(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】指保持部材、印刷装置及び印刷方法
(51)【国際特許分類】
A45D 29/00 20060101AFI20250218BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
A45D29/00
B41J2/01 301
B41J2/01 109
(21)【出願番号】P 2020136633
(22)【出願日】2020-08-13
【審査請求日】2023-08-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 大輔
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-150092(JP,A)
【文献】特開平11-232423(JP,A)
【文献】特開平10-283464(JP,A)
【文献】特開2003-103971(JP,A)
【文献】特開2019-055018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01
B41J 2/165-2/20
B41J 2/21-2/215
A45D 29/22
A45D 29/18
A45D 29/00
A45D 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
爪に印刷を施す印刷装置に設けられる指保持部材であり、
印刷する爪に対応する指の下面を支持する指支持部と、
前記指の上面を規制する指規制部と、
を備え、
前記指支持部と前記指規制部との間に前記指を挿入することが可能に構成され、
前記指支持部及び前記指規制部は、ユーザの前記
指の形状に合わせて成形された第1成形部材及び第2成形部材をそれぞれ有し
、
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり、前記第1成形部材を形成するための樹脂材料と、前記第2成形部材を形成するための樹脂材料との間に前記指が挿入された状態であって、かつ前記爪の上面が天板に突き当てられた状態で成形されることを特徴とする指保持部材。
【請求項2】
前第1成形部材及び前記第2成形部材は、指保持部材本体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項
1に記載の指保持部材。
【請求項3】
前記第1成形部材及び前記第2成形部材には第1の係止部が設けられており、前記指保持部材本体には前記第1の係止部に対応する形状の第2の係止部が設けられていることを特徴とする請求項
2に記載の指保持部材。
【請求項4】
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、使用時において所定の形状を維持することのできる硬化状態をさらにとり得る材料で形成されることを特徴とする請求項
1に記載の指保持部材。
【請求項5】
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載の指保持部材。
【請求項6】
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、光硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載の指保持部材。
【請求項7】
爪の先端部分を載せる爪載せ台がさらに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の指保持部材。
【請求項8】
請求項1から請求項
7のいずれか一項に記載の指保持部材と、
前記指保持部材に保持された指に対応する爪に印刷を施す印刷部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
爪に印刷を施す印刷装置による印刷方法であり、
前記印刷装置は、
印刷する爪に対応する指の下面を支持する指支持部及び前記指の上面を規制する指規制部を有し、前記指支持部と前記指規制部との間に前記指を挿入することが可能に構成された指保持部材を備え、
前記指支持部及び前記指規制部は、ユーザの前記
指の形状に合わせて成形された第1成形部材及び第2成形部材をそれぞれ取り付けた状態で前記指を前記指保持部材に保持させ、
前記指に対応する前記爪に印刷を施
し、
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり、前記第1成形部材を形成するための樹脂材料と、前記第2成形部材を形成するための樹脂材料との間に前記指が挿入された状態であって、かつ前記爪の上面が天板に突き当てられた状態で成形されることを特徴とする印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指保持部材、印刷装置及び印刷方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、指の爪等にネイルデザインの印刷を行う印刷装置(ネイルプリント装置)が知られている。
このような印刷装置では印刷中に指が動いてしまうと印刷位置のずれ等を生じてしまい、高品位の印刷を行うことができない。
【0003】
そこで例えば特許文献1には、印刷装置(特許文献1において「ネイルアート装置」)に、爪に印刷を行なう指を所定位置に載置するための溝又はその他の指保持部材(特許文献1において「支持具」)若しくは指の一部をロックするためのホルダーを設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、人の指や爪の形状は、人により、また指の種類によっても様々である。
このため、一般的な太さ、形状の指や爪に合うように指保持部材を構成しても、標準よりも指の太い人にとってはきつく感じられたり、指の細い人にとっては十分に安定して指を保持させることが難しい場合がある。
また、指の太さは標準的である場合でも、爪の中央部が盛り上がっていたり、反り返っている場合等には、通常と同じ位置に指を配置したのでは爪を適切な高さ位置に保持させることができない場合もある。
【0006】
そこで、爪を適切な位置に配置するためには、各ユーザの指や爪の形状に合った指保持部材を用意したいとの要望があった。
【0007】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの指や爪の形状に合わせてカスタマイズすることが可能な指保持部材、印刷装置及び印刷方法を提供することを利点とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の指保持部材は、
爪に印刷を施す印刷装置に設けられる指保持部材であり、
印刷する爪に対応する指の下面を支持する指支持部と、
前記指の上面を規制する指規制部と、
を備え、
前記指支持部と前記指規制部との間に前記指を挿入することが可能に構成され、
前記指支持部及び前記指規制部は、ユーザの前記指及び前記爪の形状に合わせて成形された第1成形部材及び第2成形部材をそれぞれ有し、
前記第1成形部材及び前記第2成形部材は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり、前記第1成形部材を形成するための樹脂材料と、前記第2成形部材を形成するための樹脂材料との間に前記指が挿入された状態であって、かつ前記爪の上面が天板に突き当てられた状態で成形されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、指保持部材をユーザの指や爪の形状に合わせてカスタマイズすることができるとの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態の指保持部を備える印刷装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態における指保持部の要部構成を示す要部斜視図である。
【
図3】成形部材を成形するときに用いる成形用器具の側断面図である。
【
図4】
図3に示す成形用器具に標準的な指をセットした例を示す成形用器具の側断面図である。
【
図5】
図3に示す成形用器具に標準よりも太い指をセットした例を示す成形用器具の側断面図である。
【
図6】
図3に示す成形用器具に中央部が盛り上がった爪を有する指をセットした例を示す成形用器具の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1から
図6を参照しつつ、本発明に係る指保持部材、印刷装置及び印刷方法の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、印刷装置が手の指の爪を印刷対象としてこれに印刷する印刷装置を例に説明するが、本発明における印刷装置の印刷対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪等を印刷対象としてもよい。
【0012】
図1は、本実施形態における印刷装置の要部外観構成を示す斜視図である。以下の実施形態において、上下、左右及び前後は、
図1に示した向きをいうものとする。また、X方向、Y方向は、
図1に示した方向をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態の印刷装置1は、ほぼ箱形に形成された筐体2と、筐体2の内部に収容される装置本体10と、を備えている。
【0013】
筐体2は、前面側(印刷装置1の正面側、
図1において前側)の下側部分に、左右方向(
図1において左右方向、X方向)のほぼ全面に亘って形成された開口部21を有している。また、筐体2の左右方向のほぼ中央部には、開口部21の上側に連続して切り欠き部22が形成されている。切り欠き部22は、後述する印刷ヘッド41を装置に対して着脱する際の出入口として機能する。
【0014】
また、筐体2の上面(天板)には、印刷装置1の操作部12が設けられている。操作部12は、例えば印刷装置1の電源をON/OFFする操作ボタン(電源スイッチボタン)である。操作部12が操作されると、操作信号が図示しない制御装置に出力され、制御装置が操作信号に従った制御を行い、印刷装置1の各部を動作させる。例えば操作部12が電源スイッチボタンである場合、ボタン操作に応じて印刷装置1の電源がON/OFFされる。
【0015】
なお、筐体2各部の形状や各部の配置等は、図示例に限定されず、適宜設定可能である。例えば、操作部12は、筐体2の上面ではなく側面や背面等に設けられていてもよい。また、筐体2にはその他各種の操作ボタンが操作部12として設けられていてもよいし、各種表示部やインジケータ等が設けられていてもよい。
【0016】
筐体2の内部には、装置本体10が収容されている。
装置本体10は、基台11と、これに取り付けられた指保持部材6、印刷部40等を備えている。
【0017】
指保持部材6は、基台11における装置前面側の左右方向(X方向)のほぼ中央部に配置されており、本実施形態における印刷対象である爪Tを有する指Uを印刷に適した位置に保持する指保持手段である。
図2は、指保持部材の要部斜視図である。
図2に示すように、指保持部材6は、ほぼ箱型に形成されており、装置前面側に開口部61を有している。
また、指保持部材6の天面奥側(
図1における装置の後方側)は上側に開口する窓部63となっている。窓部63からは指保持部材6内に挿入された指Uの爪Tの表面が露出するようになっている。
また指保持部材6の内部には、指支持部62が設けられている。さらに指保持部材6における窓部63よりも手前側(
図1における装置の前方側)は枠状に形成されており、その天面は指規制部64となっている。指保持部材6は、指支持部62と指規制部64との間に指Uを挿入することが可能に構成されている。
【0018】
指支持部62は、印刷する爪Tに対応する指Uの下面を支持するものである。すなわち、指支持部62は、爪Tに対応する指Uが開口部61から挿入されたときに、指Uの下面(指Uの腹部分)に当接し支持する。なお、指支持部62は、指Uを下側から支持し得るものであればよく、その構成は特に限定されない。例えば、その全体がばね等の弾性部材によって下方から付勢されていてもよい。
本実施形態において、指支持部62は、指保持部材本体側の部材である支持部本体621と、支持部本体621に対して取り付けられた成形部材622とで構成されている。本実施形態の成形部材622は支持部本体621に対して着脱可能となっている。成形部材622を着脱できるようにすることで、1つの印刷装置1を複数のユーザで使用する場合に、ユーザによって成形部材622を取り換えることが可能となる。また、1人のユーザでも、指Uの種類(すなわち、親指、人差し指、中指、小指の種別)によりその形状が異なるため、指Uごとに成形部材622を取り換えることもできる。なお、成形部材622が着脱可能となっていることは必須ではなく、一旦装着したらその状態が維持されてもよい。
支持部本体621は、例えば樹脂等で形成されており、成形部材622が取り付けられる土台となる。このため、支持部本体621は、ある程度の硬度・強度を有する部材であることが好ましい。
【0019】
成形部材622は、ユーザの指Uの形状に合わせて成形された部材である。
成形部材622は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり得、使用時において所定の形状を維持することのできる硬化状態をとり得る材料で形成されている。成形部材622を形成する材料としては、例えば所定の温度で軟化し、冷やすことで硬化する各種の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン樹脂等)や、所定の波長の光(例えば、紫外線(Ultra Violet)等)を照射することで硬化する各種の光硬化性樹脂等が好適に適用される。なお、成形部材622を形成する材料はこれに限定されない。
本実施形態において成形部材622は、後述するように、印刷装置1の外部において成形された後、指保持部材6内に配置される。
なお、成形部材622の具体的な成形手法については後述する。
成形部材622は、指Uを所定の位置に保持するに足りる硬度・強度を有することが求められるが、指Uが直接上に乗る部分であるため、多少の柔軟性を有することが好ましい。
【0020】
成形部材622には第1の係止部622aが設けられており、支持部本体621には第1の係止部622aに対応する形状の第2の係止部621aが設けられている。
第1の係止部622a及び第2の係止部621aの具体的な形状は特に限定されないが、例えば、成形部材622に設けられる第1の係止部622aは、凸部であり、支持部本体621に設けられる第2の係止部621aはこれを受ける凹部である。
なお、支持部本体621側の第2の係止部621aが凸部であり、成形部材622側の第1の係止部622aがこれを受ける凹部であってもよい。
本実施形態において、成形部材622に設けられる第1の係止部622aは、成形部材622の全体を成形する際にともに成形される。
【0021】
指規制部64は、開口部61から指保持部材6に挿入された指Uの上面を規制するものである。
本実施形態では、前述のように指保持部材6の天面であって窓部63よりも手前側(
図1において前側)が指規制部64となっている。
本実施形態において、指規制部64は、指保持部材本体側の部材である規制部本体641と、規制部本体641に対して取り付けられた成形部材645とで構成されている。
規制部本体641における下側面(支持部本体621と対向する面)には、成形部材645を受け入れる切り欠き部642が形成されており、成形部材645は切り欠き部642内に嵌装される。
本実施形態の成形部材645は成形部材622と同様に、規制部本体641に対して着脱可能となっている。成形部材645を着脱できるようにすることで、1つの印刷装置1を複数のユーザで使用する場合に、ユーザによって成形部材645を取り換えることが可能となる。また、1人のユーザでも、指Uの種類によりその形状は異なるため、指Uごとに成形部材645を取り換えることもできる。なお、成形部材645が着脱可能となっていることは必須ではなく、一旦装着したらその状態が維持されてもよい。
規制部本体641は、成形部材645が取り付けられる土台となるものであり、例えば樹脂等で形成され、ある程度の硬度・強度を有している。
【0022】
成形部材645は、ユーザの指Uの形状に合わせて成形された部材である。
成形部材645は、指支持部材62に設けられる成形部材622と同様に、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり得、使用時において所定の形状を維持することのできる硬化状態をとり得る材料で形成されている。成形部材645を形成する材料としては、例えば各種の熱可塑性樹脂や各種の光硬化性樹脂等が好適に適用される。なお、成形部材645を形成する材料はこれに限定されない。
本実施形態において成形部材645は、後述するように、印刷装置1の外部において成形された後、指保持部材6内に配置される。
なお、成形部材645の具体的な成形手法については後述する。
成形部材645は、指Uの上面の位置を所定の位置に位置決めするに足りる硬度・強度を有することが求められるが、指Uに直接当たる部分であるため、多少の柔軟性を有することが好ましい。
【0023】
成形部材645には第1の係止部645aが設けられており、規制部本体641における切り欠き部642内には第1の係止部645aに対応する形状の第2の係止部641aが設けられている。
第1の係止部645a及び第2の係止部641aの具体的な形状は特に限定されないが、例えば、成形部材645に設けられる第1の係止部645aは、凸部であり、規制部本体641に設けられる第2の係止部641aはこれを受ける凹部である。
なお、規制部本体641側の第2の係止部641aが凸部であり、成形部材645側の第1の係止部645aがこれを受ける凹部であってもよい。
本実施形態において、成形部材645に設けられる第1の係止部645aは、成形部材645の全体を成形する際にともに成形される。
【0024】
さらに、指保持部材6の内部であって印刷指挿入方向の奥側には、指Uの爪Tの先端部分を載せる爪載せ台65が設けられている。なお、爪載せ台65は爪Tの先を載せることができるものであればよく、その形状や配置等は図示例に限定されない。
また、指支持部62と爪載せ台65との間に指先部分を支持する図示しない指先支持部を設けてもよい。指先支持部は、ばね等によって上方向(
図2のZ方向の上側)に付勢される構成としてもよい。
指保持部材6において、指U及びその爪Tは、爪Tの先端部分を爪載せ台65に載せた状態で下側から指支持部62によって支持され、指Uの上側が指規制部64によって押さえられることで高さ方向(上下方向、
図2においてZ方向)等の位置が所定の位置に位置決めされる。
【0025】
印刷部40は、印刷対象である爪Tに印刷を施す印刷手段である。
印刷部40は、キャリッジ42に搭載されてXY方向に移動しながら印刷動作を行う印刷ヘッド41及び印刷ヘッド41を移動させる図示しないヘッド移動機構等を備えて構成されている。
【0026】
本実施形態の印刷ヘッド41は、爪表面に対向する面がインクを吐出させる複数のノズル口を備えたインク吐出面(いずれも図示せず)となっており、インクを微滴化し、インク吐出面から印刷対象(爪T)の被印刷面である爪表面に対して直接にインクを吹き付けて印刷を行うインクジェット方式のインクジェットヘッドである。印刷ヘッド41の構成は特に限定されないが、例えばインク吐出面等に設けられた吐出機構部(図示せず)とインクカートリッジ(いずれも図示せず)とが一体となったカートリッジ一体型のヘッドである。
印刷ヘッド41は、例えば、シアン(C;CYAN)、マゼンタ(M;MAGENTA)、イエロー(Y;YELLOW)のインクを吐出可能となっている。なお、印刷ヘッド41に備えられるインクの種類はこれに限定されない。
【0027】
また、筐体2の上面(天板)の内側であって、指保持部材6の窓部63の上方位置には、窓部63から露出する爪T(爪Tを含む指U)を撮影して爪Tの画像(爪Tを含む指Uの画像)を取得するカメラである撮影装置51が設けられている。なお、撮影装置51の近傍には撮影対象である爪Tを照明する白色LED等で構成された図示しない照明装置が設けられている。
本実施形態では、撮影装置51によって撮影された画像に基づいて、印刷部40による印刷範囲を画する爪Tの輪郭等が検出される。
【0028】
また、印刷装置1は、装置全体を統括制御する図示しない制御装置を備えている。なお、印刷装置1は、外部の端末装置(例えばスマートフォン等の携帯端末装置)と連携して印刷動作を行うものであってもよく、この場合には、連携する端末装置側に設けられる制御装置によって各種データ処理等を行ってもよい。
【0029】
次に、本実施形態における指保持部材6及びこれを備える印刷装置1の作用、印刷方法について説明する。
本実施形態の印刷装置1を使用する場合には、まず、指保持部材6に設ける成形部材622,645をユーザの指Uの形状に合うように成形する。
図3は、成形部材の成形に用いる成形用器具の一例を示した側断面図である。また
図4から
図6は、それぞれ成形用器具に様々な形状の指を挿入した例を示している。
図3から
図6において、指Uは図中右側から左側に向かって成形用器具7内に挿入される。指Uを挿入する方向を以下において挿入方向という。
【0030】
図3に示すように、成形用器具7は、上面が開口するほぼ箱型の筐体71と、筐体71の上面を塞ぐ天板72と、を有している。
筐体71内には、指保持部材6におけるものとほぼ同様の位置・大きさ・形状を有する構成部が設けられている。具体的には、筐体71内における指Uの挿入方向の手前側(
図3において右側)には、成形部材622がセットされる第1の土台73が配置されている。第1の土台73は、指保持部材6の支持部本体621とほぼ同じ大きさ・形状に形成されている。
第1の土台73の上面には、印刷装置1の指保持部材6における支持部本体621に設けられている第2の係止部621aと同様の位置・大きさ・形状の凹部731が形成されている。
【0031】
また、第1の土台73よりも指Uの挿入方向の奥側(
図3において左側)には、指先部分を下側から支持する指先支持部74が設けられている。指先支持部74は、ばね等の弾性部材によって多少上方向に付勢されていることが好ましい。
筐体71における指Uの挿入方向の最奥位置(
図3において左端)には、成形用器具7に挿入された指Uの爪Tの先端部分を載せる爪載せ台75が設けられている。
爪載せ台75は、印刷装置1の指保持部材6の爪載せ台65に爪Tを載せた場合とほぼ同じ高さに爪Tを載せることができるように構成されている。
【0032】
天板72における指Uの挿入方向の手前側(
図3において右側)は、指保持部材6の指規制部64における規制部本体641とほぼ同じ高さに形成されており、成形部材645がセットされる第2の土台として機能する。第2の土台としての天板72部分は、指保持部材6の規制部本体641とほぼ同じ形状に形成されている。
第2の土台として機能する天板72の下面には、印刷装置1の指保持部材6における規制部本体641に設けられている第2の係止部641aと同様の位置・大きさ・形状の凹部721が形成されている。
なお、このように、成形用器具7の筐体71内に指保持部材6と同様の構成部が設けられることにより、成形用器具7を用いて成形された成形部材622,645を指保持部材6に取り付けたときに、成形用器具7内において調整された状態をそのまま指保持部材6に反映させることができる。
【0033】
また、天板72における指Uの挿入方向の奥側(
図3において左側)には、爪Tの上面位置を規定する突当て部材722が設けられている。
突当て部材722は、例えば各種の樹脂で形成されている。突当て部材722は、爪Tの表面を傷つけないように多少柔軟性(クッション性)を有する部材であることが好ましい。
【0034】
図示例のような成形用器具7を用いて成形部材622,645を成形する場合には、まず、成形部材622を形成するための樹脂材料を軟化状態とした上で第1の土台73の上面にセットする。また、成形部材645を形成するための樹脂材料を軟化状態とした上で第2の土台となる天板72の下面にセットする。
例えば成形部材622,645を形成するための樹脂材料が熱可塑性樹脂である場合には、変形可能な状態になるまでヒータやドライヤ等で加熱してから成形用器具7の所定位置にセットする。また樹脂材料が光硬化性樹脂である場合には、樹脂を硬化させる所定の波長の光を当てない状態で成形用器具7の所定位置にセットする。
【0035】
次に、ユーザは、樹脂材料が硬化しないうち(軟性を保っているうち)に、成形部材622を形成するための樹脂材料と成形部材645を形成するための樹脂材料との間に指Uを挿入し、爪Tの先端部分を爪載せ台75に載せるとともに、爪Tの上面を突当て部材722に突き当てる。
図4は、成形用器具に比較的平面的な爪を有する一般的な太さの指を挿入した状態を示す図である。これに対して
図5は、成形用器具に標準よりも太い指をセットした例を示し、
図6は、中央部が盛り上がった爪を有する指をセットした例を示している。
【0036】
図4から6に示すように、ユーザが指Uを挿入すると、指Uの下面が成形部材622を押し下げ、成形部材622が当該指Uの形状に変形する。このとき、第1の土台73の上面に接している成形部材622の下側面も変形して、凹部731に嵌る凸形状が形成される。本実施形態ではこの凸形状が成形部材622における第1の係止部622aとなる。
また、指Uの上面が成形部材645を押し上げ、成形部材645が当該指Uの形状に変形する。このとき、第2の土台としての天板72の下面に接している成形部材645の上側面も変形して、凹部721に嵌る凸形状が形成される。本実施形態ではこの凸形状が成形部材645における第1の係止部645aとなる。
【0037】
比較的一般的な指Uを挿入した
図4の場合と比較して、太い指Uが挿入された場合には、例えば
図5に示すように、指Uの上側に配置された成形部材645が押し潰されるように変形し、
図4に示す場合よりも薄い形状に成形される。
また、指Uの太さは
図4に示す標準的なものと同等の場合でも、爪Tの形状が平面的ではなく、例えば
図6に示すように爪先部分よりも中央部分の方が高く盛り上がっているような場合には、爪Tの先端部分を爪載せ台75に載せただけでは爪Tの上面位置が適切な高さ位置を超えてしまう。この点、本実施形態ではさらに突当て部材722が設けられているため、爪Tの上面を天板72の突当て部材722に突き当てることで、爪Tの上面位置が適切な高さ位置に規制される。そしてこの状態で指Uの全体が安定するように上下の成形部材622,645を調整する。具体的には、爪Tが盛り上がっている分、爪Tの上面位置が規制されると、これにしたがって指U全体が押し下げられ、指Uの下側に配置された成形部材622が押し潰されるように変形し、
図4に示す場合よりも薄い形状に成形される。
【0038】
このようにして、成形部材622,645を指Uや爪Tの形状に合わせて成形すると、ユーザは成形用器具7から指Uを取り出し、成形部材622,645を成形された状態で硬化させる。具体的には、成形部材622,645を形成する樹脂材料が熱可塑性樹脂である場合には、常温で所定時間放置するか冷風を当てる等によって熱をとり、硬化状態とする。また樹脂材料が光硬化性樹脂である場合には、樹脂を硬化させる所定の波長の光を当該樹脂材料に照射し、硬化状態とする。
【0039】
各成形部材622,645がユーザの指U等の形状に合わせて成形され、成形された状態で硬化すると、硬化後の成形部材622,645を成形用器具7から取り出し、印刷装置1の指保持部材6に取り付ける。
具体的には、成形部材622を指支持部62の支持部本体621の上に配置し、第1の係止部622aを支持部本体621の第2の係止部621aと嵌め合わせる。
また、成形部材645を指規制部64の規制部本体641の切り欠き部642内に嵌め込んで配置し、第1の係止部645aを規制部本体641の第2の係止部641aと嵌め合わせる。
【0040】
爪Tに印刷を行う際には、このように成形部材622,645を取り付けることで、指支持部62及び指規制部64がユーザの指U・爪Tの形状に合うものにカスタマイズされた指保持部材6に指Uを保持させ、印刷処理を行う。
具体的には、撮影装置51を用いて指保持部材6に保持された状態の指U(爪Tを含む指U)を撮影し、撮影された画像について画像処理を行うことで爪Tの位置や範囲(爪Tの輪郭)等を認識する。そして、認識された爪Tの範囲を印刷対象領域として印刷部40により印刷を行う。
これにより、指Uや爪Tがどのような形状である場合でも、適切な位置に指を保持させ、印刷に適した位置に爪Tを配置した状態で爪Tの表面にネイルデザインを印刷することができる。
【0041】
なお、ユーザが複数本の指U(例えば左右の手の10本の指U)について印刷を行う場合には、各指Uについて、それぞれの形状に合わせて成形部材622,645を成形してもよい。この場合には、印刷する指Uごとに成形部材622,645を対応するものに付け替えて印刷を行う。これにより、いずれの指Uに印刷する場合にも当該指Uに合った形状の指保持部材6に指Uを保持させることができる。なお、例えば左右の親指同士、左右の小指同士等同じ種類の指Uはほぼ同じ形状であることが多い。このため、左右10本の指Uに印刷を行う場合でも、片手の指5本分について成形部材622,645を成形し、例えば小指用の成形部材622,645については左右の小指に共通して使用するようにしてもよい。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、爪Tに印刷を施す印刷装置1に設けられる指保持部材6が、印刷する爪Tに対応する指Uの下面を支持する指支持部62と、指Uの上面を規制する指規制部64と、を備え、指支持部62と指規制部64との間に指Uを挿入することが可能に構成され、指支持部62及び指規制部64が、ユーザの指U等の形状に合わせて成形された成形部材622,645を有している。
指Uや爪Tの大きさや形状は人それぞれであり、同じ形状の指保持部材6に保持させたのでは適切な位置に爪Tが配置されない場合がある。具体的には、所定の高さ位置よりも爪Tが上がり過ぎて印刷部40の印刷ヘッド41と接触してしまったり、指Uが細すぎる場合に指保持部材6内で指Uが遊んでしまい、指Uの画像を撮影する際や印刷する際に指Uが動いて、爪Tの位置がずれてしまう等が考えられる。
例えば調整用のアタッチメント等を何種類か用意した場合でもあらゆるケースに対応することは難しい。
この点、本実施形態のように、ユーザの実際の指Uを型取りした成形部材622,645によって調整する場合には、指保持部材6を完全にカスタマイズすることができ、爪Tを印刷に適した位置に配置させることができる。
このため、爪Tを認識するための画像を撮影する際や印刷する際に位置ずれや誤認識、誤印刷を回避することができるとともに、ユーザにとっても、フィット感に優れた指保持部材6とすることができ、印刷を行う間、無理のない体勢で楽に指Uを保持させることができる。
【0043】
また、本実施形態の成形部材622,645は、指保持部材本体側の部材である支持部本体621、規制部本体641に対して着脱可能に構成されている。
このように構成することにより、1つの印刷装置1を複数のユーザで使用するような場合に、ユーザによって成形部材622,645を取り換えるだけで、各ユーザにとって最適な状態で指U保持させることができる。また、1人のユーザでも、指Uの種類によりその形状は異なる。このため、指Uごとに成形部材622,645を取り換えることとすれば、いずれの指Uについても最適な位置に配置させることができる。
【0044】
また、本実施形態の成形部材622,645には第1の係止部622a,645aが設けられており、指保持部材本体である支持部本体621及び規制部本体641には第1の係止部622a,645aに対応する形状の第2の係止部621a,641aが設けられている。
このため、第1の係止部622a,645aを第2の係止部621a,641aに係止させることで、成形部材622,645を支持部本体621及び規制部本体641の適切な位置に取り付けることができ、容易に指保持部材6のカスタマイズを行うことができる。
【0045】
また、本実施形態の成形部材622,645は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり得、使用時において所定の形状を維持することのできる硬化状態をとり得るような材料で形成される。
具体的には、成形部材622,645は、熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂により形成されている。
これにより、ユーザは容易に自分の指Uを型取りした成形部材622,645を形成することができ、指保持部材6を自分の指Uに適した形状にカスタマイズすることができる。
【0046】
また、本実施形態の指保持部材6には、爪Tの先端部分を載せる爪載せ台65がさらに設けられている。
これにより、容易に爪Tの位置決めを行うことができる。
【0047】
また、本実施形態のように、印刷装置1を、成形部材622,645を用いてカスタマイズされた指保持部材6と、この指保持部材6に保持された指Uに対応する爪Tに印刷を施す印刷部40と、を備えるものとした場合には、どのような形状の指Uの爪Tでも正確に認識することができ、また印刷に適した位置に爪Tを配置して印刷を行うことができる。
これにより、高品位なネイルプリントを行うことができる。
【0048】
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0049】
例えば、本実施形態では、成形用器具7を用いて成形部材622,645を形成する場合を例示したが、成形部材622,645を形成する手法は特に限定されない。
例えば、石膏等によってユーザの指U等の型をとり、この型を用いて各種樹脂等により成形部材622,645を形成してもよい。この場合にもユーザ指Uや爪Tの形状に合った成形部材622,645を得ることができ、指保持部材6を指Uに合った形状にカスタマイズすることができる。
【0050】
また、本実施形態では、指保持部材6の指支持部62と指規制部64とにそれぞれ成形部材622,645を設ける場合を例示したが、成形部材は指支持部62及び指規制部64の少なくともいずれか一方のみに設けられていてもよい。
指支持部62及び指規制部64の少なくともいずれか一方のみに成形部材を設けた場合にも、指保持部材6をある程度ユーザの指Uに合った形状にカスタマイズすることが可能である。
【0051】
また、本実施形態では、成形用器具7が一体的な構造であり、成形部材622,645を形成する材料を配置してから、その間に指Uを挿入する場合を例示したが、成形用器具7の形状や成形部材622,645を形成する際の手順等はここに例示したものに限定されない。
例えば、天板72が筐体71から取り外し可能に構成されていてもよい。
この場合には、まず筐体内の第1の土台73の上に、軟化状態とした成形部材622の材料を配置し、その上から指Uを配置し、別途天板72の下面の所定位置に、軟化状態とした成形部材645の材料を配置し、指Uが配置されている筐体71の上から天板を被せるように配置して指Uの型取りを行うようにしてもよい。
このようにした場合には、天板72の下面に成形部材645の材料を取り付ける作業等をやりやすくなり、作業性が向上する。
【0052】
なお、成形部材622,645を形成する材料が各種の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン樹脂等)である場合には、一旦成形した後も、再度加熱することで軟化状態とし、同一ユーザの別の指Uや別のユーザの指Uに合わせた成形部材622,645に作り変えて使用してもよい。
このように成形部材622,645を形成する材料を再利用可能とした場合には、少ない材料で複数本の指Uに対応した成形部材622,645を形成することができ、コスト面で優れる。
【0053】
また、第1の係止部622a,645a及び第2の係止部621a,622aは凸部と凹部との組み合わせに限定されない。例えば、第1の係止部622a,645a及び第2の係止部621a,622aは装置の前後方向(
図1における前後方向、Y方向)に成形部材622,645をスライド移動させるガイド部を構成するものであってもよい。
この場合、例えば指保持部材6の内側面、切り欠き部642の内側面に装置の前後方向(
図1における前後方向、Y方向)に延在するガイドレールや溝部等を設け、成形部材622,645の側面等であってガイドレールや溝部等に対応する位置にこのガイドレールや溝部等に案内される被ガイド部(例えば突条部等)を設けてもよい。
また、第1の係止部622a,645a及び第2の係止部621a,622aを設けることは必須の構成ではない。例えば、第1の係止部622a,645a及び第2の係止部621a,622aを設けずに、支持部本体621や規制部本体641に両面テープ等で成形部材622,645を貼り付けて固定するようにしてもよい。
【0054】
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
爪に印刷を施す印刷装置に設けられる指保持部材であり、
印刷する爪に対応する指の下面を支持する指支持部と、
前記指の上面を規制する指規制部と、
を備え、
前記指支持部と前記指規制部との間に前記指を挿入することが可能に構成され、
前記指支持部及び前記指規制部の少なくともいずれか一方は、ユーザの前記指の形状に合わせて成形された成形部材を有していることを特徴とする指保持部材。
<請求項2>
前記成形部材は、指保持部材本体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の指保持部材。
<請求項3>
前記成形部材には第1の係止部が設けられており、前記指保持部材本体には前記第1の係止部に対応する形状の第2の係止部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の指保持部材。
<請求項4>
前記成形部材は、成形時において成形可能な軟度を有する軟化状態をとり得、使用時において所定の形状を維持することのできる硬化状態をとり得る材料で形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の指保持部材。
<請求項5>
前記成形部材は、熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の指保持部材。
<請求項6>
前記成形部材は、光硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の指保持部材。
<請求項7>
爪の先端部分を載せる爪載せ台がさらに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の指保持部材。
<請求項8>
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の指保持部材と、
前記指保持部材に保持された指に対応する爪に印刷を施す印刷部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
<請求項9>
爪に印刷を施す印刷装置による印刷方法であり、
前記印刷装置は、
印刷する爪に対応する指の下面を支持する指支持部及び前記指の上面を規制する指規制部を有し、前記指支持部と前記指規制部との間に前記指を挿入することが可能に構成された指保持部材を備え、
前記指支持部及び前記指規制部の少なくともいずれか一方に、ユーザの前記指の形状に合わせて成形された成形部材を取り付けた状態で前記指を前記指保持部材に保持させ、
前記指に対応する前記爪に印刷を施すことを特徴とする印刷方法。
【符号の説明】
【0055】
1 印刷装置
6 指保持部材
62 指支持部
621 支持部本体
621a 第2の係止部
622 成形部材
622a 第1の係止部
64 指規制部
641 支持部本体
641a 第2の係止部
645 成形部材
645a 第1の係止部
65 爪載せ台
7 成形用器具
T 爪
U 指