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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-19
(45)【発行日】2025-02-28
(54)【発明の名称】灰皿装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 19/00 20060101AFI20250220BHJP
   A24F 19/14 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
A24F19/00 F
A24F19/14 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024151928
(22)【出願日】2024-09-04
【審査請求日】2024-09-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】310014861
【氏名又は名称】エム・クリエイト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】谷内田 譲
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-275767(JP,A)
【文献】特開2003-199553(JP,A)
【文献】特許第7509477(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 19/00-19/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の設置場所に立設される柱状の外観を有し、上端部に吸殻投入部が設けられるとともに、その外周壁に、内部を目視可能な目視窓が形成された灰皿筐体と、
前記灰皿筐体における前記上端部側に、前記吸殻投入部の下方に位置するように収容され、前記吸殻投入部から投入された吸殻を消火しながら下方へと排出する吸殻消火部と、
前記吸殻消火部の下方側で、前記目視窓から目視可能な位置に配置されるように前記灰皿筐体に収容されて前記吸殻消火部から排出された前記吸殻を回収する箱体であって、その外周壁において少なくとも前記目視窓に対応する部分が、当該目視窓を通して箱内部を目視可能となるように透明壁で構成されている回収箱と、
を備え
前記目視窓は、前記灰皿筐体の外周壁に設けられた筐体側貫通孔が筐体側透明板に覆われた部位となっており、
前記回収箱における前記透明壁は、前記回収箱の外周壁における前記目視窓に対応する部分に設けられた、前記筐体側貫通孔よりも一回り大きな回収箱側貫通孔を覆う板部材であることを特徴とする灰皿装置。
【請求項2】
前記回収箱側貫通孔が、前記灰皿筐体における高さ方向について、前記回収箱の外周壁の1/2長以上の長さで設けられた長孔であり、
前記筐体側貫通孔が、前記高さ方向について、前記回収箱側貫通孔の1/2長以上の長さで設けられた長孔であることを特徴とする請求項1に記載の灰皿装置。
【請求項3】
前記灰皿筐体は、その外周壁における一部の壁部分が、前記回収箱を出し入れ可能に開放される開閉ドアとなっており、当該開閉ドアに前記目視窓が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の灰皿装置。
【請求項4】
前記吸殻消火部は、前記吸殻を複数の消火ローラの相互間で狭圧して押し潰すことで消火しながら下方へと搬送して排出する装置であることを特徴とする請求項1に記載の灰皿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入された吸殻を消火して回収する灰皿装置に関するものとなっている。
【背景技術】
【0002】
従来、喫煙可能なスペースに設置される灰皿装置として、投入された吸殻を消火して回収する灰皿装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような灰皿装置では、装置内部に吸殻を回収して溜める回収箱が設けられている。回収箱における吸殻の蓄積量がある程度の量に達すると、灰皿装置に対する各種管理を担当する担当管理者によって、回収箱の内部に溜まった吸殻が廃棄される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-030418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、多くの場合、灰皿装置の担当管理者は、灰皿装置の設置場所を訪れて回収箱における吸殻の蓄積量の確認を行うこととなっている。このとき、蓄積量の確認は、装置から回収箱を取り出し、その内部を確認することによって行われる。担当管理者は、蓄積量が廃棄レベルに達したと判断した場合に吸殻の廃棄を行って回収箱を装置に戻し、廃棄レベルには未達と判断した場合には廃棄は行わずに回収箱をそのまま装置に戻す。しかしながら、このような吸殻の廃棄に関する一連作業は、作業効率が低く担当管理者の負担となりがちである。
【0005】
従って、本発明は、上記のような問題に着目し、回収された吸殻の廃棄を効率良く行うことができる灰皿装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、灰皿装置は、所定の設置場所に立設される柱状の外観を有し、上端部に吸殻投入部が設けられるとともに、その外周壁に、内部を目視可能な目視窓が形成された灰皿筐体と、前記灰皿筐体における前記上端部側に、前記吸殻投入部の下方に位置するように収容され、前記吸殻投入部から投入された吸殻を消火しながら下方へと排出する吸殻消火部と、前記吸殻消火部の下方側で、前記目視窓から目視可能な位置に配置されるように前記灰皿筐体に収容されて前記吸殻消火部から排出された前記吸殻を回収する箱体であって、その外周壁において少なくとも前記目視窓に対応する部分が、当該目視窓を通して箱内部を目視可能となるように透明壁で構成されている回収箱と、を備え、前記目視窓は、前記灰皿筐体の外周壁に設けられた筐体側貫通孔が筐体側透明板に覆われた部位となっており、前記回収箱における前記透明壁は、前記回収箱の外周壁における前記目視窓に対応する部分に設けられた、前記筐体側貫通孔よりも一回り大きな回収箱側貫通孔を覆う板部材であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述の灰皿装置によれば、回収された吸殻の廃棄を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る灰皿装置を開閉ドアが閉じられた状態で示す斜視図である。
図2図1に示されている灰皿筐体の、開閉ドア側を正面とした正面図、左側面図、及び上面図を並べて示した三面図である。
図3図1に示されている灰皿筐体の、開閉ドア側を正面とした背面図、右側面図、及び下面図を並べて示した三面図である。
図4図1に示されている灰皿筐体を、開閉ドアが開かれて回収箱が取り出された状態で示す斜視図である。
図5図4に示されている灰皿装置の、開閉ドア側を正面とした正面図、右側面図、及び上面図を並べて示した三面図である。
図6図1図5に示されている灰皿装置を示す分解斜視図である。
図7図6に示されている吸殻消火部を、その内部構造が見えるように示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、灰皿装置の一実施形態について説明する。
【0010】
図1は、一実施形態に係る灰皿装置を開閉ドアが閉じられた状態で示す斜視図である。また、図2は、図1に示されている灰皿筐体の、開閉ドア側を正面とした正面図、左側面図、及び上面図を並べて示した三面図であり、図3は、図1に示されている灰皿筐体の、開閉ドア側を正面とした背面図、右側面図、及び下面図を並べて示した三面図である。更に、図4は、図1に示されている灰皿筐体を、開閉ドアが開かれて回収箱が取り出された状態で示す斜視図であり、図5は、図4に示されている灰皿装置の、開閉ドア側を正面とした正面図、右側面図、及び上面図を並べて示した三面図である。そして、図6は、図1図5に示されている灰皿装置を示す分解斜視図である。
【0011】
本実施形態における灰皿装置10は、例えば喫煙所や喫煙スペース、パチンコ店や商業施設等といった所定の設置場所に設置されて利用される装置であり、灰皿筐体11、吸殻消火部12、及び回収箱13を備えている。
【0012】
灰皿筐体11は、上記の設置場所に立設される四角柱状の外観を有し、四角筒状の外周壁111の上端部に吸殻投入部112が設けられるとともに、外周壁111をなす四面壁のうちの一面壁に、内部を目視可能な目視窓113が形成された箱部材である。外周壁111は、金属板の折曲げ加工によって形成された板金加工部材となっている。吸殻投入部112は、矩形枠状の天板112a、目皿部112b、及びホッパー112cを備えている。天板112aは、目皿部112b及びホッパー112cを矩形筒状の外周壁111の上端開口に固定する金属製の枠部材である。目皿部112bは、吸殻以外の異物投入を抑える網目状の金属製カバー部材である。また、ホッパー112cは、矩形漏斗状の金属部材であって、目皿部112bを通過して投入された吸殻を下方側の吸殻消火部12へと案内する部材である。
【0013】
この灰皿筐体11は、上記の外周壁111、吸殻投入部112、目視窓113に加えて、ベースカバー114、及び回収箱支持底部115を備えている。ベースカバー114は、灰皿装置10の設置場所に載置される四角形板状の金属板であり、このベースカバー114の上面中央部を占めるように四角形状の回収箱支持底部115が固定されている。四角形筒状の外周壁111は、この回収箱支持底部115を下端開口の内側に収めるようにベースカバー114の上面に立設固定されている。回収箱支持底部115は、この外周壁111の内側で、その上面に回収箱13の底部が載置された状態で支持する。ここで、本実施形態では、灰皿筐体11の外周壁111を四面のうちの一面の壁部分が、回収箱13を出入れ方向D11に出し入れ可能に開放される開閉ドア111aとなっている。
【0014】
開閉ドア111aは、上記の一面の壁部分の大部分をなす長方形板状の部位であり、この開閉ドア111a側を正面としたときの右側面側の長辺に沿った開閉軸X11回りに回動されることで開閉される。回収箱支持底部115には、各々が出入れ方向D11に延在し、相互間に回収箱13の底部を挟むように設けられてドア開放時に回収箱13を出入れ方向D11に案内する一対の案内レール115aが形成されている。案内レール115a付きの回収箱支持底部115は、金属板の折曲げ加工によって形成された板金加工部材となっている。
【0015】
また、外周壁111における開閉ドア111a側を正面とした左側面及び右側面それぞれの吸殻投入部112寄りには、灰皿装置10を持ち運ぶ際の手掛かりとなる凹状取手116が設けられている。また、開閉ドア111aには、この開閉ドア111aを開閉する際の手掛かりとなるとともにドア閉時に施錠するための施錠機能付き取手111a-1が設けられている。
【0016】
そして、本実施形態では、内部を目視可能な目視窓113が開閉ドア111aに形成されている。具体的には、目視窓113は、外周壁111の開閉ドア111aに設けられた長方形状の筐体側貫通孔113aが一回り大きい長方形状の透明アクリル製の筐体側透明板113bに覆われた部位となっている。
【0017】
吸殻消火部12は、灰皿筐体11における上端部側に、吸殻投入部112の下方に位置するように収容され、吸殻投入部112から投入された吸殻を消火しながら下方へと排出する機構部位である。この吸殻消火部12については、後で別図を参照して詳細を説明する。
【0018】
回収箱13は、不透明樹脂で有底四角筒状に形成され、吸殻消火部12の下方側で、開閉カバー111aの閉鎖時に目視窓113から目視可能な位置に配置されるように灰皿筐体11に収容されて吸殻消火部12から排出された吸殻を回収する箱体である。そして、この回収箱13の外周壁131において目視窓113に対応する部分が、当該目視窓113を通して箱内部を目視可能となるように透明壁132で構成されている。回収箱13におけるこの透明壁132は、外周壁131における目視窓113に対応する部分に設けられた回収箱側貫通孔132aを覆う透明アクリル製の板部材である。回収箱13における回収箱側貫通孔132aは、灰皿筐体11の開閉カバー111aに設けられた筐体側貫通孔113aよりも一回り大きな長方形状の孔であり、透明壁132は、この回収箱側貫通孔132aよりも更に一回り大きな長方形状の板部材となっている。また、回収箱13の外周壁131において回収箱側貫通孔132aが形成された壁部分には、透明壁132の上方側の位置に回収箱13を出入れ方向D11に出し入れする際の手掛かりとなる凹状取手133が設けられている。
【0019】
次に投入された吸殻を消火して回収箱13へと排出する吸殻消火部12の詳細について説明する。
【0020】
図7は、図6に示されている吸殻消火部を、その内部構造が見えるように示した斜視図である。
【0021】
この図7に示されているように、吸殻消火部12は、ホッパー112cで案内されて吸殻受取り口12aで受け取った吸殻を、消火ローラ121の相互間で狭圧して押し潰して消火しながら吸殻排出口12bに向かって搬送する機構部材である。消火ローラ121で消火されて押し潰された吸殻は、その搬送によって吸殻排出口12bから排出される。この吸殻消火部12は、4つの消火ローラ121と、4つの分離板122と、2つのガイド板123、モータ124と、消火部筐体125と、を備えている。4つの消火ローラ121は、周面どうしを接触させながら、下方への搬送を可能とする4つの回転方向D12a,D12b,D12c,D12dに回転することで、相互間で吸殻を狭圧して押し潰して消火しながら吸殻排出口12bに向かって搬送する。分離板122は、消火ローラ121に付着した、吸殻、灰、ガム、その他のごみ等の付着物を消火ローラ121から分離するための部材である。また、ガイド板123は、吸殻受取り口12aから投入された吸殻、灰、ガム、その他のごみが確実に搬送されるようにガイドする部材となっている。モータ124は、消火ローラ121の駆動手段であり、このモータ124による回転駆動力が、不図示の歯車機構を介して4つの消火ローラ121それぞれに伝達される。そして、消火部筐体125が、以上の部材を収容した矩形箱状の部材となっており、その底壁に吸殻排出口12bが設けられている。
【0022】
この吸殻消火部12において消火されて排出された吸殻が吸殻排出口12bから排出されて回収箱13に回収される。
【0023】
以上に説明した実施形態の灰皿装置10によれば、灰皿筐体11の目視窓113と内部の回収箱13の透明壁132を介して、回収箱13の箱内部が目視可能となっている。これにより、灰皿装置10に対する各種管理を担当する担当管理者は、回収箱13を取り出さずとも回収された吸殻の蓄積量を装置外部から確認することができる。このため、吸殻の廃棄に関する回収箱13の取出しは、装置外部からの確認で蓄積量が廃棄レベルに達したと判断された場合だけで済む。このように、本実施形態の灰皿装置10によれば、回収された吸殻の廃棄を効率良く行うことができる。
【0024】
ここで、本実施形態では、目視窓113は、灰皿筐体11の外周壁111に設けられた筐体側貫通孔113aが筐体側透明板113bに覆われた部位となっている。この構成によれば、目視窓113からの内部の視認性を確保しつつ、灰皿筐体11の内部への異物の進入等を抑えることができる。
【0025】
また、本実施形態では、回収箱13における透明壁132は、回収箱13の外周壁131における目視窓113に対応する部分に設けられた回収箱側貫通孔132aを覆う板部材である。この構成によれば、透明壁132付きの回収箱13を、例えば不透明樹脂と透明樹脂との二色成形によって製造する場合等と比較してコストを抑えて製造することができる。
【0026】
また、本実施形態では、灰皿筐体11は、その外周壁における一部の壁部分が、回収箱13を出し入れ可能に開放される開閉ドア111aとなっており、当該開閉ドア111aに目視窓113が形成されている。この構成によれば、目視窓113が形成されていない従来のドア付きの灰皿筐体の開閉ドアを窓付きの開閉ドア111aに付け替えること等により、従来のドア付きの灰皿筐体を利用しつつ窓付きの灰皿筐体11を容易に構成することができる。
【0027】
また、本実施形態では、吸殻消火部12は、吸殻を複数の消火ローラ121の相互間で狭圧して押し潰すことで消火しながら下方へと搬送して排出する装置である。この構成によれば、消火ローラ121の押し潰しでの消火により吸殻が略無煙状態となって回収箱13に回収されるので、灰皿筐体11の目視窓113及び回収箱13の透明壁132を介した箱内部の目視を良好な視認性の下で行うことができる。
【0028】
尚、以上に説明した実施形態は灰皿装置の代表的な形態を示したに過ぎない。灰皿装置は、これに限定されるものではなく種々変形して実施することができる。
【0029】
例えば、上述した実施形態では、灰皿装置の一例として、四角柱状の灰皿筐体11に、有底四角筒状の回収箱13が収容された灰皿装置10が例示されているが、灰皿装置はこれに限るものではない。灰皿装置は、例えば円柱状の灰皿筐体に有底円筒状の回収箱が収容されたものや、四角柱状の灰皿筐体に有底円筒状の回収箱が収容されたもの等あってもよく、灰皿筐体及び回収箱の具体的形状は、これを問うものではない。
【0030】
また、上述した実施形態では、回収箱の一例として、基本的に不透明な壁で構成され、灰皿筐体11の目視窓113と対面する部分を含む一部の壁が部分的に透明壁132で構成された回収箱13が例示されている。しかしながら、回収箱は、これに限るものではなく、外周壁において少なくとも目視窓に対応する部分が、当該目視窓を通して箱内部を目視可能となるように透明壁で構成されているものであれば、透明壁の具体的な構成範囲は任意に設定し得るものである。例えば、目視窓と対面しない側壁部分まで透明壁の範囲を拡げてもよく、更には、回収箱の全体を透明壁で構成することとしてもよい。
【0031】
また、上述した実施形態では、灰皿装置の一例として、板金加工部材としての外周壁111を有する灰皿筐体11と、不透明樹脂製の外周壁131を有する回収箱13と、を備えた灰皿装置10が例示されている。しかしながら、灰皿装置は、これに限るものではなく、灰皿筐体及び回収箱の具体的な形成材料等を問うものではない。
【0032】
また、上述した実施形態では、灰皿筐体における目視窓の一例として、筐体側貫通孔113aが筐体側透明板113bに覆われて構成された目視窓113が例示されている。しかしながら、目視窓は、これに限るものではなく、灰皿筐体の内部を目視可能な部位であれば、透明板等で覆われることなく開放状態の筐体側貫通孔のみで構成された部位であってもよい。ただし、筐体側貫通孔113aと筐体側透明板113bで構成された目視窓113によれば、視認性を確保しつつ異物の進入等を抑えることができる点は上述した通りである。尚、本実施形態では、目視窓を構成する筐体側貫通孔及び筐体側透明板の一例として、長方形状の筐体側貫通孔113a、及び、一回り大きい長方形状の透明アクリル製の筐体側透明板113bが例示されている。しかしながら、筐体側貫通孔及び筐体側透明板は、これらに限るものではなく、その具体的な形状や形成材料等を問うものではない。
【0033】
また、上述した実施形態では、回収箱における透明壁の一例として、目視窓113に対応する部分に設けられた回収箱側貫通孔132aを覆う板部材としての透明壁132が例示されている。しかしながら、透明壁は、これに限るものではなく、例えば不透明樹脂と透明樹脂との二色成形によって不透明の他の壁部分と一体的に形成された透明の壁部分等であってもよい。ただし、回収箱側貫通孔132aを覆う板部材としての透明壁132によれば、上述の二色成形の場合等と比較して、透明壁132付きの回収箱13を、コストを抑えて製造することができる点は上述した通りである。尚、本実施形態では、回収箱側貫通孔及び透明壁の一例として、筐体側貫通孔113aよりも一回り大きな長方形状の回収箱側貫通孔132a、及び、更に一回り大きな長方形状の透明アクリル製の透明壁132が例示されている。しかしながら、筐体側貫通孔及び筐体側透明板は、これらに限るものではなく、その具体的な形状、大きさ、及び形成材料等を問うものではない。
【0034】
また、本実施形態では、灰皿装置の一例として、灰皿筐体11の開閉ドア111aに目視窓113が形成され、回収箱13においてこの目視窓113と対面する位置に透明壁132が設けられた灰皿装置10が例示されている。しかしながら、灰皿装置は、これに限るものではなく、例えば灰皿筐体の外周壁に、回収箱を出し入れ可能なドア無しの開口部を設け、この開口部を目視窓とするとともに、回収箱においてこの開口部から見える部分に透明壁を設ける構成等であってもよい。ただし、灰皿筐体11に開閉ドア111aを設け、その開閉ドア111aに目視窓113を形成するとともに、回収箱13で目視窓113に対応する部分に透明壁132を設ける構成によれば、従来のドア付きの灰皿筐体を利用できる点は上述した通りである。
【0035】
また、本実施形態では、吸殻消火部の一例として、吸殻を複数の消火ローラ121の相互間で狭圧して押し潰すことで消火しながら下方へと搬送して排出する吸殻消火部12が例示されている。しかしながら、吸殻消火部は、これに限るものではなく、その具体的な消火態様を問うものではない。ただし、複数の消火ローラ121で消火を行う上記の吸殻消火部12によれば、吸殻が略無煙状態となって回収箱13の内部の目視を良好な視認性の下で行うことができる点は上述した通りである。
【符号の説明】
【0036】
10 灰皿装置
11 灰皿筐体
12 吸殻消火部
12a 吸殻受取り口
12b 吸殻排出口
13 回収箱
111,131 外周壁
111a 開閉ドア
111a-1 施錠機能付き取手
112 吸殻投入部
112a 天板
112b 目皿部
112c ホッパー
113 目視窓
113a 筐体側貫通孔
113b 筐体側透明板
114 ベースカバー
115 回収箱支持底部
115a 案内レール
116,133 凹状取手
121 消火ローラ
122 分離板
123 ガイド板
124 モータ
125 消火部筐体
132 透明壁
132a 回収箱側貫通孔
D11 出入れ方向
D12a,D12b,D12c,D12d 回転方向
X11 開閉軸
【要約】
【課題】回収された吸殻の廃棄を効率良く行うことができる灰皿装置を提供する。
【解決手段】灰皿装置10が、外周壁111に、内部を目視可能な目視窓113が形成された灰皿筐体11と、吸殻消火部12と、この吸殻消火部12の下方側で、目視窓113から目視可能な位置に配置されるように灰皿筐体11に収容されて吸殻消火部12から排出された吸殻を回収する箱体であって、その外周壁131において少なくとも目視窓113に対応する部分が、当該目視窓113を通して箱内部を目視可能となるように透明壁132で構成されている回収箱13と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7