって、ロック部材4が第1位置から第2位置まで移動してロック部材4の係合台402の内壁面とオス部材の環状溝101の外壁面とが当接する。係合台402の内径がオス部材1の環状溝101の外径以下であるため、係合台402が環状溝101内に係入されているとき、オス部材1がメス部材2の貫通孔202に沿ってさらに下へ移動することができなくなり、このとき、ロック部材4がオス部材1とロックされるとともにメス部材2ともロックされ、したがって、オス部材1とメス部材2とがロックされ、オス部材1とメス部材2との組立を遂げた。
【0053】
図4図6図8図10および図11を参照すると、図8は、本出願の実施例によるロック部材4とメス部材2とが接続されたときの模式的断面構成図であり、図10は、本出願の実施例によるロック部材4としるし部材3とが接続されたときの模式的断面構成図であり、図11は、本出願の実施例による接続構造のある角度から見た模式的断面構成図である。本出願のいくつかの実施例において、メス部材2の外周に第3係合溝203が設けられており、ロック部材4に第3係合鉤404がさらに設けられている。第3係合鉤404は、ロック部材4が第1位置に位置するときに第3係合溝203内に係入されているように構成される。
【0054】
メス部材2の外周に第3係合溝203が設けられているとともに、ロック部材4に第3係合鉤404が対応して設けられており、ロック部材4の第3係合鉤404とメス部材2の第3係合溝203とが係合しているとき、ロック部材4がちょうど第1位置に位置し、このようにして、ロック部材4の位置を決めることができ、取付時にロック部材4が素早く第1位置に位置することができ、また、メス部材2からのロック部材4の意図しない脱落を防止することができる。そして、ロック部材4が第1位置に位置するとき、ロック部材4の係合台402がメス部材2の貫通孔202の内径と外径との間に位置するため、オス部材1がスムーズにメス部材2の貫通孔202内に挿入されることを保証することができる。
【0055】
本出願のいくつかの実施例において、第3係合溝203が2つあり、2つの第3係合溝203がメス部材2の外周に間隔をあけて設けられており、第3係合鉤404が2つあり、2つの第3係合鉤404が、2つの接続アーム403の、係合台402から離間した端にそれぞれ設けられている。
【0056】
係合可能に構成される第3係合溝203および第3係合鉤404が2セット設けられているとともに、2セットの、第3係合溝203および第3係合鉤404が、メス部材2またはロック部材4の対称する両端にそれぞれ位置し、これによって、メス部材2とロック部材4との接続の安定性を保証できる。
【0057】
図8に示すように、本出願のいくつかの実施例において、接続アーム403の、貫通孔202から離間した側に凹溝405が設けられている。凹溝405は、オス部材1が貫通孔202内に挿入されているときにメス部材2に当接する。
【0058】
凹溝405を設けることにより、オス部材1とメス部材2とを組み立てるとき、凹溝405がメス部材2の外周の一部に当接して、ロック部材4とメス部材2との接触面積が大きくなり、ロック部材4とメス部材2との接続の安定性を保証できる。
【0059】
図8に示すように、本出願のいくつかの実施例において、ロック部材4の、貫通孔202に向かう側に位置制限溝406が設けられており、貫通孔202の縁部に位置制限溝406に対応する位置制限ブロック204が設けられている。位置制限ブロック204は、ロック部材4が第2位置に位置するときに位置制限溝406内に係入されているように構成される。
【0060】
メス部材2の貫通孔202の縁部の外側に位置制限ブロック204が設けられているとともに、ロック部材4に位置制限溝406が対応して設けられており、ロック部材4が第2位置まで移動したとき、すなわち、メス部材2とオス部材1とが正しく組み立てられているとき、位置制限ブロック204がちょうど位置制限溝406内に係入されており、これによってロック部材4の移動が防止され、構成がシンプルで、操作が容易である。
【0061】
図5に示すように、本出願のいくつかの実施例において、しるし部材3に引き部303が設けられている。引き部303は、ユーザがしるし部材303をロック部材4から外すためのものである。
【0062】
引き部303を設けることにより、オス部材1とメス部材2とが組み立てられたとき、ユーザが容易に引き部303によりしるし部材3をロック部材4から外すことができ、ユーザによるしるし部材3の外しに手持ち部を提供し、ユーザの操作を容易にすることができる。
【0063】
図5に示すように、本出願のいくつかの実施例において、しるし部材3に取付切欠304が設けられており、取付切欠304が、ロック部材4の一部を収容するように構成される。
【0064】
取付切欠304を設けることにより、ロック部材4が、取付切欠304からしるし部材3を通って、メス部材2の外周の一部に環装してメス部材2と接続することができる。
【0065】
図7に示すように、本出願のいくつかの実施例において、しるし部材3の、ロック部材4に向かう側に位置決め柱305が設けられており、ロック部材4の、しるし部材3に向かう側に位置決め孔(図示しない)が設けられている。位置決め柱305は、位置決め孔内に挿入してロック部材4としるし部材3とを接続するためのものである。
【0066】
上記の各実施例は、本出願の技術案を説明するためのものにすぎず、それを限定するものではない。上記の各実施例を参照しながら本出願を詳細に説明したが、当業者は、上記の各実施例に記載された技術案を変更してもよく、そのうちの一部またはすべての技術的特徴に対して均等置換を行ってもよい。これらの変更または置換は、該当技術案の本質を本出願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させていなく、本出願の特許請求の範囲および明細書の範囲に属するものである。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例に記載された各技術的特徴を任意に組み合わせることができる。本出願は、明細書に開示された特定の実施例に限定されなく、特許請求の範囲内に属するすべての技術案を含む。
図1
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