(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-18
(45)【発行日】2025-02-27
(54)【発明の名称】新規な置換スルホニル尿素及びスルホキシミン尿素誘導体
(51)【国際特許分類】
C07C 311/55 20060101AFI20250219BHJP
C07C 381/10 20060101ALI20250219BHJP
C07D 211/58 20060101ALI20250219BHJP
C07D 295/084 20060101ALI20250219BHJP
C07D 295/13 20060101ALI20250219BHJP
C07D 309/14 20060101ALI20250219BHJP
C07D 335/02 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/18 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/27 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/277 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/351 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/382 20060101ALI20250219BHJP
A61K 31/4468 20060101ALI20250219BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20250219BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20250219BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20250219BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20250219BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20250219BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20250219BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250219BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20250219BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250219BHJP
【FI】
C07C311/55
C07C381/10
C07D211/58
C07D295/084
C07D295/13
C07D309/14 CSP
C07D335/02
A61K31/18
A61K31/27
A61K31/277
A61K31/351
A61K31/382
A61K31/4468
A61P1/16
A61P3/10
A61P9/10
A61P19/02
A61P25/28
A61P29/00
A61P35/00
A61P37/02
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2022551716
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(86)【国際出願番号】 IB2021051596
(87)【国際公開番号】W WO2021171230
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】202021008578
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】522224933
【氏名又は名称】ザイダス・ライフサイエンシーズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ラジヴ・シャルマ
(72)【発明者】
【氏名】サミール・アガルワル
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-072853(JP,A)
【文献】国際公開第2019/043610(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/034697(WO,A1)
【文献】特開平04-234353(JP,A)
【文献】国際公開第2019/034690(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/225018(WO,A1)
【文献】米国特許第06818765(US,B1)
【文献】特開昭50-142571(JP,A)
【文献】特開2008-051952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
の構造を有する化合物、それらの互変異性体形態、それらの立体異性体、それらのエナンチオマー、
及びそれらの薬学的に許容される
塩[式中、
R
1及びR
2の各々は、各出現で、独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)ハロアルキル、
任意選択により置換されている(C
2~C
6)アルケニル、
任意選択により置換されている(C
2~C
6)アルキニル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルコキシ、
任意選択により置換されている(C
3~C
7)シクロアルキル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルキルSO
2(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルキルN(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルキルN(C
3~C
7)シクロアルキル、
任意選択により置換されているアリール、
任意選択により置換されているヘテロアリール、
任意選択により置換されているヘテロシクリル、
任意選択により置換されているベンジル、
任意選択により置換されているtert-ブチルオキシカルボニル、
任意選択により置換されているチオール、
任意選択により置換されているメルカプトアルキル、
任意選択により置換されているSO
2(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されているSO
2(C
3~C
7)シクロアルキル、
任意選択により置換されているSO
2-アリール、
任意選択により置換されているSO
2-ヘテロシクリル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)チオアルキル、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)チオアルコキシ、
任意選択により置換されている(C
1~C
6)アルキルSO
2NH
2、
任意選択により置換されている-CONH
2、
任意選択により置換されている-CO(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されている-CO(C
1~C
6)ハロアルキル、
任意選択により置換されているCO(O)(C
1~C
6)アルキル、
任意選択により置換されている-CO-アリール、
任意選択により置換されている-CO-ヘテロアリール、
任意選択により置換されている-CO-ヘテロシクリル、
任意選択により置換されている4員から7員の複素環式環、
任意選択により置換されている7員から14員の二環式複素環式環系、架橋又はスピロ環系であって、任意選択により1個又は1個より多いヘテロ原子を有する7員から14員の二環式複素環式環系、架橋又はスピロ環系を表し;代替として、R
1、R
2及びNは、一緒になって、飽和又は部分飽和の3員から8員の複素環式環系、任意選択により1個又は1個より多いヘテロ原子を有する7員から14員の二環式複素環式環系、架橋又はスピロ環系を形成することができ;
R
3及びR
4の各々は
、水素を表し
;
Xは、O、N-R
6であり;ここで、R
6は
、シア
ノを表し;
nは、整数0~3から独立して選択され;
R
5は
、水素を表し;
「A」は、以下の環系から選択され
る
【化2】
(式中、X、Y、Zは
、Cを表
し;
R
7
は、水素
を表す)]。
【請求項2】
以下を含む群から選択される
、化合物:
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(プロピル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(プロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(エチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(N-メチルメチルスルホンアミド)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロプロパンスルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロヘキサンスルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)シクロヘキサンスルホンアミド;
(E)-3-((シクロヘキシルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルアセトアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド;
(E)-N-((2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((2,6-ジイソプロピル-4-メチルフェニル)カルバモイル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(フェニル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(フェニルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(チアゾール-2-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(チアゾール-2-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(エチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-N'-メチルプロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(オキセタン-3-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-メチルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-(メチルスルホニル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-c]ピロール-5(3H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(3,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-(メチルスルホニル)-3,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
又は上記の化合物のいずれかの薬学的に許容される塩。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の式(I)の化合物の治療有効量、及び任意選択により1種又は複数の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項4】
NLRP3モジュレーターが投薬される疾患
の処
置並びにインターロイキン1β活性及びインターロイキン-18(IL-18)が関係する疾患又は状態の処置
のための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、請求項1
又は2に記載の式(I)の化合
物含む
、医薬組成物。
【請求項5】
NLRP3モジュレーターが病態生理学的機能を有する疾患の処置
のための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、請求項1
又は2に記載の式(I)の化合物
を含む、医薬組成物。
【請求項6】
インターロイキン-1βの阻害剤;免疫抑制薬;代謝障害薬、グルココルチコイド、非ステロイド性抗炎症薬、COX-2特異的阻害剤、抗炎症薬、TNF-α結合性タンパク質、インターフェロン-13、インターフェロン、インターロイキン-2、抗ヒスタミン薬、ベータ-アゴニスト、BTK阻害剤、抗コリン薬、抗がん剤又はそれらの適当な薬学的に許容される塩、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び線維症薬、抗がん薬、抗生物質、ホルモン、アロマターゼ阻害剤、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼシグナル伝達の阻害剤、Syk阻害剤、mTOR阻害剤、BCR/ABLアンタゴニスト、アレナウイルス科ウイルス感染症、特にラッサウイルス及びフニンウイルス感染症、抗生物質及び/又は抗真菌予防法、発熱及び疼痛薬物療法、制吐剤及び/又は止痢剤、ビタミン及びミネラルサプリメント、抗炎症剤、抗炎症剤及び免疫抑制剤、疼痛薬物療法、並びに患者集団における他の共通の疾患のための薬物療法、抗マラリア剤及びセファロスポリン抗生物質から選択される1種又は複数の適当な薬学的に活性な薬剤との組合せにおける、請求項
3に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I)の新規な化合物、それらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオマー及び多形体に関する。本発明は、その上、本発明の化合物の調製のための方法、該化合物を含有する医薬組成物、及びNOD様受容体ファミリー(NLR)タンパク質NLRP3モジュレーターのファミリーに属する本発明の化合物としてのそれらの使用に関する。本発明は、したがって、新規なNLRP3モジュレーター、並びにインターロイキン1β活性が関係する疾患又は状態の処置における新規な阻害剤化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
NOD様受容体ファミリー(NLR)タンパク質NLRP3は、多くの病原体、環境及び宿主誘導因子を感知する細胞内シグナル伝達分子である。(Wen.ら、Immunity。2013; 39:432~441頁)。NLRP3の活性化は、CARDを含有するアポトーシス関連スペック様タンパク質(ASC)との結合に至る。更にASCは、システインプロテアーゼカスパーゼ-1と相互作用して、インフラマソームと名付けられた複合体を形成する。これは、炎症促進性サイトカインIL-1β及びIL-18をそれらの活性形態に切断するとともにピロトーシスとして知られている炎症細胞死の型を媒介するカスパーゼ-1の活性化をもたらす。他の細胞内パターン認識受容体(PRR)も、インフラマソームを形成することができる。これらは、他のNLRファミリーメンバー、例えばNLRP1及びNLRC4、並びに非NLRPRR、例えば二本鎖DNA(dsDNA)センサーabsent in melanoma 2(AIM2)及びインターフェロン、ガンマ誘発性タンパク質16(IFI16)を含む(Latzら、NatRevImmunol。2013; 13:397~411頁)。NLRP3依存性IL-1βプロセシングは、その上、カスパーゼ-1の間接的な非カノニカル経路下流によって活性化され得る(Lamkanfiら、Cell. 2014; 157:1013~1022頁)。
【0003】
インフラマソーム成分、例えばNLRP3、ASC及びカスパーゼ1は、クッパー細胞、浸潤性マクロファージ、肝実質細胞及び肝星細胞を含む、肝臓における免疫細胞中に発現される。インフラマソーム活性化は、2種の連続シグナルに依存性である。シグナル1は、TLR及びIL-1Rシグナル伝達によって駆動され、NLRP3、ASC、プロカスパーゼ1、プロIL-1β及びプロIL-18を含む成分タンパク質の発現を含む。シグナル2は、NASH発症中に、ストレスを受けた若しくは死滅しつつある肝実質細胞によって、又は「リーキー」ガット(PAMP)を介して主に放出される危険シグナル(DAMPS)によって提供される。このプロセスは、インフラマソーム成分のオリゴマー化及びプロ-カスパーゼ1の切断に至って、活性炎症促進性サイトカインの放出に至る。
【0004】
NLRP3インフラマソームは、炎症促進性サイトカインインターロイキン-1β(IL-1β)及びインターロイキン-18(IL-18)のプロセシング及び放出に至るカスパーゼ-1の活性化を介して炎症応答の鍵となるメディエーターとして作用する。NLRP3インフラマソームは、炎症プロセスの成分であり、それの異常な活性化は、遺伝性障害、例えば希少な周期性発熱症候群、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、腫瘍壊死因子受容体関連周期性症候群(TRAPS)、及び複合疾患、例えば多発性硬化症、2型糖尿病、アテローム動脈硬化症、喘息、痛風性関節炎、並びにアルツハイマー病及び他の脳疾患を含めた炎症性中枢神経系(CNS)疾患において病原性である。(Mastersら、Annu Rev Immunol. 2009; 27:621~668頁; Strowigら、Nature 2012、481、278~286頁; Guoら、Nat. Med. 2015、21、677頁; Isingら、Nature 2019、575、669~673頁)
【0005】
炎症は、感染及び損傷に対する必須の宿主応答である。感染に対する宿主応答の中心となる炎症促進性サイトカインインターロイキン-1β(IL-1β)の調節は、その上、不適切に活性化された場合に組織損傷を引き起こす。(Dinarelloら、Nat. Rev. Drug Discovery 2012、11、633~652頁。) NLRP3インフラマソーム活性化は、炎症促進性シグナル伝達、肝細胞損傷及び細胞死の誘発、並びにコラーゲン沈着及び肝臓線維症の原因となる肝星細胞(HSC)の活性化を含む、成分の各々において鍵となる役割を果たす。特に、NAFLDからNASHへの移行は、NLRP3-インフラマソーム活性化、並びにカルボキシ末端CARD(ASC)、カスパーゼ-1(CASP-1)及びパネキシンを含有するアポトーシス関連スペック様タンパク質を含むインフラマソーム関連成分の発現の増加と関連する。(Mridhaら、Journal of Hepatology、2017、66 (5)、1037~1046頁)
【0006】
NLRP3関連疾患のための現在の処置は、IL-1を標的化する生物学的薬剤を含む。これらは、組換えIL-1受容体アンタゴニストアナキンラ、中和性IL-1β抗体カナキヌマブ及び可溶性デコイIL-1受容体リロナセプトである。
【0007】
NLRP3インフラマソーム阻害剤を使用するIL-1β及びIL-18の抑制は、サイトカインストームの間の有効な治療であり、高レベルのインターロイキン(IL)-1β及び/又はIL-18が炎症及び病態形成に関連付けられている重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、スペイン風邪、COVID19(コロナウイルス疾患2019)、C型肝炎ウイルス、チクングニアウイルス、A型インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス1型及び日本脳炎ウイルスのような疾患のためのあり得る処置選択肢であり得る(Lancet 2020、395、(10223)、497~506頁、The FASEB Journal 2020、33、8865~6677頁)。
【0008】
Wipo特許公報WO98/32733、同WO2001/019390、同WO2014/190015、同WO2016/123229、同WO2016/131098は、インターロイキン1β活性が関係する疾患又は状態の処置のためのNLRP3インフラマソーム阻害剤としてスルホニル尿素剤誘導体及び関連化合物を開示した。近年の特許出願の一部、例えばWO2017/031161、WO2017/079352、WO2017/129897、WO2017/184623、WO2018/225018、WO2019/043610、WO2019/023147、WO2019/068772、WO2020/035466、WO2020/208249 WO2020/035465、WO2020/254697は、NLRP3阻害剤として、ある特定のクラスの化合物を開示した。
【0009】
本発明者らは、本明細書において、炎症、痛風性関節炎、2型糖尿病、アテローム動脈硬化症及び肝臓線維症を含む、NLRP3によって媒介される疾患状態又はインターロイキン1β活性が関係する状態の防止及び処置のためのNLRP3モジュレーターである、一般式(I)の新規な化合物を開示する。更に特に、本発明の実施形態は、(以下に限定されないが)リンパ腫、自己免疫疾患、異種免疫疾患、炎症性疾患、がん、及び神経変性疾患又は状態を含む様々な病態の処置における治療薬として有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】Wipo特許公報WO98/32733
【文献】Wipo特許公報WO2001/019390
【文献】Wipo特許公報WO2014/190015
【文献】Wipo特許公報WO2016/123229
【文献】Wipo特許公報WO2016/131098
【文献】WO2017/017469
【文献】WO2017/031161
【文献】WO2017/079352
【文献】WO2017/129897
【文献】WO2017/184623
【文献】WO2018/225018
【文献】WO2019/043610
【文献】WO2019/023147
【文献】WO2019/068772
【文献】WO2020/035466
【文献】WO2020/208249
【文献】WO2020/035465
【文献】WO2020/254697
【非特許文献】
【0011】
【文献】Wen.ら、Immunity. 2013; 39:432~441頁
【文献】Latzら、Nat Rev Immunol. 2013; 13:397~411頁
【文献】Lamkanfiら、Cell. 2014; 157:1013~1022頁
【文献】Mastersら、Annu Rev Immunol. 2009; 27:621~668頁
【文献】Strowigら、Nature 2012、481、278~286頁
【文献】Guoら、Nat. Med. 2015、21、677頁
【文献】Isingら、Nature 2019、575、669~673頁
【文献】Dinarelloら、Nat. Rev. Drug Discovery 2012、11、633~652頁
【文献】Mridhaら、Journal of Hepatology、2017、66 (5)、1037~1046頁
【文献】Lancet 2020、395、(10223)、497~506頁
【文献】The FASEB Journal 2020、33、8865~6677頁
【文献】Synthesis 2003、15、2321~24頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、NLRP3によって媒介される疾患状態の防止及び処置、並びにインターロイキン1β活性が関係する疾患又は状態の処置のためのNLRP3モジュレーターである、一般式(I)によって定義されている通りの新規な化合物を開示する。本発明の化合物は、NLRP3の阻害によるヒト又は動物の体の処置において有用である。この発明の化合物は、そのため、NLRP3によって媒介される疾患状態の防止及び処置に適当である。
【0013】
本発明の形態
本発明の実施形態は、一般式(I)によって表される新規な化合物、それらの互変異性体形態、それらのエナンチオマー、それらのジアステレオ異性体、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩及びそれら又はそれらの混合物を含有する医薬組成物を提供する。
【0014】
本発明のさらなる実施形態において、こうした組成物を調製する際に通常用いられる適当な担体、溶媒、希釈剤及び他の媒体との組合せにおける、一般式(I)の化合物、それらの互変異性体形態、それらのエナンチオマー、それらのジアステレオ異性体、それらの立体異性体、それらの薬学的に許容される塩又はそれらの混合物を含有する医薬組成物が提供される。
【0015】
またさらなる実施形態において、一般式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される組成物の治療的に有効な及び非毒性の量を哺乳動物に投与することよる、NLRP3モジュレーターとして本発明の化合物の使用が提供される。
【0016】
またさらなる実施形態において、本発明の式(I)の化合物は、1種又は複数の適当な薬学的に活性な薬剤との組合せで使用することができる。
【0017】
またさらなる実施形態において、本発明の新規な化合物を調製するための方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
したがって、本発明は、一般式(I)
【0019】
【0020】
の化合物、それらの互変異性体形態、それらの立体異性体、それらのエナンチオマー、それらの薬学的に許容される塩、及びそれらを含有する医薬組成物に関し、式中
R1及びR2の各々は、各出現で、独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(C2~C6)アルケニル、(C2~C6)アルキニル、(C1~C6)アルコキシ、(C3~C7)シクロアルキル、(C1~C6)アルキルSO2(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルキルN(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルキルN(C3~C7)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ベンジル、tert-ブチルオキシカルボニル、チオール、メルカプトアルキル、SO2(C1~C6)アルキル、SO2(C3~C7)シクロアルキル、SO2-アリール、SO2-ヘテロシクリル、(C1~C6)チオアルキル、(C1~C6)チオアルコキシ、(C1~C6)アルキルSO2NH2、-CONH2、-CO(C1~C6)アルキル、-CO(C1~C6)ハロアルキル、CO(O)(C1~C6)アルキル、-CO-アリール、-CO-ヘテロアリール、-CO-ヘテロシクリル、4員から7員の複素環式環、7員から14員の二環式複素環式環系、任意選択により1個又は1個より多いヘテロ原子を有する架橋又はスピロ環系を表し;代替として、R1、R2及びNは、一緒になって、飽和又は部分飽和の3員から8員の複素環式環系、7員から14員の二環式複素環式環系、任意選択により1個又は1個より多いヘテロ原子を有する架橋又はスピロ環系を形成することができ;
R3及びR4の各々は、各出現で、水素、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミド、スルホンアミド、アシル、ヒドロキシル、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(C3~C6)シクロアルキル、(C1~C6)アルコキシ、SO2(C1~C6)アルキル、チオール、メルカプトアルキルベンジル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルを表し;代替として、R3及びR4は、結合を形成することができ;
Xは、O、N-R6であり;ここで、R6は、各出現で、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C10)アルキル、(C1~C10)アルコキシ、(C3~C10)シクロアルキル、(C2~C10)アルケニル、(C2~C10)アルキニル、SO2(C1~C6)アルキル、チオール、チオアルキル、チオ-アルコキシ、SO2(C1~C6)アルキル、SO(C1~C6)アルキル、ベンジル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルを表し;
nは、整数0~3から独立して選択され;
R5は、各出現で、独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C1~C6)アルコキシ、(C2~C6)アルケニル、(C3~C7)シクロアルキル、ベンジル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、チオール、チオアルキル、チオ-アルコキシ、SO2(C1~C6)アルキル、SO(C1~C6)アルキル、任意選択により1個又は1個より多いヘテロ原子を有する架橋又はスピロ環系を表し;
「A」は、以下の環系から選択される
【0021】
【0022】
(式中、X、Y、Zは、各出現で、独立して、C、N、S、SO2及びOを表し、これらは、任意選択により置換されていてよく;
R7、R8、R9、R10
、R11及びR12の各々は、各出現で、水素、ハロゲン、シアノ、アミド、スルホンアミド、アシル、ヒドロキシル、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキル、(C3~C6)シクロアルキル、(C1~C6)アルコキシ、ベンジル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから独立して選択され;代替として、R8及びR9
、R9及びR10、R10及びR11、並びにR11及びR12の各々は、可能な場合は常に、一緒になって、N、O及びS(O)pからなる群から選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有する4員から7員の飽和又は部分飽和環を形成することができ;p=1~2である)。
【0023】
上記で定義されている基のいずれかが置換されている場合、それらにおける置換は、上に記載されているものから選択することができるか、又は水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アルキルチオ、(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、(C2~C6)アルキニル、(C3~C10)シクロアルキル、C1-(C1~C6)アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-COR11、-CSR11、C(O)OR11、C(O)-R11、-C(O)-NR11R12、-C(S)-NR11R12、-SO2R11の基から選択することができ、ここで、R11及びR12の各々は、水素、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C2~C6)アルケニル、(C2~C6)アルキニル、(C3~C7)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルの基から独立して選択され;
好ましい実施形態において、R3及びR4の各々は、各出現で、水素、ハロゲン、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキルから独立して選択され;
好ましい実施形態において、R5は、各出現で、独立して、水素、ハロゲン、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキルを表し;
好ましい実施形態において、R6は、各出現で、独立して、水素、シアノを表し;
好ましい実施形態において、R7、R8、R9、R10
、R11及びR12の各々は、各出現で、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、以下から選択される任意選択により置換されている基:(C1~C6)アルキル、(C1~C6)ハロアルキルから独立して選択され;
好ましい実施形態において、上に記載されている基は、以下から選択することができる:
「アルキル」、並びにアルコキシ及びアルカノイル等、接頭辞「alk」を有する他の基は、当業者によって良く理解される通り、酸素原子で更に置換されていてよい炭素鎖を意味し、更に、炭素鎖が別段に定義されていない限り、直鎖状又は分岐のいずれか及びその組合せであってよい。アルキル基の例としては、以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。特定されている炭素原子数が、例えばC3~10を可能にする場合、アルキルという用語は、シクロアルキル基、及びシクロアルキル構造と組み合わされる直鎖状又は分岐のアルキル鎖の組合せも含む。炭素原子の数が特定されていない場合、C1~6が意図される。置換アルキルは、ハロ{例えば、CI、F、Br及びI);ハロゲン化アルキル{例えば、CF3、2-Br-エチル、CH2F、CH2CI、CH2CF3、又はCF2CF3);ヒドロキシル;アミノ;カルボキシレート;カルボキシアミド;アルキルアミノ;アリールアミノ;アルコキシ;アリールオキシ;ニトロ;アジド;シアノ;チオ;スルホン酸;サルフェート;ホスホン酸;ホスフェート;及びホスホネート、並びに「任意選択により置換されている」の定義下に記載されているものからなる群から選択される1つ又は複数の部分で置換されているアルキルを含む。
【0024】
「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含有する炭素鎖を意味し、炭素鎖が別段に定義されていない限り直鎖状若しくは分岐又はその組合せであってよい。アルケニルの例としては、以下に限定されないが、ビニル、アリル、イソプロペニル、ヘキセニル、ペンテニル、ヘプテニル、l-プロペニル,:2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル等が挙げられる。特定されている炭素原子数が、例えばC5~10を可能にする場合、アルケニルという用語は、シクロアルケニル基、並びに直鎖状、分岐及び環式構造の組合せも含む。炭素原子の数が特定されていない場合、C2~6が意図される。
【0025】
「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を含有するとともに直鎖状若しくは分岐又はその組合せであってよい炭素鎖を意味する。アルキニルの例としては、エチニル、プロパルギル、3-メチル-l-ペンチニル等が挙げられる。炭素原子の数が特定されていない場合、が意図される。
【0026】
単独又は他の基との組合せのいずれかで使用される「チオアルキル」基は、式-SR'(硫黄及びその酸化形態)の基に付着されている、上記で定義されている通りのアルキル基を示し、ここで、R'は、水素、アルキル基又はアリール基、例えばチオメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチル等を表し、これらは、任意選択により置換されていてよい。
【0027】
本明細書で使用される場合、「炭素環」又は「炭素環式残基」は、任意の安定な単環式環又は二環式環又は三環式環を意味すると意図され、これらのいずれも、飽和、部分的不飽和又は芳香族であってよい。こうした炭素環の例としては、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、又はテトラヒドロナフチル(テトラリン)が挙げられる。より広い観点で、炭素環という用語は、適用可能な場合は常に、シクロアルキル、フェニル及び他の飽和、部分飽和又は芳香族の残基を表す基を含むと意図され;
【0028】
「シクロアルキル」及び「シクロアルケニル」という用語は、任意選択により置換されている飽和及び不飽和の単環式、二環式又は三環式の炭素基を指す。適切な場合、シクロアルキル基又はシクロアルケニル基は、特定されている炭素原子数を有することができ、例えば、C3~C6シクロアルキル又はシクロアルケニルは、それの範疇内に、3個、4個、5個又は6個の炭素原子を有する炭素環式基を含む。こうした置換基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル等からなる群から選択することができる。置換シクロアルキル又はシクロアルケニルは、ハロ(例えば、CI、F、Br及びI);ハロゲン化アルキル(例えば、CF3、2-Br-エチル、CH2F、CH2CI、CH2CF3又はCF2CF3);ヒドロキシル;アミノ;カルボキシレート;カルボキシアミド;アルキルアミノ;アリールアミノ;アルコキシ;アリールオキシ;ニトロ;アジド;シアノ;チオ;スルホン酸;サルフェート;ホスホン酸;ホスフェート;及びホスホネート、並びに「任意選択により置換されている」の定義下に記載されているものからなる群から選択される1つ又は複数の部分による置換を含む。
【0029】
「アルコキシ」という用語は、特定された炭素原子の数の直鎖又は分岐鎖アルコキシドを指す。
【0030】
「アリール」は、炭素環原子を含有する単環式又は多環式の芳香族環系を意味する。好ましいアリールは、単環式又は二環式の6~10員の芳香族環系である。フェニル及びナフチルは、好ましいアリールである。
【0031】
「ヘテロシクリル」は、窒素、硫黄及び酸素から選択される1個又は複数のヘテロ原子を含有する、更に任意選択により硫黄の酸化形態、すなわち、SO及びSO2を含む、飽和、部分飽和又は不飽和の芳香族又は非芳香族の単環式基、二環式基又は三環式基を意味する。ヘテロシクリル系は、該基の任意の数の炭素原子又はヘテロ原子を介して別の部分に付着されていてよく、飽和及び不飽和の両方であり得る。複素環の例としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジヒドロフラン、1,4-ジオキサン、モルホリン、1,4-ジチアン、ピペラジン、ピペリジン、1,3-ジオキソラン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピロリジン、ピロリン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキサチオラン、ジチオラン、1,3-ジオキサン、1,3-ジチアン、オキサチアン、チオモルホリン等が挙げられる。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、上記で定義されている通りのアルキル基に接続されている、上記で定義されている通りの複素環式基を指し;
【0032】
「ヘテロアリール」は、O、S及びNから選択される少なくとも1個の環ヘテロ原子を含有する芳香族又は部分芳香族の複素環を意味する。ヘテロアリールは、したがって、他の種類の環に縮合されたヘテロアリール、例えばアリール、シクロアルキル、及び芳香族でない複素環を含む。ヘテロアリール基の例としては、以下が挙げられる;ピロリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フリル、トリアジニル、チエニル、ピリミジル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリニル、ピリダジニル、インダゾリル、イソインドリル、ジヒドロベンゾチエニル、インドリニル、ピリダジニル、インダゾリル、イソインドリル、ジヒドロベンゾチエニル、インドリジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル(napthyridinyl)、カルバゾリル、ベンゾジオキソリル、キノキサリニル、プリニル、フラザニル、イソベンジルフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、インドリル、イソキノリル、ジベンゾフラニル等。ヘテロシクリル基及びヘテロアリール基について、3~15個の炭素原子を含有する環及び環系が含まれ、1~3環を形成する。
【0033】
「ハロアルキル」という用語は、少なくとも1つの水素がハロゲン原子と置き換えられているアルキル構造を意味する。2個以上の水素原子がハロゲン原子と置き換えられている、ある特定の実施形態において、ハロゲン原子は、全てが互いに同じである。
【0034】
「ハロアルコキシ」基は、酸素原子に直接付着されている、上記で定義されている通りの適当なハロアルキル、より好ましくはフルオロメトキシ、クロロメトキシ、フルオロエトキシ、クロロエトキシ等から選択される基から選択され;
【0035】
2つ以上の水素原子がハロゲン原子と置き換えられている、ある特定の他の実施形態において、ハロゲン原子は、全てが互いに同じであるわけではない。
【0036】
「アリールオキシアルキル」は、本明細書において定義されている通りのアリールオキシ基で置換されているアルキル基を意味する。
【0037】
「アリールオキシアリール」は、本明細書において定義されている通りのアリールオキシ基で置換されているアリール基を意味する。
【0038】
「アリールオキシヘテロアリール」は、本明細書において定義されている通りのアリールオキシ基で置換されているヘテロアリール基を意味する。
【0039】
「ハロ/ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を指す。塩素及びフッ素が一般に好ましい。
【0040】
適当な基及び該基上の置換基は、本明細書のどこかで記載されているものから選択することができる。
【0041】
「置換されている」という用語は、本明細書で使用される場合、指定されている原子上の任意の1つ又は複数の水素が、示されている基から選択されたもので置き換えられていることを意味するが、ただし、指定されている原子の通常の原子価を超えず、置換が安定な化合物をもたらすことを条件とする。「置換されている」という用語は、本明細書で使用される場合、指定されている原子上の任意の1つ又は複数の水素が、示されている基から選択されたもので置き換えられていることを意味するが、ただし、指定されている原子の通常の原子価を超えず、置換が安定な化合物をもたらすことを条件とする。
【0042】
「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩又は塩基塩を作製することによって修飾されている、開示されている化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例としては、以下に限定されないが、塩基性残基の鉱物塩又は有機酸塩が挙げられる。こうした従来の非毒性塩としては、以下に限定されないが、1,2-エタンジスルホン酸、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプタン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレゾルシン酸、ヒドラバミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、-ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモン酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、塩基性酢酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、及びトルエンスルホン酸から選択される無機酸及び有機酸から誘導されるものが挙げられる。
【0043】
「任意選択の」又は「任意選択により」という用語は、後続の記載事象又は状況が出現し得る又は出現し得ないことを意味し、該記載は、該事象又は状況が出現する例及びそれが出現しない例を含む。例えば、「任意選択により置換されているアルキル」は、「アルキル」又は「置換アルキル」のいずれかを意味する。さらなる任意選択により置換されている基としては、置換されていない基が挙げられる。
【0044】
本明細書において別段に明記されていない限り、本明細書において図示されている構造は、その上、1個又は複数の同位体濃縮原子の存在下でのみ異なる化合物を含むと意味される。
【0045】
特に有用な化合物は、限定されないが、以下:
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(プロピル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(プロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(エチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(N-メチルメチルスルホンアミド)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロプロパンスルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロヘキサンスルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)シクロヘキサンスルホンアミド;
(E)-3-((シクロヘキシルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロヘキサンカルボキサミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルアセトアミド;
(E)-N-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド;
(E)-N-((2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((2,6-ジイソプロピル-4-メチルフェニル)カルバモイル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(フェニル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(フェニルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(チアゾール-2-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(チアゾール-2-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(エチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-((シクロプロピルメチル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((4-フルオロ-2,6-ジイソプロピルフェニル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-N'-メチルプロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(オキセタン-3-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンイミドアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-メチルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-(メチルスルホニル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-c]ピロール-5(3H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(3,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド;
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(5-(メチルスルホニル)-3,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
又は上記の化合物のいずれかの薬学的に許容される塩から選択することができる。
【0046】
以下に続くのは、本発明の化合物の調製の記載において使用される略語の列挙である:
【0047】
μg:マイクログラム
1H NMR:プロトン核磁気共鳴
bs:ブロードシングレット
CDC13:重水素化クロロホルム
CHC13:クロロホルム
d:ダブレット
DAMP:損傷関連分子パターン
DBU: 1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ-7-エン
DCM: ジクロロメタン
dd:ダブレットのダブレット
DMAC: N,N-(ジメチルアセトアミド)
DMAP: 4-(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
dt:トリプレットのダブレット
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
HCl(g):塩化水素(ガス)
IL1β:インターロイキン1ベータ
K2CO3:炭酸カリウム
m:マルチプレット
MeOH:メタノール
mmol:ミリモル
MS:質量スペクトル
N2:窒素
Na2CO3:炭酸ナトリウム
ng:ナノグラム
NIS: N-ヨードコハク酸イミド
PAMP:病原体関連分子パターン;
PMA=ホルボール12-ミリステート13-アセテート
POCI3:ホスホリルクロリド
RM:反応混合物
r.t、RT:室温
s:シングレット
t:トリプレット
td:ダブレットのトリプレット
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
TLR:トール様受容体
TNFα:腫瘍壊死因子アルファ。
【0048】
調製のための一般的プロセス
本発明の新規な化合物は、有機合成の当業者に知られている従来技術又は当業者によって認められているそれへの変更と共に、下に記載されている反応及び技法を使用して調製することができる。
【0049】
該反応は、用いられる試薬及び材料に適切な及び影響される変換に適当な溶媒中で行うことができる。好ましい方法としては、下に記載されているものが挙げられるが限定されず、ここで、全ての記号は、下記に別段に定義されていない限り初期に定義されている通りである。
【0050】
一般式(I)の化合物は、十分に当業者の範疇内である適当な修飾/変更と共に、下記のスキームに記載されている通りに調製することができる。
【0051】
【0052】
式中、「A」、R1、R2、R3、R4及びR5の各々は、初期に定義されている通りである。化合物(2)は、市販で利用可能なメタンスルホンアミド(1)から、Boc無水物のような試薬を使用して、当業者に精通した様々な方法によって調製することができる。化合物(2)は、適当な条件及び適切な溶媒下でジフェニルホスフィン酸クロリドを用いる処理にて、化合物(3)を提供した(Synthesis 2003、15、2321~24頁を参照のこと)。化合物(3)は、水素化ナトリウムのような塩基及び適切な溶媒の存在において適当な条件下でアルデヒド又はケトン誘導体(4)を用いる処理にて、化合物(5)を提供し、これは適当な条件下で脱保護されることで、化合物(6)を得ることができる。化合物(6)は、水素化ナトリウムのような塩基及び適切な溶媒の存在において適当な条件下でイソシアナート誘導体(7)を用いる処理により、化合物(8)を与えた。化合物(8)の保護基の脱保護、続いて適切な置換アルデヒド若しくはケトンを用いる処理又はアルキルハロゲン化物を用いる処理は、式(I)の化合物をもたらした。
【0053】
上に記載されている通りのプロセス工程を実施するのに必要な特定の反応条件、溶媒及び他のパラメータは、十分に当業者の能力内である。
【0054】
本発明は、本発明を実施する好ましいやり方を記載する以下の非限定的な実施例によって更に例示されている。これらは、本発明の範疇を決して制限することなく提供されている。
【0055】
実施例において示されている1H NMRスペクトルデータ(下記参照)は、400MHz分光計(Bruker社AVANCE-400)を使用して記録され、δスケールで報告されている。別段に記述されていない限り、NMRのために使用される溶媒は、CDCl3であり、内部標準としてTMSを使用する。
【実施例】
【0056】
(実施例1)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミドの調製
中間体-1a: tert-ブチル(E)-((3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパ-1-エン-1-イル)スルホニル)カルバメートの調製
【0057】
【0058】
250mLの3口丸底フラスコは、磁気撹拌機、N2バルーン、サーモポケット、ドライアイス浴が備えられていた。tert-ブチル((ジフェニルホスホリル)メチル)スルホニルカルバメート(Synthesis 2003、15、2321~24頁)(1当量)を窒素雰囲気下にてDMF(100ml)中に溶解させた。それを-20℃に冷却し、NaH(2.2当量)を添加した。それを25℃に徐々に加温し、30分間撹拌した。再び-20℃に冷却し、DMF中のtert-ブチル(2-オキソエチル)カルバメート(CAS番号:89711-08-0)(1.2当量)の溶液を1時間の期間をかけて-20℃で滴下により添加した。添加後、反応混合物をr.t.に加温し、17時間の間更に撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和クエン酸溶液(30mL)及び水(200mL)で酸性化した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を回収し、乾燥させることで、tert-ブチル(E)-((3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパ-1-エン-1-イル)スルホニル)カルバメート(25%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.28 (s, 1H), 7.29 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 6.76 - 6.70 (m, 1H), 6.58 (d, J =15.2 Hz, 1H), 3.88 - 3.70 (m, 2H), 1.41 (s, 9H), 1.39 (s, 9H); MS (TOF): m/z (%) = 359.1603 (80%) (M+Na)+, 335.1516 (100%) (M-1)
【0059】
中間体-1b: tert-ブチル(E)-((3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-イル)スルホニル)カルバメートの調製
【0060】
【0061】
中間体-1bも、tert-ブチル(2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(CAS番号:109608-77-7)を使用して、中間体-1aの合成について記載されている手順により調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.25 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.84 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 1.41 (s, 9H), 1.37 (s, 9H), 1.31 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 363.1556 (80%) (M+Na)+.
【0062】
中間体-2a: tert-ブチル(E)-(3-スルファモイルアリル)カルバメートの調製
【0063】
【0064】
中間体1(1当量)をDMSO(30ml)中に溶解させ、2時間の間80℃に加熱した(出発材料の消失をTLCによってモニタリングした)。反応物を冷却し、水(100ml)に注ぎ入れ、EtOAc(3×100ml)で抽出した。溶媒を真空中で濃縮し、シリカゲル(50% EtOAc:n-ヘキサン)上のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、生成物tert-ブチル(E)-(3-スルファモイルアリル)カルバメート(89%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.24 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 6.99 (s, 2H), 6.49 - 6.38 (m, 2H), 3.74 - 3.71 (m, 2H), 1.39 (s, 9H); MS (TOF): m/z (%) = 259.0998 (100%) (M+Na)+, 2.350928 (40%) (M-1).
【0065】
中間体-2b: tert-ブチル(E)-(2-メチル-4-スルファモイルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0066】
【0067】
中間体-2bも、tert-ブチル(E)-((3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-イル)スルホニル)カルバメートを使用して、中間体-2aの合成について記載されている手順により調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 6.96 (s, 3H), 6.60 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.27 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 1.39 (s, 9H), 1.30 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 287.1022 (50%) (M+Na)+.
【0068】
中間体-3: tert-ブチル(E)-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)カルバメートの調製
【0069】
【0070】
DMF(220ml)中のスルホンアミド[中間体2](1当量)の溶液に、0℃で、DBU(2.2当量)を添加した。反応物をr.t.に加温させておき、30分間撹拌した。4-イソシアナート-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン(1.2当量)を0℃で少量ずつ添加し、反応物をr.t.に加温し、終夜撹拌した。50%クエン酸水溶液を使用して、反応物を最大pH=2.0まで酸性化し、水(1500ml)で希釈し、沈殿物をブフナー漏斗に通して濾過し、乾燥させることで、生成物(76%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.49 (brs, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.28 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.78 - 6.72 (m, 1H), 6.67 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.96 - 3.85 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.94 (m, 4H), 1.42 (s, 9H); MS (ESI): m/z (%) = 434.1724(100%) (M-1).
【0071】
中間体-4(E)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド2,2,2-トリフルオロアセテートの調製
【0072】
【0073】
DCM(2.5ml)中の中間体3(1当量)の溶液に、TFA(10当量)を0℃で添加した。反応物をr.t.に加温し、更に3時間の間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、精製することで、生成物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.87 (brs, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.02 (s, 3H), 7.05 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.80 - 6.74 (m, 1H), 3.89 - 3.69 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.94 (m, 4H); MS (ESI): m/z (%) = 336.1316 (100%) (M+H)+, 334.1172 (100%) (M-1).
【0074】
(実施例1)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピルアミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0075】
【0076】
MeOH(7.0mL)中の中間体4(1当量)の溶液に、r.t.で、トリエチルアミン(2.5当量)を添加し、5分間撹拌した。アセトン(3.5当量)をr.t.で添加し、2時間の間撹拌した。その後、反応混合物をNaCNBH3(1.5当量)で少量ずつ0℃で処理し、次いで、反応混合物をr.t.に加温させておき、終夜撹拌した。反応混合物を分取HPLCによって精製することで、純粋な生成物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.28 (br s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.97 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.36 - 6.29 (m, 1H), 3.64 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.20 - 3.14 (m, 1H), 2.77 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.96 - 1.88 (m, 4H), 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 6H); MS (ESI): m/z (%) = 378.1787 (100%) (M+H)+, 376.1640 (100%) (M-1).
【0077】
プロセスの適切な出発材料、及び必要であり得る場合、十分に当業者の範疇内である工程の適当な追加及び/又は削除を含む、実施例1に記載されている適当な修飾を使用して、以下の化合物を類似の方式で調製した。
【0078】
(実施例2)
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
MeOH(7.0mL)中の中間体4(1当量)の溶液に、r.t.で、トリエチルアミン(2.5当量)を添加し、5分間撹拌した。p-ホルムアルデヒド(5当量)をr.t.で添加し、2時間の間撹拌した。その後、反応混合物をNaCNBH3(2.5当量)にて少量ずつ0℃で処理し、次いで、反応混合物をr.t.に加温させておき、終夜撹拌した。反応混合物を分取HPLCによって精製することで、純粋な生成物を得た。
【0079】
【0080】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.22 (brs, 1H), 7.94 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.86 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.62 - 6.55 (m, 1H), 3.27 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.30 (s, 6H), 1.99 - 1.91 (m, 4H); MS (ESI): m/z (%) = 364.1513 (100%) (M+H)+.
【0081】
(実施例3)
(E)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド2,2,2-トリフルオロアセテート
【0082】
【0083】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.87 (brs, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.02 (s, 3H), 7.05 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.80 - 6.74 (m, 1H), 3.89 - 3.69 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.94 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 336.1316 (100%) (M+H)+, 334.1172 (100%) (M-1).
【0084】
(実施例4)
(E)-3-(ジプロピルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0085】
【0086】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.27 (brs, 1H), 8.02 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.88 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.67 - 6.37 (m, 1H), 3.45 - 3.28 (m, 2H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.41 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 2.00 - 1.92 (m, 4H), 1.45 - 1.36 (m, 4H), 0.82 (t, J = 7.2 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 420.2633 (100%) (M+H)+, 418.2245 (100%) (M-1).
【0087】
(実施例5)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピル(メチル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0088】
【0089】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.89 (s, 1H), 6.90 - 6.86 (m, 2H), 6.61 - 6.54 (m, 1H), 3.60 - 3.37 (m, 2H), 3.02 - 2.99 (m, 1H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.27 (s, 3H), 1.99 - 1.91 (m, 4H), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 392.1983 (100%) (M+H)+, 390.1817 (100%) (M-1).
【0090】
(実施例6)
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0091】
【0092】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.88 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.71 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.77 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.32 (s, 6H), 1.98 - 1.91 (m, 4H), 1.21 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 392.1992 (100%) (M+H)+, 390.1819 (100%) (M-1).
【0093】
(実施例7)
tert-ブチル(E)-(4-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート
【0094】
【0095】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 9.05 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.72 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.98 - 1.91 (m, 4H), 1.36 (s, 9H), 1.21 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 462.2029 (100%) (M-1).
【0096】
(実施例8)
(E)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド2,2,2-トリフルオロアセテート
【0097】
【0098】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.90 (brs, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 6.97 - 6.86 (m, 3H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.90 (m, 4H), 1.41 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 364.1659 (100%) (M+H)+, 364.1659 (10%) (M-1).
【0099】
(実施例9)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0100】
【0101】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.68 (s, 1H), 6.93 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 6.52 - 6.46 (m, 1H), 3.85 - 3.82 (m, 2H), 3.60 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.26 - 3.20 (m, 2H), 3.04 - 2.90 (m, 1H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.97 - 1.90 (m, 4H), 1.84 - 1.81 (m, 2H), 1.42 - 1.34 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 420.1931 (100%) (M+H)+.
【0102】
(実施例10)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-((1-メチルピペラジン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0103】
【0104】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.61 (s, 1H), 6.88 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 6.42 (dt, J = 15.2 Hz, J = 6.0 Hz, 1H), 3.51 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.92 - 2.89 (m, 2H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.72 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.29 (s, 3H), 2.21 - 2.08 (m, 2H), 2.01 - 1.94 (m, 4H), 1.93 - 1.87 (m, 3H), 1.48 - 1.40 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 433.2725 (100%) (M+H)+,431.2362 (20%) (M-1).
【0105】
(実施例11)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-((テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0106】
【0107】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.74 (s, 1H), 6.92 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.54 - 6.51 (m, 1H), 3.57 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.71 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 - 2.63 (m, 2H), 2.57 - 2.51 (m, 3H), 2.18 - 2.16 (m, 2H), 1.99 - 1.92 (m, 4H), 1.52 - 1.42 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 436.2359 (100%) (M+H)+,434.1904 (50%) (M-1).
【0108】
(実施例12)
((E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピルアミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0109】
【0110】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.55 (s, 1H), 6.83 - 6.80 (m, 2H), 6.47 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 3.23 - 3.14 (m, 1H), 2.77 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.96 - 1.89 (m, 4H), 1.37 (s, 6H), 1.13 (d, J = 6.4 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 406.2135 (100%) (M+H)+,404.1985 (30%) (M-1).
【0111】
(実施例13)
(E)-3-(シクロヘキシルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0112】
【0113】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.58 (s, 1H), 6.81 - 6.77 (m, 2H), 6.48 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.82 - 2.80 (m, 1H), 2.75 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.94 - 1.87 (m, 4H), 1.82 - 1.73 (m, 2H), 1.67 - 1.52 (m, 2H), 1.49 - 1.41 (m, 1H), 1.32 (s, 6H), 1.21 - 1.11 (m, 4H), 1.03 - 1.01 (m, 1H); MS (TOF): m/z (%) = 446.2445 (100%) (M+H)+, 444.2301 (300%) (M-1).
【0114】
(実施例14)
((E)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0115】
【0116】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.93 (brs, 2H), 7.39 (s, 1H), 6.85 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.36 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 2.74 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.93 - 1.85 (m, 4H), 1.31 (m, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 364.1665 (100%) (M+H)+,362.1531 (10%) (M-1).
【0117】
(実施例15)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(1-メチルピペラジン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0118】
【0119】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.65 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.71 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.39 - 6.32 (m, 1H), 3.18 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.93 - 2.90 (m, 2H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.24 (s, 3H), 2.17 - 2.12 (m, 4H), 1.97 - 1.91 (m, 6H), 1.71 - 1.68 (m, 2H), 1.54 - 1.46 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 447.2401 (100%) (M+H)+,445.2269 (20%) (M-1).
【0120】
(実施例16)
(E)-3-(ジエチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0121】
【0122】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.68 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.67 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.72 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.64 - 2.54 (m, 4H), 1.99 - 1.92 (m, 4H), 1.19 (s, 6H), 1.00 (t, J = 6.4 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 420.2287 (100%) (M+H)+,418.2140 (20%) (M-1).
【0123】
(実施例17)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ピペリジン-1-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0124】
【0125】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ =7.85 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 6.79 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 2.79 (t, J=7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J=7.2 Hz, 4H), 1.93 (d, J=13.6 Hz, 7H), 1.51 (m, 4H), 1.39 (m, 4H); MS (ESI): m/z (%) = 404.19 (100%) (M+1).
【0126】
(実施例18)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ピロリジン-1-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0127】
【0128】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ =10.22 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.91 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.47 (m, 3H), 2.79 (t, J=7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J=7.2 Hz, 4H), 1.95 (m, 4H), 1.76 (s, 4H); MS (ESI): m/z (%) = 390.18 (100%) (M+1).
【0129】
(実施例19)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0130】
【0131】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.28 (brs, 1H), 8.02 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 6.84 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.71 - 6.58 (m, 1H), 3.85 - 3.82 (m, 2H), 3.48 - 3.29 (m, 2H), 3.23 - 3.17 (m, 2H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.65 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.59 - 2.54 (m, 1H), 2.19 (s, 3H), 1.98 - 1.90 (m, 4H), 1.64 - 1.61 (m, 2H), 1.45 - 1.34 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 434.2078 (100%) (M+H)+,432.1949 (30%) (M-1).
【0132】
(実施例20)
(E)-3-(エチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0133】
【0134】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.87 (s, 1H), 6.70 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.59 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.49 - 2.50 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.98 - 1.90 (m, 4H), 1.19 (s, 6H), 1.01 (t, J = 6.8 Hz, 3H); MS (TOF): m/z (%) = 406.2131 (100%) (M+H)+,404.1986 (100%) (M-1).
【0135】
(実施例21)
(E)-3-(シクロブチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0136】
【0137】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.33 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.77 - 6.58 (m, 2H), 3.52 - 3.37 (m, 1H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.81 (s, 3H), 1.99 - 1.87 (m, 8H), 1.59 - 1.40 (m, 2H), 1.15 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 432.2295 (100%) (M+H)+,430.2140 (100%) (M-1).
【0138】
(実施例22)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0139】
【0140】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.05 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.84 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.68 (dt, J = 14.8 Hz, J = 5.6 Hz, 1H), 3.33 - 3.31 (m, 2H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.61 - 2.52 (m, 5H), 2.20 (s, 1H), 2.00 - 1.91 (m, 6H), 1.61 - 1.50 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 450.1869 (100%) (M+H)+,448.1711 (50%) (M-1).
【0141】
(実施例23)
(E)-3-(シクロブチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0142】
【0143】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.21 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 6.71 - 6.86 (m, 2H), 3.64 - 3.61 (m, 1H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.33 (s, 3H), 1.99 - 1.91 (m, 4H), 1.72 - 1.60 (m, 2H), 1.59 - 1.45 (m, 4H), 1.41 - 1.10 (m, 8H); MS (TOF): m/z (%) = 446.2457 (100%) (M+H)+,444.2307 (40%) (M-1).
【0144】
(実施例24)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソプロピル(メチル)アミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0145】
【0146】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.94 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 6.75 - 6.59 (m, 2H), 3.34 - 3.21 (m, 1H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.20 (s, 3H), 1.99 - 1.92 (m, 8H), 1.22 (s, 6H), 0.98 (d, J = 6.4 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 420.2871 (100%) (M+H)+,418.2452 (100%) (M-1).
【0147】
(実施例25)
(E)-3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0148】
【0149】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.49 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.77 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 2.77 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.65 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.96 - 1.89 (m, 4H), 1.34 (s, 6H), 0.97 - 0.89 (m, 1H), 0.54- 0.48 (m, 2H), 0.30 - 0.22 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 418.2132 (100%) (M+H)+,416.1982 (30%) (M-1).
【0150】
(実施例26)
(E)-3-(シクロブチル(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0151】
【0152】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.49 (brs, 1H), 8.02 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 6.85 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.69 - 6.63 (m, 1H), 3.14 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.99 - 2.91 (m, 1H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.09 (s, 3H), 2.01- 1.90 (m, 8H), 1.85- 1.75 (m, 2H), 1.65 - 1.51 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 404.1974 (100%) (M+H)+,402.1866 (10%) (M-1).
【0153】
(実施例27)
(E)-3-(ジシクロブチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0154】
【0155】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.31 (brs, 1H), 8.07 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 6.86 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.78 - 6.72 (m, 1H), 3.29 - 3.21 (m, 2H), 3.20 - 3.05 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.00 - 1.76 (m, 12H), 1.60 - 1.44 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 444.2285 (100%) (M+H)+,442.2158 (30%) (M-1).
【0156】
(実施例28)
tert-ブチル(Z)-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)カルバメート
【0157】
【0158】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.52 (brs, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.19 - 7.16 (m, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.51 (dt, J = 11.2Hz, J = 2.4 Hz, 1H), 6.30 - 6.23 (m, 1H), 4.10 - 4.09 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.71 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.91 (m, 4H), 1.38 (s, 9H); MS (TOF): m/z (%) = 436.1961 (5%) (M+H)+, 458.1747 (40%) (M+Na),434.1802 (5%) (M-1).
【0159】
(実施例29)
(Z)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド2,2,2-トリフルオロアセテート
【0160】
【0161】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.96 (brs, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.00 (s, 3H), 6.97 (s, 1H), 6.74 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 6.40 - 6.34 (m, 1H), 4.19 - 4.05 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.07 - 1.94 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 336.1851 (100%) (M+H)+,334.1538 (30%) (M-1).
【0162】
(実施例30)
(Z)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0163】
【0164】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.21 (brs, 1H), 8.08 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.57 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 6.24 - 6.17 (m, 1H), 3.95 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 2.77 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 - 2.68 (m, 10H), 1.99 - 1.86 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 364.2137 (100%) (M+H)+,362.1824 (10%) (M-1).
【0165】
(実施例31)
ナトリウム(E)-((3-(ジメチルアミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-イル)スルホニル)((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)アミド
【0166】
【0167】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.36 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.51 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.11 (s, 1H), 1.94 - 1.87 (m, 4H), 1.06 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 392.1987 (100%) (M+H)+,390.1841 (20%) (M-1).
【0168】
(実施例32)
ナトリウム(E)-((3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-エン-1-イル)スルホニル)((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)アミド
【0169】
【0170】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.36 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.62 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.18 (dt, J = 15.2 Hz, J = 6.4 Hz, 1H), 2.91 (dd, J = 6.4 Hz, J = 1.2 Hz, 2H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.13 (s, 6H), 1.96 - 1.70 (m, 4H); MS(TOF):m/z(%) = 364.1676 (100%) (M+H)+,362.1552(5%) (M-1).
【0171】
(実施例33)
(E)-3-((3-アミノプロピル)(メチル)アミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0172】
【0173】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.47 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.64 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.27 - 6.20 (m, 1H), 3.03 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.80 - 2.75 (m, 6H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.38 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.10 (s, 3H), 1.95 - 1.88 (m, 4H), 1.68 - 1.63 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 407.2104 (100%) (M+H)+, 405.2004 (10%) (M-1)-.
【0174】
(実施例34)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(ピペリジン-1-イル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0175】
【0176】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ =8.02 (s, 1H), 7.15 (m, 3H), 6.95 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 6.65 (m, 6H), 6.47 (t, J=3.6 Hz, 1H), 4.18 (d, J=3.2 Hz, 2H), 2.91 (t, J=2.4 Hz, 4H), 2.79 (t, J=7.2 Hz, 4H), 2.65 (t, J=7.2 Hz, 4H), 1.983 (m, 4H); MS (ESI): m/z (%) = 426.18 (100%) (M+1).
【0177】
(実施例35)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(イソブチル(メチル)アミノ)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0178】
【0179】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.34 (brs, 1H), 8.04 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.72 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.67 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.14 (s, 3H), 2.10 - 2.08 (m, 2H), 2.00 - 1.92 (m, 4H), 1.68 - 1.61 (m, 1H), 1.13 (s, 6H), 0.82 (d, J = 6.8 Hz, 3H); MS (TOF): m/z (%) = 434.3021 (100%) (M+H)+,432.2628 (20%) (M-1).
【0180】
(実施例36)
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,7-テトラヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0181】
【0182】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.21 (bs, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.87 (d, J=15.2Hz, 1H), 6.80 (d, J=5.6Hz, 1H), 6.69 - 6.51 (m, 1H), 6.40 (d, J=5.6Hz, 1H), 3.30 - 3.28 (m, 4H), 2.87 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.74 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.32 (s, 6H), 2.02 - 1.95 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 362.15 (100%) (M+H)+.
【0183】
(実施例37)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチル-3-(メチルスルホンアミド)ブタ-1-エン-1-スルホンアミド
【0184】
【0185】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.47 (brs, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.89 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.93 (m, 4H), 1.40 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 442.1452 (100%) (M+H)+,440.1309 (20%) (M-1).
【0186】
(実施例38)
(E)-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5-テトラヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0187】
【0188】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.11 (bs, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.88 (d, J=15.2Hz, 1H), 6.83 (d, J=5.6Hz, 1H), 6.61 - 6.52 (m, 1H), 6.50 (d, J=5.2Hz, 1H), 3.32 - 3.26 (m, 4H), 2.87 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.76 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.34 (s, 6H), 2.03 - 1.95 (m, 2H); MS (TOF): m/z (%) = 362.15 (100%) (M+H)+.
【0189】
(実施例39)
(E)-3-(ジプロピルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド
【0190】
【0191】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.96 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 3.32 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.63 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.50 - 2.45 (m, 2H), 2.00 - 1.91 (m, 4H), 1.86 - 1.82 (m, 2H), 1.46- 1.40 (m, 4H), 0.84 (d, J = 7.2 Hz, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 422.2451 (100%) (M+H)+,420.2326 (20%) (M-1).
【0192】
(実施例40)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-((2-メチル-2-(ピロリジン-1-イル)プロピル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0193】
【0194】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.48 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.69 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.27 - 6.22 (m, 1H), 3.25 - 3.24 (m, 2H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.64 - 2.60 (m, 4H), 2.45 (s, 2H), 1.95 - 1.89 (m, 4H), 1.67 - 1.65 (m, 4H), 1.01 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 461.2562 (100%) (M+H)+, 459.2421 (30%) (M-1)-.
【0195】
(実施例41)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-(メチル(2-メチル-2-(ピロリジン-1-イル)プロピル)アミノ)プロパ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0196】
【0197】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.48 (s, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.69 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.27 - 6.22 (m, 1H), 3.25 - 3.24 (m, 2H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.64 - 2.60 (m, 4H), 2.45 (s, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.95 - 1.89 (m, 4H), 1.67 - 1.65 (m, 4H), 1.01 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 475.2717 (100%) (M+H)+, 473.2633 (30%) (M-1)-.
【0198】
(実施例42)
(E)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチル-3-(ピロリジン-1-イル)ブタ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0199】
【0200】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.79 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.76 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 8H), 2.68 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.96 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.71 (br s, 4H), 1.28 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 418.2295 (100%) (M+H)+.
【0201】
(実施例43)
(E)-4-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)ブタ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0202】
【0203】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.85 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.74 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.58 - 6.51 (m, 1H), 2.79 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.72 - 2.65 (m, 6H), 2.46 - 2.43 (m, 2H), 2.30 (s, 6H), 1.97 - 1.91 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 378.1834 (100%) (M+H)+, 376.1680 (100%) (M-1)-;
【0204】
(実施例44)
(E)-4-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)ブタ-1-エン-1-スルホンアミド。
【0205】
【0206】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.46 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.58 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 6.26 - 6.19 (m, 1H), 2.88 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.76 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.69 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.40 - 2.33 (m, 2H), 1.96 - 1.89 (m, 4H); MS (TOF): m/z (%) = 350.1945 (100%) (M+H)+, 348.1652 (10%) (M-1)-.
【0207】
(実施例45)
tert-ブチル(E)-(3-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファモイル)アリル)カルバメート
【0208】
【0209】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.49 (br s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.28 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.78 - 6.72 (m, 1H), 6.67 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 3.96 - 3.85 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.01 - 1.94 (m, 4H), 1.42 (s, 9H).
【0210】
【0211】
式中、「A」、R1、R2、R3、R4及びR5の各々は、先に定義されている通りである。化合物6の合成は、先に記載されている。置換塩化シリルのような適当な保護基を用いる6のアミン基の保護で、9を得た。化合物9は、トリフェニルホスフィン及びヘキサクロロエタン、続いてアンモニアを用いる、適当な条件及び適切な溶媒下での処理により、化合物10をもたらす。化合物10は、イソシアナート誘導体(7)を用いる、適当な条件、ブチルリチウム又は水酸化ナトリウムのような塩基及び適切な溶媒下での処理により、11をもたらした。化合物11を適当な条件下で適当な試薬を用いる脱保護、続いて、臭化アルキルとの反応にかけることで、12を得た。化合物12の脱保護、続いて、水素化ナトリウムのような塩基及び適切な溶媒の存在において適当な条件下で臭化アルキル又はアルデヒド又はケトン誘導体を用いる処理により、式(I")の化合物を得た。
【0212】
上に記載されている通りのプロセス工程を実施するのに必要な特定の反応条件、溶媒及び他のパラメータは、十分に当業者の能力内である。
【0213】
本発明は、本発明を実施する好ましいやり方を記載する以下の非限定的な実施例によって更に例示されている。これらは、発明の範疇を制限することなく任意のやり方で提供される。
【0214】
実施例において示されている1H NMRスペクトルデータ(下記参照)は、400MHz分光計(Bruker社AVANCE-400)を使用して記録され、δスケールで報告されている。別段の記述がない限り、NMRのために使用される溶媒は、CDCl3であり、内部標準としてTMSを使用する。
【0215】
(実施例49)
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミドの調製
中間体-5: tert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファモイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0216】
【0217】
THF(50ml)中のtert-ブチル(E)-(2-メチル-4-スルファモイルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(5g、18.92mmol)の溶液に、トリエチルアミン(6.59ml、47.3mmol)を室温で添加した。反応混合物を50℃で0.5時間の間撹拌した。TBDPS-Cl(6.07ml、23.64mmol)を50℃で滴下により添加した。反応混合物を50℃で16時間の間撹拌した。更にトリエチルアミン(6.59ml、47.3mmol)及びTBDPS-Cl(6.07ml、23.64mmol)を50℃で添加した。反応混合物を50℃で16時間の間撹拌した。反応混合物を蒸発させることで、粗生成物を得た。溶離液としてEtOAc:ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製することで、tert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファモイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(4g、7.96mmol、42.1%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.77 - 7.70 (m, 5H), 7.48 - 7.40 (m, 6H), 6.97 (bs, 1H), 6.97 (d, J=14.8Hz, 1H), 6.14 (d, J=15.2Hz, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.24 (s, 6H), 0.95 (s, 9H); MS (TOF): m/z (%) = 525.22 (20%) (M+Na)+
【0218】
中間体-6: tert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0219】
【0220】
乾燥クロロホルム(10mL)中のトリフェニルホスフィン(0.678g、2.59mmol)及びパークロロエタン(0.612g、2.59mmol)の溶液を70℃に6時間の間窒素雰囲気下にて加熱した。固体pptを室温に冷却し、トリエチルアミン(0.491ml、3.52mmol)を添加し、10分間撹拌し、0℃に冷却し、CHCl3(10mL)中のtert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファモイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(1g、1.989mmol)の溶液を添加し、それを30分間0℃で撹拌し、アンモニアガスを0℃で1時間の間パージした。溶媒を蒸発させることで、粗生成物を得た。溶離相としてEtOAc:ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製することで、tert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.9g、1.794mmol、90%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.76 - 7.73 (m, 4H), 7.38 - 7.31 (m, 6H), 6.86 (bs, 1H), 6.51 (s, 2H), 6.62 (d, J=14.8Hz, 1H), 6.34 (d, J=15.2Hz, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.26 - 1.18 (m, 6H), 1.04 (s, 9H); MS (TOF): m/z (%) = 502.24 (100%) (M+H)+.
【0221】
中間体-7: tert-ブチル(E)-(4-(N'-(tert-ブチルジフェニルシリル)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0222】
【0223】
THF(4ml)中のtert-ブチル(E)-(4-(N-(tert-ブチルジフェニルシリル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.4g、0.797mmol)の溶液に、NaH(0.070g、1.754mmol)を0℃で窒素雰囲気下にて添加した。反応混合物を更に30分間、及び更に室温で別の30分間撹拌した。THF中の4-イソシアナート-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン(0.191g、0.957mmol)の溶液を一度に添加した。結果として得られた懸濁液を更に2時間の間室温で撹拌した。反応混合物を30%クエン酸溶液で酸性化し、水を添加した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させ、EtOAc:ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製することで、tert-ブチル(E)-(4-(N'-(tert-ブチルジフェニルシリル)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.335g、0.478mmol、60%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 9.78 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.75 - 7.74 (m, 4H), 7.39 - 7.34 (m, 6H), 6.96 - 6.93 (m, 2H), 6.84 (d, J=14.8Hz, 1H), 6.64 (d, J=15.2Hz, 1H) 2.79 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.62 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.99 - 1.91 (m, 4H), 1.41 (s, 9H), 1.26 (s, 6H), 1.04 (s, 9H); MS (ESI): m/z (%) = 701.35 (100%) (M+H)+.
【0224】
中間体-8 tert-ブチル(E)-(4-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0225】
【0226】
酢酸イソプロピル(34ml)中のtert-ブチル(E)-(4-(N'-(tert-ブチルジフェニルシリル)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(3.4g、4.85mmol)の溶液に、クエン酸(19.40ml、48.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で48時間の間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、固体生成物を濾過することで、粗生成物を得た。EtOAc:ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製することで、tert-ブチル(E)-(4-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(1.2g、2.59mmol、53.5%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.29 (bs, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.00 (bs, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.73 (d, J=16.0Hz, 1H), 6.60 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.78 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.99 - 1.90 (m, 4H), 1.38 (s, 9H), 1.32 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 463.29 (100%) (M+H)+.
【0227】
中間体-9: tert-ブチル(E)-(4-(N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメートの調製
【0228】
【0229】
DMF(4ml)中のtert-ブチル(E)-(4-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.180g、0.389mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.217ml、1.556mmol)及び臭化シアン(0.082g、0.778mmol)を室温で添加し、反応混合物を17時間の間室温で撹拌した。反応混合物を分取HPLCによって精製することで、tert-ブチル(E)-(4-(N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.080g、0.164mmol、42.2%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.86 (bs, 1H), 6.90 (bs, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.65 (d, J=15.6Hz, 1H), 6.47 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.77 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.96 - 1.88 (m, 4H), 1.37 (s, 9H), 1.30 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 488.23 (100%) (M+H)+.
【0230】
中間体-10:(E)-3-アミノ-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミドの調製
【0231】
【0232】
tert-ブチル(E)-(4-(N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート(0.55g、1.128mmol)及びジオキサン中のHCl(3.76ml、11.28mmol、4M)の混合物を1時間の間室温で撹拌した。溶媒を蒸発させることで、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによって精製することで、(E)-3-アミノ-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド(0.095g、0.245mmol、21.74%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.93 (bs, 1H), 6.84 - 6.80 (m, 2H), 6.56 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.77 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.95 - 1.88 (m, 4H), 1.34 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 388.17 (100%) (M+H)+.
【0233】
(実施例49)
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド
【0234】
【0235】
MeOH(2ml)中の(E)-3-アミノ-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド(0.085g、0.219mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.037ml、0.263mmol)、パラホルムアルデヒド(0.023g、0.768mmol)及びシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム(0.034g、0.548mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で16時間の間撹拌した。溶媒を蒸発させ、得られた粗生成物を分取HPLCによって精製することで、(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド(0.042g、0.101mmol、46.1%の収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 9.70 (bs, 1H), 8.07 (bs, 1H), 6.90 (d, J=15.2Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.52 (d, J=15.6Hz, 1H), 2.78 - 2.75 (m, 10H), 2.69 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.98 - 1.88 (m, 4H), 1.45 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 416.21 (100%) (M+H)+.
【0236】
プロセスの適切な出発材料、及び必要であり得る場合、十分に当業者の範疇内である工程の適当な添加及び/又は削除を含む、実施例1に記載されている適当な修飾を使用して、以下の化合物を類似の方式で調製した。
【0237】
(実施例46)
tert-ブチル(E)-(4-(N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート
【0238】
【0239】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.29 (bs, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.00 (bs, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.73 (d, J=16.0Hz, 1H), 6.60 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.78 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.99 - 1.90 (m, 4H), 1.38 (s, 9H), 1.32 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 463.29 (100%) (M+H)+.
【0240】
(実施例47)
tert-ブチル(E)-(4-(N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)スルファミドイミドイル)-2-メチルブタ-3-エン-2-イル)カルバメート
【0241】
【0242】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.86 (bs, 1H), 6.90 (bs, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.65 (d, J=15.6Hz, 1H), 6.47 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.77 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.96 - 1.88 (m, 4H), 1.37 (s, 9H), 1.30 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 488.23 (100%) (M+H)+.
【0243】
(実施例48)
(E)-3-アミノ-N'-シアノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド
【0244】
【0245】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 7.93 (bs, 1H), 6.84 - 6.80 (m, 2H), 6.56 (d, J=15.2Hz, 1H), 2.77 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.95 - 1.88 (m, 4H), 1.34 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 388.17 (100%) (M+H)+.
【0246】
(実施例49)
(E)-N'-シアノ-3-(ジメチルアミノ)-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド
【0247】
【0248】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 9.70 (bs, 1H), 8.07 (bs, 1H), 6.90 (d, J=15.2Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.52 (d, J=15.6Hz, 1H), 2.78 - 2.75 (m, 10H), 2.69 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.98 - 1.88 (m, 4H), 1.45 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 416.21 (100%) (M+H)+.
【0249】
(実施例50)
(E)-3-アミノ-N-((1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル)-3-メチルブタ-1-エン-1-スルホンイミドアミド
【0250】
【0251】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.28 (bs, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.72 - 6.64 (m, 2H), 2.78 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.71 (t, J=7.2Hz, 4H), 1.97 - 1.90 (m, 4H), 1.30 (s, 6H); MS (TOF): m/z (%) = 363.18 (100%) (M+H)+.
【0252】
生物学的活性:
インビトロアッセイ:
THP1単球をPMA(100ng/mL)で分化させ、37℃で20時間の間5% CO2の存在においてインキュベートした。96ウェル組織培養プレートの1ウェル当たり、2×105分化細胞を平板培養した。500ng/mLのリポ多糖類を使用して細胞をプライミングし、4時間の間同条件下でインキュベートした。細胞を次いで、様々な濃度の該化合物で30分間処置し、続いて、5mM ATPで1時間の間処置した。上澄みを回収し、IL-1b(Mabtech社カタログ番号3415-1H-20)又はTNF-a(Mabtech社;カタログ番号3510-1H-20)検出キットによって分析した。グラフパッドプリズムV7.0を使用して、データを分析した。非線形回帰分析を使用して、百分率細胞生存データをグラフパッドプリズムにフィットさせることによって、IC50値を決定するために用量応答曲線(DRC)を構築した。代表的な化合物についてのインビトロIL-1β阻害活性(IC50)は、Table 1(表1)に列挙されている。
【0253】
【0254】
インビボ効力研究:
ラット、マウスにおける試験化合物のインビボ効力、経口投与経路の実証。
【0255】
動物
全ての動物実験は、自家で飼育した雌性のラット及びマウスで実施した。動物を1ケージ当たり6匹の動物の群に分けて収容して、1週間、それらを動物飼育条件(25±4℃、60~65%相対湿度、12:12時間の明:暗サイクル、午前7.30に点灯)に馴化させた。全ての動物実験は、「Zydus研究センター動物倫理委員会」による認可に続いて、国際的に妥当なガイドラインに従って実施した。
【0256】
インビボLPS及びATP誘発IL-1βアッセイ:
雌性C57マウス(6~8週)は、PBS中のリポ多糖類(LPS) 50μg/マウスの腹腔内注射を受けた。動物を試験化合物又はビヒクルで直ちに処置した。LPS注射の2時間後、動物に、腹腔内経路を介して、PBS中に溶解させたATPを12.5mg/マウスで投与した。ATP注射の30分後、血清をELISAによるIL-1β概算のために回収した。
【0257】
本発明の新規な化合物は、周知の通りの技法及びプロセス及び濃度により適当な賦形剤と組み合わせることによって、適当な薬学的に許容される組成物に製剤化することができる。
【0258】
式(I)の化合物又はそれらを含有する医薬組成物は、NLRP3活性の阻害のための並びにヒト及び他の温血動物に適当な医薬として有用であり、経口、局所的又は非経口投与のいずれかよって投与することができる。
【0259】
したがって、本発明の化合物を含む医薬組成物は、適当なバインダー、適当なバルキング剤及び/又は希釈液、及び必要であり得る通りの任意の他の適当な薬剤を含むことができる。任意選択により、該医薬組成物は、適当には、適当なコーティング剤でコーティングすることができる。
【0260】
本発明の化合物(I)は、NLRP3阻害剤であり、NLRP3によって媒介される疾患状態、好ましくはインターロイキン1β活性が関係する疾患又は状態及び関連障害の処置において有用である。
【0261】
該医薬組成物及びその単位剤形における活性成分、つまり、この発明による式(I)の化合物の分量は、特別な適用方法、特別な化合物の効力、及び所望の濃度に広く依存して、変更又は調整することができる。一般に、活性成分の分量は、該組成物の0.5質量%から90質量%の間を範囲とする。
【0262】
本発明、式(I)の化合物は、単独で、又は熟練医療実務者が容易に同定できる1種若しくは複数の他の治療剤との任意の組合せで使用することができる。こうした他の治療剤は、処置されている疾患の型、重症度、患者によって摂取されている他の薬物療法等に依存して選択することができる。したがって、例えば、関節リウマチの処置のため、1種又は複数のDMARDが、本発明の化合物との組合せで使用することができる。
【0263】
実施形態の1つにおいて、本発明の式(I)の化合物は、任意の組合せにおける治療剤、インターロイキン-1βの阻害剤(例えばリロナセプト、カナキヌマブ及びアナキンラ);免疫抑制薬(例えば、メトトレキセート、メルカプトプリン、シクロホスファミド)、代謝障害薬、グルココルチコイド、非ステロイド性抗炎症薬、Cox-2特異的阻害剤、TNF-α結合性タンパク質(例えば、インフリキシマブ、エタネルセプト)、インターフェロン-13、インターフェロン、インターロイキン-2、抗ヒスタミン薬、ベータ-アゴニスト、BTK阻害剤、抗コリン薬、抗がん剤又はそれらの適当な薬学的に許容される塩から選択される1種又は複数の適当な薬学的に活性な薬剤との組合せで使用することができる。組合せにおける使用のためのさらなる例は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び線維症薬物、抗がん性抗生物質、ホルモン、アロマターゼ阻害剤、抗体、サイトカイン、ワクチン、薬物コンジュゲート、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼシグナル伝達の阻害剤(例: BAY43-9006)、Syk阻害剤、mTOR阻害剤、抗体(リツキサン)、及びBCR/ABLアンタゴニストである。
【0264】
本発明の組成物は、その上、他の活性成分との組合せで使用される。アレナウイルス科ウイルス感染症の処置のため、好ましくは、他の活性治療剤は、アレナウイルス科ウイルス感染症、特にラッサウイルス及びフニンウイルス感染症に対して活性である。これらの他の活性治療剤の非限定的な例は、リバビリン、ファビピラビル(T-705又はアビガンとしても知られている)、T-705モノホスフェート、T-705ジホスフェート、T-705トリホスフェート、ST-193、及びその混合物である。RNA依存性RNAポリメラーゼ(RDRP)モジュレーター、例えば、レムデシビル。本発明の化合物及び組成物は、その上、非経口流体(デキストロース生理食塩水及び乳酸リンゲル液を含める)及び栄養、抗生物質(メトロニダゾール及びセファロスポリン抗生物質、例えば、セフトリアキソン及びセフロキシムを含める)及び/又は抗真菌予防法、発熱及び疼痛薬物療法、制吐剤(メトクロプラミド等)及び/又は止痢剤、ビタミン及びミネラルサプリメント(ビタミンC又は/及びK及び硫酸亜鉛を含める)、抗炎症剤(イブプロフェン等)、抗炎症剤及び免疫抑制剤、例えば、デキサメタゾン;疼痛薬物療法、及び患者集団における他の共通の疾患のための薬物療法、例えば、抗マラリア薬(アルテメテル及びアーテスネート-ルメファントリン組合せ治療を含める)、腸チフス(キノロン抗生物質、例えばシプロフロキサシン、マクロライド抗生物質、例えばアジスロマイシン、セファロスポリン抗生物質、例えばセフトリアキソン、又はアミノペニシリン、例えばアンピシリンを含める)又は細菌性赤痢のための薬物療法を含む、アレナウイルス科ウイルス感染症を有する患者に提供される一般のケアとともに使用することが意図される。
【0265】
本発明は、それの特定の実施形態の観点で記載されてきた一方で、ある特定の修飾及び均等物は、当業者に明らかであり、本発明の範疇内に含まれると意図される。