(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-18
(45)【発行日】2025-02-27
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 33/36 20200101AFI20250219BHJP
D06F 33/44 20200101ALI20250219BHJP
【FI】
D06F33/36
D06F33/44
(21)【出願番号】P 2023013631
(22)【出願日】2023-01-31
【審査請求日】2024-06-05
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】山本 憲太郎
(72)【発明者】
【氏名】伏谷 亮祐
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-187571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/00-33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽と、
回転軸が水平方向又は水平方向に対して前側上がりに傾斜するように前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、
を備え、
前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を洗濯処理剤とともに前記洗濯物に含ませる第1工程と、前記洗濯処理剤及び前記温水を含んだ前記洗濯物について、前記給水部により供給された水で汚れを除去する第2工程とを含み、
前記第1工程の水位若しくは水量は、前記第2工程の水位未満又は通常洗濯水位未満若しくは通常洗濯水量未満又は前記第2工程の水量未満であ
り、
前記制御部は、前記第1工程の目標温度まで昇温させながら、前記給水部の給水弁のONとOFFを繰り返す、
洗濯機。
【請求項2】
前記第1工程における前記温水の温度は、35℃以上50℃以下である、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記第1工程の水位は、前記回転槽の一部が浸かる水位であって、前記回転槽の最下位の内面から5cm以下となる水位である、
請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記第1工程で使用された温水は、前記第2工程の前に排水される、
請求項3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記第2工程では、前記第1工程で使用された温水に、前記給水部からの水を足すことで汚れを除去する、
請求項3に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記運転は、前記回転槽に投入された前記洗濯物を洗濯する洗い工程と、前記洗濯物をすすぐすすぎ工程と、前記洗濯物を脱水する脱水工程とを少なくとも含み、
前記洗い工程において前記第1工程が実行され、
前記すすぎ工程において前記第2工程が実行される、
請求項1~5の何れか1項に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記運転は、前記回転槽に投入された前記洗濯物を洗濯する洗い工程と、前記洗濯物をすすぐすすぎ工程と、前記洗濯物を脱水する脱水工程とを少なくとも含み、
前記洗い工程において前記第1工程及び前記第2工程が実行される、
請求項1~5の何れか1項に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記第1工程における最高水位を水位cとし、前記回転槽の最下位点が浸かる水位であって、前記水位cより低い水位を水位bとして、
前記制御部は、前記給水弁のONとOFFを繰り返す制御として、前記水位cになったことを水位センサが検知すると、前記給水弁をOFFするとともに前記回転槽を回転させるモータの駆動をONし、前記水位cから水位が下がり前記水位bになったことを検知すると、前記給水弁をONするとともに前記モータの駆動をOFFする、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記回転槽の一部が浸かる水位であって、前記回転槽の最下位の内面から5cm以下となる水位を水位cとし、前記回転槽の最下位点が浸かる水位であって、前記水位cより低い水位を水位bとして、
前記制御部は、前記給水弁のONとOFFを繰り返す制御として、前記水位cになったことを水位センサが検知すると、前記給水弁をOFFするとともに前記回転槽を回転させるモータの駆動をONし、前記水位cから水位が下がり前記水位bになったことを検知すると、前記給水弁をONするとともに前記モータの駆動をOFFする、
請求項1に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、温水を使う洗濯機として、例えば、「洗濯水が収容される水槽11と、給水される水を加熱してスチームを発生させるスチーム発生装置30と、水槽11及びスチーム発生装置30に水を供給する給水装置20と、スチーム発生装置30で発生したスチームを水槽11の内部に供給するスチーム供給装置51と、スチーム発生装置30内の温水を水槽11の内部に供給する温水供給装置41とを含む」洗濯機が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の技術では、温水を使う工程を有する場合、当該工程の運転時間が長くなってしまうという課題がある。
本発明は、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る洗濯機は、水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、前記洗濯槽に対して給水する給水部と、前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、を備え、前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を洗濯処理剤とともに前記洗濯物に含ませる第1工程と、前記洗濯処理剤及び前記温水を含んだ前記洗濯物について、前記給水部により供給された水で汚れを除去する第2工程とを含み、前記第1工程の水位若しくは水量は、前記第2工程の水位未満又は通常洗濯水位未満若しくは通常洗濯水量未満又は前記第2工程の水量未満である。
【発明の効果】
【0006】
上述の構成によれば、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る洗濯機を上方から見た斜視図である。
【
図5】(a)は第1工程と第2工程を説明するタイムチャート図であり、(b)は洗濯槽の水位を説明する図である。
【
図9】(a)はヒータと温度センサの設置部分を前方から見た図であり、(b)は水位センサの設置部分を上方から見た説明図である。
【0008】
<実施形態>
1.概略構造
実施形態に係る洗濯機Xの概略構造について、
図1~
図3を用いて説明する。
洗濯機Xは、少なくとも洗濯機能(脱水機能を含めている場合もある)を有し、ここでは、さらに乾燥機能を有する。
洗濯機Xは、回転槽12(
図2参照)の中心軸(回転軸)が水平方向に配された、所謂、ドラム式(横型)である。
ここで、回転槽12の中心軸が延伸する方向を前後方向とし、洗濯物の出し入れ用のドア13が存在する側を前側とし、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とする。なお、右・左はドア13と対向する状態で洗濯機Xを見た状態を基準とする。
【0009】
洗濯機Xは、
図2及び
図3に示すように、少なくとも、洗濯水等を貯留するための水槽11と、水槽11の内部に設けられ且つ衣類等の洗濯物を収容する回転槽12と、水槽11の開口を開閉するドア13と、回転槽12を回転させるモータ(駆動手段)14と、洗濯物を乾燥させる乾燥ユニット15と、水槽11へ給水するための給水ユニット16と、洗濯運転や乾燥運転の操作等を行うための操作ユニット17と、洗濯運転や乾燥運転等を行う制御ユニット18と、水槽11の排水を行うための排水ユニット19と、水槽11に給水された水を加熱するヒータ21とを筐体10に備える。
洗濯機能は、主として、水槽11、回転槽12、モータ14、ヒータ21、給水ユニット16及び排水ユニット19により実施される。乾燥機能は、主として、水槽11、回転槽12、モータ14、乾燥ユニット15及び排水ユニット19により実施される。なお、水槽11と回転槽12とで洗濯槽が構成される。
【0010】
2.洗濯機の要部の説明
(1)筐体
筐体10は、
図1~
図3に示すように、直方体状又はこれに近い形状をし、前面にドア13用の開口を有する。
前面には粉末洗剤や液体洗剤等を水槽11に投入するための手動投入ユニット23が設けられ、上面には液体洗剤(柔軟剤等を含む)等を水槽11に投入する自動投入ユニット24が設けられ、前面の上部(又は上面の前部)には操作ユニット17が設けられている。なお、粉末洗剤と液体洗剤をまとめて洗濯処理剤とすることもある。
【0011】
(2)洗濯槽
水槽11及び回転槽12は、前側に開口を有する中空円柱状をしている。水槽11は筐体10の内部に支持され、水槽11の後壁にはモータ14が設けられている。回転槽12はモータ14に接続され、回転可能に支持される。
水槽11の周壁の後側上部には給水部161が、水槽11の前側及び後壁には排水部191がそれぞれ設けられている。
水槽11は、乾燥ユニット15で加熱した乾燥用空気を吸入(導入)するための吸気口153と、吸入(導入)された乾燥用空気を排出するための排気口154とを有している。
水槽11と回転槽12との間、より具体的には、
図9の(a)に示すように、回転槽12の下端と水槽11との間にヒータ21と温度センサ184とを有する。水槽11には水位センサ183が設けられている。
【0012】
ヒータ21は例えばシーズヒータを利用できる。ヒータ21は、上方から見ると、「U」字状、「W」字状、「V」字状、これらに似た形状をしている。
図9の(a)では、水槽11の後壁11aから前方に延伸する一対の延伸部分(符号「21」としている部分)の断面が現れている。
温度センサ184は例えばサーミスタを利用できる。温度センサ184は、
図9の(a)に示すように、水槽11の後壁11aから前方に突出するように設けられている。ここでは、ヒータ21の一方の延伸部分に近い部位に設けられている。
また、ヒータ21の他方の延伸部分に近い部位には温度ヒューズ186が設けられていることが好ましい。これにより、ヒータ21の空焚きを温度センサ184及び温度ヒューズ186の検知により防止し易くできる。(
図5の(a)中の水位「a」からさらに下回り、ヒータ21が水から露出すると空焚きのリスクがあるためである。)
水位センサ183は例えば半導体水位センサを利用できる。半導体水位センサは、例えば、水槽11又は排水路に接続された水位ホースに設けられ、内部の空気圧から水位を検知する。水位ホースは、排出口の近くに設けられ、上方から見たときに、
図9の(b)に示す、A~Dの何れか1つ領域内又はその周辺に設けることができる。ここでは、水位ホースは、Dの領域内であって上部側に延伸するように設けられている(半導体水位センサは筐体10内の上部側に位置する)。
温度センサ184は水槽11内の水温を測定し、制御部181に出力する。水位センサ183は、水槽11内の水位を測定し、制御部181に出力する。
【0013】
(3)給水ユニット及び排水ユニット
給水ユニット16は、水供給部(例えば水道)に接続され、水槽11や乾燥ユニット15への給水や給水の停止をするための給水部161を有する。排水ユニット19は、水槽11や乾燥ユニット15内の水の排水や排水の停止をするための排水部191を有する。給水部161や排水部191は、開閉弁(電磁弁)を有し、制御ユニット18により開閉制御される。
【0014】
(4)操作ユニット
操作ユニット17は、
図1に示すように、洗濯や乾燥等の運転について使用者が操作するための操作部171、使用者による操作入力内容や運転状況等を表示するための表示部173とを有する。
操作部171は、電源のON/OFFを行うための電源切/入操作部171a、運転の開始や一旦停止を行うためのスタート/一時停止操作部171b、洗濯運転/洗濯乾燥運転/乾燥運転を選択するための洗濯/乾燥操作部171c、洗濯運転でのコースを選択するためのコース操作部171d、洗い工程の温度を設定する洗い温度操作部171e等がある。
表示部173は、洗濯コースや乾燥コースの選択内容、運転の残り時間等を表示する機能を備える。
【0015】
(5)乾燥ユニット
乾燥ユニット15は、加熱手段と、加熱手段と水槽11とを接続する循環路と、加熱された空気を循環させるための送風手段と、水槽11を通過した空気と熱交換する熱交換手段とを備える。
【0016】
(6)制御ユニット
制御ユニット18は、操作ユニット17から選択された運転コースにしたがって、回転槽12用のモータ14、給水ユニット16、排水ユニット19、乾燥ユニット15、ヒータ21等を制御する。
制御ユニット18は、上記制御を行うための複数の電子部品(図示省略)が基板(図示省略)に実装されることで構成される制御部181を備える。本実施形態では、モータ14、操作ユニット17等の電子部品に電力を供給する電源回路用の複数の電子部品を制御ユニットの基板に実装している。
制御ユニット18は、制御回路部を収容する回路ケース180を有し、当該回路ケース180が筐体10内に配されている。
制御ユニット18は、
図4に示すように、制御部181、記憶部182、タイマ185を少なくとも備える。制御部181は、CPU及び作業用のRAM等で構成される。記憶部182は、洗濯運転や乾燥運転等の各種の運転コースを実行するためのプログラムや、各種運転コースを実行する際の水位、温度、時間等を記憶する。
【0017】
3.洗濯運転の制御
(1)洗濯機の動作
洗濯機Xは、操作ユニット17(洗濯/乾燥操作部171cやコース操作部171d)から運転コースが選択され、スタート/一時停止操作部171bが操作されると、制御ユニット18がプログラムを実行する。
ここでは、洗濯運転コースについて説明する。
洗濯運転コースは、少なくとも、標準コース、温水を利用した温水コースを含む。
(2)標準コース
標準コースは、通常コース、基本コース、おまかせコース等と呼ばれることもある。標準コースは、工場出荷時の状態において電源(電源切/入操作部171a)がONされた場合に最初に指定されるコースであったり、洗濯機Xの電源がONされると最初に指定されるコースであったりする。標準コースは、洗い工程、2回のすすぎを行うすすぎ工程、脱水工程を含む。
【0018】
(3)温水コース
温水コースは、温水を洗濯処理剤とともに洗濯物に含ませる第1工程と、洗濯処理剤及び温水を含んだ洗濯物について給水部161により給水された水で処理する第2工程とを含む。この際、第1工程の水位又は水量は、第2工程の水位又は水量よりも小さい。これにより、第1工程で温水とすべき水の量が、第2工程の水量よりも少ないため、温水とするまでの加熱時間を短くでき、また、加熱するためのヒータ21の消費電力を少なくできる。
【0019】
以下、本実施形態の温水コースを温水エココースという。
まず、水位について、
図5の(b)で説明する。
「a」は、ヒータ21が浸かる水位であり、当該水位を超えると、ヒータ21の駆動が可能となる。つまり、「a」は、ヒータ21の空焚き防止水位である。
「b」は、回転槽12(の外面)の最下位点が浸かる水位であり、洗濯物が水に浸かる直前の水位である。
「c」は、回転槽12の一部(下部)が浸かる水位であって、水槽11及び回転槽12の大きさに依存するが、回転槽12の内面の最下位点から5cm以下となる水位である。換言すると、所定量の洗濯物を洗濯する際の最小の洗濯水位であり、回転槽12が回転することで、洗濯物の全体に対して洗濯水が供給される水位である。温水を利用する運転コースの場合、上記の「所定量」は、水槽11や回転槽12の大きさに依存するが、2kg以下が一般的である。
「d」は、所定量の洗濯物を標準コースで選択する際の水位(「通常洗濯水位」という)である。
【0020】
温水エココースについて、
図5を用いて説明する。
図5は、給水部161のON/OFF(開/閉)、ヒータ21の駆動のON/OFF、回転槽12を回転させるモータ14の駆動のON/OFF、水槽11内の水位及び水温のタイムチャート図である。
制御部181は、
図5に示すように、温水エココースのプログラムを開始すると、給水部161をON(開)とする(図中の「A」である)。これにより、水が供給されるとともに、洗剤処理剤が水槽11内に投入される。
水位センサ183が、水位が「a」になったことを検知する(図中の「B」である)と、ヒータ21をONする。これにより、供給された水の加熱が開始する。
水位センサ183が、水位が「c」になったことを検知する(図中の「C」である)と、給水部161をOFF(閉)とするとともに、回転槽12を回転させるモータ14の駆動をONする。これにより、供給された水(温水)と洗濯処理剤とが洗濯物より吸水されて水位が低下する。なお、水位が「c」で給水部161をOFFすることで、「c」より高い水位の水を一度に加熱する場合に比べて、昇温効率を高めることができる。
【0021】
水位が下がり、水位センサ183が、水位が「b」になったことを検知すると(図中の「D」である)、モータ14の駆動をOFFし、給水部161をON(開)する。これにより、水位が上昇するとともに、水槽11内の水温が低下する。なお、水位が「b」より低くなると、回転槽12内に水が貯留しなくなり、温水と洗剤処理剤が洗濯物に吸収されなくなる。
水位が上がり、水位センサ183が、水位が「c」になったことを検知すると(図中の「E」である)、給水部161をOFFするとともに、モータ14の駆動をONする。これにより、供給された水(温水)と洗濯処理剤が洗濯物より吸水されて水位が低下する。
水位が下がり、水位センサ183が、水位が「b」になったことを検知すると(図中の「F」である)、モータ14の駆動をOFFし、給水部161をON(開)する。これにより、水位が上昇するとともに、水槽11内の水温が低下する。
【0022】
水位が上がり、水位センサ183が、水槽11内の水位が「c」になったことを検知すると(図中の「G」である)、給水部161をOFFするとともに、モータ14の駆動をONする。これにより、水槽11内の水温が上昇するとともに温水が洗濯物より吸水されて水位が低下する。
温度センサ184が、所定の温度である40℃を検知する(図中の「H」である)と、ヒータ21をOFFするとともにタイマ185をONする。この間もモータ14の駆動はONとOFFを繰り返して行われ、水温は徐々に下がる。なお、所定の温度は、35~50℃である(
図5では40℃である)。これにより、通常洗濯水位(「d」である)よりも低い水位「c」であるため、ヒータ21の消費電力を抑えることができる。また、供給された水を40℃(上記所定の温度)の温水とすることで、洗剤酵素が活性化し、洗浄能力を高めることができる。なお、範囲を表す「A~B」には、AとBは含まれる。
タイマ185が所定時間経過したことを計測する(図中の「I」である)と、モータ14の駆動をOFFし、給水部161をONする。これにより、水温は低下する。また、時間が「H」~「I」まで浸漬状態を維持するため、40℃まで加熱され且つ活性した温水と洗剤処理剤が洗濯物により一層染み込むこととなり、洗浄能力を高めることができる。なお、時間が「H」~「I」の間は、洗濯物がダメージを受けないように、回転槽12の回転は、標準コースの洗濯処理時の回転よりも遅いことが好ましい。
【0023】
水位が上がり、水位センサ183が、水槽11内の水位が「d」になったことを検知すると(図中の「J」である)、給水部161をOFFするとともに、モータ14の駆動をONする。なお、モータ14の駆動は、ONとOFFとを繰り返す。
【0024】
第1工程は、
図5中において、時間が「B」~「H」までである。つまり、水槽11内の水温が上昇し始めて40℃となるまでの間である。第2工程は、第1工程の後に通常の洗濯水位である「d」まで供給された水により洗濯物を処理する工程であり、
図5中において、時間が「J」以降である。なお、第1工程の最高水位は「c」であり、第2工程の水位は「d」であり、「d」の水位(水量)は、「c」の水位(水量)よりも高い(多い)。
【0025】
第1工程は、洗濯処理剤を投入しながら水位が「c」になるまで水を供給するとともに供給された水(洗濯処理剤を含まない時期もある)を加熱する第1ステップの後に、加熱された水と洗剤等を洗濯物に浸透させ(含ませ)る第2ステップと、洗濯物に浸透させることで減少した水を水位「c」まで供給する第3ステップとを、供給された水の温度が所定の温度(例えば40℃である)となるまで1回以上行う。なお、第2ステップでは、回転槽12を回転させてもよいし、回転させなくてもよいが、回転させる方が浸透させやすく、洗浄力向上及び時間短縮につながる。
【0026】
第2工程は、第1工程で洗濯処理剤及び温水を含んだ洗濯物について、給水部161により給水された水で汚れを除去する。なお、給水部161の給水は、第1工程で使用した洗濯処理剤と温水に対して追加するように行ってもよいし、第1工程で使用した洗濯処理剤と温水の全て又は一部を排出した後に行ってもよい。ここでの「汚れを除去する」は、洗濯工程(洗い処理を含む)とすすぎ工程(すすぎ処理を含む)を行う形態、洗濯工程のみを行う形態、すすぎ工程のみを行う形態を含む。また、「汚れを除去する」とは、洗濯物について、給水部161により供給された水で「洗い流す」ともいえる。
【0027】
(4)実施例
図6は、温水エココースの実施例を示す図である。
温水エココースは、
図6に示すように、洗い工程とすすぎ工程と脱水工程を行い、第1工程と第2工程とが洗い工程に含まれている。
洗い工程は、
図6において、時間が「A」~「L」までであり、「B」~「H」までが第1工程であり、
図5と同じ処理を行う。その後、モータ14を回転駆動して、洗濯処理剤と温水を洗濯物に浸透させる。この浸透状態で所定時間が経過する(図中の「I」である)と、水を供給する。
水位が「d」になる(図中の「J」である)と、モータ14を駆動させて回転槽12を回転させて洗濯処理を行い(図中の「K」である)、最後に、排水部191により排水する(図中の「L」である)。
本実施例では、時間が「J」~「L」までが第2工程である。つまり、洗い処理が第2工程である。なお、時間が「H」~「I」の回転槽12の回転速度は、時間が「J」~「K」の回転速度よりも遅いことが好ましい。これにより、水量の少ない状態での回転槽12の回転による洗濯物へのダメージを抑えることができる。
【0028】
すすぎ工程は、
図6において、時間が「L」~「N」までである。すすぎ工程は、洗い工程が終わる(図中の「L」である)と、給水し、モータ14を駆動させて回転槽12を回転させて洗濯工程の洗濯処理剤を流す処理を1回以上行う。
脱水工程は、
図6において、時間が「N」~「O」までである。脱水工程は、モータ14を駆動して回転槽12を高速で回転させる処理を行う。
【0029】
実施例では、
図6において、洗い工程の洗い処理を第2工程としているが、
図7に示すように、すすぎ工程の1回目のすすぎ処理(流し処理)を第2工程としてもよい。この場合において、すすぎ工程において1回分のすすぎ処理を実行する場合に、その1回を第2工程としてもよいし、2回分のすすぎ処理を実行する場合に1回分を第2工程として実行してもよい。また、洗い処理と1回目(最初)のすすぎ処理と(洗い流し処理)を第2工程としてもよい。最初のすすぎ処理では、洗い処理の終了後の洗濯物は洗濯処理剤や温水(水)を含んでおり、最初のすすぎ処理の給水により処理される。
【0030】
実施例では、第1工程が洗い工程に含まれるているが、
図8に示すように、第1工程を洗い工程と別の工程としてもよい。この場合、第2工程を、
図8に示すように洗い工程の洗い処理(時間が「J」~「L」である)であってもよいし、
図7に示すようにすすぎ工程の1回目のすすぎ処理(流し処理:時間が「L1」~「L2」である)であってもよいし、図示しないが、洗い工程の洗い処理とすすぎ工程のすすぎ処理と(洗い流し処理:時間が「J」~「L2」)であってもよい。
すすぎ工程を第2工程とする場合、時間が「L1」~「L2」の間としてもよいし、時間が「L1」~「M」の間としてもよい(
図7参照)。
【0031】
4.その他
実施例の洗い処理は、時間が「J」~「K」の間、モータ14を駆動させているが、駆動させずに、所謂、つけおき洗い処理とし、第2工程としてもよい。また、時間が「J」~「K」や時間「L1」~「M」を第2工程としてもよい。
第1実施形態では、第1工程において温水を利用しているが、温水に替えて又は温水エココースとは別にスチームコースを設けることで、スチームを利用して、衣類にスチームを浸透させるようにしてもよい(所謂、スチーム洗浄である)。例えば、水位「b」または水位「c」でヒータ21の加熱によってスチームを発生させる。この場合も、スチーム工程において、スチームにするまでの時間を短縮できる。
実施例の洗い工程、すすぎ工程、脱水工程は、標準コースと同じとしていているが、標準コースと異なる他のコース、例えば、すすぎ処理を1回行うお急ぎコースや、洗い工程(洗い処理)を長くした念入りコース等の洗い工程、すすぎ工程、脱水工程と同じとしてもよい。
【0032】
<第2実施形態>
第1実施形態では、
図5~
図7において、水位「d」を一定としている(標準コースでの水位である)が、洗い工程やすすぎ工程での水位を選択可能としてもよい。
第2実施形態の洗濯機は、洗濯運転の水位を選択可能とする水位選択操作部(選択手段)を操作ユニット(17)に備え、水位選択操作部により選択された水位で洗濯運転を実行する制御部(181)を備える。
水位の選択は、複数モードあり、使用者が水位選択操作部を操作することで行われる。複数モードは、標準コースでの水位を基準水位(
図5の水位「d」である)として、当該基準水位より高い高水位モードと、基準水位よりも低い低水位モードとの少なくとも1つを含む。
これにより、例えば、洗濯物の汚れがひどい場合や洗濯物を優しく洗う場合は、使用者が高水位を選択でき、洗濯物の汚れがひどくない場合や洗濯物を優しく洗う必要がない場合は、使用者が低水位を選択でき、使用者にとっての使い勝手を向上できる。また、低水位を選択することで、洗濯運転で使用する水量を少なくできる。
なお、水位選択操作部を、洗い工程とすすぎ工程とで個別に選択操作部を設けることで、洗い工程とすすぎ工程とで別々に選択でき、使い勝手を一層向上できる。
水位の選択は、標準コース、温水コース、お急ぎコース、念入りコース等で行うようにしてもよい。つまり、水位の選択は、常温の水、加熱された水(温水)、冷やされた水(冷水)等に適用でき、水の温度は特に関係ない。
【0033】
各モード水位は、水槽11の大きさ(直径)に依存するが、高水位モードは、基準水位に対して4~6cmの範囲で高い水位であってもよいし、基準水位に対して1cm以上、4cm未満の範囲で高い水位であってもよく、低水位モードは、基準水位と比べて1~3cmの範囲で低い水位であってもよい。
各モードの水位の水量は、水槽11の大きさ(直径)に依存するが、高水位モードは基準水位に対して4L以上、6L以下の範囲及び/又は1L以上、4L未満の範囲で多く、低水位モードは基準水位に対して1~3Lの範囲で少ない。
また、水位の選択にあわせて、洗剤処理剤の投入量を、自動的に、「多い」、「標準」、「少ない」としてもよいし、水位の選択に関係なく、使用者によって、洗剤処理剤の投入量を「多い」、「標準」、「少ない」と選択可能としてもよい。
【0034】
以上のように、第1~第2の実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態同士、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0035】
<変形例>
(1)回転槽12の回転軸が水平方向と平行に設けられていたが、水平方向に対して前側上がりに傾斜してもよい。傾斜角度は、1~10度の範囲である。
また、洗濯機は、回転槽の回転軸が垂直に設けられた、所謂、縦タイプであってもよい。縦型の場合、ヒータを回転槽の下方に配置し、水位「a」がヒータが浸かる水位とし、水位「b」が回転槽の外面の底面の水位(回転槽内の洗濯物が洗濯水に浸からない水位)とし、水位「c」を、回転槽の回転で洗濯物に洗濯水を含ませることができる水位とすることで、実施できる。
(2)実施形態では、乾燥ユニット15を備える洗濯機Xについて説明したが、乾燥ユニットを備えない洗濯機であってもよい。
(3)水位の選択では、高水位、標準水位、低水位の3つのモードであったが、高水位と標準水位との間の水位や、低水位と標準水位との間の水位のモードがあってもよい。
(4)第2工程の水位は、第1工程の水位よりも高かったが、通常洗濯水位以下且つ第1工程の水位より高くてもよいし、通常洗濯水位より高くてもよい。
【0036】
<発明1>
1.先行技術
(1)特開2005-177445号公報
従来、温水を使う洗濯機として、例えば、「洗濯水が収容される水槽11と、給水される水を加熱してスチームを発生させるスチーム発生装置30と、水槽11及びスチーム発生装置30に水を供給する給水装置20と、スチーム発生装置30で発生したスチームを水槽11の内部に供給するスチーム供給装置51と、スチーム発生装置30内の温水を水槽11の内部に供給する温水供給装置41とを含む」洗濯機が開示されている。
この技術では、温水を使う工程を有する場合、当該工程の運転時間が長くなってしまうという課題がある。
本発明1は、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現することである。
【0037】
2.発明1
(1)第1の洗濯機
本発明1に係る第1の洗濯機は、
水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、
を備え、
前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を洗濯処理剤とともに前記洗濯物に含ませる第1工程と、前記洗濯処理剤及び前記温水を含んだ前記洗濯物について、前記給水部により供給された水で汚れを除去する第2工程とを含み、
前記第1工程の水位若しくは水量は、前記第2工程の水位未満又は通常洗濯水位未満若しくは通常洗濯水量未満又は前記第2工程の水量未満である。
これにより、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現できる。また、供給された水を加熱するエネルギを少なくできる。
【0038】
(2)第2の洗濯機
第2の洗濯機は、第1の洗濯機において、
前記第1工程における前記温水の温度は、35℃以上50℃以下である。
これにより、洗剤酵素を省エネで活性化でき、洗浄能力を高めることができる。
【0039】
(3)第3の洗濯機
第3の洗濯機は、第1又は第2の洗濯機において、
前記第1工程の水位は、前記回転槽の一部が浸かる水位であって、前記回転槽の最下位の内面から5cm以下となる水位である。
これにより、低い水位であっても洗濯物に温水と洗剤処理剤を含ませることができる。
【0040】
(4)第4の洗濯機
第4の洗濯機は、第1~第3の洗濯機において、
前記第1工程で使用された温水は、前記第2工程の前に排水される。
これにより、汚れを含んだ温水を除去できる。
【0041】
(5)第5の洗濯機
第5の洗濯機は、第1~第3の洗濯機において、
前記第2工程では、前記第1工程で使用された温水に、前記給水部からの水を足すことで汚れを除去する。
これにより、汚れを供給された水に分散できる。
【0042】
(6)第6の洗濯機
第6の洗濯機は、第1~第5の洗濯機において、
前記運転は、前記回転槽に投入された前記洗濯物を洗濯する洗い工程と、前記洗濯物をすすぐすすぎ工程と、前記洗濯物を脱水する脱水工程とを少なくとも含み、
前記洗い工程において前記第1工程が実行され、
前記すすぎ工程において前記第2工程が実行される。
これにより、汚れを効率よく除去できる。
【0043】
(7)第7の洗濯機
第7の洗濯機は、第1~第5の洗濯機において、
前記運転は、前記回転槽に投入された前記洗濯物を洗濯する洗い工程と、前記洗濯物をすすぐすすぎ工程と、前記洗濯物を脱水する脱水工程とを少なくとも含み、
前記洗い工程において前記第1工程及び前記第2工程が実行される。
これにより、汚れを効率よく除去できる。
【0044】
(8)第8の洗濯機
第8の洗濯機は、第1~第7の洗濯機において、
前記制御部は、前記第1工程の目標温度まで昇温させながら、前記給水部の給水弁のONとOFFを繰り返す。
これにより、供給された水の昇温効率を、目標温度まで給水部の給水弁を目標水位までONし続ける場合よりも高めることができる。
【0045】
(9)第9の洗濯機
本発明1に係る第9の洗濯機は、
水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、
を備え、
前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を洗濯処理剤とともに前記洗濯物に含ませる第1工程を含み、
前記第1工程の水位又は水量は、通常洗濯水位又は通常洗濯水量未満である。
これにより、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現できる。また、供給された水を加熱するエネルギを少なくできる。
【0046】
(10)第10の洗濯機
本発明1に係る第10の洗濯機は、
水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、
を備え、
前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を前記洗濯物に含ませる第1工程を含み、
前記第1工程の水位又は水量は、通常洗濯水位又は通常洗濯水量未満である。
これにより、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現できる。また、供給された水を加熱するエネルギを少なくできる。
【0047】
(11)第11の洗濯機
本発明1に係る第11の洗濯機は、
水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
前記洗濯槽に供給された水を加熱するヒータと、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と、
を備え、
前記運転は、前記ヒータにより水を加熱することで生成された温水を洗濯処理剤とともに前記洗濯物に含ませる第1工程と、前記洗濯処理剤及び前記温水を含んだ前記洗濯物について、前記給水部により供給された水で汚れを除去する第2工程とを含み、
前記第1工程の水位若しくは水量は、前記第2工程の水位又は通常洗濯水位以上である。
これにより、温水を使う工程の運転時間を短縮することが可能な洗濯機を実現できる。また、供給された水を加熱するエネルギを少なくできる。
【0048】
<発明2>
1.先行技術
(1)特開2020-116059号公報
洗濯機として、例えば、「上記文献には、筐体内に支持された外槽と、前記外槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、前記洗濯槽を回転駆動するモータと、前記外槽内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部と、前記外槽内の洗濯水を前記異物分離部を通して循環させるための水路と、前記水路を通して前記外槽と前記異物分離部との間で洗濯水を循環させるポンプと、洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部と、洗濯運転を制御する制御部とを備えた洗濯機」が開示されている。
この技術では、洗濯水の汚れを検知できるが、汚れの度合いに関係なく規定の水量(水位)で運転が行われていたため、効率的ではなかった。
本発明2は、洗濯物の汚れの程度に応じた効率的な運転が可能な洗濯機を実現することである。
【0049】
2.発明2
(1)第1の洗濯機
本発明2に係る第1の洗濯機は、
水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられる回転槽とを含む洗濯槽と、
前記洗濯槽に対して給水する給水部と、
洗濯物が前記回転槽に投入されている状態で行う運転を実行させる制御部と
を備え、
前記制御部は、前記洗濯槽に対する給水量が異なる複数のモードのうちのいずれかで前記運転を実行させる。
これにより、洗濯物の汚れの程度に応じた効率的な運転が可能となる。
また、洗濯物の汚れがひどくない場合に、使用する水量を少なくできる。
【0050】
(2)第2の洗濯機
第2の洗濯機は、第1の洗濯機において、
前記複数のモードのいずれかを選択するための選択手段を備える。
これにより、使用者の使い勝手が向上する。
【0051】
(3)第3の洗濯機
第3の洗濯機は、第1又は第2の洗濯機において、
前記複数のモードは、標準コースの水位を基準水位として、前記基準水位より高い高水位モードを含む。
これにより、洗浄能力を高めたり、洗濯物を優しく洗濯できたりできる。
ここでいう「標準コース」とは、工場出荷時の状態において電源がONされた場合に最初に指定されるコースであったり、洗濯機の電源(電源切/入操作部171a)がONされると最初に指定されるコースであったりする。
【0052】
(4)第4の洗濯機
第4の洗濯機は、第3の洗濯機において、
前記高水位モードは、前記基準水位と比べて4~6cmの範囲で高い水位のモードを含む。
(5)第5の洗濯機は、第3の洗濯機において、
前記高水位モードは、前記基準水位と比べて1cm以上、4cm未満の範囲で高い水位のモードを含む。
【0053】
(6)第6の洗濯機
第6の洗濯機は、第1~第5の洗濯機において、
前記複数のモードは、標準コースの水位を基準水位として、前記基準水位より低い低水位モードを含む。
これにより、洗濯運転で使用する水量を少なくできる。
ここでいう「標準コース」とは、工場出荷時の状態において電源がONされた場合に最初に指定されるコースであったり、洗濯機の電源(電源切/入操作部171a)がONされると最初に指定されるコースであったりする。
【0054】
(7)第7の洗濯機
第7の洗濯機は、第1~第6の洗濯機において、
前記低水位モードは、前記基準水位と比べて1cm以上~3cm以下の範囲で低い水位のモードを含む。
(8)第8の洗濯機
第8の洗濯機は、第1~第7の洗濯機において、
前記回転槽に投入された洗濯物を洗濯する洗濯運転において、前記複数のモードのいずれかが実行可能である。
【0055】
X 洗濯機
10 筐体
11 水槽
12 回転槽
14 モータ
16 給水ユニット
17 操作ユニット
18 制御ユニット
21 ヒータ