(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】半導体構造及びその製造方法、メモリチップ、電子機器
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20250218BHJP
H10D 86/60 20250101ALI20250218BHJP
H10D 86/40 20250101ALI20250218BHJP
H10D 30/67 20250101ALI20250218BHJP
【FI】
H10B12/00 671A
H10B12/00 625
H10D86/60 C
H10D86/40 101B
H10D30/67 206A
(21)【出願番号】P 2023501257
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(86)【国際出願番号】 CN2022109526
(87)【国際公開番号】W WO2023245817
(87)【国際公開日】2023-12-28
【審査請求日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】202210709274.2
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホン
(72)【発明者】
【氏名】リー シャオジエ
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-140382(JP,A)
【文献】国際公開第2020/152522(WO,A1)
【文献】特開2019-121717(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0108988(US,A1)
【文献】特開2019-096866(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0053906(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 12/00
H10D 86/60
H10D 86/40
H10D 30/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造であって、
基板及び複数のリードポストを含み、
前記基板上に積層構造が設けられ、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、
前記メモリセルは、第3方向に配列されたチャネル領域及びソースドレインドープ領域を含み、前記ソースドレインドープ領域は、前記チャネル領域の両側に位置し、
前記積層構造は更に、前記第2方向に配列され
且つ前記第1方向に沿って延在する複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続され、
前記複数のリードポストは前記第1方向に配列され
且つ前記第2方向に沿って延在し、前記複数のリードポスト及び前記複数のメモリセルグループはそれぞれ、前記第3方向における前記平行信号線の対向する両側に位置し、前記リードポストは、前記平行信号線の前記メモリセルから離れた側に位置し、前記リードポストは前記平行信号線に接続され
、
前記リードポストと前記メモリセルグループは、前記第3方向において互いに対向するか、又は、前記リードポストと前記メモリセルグループとは、前記第1方向に交互に配列され、
前記第1方向、前記第2方向、及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第2方向は、前記基板の表面に垂直である、半導体構造。
【請求項2】
前記平行信号線のそれぞれは、少なくとも1つの前記リードポストに接続され、
複数の前記平行信号線は、複数の前記リードポストに1対1に対応して接続される、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
隣接する前記リードポストは、前記第1方向に等間隔で配列されるか、又は、
隣接する前記リードポスト間の距離は、対向面積に正比例
し、前記対向面積は、隣接する前記リードポストの前記第1方向における投影重畳面積である、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記リードポストは、積層された接触部と延在部とを含み、
前記接触部と対応する層の平行信号線は、同じ層に設けられ且つ互いに接続され、前記対応する層の平行信号線は、前記接触部に接続された平行信号線であり、
前記延在部は、前記対応する層の上の平行信号線に隣接して設けられ且つ互いに絶縁され、
前記積層構造は更に、前記第2方向に配列された複数のエッチング停止層を含み、各エッチング停止層は、少なくとも1つの前記リードポストの底面に接続され
、
前記積層構造は更に、誘電体層を含み、前記誘電体層は少なくとも
、前記リードポスト
の前記延在部の側壁に位置し、前記誘電体層の下表面は、前記リードポストに接続される前記平行信号線より高い、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記リードポストの前記第1方向における幅は、前記メモリセルグループの幅より大きいか等しく、及び/又は、
前記リードポストの前記第1方向における幅は、隣接する前記メモリセルグループ間の距離より大きいか等しく、及び/又は、
前記リードポストの前記第1方向における幅は、前記リードポストの前記第3方向における幅より大きい、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記平行信号線はビット線であり、前記ビット線は前記ソースドレインドープ領域に接続される、
請求項
1に記載の半導体構造。
【請求項7】
半導体構造であって、
基板及び複数のリードポストを含み、
前記基板上に積層構造が設けられ、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、
前記メモリセルは、第3方向に配列されたチャネル領域及びソースドレインドープ領域を含み、前記ソースドレインドープ領域は、前記チャネル領域の両側に位置し、
前記積層構造は更に、前記第2方向に配列され
且つ前記第1方向に沿って延在する複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続され、
前記複数のリードポストは、前記第1方向に配列され且つ第2方向に沿って延在し、
前記基板の表面における前記複数のリードポストの正投影は、
前記基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なり、前記リードポストは前記平行信号線に接続され
、
前記リードポストと前記メモリセルグループは、前記第3方向において互いに対向するか、又は、前記リードポストと前記メモリセルグループとは、前記第1方向に交互に配列され、
前記第1方向、前記第2方向、及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第2方向は、前記基板の表面に垂直である、半導体構造。
【請求項8】
少なくとも1つの前記リードポストは、少なくとも1つの前記平行信号線を貫通する、
請求項
7に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記平行信号線は、
前記第3方向に配列された接触領域及び露出領域を含み、前記リードポストは前記接触領域に接続され、前記第3方向は、前記第2方向に垂直であり且つ前記基板の表面に平行であり、
前記平行信号線は、前記第3方向に配列された対向する両側を有し、前記露出領域は、前記対向する両側の一方の側に位置し、前記接触領域は、前記対向する両側の他方の側に位置し、前記リードポストは、前記接触領域に対して突起して設けられる、
請求項
7に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記平行信号線は、
前記第3方向に配列された対向する両側を有し、前記メモリセルグループの各層の前記メモリセルの数は2つであり、2つの前記メモリセルはそれぞれ、前記平行信号線の前記第3方向に配列された対向する両側に位置する、
請求項
7に記載の半導体構造。
【請求項11】
半導体構造の製造方法であって、
基板を提供することと、
前記基板上に積層構造を形成することであって、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、
前記メモリセルは、第3方向に配列されたチャネル領域及びソースドレインドープ領域を含み、前記ソースドレインドープ領域は、前記チャネル領域の両側に位置し、前記積層構造は更に、
前記第2方向に配列され
且つ前記第1方向に沿って延在する複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続される、ことと、
前記第1方向に配列され
且つ前記第2方向に沿って延在する複数のリードポストを形成することであって、
前記複数のリードポスト及び前記複数のメモリセルグループはそれぞれ、前記第3方向における前記平行信号線の対向する両側に位置し、前記リードポストは、前記平行信号線の前記メモリセルから離れた側に位置し、前記リードポストは前記平行信号線に接続される、ことと、を含
み、
前記リードポストと前記メモリセルグループは、前記第3方向において互いに対向するか、又は、前記リードポストと前記メモリセルグループとは、前記第1方向に交互に配列され、
前記第1方向、前記第2方向、及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第2方向は、前記基板の表面に垂直である、半導体構造の製造方法。
【請求項12】
半導体構造の製造方法であって、
基板を提供することと、
前記基板上に積層構造を形成することであって、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、
前記メモリセルは、第3方向に配列されたチャネル領域及びソースドレインドープ領域を含み、前記ソースドレインドープ領域は、前記チャネル領域の両側に位置し、前記積層構造は更に、
前記第2方向に配列され
且つ前記第1方向に沿って延在する複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続される、ことと、
前記第1方向に配列され且つ
前記第2方向に沿って延在する複数のリードポストを形成することであって、
前記基板の表面における前記複数のリードポストの正投影は、
前記基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なり、前記リードポストは前記平行信号線に接続される、ことと、を含
み、
前記リードポストと前記メモリセルグループは、前記第3方向において互いに対向するか、又は、前記リードポストと前記メモリセルグループとは、前記第1方向に交互に配列され、
前記第1方向、前記第2方向、及び前記第3方向のいずれか2つは互いに垂直であり、前記第2方向は、前記基板の表面に垂直である、半導体構造の製造方法。
【請求項13】
請求項1~
6のいずれか一項に記載の半導体構造、又は請求項
7~
10のいずれか一項に記載の半導体構造を備える、メモリチップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2022年6月21日に中国特許局に提出された、発明の名称が「半導体構造及びその製造方法、メモリチップ、電子機器」であり、出願番号が202210709274.2である中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照として本願に援用される。
【0002】
本開示の実施例は、半導体分野に関し、具体的には、半導体構構造及びその製造方法、メモリチップ、電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体構造は、複数のメモリセルを含み、メモリセルは、メモリ機能を実行するために周辺回路と接続する必要がある。半導体構造の集積度が高いほど、当該半導体構造に収容可能なメモリセルの数が多くなり、半導体構造の性能も向上する。しかしながら、現在の半導体構造では、多くの空間が無駄になっている。また、物理的特性の要因の限界により、メモリセルの体積はスケーリングの限界に達し、プロセス要因の限界により、メモリセルの積層数を増やすことも困難である。
【0004】
したがって、半導体構造の集積度を向上させることができる、新しいアーキテクチャを有する半導体構造が緊急の課題となっている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、半導体構造の集積度を向上させることができる、半導体構造及びその製造方法、メモリチップ、電子機器を提供する。
【0006】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の1つの態様は半導体構造を提供し、ここで、半導体構造は、基板及び複数のリードポストを含み、前記基板上に積層構造が設けられ、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、前記積層構造は更に、前記第2方向に配列された複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続され、前記複数のリードポストは前記第1方向に配列され、前記複数のリードポスト及び前記複数の平行信号線は第3方向に沿って配置され、前記リードポストは前記平行信号線に接続される。
【0007】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の別の態様は半導体構造を更に提供し、ここで、半導体構造は、基板及び複数のリードポストを含み、前記基板上に積層構造が設けられ、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、前記積層構造は更に、前記第2方向に配列された複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続され、前記複数のリードポストは、前記第1方向に配列され且つ第2方向に沿って延在し、基板の表面における前記複数のリードポストの正投影は、基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なり、前記リードポストは前記平行信号線に接続される。
【0008】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の更に別の態様は半導体構造の製造方法を更に提供し、ここで、半導体構造の製造方法は、基板を提供することと、前記基板上に積層構造を形成することであって、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、前記積層構造は更に、第2方向に配列された複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続される、ことと、第1方向に配列された複数のリードポストを形成することであって、前記複数のリードポスト及び前記複数の平行信号線は第3方向に沿って配置され、前記リードポストは前記平行信号線に接続される、ことと、を含む。
【0009】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例の更に別の態様は半導体構造の製造方法を更に提供し、ここで、半導体構造の製造方法は、基板を提供することと、前記基板上に積層構造を形成することであって、前記積層構造は、第1方向に配列された複数のメモリセルグループを含み、前記メモリセルグループは、第2方向に配列された複数層のメモリセルを含み、前記積層構造は更に、第2方向に配列された複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、一層の前記メモリセルに接続される、ことと、前記第1方向に配列され且つ第2方向に沿って延在する複数のリードポストを形成することであって、基板の表面における前記複数のリードポストの正投影は、基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なり、前記リードポストは前記平行信号線に接続される、ことと、を含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例はメモリチップを更に提供し、メモリチップは、上記の半導体構造を備える。
【0011】
本開示のいくつかの実施例によれば、本開示の実施例は電子機器を更に提供し、電子機器は、上記のメモリチップを備える。
【0012】
本開示の実施例で提供される技術方案は、少なくとも以下の利点を有する。
【0013】
本開示のいくつかの実施例では、積層構造は、前記第2方向に配列された複数の平行信号線を含み、前記平行信号線のそれぞれは、積層構造内の一層のメモリセルに接続され、複数のリードポスト及び複数の平行信号線は第3方向に沿って配置され、リードポストは平行信号線に接続される。つまり、第3方向において、リードポストは平行信号線に直接接続され、これにより、段差数を減らし、或いは段差領域を別途配置する必要がなくなり、半導体構造の集積度を向上させるのに役に立つ。
【0014】
本開示の別のいくつかの実施例では、複数のリードポストは第2方向に沿って延在し、基板の表面における複数のリードポストの正投影は、基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なる。つまり、リードポストと平行信号線は、交互に配置することによって直接接続され、これにより、段差数を減らし、或いは段差領域を別途配置する必要がなくなり、半導体構造の集積度を向上させるのに役に立つ。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図4】本開示の実施例で提供される2つの半導体構造のうちの1つの立体図である。
【
図5】本開示の実施例で提供される2つの半導体構造のうちの1つの立体図である。
【
図6】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部側面図である。
【
図7】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部側面図である。
【
図8】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部側面図である。
【
図9】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部側面図である。
【
図10】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部側面図である。
【
図11】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部断面図である。
【
図12】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部断面図である。
【
図13】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部断面図である。
【
図14】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図15】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図16】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図17】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図18】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図19】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図20】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図21】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図22】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図23】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図24】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる局部断面図である。
【
図25】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図26】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図27】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図28】本開示の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図29】本開示の別の実施例で提供される2つの半導体構造のうちの1つの立体図である。
【
図30】本開示の別の実施例で提供される2つの半導体構造のうちの1つの立体図である。
【
図31】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる断面図である。
【
図32】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる断面図である。
【
図34】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる断面図である。
【
図36】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる断面図である。
【
図38】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図39】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図40】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図41】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図42】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図43】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図44】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の異なる俯瞰図である。
【
図45】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図46】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図47】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図48】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図49】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図50】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図51】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図52】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図53】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図54】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図55】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図56】本開示の別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図57】本開示の更に別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図58】本開示の更に別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図59】本開示の更に別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【
図60】本開示の更に別の実施例で提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、上記の図面は、本開示に準拠する実施例を示し、本明細書とともに本開示の原理を説明するために使用される。明らかなこととして、以下の図面は、本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者は創造的な努力なしに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0017】
図1は、半導体構造の俯瞰図であり、
図2は、
図1の点線円内の段差の拡大図であり、
図3は、
図2のA-A1方向の断面図である。
図1~
図3を参照すると、半導体構造は、メモリセル領域100及び段差領域200を含む。メモリセル領域100に、複数層のメモリセルが設けられる。段差領域200には、複数の段差が設けられ、各段差と各層のメモリセルとは1対1に対応して設けられる。段差に接続層(未図示)が設けられてもよく、段差上にリードポスト300が設けられてもよく、リードポスト300は、段差内の接続層を介してメモリセルに電気接続され、これにより、メモリセルを引き出すことによって、メモリセルを周辺回路に接続することができる。しかしながら、メモリセルの積層数の増加に伴い、段差領域200が占める面積は大きくなる。例えば、合計64層のメモリセルがある場合、64つの段差が必要であり、下段になるほど段差の面積は大きくなる。最上段の段差の面積が0.25μm
2である場合、最下段の段差の面積は64*0.25=16μm
2となる。
図3を参照すると、各段差の下の接続層は、支持と電気接続にのみ使用されるため、下部の空間の浪費をもたらす。したがって、半導体構造の集積度を更に向上させる必要がある。
【0018】
本開示の実施例は半導体構造を提供し、当該半導体構造では、複数のリードポスト及び複数の平行信号線は第3方向に沿って配置され、リードポストは平行信号線に接続され、又は、複数のリードポストは第2方向に沿って延在し、基板の表面における複数のリードポストの正投影は、基板の表面における平行信号線の正投影と少なくとも部分的に重なる。つまり、リードポストと平行信号線とを並列配置するか交交互に配置することによって直接接続させ、したがって、段差領域の接続層を介してリードポストを平行信号線に接続する必要がなく、これにより、半導体構造内の空間利用率を向上させ、半導体構造の集積度を向上させる。
【0019】
以下、図面を参照して本開示の各実施例を詳細に説明する。しかしながら、当業者なら理解できるように、本開示の各実施例において、読者(当業者)に本開示の実施例をよりよく理解させるための多くの技術的詳細が開示されているが、本開示の実施例で請求される技術的解決策は、これらの技術的詳細や、以下の各実施例に基づく種々の変更及び修正なしにも実現することができる。
【0020】
図4~
図28に示すように、本開示の実施例は半導体構造を提供し、半導体構造は、基板(未図示)及び複数のリードポスト5を含み、基板上に積層構造が設けられ、積層構造は、第1方向Xに配列された複数のメモリセルグループTC0を含み、メモリセルグループTC0は、第2方向Zに配列された複数のメモリセルTCを含み、積層構造は更に、第2方向Zに配列された複数の平行信号線3を備え、各平行信号線3は、一層のメモリセルTCに接続され、複数のリードポスト5は第1方向Xに配置され、複数のリードポスト5及び複数の平行信号線は第3方向Yに沿って配列され、リードポスト5は平行信号線3に接続される。
【0021】
つまり、基板の表面におけるリードポスト5の正投影の縁と、基板の表面における平行信号線3の正投影の縁とが接している。言い換えると、リードポスト5の少なくとも一部の側壁は、平行信号線3の側壁に直接接続されており、段差領域の接続層を通じて間接的に接続する必要がなく、これにより、接続層及び段差の数を減らすことができ、半導体構造の集積度を向上させるのに役に立つ。
【0022】
以下、図面を参照して半導体構造について詳細に説明する。
【0023】
先ず、説明すべきこととして、
図6~
図10は、局部側面図であり、より直観的に示すために、
図6~
図9は、半導体構造内のリードポスト5を分離し支持するための構造を示していない。
図10は、リードポスト5を分離し支持するための構造を示している。
【0024】
いくつかの実施例では、
図6~
図10を参照すると、各平行信号線3は少なくとも、1つのリードポスト5に接続される。つまり、各平行信号線3は、リードポスト5に直接接続でき、これにより、リードポスト5によって引き出される。したがって、段差領域を別途に設置する必要がなく、これにより、半導体構造の空間利用率を大幅に向上させることができ、製造工程を簡略化するのに役に立つ。
【0025】
例示的に、
図6~
図8を参照すると、複数の平行信号線3は、複数のリードポスト5に1対1に対応して接続される。つまり、各平行信号線3は、1つのリードポスト5に接続され、これにより、平行信号線3とリードポスト5との接続位置を減らし、製造工程を簡略化するのに役に立つ。別のいくつかの実施例では、
図9を参照すると、1つの平行信号線3は複数のリードポスト5に接続されてもよく、これにより、平行信号線3とリードポスト5との接触面積を増大させ、接触抵抗を低減させることができる。
【0026】
いくつかの実施例では、
図4~
図13を参照すると、リードポスト5は第2方向Zに延在する。つまり、複数のリードポスト5は互いに平行であり、リードポスト5の延在方向とメモリセルTCの積層方向は同じである。このようにして、製造工程を簡略化するのに役に立ち、半導体構造の均一性を向上させることができる。例示的に、メモリセルTCの積層方向は第2方向Zであり、第2方向Zは基板の表面に垂直である。
【0027】
図4~
図11を参照すると、説明すべきこととして、非最上層の平行信号線3に接続されるリードポスト5の場合、当該リードポスト5は、複数層の平行信号線3に隣接して設けられるが、リードポスト5の引き出し機能によると、各リードポスト5は、2つの平行信号線3に同時に接続されるのではなく、1つだけの平行信号線3に接続されることが分かり、そうしないと、信号障害が発生する。理解を容易にするために、リードポスト5に接続された平行信号線3を、対応する層の平行信号線3と呼ぶ。リードポスト5は、対応する層の平行信号線3以外の平行信号線3とは絶縁して設けられる。更に、リードポスト5を、積層された接触部51と延在部52とに分け、接触部51と対応する層の平行信号線3は、同じ層に設けられ且つ互いに接続されている。延在部52は、対応する層の上の平行信号線3に隣接して設けられるが、互いに絶縁されている。
【0028】
それに対応して、
図5~
図13を参照すると、積層構造は更に、誘電体層6を含み得る。誘電体層6は少なくとも、対応する層の上の平行信号線3に面するリードポスト5の側壁に位置し、誘電体層6の下表面は、リードポスト5に接続される平行信号線3より高い。つまり、誘電体層6は、誤った電気的接続を避けるために、対応する層以外の平行信号線3からリードポスト5を分離するために使用される。具体的には、誘電体層6は、リードポスト5の延在部52の側壁を取り囲むことができる。誘電体層6の材料は、窒化ケイ素又は酸化ケイ素等の低誘電率材料であってもよい。
【0029】
いくつかの実施例では、
図4~
図10を参照すると、異なる平行信号線3に接続されたリードポスト5の第2方向Zの長さは異なり、リードポスト5の底部は平行信号線3に接続される。例示的に、最上層の平行信号線3に接続されたリードポスト5の第2方向Zの長さは最も短く、最下層の平行信号線3に接続されたリードポスト5の第2方向Zの長さは最も短く、このようにして、材料を省くのに役に立ち、製造コストを低減し、製造工程を簡略化するのに役に立つ。別のいくつかの実施例では、リードポスト5の長さは同じであってもよいが、リードポスト5は、対応する層の平行信号線3のみに接続され、対応する層の上下の平行信号線3とは絶縁されるように設けられる。
【0030】
リードポスト5と平行信号線3との接触面積を大きくして、接触抵抗を小さくするために、リードポスト5の底面と、対応する層の平行信号線3の底面とを面一にするか、又は、リードポスト5の底面を、対応する層の平行信号線3の底面より若干低くしてもよい。別のいくつかの実施例では、リードポスト5の底面は、対応する層の平行信号線3の底面より高くてもよいが、対応する層の平行信号線3の上面より低いべきである。
【0031】
いくつかの実施例では、
図6~
図7を参照すると、隣接するリードポスト5は、第1方向Xに等間隔で配置される。つまり、隣接するリードポスト5間の距離を同じし、これによって、半導体構造の均一性を向上させる。
【0032】
図6を参照すると、リードポスト5は、第2方向Zにおける長さの大きさに従って配置される。別のいくつかの実施例では、
図7を参照すると、リードポスト5の長さは漸増又は漸減せずに交互に変化してもよく、これにより、長い長さのリードポスト5の間で大きな寄生容量が発生するのを防ぐことができる。
【0033】
別のいくつかの実施例では、
図8を参照すると、隣接するリードポスト5間の距離は対向面積に正比例する。説明すべきこととして、隣接するリードポスト5の対向面積と、寄生容量の大きさとは正比例関係にある。したがって、隣接するリードポスト5の対向面積が大きいほど、両者間の距離を大きくすることによって寄生容量を低減することができる。
【0034】
いくつかの実施例では、
図10~
図12を参照すると、積層構造は更に、第2方向Zに配列された複数のエッチング停止層13を含み、各エッチング停止層13は、少なくとも1つのリードポスト5の底面に接続される。具体的には、リードポスト5を形成する方法は、エッチング工程により、平行信号線3の片側にスルーホール8(
図53を参照)を形成し、スルーホール8に導電材料を堆積してリードポスト5を形成することを含み得る。したがって、スルーホール8の位置によってリードポスト5の位置が決まる。エッチング停止層13は、エッチングを停止させる役割を果たすことができ、これにより、自己整合機能を実現し、スルーホール8の過剰エッチングやエッチング不足の問題を避けることができる。つまり、エッチング停止層13と分離層14とが第2方向Zに交互に設けられ、エッチング停止層13は、隣接する2層の平行信号線3間の間隙に対向し、分離層14と平行信号線3は同じ層に設けられ、分離層14とエッチング停止層13のエッチング選択比は比較的大きい。例示的に、分離層14の材料は酸化ケイ素であってもよく、エッチング停止層13の材料は窒化ケイ素であってもよい。更に、エッチング停止層13は、分離機能を果たすこともできる。
【0035】
別のいくつかの実施例では、
図13を参照すると、エッチング停止層13を設けずに、平行信号線3の片側に分離層14のみを設けてもよい。これに対応して、スルーホール8を構成する過程では、エッチング時間によりスルーホール8の深さを制御する。このようにして、1つのエッチャントのみを用いることができ、これにより、製造工程を簡略化するのに役に立つ。
【0036】
図4~
図5、
図11~
図28を参照すると、メモリセルTCは、第3方向Yに配列されたチャネル領域22及びソースドレインドープ領域21を含み、ソースドレインドープ領域21は、チャネル領域22の両側に位置する。つまり、メモリセルTCは少なくとも、トランジスタTを含む。別のいくつかの実施例では、メモリセルTCは更に、コンデンサCを含み得、トランジスタT及びコンデンサCは第3方向Yに配列される。例示的に、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)では、メモリセルTCは、1つのトランジスタT及び1つのコンデンサCを含む。別のいくつかの実施例では、メモリセルTCは、トランジスタTのみを含んでもよく、例えば、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random-Access Memory)では、メモリセルTCは、6つのトランジスタTで構成され、別の例として、キャパシタレス・ダブルゲート量子井戸シングルトランジスタDRAM(1T DRAM:Capacitorless Double Gate Quantum Well Single Transistor DRAM)では、メモリセルTCは、1つのダブルゲートトランジスタTで構成される。
【0037】
図4~
図5を参照すると、積層構造は更に、垂直信号線4を含み、垂直信号線4は第2方向Zに沿って延在し且つ同一のメモリセルグループTC0の複数層のメモリセルTCに接続される。平行信号線3及び垂直信号線4のうちの一方はビット線BLであり、他方はワード線WLである。ビット線BLはソースドレインドープ領域21に接続され、ワード線WLはチャネル領域22に接続される。ビット線BLに接続されるソースドレインドープ領域21は、第1ソースドレインドープ領域211とも呼ばれ、ビット線BLと間隔をあけて設けられたソースドレインドープ領域21は、第2ソースドレインドープ領域212とも呼ばれる。
【0038】
以下、平行信号線がビット線BLである場合と平行信号線がワード線WLである場合の2つの場合における、平行信号線3とリードポスト5との間の位置関係について詳細に説明する。
【0039】
平行信号線3がビット線BLである場合、平行信号線3とリードポスト5とは、主に以下の位置関係を有する。
【0040】
第1の例では、
図14~
図18を参照すると、リードポスト5及びメモリセルTCはそれぞれ、平行信号線3の第3方向Yに配列された対向する両側に位置し、つまり、リードポスト5は、平行信号線3のメモリセルTCから離れた側に位置する。このようにして、リードポスト5の配列位置及びサイズを柔軟に設定することができる。
【0041】
具体的には、
図14を参照すると、いくつかの実施例では、リードポスト5とメモリセルグループTC0は、第3方向Yにおいて互いに対向する。このようにして、位置配置の均一性を向上させるのに役に立つ。別のいくつかの実施例では、
図15を参照すると、リードポスト5とメモリセルグループTC0とは第1方向Xに交互に配列され、つまり、リードポスト5は、隣接するメモリセルグループTC0間の空間に対向してもよい。別のいくつかの実施例では、
図16を参照すると、リードポスト5は、メモリセルグループTC0及び隣接するメモリセルグループTC0間の空間に同時に対向して設けられてもよい。別のいくつかの実施例では、
図17を参照すると、一部のリードポスト5は、隣接するメモリセルグループTC0間の空間に対向し、一部のリードポストは、メモリセルグループTC0に対向する。
【0042】
図14~
図17を引き続き参照すると、隣接するリードポスト5間の寄生容量を低減するために、隣接するリードポスト5間の間隙は、少なくとも1つのメモリセルグループTC0に対向して設けられてもい。更に、
図14~
図16を参照すると、半導体構造の均一性を向上させるために、隣接するリードポスト5間の間隔を同じにしてもよい。更に、
図17を参照すると、異なる対向面積に従って、隣接するリードポスト5間の間隔を調整してもよく、これにより、異なるリードポスト5間の寄生容量のバランスをとることができる。
【0043】
いくつかの実施例では、
図14~
図17を参照すると、リードポスト5の第1方向Xの幅は、メモリセルグループTC0の幅に等しく、このようにして、異なる構造の特徴サイズを統一させ、製造工程を簡略化するのに役に立つ。別のいくつかの実施例では、
図18を参照すると、リードポスト5の第1方向Xの幅は、メモリセルグループTC0の幅より大きく、このようにして、リードポスト5と対応する層の平行信号線3との接触面積を増大させるのに役に立ち、これにより、接触抵抗を低減する。
【0044】
更に、リードポスト5の第1方向Xの幅は、隣接するメモリセルグループTC0間の距離より大きいか等しくてもよい。このようにして、リードポスト5と対応する層の平行信号線3との接触面積を増大させるのに役に立ち、これにより、接触抵抗を低減する。
【0045】
更に、
図18を参照すると、リードポスト5の第1方向Xの幅はリードポスト5の第3方向Yの幅より大きい。説明すべきこととして、平行信号線3の第1方向X上の長さは非常に長いので、リードポスト5は第1方向Xに十分な収納空間を有している。リードポスト5の断面積を大きくしつつ半導体の空間利用率を向上させるために、リードポスト5が第1方向X及び第3方向Yにおいて一定の幅差を持つように設けることができる。
【0046】
第2の例では、
図19~
図20を参照すると、リードポスト5及びメモリセルTCは、平行信号線3の同じ側に位置する。つまり、リードポスト5は、隣接するメモリセルグループTC0の間に位置してもよい。このようにして、積層構造内の空間位置を十分に活用するのに役に立ち、これにより、空間利用率を向上させる。
【0047】
図19~
図20を引き続き参照すると、隣接するリードポスト5間の寄生容量を低減するために、隣接するリードポスト5は少なくとも、2つのメモリセルグループTC0だけ離間されてもよい。更に、
図19を参照すると、半導体構造の均一性を向上させるために、隣接するリードポスト5間のメモリセルグループTC0の数は同じであってもよい。更に、
図20を参照すると、異なる対向面積に従って、隣接するリードポスト5間のメモリセルグループTC0の数を調整してもよく、これにより、異なるリードポスト5間の寄生容量のバランスをとることができる。
【0048】
いくつかの実施例では、
図19~
図20を参照すると、リードポスト5の第3方向Yの幅は、リードポスト5の第1方向Xの幅より大きい。このようにして、隣接するメモリセルグループTC0間の間隔を低減することで、基板の表面上で積層構造が占める面積を低減することができるとともに、リードポスト5の断面積を増大させて、リードポスト5の接触抵抗を低減することもできる。別のいくつかの実施例では、リードポスト5の第3方向Yの幅は、リードポスト5の第1方向Xの幅に等しくてもよい。
【0049】
説明すべきこととして、第1の例と第2の例を組み合わせてもよく、つまり、リードポスト5の一部は、平行信号線3の一方の側に位置し、リードポスト5の他の部分は、平行信号線3の他方の側に位置する。
【0050】
いくつかの実施例では、
図14~
図20を参照すると、メモリセルグループTC0の各層のメモリセルの数は1つである。別の実施例では、
図21~
図22を参照すると、メモリセルグループTC0の各層のメモリセルTCの数は2つであり、2つのメモリセルTCはそれぞれ、平行信号線3の第3方向Yの対向する2つの側に位置する。メモリセルグループTC0のメモリセルTCの数の増加につれて、半導体構造のメモリ容量も増加する。
【0051】
いくつかの実施例では、
図21を参照すると、一部のリードポスト5は、積層構造の隣接するメモリセルグループTC0の間に位置することができ、一部のリードポスト5は、別の積層構造の隣接するメモリセルグループTC0の間に位置することができる。つまり、複数のリードポスト5は、平行信号線3の異なる2つの側に位置する。例えば、隣接するリードポスト5は、平行信号線3の異なる側に位置する。言い換えれば、隣接する2つのリードポスト5は第1方向Xにずらして配置され、これにより、寄生容量を低減することができる。
【0052】
別のいくつかの実施例では、
図22を参照すると、すべてのリードポスト5は平行信号線3の同じ側に位置し、これにより、リードポスト5の配列方式の均一性を向上させ、半導体の製造工程を簡略化する。
【0053】
留意すべきこととして、いくつかの実施例では、1つのリードポスト5は、1つの積層構造の平行信号線3を引き出すことにのみ用いられる。別のいくつかの実施例では、1つのリードポスト5は、2つの積層構造に共用されてもよい。具体的には、
図23~
図24を参照すると、
図23は俯瞰図であり、
図24は、
図23の第3方向Yの断面図であり、隣接する2つの積層構造の平行信号線3は互いに対向して設けられ、リードポスト5は、隣接する積層構造の平行信号線3の間に位置し、隣接する積層構造の同一層の平行信号線3は少なくとも、1つのリードポスト5を介して電気接続される。リードポスト5は2つの積層構造によって共用できるため、リードポスト5の数を減らすことができ、これにより、半導体構造の体積を縮小することができる。
【0054】
説明すべきこととして、2つの積層構造の平行信号線3は互いに電気接続されるが、平行信号線3に対応するメモリセルTCは依然として、異なるワード線WLの制御を受け、したがって、2つの積層構造のメモリセルTCは依然として個別に制御できる。
【0055】
平行信号線3がワード線WLである場合、平行信号線3とリードポストとは、主に以下の位置関係を有する。
【0056】
先ず、説明すべきこととして、ワード線WLとチャネル領域22とは、様々な位置関係を有する。例えば、ワード線WLは、チャネル領域22全体を覆うか、或いは、ワード線WLは、チャネル領域22の上面及び/又は底面に接続される。ワード線WLがチャネル領域22全体を覆う場合、ワード線WLの側壁の面積はより大きい。ワード線WLの側壁がリードポスト5の側壁に接続されているため、ワード線WLの側壁面積の増大は、ワード線WLとリードポスト5との接触面積の増大に役に立ち、これにより、接触抵抗を低減する。ワード線WLがチャネル領域22の上面及び底面に位置する場合、接触面積を増大させるために、リードポスト5は、チャネル領域22の上面に位置するワード線WL及びチャネル領域22の底面に位置するワード線WLの両方に接続することができる。
【0057】
いくつかの実施例では、
図25~
図27を参照すると、すべてのリードポスト5は平行信号線3の同じ側に位置し、これにより、リードポスト5の配列方式の均一性を向上させ、半導体の製造工程を簡略化する。例示的に、
図25を参照すると、すべてのリードポスト5は、平行信号線3の第1ソースドレインドープ領域211に近い側に位置し、
図26~
図27を参照すると、すべてのリードポスト5は、平行信号線3の第2ソースドレインドープ領域212に近い側に位置する。
【0058】
図25~
図27を参照すると、寄生容量を低減するために、隣接するリードポスト5は少なくとも、2つのメモリセルグループTC0だけ離間されてもよい。更に、
図25及び
図26を参照すると、半導体構造の均一性を向上させるために、隣接するリードポスト5の間に同じ数のメモリセルグループTC0を設けることができる。又は、
図27を参照すると、異なる対向面積に従って、隣接するリードポスト5間のメモリセルグループTC0の数を調整してもよく、これにより、異なるリードポスト5間の寄生容量のバランスをとることができる。
【0059】
別のいくつかの実施例では、
図28を参照すると、一部のリードポスト5は平行信号線3の一方の側に位置することができ、一部のリードポスト5は、平行信号線3の他方の側に位置することができる。例示的に、隣接するリードポスト5は平行信号線3の異なる側に位置し、つまり、リードポスト5は第1方向Xに交互に配列され、これにより、寄生容量を低減する。
【0060】
要するに、本開示の実施例では、複数のリードポスト5及び複数の平行信号線は第3方向Yに沿って配置され、リードポスト5は平行信号線3に接続される。つまり、基板の表面におけるリードポスト5の正投影の縁と、基板の表面における平行信号線3の正投影の縁とが接している。リードポスト5は平行信号線3に直接接続されるため、接続層及び段差の数を減らすことができ、これにより、半導体構造の集積度を向上させることができる。
【0061】
図29~
図44に示すように、本開示の別の実施例は半導体構造を提供し、当該半導体構造は、上記の実施例における半導体構造とほぼ同じであり、主な違いは、基板の表面における当該半導体構造の複数のリードポスト5の正投影が、基板の表面における平行信号線3の正投影と少なくとも部分的に重なることである。当該半導体構造において、上記の実施例で提供される半導体構造と同じ又は類似の部分については、上記の実施例の詳細な説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0062】
半導体構造は、基板(未図示)及び複数のリードポスト5を含み、基板上に積層構造が設けられ、積層構造は、第1方向Xに配列された複数のメモリセルグループTC0を含み、メモリセルグループTC0は、第2方向Zに配列された複数のメモリセルTCを含み、積層構造は更に、第2方向Zに配列された複数の平行信号線3を備え、各平行信号線3は、一層のメモリセルTCに接続され、複数のリードポスト5は、第1方向Xに配列され且つ第2方向Zに沿って延在し、基板の表面における複数のリードポスト5の正投影は、基板の表面における平行信号線3の正投影と少なくとも部分的に重なり、リードポスト5は平行信号線3に接続される。
【0063】
つまり、リードポスト5は少なくとも、平行信号線3の空間位置の一部を利用して平行信号線3と交互に配置されることによって、平行信号線3に直接接続され、これにより、段差数を減らし、或いは段差領域を別途配置する必要がなくなり、半導体構造の集積度を向上させるのに役に立つ。
【0064】
以下、図面を参照して当該半導体構造について詳細に説明する。
【0065】
図29~
図37を参照すると、リードポスト5は、対応する層の平行信号線3の上面に位置し、リードポスト5の底面は、対応する層の平行信号線3の上面に接続される。別のいくつかの実施例では、リードポスト5の底部は、対応する層の平行信号線3の内部に埋め込まれてもよく、或いは、リードポスト5の底部は、対応する層の平行信号線3を貫通してもよく、即ち、リードポスト5の側壁が、対応する層の平行信号線3に接続されることもできる。
【0066】
図29~
図30、
図32、
図34及び
図36を参照すると、少なくとも1つのリードポスト5は少なくとも1つの平行信号線3を貫通し、つまり、複数のリードポスト5のうちの少なくとも1つのリードポスト5は、非最上層の平行信号線3に接続される。説明すべきこととして、非最上層の平行信号線3に接続されたリードポスト5は、対応する層の平行信号線3の空間位置に加えて、対応する層の上方の平行信号線3の空間位置を占める必要がある。したがって、リードポスト5は、対応する層の上方に位置する平行信号線3を貫通する。
図31を参照すると、最上層の平行信号線3に接続されたリードポスト5の場合、当該リードポスト5は、対応する層以外の平行信号線3を貫通する必要がない。
【0067】
説明すべきこととして、リードポスト5は、対応する層5の上方に位置する平行信号線3を貫通するが、対応する層の上方の平行信号線3を完全に切断しない。
【0068】
具体的には、
図29~
図44を参照すると、平行信号線3は、第3方向Yに配列される接触領域31及び露出領域32を含み、リードポスト5は,接触領域31に接続され且つ露出領域32を露出し、第3方向Yは、第2方向Zに垂直であり且つ基板の表面に平行である。つまり、リードポスト5は、対応する層の平行信号線3の接触領域31に接続され、対応する層の上方に位置する平行信号線3の接触領域31を貫通し、すべての平行信号線3の露出領域32を露出する。対応する層の上方の平行信号線3は貫通されるが、露出領域32が依然として残されているため、平行信号線3は完全に切断されず、平行信号線3は依然として、同層のメモリセルTCに接続可能である。
【0069】
いくつかの実施例では、
図32~
図33を参照すると、
図33は、
図32の対応する層の平行信号線3及びリードポスト5の局部拡大図を示し、露出領域32は、接触領域31の対向する両側に位置し、基板の表面におけるリードポスト5の正投影は、基板の表面における接触領域31の正投影と重なる。つまり、接触領域31は平行信号線3の中間位置に位置し、リードポスト5は、対応する層の平行信号線3の中心に接続され、且つ対応する層の上方に位置する平行信号線3の中心を貫通し、平行信号線3の露出領域32は切断されず、平行信号線3は依然として、同層のメモリセルTCに接続可能である。
【0070】
別のいくつかの実施例では、
図34~
図38を参照すると、
図35は、
図34の対応する層の平行信号線3及びリードポスト5の局部拡大図を示し、
図37は、
図36の対応する層の平行信号線3及びリードポスト5の局部拡大図を示し、
図38は、
図36に示す半導体構造の俯瞰図である。平行信号線3は、第3方向Yに配列された対向する両側を有し、露出領域32は、対向する両側の一方の側に位置し、接触領域31は、対向する両側の他方の側に位置する。つまり、リードポスト5は、対応する層の平行信号線3の一方の側に接続され、平行信号線3の他方の側を露出し、リードポスト5は、対応する層の上方の平行信号線3の一方の側を貫通し、対応する層の上方の平行信号線3の他方の側は貫通されない。
【0071】
1つの例では、
図34~
図35を参照すると、基板の表面におけるリードポスト5の正投影は、基板の表面における露出領域32の正投影と重なり、つまり、基板と平行な方向において、リードポスト5は平行信号線3を超えることなく平行信号線3の空間位置を用い、これにより、リードポスト5と平行信号線3のコンパクト化を改善するのに役に立ち、これによって、空間利用率を向上させる。
【0072】
別の例では、
図36~
図38を参照すると、リードポスト5は、接触領域31に対して突起して設けられる。つまり、リードポスト5は、平行信号線3の一方の側に対して突起して設けられる。つまり、リードポスト5の底面の一部のみが、接触領域31と接触して接続される。突起して設けることにより、リードポスト5が貫通する対応する層の上方の平行信号線3の面積を低減することができ、これにより、対応する層の上方の平行信号線3の抵抗を低減することができる。一方、リードポスト5が比較的大きい断面積を有することを確保することができ、これにより、リードポスト5の抵抗を低減する。
【0073】
説明すべきこととして、いくつかの実施例では、平行信号線3はストリップ形状であり得、つまり、基板の表面における平行信号線3の正投影は矩形である。別のいくつかの実施例では、平行信号線3は、互いに接続された主体部及び突起部を含み得、主体部はストリップ形状であり、突起部は、正方形又は鋸歯状等の形状であり得、つまり、突起部の第1方向Xの長さは、主体部の第1方向Xの長さより小さい。主体部及び突起部は、第3方向Yに配列されてもよい。主体部はメモリセルグループTC0に接続され、突起部はリードポスト5に接続される。例示的に、リードポスト5の底面は、対応する層の突起部の上面に接続されてもよく、このようにして、リードポスト5は、対応する層の上方の主体部を貫通する必要がなくなり、これにより、対応する層の上方の平行信号線3の抵抗を低減するのに役に立つ。
【0074】
図29~
図30を参照すると、メモリセルTCは、第3方向Yに配列されたチャネル領域22及びソースドレインドープ領域21を含み、ソースドレインドープ領域21は、チャネル領域22の両側に位置する。つまり、メモリセルTCは少なくとも、トランジスタTを含む。別のいくつかの実施例では、メモリセルTCは更に、コンデンサCを含み得、トランジスタT及びコンデンサCは第3方向Yに配列される。ソースドレインドープ領域21は、第1ソースドレインドープ領域211及び第2ソースドレインドープ領域212を含み得、第1ソースドレインドープ領域211はビット線BLに接続されてもよく、第2ソースドレインドープ領域212は、チャネル領域22の第1ソースドレインドープ領域211から離れた側に位置することができる。
【0075】
積層構造は更に、垂直信号線4を含み、垂直信号線4は第2方向Zに沿って延在し且つ同一のメモリセルグループTC0の複数層のメモリセルTCに接続される。平行信号線3及び垂直信号線4のうちの一方はビット線BLであり、他方はワード線WLであり、ビット線BLはソースドレインドープ領域21に接続され、ワード線WLはチャネル領域22に接続される。
【0076】
以下、平行信号線3がビット線BLである場合と平行信号線がワード線WLである場合の2つの場合における、平行信号線3とリードポスト5との間の位置関係について詳細に説明する。
【0077】
平行信号線3がビット線BLである場合、平行信号線3とリードポスト5とは、主に以下の位置関係を有する。
【0078】
第1の例では、
図38~
図39を参照すると、リードポスト5及びメモリセルグループTC0は第3方向Yにおいて互いに対向する。このようにして、位置配置の均一性を向上させるのに役に立つ。
【0079】
第2の例では、
図40を参照すると、リードポスト5とメモリセルTCとは第1方向Xに交互に配列される。つまり、リードポスト5は、隣接するメモリセルグループTC0間の空間に対向してもよい。
【0080】
第3の例では、
図41を参照すると、リードポスト5は、メモリセルグループTC0及び隣接するメモリセルグループTC0間の空間に対向して設けられてもよい。
【0081】
説明すべきこととして、平行信号線3がビット線BLである場合、リードポスト5が対応する層の上方の平行信号線3とメモリセルTCとの接続関係の切断することを回避するために、露出領域32は、メモリセルTCに近い側に位置することができ、接触領域31は、メモリセルTCから離れた側に位置することができ、又は、露出領域32は、接触領域31の対向する両側に位置することができる。
【0082】
いくつかの実施例では、
図42を参照すると、メモリセルグループTC0の各層のメモリセルTCの数は2つであり、2つのメモリセルTCはそれぞれ、平行信号線3の第3方向Yの対向する2つの側に位置する。この場合、1つのリードポスト5は、平行信号線3を介してより多くのメモリセルTCを引き出し、これにより、半導体構造の集積度を向上させることができる。
【0083】
平行信号線3がワード線WLである場合、平行信号線3とリードポストとは、主に以下の位置関係を有する。
【0084】
第1の例では、
図43を参照すると、リードポスト5は、隣接するメモリセルグループTC0の間に位置し、つまり、リードポスト5とチャネル領域22とは互いにずらして配置され、これにより、リードポスト5が対応する層の上方に位置するメモリセルTCを切断することを回避することができ、これにより、無効なメモリセルTCの数を減らすことができる。
【0085】
第2の例では、
図44を参照すると、基板の表面におけるリードポスト5の正投影は、基板の表面におけるチャネル領域22の正投影と重なる。つまり、リードポスト5は、チャネル領域22の位置を用いて平行信号線3を引き出すことができ、これにより、隣接するメモリセルグループTC0間の距離を減らすのに役に立ち、これによって、メモリセルグループTC0のコンパクト化を向上させ、半導体構造の無効率を向上させることができる。
【0086】
要するに、本開示の別の実施例では、基板の表面におけるリードポスト5の正投影の縁は、基板の表面における平行信号線3の正投影の縁と重なる。つまり、リードポスト5は、平行信号線3本体の空間を用いて平行信号線3に直接接続でき、これにより、接続層の数及び段差の数を減らすことができ、これにより、半導体構造の集積度を向上させることができる。
【0087】
図45~
図56に示すように、本開示の更に別の実施例は半導体構造の製造方法を提供し、説明すべきこととして、半導体構造の製造方法のステップを便宜に説明し、明確に示すために、
図45~
図56は、半導体構造の局部構造の概略図である。以下、図面を参照して、本願の実施例で提供される半導体構造の製造方法について詳細に説明する。
【0088】
基板を提供し、基板上に積層構造を形成し、積層構造は、第1方向Xに配列された複数のメモリセルグループTC0を含み、メモリセルグループTC0は、第2方向Zに配列された複数のメモリセルTCを含み、積層構造は更に、第2方向Zに配列された複数の平行信号線3を備え、各平行信号線3は、一層のメモリセルTCに接続される。
【0089】
例示的に、メモリセルTCは、トランジスタT及びコンデンサCを含み得る。具体的には、トランジスタTを形成するステップは、間隔をあけて設けられた複数層の活性層を形成することであって、各活性層は複数の活性構造を含む、ことと、活性構造に対してドーピング処理を実行して、ソースドレインドープ領域21及びチャネル領域22を形成することと、チャネル領域22の表面にゲート誘電体層6を形成することと、を含み得る。つまり、メモリセルTCは、第3方向Yに配列されたチャネル領域22及びソースドレインドープ領域21を含み、ソースドレインドープ領域21は、チャネル領域22の両側に位置し、第3方向Yは、基板の表面に平行である。更に、隣接する層のトランジスタTの間に絶縁層12を形成して、隣接するトランジスタTを分離する必要がある。コンデンサCを形成するステップは、コンデンサ支持層、及びコンデンサ支持層内に位置するコンデンサホールを形成することと、コンデンサホールの内壁に下電極を形成し、下電極の表面にコンデンサ誘電体層6を形成し、コンデンサ誘電体層6の表面に上電極を形成することと、を含み得る。下電極、コンデンサ誘電体層6及び上電極はコンデンサCを構成する。
【0090】
第1方向Xに配列された複数のリードポスト5を形成し、複数のリードポスト5及び複数の平行信号線は第3方向Yに沿って配置され、リードポスト5は平行信号線3に接続される。
【0091】
以下、リードポスト5の形成方法について詳細に説明する。
【0092】
先ず、説明すべきこととして、複数の平行信号線3は、第2方向Zに順次配置された第1平行信号線~第N(Nは1より大きい正の整数である)平行信号線を含む。第1平行信号線は最上層に位置し、第N平行信号線は最下層に位置する。
【0093】
図45~
図56を参照すると、スルーホール8を形成し、スルーホール8は、第1スルーホール~第Nスルーホールを含み、第1スルーホールは第1平行信号線の側壁を露出し、第Nスルーホールは、第1平行信号線~第N平行信号線の側壁を露出する。
【0094】
以下、平行信号線3がビット線BLであることを例として、スルーホール8を形成するステップについて詳細に説明する。
【0095】
図45~
図46を参照すると、平行信号線3の側壁に分離構造を形成する。いくつかの実施例では、分離構造は、交互に設けられたエッチング停止層13及び分離層14を含み得る。分離層14は、平行信号線3と同じ層に設けられ、エッチング停止層13と、隣接する平行信号線3との間の絶縁層12(
図10を参照)とは、互いに対向して設けられる。別のいくつかの実施例では、分離構造は分離層14のみを含み得、分離層14は、平行信号線3及び絶縁層12の側壁を覆う。
【0096】
図45~
図46を引き続き参照すると、マスク層71を形成し、マスク層71にはN個の開口部72が設けられ、Nは1より大きい正の整数であり、開口部72は、平行信号線3の一方の側に位置する。例示的に、マスク層71はフォトレジスト層であり得、フォトレジスト層をフォトエッチングして、開口部72を形成する。或いは、マスク層71は、積層された、ハードマスク層71及びフォトレジスト層であってもよく、フォトレジスト層をフォトエッチングしてから、ハードマスク層71をフォトエッチングして、開口部72を形成する。
【0097】
図47~
図48を参照すると、最上層のエッチング停止層13が露出されるまで、開口部72に沿って最上層の分離層14をエッチングして、複数の第1サブスルーホール811を形成し、第1サブスルーホール811は第1平行信号線の側壁を露出し、第1サブスルーホール811の1つは、第1スルーホール81として使用される。
【0098】
図49及び
図50を参照すると、第1サブスルーホール811を充填する犠牲層73を形成する。例示的に、酸化ケイ素などの低誘電率材料を第1サブスルーホール811内に堆積して、犠牲層73として使用する。
【0099】
図49及び
図50を引き続き参照すると、マスク層71をパターニングして、マスク層71がN-1個の開口部72を有するようにする。具体的には、フォトレジスト層を再びスピンコーティングし、フォトレジスト層をフォトエッチングして、開口部72を形成してもよい。
【0100】
図51~
図52を参照すると、開口部72に沿って犠牲層73及び第2層の分離層14をエッチングすることによって、第N-1番目の第2サブスルーホール821を形成し、ここで、1つの第2サブスルーホール821は第1スルーホール82として使用される。
【0101】
図53~
図54を参照すると、犠牲層73を形成し、マスク層71をパターニングし、エッチングするステップは、第N平行信号線3の側壁が露出されるまで(即ち、第N層のエッチング停止層の上面が露出されるまで)繰り返される。
【0102】
このとき、
図49~
図54に基づいて、スルーホール8を形成することができ、スルーホール8は、第1スルーホール8~第Nスルーホール8を含む。例示的に、
図53~
図54を参照すると、第1スルーホール81、第2スルーホール82、第3スルーホール83、第4スルーホール84及び第5スルーホール85を形成することができる。説明すべきこととして、第1方向Xにおいて、順次配置された第1スルーホール81、第2スルーホール82、第3スルーホール83、第4スルーホール84及び第5スルーホール85の深さは漸増する。他の実施例では、第1方向Xにおいて、順次配置された第1スルーホール81、第2スルーホール82、第3スルーホール83、第4スルーホール84及び第5スルーホール85の深さは、漸増又は漸減せずに交互に変化し、これにより、後続に形成されるリードポスト5のうち、深さの深いリードポスト5間の寄生容量が大きくなりすぎるのを防ぐことができる。
【0103】
説明すべきこととして、平行信号線3がワード線WLである場合、スルーホール8を形成するステップは、上記のステップと同様であり、主な違いは、隣接するメモリセルグループTC0の間に位置する絶縁層12をエッチングしてスルーホール8を形成することである。マスク層71の形成及び犠牲層73の形成に関する他のステップについては、上記の詳細な説明を参照することができる。
【0104】
図55~
図56を参照すると、第1スルーホール81~第Nスルーホールの底部に、第1接触部~第N接触部をそれぞれ形成し、第1接触部~第N接触部は、それぞれ第1平行信号~第N平行信号線3と同層に設けられ、接触部51は、対応する層の平行信号線3の側壁を覆う。
【0105】
図55~
図56を引き続き参照すると、接触部51を形成した後、スルーホール8の側壁に誘電体層6を形成する。例示的に、化学気相堆積工程により、スルーホール8の側壁及び接触部51の表面に初期誘電体層を形成し、接触部51の表面に位置する初期誘電体層を除去し、スルーホール8の側壁に位置する初期誘電体層を誘電体層6として使用する。
【0106】
図55~
図56を引き続き参照すると、スルーホール8を充填する延在部52を形成し、接触部51と延在部52とがリードポスト5を構成する。例示的に、銅、アルミニウム、チタン、又はタングステンなどの金属をスルーホール8内に堆積して、リードポスト5として使用する。
【0107】
説明すべきこととして、上記のリードポスト5の形成方法は、例示的な説明に過ぎず、リードポスト5の形成方法はこれに限定されず、リードポスト5の具体的な構造に応じてリードポスト5の形成方法を調整することができる。
【0108】
図57~
図60に示すように、本開示の更に別の実施例は半導体構造の製造方法を提供する。当該半導体構造の製造方法において、上記の半導体構造の製造方法とほぼ同じであり、同じ又は類似の部分については、上記の実施例の詳細な説明を参照することができる。半導体構造の製造方法のステップを便宜に説明し、明確に示すために、
図57~
図60は、半導体構造の局部構造の概略図である。以下、図面を参照して半導体構造の製造方法について詳細に説明する。
【0109】
基板を提供し、基板上に積層構造を形成し、積層構造は、第1方向Xに配列された複数のメモリセルグループTC0を含み、メモリセルグループTC0は、第2方向Zに配列された複数のメモリセルTCを含み、積層構造は更に、第2方向Zに配列された複数の平行信号線3を備え、各平行信号線3は、一層のメモリセルTCに接続される。
【0110】
積層構造の形成方法については、上記の実施例の詳細な説明を参照することができる。
【0111】
図57~
図60を参照すると、第1方向Xに配列され且つ第2方向Zに沿って延在する複数のリードポスト5を形成し、基板の表面における複数のリードポスト5の正投影は、基板の表面における平行信号線3の正投影と少なくとも部分的に重なり、リードポスト5は平行信号線3に接続される。
【0112】
以下、リードポスト5の製造方法について詳細に説明する。
【0113】
先ず、説明すべきこととして、複数の平行信号線3は、第2方向Zに順次配置された第1平行信号線~第N(Nは1より大きい正の整数である)平行信号線を含む。第1平行信号線は最上層に位置し、第N平行信号線は最下層に位置する。
【0114】
図57~
図58を参照すると、スルーホール8を形成し、スルーホール8は、第1スルーホール81~第Nスルーホールを含み、第1スルーホール81は第1平行信号線の上面を露出し、第Nスルーホールは、第1平行信号線~第N-1平行信号線を貫通し且つ第N平行信号線の上面を露出する。
【0115】
スルーホール8を形成するステップは上記の実施例とほぼ同じであり、主な違いは、スルーホール8が平行信号線3を貫通することであり、したがって、平行信号線3をエッチングする必要がある。また、リードポスト5がメモリセルグループTC0の位置利用する場合、スルーホール8を形成するときに、チャネル領域22と、上層のメモリセルTCと下層のメモリセルTCとの間に位置する絶縁層12とをエッチングする必要があり、リードポスト5が隣接するメモリセルグループTC0の間の位置を利用する場合、スルーホール8を形成するときに、隣接するメモリセルTC間の絶縁層12をエッチングする必要がある。マスク層71の形成及び犠牲層73の形成に関する他のステップについては、上記の実施例の詳細な説明を参照することができる。
【0116】
図59~
図60を参照すると、スルーホール8の側壁に誘電体層6を形成する。具体的には、スルーホール8の内壁に初期誘電体層を形成し、スルーホール8の底壁に位置する初期誘電体層を除去して、対応する層の平行信号線3を露出し、スルーホール8の側壁に位置する初期誘電体層を誘電体層6として使用する。スルーホール8を充填するリードポスト5を形成し、リードポスト5の底面は、平行信号線3に電気接続される。
【0117】
要するに、本開示の実施例では、平行信号線3をエッチングしてスルーホール8を形成し、スルーホール8を充填する誘電体層6及びリードポスト5を形成する。このようにして、平行信号線3の空間位置を利用して、リードポスト5を平行信号線3に直接に電気接続することができ、これにより、段差数を減らすことができ、又は別個の段差領域を形成する必要がなくなり、したがって、半導体構造の集積度を向上させるのに役に立つ。
【0118】
本開示の実施例は、上記の実施例で提供される半導体構造を備えたメモリチップを更に提供する。
【0119】
メモリチップは、プログラム及び様々なデータ情報を記憶するための記憶部である。例示的に、メモリチップは、ランダムアクセスメモリチップ又は読み取り専用メモリチップであってもよく、例えば、ランダムアクセスメモリチップは、動的ランダムアクセスメモリ又は静的ランダムアクセスメモリを含むことができる。上記の半導体構造の集積度は高いため、メモリチップの超小型化を実現するのに役に立つ。
【0120】
本開示の実施例は、上記の実施例で提供されるメモリチップを備えた電子機器を更に提供する。
【0121】
例示的に、電子機器は、テレビ、コンピュータ、携帯電話又はタブレットコンピュータなどの機器であってもよい。電子機器は、回路基板及びパッケージ構造を備えることができ、メモリチップは、回路基板上に溶接され、パッケージ構造によって保護される。更に、電子機器は更に、メモリチップに動作電圧を供給するための電源を備えることができる。
【0122】
本明細書の説明において、「いくつかの実施例」、「例示的に」などの用語に関する説明は、当該実施例又は例を参照して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すとは限らない。更に、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において、適切な方式で組み合わせることができる。更に、競合しない限り、当業者は、本明細書に記載れた異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を統合又は結合することができる。
【0123】
以上では、本開示の実施例を示し説明したが、理解できるように、上記の実施例は、例示的なものであり、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。当業者は、本開示の範囲内で、上記の実施例に対して変更、修正、置換及び変換を行うことができ、したがって、本開示の特許請求の範囲及び明細書に従ってなされた変更及び修正は、本開示の保護範囲内に含まれるものとする。