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特許7638292マイクロ電子デバイスを形成する方法並びに関連するマイクロ電子デバイス及び電子システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-20
(45)【発行日】2025-03-03
(54)【発明の名称】マイクロ電子デバイスを形成する方法並びに関連するマイクロ電子デバイス及び電子システム
(51)【国際特許分類】
   H10B 43/50 20230101AFI20250221BHJP
   H10B 43/27 20230101ALI20250221BHJP
   H10D 30/69 20250101ALI20250221BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20250221BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20250221BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20250221BHJP
   H10D 84/83 20250101ALI20250221BHJP
【FI】
H10B43/50
H10B43/27
H10D30/69
H01L21/90 M
H01L21/90 D
H01L21/90 J
H10D84/83 E
H10D84/83 H
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2022550663
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 US2021017430
(87)【国際公開番号】W WO2021173346
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】16/799,254
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ ボー
(72)【発明者】
【氏名】ロメリ ナンシー エム.
(72)【発明者】
【氏名】シュ リーファン
(72)【発明者】
【氏名】オルソン アダム エル.
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/143400(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0033117(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0058667(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0198109(US,A1)
【文献】米国特許第09449987(US,B1)
【文献】特表2018-512728(JP,A)
【文献】米国特許第10283493(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0263685(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/50
H10B 43/27
H10D 30/69
H01L 21/768
H10D 84/83
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を含むマイクロ電子デバイスであって、
前記マイクロ電子デバイス構造体は、
導電性構造体と、前記導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体と、を各々含むティアを有するスタック構造体であって、前記スタック構造体は、
前記ティアのうちの第1のグループを含む下部デッキと、
垂直方向に前記下部デッキの上にあり、かつ、前記ティアのうちの第2のグループを含む上部デッキと、
垂直方向に前記下部デッキと前記上部デッキとの間にあるデッキ間セクションであって、前記デッキ間セクションは、
前記メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、かつ、前記階段領域の水平領域には存在しない誘電体構造体と、
前記誘電体構造体の垂直境界内にあり、かつ、前記階段領域内に水平方向に制限された、前記ティアのうちの第3のグループと、
を含む、前記デッキ間セクションと、
を含む、前記スタック構造体と、
前記階段領域内に水平方向に制限され、かつ、前記下部デッキ及び前記上部デッキ内の前記スタック構造体の前記ティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、
前記メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、かつ、前記スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体と、
を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項2】
前記誘電体構造体内にあり、かつ、前記半導体ピラー構造体を水平方向に取り囲むプラグ構造体を更に含む、請求項1に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項3】
前記スタック構造体の前記デッキ間セクション内の、前記ティアのうちの前記第3のグループは、前記スタック構造体の前記ティアの内の少なくとも2つを含む、請求項1に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項4】
前記誘電体構造体、及び、前記スタック構造体の前記ティアの各々の前記絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項5】
前記スタック構造体の前記デッキ間セクションは、その垂直境界内に、前記階段構造体のいかなる部分も含まない、請求項1~3の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項6】
前記階段構造体は、
前記スタック構造体の前記下部デッキ内にある第1のスタジアム構造体であって、
正の勾配を有する第1の階段構造体と、
前記第1の階段構造体に対向し、かつ、負の勾配を有する第2の階段構造体と、
を含む前記第1のスタジアム構造体と、
前記スタック構造体の前記上部デッキ内にある第2のスタジアム構造体であって、
正の勾配を有する第3の階段構造体と、
前記第3の階段構造体に対向し、かつ、負の勾配を有する第4の階段構造体と、
を含む前記第2のスタジアム構造体と、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項7】
メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を形成することであって、前記マイクロ電子デバイス構造体は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むように形成されることと、
前記第1の予備的スタック構造体の上部内に誘電体構造体を形成することであって、前記誘電体構造体は、前記メモリアレイ領域の水平境界内に制限され、かつ、前記階段領域の水平領域には存在しない、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体及び前記誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することであって、前記第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含むことと、
前記メモリアレイ領域内の前記第2の予備的スタック構造体、前記誘電体構造体、及び前記第1の予備的スタック構造体の部分を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体を形成することと、
前記階段領域内の前記第2の予備的スタック構造体及び前記第1の予備的スタック構造体の前記部分内に階段構造体を形成することであって、前記階段構造体の内の幾つかは、前記第1の予備的スタック構造体の前記ティアの水平端を含むステップを有し、前記階段構造体の内のその他は、前記追加の第2の予備的スタック構造体の前記追加のティアの水平端を含む追加のステップを有することと、
前記第2の絶縁性構造体及び前記追加の第2の絶縁性構造体を導電性構造体と少なくとも部分的に置換することと、
を含む、マイクロ電子デバイスを形成する方法。
【請求項8】
前記第1の予備的スタック構造体の上部内に誘電体構造体を形成することは、
前記階段領域内の前記第1の予備的スタック構造体の部分の上方にフォトレジスト構造体を形成することと、
前記第1の予備的スタック構造体内にあり、前記メモリアレイ領域の前記水平境界内に実質的に制限された凹部を形成するために、前記フォトレジスト構造体をマスクとして使用して前記第1の予備的スタック構造体の前記上部を選択的に除去することと、
前記凹部の内側及び外側の前記第1の予備的スタック構造体の露出面の上方に誘電体充填材料を形成することと、
前記誘電体構造体を形成するために、前記凹部の水平境界及び垂直境界の外側の前記誘電体充填材料の部分を除去することと、
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
誘電体酸化物材料を各々含むように、前記第1の予備的スタック構造体の前記第1の絶縁性構造体、前記誘電体構造体、及び前記第2の予備的スタック構造体の前記追加の第1の絶縁性構造体を選択することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
半導体ピラー構造体を形成することは、
前記誘電体構造体及び前記誘電体構造体の下にある前記第1の予備的スタック構造体の下部を通って垂直方向に拡張する開口部を形成することと、
前記開口部中に部分的に垂直方向に拡張するプラグ構造体で前記開口部を覆うことと、
前記第1の予備的スタック構造体、前記誘電体構造体、及び前記プラグ構造体の上方に前記第2の予備的スタック構造体を形成することと、
相対的に大きな開口部を形成するために、第2の予備的スタック構造体及び前記プラグ構造体を通って前記開口部の残部まで垂直方向に拡張する追加の開口部を形成することと、
前記相対的に大きな開口部を半導体材料で充填することと、
を含む、請求項7~9の何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記階段領域内の前記第2の予備的スタック構造体及び前記第1の予備的スタック構造体の前記部分内に階段構造体を形成することは、
前記第2の予備的スタック構造体内に第1のスタジアム構造体を形成することであって、前記第1のスタジアム構造体は、
正の勾配を有する、前記階段構造体のうちの第1の階段構造体と、
前記階段構造体のうちの前記第1の階段構造体に対向し、かつ、負の勾配を有する、前記階段構造体のうちの第2の階段構造体と、
を含む、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体内に第2のスタジアム構造体を形成することであって、前記第2のスタジアム構造体は、
正の勾配を有する、前記階段構造体のうちの第3の階段構造体と、
前記階段構造体のうちの前記第3の階段構造体に対向し、かつ、負の勾配を有する、前記階段構造体のうちの第4の階段構造体と、
を含む、ことと、
を含む、請求項7~9の何れか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の予備的スタック構造体内に前記第2のスタジアム構造体を形成することは、前記第2の予備的スタック構造体内に形成された開口部を前記第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の絶縁性構造体及び前記追加の第2の絶縁性構造体を導電性構造体と少なくとも部分的に置換することは、前記第2の絶縁性構造体及び前記追加の第2の絶縁性構造体をタングステンと少なくとも部分的に置換することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を含むマイクロ電子デバイスであって、
前記マイクロ電子デバイス構造体は、
スタック構造体であって、
ティアの第1のグループを含む下部デッキであって、前記第1のグループにおける各ティアは、第1の導電性構造体と、前記第1の導電性構造体に垂直方向に隣接する第1の絶縁性構造体とを含む、前記下部デッキと、
前記下部デッキの上にあり、かつ、ティアの第2のグループを含む上部デッキであって、前記第2のグループにおける各ティアは、第2の導電性構造体と、前記第2の導電性構造体に垂直方向に隣接する第2の絶縁性構造体とを含む、前記上部デッキと、
前記下部デッキと前記上部デッキの間のデッキ間セクションであって、前記デッキ間セクションは、
前記メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、かつ、前記階段領域の水平領域には存在しないデッキ間誘電体構造体と、
水平方向に前記デッキ間誘電体構造体の間にある、ティアの第3のグループであって、前記第3のグループにおける各ティアは、第3の絶縁性構造体と、前記第3の絶縁性構造体に垂直方向に隣接する第4の絶縁性構造体とを含む、前記ティアの第3のグループと、
を含む、前記デッキ間セクションと、
を含む、前記スタック構造体と、
前記下部デッキ及び前記上部デッキ内の前記スタック構造体の前記ティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、
前記スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体と、
を含む、マイクロ電子デバイス。
【請求項15】
前記半導体ピラー構造体は、水平方向に、2つの隣接する前記デッキ間誘電体構造体の間に位置付けられる、請求項14に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項16】
前記半導体ピラー構造体は、前記スタック構造体の前記上部デッキ内のティアの前記第2のグループと、前記スタック構造体の前記デッキ間セクション内のティアの前記第3のグループと、前記スタック構造体の前記下部デッキ内のティアの前記第1のグループとを通って垂直方向に拡張する、請求項15に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項17】
前記スタック構造体の前記ティア及び前記デッキ間誘電体構造体を通って垂直方向に拡張する充填スロットを更に含み、前記充填スロットの各々は、少なくとも1つの誘電体材料で充填されている、請求項14~16の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項18】
前記デッキ間誘電体構造体、前記スタック構造体の前記下部デッキ内のティアの前記第1のグループの前記第1の絶縁性構造体、前記スタック構造体の前記上部デッキ内のティアの前記第2のグループの前記第2の絶縁性構造体、及び前記スタック構造体の前記デッキ間セクション内のティアの前記第3のグループの前記第3の絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料を含む、請求項14~16の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項19】
前記スタック構造体の前記デッキ間セクション内のティアの前記第3のグループの前記第4の絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体窒化物材料を含む、請求項18に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項20】
前記階段構造体は、
前記スタック構造体の前記上部デッキ内にある第1のスタジアム構造体であって、
正の勾配を有する第1の階段構造体と、
前記第1の階段構造体をミラーリングし、かつ、負の勾配を有する第2の階段構造体と、
を含む前記第1のスタジアム構造体と、
前記スタック構造体の前記下部デッキ内にある第2のスタジアム構造体であって、
正の勾配を有する第3の階段構造体と、
前記第3の階段構造体をミラーリングし、かつ、負の勾配を有する第4の階段構造体と、
を含む前記第2のスタジアム構造体と、
を含む、請求項14~16の何れか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項21】
ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むマイクロ電子デバイス構造体を形成することであって、前記マイクロ電子デバイス構造体はメモリアレイ領域及び階段領域を含む、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張する誘電体構造体を形成することであって、前記誘電体構造体は、前記メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、かつ、前記階段領域の水平領域には存在しない、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体及び前記誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することであって、前記第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む、ことと、
前記第2の予備的スタック構造体及び前記第1の予備的スタック構造体の部分を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体を形成することであって、前記半導体ピラー構造体は、水平方向に、2つの隣接する前記誘電体構造体の間に位置付けられる、ことと、
前記第2の予備的スタック構造体及び前記第1の予備的スタック構造体内に階段構造体を形成することであって、前記階段構造体の内の幾つかは、前記第1の予備的スタック構造体の前記ティアのエッジを含むステップを有し、前記階段構造体の内のその他は、前記第2の予備的スタック構造体の前記追加のティアのエッジを含む追加のステップを有する、ことと、
前記誘電体構造体の垂直境界の外側に位置付けられた、前記第2の予備的スタック構造体の前記追加の第2の絶縁性構造体及び前記第1の予備的スタック構造体の前記第2の絶縁性構造体を、導電性構造体と置換することと、
を含む、マイクロ電子デバイスを形成する方法。
【請求項22】
前記第1の予備的スタック構造体の中に垂直方向に拡張する誘電体構造体を形成することは、
前記第1の予備的スタック構造体の上方にフォトレジスト構造体を形成することであって、前記フォトレジスト構造体は、それを通って垂直方向に拡張する開口部を有するフォトレジスト材料を含む、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体内に凹部を形成するために、前記フォトレジスト構造体の前記フォトレジスト材料内の前記開口部によって露出され、かつ、前記開口部の水平境界内にある前記第1の予備的スタック構造体の上部を選択的に除去することと、
前記凹部の内側及び外側の前記第1の予備的スタック構造体の露出面の上方に誘電体充填材料を形成することと、
前記誘電体構造体を形成するために、前記誘電体充填材料の、前記凹部の境界の外側の部分を除去することと、
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
誘電体酸化物材料を各々含むように、前記第1の予備的スタック構造体の前記第1の絶縁性構造体と、前記誘電体構造体と、前記第2の予備的スタック構造体の前記追加の第1の絶縁性構造体とを選択することと、
誘電体窒化物材料を各々含むように、前記第1の予備的スタック構造体の前記第2の絶縁性構造体及び前記第2の予備的スタック構造体の前記追加の第2の絶縁性構造体を選択することと、
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
半導体ピラー構造体を形成することは、
前記第1の予備的スタック構造体の前記ティアの部分を通って垂直方向に拡張する開口部を形成することであって、前記開口部は、水平方向に、2つの隣接する前記誘電体構造体の間に位置付けられる、ことと、
前記開口部中に部分的に垂直方向に拡張するプラグ構造体で前記開口部を覆うことと、
前記第1の予備的スタック構造体、前記誘電体構造体、及び前記プラグ構造体の上方に前記第2の予備的スタック構造体を形成することと、
相対的に大きな開口を形成するために、前記第2の予備的スタック構造体及び前記プラグ構造体を通って前記開口部の残部まで垂直方向に拡張する追加の開口を形成することと、
前記相対的に大きな開口部を半導体材料で充填することと、
を含む、請求項21~23の何れか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の予備的スタック構造体及び前記第1の予備的スタック構造体内に階段構造体を形成することは、
前記第2の予備的スタック構造体内に第1のスタジアム構造体を形成することであって、前記第1のスタジアム構造体は、
前記階段構造体のうちの第1の階段構造体と、
前記階段構造体のうちの前記第1の階段構造体をミラーリングした、前記階段構造体のうちの第2の階段構造体と、
を含む、ことと、
前記第1の予備的スタック構造体内に第2のスタジアム構造体を形成することであって、前記第2のスタジアム構造体は、
前記階段構造体のうちの第3の階段構造体と、
前記階段構造体のうちの前記第3の階段構造体をミラーリングする、前記階段構造体のうちの第4の階段構造体と、
を含む、ことと、
を含む、請求項21~23の何れか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の予備的スタック構造体内に第2のスタジアム構造体を形成することは、前記第2のスタジアム構造体を形成するために、前記第2の予備的スタック構造体内に形成された第3のスタジアム構造体によって画定される開口部を前記第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
入力デバイスと、
出力デバイスと、
前記入力デバイス及び前記出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、
前記プロセッサデバイスに動作可能に結合され、メモリアレイ領域及び階段領域を有する少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含むメモリデバイスと、
を含む電子システムであって、
前記少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体は、
導電性構造体と、前記導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体と、を各々含むティアを有するスタック構造体であって、前記スタック構造体は、
前記ティアの内の幾つかを含む下部デッキと、
前記下部デッキの垂直方向に上にあり、前記ティアの内のその他を含む上部デッキと、
垂直方向に前記下部デッキと前記上部デッキとの間にあるデッキ間セクションであって、前記デッキ間セクションは、前記メモリアレイ領域の水平境界内にあって且つ前記階段領域の水平領域には存在しない少なくとも1つの誘電体構造体を含む、前記デッキ間セクションと、
を含む、前記スタック構造体と、
前記階段領域内にあり、前記下部デッキ及び前記上部デッキ内の前記スタック構造体の前記ティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、
前記メモリアレイ領域内にあり、前記スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体と、
を含む、電子システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
この出願は、2020年2月24日に出願された米国特許出願シリアル番号16/799,254の“METHODS OF FORMING MICROELECTRONIC DEVICES, AND RELATED MICROELECTRONIC DEVICES, AND ELECTRONIC SYSTEMS”に対して特許協力条約第8条に基づく利益を主張する日本を指定し、2021年9月2日に国際特許公開WO2021/173346 A1として英語で公開された国際特許出願PCT/US2021/017430の国内段階移行出願である
【0002】
[技術分野]
様々な実施形態における開示は、一般的に、マイクロ電子デバイスの設計及び製造の分野に関する。より具体的には、開示は、マイクロ電子デバイスを形成する方法、並びに関連するマイクロ電子デバイス、メモリデバイス、及び電子システムに関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロエレクトロニクス業界の継続的な目標は、不揮発性メモリデバイス(例えば、NANDフラッシュメモリデバイス)等のメモリデバイスのメモリ密度(例えば、メモリダイあたりのメモリセル数)を増加させることである。不揮発性メモリデバイスのメモリ密度を増加させる1つの方法は、垂直メモリアレイ(“3次元(3D)メモリアレイ”とも称される)アーキテクチャを利用することである。従来の垂直メモリアレイは、導電性構造体及び誘電体材料のティアを含む1つ以上のスタック構造体内の開口部を通って拡張する垂直メモリストリングを含む。各垂直メモリストリングは、垂直方向に積み重ねられたメモリセルの直列の組み合わせに直列に結合された少なくとも1つの選択デバイスを含み得る。そうした構成は、トランジスタの従来の平面(例えば、2次元)配列を有する構造体と比較して、ダイ上にアレイを上向きに(例えば、垂直方向に)構築することによって、より多くのスイッチングデバイス(例えば、トランジスタ)をダイ領域の単位(すなわち、消費されるアクティブ表面の長さ及び幅)に配置することを可能にする。
【0004】
垂直メモリアレイアーキテクチャは、一般的に、メモリデバイスのスタック構造体のティアの導電性構造体とアクセス線(例えば、ワード線)との間の電気的接続を含み、その結果、垂直メモリアレイのメモリセルは、書き込み、読み出し、又は消去動作ために一意に選択され得る。そうした電気的接続を形成する1つの方法は、メモリデバイスのスタック構造体のティアのエッジ(例えば、水平端)にいわゆる“階段”(又は“階段ステップ”)構造体を形成することを含む。階段構造体は、導電性構造体への電気的アクセスを提供するように導電性コンタクト構造体がその上に位置付けられる、導電性構造体のコンタクト領域を画定する個々の”ステップ”を含む。
【0005】
垂直メモリアレイ技術が進歩するにつれて、複数のデッキ(例えば、デュアルデッキ)構成を示すようにメモリデバイスを形成することによって、メモリ密度の向上が提供されている。例えば、1つの従来のデュアルデッキ構成では、幾つかの垂直メモリストリングは、第1のスタック構造体を含む上部デッキ内に配置され、追加の垂直メモリストリングは、上部デッキの下にあり、第2のスタック構造体を含む下部デッキ内に配置される。上部デッキの垂直メモリストリングは、(例えば、デッキ間誘電体構造体を介して)下部デッキの追加の垂直メモリストリングから電気的に絶縁され得、又は上部デッキの垂直メモリストリングは、(例えば、デッキ間誘電体構造体を通って拡張する導電性相互接続構造体を介して)下部デッキの追加の垂直メモリストリングに電気的に結合され得る。残念ながら、複数のデッキ(例えば、デュアルデッキ)構成を形成する従来の方法は、相対的に低いデッキ内の階段構造体の効率的な形成を妨げ得る、異なるデッキ間に垂直方向に介在する相対的に厚いデッキ間誘電体構造体をもたらし得る。デッキ間誘電体構造体は、例えば、異なるデッキ内の第1の構造体(例えば、絶縁性構造体)及び第2の構造体(例えば、追加の絶縁性構造体、導電性構造体)の垂直方向に交互のシーケンスを破壊し得、それによって、従来のチョッピングプロセスを使用した相対的に高いデッキから相対的に低いデッキ中への1つ以上の階段構造体構成の単純かつ効率的な移動を妨げ得る。結果として、異なるデッキのスタック構造体内に所望の階段構造体を形成することは、異なるデッキの各々に対して、複雑で非効率的で費用のかかるプロセス(例えば、一連のマスキング及びエッチング作用を各々含む別個の階段形成プロセス)を必要とし得る。
【0006】
したがって、マイクロ電子デバイスを形成する従来の方法の問題を軽減しつつ、メモリ密度の向上を容易にするマイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を形成する新たな方法、並びにそうした方法を使用して形成された新たなマイクロ電子デバイス及び新たな電子システムの必要性が残っている。
【発明の概要】
【0007】
幾つかの実施形態では、マイクロ電子デバイスは、メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を含む。マイクロ電子デバイス構造体は、スタック構造体、階段構造体、及び半導体ピラー構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアのグループを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの追加のグループを含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間のデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、メモリアレイ領域内に水平方向に制限された誘電体構造体と、誘電体構造体の垂直境界内にあり、階段領域内に水平方向に制限されたティアの別のグループとを含む。階段構造体は、階段領域内に水平方向に制限され、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【0008】
追加の実施形態では、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。マイクロ電子デバイス構造体は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むように形成される。誘電体構造体は、第1の予備的スタック構造体の上部内に形成され、メモリアレイ領域の水平境界内に実質的に制限される。第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体が形成される。第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む。メモリアレイ領域内の第2の予備的スタック構造体、誘電体構造体、及び第1の予備的スタック構造体の部分を通って垂直方向に拡張するように半導体ピラー構造体が形成される。階段領域内の第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体の部分内に階段構造体が形成される。階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアの水平端を含むステップを有する。階段構造体の内のその他は、第2の予備的スタック構造体の追加のティアの水平端を含む追加のステップを有する。第2の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体は、導電性構造体と少なくとも部分的に置換される。
【0009】
更に追加の実施形態では、マイクロ電子デバイスは、スタック構造体、階段構造体、及び半導体ピラー構造体を含むマイクロ電子デバイス構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含む下部デッキと、該デッキの上にあり、ティアの内のその他を含む上部デッキと、下部デッキと上部デッキの間のデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、デッキ間誘電体構造体と、デッキ間誘電体構造体の水平方向に間の追加のティアとを含む。追加のティアは、追加の絶縁性構造体と、追加の絶縁性構造体に垂直方向に隣接する更なる絶縁性構造体とを各々含む。階段構造体は、下部デッキ及び上部デッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【0010】
更なる実施形態では、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むマイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張するように誘電体構造体が形成される。誘電体構造体は、第1の方向に相互に水平方向に離隔され、第1の方向に直交する第2の方向に実質的に直線的に水平方向に拡張する。第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体が形成される。第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む。第2の予備的スタック構造体と、誘電体構造体の水平方向に間に位置付けられた第1の予備的スタック構造体との部分を通って垂直方向に拡張するように、半導体ピラー構造体が形成される。第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体内に階段構造体が形成される。ステップを有する階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアのエッジを含む。階段構造体の内のその他は、第2の予備的スタック構造体の追加のティアのエッジを含む追加のステップを有する。第2の予備的スタック構造体の追加の第2の絶縁性構造体と、誘電体構造体の垂直境界の外側に位置付けられた第1の予備的スタック構造体の第2の絶縁性構造体とは、導電性構造体と置換される。
【0011】
更に別の実施形態では、電子システムは、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合され、メモリアレイ領域及び階段領域を有する少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含むメモリデバイスとを含む。少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体は、スタック構造体、階段構造体、及び半導体ピラー構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの内のその他を含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間にあるデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、メモリアレイ領域の水平境界内にあり、階段領域の水平領域に渡って実質的に存在せず又は完全には拡張しない少なくとも1つの誘電体構造体を含む。階段構造体は、階段領域内にあり、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、メモリアレイ領域内にあり、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図1B図1Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図2A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図2B図2Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図3A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図3B図3Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図4A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図4B図4Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図5A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図5B図5Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図6A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図6B図6Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図7A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図7B図7Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図8A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図8B図8Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図9A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図9B図9Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図10A】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図10B図10Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。
図11A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図11B図11Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図12A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図12B図12Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図13A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図13B図13Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図14A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図14B図14Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図15A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図15B図15Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図16A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図16B図16Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図17A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図17B図17Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図18A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図18B図18Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図19A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図19B図19Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図20A】開示の追加の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスを形成する方法を説明する簡略化された部分断面図である。
図20B図20Aに描写した線B-Bについての簡略化された部分断面図である。
図21】開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイスの簡略化された部分的カッタウェイ透視図である。
図22】開示の実施形態に従った電子システムを説明する概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、開示の実施形態の完全な説明を提供するために、材料組成、形状、及びサイズ等の具体的詳細を提供する。しかしながら、開示の実施形態がこれらの具体的詳細を用いることなく実践され得ることを当業者は理解するであろう。実際、開示の実施形態は、業界で用いられる従来のマイクロ電子デバイス製造技術と併せて実践され得る。また、以下に提供する説明は、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を製造するための完全なプロセスフローを形成しない。以下に説明する構造体は、完全なマイクロ電子デバイスを形成しない。開示の実施形態を理解するために必要なそれらのプロセス作用及び構造体のみが、以下に詳細に説明される。構造体から完全なマイクロ電子デバイスを形成するための追加の作用は、従来の製造技術によって実施され得る。
【0014】
本明細書に提示する図面は、例証のみを目的とし、任意の特定の材料、コンポーネント、構造体、デバイス、又はシステムの実際の図を意味しない。例えば、製造技術及び/又は公差の結果として、図面に描写する形状からの変化が想定される。したがって、本明細書に説明する実施形態は、説明するような特定の形状又は領域に限定されると解釈すべきではなく、例えば、製造にからもたらされる形状の逸脱を含む。例えば、ボックス形状として例証又は説明される領域は、粗い及び/又は非線形の機構を有し得、円形として例証又は説明される領域は、幾つかの粗い及び/又は線形の機構を含み得る。更に、説明する鋭角は丸みを帯び得、その逆も然りである。したがって、図に説明する領域は、本質的に概略的であり、それらの形状は、領域の正確な形状を説明することを意図せず、本特許請求の範囲を限定しない。図面は必ずしも縮尺どおりではない。また、図間で共通の要素は、同じ数値指定を保ち得る。
【0015】
本明細書で使用するとき、“メモリデバイス”は、メモリ機能を示すがこれに限定されないマイクロ電子デバイスを意味し、含む。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語“垂直”、“縦”、“水平”、及び“横”は、構造体の主要な平面に言及し、必ずしも地球の重力場によって定義されない。“水平”又は“横”方向は、構造体の主平面に実質的に平行な方向である一方、“垂直”又は“縦”方向は、構造体の主平面に実質的に垂直な方向である。構造体の主平面は、構造体の他の表面と比較して相対的に大きな面積を有する構造体の表面によって定義される。
【0017】
本明細書で使用するとき、相互に“隣接する”と説明される機構(例えば、領域、構造体、デバイス)は、相互に最も近接する(例えば、最も近い)位置にある開示された主体(又は複数の主体)の機構を意味し、含む。“隣接する”機構の開示された主体(又は複数の主体)と一致しない追加の機構(例えば、追加の領域、追加の構造体、追加のデバイス)は、“隣接する”機構の間に配備され得る。言い換えると、“隣接する”機構は、“隣接する”機構の間に他の機構が介在しないように、相互に直接隣接して位置付けられ、又は少なくとも1つの“隣接する”機構と関連付けられたもの以外の主体を有する少なくとも1つの機構が“隣接する”機構の間に位置付けられるように、“隣接する”機構は、相互に間接的に隣接して位置付けられ得る。したがって、相互に“垂直方向に隣接する”と説明される機構は、相互に最も垂直方向に近接する(例えば、垂直方向に最も近い)位置にある開示された主体(又は複数の主体)の機構を意味し、含む。更に、相互に“水平方向に隣接する”と説明される機構は、相互に最も水平方向に近接する(例えば、水平方向に最も近い)位置にある開示された主体(又は複数の主体)の機構を意味し、含む。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語“含む(comprising)”、“含む(including)”、“有する”、及びそれらの文法上の均等物は、追加の引用されない要素又は方法ステップを除外しない包括的又は制限のない用語であるが、“からなる”及び“本質的にからなる”並びにそれらの文法上の均等物をも含む。本明細書で使用するとき、材料、構造体、機構、又は方法動作に関する用語“し得る(may)”は、他の互換性のある材料、構造体、機構、及びそれらと組み合わせて使用可能な方法を除外すべき、又は除外しなければならないという含意を回避するように、そうした用語が開示の実施形態の実装において使用されることが企図され、そうした用語がより限定的な用語“である(is)”に言及して使用されることを指し示す。
【0019】
本明細書で使用するとき、“下にある”、“下方の”、“下部の”、“底の”、“上方の”、“上部の”、“最上部の”、“前の”、“後の”、“左の”、及び“右の”等の空間的に相対的な用語は、図に説明するようなある要素又は機構の別の要素又は機構との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。特に明記されていない限り、空間的に相対的な用語は、図に描写する向きに加えて、材料の異なる向きを包含することを意図する。例えば、図の材料を反転した場合、他の要素又は機構の“下方の”又は“下にある”又は“下の”又は“の底にある”として説明した要素は、他の要素又は機構の“上方の”又は“の最上部の”に向けられるであろう。したがって、用語“下方の”は、該用語が使用される文脈に依存して、上方及び下方の両方の向きを包含し得、このことは当業者に明らかであろう。材料は、他の方法で向けられ(例えば、90度回転され、反転され、逆にされ)得、本明細書で使用する空間的に相対的な記述子は、それに応じて解釈され得る。
【0020】
本明細書で使用するとき、単数形“a”、“an”、及び“the”は、文脈が明らかに他のことを指し示さない限り、複数形をも含むことを意図する。
【0021】
本明細書で使用するとき、“及び/又は”は、関連する列挙された項目の内の1つ以上のあらゆる組み合わせを含む。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語“構成された”は、所定の方法における構造体及び装置の内の1つ以上の動作を容易にする少なくとも1つの構造体及び少なくとも1つの装置の内の1つ以上のサイズ、形状、材料組成、向き、及び配列を指す。
【0023】
本明細書で使用するとき、所与のパラメータ、特性、又は条件に関する用語“実質的に”は、所与のパラメータ、特性、又は条件が許容可能な公差内等のある程度の変動を満たすことを当業者が理解するであろう程度を意味し、含む。例として、実質的に満たす特定のパラメータ、特性、又は条件に依存して、パラメータ、特性、又は条件は、少なくとも90.0パーセント満たし得、少なくとも95.0パーセント満たし得、少なくとも99.0パーセント満たし得、少なくとも99.9%満たし得、又は100.0パーセントさえも満たし得る。
【0024】
本明細書で使用するとき、特定のパラメータに対する数値に関する“約”又は“凡そ”は、該数値を含み、当業者が理解するであろう該数値からの分散の程度は、特定のパラメータに対する許容可能な公差内にある。例えば、数値に関する“約”又は“凡そ”は、数値の95.0パーセント~105.0パーセントの範囲内、数値の97.5パーセント~102.5パーセントの範囲内、数値の99.0パーセント~101.0パーセントの範囲内、数値の99.5パーセント~100.5パーセントの範囲内、又は数値の99.9パーセント~100.1パーセントの範囲等、数値の90.0パーセント~110.0パーセントの範囲内の追加の数値を含み得る。
【0025】
文脈が別段の指示をしない限り、本明細書に説明する材料は、スピンコーティング、ブランケットコーティング、化学蒸着(“CVD”)、原子層堆積(“ALD”)、プラズマ強化ALD、物理蒸着(“PVD”)(スパッタリング、蒸発、イオン化PVD、及び/又はプラズマ強化CVDを含む)、又はエピタキシャル成長を含むがこれらに限定されない任意の適切なプロセスによって形成され得る。形成される具体的な材料に依存して、材料を堆積又は成長させるための技術は、当業者によって選択され得る。また、文脈が別段の指示をしない限り、本明細書に説明する材料の除去は、エッチング(例えば、ドライエッチング、ウェットエッチング、蒸気エッチング)、イオンミリング、研磨平坦化、又はその他の既知の方法を含むがこれらに限定されない任意の適切なプロセスによって達成され得る。
【0026】
図1A図10Bは、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を形成する方法の実施形態を説明する簡略化された部分断面図である。図1B図2B図3B図4B図5B図6B図7B図8B図9B、及び図10Bは、夫々、図1A図2A図3A図4A図5A図6A図7A図8A図9A、及び図10Aに描写した線A-Aについての簡略化された部分断面図である。以下に提供する説明と共に、本明細書に説明する方法及び構造体が様々なデバイス及び電子システムで使用され得ることは当業者には容易に明らかであろう。
【0027】
図1Aを参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100は、ベース構造体102と、ベース構造体102の上又はその上方の第1の予備的スタック構造体104を含むように形成され得る。マイクロ電子デバイス構造体100は、メモリアレイ領域112と、メモリアレイ領域112に水平方向に(例えば、X方向に)隣接する階段領域114とを含む。以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100は、その異なる水平領域(例えば、メモリアレイ領域112、階段領域114)の境界内に追加のコンポーネント(例えば、機構、構造体、デバイス)を更に含む。図1Bは、図1Aに示した線A-Aについての図1Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0028】
マイクロ電子デバイス構造体100のベース構造体102は、マイクロ電子デバイス構造体100の追加の材料及び構造体がその上に形成されるベース材料又は構築物を含み得る。幾つかの実施形態では、ベース構造体102は、金属(例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pa)、プラチナ(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al))、合金(Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたポリシリコン、導電的にドープされたゲルマニウム(Ge)、導電的にドープされたシリコンゲルマニウム(SiGe))、及び導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)の1つ以上等の少なくとも1つの導電性材料で形成された導電性構造体を含む。ベース構造体102は、例えば、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイスのためのソース構造体(例えば、ソースプレート)として用いられ得る。
【0029】
マイクロ電子デバイス構造体100の第1の予備的スタック構造体104は、ティア110内に配列された第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含む。第1の予備的スタック構造体104のティア110の各々は、第2の絶縁性構造体108の内の少なくとも1つに垂直方向に隣接する第1の絶縁性構造体106の内の少なくとも1つを含み得る。第1の予備的スタック構造体104は、所望の量のティア110を含み得る。例えば、第1の予備的スタック構造体104は、第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108の10(10)個以上のティア110、25(25)個以上のティア110、50(50)個以上のティア110、100(100)個以上のティア、150(150)個以上のティア、又は200(200)個以上のティアを含み得る。
【0030】
第1の予備的スタック構造体104のティア110の第1の絶縁性構造体106は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、酸化ケイ素(SiO)、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ニオブ(NbO)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タンタル(TaO)、及び酸化マグネシウム(MgO)の内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、窒化ケイ素(SiN))、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、酸窒化ケイ素(SiO))、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例えば、シリコンカルボキシナイトライド(SiO))の内の1つ以上等の少なくとも1つの電気的絶縁材料で形成され得、それらを含み得る。本明細書で“x”、“y”、及び“z”の内の1つ以上を含む式(例えば、SiO、AlO、HfO、NbO、TiO、SiN、SiO、SiO)は、別の元素(例えば、Si、Al、Hf、Nb、Ti)の1つの原子毎に、ある元素の“x”原子、別の元素の“y”原子、及び追加の元素の“z”原子(存在する場合)の平均比を含む材料を表す。式は、相対的な原子比を表し、厳密な化学構造体ではないので、第1の絶縁性構造体106は、1つ以上の化学量論的化合物及び/又は1つ以上の非化学量論的化合物を含み得、“x”、“y”、及び“z”(存在する場合)の値は、整数であり得、又は非整数であり得る。本明細書で使用するとき、用語“非化学量論的化合物”は、明確に定義された自然数の比で表すことができず、定比例の法則に反する元素組成を有する化学的化合物を意味し、それを含む。第1の絶縁性構造体106の各々は、少なくとも1つの電気的絶縁材料の実質的に均一な分布又は実質的に不均一な分布を個々に含み得る。本明細書で使用するとき、用語“均一な分布”は、材料の量が、構造体の異なる部分(例えば、異なる水平部分、異なる垂直部分)全体に渡って変化しないことを意味する。逆に、本明細書で使用するとき、用語“不均な一分布”は、材料の量が構造体の異なる部分全体に渡って変化することを意味する。幾つかの実施形態では、第1の絶縁性構造体106の各々は、電気的絶縁材料の実質的に均一な分布を示す。更なる実施形態では、第1の絶縁性構造体106の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの電気的絶縁材料の実質的に不均一な分布を示す。第1の絶縁性構造体106の内の1つ以上は、例えば、少なくとも2つの異なる電気的絶縁材料(例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料)のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、それを含み得る。幾つかの実施形態では、第1の絶縁性構造体106の各々は、SiO(例えば、二酸化ケイ素(SiO))等の誘電体酸化物材料で形成され、それを含む。第1の絶縁性構造体106は、各々、実質的に平面であり得、所望の厚さを各々個々に示し得る。また、第1の絶縁性構造体106の各々は、相互に実質的に同じであり得(例えば、実質的に同じ材料組成、材料分布、サイズ、及び形状を示し得)、又は第1の絶縁性構造体106の内の少なくとも1つは、第1の絶縁性構造体106の内の他の少なくとも1つとは異なり得る(例えば、異なる材料組成、異なる材料分布、異なるサイズ、及び異なる形状の内の1つ以上を示し得る)。幾つかの実施形態では、第1の絶縁性構造体106の各々は、第1の絶縁性構造体106の他の各々と実質的に同じである。
【0031】
第1の予備的スタック構造体104のティア110の第2の絶縁性構造体108は、少なくとも1つの追加の電気的絶縁材料で形成され得、それを含み得る。第2の絶縁性構造体108及び第1の絶縁性構造体106の材料組成は、第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108が相互に対して選択的に除去され得るように選択され得る。第2の絶縁性構造体108は、第1のエッチャントへの共通の(例えば、集合的、相互の)曝露中に第1の絶縁性構造体106に対して選択的にエッチング可能であり得、第1の絶縁性構造体106は、第2の異なるエッチャントへの共通の曝露中に第2の絶縁性構造体108に対して選択的にエッチング可能であり得る。本明細書で使用するとき、約10倍(10倍)速い、約20倍(20倍)速い、又は約40倍(40倍)速い等、材料が別の材料のエッチング速度よりも少なくとも約5倍(5倍)速いエッチング速度を示す場合、材料は別の材料に対して“選択的にエッチング可能”である。第2の絶縁性構造体108の材料組成は、第1の絶縁性構造体106の材料組成とは異なる。第2の絶縁性構造体108は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiO、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlO、HfO、NbO、TiO、ZrO、TaO、及びMgOの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiN)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiO)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例えば、SiO)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、第2の絶縁性構造体108の各々は、SiN(例えば、Si)等の誘電体窒化物材料で形成され、それを含む。第2の絶縁性構造体108の各々は、少なくとも1つの追加の電気的絶縁材料の実質的に均一な分布、又は少なくとも1つの追加の電気的絶縁材料の実質的に不均一な分布を個々に含み得る。幾つかの実施形態では、第1の予備的スタック構造体104の第2の絶縁性構造体108の各々は、追加の電気的絶縁材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、第1の予備的スタック構造体104の第2の絶縁性構造体108の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの追加の電気的絶縁材料の実質的に不均一な分布を示す。第2の絶縁性構造体108は、例えば、少なくとも2つの異なる追加の電気的絶縁材料のスタック(例えば、ラミネート)で個々に形成され得、それを含み得る。第2の絶縁性構造体108は、各々実質的に平面であり得、所望の厚さを各々個々に示し得る。
【0032】
図1Aを引き続き参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100は、そのメモリアレイ領域112内にコンタクト構造体116を更に含み得る。コンタクト構造体116は、例えば、ソースコンタクト構造体として機能し得る。コンタクト構造体116は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100の1つ以上の機構(例えば、ベース構造体102)と1つ以上のコンタクト構造体116の上又は上方に形成される1つ以上の追加の構造体又はデバイス(例えば、ピラー構造体、メモリセルの垂直ストリング)との間の電気的接続を容易にするように構成(例えば、サイズ化、成形、材料構成)され得、位置付けられ得る。コンタクト構造体116は、金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、Mg基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたポリシリコン、導電的にドープされたGe、導電的にドープされたSiGe)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、又はそれらの組み合わせ等の少なくとも1つの導電性材料で各々個々に形成され得、それらを含み得る。幾つかの実施形態では、コンタクト構造体116は、Wで形成され、それを含む。コンタクト構造体116の各々は、少なくとも1つの導電性材料の実質的に均一な分布、又は少なくとも1つの導電性材料の不均一な分布を個々に含み得る。幾つかの実施形態では、コンタクト構造体116の各々は、導電性材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、コンタクト構造体116の内の少なくとも1つは、少なくとも1つの導電性材料の不均一な分布を示す。
【0033】
ベース構造体102、第1の予備的スタック構造体104(その第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108のティア110を含む)、及びコンタクト構造体116は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス、従来のフォトリソグラフィーパターニングプロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成される。
【0034】
図2Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114の水平境界内の第1の予備的スタック構造体104の部分の上又は上方にフォトレジスト構造体118が形成され得る。図2Aに示すように、フォトレジスト構造体118は、フォトレジスト構造体118がマイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112中に実質的に水平方向に拡張しないように、階段領域114内に実質的に制限されるように形成され得る。言い換えれば、フォトレジスト構造体118は、第1の予備的スタック構造体104のメモリアレイ領域112から実質的に(例えば、完全に)存在しないように形成され得る。図2Bは、図2Aに示した線A-Aについての図2Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0035】
フォトレジスト構造体118は、以下で更に詳細に説明するように、その垂直方向に下にあり、その水平境界内にある第1の予備的スタック構造体104(例えば、その第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108のティア110を含む)の部分を、後続の処理中の除去から保護するためのマスクとして機能し得る。フォトレジスト構造体118は、ポジティブトーンフォトレジスト材料又はネガティブトーンフォトレジスト材料等のフォトレジスト材料で形成され得、それを含み得る。適切なフォトレジスト材料(例えば、ポジティブトーンフォトレジスト材料、ネガティブトーンフォトレジスト材料)は当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細に説明されない。フォトレジスト構造体118は、例えば、13.7nm、157nm、193nm、248nm、又は365nmの波長システムと、193nm波長の液浸システムと、及び/又は電子ビームリソグラフィーシステムと互換性があり得る。
【0036】
フォトレジスト構造体118は、従来のプロセス(例えば、1つ以上のPVD、CVD、ALD、及びスピンコーティング等の従来の堆積プロセス、従来のフォトリソグラフィプロセス、従来の材料除去プロセス)を使用して形成され得る。そうしたプロセスは当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細に説明されない。
【0037】
図3Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の第1の予備的スタック構造体104の相対的に垂直方向に高いティア110(例えば、最上部のティア)の部分を選択的に除去するために材料除去プロセスに供され得る。図3Aに示すように、材料除去プロセスは、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の第1の予備的スタック構造体104中に部分的に垂直方向に拡張する凹部120(例えば、トレンチ、開口部)を形成し得る。フォトレジスト構造体118(図2A)は、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第1の予備的スタック構造体104の相対的に垂直方向に高いティア110の追加部分の除去を妨害又は防止するために、材料除去プロセス中にマスクとして用いられ得る。したがって、凹部120がマイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114中に実質的に水平方向に拡張しないように、凹部120は、メモリアレイ領域112内に実質的に制限されるように形成され得る。凹部120の形成に続いて、フォトレジスト構造体118(図2A)の残部(非除去部分)は、もしあれば、除去され得る。図3Bは、図3Aに示した線A-Aについての図3Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0038】
材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体104の所望の数のティア110の部分(例えば、フォトレジスト構造体118(図2A)によって保護されていない部分)を除去するように制御され得る。図3Aに示すように、幾つかの実施形態では、材料除去プロセスは、それらの第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108の部分を含む第1の予備的スタック構造体104の2(2)つの相対的に垂直方向に高いティア(例えば、2(2)つの最上部のティア)の部分を除去する。追加の実施形態では、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体104の異なる数の相対的に垂直方向に高いティア110の部分を除去し得る。非限定的な例として、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体104の単一の(例えば、唯一の)相対的に垂直方向に高いティア(例えば、最上部のティア)の部分を除去するように制御され得る。別の非限定的な例として、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体104の3(3)つの相対的に垂直方向に最も高いティア110(例えば、3(3)つの最上部のティア)の部分、第1の予備的スタック構造体104の4(4)つの相対的に垂直方向に最も高い部分(例えば、4(4)つの最上部のティア)、又は第1の予備的スタック構造体104の5(5)つ以上の相対的に垂直方向に最も高いティア110(例えば、5つの最上部のティア)等、第1の予備的スタック構造体104の垂直方向に最も高い2(2)つよりも多いティア110の部分を除去するように制御され得る。
【0039】
マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の第1の予備的スタック構造体104の相対的に垂直に高いティア110の部分は、本明細書では詳細に説明されない従来の材料除去プロセス(例えば、従来の異方性エッチングプロセス等の従来のエッチングプロセス)を使用して除去され得る。例えば、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の第1の予備的スタック構造体104の最上部のティア110の部分は、エッチングサイクルを使用して除去され得、これは、第1のエッチング作用(例えば、第1の異方性エッチング作用)を使用して最上部のティア110の第2の絶縁性構造体108の露出部分を除去することと、第2のエッチング作用(例えば、第2の異方性エッチング作用)を使用して最上部のティア110の第1の絶縁性構造体106の露出部分をその後除去することを含む。メモリアレイ領域112内の第1の予備的スタック構造体104の1つ以上の追加のティア110の部分は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の所望の垂直方向の深さまで凹部120を形成するために、エッチングサイクルに同様の1つ以上の追加のエッチングサイクルを使用してその後除去され得る。
【0040】
第1の予備的スタック構造体104中に垂直方向に拡張する凹部120の形成に続いて、フォトレジスト構造体118(図2A)に対する残部は、もしあれば、本明細書に詳細には説明されない1つ以上の従来の材料除去プロセスを使用して選択的に除去され得る。例えば、マイクロ電子デバイス構造体100は、フォトレジスト構造体118(図2A)に対する残部を選択的に除去(例えば、現像)するように配合された現像剤(例えば、ポジティブトーン現像剤、ネガティブトーン現像剤)に曝され得る。適切な現像剤は当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細に説明されない。
【0041】
図4Aを次に参照すると、凹部120(図3A)の内側及び外側の第1の予備的スタック構造体104の露出面の上又は上方に誘電体充填材料122が形成され得る。図4Aに示すように、誘電体充填材料122は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112及び階段領域114内の第1の予備的スタック構造体104の表面を覆い、表面に渡って実質的に拡張する(例えば、実質的に連続的に拡張する)ように形成され得る。誘電体充填材料122は、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114の境界にある及び境界内にある表面等、凹部120(図3A)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)にある及び境界の外側にある第1の予備的スタック構造体104の表面を覆い得、表面に渡って実質的に拡張し得る。誘電体充填材料122は、誘電体充填材料122がその上に形成される表面(例えば、水平面、垂直面)によって画定されるトポグラフィに少なくとも部分的に(例えば、実質的に)コンフォーマルであり得る。図4Bは、図4Aに示した線A-Aについての図4Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0042】
誘電体充填材料122は、少なくとも1つの誘電体材料で形成され得、それを含み得る。誘電体充填材料122の材料組成は、第2の絶縁性構造体108及び誘電体充填材料122が相互に対して選択的に除去され得るように、予備的スタック構造体100の第2の絶縁性構造体108の材料組成に対して選択され得る。第2の絶縁性構造体108は、第1のエッチャントへの共通の(例えば、集合的、相互の)曝露中に誘電体充填材料122に対して選択的にエッチング可能であり得、誘電体充填材料122は、第2の異なるエッチャントへの共通の曝露中に第2の絶縁性構造体108に対して選択的にエッチング可能であり得る。誘電体充填材料122の材料組成は、第2の絶縁性構造体108の材料組成とは異なり、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiO、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlO、HfO、NbO、TiO、ZrO、TaO、及びMgOの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(たとえば、SiN)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(たとえば、SiO)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシナイトライド材料(例:SiO)の内の1つ以上を含み得る。誘電体充填材料122の材料組成は、第1の予備的スタック構造体104の第1の絶縁性構造体106の内の1つ以上(例えば、各々)の材料組成と実質的に同じであるように選択され得、又は第1の予備的スタック構造体104の第1の絶縁性構造体106の材料組成とは異なるように選択され得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料122は、誘電体酸化物材料(例えば、SiO等のSiO)で形成され、それを含む。誘電体充填材料122は、誘電体材料の実質的に均一な分布、又は誘電体材料の実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料122は、誘電体材料の実質的に均一な分布を示す。追加の実施形態では、誘電体充填材料122は、誘電体材料の実質的に不均一な分布を示す。誘電体充填材料122は、例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、それを含み得る。
【0043】
誘電体充填材料122は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のコンフォーマル堆積プロセス)を使用して形成(例えば、コンフォーマルに形成)され得る。非限定的な例として、誘電体充填材料122は、従来のCVDプロセス(例えば、従来のPECVDプロセス)及び従来のALDプロセスの内の1つ以上を介して形成され得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料122は、PECVDプロセスを使用して、第1の予備的スタック構造体104の露出面上に形成される。
【0044】
図5Aを次に参照すると、凹部120(図3A)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)の外側の誘電体充填材料122(図4A)の部分は、少なくとも1つのデッキ間誘電体構造体124を形成するために、凹部120(図3A)の境界の内側の誘電体充填材料122(図4A)の追加部分を保持しながら除去され得る。図5Aに示すように、除去プロセスは、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第1の予備的スタック構造体104の最上面を露出させ得る。マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内のデッキ間誘電体構造体124の最上部境界(例えば、最上面)は、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第1の予備的スタック構造体104の最上部境界(例えば、最上面)と実質的に同一平面上にあり得る。図5Bは、図5Aに示した線A-Aについての図5Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0045】
図5Aに示すように、デッキ間誘電体構造体124は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112の水平境界内に実質的に制限され得る。言い換えれば、デッキ間誘電体構造体124は、デッキ間誘電体構造体124がマイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114中に実質的に水平方向に拡張しないように形成される。メモリアレイ領域112の水平境界内にデッキ間誘電体構造体124を実質的に制限することは、例えば、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の階段構造体の形成に関する従来の問題及び複雑さを軽減し得る。
【0046】
凹部120(図3A)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)の外側の誘電体充填材料122(図4A)の部分は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の平坦化プロセス)を使用してデッキ間誘電体構造体124から除去され得る。例えば、凹部120(図3A)の境界の外側の誘電体充填材料122(図4A)の部分は、デッキ間誘電体構造体124を形成するために少なくとも1つの化学機械平坦化(CMP)プロセスを使用して除去され得る。
【0047】
図6Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内に開口部126(例えば、ビア)が形成され得、開口部126を実質的に塞ぐ(例えば、覆う)ように、開口部126の(例えば、Z方向の)上部垂直境界にプラグ構造体128が形成され得る。図6Bは、図6Aに示した線A-Aについての図6Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0048】
図6Bに示すように、開口部126は、デッキ間誘電体構造体124及びデッキ間誘電体構造体124の垂直方向に下にある第1の予備的スタック構造体104の部分を通って、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内のコンタクト構造体116まで垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得る。開口部126の各々は、その垂直方向に下にあるコンタクト構造体116の内の1つと少なくとも部分的に(例えば、実質的に)水平方向に(例えば、X方向に及びY方向に)整列され得る。開口部126の下部垂直境界は、コンタクト構造体116の表面(例えば、上面)によって画定され得、開口部126の水平境界は、第1の予備的スタック構造体104の表面(例えば、側面)(例えば、側面)(例えば、そのティア110の第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108の表面)及びデッキ間誘電体構造体124によって画定され得る。開口部126は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内にピラー構造体を形成するために材料でその後充填され得る。
【0049】
開口部126の各々は、所望の幾何学的構成(例えば、所望の形状、及び所望の寸法)を示すように個々に形成され得る。幾つかの実施形態では、開口部126の各々は、柱状形状(例えば、円柱形状、長方形柱形状、卵形柱形状、ピラー形状)を示すように個々に形成され、単一の(例えば、唯一の)コンタクト構造体116を露出するようにサイズ化され、位置付けられる。例えば、開口部126の各々は、それによって少なくとも部分的に露出されたコンタクト構造体116の水平境界内に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)位置するようにサイズ化され、位置付けられた実質的に円形の水平断面積を有する円柱形状を個々に示し得る。幾つかの実施形態では、開口部126の各々は、開口部126の下部垂直境界を画定するコンタクト構造体116の水平境界内に実質的に制限される。追加の実施形態では、開口部126の内の1つ以上は、開口部126の下部垂直境界の一部分を画定するコンタクト構造体116の水平境界を越えて水平方向に(例えば、X方向及び/又はY方向に)拡張する。
【0050】
マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内に所望の量の開口部126を形成され得る。幾つかの実施形態では、メモリアレイ領域112内に形成される開口部126の量は、メモリアレイ領域112内のコンタクト構造体116の量と同じである。追加の実施形態では、メモリアレイ領域112内に形成される開口部126の量は、メモリアレイ領域112内のコンタクト構造体116の量とは異なる。例えば、開口部126の量は、コンタクト構造体116の全てよりも少ない量が開口部126によって露出されるように、コンタクト構造体116の量より少なくてもよい。
【0051】
開口部126は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のフォトリソグラフィーパターニングプロセス、従来のエッチングプロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0052】
図6Bを引き続き参照すると、プラグ構造体128は、デッキ間誘電体構造体124中に垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得、開口部126を塞ぎ得る。プラグ構造体128は、以下で更に詳細に説明するように、第1の予備的スタック構造体104の上方に追加の予備的スタック構造体を形成するための追加の処理作用中に開口部126が材料で充填されるのを防ぐように構成され得、位置付けられ得る。プラグ構造体128の各々は、その垂直方向に下ある開口部126の内の1つと少なくとも部分的に(例えば、実質的に)水平方向に(例えば、X方向に及びY方向に)整列され得る。プラグ構造体128の下部垂直境界は、開口部126の残りの未充填部分の上部垂直境界と、デッキ間誘電体構造体124の最下部垂直境界の垂直方向に上方のデッキ間誘電体構造体124の水平方向に拡張する表面とによって画定され得る。プラグ構造体128は、デッキ間誘電体構造体124の垂直境界(例えば、上部垂直境界、下部垂直境界)内に制限され得る。例えば、プラグ構造体128は、デッキ間誘電体構造体124の垂直方向に下にある第1の予備的スタック構造体104の部分中に垂直方向に拡張しなくてもよい。プラグ構造体128の水平境界は、デッキ間誘電体構造体124の垂直方向に拡張する表面(例えば、側面)によって画定され得る。
【0053】
プラグ構造体128の各々は、その下にある開口部126の内の少なくとも1つを塞ぐ(例えば、囲む)ことを容易にする所望の幾何学的構成(例えば、所望の形状、及び所望の寸法)を示すように個別に形成され得る。幾つかの実施形態では、プラグ構造体128の各々は、柱状形状(例えば、円柱形状、長方形柱形状、卵形柱形状、ピラー形状)を示すように個々に形成され、単一の(例えば、唯一の)開口部126を塞ぐようにサイズ化され、位置付けられる。例えば、プラグ構造体128の各々は、それによって塞がれた開口部126の水平方向の断面積を完全に覆うようにサイズ化され、位置付けられた実質的に円形の水平方向の断面積を有する円柱形状を個々に示し得る。プラグ構造体128の各々は、それによって塞がれた開口部126の水平境界を越えて拡張し得る。追加の実施形態では、プラグ構造体128の内の1つ以上は、プラグ構造体128の内の1つ以上が(例えば、その水平境界内で)それと動作可能に関連付けられた開口部126を塞ぐ限り、異なる形状及び/又は異なるサイズを示し得る。
【0054】
プラグ構造体128は、デッキ間誘電体構造体124内でそれと動作可能に関連付けられた(例えば、それによって塞がれた)開口部126の上部をブリッジすることが可能であり、第1の予備的スタック構造体104の上方に第2の予備スタック構造を形成するための追加の処理作用中に第1の予備的スタック構造体104内の開口部126の下部を材料で充填され始めることから保護することが可能である少なくとも1つの材料で各々個々に形成され得、それを含み得る。プラグ構造体128は、例えば、少なくとも1つの半導体材料(例えば、ポリシリコン等のシリコン材料)、少なくとも1つの導電性材料(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、及びAlの内の1つ以上等の少なくとも1つの金属、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、Mg基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、並びにステンレス鋼の内の1つ以上等の少なくとも1つの合金、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、及び導電性金属酸化物の内の1つ以上等の少なくとも1つの導電性金属含有材料、導電的にドープされたシリコン、導電的ドープされたゲルマニウム、及び導電的ドープされたシリコンゲルマニウムの内の1つ以上等の少なくとも1つの導電的にドープされた半導体材料)、並びに少なくとも1つの誘電体材料(例えば、誘電体酸化物、誘電体窒化物、誘電体酸窒化物、及び誘電体カルボキシ窒化物の内の1つ以上)の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、プラグ構造体128は、ポリシリコンで形成され、それを含む。追加の実施形態では、プラグ構造体128は、タングステン(W)で形成され、それを含む。更なる実施形態では、プラグ構造体128は、窒化チタン(TiN)で形成され、それを含む。
【0055】
プラグ構造体128は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のエッチングプロセス及び従来の平坦化プロセス等の従来の材料除去プロセス、従来の非コンフォーマル堆積プロセス等の従来の堆積プロセス)並びに従来の処理装置を使用して形成され得る。非限定的な例として、開口部126の形成に続いて、デッキ間誘電体構造体124は、デッキ間誘電体構造体124内に垂直方向に位置付けられた開口部126の上部の水平寸法を拡張(例えば、増加)するためにエッチングプロセスに供され得、プラグ材料は、開口部126の水平方向に拡張された上部の内側及び外側に非コンフォーマルに形成され得、デッキ間誘電体構造体124の垂直方向に下方の開口部126の部分に垂直方向に拡張し、該部分を充填することなく、開口部126をブリッジし得、閉鎖し得、その後、デッキ間誘電体構造体124の上部垂直境界の上にあるプラグ材料の部分は、プラグ構造体128を形成するために(例えば、CMPプロセス等の平坦化プロセスを介して)除去され得る。
【0056】
図7Aを次に参照すると、第1の予備的スタック構造体104、デッキ間誘電体構造体124、及びプラグ構造体128の上又は上方に第2の予備的スタック構造体130が形成され得、その後、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内の第2の予備的スタック構造体130、プラグ構造体128、デッキ間誘電体構造体124、及び第1の予備的スタック構造体104を通って垂直方向に拡張するように、ピラー構造体138が形成され得る。図7Aに示すように、第2の予備的スタック構造体130は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112及び階段領域114を通って水平方向に拡張し得、ピラー構造体138は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内に水平方向に制限され得る。図7Bは、図7Aに示した線A-Aについての図7Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0057】
第2の予備的スタック構造体130は、追加のティア136内に配列された追加の第1の絶縁性構造体132及び追加の第2の絶縁性構造体134の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含むように形成され得る。第2の予備的スタック構造体130の追加のティア136の各々は、追加の第2の絶縁性構造体134の内の少なくとも1つに垂直方向に隣接する追加の第1の絶縁性構造体132の内の少なくとも1つを含み得る。第2の予備的スタック構造体130は、所望の量の追加のティア136を含み得る。例えば、第2の予備的スタック構造体130は、追加の第1の絶縁性構造体132及び追加の第2の絶縁性構造体134の10(10)個以上の追加のティア136、25(25)個以上の追加のティア136、50(50)個以上の追加のティア136、100(100)以上の追加のティア136、150(150)個以上の追加のティア136、又は200(200)個以上の追加のティアを含み得る。第2の予備的スタック構造体130の追加のティア136の量は、第1の予備的スタック構造体104のティア110の量に等しくてもく(例えば、同じであり得)、又は第2の予備的スタック構造体130の追加のティア136の量は、第1の予備的スタック構造体104のティア110の量とは異なってもよい(例えば、よりも少なくてもよい、よりも多くてもよい)。
【0058】
第2の予備的スタック構造体130の追加の第1の絶縁性構造体132は、第1の予備的スタック構造体104の第1の絶縁性構造体106のエッチング選択性と実質的に同様のエッチング選択性を有し得る。例えば、追加の第1の絶縁性構造体132の材料組成は、第1の絶縁性構造体106の材料組成と実質的に同じであり得る。追加の第1の絶縁性構造体132のエッチング選択性はまた、デッキ間誘電体構造体124のエッチング選択性と実質的に同様であり得る。例えば、追加の第1の絶縁性構造体132の材料組成は、デッキ間誘電体構造体124の材料組成と実質的に同じであり得る。幾つかの実施形態では、第2の予備的スタック構造体130の追加の第1の絶縁性構造体132の各々は、SiO(例えば、SiO)等の誘電酸化物材料で形成され、それを含む。
【0059】
第2の予備的スタック構造体130の追加の第2の絶縁性構造体134は、第1の予備的スタック構造体104の第2の絶縁性構造体108のエッチング選択性と実質的に同様のエッチング選択性を有し得る。例えば、追加の第2の絶縁性構造体134の材料組成はは、第2の絶縁性構造体108の材料組成と実質的に同じであり得る。追加の第2の絶縁性構造体134のエッチング選択性は、第1の予備的スタック構造体104の第1の絶縁性構造体106、デッキ間誘電体構造体124、及び第2の予備的スタック構造体130の追加の第1の絶縁性構造体132のエッチング選択性とは異なってもよい。追加の第2の絶縁性構造体134及び第2の絶縁性構造体108は、第1のエッチャントへの共通の(例えば、集合的な、相互の)曝露中に、第1の絶縁性構造体106、デッキ間誘電体構造体124、及び追加の第1の絶縁性構造体132に対して選択的にエッチング可能であり得、第1の絶縁性構造体106、デッキ間誘電体構造体124、及び追加の第1の絶縁性構造体132は、第2の異なるエッチャントへの共通の曝露中に、追加の第2の絶縁性構造体134及び第2の絶縁性構造体108に対して選択的に対してエッチング可能であり得る。幾つかの実施形態では、第2の予備的スタック構造体130の追加の第2の絶縁性構造体134の各々は、SiN(例えば、Si)等の誘電体窒化物材料で形成され、それを含む。
【0060】
その追加の第1の絶縁性構造体132及び追加の第2の絶縁性構造体134の追加のティア136を含む第2の予備的スタック構造体130は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0061】
図7Bに示すように、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内において、ピラー構造体138は、第2の予備的スタック構造体130の上面からコンタクト構造体116の上面まで垂直方向に拡張するように形成され得る。ピラー構造体138は、コンタクト構造体116上に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)着地し得、物理的に接触し得る。ピラー構造体138は、デッキ間誘電体構造体124及び第1の予備的スタック構造体104を通って垂直方向に拡張する開口部126(図6A及び図6B)、並びに開口部126(図6A及び図6B)に接続するために第2の予備的スタック構造体130及びプラグ構造体128を通って垂直方向に拡張するように形成された追加の開口部の残部を実質的に充填するように形成され得る。別の言い方をすれば、ピラー構造体138は、開口部126(図6A及び6B)の内の1つと、第2の予備的スタック構造体130及びプラグ構造体128を通って開口部126(図6A及び図6B)の内の1つの未充填部分まで垂直方向に拡張するように形成された追加の開口部との組み合わせから各々個々に形成された相対的に大きな開口部を実質的に充填するように形成され得る。
【0062】
ピラー構造体138は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体100の後続の処理(例えば、いわゆる“置換ゲート”又は“ゲートラスト”処理)に続くマイクロ電子デバイス構造体100に対するメモリアレイ領域112内のメモリセルの垂直ストリングの形成を容易にする1つ以上の材料で各々個々に形成され得、それを含み得る。非限定的な例として、ピラー構造体138の各々は、少なくとも1つの電荷蓄積構造体により少なくとも部分的に水平方向に囲まれた半導体構造体(例えば、半導体ピラー)を含むように個々に形成され得る。半導体構造体は、例えば、ポリシリコン構造体(例えば、ポリシリコンピラー)又はシリコンゲルマニウム構造体(例えば、シリコンゲルマニウムピラー)を含み得る。電荷蓄積構造体は、例えば、電荷トラップ構造体(例えば、酸化物窒化物酸化物(“ONO”)材料を含む電荷トラップ構造体)を含み得る。
【0063】
それらの半導体構造体及び電荷蓄積構造体を含むピラー構造体138は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0064】
図8Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114の水平境界内の第2の予備的スタック構造体130の部分内に上部スタジアム構造体140が形成され得る。上部スタジアム構造体140は、第2の予備的スタック構造体130の追加のティア136の水平端により画定されるステップ146を各々有する対向する階段構造体144を各々個々に含み得る。第2の予備的スタック構造体130中に垂直方向に拡張するように形成されたトレンチ142(例えば、開口部)の境界(例えば、垂直境界、水平境界)は、上部スタジアム構造体140によって少なくとも部分的に画定される。トレンチ142は、上部スタジアム構造体140の内の1つの対向する階段構造体144の間に各々個々に水平方向に介在し得る。図8Bは、図8Aに示した線A-Aについての図8Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0065】
図8Aに示すように。複数の(例えば、2つ以上の)上部スタジアム構造体140は、第2の予備的スタック構造体130内で相互に実質的に同じ高さ(例えば、垂直位置)に位置付けられるように形成され得る。幾つかの実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の少なくとも1つの垂直境界(例えば、最上部垂直境界、最下部垂直境界)は、上部スタジアム構造体の内の他の少なくとも1つの垂直境界(例えば、最上部垂直境界、最下部垂直境界)と実質的に同じである。追加の実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の少なくとも1つは、上部スタジアム構造体140の他の少なくとも1つとは異なる、第2の予備的スタック構造体130内の1つ以上の高さ(例えば、垂直位置)に位置付けられるように形成される。例えば、上部スタジアム構造体140の内の少なくとも1つは、上部スタジアム構造体140の内の他の少なくとも1つとは異なる少なくとも1つの異なる垂直境界(例えば、異なる最上部垂直境界、異なる最下部垂直境界)を示すように形成され得る。
【0066】
上部スタジアム構造体140の任意の所望の量及び分布(例えば、間隔及び配列)は、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第2の予備的スタック構造体130の部分内に形成され得る。図8Aに示すように、幾つかの実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の2(2)つが、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第2の予備的スタック構造体130の部分内に形成される。追加の実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の2(2)つ以上(例えば、3(3)つ以上、4(4)つ以上、5(5)つ以上、10(10)個以上、25(25)個以上)が、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第2の予備的スタック構造体130の部分内に形成される。そうした実施形態では、上部スタジアム構造体140は、上部スタジアム構造体140の各々が水平方向に(例えば、X方向に)隣接するスタジアム構造12の内の他の各々から実質的に同じ距離で相互に分離されるように、実質的に均一に(例えば、等しく、均等に)離隔され得、又は上部スタジアム構造体140は、上部スタジアム構造体140の内の少なくとも1つが、上部スタジアム構造体140に水平方向に(例えば、X方向に)隣接する上部スタジアム構造体140の内の他の少なくとも2つから異なる(例えば、等しくない)距離だけ分離されるように、少なくとも部分的に不均一に(例えば、等しくなく、不均等に)離隔され得る。
【0067】
図8Aに示すように。上部スタジアム構造体140の各々の対向する階段構造体144は、前方階段構造体144aと、前方階段構造体144aをミラーリングする後方階段構造体144bとを個々に含み得る。前方階段構造体144aの上部から前方階段構造体144aの底部まで拡張するファントム線は、正の勾配を有し得、後方階段構造体144bの上部から後方階段構造体の底部まで拡張する別のファントム線は、負の勾配を有し得る。追加の実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の1つ以上(例えば、各々)は、前方階段構造体144aを含むが、後方階段構造体144bを含まないように修正され得る(例えば、後方階段構造体144bは存在しなくてもよい)。追加の実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の1つ以上(例えば、各々)は、後方階段構造体144bを含むが、前方階段構造体144aを含まないように修正され得る(例えば、前方階段構造体144aは存在しなくてもよい)。
【0068】
上部スタジアム構造体140の各々は、所望の量のステップ146を含むように個々に形成され得る。上部スタジアム構造体140の各々は、上部スタジアム構造体140の相互に実質的に同じ量のステップ146を含み得、又は上部スタジアム構造体140の内の少なくとも1つは、上部スタジアム構造体140の他の少なくとも1つとは異なる量のステップ146を含み得る。幾つかの実施形態では、上部スタジアム構造体140の各々のステップ146は、相互に水平方向(例えば、X方向に)に隣接するステップ146が相互に垂直方向に(例えば、Z方向に)隣接する第2の予備的スタック構造体130の追加のティア136に対応するように、順番に配列される。追加の実施形態では、上部スタジアム構造体140の内の1つ以上のステップ146は、相互に水平方向に(例えば、X方向に)隣接する上部スタジアム構造体140の少なくとも幾つかのステップ146が相互に垂直方向に(例えば、Z方向に)隣接しない第2の予備的スタック構造体130のティア136に対応するように、順不同に配列される。
【0069】
上部スタジアム構造体140は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のフォトリソグラフィーパターニングプロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用してマイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内の第2の予備的スタック構造体130の部分内に形成され得る。
【0070】
図9Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体100は、上部スタジアム構造体140の内の他の1つ以上に対して1つ以上の上部スタジアム構造体の(例えば、Z方向の)深さを増加させ、少なくとも1つの下部スタジアム構造体148を形成するために、1つ以上の材料除去プロセス(例えば、1つ以上のチョッピングプロセス)に供され得る。図9Aに示すように、下部スタジアム構造体148は、第1の予備的スタック構造体104内に垂直方向に位置付けられるように形成され得る一方、上部スタジアム構造体140は、第2の予備的スタック構造体130内に垂直方向に位置付けられたままであり得る。図9Bは、図9Aに示した線A-Aについての図9Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0071】
下部スタジアム構造体148は、マイクロ電子デバイス構造体100内の(例えば、第2の予備的スタック構造体130ではなく第1の予備的スタック構造体104内の)相対的に低い垂直位置に位置することを除いて、下部スタジアム構造体148を形成するために使用される上部スタジアム構造体140と実質的に同様であり得る。図9Aに示すように、下部スタジアム構造体148の各々は、第1の予備的スタック構造体110のティア110の水平端により画定されるステップ152を各々有する対向する階段構造体150(例えば、前方階段構造体150a、及び前方階段構造体150aをミラーリングする後方階段構造体150b)を含み得る。第2の予備的スタック構造体130を通って第1の予備的スタック構造体104中に垂直方向に拡張するように形成された1つ以上の追加のトレンチ149(例えば、追加の開口部)の境界(例えば、垂直境界、水平境界)は、下部スタジアム構造体148により部分的に画定され得る。追加のトレンチ149は、下部スタジアム構造体148の内の1つの対向する階段構造体150の間に各々個々に水平方向に介在し得る。第1の予備的スタック構造体104のティア110の水平端に位置することを別として、下部スタジアム構造体148の対向する階段構造体150(それらのステップ152の構成を含む)は、下部スタジアム構造体148を形成するために利用される上部スタジアム構造体140の対向する階段構造体144(それらのステップ146の構成を含む)と実質的に同様に形成され得る。
【0072】
図9Aに示すように、デッキ間誘電体構造体124の少なくとも一部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体104のティア110は、それらの中の下部スタジアム構造体148の部分(例えば、ステップ152)を実質的に含まなくてもよい。例えば、下部スタジアム構造体148のステップ152の全ては、デッキ間誘電体構造体124の少なくとも一部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置に位置する第1の予備的スタック構造体104のティア110の垂直方向に下方に位置付けられ得る。デッキ間誘電体構造体124の少なくとも一部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体104のティア110は、以下で更に詳細に説明するように、第1の予備的スタック構造体104及び第2の予備的スタック構造体130から続いて形成されるスタック構造体の非アクティブ(例えば、ダミー)領域を形成し得る。追加の実施形態では、デッキ間誘電体構造体124の少なくとも一部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体104のティア110の内の1つ以上は、それらの中の下部スタジアム構造体148の部分(例えば、1つ以上のステップ152)を含み得る。
【0073】
下部スタジアム構造体148は、マスキング材料を含まない(例えば、マスキング材料により充填されない)第2の予備的スタック構造体130内に形成されたトレンチ142の内の少なくとも1つを残しつつ、第2の予備的スタック構造体130内に形成されたトレンチ142の内の少なくとも1つ内にマスキング材料を配備することによって形成され得る。その後、トレンチ142の内の少なくとも1つは、デッキ間誘電体構造体124の下部垂直境界の垂直方向に下方で終端するように、少なくとも1つの材料除去プロセス(例えば、少なくとも1つのチョッピングプロセス)を使用して第1の予備的スタック構造体104中に垂直方向に拡張させられ得る。トレンチ142の内の他の少なくとも1つを垂直方向に拡張することは、追加のトレンチ149及び下部スタジアム構造体148を形成し得る。マスキング材料は、それで充填されたトレンチ142の内の少なくとも1つの垂直方向に下にあり、水平境界内にある第2の予備的スタック構造体130及び第1の予備的スタック構造体の部分が材料除去プロセス中に除去されることから実質的に保護し得る。
【0074】
図10Aを次に参照すると、トレンチ142(図9A)及び追加のトレンチ149(図9A)内に絶縁材料154が形成され得、マイクロ電子デバイス構造体100は、第1の予備的スタック構造体104(図9A)の第2の絶縁性構造体108(図9A)及び第2の予備的スタック構造体(図9A)の追加の第2の絶縁性構造体134(図9A)を導電性構造体156図9A)と少なくとも部分的に置換し、スタック構造体160を形成するために、いわゆる“置換ゲート”又は”ゲートラスト”処理作用に供され得る。スタック構造体160は、ティア158内に配列された導電性構造体156及び絶縁性構造体157の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含む。絶縁性構造体157は、第1の予備的スタック構造体104(図9A)の第1の絶縁性構造体106(図9A)及び第2の予備的スタック構造体130(図9A)の追加の第1の絶縁性構造体132(図9A)の残り(例えば、残部)に対応し得る。スタック構造体160のティア158の各々は、絶縁性構造体157の内の少なくとも1つに垂直方向に隣接する導電性構造体156の内の少なくとも1つを含む。図10Bは、図10Aに示した線A-Aについての図10Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0075】
絶縁材料154は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiO、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlO、HfO、NbO、TiO、ZrO、TaO、及びMgOの内の1つ以上)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(たとえば、SiN)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiO)、並びに少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、SiOCzN)の内の1つ以上等の少なくとも1つの誘電体材料から形成され得、それらを含み得る。絶縁材料154は、少なくとも1つの誘電体材料の実質的に均一な分布又は実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、絶縁材料154は、SiO(例えば、SiO)で形成され、それを含む。絶縁材料154は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0076】
スタック構造体160のティア158の導電性構造体156は、金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、Mg基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたSi、導電的にドープされたGe、導電的にドープされたSiGe)の内の1つ以上等の少なくとも1つの導電性材料で形成され、それらを含み得る。幾つかの実施形態では、導電性構造体156は、タングステン(W)で形成され、それを含む。
【0077】
図10Bを参照すると、導電性構造体156(したがって、導電性構造体156及び絶縁性構造体のティア158を含むスタック構造体160)を形成するために、スロット168(例えば、スリット、トレンチ)は、個別のブロック170を形成するように第2の予備的スタック構造体130(図9A及び図9B)、デッキ間誘電体構造体124、並びに第1の予備的スタック構造体130(図9A及び9B)を通って垂直方向に拡張するように形成され得る。その後、第1の予備的スタック構造体104(図9A及び図9B)の第2の絶縁性構造体108(図9A及び第9B)の部分並びに第2の予備的スタック構造体130(図9A及び9B)の追加の第2の絶縁性構造体134(図9A及び図9B)の部分は、スロット168を通って選択的に除去され(例えば、選択的にエッチングされ、発掘され)得、導電性構造体156を形成するために導電性材料と置換され得る。導電性構造体156の内の幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体100のためのアクセス線構造体(例えば、ワード線構造体)として機能し得、導電性構造体156の内のその他は、マイクロ電子デバイス構造体100のための選択ゲート構造体として機能し得る。導電性構造体156の形成に続いて、スロット168は、図10Bに描写するように、少なくとも1つの誘電体充填材料172、及び随意に、少なくとも1つの誘電体ライナー材料174で充填され得る。
【0078】
スロット168内に形成され、スロット168を少なくとも部分的に充填する誘電体充填材料172は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、1つ以上のSiO、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlO、HfO、NbO、TiO、ZrO、TaO、及びMgO)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiN)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiO)、並びに少なくとも1つ誘電体カルボキシナイトライド材料(例えば、SiO)の内の1つ以上等の少なくとも1つの誘電体材料を含み得る。誘電体充填材料172は、少なくとも1つの誘電体材料の実質的に均一な分布又は実質的に不均一な分布を含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料172は、誘電体材料の実質的に均一な分布を示す。更なる実施形態では、誘電体充填材料172は、少なくとも1つの誘電体材料の実質的に不均一な分布を示す。誘電体充填材料172は、例えば、少なくとも2つの異なる誘電体材料のスタック(例えば、ラミネート)で形成され得、それを含み得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料172は、SiOで形成され、それを含む。また、形成される場合、誘電体ライナー材料174は、誘電体充填材料172とスタック構造体160の導電性構造体156との間に介在するように形成され得る。誘電体ライナー材料は、例えば、(例えば、誘電体充填材料172が、SiO等の誘電体酸化物材料を含むように形成される場合に)誘電体充填材料172の形成中に導電性構造体156の酸化を妨害又は防止するために用いられる非酸化物誘電体材料(SiN等の誘電体窒化物材料)を含み得る。
【0079】
図10Aを再び参照すると、スタック構造体160の形成に続いて、マイクロ電子デバイス構造体100は、下部デッキ162と、下部デッキ162の垂直方向に上にある上部デッキ164と、及び下部デッキ162と上部デッキ164との垂直方向に間に介在するデッキ間セクション166とを含み得る。下部デッキ162は、デッキ間誘電体構造体124の垂直方向に下にあるスタック構造体160のティア158を含み得る。上部デッキ164は、デッキ間誘電体構造体124の垂直方向に上にあるスタック構造体160のティア158を含み得る。デッキ間セクション166は、デッキ間誘電体構造体124と、デッキ間誘電体構造体124に水平方向に隣接し、垂直境界内にあるスタック構造体160のティア158とを含み得る。デッキ間セクション166内において、スタック構造体160のティア158は、マイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114内に水平方向に制限され得、デッキ間誘電体構造体124は、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112内に水平方向に制限され得る。デッキ間セクション166内のスタック構造体160のティア158は、マイクロ電子デバイス構造体100を含むマイクロ電子デバイスの2つ以上のコンポーネント(例えば、メモリセル、ストリングドライバ)間の電気的通信を容易にしない、いわゆる“ダミーティア”を含み得る。逆に、マイクロ電子デバイス構造体100の下部デッキ162及び上部デッキ164内のスタック構造体160のティア158の少なくとも幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体100を含むマイクロ電子デバイスの2つ以上のコンポーネント(例えば、メモリセル、ストリングドライバ)間の電気的通信を容易にする、いわゆる”アクティブティア”を含む。随意に、デッキ間セクション166に垂直方向に近接する(例えば、垂直方向に隣接する)下部デッキ162内のスタック構造体160のティア158の内の1つ以上は、下部デッキ内のスタック構造体160のティア158の内の他の1つ以上がアクティブティアを含む限り、ダミーティアを含み得、及び/又はデッキ間セクション166に垂直方向に近接する(例えば、垂直方向に隣接する)上部デッキ164内のスタック構造体160のティア158の内の1つ以上は、上部デッキ164内のスタック構造体160のティア158の内の他の1つ以上がアクティブティアを含む限り、ダミーティアを含み得る。
【0080】
したがって、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスは、メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を含む。マイクロ電子デバイス構造体は、スタック構造体、階段構造体、及び半導体ピラー構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアのグループを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの追加のグループを含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間のデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、メモリアレイ領域内で水平方向に制限された誘電体構造体と、誘電体構造体の垂直境界内にあり、階段領域内で水平方向に制限されたティアの別のグループとを含む。階段構造体は、階段領域内で水平方向に制限され、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、メモリアレイ領域内で水平方向に制限され、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【0081】
更に、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。マイクロ電子デバイス構造体は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むように形成される。誘電体構造体は、第1の予備的スタック構造体の上部内に形成され、メモリアレイ領域の水平境界内に実質的に制限される。第2の予備的スタック構造体は、第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に形成される。第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む。半導体ピラー構造体は、メモリアレイ領域内の第2の予備的スタック構造体、誘電体構造体、及び第1の予備的スタック構造体の部分を通って垂直方向に拡張するように形成される。階段構造体は、階段領域内の第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体の部分内に形成される。階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアの水平端を含むステップを有する。階段構造体の内のその他は、第2の予備的スタック構造体の追加のティアの水平端を含む追加のステップを有する。第2の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体は、導電性構造体と少なくとも部分的に置換される。
【0082】
図11A図20Bは、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)を形成する別の方法の実施形態を説明する簡略化された部分断面図である。図11B図12B図13B図14B図15B図16B図17B図18B図19B、及び図20Bは、図11A図12A図13A図14A図15A図16A図17A図18A図19A、及び図20Aに夫々描写された線B-Bについての部分断面図である。図11A図20B及び以下の関連する説明全体を通じて、図1A図20Bを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100の機構と機能的に同様の機構(例えば、構造体、材料、領域)は、100ずつ増加する同様の参照番号を用いて言及されている。繰り返しを避けるために、図11A図20Bに示される全ての機構が本明細書に詳細に説明されていない。むしろ、以下に別段の説明されない限り、図11A図20Bでは、(以前に説明した機構が本段落の前に最初に説明されるか、それとも本段落の後に最初に説明されたか否かに関わらず)以前に説明した機構の参照番号の100ずつ増加した参照番号により指定される機構は、以前に説明した機構と実質的に同様であり、実質的に同じ方法で形成されることは理解されるであろう。
【0083】
図11Aを参照すると、マイクロ電子デバイス構造体200は、ベース構造体202と、ベース構造体202の上又は上方のコンタクト構造体216と、ベース構造体202及びコンタクト構造体216の上又は上方の第1の予備的スタック構造体204とを含むように形成され得る。第1の予備的スタック構造体204は、ティア210内に配列された第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含む。図11Aに示すように、マイクロ電子デバイス構造体200は、メモリアレイ領域212と、メモリアレイ領域212の第1の水平境界に水平方向に(例えば、X方向に)隣接する階段領域210とを含む。ベース構造体202及び第1の予備的スタック構造体204は、メモリアレイ領域212及び階段領域210を通って水平方向に拡張する。ベース構造体202、コンタクト構造体216、第1の予備的スタック構造体204(その第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208のティア210を含む)、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212、並びにマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域214は、図1Aを参照して以前に説明したベース構造体102、コンタクト構造体116、第1の予備的スタック構造体104(その第1の絶縁性構造体106及び第2の絶縁性構造体108のティア110を含む)、マイクロ電子デバイス構造体100のメモリアレイ領域112、並びにマイクロ電子デバイス構造体100の階段領域114と個別に実質的に同様に形成され得る。図11Bは、図11Aに示した線B-Bについての図11Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。
【0084】
図12Aを次に参照すると、第1の予備的スタック構造体204の上又は上方にフォトレジスト構造体218が形成され得る。フォトレジスト構造体218は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及びマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域214内の部分に渡って水平方向に拡張し得る。図12Bは、図12Aに示した線B-Bについての図12Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0085】
図12Bを参照すると、フォトレジスト構造体218は、それを通って垂直方向に拡張する開口部219を含むように形成され得る。開口部219は、第1の予備的スタック構造体204の上面の一部分に各々個々に垂直方向に拡張し得、該一部分を露出し得、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及びマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域210を通って実質的に直線的に水平方向に各々個々に拡張し得る。図12Bに示すように、開口部219は、コンタクト構造体216の(例えば、Y方向の)水平境界の外側に水平方向に(例えば、Y方向に)位置付けられ得る。開口部219の水平位置は、以下で更に詳細に説明するように、第1の予備的スタック構造体204(及び第1の予備的スタック構造体204の上方に形成される第2の予備的スタック構造体)を通って形成されるスロットの水平位置に対応し得る。開口部219は、開口部219の水平位置で第1の予備的スタック構造体204内に続いて形成されるスロットの所定の幅よりも大きい幅W(例えば、Y方向の水平寸法)を有するように各々個々に形成され得る。
【0086】
フォトレジスト構造体218は、以下に詳細に説明するように、その垂直方向に下にある第1の予備的スタック構造体204(例えば、その第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208のティア210を含む)の部分をその後の処理中の除去から保護するためのマスクとして機能し得る。フォトレジスト構造体218は、ポジティブトーンフォトレジスト材料又はネガティブトーンフォトレジスト材料等のフォトレジスト材料で形成され得、それを含み得る。適切なフォトレジスト材料(例えば、ポジティブトーンフォトレジスト材料、ネガティブトーンフォトレジスト材料)は当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細に説明されない。フォトレジスト構造体118は、例えば、13.7nm、157nm、193nm、248nm、又は365nmの波長システムと、193nm波長の液浸システムと、及び/又は電子ビームリソグラフィーシステムと互換性があり得る。また、それを通って拡張する開口部219を含むフォトレジスト構造体218は、従来のプロセス(例えば、1つ以上のPVD、CVD、ALD、及びスピンコーティング等の従来の堆積プロセス、従来のフォトリソグラフィプロセス、従来の材料除去プロセス)を使用して形成され得る。そうしたプロセスは当技術分野で知られており、それ故、本明細書では詳細に説明されない。
【0087】
図13Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体200は、フォトレジスト構造体218(図12A及び12B)内の開口部219(図12B)の垂直方向に下にあり水平境界内にある第1の予備的スタック構造体204の相対的に垂直方向に高いティア210(例えば、最上部のティア)の部分を選択的に除去するために材料除去プロセスに供され得る。図13Bは、図13Aに示した線B-Bについての図13Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。図13Bに示すように、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体104中に部分的に垂直方向に拡張する凹部220(例えば、トレンチ、開口部)を形成し得る。凹部220は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及びマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域214を通って実質的に直線的に水平方向に各々個々に拡張し得る。凹部220の各々は、凹部220を形成するために用いられるフォトレジスト構造体218(図12Aおよび図12B)内の開口部219(図12B)として、(例えば、Y方向の)実質的に水平位置及び水平寸法(例えば、Y方向の幅W、X方向の長さ)を個々に有し得る。凹部220の形成に続いて、フォトレジスト構造218(図12A及び図12B)の残りの(例えば、除去されていない)部分は、もしあれば、除去され得る。
【0088】
材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体204の所望の数のティア210の部分(例えば、フォトレジスト構造体218(図12A及び図12B)のフォトレジスト材料により保護されていない部分)を除去するように制御され得る。図13Bに示すように、幾つかの実施形態では、材料除去プロセスは、その第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208の部分を含む第1の予備的スタック構造体204の2(2)つの相対的に垂直方向に最も高いティア(例えば、2(2)つの最上部のティア)の部分を除去する。追加の実施形態では、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体204の異なる数の相対的に垂直方向に高いティア210の部分を除去し得る。非限定的な例として、材料除去プロセスは、第1の予備スタック構造体204の単一の(例えば、唯一の)相対的に垂直方向に最も高いティア210(例えば、最上部のティア)の部分を除去するように制御され得る。別の非限定的な例として、材料除去プロセスは、第1の予備的スタック構造体204の3(3)つの相対的に垂直方向に最も高いティア210(例えば、3(3)つの最上部のティア)の部分、第1の予備的スタック構造体204の4(4)つの相対的に垂直方向に最も高いティア210(例えば、4(4)つの最上部のティア)の部分、又は第1の予備的スタック構造体204の5(5)つ以上の相対的に垂直方向に最も高いティア210(例えば、5(5)つの最上部のティア)等の、第1の予備的スタック構造体204の2(2)つを超える相対的に垂直方向に最も高いティア210の部分を除去するように制御され得る。
【0089】
フォトレジスト構造体218(図12A及び図12B)内の開口部219(図12B)の垂直方向に下にあり水平境界内にある第1の予備的スタック構造体204の相対的に垂直方向に高いティア210の部分は、本明細書では詳細に説明されない従来の材料除去プロセス(例えば、従来の異方性エッチングプロセス等の従来のエッチングプロセス)を使用して除去され得る。例えば、フォトレジスト構造体218(図12A及び図12B)内の開口部219(図12B)の垂直方向に下にあり水平境界内にある第1の予備的スタック構造体204の最上部のティア210の部分は、エッチングサイクルを使用して除去され得、これは、第1のエッチング作用(例えば、第1の異方性エッチング作用)を使用して最上部のティア210の第2の絶縁性構造体208の露出部分を除去し、第2のエッチング作用(例えば、第2の異方性エッチング作用)を使用して最上部のティア210の第1の絶縁性構造体206の露出部分をその後除去することを含む。フォトレジスト構造体218(図12A及び図12B)内の開口部219(図12B)の垂直方向に下にあり水平境界内にある第1の予備的スタック構造体204の1つ以上の追加のティア210の部分は、第1の予備的スタック構造体204内に所望の垂直深さまで凹部220を形成するために、エッチングサイクルと同様の1つ以上の追加のエッチングサイクルを使用してその後除去され得る。
【0090】
図14Aを次に参照すると、凹部220(図13B)の内側及び外側の第1の予備的スタック構造体204の露出面の上又は上方に誘電体充填材料222が形成され得る。図14Bは、図14Aに示した線B-Bについての図14Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。図14に示すように、誘電体充填材料222は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及びマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域210内の第1の予備的スタック構造体204の表面を覆い、該表面に渡って実質的に拡張する(例えば、実質的に連続的に拡張する)ように形成され得る。図14Bに示すように、誘電体充填材料222は、第1の予備的スタック構造体204中に垂直方向に拡張する凹部220(図13B)を実質的に充填し得、凹部220(図13B)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)における及びその外側の第1の予備的スタック構造体204の表面を覆い得、該表面に渡って実質的に拡張し得る。誘電体充填材料222は、誘電体充填材料222がその上に形成される表面(例えば、水平面、垂直面)によって画定されるトポグラフィに少なくとも部分的に(例えば、実質的に)コンフォーマルであり得る。
【0091】
誘電体充填材料122の材料組成は、図13A及び図13Bを参照して以前に説明した誘電体充填材料122の材料組成と実質的に同様であり得る。幾つかの実施形態では、誘電体充填材料222は、誘電体酸化物材料(例えば、SiO等のSiO)で形成され、それを含む。また、誘電体充填材料222は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0092】
図15A及び(図15Aに示した線B-Bについての図15Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である)図15Bを次に参照すると、凹部220(図13B)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)の外側の誘電体充填材料122(図14A及び図14B)の部分は、デッキ間誘電体構造体224(図15B)に形成するために、凹部220(図13B)の境界の内側の誘電体充填材料122(図14A及び図14B)の追加の部分を保持しつつ除去され得る。除去プロセスは、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及びマイクロ電子デバイス構造体200の階段領域214内の第1の予備的スタック構造体204の最上面を露出させ得る。デッキ間誘電体構造体224の最上部境界(例えば、最上面)は、第1の予備的スタック構造体204の最上部境界(例えば、最上面)と実質的に同一平面上であり得る。
【0093】
凹部220(図13B)の境界(例えば、水平境界、垂直境界)の外側の誘電体充填材料122(図14A及び図14B)の部分は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の平坦化プロセス)を使用してデッキ間誘電体構造体224を形成するために除去され得る。例えば、凹部220(図13B)の境界の外側の誘電体充填材料222(図14A及び図14B)の部分は、デッキ間誘電体構造体224を形成するために少なくとも1つのCMPプロセスを使用して除去され得る。
【0094】
図16Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内に開口部226(例えば、ビア)が形成され得、開口部226を実質的に塞ぐ(例えば、覆う)ために、開口部226の(例えば、Z方向の)上部垂直境界にプラグ構造体228が形成され得る。図16Bは、図16Aに示した線B-Bについての図16Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。
【0095】
図16Bに示すように、開口部226は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内の第1の予備的スタック構造体204の部分を通って垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得る。開口部226は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内のデッキ間誘電体構造体の部分の水平方向に(例えば、Y方向に)間に位置付けられ得る。開口部226は、それらの垂直方向に下のコンタクト構造体216の内の1つと水平方向に(例えば、X方向及びY方向に)少なくとも部分的に(例えば、実質的に)各々個々に整列され得る。開口部226の下部垂直境界は、コンタクト構造体216の表面(例えば、上面)によって画定され得、開口226の水平境界は、第1の予備的スタック構造体204の表面(例えば、側面)(例えば、そのティア210の第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208の表面)によって画定され得る。開口部226は、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内にピラー構造体を形成するために材料でその後充填され得る。
【0096】
開口部226の幾何学的構成(例えば、形状、寸法)及び量は、図6A及び図6Bを参照して以前に説明した開口部126の幾何学的構成及び量と実質的に同様であり得る。また、開口部226は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のフォトリソグラフィーパターニングプロセス、従来のエッチングプロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0097】
図16Bを引き続き参照すると、プラグ構造体228は、第1の予備的スタック構造体204中に垂直方向に(例えば、Z方向に)拡張し得、開口部226を塞ぎ得る。プラグ構造体228は、以下で更に詳細に説明するように、第1の予備的スタック構造体204の上方に追加の予備的スタック構造体を形成するための追加の処理作用中に開口部226が材料で充填されることから保護するように構成され得、位置付けられ得る。プラグ構造体228の各々は、その垂直方向に下の開口部226の内の1つと水平方向に(例えば、X方向及びY方向に)少なくとも部分的に(例えば、実質的に)整列され得る。プラグ構造体228の下部垂直境界は、開口部126の残りの未充填部分の上部垂直境界と、デッキ間誘電体構造体224の最下部垂直境界の垂直方向に上方の第1の予備的スタック構造体204の水平方向に拡張する表面とによって画定され得る。図16Bに示すように、幾つかの実施形態では、プラグ構造体228の下部垂直境界は、第1の予備的スタック構造体204の垂直方向の最上部のティア210の下部垂直境界と実質的に同一平面にある。幾つかの実施形態では、プラグ構造体228の下部垂直境界は、第1の予備的スタック構造体204の垂直方向に最上部のティア210の下部垂直境界から垂直方向に(例えば、垂直方向に上方に、垂直方向に下方に)ずらされる。プラグ構造体228の水平境界は、第1の予備的スタック構造体204の垂直方向に拡張する表面(例えば、側面)によって画定され得る。プラグ構造体228は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内のデッキ間誘電体構造体224の部分の水平方向に(例えば、Y方向に)間に位置付けられ得る。
【0098】
プラグ構造体228の幾何学的構成(例えば、形状、寸法)及び材料組成は、図6A及び図6Bを参照して以前に説明したプラグ構造体128の幾何学的構成及び材料組成と個別に実質的に同様であり得る。また、プラグ構造体228は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のエッチングプロセス及び従来の平坦化プロセス等の従来の材料除去プロセス、従来の非コンフォーマル堆積プロセス等の従来の堆積プロセス)並びに従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0099】
図17Aを次に参照すると、第1の予備的スタック構造体204、デッキ間誘電体構造体224、及びプラグ構造体228の上又は上方に第2の予備的スタック構造体230が形成され得、その後、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内の第2の予備的スタック構造体230、プラグ構造体228、及び第1の予備的スタック構造体204を通って垂直に拡張するようにピラー構造体238が形成され得る。図17Aに示すように、第2の予備的スタック構造体230は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212及び階段領域210を通って水平方向に拡張し得、ピラー構造体238は、マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内に水平方向に制限され得る。図17Bは、図17Aに示した線B-Bについての図17Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分断面図である。
【0100】
第2の予備的スタック構造体230は、追加のティア236内に配列された追加の第1の絶縁性構造体232及び追加の第2の絶縁性構造体234の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含むように形成され得る。(追加の第1の絶縁性構造体232及び追加の第2の絶縁性構造体234の追加のティア236を含む)第2の予備的スタック構造体230は、図7A及び図7Bを参照して以前に説明した(追加の第1の絶縁性構造体132及び追加の第2の絶縁性構造体134の追加のティア136を含む)第2の予備的スタック構造体130と実質的に同様であり得る。第2の予備的スタック構造体230は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0101】
マイクロ電子デバイス構造体200のメモリアレイ領域212内において、ピラー構造体238は、第2の予備的スタック構造体230の上面からコンタクト構造体216の上面まで垂直方向に拡張するように形成され得る。ピラー構造体238は、図7A及び図7Bを参照して以前に説明したピラー構造体138と実質的に同様であり得る。また、ピラー構造体238は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来の材料堆積プロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0102】
図18Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体200の階段領域210の水平境界内の第2の予備的スタック構造体230の部分内に上部スタジアム構造体240が形成され得る。上部スタジアム構造体240は、第2の予備的スタック構造体230の追加のティア236の水平端によって画定されるステップ246を各々有する対向する階段構造体244(例えば、前方階段構造体244a及び前方階段構造体244aをミラーリングする後方階段構造体244b)を各々個々に含み得る。第2の予備的スタック構造体230中に垂直方向に拡張するように形成されたトレンチ242(例えば、開口部)の境界(例えば、垂直境界、水平境界)は、上部スタジアム構造体240によって少なくとも部分的に画定され得る。トレンチ242は、上部スタジアム構造体240の内の1つの対向する階段構造体244の間に各々個々に水平方向に介在し得る。図18Bは、図18Aに示した線B-Bについての図18Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。
【0103】
上部スタジアム構造体240(それらの対向する階段構造体244及びステップ246を含む)並びにトレンチ242は、図8A及び図8Bを参照して以前に説明した上部スタジアム構造体140(それらの対向する階段構造体144及びステップ146を含む)並びにトレンチ142と実質的に同様であり得る。上部スタジアム構造体240は、本明細書では詳細に説明されない従来のプロセス(例えば、従来のフォトリソグラフィーパターニングプロセス、従来の材料除去プロセス)及び従来の処理装置を使用して形成され得る。
【0104】
図19Aを次に参照すると、マイクロ電子デバイス構造体200は、上部スタジアム構造体240の内の他の1つ以上に対して1つ以上の上部スタジアム構造体の(例えば、Z方向の)深さを増加させ、少なくとも1つの下部スタジアム構造体248を形成するために、1つ以上の材料除去プロセス(例えば、1つ以上のチョッピングプロセス)に供され得る。図19Aに示すように、下部スタジアム構造体248は、第1の予備的スタック構造体204内に垂直方向に位置付けられるように形成され得る一方、上部スタジアム構造体240は、第2の予備的スタック構造体230内に垂直方向に位置付けられたままであり得る。図19Bは、図19Aに示した線B-Bについての図19Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。
【0105】
図19Aに示すように、下部スタジアム構造体248の各々は、第1の予備的スタック構造体204のティア210の各々の水平端によって画定されたステップ252を各々有する対向する階段構造体250(例えば、前方階段構造体250a及び前方階段構造体250aをミラーリングする後方階段構造体250b)を含み得る。第2の予備的スタック構造体230を通って第1の予備的スタック構造体204中に垂直方向に拡張するように形成された1つ以上の追加のトレンチ249(例えば、追加の開口部)の境界(例えば、垂直境界、水平境界)は、下部スタジアム構造体248によって部分的に画定され得る。追加のトレンチ249は、下部スタジアム構造体248の内の1つの対向する階段構造体250の間に各々個々に水平方向に介在し得る。第1の予備的スタック構造体204のティア210の水平端に位置することを別として、下部スタジアム構造体248の対向する階段構造体250(それらのステップ252の構成を含む)は、下部スタジアム構造体242を形成するために利用される上部スタジアム構造体240の対向する階段構造体244(それらのステップ246の構成を含む)と実質的に同様に形成され得る。
【0106】
図19Aに示すように、デッキ間誘電体構造体224の部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体204のティア210は、それらの中の下部スタジアム構造体248の部分(例えば、ステップ152)を実質的に含まなくてもよい。例えば、下部スタジアム構造体248のステップ252の全ては、デッキ間誘電体構造体224の部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置に位置する第1の予備的スタック構造体204のティア210の垂直方向に下方に位置付けられ得る。デッキ間誘電体構造体224の部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体204のティア210は、以下で更に詳細に説明するように、第1の予備的スタック構造体204及び第2の予備的スタック構造体230から続いて形成されるスタック構造体の非アクティブ(例えば、ダミー)領域を形成し得る。追加の実施形態では、デッキ間誘電体構造体224の部分と同じ(例えば、Z方向の)垂直位置にある第1の予備的スタック構造体204のティア210の内の1つ以上は、それらの中の下部スタジアム構造体248の部分(例えば、1つ以上のステップ252)を含み得る。
【0107】
下部スタジアム構造体248(その対向する階段構造体250及びステップ252を含む)並びに追加のトレンチ249は、下部スタジアム構造体148(その対向する階段構造体150及びステップ152を含む)並びに追加のトレンチ149の形成のための図9A及び図9Bを参照して以前に説明したものと実質的に同様のプロセスを使用して形成され得る。
【0108】
図20Aを次に参照すると、トレンチ242(図19A)及び追加のトレンチ249(図19A)内に絶縁材料254が形成され得、マイクロ電子デバイス構造体200は、第1の予備的スタック構造体204(図19A)の第2の絶縁性構造体208(図19A)及び第2の予備的スタック構造体230(図19A)の追加の第2の絶縁性構造体234(図19A)の内の幾つか(例えば、全てよりも少ない)を導電性構造体256と少なくとも部分的に置換し、スタック構造体260を形成するために、いわゆる“置換ゲート”又は“ゲートラスト”処理作用に供され得る。絶縁材料254及び導電性構造体256は、図10A及び図10Bを参照して以前に説明した絶縁材料154及び導電性構造体156と個別に実質的に同様であり得る。図20Bは、図20Aに示した線B-Bについての図20Aに描写した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200の簡略化された部分断面図である。
【0109】
図20Bを参照すると、スタック構造体260は、デッキ間誘電体構造体224の垂直方向に上方に及び垂直方向に下方に位置付けられたティア258内に配列された導電性構造体256及び絶縁性構造体257の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含み、デッキ間誘電体構造体224の垂直境界内の垂直位置に第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208のティア210をも含む。絶縁性構造体257は、デッキ間誘電体構造224の垂直境界の外側の(例えば、それを越える)垂直位置にある、第1の予備的スタック構造体204(図9A)の第1の絶縁性構造体206(図9A)及び第2の予備的スタック構造体230(図9A)の追加の第1の絶縁構造体232(図9A)の残り(例えば、残部)に対応し得る。スタック構造体260のティア258の各々は、絶縁性構造体257の内の少なくとも1つに垂直方向に隣接する導電性構造体256の内の少なくとも1つを含む。
【0110】
図20Bを引き続き参照すると、スタック構造体260を形成するために、個別のブロック270を形成するように第2の予備的スタック構造体230(図19A及び図19B)、デッキ間誘電体構造体224、並びに第1の予備的スタック構造体204(図9A及び図9B)を通って垂直方向に拡張するようにスロット268(例えば、スリット、トレンチ)が形成され得る。スロット268の各々は、スロット268がそれを通って垂直方向に拡張するデッキ間誘電体構造体224の幅Wよりも小さい幅W(例えば、Y方向の寸法)を有するように形成され得る。その後、デッキ間誘電体構造体224の垂直境界の外側の第2の予備的スタック構造体230(図9A及び図9B)の追加の第2の絶縁性構造体234(図19A及び図19B)の部分並びに第1の予備的スタック構造体204(図19A及び図19B)の第2の絶縁性構造体208(図9A及び9B)の部分の部分は、スロット268を通じて選択的に除去され(例えば、選択的にエッチングされ、発掘され)得、導電性構造体256を形成するために導電性材料と置換され得る。デッキ間誘電体構造体224の残部は、デッキ間誘電体構造体224の垂直境界内の第2の絶縁性構造体208の部分がスロット268を通じて除去され、導電性材料と置換されるのを実質的に防止し得る。導電性構造体256の内の幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体200のためのアクセス線構造体(例えば、ワード線構造体)として機能し得、導電性構造体256の内のその他は、マイクロ電子デバイス構造体200のための選択ゲート構造体として機能し得る。導電性構造体256の形成に続いて、スロット268は、図20Bに描写するように、少なくとも1つの誘電体充填材料272、及び随意に、少なくとも1つの誘電体ライナー材料274で充填され得る。誘電体充填材料272及び誘電体ライナー材料274(形成されている場合)は、図10Bを参照して以前に説明した誘電体充填材料172及び誘電体ライナー材料174と個別に実質的に同様であり得る。
【0111】
図20Aを再び参照すると、スタック構造体260の形成に続いて、マイクロ電子デバイス構造体200は、下部デッキ262と、下部デッキ262の垂直方向に上にある上部デッキ264と、及び下部デッキ262と上部デッキとの垂直方向に間に介在するデッキ間セクション266とを含み得る。下部デッキ262は、デッキ間誘電体構造体224の垂直方向に下にあるスタック構造体260のティア258(それらの導電性構造体256及び絶縁性構造体257を含む)を含み得る。上部デッキ264は、デッキ間誘電体構造体224の垂直方向に上にあるスタック構造体260のティア258(それらの導電性構造体256及び絶縁性構造体257を含む)を含み得る。デッキ間セクション266は、デッキ間誘電体構造体224に水平方向に隣接し、垂直境界内にあるスタック構造体260のデッキ間誘電体構造体224及びティア210(それらの第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208を含む)を含み得る。デッキ間セクション266内のスタック構造体260のティア210は、マイクロ電子デバイス構造体200を含むマイクロ電子デバイスの2つ以上のコンポーネント(例えば、メモリセル、ストリングドライバ)間の電気的通信を容易にしない、いわゆる“ダミーティア”を含み得る。逆に、マイクロ電子デバイス構造体200の下部デッキ262及び上部デッキ264内のスタック構造体260のティア258の内の少なくとも幾つかは、マイクロ電子デバイス構造体200を含むマイクロ電子デバイスの2つ以上のコンポーネント(例えば、メモリセル、ストリングドライバ)間の電気的通信を容易にする、いわゆる“アクティブティア”を含む。随意に、デッキ間セクション266の垂直方向に近接する(例えば、垂直に隣接する)下部デッキ262内のスタック構造体260のティア258の内の1つ以上は、下部デッキ262内のスタック構造体260のティア258の内の他の1つ以上がアクティブティアを含む限り、ダミーティアを含み得、及び/又はデッキ間セクション266の垂直方向に近接する(例えば、垂直方向に隣接する)上部デッキ264内のスタック構造体260のティア258の内の1つ以上は、上部デッキ264内のスタック構造体260のティア258の内の他の1つ以上がアクティブティアを含む限り、ダミーティアを含み得る。
【0112】
したがって、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスは、スタック構造体と、階段構造体と、及び半導体ピラー構造体とを含むマイクロ電子デバイス構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含む下部デッキと、デッキの上にあり、ティアの内のその他を含む上部デッキと、下部デッキと上部デッキの間のデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、デッキ間誘電体構造体と、デッキ間誘電体構造体の水平方向の間の追加のティアとを含む。追加のティアは、追加の絶縁性構造体と、追加の絶縁性構造体に垂直方向に隣接する更なる絶縁性構造体とを各々含む。階段構造体は、下部デッキ及び上部デッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【0113】
更に、開示の実施形態に従えば、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むマイクロ電子デバイス構造体を形成することを含む。第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張するように誘電体構造体が形成される。誘電体構造体は、第1の方向に相互に水平方向に離隔され、第1の方向に直交する第2の方向に実質的に直線的に水平方向に拡張する。第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体が形成される。第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む。半導体ピラー構造体は、第2の予備的スタック構造体と、誘電体構造体の水平方向に間に位置付けられた第1の予備的スタック構造体との部分を通って垂直方向に拡張するように形成される。第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体内に階段構造体が形成される。ステップを有する階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアのエッジを含む。階段構造体の内のその他は、第2の予備的スタック構造体の追加のティアのエッジを含む追加のステップを有する。第2の予備的スタック構造体の追加の第2の絶縁性構造体と、誘電体構造体の垂直境界の外側に位置付けられた第1の予備的スタック構造体の第2の絶縁性構造体とは、導電性構造体と置換される。
【0114】
図21は、マイクロ電子デバイス構造体302を含むマイクロ電子デバイス300(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイス等のメモリデバイス)の一部分の部分的カッタウェイ透視図を示す。マイクロ電子デバイス構造体302は、図10A及び図10Bを参照して以前に説明した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100に実質的に同様であり得、又はマイクロ電子デバイス構造体302は、図20A及20Bを参照して以前に説明した処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200に実質的に同様であり得る。幾つかの実施形態では、マイクロ電子デバイス構造体302は、図1A図10Bを参照して以前に説明したプロセスを通じて形成される。追加の実施形態では、マイクロ電子デバイス構造体302は、図11A図20Bを参照して以前に説明したプロセスを通じて形成される。図21に示すように、マイクロ電子デバイス構造体302は、ティア310内に配列された導電性構造体306及び絶縁性構造体308の垂直方向に(例えば、Z方向に)交互のシーケンスを含むスタック構造体304と、ティア310のエッジ(例えば、X方向の水平端)によって画定されるステップ314を有する階段構造体312とを含み得る。幾つかの実施形態では、スタック構造体304、導電性構造体306、絶縁性構造体308、ティア310、階段構造体312、及びステップ314は、図10A及び図10Bを参照して以前に説明したスタック構造体160、導電性構造体156、絶縁性構造体157、ティア158、階段構造体144及び150、並びにステップ146及び152と個別に実質的に同様である。そうした実施形態では、マイクロ電子デバイス構造体302は、図10A及び図10Bに描写したプロセス段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100を参照して以前に説明したデッキ間誘電体構造体124と実質的に同様のデッキ間誘電体構造体を更に含む。追加の実施形態では、スタック構造体304、導電性構造体306、絶縁性構造体308、ティア310、階段構造体312、及びステップ314は、図20A及び図20Bを参照して以前に説明したスタック構造体260、導電性構造体256、絶縁性構造体257、ティア258、階段構造体244及び250、並びにステップ246及び252と実質的に同様である。そうした実施形態では、マイクロ電子デバイス構造体302は、図20A及び図20Bに描写したプロセス段階におけるマイクロ電子デバイス構造体200を参照して以前に説明したデッキ間誘電体構造体224及びティア210(それらの第1の絶縁性構造体206及び第2の絶縁性構造体208を含む)と実質的に同様のデッキ間誘電体構造体及び追加のティアを更に含む。マイクロ電子デバイス300はまた、以下で更に詳細に説明するように、マイクロ電子デバイス構造体302と動作可能に関連付けられた追加の機構(例えば、構造体、デバイス)を含む。
【0115】
マイクロ電子デバイス300は、直列に相互に結合されたメモリセル320の垂直ストリング319と、データ線322(例えば、ビット線)と、ソース構造体324と、アクセス線326と、第1の選択ゲート328(例えば、上部選択ゲート、ドレイン選択ゲート(SGD))と、選択線330と、第2の選択ゲート332(例えば、下部選択ゲート、ソース選択ゲート(SGS))と、コンタクト構造体318と、追加のコンタクト構造体334とを更に含み得る。メモリセル320の垂直ストリング319は、導電線及びティア(例えば、データ線322、ソース構造体324、スタック構造体304のティア310、アクセス線326、第1の選択ゲート328、選択線330、第2の選択ゲート332)に対して垂直方向に及び直交して拡張する。コンタクト構造体318及び追加のコンタクト構造体334は、示されるように、コンポーネントを相互に(例えば、選択線330を第1の選択ゲート328に、アクセス線326をマイクロ電子デバイス構造体302のスタック構造体304のティア310に)電気的に結合し得る。
【0116】
図21を引き続き参照すると、マイクロ電子デバイス300はまた、メモリセル320の垂直ストリング319の垂直方向に下方に位置付けられた制御ユニット336(例えば、制御デバイス)を含み得、これは、ストリングドライバ回路、パスゲート、ゲートを選択するための回路、導電線(例えば、アクセス線326、選択線330、データ線322、追加のアクセス線、追加の選択線、追加のデータ線)を選択するための回路、信号を増幅するための回路、及び信号をセンシングするための回路の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、制御ユニット336は、メモリセル320の垂直ストリング319により占められる水平領域の(例えば、X方向及びY方向の)水平境界内に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)位置付けられる。制御ユニット336は、例えば、データ線322、ソース構造体324、アクセス線326、及び選択線330に電気的に結合され得る。幾つかの実施形態では、制御ユニット336は、CMOS(相補型金属酸化物半導体)回路を含む。そうした実施形態では、制御ユニット336は、“CMOSアンダーアレイ”(“CuA”)構成を有するものとして特徴付けられ得る。
【0117】
開示の実施形態に従ったマイクロ電子デバイス構造体(例えば、図10A及び10Bを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、図20A及び20Bを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体200)並びにマイクロ電子デバイス(例えば、図21を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス300)は、開示の電子システムの実施形態において使用され得る。例えば、図22は、開示の実施形態に従った例示的な電子システム400のブロック図である。電子システム400は、例えば、コンピュータ又はコンピュータハードウェアコンポーネント、サーバ又はその他のネットワーキングハードウェアコンポーネント、携帯電話、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、ポータブルメディア(例えば、音楽)プレーヤー、iPad(登録商標)又はSURFACE(登録商標)タブレット等のWi-Fi又はセルラー対応タブレット、電子ブック、ナビゲーションデバイス等を含み得る。電子システム400は、少なくとも1つのメモリデバイス402を含む。メモリデバイス402は、例えば、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上の実施形態を含み得む。電子システム400は、少なくとも1つの電子信号プロセッサデバイス404(しばしば”マイクロプロセッサ”と称される)を更に含み得る。電子信号プロセッサデバイス404は、随意に、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上の実施形態を含み得る。メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404は、図22では2(2)つの別個のデバイスとして描写されているが、追加の実施形態では、メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404の機能を有する単一の(例えば、唯一の)メモリ/プロセッサデバイスが電子システム400内に含まれる。そうした実施形態では、メモリ/プロセッサデバイスは、本明細書に以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体及びマイクロ電子デバイスの内の1つ以上を含み得る。電子システム400は、例えば、マウス若しくはその他のポインティングデバイス、キーボード、タッチパッド、ボタン、又は制御パネル等の、ユーザによって電子システム400中に情報を入力するための1つ以上の入力デバイス406を更に含み得る。電子システム400は、例えば、モニタ、ディスプレイ、プリンタ、オーディオ出力ジャック、及びスピーカーの内の1つ以上等の、情報(例えば、視覚的又は音声出力)をユーザに出力するための1つ以上の出力デバイス408を更に含み得る。幾つかの実施形態では、入力デバイス406及び出力デバイス408は、電子システム400に情報を入力するため、及びユーザに視覚的情報を出力するための両方に使用され得る単一のタッチスクリーンデバイスを含み得る。入力デバイス406及び出力デバイス408は、メモリデバイス402及び電子信号プロセッサデバイス404の内の1つ以上と電気的に通信し得る。
【0118】
したがって、開示の実施形態に従えば、電子システムは、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合され、メモリアレイ領域及び階段領域を有する少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含むメモリデバイスとを含む。少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体は、スタック構造体、階段構造体、及び半導体ピラー構造体を含む。スタック構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有する。スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの内のその他を含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間のデッキ間セクションとを含む。デッキ間セクションは、メモリアレイ領域の水平境界内にあり、階段領域の水平領域に渡って実質的に存在せず又は完全には拡張しない少なくとも1つの誘電体構造体を含む。階段構造体は、階段領域内にあり、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する。半導体ピラー構造体は、メモリアレイ領域内にあり、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する。
【0119】
開示の方法、構造体(例えば、マイクロ電子デバイス構造体100、200、302)、デバイス(例えば、マイクロ電子デバイス300)、及びシステム(例えば、電子システム400)は、有利には、従来の構造体、従来のデバイス、及び従来のシステムと比較して、性能、信頼性、及び耐久性の改善、低コスト、コンポーネントの小型化の向上、パターン品質の改善、並びにパッケージ密度の向上の内の1つ以上を容易にする。開示の方法及び構造体は、それらのエッジに階段構造体を有するスタック構造体を含む従来のマイクロ電子デバイスの形成及び処理に関連する問題を軽減し得る。例えば、開示の方法及び構造体は、単純なチョッピングプロセスを使用して、1つ以上の相対的に垂直方向に高い予備的スタック構造体(例えば、第2の予備的スタック構造体130、230)内に形成された階段構造体の構成を、1つ以上の相対的に垂直方向に低い予備的スタック構造体(例えば、第1の予備的スタック構造体104、204)に効率的に移すことを可能にし得、それによって、従来のマイクロ電子デバイス構造体の異なるデッキ内に階段構造体を形成することと従来関連付けられた、複雑で非効率的でコストのかかるプロセス(例えば、一連のマスキング及びエッチング作用を各々含む別個の階段形成プロセス)を回避する。
【0120】
開示の追加の非限定的な例示的な実施形態を以下に記載する。
【0121】
実施形態1:メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体であって、マイクロ電子デバイス構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体と各々を含むティアを有するスタック構造体であって、スタック構造体は、ティアのグループを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの追加グループを含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間のデッキ間セクションであって、デッキ間セクションは、メモリアレイ領域内に水平方向に制限された誘電体構造体と、誘電体構造体の垂直境界内にあり、階段領域内に水平方向に制限されたティアの別のグループとを含む、デッキ間セクションとを含む、スタック構造体と、階段領域内に水平方向に制限され、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、メモリアレイ領域内に水平方向に制限され、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体とを含む、マイクロ電子デバイス構造体を含む、マイクロ電子デバイス。
【0122】
実施形態2:誘電体構造体内にあり、半導体ピラー構造体を水平方向に取り囲むプラグ構造体を更に含む、実施形態1に記載のマイクロ電子デバイス。
【0123】
実施形態3:スタック構造体のデッキ間セクション内のティアの別のグループは、スタック構造体のティアの内の少なくとも2つを含む、実施形態1及び2の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0124】
実施形態4:スタック構造体の誘電体構造体及びティアの各々の絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料を含む、実施形態1~3の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0125】
実施形態5:スタック構造体のデッキ間セクションは、その垂直境界内の階段構造体のいかなる部分も含まない、実施形態1~4の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0126】
実施形態6:階段構造体は、スタック構造体のデッキ内にあり、正の勾配を有する第1の階段構造体と、第1の階段構造体に対向し、負の勾配を有する第2の階段構造体とを含む、第1のスタジアム構造体と、スタック構造体の追加デッキ内にあり、正の勾配を有する第3の階段構造体と、第3の階段構造体に対向し、負の勾配を有する第4の階段構造体とを含む、第2のスタジアム構造体とを含む、実施形態1~5の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0127】
実施形態7:メモリアレイ領域及び階段領域を有するマイクロ電子デバイス構造体を形成することであって、マイクロ電子デバイス構造体は、ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むように形成されることと、第1の予備的スタック構造体の上部内にあり、メモリアレイ領域の水平境界内に実質的に制限された誘電体構造体を形成することと、第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することであって、第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含むことと、メモリアレイ領域内の第2の予備的スタック構造体、誘電体構造体、及び第1の予備的スタック構造体の部分を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体を形成することと、階段領域内の第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体の部分内に階段構造体を形成することであって、階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアの水平端を含むステップを有し、階段構造体の内のその他は、追加の第2の予備的スタック構造体の追加のティアの水平端を含む追加のステップを有することと、第2の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体を導電性構造体と少なくとも部分的に置換することを含む、マイクロ電子デバイスを形成する方法。
【0128】
実施形態8:第1の予備的スタック構造体の上部内に誘電体構造体を形成することは、階段領域内の第1の予備的スタック構造体の部分の上方にフォトレジスト構造体を形成することと、第1の予備的スタック構造体内にあり、メモリアレイ領域の水平境界内に実質的に制限された凹部を形成するために、フォトレジスト構造体をマスクとして使用して第1の予備的スタック構造体の上部を選択的に除去することと、凹部の内側及び外側の第1の予備的スタック構造体の露出面の上方に誘電体充填材料を形成することと、誘電体構造体を形成するために、凹部の水平境界及び垂直境界の外側の誘電体充填材料の部分を除去することを含む、実施形態7に記載の方法。
【0129】
実施形態9:誘電体酸化物材料を各々含むように、第1の予備的スタック構造体の第1の絶縁性構造体、誘電体構造体、及び第2の予備的スタック構造体の追加の第1の絶縁性構造体を選択することを更に含む、実施形態7及び8の何れか1つに記載の方法。
【0130】
実施形態10:半導体ピラー構造体を形成することは、誘電体構造体及び誘電体構造体の下にある第1の予備的スタック構造体の下部を通って垂直方向に拡張する開口部を形成することと、開口部中に部分的に垂直方向に拡張するプラグ構造体で開口部を覆うことと、第1の予備的スタック構造体、誘電体構造体、及びプラグ構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することと、相対的に大きな開口部を形成するために、第2の予備的スタック構造体及びプラグ構造体を通って開口部の残部まで垂直方向に拡張する追加の開口部を形成することと、相対的に大きな開口部を半導体材料で充填することを含む、実施形態7~9の何れか1つに記載の方法。
【0131】
実施形態11:階段領域内の第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体の部分内に階段構造体を形成することは、第2の予備的スタック構造体内にスタジアム構造体を形成することであって、スタジアム構造体は、正の勾配を有する第1の階段構造体と、第1の階段構造体に対向し、負の勾配を有する第2の階段構造体とを含むことと、第1の予備的スタック構造体内に追加のスタジアム構造体を形成することであって、追加のスタジアム構造体は、正の勾配を有する第3の階段構造体と、第3の階段構造体に対向し、負の勾配を有する第4の階段構造体とを含むことを含む、実施形態7~10の何れか1つに記載の方法。
【0132】
実施形態12:第1の予備的スタック構造体内に追加のスタジアム構造体を形成することは、第2の予備的スタック構造体内に形成された別のスタジアム構造体によって画定される開口部を第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張し、追加のスタジアム構造体を形成するために、第2の予備的スタック構造体をチョッピングプロセスに供することを含む、実施形態11に記載の方法。
【0133】
実施形態13:第2の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体を導電性構造体と少なくとも部分的に置換することは、第2の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体をタングステンと少なくとも部分的に置換することを含む、実施形態7~12の何れか1つに記載の方法。
【0134】
実施形態14:導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有するスタック構造体であって、スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含む下部デッキと、デッキの上にあり、ティアの内のその他を含む上部デッキと、下部デッキと上部デッキの間のデッキ間セクションであって、デッキ間セクションは、デッキ間誘電体構造体と、デッキ間誘電体構造体の垂直方向に間の追加のティアであって、追加の絶縁性構造体と、追加の絶縁性構造体に垂直方向に隣接する更なる絶縁性構造体とを各々含む追加のティアとを含む、デッキ間セクションとを含む、スタック構造体と、下部デッキ及び上部デッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体とを含む、マイクロ電子デバイス構造体を含む、マイクロ電子デバイス。
【0135】
実施形態15:半導体ピラー構造体は、デッキ間誘電体構造体の水平方向に間に位置付けられる、実施形態14に記載のマイクロ電子デバイス。
【0136】
実施形態16:半導体ピラー構造体は、スタック構造体の上部デッキ内のティアの第1のグループと、スタック構造体のデッキ間セクション内のスタック構造体の追加のティアと、スタック構造体の下部デッキ内のティアの第2のグループとを通って垂直方向に拡張する、実施形態14及び15の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0137】
実施形態17:スタック構造体のティア及びデッキ間誘電体構造体を通って垂直方向に拡張する充填スロットであって、少なくとも1つの誘電体材料で各々充填された充填スロットを更に含む、実施形態14~16の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0138】
実施形態18:デッキ間誘電体構造体、スタック構造体の下部デッキ及び上部デッキ内のティアの各々の絶縁性構造体、及びスタック構造体のデッキ間セクション内の追加のティアの各々の追加の絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料を含む、実施形態14~17の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0139】
実施形態19:スタック構造体のデッキ間セクション内の追加のティアの各々の更なる絶縁性構造体は、少なくとも1つの誘電体窒化物材料を含む、実施形態14~18の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0140】
実施形態20:階段構造体は、スタック構造体の上部デッキ内にあり、正の勾配を有する第1の階段構造体と、第1の階段構造体をミラーリングし、負の勾配を有する第2の階段構造体とを含む、スタジアム構造体と、スタック構造体の下部デッキ内にあり、正の勾配を有する第3の階段構造体と、第3の階段構造体をミラーリングし、負の勾配を有する第4の階段構造体とを含む、追加のスタジアム構造体とを含む、実施形態14~19の何れか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0141】
実施形態21:ティア内に配列された第1の絶縁性構造体及び第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含む第1の予備的スタック構造体を含むマイクロ電子デバイス構造体を形成することと、第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張する誘電体構造体を形成することであって、誘電体構造体は、第1の方向に相互に水平方向に離隔され、第1の方向に直交する第2の方向に実質的に直線的に水平方向に拡張することと、第1の予備的スタック構造体及び誘電体構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することであって、第2の予備的スタック構造体は、追加のティア内に配列された追加の第1の絶縁性構造体及び追加の第2の絶縁性構造体の垂直方向に交互のシーケンスを含むことと、第2の予備的スタック構造体と、誘電体構造体の水平方向に間に位置付けられた第1の予備的スタック構造体の部分とを通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体を形成することと、第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体内に階段構造体を形成することであって、階段構造体の内の幾つかは、第1の予備的スタック構造体のティアのエッジを含むステップを有し、階段構造体の内のその他は、第2のスタック構造体の追加のティアのエッジを含む追加のステップを有することと、第2の予備的スタック構造体の追加の第2の絶縁性構造体と、誘電体構造体の垂直境界の外側に位置付けられた第1の予備的スタック構造体の第2の絶縁性構造体とを導電性構造体と置換することを含む、マイクロ電子デバイスを形成する方法。
【0142】
実施形態22:第1の予備的スタック構造体の中に垂直方向に拡張する誘電体構造体を形成することは、第1の予備的スタック構造体の上方にフォトレジスト構造体を形成することであって、フォトレジスト材料を含むフォトレジスト構造体は、それを通って垂直方向に拡張する開口部を有することと、第1の予備的スタック構造体内に凹部を形成するために、フォトレジスト構造体のフォトレジスト材料内の開口部によって露出され、開口部の水平境界内にある第1の予備的スタック構造体の上部を選択的に除去することと、凹部の内側及び外側の第1の予備的スタック構造体の露出面の上方に誘電体充填材料を形成することと、誘電体構造体を形成するために、凹部の境界の外側の誘電体充填材料の部分を除去することを含む、実施形態21に記載の方法。
【0143】
実施形態23:誘電体酸化物材料を各々含むように、第1の予備的スタック構造体の第1の絶縁性構造体と、誘電体構造体と、第2の予備的スタック構造体の前追加の第1の絶縁性構造体とを選択することと、誘電体窒化物材料を各々含むように、第1の予備的スタック構造体の第2の絶縁性構造体及び第2の予備的スタック構造体の追加の第2の絶縁性構造体を選択することを更に含む、実施形態21及び22の何れか1つに記載の方法。
【0144】
実施形態24:半導体ピラー構造体を形成することは、誘電体構造体の水平方向に間に位置付けられた第1の予備的スタック構造体のティアの部分を通って垂直方向に拡張する開口部を形成することと、開口部中に部分的に垂直方向に拡張するプラグ構造体で開口部を覆うことと、第1の予備的スタック構造体、誘電体構造体、及びプラグ構造体の上方に第2の予備的スタック構造体を形成することと、相対的に大きな開口を形成するために、第2の予備的スタック構造体及びプラグ構造体を通って開口部の残部まで垂直方向に拡張する追加の開口を形成することと、相対的に大きな開口部を半導体材料で充填することを含む、実施形態21~23の何れか1つに記載の方法。
【0145】
実施形態25:第2の予備的スタック構造体及び第1の予備的スタック構造体内に階段構造体を形成することは、前第2の予備的スタック構造体内に第1のスタジアム構造体を形成することであって、第1のスタジアム構造体は、第1の階段構造体と、第1の階段構造体をミラーリングした第2の階段構造体とを含むことと、第1の予備的スタック構造体内に第2のスタジアム構造体を形成することであって、第2のスタジアム構造体は、第3の階段構造体と、第3の階段構造体をミラーリングする第4の階段構造体とを含むことを含む、実施形態21~24の何れか1つに記載の方法。
【0146】
実施形態26:第1の予備的スタック構造体内に第2のスタジアム構造体を形成することは、第2のスタジアム構造体を形成するために、第2の予備的スタック構造体内に形成された第3のスタジアム構造体によって画定される開口部を第1の予備的スタック構造体中に垂直方向に拡張することを含む、実施形態25に記載の方法。
【0147】
実施形態27:入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合され、メモリアレイ領域及び階段領域を有する少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を含むメモリデバイスであって、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体は、導電性構造体と、導電性構造体に垂直方向に隣接する絶縁性構造体とを各々含むティアを有するスタック構造体であって、スタック構造体は、ティアの内の幾つかを含むデッキと、デッキの垂直方向に上にあり、ティアの内のその他を含む追加のデッキと、デッキと追加のデッキとの垂直方向に間のデッキ間セクションであって、メモリアレイ領域の水平境界内に少なくとも1つの誘電体構造体を含み、階段領域の水平領域に渡って実質的に存在せず又は完全には拡張しないデッキ間セクションとを含む、スタック構造体と、階段領域内にあり、デッキ及び追加のデッキ内のスタック構造体のティアのエッジを含むステップを有する階段構造体と、メモリアレイ領域内にあり、スタック構造体を通って垂直方向に拡張する半導体ピラー構造体とを含む、メモリデバイスとを含む電子システム。
【0148】
本開示は、様々な修正及び代替形態の影響を受けやすいが、特定の実施形態は、例として図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、開示は、開示された特定の形態に限定されない。むしろ、本開示は、以下の添付の請求項及びそれらの法的同等物の範囲内にあるすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B
図21
図22