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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】報知システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/02 20060101AFI20250218BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B25/04 K
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020209083
(22)【出願日】2020-12-17
(65)【公開番号】P2022096146
(43)【公開日】2022-06-29
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 勝久
(72)【発明者】
【氏名】稲森 茂
(72)【発明者】
【氏名】大野 光由
(72)【発明者】
【氏名】榊原 孝典
(72)【発明者】
【氏名】山本 奈緒
(72)【発明者】
【氏名】安川 真平
(72)【発明者】
【氏名】山内 克仁
(72)【発明者】
【氏名】難波 祐成
(72)【発明者】
【氏名】小野 達矢
【審査官】田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-201176(JP,A)
【文献】特開2016-206893(JP,A)
【文献】特開2007-129505(JP,A)
【文献】特開2007-286922(JP,A)
【文献】特開2001-202580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 21/02
G08B 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
娯楽施設における迷子についての報知システムであって、
娯楽施設内は、複数のエリアに分割されており、
来場者は、第1の人と、前記第1の人において管理されるべき人であって迷子になる可能性がある第2の人とを含み、
前記娯楽施設内において、前記第1の人と、前記第2の人の位置を検出する位置検出手段と、
前記第2の人の移動経路を記憶する経路記憶手段と、
前記娯楽施設の各エリアの範囲を含む地図情報を記憶する施設情報記憶手段と、
前記地図情報を利用して、前記位置検出手段によって検出した前記第1の人と前記第2の人の位置から前記第1の人と、前記第2の人が前記エリアのどのエリアにいるかを検出するエリア検出手段と、
前記位置検出手段において、前記第1の人と、前記第2の人が異なるエリアにいることを検出した場合に、前記第2の人が迷子であると判定する迷子判定手段と、
前記迷子判定手段において、前記第2の人が迷子であると判定した場合に、前記第2の人の移動経路についての情報を含む迷子についての情報を、少なくとも前記第1の人に報知する報知手段と、
を有する、
報知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の報知システムであって、
さらに、
前記位置検出手段によって、前記第2の人の位置が検出できないときには、
前記報知手段は、前記第1の人に、前記第2の人の位置が検出できないことを報知する、
報知システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の報知システムであって、
前記エリア検出手段において前記第1の人と前記第2の人が異なるエリアにいることを検出した場合において、前記第2の人のいるエリアであって前記第2の人の周辺に通信により連絡が取れる車両がある場合には、前記報知手段は、前記第2の人の周辺にある車両に、迷子についての情報を報知する、
報知システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つに記載の報知システムであって、
さらに、前記第2の人の発する音声を取得する音声取得手段を有し、
前記報知手段は、前記音声取得手段が取得した音声が特定の種類の音声であった場合には、前記第1の人に報知する、
報知システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つに記載の報知システムであって、
携帯型の位置検出用発信の貸し出しおよび返却を来場者に関連付けて登録する貸し出し登録手段を有し、
来場者の退場の際に、前記貸し出し登録手段において貸し出した位置検出用発信機が返却されていなかった場合、当該来場者の退場を許可しない、
報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、娯楽施設における迷子についての報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊園地、公園などの娯楽施設には、子供連れの来場者が比較的多い。このため、迷子が発生する確率も高くなりやすい。
【0003】
特許文献1には、無線による相互通信機能を持つ端末を利用した迷子防止システムが開示されている。このシステムでは、親機と、子機が通信を行い、親機と子機の距離が規定距離以上離れた場合に、警報を鳴らす。従って、親が親機を持ち、子供が子機を持っていれば、子供が親から規定距離以上離れた場合に警報が鳴るので、難しい操作や技術を必要とせず子供が迷子になることを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-242790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、規定距離を予め設定しておき、設定された規定距離以上、親子が離れた場合に警報が鳴る。しかし、迷子か否かは、周辺環境によっても大きく異なる。たとえば、見通しのいい場所で人があまりいなければかなりの距離離れていても問題はないが、迷子と誤判定される可能性がある。一方、混雑していて曲がり角の多い通路などでは少し離れると問題であるが、このような場合には迷子と判定されない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、娯楽施設における迷子についての報知システムであって、娯楽施設内は、複数のエリアに分割されており、来場者は、第1の人と、前記第1の人において管理されるべき人であって迷子になる可能性がある第2の人とを含み、前記娯楽施設内において、前記第1の人と、前記第2の人の位置を検出する位置検出手段と、前記第2の人の移動経路を記憶する経路記憶手段と、前記娯楽施設の各エリアの範囲を含む地図情報を記憶する施設情報記憶手段と、前記地図情報を利用して、前記位置検出手段によって検出した前記第1の人と前記第2の人の位置から前記第1の人と、前記第2の人が前記エリアのどのエリアにいるかを検出するエリア検出手段と、前記位置検出手段において、前記第1の人と、前記第2の人が異なるエリアにいることを検出した場合に、前記第2の人が迷子であると判定する迷子判定手段と、前記迷子判定手段において、前記第2の人が迷子であると判定した場合に、前記第2の人の移動経路についての情報を含む迷子についての情報を、少なくとも前記第1の人に報知する報知手段と、を有する。
【0007】
さらに、前記位置検出手段によって、前記第2の人の位置が検出できないときには、前記報知手段は、前記第1の人に、前記第2の人の位置が検出できないことを報知する。
【0008】
前記エリア検出手段において前記第1の人と前記第2の人が異なるエリアにいることを検出した場合において、前記第2の人のいるエリアであって前記第2の人の周辺に通信により連絡が取れる車両がある場合には、前記報知手段は、前記第2の人の周辺にある車両に、迷子についての情報を報知する。
【0009】
さらに、前記第2の人の発する音声を取得する音声取得手段を有し、前記報知手段は、前記音声取得手段が取得した音声が特定の種類の音声であった場合には、前記第1の人に報知する。
【0010】
携帯型の位置検出用発信器の貸し出しおよび返却を来場者に関連付けて登録する貸し出し登録手段を有し、来場者の退場の際に、前記貸し出し登録手段において貸し出した位置検出用発信機が返却されていなかった場合、当該来場者の退場を許可しない。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、施設内で分割されたエリアを前提として、迷子判定を行うため、単なる距離などに比べ実際に即した迷子判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】娯楽施設10の構成を模式的に示す図である。
図2】報知システムの基本構成を示す図である。
図3】携帯端末30の構成を示すブロック図である。
図4】管理システム100の構成を示すブロック図である。
図5】ユーザの来場時の迷子サービスにおける親、子の別の登録処理を示すフローチャートである。
図6】迷子判定の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
【0015】
「娯楽施設の構成」
図1に、娯楽施設10の構成を模式的に示してある。この例において、娯楽施設10は、4つのエリア(エリアA~D)に分割されている。各エリアは、例えば、エリアAは1つの物語をコンセプトとするアトラクション、エリアBは自分で運転する乗り物で楽しむアトラクション、エリアCは土産物のショップやレストランや公園風の広場など、エリアDは船に乗って周遊しながら各所でショーなどを見学するアトラクションというように、そのコンセプトが異なっている。
【0016】
そして、この例では、各エリアはそれぞれ独立してゲート12を有しており、ここからユーザが入場できる。ここで、娯楽施設に入場した来場者をユーザと呼ぶ。各エリアは囲いなどによって閉じられており、各エリア間を結ぶ連絡通路14が設けてある。従って、各エリア間の行き来は、連絡通路14を利用して行う。この例では、各エリアと連絡通路14の間にはゲートを設けてある。このゲートは通常開いており、必要に応じて閉じることができる。
【0017】
なお、各エリアの外周に囲いがなくてもよく、芝生の真ん中をコンピュータ上で境界としてもよい。しかし、各エリアの行き来は、ある程度限定した箇所を介して行うようにしておくことが好ましい。例えば、エリアの周囲に植え込みを設け、所定箇所に連絡通路を設定することなどの手段が講じられる。
【0018】
「全体構成」
図2は、報知システムの基本構成を示す図である。ここでは、1つのエリア内を想定している。
【0019】
管理システム100は、娯楽施設全体の管理を行うものであり、各種の情報がここに供給されて、必要な情報が出力される。
【0020】
上述のように、各エリアの入口には、ゲート12が設けられており、ユーザはここを通過して入場する。この例の娯楽施設は有料であり、チケットを購入することが必要である。
【0021】
チケットとして、携帯端末30が利用される。この携帯端末30としては、電子チケット、スマートフォン、GPS発信器などの位置情報発信機能を有する端末などが利用される。なお、チケット自体は、バーコードなどが記載された紙チケットなどとして、携帯端末30はチケット機能を持たないものとしてもよい。
【0022】
施設内では、ユーザは、携帯端末30をいつも携行することを基本としており、携帯端末30は無線回線などを介し、管理システム100に接続されている。このため、ユーザがアトラクション32、広場34、施設内バス36にいても、管理システム100が常時これを認識し、ユーザ位置を把握する。
【0023】
「携帯端末の構成」
図3は、携帯端末30の構成を示すブロック図である。処理部40は各種のデータ処理を行うとともに搭載されている部材を制御する。処理部40には、通信部42、ディスプレイ44、スピーカ46が接続されている。通信部42は、管理システム100と通信するが、他の携帯端末30と通信したり、インターネットなどを介し外部と通信したりしてもよい。ディスプレイ44は、各種表示を行うもので、迷子についての警告を表示してユーザに報知する。また、子供の持つ携帯端末30の現在位置や、移動経路などを表示してもよい。スピーカ46は、音声出力を行うもので、これも迷子についての報知を行ってもよい。
【0024】
処理部40には、マイク48、入力部50が接続されている。マイク48は音声取得手段として機能し、所持しているユーザの音声を入力することができ、処理部40は入力された音声に基づいてユーザの状況、例えば迷子で泣いているなどという状況を判定することができる。入力部50は、例えばタッチパネルで構成され、各種データの入力を行う。例えば、子供の携帯端末30の移動経路を表示することの指令の入力などを行う。また、チケット機能のある携帯端末30では、チケット購入のための各種手続きのための入力などを行う。
【0025】
「管理システム」
図4は、管理システム100の構成を示すブロック図である。通信部102は、携帯端末30などとの通信を行う。処理部104は、各種データ処理を行い、必要な情報の記憶の制御などを行う。処理部104には、迷子判定部106、ユーザ位置検出部108、施設情報記憶部110、ユーザ情報記憶部112などが接続されている。迷子判定部106は、処理部104の一部機能を取り出した機能ブロックであり、迷子の判定を行う。ユーザ位置検出部108は位置検出手段として機能し、各携帯端末30から送られてくる位置データに基づいて、各ユーザの位置を検出する。施設情報記憶部110は、施設の地図や、各アトラクションの情報などを記憶するが、特にエリアの範囲などについて記憶している。ユーザ情報記憶部112は、ユーザについての各種情報を記憶する。また、迷子サービスを利用する際に設定した情報から、グループ情報、親子情報、すなわちどの携帯端末30が家族などのグループであるか、各携帯端末30は親登録か、子登録かなどの情報が記憶される。また、ユーザ情報記憶部112は、経路記憶手段としても機能し、ユーザ毎の現在位置情報から得た移動経路などもユーザ情報として記憶される。なお、ユーザ情報記憶部112が、貸し出し登録手段としても機能し、入場に際して、位置検出用発信器を貸し出した場合に、その貸し出し、返却についての情報も記憶するとよい。
【0026】
「親、子の登録」
図5は、ユーザの来場時の迷子サービスにおける親、子の別の登録処理を示すフローチャートである。この処理は、ユーザが携帯端末30を利用して管理システム100にアクセスすることで行う。まず、ユーザとしてサインインする(S21)。なお、通常初回に、ユーザ登録の処理が必要であるが、ゲストとしてのサインインも可能である。
【0027】
サインインした場合には、迷子サービスを利用するかを判定する(S22)。携帯端末30の画面に利用するか否かの表示を行い、ユーザが入力することで判定が行われる。S22の判定でNOであれば、迷子サービスを利用しないので処理を終了する。なお、迷子サービスを利用する場合にのみ、この迷子サービスについてのプログラムを起動するようにしてもよい。
【0028】
S22においてYESであれば、グループの端末についての入力を行う(S23)。通常、最初の入力は、自己の携帯端末30なので、OKの入力でよい。グループとなる携帯端末30においては、バーコードを表示させこれを読み取ったり、グループとなる携帯端末30のIDを入力するなど各種の手法が採用できる。この入力が終わった場合には、グループとして登録する携帯端末30が親登録か否かが判定される(S24)。ユーザの入力によって、S24でYESの場合には、その携帯端末30について、管理システム100において親登録がなされる(S25)。S24でNOの場合には、その携帯端末30について、管理システム100において子登録がなされる(S26)。S25,S26の登録が終わった場合には、グループの端末入力が終了したかを判定する(S27)。
【0029】
S27の判定で、NOであればS23に戻りグループ内の次の携帯端末30の登録の処理を行い、S27においてYESになったことで処理を終了する。
【0030】
このようにして、グループとなる複数の携帯端末30についての情報およびその携帯端末30が親登録か、子登録かのデータが管理システム100のユーザ情報記憶部112に記憶される。なお、ユーザは必ずしも家族や、親子でなくてもよく、迷子になる可能性のある人の携帯端末30を子登録、管理する方の人の携帯端末30を親登録とすればよい。
【0031】
すなわち、来場したユーザは、親に該当する第1の人と、第1の人において管理されるべき人であって、迷子になる可能性がある、子に該当する第2の人を含み、迷子サービスを利用する場合には、いずれかの人として登録することになる。
【0032】
「迷子の判定」
図6は、迷子判定の処理を示すフローチャートである。管理システム100は、各携帯端末30からの位置情報を取得する(S31)。なお、親または子からの依頼に基づき処理を開始してもよい。例えば、親登録の携帯端末30のディスプレイ44に迷子サーチ開始などのボタンを用意し、このボタンが操作された場合に、迷子判定の処理を開始するようにしてもよい。そして、グループ内の全員の位置が取得できたかを判定する(S32)。S32の判定でYESであれば、各携帯端末30の存在エリアを検出する(S33)。S32の判定でNOであれば、位置取得できないのが子登録の携帯端末30か否かを判定する(S34)。このS34の判定で、NOであればS35の判定に移る。
【0033】
S35またはS34でYESの場合には、子登録の携帯端末30の位置が取得できないか、または子登録の携帯端末30のみ別エリアにいるため、子登録の携帯端末30の所持者(子)が迷子であると判定し、警報を発することで迷子であることを報知する(S36)。この判定は、迷子判定手段である、管理システム100の迷子判定部106により行われる。また、この報知は、少なくとも親登録の携帯端末30から警告を発することによって行う。すなわち、管理システム100の迷子判定部106において迷子と判定した場合には、通信部102を介し、親登録の携帯端末30に警報を送り、ここで迷子についての報知を行う。従って、管理システム100の通信部102、および携帯端末30のスピーカ46及びディスプレイ44が報知手段として機能する。
【0034】
S35でNOまたはS36の警報の出力を終了した場合には、処理を終了する。S36の警報において、別エリアにいる場合には、子登録の携帯端末30またはその所持者を特定し、その人がどのエリアにいるかという情報も提供するとよい。また、S34で位置取得できない場合には、だれが位置取得できないかという情報も提供するとよい。
【0035】
このように、本実施形態によれば、子登録の携帯端末30のみが別エリアにいるという判定においてYESの場合に警報を発する。
【0036】
なお、S34において位置取得できない携帯端末30が親登録であっても、他の親登録の携帯端末30にその旨通知してもよい。また、S35において、複数の携帯端末30が別エリアである場合、すべてが子登録であれば、警報を発するとよい。
【0037】
ここで、迷子の判定、報知の制御などは、管理システム100が行うこととした。しかし、グループ内のメンバーのユーザ情報などを携帯端末30において記憶しておけば、他の携帯端末30からの位置情報を直接取得するなどして、報知のための処理を携帯端末30において行うこともできる。
【0038】
「音声からの判定」
上述したように、携帯端末30には、マイク48が備え付けられている。従って、所持しているユーザの声を取得することができる。携帯端末30または管理システム100において、取得した音声からユーザの状況を判定することもできる。例えば、子登録の携帯端末30において取得した音声において、(i)泣いている状態、パパ、ママなどと親を探している状態、など(特定の種類の音声)と判定した時に、迷子と判定し、これを親登録の携帯端末30に報知することができる。
【0039】
「車両への報知」
上述のように、迷子についての判定を行った場合、管理システム100は、迷子である子の周辺に車両が存在するか否かを判定する。そして、周辺に車両があった場合にはその車両に対し、近くに迷子がいることを報知する。この場合、迷子の位置についての情報を提供するとよい。なお、娯楽施設内を走行する車両は、基本的に施設において把握している車両であり、通常通信により連絡が取れる。
【0040】
「位置検出用発信機の貸し出し」
紙チケットなどで入場した場合、ユーザの位置を検出することができず、迷子サービスを受けることができない。そこで、GPS発信器などの位置情報発信機能のある、携帯型の位置検出用発信器などを携帯端末30の代わりとして貸し出すことも好適である。この場合、管理システム100のユーザ情報記憶部において、貸し出しの記録、貸し出した位置検出用発信器のIDなどとともに、親登録、子登録の別、なども記憶する。これによって、携帯端末30と同様の迷子サービスを受けることができる。
【0041】
また、位置検出用発信器を返却していない場合には、退場する際にゲート12が開かないように制御するとよい。また、位置検出用発信器を娯楽施設と関連するキャラクターの絵などを表示したかわいいものにするとよい。さらに、位置検出用発信器を返却した際に、希望者には外形を似せた発信機能のない安価なレプリカなどを引き換えに渡してもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 娯楽施設、12 ゲート、14 連絡通路、30 携帯端末、32 アトラクション、34 広場、36 施設内バス、40 処理部、42 通信部、44 ディスプレイ、46 スピーカ、48 マイク、50 入力部、100 管理システム、102 通信部、104 処理部、106 迷子判定部、108 ユーザ位置検出部、108 ユーザ情報記憶部、110 施設情報記憶部、112 ユーザ情報記憶部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6