IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コルボ ユーエス インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-分散型電力管理装置 図1
  • 特許-分散型電力管理装置 図2A
  • 特許-分散型電力管理装置 図2B
  • 特許-分散型電力管理装置 図3A
  • 特許-分散型電力管理装置 図3B
  • 特許-分散型電力管理装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-18
(45)【発行日】2025-02-27
(54)【発明の名称】分散型電力管理装置
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/02 20060101AFI20250219BHJP
   H03F 3/21 20060101ALI20250219BHJP
   H04B 1/04 20060101ALI20250219BHJP
【FI】
H03F1/02 111
H03F3/21
H04B1/04 A
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022016269
(22)【出願日】2022-02-04
(65)【公開番号】P2022127592
(43)【公開日】2022-08-31
【審査請求日】2025-01-23
(31)【優先権主張番号】63/151,257
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/404,587
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517216431
【氏名又は名称】コルボ ユーエス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】クラ,ナディム
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0295710(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0222175(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0288645(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0228063(US,A1)
【文献】特開2015-216670(JP,A)
【文献】特表2013-511242(JP,A)
【文献】特表2022-549857(JP,A)
【文献】特開2020-182090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/02
H03F 3/21
H04B 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散ET目標電圧に基づいて分散ET電圧を生成するように構成される分散電圧回路を含む分散包絡線追跡(ET)集積回路(ETIC)と、
前記分散ETICから分離されるETICであって、
それぞれが複数のET目標電圧のそれぞれの1つに基づいて、複数のET電圧のそれぞれの1つおよび複数の低周波電流のそれぞれの1つを生成するように構成される複数の電圧回路と、
前記複数の電圧回路のうちの選択された1つを前記分散ETICに結合して、前記複数の低周波電流のうちの前記それぞれの1つを前記分散ETICに提供し、
前記複数のET目標電圧のうちの選択された1つを、前記分散ET目標電圧として前記分散ETICに提供されるようにするように構成される制御回路と、を含むETICと、を含む、分散型電力管理装置。
【請求項2】
前記分散ETICが、
前記分散ET目標電圧に基づいて分散初期ET電圧を生成するように構成される分散電圧増幅器と、
前記分散初期ET電圧を分散オフセット電圧だけ上昇させて前記分散ET電圧を生成するように構成される分散オフセットコンデンサーと、を含む、請求項1に記載の分散型電力管理装置。
【請求項3】
前記複数の電圧回路がそれぞれ、
バッテリ電圧に基づいて低周波電圧を生成するように構成されるマルチレベルチャージポンプ(MCP)と、
前記低周波電圧に基づいて前記複数の低周波電流のそれぞれの1つを誘導するように構成される電力インダクターと、
前記複数のET目標電圧のうちの前記それぞれの1つに基づいて初期ET電圧を生成するように構成される電圧増幅器と、
前記初期ET電圧をオフセット電圧だけ上昇させて、前記複数のET電圧のうちの前記それぞれの1つを生成するように構成されるオフセットコンデンサーと、を含む、請求項1に記載の分散型電力管理装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つの前記MCPに、前記複数のET目標電圧のうちの前記選択された1つに基づいて前記低周波電圧を生成させるようにさらに構成される、請求項3に記載の分散型電力管理装置。
【請求項5】
前記制御回路は、前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つにおいて前記電圧増幅器を非アクティブ化するようにさらに構成される、請求項4に記載の分散型電力管理装置。
【請求項6】
前記ETICが、前記分散ETICおよび前記複数の電圧回路に結合され、トランシーバー回路から前記複数のET目標電圧を受けるように構成される、入力スイッチ回路をさらに含み、
前記制御回路は、前記入力スイッチ回路を制御して、前記複数のET目標電圧のいずれかを前記複数の電圧回路のいずれかに結合するようにさらに構成される、請求項1に記載の分散型電力管理装置。
【請求項7】
前記制御回路は、前記入力スイッチ回路を制御して、前記複数のET目標電圧のうちの前記選択された1つが前記分散ETICおよび前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つに提供されるようにさらに構成される、請求項6に記載の分散型電力管理装置。
【請求項8】
前記ETICは、前記複数の電圧回路と複数の電圧出力との間に結合された出力スイッチ回路をさらに含み、
前記制御回路は、前記出力スイッチ回路を制御して、前記複数の電圧回路のいずれかを前記複数の電圧出力のいずれかに結合するようにさらに構成される、請求項1に記載の分散型電力管理装置。
【請求項9】
前記分散ETICは、前記複数の電圧出力の選択された1つを介して前記ETICに結合され、
前記制御回路は、前記出力スイッチ回路を制御して、前記複数の電圧回路の前記選択された1つを前記複数の電圧出力の前記選択された1つに結合して、前記複数の低周波電流の前記それぞれの1つを前記分散ETICに提供するようにさらに構成される、請求項8に記載の分散型電力管理装置。
【請求項10】
それぞれが前記複数の電圧出力のそれぞれの1つに結合された1つまたは複数の電力増幅器回路であって、前記複数の電圧出力の前記それぞれの1つが、前記分散ETICに結合された前記複数の電圧出力の前記選択された1つとは異なる、電力増幅器回路と、
前記分散ETICに結合された少なくとも1つの分散電力増幅器回路と、をさらに含む、請求項9に記載の分散型電力管理装置。
【請求項11】
分散ET目標電圧に基づいて分散ET電圧を生成するように構成される分散電圧回路を含む分散包絡線追跡(ET)集積回路(ETIC)と、
前記分散ETICから分離されるETICであって、
それぞれが複数のET目標電圧のそれぞれの1つに基づいて、複数のET電圧のそれぞれの1つおよび複数の低周波電流のそれぞれの1つを生成するように構成される複数の電圧回路と、
前記複数の電圧回路のうちの選択された1つを前記分散ETICに結合して、前記複数の低周波電流のうちの前記それぞれの1つを前記分散ETICに提供し、
前記複数のET目標電圧のうちの選択された1つを、前記分散ET目標電圧として前記分散ETICに提供されるようにするように構成される制御回路と、
前記ETICに結合された1つまたは複数の電力増幅器回路と、
前記分散ETICに結合された少なくとも1つの分散電力増幅器回路と、を含むETICと、を含む分散型電力管理装置を含む、無線デバイス。
【請求項12】
前記無線デバイスの片側に沿って配置され、それぞれが前記1つまたは複数の電力増幅器回路のそれぞれの1つに結合された1つまたは複数のアンテナと、
前記無線デバイスの反対側に沿って配置され、前記少なくとも1つの分散電力増幅器回路に結合された少なくとも1つの分散アンテナと、をさらに含む、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項13】
前記ETICは、前記少なくとも1つの分散電力増幅器回路よりも前記1つまたは複数の電力増幅器回路のいずれの近くに配置され、
前記分散ETICは、前記1つまたは複数の電力増幅器回路のいずれよりも、前記少なくとも1つの分散電力増幅器回路の近くに配置される、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項14】
前記分散ETICが、
前記分散ET目標電圧に基づいて分散初期ET電圧を生成するように構成される分散電圧増幅器と、
前記分散初期ET電圧を分散オフセット電圧だけ上昇させて前記分散ET電圧を生成するように構成される分散オフセットコンデンサーと、を含む、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記複数の電圧回路がそれぞれ、
バッテリ電圧に基づいて低周波電圧を生成するように構成されるマルチレベルチャージポンプ(MCP)と、
前記低周波電圧に基づいて前記複数の低周波電流のそれぞれの1つを誘導するように構成される電力インダクターと、
前記複数のET目標電圧のうちの前記それぞれの1つに基づいて初期ET電圧を生成するように構成される電圧増幅器と、
前記初期ET電圧をオフセット電圧だけ上昇させて、前記複数のET電圧のうちの前記それぞれの1つを生成するように構成されるオフセットコンデンサーと、を含む、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項16】
前記制御回路が、
前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つの前記MCPに、前記複数のET目標電圧のうちの選択された1つに基づいて前記低周波電圧を生成させ、
前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つの前記電圧増幅器を非アクティブ化するようにさらに構成される、請求項15に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記ETICが、前記分散ETICおよび前記複数の電圧回路に結合され、トランシーバー回路から前記複数のET目標電圧を受けるように構成される、入力スイッチ回路をさらに含み、
前記制御回路は、前記入力スイッチ回路を制御して、前記複数のET目標電圧のいずれかを前記複数の電圧回路のいずれかに結合するようにさらに構成される、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記制御回路は、前記入力スイッチ回路を制御して、前記複数のET目標電圧のうちの前記選択された1つが前記分散ETICおよび前記複数の電圧回路のうちの前記選択された1つに提供されるようにさらに構成される、請求項17に記載の無線デバイス。
【請求項19】
前記ETICは、前記複数の電圧回路と複数の電圧出力との間に結合された出力スイッチ回路をさらに含み、
前記制御回路は、前記出力スイッチ回路を制御して、前記複数の電圧回路のいずれかを前記複数の電圧出力のいずれかに結合するようにさらに構成される、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項20】
前記分散ETICは、前記複数の電圧出力の選択された1つを介して前記ETICに結合され、
前記制御回路は、前記出力スイッチ回路を制御して、前記複数の電圧回路の前記選択された1つを前記複数の電圧出力の前記選択された1つに結合して、前記複数の低周波電流の前記それぞれの1つを前記分散ETICに提供するようにさらに構成される、請求項19に記載の無線デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年2月19日に出願された仮特許出願シリアル番号63/151,257の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の技術は、一般に、分散型電力管理装置に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル通信装置は、無線通信サービスを提供するために現在の社会でますます一般的になっている。これらのモバイル通信装置の普及は、そのようなデバイスで現在有効になっている多くの機能によって部分的に推進されている。このようなデバイスの処理能力の向上は、モバイル通信装置が純粋な通信ツールから、ユーザーエクスペリエンスの向上を可能にする高度なモバイルマルチメディアセンターに進化したことを意味する。
【0004】
再定義されたユーザーエクスペリエンスには、ミリ波(mmWave)無線周波数(RF)信号を12GHzの周波数を超えて位置するミリ波スペクトルで通信するように構成される第5世代の新無線(5G-NR)テクノロジーなど、無線通信テクノロジーによって提供されるより高いデータ速度が必要である。より高いデータ速度を達成するために、モバイル通信装置は、電力増幅器を使用して、ミリ波RF信号の出力電力を増加させることができる(例えば、ビット当たりの十分なエネルギーを維持する)。ただし、ミリ波RF信号の出力電力が増加すると、モバイル通信装置の電力消費および熱放散が増加し、全体的なパフォーマンスおよびユーザーエクスペリエンスが低下する可能性がある。
【0005】
包絡線追跡(ET)は、電力増幅器の効率レベルを向上させ、モバイル通信装置の電力消費および熱放散の削減を補助するために設計された電力管理テクノロジーである。ETシステムでは、電力増幅器は、RF信号の時変振幅にしたがって生成された時変ET電圧に基づいてRF信号を増幅する。より具体的には、時変ET電圧は、RF信号の時変電力包絡線を追跡する(例えば、上昇および下降する)時変電圧包絡線に対応する。当然のことながら、時変電圧包絡線が時変電力包絡線をより適切に追跡するほど、電力増幅器はより高い線形性を達成することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ただし、時変ET電圧は、トレースインダクタンスによって引き起こされる歪みの影響を非常に受けやすい可能性がある。特に、高変調帯域幅(例えば、>200MHz)RF信号の時変電力包絡線を追跡するように、時変ET電圧が生成され場合はそうである。その結果、時変電圧包絡線がRF信号の時変電力包絡線と不整合になり、RF信号に望ましくない歪み(例えば、振幅クリッピングなど)が発生する可能性がある。この点に関して、ET電力増幅器がRF信号の任意の所与の瞬間的な電力要件に対して望ましい線形性で一貫して動作できることを保証する必要があり得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、分散型電力管理装置に関するものである。分散型電力管理装置は、包絡線追跡(ET)集積回路(ETIC)と、ETICから分離された分散ETICとを含む。ETICは、いくつかの電力増幅器回路のためにいくつかのET電圧を生成するように構成され、分散ETICは、分散電力増幅器回路のために分散ET電圧を生成するように構成される。非限定的な実施例では、いくつかの電力増幅器回路および分散電力増幅器回路を、無線デバイスの反対側(例えば、上および下)に配置することができる。したがって、本明細書に開示される実施形態では、ETICは、電力増幅器回路の近くに提供され、分散ETICは、分散電力増幅器回路の近くに提供される。ETICおよび分散ETICをそれぞれの電力増幅器回路に近づけることで、トレースインダクタンスおよび望ましくない信号歪みを低減することができる。
【0008】
一態様では、分散型電力管理装置が提供される。分散型電力管理装置は、分散ETICを含む。分散ETICには、分散電圧回路が含まれている。分散電圧回路は、分散ET目標電圧に基づいて分散ET電圧を生成するように構成される。分散型電力管理装置には、分散ETICから分離されたETICも含まれる。ETICは、いくつかのET目標電圧のそれぞれの1つに基づいて、いくつかのET電圧のそれぞれの1つおよびいくつかの低周波電流のそれぞれの1つを生成するようにそれぞれ構成されるいくつかの電圧回路を含む。ETICには制御回路も含まれている。制御回路は、いくつかの電圧回路のうちの選択された1つを分散ETICに結合して、いくつかの低周波電流のうちのそれぞれの1つを分散ETICに提供するように構成される。制御回路は、いくつかのET目標電圧の選択された1つが分散ET目標電圧として分散ETICに提供されるように構成されている。
【0009】
別の態様では、無線デバイスが提供される。無線デバイスは、分散型電力管理装置を含む。分散ETICには、分散電圧回路が含まれている。分散電圧回路は、分散ET目標電圧に基づいて分散ET電圧を生成するように構成される。分散型電力管理装置には、分散ETICから分離されたETICも含まれる。ETICは、いくつかのET目標電圧のそれぞれの1つに基づいて、いくつかのET電圧のそれぞれの1つおよびいくつかの低周波電流のそれぞれの1つを生成するようにそれぞれ構成されるいくつかの電圧回路を含む。ETICには制御回路も含まれている。制御回路は、いくつかの電圧回路のうちの選択された1つを分散ETICに結合して、いくつかの低周波電流のうちのそれぞれの1つを分散ETICに提供するように構成される。制御回路は、いくつかのET目標電圧の選択された1つが分散ET目標電圧として分散ETICに提供されるように構成されている。無線デバイスはまた、ETICに結合された1つまたは複数の電力増幅器回路を含む。無線デバイスはまた、分散ETICに結合された少なくとも1つの分散電力増幅器回路を含む。
【0010】
当業者は、添付の図面に関連する好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後、本開示の範囲を理解し、その追加の態様を理解するであろう。
【0011】
本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本開示のいくつかの態様を示しており、説明とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の一実施形態にしたがって構成される例示的な分散型電力管理装置の概略図である。
図2A図2Aは、図1の分散型電力管理装置の包絡線追跡(ET)集積回路(ETIC)における出力スイッチ回路の例示的な図を提供する概略図である。
図2B図2Bは、図1の分散型電力管理装置のETICにおける入力スイッチ回路の例示的な図を提供する概略図である。
図3A図3Aは、図1の分散型電力管理装置のETICにおける電圧回路の例示的な図を提供する概略図である。
図3B図3Bは、図1の分散型電力管理装置の分散ETICにおける分散電圧回路の例示的な図を提供する概略図である。
図4図4は、図1の分散型電力管理装置を組み込んだ無線デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に記載される実施形態は、当業者が実施形態を実施することを可能にするために必要な情報を表し、実施形態を実施する最良のモードを例示する。添付の図面図に照らして以下の説明を読むと、当業者は、本開示の概念を理解し、本明細書で特には扱われていないこれらの概念の適用を認識するであろう。これらの概念および適用は、本開示および付随する特許請求の範囲に含まれることを理解されたい。
【0014】
本明細書では、第1、第2などの用語を使用してさまざまな要素を説明することができるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素は、第2の要素と呼ばれ得、同様に、第2の要素は、第1の要素と呼ばれ得る。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、関連するリストされたアイテムの1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0015】
層、領域、または基板などの要素が別の要素の「上」である、または「上に」延びると称される場合、それは他の要素の直接上である、または直接上に延びることができ、あるいは介在する要素が存在することが可能であることが理解されよう。対照的に、要素が別の要素の「直接上」である、または「直接上に」延びると称される場合、介在する要素は存在しない。同様に、層、領域、または基板などの要素が、別の要素の「上」である、または「上」に延びると称される場合、それは、他の要素の直接上である、または直接上に延びることができ、または介在する要素が存在することができることが理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素の「直接上」である、または「直接上」に延びると称される場合、介在する要素は存在しない。ある要素が別の要素に「接続される」または「結合される」と称される場合、それは他の要素に直接接続または結合され得るか、あるいは介在する要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続される」または「直接結合される」と称される場合、介在する要素は存在しない。
【0016】
「より下」または「より上」または「上方の」または「下方の」または「水平」または「垂直」などの相対的な用語を、図に示すように、ある要素、レイヤー、または領域と別の要素、レイヤー、または領域との関係を説明するために、本明細書で使用することができる。これらの用語および上で論じられた用語は、図に示される方向に加えて、デバイスの異なる方向を包含することを意図していることが理解されよう。
【0017】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合は、その限りではない。本明細書で使用される場合、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0018】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化または過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解される。
【0019】
本開示の実施形態は、分散型電力管理装置に関するものである。分散型電力管理装置は、包絡線追跡(ET)集積回路(ETIC)と、ETICから分離された分散ETICとを含む。ETICは、いくつかの電力増幅器回路のためにいくつかのET電圧を生成するように構成され、分散ETICは、分散電力増幅器回路のために分散ET電圧を生成するように構成される。非限定的な実施例では、いくつかの電力増幅器回路および分散電力増幅器回路を、無線デバイスの反対側(例えば、上および下)に配置することができる。したがって、本明細書に開示される実施形態では、ETICは、電力増幅器回路の近くに提供され、分散ETICは、分散電力増幅器回路の近くに提供される。ETICおよび分散ETICをそれぞれの電力増幅器回路に近づけることで、トレースインダクタンスおよび望ましくない信号歪みを低減することができる。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態にしたがって構成される例示的な分散型電力管理装置10の概略図である。分散型電力管理装置10は、ETIC12および分散ETIC14(「DETIC」と表記)を含む。特に、ETIC12および分散ETIC14は、導電トレース16によって結合された別個の回路である。
【0021】
ETIC12は、いくつかの電圧回路18(1)~18(M)を含む。電圧回路18(1)~18(M)のそれぞれは、いくつかのET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのそれぞれの1つに基づいて、いくつかのET電圧VCCA-VCCMのうちのそれぞれの1つ、およびいくつかの低周波電流IDCA-IDCM(例えば、直流)のうちのそれぞれ1つを生成するように構成することができる。
【0022】
分散ETIC14は、少なくとも1つの分散ET目標電圧DVTGTに基づいて少なくとも1つの分散ET電圧DVCCを生成するように構成される少なくとも1つの分散電圧回路20を含む。特に、分散電圧回路20は、それ自体の低周波電流を生成しない。代わりに、分散ETIC14は、導電トレース16を介して、電圧回路18(1)~18(M)の選択された1つによって生成される低周波電流IDCA-IDCMのそれぞれの1つ(以下「選択された低周波電流DIDC」とも称される)を受け取るように構成される。さらに、分散ETIC14はまた、分散ET目標電圧DVTGTとして、電圧回路18(1)~18(M)の選択された1つのET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのそれぞれの1つを受け取る。後で図3Aおよび3Bで説明するように、分散ETIC14は、分散ET目標電圧DVTGTおよび選択された低周波電流DIDCをETIC12から受信することにより、ETIC12よりも小さいフットプリントを有することができる。
【0023】
ETIC12は、いくつかの電圧出力22(1)~22(N)を含むことができる。本明細書に開示される実施形態では、Nは、Mより小さい、等しい、または大きくてもよい。電圧出力22(1)~22(N)の1つ(以下「専用電圧出力24」と称される)は、選択された低周波電流DIDCを分散ETIC14の分散電圧出力26に提供することに専念する。非限定的な実施例として、電圧出力22(N)は、専用電圧出力24として以下に説明される。しかしながら、電圧出力22(1)~22(N)のいずれも、専用電圧出力24として機能するように構成することができることを理解されたい。
【0024】
ETIC12は、電圧回路18(1)~18(M)のいずれかを電圧出力22(1)~22(N)のいずれかに結合するように構成される出力スイッチ回路28をさらに含む。ETIC12は、例として、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であり得る制御回路30をさらに含む。制御回路30は、出力スイッチ回路28を制御して、電圧回路18(1)~18(M)のいずれかを専用電圧出力24に結合して、低周波電流IDCA-IDCMのそれぞれの1つを、選択された低周波電流DIDCとして分散電圧出力26に提供することができる。
【0025】
図2Aは、図2の分散型電力管理装置10のETIC12における出力スイッチ回路28の例示的な図を提供する概略図である。図1図2Aとの間の共通の要素は、共通の要素番号とともに本そこに示され、本明細書では再説明されない。
【0026】
特に、出力スイッチ回路28は、1つまたは複数の出力スイッチSWOUTを含むことができ、これは、任意のタイプのスイッチであり得る。例えば、出力スイッチSWOUTは、1つの多極多投(MPMT)スイッチまたはいくつかの単極多投(SPMT)スイッチにすることができる。したがって、制御回路30は、出力スイッチSWOUTを制御して、電圧回路18(1)~18(M)のいずれかを電圧出力22(1)~22(N)のいずれかに選択的に結合することができる。
【0027】
図1に戻ると、分散型電力管理装置10は、1つまたは複数の電力増幅器回路32(1)~32(K)(K<N)を含むことができ、それぞれが、1つまたは複数の無線周波数(RF)信号34(1)~34(K)のそれぞれの1つを増幅するように構成される。制御回路30は、出力スイッチ回路38を制御して、ET電圧VCCA-VCCMおよび低周波電流IDCA-IDCMのいずれかを、電力増幅器回路32(1)~32(K)のいずれかに提供することができる。分散型電力管理装置10はまた、少なくとも1つの分散RF信号38を増幅するように構成される少なくとも1つの分散電力増幅器回路36を含む。分散電力増幅器回路36は、分散電圧出力26に結合されて、分散ET電圧DVCCを受信する。
【0028】
分散ETIC14は、導電トレース16を介してETIC12に結合されるので、分散ETIC14は、トレースインダクタンスLおよび静電容量CVOを見る。ここで、トレースインダクタンスLは、導電トレース16の等価インダクタンスを表し、静電容量CVOは、専用電圧出力24に結合された全てのアクティブ回路およびパッシブ回路の等価静電容量を表す。例えば、静電容量CVOは、電圧回路18(1)~18(M)の選択された1つを専用電圧出力24へ結合する出力スイッチ回路38内のスイッチ(図示せず)の等価静電容量を含むことができる。さらに、電力増幅器回路32(1)~32(K)のいずれかが専用電圧出力24に結合される場合、静電容量CVOは、電力増幅器回路の等価静電容量を含むであろう。スイッチおよび電力増幅器回路の等価静電容量が専用電圧出力24に対して全て並列静電容量であるとすると、専用電圧出力24での静電容量CVOは、専用電圧出力24に結合された任意のスイッチおよび任意の電力増幅器回路の等価静電容量の合計に等しくなる。
【0029】
トレースインダクタンスLおよび静電容量CVOは、以下の式(式1)に示すように、等価直列共振周波数fRESONANCEを引き起こし得る。
【0030】
【数1】
【0031】
等価直列共振周波数fRESONANCEが、等価直列共振周波数fRESONANCEが分散RF信号38の変調帯域幅に十分近い場合、分散電力増幅器回路36の線形性を低下させ得る。この点で、等価直列共振周波数fRESONANCEを変調帯域幅から可能な限り分離する必要がある。
【0032】
一実施形態では、等価直列共振周波数fRESONANCEを増加させることにより、等価直列共振周波数fRESONANCEを分散RF信号38の変調帯域幅から分離することが可能である。式(式1)によると、等価直列共振周波数fRESONANCEを増やす1つの方法は、静電容量CVOを減らすことである。上記のように、静電容量CVOは、専用電圧出力24に結合された任意のスイッチおよび任意の電力増幅器回路の等価静電容量の合計に等しい。非限定的な実施例では、専用電圧出力24に結合された任意の電力増幅器回路の等価静電容量を排除することによって、静電容量CVOを減らすことが可能である。これに関して、分散型電力管理装置10は、電力増幅器回路32(1)~32(K)のいずれも専用電圧出力24に結合しないように構成することができる。換言すれば、電力増幅器回路32(1)~32(K)は、専用電圧出力24を除いて、電圧出力22(1)~22(N)のいずれかに結合することができる。
【0033】
ETIC12はまた、入力スイッチ回路40を含む。入力スイッチ回路40は、トランシーバー回路(図示せず)に結合されて、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lを受け取る。入力スイッチ回路40はまた、ETIC12の電圧回路18(1)~18(M)および分散ETIC14の分散電圧回路20に結合される。
【0034】
図2Bは、図2の分散型電力管理装置10のETIC12内の入力スイッチ回路40の例示的な図を提供する概略図である。図1図2Bとの間の共通の要素は、共通の要素番号とともにそこに示され、本明細書では再説明されない。
【0035】
特に、入力スイッチ回路40は、1つまたは複数の入力スイッチSWINを含むことができ、これは、任意のタイプのスイッチであり得る。例えば、入力スイッチSWINは、MPMTスイッチまたはいくつかのSPMTスイッチであり得る。したがって、制御回路30は、入力スイッチSWINを制御して、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのいずれかを電圧回路18(1)~19(M)のいずれかに提供することができる。入力スイッチ回路40はまた、例として、多極単投(MPST)またはSPMTスイッチであり得る少なくとも1つの分散スイッチSWDISTを含む。制御回路30は、分散スイッチSWDISTを制御して、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのいずれかを、分散ET目標電圧DVTGTとして分散電圧回路20に提供することができる。
【0036】
図1に戻って参照すると、前述のように、ETIC12の電圧回路18(1)~18(M)のそれぞれは、ET電圧VCCA-VCCMのそれぞれの1つおよび低周波電流IDCA-IDCMのそれぞれの1つを生成することができる。これに関して、図3Aは、電圧回路18(1)~18(N)のいずれかとして図1の分散型電力管理装置10に提供することができる、電圧回路42の例示的な図を提供する概略図である。図1図3Aとの間の共通の要素は、共通の要素番号とともにそこに示され、本明細書では再説明されない。
【0037】
電圧回路42は、オフセットコンデンサー46に直列に結合された電圧増幅器44(「VA」として示される)を含む。電圧増幅器44は、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのいずれかであり得るET目標電圧VTGTに基づいて初期ET電圧VAMPを生成するように構成される。オフセットコンデンサー46は、低周波電流IDCA-IDCMのいずれかであり得る、低周波電流IDCによって、オフセット電圧VOFFに充電することができ、それによって初期ET電圧VAMPをオフセット電圧VOFFだけ上昇させることができる。したがって、電圧回路42は、初期ET電圧VAMPとオフセット電圧VOFF(VCC=VAMP+VOFF)の合計に等しい、ET電圧VCCA-VCCMのいずれかであり得る、ET電圧VCCを生成することができる。
【0038】
電圧回路42はまた、電圧増幅器44とオフセットコンデンサー46との間に結合される一端と、接地(GND)への他端を有するバイパススイッチSBYPを含む。バイパススイッチSBYPは、オフセットコンデンサー46がオフセット電圧VOFFに向かって充電される間は閉じ、オフセットコンデンサー46がオフセット電圧VOFFに充電されるときに開く。電圧回路42はまた、ET電圧VCCのコピーを電圧増幅器44にフィードバックするフィードバックループ48を含む。電圧増幅器44は、例えば、ETIC12の制御回路30によって提供され得る供給電圧VSUPに基づいて動作する。特に、供給電圧VSUPはまた、ETIC12の専用供給電圧回路(図示せず)によって提供され得る。
【0039】
電圧回路42はまた、電力インダクター52に直列に結合されたマルチレベルチャージポンプ(MCP)50を含む。MCP50は、バッテリ電圧VBATに基づいて、複数のレベルで低周波電圧VDCを生成するように構成される。非限定的な実施例では、MCP50は、ET目標電圧VTGTに準拠して、異なるレベル(例えば、0V、VBAT、または2*VBAT)で低周波電圧を生成することができる。電力インダクター52は、低周波電圧VDCに基づいて、低周波電流IDCを誘導する。
【0040】
図1に戻ると、前述のように、分散ETIC14の分散電圧回路20は、分散ET目標電圧DVTGTに基づいて、分散ET電圧DVCCを生成することができる。これに関して、図3Bは、図1の分散型電力管理装置10内の分散電圧回路20の例示的な図を提供する概略図である。図1図3Bとの間の共通の要素は、共通の要素番号とともにそこに示され、本明細書では再説明されない。
【0041】
分散電圧回路20は、分散オフセットコンデンサー56に直列に結合された分散電圧増幅器54(「DVA」として示される)を含む。分散電圧増幅器54は、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのいずれかであり得る、分散ET目標電圧DVTGTに基づいて、分散初期ET電圧DVAMPを生成するように構成される。分散オフセットコンデンサー56は、低周波電流IDCA-IDCMのいずれかであり得る、選択された低周波電流DIDCによって、分散オフセット電圧DVOFFへ充電することができ、これにより、分散初期ET電圧DVAMPを分散オフセット電圧DVOFFだけ上昇させる。したがって、分散電圧回路20は、分散初期ET電圧DVAMPと分散オフセット電圧DVOFF(DVCC=DVAMP+DVOFF)との合計に等しい分散ET電圧DVCCを生成することができる。
【0042】
分散電圧回路20はまた、分散電圧増幅器54と分散オフセットコンデンサー56との間に結合された一端と、GNDへの他端とを有する分散バイパススイッチDSBYPを含む。分散バイパススイッチDSBYPは、分散オフセットコンデンサー56が分散オフセット電圧DVOFFに向かって充電される間は閉じられ、分散オフセットコンデンサー56が分散オフセット電圧DVOFFに充電されるとき開く。電圧回路42はまた、分散ET電圧DVCCのコピーを分散電圧増幅器54にフィードバックする分散フィードバックループ58を含む。分散電圧増幅器54は、例えば、ETIC12の制御回路30によって提供され得る分散供給電圧DVSUPに基づいて動作する。特に、分散供給電圧DVSUPはまた、ETIC12または分散ETIC14の専用供給電圧回路(図示せず)によって提供され得る。
【0043】
図3Aの電圧回路42とは対照的に、分散電圧回路20は、MCP50および電力インダクター52を含まない。代わりに、分散電圧回路20は、選択された低周波電流DIDCを供給するために、図3Aの電圧回路42内のMCP50および電力インダクター52に依存している。したがって、分散電圧回路20からMCP50および電力インダクター52を排除することにより、分散電圧回路20のフットプリントを低減することが可能である。
【0044】
図1に戻って参照すると、電圧回路18(1)~18(M)の選択された1つが専用電圧出力24に結合されて、選択された低周波電流DIDCを分散電圧回路20に提供するとき、制御回路30は、電圧回路18(1)~18(M)のうちの選択された1つの電圧増幅器44を非アクティブ化することができる。制御回路30は、入力スイッチ回路40内の分散スイッチSWDISTをさらに制御して、電圧回路18(1)~18(M)の選択された1つによって受信される、ET目標電圧VTGT-1-VTGT-Lのそれぞれの1つを分散ETIC14の分散電圧回路20に提供することができる。例えば、電圧回路18(1)が専用電圧出力24に結合されており、ET目標電圧VTGT-1を受け取るように構成される場合、制御回路30は、電圧回路18(1)内の電圧増幅器44を非アクティブ化し、分散スイッチSWDISTを制御して、ET目標電圧VTGT-1を分散ET目標電圧DVTGTとして分散電圧回路20に提供する。
【0045】
分散型電力管理装置10は、柔軟なアンテナ構成を可能にするために無線デバイスに提供することができる。これに関して、図4は、図1の分散型電力管理装置10を組み込んだ無線デバイス60の概略図である。図1図4との間の共通の要素は、共通の要素番号とともにそこに示され、本明細書では再説明されない。
【0046】
無線デバイス60は、無線デバイス60の第1の側面64(例えば、上面)に配置される1つまたは複数のアンテナ62(1)~62(K)を含むことができる。したがって、電力増幅器回路32(1)~32(K)はそれぞれ、アンテナ62(1)~62(K)のそれぞれの1つに結合することができる。
【0047】
無線デバイス60はまた、無線デバイス60の第2の側面68(例えば、底面)に配置される少なくとも1つの分散アンテナ66を含む。図4に示されるように、第2の側面68は、第1の側面64に対して反対側である。アンテナ64と分散アンテナ66とを反対側に配置することにより、いわゆるハンドブロッキング効果を軽減することが可能である。したがって、分散電力増幅器回路36は、分散アンテナ66に結合することができる。
【0048】
本明細書に開示される実施形態では、ETIC12は、分散電力増幅器回路36によりも電力増幅器回路32(1)~32(K)のいずれの近くに配置される。同様に、分散ETIC14は、電力増幅器回路32(1)~32(K)のいずれよりも分散電力増幅器回路36の近くに配置される。その結果、ET電圧VCCA-VCCMおよび分散ET電圧DVCCの潜在的なトレースインダクタンス歪みを低減することができる。
【0049】
当業者は、本開示の好ましい実施形態に対する改善および修正を認識するであろう。そのような全ての改善および修正は、本明細書に開示される概念および以下の特許請求の範囲内で考慮される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4