(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-20
(45)【発行日】2025-03-03
(54)【発明の名称】支援装置、支援プログラム、支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0637 20230101AFI20250221BHJP
【FI】
G06Q10/0637
(21)【出願番号】P 2024082902
(22)【出願日】2024-05-21
【審査請求日】2024-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】524192731
【氏名又は名称】合同会社ライトハウス・リサーチ&テクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】竹内 悠貴
(72)【発明者】
【氏名】下平 将人
(72)【発明者】
【氏名】中山 航介
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2015-0112652(KR,A)
【文献】特開2016-118932(JP,A)
【文献】特開2004-110502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業体の評価を支援する支援装置であって、
前記事業体
の複数の経営者の
それぞれについて、性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得部と、
前記経営者のそれぞれが有する性質情報
を組み合わせることで、高評価に繋がる前記性質情報を備えるか否か、に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価部と、
前記評価の結果をユーザに提示する提示部と、
を備える、支援装置。
【請求項2】
事業体の評価を支援する支援装置であって、
少なくとも前記事業体
の事業内容を示す情報と、前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報
とを含む事業体情報を取得する事業体情報取得部と、
前記事業内容が含まれる事業領域に対して設定された、高評価に繋がる前記性質情報の有無に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価部と、
前記評価の結果をユーザに提示する提示部と、
を備える、支援装置。
【請求項3】
前記性質情報は、
前記経営者の学歴と、職歴と、保有資格と、の少なくとも1つを含む、
請求項1または2に記載の支援装置。
【請求項4】
前記事業体評価部は、
前記性質情報の内容について、複数の評価ランクを予め定めた基準を備え、前記評価ランクに基づいて前記事業体の評価の程度を決定する、
請求項1または2に記載の支援装置。
【請求項5】
事業体の評価を支援する支援プログラムであって、
コンピュータに、
前記事業体
の複数の経営者の
それぞれについて、性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
前記経営者のそれぞれが有する性質情報
を組み合わせることで、高評価に繋がる前記性質情報を備えるか否か、に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価ステップと、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行させる、支援プログラム。
【請求項6】
事業体の評価を支援する支援方法であって、
コンピュータが、
前記事業体
の複数の経営者の
それぞれについて、性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
前記経営者のそれぞれが有する性質情報
を組み合わせることで、高評価に繋がる前記性質情報を備えるか否か、に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価ステップと、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行する、支援方法。
【請求項7】
事業体の評価を支援する支援プログラムであって、
コンピュータに、
少なくとも前記事業体
の事業内容を示す情報と、前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報
とを含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
前記事業内容が含まれる事業領域に対して設定された、高評価に繋がる前記性質情報の有無に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価ステップと、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行させる、支援プログラム。
【請求項8】
事業体の評価を支援する支援方法であって、
コンピュータが、
少なくとも前記事業体
の事業内容を示す情報と、前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報
とを含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
前記事業内容が含まれる事業領域に対して設定された、高評価に繋がる前記性質情報の有無に基づいて前記事業体の評価を行う事業体評価ステップと、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行する、支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支援装置、支援プログラム、支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な方法により企業の評価が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1では、MBA指標、MOT指標、MOS指標という指標を用意し、企業の評価に用いている。
【0005】
しかしながら特許文献1にかかる方法は、これらの指標に関するデータが十分な程度に事業を行ってきた歴史ある企業にしか適用できず、例えば創業間もない企業などではこれらの指標を用意することが困難である。また、創業間もない企業に投資するベンチャー投資においては、評価された情報を取得することも困難である。
【0006】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、創業間もない事業体を評価し、これらの事業体の情報の収集を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本開示にかかる、事業体の評価を支援する支援装置は、前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得部と、少なくとも、前記性質情報をもとに前記事業体の評価を行う事業体評価部と、前記評価の結果をユーザに提示する提示部と、を備える。
【0008】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、創業間もない事業体を評価し、これらの事業体の情報の収集を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る支援システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】同実施形態に係るサーバ装置1のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】同実施形態に係るサーバ装置1の機能構成例を示す図である。
【
図4】事業体情報記憶部131に記憶される事業体情報の例を示す図である。
【
図5】同実施形態に係るサーバ装置1の処理の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<発明の概要>
[項目1]
事業体の評価を支援する支援装置であって、
前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得部と、
少なくとも、前記性質情報をもとに前記事業体の評価を行う事業体評価部と、
前記評価の結果をユーザに提示する提示部と、
を備える、支援装置。
[項目2]
前記性質情報は、前記経営者の実績の情報である、
項目1に記載の支援装置。
[項目3]
前記事業体情報は、前記事業体のそれぞれに1人以上の前記経営者に関する前記性質情報を含み、
前記事業体評価部は、前記事業体に所属する複数の前記経営者の前記性質情報をもとに、前記事業体を評価する、
項目1または2に記載の支援装置。
[項目4]
前記事業体評価部は、ユーザより受け付けた選択操作により選択された、前記ユーザが重要視する前記性質情報の情報をもとに、前記事業体を評価する、
項目1または2に記載の支援装置。
[項目5]
前記事業体評価部は、前記性質情報と、前記事業体の成長情報を統計的に解析することで、前記事業体を評価する、
項目1または2に記載の支援装置。
[項目6]
事業体の評価を支援する支援プログラムであって、
プロセッサに、
前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
少なくとも、前記性質情報をもとに前記事業体の評価を行う事業体評価部と、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行させる、支援プログラム。
[項目7]
事業体の評価を支援する支援方法であって、
プロセッサが、
前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得ステップと、
少なくとも、前記性質情報をもとに前記事業体の評価を行う事業体評価部と、
前記評価の結果をユーザに提示する提示ステップと、
を実行させる、支援方法。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る評価システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の評価システムは、サーバ装置1を含んで構成される。サーバ装置1は、ユーザ端末3と、通信ネットワーク2を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク2は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0013】
==サーバ装置1==
サーバ装置1は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0014】
==ユーザ端末3==
ユーザ端末3は、投資業務を行うユーザが扱うコンピュータである。例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどである。ユーザは、たとえばユーザ端末3で実行されるアプリケーションやWebブラウザによりサーバ装置1にアクセスすることができる。
【0015】
図2は、サーバ装置1のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。サーバ装置1は、プロセッサ101、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、入力装置105、出力装置106を備える。記憶装置103は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース104は、通信ネットワーク2に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置105は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置106は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述するサーバ装置1の各機能部はプロセッサ101が記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現され、サーバ装置1の各記憶部はメモリ102及び記憶装置103が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0016】
図3には、サーバ装置1の機能構成を示している。
図3に示すように、サーバ装置1は、事業体情報記憶部131と、評価指標情報記憶部132と、の各記憶部と、事業体情報取得部111と、事業体評価部112と、提示部113と、解析部114と、の各処理部を備える。
【0017】
事業体情報記憶部131と、評価指標情報記憶部132と、の各記憶部の説明を記載する。
【0018】
事業体情報記憶部131は、
図4に一例を示すように、評価対象となる事業体に関する情報を記憶する。事業体情報は、一例として、社名、設立年月日、資本金、事業内容、住所、連絡先、経営者情報、ファウンダー情報、株主情報、成長情報(例えば、調達額の推移、株価の推移、売上の推移、利益の推移、従業員数の推移などを含むが、これらに限定されない。なお、経営者情報には事業体ごとに一人以上の経営者の氏名、それぞれの性質(学歴、職歴、保有資格、業務上の実績等の情報を含む)などの情報である性質情報を含むが、これらに限定されない。
【0019】
なお、本実施形態における事業体とは、事業を行う単位であればよく、一例として、株式会社、LLC(合同会社)、LLP(有限事業責任法人)、NPO法人(特定非営利活動法人)、一般社団法人、公益財団法人、個人事業主等の組織、法人、個人等の事業体を含むが、これらに限定されない。また、本実施形態における経営者は、当該事業体の経営の責任を有する個人であって、例えば、株式会社においては取締役(監査役を含む)や執行役員、事業部長等の部門の長、LLCにおいては業務執行社員、LLPにおいては出資者等によって定められた構成員等、一般社団法人、公益財団法人においては理事などを含むがこれらに限定されない。
【0020】
以下に、事業体情報取得部111と、事業体評価部112と、提示部113と、解析部114と、の処理部の説明を記載する。
【0021】
事業体情報取得部111は、一例として、事業体の情報を取得する。事業体情報取得部111は、例えば、インターネット上の情報をクローリングして事業体の情報を取得する。事業体情報取得部111は、例えば、ニュースサイト、リリースサイト、各事業体のホームページ、各種SNSなどのインターネット上のウェブサイトから事業体の情報を取得する。
【0022】
事業体評価部112は、一例として、事業体情報をもとに、事業体を評価する。事業体評価部112は、一例として、事業体情報に含まれる性質情報をもとに、事業体を評価する。
【0023】
事業体評価部112は、一例として、事業体に属する少なくとも一人の経営者が所定の学歴を有する事業体を高評価する。具体的には、事業体評価部112は、例えば経営者が、所定の大学、大学院を含む教育機関に入学・卒業・修了している場合、前述した教育機関において所定の学部、学科、研究科、専攻等に入学、卒業、修了している場合、所定の学位を有している場合、所定の成果を出している場合、所定の表彰を受けている場合などに、当該経営者が属する事業体を高評価すればよい。
【0024】
事業体評価部112は、一例として、事業体に属する少なくとも一人の経営者が所定の職歴(実績)を有する事業体を高評価する。具体的には、事業体評価部112は、例えば経営者が、所定の事業体において勤務実績を有する場合、当該事業体の所定の部門において勤務実績を有する場合、当該事業体または当該部門において所定の期間の勤務実績を有する場合、当該事業体で所定の成果(例えば所定の数字以上の営業成果を出している場合、研究開発により製品化、所定の数以上の論文投稿、所定の数以上の特許出願、社内賞の受賞等)を納めている場合などに、当該経営者が属する事業体を高評価すればよい。
【0025】
事業体評価部112は、一例として、事業体に属する少なくとも一人の経営者が所定の資格を有する事業体を高評価する。具体的には、事業体評価部112は、例えば経営者が所定の資格を取得している場合、所定の資格が必要な業務を所定の期間行っている場合などに、当該経営者が属する事業体を高評価すればよい。
【0026】
事業体評価部112は、一例として、少なくとも一人の経営者がそれぞれ上述した学歴、職歴、資格の少なくとも1以上を有し、他の経営者がそれぞれ上述した学歴、職歴、資格の少なくとも1以上を有する場合に、当該経営者らが属する事業体を高く評価すればよい。
【0027】
事業体評価部112は、一例として、少なくとも一人の経営者がそれぞれ上述した学歴、職歴、資格のうち2以上を有している場合に、当該経営者が属する事業体を高く評価すればよい。
【0028】
事業体評価部112は、一例として、同じ事業体に属する2人以上の経営者の性質情報の組み合わせにより、事業体を評価してもよい。事業体評価部112は、一例として、2以上の経営者がそれぞれ上述した学歴を有する場合に、当該経営者らが属する事業体を高く評価すればよい。事業体評価部112は、一例として、2以上の経営者がそれぞれ上述した職歴を有する場合に、当該経営者らが属する事業体を高く評価すればよい。事業体評価部112は、一例として、2以上の経営者がそれぞれ上述した資格を有する場合に、当該経営者らが属する事業体を高く評価すればよい。
【0029】
事業体評価部112は、一例として、事業体が事業の対象とする事業領域に応じて、上述した学歴、職歴、資格の内容を変更して評価すればよい。事業体評価部112は、例えば、事業体Aがリーガルテックのスタートアップであった場合、少なくとも1人の経営者が弁護士の資格を有している場合に、高評価をすればよい。事業体評価部112は、例えば、事業体Aがリーガルテックのスタートアップであった場合、少なくとも1の経営者が弁護士の資格を有しており、他の経営者(例えばCTO)が大学において人工知能を専攻する大学院を修了している場合に、高評価をすればよい。事業体評価部112は、例えば、事業体Aがリーガルテックのスタートアップであった場合、少なくとも1の経営者が弁護士の資格を有しており、他の経営者(例えばCFO)が金融機関での勤務実績を有する場合に、高評価をすればよい。
【0030】
事業体評価部112は、一例として、ユーザが重要視する項目(前述した学歴、職歴、資格等)の選択操作を受け付け、取得した項目に応じて事業体を評価すればよい。
【0031】
事業体評価部112は、一例として、後述する解析部114による統計的な解析の結果をもとに事業体を評価してもよいし、解析部114が生成した、事業体を評価するモデルを用いて、事業体を評価してもよい。
【0032】
事業体評価部112は、一例として、上述した評価処理において、程度も併せて評価してもよい。事業体評価部112は、一例として、経営者が有する学歴、職歴、資格の内容によって順位付けをすればよい。事業体評価部112は、内容ごとにランキングを用意した基準、またはTier1、Tier2などのグループそれぞれに対して学歴、職歴、資格の内容が1以上定められている基準を設けておき、その基準に応じて事業体について程度の評価を行ってもよい。
【0033】
提示部113は、一例として、事業体評価部112の評価結果をユーザ端末3に提示する。提示部113は、例えば、高い評価をした事業体の情報をユーザ端末3に提示する。提示の方法は、電子メール、メッセージアプリ(Slack(登録商標)、LINE(登録商標))などであってよいが、これらの方法に限定されない。
【0034】
解析部114は、事業体の成長を予測する。
【0035】
解析部114は、統計的に事業体の成長を推定してもよい。解析部114の用いる解析方法としては、分類、回帰、相関分析、特徴量重要度の算出、クラスタリングなどを行ってもよく、また、これらの統計モデルは一般的に統計学で用いられる実装を用いればよくここでは詳細な説明を省略する。
【0036】
解析部114は、性質情報が、事業体の成長との間に相関があるかを解析する。解析部114は、例えば性質情報と、事業体の成長情報(調達額の推移、または株価の推移、または売上の推移、または利益の推移、従業員数の推移等)を統計的に解析し、性質情報から、事業体の成長を推定する。また、解析部114は、例えば性質情報と、事業体の成長情報(調達額の推移、または株価の推移、または売上の推移、または利益の推移、従業員数の推移等)を統計的に解析し、性質情報から、事業体の成長を推定する。
【0037】
解析部114は、一例として、事業体情報を教師データとして学習し、事業体の成長を予測する予測モデルを生成し、当該予測モデルを用いて事業体の成長を予測してもよい。解析部114は、例えば、事業体情報に含まれる経営者情報と、成長情報(調達額の推移、または株価の推移、または売上の推移、または利益の推移、従業員数の推移等)を教師データとして学習し、経営者情報を入力情報とし、成長情報を出力情報とする予測モデルを生成する。解析部114は、例えば、事業体情報に含まれる事業内容と、経営者情報と、成長情報を教師データとして学習し、事業内容と経営者情報を入力情報とし、成長情報を出力情報とする予測モデルを生成する。
【0038】
図5は、本実施形態の評価装置の処理の例を説明する図である。
【0039】
サーバ装置1は、事業体情報を取得する(1001)。サーバ装置1は、事業体情報をもとに事業体の成長を予測する予測モデルを生成する(1002)。サーバ装置1は、事業体を評価する(1003)。サーバ装置1は、評価を提示する(1004)。
【0040】
以下、その他の例を記載する。
【0041】
サーバ装置1は、事業体に関連する、ウェブ上のアクションの情報であるアクション情報を取得してもよい。当該アクションは、一例として、当該事業体の外部の人が行う外部アクションと、内部の人が行う内部アクションを含む。当該外部アクションは、当該事業体に関するウェブサイトへのアクセス、当該ウェブサイトの検索、当該事業体が運営するSNSアカウントのフォローなどを含み、当該内部アクションは、当該ウェブサイトにおける当該事業者による発信、当該事業体に所属する従業員による従業員SNSアカウント作成等を含んでよい。また、当該アクション情報は、当該アクションが所定の期間に行われた数量の情報を含んで構成される。
【0042】
サーバ装置1は、アクション情報が所定の条件を満たす事業体の事業体情報と、事業体評価部112による評価の結果と、の少なくともいずれかの情報を、ユーザ端末3に提示する。当該所定の条件は、一例として、当該アクション情報に含まれる、当該アクションが所定の期間に行われたアクションの数量(以下、アクション数量と記す)が所定の数量を上回った場合や、過去の所定の期間のアクション数量と比較して、新たに取得したアクション数量が所定の程度増加することなどであってよい。
【0043】
サーバ装置1は、一例として、事業体の事業内容や、当該事業体と類似する事業体のアクション数量の情報をもとに、前記所定の条件を変更してもよい。
【0044】
サーバ装置1は、一例として、ある事業体の所定の内部アクションのアクション数量が所定の条件を満たし、かつ所定の外部アクションのアクション数量が所定の条件を満たす場合に、当該事業体の事業体情報または、事業体評価部112による評価の結果の情報を、ユーザ端末3に提示しなくてもよい。この場合、サーバ装置1は、具体的には、ある事業体によるプレスリリースがなされた場合に、ウェブサイトのアクセスが所定の数量を上回ったとしても、当該事業体の事業体情報または、事業体評価部112による評価の結果の情報を、ユーザ端末3に提示しなくてもよい。
【0045】
サーバ装置1は、一例として、事業体情報をもとに、事業体を評価する。サーバ装置1は、例えば、従業員数が所定の期間内に所定の人数以上増えた事業体を高評価する。サーバ装置1は、例えば、特許、商標、意匠等の知的財産の出願数、権利化済数が所定の件数以上の事業体を高評価する。なお、サーバ装置1は従業員においては増加した人数によって、また、知的財産においては出願数、権利化済数などの数値によって、事業体の程度を評価してもよい。
【0046】
提示部117は、上述した処理により提示する事業体情報を、程度が高く評価された順にユーザ端末3に提示してもよいし、上から3位までなどの上位に位置する事業体情報をユーザ端末3に提示してもよい。また、提示部117は、ユーザ端末3の操作を受け付け、提示する事業体情報の順位やランクなどの情報を取得し、それらの情報をもとに、上述した処理により提示する事業体情報を提示してもよい。例えば、提示部117は、ユーザ端末3においてTier1に分類される事業体情報の提示の選択を受け付けた場合、Tier1に分類される事業体情報だけをユーザ端末3に提示すればよい。
【0047】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0048】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部が通信ネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、サーバ装置1のCPUおよび記憶装置は、互いに通信ネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0049】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、およびソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係るサーバ装置1の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えば通信ネットワークを介して配信されてもよい。
【0050】
また、本明細書において説明した処理は、必ずしも説明した順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0051】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0052】
1 サーバ装置
2 通信ネットワーク
3 ユーザ端末
101 CPU
102 メモリ
103 記憶装置
104 通信インタフェース
105 入力装置
106 出力装置
111 事業体情報取得部
112 事業体評価部
113 提示部
114 モデル生成部
131 事業体情報記憶部
132 評価指標情報記憶部
【要約】 (修正有)
【課題】創業間もない事業体を評価し、これらの事業体の情報の収集を支援する支援装置、支援プログラム及び支援方法を提供する。
【解決手段】サーバ装置と、ユーザ端末とが、通信ネットワークを介して通信可能に接続される支援システムにおいて、事業体の評価を支援する支援装置である。サーバ装置は、前記事業体の経営者の性質の情報である性質情報を含む事業体情報を取得する事業体情報取得部と、少なくとも、性質情報をもとに業体の評価を行う事業体評価部と、評価の結果をユーザに提示する提示部と、を備える。
【選択図】
図1