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  • 特許-転圧ローラ 図1
  • 特許-転圧ローラ 図2
  • 特許-転圧ローラ 図3
  • 特許-転圧ローラ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】転圧ローラ
(51)【国際特許分類】
   E01C 23/06 20060101AFI20250218BHJP
【FI】
E01C23/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023212560
(22)【出願日】2023-12-15
【審査請求日】2024-07-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519137730
【氏名又は名称】有限会社山桂ハウジング
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岸 一市
【審査官】石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-011009(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0226259(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0147469(US,A1)
【文献】特開2020-176378(JP,A)
【文献】特開2016-023483(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0265058(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/00-19/52
E01C 21/00-23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
整地のための転圧ローラであって、
円筒体からなり軸部に回転自在に軸支されるローラ本体と、前記軸部を支持する連結部と、ローラ本体の上方に前記連結部に対して着脱自在に設けられる枠体と、前記枠体内に重量調整自在に載置される重し部とを備え、
前記連結部は、前記ローラ本体の軸方向両側のそれぞれに設けられる支持枠と、前記支持枠の上側から突出して設けられ前記枠体に設けられる被嵌合部を嵌合する嵌合部とを有し、
前記被嵌合部は、前記嵌合部に向けて突出して設けられ、前記嵌合部に対して上方から被せるようにして内嵌めまたは外嵌めされることを特徴とする転圧ローラ。
【請求項2】
請求項において、
前記枠体は、底部が四周にのみ配され中央部分は開口した空間部を有する台座部と、縦方向に適宜間隔を空けて配される縦桟とを備えることを特徴とする転圧ローラ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
前記円筒体は、中空とされ、前記円筒体内に貯留する液体の量で重量調整することを特徴とする転圧ローラ。
【請求項4】
請求項1又は請求項2において、
前記重し部は、持ち運び自在な容器とされ、該容器に貯留する液体の量及び/又は前記容器の個数で重量調整を行うことを特徴とする転圧ローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グランド整備や芝生の鎮圧等に用いられる整地のための転圧ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運動場や野球場等のグランドを整備する器具としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、グランドを耕起・攪拌した後、不陸調整を行い、ローラ本体内に貯留する水量によってローラ本体の重量調整を可能とした転圧ローラで転圧することが記載されている。また下記特許文献2にもグランド整備で用いられる転圧ローラが開示されており、流動体によってローラ本体の荷重調節が行えることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6579598号公報
【文献】公開実用新案昭59-89104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、グランド等を良好な状態にするには、専門の業者に依頼して行われることが多いが、その状態を維持するには、業者に依頼するばかりでなく、日常的な手入れが重要である。そこで、グランドがあるほとんどの施設には、耕起するためのレーキと整地するための転圧ローラが、常備されている。しかし、転圧ローラは、地面を締め固めるため、100kg~200kgぐらい、重いものでは、300kg~500kgぐらいものもあるが、例えば転圧ローラがグランドの端に置いてある場合、整地したい場所まで移動させることが大変である。よって、レーキによる手入れはなされていても、転圧ローラは十分に活用されていない現状がある。上記特許文献1及び上記特許文献2に開示の転圧ローラは、水等で重量を調整できるが、整地したい場所で水を補給することは難しく、転圧ローラを整地したい場所まで移動する際のことは考慮されていないものであった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、重量調整及び移動が容易な転圧ローラを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明に係る転圧ローラは、整地のための転圧ローラであって、円筒体からなり軸部に回転自在に軸支されるローラ本体と、前記軸部を支持する連結部と、ローラ本体の上方に前記連結部に対して着脱自在に設けられる枠体と、前記枠体内に重量調整自在に載置される重し部とを備え、前記連結部は、前記ローラ本体の軸方向両側のそれぞれに設けられる支持枠と、前記支持枠の上側から突出して設けられ前記枠体に設けられる被嵌合部を嵌合する嵌合部とを有し、前記被嵌合部は、前記嵌合部に向けて突出して設けられ、前記嵌合部に対して上方から被せるようにして内嵌めまたは外嵌めされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る転圧ローラによれば、重量調整及び移動が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(a)、(b)は本実施形態に係る転圧ローラを模式的に示した斜視図であり、(a)は枠体内に重し部を載置していない状態、(b)は枠体内に重し部を載置した状態を示している。体内グランド整備具が車両で牽引されている状態を模式的に示した図であり、(a)はその概略的側面図、(b)はその概略的平面図である。
図2】(a)は同転圧ローラを構成する枠体を取り外した状態を模式的に示した斜視図であり、(b)は同転圧ローラを構成するローラ本体の側面部を示す斜視図である。
図3】同転圧ローラが車両で牽引されている状態を模式的に示した図であり、(a)はその概略的側面図、(b)はその概略的平面図である。
図4】転圧ローラを使って行われるグランド整備方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
【0010】
本実施形態に係る転圧ローラ1は、地面を締め固めるため、校庭や球技場等のグランド整備に用いられる。転圧ローラ1は、円筒体からなり回転軸支されるローラ本体2と、ローラ本体2を軸支する連結部3と、ローラ本体2の上方に設けられる枠体4と、枠体4内に重量調整自在に載置される重し部5とを備える。以下、詳述する。
【0011】
転圧ローラ1は、図1(a)に示すように人力(手動)で進行方向D1に向けて押して使用してもよいし、図1(a)や図3(a)に示すように進行方向D2に牽引して使用してもよい。押して使用する場合は、ハンドル部6の持ち手部60を握り、ローラ本体2に向けて押圧をかけるとローラ本体2が進行方向D1に回転し、押しながら転圧をかけていくことができる。牽引して使用する場合は、ハンドル部6とローラ本体2との間に設けられた間隔8に牽引する人が入って持ち手部60を握り、ローラ本体2を引けばローラ本体2が進行方向D2に回転し、引きながら転圧をかけていくことができる。ハンドル部6は、鉄やステンレス等の剛性の高い金属からなり、パイプ状中空管を折り曲げ形成してもよいし金属接合して形成してもよい。ハンドル部6の根元側(連結部3側)は、連結部3に固定状態に取り付けられていてもよいし、回動自在に取り付けられていてもよい。車両を用いて牽引する場合は、用いる車両は、大型トラックでも普通車でも軽乗用車でもよく、速度5~15km/hで牽引できる車両であれば、特に限定されない。本実施形態では、図1及び図2は人力で押すタイプの転圧ローラ1を、図3には、車両10として軽トラックを用いて転圧ローラを牽引する例を示している。図3(a)に示すように、軽トラックであれば、荷台にポリタンク50を積むことができ、小回りが効き、一定の馬力も期待できるため、好適である。この場合は、平面視において三角形状のハンドル部6の頂点を接続部61とし、そこに車両10と転圧ローラ1とを接続するための牽引フック7が設けられる。牽引フック7の構成は、車両10と転圧ローラ1とが強固に接続できるものであれば、どのようなものでもよい。
【0012】
ローラ本体2は、鉄やステンレス等の剛性の高い金属からなり、ローラ本体2は、中空の円筒体からなる円筒部20と、円筒部20の長手方向両側面を覆うように設けられる側面部21とを備える。側面部21は、円形状で、その中央には貫通孔が形成されており、貫通孔と貫通孔の間に後記する軸部31が貫通した状態で長手方向に架け渡され、この軸部31によってローラ本体2は、回転自在に軸支されている。円筒体20は、円筒体20内に貯留する液体の量で重量調整することができる。ローラ本体2の回転機構は、押すもしくは引く力を与えれば前進または後進するようにスムーズに回転できる機構であれば、特に限定されない。側面部21には、図2(b)に示すとおり、ローラ本体2の重量を調整可能とするための水等の液体を円筒部20に出し入れするための開口部21aと、液体を円筒部20内に貯留する際の空気抜きを行うエアー抜き口21bと、軸部31が貫通する孔部(不図示)とを備える。開口部21a及びエアー抜き口21bとは、開閉自在なキャップで封じられており、その構成は特に限定されない。ローラ本体2の重量は、水等の液体や砂等の土の貯留量で調整できるようになっており、例えば直径500mm、長手方向の長さ寸法1300mmの鉄製ローラ本体2とした場合、空の状態では180kg程度、満杯とすると320kg~350kgの重量となる。また例えば直径250mm、長手方向の長さ寸法1300mmの鉄製ローラ本体2とした場合、空の状態では75kg程度、満杯とすると170kg~200kgの重量となる。このようにローラ本体2に満杯に貯留すると、上記のような重量になり、移動させることが大変になるので、ローラ本体2内に貯留する量は、空の状態か貯留しても半分ぐらいの量にすれば、大人がひとりでハンドル部6を握ってローラ本体2を転がしながら、整地したい場所まで楽に移動させることができる。
【0013】
連結部3は、鉄やステンレス等の剛性の高い金属からなり、連結部3は、ハンドル部6と軸部31とを支持する支持枠30と、上述のローラ本体2を軸支する軸部31とを備える。図例のものは支持枠30が中空の角柱状に構成されているが、円筒状であってもよい。図2(a)等に示すように、連結部3はローラ本体2の両側に一対に設けられ、支持枠30の上側には、上方に向かって開口した筒体30a(嵌合部)が複数設けられている。この筒体30aの径は、後記する枠体4の脚部40a(被嵌合部)が嵌合可能((脚部40aが内嵌め)な大きさとされ、これにより、ローラ本体2の上方に枠体4を設けることができる。図例のものは図2(b)に示すように筒体30aの径の方が脚部40aの径よりも大きいので、筒体30aに脚部40aが挿通され、嵌合する構成であるが、これに限定されず、脚部40aの径を筒体30aの径より大きく形成し、筒体30aの上から脚部40aを被せるように嵌合(脚部40aが外嵌め)させてもよい。この場合は、筒体30aは上方に向けて開口していなくてもよい。
【0014】
枠体4は、ローラ本体2の上方に設けられる。枠体4は、鉄やステンレス等の金属もしくは樹脂等からなり、その材質は特に限定されないが、長期の使用と重し部5の載置できる耐久性を備えたものがよい。枠体4の総重量は、15kg~20kg程度が望ましく、重量や剛性、耐久性を考慮すると、鉄製が好適に用いられる。枠体4の形状や構成は特に限定されないが、図例のものは、ローラ本体2の長手方向のサイズに合わせて平面視において長方形状に構成されている。枠体4は、重し部5が載置される断面視において略L字状の台座部40と、縦方向に適宜間隔を空けて配され、重し部5の落下を防止する複数の縦桟41と、重し部5をひとつずつ区画して載置できるように横方向に配された横桟42と、台座部40から筒体30aに向けて突出して設けれた脚部40aとを備えている。台座部40は、底部40bが四周にのみ配され、中央部分は開口した空間部40cとなっているため、軽量化を図ることができ、持ち運びし易い。枠体4を図例のようにローラ本体2の上方に設けることで、この枠体4の重量も転圧ローラ1としての重量に含ませることができる。また枠体4は、連結部3に固定して設け、ローラ本体2と一体的に設けられていてもよいが、図2(a)に示すように枠体4が連結部3に着脱自在と構成されるものとすれば、転圧ローラ1の構成品をバラバラに運ぶことができ、より移動させ易いものとなる。例えば枠体4の総重量が15kg~20kgであれば、一人もしくは二人でローラ本体2とは別に枠体4だけを運搬することが可能となる。よってローラ本体2内に貯留する液体の量を少なくして運びやすい重さとしても、転圧ローラ1としての重量を確保することができる。
【0015】
重し部5は枠体4内に重量調整自在に載置されるものであれば、特に限定されないが、例えば、持ち手がある持ち運び自在な容器がよい。この場合、容器に貯留する液体の量及び/又は容器の個数で重量調整を行うことができる。図例では、重し部5として、樹脂製容器・ポリタンク50を採用した例を示す。ポリタンク50の大きさは特に限定されないが、18~20リットルのポリタンク50が持ち運びもし易く取扱いしやすいため、好適である。重し部5として例えば20リットルのポリタンク50を利用する場合は、ポリタンク50に満杯の水を貯めれば、20kgの錘になり、水を半量にすれば10kgの錘になる。また満杯のポリタンク50を3つ積めば、20kg×3で60kgの錘にでき、重量の調整が自在である。また枠体4内に収容するポリタンク50の個数でも重量の調整を行うができる。ポリタンク50に水を貯留して錘とすれば、水はグランド整備を行う現地でまかなうことができ、必要なときに貯め、錘の役目を終えれば、グランド整備後のうち水(図4のS103参照)に使用することができ便利である。またポリタンク50の重量調整には、水(液体)に限定されず、土・砂を使用してもよい。土や砂もグランド整備を行う現地でまかなうことができる。さらに重し部5として採用されるポリタンク50は市販のものを使用できる。
【0016】
以上の転圧ローラ1、レーキ(不図示)、トンボ(不図示)を使って行うグランド整備方法の一例に関し、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、整備を行うグランドの状態を確認し、レーキを使って耕起する(S100)。たとえば野球のグランドの場合、スパイクの爪で穴だらけになっている箇所、スライディングやランニング、守備を行って荒れた状態の箇所にレーキをあて、かたまりになっている土があればほぐし、整備したい領域を万遍なく周回して掻き起こしを行う。グランドの土がほぐれて馴染んだら、次にグランドを平坦にするため、不陸調整工程(S101)をトンボを使って行う。耕起された領域を万遍なく周回し、でこぼこのない滑らかな表面になるようならす。トンボによって整備領域が平坦にならされたら、次に転圧ローラ1を用いて転圧工程(S102)を行う。グランドを好みの硬さに転圧したら、次にうち水工程(S103)を行う。
【0017】
転圧ローラ1を用いて転圧工程(S102)を行う際には、整備領域に転圧ローラ1を運ぶ必要がある。このとき、直径250mm長手方向の長さ1300mmの鉄製ローラ本体2を空の状態で運べば、75kg程度であるので、ハンドル部6を持ってローラ本体2を転がしていけば、容易に運ぶことができる。また枠体4が連結部3に着脱自在に構成されている場合は、枠体4をローラ本体2とは別に持ち運ぶことができる。さらに重量を調整可能とするポリタンク50も別にひとつひとつ持ち運ぶことができる。よって、例えば複数人で役割分担をして整備領域まで転圧ローラ1を構成する部材(ローラ本体2,枠体4,重し部5)を持ち運べば、安全に負担なく移動させることができる。また枠体4の取り付けは、ローラ本体2の上方から被せるようにして脚部40aと筒体30aを嵌合させればよいので、非常に容易である。そしてローラ本体2、枠体4、重し部5を合わせた重量が転圧ローラ1の重量となるため、250kg~450kgと転圧ローラとして十分な重量のある転圧ローラ1とすることができる。このとき、重し部5での重量調整が不要で、ローラ本体2と枠体4の重量で転圧が十分なグランド環境であれば、必ずしも重し部5にポリタンク50を載置しなくてもよいことは言うまでもない。
【0018】
上述のグランド整備方法は一例であって、これに限定されるものではなく、例えばグランドの状態によっては、不陸調整工程(S101)やうち水工程(S103)を省略してもよい。転圧ローラ1の総重量は、例えば野球グランドの場合は、100kg以上は必要であるが200kgあれば十分であり、程よい弾力性を備えたグランドとするには、300kg以上の転圧は必要ない。理想的なグランドの状況は、程よい弾力性と程よい保水性を備えている状況といわれているが、特にグランドの表面層(真砂土等)は、365日、雨・風に晒されているため、表面層~シルト層の部分は、乾くと固くなり、濡れると粘りがでる等、砂・土等に分離する現象が生じ、日々変化する。よって、日々のグランド整備を怠ると、レーキで耕起できない程に固まってしまうこともある。また、グランド整備時の転圧をあまり硬く締固めすぎると、保水能力が低くなり、水たまりができやすく、地面の表面ばかりが固まり、土埃・砂埃の発生につながる。近年は、土埃・砂埃を嫌って、グランドに「にがり」が撒かれたり、消石灰を使ったライン引きが嫌煙され、テープを釘で止める等されることが増えている。しかし、このようにグランドに「にがり」を撒いたり、テープをグランドに釘で固定すると、土が動かないため、理想的な弾力性・保水性を維持しにくいグランドとなってしまうこと、またグランド内にテープ固定用の釘が多数残り非常に危険であることが問題となっている。本実施形態にかかる転圧ローラ1によれば、構成部材の軽量化により、持ち運びしやすくなり、転圧ローラ1の移動が容易なので、転圧ローラ1の活用につながる。またグランドの環境は、利用頻度や用途、手入れの程度、環境によって様々で管理者、使用者の好みもある。本実施形態にかかる転圧ローラ1によれば、転圧ローラ1の重量調整が重し部5で容易に調整できるので、所望の転圧具合に調整することが容易である。また例えばテニスコート(クレー・芝かかわらず)や芝生の転圧は、100kg未満であってもよい場合がある。そのような用途に使われる場合でも、本実施形態にかかる転圧ローラ1によれば、ローラ本体2を空の状態にして枠体4を装着、もしくはローラ本体2に少量液体を貯留し、枠体4を取り外す等、100kg以下に容易に重量調整が可能である。
【0019】
転圧ローラ1の構成、形状は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、重し部5は、重量調整が自在であれば、図例に限定されない。ローラ本体2及び枠体4の長手方向、短手方向等の寸法は、特に限定されないが、重し部5とされる樹脂製容器(ポリタンク50)を複数個積むことができるようにポリタンク50のサイズに合わせて形成してもよい。ローラ本体2は、ローラ本体2内の貯留量を調整する前提で開口部21a等を側面部21に備えた例を説明したが、これに限定されず、空の状態で使用する態様でも予め貯留物を封じた態様でもよく、開口部21aを備えず重量調整は重し部5で行うものとしてもよい。また上記したローラ本体2、枠体4、重し部5の重量は、あくまで例示であって、サイズを小型化したり、大型化してもよい。
【符号の説明】
【0020】
10 車両
1 転圧ローラ
2 ローラ本体
3 連結部
4 枠体
5 重し部
6 ハンドル部
【要約】
【課題】重量調整及び移動が容易な転圧ローラを提供する。
【解決手段】整地のための転圧ローラ1であって、円筒体からなり回転軸支されるローラ本体2と、前記ローラ本体を軸支する軸部31が連結される連結部3と、前記ローラ本体の上方に設けられる枠体4と、前記枠体内に重量調整自在に載置される重し部5と、車両10等によって牽引される牽引部6とを備えることを特徴とする。重し部は、持ち運び自在な容器とされ、該容器に貯留する液体の量及び/又は前記容器の個数で重量調整を行うようにしてもよい。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4