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特許7636627ノイズ処理方法、装置、電子機器、および記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-17
(45)【発行日】2025-02-26
(54)【発明の名称】ノイズ処理方法、装置、電子機器、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/178 20060101AFI20250218BHJP
【FI】
G10K11/178
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2024225528
(22)【出願日】2024-12-20
【審査請求日】2024-12-20
(31)【優先権主張番号】202311783127.0
(32)【優先日】2023-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャンタオ ポン
(72)【発明者】
【氏名】ポン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イーポー チウ
(72)【発明者】
【氏名】ミンイー リウ
(72)【発明者】
【氏名】フォン シュイ
(72)【発明者】
【氏名】シュアン ウー
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第113903322(CN,A)
【文献】特開平7-28480(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0237049(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/178
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に適用されるノイズ処理方法であって、
前記電子機器は、対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、前記複数の信号発信器の前記対象作業場における配置方式は、前記対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場に相関し、
前記ノイズ処理方法は、
第一期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得することと、
前記第一ノイズ信号に基づいて、前記第一期間の将来期間である第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することと、
前記現在のパラメータ予測結果に基づいて、前記複数の信号発信器から前記第二期間内に動作する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各前記対象発信器の前記第二期間内におけるパラメータ予測値を取得することと、
前記第二期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各前記対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って前記第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御することと、を含み、
前記第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することは、
前記第一ノイズ信号と、前記第一期間の履歴期間である第ゼロ期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第ゼロノイズ信号に応じて前記第一期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた履歴パラメータ予測結果とに基づいて、第一特徴シーケンスを構築することと、
前記履歴パラメータ予測結果と、前記現在のパラメータ予測結果に対応する入力シーケンスである将来パラメータシーケンスとに基づいて、第二特徴シーケンスを構築することと、
対象時系列モデルを利用し、前記第一特徴シーケンス及び前記第二特徴シーケンスに基づいて、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、前記現在のパラメータ予測結果を取得することと、を含む、
ノイズ処理方法。
【請求項2】
前記第一ノイズ信号と、履歴パラメータ予測結果とに基づいて、第一特徴シーケンスを構築することは、
前記第一ノイズ信号に基づいて、時間順に配列されたノイズ信号シーケンスを取得することと、
前記履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得することと、
前記ノイズ信号シーケンスに前記既知パラメータシーケンスをスプライシングし、第一初期シーケンスを取得することと、
前記対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第一付加特徴を取得することと、
前記第一初期シーケンス及び前記第一付加特徴に基づいて、前記第一特徴シーケンスを構築することと、を含む、
請求項1に記載のノイズ処理方法。
【請求項3】
前記履歴パラメータ予測結果と、将来パラメータシーケンスとに基づいて、第二特徴シーケンスを構築することは、
前記履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得することと、
前記既知パラメータシーケンスに未知パラメータシーケンスをスプライシングし、第二初期シーケンスを取得することと、
前記対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第二付加特徴を取得することと、
前記第二初期シーケンス及び前記第二付加特徴に基づいて、前記第二特徴シーケンスを構築することと、を含む、
請求項1に記載のノイズ処理方法。
【請求項4】
前記対象時系列モデルは、エンコーダ及びデコーダを含み、
前記対象時系列モデルを利用し、前記第一特徴シーケンス及び前記第二特徴シーケンスに基づいて、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、前記現在のパラメータ予測結果を取得することは、
前記第一特徴シーケンスを前記エンコーダに入力して、前記エンコーダにおける第一セルフアテンションモジュールおよび蒸留モジュールを含む特徴処理層を使用して前記第一特徴シーケンスを処理し、第一特徴マッピング結果を取得することと、
前記第二特徴シーケンスをエンコーダにおける第二セルフアテンションモジュールに入力して、前記第二セルフアテンションモジュールを利用して前記第二特徴シーケンスを処理し、第二特徴マッピング結果を取得することと、
前記第一特徴マッピング結果および前記第二特徴マッピング結果を前記エンコーダにおけるクロスアテンションモジュールに入力して、前記クロスアテンションモジュールを利用して前記第一特徴マッピング結果および前記第二特徴マッピング結果を処理し、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた前記現在のパラメータ予測結果を含む特徴処理結果を取得することと、を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載のノイズ処理方法。
【請求項5】
前記ノイズ処理方法は、
前記第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得することをさらに含み、
前記第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の前記複数の信号発信器の現在のパラメータ予測結果を取得することは、
前記新たな第一ノイズ信号に基づいて、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、前記現在のパラメータ予測結果を取得することを含む、
請求項1に記載のノイズ処理方法。
【請求項6】
前記第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得することは、
前記第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得することと、
前記複数の初期ウェーブレットパケット係数における各初期ウェーブレットパケットに対して閾値処理を行い、前記複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得することと、
前記複数の対象ウェーブレットパケット係数に対して逆ウェーブレットパケット変換を行い、前記新たな第一ノイズ信号を取得することと、
を含む、
請求項5に記載のノイズ処理方法。
【請求項7】
前記ノイズ処理方法は、
前記対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に基づいて、前記対象作業場内におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点を選択することと、
前記対象作業場の頂部における、前記複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択することと、
前記複数の信号発信器が前記複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置されるように、前記複数の信号発信器の前記対象作業場における配置方式を調整することと、
を含む、
請求項1に記載のノイズ処理方法。
【請求項8】
電子機器に適用されるノイズ処理装置であって、
前記電子機器は、対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、前記複数の信号発信器の前記対象作業場における配置方式は、前記対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場に相関し、
前記ノイズ処理装置は、
第一期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得するための第一取得ユニットと、
前記第一ノイズ信号に基づいて、前記第一期間の将来期間である前記第一期間の将来期間である第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得するための第二取得ユニットと、
前記現在のパラメータ予測結果に基づいて、前記複数の信号発信器から、前記第二期間内に動作する必要がある1つまたは複数の対象発信器を確定し、前記第二期間内の各前記対象発信器のパラメータ予測値を取得するための第三取得ユニットと、
前記第二期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各前記対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って前記第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御するための発信制御ユニットと、を含み、
前記第二取得ユニットは、
前記第一ノイズ信号と、前記第一期間の履歴期間である第ゼロ期間内の前記対象作業場における対象スタッフの所在位置の第ゼロノイズ信号に応じて前記第一期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた履歴パラメータ予測結果とに基づいて、第一特徴シーケンスを構築し、
前記履歴パラメータ予測結果と、前記現在のパラメータ予測結果に対応する入力シーケンスである将来パラメータシーケンスとに基づいて、第二特徴シーケンスを構築し、
対象時系列モデルを利用し、前記第一特徴シーケンス及び前記第二特徴シーケンスに基づいて、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、前記現在のパラメータ予測結果を取得するために用いられる、
ノイズ処理装置。
【請求項9】
前記第二取得ユニットは、
前記第一ノイズ信号に基づいて、時間順に配列されたノイズ信号シーケンスを取得し、
前記履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得し、
前記ノイズ信号シーケンスに前記既知パラメータシーケンスをスプライシングし、第一初期シーケンスを取得し、
前記対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第一付加特徴を取得し、
前記第一初期シーケンス及び前記第一付加特徴に基づいて、前記第一特徴シーケンスを構築するために用いられる、
請求項8に記載のノイズ処理装置。
【請求項10】
前記第二取得ユニットは、
前記履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得し、
前記既知パラメータシーケンスに前記将来パラメータシーケンスをスプライシングし、第二初期シーケンスを取得し、
前記対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第二付加特徴を取得し、
前記第二初期シーケンス及び前記第二付加特徴に基づいて、前記第二特徴シーケンスを構築するために用いられる、
請求項8に記載のノイズ処理装置。
【請求項11】
前記対象時系列モデルは、エンコーダ及びデコーダを含み
前記第二取得ユニットは、
前記第一特徴シーケンスを前記エンコーダに入力して、前記エンコーダにおける第一セルフアテンションモジュールおよび蒸留モジュールを含む特徴処理層を使用して前記第一特徴シーケンスを処理し、第一特徴マッピング結果を取得し、
前記第二特徴シーケンスをエンコーダにおける第二セルフアテンションモジュールに入力して、前記第二セルフアテンションモジュールを利用して前記第二特徴シーケンスを処理し、第二特徴マッピング結果を取得し、
前記第一特徴マッピング結果および前記第二特徴マッピング結果を前記エンコーダにおけるクロスアテンションモジュールに入力して、前記クロスアテンションモジュールを使用して前記第一特徴マッピング結果および前記第二特徴マッピング結果を処理し、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた前記現在のパラメータ予測結果を含む特徴処理結果を取得するために用いられる、
請求項8~10のいずれか1項に記載のノイズ処理装置。
【請求項12】
前記ノイズ処理装置は、
前記第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得するノイズ除去ユニットをさらに含み、
前記第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の前記複数の信号発信器の現在のパラメータ予測結果を取得することは、
前記新たな第一ノイズ信号に基づいて、前記第二期間内の前記複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、前記現在のパラメータ予測結果を取得することを含む、
請求項8に記載のノイズ処理装置。
【請求項13】
前記ノイズ除去ユニットは、
前記第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得し、
前記複数の初期ウェーブレットパケット係数における各初期ウェーブレットパケットに対して閾値処理を行い、前記複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得し、
前記複数の対象ウェーブレットパケット係数に対して逆ウェーブレットパケット変換を行い、前記新たな第一ノイズ信号を取得するために用いられる、
請求項12に記載のノイズ処理装置。
【請求項14】
前記ノイズ処理装置は、
発信ヘッド配置ユニットをさらに含み、
前記発信ヘッド配置ユニットは、
前記対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に基づいて、前記対象作業場内におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点を選択し、
前記対象作業場の頂部における、前記複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択し、
前記複数の信号発信器が前記複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置されるように、前記複数の信号発信器の前記対象作業場における配置方式を調整するために用いられる、
請求項8に記載のノイズ処理装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子機器。
【請求項16】
コンピュータに請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はデータ処理分野に関し、特にノイズ処理方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
紡糸プロセスの工業環境において、プロセスフローの複雑さおよび長さは、機能的に異なる複数の生産作業場を設置する必要があることを意味する。さらに、各生産作業場に膨大な数のプロセス設備が設置され、これらのプロセス設備が動作する時に顕著なノイズ汚染が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来技術における1つ又は複数の技術的問題を解決又は緩和するためのノイズ処理方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第一態様は、本開示は電子機器に適用されるノイズ処理方法を提供し、電子機器は、対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式は、対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に相関し、該方法は、
第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得することと、
第一ノイズ信号に基づいて、第一期間の将来期間である第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することと、
現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間に動作する必要がある一つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間におけるパラメータ予測値を取得することと、
第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御することと、を含む。
【0005】
第二態様は、本開示は、電子機器に適用されるノイズ処理装置を提供し、電子機器は、対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式は、対象作業場内のリアルタイムノイズ音場と対応関係を有し、該装置は、
第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得するための第一取得ユニットと、
第一ノイズ信号に基づいて、第一期間の将来期間である第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得するための第二取得ユニットと、
現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内におけるパラメータ予測値を取得するための第三取得ユニットと、
第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信するための発信制御ユニットと、を含む。
【0006】
第三態様は、電子機器を提供し、該電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を含み、
該メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の実施例のいずれかの方法を実行させる。
【0007】
第四態様は、本開示の実施例に係るいずれかの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0008】
第五態様は、プロセッサによって実行されると、本開示の実施例に係るいずれかの方法を実行するためのコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の発明によれば、第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得した後、第一ノイズ信号に基づいて、第二期間(第一期間の将来期間)内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することができる。現在のパラメータ予測結果は、第一ノイズ信号に基づいて予測して得られたものであり、第二期間との強い関連性を確立することを目的とし、第一ノイズ信号を直接解析して得られたものではないので、現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内におけるパラメータ予測値を取得した後、各対象発信器を制御して、対応するパラメータ予測値に従って第二期間内に発信するノイズ干渉信号は、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号に対して良好な相殺効果を生成することができ、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めることができることで、対象作業場におけるノイズ汚染を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本開示の実施例に係るノイズ処理方法の模式的フローチャート1である。
図2図2は本開示の実施例に係るノイズ処理方法の模式的フローチャート2である。
図3図3は本開示の実施例に係る対象時系列モデルの構成模式図である。
図4図4は本開示の実施例に係る異常信号の除去過程を説明するための図である。
図5図5は本開示の実施例に係る対象点の選択過程を説明するための図である。
図6図6は本開示の実施例に係る(対象作業場の俯瞰角度に基づく)信号発信器の配置方式の調整過程を説明するための図である。
図7図7は本開示の実施例に係るノイズ処理装置の模式的構成ブロック図である。
図8図8は本開示の実施例に係る電子機器の模式的構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の概要の欄に記載した内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を限定するものではなく、本開示の範囲を限定するものでもないと理解すべきである。本開示の他の特徴は、以下の説明により容易に理解される。
【0012】
図面において、特に断らない限り、複数の図における同一の参照符号は、同一または類似の部材または要素を示す。これらの図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているものではない。これらの図面は、ただ本開示により提供されるいくつかの実施形態を示すものであり、本開示の範囲を限定するものと見なされないことと理解すべきである。
【0013】
以下、図面を参照しながら本開示をさらに詳細に説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、機能的に同一または類似の要素を示す。図面には実施例の様々な態様が示されているが、特に断らない限り、図面は必ずしも縮尺通りに描かれているものではない。
【0014】
また、本開示をよりよく説明するために、以下の具体的な実施形態には多数の具体的な詳細が記載されている。当業者は、本開示が特定の詳細なしに同様に実施されることを理解すべきである。いくつかの例では、本開示の主旨を強調するように、当業者によく知られている方法、手段、要素および回路などは詳しく説明されていない。
【0015】
上述したように、紡糸プロセスの工業環境において、プロセスフローの複雑さおよび長さは、機能的に異なる複数の生産作業場を設置する必要することを意味する。さらに、各生産作業場に膨大な数のプロセス設備が設置され、これらのプロセス設備が動作する時に顕著なノイズ汚染が発生する。例えば、巻糸パッケージ製品の生産を行う紡糸作業場では、その中に膨大な数のプロセス設備である紡糸ボックスが設置され、これらの紡糸ボックスが動作する時に紡糸作業場に顕著なノイズ汚染が発生する。また、例えば巻糸パッケージ製品の巻取を行う巻取作業場では、その中に膨大な数のプロセス設備である巻取機が設置され、これらの巻取機が動作する時に巻取作業場に顕著なノイズ汚染が発生する。
【0016】
生産作業場におけるノイズ汚染を低減するために、本開示の実施例はノイズ処理方法を提供し、該方法は電子機器に適用され、電子機器は対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、且つ、対象作業場における複数の信号発信器の配置方式は対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に相関する。ここで、対象作業場は紡糸プロセスに関する機能が異なる複数の生産作業場のうちのいずれかの作業場であってもよく、信号発信器はスピーカであってもよい。
【0017】
なお、本開示の実施例において、巻糸パッケージ製品の主なタイプは、事前配向糸(Partially Oriented Yarns,POY)、完全延伸糸(Fully Drawn Yarns,FDY)、延伸加工糸(Draw Textured Yarns,DTY)(或いは、低伸縮性糸という)等のうちの少なくとも1種を含んでもよい。例えば、巻糸パッケージ製品のタイプは、具体的には、ポリエステル事前配向糸(Polyester Partially Oriented Yarns)、ポリエステル完全延伸糸(Polyester Fully Drawn Yarns)、ポリエステル延伸糸(Polyester Drawn Yarns)、ポリエステル低伸縮性糸(Polyester Draw Textured Yarns)等を含んでもよい。
【0018】
図1は本開示の実施例に係るノイズ処理方法の模式的フローチャート1である。以下、図1を参照しながら、本開示の実施例に係るノイズ処理方法を説明する。なお、模式的フローチャートには論理的な順序が示されているが、場合によっては、示されたまたは説明されたステップは他の順序で実行されてもよい。
【0019】
ステップS101:第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得する。
【0020】
ここで、第一期間は、時間長を第一所定時間長とする現在期間であってもよい。一例において、第一所定時間長は、対象スタッフの移動速度に従って確定される。例えば、第一所定時間長は対象スタッフの移動速度と負の相関を示してもよく、即ち、対象スタッフの移動速度が速いほど、第一所定時間長は短くなり、対象スタッフの移動速度が遅いほど、第一所定時間長は長くなる。
【0021】
また、本開示の実施例において、対象スタッフは対象作業場に入る作業員であってもよく、第一ノイズ信号は第一期間内に対象スタッフが感じられるリアルタイムなノイズ信号であってもよい。一例において、第一ノイズ信号は、対象スタッフに装着された第一ピックアップによって収集され、電子機器に送信される。第一ピックアップは、電磁ピックアップ、圧電ピックアップ、光ファイバピックアップ、デジタルピックアップなどであってもよい。
【0022】
ステップS102:第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得する。
【0023】
第二期間は、第一期間の将来期間である。例えば、第二期間は、時間長を第二所定時間長とする、第一期間の将来期間であってもよい。本開示の実施例では、第二所定時間長は、第一所定時間長と同じであってもよいし、第一所定時間長と異なってもよい。一例において、第二所定時間長は、対象スタッフの移動速度に従って確定される。例えば、第二所定時間長は、対象スタッフの移動速度と負の相関を示してもよく、即ち、対象スタッフの移動速度が速いほど、第二所定時間長は短くなり、対象スタッフの移動速度が遅いほど、第二所定時間長は長くなる。
【0024】
なお、本開示の実施例において、現在のパラメータ予測結果は、第二期間内における各信号発信器の動作状態を制御するために使用される。
【0025】
ステップS103:現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内のパラメータ予測値を取得する。
【0026】
現在のパラメータ予測結果は、第二期間内の各信号発信器の動作状態を制御するために使用されるので、各信号発信器については、現在のパラメータ予測結果に基づいて、該信号発信器が第二期間内に動作する必要がある対象発信器であるかどうかを確定し、各対象発信器の第二期間内のパラメータ予測値を取得することができる。ここで、パラメータ予測値は、周波数予測値、位相予測値、振幅予測値、および方向予測値を含んでもよい。
【0027】
ステップS104:第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御する。
【0028】
ここで、第二ノイズ信号は、第二期間内に対象人物が感じられるリアルタイムなノイズ信号であってもよい。
【0029】
各対象発信器を制御して、対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信したら、ノイズ干渉信号は、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号に対して相殺作用を発生することができることで、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱める。
【0030】
本開示の発明によれば、第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得した後、第一ノイズ信号に基づいて、第二期間(第一期間の将来期間)内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することができる。現在のパラメータ予測結果は、第一ノイズ信号に基づいて予測して得られたものであり、第二期間との強い相関性を確立することを目的とし、第一ノイズ信号を直接解析して得られたものではないので、現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作を起動する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内におけるパラメータ予測値を取得した後、各対象発信器を制御することで対応するパラメータ予測値に従って第二期間に発信されるノイズ干渉信号は、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号に対して良好な相殺効果を発生することができることで、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱め、それにより、対象作業場におけるノイズ汚染を減少させる。
【0031】
図2は本開示の実施例に係るノイズ処理方法の模式的フローチャート2である。以下、図2を参照しながら、本開示の実施例に係るノイズ処理方法を説明する。なお、模式的フローチャートには論理的な順序が示されているが、場合によっては、示されたまたは説明されたステップは他の順序で実行されてもよい。
【0032】
ステップS201:第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得する。
【0033】
第一期間は、時間長を第一所定時間長とする現在の期間であってもよい。一例において、第一所定時間長は、対象スタッフの移動速度に従って確定される。例えば、第一所定時間長は対象スタッフの移動速度と負の相関を示してもよく、即ち、対象スタッフの移動速度が速いほど、第一所定時間長は短くなり、対象スタッフの移動速度が遅いほど、第一所定時間長は長くなる。
【0034】
なお、本開示の実施例において、対象スタッフは対象作業場に入る作業員であってもよく、第一ノイズ信号は第一期間内に対象スタッフが感じられるリアルタイムなノイズ信号であってもよい。一例では、第一ノイズ信号は、対象スタッフに装着された第一ピックアップによって収集され、電子機器に送信される。ここで、第一ピックアップは、電磁ピックアップ、圧電ピックアップ、光ファイバピックアップ、デジタルピックアップなどであってもよい。
【0035】
ステップS202:第一ノイズ信号と、履歴パラメータ予測結果とに基づいて、第一特徴シーケンスを構築する。
【0036】
ここで、履歴パラメータ予測結果は、第ゼロ期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第ゼロノイズ信号に基づいて、第一期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測したものであり、第ゼロ期間は、第一期間の履歴期間である。例えば、第ゼロ期間は、時間長を第三所定時間長とする第一期間の履歴期間であってもよい。本開示の実施例では、第三所定時間長は、第一所定時間長と同じであってもよいし、第一所定時間長と異なってもよい。一例において、第三所定時間長は、対象スタッフの移動速度に従って確定される。例えば、第三所定時間長は、対象スタッフの移動速度と負の相関を示してもよく、即ち、対象スタッフの移動速度が速いほど、第三所定時間長は短くなり、対象スタッフの移動速度が遅いほど、第三所定時間長は長くなる。
【0037】
なお、本開示の実施例において、履歴パラメータ予測結果は、第一期間内の各信号発信器の動作状態を制御するために使用される。より具体的には、各信号発信器については、履歴パラメータ予測結果に基づいて、該信号発信器の第一期間内における履歴発信パラメータが取得される。
【0038】
履歴発信パラメータは、周波数値、位相値、振幅値、および方向値を含んでもよい。
【0039】
選択可能な一実施形態において、ステップS202は以下のステップを含んでもよい。
【0040】
ステップS202-1:第一ノイズ信号に基づいて、時間順に配列されたノイズ信号シーケンスを取得する。
【0041】
一例において、第一ノイズ信号に基づいて得られた、時間順に配列されたノイズ信号シーケンスは、{X11,X12,・・・,X1n}と表されてもよい。ここで、X11は第一期間内の時刻T11の対象作業場における対象スタッフの所在位置のノイズデータを示し、具体的には周波数値F11、位相値P11、振幅値A11及び方向値D11を含んでもよく、X12は第一期間内の時刻T12の対象作業場における対象スタッフの所在位置のノイズデータを示し、具体的には周波数値F12、位相値P12、振幅値A12及び方向値D12を含んでよく、以下も同様に、X1nは第一期間内の時刻T1nの対象作業場における対象スタッフの所在位置のノイズデータを示し、具体的には周波数値F1n、位相値P1n、振幅値A1n及び方向値D1nを含んでもよい。
【0042】
ステップS202-2:履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得する。
【0043】
一例において、対象作業場における信号発信器の数はK(K≧2であり、且つ整数である)であり、既知パラメータシーケンスはK個の信号発信器と一対一に対応するK個の既知パラメータサブシーケンスを含んでもよく、且つ、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する既知パラメータサブシーケンスは{Qi11,Qi12,・・・,Qi1n}と表されてもよく、その中、1≦i≦Kであり、且つiは正の整数である。
【0044】
ここで、i=1の場合、Q111は第一期間内の時刻T11における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器の履歴パラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F111、位相予測値P111、振幅予測値A111及び方向予測値D111を含んでもよく、Q112は第一期間内の時刻T12における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器の履歴パラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F112、位相予測値P112、振幅予測値A112及び方向予測値D112を含んでもよく、以下も同様に、Q11nは第一期間内の時刻T1nにおける、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器の履歴パラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F11n、位相予測値P11n、振幅予測値A11n及び方向予測値D11nを含んでもよく。
【0045】
iの値が他の値である場合、Qi11,Qi12,・・・,Qi1nについては、前記関連内容を参照して理解することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0046】
ステップS202-3:ノイズ信号シーケンスに既知パラメータシーケンスをスプライシングし、第一初期シーケンスを取得する。
【0047】
ステップS202-4:対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第一付加特徴を取得する。
【0048】
ここで、リアルタイムタスク情報は、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプ、製品仕様等を含んでもよい。また、本開示の実施例において、リアルタイムタスク情報に基づいて、対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータを取得することができる。対象作業場が紡糸作業場である場合、対象作業場におけるプロセス設備は紡糸ボックスであり、紡糸ボックスが動作する時に用いられる動作パラメータは紡糸ボックスにおける口金の仕様パラメータ、紡糸速度等を含んでもよく、対象作業場が巻取作業場である場合、対象作業場におけるプロセス設備は巻取機であり、巻取機が動作する時に用いられる動作パラメータは巻取機のブランド、仕様パラメータ、巻取速度、巻取ヘッドの数等を含んでもよい。
【0049】
これに基づいて、一例において、対象作業場のリアルタイムタスク情報及び第一作業場標識を共に第一付加特徴とすることができ、又は、対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータ及び対象作業場の第一作業場標識を共に第一付加特徴とするができる。ここで、対象作業場の第一作業場標識は対象作業場の処理タスクタイプ、作業場位置等を確定するために用いられることができ、処理タスクタイプは巻糸パッケージ製品の生産、巻糸パッケージ製品の巻取等を含むことができる。
【0050】
ステップS202-5:第一初期シーケンス及び第一付加特徴に基づいて、第一特徴シーケンスを構築する。
【0051】
前述の例を続けると、ノイズ信号シーケンスは、{X11,X12,・・・,X1n}と表されてもよく、対象工場内の信号発信器の数はK(K≧2であり、且つ整数である)であり、既知パラメータシーケンスは、K個の信号発信器と一対一に対応するK個の既知パラメータサブシーケンスを含んでもよく、且つ、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する既知パラメータサブシーケンスは、{Qi11,Qi12,・・・,Qi1n}と表されてもよく、その中、1≦i≦Kであり、且つiは正の整数である。第一追加特徴が対象作業場のリアルタイムタスク情報および第一車間標識を含む場合、ノイズ信号シーケンスに既知パラメータシーケンスをスティッチングすることによって取得された第一初期シーケンスと、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて取得された第一追加特徴とに基づいて構築された第一特徴シーケンスは、表1に示されるような特徴データを含んでもよい。
【0052】
【表1】
【0053】
ここで、Y11は第一期間内の時刻T11における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T11における、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy11、製品仕様Sp11等を含んでもよく、Y12は第一期間内の時刻における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T12における、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy12、製品仕様Sp112等を含んでもよく、以下も同様に、Y1nは第一期間内の時刻T1nにおける、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T1nにおける、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy1n、製品仕様Sp1n等を含んでもよく、Widは対象作業場の第一作業場標識を示す。
【0054】
このように、本開示の実施形態では、第一特徴シーケンスは、ノイズ信号シーケンスに既知パラメータシーケンスをスプライシングすることによって取得された第一初期シーケンスを含むことに加えて、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて取得された第一追加特徴を含むこともできるので、第一特徴シーケンスに含まれる特徴データの完全性を保証することができ、それにより、現在のパラメータ予測結果の信頼性を高める。
【0055】
ステップS203:履歴パラメータ予測結果と、将来パラメータシーケンスとに基づいて、第二特徴シーケンスを構築する。
【0056】
その中、履歴パラメータの予測結果については、前記関連内容を参照して理解することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0057】
なお、本開示の実施例では、将来パラメータシーケンスは、現在のパラメータ予測結果に対応する入力シーケンスであり、且つ、将来パラメータシーケンスのシーケンス長さは、既知パラメータシーケンスのシーケンス長さと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0058】
前記の例を続けると、対象作業場における信号発信器の数はK(K≧2であり、且つ整数である)であり、将来パラメータシーケンスは同様にK個の信号発信器と一対一に対応するK個の将来パラメータサブシーケンスを含んでもよく、且つ、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する将来パラメータサブシーケンスは{Zi21,Zi22,・・・,Zi2n}と表されてもよく、その中、1≦i≦Kであり、且つiは正の整数である。
【0059】
ここで、i=1である場合、Z121は第二期間内の時刻T21における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値に対応するデータ要素を示し、具体的には周波数予測値F121に対応するデータ要素、位相予測値P121に対応するデータ要素、振幅予測値A121に対応するデータ要素及び方向予測値D121に対応するデータ要素を含んでもよく、且つ、これらの四者の値は任意の設定値であってもよく、例えば、0であってもよく、また、Z122は第二期間内の時刻T22における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値に対応するデータ要素を示し、具体的には周波数予測値F122に対応するデータ要素、位相予測値P122に対応するデータ要素、振幅予測値A122に対応するデータ要素及び方向予測値D122に対応するデータ要素を含んでもよく、且つ、これらの四者の値は任意の設定値であってもよく、例えば、0であってもよく、以下も同様に、Z12nは第二期間内の時刻T2nにおける、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値に対応するデータ要素を示し、具体的には周波数予測値F12nに対応するデータ要素、位相予測値P12nに対応するデータ要素、振幅予測値A12nに対応するデータ要素及び方向予測値D12nに対応するデータ要素を含んでもよい。
【0060】
iの値が他の値である場合、Zi21,Zi22,・・・、Zi2nについては、前記関連内容を参照して理解することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0061】
選択可能な一実施形態において、ステップS203は以下のステップを含んでもよい。
【0062】
ステップS203-1:履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得する。
【0063】
ここで、既知パラメータシーケンスについては、前述関連内容を参照して理解することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0064】
ステップS203-2:既知パラメータシーケンスに将来パラメータシーケンスをスプライシングし、第二初期シーケンスを取得する。
【0065】
ステップS203-3:対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第二付加特徴を取得する。
【0066】
上述したように、リアルタイムタスク情報は、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプや製品仕様などを含んでもよい。また、本開示の実施例において、リアルタイムタスク情報に基づいて、対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータを取得することができる。対象作業場が紡糸作業場である場合、対象作業場内のプロセス設備は紡糸ボックスであり、紡糸ボックスが動作する時に用いられる動作パラメータは紡糸ボックスにおける口金の仕様パラメータ、紡糸速度等を含んでもよく、また、対象作業場が巻取作業場である場合、対象作業場内のプロセス設備は巻取機であり、巻取機が動作する時に用いられる動作パラメータは巻取機のブランド、仕様パラメータ、巻取速度、巻取ヘッドの数などを含んでもよい。
【0067】
これに基づいて、一例において、対象作業場のリアルタイムタスク情報及び第一作業場標識を共に第二付加特徴としてもよいし、又は、対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータ及び対象作業場の第一作業場標識を共に第二付加特徴としてもよい。ここで、対象作業場の第一作業場標識は対象作業場の処理タスクタイプ、作業場位置等を確定するために用いられることができ、処理タスクタイプは巻糸パッケージ製品の生産や巻糸パッケージ製品の巻取等を含むことができる。
【0068】
ステップS203-4:第二初期シーケンス及び第二付加特徴に基づいて、第二特徴シーケンスを構築する。
【0069】
前記の例を続けると、対象作業場における信号発信器の数はK(K≧2であり、且つ整数である)であり、既知パラメータシーケンスはK個の信号発信器と一対一に対応するK個の既知パラメータサブシーケンスを含んでもよく、且つ、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する既知パラメータサブシーケンスは{Qi11,Qi12,・・・,Qi1n}と表されてもよく、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する将来パラメータサブシーケンスは{Zi21,Zi22,・・・,Zi2n}と表されてもよく、その中、1≦i≦Kであり、且つiは正の整数である。第二追加特徴が対象作業場のリアルタイムタスク情報および第一作業場標識を含む場合、既知パラメータシーケンスに将来パラメータシーケンスをスティッチングすることによって取得された第二初期シーケンスと、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて取得された第二追加特徴とに基づいて構築された第二特徴シーケンスは、表2に示されるような特徴データを含んでもよい。
【0070】
【表2】
【0071】
ここで、Y11は第一期間内の時刻T11における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T11における、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy11、製品仕様Sp11等を含んでもよく、また、Y12は第一期間内の時刻T12における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T12における、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy12、製品仕様Sp112等を含んでもよく、以下も同様に、Y1nは第一期間内の時刻T1nにおける、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第一期間内の時刻T1nにおける、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy1n、製品仕様Sp1n等を含んでもよく、Y21は第二期間内の時刻T21における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第二期間内の時刻T21における、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTY21、製品仕様Sp21等を含んでもよく、Y22は第二期間内の時刻T22における、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第二期間内の時刻T22における、対象作業場で処理された巻糸パッケージ製品の製品タイプTy22、製品仕様Sp122等を含んでもよく、以下も同様に、Y2nは第二期間内の時刻T2nにおける、対象作業場のリアルタイムタスク情報を示し、具体的には第二期間内の時刻T2nにおける、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプTy2n、製品仕様Sp2n等を含んでもよく、Widは対象作業場の第一作業場標識を示す。
【0072】
このように、本開示の実施例において、第二特徴シーケンスは、既知パラメータシーケンスに未知パラメータシーケンスをスプライシングすることで得られた第二初期シーケンスを含むことに加えて、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて得られた第二付加特徴を含むこともでき、第二特徴シーケンスに含まれる特徴データの完全性を保証することができので、現在のパラメータ予測結果の信頼性を向上させる。
【0073】
ステップS204:対象時系列モデルを利用し、第一特徴シーケンス及び第二特徴シーケンスに基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得する。
【0074】
ここで、対象時系列モデルは訓練された時系列モデルであってもよく、例えば、Informerモデル、自己回帰和分移動平均モデル(Autoregressive Integrated Moving Average Model)等である。
【0075】
第一特徴シーケンスおよび第二特徴シーケンスを取得した後、第一特徴シーケンスおよび第二特徴シーケンスを対象時系列モデルに入力して、対象時系列モデルによって出力された特徴処理結果を取得し、特徴処理結果に基づいて現在のパラメータ予測結果を取得することができる。前述のように、第二特徴シーケンスは、第二初期シーケンスおよび第二追加の特徴に基づいて取得されてもよく、且つ、第二初期シーケンスは、既知パラメータシーケンスに将来パラメータシーケンスをスプライスすることによって取得されてもよいので、特徴処理結果を取得した後、特徴処理結果における将来パラメータシーケンスに対応する出力シーケンスを現在のパラメータ予測結果とすることができる。
【0076】
第二特徴シーケンスは履歴パラメータ予測結果及び将来パラメータシーケンスに基づいて構築されるものであるので、対象時系列モデルを利用し、第一特徴シーケンス及び第二特徴シーケンスに基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得する過程において、第二特徴シーケンスに含まれる履歴パラメータ予測結果は、対象時系列モデルの特徴処理に対して積極的なガイド作用を果たすことで、現在のパラメータ予測結果の信頼性をさらに向上させる。
【0077】
さらに、本開示の実施例では、対象時系列モデルは、図3に示すようなモデル構造を有してもよく、すなわち、対象時系列モデルは、エンコーダおよびデコーダを含んでもよい。これに基づいて、選択可能な一実施形態において、ステップS204は以下のステップを含んでもよい。
【0078】
ステップS204-1:第一特徴シーケンスをエンコーダに入力して、エンコーダにおける第一セルフアテンションモジュール及び蒸留モジュールを含む特徴処理層を利用して第一特徴シーケンスを処理し、第一特徴マッピング結果を取得する。
【0079】
ここで、エンコーダは、直列接続された複数の特徴符号化構造を含んでもよく、各特徴符号化構造は、直列接続された第一セルフアテンションモジュールおよび蒸留モジュールを含んでもよい。
【0080】
また、本開示の実施例において、第一セルフアテンションモジュールはProbSparse間引セルフアテンションメカニズムを利用して入力特徴に対するセルフアテンション計算を実現して中間特徴を取得するために用いられ、また、中間特徴を該第一セルフアテンションモジュールと同一の特徴符号化構造に属する蒸留モジュールに入力して、該蒸留モジュールにより該中間特徴に対して蒸留処理を行うことで、出力特徴の複雑度を減少させ、蒸留処理された中間特徴を該特徴符号化構造の出力特徴とする。
【0081】
本開示の実施例では、直列接続された複数の特徴符号化構造のうちの最後の特徴符号化構造の出力特徴は、第一特徴マッピング結果であることが理解される。
【0082】
ステップS204-2:第二特徴シーケンスをエンコーダにおける第二セルフアテンションモジュールに入力して、第二セルフアテンションモジュールを利用して第二特徴シーケンスを処理し、第二特徴マッピング結果を取得する。
【0083】
ここで、第二セルフアテンションモジュールはProbSparse間引セルフアテンションメカニズム及びマスクメカニズムを利用して第二特徴シーケンスに対するセルフアテンション計算を実現することで、第二特徴マッピング結果を取得するために用いられる。
【0084】
ステップS204-3:第一特徴マッピング結果および第二特徴マッピング結果をエンコーダにおけるクロスアテンションモジュールに入力して、クロスアテンションモジュールを利用して第一特徴マッピング結果および第二特徴マッピング結果を処理し、特徴処理結果を取得する。
【0085】
特徴処理結果は、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた現在のパラメータ予測結果を含む。
【0086】
前述の例を続けると、既知パラメータシーケンスに将来パラメータシーケンスをスプライシングすることによって取得された第二初期シーケンスと、対象作業場のリアルタイムタスク情報に応じて取得された第二追加特徴とに基づいて構築された第二特徴シーケンスは、表2に示されるような特徴データを含んでもよい。この場合、特徴処理結果のうちの将来パラメータシーケンスに対応する出力シーケンスを第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータとして予測し、現在のパラメータ予測結果を取得する。例えば、現在のパラメータ予測結果は、K個の信号発信器と一対一に対応するK個の待機パラメータサブシーケンスを含んでもよく、且つ、K個の信号発信器のうちのi番目の信号発信器に対応する待機パラメータサブシーケンスは、{Z'i21,Z'i22,・・・,Z'i2n}と表されてもよく、その中、1≦i≦Kであり、且つiは正の整数である。
【0087】
ここで、i=1である場合、Z'121は第二期間内の時刻T21における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F'121、位相予測値P'121、振幅予測値A'121及び方向予測値D'121を含んでもよく、Z'122は第二期間内の時刻T22における、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F'122、位相予測値P'122、振幅予測値A'122及び方向予測値D'122を含んでもよく、以下も同様に、Z'12nは第二期間内の時刻T2nにおける、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器のパラメータ予測値を示し、具体的には周波数予測値F'12n、位相予測値P'12n、振幅予測値A'12n及び方向予測値D'12nを含んでもよい。
【0088】
すなわち、現在のパラメトリック予測結果は、表3に示されるような特徴データを含んでもよい。
【0089】
【表3】
【0090】
対象時系列モデルの以上のモデル構造に基づいて、現在のパラメータ予測結果を迅速に取得することができ、且つ、現在のパラメータ予測結果の信頼性をさらに向上させることができる。
【0091】
ステップS205:現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作を起動する必要がある1つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内のパラメータ予測値を取得する。
【0092】
現在のパラメータ予測結果は、第二期間内の各信号発信器の動作状態を制御するために使用されることができるので、各信号発信器については、現在のパラメータ予測結果に基づいて、信号発信器が第二期間中に動作する必要がある対象発信器であるかどうかを確定し、各対象発信器の第二期間内のパラメータ予測値を取得することができる。ここで、パラメータ予測値は、周波数予測値、位相予測値、振幅予測値、および方向予測値を含むことができる。
【0093】
一例において、各信号発信器については、第二期間内のいずれかの時刻における、信号発信器のパラメータ予測値のうちの周波数予測値が0である場合、該信号発信器を、第二期間内のその時刻に動作を起動する必要がないアイドル可能な発信器とする一方、そうではない場合、該信号発信器を、第二期間内のその時刻に動作を起動する必要がある対象発信器とすることができる。例えば、K個の信号発信器のうちの第一信号発信器については、第二期間内の時刻T21における第一信号発信器のパラメータ予測値に含まれる周波数予測値F'121が0である場合、第一信号発信器を、第二期間内の時刻T21に動作を起動する必要がないアイドル可能な発信器とする一方、例えば、第二期間内の時刻T22における第一信号発信器のパラメータ予測値に含まれる周波数予測値F'121が0でない場合、第一信号発信器を第二期間内の時刻T22に動作を起動する必要がある対象発信器とすることができ、且つ、第二期間内の時刻T22における、第一信号発信器のパラメータ予測値は、周波数予測値F'122、位相予測値P'122、振幅予測値A'122及び方向予測値D'122を含む。
【0094】
ステップS206:第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御する。
【0095】
ここで、第二ノイズ信号は、第二期間内に対象人物が感じられるリアルタイムなノイズ信号であってもよい。
【0096】
各対象発信器を制御して対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信すると、ノイズ干渉信号は、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号に対して相殺作用を発生することができることで、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱める。
【0097】
なお、本開示の実施例において、ステップS201を実行することで第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を得た後、第一ノイズ信号の信号強度が所定強度閾値より低い場合に、ステップS201~ステップS206を実行する一方、第一ノイズ信号の信号強度が所定強度閾値以上である場合、履歴パラメータ予測結果をそのまま現在のパラメータ予測結果とすることができる。
【0098】
なお、本開示の実施例において、ノイズ処理方法を実行する前に、以下のように時系列モデルをトレーニングすることで、対象時系列モデルを取得することができる。
【0099】
第三期間内の指定された作業場における対象スタッフの所在位置の第三ノイズ信号を取得する。ここで、指定された作業場は紡糸プロセスに関する機能が異なる複数の生産作業場のうちのいずれかの作業場であり、対象スタッフは対象作業場に入る作業員である。
【0100】
時系列モデルを利用し、第三ノイズ信号に基づいて、第四期間内の対象作業場に配置された複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のトレーニングパラメータの予測結果を取得する。ここで、第四期間は第三期間の将来期間である。
【0101】
現在のトレーニングパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第四期間内に動作する必要がある1つ又は複数の予選の発信器を確定し、予選の各発信器の第四トレーニング期間内のトレーニングパラメータ予測値を取得する。
【0102】
予選の各発信器を制御して、対応するトレーニングパラメータ予測値に従って第四期間内にノイズ干渉信号を発信する。
【0103】
第四期間内の指定された作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号と理想的なノイズ信号との間の相違に基づいて、時系列モデルのモデルパラメータを最適化する。ここで、理想的なノイズ信号は、応用ニーズに応じて設定されることができる。
【0104】
以上の内容について、前記関連内容を参照して理解することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0105】
なお、本開示の実施形態において、第二ノイズ信号と理想的なノイズ信号との間の相違が所定の相違要件を満たす場合、最新の時系列モデルを対象時系列モジュールとしてもよい。
【0106】
いくつかの選択可能な実施形態において、ノイズ処理方法は、ステップ102またはステップ202を実行する前に、以下のことを含んでもよい。
【0107】
第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得する。
【0108】
ここで、異常信号は、対象作業場におけるプロセス設備の動作時に発生したノイズ信号以外の他のノイズ信号であってもよい。例えば、作業者が対象作業場に大声で騒ぐことで発生した音声信号や作業者がプロセス設備にタッチして発生したノイズ信号等であってもよい。
【0109】
これに基づいて、ステップS102を実行する場合、新たな第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することができる。ステップ202を実行する場合、新たな第一ノイズ信号および履歴パラメータ予測結果に基づいて第一特徴シーケンスを構築することで、第一特徴シーケンスに基づいてノイズ処理方法における後続のステップを実行することができる。
【0110】
新たな第一ノイズ信号は、第一ノイズ信号における異常信号を除去したものであるので、新たな第一ノイズ信号に基づいてノイズ処理方法における後続のステップを実行する場合、異常信号の干渉を回避することができ、それにより、現在のパラメータ予測結果の信頼性を向上させる。
【0111】
一例において、「第一ノイズ信号における異常信号を除去して新たな第一ノイズ信号を取得する」ことは、
【0112】
第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得することと、
【0113】
複数の初期ウェーブレットパケット係数における各初期ウェーブレットパケットに対して閾値処理を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得することと、
【0114】
複数の対象ウェーブレットパケット係数に対して逆ウェーブレットパケット変換を行い、新たな第一ノイズ信号を取得することとを含む。
【0115】
図4を参照すると、一つの具体的な例において、ウェーブレットパケットカーネル制約畳み込みネットワークを利用し、第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得することができる。第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行う場合、予め設定されたマルチチャネルのウェーブレット正則化項をウェーブレットパケットカーネル制約畳み込みネットワークにおけるフィルタの変換制約条件として、第一ノイズ信号を分解して複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得することができる。ここで、マルチチャネルのウェーブレット正則化項は、以下のように表すことができる。
【数1】
【0116】
ここで、cはウェーブレットパケットカーネル制約畳み込みネットワークにおけるフィルタhのチャネルを示し、Cはウェーブレットパケットカーネル制約畳み込みネットワークにおけるフィルタhのチャネルの数を示し、Rwaveは単一チャネルのウェーブレット正規化項を示し、pはフィルタhの数を示し、uはフィルタhの次数を示す。
【0117】
複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得した後、活性化ネットワークを利用し、複数の初期ウェーブレットパケット係数における各初期ウェーブレットパケットに対して閾値処理を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得することができる。各初期ウェーブレットパケット係数について、活性化ネットワークにおける予め設定されたソフト収縮関数により該初期ウェーブレットパケット係数に対して閾値処理を行い、該初期ウェーブレットパケット係数に対応する対象ウェーブレットパケット係数を取得することができる。ここで、ソフト収縮関数は以下のように表すことができる:
【数2】
【0118】
ここで、λは学習可能なパラメータを示し、sigmoid(λ)はsigmoid関数を利用してλを処理することを示し、σは標準偏差演算を示し、xは閾値処理を行う必要がある初期ウェーブレットパケット係数を示す。
【0119】
複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得した後、逆ウェーブレットパケットカーネル制約畳み込みネットワークを利用して複数の対象ウェーブレットパケット係数に対して逆ウェーブレットパケット変換を行い、ノイズ信号の再構成を遂行することで、新たな第一ノイズ信号を取得することができる。
【0120】
このように、本開示の実施例において、改良されたウェーブレットパケットノイズ除去技術を利用して第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得することができる。改善されたウェーブレットパケットノイズ除去技術は、異常信号に対する優れた除去効果を有するので、異常信号の干渉を最大限に回避することができることで、現在のパラメータ予測結果の信頼性をさらに向上させる。
【0121】
さらに、本開示の実施例において、直列接続されたウェーブレットパケットコア制約畳み込みネットワーク、活性化ネットワーク及び逆ウェーブレットパケットコア制約畳み込みネットワークを1つの異常信号処理ネットワークとして、複数の異常信号処理ネットワークを直列接続することにより、異常信号処理モデルを得て、さらに異常信号処理モデルにより第一ノイズ信号における異常信号を除去し、新たな第一ノイズ信号を取得することで、現在のパラメータ予測結果の信頼性をさらに向上させることができる。
【0122】
なお、上述したように、本開示の実施例において、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式は、対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場に相関している。これに基づいて、選択可能な一実施形態において、ノイズ処理方法は、ステップS101又はステップS201を実行する前に、
【0123】
対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場に基づいて、対象作業場内におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点を選択することと、
【0124】
対象作業場の頂部における、複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択することと、
【0125】
複数の信号発信器が複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置されるように、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式を調整することとをさらに含んでもよい。
【0126】
ここで、対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場は、室内音響シミュレーションの方式で取得することができる。
【0127】
一例において、まず、音響シミュレーションソフトウェアで対象作業場の作業場特徴に従って対象作業場をモデリングすることで、対象作業場の作業場モデルを取得することができる。
【0128】
ここで、音響シミュレーションソフトウェアはCOMSOLマルチフィジックスシミュレーションソフトウェアであってもよく、作業場特性は、建築物特性およびプロセス設備の設備特徴を含んでもよく、建築物特徴は、建築物構造、建築物サイズ、使用される建築材料などを含んでもよく、設備特性は、プロセス設備の設置数、レイアウト方式、およびプロセス設備の設備構造、設備サイズ、使用される製造材料などを含んでもよい。これに基づいて、この例において、作業場モデルは、建築物モデルおよびプロセス設備の設備モデルを含んでもよい。さらに、該例において、対象作業場の建築物特徴に従って、建築物モデリングを行い、対象作業場の建築物モデルを取得し、対象作業場におけるプロセス設備の設備特徴に従って設備モデリングを行い、対象作業場におけるプロセス設備の設備モデルを取得し、各設備モデル内に音響シミュレータを追加することができる。
【0129】
その後、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第一シミュレーションパラメータを取得し、音響シミュレーションソフトウェアで対象作業場の作業場モデルにおける各設備モデル内に追加された音響シミュレータを制御し、第一シミュレーションパラメータに従ってノイズシミュレーション信号を発信し、さらに対象作業場内のリアルタイムノイズ音場を取得する。
【0130】
ここで、リアルタイムタスク情報は、対象作業場で処理される巻糸パッケージ製品の製品タイプ、製品仕様等を含んでもよく、且つ、リアルタイムタスク情報に基づいて対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータを取得することができる。これに基づいて、該例において、対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、対象作業場におけるプロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータを取得し、対象作業場におけるいずれかのプロセス設備をテスト設備として選択し、そして、該動作パラメータに基づいて、テスト設備の起動動作を制御するとともに、テスト設備の近傍に設置された第二ピックアップを利用してテスト設備が動作する時に発生したリアルタイムなノイズ信号を収集し、リアルタイムなノイズ信号を分析し、第一シミュレーションパラメータを取得して、リアルタイムなノイズ信号と同じ(例えば、周波数値、位相値、振幅値及び方向値でいずれも同じである)ノイズシミュレーション信号を発信させるように音響シミュレータを制御する。プロセス設備が紡糸ボックスである場合、プロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータは、紡糸ボックスにおける口金の仕様パラメータ、紡糸速度等を含んでもよく、プロセス設備が巻取機である場合、プロセス設備が動作する時に用いられる動作パラメータは、巻取機のブランド、仕様パラメータ、巻取速度、巻取ヘッドの数等を含んでもよく、第二ピックアップは、電磁式ピックアップ、圧電式ピックアップ、光ファイバピックアップ、デジタルピックアップ等であってもよい。
【0131】
対象作業場内のリアルタイムノイズ音場を取得した後、対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に基づいて、対象作業場内におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点を選択し、さらに対象作業場の頂部における複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択し、複数の信号発信器が複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置されるように複数の信号発信器の対象作業場における配置方式を調整することができる。
【0132】
一例において、対象作業場の頂部には、信号発信器の取り付けフレームが設置され、取り付けフレームは対象作業場の頂部に固定された複数の長尺レールを含み、且つ、隣接する二つの長尺レールの間には、信号発信器を取り付けるための複数の可動レールが設置されている。ここで、可動レールは、第一移動制御指令に応答して該可動レールに対応する二つの長尺レール上を移動することができ、信号発信器は第二移動制御指令に応答して該信号発信器に対応する可動レール上を移動することができる。これに基づいて、対象作業場の頂部における複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択した後、可動レール及び/又は可動レールに取り付けられた信号発信器を移動させることにより、複数の信号発信器を複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置することができる。
【0133】
図5を参照して、例示的に、対象作業場501内のリアルタイムノイズ音場に基づいて、対象作業場501内からノイズが最大である8つの強ノイズ点を選択し、該8つの強ノイズ点は、それぞれ強ノイズ点A1、強ノイズ点A2、強ノイズ点A3、強ノイズ点A4、強ノイズ点A5、強ノイズ点A6、強ノイズ点A7及び強ノイズ点A8である。その後、対象作業場501の頂部501-1から、複数の強ノイズ点と一対一に対応する8つの対象点を選択することができ、該8つの対象点は、それぞれ対象点A1'、対象点A2'、対象点A3'、対象点A4'、対象点A5'、対象点A6'、対象点A7'及び対象点A8'である。
【0134】
さらに図6を参照して、対象作業場の頂部における、8つの強ノイズ点と一対一に対応する8つの対象点を選択した後、可動レール601を移動させ、且つ可動レール601に取り付けられた信号発信器602を移動させることで、信号発信器602を対象点A1'に配置することができ、同様な方式で、信号発信器604を対象点A2'に配置し、信号発信器606を対象点A3'に配置し、信号発信器608を対象点A4'に配置し、信号発信器610を対象点A5'に配置し、信号発信器612を対象点A6'に配置し、信号発信器614を対象点A7'に配置し、信号発信器616を対象点A8'に配置することができる。
【0135】
本開示の実施例において、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式が自動的に調整されるので、ノイズ処理方法の自動化程度を向上させることができる。一方、複数の対象点は、対象作業場におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点と一対一に対応するので、複数の信号発信器を複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置した後、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第二期間内に発信したノイズ干渉信号は、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号に対してより良好な相殺効果を生成することができる。
【0136】
以上のノイズ処理方法をよりよく実施するために、本開示の実施例は、ノイズ処理装置をさらに提供し、該ノイズ処理装置は、電子機器に適用されることができる。電子機器は、対象作業場に配置された複数の信号発信器と通信し、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式は、対象作業場におけるリアルタイムノイズ音場と対応関係を有する。
【0137】
以下、図7に示される構成模式図を参照しながら、本開示の実施例に係るノイズ処理装置を説明する。
【0138】
ノイズ処理装置であって、
【0139】
第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得するための第一取得ユニット701、
【0140】
第一ノイズ信号に基づいて、第一期間の将来期間である第二期間内における複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得するための第二取得ユニット702、
【0141】
現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から、第二期間内に動作を起動する必要がある1つまたは複数の対象発信器を確定し、第二期間内の各対象発信器のパラメータ予測値を取得するための第三取得ユニット703、および、
【0142】
第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるために、各対象発信器が対応するパラメータ予測値に従って第一期間の将来期間である第二期間内にノイズ干渉信号を発信するように制御するための発信制御ユニット704を含む、ノイズ処理装置。
【0143】
選択可能な一実施形態において、第二取得ユニット702は、以下のことを行うために用いられる。
【0144】
第一ノイズ信号と、第一期間の履歴期間である第ゼロ期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第ゼロノイズ信号に応じて第一期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた履歴パラメータ予測結果とに基づいて、第一特徴シーケンスを構築する。
【0145】
履歴パラメータ予測結果と、現在のパラメータ予測結果に対応する入力シーケンスである将来パラメータシーケンスとに基づいて、第二特徴シーケンスを構築する。
【0146】
対象時系列モデルを利用し、第一特徴シーケンス及び第二特徴シーケンスに基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得する。
【0147】
選択可能な一実施形態において、第二取得ユニット702は、以下のことを行うために用いられる。
【0148】
前記第一ノイズ信号に基づいて、時系列に配列されたノイズ信号シーケンスを取得する。
【0149】
履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得する。
【0150】
ノイズ信号シーケンスに既知パラメータシーケンスをスプライシングすることで、第一初期シーケンスを取得する。
【0151】
対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第一付加特徴を取得する。
【0152】
第一初期シーケンスおよび第一追加特徴に基づいて第一特徴シーケンスを構築する。
【0153】
選択可能な一実施形態において、第二取得ユニット702は、以下のことを行うために用いられる。
【0154】
履歴パラメータ予測結果に基づいて、時間順に配列された既知パラメータシーケンスを取得する。
【0155】
既知パラメータシーケンスに将来パラメータシーケンスをスプライシングすることで、第二初期シーケンスを取得する。
【0156】
対象作業場のリアルタイムタスク情報に基づいて、第二付加特徴を取得する。
【0157】
第二初期シーケンスおよび第二追加特徴に基づいて第二特徴シーケンスを構築する。
【0158】
選択可能な一実施形態において、対象時系列モデルは、エンコーダおよびデコーダを含み、第二取得ユニット702は、以下のことを行うために用いられる。
【0159】
前記第一特徴シーケンスを前記エンコーダに入力して、前記エンコーダにおける第一セルフアテンションモジュールおよび蒸留モジュールを含む特徴処理層を利用して前記第一特徴シーケンスを処理し、第一特徴マッピング結果を取得する。
【0160】
前記第二特徴シーケンスを前記エンコーダにおける第二セルフアテンションモジュールに入力して、前記第二セルフアテンションモジュールを利用して前記第二特徴シーケンスを処理し、第二特徴マッピング結果を取得する。
【0161】
第一特徴マッピング結果および第二特徴マッピング結果をエンコーダにおけるクロスアテンションモジュールに入力して、クロスアテンションモジュールを利用して第一特徴マッピング結果および第二特徴マッピング結果を処理し、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して得られた現在のパラメータ予測結果を含む特徴処理結果を取得する。
【0162】
選択可能な一実施形態において、ノイズ処理装置は、ノイズ除去ユニットをさらに含む。
【0163】
ノイズ除去ユニットは、第一ノイズ信号における異常信号を除去して新たな第一ノイズ信号を取得するために用いられる。
【0164】
また、第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の現在のパラメータの予測結果を取得することは、
【0165】
新たな第一ノイズ信号に基づいて、第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測して、現在のパラメータ予測結果を取得することを含む。
【0166】
選択可能な一実施形態において、ノイズ除去ユニットは、以下のことを行うために用いられる。
【0167】
第一ノイズ信号に対してウェーブレットパケット変換を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数を取得する。
【0168】
複数の初期ウェーブレットパケット係数における各初期ウェーブレットパケットに対して閾値処理を行い、複数の初期ウェーブレットパケット係数と一対一に対応する複数の対象ウェーブレットパケット係数を取得する。
【0169】
複数の対象ウェーブレットパケット係数に対して逆ウェーブレットパケット変換を行い、新たな第一ノイズ信号を取得する。
【0170】
選択可能な一実施形態において、ノイズ処理装置は、以下のことを行うための発信ヘッド配置ユニットをさらに含む。
【0171】
対象作業場内のリアルタイムノイズ音場に基づいて、対象作業場内におけるノイズが最大である複数の強ノイズ点を選択する。
【0172】
対象作業場の頂部における、複数の強ノイズ点と一対一に対応する複数の対象点を選択する。
【0173】
複数の信号発信器が複数の対象点と一対一に対応して該複数の対象点に配置されるように、複数の信号発信器の対象作業場における配置方式を調整する。
【0174】
本開示の実施例に係る装置の各モジュール、サブモジュールの具体的な機能及び例示的な説明については、上記方法に関する実施例における対応するステップの関係説明を参照することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0175】
本開示の技術案に係るユーザの個人情報の取得、記憶、および応用は、関連する法律および規則の規定に適合し、公序良俗違反ではない。
【0176】
図8は本開示の一実施例に係る電子機器の構成ブロック図である。図8に示すように、該電子機器は、メモリ801及びプロセッサ802を含む。メモリ801には、プロセッサ802で実行可能なコンピュータプログラムが記憶されている。メモリ801及びプロセッサ802の数は、1つ以上であってもよい。メモリ801は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶してもよい。該1つ又は複数のコンピュータプログラムが該電子機器によって実行されると、該電子機器に上記方法実施例に係る方法を実行させる。該電子機器は、外部機器と通信し、データのインタラクティブ伝送を行うための通信インターフェース803をさらに含んでもよい。
【0177】
メモリ801、プロセッサ802、および通信インターフェース803が分体であれば、メモリ801、プロセッサ802、および通信インターフェース803は、バスを介して互いに接続され、互いに通信することができる。該バスは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、EISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどであってもよい。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けることができる。便宜上、図8では、1つの太線のみで示しているが、1本のバスまたは1種のタイプのバスしか存在しないことを意味するものではない。
【0178】
選択的に、具体的に実現する場合、メモリ801、プロセッサ802、および通信インターフェース803が1つのチップに集積される場合、メモリ801、プロセッサ802、および通信インターフェース803は、内部インターフェースを介して互いに通信することができる。
【0179】
前記プロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート、トランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいと理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の通常のプロセッサなどであってもよい。なお、プロセッサは、高度な縮小命令セットマシン(Advanced RISC Machine,ARM)アーキテクチャに対応することができるプロセッサであってもよい。
【0180】
さらに、選択的に、前記メモリは、リードオンリメモリおよびランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでもよい。該メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、プログラマブルリードオンリメモリ(Programmable ROM,PROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、又はフラッシュメモリを含んでもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含んでもよい。上記の説明は例示に過ぎず、制約的ではない。多くの形態のRAMが使用可能である。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory,DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Date SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンスドシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(Direct RAM BUS RAM,DR RAM)を使用してもよい。
【0181】
上記実施例において、全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はその任意の組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェアによって実現される場合、全部又は一部をコンピュータプログラム製品の形態で実現することができる。前記コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ指令を含む。コンピュータで前記コンピュータ指令をロードして実行する場合、本開示の実施例に記載のフロー又は機能を全部又は部分的に生成する。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。前記コンピュータ指令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は、1つのコンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、前記コンピュータ指令は、一方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(Digital Subscriber Line, DSL))または無線(例えば、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、マイクロ波など)を介して、他方のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに伝送されてもよい。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよく、もしくは、1つまたは複数の利用可能な媒体を含んで集積されたサーバ、データセンターなどのデータ記憶機器であってもよい。前記利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc,DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk,SSD))などであってもよい。なお、本開示に係るコンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体であってもよく、言い換えれば、非一時的な記憶媒体であってもよい。
【0182】
当業者であれば、上記実施例を実現するためのステップの全部又は一部は、がハードウェアによって完成されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに対して指令して完成されてもよく、前記プログラムがコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、上記記憶媒体がリードオンリメモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよいことを理解できる。
【0183】
本開示の実施例の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」という用語に対する説明は、該実施例又は例示に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特点が本開示の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。また、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特点は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例示において、適切な方式で組み合わせることができる。また、互いに矛盾しない限り、当業者は、本明細書に記載された異なる実施例又は例示及び異なる実施例又は例示における特徴を組み合わることができる。
【0184】
本開示の実施例の説明において、特に断らない限り、「/」は「又は」を意味し、例えば、「A/B」は「A」又は「B」を表すことができる。本明細書における「及び/又は」は、関連対象を記述する関連関係に過ぎず、3つの関係が存在する可能性を意味し、例えば、「A及び/又はB」は、「A」が単独で存在し、「A」と「B」が同時に存在し、「B」が単独で存在するという3つの状況を示すことができる。
【0185】
本開示の実施例の説明において、「第一」、「第二」という用語は、説明だけであり、相対的な重要性を指示又は暗示するか、又は指示された構成要件の数を暗示すると理解されるべきではない。これにより、「第一」、「第二」が限定された特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗示的に含むことができる。本開示の実施例の説明において、特に断らない限り、「複数」の意味は2つ以上である。
【0186】
以上は、本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の趣旨及び原則で行われるいかなる修正や均等置換や改良などは、いずれも本開示の請求範囲内に含まれるべきである。
【要約】
【課題】本開示はノイズ処理方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】第一期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第一ノイズ信号を取得することと、第一ノイズ信号に基づいて第一期間の将来期間である第二期間内の複数の信号発信器の全体制御パラメータを予測し、現在のパラメータ予測結果を取得することと、現在のパラメータ予測結果に基づいて、複数の信号発信器から第二期間内に動作する必要がある一つ又は複数の対象発信器を確定し、各対象発信器の第二期間内におけるパラメータ予測値を取得することと、第二期間内の対象作業場における対象スタッフの所在位置の第二ノイズ信号を弱めるように、各対象発信器を制御して対応するパラメータ予測値に従って第二期間内にノイズ干渉信号を発信することと、を含む。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8