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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】パウチ容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/08 20060101AFI20250218BHJP
   B65D 75/58 20060101ALI20250218BHJP
   B65D 33/25 20060101ALI20250218BHJP
【FI】
B65D33/08
B65D75/58
B65D33/25 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021077935
(22)【出願日】2021-04-30
(65)【公開番号】P2022171344
(43)【公開日】2022-11-11
【審査請求日】2024-03-12
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】檀 有馬
(72)【発明者】
【氏名】三井 景
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-128093(JP,A)
【文献】特表2002-502782(JP,A)
【文献】特開2015-000747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/25
B65D 33/08
B65D 75/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物の収容空間を前、上および後ろから取り囲む第1辺、第2辺および第3辺をこの順で連なるように有し、合成樹脂シートで形成され、前記第1辺、前記第2辺および前記第3辺に沿って連続的にヒートシール部が設けられている袋体と、
前記第2辺から前記収容空間の内側に向かって離隔した位置において前記第1辺と前記第3辺とを結んで前記袋体を横切るように線状に配置され、前記袋体に対して溶着されたチャック部とを備え、
前記ヒートシール部は、前記第2辺のうち30%以上70%以下を占める第1区間において前記チャック部から外側に離隔しており、
前記第2辺のうち前記第1区間以外の部分においては、前記チャック部は前記ヒートシール部と重なっており、
前記チャック部は、前記ヒートシール部に重なっていない部分では開閉可能であり、前記ヒートシール部に重なっている部分では開閉不可能なように溶着されており、
前記第2辺と前記第3辺とが接する角部においては、前記ヒートシール部の中に、1以上の指通し孔が設けられており、
前記1以上の指通し孔は、2つの孔を含み、前記2つの孔は、前記第2辺と前記第3辺とを結ぶ斜め方向に並んで配置されており、
前記2つの孔の各々は、周囲の上方側の一部を残した形で円弧形状に切断したものであり、前記円弧形状の両端を結んだ直線の方向は、前記2つの孔が並ぶ方向と前記チャック部に平行な方向との間の方向である、パウチ容器。
【請求項2】
前記第2辺と前記チャック部との間を切り裂いて前記内容物が出入り可能な口を開通することが容易となるように、少なくとも1つの切り裂く起点が、前記第1辺および前記第3辺のうちの少なくとも一方において、前記チャック部より前記第2辺寄りの位置に設けられており、前記起点は、切欠きまたは切込みの少なくとも一方である、請求項1に記載のパウチ容器。
【請求項3】
前記チャック部は、高密度ポリエチレンおよび無機充填材を含む第1層と、熱融着性樹脂を含む第2層とを積層した構造を含む、請求項1または2に記載のパウチ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パウチ容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物品収容袋と称するものが、特開2010-23921号公報(特許文献1)に記載されている。また、流動物包装体と称するものが、特開平7-41014号公報(特許文献2)に記載されている。これらの袋容器は、流動物を充填して保管、移送に用いることができる。収容されている流動物を使用すべきときには、袋容器を開封し、開口したチャック部を通じて中身としての流動物を取り出すことが可能である。適量を使用した後には、チャック部を閉じることによって、中身の残存分を保管することができる。
【0003】
また、チャック部に使用可能な形状保持テープの一例が特許第6203636号(特許文献3)に記載されている。特許文献3には、形状保持テープの他に、ジッパーテープを備える包装袋も記載されている。ジッパーテープを備える包装袋は、内容物を取り出し可能な口部を有する包装袋であって、口部の内周面にジッパーテープが熱接着された包装袋である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-23921号公報
【文献】特開平7-41014号公報
【文献】特許第6203636号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、廃棄物の削減、石油などの枯渇資源の使用量削減の観点から、剛性がある樹脂成型容器を減らすことが求められている。このような樹脂成型容器の代わりに、フレキシブルなパウチ容器が詰替え用、移し替え用の流通容器として使用されることが多くなっている。こうして、さまざまな流動物においてパウチ容器が用いられるようになってきた。
【0006】
従来技術に基づくパウチ容器においては、流動物を成形容器、使用機器などに移し替える際には、パウチ容器を傾けて開口したチャック部を通じて注ぎ出す。この際には、開口している部分とは反対側を持ちながら傾けることが多い。その際に、パウチ容器は軟らかいので、開口している部分の形状が安定しなかった。また、チャック部は、開いている状態から閉じた状態に戻ろうとするので、注ぎ出し作業が困難であった。特に、内容物が粉体または微細な粒状物である場合には、液体に比べて円滑に流れ出ないので、パウチ容器を揺動させたり、別の手でパウチ容器をもんで内容物を押し出したりといった作業が求められ、作業が煩雑となる。
【0007】
内容物を円滑に注ぎ出すためには、開口している部分とは反対側のいずれかの箇所を手で持つことも考えられるが、そのような箇所も柔らかいので、姿勢が不安定となる。
【0008】
そこで、本発明は、内容物の注ぎ出しを円滑に容易に行なうことができるパウチ容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に基づくパウチ容器は、内容物の収容空間を前、上および後ろから取り囲む第1辺、第2辺および第3辺をこの順で連なるように有し、合成樹脂シートで形成され、上記第1辺、上記第2辺および上記第3辺に沿って連続的にヒートシール部が設けられている袋体と、上記第2辺から上記収容空間の内側に向かって離隔した位置において上記第1辺と上記第3辺とを結んで上記袋体を横切るように線状に配置され、上記袋体に対して溶着されたチャック部とを備える。上記ヒートシール部は、上記第2辺のうち30%以上70%以下を占める第1区間において上記チャック部から外側に離隔している。上記第2辺のうち上記第1区間以外の部分においては、上記チャック部は上記ヒートシール部と重なっている。上記チャック部は、上記ヒートシール部に重なっていない部分では開閉可能であり、上記ヒートシール部に重なっている部分では開閉不可能なように溶着されている。上記第2辺と上記第3辺とが接する角部においては、上記ヒートシール部の中に、1以上の指通し孔が設けられている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、内容物の注ぎ出しを円滑に容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器に内容物が収容されて未開封の状態で寝かせた状態の平面図である。
図2】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器に内容物が収容されて未開封の状態で立たせた状態の正面図である。
図3】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器の、内容物を収容する前の状態の平面図である。
図4】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器の指通し孔の位置関係を示す説明図である。
図5】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器を開封する様子の説明図である。
図6】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器を開封した後に再封止した状態の説明図である。
図7】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器の口を開けた状態の説明図である。
図8】本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器のチャック部の構造の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面において示す寸法比は、必ずしも忠実に現実のとおりを表しているとは限らず、説明の便宜のために寸法比を誇張して示している場合がある。以下の説明において、上または下の概念に言及する際には、絶対的な上または下を意味するとは限らず、図示された姿勢の中での相対的な上または下を意味する場合がある。
【0013】
(実施の形態1)
(構成)
図1図3を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるパウチ容器について説明する。パウチ容器101に内容物10が収容されて未開封の状態で、このパウチ容器101を寝かせて上から見たところを図1に示す。この状態のパウチ容器101を立ち上げて側方から見たところを図2に示す。
【0014】
パウチ容器101は、袋体1と、チャック部2とを備える。袋体1は、内容物10の収容空間を前、上および後ろから取り囲む第1辺41、第2辺42および第3辺43をこの順で連なるように有する。図1および図2においては、右側が前であり、左側が後ろであり、上側が上である。図2では、重力によって内容物10が収容空間内で下に偏っている。袋体1は、合成樹脂シートで形成されている。ここでいう「合成樹脂シート」は、基材と、ヒートシール性(熱溶着性)のシーラント層とを含む。基材は、厚さ9μm~30μmの二軸延伸フィルムが、剛性、ヒートシール時の表面耐熱性、開封時の引き裂き性に優れているので、好適である。ここでいう「二軸延伸フィルム」としては、たとえば二軸延伸ポリエステル(PET)フィルム、二軸延伸ポリアミド(ONY)フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムなどが採用可能である。「シーラント層」としては、エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂(CPPなど)などの厚さ40μm~150μmのフィルムなどを用いることができる。ここでいう「エチレン系樹脂」としては、たとえば低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などが採用可能である。
【0015】
また、基材には印刷を施してよい。基材とシーラント層との間に、蒸着フィルム、バリア性フィルム、補強層などのいずれかを配置してもよい。各層は、ドライラミネート、押出しラミネートなどの方法によって積層されたものであってよい。
【0016】
袋体1においては、第1辺41、第2辺42および第3辺43に沿って連続的にヒートシール部15が設けられている。チャック部2は、第2辺42から前記収容空間の内側に向かって離隔した位置において第1辺41と第3辺43とを結んで袋体1を横切るように線状に配置されている。チャック部2は、袋体1に対して溶着されている。
【0017】
パウチ容器101に内容物10を収容する前の状態を図3に示す。この状態では、第2辺42の反対側の辺は開口部13となっている。開口部13から内容物10を、袋体1の内部に設けられた収容空間へと入れることができる。開口部13から内容物10を収容空間の内部に入れた後で、開口部13を溶着することによって、図1に示すヒートシール部14を形成する。こうして、内容物10を袋体1の収容空間に封入することができる。
【0018】
図3に示すように、パウチ容器101は、第1区間51と、第2区間52とを有する。ヒートシール部15は、第2辺42のうち30%以上70%以下を占める第1区間51においてチャック部2から外側に離隔している。第2辺42のうち第1区間51以外の部分においては、チャック部2はヒートシール部15と重なっている。ヒートシール部15は、図4においてハッチングを付して示される領域である。チャック部2は、ヒートシール部15に重なっていない部分では開閉可能である。チャック部2は、ヒートシール部15に重なっている部分では開閉不可能なように溶着されている。チャック部2としては、特許文献3に記載されている形状保持テープが一体的に形成されたジッパーテープを採用してもよい。
【0019】
第2辺42と第3辺43とが接する角部においては、ヒートシール部15の中に、1以上の指通し孔16が設けられている。指通し孔16の個数は1であってもよいが、ここで示す例では、ヒートシール部15の中に2つの指通し孔16が設けられている。指通し孔16の個数は3以上であってもよい。
【0020】
(作用・効果)
本実施の形態では、パウチ容器101がチャック部2を備えているので、開封した後もチャック部2によって再封止することができる。本実施の形態では、チャック部2が第1辺41と第3辺43とを結んで袋体1を横切るように配置されているので、チャック部2より上側で開封される際には、チャック部2によって収容空間が保護される。すなわち、開封するために袋体1を横方向に引き裂いた際に裂け目が誤って収容空間または指通し孔16に到達するような事態を避けることができる。
【0021】
本実施の形態では、第2辺42のうち30%以上70%以下を占める第1区間51においてチャック部2から外側に離隔し、この部分で開閉可能となっているので、内容物の注ぎ出しを円滑に容易に行なうことができる。内容物10がたとえ粉体または微細な粒状物であっても、チャック部2が開閉可能な部分に相当する第1区間51が十分大きく確保されているので、内容物10を円滑に注ぎ出すことができる。
【0022】
本実施の形態で示したように、前記1以上の指通し孔16は、2つの孔を含み、図4に示すように、前記2つの孔は、第2辺42と第3辺43とを結ぶ斜め方向90に並んで配置されていることが好ましい。この構成を採用することにより、内容物を注ぎ出す作業の際に、指通し孔16を利用してパウチ容器101を安定して支えることが容易となる。2つの指通し孔16があることによって、保持中に指通し孔16を中心としてパウチ容器101が回動してしまうことを避けて安定してパウチ容器101を保持することができる。斜め方向90は、水平線に対して45°をなす角度の直線によって示されるものであってよい。斜め方向90を示す直線は、水平線に対して30°以上60°以下の角度をなす方向となることが好ましい。持つための孔は、1つの長円形の孔であってもよいが、複数個の指通し孔16の組合せとすることが好ましい。1つの長円形の孔では、孔が広がって変形して不安定となるおそれがあるからである。
【0023】
指通し孔16としての孔は、図3に示したようにほぼ円形状であり、周囲の一部を残した形で切断することによって形成されている。この一部が繋がった片を押し出して指を孔に通すことで、一部が繋がった片は折り曲げ可能なように形成されている。切断線の両端は切断線の端から裂けることをなるべく防ぐために、内側または外側に小さく湾曲させた形状となっている。図3などでは、この小さな湾曲部分は図示されていない。また、片の繋がった部分が孔の上方側で上述した斜め方向90に平行な方向とチャック部2に平行な方向との間の方向になるように配置することによって、パウチ容器を持ち上げるときおよび斜めに傾けるときに、持ちやすいので、好ましい。こうすることで、指が痛くなることをなるべく避けることができる。指通し孔16としての孔は、周囲の一部を残した形で切断する代わりに、単純な貫通孔であってもよい。
【0024】
第2辺42とチャック部2との間を切り裂いて内容物10が出入り可能な口を開通することが容易となるように、少なくとも1つの切り裂く起点が、第1辺41および第3辺43のうちの少なくとも一方において、チャック部2より第2辺42寄りの位置に設けられており、前記起点は、切欠きまたは切込みの少なくとも一方であることが好ましい。ここで示す例では、前記起点は、切欠き17である。この構成を採用することにより、切欠き17を起点として袋体1を素手で引き裂くことが容易となるので、開封作業を道具なしに容易に行なうことが可能となり、好ましい。たとえば図5において袋体1の上部をつまんで矢印91で示す向きに引っ張ることによって、袋体1を容易に引き裂いて開封することができる。
【0025】
特に、基材として二軸延伸フィルムを積層した構成であれば、裂け目が途切れにくく、スムーズに裂くことができる。この場合、引き裂きがスムーズに進行するので、チャック部2により下方に引き裂きが進行してしまう事態をなるべく防止することができる。
【0026】
図5に示した例では、前側すなわち図中右側にある切欠き17から引き裂き始めているが、これに限らず、後ろ側すなわち図中左側にある切欠き17から引き裂き始めてもよい。開封作業を終えた後で再封止した状態を図6に示す。開封した後のパウチ容器101は、チャック部2によって繰返し開閉することができる。内容物10を取り出すための口を開けた状態を図7に示す。チャック部2として、特許文献3に記載されている形状保持テープによる形状保持部を設けた構成を採用した場合には、図7に示すように口4を開けた状態で形状が保持されうるので、内容物10を出し入れする作業が容易となる。
【0027】
切欠き17は、V字形状の切欠きであってもよい。前記起点は、切欠き17に代えて何らかの切込みであってもよい。切込みは、I字状の切込みであってよい。また、前記起点は、切欠きと切込みとを組み合わせたものであってもよい。
【0028】
チャック部2の一例を図8に示す。チャック部2は、高密度ポリエチレンおよび無機充填材を含む第1層61と、熱融着性樹脂を含む第2層62とを積層した構造を含むことが好ましい。第1層61が高密度ポリエチレンおよび無機充填剤を含むことによって、チャック部2が形状を保持する性能を高めることができる。したがって、口4を開けた状態を維持することが容易となる。口4の形状保持が可能であるので、開口の大きさ、形状を調整することもできる。したがって、特に内容物が粉体、粒体などである場合に、パウチ容器を傾けて口から内容物を別容器などに移し替える場合などに注ぎ出し量を調整することが容易になる。
【0029】
また、第2層62の熱融着性樹脂は、前記合成樹脂シートのシーラント層に対する熱融着性(熱溶着性)を有する樹脂であることが好ましい。特に、シーラント層が低密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)で形成されており、第2層62を形成する熱融着性樹脂もLDPEまたはLLDPEであれば、ヒートシール部15における熱融着が強固になされるので、好ましい。
【0030】
指通し孔16に指を入れてパウチ容器101を持つ際にも、チャック部2が高い剛性を有している場合には、チャック部2の剛性によってパウチ容器101の形状が安定するので、パウチ容器101を安定して持つことができる。特に、チャック部2が、高密度ポリエチレンおよび無機充填剤を含む第1層61を含むことで、形状保持効果により、安定性を高めることができる。
【0031】
なお、本実施の形態におけるパウチ容器101は、底部にマチがない構造のものとして説明したが、これはあくまで一例である。パウチ容器は、底部にマチを備える構造のもの、すなわち、いわゆるスタンディングパウチであってもよい。
【0032】
なお、本実施の形態では、図1に示したように、略長方形の袋体1を備えるパウチ容器101を例に挙げて説明したが、これはあくまで説明のために示した一例であって、袋体1は略長方形とは限らない。袋体1は第1辺41、第2辺42および第3辺43を有するものとして説明してきたが、第1辺41、第2辺42および第3辺43の各々は、直線状とは限らない。たとえば曲線であってもよい。各辺は全体が曲線であってもよく、曲線部と直線部とを組み合わせたものであってもよい。袋体1は、たとえば第1辺41の中央と、第3辺43の中央とが内側に湾曲した形状であってもよい。あるいは、袋体1は、第3辺43の上部が内側に傾いた形状であってもよい。
【0033】
袋体1の第1辺41、第2辺42および第3辺43の各辺の継ぎ目すなわち角部は、図1に示したように直角であってもよいが、これはあくまで一例であって、直角とは限らない。他の角度であってもよい。さらに、角部が面取りされていてもよく、角部にRすなわち丸みが付けられていてもよい。
【0034】
なお、本実施の形態では、内容物10を収容する前の状態を図3に示したように、底部がシールされておらず開口部13となっている状態で、底部の開口部13から内容物10を収容空間に充填して底部をシールする方式のパウチ容器101を示したが、これはあくまで一例であって、この方式に限られない。たとえば逆に、底部がシールされて、上方のチャック部より上の第2辺がシールされず開口部となっている状態で供給されるパウチ容器であってもよい。この場合、上方の開口部から内容物を収容空間に充填して、第2辺をシールすることとすればよい。
【0035】
なお、上記実施の形態のうち複数を適宜組み合わせて採用してもよい。
【0036】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0037】
1 袋体、2 チャック部、4 口、10 内容物、13 開口部、14 (底辺の)ヒートシール部、15 ヒートシール部、16 指通し孔、17 切欠き、41 第1辺、42 第2辺、43 第3辺、51 第1区間、52 第2区間、61 第1層、62 第2層、90 斜め方向、91 矢印、101 パウチ容器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8