(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】炭化珪素半導体装置
(51)【国際特許分類】
H10D 30/66 20250101AFI20250218BHJP
H10D 30/01 20250101ALI20250218BHJP
H10D 12/00 20250101ALI20250218BHJP
【FI】
H10D30/66 101B
H10D30/66 101T
H10D30/66 101G
H10D30/66 101C
H10D30/66 101D
H10D30/66 101H
H10D30/66 102S
H10D30/01 301E
H10D30/01 301G
H10D30/66 201A
H10D12/00 101A
(21)【出願番号】P 2021556043
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(86)【国際出願番号】 JP2020041248
(87)【国際公開番号】W WO2021095609
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2019204196
(32)【優先日】2019-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 雄
【審査官】志津木 康
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/169777(WO,A1)
【文献】特開2018-019046(JP,A)
【文献】特開2018-166150(JP,A)
【文献】特開2013-110243(JP,A)
【文献】特開2019-114585(JP,A)
【文献】特開2019-57629(JP,A)
【文献】国際公開第2018/088063(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10D 30/66
H10D 30/01
H10D 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備え、
前記炭化珪素基板は、
第1導電型を有するドリフト領域と、
前記ドリフト領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、
前記ドリフト領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、
を有し、
前記第1主面には、前記ソース領域および前記ボディ領域を貫通して前記ドリフト領域に至る側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられており、
前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に設けられ、前記第2導電型を有する第1電界緩和領域をさらに有し、
前記ソース領域は、
前記側面に接し、第1厚さを備えた第1領域と、
前記側面との間に前記第1領域を挟み、第1厚さより大きい第2厚さを備えた第2領域と、
を有し、
前記第2領域とオーミック接合されたコンタクト電極をさらに有
し、
前記ボディ領域は、
前記側面につながる第1下端面を備えた第3領域と、
前記側面との間に前記第3領域を挟んで前記第1下端面につながる第2下端面を備えた第4領域と、
を有し、
前記第4領域の前記第2導電型の不純物の実効濃度は、前記第3領域の前記第2導電型の不純物の実効濃度よりも低い、炭化珪素半導体装置。
【請求項2】
前記コンタクト電極は、前記第1主面に平行な方向において、前記ゲートトレンチ側を向く側端面を有し、
前記第1主面に垂直な方向から平面視したときに、前記側端面は、前記第1領域と前記第2領域との境界面よりも前記ゲートトレンチから離間している請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記側面および前記底面に接するゲート絶縁膜と、
前記炭化珪素基板との間に前記ゲート絶縁膜を挟むように前記ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、
前記ゲート電極を覆うように設けられた層間絶縁膜と、
をさらに有し、
前記第1領域に、前記ゲート絶縁膜または前記層間絶縁膜が直接接する請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記第2下端面の前記第1主面からの第2距離は、前記第1下端面の前記第1主面からの第1距離以上であり、
前記第1主面に垂直な方向から平面視したときに、前記第2下端面は、前記第2領域と重なり、かつ前記第2領域より広い請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記炭化珪素基板は、前記第2下端面と前記第2主面との間に設けられ、前記第2導電型を有する第2電界緩和領域をさらに有する
請求項1から請求項4
のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記第2電界緩和領域の上端面と前記第2下端面とが互いに接する請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記第2厚さは0.2μm以上である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記第2厚さは前記第1厚さの1.1倍以上5.0倍以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
前記第1主面を基準とした、前記第1電界緩和領域の前記第2導電型の不純物の実効濃度のピーク深さは1.0μm以下である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
前記ゲートトレンチの前記側面は、{0-33-8}面を含む請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素半導体装置に関する。
【0002】
本出願は、2019年11月11日出願の日本出願第2019-204196号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
【背景技術】
【0003】
炭化珪素半導体装置の一つとして、主面に形成されたゲートトレンチの下方に電界シールド領域が設けられたトレンチ型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が開示されている(たとえば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国特開2014-41990号公報
【文献】日本国特開2017-139441号公報
【発明の概要】
【0005】
本開示の炭化珪素半導体装置は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備える。前記炭化珪素基板は、第1導電型を有するドリフト領域と、前記ドリフト領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、前記ドリフト領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、を有する。前記第1主面には、前記ソース領域および前記ボディ領域を貫通して前記ドリフト領域に至る側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられている。前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に設けられ、前記第2導電型を有する第1電界緩和領域をさらに有する。前記ソース領域は、前記側面に接し、第1厚さを備えた第1領域と、前記側面との間に前記第1領域を挟み、第1厚さより大きい第2厚さを備えた第2領域と、を有する。炭化珪素半導体装置は、前記第2領域とオーミック接合されたコンタクト電極をさらに有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の構成を示す断面図である。
【
図2A】
図2Aは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【
図2B】
図2Bは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【
図2C】
図2Cは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。
【
図2D】
図2Dは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
【
図2E】
図2Eは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。
【
図2F】
図2Fは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。
【
図2G】
図2Gは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その7)である。
【
図2H】
図2Hは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その8)である。
【
図2I】
図2Iは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その9)である。
【
図2J】
図2Jは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その10)である。
【
図2K】
図2Kは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その11)である。
【
図2L】
図2Lは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その12)である。
【
図2M】
図2Mは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その13)である。
【
図2N】
図2Nは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その14)である。
【
図2O】
図2Oは、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(その15)である。
【
図3】
図3は、ソース領域、ゲート絶縁膜、バリアメタル膜およびコンタクト電極の関係の一例を示す断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態の変形例に係る炭化珪素半導体装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本開示が解決しようとする課題]
コストの低減のためには、主面を基準として電界シールド領域を浅く形成することが望ましいが、従来の炭化珪素半導体装置の構成では、電界シールド領域を浅く形成すると、特性が劣化してしまう。
【0008】
そこで、本開示は、特性の劣化を抑制しながらコストを低減できる炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
[本開示の効果]
本開示によれば、特性の劣化を抑制しながらコストを低減できる。
【0010】
実施するための形態について、以下に説明する。
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また結晶学上の指数が負であることは、通常、"-"(バー)を数字の上に付すことによって表現されるが、本明細書中では数字の前に負の符号を付している。
【0012】
〔1〕 本開示の一態様に係る炭化珪素半導体装置は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備え、前記炭化珪素基板は、第1導電型を有するドリフト領域と、前記ドリフト領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、前記ドリフト領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、を有し、前記第1主面には、前記ソース領域および前記ボディ領域を貫通して前記ドリフト領域に至る側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられており、前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に設けられ、前記第2導電型を有する第1電界緩和領域をさらに有し、前記ソース領域は、前記側面に接し、第1厚さを備えた第1領域と、前記側面との間に前記第1領域を挟み、第1厚さより大きい第2厚さを備えた第2領域と、を有し、前記第2領域とオーミック接合されたコンタクト電極をさらに有する。
【0013】
コンタクト電極が第2領域とオーミック接合されている。オーミック接合のための熱処理の際に第2領域の一部が消費されたとしても、第1領域の消費は抑制される。従って、ソース領域の機能を確保できる。このため、第1主面を基準とした、第1電界緩和領域の第2導電型の不純物の実効濃度のピーク深さを小さくでき、優れた特性を得ることができる。そして、ピーク深さが小さい場合には、第1電界緩和領域の形成後にエピタキシャル層の再成長が必要とされない。このため、エピタキシャル層の再成長に伴うコストを低減できる。また、第1電界緩和領域の形成の際にも、高エネルギのイオン注入は必要とされない。このため、高エネルギのイオン注入に伴うコストの上昇を回避できる。また、第1厚さが小さいほど、短絡電流が低減され、短絡耐量を向上できる。さらに、ドリフト領域の側面に接する面積が小さいほど、帰還容量が抑制される。帰還容量の低減によりスイッチング損失を低減し、スイッチング速度を向上することもできる。
【0014】
〔2〕 〔1〕において、前記コンタクト電極は、前記第1主面に平行な方向において、前記ゲートトレンチ側を向く側端面を有し、前記第1主面に垂直な方向から平面視したときに、前記側端面は、前記第1領域と前記第2領域との境界面よりも前記ゲートトレンチから離間していてもよい。側端面が境界面よりもゲートトレンチから離間していることで、より確実に第1領域の消費を抑制できる。
【0015】
〔3〕 〔2〕において、前記側面および前記底面に接するゲート絶縁膜と、前記炭化珪素基板との間に前記ゲート絶縁膜を挟むように前記ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、前記ゲート電極を覆うように設けられた層間絶縁膜と、をさらに有し、前記第1領域に、前記ゲート絶縁膜または前記層間絶縁膜が直接接してもよい。第1領域にゲート絶縁膜または層間絶縁膜が直接接することで、さらに確実に第1領域の消費を抑制できる。
【0016】
〔4〕 〔1〕~〔3〕において、前記ボディ領域は、前記側面につながる第1下端面を備えた第3領域と、前記側面との間に前記第3領域を挟み、前記第1下端面につながる第2下端面を備えた第4領域と、を有し、前記第2下端面の前記第1主面からの第2距離は、前記第1下端面の前記第1主面からの第1距離以上であり、前記第1主面に垂直な方向から平面視したときに、前記第2下端面は、前記第2領域と重なり、かつ前記第2領域より広くてもよい。ボディ領域に、第1下端面を備えた第3領域の他に、第2下端面を備えた第4領域が含まれていることで、第2領域とドリフト領域との間でのパンチスルーを抑制できる。
【0017】
〔5〕 〔4〕において、前記炭化珪素基板は、前記第2下端面と前記第2主面との間に設けられ、前記第2導電型を有する第2電界緩和領域をさらに有してもよい。第2下端面と第2主面との間に第2電界緩和領域が設けられていることで、ゲート絶縁膜の絶縁破壊を抑制でき、優れた絶縁耐圧を得ることができる。
【0018】
〔6〕 〔5〕において、前記第2電界緩和領域の上端面と前記第2下端面とが互いに接してもよい。第2電界緩和領域の上端面と第4領域の第2下端面とが互いに接することで、より確実に優れた絶縁耐圧を得ることができる。
【0019】
〔7〕 〔1〕~〔6〕において、前記第2厚さは0.2μm以上であってもよい。第2厚さが0.2μm以上であることで、コンタクト電極とボディ領域との間の短絡をより確実に抑制できる。
【0020】
〔8〕 〔1〕~〔7〕において、前記第2厚さは前記第1厚さの1.1倍以上5.0倍以下であってもよい。第2厚さが第1厚さの1.1倍以上5.0倍以下であることで、より確実に特性の劣化を抑制しながらコストを低減できる。
【0021】
〔9〕 〔1〕~〔8〕において、前記第1主面を基準とした、前記第1電界緩和領域の前記第2導電型の不純物の実効濃度のピーク深さは1.0μm以下であってもよい。第1主面を基準とした、第1電界緩和領域の第2導電型の不純物の実効濃度のピーク深さが1.0μm以下であることで、より確実にコストを低減できる。
【0022】
〔10〕 〔1〕~〔9〕において、前記ゲートトレンチの前記側面は、{0-33-8}面を含んでもよい。側面が{0-33-8}面を含むことで、ゲートトレンチの側面において良好な移動度が得られ、チャネル抵抗を低減できる。
【0023】
[本開示の実施形態]
本開示の実施形態は、いわゆる縦型のMOSFET(炭化珪素半導体装置)に関する。
図1は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の構成を示す断面図である。
【0024】
図1に示されるように、本実施形態に係るMOSFET100は、炭化珪素基板10と、ゲート絶縁膜81と、ゲート電極82と、層間絶縁膜83と、ソース電極60と、ドレイン電極70と、バリアメタル膜84と、パッシベーション膜85とを主に有している。炭化珪素基板10は、炭化珪素単結晶基板50と、炭化珪素単結晶基板50上にある炭化珪素エピタキシャル層40とを含む。炭化珪素基板10は、第1主面1と、第1主面1と反対側の第2主面2とを有する。炭化珪素エピタキシャル層40は第1主面1を構成し、炭化珪素単結晶基板50は第2主面2を構成する。炭化珪素単結晶基板50および炭化珪素エピタキシャル層40は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板50は、たとえば窒素(N)などのn型不純物を含みn型(第1導電型)を有する。炭化珪素基板10の第1主面1の最大径は、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。
【0025】
第1主面1は、{0001}面または{0001}面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。好ましくは、第1主面1は、(000-1)面または(000-1)面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。オフ方向は、たとえば<11-20>方向であってもよいし、<1-100>方向であってもよい。オフ角は、たとえば1°以上であってもよいし、2°以上であってもよい。オフ角は、6°以下であってもよいし、4°以下であってもよい。
【0026】
炭化珪素エピタキシャル層40は、ドリフト領域11と、ボディ領域12と、ソース領域13と、第1電界緩和領域16と、第2電界緩和領域17と、コンタクト領域18とを主に有する。
【0027】
ドリフト領域11は、たとえば窒素またはリン(P)などのn型不純物を含み、n型の導電型を有する。ドリフト領域11は、たとえば第5領域11Eと、第6領域11Fと、第7領域11Gとを主に有している。
【0028】
ボディ領域12はドリフト領域11上に設けられている。ボディ領域12は、たとえばアルミニウム(Al)などのp型不純物を含み、p型(第2導電型)の導電型を有する。ボディ領域12は、たとえば第3領域12Cと、第4領域12Dとを主に有している。
【0029】
ソース領域13は、ボディ領域12によってドリフト領域11から隔てられるようにボディ領域12上に設けられている。ソース領域13は、たとえば窒素またはリンなどのn型不純物を含み、n型の導電型を有する。ソース領域13は、第1主面1を構成する。ソース領域13は、たとえば第1領域13Aと、第2領域13Bとを主に有している。
【0030】
コンタクト領域18は、たとえばアルミニウムなどのp型不純物を含み、p型の導電型を有する。コンタクト領域18のp型不純物の実効濃度は、たとえばボディ領域12のp型不純物の実効濃度よりも高い。コンタクト領域18は、ソース領域13を貫通し、ボディ領域12に接する。コンタクト領域18は、第1主面1を構成する。コンタクト領域18のp型不純物の実効濃度は、たとえば1×1018cm-3以上1×1020cm-3以下である。
【0031】
第1主面1には、側面3と底面4とにより規定されるゲートトレンチ5が設けられている。側面3は、ソース領域13、ボディ領域12およびドリフト領域11を貫通して第1電界緩和領域16に至る。底面4は、側面3と連なる。底面4は、第1電界緩和領域16に位置する。底面4は、たとえば第2主面2と平行な平面である。底面4を含む平面に対する側面3の角度θ1は、たとえば45°以上65°以下である。角度θ1は、たとえば50°以上であってもよい。角度θ1は、たとえば60°以下であってもよい。側面3は、好ましくは、{0-33-8}面を有する。{0-33-8}面は、優れた移動度が得られる結晶面である。ゲートトレンチ5は、たとえば第1主面1と平行な方向に沿ってストライプ状に伸長している。ゲートトレンチ5は、ハニカム状に伸長していてもよいし、アイランド状に点在していてもよい。
【0032】
第1電界緩和領域16は、たとえばAlなどのp型不純物を含み、p型の導電型を有する。第1電界緩和領域16は、ゲートトレンチ5の底面4と第2主面2との間にある。第1電界緩和領域16の上端面は、たとえばゲートトレンチ5の底面4を含む。第1電界緩和領域16の上端面の一部は、ボディ領域12の下端面の一部に対向している。第1電界緩和領域16は、ソース電極60に電気的に接続されていてもよい。第1電界緩和領域16のp型不純物の実効濃度は、たとえば5×1017cm-3以上5×1018cm-3以下である。第1主面1を基準とした、第1電界緩和領域16のp型不純物の実効濃度のピーク深さD1は、たとえば1.0μm以下である。ピーク深さD1は、0.8μm以上1.0μm以下であってもよい。第1主面1に垂直な方向における第1電界緩和領域16の厚さは、0.4μm以上0.6μm以下であってもよい。
【0033】
第2電界緩和領域17は、たとえばAlなどのp型不純物を含み、p型の導電型を有する。第2電界緩和領域17は、ドリフト領域11に接する。第2電界緩和領域17は、さらにボディ領域12に接してもよい。第2電界緩和領域17は、ボディ領域12よりも第2主面2側にある。第2電界緩和領域17のp型不純物の実効濃度は、第1電界緩和領域16のp型不純物の実効濃度とほぼ同じであってもよい。第2電界緩和領域17のp型不純物の実効濃度は、たとえば5×1017cm-3以上5×1018cm-3以下である。第1主面1を基準とした、第2電界緩和領域17のp型不純物の実効濃度のピーク深さは、たとえば1μm以下であってもよい。第1主面1に垂直な方向における第2電界緩和領域17の厚さは、0.4μm以上0.6μm以下であってもよい。
【0034】
ドリフト領域11の第5領域11Eは、ボディ領域12と第1電界緩和領域16とに挟まれている。第5領域11Eは、ボディ領域12および第1電界緩和領域16の各々と接している。第5領域11Eは、ボディ領域12よりも第2主面2側にある。第5領域11Eは、第1電界緩和領域16よりも第1主面1側にある。第5領域11Eのn型不純物の実効濃度は、たとえば5×1015cm-3以上5×1016cm-3以下である。
【0035】
第6領域11Fは、第5領域11Eよりも第2主面2側にある。第6領域11Fは、第5領域11Eと連なっている。第6領域11Fは、第1電界緩和領域16と第2電界緩和領域17とに挟まれている。第6領域11Fは、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17の各々に接している。第6領域11Fと、第1電界緩和領域16と、第2電界緩和領域17とは、第2主面2と平行な同一平面に位置していてもよい。第6領域11Fのn型不純物の実効濃度は、第5領域11Eの実効濃度よりも高くてもよい。第6領域11Fのn型不純物の実効濃度は、たとえば5×1016cm-3以上5×1017cm-3以下である。
【0036】
第7領域11Gは、第6領域11Fよりも第2主面2側にある。第7領域11Gは、第6領域11Fと連なっている。第7領域11Gは、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17の各々に接している。第7領域11Gは、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17よりも第2主面2側にある。第7領域11Gは、第6領域11Fと炭化珪素単結晶基板50とに挟まれていてもよい。第7領域11Gは、炭化珪素単結晶基板50に連なっていてもよい。第7領域11Gのn型不純物の実効濃度は、第6領域11Fのn型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。第7領域11Gのn型不純物の実効濃度は、たとえば5×1015cm-3以上5×1016cm-3以下である。
【0037】
ボディ領域12の第3領域12Cは、第2主面2に対して垂直な方向において、ソース領域13と第5領域11Eとに挟まれている。第3領域12Cは、ソース領域13および第5領域11Eの各々と接している。第3領域12Cは、ソース領域13よりも第2主面2側にある。第3領域12Cは、第5領域11Eよりも第1主面1側にある。第3領域12Cは、側面3にも接している。第3領域12Cは、側面3につながる第1下端面93を備える。第1下端面93は、第5領域11Eの上端面に接する。第1下端面93の第1主面1からの距離H1は、たとえば0.2μm以上0.5μm以下である。第3領域12Cのp型不純物の実効濃度は、たとえば5×1017cm-3以上5×1018cm-3以下である。短チャネル効果(パンチスルー)は、pn接合領域からチャネル領域内に空乏層が広がってチャネル領域全体が空乏層になることによって発生し得る。第3領域12Cのp型不純物の実効濃度を高くすることによって、チャネル領域に形成される空乏層の広がりを低減できる。第3領域12Cのp型不純物の実効濃度は、第5領域11Eのn型不純物の実効濃度よりも高くてもよい。
【0038】
第4領域12Dは、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、側面3との間に第3領域12Cを挟む。つまり、第3領域12Cは、第1主面1と平行な方向において、側面3と第4領域12Dとに挟まれている。第4領域12Dは、第3領域12Cよりもゲートトレンチ5から離間する側にある。第4領域12Dは、第2主面2に対して垂直な方向において、ソース領域13と第2電界緩和領域17とに挟まれている。第4領域12Dは、コンタクト領域18、ソース領域13、第3領域12Cおよび第5領域11Eの各々と接している。第4領域12Dは、さらに第2電界緩和領域17に接していてもよい。第4領域12Dは、さらに第6領域11Fに接していてもよい。第4領域12Dは、ソース領域13よりも第2主面2側にある。第4領域12Dは、第2電界緩和領域17よりも第1主面1側にある。第4領域12Dは、第1下端面93につながる第2下端面94を備える。第2下端面94と第2電界緩和領域17の上端面95とが互いに接していてもよい。第2下端面94は、第6領域11Fの上端面に接していてもよい。第2下端面94の第1主面1からの距離H2は、第1下端面93の第1主面1からの距離H1以上である。第2下端面94の第1主面1からの距離H2は、たとえば0.7μm以上0.9μm以下である。第4領域12Dのp型不純物の実効濃度は、第3領域12Cのp型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。第4領域12Dのp型不純物の実効濃度は、第2電界緩和領域17のp型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。第4領域12Dのp型不純物の実効濃度は、たとえば5×1016cm-3以上5×1018cm-3以下である。
【0039】
ソース領域13の第1領域13Aは、第2主面2に対して垂直な方向において、ボディ領域12上にある。第1領域13Aは、ボディ領域12に接している。第1領域13Aは、ボディ領域12よりも第1主面1側にある。第1領域13Aは、側面3にも接している。第1領域13Aは、第1厚さT1を備えている。第1厚さT1は、たとえば0.1μm以上0.3μm以下である。第1領域13Aの一部が第3領域12C上にあり、他の一部が第4領域12D上にあってもよい。第1領域13Aはゲート絶縁膜81に覆われている。第1領域13Aはゲート絶縁膜81に直接接している。第1領域13Aのn型不純物の実効濃度は、たとえば5×1018cm-3以上5×1019cm-3以下である。
【0040】
第2領域13Bは、側面3との間に第1領域13Aを挟む。つまり、第1領域13Aは、第1主面1と平行な方向において、側面3と第2領域13Bとに挟まれている。第2領域13Bは、第1領域13Aよりもゲートトレンチ5から離間する側にある。第2領域13Bは、第2主面2に対して垂直な方向において、ボディ領域12の第4領域12D上にある。第2領域13Bは、第4領域12Dに接している。第2領域13Bは、第4領域12Dよりも第1主面1側にある。第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、第4領域12Dの第2下端面94は、第2領域13Bと重なり、かつ第2領域13Bより広い。第2領域13Bは、第1厚さT1より大きい第2厚さT2を備えている。第2領域13Bは、第1厚さT1の1.1倍以上5.0倍以下であってもよい。第2厚さT2は、たとえば0.2μm以上である。第2厚さT2は、0.2μm以上0.5μm以下であってもよい。第2領域13B上にコンタクト電極61が設けられている。第2領域13Bは、コンタクト電極61に接する。第2領域13Bのn型不純物の実効濃度は、第1領域13Aのn型不純物の実効濃度とほぼ同じであってもよい。第2領域13Bのn型不純物の実効濃度は、たとえば5×1018cm-3以上5×1019cm-3以下である。
【0041】
ゲート絶縁膜81は、たとえば酸化膜である。ゲート絶縁膜81は、たとえば二酸化珪素を含む材料により構成されている。ゲート絶縁膜81は、側面3および底面4に接する。ゲート絶縁膜81は、底面4において第1電界緩和領域16と接する。ゲート絶縁膜81は、側面3においてソース領域13、ボディ領域12およびドリフト領域11の各々と接している。ゲート絶縁膜81は、第1主面1においてソース領域13の第1領域13Aと接していてもよい。ゲート絶縁膜81は、第1主面1においてさらにソース領域13の第2領域13Bと接していてもよい。
【0042】
ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81上に設けられている。ゲート電極82は、たとえば導電性不純物を含むポリシリコン(ポリSi)から構成されている。ゲート電極82は、ゲートトレンチ5の内部に配置されている。ゲート電極82の一部は、第1主面1上に配置されていてもよい。
【0043】
層間絶縁膜83は、ゲート電極82およびゲート絶縁膜81に接して設けられている。層間絶縁膜83は、たとえば二酸化珪素を含む材料から構成されている。層間絶縁膜83は、ゲート電極82とソース電極60とを電気的に絶縁している。層間絶縁膜83の一部は、ゲートトレンチ5の内部に設けられていてもよい。
【0044】
バリアメタル膜84は、層間絶縁膜83の上面および側面と、ゲート絶縁膜81の側面とを覆う。バリアメタル膜84は、層間絶縁膜83およびゲート絶縁膜81の各々と接している。バリアメタル膜84は、たとえば窒化チタン(TiN)を含む材料から構成されている。
【0045】
ソース電極60は、第1主面1に接する。ソース電極60は、コンタクト電極61と、ソース配線62とを有する。コンタクト電極61は、第1主面1において、ソース領域13およびコンタクト領域18に接していてもよい。コンタクト電極61は、たとえばニッケルシリサイド(NiSi)を含む材料から構成されている。コンタクト電極61が、チタン(Ti)と、Alと、Siとを含む材料から構成されていてもよい。コンタクト電極61は、第2領域13Bとオーミック接合している。コンタクト電極61は、コンタクト領域18とオーミック接合していてもよい。コンタクト電極61は、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、第1領域13Aから離間している。コンタクト電極61は、第1主面1に平行な方向において、ゲートトレンチ5側を向く側端面92を有する。たとえば、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、側端面92は、第1領域13Aと第2領域13Bとの境界面91よりもゲートトレンチ5から離間している。ソース配線62は、バリアメタル膜84の上面および側面と、コンタクト電極61の上面とを覆う。ソース配線62は、バリアメタル膜84およびコンタクト電極61の各々と接している。ソース配線62は、たとえばAlを含む材料から構成されている。
【0046】
パッシベーション膜85は、ソース配線62の上面を覆う。パッシベーション膜85は、ソース配線62と接している。パッシベーション膜85は、たとえばポリイミドを含む材料から構成されている。
【0047】
ドレイン電極70は、第2主面2に接する。ドレイン電極70は、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50と接している。ドレイン電極70は、ドリフト領域11と電気的に接続されている。ドレイン電極70は、たとえばNiSiを含む材料から構成されている。ドレイン電極70がTiと、Alと、Siとを含む材料から構成されていてもよい。ドレイン電極70は、炭化珪素単結晶基板50とオーミック接合している。
【0048】
第2主面2に対して垂直な方向において、第1電界緩和領域16の上端面が底面4から離間していてもよい。この場合、たとえば、底面4がドリフト領域11に位置してもよく、側面3が、ソース領域13およびボディ領域12を貫通してドリフト領域11に至ってもよい。たとえば、第1電界緩和領域16の上端面と底面4との間に、第5領域11Eがあってもよい。
【0049】
第2主面2に対して垂直な方向において、第2電界緩和領域17の上端面95が第4領域12Dの第2下端面94から離間していてもよい。たとえば、上端面95と第2下端面94との間に、第5領域11Eがあってもよい。
【0050】
炭化珪素単結晶基板50と第7領域11Gとの間に、たとえば窒素などのn型不純物を含み、n型の導電型を有するバッファ層が設けられていてもよい。バッファ層のn型不純物の実効濃度は、第7領域11Gのn型不純物の実効濃度よりも高くてもよい。
【0051】
また、第1主面1に平行な方向において、ゲート絶縁膜81の端部がバリアメタル膜84から離れ、層間絶縁膜83が第1領域13Aに直接接していてもよい。例えば、ゲート絶縁膜81の端部とバリアメタル膜84との間に層間絶縁膜83が入り込むように形成されていてもよい。
【0052】
次に、実施形態に係るMOSFET100の製造方法について説明する。
図2A~
図2Oは、実施形態に係るMOSFET100の製造方法を示す断面図である。
【0053】
まず、
図2Aに示されるように、炭化珪素単結晶基板50を準備する工程が実施される。たとえば昇華法によって製造された炭化珪素インゴット(図示せず)がスライスされることにより、炭化珪素単結晶基板50が準備される。炭化珪素単結晶基板50上にバッファ層(図示せず)が形成されてもよい。バッファ層は、たとえば原料ガスとしてシラン(SiH
4)とプロパン(C
3H
8)との混合ガスを用い、キャリアガスとしてたとえば水素(H
2)を用いた化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により形成できる。バッファ層のエピタキシャル成長の際に、たとえば窒素などのn型不純物がバッファ層に導入されてもよい。
【0054】
次に、同じく
図2Aに示されるように、エピタキシャル層21を形成する工程が実施される。たとえば原料ガスとしてシランとプロパンとの混合ガスを用い、キャリアガスとしてたとえば水素を用いたCVD法により、炭化珪素単結晶基板50上にエピタキシャル層21が形成される。エピタキシャル成長の際、たとえば窒素などのn型不純物がエピタキシャル層21に導入される。エピタキシャル層21は、n型の導電型を有する。エピタキシャル層21のn型不純物の実効濃度は、バッファ層のn型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。
【0055】
次に、
図2Bに示されるように、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17を形成する工程が実施される。たとえば、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17の各々が形成される領域上に開口部を有するマスク層(図示せず)が形成される。次に、たとえばアルミニウムイオンなどのp型を付与可能なp型不純物イオンがエピタキシャル層21に注入される。これにより、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17が形成される。第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17の各々は、エピタキシャル層21の表面に露出しないように、エピタキシャル層21の内部に形成される。第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17は、同時に形成されてもよいし、別々に形成されてもよい。第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17の形成の際のp型不純物イオンの注入エネルギは、700keV以上1200keV以下とされてもよい。第1主面1を基準とした、第1電界緩和領域16および第2電界緩和領域17のp型不純物の実効濃度のピーク深さは、たとえば0.8μm以上1.0μm以下とされてもよい。
【0056】
次に、
図2Cに示されるように、第6領域11Fを形成する工程が実施される。たとえば、第6領域11Fが形成される領域、つまり第2主面2と平行な方向において第1電界緩和領域16と第2電界緩和領域17との間の領域上に開口部を有するマスク層(図示せず)が形成される。次に、窒素などのn型を付与可能なn型不純物イオンがエピタキシャル層21に対して注入される。これにより、第6領域11Fが形成される。エピタキシャル層21のうち、第1電界緩和領域16より炭化珪素単結晶基板50側の部分と、第6領域11Fより炭化珪素単結晶基板50側の部分と、第2電界緩和領域17より炭化珪素単結晶基板50側の部分とが第7領域11Gとなる。第6領域11Fのn型不純物の実効濃度は、第7領域11Gのn型不純物の実効濃度よりも高くなる。第6領域11Fの形成の際のn型不純物イオンの注入エネルギは、400keV以上800keV以下とされてもよい。
【0057】
次に、
図2Dに示されるように、ボディ領域12の第3領域12Cと、第4領域12Dの一部とを形成する工程が実施される。たとえばアルミニウムイオンなどのp型を付与可能なp型不純物イオンがエピタキシャル層21の表面全体に対して注入される。これにより、ボディ領域12の第3領域12Cと、第4領域12Dの一部とを構成するp型不純物領域112Aが形成される。p型不純物領域112Aの形成の際のp型不純物イオンの注入エネルギは、200keV以上400keV以下とされてもよい。p型不純物領域112Aの厚さは、たとえば0.2μm以上0.5μm以下である。
【0058】
次に、
図2Eに示されるように、第4領域12Dの残部を形成する工程が実施される。たとえば、第4領域12Dが形成される領域上に開口部を有するマスク層(図示せず)が形成される。次に、たとえばアルミニウムイオンなどのp型を付与可能なp型不純物イオンがエピタキシャル層21に注入される。これにより、第4領域12Dの残部を構成するp型不純物領域112Bが形成される。p型不純物領域112Bの形成の際のp型不純物イオンの注入エネルギは、300keV以上500keV以下とされてもよい。p型不純物領域112Bの下端面が第2電界緩和領域17の上端面95に接してもよい。p型不純物領域112Bの一部がp型不純物領域112Aと重なってもよい。
【0059】
このようにして、p型不純物領域112Aとp型不純物領域112Bとを含むボディ領域12が形成される。第4領域12Dは、p型不純物領域112Bと、p型不純物領域112Aのうちで第1主面1に垂直な方向から平面視したときにp型不純物領域112Bに重なる部分とから構成される。第3領域12Cは、p型不純物領域112Aの残部から構成される。
【0060】
エピタキシャル層21のうち、ボディ領域12と、第1電界緩和領域16、第2電界緩和領域17または第6領域11Fとの間の部分が第5領域11Eとなる。たとえば、第5領域11Eのn型不純物の実効濃度は、第6領域11Fのn型不純物の実効濃度よりも低くなる。
【0061】
次に、
図2Fに示されるように、ソース領域13の第1領域13Aと、第2領域13Bの一部とを形成する工程が実施される。たとえば、リンなどのn型を付与可能なn型不純物イオンがエピタキシャル層21の表面全体に対して注入される。これにより、第1領域13Aと、第2領域13Bの一部とを構成するn型不純物領域113Aが形成される。n型不純物領域113Aの形成の際のn型不純物イオンの注入エネルギは、50keV以上150keV以下とされてもよい。n型不純物領域113Aの厚さは、たとえば0.1μm以上0.3μm以下である。
【0062】
次に、
図2Gに示されるように、第2領域13Bの残部を形成する工程が実施される。たとえば、第2領域13Bが形成される領域上に開口部を有するマスク層(図示せず)が形成される。次に、たとえばリンなどのn型を付与可能なn型不純物イオンがエピタキシャル層21に注入される。これにより、第2領域13Bの残部を構成するn型不純物領域113Bが形成される。n型不純物領域113Bの形成の際のn型不純物イオンの注入エネルギは、100keV以上300keV以下とされてもよい。n型不純物領域113Bの一部がn型不純物領域113Aと重なってもよい。
【0063】
このようにして、n型不純物領域113Aとn型不純物領域113Bとを含むソース領域13が形成される。第2領域13Bは、n型不純物領域113Bと、n型不純物領域113Aのうちで第1主面1に垂直な方向から平面視したときにn型不純物領域113Bに重なる部分とから構成される。第1領域13Aは、n型不純物領域113Aの残部から構成される。
【0064】
次に、
図2Hに示されるように、コンタクト領域18を形成する工程が実施される。たとえば、コンタクト領域18が形成される領域上に開口部を有するマスク層(図示せず)が形成される。次に、たとえばアルミニウムイオンなどのp型を付与可能なp型不純物イオンがソース領域13およびボディ領域12に注入される。これにより、ボディ領域12と接するコンタクト領域18が形成される。コンタクト領域18の形成の際のp型不純物イオンの注入エネルギは、50keV以上300keV以下とされてもよい。
【0065】
次に、炭化珪素基板10に注入された不純物イオンを活性化するために活性化アニールが実施される。活性化アニールの温度は、好ましくは1500℃以上1900℃以下であり、たとえば1700℃程度である。活性化アニールの時間は、たとえば30分程度である。活性化アニールの雰囲気は、好ましくは不活性ガス雰囲気であり、たとえばAr雰囲気である。
【0066】
次に、
図2Iに示されるように、ゲートトレンチ5を形成する工程が実施される。たとえば、ソース領域13およびコンタクト領域18から構成される第1主面1上に、ゲートトレンチ5が形成される位置上に開口を有するマスク層(図示せず)が形成される。マスク層を用いて、ソース領域13の一部と、ボディ領域12の一部と、ドリフト領域11の一部とがエッチングにより除去される。エッチングの方法としては、たとえば反応性イオンエッチング、特に誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングを用いることができる。具体的には、たとえば反応ガスとして六フッ化硫黄(SF
6)またはSF
6と酸素(O
2)との混合ガスを用いた誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングを用いることができる。エッチングにより、ゲートトレンチ5が形成されるべき領域に、第1主面1に対してほぼ垂直な側部と、側部と連続的に設けられ、かつ第1主面1とほぼ平行な底部とを有する凹部(図示せず)が形成される。
【0067】
次に、凹部において熱エッチングが行われる。熱エッチングは、第1主面1上にマスク層が形成された状態で、たとえば、少なくとも1種類以上のハロゲン原子を有する反応性ガスを含む雰囲気中での加熱によって行い得る。少なくとも1種類以上のハロゲン原子は、塩素(Cl)原子およびフッ素(F)原子の少なくともいずれかを含む。当該雰囲気は、たとえば、塩素(Cl2)、三塩化ホウ素(BCl3)、SF6または四フッ化炭素(CF4)を含む。たとえば、塩素ガスと酸素ガスとの混合ガスを反応ガスとして用い、熱処理温度を、たとえば800℃以上900℃以下として、熱エッチングが行われる。なお、反応ガスは、上述した塩素ガスと酸素ガスとに加えて、キャリアガスを含んでいてもよい。キャリアガスとしては、たとえば窒素ガス、アルゴンガスまたはヘリウムガスなどを用いることができる。
【0068】
上記熱エッチングにより、炭化珪素基板10の第1主面1にゲートトレンチ5が形成される。ゲートトレンチ5は、側面3と、底面4とにより規定される。側面3は、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11とにより構成される。底面4は、第1電界緩和領域16により構成される。側面3と、底面4を含む平面との間の角度θ1は、たとえば45°以上65°以下である。次に、マスク層が第1主面1から除去される。
【0069】
次に、
図2Jに示されるように、ゲート絶縁膜81を形成する工程が実施される。たとえば炭化珪素基板10を熱酸化することにより、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11と、第1電界緩和領域16と、コンタクト領域18とに接するゲート絶縁膜81が形成される。具体的には、炭化珪素基板10が、酸素を含む雰囲気中において、たとえば1300℃以上1400℃以下の温度で加熱される。これにより、第1主面1と、側面3および底面4に接するゲート絶縁膜81が形成される。
【0070】
次に、一酸化窒素(NO)ガス雰囲気中において炭化珪素基板10に対して熱処理(NOアニール)が行われてもよい。NOアニールにおいて、炭化珪素基板10が、たとえば1100℃以上1400℃以下の条件下で1時間程度保持される。これにより、ゲート絶縁膜81とボディ領域12との界面領域に窒素原子が導入される。その結果、界面領域における界面準位の形成が抑制されることで、チャネル移動度を向上できる。
【0071】
NOアニール後、雰囲気ガスとしてアルゴン(Ar)を用いるArアニールが行われてもよい。Arアニールの加熱温度は、たとえば上記NOアニールの加熱温度以上である。Arアニールの時間は、たとえば1時間程度である。これにより、ゲート絶縁膜81とボディ領域12との界面領域における界面準位の形成がさらに抑制される。なお、雰囲気ガスとして、Arガスに代えて窒素ガスなどの他の不活性ガスが用いられてもよい。
【0072】
次に、
図2Kに示されるように、ゲート電極82を形成する工程が実施される。ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81上に形成される。ゲート電極82は、たとえば減圧CVD(Low Pressure - Chemical Vapor Deposition:LP-CVD)法により形成される。ゲート電極82は、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11との各々に対面するように形成される。
【0073】
次に、
図2Lに示されるように、層間絶縁膜83を形成する工程が実施される。具体的には、ゲート電極82を覆い、かつゲート絶縁膜81と接するように層間絶縁膜83が形成される。層間絶縁膜83は、たとえば、CVD法により形成される。層間絶縁膜83は、たとえば二酸化珪素を含む材料から構成される。層間絶縁膜83の一部は、ゲートトレンチ5の内部に形成されてもよい。
【0074】
次に、
図2Mに示されるように、バリアメタル膜84、コンタクト電極61およびドレイン電極70を形成する工程が実施される。たとえば、層間絶縁膜83およびゲート絶縁膜81に開口部が形成されるようにエッチングが行われることにより、当該開口部にソース領域13の第2領域13Bおよびコンタクト領域18が層間絶縁膜83およびゲート絶縁膜81から露出する。ソース領域13の第1領域13Aは、好ましくは、ゲート絶縁膜81および層間絶縁膜83に覆われたままとする。次に、層間絶縁膜83の上面及び側面と、ゲート絶縁膜81の側面とを覆うバリアメタル膜84が形成される。第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、第1領域13Aはバリアメタル膜84の側端面96の内側にあることが好ましい。バリアメタル膜84は、たとえばTiNを含む材料から構成される。バリアメタル膜84は、たとえばスパッタリング法による成膜および反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)より形成される。次に、第1主面1において第2領域13Bおよびコンタクト領域18に接するコンタクト電極61用の金属膜(図示せず)が形成される。コンタクト電極61用の金属膜は、たとえばスパッタリング法により形成される。コンタクト電極61用の金属膜は、たとえばNiを含む材料から構成される。次に、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50に接するドレイン電極70用の金属膜(図示せず)が形成される。ドレイン電極70用の金属膜は、たとえばスパッタリング法により形成される。ドレイン電極70用の金属膜は、たとえばNiを含む材料から構成される。
【0075】
次に、合金化アニールが実施される。コンタクト電極61用の金属膜およびドレイン電極70用の金属膜が、たとえば900℃以上1100℃以下の温度で5分程度保持される。これにより、コンタクト電極61用の金属膜の少なくとも一部およびドレイン電極70用の金属膜の少なくとも一部が、炭化珪素基板10が含む珪素と反応してシリサイド化する。これにより、ソース領域13の第2領域13Bとオーミック接合するコンタクト電極61と、炭化珪素単結晶基板50とオーミック接合するドレイン電極70とが形成される。第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、第1領域13Aがバリアメタル膜84の側端面96の内側にあれば、コンタクト電極61は、側端面92が第1領域13Aと第2領域13Bとの境界面91よりもゲートトレンチ5から離間するように形成される。シリサイド化に第2領域13Bの一部が消費されるが、第1領域13Aはゲート絶縁膜81および層間絶縁膜83に覆われているため、第1領域13Aは消費されない。コンタクト電極61は、コンタクト領域18とオーミック接合してもよい。コンタクト電極61が、Tiと、Alと、Siとを含む材料から構成されてもよい。ドレイン電極70が、Tiと、Alと、Siとを含む材料から構成されてもよい。
【0076】
次に、
図2Nに示されるように、ソース配線62を形成する工程が実施される。具体的には、コンタクト電極61およびバリアメタル膜84を覆うソース配線62が形成される。ソース配線62は、たとえばスパッタリング法による成膜およびRIEより形成される。ソース配線62は、たとえばアルミニウムを含む材料から構成される。このようにして、コンタクト電極61とソース配線62とを有するソース電極60が形成される。
【0077】
次に、
図2Oに示されるように、パッシベーション膜85を形成する工程が実施される。具体的には、ソース配線62を覆うパッシベーション膜85が形成される。パッシベーション膜85は、たとえばポリイミドを含む材料から構成される。パッシベーション膜85は、たとえば塗布法により形成される。
【0078】
このようにして、実施形態に係るMOSFET100が完成する。
【0079】
次に、本実施形態に係るMOSFETの作用効果について説明する。
【0080】
本実施形態に係るMOSFET100では、コンタクト電極61が第2領域13Bとオーミック接合されている。オーミック接合のための熱処理の際に第2領域13Bの一部が消費されたとしても、第1領域13Aの消費は抑制される。従って、ソース領域13の機能を確保できる。このため、第1主面1を基準とした、第1電界緩和領域16のp型不純物の実効濃度のピーク深さD1を小さくでき、たとえば、ピーク深さD1が0.8μm以上1.0μm以下の場合でも、優れた特性を得ることができる。そして、ピーク深さD1が小さい場合には、上記の製造方法のように、第1電界緩和領域16の形成後にエピタキシャル層の再成長が必要とされない。このため、エピタキシャル層の再成長に伴うコストを低減できる。また、第1電界緩和領域16の形成の際にも、高エネルギのイオン注入は必要とされない。このため、高エネルギのイオン注入に伴うコストの上昇を回避できる。また、第1領域13Aの第1厚さT1が小さいほど、短絡時のドレイン電流が低減され、短絡耐量を向上できる。さらに、第5領域11Eの側面3に接する面積が小さいほど、帰還容量が抑制される。帰還容量の低減によりスイッチング損失を低減し、スイッチング速度を向上することもできる。
【0081】
このように、本実施形態によれば、特性の劣化を抑制しながらコストを低減できる。
【0082】
第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、側端面92が境界面91よりもゲートトレンチ5から離間していることで、より確実に第1領域13Aの消費を抑制できる。第1領域13Aにゲート絶縁膜81が直接接することで、さらに確実に第1領域13Aの消費を抑制できる。第1領域13Aの一部に、ゲート絶縁膜81に代えて層間絶縁膜83が直接接していても、確実に第1領域13Aの消費を抑制できる。
【0083】
ボディ領域12に、第1下端面93を備えた第3領域12Cの他に、第2下端面94を備えた第4領域12Dが含まれていることで、ドレイン電極70に高電圧が印加された場合でも、第2領域13Bとドリフト領域11との間でのパンチスルーを抑制できる。すなわち、優れたドレイン耐圧を得ることができる。
【0084】
第2下端面94と第2主面2との間に第2電界緩和領域17が設けられていることで、ゲート絶縁膜81の絶縁破壊を抑制でき、優れた絶縁耐圧を得ることができる。第2電界緩和領域17の上端面95と第4領域12Dの第2下端面94とが互いに接することで、より確実に優れた絶縁耐圧を得ることができる。
【0085】
第2領域13Bの第2厚さT2は0.2μm以上であることが好ましい。コンタクト電極61とのオーミック接合の際に消費されたとしても、コンタクト電極61とボディ領域12との間の短絡をより確実に抑制するためである。第2厚さT2は0.3μm以上であることがより好ましい。
【0086】
第2厚さT2は第1厚さT1の1.1倍以上5.0倍以下であることが好ましい。第2厚さT2が第1厚さT1の1.1倍未満であると、第1厚さT1が大きすぎるか、第2厚さT2が小さすぎるおそれがある。第1厚さT1が大きすぎるときには、ボディ領域12およびドリフト領域11に十分な厚さを確保しようとすると、第1電界緩和領域16を低コストで形成しにくい。第2厚さT2が小さすぎるときには、コンタクト電極61とボディ領域12との間に短絡が生じやすくなる。第2厚さT2が第1厚さT1の5.0倍超であると、第1厚さT1が小さすぎるか、第2厚さT2が大きすぎるおそれがある。第1厚さT1が小さすぎるときには、ソース領域13の機能を十分に確保しにくい。第2厚さT2が大きすぎるときには、ボディ領域12も深く形成され、イオン注入に関するコストが上昇しやすい。従って、第2厚さT2は第1厚さT1の1.1倍以上5.0倍以下であることが好ましく、第1厚さT1の1.2倍以上4.0倍以下であることがより好ましい。
【0087】
第1主面1を基準とした、第1電界緩和領域16のp型不純物の実効濃度のピーク深さD1は1.0μm以下であることが好ましい。低コストで製造できるからである。
【0088】
ゲートトレンチ5の側面3が{0-33-8}面を含むことで、チャネルに優れた移動度を得ることができ、チャネル抵抗を低減できる。
【0089】
なお、
図3に示されるように、ゲート絶縁膜81が、コンタクト電極61の側端面92と対向する側端面97を有し、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、側端面97が境界面91よりゲートトレンチ5側にあってもよい。この場合、バリアメタル膜84のコンタクト電極61に接する側端面96が境界面91よりゲートトレンチ5より離間する側にあることが好ましい。
図3は、ソース領域13、ゲート絶縁膜81、バリアメタル膜84およびコンタクト電極61の関係の一例を示す断面図である。
【0090】
[変形例]
次に、実施形態の変形例について説明する。変形例は、主にゲートトレンチの形状の点で実施形態と相違する。
図4は、実施形態の変形例に係るMOSFET(炭化珪素半導体装置)の構成を示す断面図である。
【0091】
図4に示されるように、変形例に係るMOSFET300では、ゲートトレンチ5が垂直トレンチである。つまり、底面4を含む平面に対する側面3の角度θ1は、90°であってもよい。他の構成は実施形態と同様である。
【0092】
このような変形例によっても実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0093】
上記実施形態および参考例では、n型を第1導電型とし、かつp型を第2導電型して説明したが、p型を第1導電型とし、かつn型を第2導電型としてもよい。上記実施形態および参考例では、炭化珪素半導体装置としてMOSFETを例に挙げて説明したが、炭化珪素半導体装置は、たとえば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)などであってもよい。上記各不純物領域におけるp型不純物の実効濃度およびn型不純物の実効濃度は、たとえば走査型静電容量顕微鏡(Scanning Capacitance Microscope:SCM)法または二次イオン質量分析(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS)法などにより測定可能である。p型領域とn型領域との境界面(つまりpn接合界面)の位置は、たとえばSCM法またはSIMS法などにより特定できる。電流拡散領域中の多数キャリアの実効濃度の分布は、実効濃度を測定せずとも、たとえば電流拡散領域とボディ領域とのpn接合により生成される空乏層の厚さの分布に基づいて特定できる。空乏層の厚さは、たとえばSCM法またはSIMS法などにより特定できる。
【0094】
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形および変更が可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 第1主面
2 第2主面
3 側面
4 底面
5 ゲートトレンチ
10 炭化珪素基板
11 ドリフト領域
11E 第5領域
11F 第6領域
11G 第7領域
12 ボディ領域
12C 第3領域
12D 第4領域
13 ソース領域
13A 第1領域
13B 第2領域
16 第1電界緩和領域
17 第2電界緩和領域
18 コンタクト領域
21 エピタキシャル層
40 炭化珪素エピタキシャル層
50 炭化珪素単結晶基板
60 ソース電極
61 コンタクト電極
62 ソース配線
70 ドレイン電極
81 ゲート絶縁膜
82 ゲート電極
83 層間絶縁膜
84 バリアメタル膜
85 パッシベーション膜
91 境界面
92、96、97 側端面
93 第1下端面
94 第2下端面
95 上端面
100、300 炭化珪素半導体装置(MOSFET)
112A、112B p型不純物領域
113A、113B n型不純物領域
D1 深さ
H1、H2 距離
T1 第1厚さ
T2 第2厚さ
θ1 角度