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特許7639140PONにおけるデータ伝送のための方法および装置、ならびにシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-21
(45)【発行日】2025-03-04
(54)【発明の名称】PONにおけるデータ伝送のための方法および装置、ならびにシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/44 20060101AFI20250225BHJP
   H04L 47/24 20220101ALI20250225BHJP
【FI】
H04L12/44 200
H04L12/44 B
H04L47/24
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023530719
(86)(22)【出願日】2021-11-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-04
(86)【国際出願番号】 CN2021129670
(87)【国際公開番号】W WO2022105648
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】202011312986.8
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】普 云
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-060503(JP,A)
【文献】特開2008-160659(JP,A)
【文献】特表2018-520600(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0237216(US,A1)
【文献】特開2010-273260(JP,A)
【文献】特表2012-518319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/44
H04L 47/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための方法であって、前記方法は、
光回線端末OLTによって、第1のデータストリームを受信するステップであって、前記第1のデータストリームは第1のデータフレームおよび第2のデータフレームを含み、前記第1のデータフレームは第1のサービスを搬送し、前記第2のデータフレームは第2のサービスを搬送する、ステップと、
前記OLTによって、複数の第1のスライスを生成するために前記第1のデータフレームをスライスするステップであって、前記第1のスライスの各々の長さは第1の事前設定された長さである、ステップと、
前記OLTによって、複数の第2のスライスを生成するために前記第2のデータフレームをスライスするステップであって、前記第2のスライスの各々の長さは前記第1の事前設定された長さである、ステップと、
前記OLTによって、第2のデータストリームを光ネットワークユニットONUに送信するステップであって、前記第2のデータストリームは前記複数の第1のスライスおよび前記複数の第2のスライスを含み、前記OLTが前記第2のデータストリームを送信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、前記スケジューリング周期の各々の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの前記第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する前記第1のスライス間の時間間隔は、少なくとも1つの前記第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記スケジューリング周期の各々において、前記少なくとも1つの第1のスライスは第1の事前設定スロットを占有し、前記第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スケジューリング周期の各々において、前記少なくとも1つの第2のスライスは第2の事前設定スロットを占有し、前記第2の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記OLTによって、少なくとも1つの第1のアイドルフレームを生成するステップであって、前記第1のアイドルフレームの長さは前記第1の事前設定された長さである、ステップ
をさらに含み、
前記第2のデータストリームは前記第1のアイドルフレームをさらに含み、前記時間間隔は、前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、前記スケジューリング周期内の前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームは、第2の事前設定スロットを占有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のデータフレームは第1のペイロードを含み、前記OLTによって、複数の第1のスライスを生成するために前記第1のデータフレームをスライスする前記ステップは、
前記OLTによって、前記第1のペイロードの長さが第2の事前設定された長さよりも長い場合に、前記第1のペイロードを少なくとも2つの部分に分割するステップであって、第2のペイロードが前記部分の各々に対応して生成され、前記第2のペイロードの長さは前記第2の事前設定された長さに等しく、前記第2の事前設定された長さは前記第1の事前設定された長さよりも短い、ステップと、
前記OLTによって、前記第1のスライスを形成するためにフレームヘッダを前記第2のペイロードの各々に追加するステップと
を含み、
前記第2のペイロードのいずれも、以下の条件1および条件2のいずれかを満たし、
条件1:前記第2のペイロードは、前記第1のペイロードを分割することによって取得された部分を含む、条件2:前記第2のペイロードは、前記第1のペイロードを分割することによって取得された部分と、パディングビットとを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデータフレームはイーサネットフレームまたは光データユニットODUフレームである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のデータフレームは第1のサービス識別子を含み、前記第1のサービス識別子は前記第1のサービスを識別するか、または前記OLTは、前記第1のデータフレームを受信する上流ポートに基づいて、前記第1のデータフレームで搬送される前記第1のサービス識別子または前記第1のサービスを決定する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のスライスは前記第1のサービス識別子を含むか、または前記OLTは、前記第1のサービスに関連付けられた第1の下流PONポートを介して前記第1のスライスを送信する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための方法であって、前記方法は、
光ネットワークユニットONUによって、光回線端末OLTによって送信された第2のデータストリームを受信するステップであって、前記第2のデータストリームは複数の第1のスライスおよび複数の第2のスライスを含み、前記第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、前記第1のスライスは第1のサービスを搬送し、前記第2のスライスの長さは前記第1の事前設定された長さであり、前記第2のスライスは第2のサービスを搬送し、前記ONUが前記第2のデータストリームを受信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、前記スケジューリング周期の各々の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの前記第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する前記第1のスライス間の時間間隔は、少なくとも1つの前記第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、前記第1のスライスは第2のペイロードを含む、ステップと、
前記ONUによって、前記第1のスライスの各々を識別し、前記第1のスライスの各々の前記第2のペイロードを抽出するステップと、
前記ONUによって、第1のデータフレームを生成するために、前記抽出された第2のペイロードを再アセンブルするステップと
を含む、方法。
【請求項10】
前記スケジューリング周期の各々において、前記少なくとも1つの第1のスライスは第1の事前設定スロットを占有し、前記第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
記第2のスライスは第4のペイロードを含み、前記方法は、
前記ONUによって、前記第2のスライスの各々を識別し、前記第2のスライスの各々の前記第4のペイロードを抽出するステップと、
前記ONUによって、第2のデータフレームを生成するために、前記抽出された第4のペイロードを再アセンブルするステップと
をさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記スケジューリング周期の各々において、前記少なくとも1つの第2のスライスは第2の事前設定スロットを占有し、前記第2の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のデータストリームは少なくとも1つの第1のアイドルフレームをさらに含み、前記第1のアイドルフレームの長さは前記第1の事前設定された長さであり、前記時間間隔は、前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、前記スケジューリング周期内の前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームは第2の事前設定スロットを占有する、請求項9または10に記載の方法。
【請求項14】
受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための装置であって、前記装置は、
第1のデータストリームを受信し、前記第1のデータストリームは第1のデータフレームおよび第2のデータフレームを含み、前記第1のデータフレームは第1のサービスを搬送し、前記第2のデータフレームは第2のサービスを搬送する、ように構成された第1の受信モジュールと、
複数の第1のスライスを生成するために前記第1のデータフレームをスライスし、前記第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さである、ように、および複数の第2のスライスを生成するために前記第2のデータフレームをスライスし、前記第2のスライスの長さは前記第1の事前設定された長さである、ように構成された生成モジュールと、
第2のデータストリームを送信し、前記第2のデータストリームは前記複数の第1のスライスおよび前記複数の第2のスライスを含み、前記装置が前記第2のデータストリームを送信する時間期間は複数の連続するスケジューリング周期を含み、前記スケジューリング周期の各々の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの前記第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する前記第1のスライス間の時間間隔は、少なくとも1つの前記第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される、ように構成された送信モジュールと
を備える、装置。
【請求項15】
前記スケジューリング周期の各々において、前記少なくとも1つの第1のスライスは第1の事前設定スロットを占有し、前記第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記生成モジュールは、少なくとも1つの第1のアイドルフレームを生成し、前記第1のアイドルフレームの長さは前記第1の事前設定された長さである、ようにさらに構成され、
前記第2のデータストリームは前記第1のアイドルフレームをさらに含み、前記時間間隔は、前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、前記スケジューリング周期内の前記少なくとも1つの第1のアイドルフレームは、第2の事前設定スロットを占有する、請求項14または15に記載の装置。
【請求項17】
受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための装置であって、前記装置は、
光回線端末OLTによって送信された第2のデータストリームを受信し、前記第2のデータストリームは複数の第1のスライスおよび複数の第2のスライスを含み、前記第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、前記第1のスライスは第1のサービスを搬送し、前記第2のスライスの長さは前記第1の事前設定された長さであり、前記第2のスライスは第2のサービスを搬送し、第2の受信モジュールが前記第2のデータストリームを受信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、前記スケジューリング周期の各々の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの前記第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する前記第1のスライス間の時間間隔は、少なくとも1つの前記第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、前記第1のスライスは第2のペイロードを含む、ように構成された第2の受信モジュールと、
前記第1のスライスの各々を識別し、前記第1のスライスの各々の前記第2のペイロードを抽出するように構成された抽出モジュールと、
第1のデータフレームを生成するために、前記抽出された第2のペイロードを再アセンブルするように構成された再アセンブルモジュールと
を備える、装置。
【請求項18】
記第2のスライスは第4のペイロードを含み、
前記抽出モジュールは、前記第2のスライスの各々を識別し、前記第2のスライスの各々の前記第4のペイロードを抽出するようにさらに構成され、
前記再アセンブルモジュールは、第2のデータフレームを生成するために、前記抽出された第4のペイロードを再アセンブルするようにさらに構成される、請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0002】
本発明は光通信の分野に関し、より具体的には、受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための方法および装置、ならびにシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
受動光ネットワーク(Passive Optical Network、PON)技術は、ポイントツーマルチポイントファイバアクセス技術である。PONシステムは、光回線端末(Optical Line Terminal、OLT)と、光分配ネットワーク(Optical Distribution Network、ODN)と、少なくとも1つの光ネットワークユニット(Optical Network Unit、ONU)とを含み得る。OLTはODNに接続され、ODNは複数のONUに接続される。ONUはサービスインターフェースをさらに含み、サービスインターフェースを介してユーザ機器に接続される。
【0004】
ギガビット対応PON(gigabit-capable PON、GPON)を例に挙げると、GPONカプセル化モード(GPON encapsulation mode、GEM)フレームは、GPONでデータを搬送するために使用される。これが最も基本的なデータ構造である。様々なサービスのデータは、GEMフレームにカプセル化され、GPONライン上で伝送される。OLTはGEMフレームを各ONUにブロードキャストする。GEMフレームは、GEM port識別子を含む。各ONUは、GEM port識別子に基づいて、ONUに属するGEMフレームを識別し、フィルタリングによって、ONUに属するGEMフレームを取得し、ONUに属さないGEMフレームを破棄する。ONUは、イーサネットフレームを形成するために、ONUに属するGEMフレームをデカプセル化し、サービスインターフェースを介してイーサネットフレームをユーザ機器に送信する。
【0005】
PONでは、OLTの下流方向において、伝送は一般に、パケット統計多重化に基づいて実行される。図1を参照されたい。OLTの上流ポートが3つのサービスタイプのイーサネットフレームを受信する例が挙げられる。スケジューリング中、OLTは一般に、イーサネットフレームを粒度として使用してスケジューリングを実行する。例えば、図1において、送信キューが、より長いパケット長を有するイーサネットフレームを含むとき、例えば、サービス2の送信キュー内の第1のイーサネットフレームが現在最も長い送信されるべきイーサネットフレームであるとき、より長いパケット長を有するイーサネットフレームが送信され始めると、送信キュー内のより短いパケット長を有するイーサネットフレームは、より長いパケット長を有するイーサネットフレームの送信の完了を待つ必要があり、次に、OLTは、より短いパケット長を有する別のイーサネットフレームを送信することができ、結果的に、より短いパケット長を有するイーサネットフレームの長い遅延をもたらす。送信キューが、より長いパケット長を有するイーサネットフレームを含まないとき、短いパケット長を有するイーサネットフレームの遅延は小さく、その結果、短いパケット長を有するイーサネットフレームの遅延変動が大きくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
これを考慮して、本出願は、PONにおけるサービスデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するために、受動光ネットワークPONにおけるデータ伝送のための方法および装置、ならびにシステムを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、データ伝送のための方法が提供される。本方法は、光回線端末OLTが、第1のデータストリームを受信し、第1のデータストリームは第1のデータフレームを含み、第1のデータフレームは第1のサービスを搬送することと、OLTが、複数の第1のスライスを生成するために第1のデータフレームをスライスし、各第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであることと、OLTが、第2のデータストリームを光ネットワークユニットONUに送信し、第2のデータストリームは複数の第1のスライスを含み、OLTが第2のデータストリームを送信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用されることとを含む。少なくとも1つの第1のスライスは、第1のスライスを送信する期間の各スケジューリング周期に送信される。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するのに役立つ。
【0008】
第1の態様によれば、可能な実施態様では、各スケジューリング周期において、少なくとも1つの第1のスライスは第1の事前設定スロットを占有し、第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定される。これは、第1のスライスが各スケジューリング周期において固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。言い換えれば、第1のサービスを搬送するデータは、第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができる。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットのスロット中心位置は、スケジューリング周期において固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが固定されたスロット中心位置で伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定され、スケジューリング周期における第1の事前設定スロットのスロット中心位置は固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが、固定されたスロット位置で固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減し、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0009】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実施態様によれば、別の可能な実施態様では、第2のサービスを搬送するための第2のデータフレームが第1のデータストリーム内に存在するとき、本方法は、OLTが、第2のデータフレームに基づいて少なくとも1つの第2のスライスを生成することをさらに含む。第2のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第2のスライスは第2のサービスを搬送する。第2のデータストリームは、第2のスライスをさらに含む。OLTは、第2のスライスを送信する期間の各スケジューリング周期に少なくとも1つの第2のスライスを送信する。一実施態様では、各スケジューリング周期に送信される少なくとも1つの第2のスライスは第2の事前設定スロットを占有し、第2の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。これは、各スケジューリング周期において、第1のサービスのデータフレームが第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができ、第2のサービスのデータフレームが第2の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスおよび第2のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのに役立ち、複数のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動が低減されることができることを保証する。
【0010】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実施態様のいずれか1つによれば、別の可能な実施態様では、第2のサービスを搬送するための第2のデータフレームが第1のデータストリーム内に存在しないとき、第2のサービスを搬送するための第2のスライスは、対応して送信される第2のデータストリーム内に存在せず、本方法は、OLTが少なくとも1つの第1のアイドルフレームを生成することをさらに含む。第1のアイドルフレームの長さは、第1の事前設定された長さである。第2のデータストリームは第1のアイドルフレームをさらに含む。第2のスライスが第2のデータストリーム内に存在しない期間の各スケジューリング周期において、少なくとも1つの第1のアイドルフレームは第2の事前設定スロットを占有する。したがって、第2のサービスが現在トラフィックを有さない場合でも、やはり第1のアイドルフレームが、第2のサービスを伝送するための第2の事前設定スロットを占有するために、第2のデータストリームに挿入される。第2のサービスが次の瞬間に突然トラフィックを有するとき、それでも第2のサービスデータは、第2の事前設定スロットを占有することができ、これにより、第2のサービスの伝送の遅延および遅延変動が効果的かつ安定的に低減されることができる。
【0011】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実施態様のいずれか1つによれば、別の可能な実施態様では、第1のデータフレームはイーサネットフレームまたは光データユニットODUフレームである。
【0012】
第2の態様によれば、データ伝送のための方法が提供される。本方法は、ONUが、OLTによって送信された第2のデータストリームを受信し、第2のデータストリームは複数の第1のスライスを含み、第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、第1のスライスは第1のサービスを搬送し、ONUが第2のデータストリームを受信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、第1のスライスは第2のペイロードを含むことと、ONUが、各第1のスライスを識別し、各第1のスライス内の第2のペイロードを抽出することと、ONUが、第1のデータフレームを生成するために、抽出された第2のペイロードを再アセンブルすることとを含む。少なくとも1つの第1のスライスは、第1のスライスを受信する期間の各スケジューリング周期に受信される。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するのに役立つ。
【0013】
第2の態様によれば、可能な実施態様では、各スケジューリング周期において、少なくとも1つの第1のスライスは第1の事前設定スロットを占有し、第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定される。これは、第1のスライスが各スケジューリング周期において固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。言い換えれば、第1のサービスを搬送するデータは、第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができる。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットのスロット中心位置は、スケジューリング周期において固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが固定されたスロット中心位置で伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定され、スケジューリング周期における第1の事前設定スロットのスロット中心位置は固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが、固定されたスロット位置で固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減し、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0014】
第2の態様または第2の態様の前述の可能な実施態様によれば、別の可能な実施態様では、第2のデータストリームは第2のスライスをさらに含む。第2のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第2のスライスは、第2のサービスを搬送する。時間間隔は、少なくとも1つの第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。第2のスライスは、第4のペイロードを含む。本方法は、ONUが、第2のサービスを搬送する各第2のスライスを識別し、各第2のスライス内の第4のペイロードを抽出することと、ONUが、第2のデータフレームを生成するために、抽出された第4のペイロードを再アセンブルすることとをさらに含む。これは、各スケジューリング周期において、第1のサービスのデータフレームが第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができ、第2のサービスのデータフレームが第2の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスおよび第2のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのに役立ち、複数のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動が低減されることができることを保証する。
【0015】
第2の態様または第2の態様の前述の可能な実施態様によれば、別の可能な実施態様では、第2のデータストリームは、少なくとも1つの第1のアイドルフレームをさらに含む。第1のアイドルフレームの長さは、第1の事前設定された長さである。時間間隔は、少なくとも1つの第1のアイドルフレームを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。スケジューリング周期内の少なくとも1つの第1のアイドルフレームは、第2の事前設定スロットを占有する。したがって、第2のサービスが現在トラフィックを有さない場合でも、やはり第1のアイドルフレームが、第2のサービスを伝送するための第2の事前設定スロットを占有するために、第2のデータストリームに挿入される。第2のサービスが次の瞬間に突然トラフィックを有するとき、それでも第2のサービスデータは、第2の事前設定スロットを占有することができ、これにより、第2のサービスの伝送の遅延および遅延変動が効果的かつ安定的に低減されることができる。
【0016】
第3の態様によれば、データ伝送のための装置が提供される。本装置は、第1のデータストリームを受信し、第1のデータストリームは第1のデータフレームを含み、第1のデータフレームは第1のサービスを搬送する、ように構成された第1の受信モジュールと、複数の第1のスライスを生成するために第1のデータフレームをスライスし、第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さである、ように構成された生成モジュールと、第2のデータストリームを送信し、第2のデータストリームは複数の第1のスライスを含み、本装置が第2のデータストリームを送信する時間期間は複数の連続するスケジューリング周期を含み、各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用される、ように構成された送信モジュールとを含む。少なくとも1つの第1のスライスは、第1のスライスを送信する期間の各スケジューリング周期に送信される。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するのに役立つ。
【0017】
第3の態様によれば、可能な実施態様では、各スケジューリング周期に送信される少なくとも1つの第1のスライスは、第1の事前設定スロットを占有し、第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定される。これは、第1のスライスが各スケジューリング周期において固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。言い換えれば、第1のサービスを搬送するデータは、第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができる。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットのスロット中心位置は、スケジューリング周期において固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが固定されたスロット中心位置で伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定され、スケジューリング周期における第1の事前設定スロットのスロット中心位置は固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが、固定されたスロット位置で固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減し、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0018】
第3の態様または第3の態様の前述の可能な実施態様によれば、別の可能な実施態様では、第2のサービスを搬送するための第2のデータフレームが第1のデータストリーム内に存在する。生成モジュールは、複数の第2のスライスを生成するために第2のデータフレームをスライスするようにさらに構成される。第2のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第2のデータストリームは、第2のスライスをさらに含む。時間間隔は、少なくとも1つの第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。これは、各スケジューリング周期において、第1のサービスのデータフレームが第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができ、第2のサービスのデータフレームが第2の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスおよび第2のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのに役立ち、複数のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動が低減されることができることを保証する。
【0019】
第4の態様によれば、データ伝送のための装置が提供される。本装置は、光回線端末OLTによって送信された第2のデータストリームを受信し、第2のデータストリームは複数の第1のスライスを含み、第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、第1のスライスは第1のサービスを搬送し、第2の受信モジュールが第2のデータストリームを受信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含み、各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、第1のスライスは第2のペイロードを含む、ように構成された第2の受信モジュールと、各第1のスライスを識別し、各第1のスライス内の第2のペイロードを抽出するように構成された抽出モジュールと、第1のデータフレームを生成するために、抽出された第2のペイロードを再アセンブルするように構成された再アセンブルモジュールとを含む。少なくとも1つの第1のスライスは、第1のスライスを受信する期間の各スケジューリング周期に受信される。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するのに役立つ。
【0020】
第4の態様によれば、可能な実施態様では、各スケジューリング周期に本装置によって受信される少なくとも1つの第1のスライスは、第1の事前設定スロットを占有し、第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定される。これは、第1のスライスが各スケジューリング周期において固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。言い換えれば、第1のサービスを搬送するデータは、第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができる。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットのスロット中心位置は、スケジューリング周期において固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが固定されたスロット中心位置で伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。あるいは、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定され、スケジューリング周期における第1の事前設定スロットのスロット中心位置は固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが、固定されたスロット位置で固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減し、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0021】
第4の態様または第4の態様の前述の可能な実施態様によれば、別の可能な実施態様では、第2のデータストリームは第2のスライスをさらに含む。第2のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第2のスライスは、第2のサービスを搬送する。時間間隔は、少なくとも1つの第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。第2のスライスは、第4のペイロードを含む。抽出モジュールは、第2のサービスを搬送する各第2のスライスを識別し、各第2のスライス内の第4のペイロードを抽出するようにさらに構成される。再アセンブルモジュールは、第2のデータフレームを生成するために、抽出された第4のペイロードを再アセンブルするようにさらに構成される。これは、各スケジューリング周期において、第1のサービスのデータフレームが第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができ、第2のサービスのデータフレームが第2の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスおよび第2のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのに役立ち、複数のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動が低減されることができることを保証する。
【0022】
第5の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、第4の態様による、データ伝送のための装置を含む。
【0023】
第6の態様によれば、通信デバイスが提供される。通信デバイスは、プロセッサおよびトランシーバを含む。トランシーバは、第1のデータストリームを受信するように構成される。第1のデータストリームは第1のデータフレームを含む。第1のデータフレームは第1のサービスを搬送する。プロセッサは、複数の第1のスライスを生成するために第1のデータフレームをスライスするように構成される。第1のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第1のスライスは第1のサービスを搬送する。トランシーバは、第2のデータストリームを送信するようにさらに構成される。第2のデータストリームは、複数の第1のスライスを含む。トランシーバが第2のデータストリームを送信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含む。各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有される。少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。通信デバイスはまた、上記で説明された有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0024】
第7の態様によれば、通信デバイスが提供される。通信デバイスは、プロセッサおよびトランシーバを含む。トランシーバは、OLTによって送信された第2のデータストリームを受信するように構成される。第2のデータストリームは、複数の第1のスライスを含む。第1のスライスの長さは、第1の事前設定された長さである。第1のスライスは、第1のサービスを搬送する。トランシーバが第2のデータストリームを受信する時間期間は、複数の連続するスケジューリング周期を含む。各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有される。少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。第1のスライスは、第2のペイロードを含む。プロセッサは、第1のサービスを搬送する各第1のスライスを識別し、各第1のスライス内の第2のペイロードを抽出するように構成される。プロセッサは、第1のデータフレームを生成するために、抽出された第2のペイロードを再アセンブルするようにさらに構成される。通信デバイスはまた、上記で説明された有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0025】
本出願の別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、第3の態様または第6の態様による、データ伝送のための装置、または通信デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶する。コンピュータソフトウェア命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、前述の態様による方法を実行することが可能である。
【0026】
本出願のさらに別の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、第4の態様または第7の態様による、データ伝送のための装置、または通信デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶する。コンピュータソフトウェア命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、前述の態様による方法を実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】現在の技術におけるOLTによってイーサネットフレームをスケジューリングすることの概略的な例示図である。
図2】本発明の一実施形態による適用シナリオの概略図である。
図3】本発明の別の実施形態による適用シナリオの概略図である。
図4】本発明の一実施形態によるイーサネットフレームの概略図である。
図5】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において少なくとも1つの第1のスライスが送信されるスケジューリングの概略図である。
図6】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第1のスライスを送信するために占有される第1の事前設定スロットの持続時間が固定されるスケジューリングの概略図である。
図7】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第1のスライスを送信するために占有される第1の事前設定スロットのスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。
図8】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第1のスライスを送信するために占有される第1の事前設定スロットの持続時間およびスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。
図9】本発明の一実施形態によるデータ伝送のための方法の概略図である。
図10】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において少なくとも1つの第2のスライスが送信されるスケジューリングの概略図である。
図11】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第2のスライスを送信するために占有される第2の事前設定スロットの持続時間が固定されるスケジューリングの概略図である。
図12】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第2のスライスを送信するために占有される第2の事前設定スロットのスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。
図13】本発明の一実施形態による、各スケジューリング周期において第2のスライスを送信するために占有される第2の事前設定スロットの持続時間およびスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。
図14】本発明の一実施形態によるスケジューリングの概略図である。
図15】本発明の別の実施形態によるスケジューリングの概略図である。
図16】本発明の別の実施形態によるデータ伝送のための方法の概略図である。
図17】本発明の一実施形態によるデータ伝送のための装置の例示的なハードウェア構造の概略図である。
図18】本発明の別の実施形態によるデータ伝送のための装置の例示的なハードウェア構造の概略図である。
図19】本発明の一実施形態による通信デバイスの例示的なハードウェア構造の概略図である。
図20】本発明の別の実施形態による通信デバイスの例示的なハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下は、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を説明する。
【0029】
本出願の実施形態における技術的解決策は、様々な受動光ネットワーク(passive optical network、PON)システム、例えば、次世代PON(next-generation PON、NG-PON)、NG-PON1、NG-PON2、ギガビット対応PON(gigabit-capable PON、GPON)、10ギガビット毎秒PON(10 gigabit per second PON、XG-PON)、10ギガビット対応対称受動光ネットワーク(10-gigabit-capable symmetric passive optical network、XGS-PON)、Ethernet PON(Ethernet PON、EPON)、10ギガビット毎秒EPON(10 gigabit per second EPON、10G-EPON)、次世代EPON(next-generation EPON、NG-EPON)、波長分割多重化(wavelength-division multiplexing、WDM)PON、時間波長分割多重化(time-and wavelength-division multiplexing、TWDM)PON、ポイントツーポイント(point-to-point、P2P)WDM PON(P2P-WDM PON)、非同期転送モードPON(asynchronous transfer mode PON,APON)、およびブロードバンドPON(broadband PON、BPON)など、ならびに25ギガビット毎秒PON(25 gigabit per second PON、25G-PON)、50ギガビット毎秒PON(50 gigabit per second PON、50G-PON)、100ギガビット毎秒PON(100 gigabit per second PON、100G-PON)、25ギガビット毎秒EPON(25 gigabit per second EPON、25G-EPON)、50ギガビット毎秒EPON(50 gigabit per second EPON、50G-EPON)、100ギガビット毎秒EPON(100 gigabit per second EPON、100G-EPON)、ならびに他のレートのGPONおよびEPONに適用され得る。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態による適用シナリオの概略図である。図2を参照されたい。PONシステムは、OLT110、ODN120、およびONU130を含むことが知られることができる。OLTは少なくとも1つの上流ポートを含み、OLTの上流ポートはブロードバンドネットワークゲートウェイ(broadband network gateway、BNG)140に接続され、BNGの上流ポートはコアルータ(core router、CR)150に接続され、OLTの上流ポートは、BNGを介して、CRによって送信されたイーサネットフレーム(イーサネットパケットとも呼ばれ得る)を受信する。OLTの上流ポートは、あるいは、CRに直接接続されてもよく、OLTは、CRによって送信されたイーサネットフレームを直接受信する。
【0031】
OLTによって受信されるイーサネットフレームは、異なるタイプのサービスを搬送するイーサネットフレームを含み得ることが理解され得る。例えば、イーサネットフレーム1はサービス1を搬送し、イーサネットフレーム2はサービス2を搬送する。
【0032】
一実施形態では、イーサネットフレームは、イーサネットフレームで搬送されるサービスを識別するサービス識別子を含む。OLTは、イーサネットフレーム内のサービス識別子に基づいて、イーサネットフレームで搬送されるサービスを識別する。イーサネットフレームは共通イーサネットフレーム(例えば、BNGから受信されるイーサネットフレーム)であってもよく、サービス識別子は仮想ローカルエリアネットワーク(virtual local area network、VLAN)識別子(identifier、ID)であるか、またはイーサネットフレームは、トンネルによってカプセル化されるイーサネットフレーム(例えば、CRから直接受信されるイーサネットフレーム)であり、サービス識別子は、トンネルヘッダ内のサービス識別子フィールドであることが理解され得る。
【0033】
別の実施形態では、OLTは、イーサネットフレームを受信する上流ポートによって、イーサネットフレームで搬送されるサービスを識別し得る。例えば、OLTの上流ポート1は、サービス1を搬送するイーサネットフレーム1を受信するように構成され、上流ポート2は、サービス2を搬送するイーサネットフレーム2を受信するように構成される。デフォルトでは、OLTの上流ポート1によって受信されるイーサネットフレームはサービス1を搬送し、上流ポート2によって受信されるイーサネットフレームはサービス2を搬送する。
【0034】
図3は、本発明の別の実施形態による適用シナリオの概略図である。図3を参照されたい。PONシステムは、OLT、ODN、およびONTを含むことが知られることができる。OLTは、少なくとも1つの上流ポートを含む。OLTの上流ポートは光トランスポートネットワーク(optical transport network、OTN)デバイス160に接続され、OTNデバイスによって送信された光データユニット(optical data unit、ODU)フレームを受信するように構成される。ODUフレームは、光チャネルデータユニット(optical channel data unit)フレームとも呼ばれる。
【0035】
OLTによって受信されるODUフレームは、異なるタイプのサービスを搬送するODUフレームを含み得ることが理解され得る。例えば、ODUフレーム1はサービス1を搬送し、ODUフレーム2はサービス2を搬送する。
【0036】
一実施形態では、ODUフレームは、ODUフレームで搬送されるサービスを識別するサービス識別子を含む。OLTは、ODUフレーム内のサービス識別子に従って、ODUフレームで搬送されるサービスを識別する。
【0037】
別の実施形態では、OLTは、ODUフレームを受信する上流ポートによって、ODUフレームで搬送されるサービスを識別し得る。例えば、OLTの上流ポート1は、サービス1を搬送するODUフレーム1を受信するように構成され、上流ポート2は、サービス2を搬送するODUフレーム2を受信するように構成される。デフォルトでは、OLTの上流ポート1によって受信されるODUフレームはサービス1を搬送し、上流ポート2によって受信されるODUフレームはサービス2を搬送する。
【0038】
図2および図3に示されている適用シナリオは例にすぎないことが理解され得る。実際の適用では、OLTの上流ポートに接続される装置またはデバイスは、前述の2つの例に限定されない。
【0039】
説明を簡単にするために、以下では、OLTの上流ポートによって受信されるデータストリームは、まとめて第1のデータストリームと呼ばれる。第1のデータストリームはデータフレームを含み、データフレームは、図2のシナリオのイーサネットフレーム、図3のシナリオのODUフレーム、または別のシナリオのフレームであり得る。データフレームで搬送される異なるサービスに基づいて、例えば、データフレームは、第1のサービスを搬送する第1のデータフレームおよび第2のサービスを搬送する第2のデータフレームなどに分割され得る。イーサネットフレーム、ODUフレーム、または上記の別の形態のフレームは、まとめて第1のデータフレームまたは第2のデータフレームと呼ばれ得る。
【0040】
以下は、PONにおけるデータ伝送のための方法を提供する。図9は、本発明の一実施形態によるデータ伝送のための方法の概略図である。本方法は以下を含む。
【0041】
ステップS200:OLTは第1のデータストリームを受信し、第1のデータストリームは第1のデータフレームを含み、第1のデータフレームは第1のサービスを搬送する。
【0042】
ステップS201:OLTは、複数の第1のスライスを生成するために第1のデータフレームをスライスし、各第1のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、第1のスライスは第1のサービスを搬送する。
【0043】
例えば、GPONでは、第1のスライスはGEMフレームである。XGPONでは、第1のスライスはXGEMフレームである。別のタイプのPONシステムでは、第1のスライスは別の対応するカプセル化タイプのものであり、ここでは詳細は再び説明されないことが理解され得る。
【0044】
第1のデータフレームは、第1のペイロードおよび別のフィールドを含む。図4に示されているように、第1のデータフレームがイーサネットフレームである例が使用される。図4は、本発明の一実施形態による、イーサネットフレームをGEMフレームに変換することの概略図である。第1のペイロードは、例えば、宛先アドレス(Destination address、DA)フィールド、送信元アドレス(Source address、SA)フィールド、長さ/タイプ(Length/Type)フィールド、媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)クライアントデータ(client Data)フィールド、およびフレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence、FCS)フィールドを含み得る。第1のデータフレームの他のフィールドは、例えば、パケット間ギャップ(interpacket gap、IPG)フィールド。プリアンブル(Preamble)フィールド、フレーム開始デリミタ(start-of-frame delimiter、SFD)フィールド、およびフレーム終了(end of frame、EOF)フィールドを含み得る。
【0045】
ステップS201は、OLTが、第1のペイロードの長さが第2の事前設定された長さよりも長い場合、第1のペイロードを少なくとも2つの部分に分割し、第2のペイロードは各部分に対応して生成され、第2のペイロードの長さは第2の事前設定された長さに等しく、第2の事前設定された長さは第1の事前設定された長さよりも短いこと、および
OLTが、第1のスライスを形成するためにフレームヘッダを各第2のペイロードに追加すること
を含み、第2のペイロードのいずれも、以下の条件1および条件2のいずれかを満たし、
条件1:第2のペイロードは、第1のペイロードを分割することによって取得された部分を含む、条件2:第2のペイロードは、第1のペイロードを分割することによって取得された部分とパディングビットとを含む。
【0046】
例えば、第2の事前設定された長さは66バイトであり、第1のペイロードの長さは168バイトである。したがって、第1のペイロードの長さは66バイトよりも長く、OLTは第1のペイロードを3つの部分に分割し得る。
【0047】
一実施形態では、分割によって取得された3つの部分において、第1の部分および第2の部分は両方とも長さが66バイトであり、第3の部分は長さが36バイトである。第1の部分および第2の部分は、第2のペイロードである(条件1が満たされる)。第3の部分および30バイトのパディングビットが、66バイトの第2のペイロードを形成する(条件2が満たされる)。
【0048】
別の実施形態では、分割によって取得された3つの部分において、各部分の長さは56バイトであり、各部分および10バイトパディングビットがそれぞれ66バイトの第2のペイロードを形成する(条件2が満たされる)。
【0049】
前述の説明は例にすぎず、第2のペイロードが前述の条件1および2のいずれかを満たす限り、第1のペイロードを分割することによって取得される各部分の長さは実際の要件に基づいて選択され得ることが理解され得る。
【0050】
第1のスライスがGEMフレームである例では、図4に示されているように、GEMフレームは、フレームヘッダおよび第2のペイロードを含み、フレームヘッダは、PLIフィールドと、Port-IDフィールドと、PTIフィールドと、HECフィールドとを含む。PLIは、第2のペイロードの長さを示す。Port IDは、異なるGEM Portを一意に識別する。PTIは、ペイロードタイプ識別子を示し、主に、現在伝送されているデータのステータスおよびタイプ、例えば、そのデータがOAM(運用、管理、および保守)メッセージであるかどうか、またはそのデータの伝送が完了したかどうかに関する情報を識別する。HECは、伝送品質を保証するために前方誤り訂正符号化機能を提供する。
【0051】
ステップS202:OLTは、第2のデータストリームを光ネットワークユニットONUに送信し、第2のデータストリームは複数の第1のスライスを含み、OLTが第2のデータストリームを送信する時間期間は複数の連続するスケジューリング周期を含み、各スケジューリング周期の時間期間の少なくとも一部は、少なくとも1つの第1のスライスによって占有され、少なくとも2つの連続する第1のスライス間の時間間隔は、第2のサービスを搬送するデータを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。第2のデータストリームを送信するための時間期間は複数のスケジューリング周期を含み得、各スケジューリング周期では、少なくとも1つの第1のスライスが送信されることが理解され得る。図5に示されているように、5つのスケジューリング周期TP1からTP5において、TP2からTP4の各スケジューリング周期では、少なくとも1つの第1のスライスが送信され、TP1およびTP5では、第1のスライスは送信されない。したがって、TP2からTP4までの時間期間は、第2のデータストリームを送信するための時間期間と呼ばれ得る。第2のデータストリームを送信するための時間期間の各スケジューリング周期では、少なくとも1つの第1のスライスが送信される。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動を低減するのに役立つ。
【0052】
一実施形態では、各スケジューリング周期に送信される少なくとも1つの第1のスライスは、第1の事前設定スロットを占有する。第1の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。
【0053】
一実施形態では、図6に示されているように、各スケジューリング周期では、第1の事前設定スロットの持続時間は固定される。これは、第1のスライスが各スケジューリング周期において固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。言い換えれば、第1のサービスを搬送するデータは、第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができる。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのにさらに役立つ。
【0054】
一実施形態では、図7に示されているように、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットのスロット中心位置は、スケジューリング周期において固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが固定されたスロット中心位置で伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0055】
一実施形態では、図8に示されているように、各スケジューリング周期において、第1の事前設定スロットの持続時間は固定され、スケジューリング周期における第1の事前設定スロットのスロット中心位置は固定される。これは、各スケジューリング周期において、第1のスライスが、固定されたスロット位置で固定された持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスのデータ伝送の遅延を低減し、第1のサービスのデータ伝送の遅延変動を低減するのにさらに役立つ。
【0056】
ステップS203:ONUは、OLTによって送信された第2のデータストリームを受信し、第2のデータストリームは第1のスライスを含む。
【0057】
ステップS204:ONUは、第1のサービスを搬送する各第1のスライスを識別し、各第1のスライス内の第2のペイロードを抽出する。
【0058】
ステップS205:ONUは、第1のデータフレームを生成するために、抽出された第2のペイロードを再アセンブルする。例えば、ONUは、第1のペイロードを生成するために第2のペイロードを再アセンブルし、次に、第1のデータフレームを生成するために第1のペイロードの前に対応するフレームヘッダを付加し得る。
【0059】
別の実施形態では、OLTによって受信された第1のデータストリームは、少なくとも2つのサービスのデータフレームを含み得ることが理解され得る。例えば、第1のサービスを搬送する第1のデータフレームに加えて、第1のデータストリームは、第2のサービスを搬送する第2のデータフレームをさらに含み得る。図16に示されているように、本方法は以下をさらに含む。
【0060】
ステップS206:OLTは、複数の第2のスライスを生成するために第2のデータフレームをスライスし、第2のスライスの長さは第1の事前設定された長さであり、第2のスライスは第2のサービスを搬送する。
【0061】
ステップS206の詳細はステップS201の詳細と同様であり、第2のデータフレームは第1のデータフレームと同様であり、第2のスライスは第1のスライスと同様であることが理解され得る。ここでは詳細は再び説明されない。
【0062】
第2のデータストリームは第2のスライスをさらに含み、時間間隔は、少なくとも1つの第2のスライスを伝送するために完全にまたは部分的に使用される。各スケジューリング周期に送信される少なくとも1つの第2のスライスは第2の事前設定スロットを占有し、第2の事前設定スロットは、固定された持続時間を有すること、および固定されたスロット中心位置を有することの少なくとも一方を満たす。例えば、第1の事前設定スロットの持続時間およびスロット中心位置は固定される。図10から図13を参照されたい。図10は、各スケジューリング周期において少なくとも1つの第2のスライスが送信されるスケジューリングの概略図である。図11は、各スケジューリング周期に送信される第2のスライスによって占有される第2の事前設定スロットの持続時間が固定されるスケジューリングの概略図である。図12は、各スケジューリング周期に送信される第2のスライスによって占有される固定されたスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。図13は、各スケジューリング周期に送信される第2のスライスによって占有される持続時間およびスロット中心位置が固定されるスケジューリングの概略図である。詳細な説明については、ステップS202の関連する説明を参照されたい。原理および有益な効果は同様であり、ここでは詳細は再び説明されない。
【0063】
前述のステップS203において、第2のデータストリームは第2のスライスをさらに含む。
【0064】
ステップS207:ONUは、第2のサービスを搬送する各第2のスライスを識別し、各第2のスライス内の第4のペイロードを抽出する。
【0065】
ステップS208:ONUは、第2のデータフレームを生成するために、抽出された第4のペイロードを再アセンブルする。
【0066】
ONU側で第2のスライスを受信および処理する詳細については、ステップS203、S204、およびS205の関連する説明を参照することが理解され得る。前述の有益な効果が同様に達成され、ここでは詳細は再び説明されない。
【0067】
この実施形態では、第1のサービスを搬送する第1のスライスは、各スケジューリング周期において第1の事前設定スロットを占有し、第2のサービスを搬送する第2のスライスは、各スケジューリング周期において第2の事前設定スロットを占有する。これは、各スケジューリング周期において、第1のサービスのデータフレームが第1の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができ、第2のサービスのデータフレームが第2の事前設定スロットの持続時間にわたって伝送されることができることを保証する。これは、第1のサービスおよび第2のサービスのデータ伝送の遅延を低減するのに役立ち、複数のサービスのデータ伝送の遅延および遅延変動が低減されることができることを保証する。
【0068】
第1のデータストリームは、第3のサービスまたはより多くのサービスを搬送する別のデータフレームをさらに含み得ることが理解され得る。原理および有益な効果は上記で説明されたものと同様であり、詳細は再び説明されない。
【0069】
別の実施形態では、サービスデータは不連続であり得、ある時間期間内にサービスのデータが存在しないことがある。例えば、ある時間期間において、OLTによって受信されるデータストリームは、第1のサービスを搬送する第1のデータフレームと第2のサービスを搬送する第1のスライスとの両方を含む。
【0070】
しかしながら、別の時間期間において、OLTによって受信される第1のデータストリームは、第1のサービスを搬送する第1のデータフレームを含むが、第2のサービスを搬送する第2のデータフレームを含まない。この場合、対応して送信される第2のデータストリームは、第2のサービスを搬送するための第2のスライスを含まない。本方法は以下をさらに含む。
【0071】
OLTは少なくとも1つの第1のアイドルフレームを生成し、第1のアイドルフレームの長さは第1の事前設定された長さであり、第2のデータストリームは第1のアイドルフレームをさらに含み、時間間隔は、少なくとも1つの第1のアイドルフレームを伝送するために完全にまたは部分的に使用され、スケジューリング周期内の少なくとも1つの第1のアイドルフレームは第2の事前設定スロットを占有する。
【0072】
したがって、この実施形態では、第2のサービスが現在トラフィックを有さない場合でも、やはり第1のアイドルフレームが、第2のサービスを伝送するための第2の事前設定スロットを占有するために、第2のデータストリームに挿入される。第2のサービスが次の瞬間に突然トラフィックを有するとき、それでも第2のサービスデータは、第2の事前設定スロットを占有することができ、これにより、第2のサービスの伝送の遅延および遅延変動が効果的かつ安定的に低減されることができる。
【0073】
図14は、本発明の一実施形態によるスケジューリングの概略図である。OLTの上流ポートは、サービス1を搬送するイーサネットフレーム1と、サービス2を搬送するイーサネットフレーム2と、サービス3を搬送するイーサネットフレーム3とをそれぞれ受信する。OLTは、イーサネットフレーム1をGEMフレーム1に変換し、イーサネットフレーム2をGEMフレーム2に変換し、イーサネットフレーム3をGEMフレーム3に変換する。サービス1を搬送するGEMフレーム1はスケジューリング周期のスロット1を占有し、サービス2を搬送するGEMフレーム2はスケジューリング周期のスロット2を占有し、サービス3を搬送するGEMフレーム3はスケジューリング周期のスロット3を占有する。したがって、サービス1、サービス2、およびサービス3のデータ伝送が低い遅延および遅延変動を有することが保証されることができる。図14から、スロット1が最も短く、スロット2が中間であり、スロット3が最も長いことが知られることができる。スロット長によれば、OLTによってサービス3に割り当てられた帯域幅が全帯域幅の半分を占め、サービス3によって占有される帯域幅は、サービス1によって占有される帯域幅の4倍であり、サービス2によって占有される帯域幅は、サービス1によって占有される帯域幅の3倍であることが知られることができる。したがって、様々な帯域幅要件を有するサービスのデータ伝送中に低い遅延および遅延変動が達成されることができることを保証するために、様々なサービスの帯域幅要件に基づいて、対応する帯域幅が様々なサービスに割り当てられることができる。
【0074】
さらに、一実施形態では、第1のデータストリームは、低遅延要件を有するデータフレームをさらに含み得る。例えば、第1のデータストリームは第3のデータフレームをさらに含む。第3のデータフレームは第3のサービスを搬送し、第3のサービスは低い伝送遅延要件を有する。本方法は、ステップS211:OLTは少なくとも1つの第3のスライスを生成するために第3のデータフレームをスライスする、をさらに含む。第2のデータストリームは第3のスライスをさらに含み、第3のスライスは、第1の事前設定スロット以外の他のスロットのうちの少なくとも一部のスロットを占有する。第3のスライスは、スケジューリング周期に伝送され得ないことが理解され得る。
【0075】
図15は、本発明の別の実施形態によるスケジューリングの概略図である。OLTの上流ポートは、サービス1を搬送するイーサネットフレーム1と、サービス2を搬送するイーサネットフレーム2と、サービス3を搬送するイーサネットフレーム3とをそれぞれ受信する。OLTは、イーサネットフレーム1をGEMフレーム1に変換し、イーサネットフレーム2をGEMフレーム2に変換し、イーサネットフレーム3をGEMフレーム3に変換する。サービス1およびサービス2は低い遅延要件を有し、サービス3は高い遅延要件を有する。サービス3を搬送するGEMフレームは、スケジューリング周期においてスロット1を占有し、サービス1を搬送するGEMフレーム1およびサービス2を搬送するGEMフレーム2は、スロット1以外の、スケジューリング周期の他のスロットを一緒に占有する。図15に示されているように、スケジューリング周期TP1からTP5の各々において、サービス1を搬送するGEMフレーム1は、固定された持続時間および固定されたスロット中心位置を占有する。各スケジューリング周期において、GEMフレーム1によって占有されるスロットはスロット1であり、スケジューリング周期TP2では、サービス2を搬送するGEMフレーム2およびサービス3を搬送するGEMフレーム3はスロット1以外の他のスロットを占有すると仮定される。スケジューリング周期TP3では、サービス2を搬送するGEMフレームは、スロット1以外の他のスロットを占有する。スケジューリング周期TP4では、サービス2を搬送するGEMフレーム2と、サービス3を搬送するGEMフレーム3とは、スロット1以外の他のスロットを占有する。サービス優先度に基づいて、サービス2およびサービス3を搬送するデータフレームに対してパケットレベルのスケジューリングが実行され得る。したがって、サービス2およびサービス3のデータに対してパケットレベルのスケジューリングが実行されている間に、サービス1のデータ伝送が低い遅延および低い遅延変動を有することが保証されることができる。
【0076】
一実施形態では、第1のデータフレームは第1のサービス識別子を含み、第1のサービス識別子は第1のサービスを識別するか、またはOLTは、第1のデータフレームを受信する上流ポートに基づいて、第1のデータフレームで搬送される第1のサービス識別子または第1のサービスを決定する。
【0077】
一実施形態では、第1のスライスは第1のサービス識別子を含むか、またはOLTは、第1のサービスに関連付けられた第1の下流PONポートを介して第1のスライスを送信する。
【0078】
一実施形態では、第2のデータフレームは第2のサービス識別子を含み、第2のサービス識別子は第2のサービスを識別するか、またはOLTは、第2のデータフレームを受信する上流ポートに基づいて、第2のデータフレームで搬送される第2のサービス識別子または第2のサービスを決定する。
【0079】
一実施形態では、第2のスライスは第2のサービス識別子を含むか、またはOLTは、第2のサービスに関連付けられた第1の下流PONポートを介して第2のスライスを送信する。
【0080】
一実施形態では、第3のデータフレームは第3のサービス識別子を含み、第3のサービス識別子は第3のサービスを識別するか、またはOLTは、第3のデータフレームを受信する上流ポートに基づいて、第3のデータフレームで搬送される第3のサービス識別子または第3のサービスを決定する。
【0081】
一実施形態では、第3のスライスは第3のサービス識別子を含むか、またはOLTは、第3のサービスに関連付けられた第1の下流PONポートを介して第3のスライスを送信する。
【0082】
OLTが第1のデータストリーム内のデータフレームを第2のデータストリーム内のデータフレームに変換するプロセスについては、ステップS201の前述の関連する説明を参照されたく、ここでは詳細は再び説明されないことが理解され得る。第1のデータストリーム内の様々なデータフレームの特定の実施形態については、第1のデータフレームの前述の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。第2のデータストリーム内の様々なデータフレームの特定の実施形態については、第1のスライスの前述の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0083】
第2の事前設定スロットの詳細については、第1の事前設定スロットを参照すべきことが理解され得る。第2の事前設定スロットの原理は、第1の事前設定スロットの原理と同様である。ここでは詳細は再び説明されない。
【0084】
本発明は、データ伝送のための装置300をさらに提供する。図17に示されているように、本装置は、第1の受信モジュール310、生成モジュール320、および送信モジュール330を含む。第1の受信モジュール310は、ステップS200を実行するように構成される。生成モジュール320は、ステップS201およびステップS206を実行するように構成される。送信モジュール330は、ステップS202を実行するように構成される。
【0085】
本装置のモジュールが前述のステップを実行するときに関するさらなる詳細については、前述の方法の実施形態の関連する説明および添付の図面を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0086】
本出願のこの実施形態はまた、前述の方法の実施形態で説明された様々な有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0087】
本発明は、データ伝送のための装置400をさらに提供する。図18に示されているように、本装置は、第2の受信モジュール410、抽出モジュール420、および再アセンブルモジュール430を含む。第2の受信モジュール410は、ステップS203を実行するように構成され、抽出モジュール420は、ステップS204およびステップS207を実行するように構成され、再アセンブルモジュール430は、ステップS205およびステップS208を実行するように構成される。
【0088】
本装置のモジュールが前述のステップを実行するときのさらなる詳細については、前述の方法の実施形態の関連する説明および添付の図面を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0089】
本出願のこの実施形態はまた、前述の方法の実施形態で説明された様々な有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0090】
本発明は、通信デバイス500をさらに提供する。図19に示されているように、通信デバイス500は、プロセッサ510、メモリ520、およびトランシーバ530を含む。
【0091】
プロセッサ510は、汎用中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路ASIC、または少なくとも1つの集積回路であり得、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を実施するために、関連するプログラムを実行するように構成される。
【0092】
メモリ520は、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、静的記憶デバイス、動的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であり得る。メモリ520は、オペレーティングシステムおよび別のアプリケーションプログラムを記憶し得る。本出願の実施形態で提供される技術的解決策がソフトウェアまたはハードウェアを使用して実施されるとき、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を実施するためのプログラムコードは、メモリ520に記憶され、プロセッサ510によって実行される。
【0093】
一実施形態では、プロセッサ510はメモリ520を含み得る。別の実施形態では、プロセッサ510およびメモリ520は、2つの独立した構造である。
【0094】
トランシーバ530は、光伝送機および/または光受信機を含み得る。光伝送機は、光信号を送信するように構成され得、光受信機は、光信号を受信するように構成され得る。光伝送機は、発光デバイス、例えば、ガスレーザ、固体レーザ、液体レーザ、半導体レーザ、または直接変調レーザを使用して実施され得る。光受信機は、光検出器、例えば、フォトディテクタまたはフォトダイオード(例えば、アバランシェダイオード)を使用して実施され得る。トランシーバ540は、デジタルアナログ変換器およびアナログデジタル変換器をさらに含み得る。
【0095】
プロセッサ510は、ステップS201およびステップS206を実行するように構成される。
【0096】
トランシーバ530は、ステップS200およびステップS202を実行するように構成される。
【0097】
通信デバイス500が前述のステップを実行するときのさらなる詳細については、前述の方法の実施形態の関連する説明および添付の図面を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0098】
本出願のこの実施形態はまた、前述の方法の実施形態で説明された様々な有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0099】
本発明は、通信デバイス600をさらに提供する。図20に示されているように、通信デバイス600は、プロセッサ610、メモリ620、およびトランシーバ630を含む。
【0100】
プロセッサ610は、汎用中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路ASIC、または少なくとも1つの集積回路であり得、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を実施するために、関連するプログラムを実行するように構成される。
【0101】
メモリ620は、読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)、静的記憶デバイス、動的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であり得る。メモリ620は、オペレーティングシステムおよび別のアプリケーションプログラムを記憶し得る。本出願の実施形態で提供される技術的解決策がソフトウェアまたはファームウェアを使用して実施されるとき、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を実施するためのプログラムコードは、メモリ620に記憶され、プロセッサ610によって実行される。
【0102】
一実施形態では、プロセッサ610はメモリ620を含み得る。別の実施形態では、プロセッサ610およびメモリ620は、2つの独立した構造である。
【0103】
トランシーバ630は、光伝送機および/または光受信機を含み得る。光伝送機は、光信号を送信するように構成され得、光受信機は、光信号を受信するように構成され得る。光伝送機は、発光デバイス、例えば、ガスレーザ、固体レーザ、液体レーザ、半導体レーザ、または直接変調レーザを使用して実施され得る。光受信機は、光検出器、例えば、フォトディテクタまたはフォトダイオード(例えば、アバランシェダイオード)を使用して実施され得る。トランシーバ630は、デジタルアナログ変換器およびアナログデジタル変換器をさらに含み得る。
【0104】
プロセッサ610は、ステップS204、ステップS207、ステップS205、およびステップS208を実行するように構成される。
【0105】
トランシーバ630は、ステップS203を実行するように構成される。
【0106】
通信デバイス600が前述のステップを実行するときのさらなる詳細については、前述の方法の実施形態の関連する説明および添付の図面を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0107】
本出願のこの実施形態はまた、前述の方法の実施形態で説明された様々な有益な効果を有し、ここでは詳細は再び説明されない。
【0108】
本発明は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、前述の実施形態で説明された通信デバイス500および通信デバイス600を含む。詳細については、前述の実施形態を参照されたい。ここでは詳細は再び説明されない。
【0109】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用して実施されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実施するために使用されるとき、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上でロードされて実行されるとき、本発明の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)の方法で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってもよいし、または1つ以上の使用可能な媒体を組み込んだデータ記憶デバイス、例えばサーバもしくはデータセンタであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk、SSD))などであってもよい。
【0110】
要約すると、前述の説明は本発明の実施形態にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図されていない。本発明の原理から逸脱することなく行われる修正、同等の置換、または改善は、本発明の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0111】
110 OLT
120 ODN
130 ONU
140 BNG
150 CR
160 OTNデバイス
300 データ伝送のための装置
310 第1の受信モジュール
320 生成モジュール
330 送信モジュール
400 データ伝送のための装置
410 第2の受信モジュール
420 抽出モジュール
430 再アセンブルモジュール
500 通信デバイス
510 プロセッサ
520 メモリ
530 トランシーバ
600 通信デバイス
610 プロセッサ
620 メモリ
630 トランシーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20