(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20250218BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20250218BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021032259
(22)【出願日】2021-03-02
【審査請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】沖嶋 杏奈
(72)【発明者】
【氏名】橋本 克夫
(72)【発明者】
【氏名】白神 裕人
(72)【発明者】
【氏名】胡 亜萍
(72)【発明者】
【氏名】孫 韵南
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-318113(JP,A)
【文献】特開2008-217142(JP,A)
【文献】特開2004-008354(JP,A)
【文献】特開2003-186962(JP,A)
【文献】特開2017-135994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が実行する方法であって、
情報処理サーバから、仮想生物の種を取得するステップと、
育成の操作と当該操作後の仮想生物の状態とが紐付けられた情報を参照して、プレイヤーからの育成の操作に応じた仮想生物の状態を決定することによって、前記種から前記仮想生物を育成するステップと、
前記仮想生物と当該仮想生物から製造される仮想製品とが紐付けられた情報を参照して、前記育成された仮想生物に応じた仮想製品を決定することによって、前記仮想製品を製造するステップと、
前記製造された仮想製品に対応する製品に関する情報を提示するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記製品に関する情報は、前記製品の商品名と、前記製品を販売している実店舗の情報と、のうちの少なくとも一方の情報を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記製品に関する情報は、前記製品を販売しているサイトの情報を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想製品は、前記育成された仮想生物に含まれる仮想原料を配合した仮想化粧品である、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記情報処理サーバから、仮想合成成分を取得するステップをさらに含み、
前記製造は、前記仮想合成成分をさらに配合した前記仮想化粧品を製造することである、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記仮想製品は、仮想食品である、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記仮想生物の種は、前記情報処理装置の位置が所定の位置であるときに取得される、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記仮想生物の種が取得されると、前記仮想生物の名称を表示するステップと、
前記仮想生物が育成されると、前記仮想生物に関する情報を表示するステップと
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
情報処理装置を、
情報処理サーバから、仮想生物の種を取得する種取得部、
育成の操作と当該操作後の仮想生物の状態とが紐付けられた情報を参照して、プレイヤーからの育成の操作に応じた仮想生物の状態を決定することによって、前記種から前記仮想生物を育成する生物育成部、
前記仮想生物と当該仮想生物から製造される仮想製品とが紐付けられた情報を参照して、前記育成された仮想生物に応じた仮想製品を決定することによって、前記仮想製品を製造する製造部、
前記製造された仮想製品に対応する製品に関する情報を提示する提示部
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
情報処理サーバから、仮想生物の種を取得する種取得部と、
育成の操作と当該操作後の仮想生物の状態とが紐付けられた情報を参照して、プレイヤーからの育成の操作に応じた仮想生物の状態を決定することによって、前記種から前記仮想生物を育成する生物育成部と、
前記仮想生物と当該仮想生物から製造される仮想製品とが紐付けられた情報を参照して、前記育成された仮想生物に応じた仮想製品を決定することによって、前記仮想製品を製造する製造部と、
前記製造された仮想製品に対応する製品に関する情報を提示する提示部と
を備えた情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータゲームにおいて、複数のアイテムから別のアイテムを生成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ロールプレイングゲームのプレイヤーズキャラクタが、素材のアイテムを入手して合成することによって、アイテムを作成することができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の手法では、ゲームの世界(つまり、仮想の世界)で作られたアイテムは、仮想の世界のみで扱われるものである。
【0005】
そこで、本発明では、仮想の世界で物を作り現実の世界でも扱うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る方法は、情報処理装置が実行する方法であって、仮想原材料から仮想製品を製造するステップと、前記製造された仮想製品に対応する製品に関する情報を提示するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、仮想の世界で物を作り現実の世界でも扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る全体のシステム構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックを示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る製品製造および情報提示の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態に係る仮想製品の製造の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る図鑑の表示例である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
<用語の説明>
・「プレイヤー」とは、本発明の一実施形態にかかるプログラム(例えば、ゲームアプリケーション)がインストールされたスマートフォン等の情報処理装置を操作して、仮想原材料から仮想製品を製造する者である。
・「仮想製品」とは、仮想原材料から製造される仮想の製品である。つまり、仮想製品は、製品を示す電子データである。例えば、製品は、化粧品、食品等である。仮想製品は、実在する製品(つまり、現実の世界の製品である)や、それに似た製品に対応付けられる。本発明の一実施形態では、プレイヤーは、仮想原材料から仮想製品を製造して、仮想製品に対応する製品(つまり、実在する製品や、それに似た製品)に関する情報を得ることができる。つまり、仮想製品の元となった仮想原材料と同一または類似の原材料からなる実在する製品だけでなく、その実在する製品に似た製品に関する情報も提示される。
・「仮想原材料」とは、仮想製品を製造するために用いられる仮想の原材料である。仮想原材料は、実在する原材料を示す電子データである。例えば、仮想原材料は、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然材料等である。
・「仮想生物」は、実在する生物を示す電子データである。仮想生物は、仮想生物の種から育成されうる。例えば、生物は、動物、植物、微生物等である。
・「仮想合成成分」は、実在する合成成分を示す電子データである。例えば、合成成分は、トラネキサム酸、レチノール、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、ナイアシンアミド等である。
・「仮想天然材料」は、実在する天然材料を示す電子データである。仮想天然材料は、仮想天然成分(なお、仮想生物が加えられてもよい)が加工されて生成されうる。例えば、天然材料は、ペプチド、ヒアルロン酸、塩、酸化チタン、脂肪酸石けん等である。
・「育成」とは、スマートフォン等の情報処理装置を操作することによって、ゲームアプリケーション等が実現する仮想の世界で、仮想生物等の仮想原材料を育成することである。なお、育成は、実在する育成手法であってもよいし、実在しない育成手法であってもよい。
・「加工」とは、スマートフォン等の情報処理装置を操作することによって、ゲームアプリケーション等が実現する仮想の世界で、仮想天然成分を加工することである。なお、加工は、実在する加工手法であってもよいし、実在しない加工手法であってもよい。
・「製造」とは、スマートフォン等の情報処理装置を操作することによって、ゲームアプリケーション等が実現する仮想の世界で、仮想原材料から仮想製品を製造することである。なお、製造は、実在する製造手法であってもよいし、実在しない製造手法であってもよい。
【0011】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体のシステム構成を示す図である。
図1に示されているように、情報処理システム1は、情報処理装置10と、情報処理サーバ20と、を含む。情報処理装置10は、任意のネットワークを介して、情報処理サーバ20とデータを送受信することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0012】
情報処理装置10は、仮想原材料から仮想製品を製造して、製造された仮想製品に対応する製品(つまり、実在する製品)に関する情報を提示する。情報処理装置10は、仮想原材料となる仮想生物を種から育成することができる。例えば、情報処理装置10は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等である。後段で、
図2を参照しながら、情報処理装置10について詳細に説明する。
【0013】
例えば、情報処理装置10は、実店舗(例えば、
図1の店舗A、店舗B、店舗C)に位置するときに、仮想原材料のデータ(例えば、仮想生物の種のデータおよび仮想合成成分のデータおよび仮想天然成分のデータ)を取得することができる。また、ある情報処理装置10(例えば、
図1の情報処理装置10a)は、別の情報処理装置10(例えば、
図1の情報処理装置10b)と、仮想原材料のデータおよび仮想製品のデータの少なくとも一部を交換する(具体的には、情報処理サーバ20を介してデータを送受信する)、または、情報を受信することにより、仮想原材料のデータおよび仮想製品のデータを取得することができる。
【0014】
情報処理サーバ20は、情報処理装置10に種々のデータを提供するサーバである。
【0015】
<情報処理装置10の機能ブロック>
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロックを示す図である。情報処理装置10は、種取得部101と、合成成分取得部102と、生物育成部103と、天然成分取得部104と、天然成分加工部105と、製造部106と、提示部107と、図鑑管理部108と、を備えることができる。また、情報処理装置10は、プログラムを実行することで、種取得部101、合成成分取得部102、生物育成部103、天然成分取得部104、天然成分加工部105、製造部106、提示部107、図鑑管理部108、として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0016】
<<仮想原材料の取得>>
まず、仮想原材料の取得について説明する。種取得部101、合成成分取得部102および天然成分取得部104は、仮想製品を製造するために用いられる仮想原材料のデータを取得する。なお、仮想原材料のデータの取得可能な順序(例えば、仮想原材料Aの取得前には仮想原材料Bの取得が必須等)を設けてもよい。
【0017】
種取得部101は、仮想生物の種のデータを取得する。なお、種取得部101は、仮想生物のデータ(つまり、育成せずに製造に用いることができるデータ)を取得してもよい。
【0018】
合成成分取得部102は、仮想合成成分のデータを取得する。なお、合成成分取得部102は、仮想合成成分の元となる仮想物質のデータを取得して、仮想合成成分を生成してもよい。
【0019】
天然成分取得部104は、仮想天然成分のデータを取得する。なお、天然成分取得部104は、仮想天然材料のデータ(つまり、加工せずに製造に用いることができるデータ)を取得してもよい。
【0020】
例えば、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、情報処理装置10の位置が所定の位置(例えば、化粧品や食品を販売している実店舗の位置)であるときに、仮想原材料のデータを取得することができる。情報処理サーバ20は、GPS(Global Positioning System)により情報処理装置10の現在位置を測定して、情報処理装置10の位置が化粧品や食品を販売している実店舗の位置であるときに、情報処理装置10へ仮想原材料のデータを配信することができる。
【0021】
なお、情報処理サーバ20は、情報処理装置10の位置が化粧品や食品を販売している実店舗の位置であり、かつ、所定の条件を満たす(例えば、プレイヤーが化粧品や食品のカウンセリングを受ける、プレイヤーが所定の回数だけ店舗に訪れている、所定の天候である等)ときに、情報処理装置10へ仮想原材料のデータを配信してもよい。
【0022】
例えば、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、新製品の発売のプレゼントキャンペーン等として、仮想原材料のデータを取得することができる。種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、情報処理装置10の位置が所定の位置(例えば、新製品の発売のイベント会場の位置)であるときに、仮想原材料のデータを取得することができる。また、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、プレイヤーが新製品を購入したときに、仮想原材料のデータを取得することができる。また、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、プレイヤーがクイズに参加したときに、仮想原材料のデータを取得することができる。
【0023】
例えば、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、プレイヤーがポイント(例えば、実在する製品の購入時に発行されるポイント等)を提供すること、プレイヤーが製品の製造会社が実施するアンケートに回答すること等、に応じて仮想原材料のデータを取得することができる。なお、種取得部101、合成成分取得部102、および天然成分取得部104は、その他の任意の手法で仮想原材料のデータを取得することができる。
【0024】
<<仮想原材料の育成および加工>>
次に、仮想原材料の育成および加工について説明する。
【0025】
生物育成部103は、種取得部101が取得した種を用いて、仮想生物を育成する。具体的には、生物育成部103は、育成の操作(例えば、水やりのボタンの押下)とその操作後の仮想生物の状態とが紐付けられた情報(情報処理装置10または情報処理サーバ20に記憶されているものとする)を参照して、プレイヤーからの育成の操作に応じた仮想生物の状態(つまり、仮想生物の育成段階)を決定する。なお、生物育成部103は、育成のための肥料のデータを取得して用いてもよい。また、生物育成部103は、育成のための道具のデータを取得して用いてもよい。また、生物育成部103は、他のプレイヤーの仮想生物を育成してもよい。
【0026】
例えば、生物育成部103は、プレイヤーの現実のスキンケアに連動して、仮想生物を育成する(現実の世界でスキンケアをするほど仮想生物が育成される)ことができる。また、例えば、生物育成部103は、プレイヤーの現実の歩数等の運動量に連動して、仮想生物を育成する(現実の世界で運動をするほど仮想生物が育成される)ことができる。また、例えば、生物育成部103は、現実の天候(雨の日、晴れの日、紫外線の量)に連動して、仮想生物を育成することができる。
【0027】
天然成分加工部105は、天然成分取得部104が取得した仮想天然成分を加工する。具体的には、天然成分加工部105は、加工の操作(例えば、抽出や粉砕、加水分解のボタン押下)とその操作後の仮想天然成分・材料の状態とが紐付けられた情報(情報処理装置10または情報処理サーバ20に記憶されているものとする)を参照して、プレイヤーからの加工の操作に応じた仮想天然成分・材料の状態(つまり、仮想天然成分の加工段階)を決定する。なお、天然成分加工部105は、加工のための実験器具のデータを取得して用いてもよい。また、天然成分加工部105は、加工のための手段のデータを取得して用いてもよい。
【0028】
<<仮想製品の製造>>
次に、仮想製品の製造について説明する。
【0029】
製造部106は、仮想原材料から仮想製品を製造する。例えば、製造部106は、生物育成部103が育成した仮想生物(例えば、植物)に含まれる仮想原料(例えば、植物エキス)を配合した仮想化粧品を製造することができる。また、例えば、製造部106は、生物育成部103が育成した仮想生物(例えば、植物)に含まれる仮想原料(例えば、植物エキス)、合成成分取得部102が取得した仮想合成成分(例えば、トラネキサム酸、レチノール、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、ナイアシンアミド等)、および、天然成分加工部105が加工した仮想天然材料(例えば、ペプチド、ヒアルロン酸、塩、酸化チタン、脂肪酸石けん等)を配合した仮想化粧品を製造することができる。
【0030】
具体的には、製造部106は、プレイヤーの操作に応じて、仮想原材料の種類および仮想原材料の量(あるいは割合)を決定することができる。また、製造部106は、プレイヤーの操作に応じて、仮想原材料とその仮想原材料から製造される仮想製品とが紐付けられた情報(情報処理装置10または情報処理サーバ20に記憶されているものとする)を参照して、仮想原材料に応じた仮想製品を決定することができる。なお、製造部106は、プレイヤーの操作に応じて、製造のために用いる製造装置を決定してもよい。また、製造部106は、プレイヤーの操作に応じて、製造を終了する時間を決定してもよい。
【0031】
<<製品に関する情報の提示>>
次に、製品に関する情報の提示について説明する。
【0032】
提示部107は、製造部106が製造した仮想製品に対応する製品(つまり、実在する製品)に関する情報を提示する。具体的には、提示部107は、仮想製品の元となった仮想原材料と同一または類似の原材料からなる製品(つまり、実在する製品)に関する情報を提示する。例えば、提示部107は、製品に関する情報を画面に表示、音声で出力等する。
【0033】
具体的には、提示部107は、実在する製品の情報(情報処理装置10または情報処理サーバ20に記憶されているものとする。例えば、その製品の原材料の種類、原材料の量(あるいは割合))を参照して、仮想製品の元となった仮想原材料の種類および量(あるいは割合)に最も近い原材料の種類および量(あるいは割合)である製品(つまり、実在する製品)を抽出する。
【0034】
ここで、製品に関する情報について説明する。例えば、製品に関する情報は、製品の商品名と、製品を販売している実店舗の情報(例えば、住所、電話番号、営業時間、定休日等)と、のうちの少なくとも一方の情報を含む。また、例えば、製品に関する情報は、製品を販売しているサイトの情報(例えば、URL(Uniform Resource Locator)等)を含む。プレイヤーは、店舗で製品を購入したり、ウェブサイトで商品を購入したり、店舗やウェブサイトで製品のサンプルを入手したりすることができる。
【0035】
なお、仮想製品に対応する製品は、既製品でもよいし、オーダーメイド(つまり、注文後に製造される製品)でもよい。
【0036】
図鑑管理部108は、仮想生物の情報を管理して表示する。例えば、図鑑管理部108は、種取得部101が仮想生物の種のデータを取得すると、仮想生物の名称を表示する。また、例えば、図鑑管理部108は、生物育成部103が種から仮想生物を育成すると(つまり、所定の育成段階になると)、仮想生物に関する情報(例えば、化粧品での効果等の特徴)を表示する。なお、図鑑管理部108は、仮想生物の名称あるいは仮想生物に関する情報とともに、その仮想生物から製造されうる仮想製品を表示してもよい。
【0037】
なお、図鑑管理部108は、仮想合成成分の元となる仮想物質が取得されると、仮想合成成分の名称を表示してもよい。また、図鑑管理部108は、仮想合成成分が生成されると(つまり、所定の生成段階になると)、仮想合成成分に関する情報(例えば、化粧品での効果等の特徴)を表示してもよい。なお、図鑑管理部108は、仮想合成成分の名称あるいは仮想合成成分に関する情報とともに、その仮想合成成分から製造されうる仮想製品を表示してもよい。
【0038】
なお、図鑑管理部108は、仮想天然材料の元となる仮想天然成分が取得されると、仮想天然成分・材料の名称を表示してもよい。また、図鑑管理部108は、仮想天然成分が加工されると(つまり、所定の加工段階になると)、仮想天然成分・材料に関する情報(例えば、化粧品での効果等の特徴)を表示してもよい。なお、図鑑管理部108は、仮想天然成分・材料の名称あるいは仮想天然成分・材料に関する情報とともに、その仮想天然材料から製造されうる仮想製品を表示してもよい。
【0039】
例えば、図鑑管理部108は、仮想生物の育成段階、仮想合成成分の生成段階、仮想天然成分の加工段階に応じた、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然成分・材料を示す画像(例えば、生物、合成成分、天然成分・材料の写真やイラスト)を表示する。また、例えば、図鑑管理部108は、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然成分の品質に応じた、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然成分・材料を示す画像(例えば、生物、合成成分、天然成分・材料の写真やイラスト)を表示する。
【0040】
<仮想原材料・仮想製品・プレイヤーのレベル>
本発明の一実施形態では、仮想原材料は、レベル分け(例えば、その仮想原材料の内容に基づいてレベル分け)される。また、仮想製品は、レベル分け(例えば、その仮想製品の内容に基づいてレベル分け)される。また、プレイヤーは、プレイヤーが所持する仮想原材料のレベルおよび仮想製品のレベルに応じて、レベル分けされる。例えば、プレイヤーが、自身のレベルに応じて、仮想原材料の取得、仮想原材料の育成、仮想天然成分の加工、仮想製品の製造をできるようにしてもよい。
【0041】
<処理方法>
図3は、本発明の一実施形態に係る製品製造および情報提示の処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
ステップ1(S1)において、製造部106は、仮想原材料から仮想製品を製造する。具体的には、製造部106は、仮想原材料とその仮想原材料から製造される仮想製品とが紐付けられた情報を参照して、プレイヤーから指示された仮想原材料に応じた仮想製品を決定する。
【0043】
ステップ2(S2)において、提示部107は、S1で製造された仮想製品に対応する製品(つまり、実在する製品)に関する情報を提示する。具体的には、提示部107は、仮想製品の元となった仮想原材料と同一または類似の原材料からなる製品(つまり、実在する製品)に関する情報を提示する。
【0044】
図4は、本発明の一実施形態に係る仮想製品の製造の処理の流れを示すフローチャートである。
【0045】
ステップ11(S11)において、種取得部101は、仮想生物の種のデータを取得する。
【0046】
ステップ12(S12)において、生物育成部103は、S11で取得された種を用いて、仮想生物を育成する。具体的には、生物育成部103は、育成の操作(例えば、水やりのボタンの押下)とその操作後の仮想生物の状態とが紐付けられた情報を参照して、プレイヤーからの育成の操作に応じた仮想生物の状態(つまり、仮想生物の育成段階)を決定する。
【0047】
ステップ13(S13)において、製造部106は、S12で育成された仮想生物から仮想製品を製造する。具体的には、製造部106は、仮想原材料(本例では、仮想生物)とその仮想原材料から製造される仮想製品とが紐付けられた情報を参照して、S12で育成された仮想生物に応じた仮想製品を決定する。
【0048】
例えば、製造部106は、S12で育成された仮想生物(例えば、植物)に含まれる仮想原料(例えば、植物エキス)を配合した仮想化粧品を製造することができる。また、例えば、製造部106は、S12で育成された仮想生物(例えば、植物)に含まれる仮想原料(例えば、植物エキス)、および、合成成分取得部102が取得した仮想合成成分(例えば、トラネキサム酸、レチノール、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、ナイアシンアミド等)を配合した仮想化粧品を製造することができる。なお、天然成分加工部105が加工した仮想天然材料(例えば、ペプチド、ヒアルロン酸、塩、酸化チタン、脂肪酸石けん等)が配合されてもよい。
【0049】
<表示例>
図5は、本発明の一実施形態に係る図鑑の表示例である。情報処理装置10は、
図5のような図鑑を表示することができる。
【0050】
図5の(A)は、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然成分・材料の名称が表示された画面の一例である。図鑑管理部108は、仮想生物の種のデータが取得されると、仮想生物の名称を表示することができる。また、図鑑管理部108は、仮想合成成分の元となる仮想物質のデータが取得されると、仮想合成成分の名称を表示することができる。また、図鑑管理部108は、仮想天然材料の元となる仮想天然成分のデータが取得されると、仮想天然成分・材料の名称を表示することができる。
【0051】
図5の(B)は、仮想生物、仮想合成成分、仮想天然成分・材料に関する情報が表示された画面の一例である。図鑑管理部108は、仮想生物が育成されると(つまり、所定の育成段階になると)、仮想生物に関する情報を表示することができる。また、図鑑管理部108は、仮想合成成分が生成されると(つまり、所定の生成段階になると)、仮想合成成分に関する情報を表示することができる。また、図鑑管理部108は、仮想天然成分が加工されると(つまり、所定の加工段階になると)、仮想天然成分・材料に関する情報を表示することができる。
【0052】
<効果>
このように、本発明の一実施形態では、プレイヤーは、情報処理装置10を操作して、仮想原材料から仮想製品を製造して、仮想製品に対応する製品(つまり、実在する製品)に関する情報を得ることができる。そのため、プレイヤーは、自身が製造した仮想製品に対応する実在する製品を実店舗で購入したり、ウェブサイトで購入したりすることができる。
【0053】
<ハードウェア構成>
図6は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10および情報処理サーバ20のハードウェア構成図である。情報処理装置10および情報処理サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。
【0054】
また、情報処理装置10および情報処理サーバ20は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有することができる。
【0055】
なお、情報処理装置10および情報処理サーバ20の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0056】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0057】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0058】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0059】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0060】
表示装置1005は、情報処理装置10および情報処理サーバ20の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0061】
操作装置1006は、情報処理装置10および情報処理サーバ20を操作する者が情報処理装置10および情報処理サーバ20に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0062】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0063】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0064】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0065】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 情報処理サーバ
101 種取得部
102 合成成分取得部
103 生物育成部
104 天然成分取得部
105 天然成分加工部
106 製造部
107 提示部
108 図鑑管理部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体