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▶ ライフオーエス ゲノミクス コーポレーションの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-21
(45)【発行日】2025-03-04
(54)【発明の名称】マイクロ流体カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20250225BHJP
   G01N 37/00 20060101ALI20250225BHJP
   G01N 35/08 20060101ALI20250225BHJP
【FI】
C12M1/00 A
G01N37/00 101
G01N35/08 A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023019666
(22)【出願日】2023-02-13
(65)【公開番号】P2023118107
(43)【公開日】2023-08-24
【審査請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】63/309,662
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/343,066
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/162,211
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523050162
【氏名又は名称】ライフオーエス ゲノミクス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LifeOS Genomics Corporation
【住所又は居所原語表記】The Grand Pavilion Commercial Centre, Oleander Way, 802 West Bay Road, P. O. Box 32052, Grand Cayman KY1-1208, Cayman Islands
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100209060
【弁理士】
【氏名又は名称】冨所 剛
(72)【発明者】
【氏名】劉朝暉
(72)【発明者】
【氏名】▲らい▼成展
【審査官】高山 敏充
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-509740(JP,A)
【文献】特開2008-256379(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0008223(US,A1)
【文献】特表2006-518449(JP,A)
【文献】特開2007-218716(JP,A)
【文献】特公平08-020396(JP,B2)
【文献】国際公開第2017/061619(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111909842(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110653015(CN,A)
【文献】特表2017-501379(JP,A)
【文献】特表2017-502687(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0258944(US,A1)
【文献】特表2011-505118(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0306081(US,A1)
【文献】国際公開第2020/172564(WO,A1)
【文献】特開2013-242247(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
C12Q
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
突出した流入トレンチを備える第1の基板、および
前記第1の基板より上に突き出ており、中空である注入口カラム
を備える下側カートリッジ本体部と、
前記下側カートリッジ本体部の前記第1の基板に取り付けられるバイオチップと、
前記下側カートリッジ本体部の上に配設された上側カートリッジ本体部と、
を備え、
前記上側カートリッジ本体部は、
第2の基板、
前記第2の基板を貫通し、前記下側カートリッジ本体部の前記注入口カラムが挿入される第1の開口部、および
前記第1の開口部内に配設されている第1のOリン
を備え、
前記注入口カラムおよび前記第1の開口部は、入口ポート内に組み付けられ、
前記第1の基板上の前記突出した流入トレンチを前記第2の基板に接着することによって、前記下側カートリッジ本体部と前記上側カートリッジ本体部が組み立てられた状態において、前記流入トレンチと前記第2の基板の底面の一部とによって流体流入チャネルが画成され、前記バイオチップと前記第2の基板の前記底面の他の部分とによって反応チャネルが画成され、前記流体流入チャネルが前記入口ポートと前記反応チャネルとを接続する、
マイクロ流体カートリッジ。
【請求項2】
前記第1のOリングは、前記第1の開口部内の第1の内壁に直接接触する、請求項1に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項3】
前記第1のOリングは、機械的拘束または接着剤を介して前記第1の開口部内に固定される、請求項1に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項4】
前記下側カートリッジ本体部は、
前記流入トレンチと接続されているバイオチップスロット
をさらに備え、
前記バイオチップは、前記バイオチップスロット内に配設される、
請求項1に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項5】
前記流入トレンチは第1の幅を有し、前記バイオチップスロットは第2の幅を有し、前記第1の幅は前記第2の幅より小さい、請求項4に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項6】
前記バイオチップの頂面は、前記流入トレンチの底面よりも低い、請求項4に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項7】
前記バイオチップは複数のマイクロウェルを含み、前記マイクロウェルの数は少なくとも1,000である、請求項1に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項8】
第1の基板、
前記第1の基板内に配設され、第1の方向に延在する流入トレンチ、および
前記流入トレンチが接続されるバイオチップスロット
を備える、下側カートリッジ本体部と、
前記バイオチップスロット内に配設され、複数のマイクロウェルを備えるバイオチップと、
前記下側カートリッジ本体部の上に配設された上側カートリッジ本体部と、
を備え、
前記上側カートリッジ本体部は、
第2の基板であって、前記流入トレンチおよび前記第2の基板の底面が流体流入チャネルを画成する、第2の基板、
前記第2の基板を貫通し、前記流体流入チャネルに接続する第1の開口部、
前記バイオチップの上に配設された光学窓であって、前記光学窓の下側表面および前記バイオチップは、反応チャネルを画成する、光学窓、
前記第1の方向において、前記第1の開口部と前記光学窓との間に配設された複数のサンプル注入ポート、および
前記上側カートリッジ本体部の下側表面上に配設された少なくとも1つの反応チャネルスペーサであって、前記第1の方向に延在し、前記反応チャネルを複数の反応サブチャネルに分割する、少なくとも1つの反応チャネルスペーサを備え、前記複数のサンプル注入ポートのそれぞれが、前記複数の反応サブチャネルの各サブチャネルに接続されている、
マイクロ流体カートリッジ。
【請求項9】
前記複数のサンプル注入ポートの各々は、前記複数の反応サブチャネルのそれぞれのサブチャネル内に配設される、請求項8に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項10】
少なくとも1つの流入チャネルスペーサをさらに備え、前記少なくとも1つの流入チャネルスペーサは、前記流体流入チャネルを複数の流体流入サブチャネルに分割するように構成される、請求項8に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項11】
前記複数のサンプル注入ポートの各々は、封止要素によって封止可能である、請求項8に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項12】
前記複数のサンプル注入ポート内にそれぞれ配設されている、複数の注入ポートOリングをさらに備える、請求項8に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項13】
第1の基板、
前記第1の基板内に配設される流入トレンチ、および
前記流入トレンチが接続されるバイオチップスロット
を備える、下側カートリッジ本体部と、
第2の基板であって、前記流入トレンチおよび前記第2の基板の底面は、流体流入チャネルを画成する、第2の基板、
前記第2の基板を貫通し、前記流体流入チャネルに接続する第1の開口部、および
光学窓
を備える、前記下側カートリッジ本体部の上に配設された上側カートリッジ本体部と、
前記バイオチップスロット内および前記光学窓の下に配設されたバイオチップと、
を備え、
前記バイオチップは、複数のマイクロウェルを有し、前記光学窓の下側表面および前記バイオチップは、反応チャネルを画成し、前記バイオチップの上側表面は、前記流入トレンチの底面より低く、前記反応チャネルの上側表面は、前記流入トレンチの底面より低い、マイクロ流体カートリッジ。
【請求項14】
前記マイクロウェルの底面の各々は、親水性である、請求項13に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項15】
前記バイオチップは、シリコン層を備え、前記複数のマイクロウェルは、前記シリコン層の陥凹部である、請求項13に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項16】
前記バイオチップは、
熱伝導層と、
前記熱伝導層上に配設され、複数の貫通孔を備えるパターン層と、
を備える、請求項13に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【請求項17】
前記熱伝導層は、金、銅、アルミニウム、鉄、鋼、シリコン、グラファイト、またはグラフェンを含み、前記パターン層は、ガラス、シリコン、またはポリマーを含む、請求項16に記載のマイクロ流体カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年2月14日に出願した米国仮出願第63/309,662号、2022年5月17日に出願した米国仮出願第63/343,066号及び2023年1月31日に出願した米国特許出願第18/162,211号の優先権を主張するものであり、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、生体サンプルを分析するための核酸分析用マイクロ流体カートリッジに関する。
【背景技術】
【0003】
遺伝子分析は、これまでに生物医学研究および疾病診断のために広く使用されており、特に日常的医療の一部としての標的療法の利用機会が増え、精密医療が世界中で徐々に現実のものとなりつつある。医療現場における遺伝子分析の日常的な使用をさらに円滑にするために、デジタルPCRベースのアッセイは、感度、定量能力、および使い勝手に関して、従来のPCRやシーケンシングベースの技術に勝る利点を提供する。デジタルPCRは、特にサンプル量が限られているときに、疾病早期スクリーニングまたは診断におけるリキッドバイオプシーに大きな潜在的可能性を有する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】T. H. KimらによるRecent Advances of Fluid Manipulation Technologies in Microfluidic Paper-Based Analytical Devices (μPADs) toward Multi-Step Assays, Micromachines 2020, 11, 269
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、目下のところ、自動デジタルPCR機器における流体の流量制御はまだ理想的とは言えない。たとえば、デバイス内の流体のデッドボリュームが存在し、1つのカートリッジで一度に1つのサンプルしか分析できないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のいくつかの実施形態は、自動デジタルPCR分析装置上で使用され得るマイクロ流体カートリッジを提供する。上側カートリッジ本体部および下側カートリッジ本体部の配置構成により、マイクロ流体カートリッジ内の流体チャネルは、より明確になり、マイクロ流体カートリッジ内の流体流がより正確に自動的に制御され得る。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態は、下側カートリッジ本体部と、バイオチップと、上側カートリッジ本体部とを含むマイクロ流体カートリッジを提供する。下側カートリッジ本体部は、第1の基板および注入口カラム(inlet column)を備える。注入口カラムは、第1の基板より上に突き出ており、中空である。バイオチップは、下側カートリッジ本体部の第1の基板に取り付けられる。上側カートリッジ本体部は、下側カートリッジ本体部の上に配設され、第2の基板、第1の開口部、および第1のOリングを含む。第1の開口部は、第2の基板を貫通し、下側カートリッジ本体部の注入口カラムは、第1の開口部に挿入され、注入口カラムおよび第1の開口部は、入口ポート(inlet port)内に組み付けられる。第1のOリングは、第1の開口部内に配設され、下側カートリッジ本体部の注入口カラムに当接する。
【0008】
いくつかの実施形態において、第1のOリングは、下側カートリッジ本体部の注入口カラムに当接する。
【0009】
いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジは、反応チャネルをさらに備え、反応チャネルは、第2の基板の底面およびバイオチップによって画成される。
【0010】
いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジは、流入チャネル(inflow channel)をさらに備え、流体流入チャネルは、入口ポートと反応チャネルとを接続し、流体流入チャネルは、第1の基板の頂面と第2の基板の底面とによって画成される。
【0011】
いくつかの実施形態において、第1のOリングは、下側カートリッジ本体部の注入口カラムに当接する。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1のOリングは、第1の開口部内の第1の内壁に直接接触する。
【0013】
いくつかの実施形態において、第1のOリングは、機械的拘束または接着剤を介して第1の開口部内に固定される。
【0014】
いくつかの実施形態において、下側カートリッジ本体部は、流入トレンチと、バイオチップスロットとをさらに備える。流入トレンチは、注入口カラムと接続される。バイオチップスロットは、流入トレンチと接続され、バイオチップは、バイオチップスロット内に配設される。
【0015】
いくつかの実施形態において、流入トレンチは第1の幅を有し、バイオチップスロットは第2の幅を有し、第1の幅は第2の幅より小さい。
【0016】
いくつかの実施形態において、バイオチップの頂面は、流入トレンチの底面よりも低い。
【0017】
いくつかの実施形態において、流入トレンチは、溶接線によって画成される。
【0018】
いくつかの実施形態において、バイオチップは複数のマイクロウェルを含み、マイクロウェルの数は少なくとも1,000である。
【0019】
いくつかの実施形態において、上側カートリッジ本体部の第2の基板は、第1の厚さD1を有し、第1の開口部内に挿入される注入口カラムの深さは、約1/3D1とD1との間である。
【0020】
いくつかの実施形態において、下側カートリッジ本体部および上側カートリッジ本体部は、接着剤、超音波溶接、または機械的留め具によって組み立てられている。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態は、下側カートリッジ本体部と、バイオチップと、上側カートリッジ本体部とを含むマイクロ流体カートリッジを提供する。下側カートリッジ本体部は、第1の基板と、流入トレンチと、バイオチップスロットとを含む。流入トレンチは、第1の基板内に配設され、第1の方向に延在する。流入トレンチおよびバイオチップスロットは接続されている。バイオチップは、バイオチップスロット内に配設される。上側カートリッジ本体部は、下側カートリッジ本体部の上に配設され、第2の基板、第1の開口部、光学窓、複数のサンプル注入ポート(injection port)、および少なくとも1つの反応チャネルスペーサを含む。流入トレンチおよび第2の基板の底面は、流体流入チャネルを画成する。第1の開口部は、第2の基板を貫通し、流入チャネルに接続する。光学窓は、バイオチップの上に配設され、光学窓の下側表面およびバイオチップは、反応チャネルを画成する。複数のサンプル注入ポートは、第1の方向において、第1の開口部と光学窓との間に配設される。少なくとも1つの反応チャネルスペーサは、上側カートリッジ本体部の下側表面上に配設され、少なくとも1つの反応チャネルスペーサは、第1の方向に延在し、反応チャネルを複数の反応サブチャネルに分割する。
【0022】
いくつかの実施形態において、複数のサンプル注入ポートの各々は、複数の反応サブチャネルのそれぞれのサブチャネル内に配設される。
【0023】
いくつかの実施形態において、流入トレンチは、頂面図において三角形である。
【0024】
いくつかの実施形態において、デジタルPCR用マイクロ流体カートリッジは、少なくとも1つの流入チャネルスペーサをさらに備える。少なくとも1つの流入チャネルスペーサは、流体流入チャネルを複数の流体流入サブチャネルに分割するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態において、デジタルPCR用マイクロ流体カートリッジは、第1のOリングをさらに備える。第1のOリングは、第1の開口部内に配設され、下側カートリッジ本体部の注入口カラムに当接する。
【0026】
いくつかの実施形態において、複数のサンプル注入ポートの各々は、封止要素によって封止可能である。
【0027】
いくつかの実施形態において、デジタルPCR用マイクロ流体カートリッジは、複数の注入ポートOリングをさらに備える。複数の注入ポートOリングは、複数のサンプル注入ポート内にそれぞれ配設される。
【0028】
本開示のいくつかの実施形態は、下側カートリッジ本体部と、上側カートリッジ本体部と、バイオチップとを含むマイクロ流体カートリッジを提供する。下側カートリッジ本体部は、第1の基板と、流入トレンチと、バイオチップスロットとを含む。流入トレンチは、第1の基板内に配設される。流入トレンチおよびバイオチップスロットは接続されている。上側カートリッジ本体部は、下側カートリッジ本体部の上に配設され、第2の基板、第1の開口部、光学窓、および第2の開口部を含む。流入トレンチおよび第2の基板の底面は、流体流入チャネルを画成する。第1の開口部は、第2の基板を貫通し、流体流入チャネルに接続する。バイオチップは、バイオチップスロット内および光学窓の下に配設され、バイオチップは、複数のマイクロウェルを有し、光学窓の下側表面およびバイオチップは、反応チャネルを画成し、バイオチップの上側表面は、流入トレンチの底面より低い。
【0029】
いくつかの実施形態において、マイクロウェルの底面の各々は、親水性である。
【0030】
いくつかの実施形態において、バイオチップは、シリコン層を備え、複数のマイクロウェルは、シリコン層の陥凹部である。
【0031】
いくつかの実施形態において、バイオチップは、熱伝導層とパターン層とを備える。パターン層は、熱伝導層上に配設される。パターン層は、複数の貫通孔を備える。
【0032】
いくつかの実施形態において、熱伝導層は、金、銅、アルミニウム、鉄、鋼、シリコン、グラファイト、またはグラフェンを含み、パターン層は、ガラス、シリコン、またはポリマーを含む。
【0033】
本出願の開示は、次のように添付図面を参照しつつ、実施形態の次の詳細な説明を読むことによってより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの斜視図である。
図2A】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの断面図である。
図2B】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの断面図である。
図3A】本開示のいくつかの実施形態による下側カートリッジ本体部の頂面図である。
図3B】本開示のいくつかの実施形態による下側カートリッジ本体部の概略頂面図である。
図4A】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの一部分の断面図である。
図4B】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの一部分の断面図である。
図5A】本開示のいくつかの実施形態によるバイオチップの斜視図である。
図5B】本開示のいくつかの実施形態によるバイオチップの断面図である。
図5C】本開示のいくつかの実施形態によるバイオチップの断面図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの斜視図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの断面図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの断面図である。
図9A】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの頂面図である。
図9B】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの頂面図である。
図9C】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの頂面図である。
図10】本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、例が添付図面に示されている、本発明の本実施形態が詳細に参照される。可能な限り、同じまたは類似の部分を指すために図面および説明において同じ参照番号が使用される。
【0036】
いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジは、生体サンプルの遺伝的変異のデジタルPCR分析に使用され、サンプルは、低存在量の標的バリアントを正確に定量するために多数の個別のPCR反応に分割される。
【0037】
図1図2A、および図2Bは、本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジを例示している。図1は、斜視図であり、図2Aおよび図2Bは、図1の線A-Aに沿って切り取った断面図である。
【0038】
図1を参照すると、マイクロ流体カートリッジ100は、下側カートリッジ本体部102および上側カートリッジ本体部104を含む。入口ポート170は、マイクロ流体カートリッジ100の一方の側面の近くに配設され、デジタルPCRに関係する流体をマイクロ流体カートリッジ100の内側に搬送するように構成され、出口ポート178は、マイクロ流体カートリッジ100の反対側の近くに配設され、マイクロ流体カートリッジ100から流体を放出するように構成される。光学窓144は、入口ポート170と出口ポート178との間で、バイオチップ(これは、以下でより詳細に説明される)の上に配設される。光学窓144は、バイオチップのマイクロウェルから発せられる反応信号が透過されるように構成されており、それにより反応信号が検出され得る。
【0039】
図2Aを参照すると、下側カートリッジ本体部102、上側カートリッジ本体部104、およびバイオチップ160は、マイクロ流体カートリッジ100を形成するように組み立てられる。組み立て後、流体流入チャネル172および流体流出チャネル176が、下側カートリッジ本体部102と上側カートリッジ本体部104との間に形成され、反応チャネル174が、バイオチップ160と上側カートリッジ本体部104の光学窓144との間に形成される。言い換えると、前記下側および上側カートリッジ本体部102、104が、機能的マイクロ流体カートリッジ100を製造するために前記バイオチップ160と一緒に組み立てられるときに、流体チャネル(流体流入チャネル172、反応チャネル174、および流体流出チャネル176を含む)が形成され、前記流体チャネルは、液体、粒子、ガスまたは他の形態の物質であり得るサンプルおよび反応試薬の物質交換のために外部流体制御機構に接続され得る。前記流体チャネルおよび流体ポート(入口ポート170および出口ポート178を含む)は、カートリッジ内に取り付けられた前記バイオチップ上で生じる生体反応に影響を与えるために使用される外部デバイスとの流体的連通導管を備える。そのような生体反応の光信号変化は、上側カートリッジ本体部104の光学窓144を通して検出される。
【0040】
図3Aは、下側カートリッジ本体部102の頂面図を例示している。図2Aおよび図3Aに示されているように、下側カートリッジ本体部102は、第1の基板110と、注入口カラム112と、流入トレンチ116と、バイオチップスロット118と、流出トレンチ120と、排出口カラム122とを備える。
【0041】
いくつかの実施形態において、下側カートリッジ本体部102の第1の基板110は、プラスチック、ガラス、カーボン、または金属を含む。下側カートリッジ本体部102の加工は、3D印刷、プラスチック射出成形、またはコンピュータ数値制御(CNC)機械加工部品などの様々な手段によって達成され得る。
【0042】
図3Bは、下側カートリッジ本体部102の別の頂面図である。いくつかの実施形態において、下側カートリッジ本体部102は、その機械的強度を高め、使用中の組み立て済みカートリッジの歪みを最小限度に抑えるために、リブ190などの特徴を付けて作られ得る。
【0043】
図2Aを参照すると、注入口カラム112は、第1の基板110より上に突き出ている。注入口カラム112は、中空構造である。それに加えて、排出口カラム122も第1の基板110より上に突き出ている。排出口カラム122は、中空構造である。
【0044】
図2Aおよび図3Aに示されているように、流入トレンチ116は、注入口カラム112およびバイオチップスロット118と接続されている。いくつかの実施形態において、流入トレンチ116は、第1の基板110上の2つの突出線によって画成される。図2Aに示されているように、流入トレンチ116の底面116BSは、バイオチップ160の頂面より高い。
【0045】
図2Aおよび図3Aに示されているように、バイオチップ160は、下側カートリッジ本体部102のバイオチップスロット118内に配設される。図5Aを参照すると、これはバイオチップ160の斜視図を示している。バイオチップ160は、複数のマイクロウェルを含み、マイクロウェルの数は、少なくとも1,000、たとえば、1,000、5,000、10,000、50,000、100,000、200,000、500,000、または同様の数であってよい。
【0046】
図2Aおよび図3Aに示されているように、流出トレンチ120は、バイオチップスロット118および排出口カラム122と接続されている。いくつかの実施形態において、流出トレンチ120は、第1の基板110上の2つの突出線によって画成される。図2Aに示されているように、流出トレンチ120の底面120BSは、バイオチップ160の頂面より高い。
【0047】
図2Aを参照すると、上側カートリッジ本体部104は、第2の基板140と、第1の開口部142と、光学窓144と、第2の開口部146とを備えている。
【0048】
いくつかの実施形態において、上側カートリッジ本体部104の第2の基板140は、プラスチック、ガラス、カーボン、または金属を含む。上側カートリッジ本体部104の加工は、3D印刷、プラスチック射出成形、またはCNC機械加工部品などの様々な手段によって達成され得る。いくつかの実施形態において、上側カートリッジ本体部104は、その機械的強度を高め、使用中の組み立て済みカートリッジの歪みを最小限度に抑えるために、リブなどの特徴を付けて作られ得る。
【0049】
図2Aに示されているように、第1の開口部142は、下側カートリッジ本体部102の注入口カラム112に対応する。注入口カラム112は、第1の開口部142内に挿入される。下側カートリッジ本体部102の注入口カラム112および上側カートリッジ本体部104の第1の開口部142は、入口ポート170内に組み付けられる。入口ポート170は、デジタルPCRに関係する流体を搬送するためのピペット先端部または針を収容するように構成される。図2Aに示されているように、上側カートリッジ本体部104の第2の基板140は、第1の厚さD1を有する。いくつかの実施形態において、第1の開口部142に挿入する入口カラム112の深さは、約1/3D1とD1との間である。
【0050】
光学窓144は、バイオチップ160の上に配設される。光学窓144は、透明材料から作られる。
【0051】
図2Aに示されているように、第2の開口部146は、下側カートリッジ本体部102の排出口カラム122に対応する。排出口カラム122は、第2の開口部146内に挿入される。下側カートリッジ本体部102の排出口カラム122および上側カートリッジ本体部104の第2の開口部146は、出口ポート178内に組み付けられる。出口ポート178は、デジタルPCRに関係する流体を搬送するためのピペット先端部または針を収容するように構成される。
【0052】
図2Aに示されているように、下側カートリッジ本体部102、バイオチップ160、および上側カートリッジ本体部104が組み立てられた後、流体流入チャネル172は、流入トレンチ116および第2の基板140の底面140BSによって画成され、流体流出チャネル176は、流出トレンチ120および第2の基板140の底面140BSによって画成される。
【0053】
いくつかの実施形態において、下側カートリッジ本体部102および上側カートリッジ本体部104の組み立ては、接着剤、超音波溶接、または機械的固定具を使用することによって達成され得る。
【0054】
超音波溶接は、互換性のある材料の部品を1つに接着するためにしばしば使用される手段であり、業界でよく確立されている。溶接線は、マイクロ流体カートリッジ100の組み立て時に上側および下側カートリッジ本体部を1つに接着するために使用される。いくつかの実施形態において、プラスチック製の上側および下側カートリッジ本体部は、超音波溶接によって接着される。溶接線は、ぴったり接着するように下側カートリッジ本体部102および上側カートリッジ本体部104の両方に設計され得る。いくつかの実施形態において、図3Bに示されているように、溶接線126は、下側カートリッジ本体部102内の流入チャネルおよび流出チャネルも画成する。溶接線126は、図2Aおよび2Bに示されているような単一の溶接線、または図4Aおよび4Bに示されているような二重溶接線であってよく、流体チャネルの空気および液体密封品質を向上させる。
【0055】
いくつかの実施形態において、チャネルに沿った流体の流量を規定する流体チャネル(これは、流体流入チャネル172、反応チャネル174、および流体流出チャネル176を含む)の寸法は、チャネルに沿って一定に保たれる。いくつかの実施形態において、流体チャネルに沿った流体の流量を規定する、流体チャネルの特徴および寸法は、流量制御の必要性に応じて異なる。流体チャネルの異なるセクションの寸法の変化は、意図された使用、特に小さな体積の生体サンプルに依存する。いくつかの実施形態において、流体ポートに接続するチャネルの幅は、バイオチップの上のチャネルと著しく異なる。
【0056】
図3Aに示されているように、流入トレンチ116は第1の幅W1を有し、バイオチップスロット118は第2の幅W2を有し、第1の幅W1は第2の幅W2より小さい。
【0057】
いくつかの実施形態において、図3Aおよび3Bに例示されているように、溶接線126によって規定される、幅が1または2mm、高さが500マイクロメートル(μm)の流体チャネルは、カートリッジ本体部のいずれかの側の接続継手のところで類似の直径の流体ポートに接続され、チャネルの寸法は、カートリッジが組み立てられたときに取り付けられたバイオチップの表面領域全体にわたって、たとえば幅が10mm程度、高さが500マイクロメートル(μm)未満となる。チャネルの異なるセクションは、マイクロ流体カートリッジ100の一端の入口ポート170から他端の出口ポート178への連続的な液体流のためにきつく接続される。いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジ100内の流体チャネルに接続される流体ポートが2つより多くあることも企図され得る。
【0058】
図3Bに示されているように、流出トレンチ120は、トレンチに沿って受動的弁192を備える。受動的弁192は、流体の流量を調節するように構成される。いくつかの配置でチャネルの寸法を変化させることによって、流体チャネルの内側の異なる流体の流量を調節しやすくなる。
【0059】
図2Aを参照すると、第1のOリング150は、上側カートリッジ本体部104の第1の開口部142内に配設され、下側カートリッジ本体部102の注入口カラム112に当接している。第2のOリング152は、上側カートリッジ本体部104の第2の開口部146内に配設され、下側カートリッジ本体部102の排出口カラム122に当接する。これらの弾性Oリングは、マイクロ流体カートリッジ100が接続器具、たとえば、自動化ピペット先端部または針に結合されるときに、チャネルを通して流体または空気の流量制御を維持するための封止要素として働く。流体ポートを介した流量制御は、圧力制御、試薬の交換、および他の手段によってバイオチップ上の生体反応に影響を及ぼし得る。
【0060】
図2Bは、マイクロ流体カートリッジ100の断面図を例示しており、第1のピペット先端部180が入口ポート170内に挿入され、第2のピペット先端部182が出口ポート178に挿入されている。弾性のある第1および第2のOリング150、152は、第1および第2のピペット先端部180、182の周りでそれぞれ封止要素として働く。
【0061】
図4Aを参照すると、これは入口ポート170の断面図を例示している。いくつかの実施形態において、第1のOリング150は、上側カートリッジ本体部104の一体部分である。言い換えると、第1のOリング150は、第1の開口部142内の第1の内壁142iに直接接触する。第1のOリング150は、上側カートリッジ本体部104の一部として加工される。たとえば、上側カートリッジ本体部104のプラスチック射出成形において複数の材料が使用され得る。
【0062】
図4Bを参照すると、これは入口ポート170の断面図を例示している。いくつかの実施形態において、第1のOリング150は、機械的拘束または接着剤を介して第1の開口部内に固定される。第1のOリング150は弾性的であり、追加の留め具194によって上側カートリッジ本体部104の第1の開口部142内に固定される。いくつかの実施形態において、第1のOリングの固定具は、接着剤、ネジ、または他の手段によって上側カートリッジ本体部104に取り付けられる。
【0063】
上側カートリッジ本体部104に固定されたOリングを有する流体ポートは、下側カートリッジ本体部102から独立して機能する。図4Aおよび図4Bに示されているように、流体ポートは、自動化ピペット先端部または針などの外部器具によって生体サンプルおよび他の試薬が流体チャネル内に導入されるときに残留デッドボリュームを減少させることができる。
【0064】
図5Aを参照すると、これはバイオチップ160の斜視図を示している。いくつかの実施形態において、バイオチップ160は、接着剤によって下側カートリッジ本体部102に接着される。この目的のための接着剤の選択は、バイオチップおよびカートリッジ本体部の材料との親和性によって決定され得る。接着剤は、サンプル分析プロセスにおいてバイオチップの周りに液密または気密シールを形成するために必要である。バイオチップ160は、様々な材料のものであってよく、特定の用途に合わせて様々な機能を含むことができる。
【0065】
図5Bは、バイオチップの部分断面図である。いくつかの実施形態において、バイオチップ160は、シリコン層164を備え、複数のマイクロウェル162は、シリコン層164の陥凹部164Rである。いくつかの実施形態において、バイオチップ160はシリコンベースであり、ウェットエッチングまたはドライエッチングなどの、半導体処理技術によってシリコン基板内にエッチングされた、10~200μmの間のサイズの六角形の形状の反応マイクロウェルのマトリックスを含んでいる。いくつかの実施形態において、マイクロウェルの表面は、また、マイクロウェル間の壁の表面を疎水性に保ちながら、親水性にするための様々な手段で誘導体化され得る。
【0066】
図5Cは、バイオチップの部分断面図を例示している。いくつかの実施形態において、バイオチップ160は、熱伝導層166と、熱伝導層166上に配設されたパターン層168とを備える。パターン層168は、多数の貫通孔168Hを備える。熱伝導層166は、パターン層168の1つの表面に貼り付けられるので、前記貫通孔168Hに由来するマイクロウェル162が生成される。マイクロウェル162の各々は、熱伝導層166によって一端が封止されている。熱伝導層166のパターン層168の底面への付着は、貫通孔168Hの各々の底面に気密および液密シールを形成し、貫通孔168Hの各々の他端は液体連通のために開放されている。貫通孔168Hの形状およびサイズは、液体分配に適合するものであり、ポリメラーゼ連鎖反応を促すものである。
【0067】
いくつかの実施形態において、貫通孔168Hの寸法は、横が10μmから10000μm(図5BにおいてDaとラベル表示されている)および深さが10μmから10000μm(図5BにおいてDbとラベル表示されている)の範囲であり得る。熱伝導層166の厚さは、材料の機械的強度および熱伝導率に応じて著しく変化し得、たとえば、10μmから1000μmの範囲内である(図5BにおいてDcとラベル表示されている)。貫通孔168Hの形状は、マイクロウェルの底部に関して様々な壁角度αで丸形、方形、六角形などから変化し得る。いくつかの実施形態において、マイクロウェルの形状は六角形であり、図5Bに例示されているように、角度αは90°である。マイクロウェルの他の幾何学的変形も可能である。
【0068】
パターン層168の材料は、生体サンプル分析用の当該技術分野において知られている様々な材料、たとえば、ガラス、シリコン、PMMAまたはポリプロピレンなどのポリマー材料などから選択され得る。熱の良導体または不良導体であり得る。パターン層内にパターン化された貫通孔168Hを作るための加工方法は、射出成形、CNC機械加工、および3Dプリンティングなどであってよい。熱伝導層166は、当技術分野において知られている熱の良導体、たとえば、金、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼などの金属、シリコン、グラフェンまたはグラファイトなどの炭素、などを含む。熱伝導層166をバイオチップ160のパターン層168に貼り付けるための、接着剤または超音波溶接などの、当技術分野において知られている様々な方法が使用され得る。
【0069】
生体サンプル分析中に反応混合物と接触するバイオチップ160のマイクロウェル162の底面および貫通孔168Hの内面は、好ましくは親水性である。これらの表面は、様々な化学修飾によって親水性を高めるように修飾されるか、誘導体化され得る。表面を作るための技術は、たとえば、プラズマ表面処理、ヒドロキシル基またはカルボキシル基の付着、表面へのヒドロゲル堆積などであり得る。
【0070】
図6は、本開示のいくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジの斜視図を例示している。マイクロ流体カートリッジ200は、複数のサンプルの同時分析のために、特に自動化器具上のこれらのサンプルの注目する標的のデジタルPCR増幅および定量において使用される。開示されているマイクロ流体カートリッジ200は、複数のサンプル注入ポート248、複数の物理的に分離された個別のマイクロ流体チャネル(図9A~9C参照)、入口ポート270、および出口ポート278、ならびにサンプル分割が行われる多数のマイクロウェルを有するバイオチップ260を有する(図9A~9C参照)。マイクロ流体カートリッジ200は、下側カートリッジ本体部202、バイオチップ260、および上側カートリッジ本体部204から組み立てられる。前記マイクロ流体カートリッジ200内の複数のサブチャネルは、上側カートリッジ本体部204とバイオチップ260とが1つに接着されるときに形成され、囲まれたサブチャネルを形成し、サブチャネルの各々は、入口ポート270、出口ポート278、それぞれのサンプル注入ポート248、流体チャネル、およびバイオチップ260の部分のマイクロウェルと接続される。複数のサブチャネルは、アッセイプロセスにおいて、異なるサンプル、または同じサンプルの注目する異なる標的に使用され得る。
【0071】
図7は、図6の線C-Cに沿って切り取られた断面図である。図7に示されているように、マイクロ流体カートリッジ200は、下側カートリッジ本体部202と、上側カートリッジ本体部204と、バイオチップ260とを備える。下側カートリッジ本体部202は、第1の基板210と、注入口カラム212と、流入トレンチ216と、バイオチップスロット218と、流出トレンチ220と、排出口カラム222とを備える。注入口カラム212は、第1の基板210より上に突き出ている。注入口カラム212は、中空構造である。それに加えて、排出口カラム222も第1の基板210より上に突き出ている。排出口カラム222は、中空構造である。注入口カラム212、流入トレンチ216、バイオチップスロット218、流出トレンチ220、および排出口カラム222は、順に接続される。バイオチップ260は、下側カートリッジ本体部202のバイオチップスロット218内に配設される。
【0072】
上側カートリッジ本体部204は、第2の基板240と、第1の開口部242と、光学窓244と、第2の開口部246とを備えている。図7に示されているように、第1の開口部242は、下側カートリッジ本体部202の注入口カラム212に対応する。注入口カラム212は、第1の開口部242内に挿入される。下側カートリッジ本体部202の注入口カラム212および上側カートリッジ本体部204の第1の開口部242は、入口ポート270内に組み付けられる。入口ポート270は、デジタルPCRに関係する流体を搬送するためのピペット先端部または針を収容するように構成される。光学窓244は、バイオチップ260の上に配設される。光学窓244は、透明材料から作られる。
【0073】
図7に示されているように、第2の開口部246は、下側カートリッジ本体部202の排出口カラム222に対応する。排出口カラム222は、第2の開口部246内に挿入される。下側カートリッジ本体部202の排出口カラム222および上側カートリッジ本体部204の第2の開口部246は、出口ポート278内に組み付けられる。出口ポート278は、デジタルPCRに関係する流体を搬送するためのピペット先端部または針を収容するように構成される。
【0074】
図7に示されているように、マイクロ流体カートリッジ200の流体チャネルは、下側カートリッジ本体部202、上側カートリッジ本体部204、およびバイオチップ260の組み立てによって画成される。
【0075】
図7に示されているように、第1のOリング250は、上側カートリッジ本体部204の第1の開口部242内に配設され、下側カートリッジ本体部202の注入口カラム212に当接している。第2のOリング252は、上側カートリッジ本体部204の第2の開口部246内に配設され、下側カートリッジ本体部202の排出口カラム222に当接する。これらの弾性Oリングは、マイクロ流体カートリッジ200が接続器具、たとえば、自動化ピペット先端部または針に結合されるときに、チャネルを通して流体または空気の流量制御を維持するための封止要素として働く。流体ポートを介した流量制御は、圧力制御、試薬の交換、および他の手段によってバイオチップ上の生体反応に影響を及ぼし得る。
【0076】
下側カートリッジ本体部202、バイオチップ260、および上側カートリッジ本体部204がマイクロ流体カートリッジ200内に組み付けられた後、流体流入チャネル272は流入トレンチ216および第2の基板240の下側表面によって画成され、反応チャネル274はバイオチップ260および光学窓244の下側表面によって画成され、流体流出チャネル276は流出トレンチ220および第2の基板240の下側表面によって画成される。
【0077】
図8は、図6の線D-Dに沿って切り取られた断面図である。上側カートリッジ本体部204は、複数の反応チャネルスペーサ284をさらに含む。図8は3つの反応チャネルスペーサ284を示しているが、実装される反応チャネルスペーサ284はそれより増やすことも減らすこともできる。反応チャネルスペーサ284は、上側カートリッジ本体部204の下側表面に配設され、マイクロ流体カートリッジ200が組み立てられた後、反応チャネル274は反応チャネルスペーサ284によって複数の反応サブチャネル274a、274b、274c、および274dに物理的に分割される。隣接する個別のマイクロ流体サブチャネルのそのような物理的分離は、各個別のサブチャネル内のサンプル分析が独立して進行し、他のチャネルからの干渉がないことを確実にする。いくつかの実施形態において、開示されているマイクロ流体サブチャネルのクロス寸法は、5μm、または10μm、または100μm、または1000μm程度、または10,000μmよりさらに大きくてもよく、チャネルの断面の輪郭は、矩形、または方形、または丸形、または他の形状からなる。個別のマイクロ流体サブチャネルの数、クロス寸法、または形状は、必要に応じて変えることができ、当業者であれば、開示された設計原理に基づき設計変更形態を形成することができるであろう。
【0078】
図9Aに示されているように、いくつかの実施形態において、流入トレンチ216、流出トレンチ220、および反応チャネルスペーサ284は、第1の方向(たとえば、X方向)に延在し、複数のサンプル注入ポート248は第2の方向(たとえば、Y方向)に配置構成されている。
【0079】
図9Aは、マイクロ流体カートリッジ200の頂面図である。マイクロ流体カートリッジ200の構造をより明確に示すために、下側カートリッジ本体部202内の流入トレンチ216および流出トレンチ220、ならびに上側カートリッジ本体部204内の反応チャネルスペーサ284が図示されている。
【0080】
図9Aに示されているように、個別のマイクロ流体サブチャネル274a、274b、274c、および274dの各々は、それぞれのサブチャネル内に位置決めされたサンプル注入ポート248を備える。それぞれのサンプル注入ポート248を通して、注入されたサンプルは、流体流出チャネル276の方向に向かって導かれ、流体流入チャネル272から遠ざかる方向に導かれる。実線の矢印は、流体の方向を意味する。中空の矢印は、サブチャネルの各々に対する流体の流れ方向を意味する。サンプル注入ポート248の主な機能は、個別のマイクロ流体サブチャネルへのサンプルの導入を可能にし、そこで流体流出チャネル276に向かうサンプルの方向性流れに影響を及ぼすことである。サンプル注入ポート248の幾何学的設計は、使用中の滑らかで完全なサンプルの導入を目的としてマイクロ流体カートリッジ200が結合される機器における、ピペット先端部またはカスタマイズされた針などのサンプル注入器具に適合するものであるべきである。前記サンプル注入ポート248とサンプル注入器具との間の前述の結合は、サンプルが導入されるときに個別のマイクロ流体サブチャネルの内部に生じる任意の抵抗に打ち勝つための適切な封止を必要とする。いくつかの実施形態において、複数の注入ポートOリング254が、図7に示されているように、複数のサンプル注入ポート248内にそれぞれ配設される。
【0081】
いくつかの実施形態において、機器の前記サンプル注入器具は、潜在的なサンプル交差汚染を回避するために生体サンプル分析において日常的に使用される1回限りの使い捨てピペット先端部を使用することを含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、図7に示されているように、個別のマイクロ流体サブチャネルは、好ましくは、各個別のサブチャネルの内側の液体流を流体流出チャネル276に向かう方向に向けるのを助ける、流体工学制御296Aおよび流体工学制御296Bによって示される流体工学制御機能を備える。これらの流体工学制御機能の様々な設計は、限定はしないが、マイクロ流体チャネルにおける幾何学的形状を変化させることによる受動的弁を含み、参考として本明細書に組み込まれているT. H. KimらによるRecent Advances of Fluid Manipulation Technologies in Microfluidic Paper-Based Analytical Devices (μPADs) toward Multi-Step Assays, Micromachines 2020, 11, 269において要約されている。これらの前記流体工学制御296Aおよび296Bは、機器の流体工学制御機構、たとえばシリンジポンプまたはエアコンプレッサなどとともに、サンプル分析プロセスでの方向と同じ方向、すなわちマイクロ流体カートリッジ200内の流体流入チャネル272から流体流出チャネル276の方向にすべての個別のサブチャネル内の平行液体流を駆動することを確実にする。
【0083】
図9Aに示されているように、いくつかの実施形態において、入口ポート270および出口ポート278、さらには流体流入チャネル272および流体流出チャネル276は、すべての前記個別のマイクロ流体サブチャネルの間で共有される。流体流入チャネル272が共有されるときに、図9Aのマイクロ流体カートリッジ200の左側の三角形領域として示され、これは滑らかな共有表面または構造化された共有表面のいずれかを含み、その上で流入ポート270からの流入液体は、すべての接続されたサブマイクロ流体チャネル内に自由に流入することができる。同様に、流体流出チャネル276が共有されているときに、これは図9Aのマイクロ流体カートリッジ200の右側の三角形領域として示されているが、滑らかなまたは構造化された表面のいずれかを含むことができ、その上ですべてのマイクロ流体サブチャネルからの液体流出は合流して出口ポート278に向かう連続流を形成する。他の実施形態では、共有された流体流入チャネル272および流体流出チャネル276は、異なる個別のマイクロ流体チャネル間での流体工学性能を均一化しやすくするために、異なる設計および特徴を有し得る。
【0084】
図9Bは、いくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジ200の別の頂面図である。マイクロ流体カートリッジ200は、反応チャネルスペーサ284とそれぞれ接続されている複数の流入チャネルスペーサ286をさらに備える。流入チャネルスペーサ286は、流体流入チャネル272を複数の流体流入サブチャネル272a、272b、272c、および272dに分割するように構成される。いくつかの実施形態において、複数の流入チャネルスペーサ286は、下側カートリッジ本体部202内に画成され、第1の基板210の上側表面に配設される。他の実施形態では、複数の流入チャネルスペーサ286は、上側カートリッジ本体部204内に画成され、第2の基板240の下側表面に配設される。いくつかの実施形態において、複数の流入チャネルスペーサ286の各々は、反応チャネルスペーサ284のそれぞれの1つに接続している。
【0085】
図9Bに示されているように、マイクロ流体カートリッジ200は、反応チャネルスペーサ284とそれぞれ接続されている複数の流出チャネルスペーサ288をさらに備える。流出チャネルスペーサ288は、流体流出チャネル276を複数の流体流出サブチャネル276a、276b、276c、および276dに分割するように構成される。いくつかの実施形態において、複数の流出チャネルスペーサ288は、下側カートリッジ本体部202内に画成され、第1の基板210の上側表面に配設される。他の実施形態では、複数の流出チャネルスペーサ288は、上側カートリッジ本体部204内に画成され、第2の基板240の下側表面に配設される。いくつかの実施形態において、複数の流出チャネルスペーサ288の各々は、反応チャネルスペーサ284のそれぞれの1つに接続している。
【0086】
いくつかの実施形態において、入口ポート270および出口ポート278は共有されるが、マイクロ流体カートリッジ200の流体流入チャネル272および流体流出チャネル276は、前記個別のマイクロ流体サブチャネルの間で共有されず、液体連通のためのそれぞれの個別のマイクロ流体チャネルに接続されている個別の流入サブチャネルおよび個別の流出サブチャネルを有するマイクロ流体カートリッジ200を形成し、その結果、図9Bに例示されているように、共通の入口ポート270と出口ポート278との間に完全に物理的に隔離された個別チャネルが得られる。当業者であれば、共通または区画化された機能性の観点から、流入チャネルおよび流出チャネルの他の設計の組合せで複数のサブチャネルを有するマイクロ流体カートリッジを製造することも可能である。
【0087】
図9Cは、いくつかの実施形態によるマイクロ流体カートリッジ200の別の頂面図である。マイクロ流体カートリッジ200は、複数のサブチャネルと、共有入口ポート270および共有出口ポート278とを有する。流体流入チャネル272は、複数の流体流入サブチャネル272a、272b、272c、および272dに分割される。流体流入サブチャネル272a、272b、272c、272dの各々は、反応サブチャネル274a、274b、274c、274dの対応する1つに接続されている。いくつかの実施形態において、流体流入チャネル272および流体流入サブチャネル272a、272b、272c、272dの形状(またはパターン)は、下側カートリッジ本体部202において定められ、第1の基板210の上側表面に配設される。
【0088】
図9Cに示されているように、複数の流体流出サブチャネル276a、276b、276cおよび276dは、流体流出チャネル276に収束する。流体流出サブチャネル276a、276b、276c、276dの各々は、反応サブチャネル274a、274b、274c、274dの対応する1つに接続されている。いくつかの実施形態において、流体流出サブチャネル276a、276b、276c、および276dならびに流体流出チャネル276の形状(またはパターン)は、下側カートリッジ本体部202において定められ、第1の基板210の上側表面に配設される。
【0089】
いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジ200を作るための加工方法は、射出成形、CNC機械加工、および3Dプリンティングなどとすることができる。いくつかの実施形態において、マイクロ流体カートリッジ200は、超音波溶接または接着剤など、当分野で知られている技術による異なる部品またはセクションの接着によって加工される。マイクロ流体カートリッジ200の選択の材料は、調査対象の生体サンプル、および好ましくは低光学的検出背景、たとえば、ガラス、シリコン、PMMAまたはポリプロピレンなどのポリマー材料などとの親和性を有することを必要とする。マイクロ流体カートリッジ200は、また、化学変化および温度変化を含む、分析プロセスの条件に耐えることができるべきである。
【0090】
この開示されているマイクロ流体カートリッジ200は、それぞれの個別のマイクロ流体サブチャネル内で隔離される複数のサンプルのアッセイ、または特定のサブチャネル内で分析される検体のサブセットで個別のマイクロ流体チャネルにおいて隔離される同じサンプルの複数のアッセイに使用される。
【0091】
いくつかの実施形態において、前記アッセイは、サンプルおよびPCR試薬混合物が、マイクロ流体カートリッジの個別のマイクロ流体サブチャネル内のバイオチップの多数のマイクロウェル内に分割されるデジタルPCR(dPCR)ベースのアッセイであり、マイクロウェルの各々は、頂部開口部において水不混和性液体によって隣接するマイクロウェルから物理的に隔離され、続く分析プロセスの間、温度調節は、標的増幅および検出のための機器上のマイクロ流体カートリッジ200のバイオチップ260に適用される。図10は、デジタルPCRアッセイにおけるマイクロ流体の個別のマイクロ流体サブチャネル内のサンプル分配プロセスを示す説明図である。マイクロ流体カートリッジ200におけるデジタルPCRアッセイは、自動化機器で実行され、以下のステップを含む。
【0092】
(1)サンプル注入:4つの水性サンプル310a、310b、310c、310dが、それぞれのサンプル注入ポート248を通してそれぞれの個別の反応サブチャネル274a、274b、274c、274dに注入される。
【0093】
(2)サンプル注入ポートの封止:サンプル注入ポート248は、サンプルがマイクロ流体カートリッジ200に注入された後、その後のプロセスにおいて液体および/または空気の漏れを防ぐために、封止要素330によって密閉される。
【0094】
(3)個別の反応サブチャネル内のサンプル分割:前述のサンプル310a、310b、310c、310dは、カートリッジの左側の共有流入路を通して個別のマイクロ流体チャネル内に導入される水不混和性疎水性液体320によって個別のマイクロ流体チャネルに沿って押し出されるときにバイオチップ260のマイクロウェルを徐々に充填する。疎水性液体320は、共有流出チャネルおよび液体出口ポートに向かってマイクロ流体チャネルに沿って流れるときにバイオチップの頂部のすべてのマイクロウェルを封止、隔離する。このプロセスの結果、サンプル310a、310b、310c、310dは、物理的に分離された反応サブチャネル274a、274b、274c、274d内のマイクロウェル内で均一に分割され、疎水性液体320によって隣接するマイクロウェルから完全に分離される。
【0095】
(4)デジタルPCR標的増幅および分析:次いで、マイクロ流体カートリッジ200のバイオチップの底側が、標的増幅およびそれに続く信号分析を可能にするために温度調節および/または他の化学的もしくは物理的条件に曝され、それによりサンプル中の注目する標的の組成および量を解明する。
【0096】
サンプル分配プロセスにおいて、サンプル体積は、バイオチップのマイクロウェルを充填するにつれて徐々に減少し、任意の残留体積は、流出チャネルおよび液体出口ポートを通してマイクロ流体カートリッジ200から流し出される。前記サンプル注入ポートを封止するための様々な方法がステップ(2)に使用されるものとしてよく、この方法は粘着テープ、熱もしくは紫外線開始接着剤、またはマイクロ流体カートリッジ200が使用される機器の機械的プランジャー状器具を含む。疎水性液体がカートリッジ内に導入される流量および圧力などの他の要因は、マイクロウェル内のサンプル分割の効率に著しい影響を及ぼす。サンプル中の注目する標的は、バイオチップのそれらのマイクロウェルからの増幅信号の統計的分析によって識別され、定量化され、単一のアッセイにおいて複数のサンプルの結果をもたらす。
【0097】
本発明は、これらのいくつかの実施形態を参照しつつかなり詳細に説明されているが、他の実施形態も可能である。したがって、付属の特許請求の精神および範囲は、本明細書に含まれる実施形態の説明に限定されるべきではない。
【0098】
様々な修正および変更が本発明の範囲または精神から逸脱することなく本発明の構造に加えられ得ることは当業者には明らかであろう。前述を鑑みて、本発明は、次の請求項の範囲内に収まることを条件として本発明の修正形態および変形形態をも対象とすることが意図されている。
【符号の説明】
【0099】
100 マイクロ流体カートリッジ
102 下側カートリッジ本体部
104 上側カートリッジ本体部
110 第1の基板
112 注入口カラム
116 流入トレンチ
116BS 底面
118 バイオチップスロット
120 流出トレンチ
120BS 底面
122 排出口カラム
126 溶接線
140 第2の基板
140BS 底面
142 第1の開口部
142i 第1の内壁
144 光学窓
146 第2の開口部
150 第1のOリング
152 第2のOリング
160 バイオチップ
162 マイクロウェル
164 シリコン層
164R 陥凹部
166 熱伝導層
168 パターン層
168H 貫通孔
170 入口ポート
172 流体流入チャネル
174 反応チャネル
176 流体流出チャネル
178 出口ポート
180 第1のピペット先端部
182 第2のピペット先端部
190 リブ
192 受動的弁
194 留め具
200 マイクロ流体カートリッジ
202 下側カートリッジ本体部
204 上側カートリッジ本体部
210 第1の基板
212 注入口カラム
216 流入トレンチ
218 バイオチップスロット
220 流出トレンチ
222 排出口カラム
240 第2の基板
242 第1の開口部
244 光学窓
246 第2の開口部
248 サンプル注入ポート
250 第1のOリング
252 第2のOリング
254 注入ポートOリング
260 バイオチップ
270 入口ポート
272 流体流入チャネル
272a、272b、272c、272d 流体流入サブチャネル
274 反応チャネル
274a、274b、274c、274d 反応サブチャネル
276 流体流出チャネル
276a、276b、276c、276d 流体流出サブチャネル
278 出口ポート
284 反応チャネルスペーサ
286 流入チャネルスペーサ
288 流出チャネルスペーサ
296A、296B 流体工学制御
310a、310b、310c、310d 水性サンプル
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10