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特許7639114緊急サービスを取得する制御方法及び装置、端末及び可読記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-21
(45)【発行日】2025-03-04
(54)【発明の名称】緊急サービスを取得する制御方法及び装置、端末及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20250225BHJP
   H04W 4/90 20180101ALI20250225BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20250225BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W4/90
H04W48/18
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023500343
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2021105403
(87)【国際公開番号】W WO2022007927
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202010658650.0
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】張 艶霞
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/030430(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/143404(WO,A1)
【文献】特表2017-535992(JP,A)
【文献】Private Network Support for NG-RAN[online],3GPP TSG RAN #88e RP-200732,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/TSG_RAN/TSGR_88e/Docs/RP-200732.zip>,2020年06月22日
【文献】China Mobile,KI #3: New solution: PLMN assisted IMS voice service for SNPN[online],3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004362,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2004362.zip>,2020年06月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられる緊急サービスを取得する制御方法であって、
セルにより提供されるアクセス制御情報を取得することであって、前記アクセス制御情報は、ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられることと、
前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングし、また前記アクセス制御情報が前記ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、前記セルを前記緊急サービスを取得できるセルとして決定することとを含み、
前記ターゲットネットワークモードは、独立型非パブリックネットワークSNPNモードと公衆陸上移動通信網PLMNモードとを含み、
前記の、SNPNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つSNPNモードで作動する端末を含み、
前記の、PLMNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つPLMNモードで作動する端末と、クローズドアクセスグループ(CAG)能力を備える端末と、SNPN能力とCAG能力を備えない端末とを含み、
前記アクセス制御情報は、少なくとも一つの第一の指示情報を含み、各前記第一の指示情報は、第一のSNPNに対応し、前記第一の指示情報は、前記SNPNモードで作動する端末による前記第一のSNPNを介した緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる、緊急サービスを取得する制御方法。
【請求項2】
前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングし、また前記アクセス制御情報が前記ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、前記緊急サービスを取得できるセルをセル選択又は再選択の候補セルとして決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクセス制御情報は、さらに、第二の指示情報を含み、
ここで、前記第二の指示情報は、前記PLMNモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記セルのタイプは、
PLMNとSNPNアクセスをサポートするセルと、SNPN、PLMN及びクローズドアクセスグループ(CAG)アクセスをサポートするセルと、SNPNとCAGアクセスをサポートするセルと、SNPNアクセスをサポートするセルとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
セルにより提供されるアクセス制御情報を取得することは、
アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得した後に、前記方法は、
前記アクセス層によって非アクセス層に前記アクセス制御情報を入力することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得した後に、前記方法は、
前記アクセス層によって非アクセス層に、前記アクセス制御情報に対応するターゲットネットワークを識別するためのネットワーク識別子情報を入力することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワーク識別子情報が前記アクセス制御情報に対応するターゲットネットワークを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、前記方法は、
前記アクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示し、且つ前記端末のネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングし、また前記端末により選択又は登録されるネットワークの識別子が前記ネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークとマッチングしない場合、前記非アクセス層によって前記ネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークを選択することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワーク識別子情報が前記アクセス制御情報に対応するターゲットネットワークを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、前記方法は、
前記アクセス制御情報が第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示し、且つ前記端末のネットワークモードが前記第一のターゲットネットワークモードとマッチングし、また前記端末により選択又は登録されるネットワークの識別子が前記ネットワーク識別子情報により識別される第一のターゲットネットワークとマッチングする場合、前記非アクセス層によって第二のターゲットネットワークを選択することをさらに含み、ここで、前記第二のターゲットネットワークに対応するアクセス制御情報は、第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングせず、又は前記アクセス制御情報が前記ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、前記セルを前記緊急サービスを取得できないセルとして決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングせず、又は前記アクセス制御情報が前記ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、前記セルを無効にすることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の、ターゲットネットワークモードで作動する端末は、制限付きサービス状態にある、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から12のいずれか1項に記載の緊急サービスを取得する制御方法のステップを実現する、端末。
【請求項14】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項1から12のいずれか1項に記載の緊急サービスを取得する制御方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年7月9日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010658650.0の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に、緊急サービスを取得する制御方法及び装置、端末及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ネットワーク側が、このセルが緊急サービスの提供をサポートすることを指示する場合、端末が、緊急サービスを提供するネットワークがどれであるかを区別することができないため、ユーザ端末(User Equipment、UE)は、不要な試みをする必要があり、それによって緊急サービスをタイムリーに取得することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例の目的は、端末が、緊急サービスを提供するネットワークがどれであるかを区別することができないため、端末が緊急サービスをタイムリーに取得することができないという従来の技術における問題を解決することができる緊急サービスを取得する制御方法及び装置、端末及び可読記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0006】
第一の態様によれば、端末に用いられる緊急サービスを取得する制御方法を提供し、この方法は、セルにより提供されるアクセス制御情報を取得することであって、前記アクセス制御情報は、ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられることと、前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングする場合、前記セルを前記緊急サービスを取得できるセルとして決定することとを含む。
【0007】
第二の態様によれば、緊急サービスを取得する制御装置を提供し、この装置は、セルにより提供されるアクセス制御情報を取得するための取得モジュールであって、前記アクセス制御情報は、ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる取得モジュールと、前記端末の作動するネットワークモードが前記ターゲットネットワークモードとマッチングする場合、前記セルを前記緊急サービスを取得できるセルとして決定するための第一の決定モジュールとを含む。
【0008】
第三の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0009】
第四の態様によれば、ネットワーク側機器を提供し、このネットワーク側機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0010】
第五の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体上には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第六の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行して、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0012】
本出願の実施例では、セルにより提供されるアクセス制御情報により指示されるターゲットネットワークモードが自体の作動するネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、端末は、セルを緊急サービスを取得できるセルとして決定することができ、即ち端末は、セルにより提供されるアクセス制御情報に基づいて緊急サービスを取得することができるか否かを迅速に区別することができ、端末による不要な試みを回避しており、端末が、緊急サービスを提供するネットワークがどれであるかを区別することができないため、端末が緊急サービスをタイムリーに取得することができないという従来の技術における問題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。
図2】本出願の実施例の緊急サービスを取得する制御方法のフローチャートである。
図3】本出願の実施例の緊急サービスを取得する制御装置の構造概略図である。
図4】本出願の実施例の通信機器の構造概略図である。
図5】本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0015】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するためのものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一の種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0016】
まず、本出願における用語に対して該当する紹介を行う。
【0017】
1)非パブリックネットワーク(non-public network、NPN)、
工業環境では、多くの応用(例えば生産製造、自動化制御など)には、非常に高い性能需要、例えば低遅延、高信頼性などがある。ローカルネットワークにおいて、機器密度の増加につれて、これらの性能需要は、満たされにくいが、従来の有線リンクの代わりに無線リンクを使用し、5G通信ネットワークによってこの種類の垂直産業にLANタイプのプライベート通信サービスを提供することにより、垂直産業の通信需要を満たすことができる。
【0018】
現在、3GPPは、以下の二種類の非パブリックネットワーク(NPN)配備方式を採用して垂直産業の通信応用をサポートすることに同意する。第一の種類は、独立型NPN配備(standalone NPN、SNPN)であり、この方式は、公衆ネットワークに依存せず、ネットワーク側により提供される非パブリックネットワーク識別子(例えばSNPN ID)によって、ユーザ端末(User Equipment、UE)はあるネットワークに常駐することができるか否かを判断することができ、例えば従来のUE(例えばSNPNアクセスをサポートしないUE)は、SNPNネットワークに対応するセルで正常に常駐することができないが、SNPN UEは、パブリック陸上移動網(Public Land Mobile Network、PLMN)ネットワークに対応するセルで正常に常駐することができない。SNPN能力を備えるUEは、SNPNモードで作動することができるとともに、PLMNモードで作動することができる。UEがSNPNモードで作動する場合、SNPNによってネットワークにアクセスすることしかできない。PLMNモードで作動する場合、PLMNによってネットワークにアクセスすることしかできない。
【0019】
第二の種類は、非独立型NPN配備(Public Network Integrated NPN、PNI-NPN)であり、この方式は、公衆ネットワークに依存する。この配備シナリオにおいて、特定のセルへのUEのアクセスを制御するために、クローズドアクセスグループ(Closed Access Group、CAG)概念が導入されている。例えば、UEは、NPNサービスに加入している場合、このUEが属するCAGを指示し、セルは、サポートするCAG識別子を提供し、それによって、UEは、あるセルにアクセスすることができるか否かを判断することができる。例えば、UEが属するアクセスグループがCAG1であり、あるセルがサポートするアクセスグループがCAG1とCAG2である場合、UEは、このセルにアクセスすることができると判断することができる。あるセルがサポートするアクセスグループがCAG2のみである場合、UEは、このセルにアクセスすることができないと判断することができる。
【0020】
2)RAN sharing、
無線アクセスネットワーク(Wireless Access Network、RAN)共有とは、複数の事業者が同一の無線アクセスネットワークを共用することである。非パブリックネットワーク配備シナリオにおいて、非パブリックネットワーク(例えばSNPN IDによって識別されるネットワーク)とパブリックネットワーク(例えばPLMN IDによって識別されるネットワーク)は、一つの無線アクセスネットワークを共用することができる。NRにおいて、最大12個のネットワーク共有(例えばPLMN IDによって識別されるネットワーク及び/又はSNPN IDによって識別されるネットワーク及び/又はPLMN ID+CAG IDによって識別されるネットワーク)をサポートすることができる。
【0021】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0022】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(Vehicle User Equipment、VUE)、歩行者端末(Pedestrian User Equipment、PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例は、端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例において、NRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0023】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による緊急サービスを取得する制御方法を詳細に説明する。
【0024】
図2は、本出願の実施例の緊急サービスを取得する制御方法のフローチャートであり、この方法は、端末に用いられ、図2に示すように、この方法のステップは、
セルにより提供されるアクセス制御情報を取得するステップS202であって、アクセス制御情報は、ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられるステップS202と、
端末の作動するネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、セルを緊急サービスを取得できるセルとして決定するステップS204とを含む。
【0025】
上記ステップS202とステップS204から分かるように、セルにより提供されるアクセス制御情報により指示されるターゲットネットワークモードが自体の作動するネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、端末は、セルを緊急サービスを取得できるセルとして決定することができ、即ち端末は、セルにより提供されるアクセス制御情報に基づいて緊急サービスを取得することができるか否かを迅速に区別することができ、端末による不要な試みを回避しており、端末が、緊急サービスを提供するネットワークがどれであるかを区別することができないため、端末が緊急サービスをタイムリーに取得することができないという従来の技術における問題を解決した。
【0026】
選択的に、本出願の実施例の別の選択的な実施の形態では、端末の現在のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングせず、又はアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、セルを緊急サービスを取得できないセルとして決定する。つまり、端末は、アクセス制御情報に基づいてセルで緊急サービスを開始することができるか否かを決定することができる。
【0027】
さらに、本出願の実施例では、端末の現在のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングせず、又はアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、このセルを無効にする。
【0028】
説明すべきこととして、本出願の実施例におけるターゲットネットワークモードで作動する端末は、制限付きサービス状態にある端末である。
【0029】
選択的に、本出願の実施例におけるターゲットネットワークモードは、独立型非パブリックネットワークSNPNモードと、公衆陸上移動通信網PLMNモードとを含んでもよい。さらに、本出願の実施例におけるSNPNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つSNPNモードで作動する端末を含んでもよいが、PLMNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つPLMNモードで作動する端末と、クローズドアクセスグループCAG能力を備える端末と、SNPN能力とCAG能力を備えない端末とを含んでもよい。理解できるように、端末のSNPN能力は、SNPNアクセス能力と同等であり、CAG能力は、CAGアクセス能力と同等である。
【0030】
説明すべきこととして、このSNPN能力とCAG能力を備えない端末は、従来の端末である。
【0031】
選択的に、本出願の実施例におけるセルのタイプは、以下のうちの少なくとも一つを含む。
【0032】
1)PLMNとSNPNアクセスをサポートするセル、即ちPLMNとSNPNアクセスを提供することができるセル、例えば、一つ又は複数のパブリックネットワークアクセス(パブリックネットワークは、PLMN IDによって識別される)と、独立して配備される一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(独立して配備される非パブリックネットワークは、SNPN IDによって識別される)を提供することができるセルである。
【0033】
2)SNPN、PLMN及びクローズドアクセスグループCAGアクセスをサポートするセル、即ちSNPN、PLMNとCAGアクセスを提供することができるセル、例えば、一つ又は複数のパブリックネットワークアクセス(PLMN IDによって識別される)と、独立して配備される一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(SNPN IDによって識別される)と独立して配備されない一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(PLMN ID+CAG IDによって識別される)を提供することができるセルである。
【0034】
3)SNPNとCAGアクセスをサポートするセル、即ちSNPNとCAGアクセスを提供することができるセル、例えば、独立して配備される一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(SNPN IDによって識別される)と独立して配備されない一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(PLMN ID+CAG IDによって識別される)を提供することができるセルである。
【0035】
4)SNPNアクセスをサポートするセル、即ちSNPNアクセスを提供することができるセル、例えば、一つ又は複数の非パブリックネットワークアクセス(SNPN IDによって識別される)を提供することができるセルである。
【0036】
選択的に、本出願の実施例におけるアクセス制御情報は、第一の指示情報と、第二の指示情報とのうちの少なくとも一つを含み、ここで、第一の指示情報は、SNPNモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられ、第二の指示情報は、PLMNモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる。
【0037】
以下では、第一の指示情報を例にして説明する。
【0038】
第一の指示情報は、per cell の指示情報であってもよく、例えばSIB1にper cellの指示情報(例えば一ビット指示情報)が運ばれ、指示情報の値が「1」である場合、SNPNモードで作動するUEがこのセルから緊急サービスを取得することをサポートすることを表し、値が「0」である場合、SNPNモードのUEがこのセルから緊急サービスを取得することをサポートしないことを表す。又は、SIB1にper cellの指示情報(例えば一ビット指示情報)が存在し、又は運ばれる場合、SNPNモードのUEがこのセルから緊急サービスを取得することをサポートすることを表し、SIB1にper cellの指示情報(例えば一ビット指示情報)が存在せず、又は運ばれない場合、SNPNモードのUEがこのセルから緊急サービスを取得することをサポートしないことを表す。例示的には、第一の指示情報がper cellの指示情報である場合、このセルを共有する独立して配備されるすべての非パブリックネットワークがいずれも緊急サービスを提供することができなければ、ネットワーク側は、第一の指示情報をSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートしないように設定し、そうでなければ、第一の指示情報をSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートするように設定する。例えば、セルAは、SNPN1とSNPN2との二つの独立して配備される非パブリックネットワークアクセスをサポートすることができる(言い換えれば、SNPN1とSNPN2との二つの独立して配備される非パブリックネットワークは、セルAを共有する)が、SNPN1とSNPN2がいずれも緊急サービスの提供をサポートしない場合、ネットワークは、第一の指示情報をSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートしないように設定し、例えば第一の指示情報が一ビット指示である場合、この一ビットが「0」であるように、又は第一の指示情報が運ばれないように設定する。又は、
第一の指示情報はさらに、per SNPNの指示情報、例えば一ビット指示情報又はビット図であってもよく、ここで、ビット図のうちの各ビットは、一つの独立して配備される非パブリックネットワークに対応し、具体的な応用シナリオにおいて、例えばセル1は、SNPN1とSNPN2との二つの独立して配備される非パブリックネットワークアクセスをサポートし、各独立して配備される非パブリックネットワーク(例えばSNPN1)に対して一つの指示情報があるが、指示情報の値が「1」である場合、対応する独立して配備される非パブリックネットワーク(例えばSNPN 1)が緊急サービスを提供することができ、SNPNモードのUEがこの独立して配備される非パブリックネットワークによって緊急サービスを取得することができることを表す。指示情報の値が「0」である場合、対応する独立して配備される非パブリックネットワーク(例えばSNPN 1)が緊急サービスを提供せず、SNPNモードのUEがこの独立して配備される非パブリックネットワークによって緊急サービスを取得することができないことを表す。又は、ネットワーク側がper SNPNの指示情報(例えば一ビット指示情報)を提供する(例えばSIB1に指示情報が存在する)場合、対応する独立して配備される非パブリックネットワーク(例えばSNPN 1)が緊急サービスを提供することができ、SNPNモードのUEがこの独立して配備される非パブリックネットワークによって緊急サービスを取得することができることを表し、ネットワークがper SNPNの指示情報(例えば一ビット指示情報)を提供しない(例えばSIB1に指示情報が存在しない)場合、対応する独立して配備される非パブリックネットワーク(例えばSNPN 1)が緊急サービスを提供せず、SNPNモードのUEがこの独立して配備される非パブリックネットワークから緊急サービスを取得することができないことを表す。
【0039】
第二の指示情報に対し、具体的な応用シナリオにおいて、ビット情報によって緊急サービスを取得することができるか否かを指示することができ、その方式は、第一の指示情報と類似しており、ここでこれ以上説明しない。
【0040】
上記第一の指示情報に基づき、本出願の実施例では、端末が第一の指示情報に基づいてセルで緊急サービスを開始することができるか否かを決定することができる方式は、以下のような方式であってもよく、
1)取得されたアクセス制御指示情報がセルがSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートすることを指示すれば、UEがSNPNモードのUE(例えば制限付きサービスモードにあるUE)である場合、UEは、このセルから緊急サービスを取得することができると判断し、例えば、ネットワーク側がper cellの指示情報を提供し(例えばSIB1に指示情報が運ばれる)、指示情報がこのセルがSNPNモードのUEに緊急サービスを提供することをサポートすることを指示する場合、SNPNモードのUEは、このセルから緊急サービスを取得することができると判断し、又は、ネットワーク側がper SNPNの指示情報を提供し(例えばSIB1に指示情報が存在する)、少なくとも一つの指示情報がそれに対応する独立して配備される非パブリックネットワークが緊急サービスの提供をサポートすることを指示する場合、SNPNモードのUEは、このセルから緊急サービスを取得することができると判断する。
【0041】
2)取得されたアクセス制御指示情報のみがセルがSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートすることを指示すれば、UEがPLMNモードのUEである場合、UE(例えば制限付きサービスモードにあるUE)は、このセルから緊急サービスを取得することができないと判断する。
【0042】
3)取得されたアクセス制御指示情報のみがセルがPLMNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートすることを指示すれば、UEがSNPNモードのUE(例えば制限付きサービスモードにあるUE)である場合、UEは、このセルから緊急サービスを取得することができないと判断する。
【0043】
選択的に、本出願の実施例の方法ステップはさらに、端末の作動するネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、緊急サービスを取得できるセルをセル選択又は再選択の候補セルとして決定することを含んでもよい。さらに、緊急サービスを取得できるセルをセル選択又は再選択の上位候補セルとして決定することができ、即ち、複数の候補セル(例えば、緊急サービスを取得できるセルと、緊急サービスを取得できないセルとを含む)がある場合、緊急サービスを取得できるセルをセル選択又は再選択の候補セルとして優先的に選択することができる。
【0044】
選択的に、本出願の実施例における、ステップS202に関わるセルにより提供されるアクセス制御情報を取得する方式はさらに、アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得することを含んでもよい。
【0045】
そこで、アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得した後に、本出願の実施例の方法はさらに、アクセス層によって非アクセス層にアクセス制御情報を入力することを含んでもよい。
【0046】
そこで、アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得した後に、本出願の実施例の方法はさらに、アクセス層によって非アクセス層にネットワーク識別子情報を入力することを含んでもよく、ここで、ネットワーク識別子情報は、アクセス制御情報に対応するターゲットネットワークを識別するために用いられる。
【0047】
説明すべきこととして、ネットワーク識別子情報により指示されるネットワーク識別子は、一つであってもよく、例えば、上記per SNPNの指示情報により指示されるとおりであり、このネットワーク識別子情報により指示されるネットワーク識別子は、複数であってもよく、例えば、上記per cellの指示情報により指示されるとおりである。例示的に、セルAは、独立して配備される非パブリックネットワークSNPN1とSNPN2アクセスをサポートすることができ、第一の指示情報が上記per cellの指示情報である場合、アクセス層は、非アクセス層に第一の指示情報を入力する際に、第一の指示情報に対応するネットワーク識別子、即ちSNPN 1とSNPN2ネットワークに対応するネットワーク識別子をさらに入力する。又は、第一の指示情報が上記per SNPNの指示情報である場合、アクセス層は、非アクセス層に第一の指示情報を入力する際に、第一の指示情報に対応するネットワーク識別子、例えばSNPN1ネットワークに対応するネットワーク識別子をさらに入力する。
【0048】
上記の、アクセス層によって非アクセス層にアクセス制御情報とネットワーク識別子情報を入力する方式は、具体的には、以下のようになってもよい。
【0049】
1)UE ASは、UE NASにセルから取得したアクセス制御指示情報指示及び指示情報に対応する独立して配備される非パブリックネットワーク識別子(例えばSNPN ID)を入力し、
ここで、この方式は、上記per SNPNの指示情報に対応する。
【0050】
2)UE ASは、UE NASにセルから取得したアクセス制御指示情報指示及びセルに対応するすべての独立して配備される非パブリックネットワーク識別子(例えばSNPN ID)を入力し、
ここで、この方法は、上記per cellの指示情報に対応する。
【0051】
選択的に、ネットワーク識別子情報がアクセス制御情報に対応するターゲットネットワークモードを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、本出願の実施例の方法はさらに、アクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示し、且つ端末のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、また端末により選択又は登録されるネットワークがネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークとマッチングしない場合、非アクセス層によってネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークを選択することを含んでもよい。
【0052】
アクセス制御情報がper SNPN指示情報である場合、上記の、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際の方式は、具体的な応用シナリオにおいて、さらに、取得されたアクセス制御指示情報がセルがSNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートすることを指示し(この指示情報は、独立して配備される非パブリックネットワークSNPN1に対応する)、且つSNPNモードのUEにより選択されるSNPN又は登録されるSNPN(例えばUEにより選択されるSNPN又は登録されるSNPNがSNPN2である)がアクセス制御指示情報に対応する独立して配備されるSNPN(例えばSNPN1)とマッチングしない場合、UE NAS層がSNPN選択を実行することであってもよい。例えば、UEは、取得されたアクセス制御指示情報に基づき、SNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートする独立して配備される非パブリックネットワークを選択する。例示的には、UE NASは、SNPN選択プロセスを実行し、独立して配備される非パブリックネットワークSNPN1を選択する。
【0053】
選択的に、ネットワーク識別子情報がセルに対応するすべてのターゲットネットワークモードを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、本出願の実施例の方法はさらに、アクセス制御情報が第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示し、且つ端末のネットワークモードが第一のターゲットネットワークモードとマッチングし、また端末により選択又は登録されるネットワークがネットワーク識別子情報により識別される第一のターゲットネットワークとマッチングする場合、非アクセス層によって第二のターゲットネットワークを選択することを含んでもよく、ここで、第二のターゲットネットワークモードに対応するアクセス制御情報は、第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する。
【0054】
アクセス制御情報がper SNPN指示情報である場合、上記の、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際の方式は、具体的な応用シナリオにおいて、さらに、取得されたアクセス制御指示情報がセルがSNPN1モードのUEによる緊急サービスの取得をサポートしないことを指示し、且つSNPN1モードのUEにより選択されるSNPNがアクセス制御指示情報に対応する独立して配備されるSNPN1とマッチングする場合、UE NAS層がSNPN選択を実行し、例えば、SNPNモードのUEにより選択されるSNPNがSNPN1であり、取得された指示情報がSNPN1が緊急サービスの提供をサポートしないことを指示する場合、UEがSNPN選択を実行することであってもよい。例示的には、UEは、取得されたアクセス制御指示情報に基づき、SNPNモードのUEによる緊急サービスの取得をサポートする独立して配備される非パブリックネットワークを選択し、例えば、UEにより取得されるアクセス制御指示情報がSNPN2が緊急サービスを提供することができることを指示する場合、UE NASは、SNPN2を選択する。
【0055】
本出願による緊急サービスを取得する制御方法によれば、ターゲットタイプの端末(例えばSNPNモードのUE)に対し、ネットワーク側により提供されるアクセス制御情報に基づき、このターゲットタイプの端末がこのセルから緊急サービスを取得することをサポートするか否かを判断することにより、不要な試みにより緊急サービスをタイムリーに取得することができないことを回避することができる。
【0056】
説明すべきこととして、本出願の実施例による緊急サービスを取得する制御方法において、実行本体は、緊急サービスを取得する制御装置、又は、この緊急サービスを取得する制御装置における緊急サービスを取得する制御方法を実行するためのモジュールであってもよい。本出願の実施例において、緊急サービスを取得する制御装置による緊急サービスを取得する制御方法の実行を例にして、本出願の実施例による緊急サービスを取得する制御装置を説明する。
【0057】
本出願の実施例は、緊急サービスを取得する制御装置をさらに提供し、図3は、本出願の実施例の緊急サービスを取得する制御装置の構造概略図であり、図3に示すように、この装置は、
セルにより提供されるアクセス制御情報を取得するための取得モジュール32であって、アクセス制御情報は、ターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる取得モジュール32と、
端末の作動するネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、セルを緊急サービスを取得できるセルとして決定するための第一の決定モジュール34とを含む。
【0058】
選択的に、本出願の実施例の装置はさらに、端末の現在のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、緊急サービスを取得できるセルをセル選択又は再選択の候補セルとして決定するための第二の決定モジュールを含んでもよい。
【0059】
選択的に、本出願の実施例におけるターゲットネットワークモードは、独立型非パブリックネットワークPLMNモードと、公衆陸上移動通信網SNPNモードとを含む。
【0060】
選択的に、本出願の実施例におけるSNPNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つSNPNモードで作動する端末を含み、PLMNモードで作動する端末は、SNPN能力を備え、且つPLMNモードで作動する端末と、クローズドアクセスグループCAG能力を備える端末と、SNPN能力とCAG能力を備えない端末とを含む。
【0061】
選択的に、本出願の実施例におけるアクセス制御情報は、第一の指示情報と、第二の指示情報とのうちの少なくとも一つを含み、ここで、第一の指示情報は、SNPNモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられ、第二の指示情報は、PLMNモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられる。
【0062】
選択的に、本出願の実施例におけるセルのタイプは、PLMNとSNPNアクセスをサポートするセルと、SNPN、PLMN及びクローズドアクセスグループCAGアクセスをサポートするセルと、SNPNとCAGアクセスをサポートするセルと、SNPNアクセスをサポートするセルとのうちの少なくとも一つを含む。
【0063】
選択的に、本出願の実施例における取得モジュール32はさらに、アクセス層によってセルにより提供されるアクセス制御情報を取得するために用いられてもよい。
【0064】
選択的に、本出願の実施例における装置は、アクセス層によって非アクセス層にアクセス制御情報を入力するための第一の入力モジュールをさらに含んでもよい。
【0065】
選択的に、本出願の実施例における装置はさらに、アクセス層によって非アクセス層にネットワーク識別子情報を入力するための第二の入力モジュールを含んでもよく、ここで、ネットワーク識別子情報は、アクセス制御情報に対応するターゲットネットワークを識別するために用いられる。
【0066】
選択的に、ネットワーク識別子情報がアクセス制御情報に対応するターゲットネットワークモードを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、本出願の実施例の装置はさらに、
アクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示し、且つ端末のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、また端末により選択又は登録されるネットワークがネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークとマッチングしない場合、非アクセス層によってネットワーク識別子情報により識別されるターゲットネットワークを選択するための第一の選択モジュールを含んでもよい。
【0067】
選択的に、ネットワーク識別子情報がセルに対応するすべてのターゲットネットワークモードを識別するために用いられる場合、非アクセス層によって緊急サービスを開始する際に、本出願の実施例の装置はさらに、
アクセス制御情報が第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示し、且つ端末のネットワークモードが第一のターゲットネットワークモードとマッチングし、また端末により選択又は登録されるネットワークがネットワーク識別子情報により識別される第一のターゲットネットワークとマッチングする場合、非アクセス層によって第二のターゲットネットワークを選択するための第二の選択モジュールを含んでもよく、ここで、第二のターゲットネットワークに対応するアクセス制御情報は、第一のターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する。
【0068】
選択的に、本出願の実施例の装置はさらに、端末の現在のネットワークモードがアクセス制御情報により指示されるターゲットネットワークモードとマッチングせず、又はアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、セルを緊急サービスを取得できないセルとして決定するための第三の決定モジュールを含んでもよい。
【0069】
選択的に、本出願の実施例の装置はさらに、端末の現在のネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングせず、又はアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容しないことを指示する場合、このセルを無効にするための禁止モジュールを含んでもよい。
【0070】
説明すべきこととして、本出願の実施例におけるターゲットネットワークモードで作動する端末は、制限付きサービス状態にある端末である。
【0071】
本出願による緊急サービスを取得する制御装置によれば、ターゲットタイプの端末(例えばSNPNモードのUE)に対し、ネットワーク側により提供されるアクセス制御情報に基づき、このターゲットタイプの端末がこのセルから緊急サービスを取得することをサポートするか否かを判断することにより、不要な試みにより緊急サービスをタイムリーに取得することができないことを回避することができる。
【0072】
本出願の実施例における緊急サービスを取得する制御装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0073】
本出願の実施例における緊急サービスを取得する制御装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0074】
本出願の実施例による緊急サービスを取得する制御装置は、図2の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0075】
選択的に、図4に示すように、本出願の実施例は、通信機器400をさらに提供し、この通信機器400は、プロセッサ401と、メモリ402と、メモリ402に記憶されており、且つ前記プロセッサ401上で運行できるプログラム又は命令とを含み、例えば、この通信機器400が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ401により実行される時、上記緊急サービスを取得する制御方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。この通信機器400がネットワーク側機器である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ401により実行される時、上記緊急サービスを取得する制御方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0076】
図5は、本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【0077】
この端末500は、無線周波数ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インターフェースユニット508、メモリ509、及びプロセッサ510などの部材を含むが、それらに限らない。
【0078】
当業者であれば理解できるように、端末500は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ510にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図5に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0079】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット504は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)5041と、マイクロホン5042とを含んでもよく、グラフィックスプロセッサ5041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット506は、表示パネル5061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル5061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット507は、タッチパネル5071及び他の入力機器5072を含む。タッチパネル5071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル5071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器5072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0080】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット501は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ510に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット501は、アンテナ、少なくとも一つの拡大器、送受信機、カプラ、低雑音拡大器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0081】
メモリ509は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ509は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ509は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0082】
プロセッサ510は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ510は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ510に統合されなくてもよい。
【0083】
ここで、無線周波数ユニット501は、セルにより提供されるアクセス制御情報を取得するために用いられ、ここで、アクセス制御情報は、前記セルで緊急サービスを取得するようにターゲットネットワークモードで作動する端末を制御するために用いられ、またターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容するか否かを指示するために用いられ、
プロセッサ510は、端末の作動するネットワークモードがターゲットネットワークモードとマッチングし、またアクセス制御情報がターゲットネットワークモードで作動する端末による緊急サービスの取得を許容することを指示する場合、セルを緊急サービスを取得できるセルとして決定するために用いられる。
【0084】
本出願の実施例によれば、特定のタイプの端末(例えばSNPNモードのUE)に対し、ネットワーク側により提供されるアクセス制御情報に基づき、この特定のタイプの端末がこのセルから緊急サービスを取得することをサポートするか否かを判断することにより、不要な試みにより緊急サービスをタイムリーに取得することができないことを回避することができる。
【0085】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上には、プログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記緊急サービスを取得する制御方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0086】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0087】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行して、上記緊急サービスを取得する制御方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0088】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0089】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0090】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0091】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆のもとで、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、それらは、いずれも本出願の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5