IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ MIL株式会社の特許一覧

特許7637451情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-19
(45)【発行日】2025-02-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/258 20110101AFI20250220BHJP
   G06Q 10/1053 20230101ALI20250220BHJP
【FI】
H04N21/258
G06Q10/1053
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024192506
(22)【出願日】2024-10-31
【審査請求日】2024-12-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年6月25日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/sales-rep_lp1/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年6月26日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/sales-rep/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年6月26日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/sales-rep_lp1/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年6月26日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/tracker/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月2日、ウェブサイトで公開、https://www.soasc.net/subscription/feature/mil.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月13日、ウェブサイトで公開、https://blog.mil.movie/paper/24549.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月13日、ウェブサイトで公開、https://blog.mil.movie/paper/24467.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月22~24日、幕張メッセで開催されたIT・DX・AI総合展に出品
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月25日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/seminar/15671.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年10月28日、ウェブサイトで公開、https://mil.movie/seminar/15700.html
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518136084
【氏名又は名称】MIL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】光岡 敦
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-120249(JP,A)
【文献】特開2009-230731(JP,A)
【文献】特開2020-102104(JP,A)
【文献】特表2019-511139(JP,A)
【文献】国際公開第2023/080005(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
G06Q 10/00 -10/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定する興味対象特定部と、
前記興味対象を前記求人者に提供する提供部と、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
前記求職者が反応した前記動画の表示画面上の領域を取得する反応領域取得部と、
を備え
前記興味対象特定部は、取得した前記領域に対応する前記関連情報に基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項に記載の情報処理システムであって、
前記動画ごとに前記動画の内容を示す内容情報を記憶する動画情報記憶部を備え、
前記興味対象特定部は、前記求職者が視聴した前記動画に対応する前記内容情報と、取得した前記領域に対応する前記関連情報とに基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者の視聴行動を説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させる行動分析部と、
前記視聴行動の説明を提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者が前記求人者に対して有しているニーズを説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるニーズ分析部と、
前記ニーズの説明を提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定するステップと、
前記興味対象を前記求人者に提供するステップと、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶するステップと、
前記求職者が反応した前記動画の表示画面上の領域を取得するステップと、
をコンピュータが実行し、
前記コンピュータは、前記興味対象を特定するステップにおいて、取得した前記領域に対応する前記関連情報に基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者の視聴行動を説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させるステップと、
前記視聴行動の説明を提供するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者が前記求人者に対して有しているニーズを説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるステップと、
前記ニーズの説明を提供するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定するステップと、
前記興味対象を前記求人者に提供するステップと、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶するステップと、
前記求職者が反応した前記動画の表示画面上の領域を取得するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記興味対象を特定するステップにおいて、前記コンピュータに、取得した前記領域に対応する前記関連情報に基づいて、前記興味対象を特定させること、
を特徴とするプログラム
【請求項9】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者の視聴行動を説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させるステップと、
前記視聴行動の説明を提供するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者が前記求人者に対して有しているニーズを説明する旨の指示を含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるステップと、
前記ニーズの説明を提供するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画の視聴状況を分析してパーソナライズド動画を提供することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-092517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムでは、視聴者の視聴状況に応じて動画をパーソナライズしているが、どのような視聴状況であったのかをユーザに把握させることは難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、動画の視聴状況を提示することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定する興味対象特定部と、前記興味対象を前記求人者に提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、動画の視聴状況を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】求職者端末3における動画の再生画面10の一例を示す図である。
図5】動画がクリックされた例を説明する図である。
図6】管理サーバ2の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システムの概要>
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、求人者を支援しようとするもので、事前に求職者に対して会社説明等の動画を閲覧させ、求職者の動画視聴動向を分析して求人者に提供することで、採用面接などの参考にしてもらおうというものである。
【0011】
図1は、情報処理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の情報処理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、求人者端末1及び求職者端末3と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
求人者端末1及び求職者端末3は、それぞれ求人者及び求職者が操作するコンピュータである。求人者端末1及び求職者端末3は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。
【0013】
管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワークに接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、動画情報記憶部231と、関連情報記憶部232と、視聴履歴記憶部233と、動画配信部211と、興味対象特定部212と、提供部213と、反応領域取得部214と、行動分析部215と、ニーズ分析部216と、を備える。
【0016】
<記憶部>
動画情報記憶部231は、動画ごとに動画に関する情報(以下、動画情報)を記憶する。動画情報には、動画を再生するための動画データを含めることができる。動画情報には、動画の識別情報である動画IDを含めることができる。動画情報には、動画の内容を示す内容データを含めることができる。内容データは、例えば、動画の内容を説明したテキストデータとすることができる。なお、動画データをファイルとして格納する場合に、ファイルまでのパス及びファイル名を動画IDとし、ファイル名に動画の内容を示すテキスト(内容データ)を含めるようにすることもできる。
【0017】
関連情報記憶部232は、動画に関連する情報(以下、関連情報という。)を記憶する。関連情報には、動画に関連する情報を表示するためのデータ(関連データ)を含めることができる。関連データは、例えば、テキストデータや画像データとしてもよいし、動画としてもよいし、Webページなどの画面データとしてもよい。関連データは、Webページや動画などが格納されているURLとしてもよい。関連データは、動画上にデータ入力のためのフォームを表示するための情報(HTMLなどにより記載された画面データであってもよいし、予め求職者端末1に送信されたプログラムにフォームを表示させるための指示であってもよい。)であってもよい。また、関連情報には、動画の再生中の特定期間中に特定の位置にタグを表示させるための情報を含めることができる。例えば、関連情報には、関連データを特定する情報(例えば関連データID)と、動画を特定する情報(例えば動画ID)と、タグを表示する期間と、タグに対応する動画の表示画面上の領域を特定する情報(例えば、矩形や円形、多角形などを構成する頂点や長さなどにより指定することができる。単位は例えばピクセルとすることができる。)と、関連データと、内容データとを含めることができる。期間は、例えば、動画の再生開始から再生終了までの時間の中で、当該タグを表示させる時間を開示時刻及び終了時刻(いずれも再生開始時間からの相対時間であってよい。)により特定することができる。内容データは、関連データの内容を説明する情報であり、例えば関連データの内容を説明したテキストデータとすることができる。なお、タグは透明(不可視)であってよい。
【0018】
視聴履歴記憶部233は、求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴に関する情報(以下、視聴履歴情報)を記憶する。視聴履歴情報は、求職者が動画を視聴したこと、求職者が動画の視聴中にアクションを起こしたこと、求職者が関連情報を視聴したことについて作成される。視聴履歴情報には、求職者を特定する情報(例えばユーザID)、日時、動画を特定する情報(例えば動画ID)、アクションデータが含まれる。求職者が動画を視聴したことについての視聴履歴情報に含まれるアクションデータには、動画を視聴したことを示す情報が含まれる。求職者が動画の視聴中にアクションを起こしたことについての視聴履歴情報に含まれるアクションデータには、例えば、求職者が動画上をクリック(又はタップ以下同じ)したことを示す情報と、クリックした領域を示す情報とが含まれうる。求職者が関連情報を視聴したことについての視聴履歴情報に含まれるアクションデータには、関連データを視聴したことを示す情報と、関連データを特定する情報(例えば関連データID)とが含まれうる。また、動画上に表示されたフォームに求職者が入力をした場合には、アクションデータには、求職者がフォームに入力をしたことを示す情報と、入力したデータ(フォームデータ)とを含めることができる。
【0019】
<機能部>
動画配信部211は、求職者に動画を配信する。配信するべき動画は予め求人者から指定されているものとするが、例えば、求人者が求職者にQRコード(登録商標)などにより動画を特定する情報(例えば動画ID)を含むURLを渡しておき、求職者端末3から当該URLにアクセスすることにより、配信するべき動画を指定するようにしてもよい。動画配信部211は、動画を再生するための画面データを作成して求職者端末3に送信した後、求職者端末3からのリクエストに応じて動画データを送信することができる。画面データは、例えば、HTMLにより記述することができる。画面データには、例えば、求職者端末3で動作するJavaScriptのプログラムを含めることができる。動画配信部211は、例えば、求職者により動画上がクリックされた場合に、クリックされた動画上の位置を管理サーバ2に送信するようにプログラムしたJavaScriptのコードを付帯させて画面データを送信することができる。
【0020】
図4は、求職者端末3における動画の再生画面10の一例を示す図である。再生画面10は、動画の表示欄11を備え、動画配信部211により配信された動画111は表示欄11に再生される。動画上には、タグ133が表示されうる。
【0021】
興味対象特定部212は、視聴履歴に基づいて求職者の興味対象を特定する。興味対象特定部212は、求職者が視聴した動画に応じて興味対象を特定することができる。興味対象特定部212は、例えば、求職者が視聴した動画(視聴履歴情報が示す動画ID)に対応する内容情報に含まれる内容データに基づいて興味対象を特定することができる。興味対象特定部212は、例えば、求職者に対応する視聴履歴情報を視聴履歴記憶部233から読み出し、読み出した視聴履歴情報と、視聴履歴から興味対象を説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えることにより、求職者の興味対象を再生させることができる。
【0022】
興味対象特定部212が特定する興味対象には、例えば、以下のような情報を含めることができる。
(1)求職者が関心を持つ職種に関する情報
・営業職、技術職、企画職などの職種分類
・職種における具体的な業務内容
・必要なスキルや資格
・キャリアパスの展望
(2)求職者が関心を持つ企業文化や環境に関する情報
・働き方(フレックスタイム制、リモートワークなど)
・福利厚生
・社内の雰囲気や人間関係
・研修制度や人材育成方針
(3)求職者が関心を持つ事業内容に関する情報
・具体的な商品やサービス
・取引先や市場での位置づけ
・事業の将来性や成長戦略
・技術力や競争優位性
(4)求職者が関心を持つ待遇に関する情報
・給与体系
・評価制度
・昇進・昇給の仕組み
・残業や休暇の取得状況
(5)求職者が関心を持つ企業の特徴に関する情報
・企業規模
・創業からの歴史
・経営理念や企業ビジョン
・社会貢献活動や環境への取り組み
【0023】
興味対象特定部212は、例えば、上記のような興味対象を以下のような方法で特定することができる。
(1)視聴時間に基づく特定
・特定の話題に関する動画の視聴時間が長い
・特定の話題に関する動画を繰り返し視聴している
・特定の話題に関する動画を最後まで視聴している
(2)インタラクションに基づく特定
・特定の話題に関する関連情報をクリックして確認している
・特定の話題に関する詳細情報を積極的に確認している
・特定の話題に関する動画で一時停止や巻き戻しを行っている
(3)視聴順序に基づく特定
・特定の話題から視聴を開始している
・特定の話題に関する動画を優先的に視聴している
・関連する話題の動画を連続して視聴している
(4)視聴パターンに基づく特定
・特定の時間帯に特定の話題を集中的に視聴している
・特定の話題に関する動画を定期的に確認している
・複数の関連する話題を横断的に視聴している
【0024】
興味対象特定部212は、これらの特定方法を組み合わせることにより、より正確に興味対象を特定することができる。例えば、ある求職者が「営業職の業務内容」に関する動画を長時間視聴し(視聴時間)、その中で「顧客との商談方法」に関する部分で一時停止や巻き戻しを行い(インタラクション)、その後「営業実績の評価方法」に関する動画を視聴している(視聴順序)場合、この求職者は営業職における実践的なスキルや評価基準に強い関心があると特定することができる。
【0025】
また、興味対象特定部212は、特定した興味対象の確信度を算出することもできる。確信度は、例えば以下のような要素を考慮して算出することができる。
(1)視聴回数や視聴時間の多さ
(2)関連情報の確認回数
(3)類似の話題への継続的な関心の有無
(4)視聴行動の一貫性
(5)直近の視聴傾向
確信度は、例えば0から100までの数値や、「高」「中」「低」などの段階的な評価として表現することができる。提供部213は、特定された興味対象とともに、この確信度を求人者に提供することができる。
【0026】
興味対象特定部212が大規模言語モデルに与えるプロンプトの一例を示す。

以下の視聴履歴から、求職者の興味対象を分析してください:
・視聴した動画:[動画ID]、[タイトル]、[視聴時間]
・クリックした関連情報:[関連情報ID]、[内容]
・視聴パターン:[視聴順序]、[インタラクション]

形式:
1. 主要な興味対象(確信度順)
2. 各興味対象の根拠となる視聴行動
3. 補足的な興味の可能性
【0027】
興味対象特定部212は、大規模言語モデルを使用せずに、以下のような方法で視聴履歴から興味対象を特定するようにしてもよい。
【0028】
(1)スコアリングに基づく特定方法
興味対象特定部212は、視聴履歴における各種行動にスコアを付与し、累積スコアに基づいて興味対象を特定することができる。スコアは以下のような要素について設定することができる。
・動画の視聴完了:10点
・動画の視聴時間(1分あたり):1点
・関連情報のクリック:5点
・動画の一時停止:2点
・動画の巻き戻し:3点
・動画の早送り:-1点
・同一カテゴリの動画の連続視聴(1本あたり):3点
各要素のスコアは、例えば以下の数式により重み付けすることができる。
総合スコア = Σ(各要素のスコア×重み係数)
重み係数は、例えば以下のような要素により調整することができる。
・直近の行動ほど重み係数を大きくする
・同一カテゴリ内での行動の一貫性が高いほど重み係数を大きくする
・視聴順序に応じて重み係数を調整する
【0029】
(2)クラスタリングに基づく特定方法
興味対象特定部212は、視聴履歴から特徴ベクトルを生成し、クラスタリングにより興味対象を特定することができる。興味対象特定部212は、例えば、カテゴリごとの視聴時間、カテゴリごとのクリック回数、カテゴリごとの視聴完了率、時系列での視聴パターンなどから特徴ベクトルを生成することができる。また、興味対象特定部212は、例えば、k-means法によるクラスタリング、階層的クラスタリング、密度ベースクラスタリングなどのクラスタリング手法によりクラスタを特定し、特定されたクラスタの中心から、興味対象の候補を抽出することができる。
【0030】
(3)シーケンス分析に基づく特定方法
興味対象特定部212は、視聴履歴における行動の順序や時系列パターンを分析することにより、興味対象を特定することができる。興味対象特定部212は、例えば、マルコフ連鎖モデルによる分析(状態遷移確率の計算、定常状態の分析、吸収状態の特定)や時系列パターンマイニング(頻出パターンの抽出、周期性の分析、トレンドの分析)などにより興味対象を特定することができる。
【0031】
(4)ハイブリッド方式
興味対象特定部212は、上記の複数の方法を組み合わせることにより、より精度の高い興味対象の特定を行うことができる。例えば、以下のような組み合わせが可能である。
・スコアリングとクラスタリングの組み合わせ
-スコアを特徴ベクトルの要素として利用
-クラスタリング結果でスコアを補正
・クラスタリングとシーケンス分析の組み合わせ
-時系列パターンをクラスタリングの特徴として利用
-クラスタ内でのシーケンス分析
・スコアリングとシーケンス分析の組み合わせ
-シーケンスパターンに基づくスコア補正
-時系列でのスコア変動分析
【0032】
これらの方法により特定された興味対象は、以下のような形式で構造化することができる。
(1)階層構造
・大分類:職種、企業文化、待遇など
・中分類:具体的な職務内容、働き方、給与体系など
・小分類:詳細な業務内容、特定の制度、具体的な条件など
(2)関連度
・主たる興味対象
・従たる興味対象
・潜在的興味対象
(3)時系列性
・初期の興味対象
・変化後の興味対象
・持続的な興味対象
【0033】
提供部213は、特定された興味対象を求人者に提供することができる。
【0034】
反応領域取得部214は、求職者が反応した動画の表示画面上の領域を取得する。反応領域取得部214は、例えば、画面データ求職者端末3からクリックされた動画上の位置を受信することができ、配信された動画に対応し、かつ、受信した位置が含まれる領域に対応する関連情報を関連情報記憶部232から検索し、関連情報が検索できた場合に、関連情報に指定される領域に対して求職者が反応したことを検出することができる。
【0035】
動画配信部211は、特定の領域がクリックされた場合に、関連データを求職者端末3に配信することができる。図5は、動画がクリックされた例を説明する図である。再生画面10の動画の表示欄11においてタグ133がクリック(図5の例ではタップ)されると、反応領域取得部214によりタグ133に対応する領域がクリックされたと判断され、検索された関連情報に含まれる関連データを動画配信部211は求職者端末3に配信し、表示欄11に動画111に代えて又は動画111に重畳させて関連情報112を表示することができる。なお、図5の例では、関連情報112は静止画面であるものとしているが、関連情報112を動画として、当初配信された動画111に代えて又は動画111に重畳させて動画の関連情報112を再生することもできる。
【0036】
興味対象特定部212は、反応領域取得部214が取得した領域に対応する関連データに基づいて、興味対象を特定するようにしてもよい。興味対象特定部212は、求職者が視聴した動画と、求職者が反応した関連情報とに応じて興味対象を特定するようにしてもよい。興味対象特定部212は、例えば、求職者が視聴した動画に対応する内容データと、求職者が反応した領域に対応する関連データの内容データとに基づいて興味対象を特定することができる。興味対象特定部212は、例えば、求職者が視聴した動画に対応する内容データと、求職者が反応した領域に対応する関連データの内容データと、これらの内容データに応じて求職者の興味対象を特定する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えることにより、動画及び関連情報の内容に応じた興味対象を生成させることができる。
【0037】
行動分析部215は、視聴履歴に基づいて求職者による視聴行動を分析することができる。行動分析部215は、例えば、視聴履歴と、視聴履歴に基づいて求職者の視聴行動を説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、視聴行動の説明を生成させることができる。
【0038】
行動分析部215が大規模言語モデルに与えるプロンプトの一例を示す。

以下の視聴履歴から、求職者の視聴行動を人事担当者向けに分析してください:
・全体の視聴傾向:[視聴時間分布]
・注目したポイント:[クリック情報]
・視聴の文脈:[視聴順序]

形式:
1. 視聴行動の特徴
2. 特徴的なインタラクション
3. 視聴パターンの解釈
【0039】
ニーズ分析部216は、視聴履歴に基づいて求職者のニーズを分析することもできる。ニーズ分析部216は、例えば、視聴履歴と、視聴履歴に基づいて求職者が求職に関して有しているニーズを説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、ニーズの説明を生成させることができる。
【0040】
ニーズ分析部216が大規模言語モデルに与えるプロンプトの一例を示す。

以下の視聴履歴から、求職者が求人者に対して持つニーズを分析してください:
・重点的に視聴した内容:[内容カテゴリ]
・確認した詳細情報:[関連情報内容]
・視聴時の反応:[インタラクションパターン]

形式:
1. 主要なニーズ
2. ニーズの具体的な内容
3. ニーズの優先度
【0041】
例えば、視聴者が営業の仕事に関する動画や関連データを視聴し、さらにその詳細の関連データを視聴していたような場合には、行動分析として、「視聴者は営業の仕事に関連する情報に強い関心を示しており、特に詳細ボタンをクリックしてストーリーを選択する行動が目立ちます。また、ページネーション機能を利用して情報を進めたり戻ったりする動きから、情報の深掘りを求めていることが伺えます。」といったようにして、求人者が読みやすいように、求職者がどのような視聴行動を行っていたかの説明を生成させるようにすることができる。また、ニーズ分析として、「視聴者は営業職に関する具体的な情報や詳細を求めており、職種の理解を深めたいと考えています。特に、営業の仕事内容やキャリアパスに関する具体的なデータやストーリーを必要としていると推測されます。」といったようにして、求人者が読みやすいように、求職者が求人に関してどのようなニーズを持っているかを推測させることができる。
【0042】
提供部213は、視聴履歴に基づく求職者に係る分析結果を求人者に提供することができる。提供部213は、求職者の興味対象を求人者に提供することができる。提供部213は、視聴行動の説明及び/又はニーズの説明を求人者に提供することができる。提供部213は、例えば、求職者を特定する情報と、求職者の興味対象、視聴行動の説明、及び/又はニーズの説明とを求人者端末1に送信することができる。
【0043】
<動作>
は、管理サーバ2の動作を説明する図である。管理サーバ2は、動画を配信し(S301)、配信した動画に関する視聴履歴情報を登録し(S302)、動画がクリックされた場合には(S303:YES)、クリックされたタグ(の領域)を検索して、対応する関連情報を配信して(S304)、関連情報に関する視聴履歴情報を登録する(S305)。管理サーバ2は、視聴履歴に基づいて求職者の興味対象、視聴行動の説明及びニーズの説明を作成し(S306)、これらを求人者に提供することができる(S307)。

【0044】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、求人者から求職者に視聴させた動画に関する求職者の視聴履歴に基づいて、求職者の興味対象を特定し、興味対象とともに、視聴行動の説明及びニーズの説明を求人者に提供することができる。したがって、求人者はこれらを参考に、面接を行ったり、採用の可否を判断したりすることができる。
【0045】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0046】
例えば、上述した管理サーバ2の各機能部による処理は、いずれの機能部により実行されるようにしてもよい。また、上述した各機能部の処理の一部を実行する異なる機能部を追加するようにしてもよい。また、管理サーバ2の機能部は、複数台のコンピュータが分散して備えるようにしてもよい。
【0047】
また、管理サーバ2の各記憶部が記憶する情報は、いずれの記憶部が記憶するようにしてもよい。すなわち、上述した複数の記憶部が記憶する情報を1つの記憶部により記憶するようにしてもよいし、上述したある記憶部が記憶する情報の一部を他の記憶部が記憶するようにしてもよい。
【0048】
<変形例1>
上述した実施形態では、求人者が求職者の視聴履歴に基づいて求職者の興味対象や視聴行動の説明、求職に関するニーズの説明などを提供するものとしたが、営業の場面に適用することもできる。
【0049】
例えば、営業担当者が営業先に対して予め会社や商品などを説明する動画を視聴させるように仕向けておき、営業先がどのような興味対象を持っているか、どのような視聴行動をしたか、どのようなニーズが推測されるかを営業担当者に提供することで、営業担当者は、これらを営業活動の参考にすることができる。
【0050】
本変形例における視聴履歴記憶部233は、営業相手が視聴した営業に関する動画に係る視聴履歴を記憶する。具体的には、商品説明動画、サービス説明動画、会社説明動画などの視聴履歴を記憶する。また、各動画に関連する詳細説明資料、技術資料、価格表、導入事例などの関連情報の閲覧履歴についても記憶する。視聴履歴には、動画の視聴開始時刻、視聴終了時刻、視聴期間中の一時停止や巻き戻しなどの操作情報、視聴時の再生速度、視聴時のデバイス情報なども含まれる。さらに、動画内に設定された商品スペックやサービス特徴、価格、納期などに関する関心ポイントへの反応履歴も記憶される。
【0051】
反応領域取得部214は、営業相手が反応した動画の表示画面上の領域を取得する。例えば、商品の特定の機能説明部分での停止、価格情報への複数回のアクセス、競合他社との比較情報の詳細確認など、営業相手が特に注目した箇所を特定することができる。また、カタログや仕様書などの関連資料について、どの項目に対して詳細な確認があったかも把握することができる。
【0052】
興味対象特定部212は、視聴履歴に基づいて営業相手の興味対象を特定する。例えば、商品のコスト削減効果に関する部分を繰り返し視聴している場合には、投資対効果への関心が高いと判断することができる。また、運用手順や保守サービスに関する説明に対して詳細な確認が行われている場合には、導入後の実務的な課題への関心が高いと判断することができる。さらに、他社導入事例や実績データへの関心が高い場合には、導入リスクの検証に注力していると判断することができる。
【0053】
興味対象特定部212は、取得した領域に対応する関連情報に基づいて興味対象を特定することもできる。例えば、営業相手が確認した仕様書の詳細項目や、ダウンロードした技術資料の内容から、営業相手が重視している製品特性や導入条件を推測することができる。また、価格表や見積書のどの項目に注目が集まったかを分析することで、予算上の制約や投資判断の基準を推測することもできる。
【0054】
本変形例では、視聴検知部217を新たに設けることができる。視聴検知部217は、営業先が動画を視聴したことを検知する。視聴検知部217は、例えば、動画の再生開始時に営業担当者に通知を送信することができる。また、動画の視聴完了時や、特に重要な箇所の視聴時にも通知を送信することができる。さらに、関連資料の閲覧開始時や、重要な資料のダウンロード時にも通知を送信することができる。
【0055】
提供部213は、視聴検知部217が視聴を検知した旨とともに、興味対象や視聴行動の説明、ニーズの説明を営業担当者に提供する。これにより、営業担当者は、営業先が自社の商品に興味を持ってくれたタイミングを逃さず、架電等によりコンタクトを行うことができる。また、営業先の視聴行動やニーズを参考にして、効果的な提案内容を準備したうえでコミュニケーションを取ることが可能となる。ここで架電時における営業担当者へのアドバイスを生成するようにしてもよい。この場合、管理サーバ2は、営業担当者に対するアドバイスを生成するアドバイス生成部を備えることができ、提供部213は、アドバイス生成部が生成したアドバイスを営業担当者に対して提供することができる。
【0056】
アドバイス生成部は、例えば、興味対象特定部212が特定した商品等に対する顧客の興味対象、行動分析部215が生成した顧客による動画視聴行動の説明、及びニーズ分析部216が生成した顧客のニーズの説明のうちの少なくともいずれかと、これらに基づいて営業担当者が電話をかける際のアドバイスを生成する指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、分析対象とした顧客に対する架電時における営業担当者に対するアドバイスを生成させることができる。
【0057】
さらに、提供部213は、営業先の組織内での役割や権限に応じて、提供する情報の内容や粒度を調整することができる。例えば、技術担当者に対しては技術的な関心事項を詳細に、経営層に対しては投資効果や経営課題との関連性を中心に情報を提供することができる。また、商談の進捗段階に応じても、初期段階では概要的な興味関心を、詳細検討段階では具体的な課題認識を中心に情報を提供することができる。
【0058】
ここでアドバイス生成部は、商談時におけるアドバイスを生成することもできる。アドバイス生成部は、例えば、興味対象特定部212が特定した商品等に対する顧客の興味対象、行動分析部215が生成した顧客による動画視聴行動の説明、及びニーズ分析部216が生成した顧客のニーズの説明のうちの少なくともいずれかと、これらに基づいて営業担当者が商談をする際のアドバイスを生成する指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、分析対象とした顧客との商談時における営業担当者に対するアドバイスを生成させることができる。
【0059】
本変形例によれば、営業担当者は営業先の興味やニーズを事前に把握したうえで営業活動を行うことができるため、効率的かつ効果的な商談が可能となる。また、営業先にとっても、自身のペースで商品やサービスの情報を確認でき、準備が整ってから営業担当者とコンタクトを取ることができるため、より生産的な商談が実現される。さらに、組織的な営業活動においても、複数の営業担当者が営業先の興味やニーズを共有することで、一貫性のある提案や支援が可能となる。
【0060】
<変形例2>
上述した実施形態では、興味対象の分析、行動分析及びニーズ分析は、視聴履歴に基づくものとしたが、視聴履歴に加えてCRM情報を用いるようにしてもよい。
【0061】
CRM情報には、例えば、顧客に対応付けて、取引状況、商談履歴、訪問記録、提案内容、見積履歴、問い合わせ内容、対応履歴、クレーム記録、メールの記録、電話の記録などが含まれうる。この場合、管理サーバ2は、ユーザごとにCRM情報を記憶するCRM情報記憶部を備えるようにする。
【0062】
興味対象特定部212、行動分析部215、ニーズ分析部216は、分析時に分析対象の顧客に対応するCRM情報をCRM情報記憶部から読み出してプロンプトに含めるようにすることができる。
【0063】
<変形例3>
上述した実施形態における求人者に対する求職者の興味対象、求職者による視聴行動の説明、求職者のニーズの説明に加えて、採用担当者に対するアドバイスを生成するようにしてもよい。この場合、管理サーバ2は、採用担当者に対するアドバイスを生成するアドバイス生成部を備えるようにする。アドバイス生成部は、例えば、興味対象特定部212が特定した商品等に対する顧客の興味対象、行動分析部215が生成した顧客による動画視聴行動の説明、及びニーズ分析部216が生成した顧客のニーズの説明のうちの少なくともいずれかと、これらに基づいて採用担当者が求職者に対して面接を行う際のアドバイスを生成する指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、分析対象とした顧客との面接時における採用担当者に対するアドバイスを生成させることができる。
【0064】
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定する興味対象特定部と、
前記興味対象を前記求人者に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
前記求職者が反応した前記動画の表示画面上の領域を取得する反応領域取得部と、
を備え、
前記興味対象特定部は、取得した前記領域に対応する前記関連情報に基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
項目2に記載の情報処理システムであって、
前記動画ごとに前記動画の内容を示す内容情報を記憶する動画情報記憶部を備え、
前記興味対象特定部は、前記求職者が視聴した前記動画に対応する前記内容情報と、取得した前記領域に対応する前記関連情報とに基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目4]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者の視聴行動を説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させる行動分析部と、
を備え、
前記提供部は、前記視聴行動の説明を提供すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目5]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者が前記求人者に対して有しているニーズを説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるニーズ分析部と、
を備え、
前記提供部は、前記ニーズの説明を提供すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目6]
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定するステップと、
前記興味対象を前記求人者に提供するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目7]
求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶するステップと、
前記視聴履歴に基づいて前記求職者の興味対象を特定するステップと、
前記興味対象を前記求人者に提供するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0065】
<その他の開示事項>
[第2項目1]
動画の内容を示す内容情報を記憶する動画情報記憶部と、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
視聴者が視聴した前記動画に対応する前記内容情報及び前記視聴者が前記動画の視聴中に反応した前記領域に対応する前記関連情報を含む視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記視聴者の視聴行動を説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させる行動分析部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[第3項目1]
動画の内容を示す内容情報を記憶する動画情報記憶部と、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
視聴者が視聴した前記動画に対応する前記内容情報及び前記視聴者が前記動画の視聴中に反応した前記領域に対応する前記関連情報を含む視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記視聴者のニーズを説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるニーズ分析部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[第4項目1]
営業相手が視聴した営業に関する動画に係る視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記視聴履歴に基づいて前記営業相手の興味対象を特定する興味対象特定部と、
前記興味対象を営業担当者に提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[第4項目2]
第4項目1に記載の情報処理システムであって、
前記動画の表示画面上の領域を特定する情報に対応付けて、前記領域に関連する関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
前記営業相手が反応した前記動画の表示画面上の領域を取得する反応領域取得部と、
を備え、
前記興味対象特定部は、取得した前記領域に対応する前記関連情報に基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[第4項目3]
第4項目2に記載の情報処理システムであって、
前記動画ごとに前記動画の内容を示す内容情報を記憶する動画情報記憶部を備え、
前記興味対象特定部は、前記求職者が視聴した前記動画に対応する前記内容情報と、取得した前記領域に対応する前記関連情報とに基づいて、前記興味対象を特定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[第4項目4]
第4項目1に記載の情報処理システムであって、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記営業相手の視聴行動を説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記視聴行動の説明を生成させる行動分析部と、
を備え、
前記提供部は、前記視聴行動の説明を提供すること、
を特徴とする情報処理システム。
[第4項目5]
第4項目1に記載の情報処理システムであって、
前記視聴履歴及び前記視聴履歴に基づいて前記求職者が前記求人者に対して有しているニーズを説明する旨の指示とを含むプロンプトを大規模言語モデルに与えて、前記ニーズの説明を生成させるニーズ分析部と、
を備え、
前記提供部は、前記ニーズの説明を提供すること、
を特徴とする情報処理システム。
【符号の説明】
【0066】
1 求人者端末
2 管理サーバ
3 求職者端末
【要約】      (修正有)
【課題】求人者に対して求職者の動画の視聴状況に基づいて、求人者の興味対象を特定して、興味対象を求人者に提示する情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】管理サーバが、求人者端末及び求職者端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続される情報処理システムにおいて、管理サーバ2は、求職者が視聴した求人者に関する動画に関する視聴履歴を記憶する視聴履歴記憶部233と、求職者による動画の視聴履歴に基づいて求職者の興味対象を特定する興味対象特定部212と、興味対象を求人者に提供する提供部213と、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6