(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-19
(45)【発行日】2025-02-28
(54)【発明の名称】太陽電池用テストレール
(51)【国際特許分類】
H02S 50/10 20140101AFI20250220BHJP
H01R 13/24 20060101ALI20250220BHJP
G01R 1/067 20060101ALI20250220BHJP
G01R 31/388 20190101ALI20250220BHJP
G01R 31/385 20190101ALI20250220BHJP
【FI】
H02S50/10
H01R13/24
G01R1/067 C
G01R31/388
G01R31/385
(21)【出願番号】P 2022560047
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(86)【国際出願番号】 EP2021058300
(87)【国際公開番号】W WO2021198259
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】102020109119.2
(32)【優先日】2020-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520211177
【氏名又は名称】イングン・プリュフミッテルバウ・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】INGUN PRUFMITTELBAU GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【氏名又は名称】中尾 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【氏名又は名称】笹沼 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100187469
【氏名又は名称】藤原(橋詰) 由子
(74)【代理人】
【識別番号】100225026
【氏名又は名称】古後 亜紀
(72)【発明者】
【氏名】ギリ・ラムシャンカル・チャンガイル
(72)【発明者】
【氏名】ベーラー・ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ブロイル・ペーター
(72)【発明者】
【氏名】シュヴィントゥ・フランク
(72)【発明者】
【氏名】ネハー・ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】シュタイナート・フランク
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-194558(JP,A)
【文献】国際公開第2019/154464(WO,A1)
【文献】特開2006-118983(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0347087(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0045265(US,A1)
【文献】中国実用新案第209001906(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第104702211(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 50/00-50/15
G01R 1/06-1/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性基板を取り外し可能に電気的に接触させるためのテストレール(10)であって、
細長いラメラ状のベース本体(2)と、その一方の側には、前記ベース本体(2)と一体的に形成された複数の接触要素(3)と、を備え、
前記接触要素(3)はそれぞれ、前記ベース本体(2)の長手方向延伸方向(L)と平行に所定の長さ(L1)で延びる、先端に配置された線状接触部(4)と、前記ベース本体(2)と前記接触部(4)との間に配置されたばね要素(5)と、を備え、
前記ばね要素(5)は、前記ベース本体(2)と前記接触部(4)の端面との間で蛇行して前記ベース本体(2)の長手方向(L)に垂直に
延びており、
前記ばね要素(5)の延在長さ(B)は、前記ベース本体(2)の長手方向(L)に平行であり、それぞれの前記接触部(4)の長さ(L1)よりも大きいテストレール(10)。
【請求項2】
請求項1に記載のテストレール(10)において、
前記接触部(4)はラメラ状であり、前記導電性基板に接触するための前記ベース本体(2)から離れる方向に向いた線状の当接面(4c)
を有し、前記当接面(4c)は前記接触部(4)の両端(4a,4b)間に延在しているテストレール(10)。
【請求項3】
請求項1または2に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、前記接触部(4)の第1の端部(4a)から延びており、この端部は、前記接触部(4)の当接面(4c)に対して直角に形成されており、前記当接面(4c)から離れる向きの前記接触部(4)の側面から延びているテストレール(10)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)
は、バスバーレス太陽電池に接触したときに生じる、前記接触部(4)の長手延在方向と直交する方向の前記ばね要素(5)の力線(F)が、前記接触部(4)の遠位第2端(4b)において前記接触部(4)と交差するか、または前記接触部(4)と接触するように形成されているテストレール(10)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)の幅方向の延在長さ(B)が、それぞれの線状の前記接触部(4)とそれに平行に配置された前記ベース本体(2)との間の仮想矩形投影面(E)の少なくとも一方の表面境界線(E1、E2)上にわたって延びているテストレール(10)。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)が、同一方向に湾曲した第1および第2部分(5a,5b)と、これと反対方向に湾曲した中間の第3部分(5c)とからなるテストレール(10)。
【請求項7】
請求項6に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、
等しい第1の曲げ半径を有する前記湾曲した第1および第2部分(5a、5b)と、その間にある第3の湾曲した部分(5c)を有しており、
前記第3の湾曲した部分(5c)は、前記第1の曲げ半径(r1)より大きいかまたは小さい第2の曲げ半径(r2)を有しているテストレール(10)。
【請求項8】
請求項6または7に記載のテストレール(10)において、
湾曲した前記第1および第2部分(5a,5b)は、実質的に1/4円弧状の部分であり、前記第3の湾曲した部分(5c)は、実質的に半円弧状の部分であるテストレール(10)。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、湾曲した前記第1及び/又は第2部分(5a,5b)と前記第3の湾曲した部分(5c)との間に直線部分(5d)を有し、前記直線部分(5d)は、前記接触部(4)の長手方向延在方向(L1)に実質的に平行に配置されているテストレール(10)。
【請求項10】
請求項9に記載のテストレール(10)において、
前記直線部分(5d)は、それぞれの接触部の長さ(L1)の20~30%である長さ を有しているテストレール(10)。
【請求項11】
請求項6から10のいずれか1項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)の湾曲部(5a,5b,5c)が、前記ベース本体(2)と前記接触部(4)との間で、屈曲方向を交互に変えて延びているテストレール(10)。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、前記ばね要素(5)の幅方向の伸び(B)を変更せ
ず、前記ベース本体(2)の長手方向の伸び方向(L)に垂直な方向のストローク(h)を0.8mm~2.0mmにできるように設計されているテストレール(10)。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
それぞれの前記ばね要素(5)は、0.4N未満のばね力を有するテストレール(10)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
長手方向延伸方向(L)において互いに隣接して配置された前記ばね要素(5)が部分的に互いにオーバラップするように、それぞれの前記接触部(4)の前記ばね要素(5)が配置されているテストレール(10)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ベース本体(2)の長手延伸方向(L)に垂直な方向への所定のストローク(h)の場合、前記ばね要素(5)が隣接する前記ばね要素(5)の間で接触が生じないように配置されているテストレール(10)。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)および/または前記接触部(4)が、ラメラ状であり、均一な幅(b)を有するテストレール(10)。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記接触部(4)の長さ(L1)は、少なくとも2つの導電性基
材に接触できるように設計されており、前記指電極(11)は、前記接触部(4)に対して垂直に作動するテストレール(10)。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記接触部(4)のそれぞれは、2.5~3mmの長さ(L1)を有し、および/または長手延伸方向(L)において、それぞれ隣接する前記接触部(4)間の距離(a)は、0.4mm未満であるテストレール(10)。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記接触要素(3)は、6~20mmの距離(d)にわたって前記ベース本体(2)から延在しているテストレール(10)。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記テストレール(10)は、0.1~0.25mmの均質な厚さ(t)を有し、および/または一体に形成されているテストレール(10)。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載のテストレール(10)において、
前記テストレール(10)のそれぞれの前記接触要素(3)が、前記ベース本体(2)上の長手延在方向(L)において互いに等距離に配置されているテストレール(10)。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか1項に記載の少なくとも2つのテストレール(10a、10b)を有するテストエレメント(10)において、
前記テストレール(10a、10b)が、横方向で互いに隣接し、長手方向の延伸方向(L)が互いに反対または
同じに配置されているように、および/または、長手方向に隣接して配置された第1のテストレール(10a)の2つの前記接触部(4)間の距離(a)が、反対方向または等しい方向に配置された第2のテストレール(10b)の前記接触部(4’)によってカバーされているように配置されているテストエレメント(20)。
【請求項23】
請求項22に記載のテストエレメント(20)において、
請求項1~21のいずれか1項に記載のテストレール(10)である、少なくとも1つの第3のテストレール(10c)と、隣接する第1・第2のテストレール(10a、10b)の横方向中間部に配置された絶縁レール(12)とを含むテストエレメント(20)。
【請求項24】
請求項22に記載のテストエレメント(20)において、
請求項1~21のいずれか1項に記載のテストレール(10)である、少なくとも1つの第3のテストレール(10c)と、2つの絶縁レール(12a、12b)と、を備え、
前記第1のテストレール(10a)が2つの前記絶縁レール(12a、12b)に挟まれ、前記第2および前記第3のテストレール(10b、10c)がそれぞれ前記絶縁レール(12a、12b)の外部に配置されるようにアレンジされているテストエレメント(20)。
【請求項25】
請求項22から24のいずれか1項に記載のテストエレメント(20)において、
前記テストエレメントは、反射を最小にするための艶消しおよび/または暗い表面を有する2つの外側保護プレート(13a、13b)を有し、および/または前記テストレール(10a、10b、10c)がその保護プレートの間に配置されて、前記テストレール(10a、10b、10c)の前記接触部(4)が前記テストエレメント(20)の側面から見て完全に突出し、およびそれぞれの前記ばね要素(5)が少なくとも一部が突出しているテストエレメント(20)。
【請求項26】
請求項22から24のいずれか1項に記載のテストエレメント(20)において、
前記テストエレメントのそれぞれの外側テストレールは、反射を最小化するためのつや消しおよび/またはダークコーティング(22)を有しているテストエレメント(20)。
【請求項27】
請求項22から26のいずれか1項に記載の互いに平行に配置された複数のテストエレメント(20)と、前記テストエレメント(20)を選択的に取り付けるための支持フレーム(31)と、を備える検査装置(30)。
【請求項28】
太陽電池表面に配置された指電極(11)の電気的接触により、バスバーレス太陽電池(S)をテストするた
めの請求項1ないし21のいずれか一項に記載のテストレール(10)、請求項22ないし26のいずれか一項に記載のテストエレメント(20)または請求項27に記載の検査装置(30)の使用。
【請求項29】
請求項1に記載のテストレール(10)において、
前記接触部(4)はラメラ状であり、前記導電性基板に接触するための前記ベース本体(2)から離れる方向に向いた線状の当接面(4c)を有し、前記当接面に対して直角に形成されている前記接触面(4)の両端(4a,4b)間に延在しているテストレール(10)。
【請求項30】
請求項6に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、等しい第1の曲げ半径(r1)を有する、前記湾曲した前記第1および第2部分(5a、5b)とその間 にある第3の湾曲した部分(5c)を有しており、
前記第3の湾曲した部分(5c)は、前記第1の曲げ半径(r1)より大きいかまたは小さい第2の曲げ半径(r2)を有しているテストレール(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「バスバーレス」または「バスバーレスの太陽電池」をテストするための、特に太陽電池のフィンガー電極に着脱可能に接触するためのテストレールおよび関連するテスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
試験目的で太陽電池に着脱自在に電気的に接触するための装置および適切にデザインされた測定またはテストエレメントは先行技術から既知である。特に、太陽電池上に配置された太陽電池のバスバーに圧力を加えて電気的に接触させることが知られている。1つまたは複数の測定・検査エレメントを備えた検査装置で電流・電圧測定を行いながら同時に光を照射することで、太陽電池のチェック、つまり定性評価を行うことができる。最近の太陽電池は、太陽電池上に並列に配置されたフィンガー電極、いわゆる「セル・フィンガー」だけが存在するバスバーレス構造になっている。このような太陽電池は、セル密度を高め、前述のフィンガー電極を所定の間隔で並列に配置するだけで、テスト・タップ(Pruefabgriff)が可能になる。
【0003】
特許文献1には、試験目的で太陽電池を一時的に電気的に接触させる方法および装置が記載されており、試験プローブは、太陽電池のバスバーをスクラッチするためのレール上に櫛状に配置された複数の尖った接触要素を備えている。レールの外側の平面に接点エレメントを中央に配置した突出部は、バネ効果を発揮するためのものである。しかし、バスバーレス太陽電池のフィンガー電極は、テストレール特有の設計上、安全に接触させることができない。また、突起物のデザインにより、試験中に太陽電池の一部が遮光され、試験結果が損なわれる可能性がある。
【0004】
特許文献2には、太陽電池のバスバーを電気的に接触させるための一体型テストレールであって、テストレールの長手方向に対して実質的に垂直に延びる複数の尖った接触フィンガーを含む、一体型テストレールが記載されている。テストレールの長手方向における接触フィンガーの直線的延長部から横方向に延びる曲げ要素は、接触フィンガーの長手方向にばね効果を与えることを目的としている。また、バスバーレス太陽電池のセル・フィンガーを安全に接触させるためには、この設計は適していない。
【0005】
特許文献3には、薄壁の本体と、それに接続された複数の接触要素と、その間に配置されたばね要素とを備えるバスバーレス太陽電池用のテストレールが記載されている。ばね要素はそれぞれ、それぞれの接触要素の両側に配置され、本体の平面に対して垂直な角度をもって平行に走る2本のワイヤー要素を有し、互いに対して角度をつけている。しかし、このスプリングエレメントの設計では、フィンガー電極との接触時に接触部が不所望に傾き、テスト工程での接触品質が損なわれてしまう。さらに、角度のついたスプリングエレメントを本体の平面外に配置すると、テスト工程で好ましくない影が増えることになる。
【0006】
特許文献4には、レール状の本体と、そこから延びる複数のループ状またはフック状の接触ばね部とを備えるバスバーレス太陽電池用テストレールが記載されている。このフック状のデザインは、テストする太陽電池のフィンガー電極に接触する部分が不意に傾くことを助長する。このループ状のデザインは、太陽電池のテスト時に必要なストロークや、レールの長手方向で隣り合う接触部が接触しやすいため、大きな制約となる。特に、ループ状のデザインは、接触部の傾きや曲がりが大きく、接触品質や検査精度が損なわれることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】DE 10 2008 038 184 A1
【文献】WO 2012/095275
【文献】DE10 2018 132 451A1
【文献】WO2019/154464A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
公知の先行技術に基づき、本発明の課題は、先行技術の前述の欠点に対処する、太陽電池の試験用、特にバスバーレス太陽電池の試験用の改良されたテストエレメントを提供することである。特に、高い接触品質と高いテスト品質に加え、シンプルな構成設計と多くのテストサイクルに対する信頼性の高い接触を可能にすることが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、独立請求項に係るテストレールおよび検査装置によって解決される。従属請求項には、本発明の有利なさらなる実施形態が記載されている。
【0010】
第1の態様において、本発明は、導電性基板、特にバスバーレス太陽電池を着脱可能に電気接触させるためのテストレールであって、細長いラメラ状のベース本体と、その一方の側に配置されて基体と一体的に形成された複数の接触要素とを備え、接触要素はそれぞれ、先端側に配置され、ベース本体の長手方向に平行に所定の長さで延びる線状接触部を備え、それぞれの場合に、ベース本体と接触部との間に配置され、ベース本体と接触部との間でベース本体の長手延在方向に対して本質的に垂直に蛇行して延び、ベース本体の長手方向延在方向と平行なばね要素の幅延長がそれぞれの接触部の長さよりも大きくなるようにベース本体と平面で横たわるばね要素を有していることを特徴とする。
【0011】
本発明によるテストレールの設計は、本発明による線状接触部とばね要素の設計との組み合わせにより、試験手順中の比較的低い力の適用下で試験される太陽電池の指電極に接触する際の接触品質を向上させることを可能にする。接触部の長さよりも大きい蛇行したバネエレメントの幅を選択したことにより、一方では、多くのテストサイクルに対して有効なバネ効果が得られ、同時に、接触エレメントの圧縮状態でも接触部の安定したアライメントが達成される。この場合、特に先行技術による角度の付いたばね要素と比較して、指電極に接触する際にそれぞれの接触部の傾きおよび/または変位傾向が回避される。さらに、本発明による設計は、接触要素の比較的高いストロークと、長手方向に隣接する接触部の密接な並置を可能にし、それによって、太陽電池の指電極の確実な接触が達成される。それぞれの接触部がベースボディの長手方向と平行に配置され、スプリングエレメントがベースボディと同一平面上に配置されることにより、テスト手順中の影を最小限に抑え、高いテスト品質を実現することができる。
【0012】
用語「蛇行して」(maeanderartiger Weise)は、基本本体または接触要素の長手延在方向に対して本質的に垂直な方向におけるばね要素の複数の交互に曲がったコースを意味すると理解され、これは、予め定められた幅の延在、すなわち、ばね要素の基本延在方向に対して垂直な延在を有している。ばね要素は、好ましくは、基本本体の長手延在方向に対して垂直に配置される直線部を有さない。また、ばね要素は、好ましくは、互いに対して角度を有する直線部分を有さない。
【0013】
用語「平面で横たわる」(in einer Ebene mit Grundkoerper liegend)という用語は、ばね要素が、ラメラ基体も延びるか配置される平面内に完全に延びるか配置されることを意味すると理解される。これは、基本本体の長手方向の伸長方向とそれに直交する方向、特に基本本体の高さ方向の伸長方向によって定義される。このように、バネ要素はラメラベース本体と平行に走っている。接触部は、好ましくは、基体との面内にも存在する。
【0014】
それぞれの接触部は、好ましくはラメラ状であり、導電性基板に接触するための、特に好ましくは接触部に対して垂直に配置される太陽電池の少なくとも2つ、好ましくは最大3つの平行な指電極に接触するための、基体から離れる方向に向く線状の接触面を有している。特に好ましくは、太陽電池の2つまたは3つの平行な指電極に接触するように接触面を設計することである。
【0015】
線接触部は、好ましくは、ばね要素の端部側屈曲部から基本本体の長手延在方向と平行に所定の長さで延び、端部側屈曲部の基本本体の長手方向と平行な断面または幅方向の延在を越えている。換言すれば、線状接触部は、このように、例えば、ばね要素の端部側屈曲部の単なる平坦化として形成されるのではなく、そこから、特に、別の接触部としての端部側屈曲部の断面および/または幅を超えて、基本本体の長手延在方向に平行に延在している。
【0016】
線状の接触面は、好ましくは、接触面に対して直角に形成されたそれぞれの接触部の2つの端部の間に延在する。
【0017】
ばね要素は、好ましくは、接触部の接触面に対して直角に形成された接触部の第1の端部から、接触面から離れる方向に向いた接触部の側面、すなわち背面から延びる。
【0018】
ばね要素は、基板表面または平行に走る指電極の表面との接触から生じる、接触部の長手延在方向と直交する方向の力線が、接触部の遠位第2端で接触部と本質的に交差するか、接触部に対して静止するように設計されていることが好ましい。この場合、ばね要素は、ばね要素の力線が圧縮中に接触部の前記遠位第2端にかかるか、またはこの端と交差するように設計されることが好ましい。これにより、接触部にトルクが発生することを本質的に防止し、指電極に接触させる際の接触部のアライメントを最適化することができる。
【0019】
好ましい実施形態では、ばね要素は、側面視で、それぞれの線状接触部と平行に配置された基体との間の仮想矩形投影面の少なくとも一方、好ましくは両方の表面境界線上に、すなわち基体の長手延在方向に対して垂直な方向に、その幅を延長して延在している。
【0020】
当接部の長さは、基体の長手方向におけるばね要素の幅方向の延長線に対して、好ましくは30~65%、より好ましくは35~65%、さらに好ましくは40~50%である。ばね要素の蛇行構成は、好ましくは、同じ方向に屈曲または湾曲した第1および第2の部分と、その反対方向に屈曲または湾曲した中間の第3の部分または屈曲した第3の部分とから構成される。好ましい実施形態では、ばね要素は、前述の3つの湾曲した部分から形成されている。
【0021】
ばね要素は、同じ方向に曲げられた、好ましくは同一の第1の曲げ半径を有する第1及び第2の湾曲部と、第2の曲げ半径を有するか中間の第3の湾曲部とを有し得る。第2の曲げ半径は、第1の曲げ半径より大きくても小さくてもよい。第1の曲げ半径は、好ましくは1.3~2.5mmであり、より好ましくは1.5~2mmである。第2の曲げ半径は、好ましくは2mm以上3mm以下、より好ましくは2.2mm以上2.6mm以下である。逆の場合、すなわち、第2の曲げ半径が第1の曲げ半径より小さい場合、第1の曲げ半径は、好ましくは2~3mm、より好ましくは2.2~2.6mm、第2の曲げ半径は、好ましくは1.3~2.5mm、より好ましくは1.5~2mmである。
【0022】
第1の湾曲部および第2の湾曲部は、好ましくは、実質的に1/4円弧状部である。中間第3の湾曲部は、好ましくは半円形部である。
【0023】
第1の湾曲部および第2の湾曲部は、接触部の第1端部と対向する基体との間に実質的に配置されることが好ましい。第3の屈曲部は、接触部の第2の遠位端と対向する基体との間に実質的に配置されることが好ましい。ばね要素の屈曲部は、好ましくは、基体と接触部との間を屈曲方向が交互になるように走る。
【0024】
ばね要素は、好ましくは、第1および/または第2の湾曲部と第3の湾曲部との間に、接触部または基体の長手方向と実質的に平行に延びる直線部を有する。直線部は、好ましくは、それぞれの接触部の長さL1の20~30%、より好ましくは22~28%である長さを有する。線状部の長さは、好ましくは0.3~1.2mm、より好ましくは0.5~0.9mmである。
【0025】
ばね要素は、好ましくは、基本本体の長手延在方向と直交する方向のストロークを0.8mm~2.0mm、好ましくは1~1.5mmとするように設計される。ばね要素は、好ましくは、前述のストローク中にその高さが10~20%、より好ましくは10~15%圧縮されるように設計されている。それぞれのばね要素は、好ましくは0.4N未満のばね力、より好ましくは0.2N未満のばね力を有する。これにより、被検査体である太陽電池に対して、従来よりも効果的に、かつ特に穏やかに接触させることができる。
【0026】
スプリングエレメントは、形状および/またはサスペンション特性に大きな変化を与えることなく、100万回以上の荷重変化を許容するように設計されることが好ましい。
【0027】
スプリングエレメントは、好ましくは、スプリングエレメントの幅を変えることなく、特に増加させることなくストロークを可能にするように設計されている。すなわち、ばね要素は、圧縮状態において非圧縮状態に比べてその幅が増大しないように設計されていることが好ましい。
【0028】
好ましい実施形態では、テストレールのそれぞれの接触要素のばね要素は、長手方向に延びる方向に互いに隣接して配置されたばね要素が部分的にかみ合うように配置されている。ばね要素は、蛇行コースに関して、テストレール上に同じように配置されることが好ましい。
【0029】
好ましくは、ばね要素は、基本本体の長手延在方向と直交する方向への意図されたストロークで、隣接するばね要素間で接触が生じないように配置することも可能である。この場合、隣接するスプリングエレメントのそれぞれの屈曲部は、テストノートの側面図において、互に接触することなく互いに接触せずに少なくとも部分的に互いに係合することができる。しかしながら、隣接するばね要素のそれぞれの曲がりは、力が加わっていない状態でも力が加わっている状態でも、すなわち太陽電池に接触しているときでも、互に接触することなく少なくとも部分的に係合することができる。
【0030】
ばね要素および/または接触部は、好ましくは薄板状であり、および/または好ましくは均質な幅を有する。ばね要素および/または接触部は、好ましくは、実質的に長方形の断面を有する。
【0031】
接触部の長さは、少なくとも2つ、好ましくは最大3つの導電性基材、特に太陽電池の指電極に接触できるように設計することが望ましく、接触部に対して垂直に延びていることが望ましい。
【0032】
接触要素のそれぞれの接触部は、好ましくは2.5~3mm、より好ましくは2.7~2.9mmの長さ(L1)を有する。また、それぞれの接触部は、長手方向において隣接する接触部間の距離が0.4mm以下となるように配置されていることが好ましく、より好ましくは0.2mm以下である。
【0033】
それぞれの接触要素は、ベース本体の長手延在方向に対して垂直な方向で測定して、6~20mm、より好ましくは8~15mmの距離または高さにわたってベース本体から延在している。
【0034】
テストレールは、好ましくは0.1~0.25mm、より好ましくは0.12~0.18mmの均質なまたは均一な厚みを有する。バネ要素および接触部を構成するそれぞれの接触要素は、好ましくは、テストレールの他の部分と均一な厚さを有する。
【0035】
テストレールは、好ましくはとしては一体型、すなわち、一体に形成されたものである。テストレールは導電性の材料、特に金属でできている。テストレールは、好ましくは金属板から形成され、それによってベースボディと接触エレメントは、好ましくは単一の処理工程で、均一な部品からプレス加工または切削加工される。特に好ましい実施形態では、テストレールは銅ベリリウム(CuBe2)または銅ベリリウム合金で作られている。
【0036】
テストレールは、オプションとして導電性材料でコーティングまたはメッキされていてもよい。例えば、金合金、銀合金、ニッケル合金等から構成されるコーティングであってもよい。好ましくは、電気めっきの製造プロセスを用いて塗布される。特に好ましくは、テストレールに金合金の電気メッキを施す。コーティングは、テストレール全体に施しても、部分的に施してもよく、特にコンタクトエレメントにのみコーティングすることができる。代替実施形態では、テストレールは非導電性材料、特にプラスチック材料から形成することができ、少なくとも部分的に、好ましくは完全に導電性材料でコーティングされる。コーティングは、非導電性材料に塗布される導電性塗料や冷却液体金属によって形成することができる。
【0037】
テストレールのそれぞれの接触要素は、基体上の長手方向において互いに等距離に配置されていることが好ましい。特に、隣接する接触部間の中間距離が一定となるように、接触部同士を位置合わせしている。
【0038】
テストレールは、好ましくは、テストレールの電気的接触のために長手方向の両側に配置された接続手段、例えばテストレールに設けられた開口部または孔であって、対応する形状の接続要素との電気的接触に使用することができるものを有する。
【0039】
また、試験用レールは、試験装置との接続のために、長手方向の両側に配置された取付手段、例えば両端に配置された取付孔を有することが好ましい。
【0040】
さらなる態様において、本発明は、上記のような本発明による少なくとも2つのテストレールを含むテストエレメントに関し、テストレールは、横方向、すなわち長手延在方向に対して垂直なベース本体の厚み延在方向において互いに隣り合って配置されている。この場合、テストレールは、特に、それぞれのテストレールのばね要素の蛇行状形成が互いに反対または同じ長手方向延在方向または長手方向配向で配置されるようにする。長手方向の延在方向または長手方向の向きが反対または等しいテストレールは、さらに、長手方向に隣接して配置された第1のテストレールの2つの接触部間の距離が、側面視で反対または等しい、すなわち長手方向の延在方向に垂直に配置された第2のテストレールの接触部によってカバーされるように、配置されていることが好ましい。これにより、隣接するテストレールの接触部分が重なり、導電性基板、特に太陽電池のフィンガー電極への接触が最適化される。
【0041】
さらなる実施態様において、テストエレメントは、上記のような第3のテストレールと、隣接する第1および第2のテストレールの中間に横方向に配置される絶縁ストリップまたはレールとをさらに含んでいてもよい。絶縁レールは、テストレールと実質的に同じ外形であることが好ましい。第1および第2のテストレールは、例えば、電流測定またはテストプロセス中の電流強度の測定に使用することができ、第3のテストレールは、電圧測定に使用することができる。
【0042】
絶縁レールは、エポキシ樹脂とガラス繊維織物(FR4)の複合材料で形成することが好ましい。絶縁レールは、好ましくは0.1~0.3mm、より好ましくは0.15~0.25mmの実質的に均質な厚みを有する。
【0043】
さらに好ましい実施形態では、テストエレメントは、第1および第2のテストレールに加えて、少なくとも1つの第3のテストレールと2つの絶縁ストリップまたは絶縁レールを有し、第1のテストレールは2つの絶縁レールの間にサンドイッチ状に配置され、第2および第3のテストレールはそれぞれ絶縁レールの外側に配置されている。3本のテストレールは、テストエレメントの対称的な層構造を形成している。さらに、第2および第3のテストレールのそれぞれの外側に、さらに、第4および第5のテストレールを、反対方向または同じ方向に、好ましくはそれぞれの第2および第3のテストレールに直接隣接して配置されたばね要素を用いて配置することができる。互いに直接隣接して配置されたテストレール、すなわち中間絶縁レールを有しないテストレールは、長手方向に隣接して配置された第1の隣接テストレールの2つの接触部間の距離が、反対方向または同じ方向に配置された第2の隣接テストレールの接触部によってカバーされるように配置されることが好ましい。
【0044】
テストエレメントのそれぞれの外側テストレール、すなわち第2および第3テストレール、オプションとしてそれぞれの隣接する第4および第5テストレールと共に、例えば電流測定またはテストプロセス中の電流強度の測定に使用することができ、中央に配置された第1テストレールは電圧測定に使用することができる。このように設計されたテストエレメントは、特に最適な電流・電圧測定を可能にし、特に、それぞれのテストレールを均一または対称に配置することでキャパシタンスの形成を最小化することができる。
【0045】
絶縁帯や絶縁レールを配置する代わりに、それぞれのテストレールの1面または2面に絶縁表面またはコーティングを配置することができる。これは、例えば、部分的または全面的な表面コーティングまたはラッカー処理によって、片面または両面で部分的または完全に絶縁することができる。
【0046】
好ましい実施形態では、テストエレメントは2つの外側保護要素、特に薄肉保護板を備えている。これらは、好ましくは、それぞれのテストレールの接触部のみがテストエレメントの側面視で突出するように、間に配置されたテストレールをフレーム化するように設計されていることが好ましい。それぞれのスプリングエレメントは、好ましくは、横方向に部分的にのみ突出している。このように、テストレールの残りの部分は保護素子で覆われている。
【0047】
保護エレメントは、好ましくは金属または金属板、例えばステンレス鋼で作られ、反射を最小化または抑制するように設計された表面を有する。特に、保護要素は、くすんだ、すなわち非光沢、及び/又は暗色、特に黒色の表面を有する。こうすることで、テスト品質への悪影響を最小限に抑えることができる。保護部材の厚さは、好ましくは0.02~0.07mm、より好ましくは0.04~0.06mmである。
【0048】
前述の保護要素の代替として、テストエレメントのそれぞれの外側テストレールに、反射を最小化または抑制するためのつや消しおよび/または暗色コーティングを施すことができる。これは、好ましくは、テストレールのベース本体のそれぞれの外側の側面を、好ましくは完全に覆うようにデザインされアレンジされる。
【0049】
別の態様では、本発明は、上記のように互いに平行に配置された複数のテストエレメントを含むテスト装置に関する。テスト装置は、好ましくは矩形の支持フレームを有し、この支持フレームは、本発明によるテストエレメントまたはテストレールを選択的に受け入れて固定するように設計されている。ここで、支持フレームは、好ましくは、それぞれのテストエレメントまたはテストレールを固定するために互いに対向して配置された連結要素からなる。この装置は、個々のテストエレメントまたはテストレールを電気的に接触させるための一体型または別個に取り付け可能な電気接続手段を有することもできる。
【0050】
キャリアフレームは、好ましくは、それぞれのテスト要素またはテストレールが互いに平行に走行し、例えば、テスト装置内に収容できる、またはこの目的のために定められた位置に配置された太陽電池の上にキャリアフレームをピボットするまたは折り畳むことによって、好ましくは同時にテストされるべき太陽電池の平行フィンガー電極に接触できるように設計されている。
【0051】
さらなる態様において、本発明は、バスバーレス太陽電池をチェックするため、特に、太陽電池の表面に平行に配置された指電極の電気的接触によって、好ましくは太陽電池への同時光衝突によって、電流強度および/または電流電圧を測定するための、上述の「テストレール、テストエレメントまたはテスト装置」の使用に関するものである。特に、バスバーレス太陽電池の効率測定には、このテストレールを使用することができる。
【0052】
以下、本発明のさらなる有利な効果、および詳細について、純粋に概略的な、単に例示的な図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】本発明によるテストレールの好ましい実施形態を示す側面図である。
【
図2】本発明によるテストレールのスプリングエレメントの詳細図である。
【
図3】本発明によるテストレールの接触エレメントの詳細図である。
【
図4a】本発明によるテストレールの隣接する接触要素の非スプリング状態とスプリング状態を示す図である。
【
図4b】本発明によるテストレールの隣接する接触要素の非スプリング状態とスプリング状態を示す図である。
【
図5】異なる長手方向配向を有する本発明による2つのテストレールからなる本発明によるテスト要素の好ましい実施形態の透視側面図である。
【
図6】
図5に示す本発明によるテスト要素の横方向に重なった接触要素の詳細な側面図である。
【
図7a】複数のテストレールと側面保護要素からなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の透視側面図である。
【
図7b】複数のテストレールと側面保護要素からなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の上面図である。
【
図7c】複数のテストレールと側面保護要素からなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の分解図である。
【
図8a】保護要素のない複数のテストレールからなる本発明によるテストエレメントのさらに好ましい実施形態の分解図である。
【
図8b】テストレールの対称的な配置を有する本発明によるテストエレメントのさらに好ましい実施形態の分解図である。
【
図9a】それぞれのばね要素が同じ方向に配置された複数のテストレールからなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の分解図である。
【
図9b】それぞれのばね要素が同じ方向に配置された複数のテストレールからなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の側面図である。
【
図9c】それぞれのばね要素が同じ方向に配置された複数のテストレールからなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の詳細図である。
【
図10a】本発明によるテストレールのさらに好ましい実施形態の隣接する接触要素の非ばね状態を示す図である。
【
図10b】本発明によるテストレールのさらに好ましい実施形態の隣接する接触要素のばね状態を示す図である。
【
図11】本発明による試験装置の好ましい実施形態の透視側面図である。
【
図12】それぞれのテストエレメントまたはテストレールをテスト装置内で選択的に固定するためのテスト装置の接続要素の透視側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、
図1~3を参照しながら、本発明によるテストレール10の好ましい実施形態について説明する。テストレール10は、長手方向Lに沿って延びる細長いラメラ状のベース本体2と、それに取り付けられて一様に形成された複数の接触要素3とを有する。
接触要素3は、長手方向L、特にテストレール10の高さ方向Hに本質的に垂直に延びている。
接触要素3は、ここでは、ベース本体2の長手方向に互いに一定の距離で配置されていることが好ましい。
【0055】
基体2は、好ましくは均一な厚みtを有する。また、基体2の高さも均一とすることができる。基体は、好ましくは、その両端部に両側に配置された突起6を有し、テストレール10の電気的接触に供することができる。これらは、電気的接続手段6a、例えば、対応する接続要素によって電気的に接触するためのそれぞれの開口部または孔から構成される。
【0056】
基体2は、さらに好ましくは、検査装置30に接続するために、長手方向の両側に配置された取付手段7、例えば両端にそれぞれ配置された取付ホールまたは取付ボアを有する。
【0057】
さらに、ベース本体2は、好ましくは中央に配置され、好ましくは均一なサイズを有する、複数のさらなるボア8を有することができる。これらを設けることで、軽量化を図ることができる。加えて、ガルバニック適用プロセスが発生する可能性がある。
特に、テストレールのコーティングのためにこのプロセスを最適化することが可能で、
特に表面減少によってそれによって材料の節約が達成される。
【0058】
接触要素3は、それぞれ、基本体2の長手延在方向Lと平行に所定長さL1が延在する線状の接触部4を先端に配置し、被検査体である太陽電池Sの少なくとも2本、好ましくは最大3本の平行指電極11を押圧して接触させることができるようにしている。テスト工程では、指電極11は、指電極の平行配置に垂直な方向に接触させることが好ましい(
図3参照)。個々の接触部4は、長手方向Lにおいて隣接する接触部4間の距離aが0.4mm未満、好ましくは0.2mm未満となるように配置されている。個々の接触部4は、好ましくは、均一な厚さbを有する。厚みbは、好ましくは0.1~0.2mm、より好ましくは0.13~0.18mmである。
【0059】
好ましい実施形態において、接触部4および関連するばね要素5は、好ましくは実質的に等しい厚さbを有する。接触部4および/またはばね要素5は、好ましくは、実質的に長方形の断面を有する。
【0060】
指電極11は、特に、それぞれの接触部4の線状または平面状の当接面4cが、接触部4の基体2から離れた側に位置するように接触する。当接面4cは、接触部4の2つの端部4a,4bの間に延びており、当接面4cに対して直角であることが好ましい。
【0061】
ばね要素5は、接触要素の基体2と接触部4との間に配置され、両者の間を蛇行して延び、基体2および接触部4と一平面上に横たわっている。ここでのばね要素5は、側面視で、すなわちテストレール10の長手方向延在方向と直交する方向に見て、幅の延在Bを有する多重湾曲コースを有し、基本本体2の長手方向延在方向Lと平行な幅延在Bは、ばね要素にそれぞれ割り当てられた接触部4の長さL1より大きくなっている。
【0062】
ばね要素5の幅方向の延長線Bは、好ましくは、それぞれの線状接触部4とこれに平行に配置された基体2との間に配置された仮想矩形突起面Eの少なくとも一方、より好ましくは両方の表面境界線E1,E2を越えて延在している。突起面Eのそれぞれの境界線E1,E2は、線状接触部4の対向する端部4a,4bに位置し、線状接触部4の直線コースに対して垂直に並んでいる。
【0063】
ばね要素5は、好ましくは接触部4の当接面4cに対して直角に形成された当接部4の第1端4aから延び、当接面4cの裏面側に蛇行して配置され、反対側の基体2へ向かう。
【0064】
ばね要素5は、好ましくは等しい、第1の曲げ半径r1を有する第1および第2の湾曲部5a,5bと、第2の曲げ半径r2を有する中間の第3の湾曲部5cと、を備える。曲げ半径r2は、曲げ半径r1よりも大きいことが好ましい。ばね要素5の湾曲部5a,5b,5cは、基体2と接触部4との間を、屈曲方向を交互に変えながら走行する。ばね要素5の代替実施形態(
図10a,10b参照)において、第1及び第2の湾曲部5a,5bは、第3の中間湾曲部5cによって包含される屈曲半径r2よりも大きい屈曲半径r1を備えている。
【0065】
第1及び第2の湾曲部5a,5bは、実質的に1/4円弧状部分を形成している。第3の湾曲部5cは、実質的に半円形の円弧状部を形成している。第1及び第2の湾曲部5a,5bと第3の湾曲部5cとの間で、ばね要素は、好ましくは、接触部4の長手方向延在方向L1と実質的に平行に配置されたそれぞれの直線部5dを有する。また、直線部を介さずに、個々の曲線部を互いに合流させることもできる。
【0066】
図2に示すように、隣接する接触要素3のそれぞれのばね要素5は、ばね要素5が互いに接触することなく部分的に係合するように配置されている。特に、テストレール10の側面視において、隣接する接触要素2のそれぞれの幅方向の延長線Bは重なっている。ここで、例えば、ばね要素5の第3の湾曲部5cは、隣接するばね要素の第1及び第2の湾曲部5a,5bの中間に配置されている。個々のばね要素5は、好ましくは、均一な幅bを有する。これは、関連する接触部4の幅bが均一であることが好ましい。
【0067】
図4a,4bは、長手方向延伸方向L,L1に垂直な方向に予め定められた力の印加Kにおいて、本発明によるテストレール10の隣接する接触要素3の非ばね状態、特に非接触状態、及びばね状態、特に接触状態を示す。そこに示されるように、部分的に連動するばね要素5は、好ましくは、太陽電池Sが接触されたときに意図されたストロークhでも互いに接触しないように設計されている。ばね要素5の幅延長Bの変化、特に増加は、ばね要素が力Kの方向に圧縮されるとき、好ましくは生じない。
【0068】
それぞれのばね要素5は、接触部4の長手方向延在方向L1に垂直な方向において、太陽電池に接触することによって生じるばね要素5の力線Fが、その遠位第2端4bにおいて接触部4と交差するか、またはそれに静止するように設計されていることが好ましい。
【0069】
図5は、上述した本発明による2つのテストレール10a、10bからなる本発明によるテストエレメント20の好ましい実施形態の透視側面図である。これらは、横方向、すなわち、基体2の長手方向延在方向Lに直交する厚み方向において、互いに隣り合うように配置されている。これにより、テストレール10a,10bは、長手方向の延在方向又は長手方向の向きが互いに逆になって配置される。テストレール10a,10bのそれぞれに配置された電気接続手段6aおよび/または取付手段7は、それによって、好ましくは互いに同一平面上に整列される。
【0070】
図6に示すように、テストレール10a,10bは、それぞれのテストレール10a,10bのばね要素5,5’の蛇行が互いに逆走するように相対配置されていることが好ましい。これにより、隣接配置されたテストレール10a,10bの接触部4,4’の重なりを実現し、指電極11の接触状態を最適化することができる。特に、それぞれのテストレール10a,10bは、長手方向に隣接して配置された第1のテストレール10aの2つの当接触部4間の距離aが、
図6に示すように、反対方向-側面視で、すなわち長手延在方向と直交する方向に配置された第2のテストレール10bの接触部4’でカバーされるように配置されている。この配置により、テストレールまたはテストエレメントの長手方向に沿って、太陽電池のすべての指電極を効果的に検出し、接触させることができる。
【0071】
図5および
図6に示すように、側面図における2つのテストレール10a,10bは、好ましくは、それぞれのばね要素5,5’、特にそれぞれの第3の湾曲した好ましくは半円形の部分が、長手方向に直列に配置されて部分的に重なる複数の円形構造14を形成するように重なり合っている。
【0072】
図7a~
図7cは、複数のテストレール10a、10b、10cおよび側方保護要素13a、13bからなる、本発明によるテストエレメント20’のさらに好ましい実施形態を示している。
図7aは、この目的のために設けられた締結手段21によるテストエレメント20’の個々の構成要素の接続を示しており、これはテストレール10のそれぞれの取付孔7に案内されてそこに締結されることができる。
図7bに示すように、テストエレメント20’は、均一な厚さt1を有する。これは、好ましくは0.5~1mm、より好ましくは0.6~0.8mmである。
【0073】
図7cは、本実施形態の分解斜視図であり、上述した第1及び第2のテストレール10a,10bは、互いに長手方向の延在方向又は長手方向が逆で直接隣接して配置されていることが好ましい。
テストエレメント20’はまた、同じく設けられた絶縁レール12によって第1及び第2のレール10a,10bから電気的に分離された第3のテストレール10cを有している。つまり、第1および第2のテストレール10a,10bは、試験手順中の電流または電流強度の測定に使用することができ、第3のテストレール10cは電圧の測定に使用することができる。
【0074】
テストエレメント20’は、2つの外側保護要素、特に薄肉保護プレート13a,13bを有することもでき、この保護プレートは、好ましくは、特にそれぞれのテストレールの接触部4および関連するばね要素5のみがテストエレメント20’の側面視で部分的にのみ突出し、試験レールの残りの部分がこのように側面視で保護要素によって覆われるようにその間に配置されてテストレール10a,10b,10cを組み立てる。保護プレート13a,13bは、好ましくは、つや消し及び/又は暗い、好ましくは黒い表面を有し、それによって、試験品質に対する起こりうる悪影響をさらに最小化することができる。
【0075】
図8aは、本発明によるテストエレメント20”のさらに好ましい実施形態の分解図を示し、このテストエレメントは、
図7a~cによる実施形態に類似して配置された複数の、好ましくは3つの、テストレール10a、10b、10cを備えている。
図7a~cによる実施形態とは対照的に、この実施形態は、保護要素13a、13bではなく、それぞれの外側テストレール10a、10cに適用され、光沢のないおよび/または暗い表面を有するコーティング22を有している。これは、少なくとも基体2のそれぞれの外面に施されることが好ましい。
【0076】
図8bはテストレール10の対称的な配置を有する本発明によるテストエレメント
20”’の更なる好ましい実施形態の分解図である。この場合、テストエレメント
20”’は、第1及び第2のテストレール10a、10bに加えて、少なくとも1つの第3のテストレール10cと2つの絶縁レール12a、12bとを有し、第1のテストレール10aは2つの絶縁レール12a、12bの間にサンドイッチ状に配置され、第2及び第3のテストレール10b、10cはそれぞれ絶縁レールの外側で配置されている。オプションとして、さらなる隣接するテストレール,10d、10eを、好ましくは中間要素なしで、それぞれの外側テストレール10a,10bのそれぞれに配置することができる。
【0077】
テストレール10a~10eは、テストエレメント20”’の対称的な層構造を形成している。それぞれの直接隣接するテストレール10b,10dおよび10c,10eは、好ましくは、長手方向に隣接する第1のテストレール10b,10cの2つの接触部4間の距離が、反対方向または同一方向に配置された第2のテストレール10d,10eの接触部によってカバーされるように配置されている。
【0078】
図9a~cは、それぞれのばね要素5と接触要素3の平行または共回転配置を有する少なくとも2つのテストレール10a、10bからなる本発明によるテスト要素のさらに好ましい実施形態の分解図、側面図および詳細図である。
図9cに示すように、ばね要素5と接触部4の直線延長部の間の距離は接触要素3間の距離が等しくなるように配置され、ばね要素5の蛇行形状設計と接触部4の直線的な伸びに関して、同じ方向に整列され、または同じ方向に配置される接触要素3は、長手方向に隣接して配置される第1の試験レール10aの二つの接触部4の間の距離aが、同じように配置される第2のテストレール10bの接触部4’でカバーされるように配置されている。特に、第1テストレール10aのそれぞれの接触要素3は、第2テストレール10bの接触要素3’に対して、ベース本体2の長手方向にオフセットして配置されている。
【0079】
図10a,bは、
図4a,4bによる実施形態例に類似する、本発明によるテストレール10のさらに好ましい実施形態の隣接する接触要素3の非ばね状態およびばね状態を示す。
図4a,4bから逸脱して、ここでのそれぞれの接触要素3は、好ましくは実質的に同一の、第1の曲げ半径r1を有する第1および第2の湾曲部5a,5bと、第2の曲げ半径を有する中間の第3の湾曲部5cと、を有している。第2の曲げ半径r2は、第1の曲げ半径よりも小さい。
【0080】
図11は、本発明による検査装置30の好ましい実施形態を示し、上記のように複数の
テストエレメント20が互いに平行に配置されてなるものである。検査装置30は、テストエレメント20またはテストレール10を選択的に取り付けるための矩形の支持フレーム31を有する。これらは、検査装置30において互いに平行に配置されている。この装置は、特にそれぞれの電気接続手段6aを介して、個々のテストエレメント20またはテストレール10を電気的に接触させるための電気接続手段、例えば対応する設計の接続要素(図示せず)を有することもできる。
【0081】
支持フレーム31は、好ましくは、それぞれのテストエレメント20またはテストレール10を、それらに割り当てられた締結手段21によって容易に締結するために、互いに対向して配置された連結要素32(
図12も参照)からなり、これらはテストレール10のそれぞれの取付孔7を通して案内され、そこで締結することが可能である。特に、両側に配置された締結手段21の円筒形の締結シリンダ21a(
図7a参照)は、保持目的のために中央挿入部32bの側に配置されたそれぞれの連結要素32の2つの受け溝32aと協働することが可能である。
以下、本発明に含まれる態様を記す。
〔態様1〕導電性基板、特にバスバーレス太陽電池を取り外し可能に電気的に接触させるためのものであって、
細長いラメラ状のベース本体(2)と、その一面に配置され、前記ベース本体(2)と一体的に形成された複数の接触要素(3)とを備え、
前記接触要素(3)はそれぞれ、前記ベース本体(2)の長手方向延伸方向(L)と平行に所定の長さ(L1)で延びる、先端に配置された線状接触部(4)を有し、かつ、各場合に、前記ベース本体(2)と前記接触部(4)との間に配置され、前記ベース本体(2)と
前記接触部(4)との間で蛇行して前記ベース本体(2)の長手方向(L)に本質的に垂直に延び、そのように前記ベース本体(2)と平面で横たわるばね要素(5)と前記ベース本体(2)の長手延在方向(L)に平行な前記ばね要素(5)の幅方向の延在長さ(B)が、各前記接触部(4)の長さ(L1)よりも大きいテストレール(10)。
〔態様2〕態様1に記載のテストレール(10)において、前記接触部(4)はラメラ状であり、前記導電性基板に接触するための前記ベース本体(2)から離れる方向に向いた線状の当接面(4c)を有し、前記当接面(4c)に対して好ましくは直角に形成されている前記接触部(4)の両端(4a、4b)間に延在しているテストレール(10)。
〔態様3〕態様1または2に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、前記接触部(4)の第1の端部(4a)から延びており、この端部は、好ましくは、前記接触部(4)の当接面(4c)に対して直角に形成されており、前記当接面(4c)から離れる向きの前記接触部(4)の側面から延びているテストレール(10)。
〔態様4〕態様1から3のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、前記太陽電池に接触したときに生じる、前記接触部(4)の長手延在方向と直交する方向の前記ばね要素(5)の力線(F)が、前記接触部(4)の遠位第2端(4b)において前記接触部(4)と交差するか、または前記接触部(4)と接触す
るように形成されているテストレール(10)。
〔態様5〕態様1から4のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)の幅方向の延在長さ(B)が、それぞれの線状の前記接触部(4)とそれに平行に配置された前記ベース本体(2)との間の仮想矩形投影面(E)の少なくとも一方、好ましくは両方の表面境界線(E1、E2)上にわたって延びているテストレール(10)。
〔態様6〕態様1から5のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)が、同一方向に湾曲した第1および第2部分(5a,5b)と、これと反対方向に湾曲した中間の第3部分(5c)とからなるテストレール(10)。
〔態様7〕態様6に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、好ましくは等しい第1の曲げ半径(r1)を有する、前記湾曲した前記第1および第2部分(5a、5b)とその間にある第3の湾曲した部分(5c)を有しており、
前記第3の湾曲した部分(5c)は、前記第1の曲げ半径(r1)より大きいかまたは
小さい第2の曲げ半径(r2)を有しているテストレール(10)。
〔態様8〕態様6または7に記載のテストレール(10)において、
湾曲した前記第1および第2部分(5a,5b)は、実質的に1/4円弧状の部分であり、前記第3の湾曲した部分(5c)は、実質的に半円弧状の部分であるテストレール(10)。
〔態様9〕態様6から8のいずれか1態様に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、湾曲した前記第1及び/又は第2部分(5a,5b)と前記
第3の湾曲した部分(5c)との間に直線部分(5d)を有し、前記直線部分(5d)は、前記接触部(4)の長手方向延在方向(L1)に実質的に平行に配置されているテストレール(10)。
〔態様10〕態様9に記載のテストレール(10)において、
前記直線部分(5d)は、それぞれの接触部の長さ(L1)の20~30%、より好ましくは22~28%である長さを有しているテストレール(10)。
〔態様11〕態様6から10のいずれか1態様に記載のテストレール(10)において、前記ばね要素(5)の湾曲部(5a,5b,5c)が、前記ベース本体(2)と前記接触部(4)との間で、屈曲方向を交互に変えて延びているテストレール(10)。
〔態様12〕態様1~11のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、
前記ばね要素(5)は、前記ばね要素(5)の幅方向の伸び(B)を変更せず、特に増加させることなく、前記ベース本体(2)の長手方向の伸び方向(L)に垂直な方向のストローク(h)を0.8mm~2.0mm、好ましくは1~1.5mmにできるように設計されているテストレール(10)。
〔態様13〕態様1から12のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、それぞれの前記ばね要素(5)は、0.4N未満のばね力、より好ましくは0.2N未満のばね力を有するテストレール(10)。
〔態様14〕態様1から13のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、長手方向延伸方向(L)において互いに隣接して配置された前記ばね要素(5)が部分的に互いにオーバラップするように、それぞれの前記接触部(4)の前記ばね要素(5)が配置されているテストレール(10)。
〔態様15〕態様1から14のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記ベース本体(2)の長手延伸方向(L)に垂直な方向への所定のストローク(h)の場合、前記ばね要素(5)が隣接する前記ばね要素(5)の間で接触が生じないように配置されているテストレール(10)。
〔態様16〕態様1から15のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記ばね要素(5)および/または前記接触部(4)が、ラメラ状であり、均一な幅(b)を有するテストレール(10)。
〔態様17〕態様1から16のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記接触部(4)の長さ(L1)は、少なくとも2つ、好ましくは最大3つの導電性基材、特に指電極(11)に接触できるように設計されており、前記指電極(11)は、好ましくは太陽電池(S)の前記接触部(4)に対して垂直に作動するテストレール(10)。
〔態様18〕態様1から17のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記接触部(4)のそれぞれは、2.5~3mm、好ましくは2.7~2.9mmの長さ(L1)を有し、および/または長手延伸方向(L)において、それぞれ隣接する前記接触部(4)間の距離(a)は、0.4mm未満、好ましくは0.2mm未満であるテストレール(10)。
〔態様19〕態様1から18のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記接触要素(3)は、6~20mm、好ましくは8~15mmの距離(d)にわたって前記ベース本体(2)から延在しているテストレール(10)。
〔態様20〕態様1から19のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記テストレール(10)は、0.1~0.25mm、好ましくは0.12~0.18mmの好ましくは均質な厚さ(t)を有し、および/または一体に形成されているテストレール(10)。
〔態様21〕態様1から20のいずれか一態様に記載のテストレール(10)において、前記テストレール(10)のそれぞれの前記接触要素(3)が、前記ベース本体(2)上の長手延在方向(L)において互いに等距離に配置されているテストレール(10)。
〔態様22〕態様1~21のいずれか1態様に記載の少なくとも2つのテストレール(10a、10b)を有するテストエレメント(10)において、
前記テストレール(10a、10b)が、横方向で互いに隣接し、長手方向の延伸方向(L)が互いに反対または同じで、特に、それぞれの前記テストレール(10a、10b)の前記ばね要素(5)の蛇行状の構成が互いに反対または同じ方向に走るように配置されているように、および/または、長手方向に隣接して配置された第1のテストレール(10a)の2つの前記接触部(4)間の距離(a)が、反対方向または等しい方向に配置された第2のテストレール(10b)の前記接触部(4’)によってカバーされているように配置されているテストエレメント(20)。
〔態様23〕態様22に記載のテストエレメント(20)において、
態様1~21のいずれか1態様に記載のテストレール(10)である、少なくとも1つの第3のテストレール(10c)と、隣接する第1・第2のテストレール(10a、10b)の横方向中間部に配置された絶縁レール(12)とを含むテストエレメント(20)。
〔態様24〕態様22に記載のテストエレメント(20)において、態様1~21のいずれか1態様に記載のテストレール(10)である、少なくとも1つの第3のテストレール(10c)と、2つの絶縁レール(12a、12b)と、を備え、
前記第1テストレール(10a)が2つの前記絶縁レール(12a、12b)に挟まれ、前記第2および前記第3テストレール(10b、10c)がそれぞれ前記絶縁レール(12a、12b)の外部に配置されるようにアレンジされているテストエレメント(20)。
〔態様25〕態様22から24のいずれか1態様に記載のテストエレメント(20)において、
前記テストエレメントは、反射を最小にするための艶消しおよび/または暗い表面を有する2つの外側保護プレート(13a、13b)を有し、および/または前記テストレール(10a、10b、10c)がその保護プレートの間に配置されて、前記テストレール(10a、10b、10c)の前記接触部(4)が前記テストエレメント(20)の側面から見て完全に突出し、およびそれぞれの前記ばね要素(5)が少なくとも一部が突出しているテストエレメント(20)。
〔態様26〕態様22から24のいずれか1態様に記載のテストエレメント(20)において、前記テストエレメントのそれぞれの外側テストレールは、反射を最小化するためのつや消しおよび/またはダークコーティング(22)を有し、それは、好ましくは試験レールの前記ベース本体(2)のそれぞれの外側側面を完全に覆うようにアレンジされているテストエレメント(20)。
〔態様27〕態様22から26のいずれか1態様に記載の互いに平行に配置された複数のテストエレメント(20)と、前記テストエレメント(20)を選択的に取り付けるための好ましくは長方形の支持フレーム(31)と、を備える検査装置(30)。
〔態様28〕太陽電池表面に配置された指電極(11)の電気的接触により、好ましくは太陽電池に同時光を当てることにより、バスバーレス太陽電池(S)をテストするため、特に電流強度および/または電流電圧を測定するための態様1ないし21のいずれか一態様に記載のテストレール(10、態様22ないし26のいずれか一態様に記載のテストエレメント(20)または態様27に記載の検査装置(30)の使用。