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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-18
(45)【発行日】2025-02-27
(54)【発明の名称】端末、システム及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/28 20090101AFI20250219BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20250219BHJP
   H04W 52/50 20090101ALI20250219BHJP
【FI】
H04W52/28
H04W8/22
H04W52/50
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022574976
(86)(22)【出願日】2021-01-14
(86)【国際出願番号】 JP2021001137
(87)【国際公開番号】W WO2022153467
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小熊 優太
(72)【発明者】
【氏名】北川 竜
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-520201(JP,A)
【文献】MediaTek Inc.,Aspects of FR2 inter-band UL CA[online],3GPP TSG RAN WG4 #93 R4-1913906,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_93/Docs/R4-1913906.zip>,2019年11月22日,1,2頁
【文献】China Telecom,Discussion on SAR schemes for UE power class 2 NR inter-band CA with 2UL[online],3GPP TSG RAN WG4 #96_e R4-2010270,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_96_e/Docs/R4-2010270.zip>,2020年08月28日,1-9頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のPower Classを含むCapability情報を生成する制御部と、
前記Capability情報を送信する送信部と、
を具備し、
前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)およびMax EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)が規定され、
第1の帯域の第1のコンポーネントキャリア及び前記第1の帯域とは異なる第2の帯域の第2のコンポーネントキャリアを使用するInter-band CA(Carrier Aggregation)のために、前記Power Classに対応する前記Max TRPの規定値が、前記第1の帯域用と前記第2の帯域用とで互いに独立して定められており
前記制御部は、前記Power Classに対応する、前記第1の帯域用のMax TRPと前記第2の帯域用のMax TRPを適用して、前記Inter-band CAを実行する、
端末。
【請求項2】
前記Inter-band CAのために、前記Power Classに対応する前記Max EIRPの規定値が、前記第1の帯域用と前記第2の帯域用とで互いに独立して定められており、
前記制御部は、前記Power Classに対応する、前記第1の帯域用のMax EIRPと前記第2の帯域用のMax EIRPを適用して、前記Inter-band CAを実行する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
Power Classを含むCapability情報を生成し、前記Capability情報を送信する端末と、
前記Capability情報を受信する基地局と、
を具備し、
前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)およびMax EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)が規定され、
前記Power Classの少なくとも1つにおいて、2つの帯域を使用するInter-band CA(Carrier Aggregation)における、第1の帯域の前記Max TRPの規定値および第2の帯域の前記Max TRPの規定値のそれぞれは、互いに独立して定められている、
システム。
【請求項4】
端末は、
Power Classを含むCapability情報を生成し、
前記Capability情報を送信し、
前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)およびMax EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)が規定され、
第1の帯域の第1のコンポーネントキャリア及び前記第1の帯域とは異なる第2の帯域の第2のコンポーネントキャリアを使用するInter-band CA(Carrier Aggregation)のために、前記Power Classに対応する前記Max TRPの規定値が、前記第1の帯域用と前記第2の帯域用とで互いに独立して定められており
前記制御部は、前記Power Classに対応する、前記第1の帯域用のMax TRPと前記第2の帯域用のMax TRPを適用して、前記Inter-band CAを実行する、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末、システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)ネットワークにおいて、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)の後継システムが検討されている(非特許文献1)。LTEの後継システムには、例えば、LTE-A(LTE-Advanced)、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、5G+(5G plus)、New-RAT(Radio Access Technology;NR)などと呼ばれるものがある。
【0003】
3GPPでは、3.7GHz帯や4.5GHz帯を含む6GHz以下の周波数であるSub6(LTE/NR FR(Frequency Range)1)、および、28GHz帯や38GHz帯等のミリ波帯(NR FR2)のそれぞれにおいて、Power Class(以下、「PC」と省略して表記することもある)毎に、最大送信電力が規定されている。
【0004】
なお、3GPPでは、28GHz帯に属するoperating band(動作帯域)として、n257(Uplink: 26500MHz-29500MHz, Downlink: 26500MHz-29500MHz)、n258(Uplink: 24250MHz-27500MHz, Downlink: 24250MHz-27500MHz)、n261(Uplink: 27500MHz-28350MHz, Downlink: 27500MHz-28350MHz)が規定され、38GHz帯に属するoperating bandとして、n259(Uplink: 39500MHz-43500MHz, Downlink: 39500MHz-43500MHz)、n260(Uplink: 37000MHz-40000MHz, Downlink: 37000MHz-40000MHz)が規定されている(非特許文献1参照)。
【0005】
各端末は、工場出荷時にPower Classが設定され、無線信号の送信時において、該Power Classの送信電力の規定を満たすように送信電力を制御する。また、各端末は、通信開始時に、Power Classを含むUE Capabilityを示す情報(以下、「Capability情報」という)を基地局に通知する。
【0006】
3GPPでは、Sub6のPower ClassがPC1からPC4まで規定され、FR2のPower ClassがPC1からPC4まで規定されている。FR2のPC1はFixed wireless通信向けのものであり、FR2のPC2は車載向けのものである。
【0007】
Sub6では、指向性が無いオムニアンテナが用いられ、各Power ClassがTRP(Total Radiated Power、総合放射電力)によって規定されている。TRPとは、空間に放射される電力の合計値である。
【0008】
FR2では、アレイアンテナにより指向性を形成して電力放射(ビームフォーミング)が行われ、周波数帯域毎に、各Power Classに対して、Max TRP、Max peak EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power、実効放射電力)、Min peak EIRP、Spherical coverage EIRPの4つの項目が規定されている(非特許文献1参照)。なお、EIRPとは、送信電力とアンテナ利得の合成値である。
【0009】
例えば、FR2のPC3(28GHz帯)の場合、Max TRP≦23dBm、Max peak EIRP≦43dBm、Min peak EIRP≧22.4dBm、Spherical coverage EIRP≧(11.5dBm, 50%-tile CDF)となる(図3参照)。PC3の端末は、無線信号の送信時において、これら4つの項目の規定の全てを満たすように、送信電力を制御する。
【0010】
Spherical coverage EIRPは、端末の周辺の空間的な電力(EIRP)分布の規定であって、端末と基地局の接続性に寄与するものであり、CDF(Cumulative Distribution Function、累積分布関数)の上限からの%-tileで規定されている。例えば、PC4のSpherical coverage EIRP≧(25.0dBm, 20%-tile CDF)とは、CDFの20%の点においてEIPRが25dBm以下となること、すなわち、空間の全測定点のうちの80%で25dBmを超えることを意味している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0011】
【文献】3GPP TS 38.101-2 V16.4.0 (2020-06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これまで、3GPPでは、FR2のIntra-band CA(Carrier Aggregation)において、同一帯域の連続するCC(Component Carrier)では同一方向に同時に電波が放射されるという前提に基づき、各CCのMax TRPの合計電力、各CCのMax peak EIRPの合計電力、各CCのMin peak EIRPの合計電力、各CCのSpherical coverage EIRPの合計電力のそれぞれを規定している。
【0013】
しかしながら、FR2のInter-band CAにおいて、複数のCCで、同一又は互いに異なるアンテナパネルから複数方向に同時に電波が放射される場合も考えられる。なお、1つのアンテナパネルから、互いに異なる周波数帯域で同一の方向に電波を放射する場合でも、周波数帯域の違いによりビームの指向性が周波数特性により変化する可能性がある。
【0014】
そして、EIRPあるいはTRPの計算には空間的な指向性を考慮する必要がある。
【0015】
したがって、FR2のInter-band CAについては、電波が放射される方向を考慮して、Max peak EIRP等の各項目の規定値(以下、「放射電力規定値」という)を新規に定めることが望ましい。さらに、FR2のInter-band CAにおける放射電力規定値は、Inter-band CAを構成する2つのCCのoperating bandの関係性を考慮して定めることが望ましい。
【0016】
本開示の目的の一つは、2つのCCのoperating bandの関係性を考慮した、FR2のInter-band CAにおける放射電力規定値の定め方を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本開示の一態様に係る端末は、端末のPower Classを含むCapability情報を生成する制御部と、前記Capability情報を送信する送信部と、を具備し、前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)、Max peak EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)、Min peak EIRP、Spherical coverage EIRPが規定され、Inter-band CA(Carrier Aggregation)における、前記Max peak EIRPおよび前記Max TRPの少なくとも一方の規定値の定め方は、Inter-band CAを構成する2つのCC(Component Carrier)のoperating bandの関係性に依拠する。
【0018】
本開示の一態様に係るシステムは、端末のPower Classを含むCapability情報を生成し、前記Capability情報を送信する端末と、前記Capability情報を受信する基地局と、を具備し、前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)、Max peak EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)、Min peak EIRP、Spherical coverage EIRPが規定され、Inter-band CA(Carrier Aggregation)における、前記Max peak EIRPおよび前記Max TRPの少なくとも一方の規定値の定め方は、Inter-band CAを構成する2つのCC(Component Carrier)のoperating bandの関係性に依拠する。
【0019】
本開示の一態様に係る通信方法は、端末が、端末のPower Classを含むCapability情報を生成し、前記Capability情報を送信し、前記Power Classに対して、Max TRP(Total Radiated Power)、Max peak EIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power)、Min peak EIRP、Spherical coverage EIRPが規定され、Inter-band CA(Carrier Aggregation)における、前記Max peak EIRPおよび前記Max TRPの少なくとも一方の規定値の定め方は、Inter-band CAを構成する2つのCC(Component Carrier)のoperating bandの関係性に依拠する。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、2つのCCのoperating bandの関係性を考慮して、FR2のInter-band CAにおける放射電力規定値を定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】基地局の構成例を示すブロック図である。
図2】端末の構成例を示すブロック図である。
図3】FR2の帯域毎の各Power Classに対する各項目の規定値を示す図である。
図4】本開示の一実施の形態の案A1における案A1-1乃至案A1-3の数値例を示す図である。
図5】本開示の一実施の形態の案A1における案A1-1乃至案A1-3を数式により表した図である。
図6】基地局及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示は、上記の課題を解決すべく為されたものである。以下、本開示の一態様について図面を用いて説明する。
【0023】
[無線通信システムの構成]
本実施の形態に係る無線通信システムは、基地局10(図1参照)と端末20(図2参照)とを備える。基地局10は、端末20に対してDL信号を送信する。また、基地局10は、端末20から送信されるUL信号を受信する。端末20は、基地局10から送信されるDL信号を受信し、基地局10に対して、UL信号を送信する。
【0024】
[基地局10の構成]
図1は、本実施の形態に係る基地局10の構成例を示すブロック図である。基地局10は、例えば、制御部101と、送信部102と、受信部103と、を含む。
【0025】
制御部101は、送信部102における送信処理、及び、受信部103における受信処理を制御する。
【0026】
例えば、制御部101は、PDSCHで送信されるDLデータ信号、PDCCHで送信されるDL制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を行う。また、制御部101は、同期信号(PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))、CRS、CSI-RS等のDL参照信号のスケジューリングを行う。
【0027】
また、制御部101は、PUSCHで送信されるULデータ信号、PUCCHで送信されるUL制御信号、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブル、UL参照信号等のスケジューリングを行う。
【0028】
また、制御部101は、UL信号に含まれ、受信品質の測定結果を示すRRM reportに基づいて、端末20の接続セル選択等を実施する。
【0029】
送信部102は、制御部101の制御により、端末20向けの信号(DL信号)を端末20へ送信する。
【0030】
DL信号には、例えば、DLデータ(例えば、PDSCH信号と呼ばれることもある)、DL制御情報(例えば、PDCCH信号と呼ばれることもある、PDCCHはDCI(Downlink Control Information)を含む)、参照信号等が含まれる。DL制御情報には、例えば、TA(Timing Advance)コマンドを含むRAメッセージ(例えば、RAR(Random Access Response)又はmessage 2と呼ぶこともある)、ULのリソース設定(スケジューリング指示)を示す情報、NS(Network Signaling)等が含まれる。
【0031】
また、DL制御情報は、例えば、上位レイヤシグナリングによって端末20に通知されてもよく、DCI等のダイナミックシグナリングによって端末20に通知されてもよい。上位レイヤシグナリングは、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング又は上位レイヤパラメータと呼ばれることもある。
【0032】
受信部103は、制御部101の制御により、端末20から送信される信号(UL信号)を受信する。
【0033】
UL信号には、例えば、ULデータ(例えば、PUSCH信号と呼ばれることもある)、UL制御情報(例えば、PUCCH信号と呼ばれることもある)、参照信号(例えば、SRS)、RA信号等が含まれる。UL制御情報には、例えば、RRM report等が含まれる。
【0034】
[端末20の構成]
図2は、本実施の形態に係る端末20の構成の一例を示すブロック図である。端末20は、例えば、制御部201と、送信部202と、受信部203と、測定部204と、を含む。
【0035】
制御部201は、送信部202における送信処理、及び、受信部203における受信処理を制御する。
【0036】
例えば、制御部201は、端末20の能力を示すCapability情報を生成し、送信部202から基地局10に送信してよい。また、制御部201は、端末20のPower Classの規定を満たすように、UL信号の送信電力を制御してよい。また、制御部201は、測定部204の測定結果に基づいてRRM reportを生成し、送信部202から基地局10に送信してよい。
【0037】
送信部202は、制御部201の制御により、UL信号を基地局10へ送信する。
【0038】
受信部203は、制御部201の制御により、基地局10から送信されるDL信号を受信する。
【0039】
測定部204は、受信部203に受信された信号の受信品質を測定し、測定結果を制御部203に出力する。受信品質を示す値には、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))等がある。
【0040】
[Inter-band CAにおける放射電力規定値]
次に、FR2におけるInter-band CAにおける放射電力規定値の定め方について説明する。
【0041】
図3は、非特許文献1に記載された、FR2の帯域毎の各Power Classに対する各項目の放射電力規定値を示す図である。図3に示すように、現在、FR2では、28GHz帯と38GHz帯のそれぞれにおいて、4つのPower Class(PC1からPC4まで)が規定されている。各Power Classに対して、Max TRP、Max peak EIRP、Min peak EIRP、Spherical coverage EIRPの4つの項目について放射電力規定値が定められている。例えば、28GHz帯のPC1におけるMax TRPの規定値は「35dBm」である。
【0042】
しかしながら、上記の通り、既存の放射電力規定値は、FR2のInter-band CAでは、複数方向に同時に電波が放射される場合を想定していない。
【0043】
そこで、本発明者は、FR2の既存のPower Classの規定をベースに、FR2のInter-band CAにおいて、放射電力規定値を新規に導入することを提案する。
【0044】
以下では、28GHz帯(第1の帯域)と38GHz帯(第2の帯域)の2つの周波数帯域を用いてInter-band CAを行う場合を例に、Max peak EIRPの規定値の定め方について提案する。
【0045】
<案1>
案1は、試験機において、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPおよび38GHz帯のEIRPを測定し、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPと38GHz帯のEIRPとの合計電力を計算し、合計電力の最大値をMax peak EIRPの規定値と定めるものである。すなわち、案1は、28GHz帯のビームと38GHz帯のビームを同一方向にして、各方向におけるEIRPの合計電力に基づいてMax peak EIRPの規定値を定める。
【0046】
本案によれば、同一方向における各ビームの合計電力制限を担保できる。そのため、各国の法規定に定められている最大EIRP制限を上回っていないことを担保できる。また、特定地域(例えば、病院等)において最大EIRPの制限が求められる場合にも、当該最大EIRP制限を上回っていないことを担保できる。加えて、各ビーム方向の合計電力のみを定めるため、EIRPの配分について自由度がある。そのため、接続先の基地局との距離に応じて、一方のビームを意図的に高い電力に調整し、接続性を高める等が可能となる。
【0047】
<案2>
案2は、試験機において、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPおよび38GHz帯のEIRPを測定し、28GHz帯のEIRPの最大値と38GHz帯のEIRPの最大値との合計電力をMax peak EIRPの規定値と定めるものである。すなわち、案2は、各ビーム方向の測定点において、28GHz帯のEIRPと38GHz帯のEIRPのそれぞれを測定して、ビーム方向の異同によらず、各周波数帯域のEIRPの最大値の合計電力に基づいてMax peak EIRPの規定値を定める。
【0048】
本案によれば、ビーム方向の異同によらないため、同一方向におけるEIRPの合計電力を把握する必要がないため、端末実装としては簡略化でき、開発コストの低減が期待できる。また、ビーム方向の異同によらないが、合計電力に基づいてMax peak EIRPの規定値を定めるため、案1と同様に、各ビームの合計電力制限を担保できる。
【0049】
<案3>
案3は、試験機において、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPおよび38GHz帯のEIRPを測定し、28GHz帯のEIRPの最大値および38GHz帯のEIRPの最大値のそれぞれを独立にMax peak EIRPの規定値と定めるものである。すなわち、案2は、ビーム方向の異同によらず、各周波数帯域のEIRPの最大値に基づいてMax peak EIRPの規定値を定める。
【0050】
本案によれば、ビームの方向の異同によらず、各周波数帯域のEIRPの最大値に基づくため、EIRP制御に関して、端末は各周波数帯域のRF制御を独立に行えるため、案2と比較してより端末実装を簡略化でき、開発コストを低減できる。また、合計電力ではなく、独立にEIRPを規定するため、最低限担保してほしいEIRP配分についても担保できる。
【0051】
<案4>
案4は、試験機において、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPおよび38GHz帯のEIRPを測定し、さらに、各ビーム方向の測定点における28GHz帯のEIRPと38GHz帯のEIRPとの合計電力を計算し、合計電力の最大値をMax peak EIRPの規定値と定め、さらに、該合計電力が最大となるビーム方向の28GHz帯のEIRPおよび38GHz帯のEIRPもMax peak EIRPの規定値と定めるものである。すなわち、案4は、28GHz帯のビームと38GHz帯のビームを同一方向にして、各方向におけるEIRPの合計電力、および、合計電力が最大のビーム方向の各周波数帯域の単独のEIRPに基づいてMax peak EIRPの規定値を定める。
【0052】
本案によれば、案1と同様に、各ビームの合計電力制限を担保できる。また、案3と同様に、独立にEIRPを規定するため、最低限担保してほしいEIRP配分についても担保できる。
【0053】
なお、複数ビームを放射する場合の試験では、Inter-band CAを構成する帯域において時分割に送信を行い、EIRPの測定を行ってもよい。例えば、FR2の帯域では、TDD(Time Division Duplex:時分割複信)方式が用いられるため、TDDのConfigurationのうち、UL のConfigurationを各周波数帯域で分割して使用し、EIRPの測定を行ってもよい。特に、ミリ波通信の試験環境はOTA(Over The Air)であり、複数周波数が混在する環境下において、干渉波や雑音等の影響により、端末から同時に放射された複数ビームの測定が困難な可能性があるため、上記の試験方法が有効である。OTA試験環境とは、Sub6のRF試験で実施されてきた端末のRFポートと測定器を有線で接続し、試験を実施するConductedな(有線系の)試験環境とは異なり、実空間に電波を放射し試験を実施する測定系である。
【0054】
なお、Min peak EIRPとMax peak EIRPは、Peak EIRPの最小値と最大値、すなわち、下記のようにPeak EIRPとして認められる範囲を表す。
Min peak EIRP ≦ Peak EIRP ≦ Max peak EIRP
【0055】
上記の案1~4は、Peak EIRPの規定方法であるため、Min peak EIRPについてもEIRPが最大となるPeak EIRPを測定した後、そのPeak EIRPがMin Peak EIRP以上となっているかを確かめることとなる。
【0056】
[効果]
以上のように、本実施の形態によれば、複数方向に同時に電波が放射される場合を考慮して、FR2のInter-band CAにおける放射電力規定値を定めることができる。
【0057】
[バリエーション]
<バリエーションA>
バリエーションAでは、上記案3あるいは案4のように、各周波数帯域の放射電力規定値をそれぞれ独立に定める場合におけるMax TRPの規定値の定め方について提案する。
【0058】
<案A1>
案A1は、Inter-band CAにおけるMax TRPの合計電力を、Single carrier送信時における値と同一にするようにMax TRPの規定値を定めるものである。例えば、28GHz帯と38GHz帯とのCA時におけるPC3のMax TRPは23dBmとなる(図3参照)。さらに、案A1において、Min peak EIRP等の規定値の定め方ついて以下に説明する。
【0059】
<案A1-1>
案A1-1は、28GHz帯と38GHz帯とで、同一のTRPを想定した際のMin peak EIRPの規定値を定めるものである。また、これに応じてSpherical coverage EIRPの規定値を定める。
【0060】
<案A1-2>
案A1-2は、28GHz帯と38GHz帯とで、同一のMin peak EIRPの規定値を定めるものである。また、これに応じてSpherical coverage EIRPの規定値を定める。Min peak EIRPを同一とすることにより、CAの接続性を高めることができる。
【0061】
<案A1-3>
案A1-3は、38GHz帯のMin peak EIRPを28GHz帯のMin peak EIRPよりも高い値となるようにMin peak EIRPの規定値を定めるものである。また、これに応じてSpherical coverage EIRPの規定値を定める。38GHz帯の伝搬損失が28GHz帯の伝播損失よりも大きい(同一距離で2.6dB程度の差分がある)ことから、38GHz帯のMin peak EIRPを高めることによりでCAの接続性を高めることができる。
【0062】
なお、案A1-2および案A1-3においては、Min peak EIRPではなくSpherical coverage EIRPをベースに、同様に、規定値を定めてもよい。
【0063】
図4は、案A1における案A1-1乃至案A1-3の数値例を示す図である。
【0064】
図5は、案A1における案A1-1乃至案A1-3を数式により表した図である。
【0065】
<案A2>
案A2は、Inter-band CAにおけるMax TRPの合計電力を、Single carrier送信時のそれぞれの値の合計値にするようにMax TRPの規定値を定めるものである。例えば、28GHz帯と38GHz帯とのInter-band CAにおけるPC3のMax TRPの合計電力は26dBmとなる。その際、各周波数帯域のEIRPの配分は、それぞれ、Single carrierの規定値とする。例えば、28GHz帯と38GHz帯のInter-band CAの場合、Max TRPの規定値は、それぞれ、22.4dBm、20.6dBmとなる。
【0066】
<案A3>
案A3は、Inter-band CAにおけるMax TRPの規定値を、各周波数帯域において独立に定めるものである。
【0067】
なお、案A3において、各周波数帯域のTRPの合計電力に対して上限値を定めた上で、Max TRPの規定値を各周波数帯域において独立に定めてもよい。例えば、28GHz帯のInter-band CAにおけるMax TRPを23dBmとし、38GHz帯のInter-band CAにおけるMax TRPを23dBmとする。
【0068】
また、案A1および案A2において、各周波数帯域のMax TRPの規定値に対して上限値を定めた上で、Max TRPの合計電力を計算してもよい。例えば、28GHz帯と38GHz帯とのInter-band CAにおけるMax TRPの合計電力を26dBmとする。
【0069】
<バリエーションB>
上記において、28GHz帯と38GHz帯の2つの離れた周波数帯域を用いてInter-band CAを行う場合を例に、放射電力規定値の定め方について説明した。本提案は、同一の周波数帯域(28GHz帯あるいは38GHz帯)に属するoperating bandを用いて、あるいは、一部重複する2つのoperating bandを用いてInter-band CAを行う場合にも適用できる。
【0070】
バリエーションBでは、Inter-band CAを構成する2つのCCのoperating bandの関係性を考慮した、Max peak EIRPの規定値およびMax TRPの規定値の定め方について提案する。
【0071】
<案B1>
上記の通り、3GPPでは、28GHz帯に属するoperating bandとしてn257、n258およびn261が規定され、38GHz帯に属するoperating bandとしてn259およびn260が規定されている。
【0072】
案B1は、Inter-band CAを構成する2つのCCのoperating bandが、同一の周波数帯域に属する場合と、異なる周波数帯域に属する場合とで、Max peak EIRPの規定値およびMax TRPの規定値の定め方を異ならせるものである。例えば、2つのCCのoperating bandが、n260とn261である場合等、異なる周波数帯域に属する場合には、各CCのoperating bandにおいてMax peak EIRPの規定値(例えば43dBm)およびMax TRPの規定値(例えば23dBm)をそれぞれ独立に定める。また、2つのCCのoperating bandが、n259とn260である場合等、同一の周波数帯域に属する場合には、各CCのoperating bandのEIRPの最大値の合計電力をMax peak EIRPの規定値に定め、各CCのoperating bandのTRPの最大値の合計電力をMax TRPの規定値に定める。
【0073】
Max peak EIRPおよびMax TRPの上限値は、近接周波数を用いる隣接システムへの干渉の影響を1つの要因として考慮して設定される。そのため、Inter-band CAを構成する2つのCCのoperating bandが同一の周波数帯域に属する場合には、Max peak EIRPおよびMax TRPの合計電力でこれらの項目の規定値で定めるほうが好ましい。一方、2つのCCのoperating bandが異なる周波数帯域に属する場合には、これらの項目の規定値を独立に定めればよい。
【0074】
<案B2>
案B2は、Inter-band CAを構成する2つのCCのoperating bandが重複している場合と離れている場合とで、Max peak EIRPの規定値およびMax TRPの規定値の定め方を異ならせるものである。例えば、2つのCCのoperating bandが離れている場合には、各CCのoperating bandにおいてMax peak EIRPの規定値およびMax TRPの規定値をそれぞれ独立に定める。また、2つのCCのoperating bandが重複している場合には、各CCのoperating bandのEIRPの最大値の合計電力をMax peak EIRPの規定値に定め、各CCの周波数帯域のTRPの最大値の合計電力をMax TRPの規定値に定める。
【0075】
なお、「2つのCCのoperating bandが重複している」とは、2つのCCのoperating bandが、全く同一の場合、および、中心周波数が低い方のoperating bandの上端周波数が、中心周波数が高い方のoperating bandの下端周波数よりも高い場合である。一方、「2つのCCのoperating bandが離れている」とは、中心周波数が低い方のoperating bandの上端周波数が、中心周波数が高い方のoperating bandの下端周波数以下の場合である。
【0076】
<案B3>
案B3は、Inter-band CAに紐付く他のシグナリングに基づいて、Max peak EIRPの規定値およびMax TRPの規定値の定め方を設定するものである。「他のシグナリング」として、例えば、Inter-band CAを構成するCC間のビームの制御が独立であるのか一体であるのかを示すCapability情報が挙げられる。
【0077】
[バリエーションBの効果]
以上のように、バリエーションBによれば、2つのCCのoperating bandの関係性を考慮して、FR2のInter-band CAにおける放射電力規定値を定めることができる。
【0078】
なお、上記の提案は、Single carrier送信の場合に、Multi beam放射を行う端末向けの規定として適用してもよい。
【0079】
また、上記の提案は、Inter-band DL CAにおけるPeak EIS(Effective Isotropic Sensitivity)あるいはpeak reference sensitivity、EIS spherical coverageの規定にも適用してもよい。
【0080】
以上、本開示の実施の形態について説明した。
【0081】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0082】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)あるいは送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0083】
例えば、本開示の一実施の形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図6は、本開示の一実施の形態に係る基地局10及び端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及び端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0084】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。基地局10、及び端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0085】
基地局10及び端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0086】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部101,201などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0087】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、基地局10及び端末20の制御部101,201は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0088】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0089】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0090】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送信部102,202及び受信部103,203、測定部204などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0091】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0092】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0093】
また、基地局10及び端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0094】
(情報の通知、シグナリング)
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0095】
(適応システム)
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4thgeneration mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0096】
(処理手順等)
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0097】
(基地局の操作)
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0098】
(入出力の方向)
情報及び信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0099】
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0100】
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0101】
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0102】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0103】
(情報、信号)
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0104】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0105】
(「システム」、「ネットワーク」)
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0106】
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0107】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0108】
(基地局)
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0109】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0110】
(端末)
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0111】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0112】
(基地局/移動局)
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0113】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0114】
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
【0115】
(用語の意味、解釈)
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0116】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0117】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0118】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0119】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0120】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0121】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0122】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0123】
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0124】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0125】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0126】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0127】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0128】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0129】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0130】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0131】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0132】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0133】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0134】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0135】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0136】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0137】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0138】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0139】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0140】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0141】
(態様のバリエーション等)
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0142】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0143】
本開示の一態様は、無線通信システムに有用である。
【符号の説明】
【0144】
10 基地局
20 端末
101,201 制御部
102,202 送信部
103,203 受信部
204 測定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6