(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-18
(45)【発行日】2025-02-27
(54)【発明の名称】ガラスサンプルを含むサンプルビューア、及び関連方法
(51)【国際特許分類】
B65D 5/52 20060101AFI20250219BHJP
G09F 5/00 20060101ALI20250219BHJP
【FI】
B65D5/52 Z
G09F5/00 A
(21)【出願番号】P 2021556242
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(86)【国際出願番号】 IB2020052475
(87)【国際公開番号】W WO2020188501
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-07
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517413513
【氏名又は名称】ガーディアン・グラス・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GUARDIAN GLASS, LLC
【住所又は居所原語表記】2300 Harmon Road, Auburn Hills, MI 48326-1714 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ソボレフ アレキサンダー
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-370730(JP,A)
【文献】特開2018-203549(JP,A)
【文献】実開昭60-006458(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0148692(US,A1)
【文献】国際公開第2014/118542(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/52
G09F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱ガラス(IG)ユニット観察キットであって、前記
断熱ガラス(IG)ユニット観察キットが、
少なくとも1つのサンプルIGユニットを備え、各前記サンプルIGユニットが、
第1及び第2の実質的に平行な離間したガラス基板と、
前記第1及び第2の
ガラス基板の周縁部の周囲に設けられたスペーサシステムであって、間隙又は空洞が、前記第1の
ガラス基板と前記第2の
ガラス基板との間に画定されている、スペーサシステムと、
1つ以上のサンプル受容スロットを備えるサンプルビューアであって、前記サンプル受容スロットの数が、前記
断熱ガラス(IG)ユニット観察キット内に設けられる同一のIGユニットの数以上である、サンプルビューアと、を備え、
前記サンプルビューアが、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であり、前記第1の構成は、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記サンプル受容スロットを含む前記サンプルビューアの表示領域と、前記表示領域に対して開閉可能に設けた前記サンプルビューアの一の面との間に鈍角を形成し、前記第2の構成は、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記表示領域と前記一の面との間に鋭角を形成し、前記第3の構成が、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットが前記サンプルビューアの内部にある状態での運搬用にパッケージ化され適合されている、断熱ガラス(IG)ユニット観察キット。
【請求項2】
前記サンプルビューアが段ボールを含む、請求項1に記載のキット。
【請求項3】
前記サンプルビューアが、前記第1の構成と前記第2の構成との間、及び前記第2の構成と前記第3の構成との間で変形可能である、請求項1又は2に記載のキット。
【請求項4】
1つ以上のサンプル受容スロットを備えるサンプルビューアであって、サンプル受容スロットの数が、前記サンプルビューア内に受容可能な透明パネル含有サンプルの数以上であり、前記サンプルビューアが、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であり、前記第1の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記サンプル受容スロットを含む前記サンプルビューアの表示領域と、前記表示領域に対して開閉可能に設けた前記サンプルビューアの一の面との間に鈍角を形成し、前記第2の構成は、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記表示領域と前記一の面との間に鋭角を形成し、前記第3の構成が、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットが前記サンプルビューアの内部にある状態での運搬用にパッケージ化され適合されている、サンプルビューア。
【請求項5】
少なくとも2つのサンプル受容スロットを備える、請求項4に記載のサンプルビューア。
【請求項6】
前記第1の構成と前記第2の構成との間、及び前記第1の構成と前記第3の構成との間で変形可能である、請求項4又は5に記載のサンプルビューア。
【請求項7】
前記1つ以上のサンプル受容スロットが画定されている内側スリーブと、
第1及び第2の外側シェル部材と、
前記第1の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第1の支持体と、
前記第2の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第2の支持体と、
前記第2の外側シェル部材に設けられた内側部材と、を更に備える、請求項4~6のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項8】
前記第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であり、前記サンプルビューアが前記第3の構成に配置されているときに、前記第1及び第2の外側シェル部材が前記サンプルビューアの外側主面を構成する、請求項7に記載のサンプルビューア。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容するように配置された1つ以上のスロットの第1のセットと、前記少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容するように配置された1つ以上のスロットの第2のセットと、を更に備える、請求項7又は8に記載のサンプルビューア。
【請求項10】
少なくとも前記第1の構成に変形可能であり、前記第1の構成では、
前記1つ以上のスロットの第2のセットは、前記内側スリーブが前記少なくとも1つの第2の支持体、前記内側部材、及び前記第2の外側シェル部材によって支持されるように、前記少なくとも1つの第2の支持体の前記要素を受容し、
前記1つ以上のスロットの第1のセットが、前
記少なくとも1つの
第1の支持体の前記要素を受容せず、
前記内側部材が、前記内側スリーブの上部から、前記内側部材が前記第2の外側シェル部材と接触する場所に向かって略下方に延在し、
前記第2の外側シェル部材は、前記第2の外側シェル部材が前記内側部材と接触する場所から前記内側スリーブの下部に向かって略前方に延在し、
前記第1の外側シェル部材が、前記第1の外側シェル部材の上向き面と前記内側スリーブの前向き面との間に鈍角が形成されるように、前記内側スリーブの前記下部から略前方に延在する、請求項9に記載のサンプルビューア。
【請求項11】
少なくとも前記第2の構成に変形可能であり、少なくとも2つの第1の支持体及び少なくとも2つの第2の支持体を更に含み、前記サンプルビューアが前記第1の構成にあるときに互いに面する第2の支持体の表面、並びに前記サンプルビューアが前記第1の構成にあるときに前記内側スリーブ
の前向き面の後ろにある前記内側部材及び第2の外側シェル部材の表面は、前記サンプルビューアが前記第2の構成にあるときに上を向く前記第1の外側シェル部材の表面よりも暗い、請求項7~10のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項12】
前記サンプルビューアに提供されたサンプルの審美性は、前記サンプルビューアが前記第1の構成にあるときに、前記サンプルビューアを建物内に有し、前記サンプルにおける、光源に隣接するターゲットの反射を観察することによって識別可能である、請求項4~11のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項13】
少なくとも前記第2の構成に変形可能であり、前記第2の構成では、
前記1つ以上のスロットの第2のセットは、前記少なくとも1つの第2の支持体の前記要素を受容し、
前記1つ以上のスロットの第1のセットは、前記内側スリーブが前記少なくとも1つの第1の支持体及び前記第1の外側シェル部材によって支持されるように、前記少なくとも1つの第1の支持体の前記要素を受容し、
前記内側スリーブ
の上部が、前記内側スリーブ
の下部の前方にあり、
前記第1の外側シェル部材は、前記第1の外側シェル部材
の上向き面と前記内側スリーブ
の前向き面との間に鋭角が形成されるように、前記内側スリーブの前記下部から略前方に延在する、請求項9又は10に記載のサンプルビューア。
【請求項14】
前記
サンプルビューアに提供されたサンプルの審美性は、前記サンプルビューアが前記第2の構成にあるときに、前記サンプルビューアを建物内に有し、前記サンプルにおける、前記第1の外側シェル部材上に配置されたターゲットの反射を観察することによって識別可能である、請求項4~13のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項15】
前記
サンプルビューアに提供されたサンプルの審美性は、前記サンプルビューアが前記第2の構成にあるときに、前記サンプルビューアを建物内に有し、前記サンプルにおける、前記第1の外側シェル部材の反射を観察することによって識別可能である、請求項4~14のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項16】
少なくとも前記第2の構成に変形可能であり、前記第2の構成では、
前記1つ以上のスロットの第2のセットは、前記少なくとも1つの第2の支持体の前記要素を受容し、
前記1つ以上のスロットの第1のセットは、前記内側スリーブが前記少なくとも1つの第1の支持体及び前記第1の外側シェル部材によって支持されるように、前記少なくとも1つの第1の支持体の前記要素を受容し、
前記内側スリーブの上部が、前記内側スリーブの下部の前方にあり、
前記第1の外側シェル部材は、前記第1の外側シェル部材の上向き面と前記内側スリーブの前向き面との間に鋭角が形成されるように、前記内側スリーブの前記下部から略前方に延在する、請求項9~
10のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項17】
複数のサンプル受容スロットを備え、前記サンプルビューアの前記サンプル受容スロットの各々が同一のサイズ及び形状を有する、請求項4~16のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項18】
複数のサンプル受容スロットを備え、2つが同一のサイズ及び形状を有し、少なくとも1つが異なるサイズ及び/又は形状を有する、請求項4~16のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項19】
各製品受容スロットの上縁部が、その中央幅方向部分よりも高い外側幅方向部分を有する、請求項4~18のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項20】
前記1つ以上のサンプル受容スロットが画定されている内側スリーブ、
第1及び第2の外側シェル部材を更に備え、
前記サンプルビューアが、少なくとも前記第1の構成及び前記第2の構成に変形可能であり、
前記第1の構成では、
前記内側部材は、前記内側スリーブの上部から、前記内側部材が前記第2の外側シェル部材と接触する場所に向かって略下方に延在し、
前記第2の外側シェル部材は、前記第2の外側シェル部材が前記内側部材と接触する場所から前記内側スリーブの下部に向かって略前方に延在し、
前記第1の外側シェル部材は、前記第1の外側シェル部材の上向き面と前記内側スリーブの前向き面との間に鈍角が形成されるように、前記内側スリーブの前記下部から略前方に延在し、
前記第2の構成では、
前記内側スリーブの前記上部が、前記内側スリーブの前記下部の前方にあり、
前記第1の外側シェル部材が、前記第1の外側シェル部材の前記上向き面と前記内側スリーブの前記前向き面との間に鋭角が形成されるように、前記内側スリーブの前記下部から略前方に延在する、請求項
7~
11のいずれか一項に記載のサンプルビューア。
【請求項21】
請求項4~20のいずれか一項に記載のサンプルビューアを使用する方法であって、
前記サンプルビューアを前記第1の構成で有することと、
前記サンプルビューアを、(a)前記第3の構成から前記第1の構成若しくは前記第2の構成のいずれかに、及び/又は(b)前記第1の構成から前記第2の構成に、変形させることと、を含む、方法。
【請求項22】
前記サンプルビューアを、前記第1の構成から前記第3の構成に、及び/又は前記第3の構成から前記第1の構成に変形させることを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の構成及び/又は第2の構成にあるときに、前記サンプルビューアに提供された1つ以上のサンプルの美的特性を観察することを更に含む、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
サンプルビューアを製作する方法であって、前記方法は、
内側スリーブが形成可能な第1のテンプレートを有することと、
前記サンプルビューアの他の部分が形成可能である第2のテンプレートを有することであって、前記他の部分が、第1及び第2の外側シェル部材、第1及び第2の支持体、並びに前記第2の外側シェル部材に設けられた内側部材を含む、第2のテンプレートを有することと、
前記第1のテンプレートから内側スリーブ部分を形成することと、
前記第2のテンプレートから外側クラムシェル部分を形成することと、
第1及び第2の中間製品を作製するために、前記内側スリーブ部分及び前記外側クラムシェル部分をそれぞれ転送することとを含み、前記第1及び第2の中間製品は、前記内側スリーブ部分が組み立てられたときに1つ以上のサンプル受容スロットを含むように、前記サンプルビューアを製作する際に互いに接続可能であり、サンプル受容スロットの数が、前記サンプルビューア内に受容可能な透明パネル含有サンプルの数以上であり、前記サンプルビューアが、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であるように製造され、前記第1の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記サンプル受容スロットを含む前記サンプルビューアの表示領域と、前記表示領域に対して開閉可能に設けた前記サンプルビューアの一の面との間に鈍角を形成し、前記第2の構成は、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットを前記サンプルビューアの外部に露出させた状態で、前記表示領域と前記一の面との間に鋭角を形成し、前記第3の構成が、前記少なくとも1つのサンプルIGユニットが前記サンプルビューアの内部にある状態での運搬用にパッケージ化され適合されている、方法。
【請求項25】
前記内側スリーブ部分
を形成することが、前記第1のテンプレートから形成された内側スリーブ平坦パックを形成することを含み、
外側クラムシェル部分
を形成することが、前記第2のテンプレートから形成された外側クラムシェル平坦パックを形成することを含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月19日に出願された米国特許出願第62/820,502号及び2019年9月18日に出願された同第29/706,216号に対する利益を主張するものであり、これらの各々の全容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
特定の例示的実施形態は、1つ以上のガラス含有サンプルのためのビューア、及び/又は関連する方法に関する。より具体的には、特定の例示的実施形態は、1つ以上のガラス含有サンプルを収容し、屋内及び屋外の観察観点からのサンプルの評価を容易にするため複数の異なる構成で使用可能な、ボックス又は他のビューアに関する。
【背景技術】
【0003】
ガラスは、美的目的のために建築物及び他の構造に長く組み込まれている。例えば、建築物を設計する設計建築家は、しばしば、所与の射影のために特定の色合い、可視光透過量、可視光反射量、及び/又は他の美的特性を望むことになり、例えば、その美的魅力を向上させるために、それを他の射影とは別に設定し、特定の「近隣の感覚」に適合させる。
【0004】
ガラスは多数の効果を示し、その多くは微妙である。更に一層微妙な効果は、例えば、多くの階数を有するオフィスビルの場合のように広い領域にわたって拡大された場合、審美性に重大な影響を及ぼすことができる。述べられた色合いなどのより容易に知覚可能な態様は、設計建築家によってある程度把握することができるが、透過及び/又は反射のわずかな変化がどのように射影に影響し得るかを測定することはしばしば困難である。当然のことながら、色合いのように単純に思われる特性であっても、容易に理解され得ない多くの細かい階調が存在する。
【0005】
更に、透過、反射、色合い、ヘイズ、及び同様のものに関連する「軸外」特性も、射影の全体的な審美性に重大な影響を及ぼすことができる。換言すれば、色合い、透過、及び反射などの特性は、典型的には公称値として報告されているが、そのような公称値は、一般に、直交する視点を仮定し、したがって、(例えば)ファサードがある角度で見られたときにどのように知覚され得るか、又はある角度で立っているか若しくは眺めているときに建築物の外側がどのように見られ得るかを、常に完全かつ正確に反映及び伝達するとは限らない。
【0006】
これらの問題に対処するのを助けるために、設計建築家は、サンプル製品のコレクションを手元に有することがある。加えて、一部の建築家は、自分たちの仕様に従って建築されるサンプル製品を注文する。このような慣行は、場合によっては、建築家及び/又は彼らのクライアントがガラス含有サンプル製品の美的資質を正確に直感することができる容易さを高めることができるが、建築家及び/又は彼らのクライアントは、時として、全体的な美的資質の正確な印象を得るためにサンプル製品をどのように見るかを知らないことが観察されている。例えば、建築家や彼らのクライアントは、屋内のみ、屋外のみ、1種類のみの照明などでサンプルを見ているため、そのサンプルの美的資質について不正確な印象を抱くことがある。実際、建築家が犯す最も一般的な誤りの1つが、(屋内にいることに加えて)ガラスのサンプルを白い紙上に置くことがあるということが観察されている。これが起こると、透過された色は反射された色を圧倒し、ガラスの色合いがコーティングの色として誤解される可能性があり、これによってガラスの美的資質の見方が歪められるおそれがある。更に、特にサンプルが異なる時間、異なる条件下などで並べられ見られる場合には、サンプルを比較するのが困難な場合がある。実際に、例えば、異なるサンプルを異なる時間に見る場合、人は記憶からの比較を行うのが苦手であるという傾向が観察されている。これら及び/又は他の問題は、残念ながら、製品の品質に関する誤った印象をもたらす場合が多く、「見逃された仕様」を伴うプロジェクトにつながることが知られている。
【発明の概要】
【0007】
特定の例示的実施形態は、これら及び/又は他の懸念事項に対処するのを助ける。例えば、特定の例示的実施形態は、1つ以上のガラス含有サンプルを収容し、屋内及び屋外の観察観点からのサンプルの評価を容易にするため複数の異なる構成で使用可能な、ボックス又は他のビューアに関する。特定の例示的な実施形態に係るビューアは、建築家及び/又は彼らのクライアントがそのようなサンプルの美的資質を正確に直感し、サンプル比較を容易にし得ることなどの、容易さを有利に向上する。
【0008】
特定の例示的実施形態の一態様は、3つの可能な構成、すなわち、1つ以上のサンプルを運搬するための第1の構成、1つ以上のサンプルの屋外観察のための第2の構成、及び1つ以上のサンプルの屋内観察のための第3の構成、のうちの少なくとも2つの構成を使用することを含む。現在、ガラス及びガラスサンプルを輸送するためにボックスが使用されているが、従来のボックスは、特に屋外観察と屋内観察との間の差異に対処しながら、視野を追加的に提供しガラスサンプルの比較を可能にするためには使用されていない。同様の流れで、モックアップ壁などの既存の表示補助具は、ガラスの運搬には使用されない。特定の例示的実施形態は、別個の運搬用パッケージ及び1つ以上の特別なビューアパックを排除することによって、無駄を低減することができるという意味で有利である。
【0009】
特定の例示的実施形態では、断熱ガラス(insulated glass、IG)ユニット観察キットが提供される。このキットは、少なくとも1つのサンプルIGユニットを含み、各上記サンプルIGユニットは、第1及び第2の実質的に平行な離間したガラス基板と、第1及び第2の基板の周縁部の周囲に設けられたスペーサシステムであって、間隙又は空洞が第1の基板と第2の基板との間に画定されているスペーサシステムと、1つ以上のサンプル受容スロットを備えるサンプルビューアであって、サンプル受容スロットの数がキット内に設けられる同一のIGユニットの数以上であるサンプルビューアと、を含む。サンプルビューアは、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であり、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され適合されている。
【0010】
前の3つの段落のいずれかに記載のキットは、本明細書に記載された特定の例示的実施形態によるサンプルビューアを含み得る。
【0011】
特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、1つ以上のサンプル受容スロットを備え、サンプル受容スロットの数は、サンプルビューア内に受容可能な透明パネル含有サンプルの数以上であり、サンプルビューアは、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であり、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され、適合されている。
【0012】
特定の例示的実施形態によれば、サンプルビューアは、1つ以上のサンプル受容スロットが画定された内側スリーブと、第1及び第2の外側シェル部材と、第1の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第1の支持体と、第2の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第2の支持体と、第2の外側シェル部材に設けられた内側部材と、を更に備えてもよい。この点に関して、特定の例示的実施形態によれば、サンプルビューアは、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であってもよく、例えば、サンプルビューアが第3の構成に配置されているときに、第1及び第2の外側シェル部材がサンプルビューアの外側主面を構成する。
【0013】
特定の例示的実施形態によれば、サンプルビューアは、少なくとも第1の構成に変形可能であってもよく、例えば、第1の構成では、1つ以上のスロットの第2のセットが、内側スリーブが少なくとも1つの第2の支持体、内側部材、及び第2の外側シェル部材によって支持されるように、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容してもよく、1つ以上のスロットの第1のセットが、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容しなくてもよく、内側部材が、内側スリーブの上部から第2の外側シェル部材と接触する位置に向かって略下方に延在してもよく、第2の外側シェル部材は、それが内側部材と接触する場所から内側スリーブの下部に向かって略前方に延在してもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鈍角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0014】
特定の例示的実施形態によれば、サンプルビューアは、少なくとも第2の構成に変形可能であってもよく、例えば、第2の構成では、1つ以上のスロットの第2のセットが、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容してもよく、1つ以上のスロットの第1のセットが、内側スリーブが少なくとも1つの第1の支持体及び第1の外側シェル部材によって支持されるように、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容してもよく、内側スリーブの上部は、内側スリーブの下部の前方にあってもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鋭角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0015】
特定の例示的実施形態では、本明細書に記載のサンプルビューアを使用する方法が提供される。例えば、本方法は、サンプルビューアを第1の構成で有することと、サンプルビューアを、(a)第3の構成から第1の構成若しくは第2の構成のいずれかに変形させること、及び/又は(b)第1の構成から第2の構成に変形させることと、を含んでもよい。
【0016】
特定の例示的実施形態では、本明細書で提供又は使用されるサンプルビューアの製作方法が提供される。例えば、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアの製作方法が提供される。本方法は、内側スリーブが変形可能な第1のテンプレートを有することと、サンプルビューアの他の部分が変形可能である第2のテンプレートを有することであって、他の部分が、第1及び第2の外側シェル部材、第1及び第2の支持体、並びに第2の外側シェル部材に設けられた内側部材を含む、第2のテンプレートを有することと、第1のテンプレートから内側スリーブ部分を形成することと、第2のテンプレートから外側クラムシェル部分を形成することと、を含む。
【0017】
特定の例示的実施形態によれば、内側スリーブ部分及び外側クラムシェル部分は、第1及び第2の中間製品を作製するために、(例えば建築家、設計者、サンプル製造業者、又は他の当事者に)それぞれ転送されてもよく、第1の中間製品及び第2の中間製品は、内側スリーブ部分が組み立てられたときに1つ以上のサンプル受容スロットを含むように、サンプルビューアの製作において互いに接続可能であり、サンプル受容スロットの数は、サンプルビューアにて受容可能なサンプルを含む透明パネル含有サンプルビューアの数以上であり、サンプルビューアは、製造過程において、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であって、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され、適合されている。他の場合には、これは、ビューアにサンプルを挿入するために転送する前に、現場で行われてもよい。他の場合には、組み立て済み又は組み立て予定のサンプルビューアを含むキットは、例えば、それと共に使用されるガラスサンプルを用いて、又は用いずに、製作/提供されてもよい。組み立て予定のサンプルビューアがキットの一部として提供される場合、組み立て予定の平坦パックが提供されてもよく、組み立てのために転送されてもよい。
【0018】
本明細書に記載の特徴、態様、利点、及び例示的実施形態は、更なる実施形態を実現するために組み合わされてもよい。
【0019】
これら及び他の特徴及び利点は、図面と併せて、例示的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって、より良好かつより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】特定の例示的実施形態に係る、閉じた構成のサンプルボックスビューアの正面斜視図である。
【
図2】特定の例示的実施形態に係る、屋外使用に好適な開いた構成のサンプルビューアの正面斜視図である。
【
図7】
図2の右側平面図である(左側面は実質的にそのミラーである)。
【
図9】特定の例示的実施形態に係る、屋内使用に好適な開いた構成のサンプルビューアの正面斜視図である。
【
図14】
図9の右側平面図である(左側面は実質的にそのミラーである)。
【
図16】特定の例示的実施形態に係る、
図2の例示的構成に挿入された断熱ガラス(IG)ユニットサンプルを示す。
【
図17】特定の例示的実施形態に係る、
図9の例示的構成に挿入されたIGユニットサンプルを示す。
【
図18A】特定の例示的実施形態に係る、サンプル又は他の情報を保持するための4つのスロットを含む、
図2の例示的構成の変形である。
【
図18B】特定の例示的実施形態に係る、
図18Aの例示的構成に挿入されたIGユニットサンプルを示す。
【
図19A】特定の例示的実施形態に係る、サンプル又は他の情報を保持するための4つのスロットを含み
図18Aの配置と互換性がある、
図9の例示的構成の変形である。
【
図19B】特定の例示的実施形態に係る、
図19Aの例示的構成に挿入されたIGユニットサンプルを示す。
【
図20A】特定の例示的実施形態に係る、サンプル又は他の情報を保持するための1つのスロットを含む、
図2の例示的構成の変形である。
【
図20B】特定の例示的実施形態に係る、
図20Aの例示的構成に挿入されたIGユニットサンプルを示す。
【
図21A】特定の例示的実施形態に係る、サンプル又は他の情報を保持するための1つのスロットを含み
図20Aの配置と互換性がある、
図9の例示的構成の変形である。
【
図21B】特定の例示的実施形態に係る、
図21Aの例示的構成に挿入されたIGユニットサンプルを示す。
【
図22】特定の例示的実施形態に係る、ボックスビューアの外側シェルを作製するために使用され得る例示的な平坦パックの平面図である。
【
図23A】特定の例示的実施形態に係る、内側サンプル受容スリーブを作製するために使用され得る、第1の例示的な平坦パックの上面平面図である。
【
図23C】特定の例示的実施形態に係る、内側サンプル受容スリーブを作製するために使用され得る、第2の例示的な平坦パックの上面平面図である。
【
図24A】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24B】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24C】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24D】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24E】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24F】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24G】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24H】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24I】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図24J】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図25】特定の例示的実施形態に係る、屋外使用における例示的な製品を概略的に示す。
【
図26A】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、屋外使用に好適な第1の開いた構成から屋内使用に好適な第2の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図26B】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、屋外使用に好適な第1の開いた構成から屋内使用に好適な第2の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図26C】特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、屋外使用に好適な第1の開いた構成から屋内使用に好適な第2の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
【
図27】特定の例示的実施形態に係る、屋内使用における例示的な製品を概略的に示す。
【
図28】特定の例示的実施形態に係る、ビューアに挿入されている例示的な取り外し可能なパネルを示す。
【
図29A】例示的ビューアの例示的な製品構成を示す。
【
図29B】例示的ビューアの例示的な製品構成を示す。
【
図29C】例示的ビューアの例示的な製品構成を示す。
【
図29D】例示的ビューアの例示的な製品構成を示す。
【
図29E】例示的ビューアの例示的な製品構成を示す。
【
図30A】特定の例示的実施形態に係る、
図23Cの例の上縁ロック機構がどのように使用することができるかを示す。
【
図30B】特定の例示的実施形態に係る、
図23Cの例の上縁ロック機構がどのように使用することができるかを示す。
【
図30C】特定の例示的実施形態に係る、
図23Cの例の上縁ロック機構がどのように使用することができるかを示す。
【
図30D】特定の例示的実施形態に係る、
図23Cの例の上縁ロック機構がどのように使用することができるかを示す。
【
図31A】特定の例示的実施形態に係る、例示的なアコーディオン型ビューアの内部部分を概略的に示す。
【
図31B】特定の例示的実施形態に係る、例示的なアコーディオン型ビューアの内部部分を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
特定の例示的実施形態は、1つ以上のガラス含有サンプルを収容し、屋内及び屋外の観察観点からのサンプルの評価を容易にするため複数の異なる構成で使用可能な、ボックス又は他のビューアに関する。ガラス含有サンプルは、1つ以上のコーティングされていない又はコーティングされたガラスシート、断熱ガラス(IG)ユニット、真空断熱ガラス(vacuum insulated glass、VIG)ユニット、積層製品、及び/又は同様のものを含んでもよい。特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、運搬構成並びに屋内及び屋外の観察観点の構成間で「コンバーチブル」である。例えば、特定の例示的実施形態は、ガラス含有サンプルの輸送及び保管容器として使用されることができ、該容器は、人間の観察者が間違った方式(例えば、容器の中のサンプルの視覚的美観の誤った印象をもたらす様式)でガラスを見るリスクがほとんどない小型モックアップ壁に、人手による労力をほとんど費やすことなく変形する。特定の例示的実施形態のサンプルボックスは、全てのユーザがサンプルを外に取り出す努力をしたり、又はサンプルを外に取り出す機会を有するわけではないため、屋外観察及び屋内観察の両方に好適である。したがって、サンプルの評価は、特定の例示的実施形態に係るサンプルビューア製品を使用して、屋外用途及び屋内用途の両方において確実かつ再現可能に実施することができる。
【0022】
ここで、より具体的に、いくつかの図を通して同様の参照符号が同様の部分を示す図面を参照すると、
図1は、特定の例示的実施形態に係る、閉じた構成のサンプルボックスビューア100の正面斜視図である。
図1の実施形態におけるサンプルボックスビューア100は、実質的に矩形な外側表面を有することが示されており、この外側表面は、その「後方」にサンプルが存在することのできる前面外側表面100a、上部外側表面100b、右側外側表面100c、底部外側表面100d、及び背面外側表面100eを含む。上部外側表面100bは、穴102を含み、それを通してハンドル104が突出しており、ビューア100の持ち運び/運搬を容易にすることができる。使用時には、ビューアは基本的に、(例えばビューア100が閉じているときには中に隠されている特定の「ウィング」又は他の支持部材の助けを借りて)底部外側表面100d上に置かれ得る。
【0023】
特定の例示的実施形態では、ビューア100は、例えば、内側構成要素の一部である右側外側表面100c(及び図示しない左側外側表面)、並びに前面外側表面100a、上部外側表面100b、底部外側表面100d及び背面外側表面100eを含む外側構成要素を有する、内側構成要素及び外側構成要素を含んでもよい。内側構成要素は、サンプルを支持するか、又は別の方法で保持することができる。デュアル構成要素の例は、以下でより詳細に考察される。
【0024】
上記の説明及び
図1の図から理解されるように、サンプルボックスビューア100は、閉じた構成にあるとき、実質的に矩形のプリズム形状を有するように示されている。異なる縦横比(例えば、高さ対幅比、奥行関連の比など)が、異なる例示的実施形態で使用され得ることが理解されるであろう。設計変数は、異なるサンプル厚さ(例えばモノリシックからIGユニット、又は更には三重のIGユニット厚さなど)と、サンプル形状(例えばA4、12インチ×12インチなど)と、厚紙の厚さ及び公差と、及び/又は同様のものと、を考慮して調整され得ることが理解されるであろう。特定の縦横比が、例えば、ビューアに含まれる対象となるサンプルのサイズ及び/若しくは形状、並びに/又は他の材料のサイズ及び/若しくは形状に基づいて選択されてもよい。例えば、2つの実質的に正方形のIGユニットが提供される場合、ビューアの全体的な形状は、矩形プリズムであってもよい。別の例として、2つの「細い(skinny)」IGユニットが提供される場合、ビューアの上部外側表面は、より正方形であってもよい。単純にコーティングされた物品がビューアに提供される場合、ビューアは、VIGユニットなどを保持するように設計されたビューアよりも薄い厚さを有してもよい。特定の例示的実施形態では、サンプル受容ポケットが可変又は変更可能な厚さを有することを可能にするように、パッケージ又は他の取り外し可能な材料が提供されてもよい。
【0025】
ビューアは、例えば、カードストック又はミュージアムストック(museum stock)、プラスチック、金属、及び/又は同様の、任意の好適な材料から形成されてもよい。特定の例示的実施形態では、他の厚紙材料が使用され得る。段ボール紙は、製造及び輸送が容易であり、軽量で、比較的耐久性が高いため、望ましい場合がある。例示的な折り目及び厚さが、
図1に(及びその後に続く様々な図面全体を通して)示されている。しかしながら、当業者であれば、本明細書に記載される例示的実施形態に示される同じ又は類似の設計を作成するために、他の折り目が使用されてもよいことを理解するであろう。更に、当業者であれば、異なる材料が使用される場合には折り目が必要でない場合があることを理解するであろう。例えば、プラスチック又はポリマー系材料は、そのような折り目を必要としない場合がある。例示的な厚紙の「平坦パック」構成は、参照及び理解を容易にするために以下に提供されるが、当業者は、これら及び/又は好適な代替的な平坦パック構成を設計することができるであろう。一部の構成要素には、紙以外の構成要素が使用されてもよい。例えば、ハンドルはプラスチックであってもよく、部品を一緒に固定するため及び/又はパーツを取り外し可能にするためにベルクロが使用されてもよく、厚紙部品を一緒に保持するために接着剤(接着ストリップを含む)が使用されてもよく、プラスチックコネクタが設けられるなどしてもよい。金属リベット、スナップ留め、及び/又は他の特徴が、追加的に又は代替的にこれら及び/又は他の目的に使用されてもよい。
【0026】
図2~
図8に、特定の例示的実施形態に係る、屋外使用に好適な開いた構成のサンプルビューアを示す。より具体的には、
図2は、特定の例示的実施形態による屋外使用に好適な開いた構成のサンプルビューアの正面斜視図であり、
図3は、その正面立面図であり、
図4はその背面立面図であり、
図5はその上面平面図であり、
図6はその底部平面図であり、
図7はその右側平面図(左側は実質的にミラーである)であり、
図8はその背面斜視図である。
【0027】
図2に示されるように、例えば、背面外側表面100eの内部は、以下の説明からより明らかになるように、屋内使用のためにビューアの開いた状態を保持するのを助けるために使用される、第1及び第2の前方ウィング200a~200bを含む。第1及び第2の前方ウィング200a~200bは、第1及び第2のタブ202a~202bを含み、このタブ202a~202bは、屋内使用のためにビューアの開いた状態を保持するときに、表示領域204に提供されるスロット218a~218bと係合する。前方ウィング200a~200bは、任意のサイズ及び/又は形状を有してもよい。これらは、(例えば)
図2において湾曲しているものとして示されているが、異なる例示的実施形態で他の構成が使用されてもよい。2つの前方ウィングが示されているが、異なる例示的実施形態は、例えばサンプルのサイズ、ビューアのサイズ、相対的重量などに応じて、より多い又は少ない前方ウィングを含んでもよいことが理解されよう。例えば、特定の例示的実施形態の幅方向中央に単一の前方ウィングが設けられてもよく、特定の例示的実施形態では、縁部及び中央に3つの前方ウィングが設けられてもよい。
【0028】
本例の表示領域204は、第1及び第2の開口部206a~206bを含む。サンプルは、これらの開口部206a~206bを通して見ることができる。したがって、この例示的な実施形態は、ビューアに提供される1~2つのサンプルを支持する。しかしながら、以下でより明確になるように、異なる例示的実施形態では、より多い又はより少ないサンプルが提供されてもよい。更に、以下の説明から明確になるように、開口部206a~206bの一方又は両方は、製品カタログ、マーケティング資料及び/又は同様のものを含んでもよい。この情報は、開口部の1つで提供され得るが、サンプル自体は、例えば、提供されたサンプル、このサンプルを提供する会社、及び/又は同様のものに関連する情報と共に、他の開口部で提供され得る。
【0029】
一般的に台形の後方ウィング208a~208bが、ビューアを屋外使用のための位置に保持するのを助ける。前方ウィング200a~200bと同様、後方ウィング208a~208bは、表示領域204の後方スリットと係合するタブを含んでもよい。任意の好適なサイズ及び/又は形状が、後方ウィング208a~208bに使用されてもよい。しかしながら、一般に、ビューア100が開いた状態及び屋外観察構成では、背面外側表面100eと表示領域204に相対して鈍角が形成されることをもたらすような、後方ウィング208a~208bのサイズ及び/又は形状を有することが望ましい。後方ウィング208a~208bは、前面外側表面100aに接続されてもよく、そこから外側に折り返されてもよい。上述したものと同様に、2つの後方ウィングが示されているが、異なる例示的実施形態は、より多い又はより少ない後方ウィングを含んでもよいことが理解されるであろう。
【0030】
表示領域204は、サンプルを収容するスロット210a~210bを含む。左スロット210aは、外側直立領域214a及び内側直立領域216aによって部分的に画定され、右スロット210bは、外側直立領域214b及び内側直立領域216bによって部分的に画定される。特定の例示的な実施形態では、サンプルを互いに隣り合った位置に固定するのを助けるために(例えば、それらが互いに直接ぶつかる可能性を減らすのを助けるために)、内側直立領域216a~216bの間に仕切りを設けることができる。
【0031】
スロット210a~210bに近接する表示領域204の上部212a~212bは、異なる例示的実施形態において異なる輪郭を有してもよい。輪郭が異なることにより、スロット212a~212bからサンプルをより簡単に除去することができる場合がある。例えば、ビューアを逆さにして、表示される部分を通してサンプルに触れてスライドさせ取り出す場合などと比較して、サンプルの露出した縁部を掴む方がより容易な場合があるためである。正面立面図で表示した場合、この例は、スロット210a~210bの幅方向中央に近接して、それらの幅方向縁部と比較してより低い、上部輪郭を含む。この例では、縁部から中心に向かって緩やかな線形勾配が存在する。他の例示的な実施形態では、概ねU字形の輪郭が使用されてもよく、U字形輪郭は、直立部から中央部分に向かって急な又は緩やかな遷移を含んでもよい(例えば、遷移が、より大きい又はより小さい丸みを帯びる、鋭い直角で提供される、他の角度で提供される、などであってもよい)。他の例示的な実施形態では、輪郭は、半円形、三角形状などであってもよい。更に他の実施例では、平坦な上部が設けられてもよい。
【0032】
図3及び
図5に示されるように、例えば、ハンドル104が、背面外側表面100eに接続された内部部材100b’に設けられてもよい。ハンドルが外側シェルにしっかりと取り付けられるのを助けるために、厚くされた又は追加された領域502が設けられてもよい。例えば、ハンドル104に設けられたタブロック104a~104bは、ハンドル104をビューアに固定するのを助けるために、領域502及び背面外側表面100eに設けられたスロットを通って延在してもよい。
【0033】
ビューア100が閉じた構成にあるときに、ビューアの背面部分402は、前面外側表面100a(ここから背面部分が広げられる)によって覆い隠される。しかしながら、ビューア100が開いており屋外ビューアの構成にあるとき、背面部分402の少なくとも一部は、開口部206a~206bを通して見ることができる。同様に、ビューア100が開いており屋外ビューアの構成にあるとき、後方ウィング208a~208bの内部表面の少なくとも一部は、開口部206a~206bを通して見ることができる。背面部分402及び後方ウィング208a~208bのこれらの内部表面は、暗色(例えば、黒色)で提供されてもよい。対照的に、背面外側表面100eの内部及び前方ウィング200a~200b(例えば、
図2に示される構成にあるときに見ることができるそれらの部分を少なくとも含む)は、対照的なより明るい色(例えば、白色)で提供されてもよい。この配色を提供することは、以下の説明から明確になるように、ビューア100を使用する人によって、反射した画像、配色、及び/又は他の審美性が判断されるのを助けることができる。また、他の色、例えば青色(晴天の日中のコーティング色を表すために使用することができる)、灰色(曇りの日中のコーティング色を表すために使用することができる)、オレンジ色(日没/日の出時のコーティング色を表すために使用することができる)なども有用であり得る。スカイラインの画像を使用して、コーティング色が規模を拡大するとどのようになるかを直感的に把握することもできる。小さな12×12サンプルを、実物大の建物がその色でどのように見えるか思考によって投影することは困難であることが観察されている。しかしながら、反射画像内の小型スカイラインを見ることにより、その色が大規模ではどのように見えるかを頭の中で飛躍させることをはるかに容易にすることができる。したがって、特定の例示的な実施形態は、異なる画像、異なる色などで提供されてもよい。特定の例示的実施形態では、例えば上述したものの一部又は全てなどのシミュレーションを可能にするために、取り外し可能な色及び/又は画像の挿入を提供してもよい。
【0034】
図9~
図15に、特定の例示的実施形態に係る、屋内使用に好適な開いた構成のサンプルビューアを示す。
図1~
図8に示される実施形態は、
図9~
図15における実施形態と共に使用されるように設計され、その逆もまた同様である。当然のことながら、異なる例示的な屋内及び屋外構成が、異なる例示的実施形態で一緒に使用されてもよい。
図9~
図15を参照すると、
図9は、特定の例示的実施形態による屋内使用に好適な開いた構成のサンプルビューアの正面斜視図であり、
図10は、その正面立面図であり、
図11はその背面立面図であり、
図12はその上面平面図であり、
図13はその底部平面図であり、
図14はその右側平面図(左側は実質的にミラーである)であり、
図15はその背面斜視図である。
【0035】
図9から理解されるように、例えば、表示領域204は、この表示領域に設けられたスロットと係合する前方ウィング200a~200bのタブによって支えられ開かれている。前面外側表面100a及び後方ウィング208a~208bの少なくとも一部分は、開口部206a~206bを通して見ることができる。開口部206a~206bの「後方」領域は、側部上の後方ウィング208a~208b、背面の前面外側表面100a、及び頂部の部分402によって実質的に封止される。
【0036】
上述したように、任意の好適なサイズ及び/又は形状が、前方ウィング200a~200bに使用されてもよい。しかしながら、一般に、ビューア100が開いた状態及び屋内観察構成では、背面外側表面100eと表示領域204に相対して鋭角が形成されることをもたらすような、前方ウィング200a~200bのサイズ及び/又は形状を有することが望ましい。
【0037】
図16は、特定の例示的実施形態に係る、
図2の例示的構成に挿入されたIGユニットサンプル1a及び1bを示す。
図17は、特定の例示的実施形態に係る、
図9の例示的構成に挿入されたIGユニットサンプル1a及び1bを示す。上記の説明から理解されるように、
図16は屋外使用に好適であり、
図17は屋内使用に好適である。
図16の構成は、(例えば、
図1に示すような)閉じた状態又は運搬構成から到達することができ、
図17の構成は、
図16の構成から達成することができる。特定の例示的実施形態では、接着剤が、IGユニットサンプル1a及び1b内のガラスの頂部の全て又は実質的に全てにわたって使用され得る。接着剤は、特定の例示的実施形態では、サンプル1a及び1bの前面下方及び/又は背面下方に巻き付くようにしてもよい。接着剤が、内側シェル構成要素に向かって下方に延び、内側シェル構成要素と接触している場合、ガラスをビューア内の適所に保持するのを助けるためにこれを使用することもできる。接着剤又は非接着性部材(例えば、紙、カードストックなどの折り畳まれた断片)は、個々に又は集合的に、一方又は両方のサンプルの頂部の周囲に巻き付くことができ、一方又は両方の表示用に製品情報及び/又は画像を提供するために使用されてもよい。例えば、開口部206a及び/又は206b内に延在する両面紙、カードストックなどを使用して、屋外及び屋内の観察構成で見ることができる画像を提供することができる。これら及び/又は他の材料は、特定の例の場合においてガラスをきれいに維持するのを助けることができ、サンプルを除去する際に、その上に保持するための便利な場所を提供することなどが可能である。
【0038】
上述のように、異なる例示的実施形態では、より多い又はより少ないサンプル受容ポケットが設けられてもよい。
図18A~
図19Bは、例えば、開口部206a~206dに対する4つのサンプル受容スロット210a~210dを示す。
図18A及び
図19Aは、それぞれ、屋外及び屋内の観察構成のためのこの4つのポケット配置を示し、その中に任意のサンプルは挿入されていない。
図18B及び
図19Bは、サンプル受容ポケット210a~210dに挿入された例示的なIGユニット1a’~1d’を示し、
図18Bは屋外観察構成であり、
図19Bは屋内観察構成である。高さがあり幅の狭いサンプルは、手で保持するのに非常に便利でありながら、配色及び/又は他の美的特性を容易に測定するのに望ましい長さ又は「滑走路(runway)」を提供することが見出されている。建築家は、様々な製品を同時に見ることができ、自分たちのクライアントなどに複数の選択肢を提供することができる。同様に、「ティーチングパック」を組み立てて、例えば反射率、色及び/又はグラデーションなどの様々な光学的効果について、設計者やクライアントに教えることができる。実際に、上記で触れたように、知覚研究は、人々が一般的に記憶から主観的特性(色、味、音品質など)を比較するのが苦手であるため、それらを正確に判断可能にするためには、比較するためのアイテムを比較的近接して有する必要があることを見出している。いくつかの例では、複数サンプルバージョンを提供することがこの問題に対処する助けとなり得る。
【0039】
同様の流れで、
図20A~
図21Bは、単一の開口部206’’のための単一のサンプル受容スロット210’’を示す。
図20A及び
図21Aは、屋外及び屋内の観察構成のためのこの1つのポケット配置を示し、この中に任意のサンプルは挿入されていない。
図20B及び
図21Bは、サンプル受容ポケット210に挿入された例示的なIGユニット1’’を示し、
図20Bは屋外観察構成であり、
図21Bは屋内観察構成である。
【0040】
更なる例示的な構成、変更、及び/又は調整は、その全容が参照により本明細書に組み込まれる、2019年9月18日に出願された米国特許出願第29/706,216号に示され、記載されている。
【0041】
上述したように、段ボール紙及び/又は同様のものを使用して、特定の例示的実施形態のビューアを作製することができる。平坦パックが、内側スリーブ及び外側シェル構成要素のために作製されてもよい。平坦パックは、パターンに従ったダイカットによって、又は任意の他の好適な機構を介して作製されてもよい。平坦パックのテンプレートは、ビューアの表面上にロゴ、テキスト、及び画像を収容するために設けられてもよい。基準のサンプル厚さ(例えばモノリシック、ラミネート、又はIGユニットなど)に応じて、平坦パックの設計を変更して、便利な初期組み立て及び使用経験を生み出してもよい。特定の例示的実施形態では、平坦でないパック材料が利用され得ることが理解されるであろう。例えば、射出成形プラスチック、鋳造金属、成形紙繊維、及び/又は同様のものを使用して、特定の例示的実施形態では、内側及び/又は外側シェル構成要素を作製することができる。特定の例示的実施形態では、例えば(内側及び外側構成要素の両方に対応する)1部品のみが存在する場合や、内側シェル及び外側シェルのみを越えて複数の部品が存在するなどの場合に、異なる構成が提供されてもよい。
【0042】
次に、平坦パックの例を、
図22~
図23Cに関連して説明する。
図22及び
図23A~
図23Bにおいて、一点鎖線の破線は、折り畳みを容易にする及び/又は同様の目的で材料が薄くされているか又は穿孔されている領域を示している。
図22は、特定の例示的実施形態に係る、ボックスビューアの外側シェルを作製するために使用することができる例示的な平坦パックの平面図である。第1の領域2202aは、その両側にアーム2204a~2204bを含む。アーム2204a~2204bは、ミシン目付き又は穿孔された領域2214によって容易に折り畳み可能である。第1の領域2202a及びアーム2204a~2204bは、上で考察された例では、背面外側表面100e及び前方ウィング200a~200bに対応する。
【0043】
第2の領域2202bは、その両側にアーム2206a~2206bを含む。アーム2206a~2206bは、ミシン目付き又は穿孔された領域2216によって容易に折り畳み可能である。第2の領域2202b及びアーム2206a~2206bは、上で考察された例では、前面外側表面100a及び後方ウィング208a~208bに対応する。
【0044】
第1の領域2202a及び第2の領域2202bは、狭い領域2210によって互いに離間している。第1の領域2202aは、第2の領域2202bに向かって折り畳み可能であり、ミシン目付き又は穿孔された領域2218によって、その逆もまた同様である。狭い領域2210は、上で考察された例では、底部外側表面100dに対応する。
【0045】
狭い領域2210の反対側の第1の領域2202aの側面は、内側及び外側ハンドル接続領域2208a及び2208bである。外側ハンドル接続領域2208bは、ミシン目付き又は穿孔された領域2220の周りを折り畳み、内側ハンドル接続領域2208aに接触する。ハンドル接続領域2208a~2208bは、一旦接合されると、ミシン目付き又は穿孔された領域2222の周囲の第1の領域に向かって折り畳まれる。ハンドルは、穴2224を介して接続されてもよい。例えば、タブ又は他の締結機構が、これらの穴2224を通って、ハンドル接続領域2208a~2208bなどの間に挟まれてもよい。組み立てられたとき、ハンドル接続領域2208a~2208bは、上で考察された例では、領域100b’に対応する。
【0046】
狭い領域2210の反対側の第2の領域2202bの側面は、ハンドル穴領域2212a及び2212bである。ハンドルは、これらの領域の穴2230を通過することができる。第1のハンドル穴領域2212aは、ミシン目付き又は穿孔された領域2224によって第2の領域2202bに向かって折り畳み可能であり、第2のハンドル保持領域2212bは、ミシン目付き又は穿孔された領域2226によって第1のハンドル穴領域2212aに向かって折り畳み可能である。組み立てられたとき、ハンドル穴領域2212a~2212bは、上で考察された例では、上部外側表面100bに対応する。
【0047】
第3の領域2202cは、第2の領域2202bの反対側のハンドル穴領域2212a及び2212bの側面上に設けられる。これはミシン目付き又は穿孔された領域2228を介して第2の領域2202bに向かって折り畳み可能であり、その端部にタブ又は他の特徴部2232を含む。第3の領域2202cは、上で考察された例では、部材402に対応する。
【0048】
外側シェルは、以下のように、
図22の例示的な平坦パックから形成することができる。ハンドル接続領域2208a~2208bは、領域2220の周囲を折り畳むことによって互いに接触させられ、領域2234などに設けられた接着剤を介して互いに固定されてもよい。同様に、ハンドル穴領域2212a~2212bは、領域2226の周囲を折り畳むことによって互いに接触させられ、領域2236などに設けられた接着剤を介して互いに固定されてもよい。
【0049】
第3の領域2202cは、第2の領域2202bと接触する。アーム2206a~2206bもまた、領域2216の周りで第2の領域に向かって折り畳まれる。第3の領域2202cは、第3の領域2202cが第2の領域2202bと接触し、アーム2206a~2206bが第3の領域2202cと接触するように、アーム2206a~2206bの前に第2の領域2202bに向かって折り畳まれてもよい。あるいは、第3の領域2202cは、アーム2206a~2206bが第2の領域2202bに接触し、第3の領域2202cがアーム2206a~2206bに接触するように、アーム2206a~2206bの後に第2の領域2202bに向かって折り畳まれてもよい。
【0050】
アーム2204a~2204bは、それらが領域2202aと接触するように領域2214の周りに折り畳まれる。組み立てられたスリーブは、狭い領域2210に接着されるか、ないしは別の方法で固定されてもよい。第1の領域2202a及び第2の領域2202bは、互いに向き合うように互いに向かって折り畳まれてもよい。ハンドル接続領域2208a~2208bを含む組み立てられた領域は、外側シェルを完成させるために折り重ねられてもよい。代替的に、第1の領域2202a及び第2の領域2202bは、組み立てられている前に互いに向かって折り畳まれてもよい。この場合、組み立てられたスリーブが、部分組立品に挿入されてもよい。これら及び/又は他の同等の工程は、異なる例示的実施形態において、任意の好適な順序で実行され得ることが理解されるであろう。
【0051】
図23Aは、特定の例示的実施形態に係る、内側サンプル受容スリーブを作製するために使用され得る第1の例示的な平坦パックの上面平面図であり、
図23Bは、
図23Aの例の底部平面図である。
【0052】
図23Aを参照すると、第1のスリーブ部分2302a及び第2のスリーブ部分2302bは、中央部分2304の周囲に設けられたミシン目付き又は他の領域の周りで互いに向かって折り畳み可能である。最終的に、第1のスリーブ部分2302a及び第2のスリーブ部分2302bの内側表面は互いに対向する。中央部分2304の反対側の端部に設けられたタブ部分2318a~2318bは、スリーブ部分2302a~2302bの間の空間を更に画定するのを助ける。
【0053】
上部アーム2306a~2306bは、互いに向かって内向きに90度折り畳まれ、下部アーム2308a~2308bは、上部アーム2306a~2306bの外側に巻き付き、領域2310a~2310bなどに提供された接着剤を介して固定される。第1のスリーブ部分2302aに設けられた第1の脚部セグメント2312は、下部アーム2308a~2308bの周囲に巻き付き、第2の脚部セグメント2314は、第1及び第2のスリーブ部分2302a~2302bを、領域2316に提供された接着剤を介して互いに更に固定するのを助ける。この構成は、少なくとも特定の例示的実施形態において、ガラスに触れることなくタブがスリーブ内に入るのを有利に容易にする。
【0054】
領域2302a~2302c及び2302a’~2302c’は互いに接合して、サンプルが摺動可能なポケットを作る。これらは、例えば、上で考察された例におけるスロット210a及び上部212aのように、共に輪郭を画定する。
【0055】
図23A~
図23Bに関連して示され説明される、平坦パックから形成可能なスリーブが、
図22からの外側シェルに関連して使用され得る。このスリーブが一旦組み立てられると、領域2322内に提供される接着剤が、
図23A~
図23Bのスリーブを
図22のシェルの狭い領域2210に固定する助けとなり得る。スリーブに設けられた第1のスロットセット2324は、屋内使用時にシェルからのアーム2204a~2204bからタブを収容することができ、第2のスロットセット2326は、アーム2206a~2206bからタブを収容することができる。
【0056】
図23Cは、特定の例示的実施形態に係る、内側サンプル受容スリーブを作製するために使用され得る、第2の例示的な平坦パックの平面図である。概念的には、
図23Cの例は、
図22A~
図22Bに関連して考察されたものと同様である。例えば、第1及び第2のスリーブ部分2302a’~2302b’は、中央部分2304’によって分離され、互いに対向するように操作されてもよい。上側アーム2306a’~2306b’は、スリーブの側部を形成し、外側アーム2312’及び下部アーム2308a’~2308b’を使用して固定される。
【0057】
しかしながら、この実施例は、4つのサンプル受容領域が画定されるという点で幾分異なる。これらはブリッジ部分によって分離され、そのうちの少なくともいくつかは取り外し可能である。例えば、上部ブリッジ部分2330及び下部ブリッジ部分2330’は、例えば、それらの縁部に近接する穿孔領域を使用することによって除去されてもよい。別の違いは、例えば
図30A~
図30Dに関連してより詳細に示されるような、互いに係合する第1の部材セット2328a~2328c及び第2の部材セット2328a’~2328c’を含むロック機構に関する。
【0058】
図24A~
図24Jは、特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、閉じた状態から屋外使用に好適な第1の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。このプロセスは、ビューアが、空がよく見える乾燥した安定した低表面(地面など)上に配置されるところから始まる。例えば、閉じた構成にある
図1のビューアと比較する。
図24Aに示されるように、蓋が持ち上げられる。これにより、
図24Bに示される図が得られる。
図24Aに示されるように、
図18A~
図19Bと同様、4つの製品受容ポケットに4つのサンプルが存在する。
【0059】
図24Cに示されるように、フラップが蓋から引き出される。これらは、上で考察された部材402及び後方ウィング208a~208bと同等であることが理解されるであろう。閉じた構成では、それらは前面外側表面100aによって隠される。これにより、
図24Dに示す図が得られる。これらのフラップの内部表面は、上述のように、暗い配色で提供される。暗色の使用は、コーティング色が確実に正しく提示されることを助け得るという点で、特定の実施形態において有利となり得る。例えば、ここで白色が使用された場合、透過された色は、反射された色よりも目立って示され、潜在的にコーティング色の歪んだ表示につながる。この説明は、それにも関わらず、背景に白色を有すること(例えば観察者が、透過された色がどのようなものであるかを理解したい場合などに)、又は建物の内部シーンの画像を有すること、のいずれかが所望される場合があることが理解されるであろう。この場合もやはり、スケールを理解するのに役立ち(上述の都市スカイラインの例と同様)、またコーティングの反射率の強度を伝達する助けとなり得る。これは、より反射率の高いサンプルは、より反射率の低いコーティングよりもシーンを大幅に覆い隠すという点で、同じ内部シーンの前で2つの異なるサンプルを見るときに特に有用であり得る。また、シャドウボックス内にあることにより、屋内であっても、内側の画像は(例えばボックスの外側の光レベルと比較して)暗く見えるべきか、又は見える可能性があることも理解されよう。側面フラップ上のタブは、
図24E~
図24Fに示されるように、中央スリーブ上のスロットに挿入される。
図24Gに示すように、ユニット全体がその背面に反転され、
図24Hに示される構成をもたらす。
図24Iに示すように、前方フラップが開放され、
図24Jに示される図をもたらす。したがって、
図24Jは、
図18Bの図と同等である。前方フラップとサンプルとの間の鈍角は、上述の説明と一致して形成される。
【0060】
図25は、特定の例示的実施形態に係る、屋外使用における例示的な製品を概略的に示す。ビューアが屋外構成にあるとき、使用時には、明るい光源の周囲及び/又は近くの領域の反射色、青色空の反射色、曇りの日の空の反射色などを観察することができる。前者に関して、屋外色を評価するために、建築家及び/又はクライアント2500は、太陽2506のような明るい光源の近くの目標領域2504の反射2502に焦点を合わせることができる。明るい光の反射に視線が直接集中しないようにすることが望ましい場合がしばしばある。そうすることによってサンプルの表示の歪みが最小限になる可能性があるためである。つまり、反射の中で過度に明るい物体を見ると、コーティングされた色が圧倒され、白色に「吹き飛ばされる」可能性がある。同様の効果が、明るい光の写真を撮影中のカメラでも観察することができ、このとき光の強度はセンサのダイナミックレンジを超え、明るい領域は画像内に情報を持たないただの白色になってしまう。また、非常に明るい光の反射源を直接見ることは、安全性の懸念を提示し得ることにも留意されたい。但し、明るさが色を吹き飛ばさない条件下であれば、明るさによって色がより鮮やかになり、サンプル間の違いが見やすくなる可能性がある。
【0061】
図26A~
図26Cは、特定の例示的実施形態に係る例示的なビューアが、屋外使用に好適な第1の開いた構成から屋内使用に好適な第2の開いた構成に、どのように遷移することができるかを示す。
図26Aは、
図24Jに示す状態から遷移を開始し、この流れにおいて、
図18A~
図19Aへの遷移と同様である。このプロセスは、ビューアを屋外観察構成で使用することなく実行することができる。屋外構成のビューアは、卓上又はカウンタなどの安定した高い表面上に配置される。開いた前方フラップから側面タブを開き、中央スリーブ上のスロットに挿入する。これは、前方ウィング200a~200bのタブ202a~202bを取り、それらを、(例えば)
図2の表示領域204のスロット218a~218bに挿入することと同等である。
図26Bに示すように、ユニット全体が、上記の背面外側表面100eと同等のカバー上に裏返される。この結果、
図26Cに示す構成は、
図19Bに示す構成と同等となる。前方ウィング200a~200b及び背面外側表面100eの内部の白色表面は、
図26Cから明らかである。暗色は、依然としてサンプルの「後方」にある。フラップとサンプルとの間の鋭角が、上述の説明と一致して形成される。
【0062】
図27は、特定の例示的実施形態に係る、屋内使用における例示的な製品を概略的に示す。ビューアが屋内構成にあるとき、使用中は、設計者又はクライアント2500は、拡張フラップ上の領域2704の反射色2702を観察することができる。設計者又はクライアント2500は、ターゲット領域2704にある物体がサンプルに反映されているように見えるため、単にその物体に集中する。ビューアは、偏りのないサンプル比較に有益である、中立色(白色などの明るい色であり得る)で提供される。但し、任意の画像(例えば写真、雑誌、事前に印刷されたデザインロゴ又はパターンなどからの)をターゲット領域2704に集中させて、サンプルの異なる視点及び印象を得ることができ、完全なファサードがどのように見えるかの指標を提供することができる。
【0063】
特定の例示的実施形態は、同一のサイズ及び形状である複数のポケットを有するものとして示されているが、異なる実施形態は、2つ以上のサイズを有する複数のポケットを提供してもよい。複数の異なるポケット構成を容易にするために、取り外し可能なパネルが設けられてもよい。例えば、
図28は、特定の例示的実施形態に係る、ビューアに挿入されている例示的な取り外し可能なパネル2802a~2802bを示す。これらのパネルは、特定の例示的実施形態において、ビューア自体と同じ材料から形成されてもよい。これらは、例えば、特定の例示的実施形態では、内側表示領域に形成されたスロットなどに繋がるタブ機構を含んでもよい。したがって、単一のより広い領域のビューアは、1つの開口部、等しいサイズの2つの開口部、異なるサイズの2つの開口部、3つの開口部(例えば、1つが表示領域のおよそ半分を占めるサンプルを収容し、2つが各々表示領域の約4分の1を占めるサンプルを収容する)、等しいサイズの4つの開口部、などを有するかのように使用され得る。
【0064】
複数の構成により、マーケティング及び販売チームが、例えば第1の印象を見るために、建築家及び/又はクライアント用の製品の組み合わせを提供することを可能にする。また、単一の製品を介して(例えば、取り外し可能な仕切りを使用することによって)複数の構成を提供することができることは、単一の箱がその中に組み込まれた1つ以上の仕切りを有することによって容易に変更され得るため、製造、在庫要件、輸送などにも有利である。
【0065】
例示的な構成を示す
図29A~
図29Eは、例示的ビューアの例示的な製品構成を示している。これらの構成は、「このように」製造されてもよく、及び/又は上で考察されたように、取り外し可能な仕切りを組み込むことによって達成可能であってもよい。
【0066】
図29Aの設計では、異なる表示オプションには、同じコーティングを有する同じ配向の2つのサンプルを(例えばサンプルにわたって一貫性を示すため、又は異なるガラス基板上に同じコーティングを示すなどのために)提供することと、同じコーティングを有するが、一方は外部主面(典型的にはガラス側)が外側に配向しており、他方は内部主面(典型的にはフィルム側)が外側に配向している2つのサンプルを提供することと、2つの異なるコーティングのために外側に配向された外部主面を提供することと、2つの異なるコーティングのために外側に配向された内部主面を提供することと、1つ以上のコーティングを有する1つのサンプル並びに基準又は比較として使用される別のサンプル(例えばコーティングされていないガラス、現在設置されている製品など)及び/又は同様のものを提供することと、を含む。
【0067】
図29Bの設計では、異なる表示オプションには、同じコーティングを有しかつ同じ配向である4つのサンプルを(例えば、サンプルにわたって一貫性を示すため、又は異なるガラス基板上に同じコーティングを示すなどのために)提供することと、異なる基板上に提供された同じコーティングのために外側に配向された内部及び外部主面を提供することと、同じ基板上に提供された異なるコーティングのために外側に配向された内部及び外部主面を提供することと、同じ又は異なる基板上に提供された異なるコーティングの様々なパック、及び/又は同様のものを提供することと、を含む。
【0068】
図29Cの設計では、異なる表示オプションには、同じコーティングを有しかつ同じ配向である3つのサンプルを(例えば、サンプルにわたって一貫性を示すため、又は異なるガラス基板上に同じコーティングを示すなどのために)提供することと、異なる基板上に同じコーティングを有する2つのサンプルを提供すること、並びに同じ又は異なる基板上に異なるコーティングを有する1つのサンプルを提供することと、2つの異なるコーティングの外部主面及び別のコーティングの内部主面、又は2つの異なるコーティングの内部主面及び別のコーティングの外部主面を提供することと、同じ又は異なる基板上に提供された異なるコーティングの様々なパックを提供することと、1つ以上のコーティングを有する2つのサンプル並びに基準又は比較として使用される別のサンプル、及び/又は同様のものを提供することと、を含む。
【0069】
図29Dの設計では、異なる表示オプションには、同じコーティングを有しかつ同じ配向である3つのサンプルを(例えば、サンプルにわたって一貫性を示すため、又は異なるガラス基板上に同じコーティングを示すなどのために)提供すること、並びにパンフレット若しくは他の製品情報を提供することと、同じ又は異なる基板上に提供された異なるコーティングの様々なパック、及びパンフレット又は他の製品情報を提供することと、内部及び外部主面、基準又は比較サンプル、又はパンフレット若しくは他の製品情報、及び/又は同様のものを提供することと、を含む。
【0070】
図29Eの設計では、異なる表示オプションには、同じコーティングを有しかつ同じ配向である2つのサンプルを(例えば、サンプルにわたって一貫性を示すため、又は異なるガラス基板上に同じコーティングを示すなどのために)提供すること、並びにパンフレット若しくは他の製品情報を提供することと、内部及び外部主表面、並びにパンフレット若しくは他の製品情報、2つの異なるコーティング、並びにパンフレット若しくは他の製品情報を提供することと、第1のサンプル、標準又は比較サンプル、及びパンフレット若しくは他の製品情報、及び/又は同様のものを提供することと、を含む。
【0071】
図29A~
図29Eに関連する上述の説明において、他の構成が可能であることが理解されるであろう。更に、「内部(interior)」及び「外部(exterior)」は、一般に建造物、車両、又は他の製品内部及び外部を指すために使用される。簡素化のために、「コーティング」及び「基板」は、単数形で考察されるが、製品は、例えば、複数の基板及び/又は複数のコーティングされた表面を有するモノリシック物品、又はIGユニット、積層物品、VIG、及び/又は同様のものであってもよいことが理解されるであろう。したがって、この説明は、異なる製品の種類、配向、配置などのホストを包含するように広く扱われるべきである。
【0072】
図30A~
図30Dは、特定の例示的実施形態に係る、
図23Cの例の上縁ロック機構がどのように使用され得るかを示す。この意味における
図30Aは、
図23Cの部分的に組み立てられたバージョンの拡大図である。
図30Aに示すように、背面スペーサ3002は、スリーブ3000の内側に折り畳まれる。
図30Bに示すように、正面スペーサ3006上のタブ3004は、スリーブ3000の後部に向かって折り畳まれる。
図30Cに示すように、正面スペーサ3006は後部に向かって折り畳まれ、タブ3004はスリーブ3000内に形成されたスロット3008内に挿入される。
図30Dに示すように、タブ3004は、背面スペーサ3002上のスロット3010を通過する。
【0073】
特定の例示的実施形態は、1つ以上のサンプルを単一の列に提供することに関連して説明されてきたが、他の格子状又は他のパターンが異なる例示的実施形態で使用されてもよいことが理解されるであろう。例えば、特定の例示的実施形態では、サンプルは、1つ以上の行に配置されてもよい。これにより、規則的な格子状パターンが得られる。他の例示的な実施形態では、異なる列のサンプルは、互いにオフセットされてもよい。更に他の例示的実施形態では、異なるモザイクパターンが使用されてもよい。
【0074】
特定の例示的実施形態では、追加のサンプルが、ビューア内の異なる領域内に包含されてもよい。例えば、特定の例示的実施形態では、追加のポケットが、ボックスの縁部から外向きに広げられた(例えば直立領域214a~214bに近接する)領域に設けられてもよい。特定の例示的実施形態では、例えば、「ヒンジ」が内側直立部216a~216bに近接して設けられるように、より多くのブック状の構成が提供されてもよい。更に他の例示的実施形態では、複数のサンプルが、例えばアコーディオン様の配置で、他方の後方に積み重ねられてもよい。
【0075】
この点に関して、
図31A~
図31Bは、特定の例示的実施形態に係る、例示的なアコーディオン型ビューアの内部部分を概略的に示す。矢印によって示される方向に、
図31Aは圧縮され、
図32Bは拡張されている。内部部分は、特定の例示的実施形態では、内側スリーブ又は表示領域204に取って代わり得る。
図31A~
図31Bに示されるように、積み重ねられた配置は、例えば、隣接するサンプル保持領域又はポケット3102a~3102bの間の厚紙の膜(skin)領域3104a~3104cの長さに基づいて延長が制限されている状態で、部分的に開くか「アコーディオン状に開く」ことができる。足部3106a~3106cは、アコーディオン型ビューアを実質的に直立した位置に維持するのを助けるために、折り返すことができる。特定の例示的実施形態では、足部3106a~3106cは、膜領域3106a~3106cと一体であってもよい。追加的に又は代替的に、足部3106a~3106cは、先行するポケット3102a~3102cの下側の背面領域と一体であってもよく、そうでなければ接続されてもよい。足部3106a~3106cをこれらの領域の一方又は両方と一体にすることにより、本ユニットをより容易に拡張又は収縮させることが可能になり得る。
図31A~
図31Bには、4つのポケット3102a~3102dが示されているが、異なる例示的実施形態では、より多くの又はより少ないポケットが設けられてもよく、結果として、より多くの又はより少ない膜領域及び足部が提供され得ることが理解されるであろう。特定の例示的実施形態では、膜領域の数は、ポケットの数未満である。足部の数は、特定の例示的実施形態では、ポケットの数以下であってもよい。特定の例示的実施形態では、膜領域及び/又は足部は、上述したものと同じ又は異なる材料から製作されてもよい(かつポケット領域を形成する際に使用される材料と同じ又は異なってもよい)。この点に関して、追加的に又は代替的に、布地、ゴム、又は他の材料が使用されてもよい。
【0076】
下向きに傾斜したアコーディオン膜部分3104a~104cの内側表面3104a’~3104c’及び/又は足部3106a~3106cの内側表面3106a’~3106c’は、シャドウボックスとして機能するのに役立ち得る。したがって、一貫した(例えば、暗い)配色が、膜領域3104a~3104cの内側表面3104a’~3104c’及び/又は足部3106a~3106cの内側表面3106a’~3106c’の一方又は両方に提供されてもよい。対照的に、内側表面3104a’~3104c’の反対側の膜部分3104a~3104cの表面は、異なる(例えば、明るい)着色で提供されてもよい。画像及び/又は同様のものが、例えば、上述のように、これらの表面の一部又は全てに使用されてもよい。
【0077】
図32は、特定の例示的実施形態に係る、使用中の
図31A~
図31Bの例を概略的に示す。ユーザ2500が広げられたサンプル3200a~3200dを見ると、ユーザ2500は、ポケット3102a~3102dからサンプル3200a~3200dを取り出すことなく、正しい色の表示を取得することができる。この点に関して、ユーザ2500は、上述したものと同様に、ターゲット領域3204a~3204cの反射3202a~3202cを見ることができる(また、第1のサンプル3200aの「前方」、例えば背面外側表面100e、などに設けられた部品の反射を見ることもできる)。サンプル3200a~3200dは、実質的に同時に見ることができるため、このアコーディオン型構成では、比較をより容易にすることができる。
【0078】
特定の例示的実施形態では、単純でより小型のフォルダスタイルのサンプルスリーブが設けられてもよい。スリーブは、単一の小さなサンプル(例えば、4インチ×4インチのサンプル)、又は複数のサンプル(例えば、2行2~6列など)のために配置されてもよい。この実施例は、小型であり、持ち運びが容易である。第1の形態では、運搬構成は
図1に類似している。第2の形態は、
図2に示されるものと同様の折り畳み構成を含んでもよい。単純な後方フラップ又は他のキックスタンドのような部材が、この構成でビューアを保持するのを助けてもよい。第3の形態は、
図9に示されるものと同様の折り畳み構成を含んでもよい。単純な前方フラップ又は他のキックスタンドのような部材が、この構成でビューアを保持するのを助けてもよい。この例示的な実施形態は、第1の形態に加えて、第2の形態及び第3の形態のいずれか又は両方を含み得ることが理解されるであろう。
【0079】
特定の例示的実施形態は、ボックスに関連して提供されるものとして説明されているが、異なる例示的実施形態が、異なるビューアの種類に関連して提供されてもよい。例えば、ビューアは、壁、自立壁モックアップ、又は他のより静的な構造に関連して提供されてもよい。他の構造は、ホイール上のカートなどの可動式であってもよく、屋内用途及び/又は屋外用途に好適であるように、本明細書に開示されるビューアと同様の様式で機能する可動フードを含んでもよい。
【0080】
既知のように、IGユニットは、典型的には、互いに実質的に平行で離間した関係にある第1及び第2の基板を含む。スペーサシステムは、その周辺縁部の周囲に設けられ、間隙又は空洞が、基板間に画定される。低放射率コーティング及び反射防止コーティングなどの太陽制御コーティングを含むコーティングは、基板の1つ以上の表面上に提供され得る。典型的には、間隙又は空洞は、空気と、アルゴン、クリプトン、キセノン、及び/又は同様の希ガスとの混合物で埋め戻される。トリプルIGユニットは、上で考察されたように埋め戻され得る別の間隙又は空洞を形成する別のスペーサによって、上記から分離された追加の基板を含む。
【0081】
また、既知のように、VIGユニットは、典型的には、互いに実質的に平行で離間した関係にある第1及び第2の基板も含む。支持スペーサ又は支柱が基板の表面にわたって設けられ、典型的にフリット材料から形成される周縁部シールが提供される。間隙又は空洞は、キャップされたポンプアウトポート(例えば、基板、フリット、及び/又は同様のものに設けられたポンプアウトチューブ)を介して大気よりも低い圧力まで排気される。エッジシールは、VIGユニットの密封封止を提供する。
【0082】
積層製品は、典型的には、PVB、EVA、PET、PU、及び/又は同様の材料を用いて積層された2つ以上の基板を含む。積層製品としては、IG単位、VIG単位などに積層されたガラス基板が挙げられる。
【0083】
特定の例示的実施形態は、少なくとも1つのガラス基板を含む、モノリシック製品、IGユニット、VIGユニット、積層製品などと関連して説明されている。しかしながら、本明細書に開示される技術は、材料に関わらず、少なくとも部分的に透明である任意の種類の製品への適用性を有することが理解されるであろう。このような製品は、ガラス、プラスチック、及び/又は他の透明材料を含んでもよい。
【0084】
本明細書に記載された例示的なビューアを用いて使用可能なサンプル製品は、これら及び/又は他の製品のフルサイズ又は小型バージョンであってもよい。
【0085】
特定の例示的実施形態では、断熱ガラス(IG)ユニット観察キットが提供される。このキットは、少なくとも1つのサンプルIGユニットを含み、各上記サンプルIGユニットは、第1及び第2の実質的に平行な離間したガラス基板と、第1及び第2の基板の周縁部の周囲に設けられたスペーサシステムであって、間隙又は空洞が第1の基板と第2の基板との間に画定されているスペーサシステムと、1つ以上のサンプル受容スロットを備えるサンプルビューアであって、サンプル受容スロットの数がキット内に設けられる同一のIGユニットの数以上であるサンプルビューアと、を含む。サンプルビューアは、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であり、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され適合されている。
【0086】
前段の特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは段ボールを含んでもよい。
【0087】
前の2つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、第1の構成と第2の構成との間、及び/又は第2の構成と第3の構成との間で変形可能であってもよい。
【0088】
前の3つの段落のいずれかのキットは、例えば、次の15段落のいずれかのサンプルビューアを含んでもよい。
【0089】
特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、1つ以上のサンプル受容スロットを備え、サンプル受容スロットの数は、サンプルビューア内に受容可能な透明パネル含有サンプルの数以上であり、サンプルビューアは、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であり、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され、適合されている。
【0090】
前段の特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、少なくとも2つのサンプル受容スロットが設けられてもよい。
【0091】
前の2つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、第1の構成と第2の構成との間、及び/又は第1の構成と第3の構成との間で変形可能であってもよい。
【0092】
前の3つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、1つ以上のサンプル受容スロットが画定される内側スリーブと、第1及び第2の外側シェル部材と、第1の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第1の支持体と、第2の外側シェル部材に設けられた少なくとも1つの第2の支持体と、第2の外側シェル部材に設けられた内側部材と、を更に備えてもよい。
【0093】
前段の特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、例えば、サンプルビューアが第3の構成に配置されているときに、サンプルビューアの外側主面を構成する第1及び第2の外側シェル部材を使用して、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成に変形可能であってもよい。
【0094】
前の2つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、1つ以上のスロットの第1のセットが、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容するように配置されてもよく、1つ以上のスロットの第2のセットが、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容するように配置されてもよい。
【0095】
前の4つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態によれば、サンプルビューアは、少なくとも第1の構成に変形可能であってもよく、例えば、第1の構成では、1つ以上のスロットの第2のセットが、内側スリーブが少なくとも1つの第2の支持体、内側部材、及び第2の外側シェル部材によって支持されるように、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容してもよく、1つ以上のスロットの第1のセットが、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容しなくてもよく、内側部材が、内側スリーブの上部から第2の外側シェル部材と接触する位置に向かって略下方に延在してもよく、第2の外側シェル部材は、それが内側部材と接触する場所から内側スリーブの下部に向かって略前方に延在してもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鈍角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0096】
前の5つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、少なくとも第2の構成に変形可能であり、少なくとも2つの第1の支持体及び少なくとも2つの第2の支持体を更に含み、例えばサンプルビューアが第1の構成にあるときに互いに面する第2の支持体の表面、並びにサンプルビューアが第1の構成にあるときに内側スリーブの前向き面の後ろにある内側部材及び第2の外側シェル部材の表面が、サンプルビューアが第2の構成にあるときに上を向く第1の外側シェル部材の表面よりも暗くてもよい。
【0097】
前の8つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、ビューアに提供されたサンプルの審美性が、サンプルビューアが第1の構成にあるときに、サンプルビューアを建物内に有し、サンプルにおける、光源に隣接するターゲットの反射を観察することによって識別可能であってもよい。
【0098】
前の6つの段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは少なくとも第2の構成に変形可能であってもよく、例えば、第2の構成では、1つ以上のスロットの第2のセットが、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容してもよく、1つ以上のスロットの第1のセットが、内側スリーブが少なくとも1つの第1の支持体及び第1の外側シェル部材によって支持されるように、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容してもよく、内側スリーブの上部は、内側スリーブの下部の前方にあってもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鋭角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0099】
前の10段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、ビューアに提供されるサンプルの審美性は、サンプルビューアが第2の構成にあるときに、サンプルビューアを建物内に有し、サンプルにおける、第1の外側シェル部材上に配置されたターゲットの反射を見ることによって識別可能であり得、及び/又はサンプルビューアが第2の構成にあるときに、サンプルビューアを屋内有し、サンプルにおける、第1の外側シェル部材の反射を見ることによって、識別可能であり得る。
【0100】
前の11段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは少なくとも第2の構成に変形可能であってもよく、例えば、第2の構成では、1つ以上のスロットの第2のセットが、少なくとも1つの第2の支持体の要素を受容してもよく、1つ以上のスロットの第1のセットが、内側スリーブが少なくとも1つの第1の支持体及び第1の外側シェル部材によって支持されるように、少なくとも1つの第1の支持体の要素を受容してもよく、内側スリーブの上部は、内側スリーブの下部の前方であってもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鋭角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0101】
前の12段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、複数のサンプル受容スロットが設けられてもよく、例えば、サンプルビューア内のこのサンプル受容スロットの各々が同じサイズ及び形状を有してもよく、2つが同じサイズ及び形状を有し少なくとも1つが異なるサイズ及び/又は形状を有してもよい。
【0102】
前の13段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、各製品受容スロットの上縁部は、その中央幅方向部分よりも高い外側幅方向部分を有し得る。
【0103】
前の14段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアは、1つ以上のサンプル受容スロットが画定される内側スリーブと、第1及び第2の外側シェル部材と、少なくとも第1の構成及び第2の構成に変形可能であるサンプルビューアとを更に備えてもよい。第1の構成では、例えば、内側部材が、内側スリーブの上部から第2の外側シェル部材と接触する位置に向かって略下方に延在してもよく、第2の外側シェル部材は、それが内側部材と接触する場所から内側スリーブの下部に向かって略前方に延在してもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鈍角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。第2の構成では、例えば、内側スリーブの上部は、内側スリーブの下部の前方にあってもよく、第1の外側シェル部材は、第1の外側シェル部材の上向き面と内側スリーブの前向き面との間に鋭角が形成されるように、内側スリーブの下部から略前方に延在してもよい。
【0104】
特定の例示的実施形態では、前の15段落のうちのいずれかのシステムを使用する方法が提供される。本方法は、サンプルビューアを第1の構成で有することと、サンプルビューアを、(a)第3の構成から第1の構成若しくは第2の構成のいずれかに変形させること、及び/又は(b)第1の構成から第2の構成に変形させることと、を含んでもよい。
【0105】
前の段落の特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、本方法は、サンプルビューアを第1の構成から第3の構成に、及び/又は第3の構成から第1の構成に変形させることを更に含んでもよい。
【0106】
2つの前の段落のいずれかの特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、本方法は、第1の構成及び/又は第2の構成にあるときに、サンプルビューアに提供された1つ以上のサンプルの美的特性を観察することを更に含んでもよい。
【0107】
特定の例示的実施形態では、前の18段落のいずれかで提供又は使用されるサンプルビューアの製作方法が提供される。例えば、特定の例示的実施形態では、サンプルビューアを製作する方法が提供される。本方法は、内側スリーブが変形可能な第1のテンプレートを有することと、サンプルビューアの他の部分が変形可能である第2のテンプレートを有することであって、他の部分が、第1及び第2の外側シェル部材、第1及び第2の支持体、並びに第2の外側シェル部材に設けられた内側部材を含む、第2のテンプレートを有することと、第1のテンプレートから内側スリーブ部分を形成することと、第2のテンプレートから外側クラムシェル部分を形成することと、を含む。内側スリーブ部分及び外側クラムシェル部分は、第1及び第2の中間製品を作製するために、(例えば建築家、設計者、サンプル製造業者、又は他の当事者に)それぞれ転送されてもよく、第1の中間製品及び第2の中間製品は、内側スリーブ部分が組み立てられたときに1つ以上のサンプル受容スロットを含むように、サンプルビューアの製作において互いに接続可能であり、サンプル受容スロットの数は、サンプルビューアにて受容可能なサンプルを含む透明パネル含有サンプルビューアの数以上であり、サンプルビューアは、製造過程において、第1の構成、第2の構成、及び第3の構成のうちの少なくとも2つに変形可能であって、第1の構成は屋外観察構成であり、第2の構成は屋内観察構成であり、第3の構成は、少なくとも1つのサンプルIGユニットが内部にある状態での運搬用にパッケージ化され、適合されている。他の場合には、これは、ビューアにサンプルを挿入するために転送する前に、現場で行われてもよい。他の場合には、組み立て済み又は組み立て予定のサンプルビューアを含むキットは、例えば、それと共に使用されるガラスサンプルを用いて、又は用いずに提供されてもよい。組み立て予定のサンプルビューアがキットの一部として提供される場合、組み立て予定の平坦パックが提供されてもよく、組み立てのために転送されてもよい。
【0108】
前の段落の特徴に加えて、特定の例示的実施形態では、内側スリーブ部分の形成は、第1のテンプレートから形成された内側スリーブ平坦パックを形成することを含んでもよく、外側クラムシェル部分の形成は、第2のテンプレートから形成された外側クラムシェル平坦パックを形成することを含んでもよい。
【0109】
本発明は、現在実用的で好ましい実施形態と考えられるものと関連して説明されてきたが、本発明は、開示される実施形態及び/又は蒸着技術に限定されるものではなく、寧ろ、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を網羅することを意図するものであることを理解されたい。