特許 7637404 ＬＥＤ直管ランプ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2025-02-19

(45)【発行日】2025-02-28

(54)【発明の名称】ＬＥＤ直管ランプ

(51)【国際特許分類】

   F21K 9/278 20160101AFI20250220BHJP

   F21V 23/00 20150101ALI20250220BHJP

   F21V 23/04 20060101ALI20250220BHJP

   H05B 45/357 20200101ALI20250220BHJP

   H05B 45/375 20200101ALI20250220BHJP

   H05B 45/38 20200101ALI20250220BHJP

   F21Y 115/10 20160101ALN20250220BHJP

【ＦＩ】

F21K9/278

F21V23/00 110

F21V23/00 120

F21V23/04 100

H05B45/357

H05B45/375

H05B45/38

F21Y115:10

【請求項の数】 3

(21)【出願番号】P 2021001770

(22)【出願日】2021-01-08

(65)【公開番号】P2022107087

(43)【公開日】2022-07-21

【審査請求日】2023-11-06

(73)【特許権者】

【識別番号】520445439

【氏名又は名称】株式会社ＭＣＳ

(74)【代理人】

【識別番号】100104444

【弁理士】

【氏名又は名称】上羽 秀敏

(74)【代理人】

【識別番号】100132506

【弁理士】

【氏名又は名称】山内 哲文

(72)【発明者】

【氏名】鎌田 拓史

【審査官】野木 新治

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１６－１３４１９５（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｆ２１Ｋ ９／２７８

Ｆ２１Ｖ ２３／００

Ｆ２１Ｖ ２３／０４

Ｈ０５Ｂ ４５／３５７

Ｈ０５Ｂ ４５／３７５

Ｈ０５Ｂ ４５／３８

Ｆ２１Ｙ １１５／１０

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

管状の筐体と、
前記筐体の長手方向の両端に設けられた一対の口金と、
前記一対の口金の一方の口金に設けられた第１端子ピン及び第２端子ピンと、
前記一対の口金の他方の口金に設けられた第３端子ピン及び第４端子ピンと、
前記筐体内において前記第１端子ピンに接続され、前記第１端子ピン及び、前記第２～第４端子ピンのいずれかの端子ピンを介して供給される交流電圧を直流電圧に変換する電源装置と、
前記電源装置から出力される直流電圧によって発光するＬＥＤと、
前記電源装置と前記第２端子ピンとの電気的な導通と、前記電源装置と前記第３端子ピンとの電気的な導通とを切り替えるスイッチと、を備える、ＬＥＤ直管ランプ。

【請求項2】

前記スイッチは、前記筐体の外側から操作可能に構成される、請求項１に記載のＬＥＤ直管ランプ。

【請求項3】

前記第２端子ピンが、外部の交流電源に接続されていることを検出する第１検出部と、
前記第３端子ピンが、外部の交流電源に接続されていることを検出する第２検出部と、
前記第１検出部により前記第２端子ピンが外部の交流電源に接続されていることを検出した場合、前記スイッチを制御して、前記電源装置と前記第２端子ピンとを導通させて、前記電源装置と前記第３端子ピンの導通を切断し、前記第２検出部により前記第３端子ピンが外部の交流電源に接続されていることを検出した場合、前記スイッチを制御して、前記電源装置と前記第３端子ピンとを導通させ、前記電源装置と前記第２端子ピンの導通を切断する、スイッチ制御部とを、さらに備える、請求項１又は２に記載のＬＥＤ直管ランプ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、一対のソケットに接続されるＬＥＤ直管ランプに関する。

【背景技術】

【0002】

ＬＥＤ（Light Emitting Diode）素子を用いたＬＥＤ照明器具が普及している。ＬＥＤ照明器具として、直管型の蛍光灯のソケットに取り付け、蛍光灯のソケットから電力供給を受けてＬＥＤ素子を点灯させるＬＥＤ直管ランプがある。

【0003】

例えば、特許第４３２８３７９号公報には、安定器を持つ蛍光灯ソケットに使用可能なＬＥＤ照明灯であって、既に設置されている蛍光灯フレームをそのまま使用するようにしたＬＥＤモジュール蛍光灯（ＬＥＤ蛍光灯）が開示されている。このＬＥＤ蛍光灯は、本体と、本体の両端の固定カバーを備える。両端の固定カバーのそれぞれには、接続ピンが備えられる。本体には、ＬＥＤモジュールと駆動回路が設けられる。駆動回路は、両側の固定カバー接続ピンに、それぞれ電気的に連結される第１電源入力部及び第２電源入力部と、駆動部と、フィードバック部を含む。第１電源入力部及び第２電源入力部は、それぞれ、入力電源の過電圧及び過電流を防止する保護部と、保護部の出力電源のノイズを除去するノイズ除去部と、ノイズ除去部の出力電源を平滑化する平滑部とを含む。第１電源入力部又は第２電源入力部の一方に電源が印加されるとき、反対側の第２電源入力部又は第１電源入力部からの電源の流出がないので、人体が接触しても安全な両方向入力電源処理が可能となる。

【0004】

実用新案登録第３２１４３４０号は、外部電源に接続される２つの導電ピンにより一端又は両端に兼用で導電可能なＬＥＤ灯管が開示されている。ＬＥＤ灯管は、２つの導電ピン群と、極性変換回路モジュールと、昇降圧回路モジュールと、ＬＥＤ発光ユニットとを有する。各導電ピン群は、２本のピンからなる。極性変換回路モジュールは、２つの電圧変換装置（ブリッジ整流器）を含み、２つの電圧変換装置には導電ピン群がそれぞれ接続される。昇降圧回路モジュールは、交流を直流に変換するよう、極性変換回路モジュールに電気的に接続され、ＬＥＤ発光ユニットは、直流を受け付けるべく、昇降圧回路モジュールに電気的に接続される。各ピンのうちの二つのピンから外部電源（商用交流電圧）がいずれか１つの電圧変換装置（ブリッジ式整流器）を通過し、昇降圧回路モジュールより電流転換されてＬＥＤ発光ユニットに伝送される。これによって一端給電方式又は両端給電方式に適合可能となる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【文献】特許第４３２８３７９号公報

【文献】実用新案登録第３２１４３４０号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

上記従来のＬＥＤ直管ランプは、外部電源が両側のピンに接続された場合、及び、外部電源が片側のピンのみ接続された場合の両方に対応するため、電源入力のための回路を２系統備える構成である。そのため、部品点数が多くなり、構造は複雑になる。

【0007】

本発明は、簡単な構成で、外部電源の両側接続及び片側接続のいずれにも対応できるＬＥＤ直管型ランプを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0008】

本発明の実施形態におけるＬＥＤ直管ランプは、管状の筐体と、前記筐体の長手方向の両端に設けられた一対の口金と、前記一対の口金の一方の口金に設けられた第１端子ピン及び第２端子ピンと、前記一対の口金の他方の口金に設けられた第３端子ピン及び第４端子ピンと、前記筐体内において前記第１端子ピンに接続され、前記第１端子ピン及び、第２～第４端子ピンのいずれかの端子ピンを介して供給される交流電圧を直流電圧に変換する電源装置と、前記電源装置から出力される直流電圧によって発光するＬＥＤと、前記電源装置と前記第２端子ピンとの電気的な導通と、前記電源装置と前記第３端子ピンとの電気的な導通とを切り替えるスイッチと、を備える。

【0009】

上記ＬＥＤ直管ランプは、電源装置を両端の４つの端子ピンのうち１つの第１端子ピンに接続しておき、第１端子ピンと同じ側の第２端子ピンと電源装置との導通と、第１端子ピンとは反対側の第３端子ピンと電源装置との導通とを、スイッチにより切り替えるよう構成される。両側の端子ピンに外部電源が接続される場合は、第１端子ピンと第３端子ピンが外部電源に接続される。この場合、スイッチにより、電源装置を、第１端子ピン及び第３端子ピンに接続し、第２端子ピンから切り離すことができる。片側の端子ピンに外部電源が接続される場合は、第１端子ピンと第２端子ピンが外部電源に接続される。この場合、スイッチにより、電源装置を、第１端子ピン及び第２端子ピンに接続し、第３端子ピンから切り離すことができる。このように、両側の端子ピンからの電源入力、及び、片側の端子ピンからの電源入力のいずれの場合も、スイッチを切り替えることで、外部電源と電源装置との入力経路を適切に確立ことができる。そのため、簡単な構成で、外部電源の両側接続及び片側接続のいずれにもＬＥＤ直管型ランプを提供できる。

【0010】

前記スイッチは、前記筐体の外側から操作可能に構成されてもよい。これにより、外部からのスイッチ操作により、ＬＥＤ直管ランプの両側の端子ピンへの外部電源の接続に対応する態様と、片側の端子ピンへの外部電源の接続に対応する態様とを切り替えることができる。例えば、作業者が、ＬＥＤ直管ランプを設置する際に、外部電源が両側接続か、片側接続かを判断し、スイッチによって切り替えることができる。

【0011】

前記ＬＥＤ直管ランプは、前記第２端子ピンが、外部の交流電源に接続されていることを検出する第１検出部と、前記第３端子ピンが、外部の交流電源に接続されていることを検出する第２検出部と、前記第１検出部により第２端子ピンが外部の交流電源に接続されていることを検出した場合、前記スイッチを制御して、前記電源装置と前記第２端子ピンとを導通させて、前記電源装置と前記第３端子ピンの導通を切断し、前記第２検出部により第３端子ピンが外部の交流電源に接続されていることを検出した場合、前記スイッチを制御して、前記電源装置と前記第３端子ピンとを導通させ、前記電源装置と前記第２端子ピンの導通を切断する、スイッチ制御部とを、さらに備えてもよい。

【0012】

上記構成によれば、第１検出部、第２検出部及びスイッチ制御部により、両側からの電源入力か、片側からの電源入力かを判断し、自動的に、電源装置と外部電源との経路を適切に確立するように、スイッチを切り替えることができる。

【発明の効果】

【0013】

本発明によれば、簡単な構成で、外部電源の両側接続及び片側接続のいずれにも対応できるＬＥＤ直管型ランプを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】実施形態１におけるＬＥＤ直管型ランプの構成例を示す下面図

【図2】図１に示すＬＥＤ直管ランプの回路構成例を示す図

【図3】外部電源が片側接続された場合の例を示す図

【図4】外部電源が両側接続された場合の例を示す図

【図5】外部電源が両側接続された場合の他の例を示す図

【図6】図１に示すスイッチ７付近の拡大図

【図7】実施形態２におけるＬＥＤ直管ランプの構成例を示す下面図

【図8】図７に示すＬＥＤ直管ランプの回路構成例を示す図

【発明を実施するための形態】

【0015】

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。

【0016】

[実施形態１]
図１は、本実施形態１のＬＥＤ直管ランプ１０の構成例を示す下面図である。ＬＥＤ直管ランプ１０は、一対のソケットＳ１、Ｓ２に接続される。ソケットＳ１、Ｓ２は、蛍光灯のソケットと同じ形状である。すなわち、ＬＥＤ直管ランプ１０は、蛍光灯ソケットに接続可能なＬＥＤランプである。ＬＥＤ直管ランプ１０は、管状の筐体２と、筐体２の長手方向の両端に設けられた一対の口金３を備える。一対の口金３のうち一方の口金には、第１端子ピン１ａ及び第２端子ピン１ｂが設けられる。他方の口金には、第３端子ピン１ｃと第４端子ピン１ｄが設けられる。長手方向からみて、第１端子ピン１ａと第３端子ピン１ｃが対応する位置に配置され、第２端子ピン１ｂと第４端子ピン１ｄが対応する位置に配置される。第１～第４端子ピン１ａ～１ｄは、口金３から長手方向外方に突出する。第１～第４端子ピン１ａ～１ｄは、蛍光灯用のソケットに挿入可能な構造を有する。

【0017】

なお、ＬＥＤ直管ランプ１０の第１～第４端子ピン１ａ～１ｄの形状は、これらに限られないが、例えば、Ｇ５、Ｇ１３、Ｒ１７ｄ又はＲｘ１７ｄ等のように既存の蛍光灯のソケットに装着可能な形状であってもよいし、ＪＥＬ８０１その他の口金の形状であってもよい。

【0018】

ＬＥＤ直管ランプ１０は、筐体２内に、電源装置４と、ＬＥＤ５を備える。電源装置４は、第１端子ピン１ａに接続される。電源装置４は、外部電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換する。外部電源の電圧は、第１端子ピン１ａ及び第２端子ピン１ｂか、又は、第１端子ピン１ａ及び第３端子ピン１ｃを介して供給される。電源装置４は、ＬＥＤ５に接続され、ＬＥＤ５に直流電力を出力する。図１に示す例では、電源装置４及びＬＥＤ５は、筐体２内の基板６に実装される。なお、電源装置４が実装される基板は、ＬＥＤ５が実装される基板と同じであってもよいし、異なっていてもよい。

【0019】

電源装置４は、外部電源から供給される電力を、ＬＥＤ５を駆動するための電力に変換する。電源装置４は、例えば、ＡＣ／ＤＣ変換器を含む。電源装置４の構成は、特定のものに限定されないが、例えば、電源装置４は、整流回路及び平滑化回路を含んでもよい。また、電源装置４は、昇降圧回路を含んでもよい。

【0020】

ＬＥＤ５は、電源装置４から出力される直流電圧によって発光する。ＬＥＤ直管ランプ１０の筐体２は、ＬＥＤ５の光を透過する透明カバーを含む。ＬＥＤ５の光は、筐体２の透明カバーを介して外部へ照射される。

【0021】

ＬＥＤ直管ランプ１０は、スイッチ７を備える。スイッチ７は、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの電気的な導通と、電源装置４と前記第３端子ピン１ｃとの電気的な導通とを切り替える。図１に示す例では、スイッチ７は、筐体２の外側から切り替え操作可能に構成される。すなわち、スイッチ７の操作部が筐体２の外側に露出する。スイッチ７の操作部は、例えば、口金３の外周に設けられる。これにより、スイッチ７により遮断されるＬＥＤ５の光を少なくできる。

【0022】

図２は、図１に示すＬＥＤ直管ランプ１０の回路構成例を示す図である。図２に示す例では、電源装置４は、第１端子ピン１ａに接続される。電源装置４は、一例として、整流回路４１と平滑化コンデンサ４２を有する。整流回路４１は、例えば、ダイオードブリッジとしてもよい。

【0023】

電源装置４と第２端子ピン１ｂとの間、及び、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの間にスイッチ７が設けられる。スイッチ７は、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの間の電気的な接続と切断、及び、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの間の電気的な接続と切断を、切り替える。スイッチ７の切り替えは、例えば、外部からの操作により行われる。

【0024】

図２に示す構成により、外部電源が両側接続された場合、及び片側接続された場合のいずれにおいても、スイッチ７の切り替えにより、電源装置４を外部電源と適切に接続することができる。以下に、図３～図５を参照し、その具体例を説明する。

【0025】

図３は、外部電源が片側接続された場合の例を示す図である。この例では、外部電源（例えば、商用電源）は、ＬＥＤ直管ランプ１０の両端の口金３のうち一方の口金の端子ピン１ａ、１ｂに接続され、他方の口金の端子ピン１ｃ、１ｄには接続されない。すなわち、片側の２つの端子ピン１ａ、１ｂに外部電源の交流電圧が入力される。この場合、スイッチ７を、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの間を電気的に接続し、且つ、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの間を電気的に切断するように切り替える。これにより、外部電源の交流電圧を電源装置４に供給できる。また、外部電源が接続されない端子ピン１ｃ、１ｄは、電源装置４から電気的に遮断され、外部電源から供給された電圧が、端子ピン１ｃ、１ｄに出力されない。

【0026】

図４は、外部電源が両側接続された場合の例を示す図である。この例では、外部電源は、ＬＥＤ直管ランプ１０の両端の口金３のうち一方の口金の端子ピン１ａと他方の口金の端子ピン１ｃに接続され、口金の端子ピン１ａ、１ｄには接続されない。すなわち、ＬＥＤ直管ランプ１０の両側の対向する２つの端子ピン１ａ、１ｃに外部電源の交流電圧が入力される。この場合、スイッチ７を、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの間を電気的に接続し、且つ、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの間を電気的に切断するように切り替える。これにより、外部電源の交流電圧を電源装置４に供給できる。また、外部電源が接続されない端子ピン１ｂ、１ｄは、電源装置４から電気的に遮断され、外部電源から供給された電圧が、端子ピン１ｂ、１ｄに出力されない。

【0027】

図５は、外部電源が両側接続された場合の他の例を示す図である。この例では、外部電源は、ＬＥＤ直管ランプ１０の両端の口金３のうち一方の口金の２つの端子ピン１ａ、１ｂと他方の口金の２つの端子ピン１ｃ、１ｄに接続される。すなわち、ＬＥＤ直管ランプ１０の両側の２つの端子ピン１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄに外部電源の交流電圧が入力される。この場合、図４の場合と同様に、スイッチ７を、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの間を電気的に接続し、且つ、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの間を電気的に切断するように切り替える。これにより、外部電源の交流電圧を電源装置４に供給できる。

【0028】

図６は、図１に示すスイッチ７付近の拡大図である。図６に示す例では、ＬＥＤ直管ランプ１０の表面において、スイッチ７の近傍に、スイッチ７の操作を示す表示７ａ、７ｂが付与される。図６に示す例では、スイッチ７の操作位置と、外部電源の接続形態との関連を示す情報が表示される。このような表示により、外部電源の接続形態に応じて、作業者は、適切にスイッチ７を切り替えることができる。図６では、スイッチ７をある方向（矢印Ｕで示す方向）に移動させる操作は、外部電源が両側に接続される形態に対応することが表示され、スイッチ７を別の方向（矢印Ｄで示す方向）に移動させる操作は、外部電源が片側に接続される形態に対応することが表示される。

【0029】

図６に示す例では、スイッチ７は、３つの状態を切り替えるよう構成される。３つの状態のうち第１の状態は、電源装置４を第２端子ピン１ｂと接続し第３端子ピン１ｃと切断する状態である。第２の状態は、電源装置４を第３端子ピン１ｃと接続し第２端子ピン１ｂと切断する状態である。第３の状態は、電源装置４を第２端子ピン１ｂ、及び第３端子ピン１ｃのいずれとも切断する状態である。なお、スイッチ７は、第１の状態と第２の状態の１つの状態を切り替える構成であってもよい。

【0030】

[実施形態２]
図７は、実施形態２におけるＬＥＤ直管ランプ１０の構成例を示す下面図である。図８は、図７に示すＬＥＤ直管ランプ１０の回路構成例を示す図である。図７に示すＬＥＤ直管ランプ１０ａは、筐体２の表面にスイッチが設けられていない点で、図１に示すＬＥＤ直管ランプ１０と異なる。ＬＥＤ直管ランプ１０ａにおいて、スイッチは、筐体２内に設けられる。例えば、筐体２内の電源装置４が実装される基板６に、スイッチが設けられる。

【0031】

図８に示すように、電源装置４は、第１端子ピン１ａと接続される。スイッチ７は、電源装置４と第２端子ピン１ｂとの電気的な導通と、電源装置４と第３端子ピン１ｃとの電気的な導通とを切り替える。これらの点は、実施形態１と同様である。図８に示す例では、さらに、ＬＥＤ直管ランプ１０は、第１検出部１１、第２検出部１２及びスイッチ制御部１３を備える。第１検出部１１、第２検出部１２及びスイッチ制御部１３は、例えば、筐体２内の基板６に実装される。

【0032】

第１検出部１１は、第２端子ピン１ｂが外部電源に接続されていることを検出する。すなわち、第１検出部１１は、第２端子ピン１ｂへの交流電圧の入力を検出する。例えば、第１検出部１１は、第２端子ピン１ｂとスイッチ７の間の線路上のノードの電圧を検出することで、外部電源の接続を検出することができる。

【0033】

第２検出部１２は、第３端子ピン１ｃが、外部の交流電源に接続されていることを検出する。すなわち、第２検出部１２は、第３端子ピン１ｃへの交流電圧の入力を検出する。例えば、第２検出部１２は、第３端子ピン１ｃとスイッチ７の間の線路上のノードの電圧を検出することで、外部電源の接続を検出することができる。第１検出部１１及び第２検出部１２の構成は、特定のものに限定されないが、例えば、電圧検出回路で構成することができる。

【0034】

スイッチ制御部１３は、第１検出部１１の検出結果、及び第２検出部１２の検出結果に基づいて、スイッチ７を制御する。スイッチ制御部１３は、第１検出部１１及び第２検出部１２に接続される。スイッチ制御部１３は、第１検出部１１により第２端子ピン１ｂが外部電源に接続されていることが検出された場合、電源装置４を、第２端子ピン１ｂと導通させて第３端子ピン１ｃと切断するようスイッチ７を制御する。第２検出部１２により第３端子ピン１ｃが外部電源に接続されていることが検出された場合、スイッチ制御部１３は、電源装置４を、第３端子ピン１ｃと導通させて第２端子ピン１ｂと切断するようスイッチ７を制御する。第２端子ピン１ｂ及び第３端子ピン１ｃのいずれにおいて、外部電源の接続が検出されていない場合、スイッチ制御部１３は、電源装置４を、第２端子ピン１ｂ及び第３端子ピン１ｃの両方から切断するようスイッチ７を制御してもよい。

【0035】

図８に示す構成により、ＬＥＤ直管ランプ１０ａは、外部電源が両側接続か片側接続かを検知して、自動的に、端子ピン１ａ～１ｄと電源装置４との接続関係が適切になるようスイッチ７を切り替えることができる。作業者によるスイッチ切り替え操作が不要になる。例えば、実施形態１において図３～図５に示した例と同様に、外部電源の接続形態に応じて、スイッチ制御部１３が、スイッチ７を切り替えることができる。これにより、外部電源が両側接続の場合、及び、片側接続の場合のいずれの場合も対応することができる。

【0036】

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記例では、スイッチ７は、１つであり、３つの端子を有する構成であるが、２つのスイッチ、すなわち、電源装置４と第２端子ピン１ｂ間の導通と切断を切り替えるスイッチ、及び、電源装置４と第３端子ピン１ｃ間の導通と切断を切り替えるスイッチが、スイッチ７として設けられてもよい。

【0037】

上記例では、第４端子ピン１ｄは、筐体内の回路に電気的に接続されていない。第４端子ピン１は、例えば、第３端子ピン１ｃと電気的に接続されてもよい。

【0038】

スイッチ７は、機械的に配線間の切断と導通を切り替える機械スイッチであってもよいし、半導体の状態を制御する電気信号により配線間の導通のオン／オフを切り替える半導体スイッチであってもよい。実施形態１におけるスイッチ１は、機械スイッチが好ましく、実施形態２におけるスイッチは、半導体スイッチが好ましい。

【0039】

電源装置４、ＬＥＤ５、及びスイッチ７は、同じ基板に実装されてもよいし、異なる基板に実装されてもよい。図８に示す構成において、例えば、電源装置４、ＬＥＤ５、スイッチ７、第１検出部１１、第２検出部１２及びスイッチ制御部１３を同じ基板上に実装することができる。

【0040】

ＬＥＤの駆動回路の構成は、上記例に限られない。例えば、ＬＥＤ直管ランプに、ＬＥＤの光の調節する調光回路がさらに設けられてもよい。

【符号の説明】

【0041】

１ａ 第１端子ピン
１ｂ 第２端子ピン
１ｃ 第３端子ピン
１ｄ 第４端子ピン
２ 筐体
３ 口金
４ 電源装置
５ ＬＥＤ
７ スイッチ
１０ ＬＥＤ直管ランプ
１１ 第１検出部
１２ 第２検出部
１３ スイッチ制御部
Ｓ１、Ｓ２ ソケット

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】