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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】高圧ガス貯蔵システム
(51)【国際特許分類】
   F17C 5/06 20060101AFI20250218BHJP
   F17C 13/02 20060101ALI20250218BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20250218BHJP
【FI】
F17C5/06
F17C13/02 301A
H01M8/04 J
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022081433
(22)【出願日】2022-05-18
(65)【公開番号】P2023170008
(43)【公開日】2023-12-01
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻原 直貴
(72)【発明者】
【氏名】金子 智徳
(72)【発明者】
【氏名】仲田 好宏
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-077858(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0186878(US,A1)
【文献】特開2017-053458(JP,A)
【文献】特開2021-162148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 5/06
F17C 13/02
H01M 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス充填装置から充填される高圧ガスを貯蔵する高圧ガス貯蔵システムであって、
互いに容積が同じである複数のタンクと、
前記複数のタンクが互いに並列に接続される共通ガス充填路であって、前記複数のタンクに供給される前記高圧ガスが流れる共通ガス充填路と、
を備え、
前記複数のタンクのうち、前記共通ガス充填路において前記高圧ガスが流入する流入口から最も近いタンクを少なくとも含み、前記複数のタンクの総数よりも少ない本数のタンクに、前記タンク内の温度を測定する温度センサが設けられており、
前記複数のタンクのうち、前記流入口から最も遠いタンクに、前記温度センサが設けられている、
高圧ガス貯蔵システム。
【請求項2】
請求項1に記載の高圧ガス貯蔵システムであって、
前記複数のタンクは、それぞれの中心軸が互いに平行となるように並列して配置される、
高圧ガス貯蔵システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の高圧ガス貯蔵システムであって、
前記流入口には、前記ガス充填装置が有する充填ノズルが接続され、
前記温度センサにより測定された温度を示す情報を、前記ガス充填装置に通知するための通信装置を、さらに備える、
高圧ガス貯蔵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、高圧ガス貯蔵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池車両には、水素ガス等の高圧ガスを貯蔵するタンクが複数搭載される場合がある。このようなタンクには、ガスステーションから高圧ガスが充填される。その際、各タンクに予め設置されたセンサによって各タンク内に充填されたガスの温度を測定し、また、ガスステーション側において供給されるガスの圧力を測定し、これらの測定値に応じて各タンクへの高圧ガスの充填が完了したか否かを判定する高圧ガス充填方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-53458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、全てのタンクにセンサを設置すると、高圧ガス貯蔵システムの製造コストが増大するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]ガス充填装置から充填される高圧ガスを貯蔵する高圧ガス貯蔵システムであって、互いに容積が同じである複数のタンクと、前記複数のタンクが互いに並列に接続される共通ガス充填路であって、前記複数のタンクに供給される前記高圧ガスが流れる共通ガス充填路と、を備え、前記複数のタンクのうち、前記共通ガス充填路において前記高圧ガスが流入する流入口から最も近いタンクを少なくとも含み、前記複数のタンクの総数よりも少ない本数のタンクに、前記タンク内の温度を測定する温度センサが設けられており、
前記複数のタンクのうち、前記流入口から最も遠いタンクに、前記温度センサが設けられている、高圧ガス貯蔵システム。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、高圧ガス貯蔵システムが提供される。この高圧ガス貯蔵システムは、ガス充填装置から充填される高圧ガスを貯蔵する高圧ガス貯蔵システムであって、互いに容積が同じである複数のタンクと、前記複数のタンクが互いに並列に接続される共通ガス充填路であって、前記複数のタンクに供給される前記高圧ガスが流れる共通ガス充填路と、を備え、前記複数のタンクのうち、前記共通ガス充填路において前記高圧ガスが流入する流入口から最も近いタンクを少なくとも含み、前記複数のタンクの総数よりも少ない本数のタンクに、前記タンク内の温度を測定する温度センサが設けられている。
この形態の高圧ガス貯蔵システムによれば、搭載された複数のタンクの総数よりも少ない数の温度センサを備えるので、全てのタンクに温度センサが設けられている構成に比べて、高圧ガス貯蔵システムの製造コストの増大を抑制できる。加えて、流入口から最も近く高圧ガスの密度が最も高くなるタンクに少なくとも温度センサが設けられているので、かかる温度センサにより測定される温度を監視することにより、高圧ガスの充填率が予め定められた充填率よりも高くなることを抑制できる。
(2)上記実施形態において、前記複数のタンクは、それぞれの中心軸が互いに平行となるように並列して配置されてもよい。
この形態の高圧ガス貯蔵システムによれば、複数のタンクをそれぞれの中心軸が互いに平行となるように並列して配置することにより、タンクの配置に要するスペースを小さくでき、高圧ガス貯蔵システムの配置自由度の低下を抑制できる。
(3)上記実施形態において、前記複数のタンクのうち、前記流入口から最も近いタンクのみに、前記温度センサが設けられてもよい。
この形態の高圧ガス貯蔵システムによれば、流入口から最も近いタンクのみが温度センサを備えるので、高圧ガス貯蔵システムの製造コストの増大をより抑制できる。
(4)上記実施形態において、前記複数のタンクのうち、前記流入口から最も遠いタンクに、前記温度センサを設けられてもよい。
この形態の高圧ガス貯蔵システムによれば、流入口から最も遠く高圧ガスの温度が最も高くなるタンクに温度センサが設けられているので、かかる温度センサにより測定される温度を監視することにより、高圧ガスの温度が過度に高くなることを抑制できる。
(5)上記実施形態において、前記流入口には、前記ガス充填装置が有する充填ノズルが接続され、前記温度センサにより測定された温度を示す情報を、前記ガス充填装置に通知するための通信装置を、さらに備えてもよい。
この形態の高圧ガス貯蔵システムによれば、温度センサにより測定された温度が過度に高くなった場合に、かかる温度情報をガス充填装置へ通知できる。ガス充填装置は、受け取った温度情報を利用して、高圧ガスの供給量の制御および供給停止を行うことができるので、高圧ガス貯蔵システムの安全性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の高圧ガス貯蔵システムの構成を示す説明図である。
図2】タンク内における温度センサの設置位置を示す断面図である。
図3】第2実施形態の高圧ガス貯蔵システムの構成を示す説明図である。
図4】他の実施形態の高圧ガス貯蔵システムの構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態の高圧ガス貯蔵システム10の概略構成を示す説明図である。本実施形態の高圧ガス貯蔵システム10は、水素ステーション20から供給される水素ガスを貯蔵するシステムである。高圧ガス貯蔵システム10は、例えば、燃料電池を駆動源とする燃料電池車両に搭載されて、貯蔵した水素ガスを燃料電池の燃料ガスとして供給する。なお、水素ステーション20は、本開示における「ガス充填装置」に相当する。
【0009】
水素ステーション20は、貯蔵タンク210と、圧縮機220と、送出バルブ230と、プレクーラー240と、充填ノズル250と、受信機260と、ステーションコントローラ270とを備える。
【0010】
貯蔵タンク210は、高圧ガス貯蔵システム10に供給するための水素ガスを貯蔵している。圧縮機220は貯蔵タンク210に貯蔵されている水素ガスを圧縮し、水素ガスの昇圧速度を調整する。送出バルブ230は、バルブの開閉度を変化させることにより、圧縮機220から送出される水素ガスの送出や遮断を行い、水素ガスの送出量の調整および送出停止を行う。プレクーラー240は、高圧ガス貯蔵システム10への水素ガス供給時における水素ガスの過剰な温度上昇を抑制するために、水素ガスを氷点下に冷却する。プレクーラー240により冷却された水素ガスは、充填ノズル250を通って高圧ガス貯蔵システム10へ供給される。また、プレクーラー240と充填ノズル250とをつなぐ配管には、送出される水素ガスの圧力を測定する圧力センサPが設けられている。圧力センサPにより取得された圧力情報は、ステーションコントローラ270へ送信される。
【0011】
ステーションコントローラ270は、SAE規格により規定された温度(85℃)および充填率(100%)を超えない昇圧速度および送出量となるように、圧縮機220および送出バルブ230を制御する。また、ステーションコントローラ270は、上述した圧力情報に加えて、受信機260を介して、後述する、高圧ガス貯蔵システム10から送られてくる温度情報を取得する。ステーションコントローラ270は、これら取得した情報を利用して、高圧ガス貯蔵システム10における水素の充填率を算出する。ステーションコントローラ270は、充填率が予め設定された値に達した場合、送出バルブ230を制御して水素ガスの送出を停止する。
【0012】
高圧ガス貯蔵システム10は、レセプタクル110と、マニホールド120と、タンク131~140と、通信充填ECU150と、発信機160とを備える。
【0013】
レセプタクル110は充填ノズル250と接続し、充填ノズル250から供給される水素ガスを高圧ガス貯蔵システム10へ流入させる。レセプタクル110はマニホールド120が有する流入口121と接続し、レセプタクル110からマニホールド120へ水素ガスを流入させる。
【0014】
マニホールド120は、内部に共通ガス充填路122を有する。共通ガス充填路122の一方の端部は流入口121と接続されており、流入口121から流入した水素ガスは共通ガス充填路122内を流れる。共通ガス充填路122の他方の端部は複数に分岐しており、分岐した各端部において、共通ガス充填路122はタンク131~140と接続されている。このように、タンク131~140は、レセプタクル110とマニホールド120とを介して水素ステーション20と接続され、水素ガスを供給される。
【0015】
タンク131~140は、タンク131から順に、各タンク131と共通ガス充填路122との接続部J1~J10と流入口121との距離が遠くなるように配置されている。また、各タンク131~140は、それぞれの中心軸が互いに平行となるように並列して配置されている。
【0016】
タンク131~140はそれぞれ、SAEJ2601により規定されている仕様に従うように製造されている。本実施形態では、タンク131~140はそれぞれ、直径100mm、長さ1800mmの同一の外形形状を有し、その容積は互いに同じである。このような形状のタンク131~140を並列して配置した高圧ガス貯蔵システム10の外形形状は、一般に電気自動車に搭載されるバッテリーと同程度の大きさであるので、高圧ガス貯蔵システム10の配置自由度の低下が抑制される。これにより、従来、燃料電池自動車専用に設計されていた車体形状を、電気自動車と共用可能に設計することが可能になる。
【0017】
本実施形態では、タンク131~140のうち、流入口121に最も近いタンク131のみが温度センサT1を備える。図2は、タンク131内における温度センサT1の設置位置を示す断面図である。本実施形態では、図2に示すように、温度センサT1は、タンク131の内部において接続部J1に対向する端部に設置されている。
【0018】
温度センサT1は、タンク131内の温度を測定する。温度センサT1は、測定したタンク131内の温度情報を通信充填ECU150に送信する。通信充填ECU150は、受信した温度情報を、発信機160を介して水素ステーション20へ送信する。また、温度センサT1が過度な温度上昇を検知した場合には、通信充填ECU150は、水素ガスの供給停止を要求するアボート信号を水素ステーション20へ発信してもよい。本実施形態では、発信機160と上述の受信機260とは、赤外線通信装置として構成されている。なお、発信機160と受信機260とはこれに限定されるものではなく、例えば、互いに信号線により接続された通信装置として構成されていてもよい。
【0019】
本実施形態では、タンク131は流入口121から最も近いため、タンク131へ流入する水素ガスの流速は、他のタンク132~140へ流入する水素ガスに比べて速い。圧損は流速が速いほど大きくなるので、タンク131への水素ガスの充填圧力は、他のタンク132~140へ供給される水素ガスの充填圧力に比べて小さくなる。水素ガスは、タンクに供給される際に断熱圧縮されることによりガス温度が上昇する。充填圧力が小さいほど断熱圧縮による温度上昇の度合いは小さくなるので、タンク131へ供給される水素ガスの温度は、他のタンク132~140へ供給される水素ガスの温度に比べて低くなる。このため、タンク131へ供給される水素ガスの密度は、他のタンク132~140へ供給される水素ガスの密度に比べて高くなる。したがって、タンク131における水素ガスの充填率が規定の充填率を超えていなければ、他のタンク132~140においても規定の充填率を超えていないといえる。そのため、少なくともタンク131に温度センサT1を設けて温度を監視することにより、高圧ガス貯蔵システム10全体において、水素ガスの充填率が予め定められた充填率よりも高くなることを抑制できる。
【0020】
以上説明した高圧ガス貯蔵システム10によれば、タンク131のみが温度センサT1を備えるので、タンク131~140のすべてに温度センサが設けられている構成に比べて、高圧ガス貯蔵システム10の製造コストの増大を抑制できる。加えて、流入口121から最も近く水素ガスの密度が最も高くなるタンク131に温度センサT1が設けられているので、温度センサT1により測定される温度を監視することにより、水素ガスの充填率が予め定められた充填率よりも高くなることを抑制できる。
【0021】
また、タンク131~140をそれぞれの中心軸が互いに平行となるように並列して配置することにより、タンク131~140の配置に要するスペースを小さくでき、高圧ガス貯蔵システム10の配置自由度の低下を抑制できる。
【0022】
また、高圧ガス貯蔵システム10は発信機160を備えるので、温度センサT1により測定された温度が過度に高くなった場合に、かかる温度情報を水素ステーション20へ通知できる。水素ステーション20は、受け取った温度情報を利用して、水素ガスの供給量の制御や供給停止を実行できるので、高圧ガス貯蔵システム10の安全性の低下を抑制できる。
【0023】
B.第2実施形態
図3は、第2実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Aの概略構成を示す説明図である。図3に示すように、第2実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Aは、タンク131に設置された温度センサT1に加えてタンク140に温度センサT2を備える点で、第1実施形態の高圧ガス貯蔵システム10とは異なる。なお、第2実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Aのその他の構成は、第1実施形態の高圧ガス貯蔵システム10と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0024】
温度センサT2は、図2に示すタンク131内における温度センサT1の設置位置と同様に、タンク140の内部において接続部J10に対向する端部に配置されている。温度センサT2は、タンク140内の温度を測定する。温度センサT2により測定された温度情報は、温度センサT1により測定された温度情報と同様に、通信充填ECU150および発信機160を介して、水素ステーション20へ送信される。
【0025】
図3に示すように、タンク140は流入口121から最も遠いため、タンク140へ流入する水素ガスの流速は、他のタンク131~139へ流入する水素ガスに比べて遅い。そのため圧損が小さくなり、タンク140への水素ガスの充填圧力は、他のタンク131~139へ供給される水素ガスの充填圧力に比べて大きくなる。充填圧力が大きいほど断熱圧縮による温度上昇の度合いは大きくなるので、タンク140へ供給される水素ガスの温度は、他のタンク131~139へ供給される水素ガスの温度に比べて高くなる。したがって、タンク140内の温度が規定の温度を超えていなければ、他のタンク131~139内の温度も規定の温度を超えていないといえる。そのため、タンク140に温度センサT2を設けて温度を監視することにより、高圧ガス貯蔵システム10A全体において、水素ガスの温度が過度に高くなることを抑制できる。
【0026】
以上説明した第2実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Aによれば、第1実施形態の高圧ガス貯蔵システム10と同様の効果を奏する。加えて、流入口121から最も遠く水素ガスの温度が最も高くなるタンク140に温度センサT2が設けられているので、温度センサT2により測定される温度を監視することにより、水素ガスの温度が過度に高くなることを抑制できる。
【0027】
C.他の実施形態
(C1)上記第1実施形態において、高圧ガス貯蔵システム10は、温度センサを1つのみ備えるが、本開示はこれに限定されない。高圧ガス貯蔵システム10において、少なくともタンク131を含み、タンク131~140の総数よりも少ない任意の本数のタンクに温度センサが設けられてもよい。かかる形態においても、タンク131~140のすべてに温度センサを設置する場合に比べて、高圧ガス貯蔵システム10の製造コストの増大を抑制できる。
【0028】
(C2)上記実施形態において、タンク131~140は、タンク131から順に、流入口121から共通ガス充填路122との接続部J1~J10までの距離が遠くなるように、並列して配置されているが、本開示はこれに限定されない。図4は、他の実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Bの概略構成を示す説明図である。図4に示すように、高圧ガス貯蔵システム10Bにおいて、タンク131~140は、流入口121Bに対して対称的に配置されてもよい。かかる構成でおいても、流入口121Bから最も近いタンク135とタンク136との少なくともいずれかのタンク131に温度センサT1を設置することにより、第1実施形態の高圧ガス貯蔵システム10と同様の効果を奏する。図4に示す例では、タンク136が温度センサT1を備える。また、流入口121Bから最も遠いタンク131とタンク140との少なくともいずれかのタンク131に温度センサT2を設置することにより、第2実施形態の高圧ガス貯蔵システム10Aと同様の効果を奏する。図4に示す例では、タンク131が温度センサT2を備える。
【0029】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0030】
10、10A、10B…高圧ガス貯蔵システム、20…水素ステーション、110…レセプタクル、120…マニホールド、121…流入口、122…共通ガス充填路、131~140…タンク、150…通信充填ECU、160…発信機、210…貯蔵タンク、220…圧縮機、230…送出バルブ、240…プレクーラー、250…充填ノズル、260…受信機、270…ステーションコントローラ、J1~J10…接続部、P…圧力センサ、T1、T2…温度センサ
図1
図2
図3
図4