(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20250218BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
(21)【出願番号】P 2022130542
(22)【出願日】2022-08-18
【審査請求日】2024-05-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 敬滋
(72)【発明者】
【氏名】西山 浩司
【審査官】池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-233230(JP,A)
【文献】特開2003-329471(JP,A)
【文献】特開2022-117513(JP,A)
【文献】特表2012-506539(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0136003(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0969
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備
え、
前記制御部は、
前記第1情報に基づいて、前記出発地から前記目的地までの移動距離を取得し、
前記移動距離に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理装置。
【請求項2】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備
え、
前記第1情報は、前記ユーザが前記出発地から前記目的地まで移動する際の移動方法を含み、
前記制御部は、
前記移動方法に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理装置。
【請求項3】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻
、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備
え、
前記第1情報は、前記第1予定時刻の決定時に予測されていた、前記第1予定時刻における前記出発地から前記目的地までの経路の交通状況についての第4情報を含み、
前記制御部は、
前記第4情報に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記特定時刻から所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに実行する、
請求項1
から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備
え、
前記制御部は、
前記第1情報に基づいて、所定の間隔を決定すること、
前記特定時刻から前記所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに実行する、
情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1情報に基づいて、前記出発地から前記目的地までの移動距離を取得し、
前記移動距離に基づいて、前記所定の間隔を決定する、
請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1情報は、前記ユーザが前記出発地から前記目的地まで移動する際の移動方法を含み、
前記制御部は、
前記移動方法に基づいて、前記所定の間隔を決定する、
請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1情報は、前記第1予定時刻の決定時に予測されていた、前記第1予定時刻にお
ける前記出発地から前記目的地までの経路の交通状況についての第4情報を含み、
前記制御部は、
前記第4情報に基づいて、前記所定の間隔を決定する、
請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備
え、
前記制御部は、
前記特定時刻から所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに実行し、
前記制御部は、前記特定時刻から時間が経過するほど、前記所定の間隔をより短くする、
情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報に基づいて、前記出発地から前記目的地までの移動距離を取得し、
前記移動距離に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報は、前記ユーザが前記出発地から前記目的地まで移動する際の移動方法を含み、
前記移動方法に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報は、前記第1予定時刻の決定時に予測されていた、前記第1予定時刻における前記出発地から前記目的地までの経路の交通状況についての第4情報を含み、
前記第4情報に基づいて、前記所定の時間を決定する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報に基づいて、所定の間隔を決定すること、
前記特定時刻から前記所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに含む、
情報処理装置。
【請求項14】
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記特定時刻から所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに含み、
前記特定時刻から時間が経過するほど、前記所定の間隔をより短くする、
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻
、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報に基づいて、前記出発地から前記目的地までの移動距離を取得し、
前記移動距離に基づいて、前記所定の時間を決定する、
プログラム。
【請求項16】
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報は、前記ユーザが前記出発地から前記目的地まで移動する際の移動方法を含み、
前記情報処理方法において、前記移動方法に基づいて、前記所定の時間を決定する、
プログラム。
【請求項17】
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報は、前記第1予定時刻の決定時に予測されていた、前記第1予定時刻における前記出発地から前記目的地までの経路の交通状況についての第4情報を含み、
前記情報処理方法において、前記第4情報に基づいて、前記所定の時間を決定する、
プログラム。
【請求項18】
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記第1情報に基づいて、所定の間隔を決定すること、
前記特定時刻から前記所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに含む、
プログラム。
【請求項19】
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含
み、
前記特定時刻から所定の間隔で繰り返される所定のタイミングにおいて予測される交通状況に関する第3情報を、前記所定のタイミングにおいて繰り返し取得することと、
前記所定のタイミングにおいて繰り返し、前記第1情報と前記第3情報とに基づいて前記第2予定時刻を決定することと、
をさらに含み、
前記情報処理方法において、前記特定時刻から時間が経過するほど、前記所定の間隔をより短くする、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置が開示されている。特許文献1に開示されている情報処理装置は、ユーザが使用する端末の位置情報履歴に基づいて、時間帯ごとのユーザの滞在地を推定する。情報処理装置は、推定した時間帯ごとのユーザの滞在地と、目的地と開始時刻とが設定されたスケジュールに設定された開始時刻とを比較することで、ユーザの出発地を特定する。情報処理装置は、特定された出発地からスケジュールに設定された目的地に移動するための移動経路と所要時間とを探索する。情報処理装置は、探索された所要時間から、目的地に移動するための出発時間を算出する。そして、情報処理装置は、出発時間を含む移動スケジュールをユーザのスケジュール情報に登録する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが最適な時刻に目的地への移動を開始することを可能にする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を実行する制御部を備える。
【0006】
本開示の第2の態様に係る情報処理方法は、
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含む。
【0007】
本開示の第3の態様に係るプログラムは、
コンピュータに情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、
前記情報処理方法は、
ユーザの目的地、前記目的地への移動を開始する出発地、前記目的地への到着予定時刻、および前記出発地から前記目的地への移動を開始する第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得することと、
前記第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である特定時刻において、前記特定時刻において予測される交通状況に関する第2情報を取得し、前記第1情報と前記第2情報とに基づいて、前記目的地に前記到着予定時刻までに到着するために前記ユーザが前記出発地から前記目的地への移動を開始すべき第2予定時刻を決定することと、
を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、ユーザが最適な時刻に目的地への移動を開始することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る管理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、管理サーバが行う情報処理の時系列の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、管理サーバの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、交通情報データベースに保持されている交通情報のテーブル構成の一例である。
【
図5】
図5は、ユーザ情報データベースに保持されているユーザ情報のテーブル構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1の情報処理のフローチャートである。
【
図7】
図7は、制御部が所定の時間を決定する際の、移動距離と所定の時間との対応を示す図である。
【
図8】
図8は、第2の情報処理のフローチャートである。
【
図9】
図9は、制御部が所定の間隔を決定する際の、移動距離と所定の間隔との対応を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の第1の態様に係る情報処理装置は、ユーザのスケジュールの管理を行う情報処理装置である。ここで、ユーザのスケジュールとして、ユーザが目的地と、該目的地への移動を開始する出発地と、該目的地への到着予定時刻と、該出発地から該目的地への移動を開始する予定の第1予定時刻とが定まっているものとする。
【0011】
この場合において、交通状況の変化により、ユーザが出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなることが想定される。ユーザが出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなる例として、交通状況の変化により、第1予定時刻に目的地への移動を開始したとしても、到着予定時刻までに目的地に到着することができなくなることが例示できる。また、ユーザが出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなる例として、第1予定時刻に目的地への移動を開始したとしても、到着予定時刻よりも一定時間以上早い時刻に目的地に到着してしまうことが例示できる。
【0012】
そこで、情報処理装置の制御部は、ユーザが目的地、該目的地への移動を開始する出発地、該目的地への到着予定時刻、および第1予定時刻についての情報を含む第1情報を取得する。そして、情報処理装置の制御部は、特定時刻において、第2情報を取得し、第1情報と第2情報とに基づいて第2予定時刻を決定する。ここで、特定時刻は、第1予定時刻から所定の時間だけ遡った時刻である。また、第2情報は、特定時刻において予測される交通状況に関する情報である。また、所定の時間は、特定時刻が、第1予定時刻が決定された時刻よりも後の時刻となるように定められている。また、第2予定時刻は、目的地
に到着予定時刻までに到着するためにユーザが出発地から目的地への移動を開始すべき時刻である。つまり、制御部は、第1予定時刻が決定された時刻よりも後の時刻に、出発地から目的地へ移動を開始すべき予定の時刻を再び決定する。
【0013】
以上説明した通り、情報処理装置によって、第1予定時刻が決定された時刻よりも後の時刻である特定時刻に予測される交通状況に基づいて、改めて第2予定時刻が決定される。そのため、交通状況の変化により、ユーザが目的地への移動を開始する予定の時刻として適切な時刻でなくなった第1予定時刻にユーザが目的地への移動を開始することを抑制することができる。その結果、ユーザが最適な時刻に目的地への移動を開始することが可能となる。
【0014】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、および、その相対配置等は、特に記載がない限りは本開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0015】
<第1実施形態>
(システムの概略)
本実施形態における管理システム1について、
図1から
図2に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る管理システム1の概略構成を示す図である。管理システム1は、ユーザ端末100、管理サーバ200、および交通サーバ300を含んで構成される。管理システム1においては、ユーザ端末100、管理サーバ200、および交通サーバ300がネットワークN1によって相互に接続される。ネットワークN1には、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網であるWAN(Wide Area Network)または、携帯電話等の電話通信網が採用されてもよい。
【0016】
(ユーザ端末)
ユーザ端末100は、ユーザ10に関連する端末である。ユーザ端末100は、例えば、ユーザ10が使用する、コンピュータまたは携帯情報端末である。ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、ユーザ10のスケジュールをユーザ端末100に入力する。ここで、ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、ユーザ10が移動する予定の目的地(以下、単に「目的地」と称する場合がある。)を入力する。また、ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、目的地への移動を開始する出発地(以下、単に「出発地」と称する場合がある。)を入力する。また、ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、目的地への到着予定時刻(以下、単に「到着予定時刻」と称する場合がある。)を入力する。また、ユーザ10は、ユーザ端末100を使用して、出発地から目的地への移動方法(以下、単に「移動方法」と称する場合がある。)を入力する。なお、本実施形態においては、ユーザ10は移動方法として、自動車を利用する旨をユーザ端末100に入力する。
【0017】
ユーザ端末100は、目的地、出発地、到着予定時刻、および移動方法を含む情報(以下、「入力情報」と称する場合がある。)を管理サーバ200に送信する。そうすると、ユーザ端末100は、管理サーバ200が入力情報に基づいて決定した第1予定時刻を含む情報を受信する。ここで、第1予定時刻は、ユーザ10が出発地から目的地への移動を開始する予定の時刻である。このようにして、ユーザ端末100は、第1予定時刻を取得する。これにより、ユーザ10は、到着予定時刻までに目的地に到着可能な、出発地から目的地への移動を開始する時刻である第1予定時刻を把握することができる。
【0018】
(交通サーバ)
交通サーバ300は、道路における交通量を予測するサーバ装置である。交通サーバ300は、各道路区間における交通量の時間推移等に基づいて、各日時における各道路区間における交通量の予測値を算出する。交通サーバ300は、各日時における各道路区間に
おける交通量の予測値を管理サーバ200に送信する。交通サーバ300が各道路区間における交通量の時間推移等に基づいて各日時における各道路区間における交通量の予測値を算出する方法として、公知の方法を採用することができる。
【0019】
(管理サーバ)
管理サーバ200は、ユーザ10のスケジュールを管理するサーバ装置である。管理サーバ200は、ネットワークN1を介して、入力情報をユーザ端末100から受信する。管理サーバ200は、入力情報における、目的地、出発地、および到着予定時刻に基づいて、第1予定時刻を決定する。管理サーバ200は、ネットワークN1を介して、第1予定時刻を含む情報をユーザ端末100に送信する。管理サーバ200が第1予定時刻を決定する方法の詳細については、後述する。
【0020】
この場合において、交通状況の変化により、ユーザ10が出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなることが想定される。ユーザ10が出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなる例として、交通状況の変化により、第1予定時刻に目的地への移動を開始したとしても、到着予定時刻までに目的地に到着することができなくなることが例示できる。また、ユーザ10が出発地から目的地への移動を開始する時刻として第1予定時刻が適切な時刻でなくなる例として、第1予定時刻に目的地への移動を開始したとしても、到着予定時刻よりも一定時間以上早い時刻に目的地に到着してしまうことが例示できる。なお、交通状況の変化する理由として、例えば、渋滞の発生、または工事等による道路の封鎖等の交通トラブルが例示できる。
【0021】
また、管理サーバ200は、第1予定時刻の所定の時間前の時刻(以下、「再探索開始時刻」と称する場合がある。)に、再探索開始時刻において予測される交通量の予測値に関する情報を取得する。そして、管理サーバ200は、入力情報と、再探索開始時刻において予測される交通量の予測値に関する情報とに基づいて、第2予定時刻を決定する。ここで、第2予定時刻は、ユーザ10が、目的地に到着予定時刻までに到着するためにユーザ10が出発地から目的地への移動を開始すべき時刻である。また、所定の時間は、再探索開始時刻が、第1予定時刻が決定された時刻よりも後の時刻となるように定められている。また、本実施形態においては、所定の時間は予め定められた時間である。管理サーバ200が第2予定時刻を決定する方法については後述する。
【0022】
また、管理サーバ200は、複数回設定される再探索タイミングにおいて、繰り返し、当該再探索タイミングにおいて予測される交通量の予測値に関する情報を取得する。ここで、再探索タイミングは、再探索開始時刻に対応するタイミングと、再探索開始時刻から所定の間隔で繰り返される複数回のタイミングと、を含むタイミングである。管理サーバ200は、複数回の再探索タイミングにおいて、入力情報と、対応するタイミングにおいて予測される交通量の予測値に関する情報とに基づいて、第2予定時刻を繰り返し決定する。これにより、再探索開始時刻以降も、再探索タイミングにおいて予測される最新の交通量の予測値に基づいて第2予定時刻を得ることができる。本実施形態においては、所定の間隔は、予め定められた間隔である。
【0023】
図2は、管理サーバ200が行う情報処理の時系列の一例を示す図である。
図2に示すように、管理サーバ200は、まず、入力情報をユーザ端末100から取得する。管理サーバ200は、取得した入力情報に基づいて、第1予定時刻を決定する。
【0024】
管理サーバ200は、第1予定時刻の所定の時間前の時刻(再探索開始時刻)になると、出発地から目的地に到着予定時刻までに到着するための経路の再探索を行う。また、
図2に示すように、管理サーバ200は、再探索開始時刻から所定の間隔で繰り返し再探索
タイミングが到来する。管理サーバ200は、再探索タイミングが到来するごとに経路の再探索を実行する。
図2に示す例においては、管理サーバ200は、再探索開始時刻から第1予定時刻までの間に5回、経路の再探索を実行している。
【0025】
管理サーバ200は、プロセッサ210、主記憶部220、補助記憶部230、および通信インタフェース(通信I/F)240を有するコンピュータを含んで構成される。プロセッサ210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)である。主記憶部220は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。補助記憶部230は、例えば、ROM(Read Only Memory)である。また、補助記憶部230は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、またはCD-ROM、DVDディスク、もしくはブルーレイディスクのようなディスク記録媒体である。また、補助記憶部230は、リムーバブルメディア(可搬記憶媒体)であってもよい。ここで、リムーバブルメディアとして、例えば、USBメモリまたはSDカードが例示される。通信I/F240は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、または無線通信のための無線通信回路である。
【0026】
管理サーバ200において、補助記憶部230には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、および各種情報テーブル等が格納されている。また、管理サーバ200において、プロセッサ210が、補助記憶部230に記憶されたプログラムを主記憶部220にロードして実行することによって、後述するような各種の機能を実現することができる。ただし、管理サーバ200における一部または全部の機能はASICまたはFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。なお、管理サーバ200は、必ずしも単一の物理的構成によって実現される必要はなく、互いに連携する複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、交通サーバ300も、管理サーバ200と同様に、コンピュータを含んで構成される。
【0027】
(機能構成)
次に、本実施形態に係る管理システム1を構成する、管理サーバ200の機能構成について、
図3から
図5に基づいて説明する。
図3は、管理サーバ200の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。管理サーバ200は、制御部201、通信部202、交通情報データベース203(交通情報DB203)、およびユーザ情報データベース204(ユーザ情報DB204)、を含んで構成される。
【0028】
制御部201は、管理サーバ200を制御するための演算処理を行う機能を有する。制御部201は、管理サーバ200におけるプロセッサ210によって実現できる。通信部202は、管理サーバ200をネットワークN1に接続する機能を有する。通信部202は、管理サーバ200における通信I/F240によって実現できる。
【0029】
交通情報DB203は、交通情報を保持する機能を有する。交通情報は、各日時における道路区間の交通量の予測値についての情報である。交通情報DB203は、管理サーバ200における補助記憶部230によって実現できる。制御部201は、通信部202によって、各日時における各道路区間における交通量の予測値を交通サーバ300から受信する。制御部201は、交通サーバ300から受信した各日時における各道路区間における交通量の予測値を交通情報DB203に格納する。
【0030】
図4は、交通情報DB203に保持されている交通情報のテーブル構成の一例である。
図4に示すように、交通情報は、区間IDフィールド、日時フィールド、交通量フィールド、および地図情報フィールドを有する。区間IDフィールドには、道路区間を特定するための識別子(区間ID)が入力される。日時フィールドには、日時を特定する情報が入
力される。交通量フィールドには、対応する日時フィールドに入力されている日時における、対応する区間IDフィールドに入力されている区間IDに対応する道路区間の交通量の予測値が入力される。
【0031】
制御部201は、交通サーバ300から交通量の予測値を所定の周期で繰り返し受信する。そして、制御部201は、受信した交通量の予測値に基づいて交通情報を更新する。これにより、制御部201は、常に最新の交通量の予測値を交通情報DB203から取得することが可能となる。
【0032】
制御部201は、通信部202によって、入力情報をユーザ端末100から受信する。制御部201は、ユーザ端末100から受信した入力情報に基づいて、ユーザ情報を生成する。制御部201は、生成したユーザ情報をユーザ情報DB204に格納する。ユーザ情報DB204は、ユーザ情報を保持する機能を有する。ユーザ情報は、第1予定時刻において予定されているユーザ10の移動に関する情報である。ユーザ情報DB204は、管理サーバ200における補助記憶部230によって実現できる。
【0033】
図5は、ユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報のテーブル構成の一例を示す図である。
図5に示すように、ユーザ情報は、ユーザIDフィールド、目的地フィールド、出発地フィールド、到着予定時刻フィールド、移動方法フィールド、第1予定時刻フィールド、および交通量フィールドを有する。
【0034】
ユーザIDフィールドには、ユーザ10を特定するための識別子(ユーザID)が入力される。目的地フィールドには、ユーザ10の目的地の情報が入力される。目的地の情報は、例えば、目的地の住所または座標(緯度および経度)等である。出発地フィールドには、ユーザ10の出発地の情報が入力される。出発地の情報は、例えば、出発地の住所または座標(緯度および経度)等である。到着定時刻フィールドには、対応する目的地フィールドに入力されている目的地への到着予定時刻が入力される。移動方法フィールドには、対応する目的地フィールドに入力されている目的地への移動方法の情報が入力される。本実施形態においては、ユーザ10は、自動車を使用して目的地まで移動するため、移動方法フィールドには、移動方法が自動車であることを示す情報が入力される。制御部201は、ユーザ端末100から受信した入力情報に基づいて、目的地フィールド、出発地フィールド、到着予定時刻フィールド、および移動方法フィールドに各種情報を入力する。
【0035】
第1予定時刻フィールドには、ユーザ10の目的地への移動を開始する第1予定時刻が入力される。制御部201は、目的地フィールド、出発地フィールド、到着予定時刻フィールド、移動方法フィールドに入力されている各種情報および交通情報DB203に保持されている交通情報に基づいて、第1予定時刻を決定する。ここで、制御部201が交通情報DB203から取得する交通情報は、第1予定時刻の決定を行う時点で予測されている交通状況(交通量の予測値)を示すものである。制御部201は、出発地から目的地に到着予定時刻までに到着するための経路を、第1予定時刻の決定を行う時点で予測されている交通状況に基づいて探索することによって、第1予定時刻を決定する。
【0036】
交通量フィールドには、第1予定時刻を決定した際に探索した経路における各道路区間における交通量の予測値に関する情報が入力される。制御部201は、第1予定時刻を決定する際に交通情報DB203から取得した交通情報における、出発地から目的地までの経路上の各道路区間の交通量の予測値に関する情報を交通量フィールドに入力する。
【0037】
なお、管理サーバ200が、出発地から目的地に到着予定時刻までに到着するための経路、および目的地に到着予定時刻までに到着するために出発地を出発すべき時刻を決定する方法として、公知の方法を採用することができる。
【0038】
制御部201は、ユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報を取得する。これにより、制御部201は、目的地、出発地、到着予定時刻、および第1予定時刻を把握することができる。制御部201は、第1予定時刻の所定の時間前から、再探索タイミング(再探索開始時刻に対応するタイミングおよび再探索開始時刻から所定の間隔で繰り返される複数回のタイミング)が到来するごとに、交通情報を交通情報DB203から取得する。これにより、制御部201は、再探索タイミングにおいて予測されている最新の交通量の予測値を把握することができる。
【0039】
制御部201は、ユーザ情報と再探索タイミングにおいて取得した交通情報とに基づいて、出発地から目的地に到着予定時刻までに到着するための経路を再探索し、第2予定時刻を決定する。ここで、第1予定時刻を決定した際に予測される交通状況と第2予定時刻を決定した際に予測される交通状況が変化することが想定される。つまり、過去における交通状況の予測と、最新の交通状況の予測とが異なる場合がある。その結果、第1予定時刻と第2予定時刻とが異なる時刻となる場合がある。この場合において、過去における交通状況の予測と、最新の交通状況の予測とでは、最新の交通状況の予測の方が確度が高くなる。そのため、第1予定時刻と第2予定時刻とでは、第2予定時刻の方が確度が高くなる。
【0040】
そこで、制御部201は、第1予定時刻とは異なる第2予定時刻が算出された場合に、通信部202によって、ユーザ10が出発地から目的地へ出発すべき時刻が第1予定時刻から第2予定時刻となったことを示す通知情報をユーザ端末100に送信する。これにより、通知情報を受信したユーザ端末100は、ユーザ10に対して、出発地から目的地へ出発すべき時刻が第1予定時刻から第2予定時刻となったことを通知することができる。その結果、ユーザ10は、第1予定時刻ではなく、第2予定時刻に出発したほうがよいことを把握することができる。また、第1予定時刻と第2予定時刻とが一致する場合には、制御部201は、通知情報を送信しなくてもよい。
【0041】
(第1の情報処理)
次に、管理システム1における管理サーバ200の制御部201によって実行される第1の情報処理について、
図6に基づいて説明する。第1の情報処理は、第2予定時刻を決定するための処理である。
図6は、第1の情報処理のフローチャートである。第1の情報処理は、管理サーバ200がユーザ端末100から入力情報を受信した時から所定の周期で繰り返し実行される。
【0042】
第1の情報処理においては、まずS101において、ユーザ情報がユーザ情報DB204から取得される。次に、S102において、ユーザ情報に基づいて、現在時刻が再探索タイミングであるか否かを判別する。S102において否定判定がされた場合、現在時刻は再探索タイミングではないため、第2予定時刻の決定を行う必要はない。そこで、第1の情報処理は終了される。
【0043】
S102において肯定判定がされると、S103において、交通情報が交通情報DB203から取得される。これにより、制御部201は、再探索タイミングにおいて予測されている最新の交通量の予測値を取得することができる。次に、S104において、S101において取得されたユーザ情報とS103において取得された交通情報とに基づいて、出発地から目的地に到着予定時刻まで到着する経路の再探索が実行される。次に、S105において、再探索の結果に基づいて、第2予定時刻が決定される。
【0044】
次に、S106において、第1予定時刻と第2予定時刻とが一致するか否かが判別される。S106において否定判定がされた場合、ユーザ10は第2予定時刻に目的地へ向け
て移動を開始すべきであることを把握する必要がある。そのため、S107において、通知情報がユーザ端末100に送信される。また、S106において肯定判定がされた場合、ユーザ10は第1予定時刻に目的地へ向けて出発すればよい。そのため、通知情報の送信は行われない。そして、第1の情報処理は終了される。
【0045】
ここで、第1の情報処理は、ユーザ10が出発すべき時刻(第1予定時刻または第2予定時刻の早い方の時刻)になるまで実行が繰り返される。これにより、ユーザ10が出発するまで、第2予定時刻の決定が行われる。
【0046】
以上説明した通り、本実施形態では、情報処理装置によって、第1予定時刻が決定された時刻よりも後の時刻である再探索開始時刻に予測される交通状況に基づいて、第2予定時刻が決定される。そのため、交通状況の変化により、ユーザ10が目的地への移動を開始する予定の時刻として適切な時刻でなくなった第1予定時刻にユーザ10が目的地への移動を開始することを抑制することができる。また、本実施形態においては、再探索開始時刻より後の再探索タイミングにおいても第2予定時刻が決定される。これにより、再探索開始時刻より後に予測される最新の交通状況に基づいて、第2予定時刻を決定することができる。これにより、ユーザ10は、最新の交通状況に基づいて決定された第2予定時刻に目的地への移動を開始することができる。このようにして、ユーザが最適な時刻に目的地への移動を開始することが可能となる。
【0047】
(第1実施形態の変形例1)
本実施形態においては、ユーザ10は、出発地から目的地への移動方法として、自動車を利用する旨をユーザ端末100に入力する。しかしながら、ユーザ10は、必ずしも、出発地から目的地への移動方法として自動車を利用する旨をユーザ端末100に入力しなくてもよい。ユーザ10は、例えば、出発地から目的地への移動方法として、例えば、鉄道を利用する旨を入力してもよい。この場合において、管理サーバ200は、交通サーバ300の代わりに鉄道の遅延状況を管理するサーバ装置から、鉄道の遅延の予測値を受信する。そして、管理サーバ200は、鉄道の遅延の予測値に基づいて、第1予定時刻と第2予定時刻とを決定する。
【0048】
また、ユーザ10は、自動車および鉄道以外にも、徒歩で移動する旨を移動方法としてユーザ端末100に入力してもよい。この場合においては、歩道等が混雑の状況に応じて徒歩のスピードが変化することが想定される。そこで、管理サーバ200は、交通サーバ300の代わりに歩道等の混雑状況を管理するサーバ装置から、歩道等の混雑状況を取得する。そして、管理サーバ200は、歩道等の混雑状況に基づいて、第1予定時刻と第2時刻とを決定する。
【0049】
また、ユーザ10は、飛行機を利用する旨を移動方法としてユーザ端末100に入力してもよい。この場合においては、飛行機の遅延等によって移動にかかる時間が変化することが想定される。そこで、管理サーバ200は、飛行機の遅延等を管理するサーバ装置から、飛行機の遅延状況を取得する。そして、管理サーバ200は、飛行機の遅延状況に基づいて、第1予定時刻と第2予定時刻を決定する。
【0050】
(第1実施形態の変形例2)
本実施形態においては、管理サーバ200は、再探索開始時刻の後も第1予定時刻までの間に所定の間隔で繰り返し到来する再探索タイミングにおいて経路の再探索を実行している。しかしながら、管理サーバ200は、必ずしも、再探索開始時刻の後に到来する再探索タイミングにおいて経路の再探索を実行しなくてもよい。つまり、管理サーバ200は、必ずしも、再探索開始時刻の後に到来する再探索タイミングにおいて第2予定時刻を決定しなくてもよい。このようにしても、再探索開始時刻において経路の再探索が実行さ
れるため、第1予定時刻を決定した時よりも後の時点において予測された交通情報に基づいて、第2予定時刻を決定することができる。このようにしても、ユーザが最適な時刻に目的地への移動を開始することが可能となる。
【0051】
<第2実施形態>
本実施形態においては、管理サーバ200は、ユーザ情報に基づいて、所定の時間、すなわち、再探索を開始するタイミングを決定する。つまり、管理サーバ200は、ユーザ情報に基づいて、再探索開始時刻を決定する。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
【0052】
ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、短距離の移動を行う場合と比べて渋滞等の交通トラブルに巻き込まれる可能性が高くなる。そうすると、ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、短距離の移動を行う場合と比べて、移動時間が変化する可能性が高くなる。そのため、ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、再探索開始時刻を早くして、ユーザ10が移動時間の変化に対応できる時間を確保することが好ましい。また、再探索開始時刻を早くして、目的地への移動を開始すべき時刻が変更になったことをより早くユーザ10に通知することが好ましい。一方で、長距離の移動を行う場合と短距離の移動を行う場合との両方の場合において、交通トラブルを考慮して移動距離に関わらず一律に再探索開始時刻を早くする場合、管理サーバ200が経路の再探索を行う際の負荷が大きくなってしまうという欠点がある。そこで、第2実施形態では、管理サーバ200が、ユーザ10の出発地から目的地までの移動距離に基づいて、再探索開始時刻を決定する。
【0053】
制御部201は、ユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報に基づいて、出発地から目的地までの移動距離を算出する。そして、制御部201は、出発地から目的地までの移動距離に基づいて、所定の時間を決定する。
図7は、制御部201が所定の時間を決定する際の、移動距離と所定の時間との対応を示す図である。
図7に示すように、出発地から目的地までの移動距離が0以上X1未満の範囲に含まれる場合には、所定の時間はH1時間と決定される。つまり、この場合には、探索開始時間は第1予定時刻のH1時間前と決定される。また、出発地から目的地までの移動距離がX1以上X2未満の範囲に含まれる場合は、所定の時間はH2時間と決定される。つまり、この場合には、探索開始時間は第1予定時刻のH2時間前と決定される。
【0054】
ここで、H1時間とH2時間とでは、H2時間の方が長い時間である。つまり、出発地から目的地までの移動距離がX1以上X2未満の範囲に含まれる場合の方が、出発地から目的地までの移動距離が0以上X1未満の範囲に含まれる場合よりも再探索開始時刻が早い時刻になるように、H1時間とH2時間とが設定されている。
【0055】
また、移動距離がX2以上の場合についても、移動距離が含まれる範囲に応じて、所定の時間が決定される。つまり、移動距離がX2以上の場合についても、移動距離が含まれる範囲に応じて定まっている所定の時間に基づいて、探索開始時間が決定される。ここで、2つの移動距離の範囲を比較したとき、移動距離の範囲の最小値が大きい方の所定の時間が、移動距離の範囲の最小値が小さい方の所定の時間よりも長い時間になるように所定の時間が設定される。つまり、移動距離の範囲の最小値が大きい方に含まれる移動距離を移動する場合の再探索開始時刻が、移動距離の範囲の最小値が小さい方に含まれる移動距離を移動する場合の再探索開始時刻よりも早い時刻になるように所定の時間が設定される。このように、移動距離と所定の時間とが正の相関を有するように、移動距離と所定の時間との対応が設定されている。
【0056】
(第2の情報処理)
次に、管理システム1における管理サーバ200の制御部201によって実行される第
2の情報処理について、
図8に基づいて説明する。第2の情報処理は、再探索タイミングを決定するための処理である。
図8は、第2の情報処理のフローチャートである。第2の情報処理は、管理サーバ200がユーザ端末100から入力情報を受信し、ユーザ情報を生成したときに実行される。
【0057】
第2の情報処理においては、まずS201において、ユーザ情報が取得される。次に、S202において、ユーザ情報に基づいて算出された移動距離に応じて、所定の時間が決定される。次に、S203において、第1予定時刻の所定の時間前の時刻が再探索開始時刻として決定される。次に、S204において、再探索開始時刻に対応するタイミングと再探索開始時刻から所定の間隔で繰り返される複数回のタイミングとが再探索タイミングとして決定される。本実施形態においては、所定の間隔は予め定められた間隔である。そして、第2の情報処理は終了される。
【0058】
以上説明した通り、第2実施形態では、管理システム1において、ユーザ10の移動距離に応じて所定の時間が決定されることにより、再探索開始時刻が決定される。これにより、ユーザ10の移動距離に起因する交通トラブルに巻き込まれる可能性に応じて、再探索開示時刻を決定することができる。その結果、ユーザ10が長距離の移動を行う場合においても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0059】
(第2実施形態の変形例1)
本実施形態においては、管理サーバ200は、移動距離に基づいて所定の時間を決定する。しかしながら、管理サーバ200は、必ずしも、移動距離に基づいて所定の時間を決定しなくてもよい。ユーザ10が移動する場合、例えば、鉄道に比べて、自動車の方が渋滞に巻き込まれる等の理由によって、移動時間が変動しやすいことが想定される。そのため、ユーザ10の移動方法に応じて再探索開始時刻を早くして、ユーザ10が移動時間の変化に対応できる時間を確保することが好ましい。また、再探索開始時刻を早くして、目的地への移動を開始すべき時刻が変更になったことをより早くユーザ10に通知することが好ましい。
【0060】
一方で、交通トラブルを考慮して移動方法に関わらず一律に再探索開始時刻を早くしてしまう場合、管理サーバ200が経路の再探索を行う際の負荷が大きくなってしまうという欠点がある。そこで、管理サーバ200は、ユーザ10の出発地から目的地までの移動方法に基づいて所定の時間を決定することで、再探索開始時刻を決定してもよい。このようにしても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、ユーザ10は、最適な時刻に目的地への移動を開始することが可能となる。
【0061】
(第2実施形態の変形例2)
本変形例においては、管理サーバ200は、第1予定時刻を決定した際に予測されていた、第1予定時刻における出発地から目的地までの経路における交通状況についての情報に基づいて、所定の時間を決定する。ここで、第1予定時刻の決定時に第1予定時刻において出発地から目的地までの経路において渋滞が発生することが予測されている場合には、移動時間が変動しやすくなることが予測される。そのため、第1予定時刻の決定時に第1予定時刻において出発地から目的地までの経路において渋滞が発生することが予測されている場合には、再探索開始時刻を早くして、ユーザ10が移動時間の変化に対応できる時間を確保することが好ましい。また、再探索開始時刻を早くして、目的地への移動を開始すべき時刻が変更になったことをより早くユーザ10に通知することが好ましい。一方で、交通トラブルを考慮して第1予定時刻を決定した際に予測されていた交通状況に関わらず一律に再探索開始時刻を早くしてしまう場合、管理サーバ200が経路の再探索を行う際の負荷が大きくなってしまうという欠点がある。
【0062】
そこで、管理サーバ200は、第1予定時刻を決定した際に予測されている、第1予定時刻における出発地から目的地までの経路の交通量の予測値(以下、「第1予測値」と称する場合がある。)の情報をユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報から取得してもよい。例えば、管理サーバ200は、第1予測値が属する交通量の予測値の範囲に基づいて、所定の時間を決定する。この場合において、第1予測値が交通量の予測値の範囲の最小値が大きい方の範囲に含まれる場合、第1予測値が交通量の予測値の範囲の最小値が小さい方の範囲に含まれる場合よりも、再探索開始時刻がより早い時刻になるように所定の時間が設定される。このようにしても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0063】
<第3実施形態>
本実施形態においては、管理サーバ200は、ユーザ情報に基づいて、所定の間隔、すなわち、経路の再探索を行う間隔を決定する。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
【0064】
ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、短距離の移動を行う場合と比べて渋滞等の交通トラブルに巻き込まれる可能性が高くなる。そうすると、ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、短距離の移動を行う場合と比べて、移動時間が変化する可能性が高くなる。そのため、ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、最新の交通状況の予測より多く取得し、常に最新の交通状況の予測に基づく第2予定時刻をユーザ10に通知することが好ましい。すなわち、ユーザ10が長距離の移動を行う場合には、ユーザ10が短距離の移動を行う場合よりも、所定の間隔を短くすることが好ましい。一方で、長距離の移動を行う場合と短距離の移動を行う場合との両方の場合において、交通トラブルを考慮して移動距離に関わらず一律に所定の間隔を短くしてしまう場合、管理サーバ200が経路の再探索を行う際の負荷が大きくなってしまうという欠点がある。そこで、第3実施形態では、管理サーバ200が、ユーザ10の出発地から目的地までの移動距離に基づいて、所定の間隔を決定する。
【0065】
制御部201は、ユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報に基づいて、出発地から目的地までの移動距離を取得する。制御部201は、出発地から目的地までの移動距離に基づいて所定の間隔を決定する。
図9は、制御部201が所定の間隔を決定する際の、移動距離と所定の間隔との対応を示す図である。
図9に示すように、出発地から目的地までの移動距離が0以上X1未満の範囲に含まれる場合には、所定の間隔はh1時間と決定される。また、出発地から目的地までの移動距離がX1以上X2未満の範囲に含まれる場合は、所定の間隔はh2時間と決定される。
【0066】
ここで、h1時間とh2時間とでは、h2時間の方が短い時間である。つまり、出発地から目的地までの移動距離がX1以上X2未満の範囲に含まれる場合の方が、出発地から目的地までの移動距離が0以上X1未満の範囲に含まれる場合よりも所定の間隔が短くなるように所定の間隔が設定されている。
【0067】
また、移動距離がX2以上の場合についても、移動距離が含まれる範囲に応じて、所定の間隔が決定される。ここで、2つの移動距離の範囲を比較したとき、移動距離の範囲の最小値が大きい方の所定の間隔が、移動距離の範囲の最小値が小さい方の所定の間隔よりも短い時間になるように所定の間隔が設定される。このように、移動距離と所定の時間とが負の相関を有するように、移動距離と所定の間隔との対応が設定されている。
【0068】
(第3の情報処理)
次に、管理システム1における管理サーバ200の制御部201によって実行される第
3の情報処理について、
図8に基づいて説明する。第2の情報処理は、再探索タイミングを決定するための処理である。
図10は、第3の情報処理のフローチャートである。第3の情報処理は、管理サーバ200がユーザ端末100から入力情報を受信し、ユーザ情報を生成したときに実行される。
【0069】
第3の情報処理においては、まずS301において、ユーザ情報が取得される。次に、S302において、ユーザ情報に基づいて算出された移動距離に応じて、所定の間隔が決定される。次に、S303において、第1予定時刻の所定の時間前から再探索タイミングが所定の間隔となるように再探索タイミングが決定される。本実施形態においては、所定の時間は予め定められた間隔である。つまり、再探索開始時刻は予め定められた時刻である。そして、第3の情報処理は終了される。
【0070】
以上説明した通り、第3実施形態では、管理システム1において、ユーザ10の移動距離に応じて所定の間隔が決定されることにより、所定の間隔が決定される。これにより、ユーザ10の、移動距離に起因する交通トラブルに巻き込まれる可能性に応じて再探索タイミングの間隔を決定することができる。その結果、長距離の移動を行う場合においても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0071】
(第3実施形態の変形例1)
本実施形態においては、管理サーバ200は、移動距離に基づいて所定の間隔を決定する。しかしながら、管理サーバ200は、必ずしも、移動距離に基づいて所定の間隔を決定しなくてもよい。例えば、ユーザ10の移動方法によっては、移動時間が変動しやすいことが想定される。そのため、ユーザ10の移動方法に応じて所定の間隔を短くしてもよい。これにより、常に最新の交通状況の予測に基づいて、第2予定時刻をユーザ10に通知することができる。一方で、交通トラブルを考慮して移動方法に関わらず一律に所定の間隔を短くしてしまう場合、管理サーバ200が再探索を行う際の負荷が大きくなってしまうという欠点がある。そこで、管理サーバ200は、ユーザ10の出発地から目的地までの移動方法に基づいて所定の間隔を決定することで、再探索タイミングを決定してもよい。このようにしても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0072】
(第3実施形態の変形例2)
本変形例においては、管理サーバ200は、第1予定時刻を決定した際に予測されていた、第1予定時刻における出発地から目的地までの経路における交通状況についての情報に基づいて、所定の間隔を決定する。ここで、第1予定時刻の決定時に第1予定時刻において出発地から目的地までの経路において渋滞が発生することが予測されている場合には、移動時間が変動しやすくなることが予測される。そのため、第1予定時刻の決定時に第1予定時刻において出発地から目的地までの経路において渋滞が発生することが予測されていた場合には、所定の間隔を短くしてもよい。これにより、最新の交通状況の予測に基づいて、第2予定時刻をユーザ10に通知することができる。一方で、交通トラブルを考慮して交通状況に関わらず一律に所定の間隔を短くしてしまう場合、管理サーバ200が再探索を行う際の負荷が大きくなってしまう虞がある。
【0073】
そこで、管理サーバ200は、第1予測値をユーザ情報DB204に保持されているユーザ情報から取得してもよい。そして、第1予測値が属する交通量の予測値の範囲に基づいて、所定の時間を決定してもよい。この場合において、第1予測値が交通量の予測値の範囲の最小値が大きい方の範囲に含まれる場合、第1予測値が交通量の予測値の範囲の最小値が小さい方の範囲に含まれる場合よりも、所定の間隔が短くなるように所定の間隔が設定される。このようにしても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時
刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0074】
(第3実施形態の変形例3)
本実施形態においては、管理サーバ200は、ユーザ情報に基づいて、所定の間隔を決定する。しかしながら、管理サーバ200は、必ずしも、ユーザ情報に基づいて所定の間隔を決定しなくてもよい。ここで、第1予定時刻が近くなればなるほど、移動時間が変動した場合に、ユーザ10が到着予定時刻までに目的地に到着することが困難になることが想定される。そのため、第1予定時刻が近くなればなるほど、再探索を行う頻度を上げて、最新の交通状況の予測に基づいて第2予定時刻をユーザ10に通知してもよい。しかしながら、交通トラブルを考慮して一律に所定の間隔を短くすると、管理サーバ200にかかる負荷が大きくなってしまう虞がある。そこで、制御部201は、再探索開始時刻から時間が経過するほど、所定の間隔をより短くしてもよい。これにより、制御部201は、第1予定時刻から一定の時間がある場合には再探索の間隔を長くしつつ、第1予定時刻が近くなればなるほど頻繁に再探索を行うことが可能となる。このようにしても、管理サーバ200にかかる負荷を抑制しつつ、最適な時刻に目的地への移動をユーザ10に開始させることが可能となる。
【0075】
<その他の実施形態>
上述の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。また、本開示において説明した処理および手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0076】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0077】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、またはハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、またはブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、または光学式カードのような、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0078】
1・・管理システム
10・・ユーザ
100・・ユーザ端末
200・・管理サーバ
201・・制御部
202・・通信部
203・・交通情報DB
204・・ユーザ情報DB
300・・交通サーバ