(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-21
(45)【発行日】2025-03-04
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置
(51)【国際特許分類】
B09B 5/00 20060101AFI20250225BHJP
B09B 101/15 20220101ALN20250225BHJP
【FI】
B09B5/00 A ZAB
B09B101:15
(21)【出願番号】P 2023179549
(22)【出願日】2023-10-18
【審査請求日】2023-10-18
(32)【優先日】2023-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】523284284
【氏名又は名称】ナショナル ユニバーシティ オブ タイナン
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】傅 耀賢
(72)【発明者】
【氏名】洪 嘉聰
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第116251810(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第115254911(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第116871289(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2023/0257207(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00- 5/00
B09B101/15-101/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電板と、前記光電板の裏面に設けられている接続箱と、を備えている太陽電池モジュールに対して、前記接続箱を前記光電板から取り外すための取り外し装置であって、
前記取り外し装置は、フレーム機構と、載せ機構と、取り外し機構と、を備えており、
前記載せ機構は、前記フレーム機構に設けられており、前記太陽電池モジュールを載せることができ、
前記取り外し機構は、前記フレーム機構に設けられており、且つ移動調整手段と、ベースと、取り外し手段と、取り外し駆動手段と、を備えており、
前記移動調整手段は、前記載せ機構と間隔をあけるように配置されており、
前記ベースは、前記移動調整手段と連接されていると共に、前記移動調整手段により前記太陽電池モジュールの前記光電板の方へ移動するように制御されることができ、
前記取り外し手段は、前記ベースに設けられており、前記移動調整手段の制御によって、前記ベースにより連動されて前記太陽電池モジュールの前記光電板の方へ前記光電板と接触するまで移動することができ、且つ前記光電板の裏面に当接することができる切り刃を備えており、
前記取り外し駆動手段は、前記取り外し手段と連結されていると共に、前記取り外し手段が前記光電板の裏面に沿って前記接続箱へ近づくように移動して、前記取り外し手段の前記切り刃が前記接続箱を前記光電板から剥離して取り外すことを駆動することができるように構成されている、
ことを特徴とする太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項2】
前記ベースは、前記取り外し手段の前記切り刃を止めるための止め板を備えており、
前記移動調整手段は、前記ベースを駆動して、前記止め板及び前記切り刃が前記接続箱の両反対側に位置するようになるよう移動させることができ、
前記切り刃は、前記止め板に対して離間したり当接したりすることができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項3】
前記載せ機構は、前記太陽電池モジュールを水平に載せることができるように構成されており、
前記移動調整手段は、前記ベースを上下方向に沿って移動させることができ、
前記取り外し手段は、水平方向に沿って移動することができるように前記ベースに設けられており、且つ前記切り刃における前記光電板に面する一側面の反対側にある他側面にそれぞれ間隔をあけるように配置されている2つの位置決め板を備えており、
前記2つの位置決め板は、前記光電板から剥離された前記接続箱を、前記2つの位置決め板の間に位置決めすることができる、
ことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項4】
前記取り外し手段は、前記2つの位置決め板に跨って前記切り刃と間隔をあけるように配置されている蓋板を更に備えており、
前記取り外し手段には、前記蓋板と前記2つの位置決め板と前記切り刃により収容空間が画成されており、且つ前記収容空間と連通していると共に前記接続箱に向かって開口している開口が形成されており、
前記光電板から剥離された前記接続箱は、前記開口を通して前記収容空間内へ進入することができ、
前記切り刃には、前記開口を通して前記収容空間の外側へ突出している刃先部が形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項5】
前記取り外し手段における各前記位置決め板の前記開口へ近接している端部には、前記開口から離れるように延伸している案内板部が形成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項6】
前記ベースは、前記止め板と間隔をあけるように配置されている基板と、水平方向に沿って延伸していると共に両端が前記止め板及び前記基板にそれぞれ連接されている第1案内ロッドユニットと、を更に備えており、
前記取り外し手段は、前記第1案内ロッドユニットに取り付けられており、前記取り外し駆動手段の駆動により前記第1案内ロッドユニットの延伸方向に沿って移動することができる、
ことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項7】
前記取り外し機構は、前記ベースの前記基板に設けられていると共に、前記ベースの前記止め板の方へ突出して前記収容空間内に延伸している押し出し手段を更に備えており、
前記取り外し手段は、前記取り外し駆動手段の駆動により剥離位置と復帰位置との間で移動することができ、
前記取り外し手段が前記剥離位置へ移動すると、前記開口が前記押し出し手段から離れながら、前記取り外し手段が前記基板へ近づくようになり、前記切り刃が前記接続箱を前記光電板から剥離し、前記接続箱が剥離されてから、前記収容空間内に収容され、
前記取り外し手段が前記復帰位置へ移動すると、前記開口が前記押し出し手段の方へ近づきながら、前記取り外し手段が前記止め板から離れるようになり、前記取り外し手段が前記復帰位置にあると、前記押し出し手段が、剥離された前記接続箱を前記収容空間から押し出す、
ことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項8】
前記取り外し装置は、貯留機構を更に備えており、
前記貯留機構は、ガイドレール手段と、2つの側板と、底板と、を備えており、
前記ガイドレール手段は、水平方向に沿って延伸するように前記フレーム機構に設けられており、
前記2つの側板は、前記ガイドレール手段の延伸方向に沿って間隔をあけるように前記ガイドレール手段にそれぞれ配置されており、
前記底板は、前記2つの側板に跨がることができるように前記ガイドレール手段に配置されており、前記ガイドレール手段に制御されることによって前記ガイドレール手段に沿って前記2つの側板に対して載せ位置と放出位置との間で移動することができ、
前記底板が前記載せ位置にある場合、前記底板と前記2つの側板とにより上方へ開口する貯留槽が画成されており、前記押し出し手段により前記収容空間から押し出された前記接続箱を前記貯留槽に貯留することができ、
前記底板が前記放出位置にある場合、前記底板がいずれか1つの前記側板から離れて、前記貯留槽において下方へ開口している放出口があるようになり、前記貯留槽に貯留されている前記接続箱が前記放出口を通して放出されることができる、
ことを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項9】
前記取り外し機構は、前記フレーム機構に設けられている水平移動調整手段を更に備えており、
前記移動調整手段は、前記水平移動調整手段に設けられており、
前記水平移動調整手段は、前記移動調整手段を水平移動することができる、
ことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項10】
前記載せ機構は、載せ手段と、位置決め手段と、を備えており、
前記載せ手段は、前方向から後方向へ導入されて前記フレーム機構内に載置された前記太陽電池モジュールを水平に載せるためのものであり、
前記位置決め手段は、ガイドレール部と、一対の挟持部と、動力伝達部と、駆動部と、を備えており、
前記ガイドレール部は、左右方向に沿って延伸するように前記フレーム機構に設けられており、
前記一対の挟持部は、前記左右方向に沿って移動することができるように前記ガイドレール部に設けられており、
前記動力伝達部は、前記一対の挟持部と連接されており、
前記駆動部は、前記フレーム機構に設けられていると共に、前記動力伝達部と連結されており、前記動力伝達部を駆動することができ、
前記駆動部が前記動力伝達部を駆動すると、前記一対の挟持部が、前記動力伝達部により連動されて互いに接近したり離れたりすることができ、
前記一対の挟持部が互いに接近している場合、前記載せ手段により載せられた前記太陽電池モジュールを挟持して位置決めすることができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【請求項11】
前記動力伝達部は、回動シートと、一対の動力伝達ロッドと、を備えており、
前記回動シートは、前記駆動部と連結されるよう、前記フレーム機構に対して水平回動することができるように前記フレーム機構に設けられており、且つ前記駆動部が前記回動シートの回動を駆動することができ、
前記一対の動力伝達ロッドは、それぞれの一端が前記回動シートに偏心枢接され、それぞれの他端が前記一対の挟持部にそれぞれ枢接されていると共に、径方向に沿って対称するように配置されており、
前記駆動部が前記回動シートの回動を駆動すると、前記一対の動力伝達ロッドが前記回動シートの回動により前記左右方向に沿って互いに回転且つ揺動して、前記一対の挟持部が前記一対の動力伝達ロッドにより連動されて前記左右方向に沿って互いに接近したり離れたりすることができる、
ことを特徴とする請求項10に記載の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールを解体するための装置に関し、具体的には、太陽電池モジュール用接続箱を太陽電池モジュールから外すための取り外し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換するための太陽電池モジュールは、再生エネルギー発電設備として、重要性が益々高まっている。しかしながら、太陽電池モジュールは、長期使用を経て光電変換効率が一定程度に落ちると廃棄されるが、資源回収や省エネルギーや温室効果ガス排出量削減などの環境政策に応じて、廃棄された太陽電池モジュールが地球環境に対する汚染物質とならないように、太陽電池モジュールの回収及び再利用を図らなければならない。
【0003】
特許文献1には、従来の太陽電池モジュールの分離回収方法が開示されている。従来の太陽電池モジュールの接続箱は、接着剤によりバックプレートに粘着されている。なお、太陽電池モジュールのバックプレートやガラス板の回収作業を行なうためには、それらから接続箱を取り外す必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】中国特許出願公開第116251810号明細書“Electrical Parameters of Precision, Coaxial, Air-Dielectric Transmission Line,”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の太陽電池モジュールの接続箱の取り外し方法としては、工具を使って接続箱を抉じ開けてバックプレートから取り外す方法が採られているため、作業者にとって不便であると共に、取り外し作業による人的コストの増加を招いてしまうだけではなく、不用意な操作による圧迫でガラス板が割れる恐れもある。
【0006】
よって、本発明は上記問題点に鑑みて、上記した欠点を少なくとも1つ解決することができる太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、光電板と、前記光電板の裏面に設けられている接続箱と、を備えている太陽電池モジュールに対して、前記接続箱を前記光電板から取り外すための取り外し装置であって、
前記取り外し装置は、フレーム機構と、載せ機構と、取り外し機構と、を備えており、
前記載せ機構は、前記フレーム機構に設けられており、前記太陽電池モジュールを載せることができ、
前記取り外し機構は、前記フレーム機構に設けられており、且つ移動調整手段と、ベースと、取り外し手段と、取り外し駆動手段と、を備えており、
前記移動調整手段は、前記載せ機構と間隔をあけるように配置されており、
前記ベースは、前記移動調整手段と連接されていると共に、前記移動調整手段により前記太陽電池モジュールの前記光電板の方へ移動するように制御されることができ、
前記取り外し手段は、前記ベースに設けられており、前記移動調整手段の制御によって、前記ベースにより連動されて前記太陽電池モジュールの前記光電板の方へ前記光電板と接触するまで移動することができ、且つ前記光電板の裏面に当接することができる切り刃を備えており、
前記取り外し駆動手段は、前記取り外し手段と連結されていると共に、前記取り外し手段が前記光電板の裏面に沿って前記接続箱へ近づくように移動して、前記取り外し手段の前記切り刃が前記接続箱を前記光電板から剥離して取り外すことを駆動することができるように構成されている、太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置は、取り外し機構における移動調整手段とベースと取り外し手段と取り外し駆動手段との構成によって、太陽電池モジュールの接続箱の取り外し作業を自動化することができる。
【0009】
これによって、接続箱の取り外し作業において光電板のガラス基板が圧迫されて割れることを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の構成が示される一部斜視図である。
【
図2】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置が太陽電池モジュールを載せる状態を示す上面図である。
【
図3】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置が太陽電池モジュールを位置決めする状態を示す上面断面図である。
【
図4】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構の構成が示される一部斜視図である。
【
図5】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構の構成が示される一部側面断面図である。
【
図6】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構におけるベースと取り外し手段と押し出し手段との構成が示される一部斜視図である。
【
図7】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の貯留機構の構成が示される一部斜視図である。
【
図8】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の貯留機構が接続箱を放出する状態を示す図である。
【
図9】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構が接続箱を光電板から剥離する状態を示す図である。
【
図10】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構が貯留機構の上方にある状態を示す一部斜視図である。
【
図11】該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置の取り外し機構が接続箱を貯留機構へ押し出す状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200について図面を参照して説明する。
【0012】
図1~
図8を参照して本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の実施形態の構成を説明する。ここで、
図1は本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の構成が示される一部斜視図であり、
図2は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200が太陽電池モジュール800を載せる状態を示す上面図であり、
図3は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200が太陽電池モジュール800を位置決めする状態を示す上面断面図であり、
図4は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5の構成が示される一部斜視図であり、
図5は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5の構成が示される一部側面断面図である。
【0013】
また、
図6は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5におけるベース53と取り外し手段54と押し出し手段55との構成が示される一部斜視図であり、
図7は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の貯留機構6の構成が示される一部斜視図であり、
図8は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の貯留機構6が接続箱802を放出する状態を示す図である。
【0014】
本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、
図2及び
図3に示されるように、光電板801と、光電板801の裏面に設けられている少なくとも1つの接続箱802と、を備えている太陽電池モジュール800に対して、接続箱802を光電板801から取り外すためのものである。
【0015】
より具体的に言うと、本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、制御設備(図示せず)と通信可能に接続されて、その制御設備に制御されることによって太陽電池モジュール800の接続箱802の取り外し作業を自動化することができる。
【0016】
該実施形態の太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、
図1に示されるように、フレーム機構3と、載せ機構4と、取り外し機構5と、貯留機構6と、を備えている。
【0017】
フレーム機構3は、
図1に示されるように、前方向へ開口している入口301及び後方向へ開口している出口302があるように構成されており、且つ内側に入口301及び出口302と連通している作業空間30(即ち、取り外し作業を行なう空間)が画成されている。ここで、処理しようとする太陽電池モジュール800は、フレーム機構3の入口301を通して作業空間30内(即ち、取り外し装置200内)へ進入され得る一方、処理された太陽電池モジュール800(接続箱802がすでに取り外されたもの、即ち、光電板801)は、フレーム機構3の出口302を通して作業空間30から取り外し装置200の外側へ導出され得る。
【0018】
本実施形態では、フレーム機構3は、
図1に示されるように、複数のロッドから組み立てたものである。必要であれば、該フレーム機構3は、壁板(図示せず)を採用して該壁板が該複数のロッドと共に作業空間30を画成するように構成されてもよい。ここで、該フレーム機構3は、本発明の特徴ではないので、それに関する更なる詳細な記載がなくても、同業者であれば、本発明の内容に基づいて理解できると考えられ、且つ、上記のような開示や図示に限定されない。
【0019】
載せ機構4は、
図1と
図2と
図3と
図5に示されるように、フレーム機構3に設けられており、太陽電池モジュール800を水平に載せることができるように構成されている。該載せ機構4は、載せ手段41と、少なくとも1つの当て止め手段42と、2つの位置決め手段43と、を備えている。
【0020】
載せ手段41は、
図1~
図3に示されるように、前方向から後方向へフレーム機構3の入口301を通して作業空間30内に導入されてフレーム機構3内に載置された太陽電池モジュール800を水平に載せることに加え、その太陽電池モジュール800を後方向へ搬送して、処理された太陽電池モジュール800、即ち、接続箱802が付いてない光電板801をフレーム機構3の出口302を通して取り外し装置200から導出することができるように構成されている。
【0021】
本実施形態では、該載せ手段41は、
図1~
図3に示されるように、前後方向に沿って延伸して左右方向に沿って間隔を開けるようにそれぞれ配置されている2つの転送ベルト411を有している。該2つの転送ベルト411は、
図2及び
図3に示されるように、太陽電池モジュール800を載せながら搬送することができるように構成されている。また、各転送ベルト411は、
図5に示されるように、無限履帯式のベルトである。
【0022】
ここで、載せ手段41は、上記のようなものに限定されない。他の実施形態においては、載せ手段41は、例えばローラー式のものとなるように設計されてもよく、即ち、左右方向に沿って延伸して前後方向に沿って排列するようにそれぞれ配置されている複数のローラーを有するものとしてもよい。
【0023】
当て止め手段42は、
図1~
図3に示されるように、フレーム機構3の出口302へ近接するように配置されており、且つ制御されることによって、載せ手段41に対して上下方向に沿って、載せ手段41の上面よりも高くなる当て止め位置と、載せ手段41の上面よりも低くなる導出位置との間で移動することができる。ここで、当て止め手段42の数量は、
図1に示されるように、2つであるが、それに限定されず、他の実施形態において太陽電池モジュール800を位置決めすることができれば、当て止め手段42が1つのみ設けられてもよく、あるいは2つより多く設けられてもよい。
【0024】
より具体的に言うと、当て止め手段42が当て止め位置にある場合、該当て止め手段42は太陽電池モジュール800が出口302を通ることを阻んで、出口302の方へ搬送された太陽電池モジュール800は当て止め手段42に当接されて位置決めされることができる。当て止め手段42が導出位置にある場合、太陽電池モジュール800は出口302を通して取り外し装置200から導出されることができる。
【0025】
なお、本実施形態では、当て止め手段42は、上下方向に沿って伸縮可能な伸縮シリンダである。勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において該当て止め手段42は、例えば揺動することによって当て止め位置と導出位置との間に切り替えられる構成であってもよい。
【0026】
各位置決め手段43は、
図1~
図3に示されるように、ガイドレール部431と、一対の挟持部432と、動力伝達部434と、駆動部433と、を備えている。
【0027】
ガイドレール部431は、
図1~
図3に示されるように、左右方向に沿って延伸するようにフレーム機構3に設けられている。
【0028】
一対の挟持部432は、
図1~
図3に示されるように、左右方向に沿って移動することができるようにガイドレール部431に設けられている。
【0029】
動力伝達部434は、
図1~
図3に示されるように、一対の挟持部432と連接されている。
【0030】
駆動部433は、
図1~
図3に示されるように、フレーム機構3に設けられていると共に、動力伝達部434と連結されており、動力伝達部434を駆動することができる。
【0031】
動力伝達部434は、
図2及び
図3に示されるように、回動シート435と、一対の動力伝達ロッド436と、を備えている。
【0032】
回動シート435は、
図2及び
図3に示されるように、駆動部433と連結されて、フレーム機構3に対して水平回動することができるようにフレーム機構3に設けられている。なお、駆動部433は、回動シート435の回動を駆動することができる。
【0033】
一対の動力伝達ロッド436は、
図2及び
図3に示されるように、それぞれの一端が回動シート435に偏心枢接され、それぞれの他端が一対の挟持部432にそれぞれ枢接されていると共に、回動シート435を挟んだ径方向に沿って対称になるように配置されている。
【0034】
駆動部433は、回動シート435と連結されているモーターである。駆動部433が回動シート435の回動を駆動すると、
図2及び
図3に示されるように、一対の動力伝達ロッド436が回動シート435の回動により左右方向に沿って互いに回転且つ揺動して、一対の挟持部432が一対の動力伝達ロッド436により連動されてガイドレール部431に沿って左右方向へ互いに接近したり離れたりすることができる。
【0035】
具体的に言うと、駆動部433が動力伝達部434を駆動すると、各位置決め手段43における一対の挟持部432が、動力伝達部434により連動されて互いに接近したり離れたりするようになる。一対の挟持部432が互いに接近している場合、その一対の挟持部432が、太陽電池モジュール800の左右両側を当接しながら押して、搬送中に斜行している太陽電池モジュール800の位置を正確に補正すると共に、載せ手段41により載せられた太陽電池モジュール800を挟持して位置決めすることができる。
【0036】
取り外し機構5は、
図1と
図4と
図5に示されるように、フレーム機構3に設けられており、且つ水平移動調整手段51と、移動調整手段52と、ベース53と、取り外し手段54と、押し出し手段55と、取り外し駆動手段56と、を備えている。
【0037】
図1と
図4と
図5に示されるように、水平移動調整手段51は、フレーム機構3に設けられており、且つ載せ機構4の載せ手段41の上方にあって該載せ手段41と間隔をあけるように配置されている。移動調整手段52は、水平移動調整手段51に設けられている。ベース53は、移動調整手段52と連接されている。取り外し手段54及び押し出し手段55は、いずれもベース53に設けられている。取り外し駆動手段56は、ベース53に設けられており、且つ取り外し手段54と連結されている。
【0038】
水平移動調整手段51は、制御されることによって、移動調整手段52を前後左右方向に沿って水平移動することができる。該水平移動調整手段51は、
図1と
図2と
図4と
図5に示されるように、一対の第1水平移動調整部511と、第2水平移動調整部512と、スライドステージ513と、2つの第1水平移動駆動部514と、第2水平移動駆動部515と、を備えている。
【0039】
一対の第1水平移動調整部511は、
図1と
図2と
図4と
図5に示されるように、前後方向に沿って延伸しているとともに、左右方向に沿って間隔をあけるようにそれぞれ配置されている。
【0040】
第2水平移動調整部512は、
図1と
図2と
図4と
図5に示されるように、左右方向に沿って延伸しているとともに、一対の第1水平移動調整部511を跨るよう、一対の第1水平移動調整部511に沿って前後方向へ移動することができるように配置されている。
【0041】
スライドステージ513は、
図1と
図2と
図4と
図5に示されるように、第2水平移動調整部512に沿って左右方向へスライド移動することができるように配置されている。また、該スライドステージ513は、移動調整手段52を装着するものである。
【0042】
2つの第1水平移動駆動部514は、
図1と
図2と
図5に示されるように、一対の第1水平移動調整部511にそれぞれ配置されており、且つ第2水平移動調整部512と連結されている。
【0043】
第2水平移動駆動部515は、
図1と
図2と
図4と
図5に示されるように、第2水平移動調整部512に設けられているとともに、スライドステージ513と連結されている。
【0044】
該2つの第1水平移動駆動部514は、制御されることによって、第2水平移動調整部512を一対の第1水平移動調整部511に沿って前後方向へ往復移動するように駆動することができる一方、該第2水平移動駆動部515は、制御されることによって、スライドステージ513を第2水平移動調整部512に沿って左右方向へ往復移動するように駆動することができる。
【0045】
なお、本実施形態では、該一対の第1水平移動調整部511及び該第2水平移動調整部512は、いずれもリニアレールであり、且つ該2つの第1水平移動駆動部514及び第2水平移動駆動部515は、第2水平移動調整部512が一対の第1水平移動調整部511に沿って移動すること、及びスライドステージ513が第2水平移動調整部512に沿って移動することをそれぞれ駆動することができる。
【0046】
該一対の第1水平移動調整部511及び該第2水平移動調整部512は、上記リニアレールの他に、例えばボールねじ、エアシリンダ、または他のガイドレールであることができるが、それらに限定されない。ここで、該一対の第1水平移動調整部511及び該第2水平移動調整部512の態様は、本発明の特徴ではないので、それに関する更なる詳細な記載がなくても、同業者であれば、本発明の内容に基づいて理解できると考えられる。
【0047】
移動調整手段52は、制御されることによってベース53を上下方向に沿って移動させるためのものである。また、該移動調整手段52は、
図1と
図4と
図5に示されるように、ロッドユニット521と、ねじロッド523と、連接シート524と、昇降駆動部525と、を備えている。
【0048】
ロッドユニット521は、
図1と
図4と
図5に示されるように、上下方向に沿って延伸してスライドステージ513を貫通している上、該スライドステージ513に対して移動することができる。
【0049】
ねじロッド523は、
図1と
図4と
図5に示されるように、上下方向に沿って延伸してスライドステージ513を貫通且つねじ連結している上、下端部がベース53と連接されて、該ベース53に対して回転することができる。
【0050】
連接シート524は、
図1と
図4と
図5に示されるように、ロッドユニット521とねじロッド523との上端部に跨がるように配置されている。
【0051】
昇降駆動部525は、
図1と
図4と
図5に示されるように、連接シート524に設けられており、且つねじロッド523と連結されている。
【0052】
本実施形態では、ロッドユニット521は、
図1と
図4と
図5に示されるように、2つの昇降ロッド522を有している。各昇降ロッド522は、上下方向に沿って延伸してスライドステージ513を貫通している上、両端が連接シート524及びベース53と連結するように配置構成されている。昇降駆動部525は、制御されることによってねじロッド523をスライドステージ513に対して回転しながら上下方向に沿って移動させて、ロッドユニット521と連接シート524と昇降駆動部525とをスライドステージ513に対して移動するように連動させ、それによってベース53がスライドステージ513に対して移動することができる。
【0053】
なお、該移動調整手段52の態様は、上記のように限定されない。更に言うと、他の実施形態において、例えばロッドユニット521の昇降ロッド522は1つ設置されてもよい。
【0054】
ベース53は、
図1と
図4と
図5に示されるように、ロッドユニット521とねじロッド523との下端部に跨がるように水平に配置されている上板531と、上板531の後側から下方へ突出するように延伸している止め板533と、止め板533と間隔をあけるよう、上板531の前側から下方へ突出するように配置されている基板532と、水平方向(即ち、前後方向)に沿って延伸していると共に両端が止め板533及び基板532にそれぞれ連接されている第1案内ロッドユニット534と、を備えている。
【0055】
第1案内ロッドユニット534は、
図4~
図6に示されるように、左右方向に沿って間隔をあけるようにそれぞれ配置されている2つの第1案内ロッド535を有している。各第1案内ロッド535は、前後方向に沿って延伸していると共に両端が止め板533及び基板532にそれぞれ連接されている。
【0056】
取り外し手段54は、
図4~
図6に示されるように、水平方向に沿って移動することができるようにベース53に設けられており、且つ前後方向に沿って移動することができると共に、2つの第1案内ロッド535に跨がるよう、ベース53の上板531の下方にあって上板531と間隔をあけるように配置されている切り刃542と、切り刃542における光電板801に面する一側面(下方へ向かう面)の反対側にある他側面(上方へ向かう面)にそれぞれ配置されて互いに左右方向に沿って間隔をあけている2つの位置決め板544と、2つの位置決め板544に跨がって切り刃542と間隔をあけるように配置されている蓋板547と、を備えている。
【0057】
また、該取り外し手段54は、
図5及び
図6に示されるように、蓋板547と2つの位置決め板544と切り刃542により収容空間540が画成されており、且つ収容空間540と連通していると共に後方向へ開口している開口541が形成されている。
【0058】
図6に示されるように、取り外し手段54における各位置決め板544の開口541へ近接している端部には、開口541から離れるように延伸している案内板部545が形成されている。
【0059】
本実施形態では、
図6に示されるように、切り刃542には、開口541を通して収容空間540の外側へ突出している刃先部543が形成されている。刃先部543は、刃面が上方へ面している単刃式のものである。勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において切り刃542は他のタイプの刃であってもよい。また、切り刃542は、ベース53の止め板533に対して離間したり当接したりすることができ、即ち、止め板533は、切り刃542を止めるためのものである。
【0060】
押し出し手段55は、
図4~
図6に示されるように、ベース53の基板532に設けられていると共に、ベース53の止め板533の方へ突出して前後方向に沿って収容空間540内に延伸している。
【0061】
また、該押し出し手段55は、
図6に示されるように、左右方向に沿って間隔をあけて互いに平行するよう、基板532から収容空間540内に後方向へ延伸するように配置されている2つの延伸ロッド551と、起立片状となっていて2つの延伸ロッド551の後端部に跨がるように配置されて取り外し手段54の開口541を遮ることができる押し出し部552と、を備えている。
【0062】
取り外し手段54が、後述する取り外し駆動手段56により制御されて、ベース53に対して後方向へ移動すると、押し出し手段55の押し出し部552が、取り外し手段54に対して取り外し手段54の前部へ移動されて、取り外し手段54の開口541が露出するようになる。
【0063】
取り外し駆動手段56は、
図5に示されるように、ベース53の基板532と止め板533との間に位置されており、且つ取り外し手段54と連結されている。取り外し手段54は、第1案内ロッドユニット534に取り付けられており、取り外し駆動手段56の駆動により第1案内ロッドユニット534の延伸方向(即ち、止め板533に対して前後方向)に沿って移動することができる。そのため、取り外し手段54は、取り外し駆動手段56の駆動により剥離位置と復帰位置との間で移動することができる。
【0064】
なお、本実施形態では、該取り外し駆動手段56は、前後方向に沿って伸縮できる伸縮シリンダ、例えば気圧シリンダや油圧シリンダである。その伸縮シリンダの前後方向に沿った両端は、切り刃542と止め板533にそれぞれ連接されている。勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において取り外し駆動手段56は他のタイプのものであってもよい。
【0065】
貯留機構6は、
図1と
図7と
図8に示されるように、ガイドレール手段61と、2つの側板62と、底板63と、を備えている。
【0066】
ガイドレール手段61は、
図1と
図7と
図8に示されるように、水平方向(本実施形態では、左右方向)に沿って延伸するようにフレーム機構3に設けられている。
【0067】
2つの側板62は、
図1と
図7と
図8に示されるように、ガイドレール手段61の延伸方向に沿って間隔をあけるようにガイドレール手段61にそれぞれ配置されている。
【0068】
底板63は、
図1と
図7と
図8に示されるように、2つの側板62に跨がることができるようにガイドレール手段61に配置されており、ガイドレール手段61に制御されることによってガイドレール手段61に沿って2つの側板62に対して載せ位置と放出位置との間に移動することができる。
【0069】
なお、本実施形態では、ガイドレール手段61は、左右方向に沿って延伸していると共に、前後方向に沿って間隔をあけるようにそれぞれ配置されている2つのガイドレール611を備えており、且ついずれか一つのガイドレール611がモーター構成のあるリニアガイドレールである。また、該底板63は、2つの側板62と共に左右方向に沿った断面が上方へ開口するU字形状となっており、且つ2つのガイドレール611に跨って左右方向に沿って移動することができる。
【0070】
ガイドレール手段61は、制御されることによって、底板63が該ガイドレール手段61の延伸方向に沿って移動するよう連動させることができる。それにより、底板63は、
図8に示されるように、上記した載せ位置(
図8において上側に示される位置)と放出位置(
図8において下側に示される位置)との間に切り替えられ得る。
【0071】
図8に示されるように、底板63が載せ位置にある場合、底板63と2つの側板62とにより上方へ開口する貯留槽60が画成されており、押し出し手段55により収容空間540から押し出された接続箱802を貯留槽60に貯留することができる。
【0072】
一方、底板63が放出位置にある場合、底板63がいずれか1つの側板62から離れて、貯留槽60において下方へ開口している放出口601があるようになり、貯留槽60に貯留されている接続箱802が放出口601を通して放出されることができる。
【0073】
以下、本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200を用いて太陽電池モジュール800に対して接続箱802を光電板801から取り外す作業について図面を参照して説明する。
【0074】
図9~
図11を参照して本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200を用いた接続箱802の取り外し作業を説明する。ここで、
図9は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5が接続箱802を光電板801から剥離する状態を示す図であり、
図10は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5が貯留機構6の上方にある状態を示す一部斜視図であり、また、
図11は該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200の取り外し機構5が接続箱802を貯留機構6へ押し出す状態を示す図である。
【0075】
第1に、該実施形態に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、太陽電池モジュール800の接続箱802に対して取り外し作業を実行する場合、処理しようとする太陽電池モジュール800をフレーム機構3の入口301を通して作業空間30内に導入し、そして載せ機構4の載せ手段41がその太陽電池モジュール800を後方向へ搬送する。この際に、当て止め手段42が上記した当て止め位置に移動するように駆動し、その太陽電池モジュール800が当て止め手段42に当接されて位置決めされる。
【0076】
第2に、各位置決め手段43の駆動部433が作動して、各位置決め手段43における一対の挟持部432が、互いに接近するようになってその太陽電池モジュール800を左右両側から当接しながら押して位置決めする。
【0077】
第3に、
図1と
図5と
図9に示されるように、制御設備は、取得した太陽電池モジュール800のサイズ規格に関する資料に従って、水平移動調整手段51が移動調整手段52を前後方向または左右方向に沿って移動させることを制御する。これによって、取り外し手段54の刃先部543及びベース53の止め板533を、その太陽電池モジュール800の接続箱802の前後両側の上方へ移動させる。この際に、止め板533は接続箱802の後側の上方へ近づくようになる。
【0078】
第4に、移動調整手段52が制御されることによって、ベース53が太陽電池モジュール800の光電板801の方へ移動し、取り外し手段54がベース53により連動されて太陽電池モジュール800の光電板801の方へ光電板801と接触するまで移動する。これによって、止め板533及び切り刃542は、太陽電池モジュール800の光電板801の裏面(即ち、接続箱802が装着されている面)に当接し、且つ接続箱802の前後両側に位置するようになる。この際に、取り外し手段54の開口541は、接続箱802に向かって開口している。
【0079】
第5に、
図9に示されるように、取り外し駆動手段56は、制御されることによって、取り外し駆動手段56が前後方向に沿って収縮するようになって、取り外し手段54が光電板801と接触且つ当接しながら、光電板801の裏面に沿って接続箱802へ近づくように移動して、取り外し手段54の切り刃542が接続箱802を光電板801から剥離して取り外すことを駆動する。より詳しく言うと、切り刃542の刃先部543が接続箱802の下面から切り込んで、そして後方向へ進んで光電板801と接続箱802との間にある接着剤を破断して、接続箱802を光電板801から剥離させる。この際に、押し出し手段55は、取り外し手段54に対して取り外し手段54の前部へ移動されて、取り外し手段54の開口541が露出する。そこで、光電板801から剥離される接続箱802又は光電板801から剥離された接続箱802は、開口541を通して収容空間540内へ進入され得る。
【0080】
更に言うと、切り刃542が後方向へ進んで接続箱802を剥離している際に、取り外し手段54が接続箱802に対して後方向へ移動し、2つの位置決め板544における左右方向へ互いに離れるように延伸している案内板部545によって、光電板801から剥離された接続箱802を収容空間540内に案内して、2つの位置決め板544によりその接続箱802を該2つの位置決め板544及び蓋板547の間に位置決めする。
【0081】
また、切り刃542の刃先部543が止め板533の前側に到着すると、取り外し手段54が剥離位置にあり、開口541が押し出し手段55から離れながら、取り外し手段54が基板532へ近づくようになり、切り刃542が接続箱802を光電板801から剥離し、接続箱802が完全に剥離されてから、収容空間540内に収容される。
【0082】
第5に、
図10及び
図11に示されるように、移動調整手段52は、制御されることによって、ベース53及び接続箱802を収容している取り外し手段54を上方へ貯留機構6よりも高い箇所まで移動させる。
【0083】
そして、水平移動調整手段51は、制御されることによって、移動調整手段52を介してベース53及び取り外し手段54を貯留機構6の真上まで移動させる。取り外し駆動手段56は、制御されることによって、取り外し手段54を止め板533に対して前方向へ移動させる(即ち、上記した復帰位置に戻す)。取り外し手段54が復帰位置へ移動すると、開口541が押し出し手段55の方へ近づきながら、取り外し手段54が止め板533から離れるようになり、取り外し手段54が復帰位置にあると、押し出し手段55が、剥離された接続箱802を収容空間540から押し出す。これによって、押し出された接続箱802は、貯留機構6の方に下方へ落ちて、貯留機構6の貯留槽60内に収容されて、底板63上に置かれる。
【0084】
留意されたいのは、取り外し機構5が取り外された接続箱802を貯留槽60内に置いた後、処理している太陽電池モジュール800において他の接続箱802を取り外す必要があれば、取り外し機構5が、制御されることによって、次の接続箱802の取り外し作業を実行し続けて、そして、取り外し機構5は、その取り外された次の接続箱802を貯留機構6の貯留槽60内に置く。
【0085】
第6に、
図7及び
図8に示されるように、貯留槽60内に接続箱802がある場合、貯留機構6のガイドレール手段61を駆動すると、底板63はガイドレール手段61が制御されることによってガイドレール手段61に沿って2つの側板62に対して載せ位置から放出位置へ移動されるようになる。この際に、貯留槽60の底側において放出口601が現れ、貯留槽60に貯留されている接続箱802がその放出口601を通して放出される。そして、接続箱802が放出された後、底板63を放出位置から載せ位置へ復帰する。
【0086】
なお、本実施形態では、貯留槽60の下方には、接続箱802を収容するための回収容器(図示せず)が設置される。
【0087】
総括すると、本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、取り外し機構5における移動調整手段52とベース53と取り外し手段54と取り外し駆動手段56との構成によって、太陽電池モジュール800の接続箱802の取り外し作業を自動化することができる。
【0088】
それだけではなく、該実施形態の取り外し装置200における取り外し機構5の取り外し手段54が、光電板801の裏面に沿って移動して接続箱802を光電板801から剥離して取り外すことによって、接続箱802の取り外し作業において光電板801が押しつぶされることなく、光電板801のガラス基板が圧迫されて割れることを効果的に防止することができる。
【0089】
更に、該実施形態の取り外し装置200に貯留機構6が設置されることによって、複数の取り外しされた接続箱802を一時的に収容することができ、太陽電池モジュール800において複数の接続箱802があっても取り外し作業を簡単に実行することができる。
【0090】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0091】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明に係る太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置によれば、太陽電池モジュールの接続箱の取り外し作業を自動化することができる。そのため、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0093】
200 太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置
3 フレーム機構
30 作業空間
301 入口
302 出口
4 載せ機構
41 載せ手段
411 転送ベルト
42 当て止め手段
43 位置決め手段
431 ガイドレール部
432 挟持部
433 駆動部
434 動力伝達部
435 回動シート
436 動力伝達ロッド
5 取り外し機構
51 水平移動調整手段
511 第1水平移動調整部
512 第2水平移動調整部
513 スライドステージ
514 第1水平移動駆動部
515 第2水平移動駆動部
52 移動調整手段
521 ロッドユニット
522 昇降ロッド
523 ねじロッド
524 連接シート
525 昇降駆動部
53 ベース
531 上板
532 基板
533 止め板
534 第1案内ロッドユニット
535 第1案内ロッド
54 取り外し手段
540 収容空間
541 開口
542 切り刃
543 刃先部
544 位置決め板
545 案内板部
547 蓋板
55 押し出し手段
551 延伸ロッド
552 押し出し部
56 取り外し駆動手段
6 貯留機構
60 貯留槽
601 放出口
61 ガイドレール手段
62 側板
63 底板
800 太陽電池モジュール
801 光電板
802 接続箱
【要約】
【課題】太陽電池モジュールの接続箱の取り外し作業を自動化することができる取り外し装置を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュール用接続箱の取り外し装置200は、フレーム機構3と、載せ機構4と、取り外し機構5と、を備えており、載せ機構4は、太陽電池モジュールを載せることができ、取り外し機構5は、移動調整手段52と、ベース53と、取り外し手段54と、取り外し駆動手段と、を備えており、ベース53は、移動調整手段52の制御により太陽電池モジュールの光電板の方へ移動することができ、取り外し手段54は、光電板の裏面に当接することができる切り刃を備えており、取り外し駆動手段は、取り外し手段54と連結されて、取り外し手段54が光電板の裏面に沿って接続箱へ近づいて取り外し手段54の切り刃が接続箱を光電板から取り外すことを駆動することができる。
【選択図】
図1