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  • 特許-RFID折りたたみ式アンテナ 図1
  • 特許-RFID折りたたみ式アンテナ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-21
(45)【発行日】2025-03-04
(54)【発明の名称】RFID折りたたみ式アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 13/28 20060101AFI20250225BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20250225BHJP
【FI】
H01Q13/28
G06K19/077 280
G06K19/077 288
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2024024440
(22)【出願日】2024-02-21
(65)【公開番号】P2024119774
(43)【公開日】2024-09-03
【審査請求日】2024-02-21
(31)【優先権主張番号】18/172,537
(32)【優先日】2023-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508024599
【氏名又は名称】▲啓▼碁科技股▲ふん▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】512076069
【氏名又は名称】ディージェービー グループ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーンサイド,ウォルター デニス
(72)【発明者】
【氏名】バーンサイド,ジェフェリー ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ブルクホルダー,ロバート ジェー.
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0365970(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0009266(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0060457(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 13/28
G06K 19/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの可撓性の細長い導電性の伝送線と、前記伝送線に沿って分布した共平面のRFIDエネルギー放射摂動を有するRFIDアンテナであって、前記伝送線と摂動が前記伝送線の両端間で折りたたまれており、これにより1つの折り目の前記伝送線が重なり合うとともに、他の折り目の前記伝送線および前記折り目のいずれか側の前記伝送線の長さの間に配置された電気絶縁層と隣接する、アンテナ。
【請求項2】
前記伝送線は蛇行パターンになっている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記摂動は、1つの折り目の摂動が他の折り目の摂動と重ならないように配置される、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記摂動は前記伝送線から延在するスタブである、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項5】
一対の細長いほぼ平行な間隔をあけた給電線と、前記給電線に沿って間隔をあけた放射生成摂動を含むRFIDアンテナであって、前記給電線と摂動は共通の平面にあり、前記給電線は平坦な金属導体からなり、前記給電線は可撓性であって非導電性材料の可撓性層上でサポートされ、前記給電線は、単一平面から前記可撓性層に損傷を与えることなく、歪曲線で歪曲されることができ、これにより前記給電線の層が、前記歪曲線に隣接して互いの距離が1-1/2インチ以下の距離内にあることが可能である、RFIDアンテナ。
【請求項6】
前記給電線は蛇行パターンになっている、請求項5に記載のRFIDアンテナ。
【請求項7】
前記摂動は前記給電線から横方向に延在するスタブである、請求項5に記載のRFIDアンテナ。
【請求項8】
前記スタブはそれぞれ給電線に接続される、請求項7に記載のRFIDアンテナ。
【請求項9】
前記可撓性層はプラスチックフィルムである、請求項5に記載のRFIDアンテナ。
【請求項10】
前記プラスチックは、Mylar(登録商標)である、請求項7に記載のRFIDアンテナ。
【請求項11】
前記Mylar(登録商標)は、0.10mmの公称厚さを有する、請求項9に記載のRFIDアンテナ。
【請求項12】
前記金属導体は0.1mmの厚さのアルミニウムである、請求項5に記載のRFIDアンテナ。
【請求項13】
細長い平行な伝送線と、前記伝送線に沿って分布された放射放出摂動を有するRFIDアンテナであって、前記伝送線と摂動は共平面にあるとともに剛性支持構造がなく弾性的に可撓性がある状態にあり、前記伝送線と前記摂動を損傷することなく平面から1/4インチの小さい半径で曲げて、剛性の高い構造に適合させることが可能である、RFIDアンテナ。
【請求項14】
前記RFIDアンテナは折りたたみが可能であり、これにより、前記伝送線および前記摂動が、損傷することなく、それ自体が1/2インチの小さい前記伝送線の長さ間の層間寸法を有するサンドイッチ状構造に折りたためられる、請求項13に記載のRFIDアンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDアンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、高性能RFIDアンテナを開示しており、蛇行した伝送線または給電線と、伝送線の長さに沿って間隔をあけて摂動を形成するダイポールまたはスタブを備えている。伝送線とダイポールは2枚の発泡ボードの間に収められ、平面的で比較的剛性の高いアセンブリを製作する。特許取得済みのアンテナはアイテムレベルのサービスを提供する機能を備えている。
【0003】
キャビネット、出入り口などのポータル、壁、またはその他の空間に組み込まれる、スペース、保護、美観上の理由からRFIDアンテナが必要とされる場合がある。これらの場合の多くは、硬くて比較的長いアンテナを容易に収容することができない。従って、アンテナが用いられる環境に課せられる制約に適応できる効果的なRFIDアンテナが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第8,058,998号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アンテナが用いられる環境に課せられる制約に適応できる効果的なRFIDアンテナを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の特許に開示されているようなアンテナが、本質的にそれ自体が折りたたまれるか、または適切に行われれば、単一平面から歪曲され、パフォーマンスが失われることはなく、場合によっては向上された結果が得られることができることが明らかとなった。この汎用性を実現するために、アンテナの伝送線とダイポールは、可撓性フィルムに載置され、剛体に取り付けられたときに課される制約がないことが好ましい。最大のパフォーマンスのために、1つの折りたたみ式層のスタブまたはラジエータは、別の折りたたまれた層のスタブと重なったり、または交差したりしてはならない。
【0007】
折りたたみは、適切に行われれば、パフォーマンスを向上させることができ、パフォーマンスを低下させることがない。例えば、全てのタグが、所望の読み取りゾーン内で読み取られ、そのゾーンに制約されることを最も確実にするために、折りたたみが行われる。また、この折りたたみは、全てのタグを読み取るために必要なアンテナの数を減らし、よって、より効率的なソリューションを提供する可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明に従って構築された公称3フィートアンテナの概略平面図である。
図2図2は、本発明に従って構築された公称5フィートアンテナの概略平面図である。
図3図3は、本発明に従って構築された公称7フィートアンテナの概略平面図である。
図4図4は、図1図3に示したアンテナの断面図である。
図5図5は、図3の7フィートアンテナのようなアンテナの好ましい折りたたみ方の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のRFIDアンテナ10a、10b、10cは、小さい間隔12をあけて、軸13に対して対称な蛇行した曲線パターンで配置された平行な給電線または伝送線11を有する。伝送線11は、アルミニウムまたは他の導電性金属の薄箔とすることができる。伝送線が軸13と交差する場所に配置されたダイポールまたはスタブ14は、それぞれの給電線11に電気的に接続され、給電線と同じ導電性材料とすることができる。給電線11と、ダイポールまたはラジエータ14とは、共平面である(同一平面上にある)ことが好ましい。図示のように、ダイポールはそれらのそれぞれの給電線の局所的な方向に対して垂直であり、好ましくは軸に対して+45度または-45度の角度である。各給電線11の一端は、同軸ケーブルの内部導体または外部導体のいずれかに独立して接続される。このアンテナは、各ダイポールラジエータ14から放射される比較的均一な信号強度の電界偏波とビーム方向の両方のダイバーシティを特徴としている。
【0010】
図4は、図1図3のアンテナの典型的な断面図を示している。例えば、0.1mmの厚さの可撓性のMylar(登録商標)ベース16は、給電線11およびダイポール14を形成する0.1mmのアルミニウムの薄箔を担持する。アルミニウム箔は両面テープ17でMylar(登録商標)ベース16に固定される。Mylar(登録商標)フィルムまたはシート17は、アルミニウム箔と同様に、その平面内で弾性的に可撓性があり、粘着テープ17と同様に、共平面の供給線11とスタブ14を形成する。
【0011】
Mylar(登録商標)フィルムの層でサポートされたアンテナ10a、10b、10cは、Mylar(登録商標)フィルム、伝送線、スタブ、またはテープに損傷を与えることなく、それ自体を、前面から前面へ、または背面から背面へと折りたたんで、好ましくは1/2インチ以上の厚さのサンドイッチを形成することができる。従って、折り目の半径は1/4インチ以下であってはならない。折りたたまれた層の給電線11間の結合を防止するために、例えば0.5インチの厚さのプラスチック発泡層が層の間に配置されることができる。
【0012】
アンテナを適切に動作させるには、ベースのMylar(登録商標)と伝送線の複合体は、ある層のダイポール14または摂動(perturbation)が別の層のダイポールまたは摂動と重ならないように折りたたむ必要がある。図5は、放射のダイバーシティを改善するこの状態を示している。
【0013】
上述のダイポールまたはスタブ14は、給電線11に直接接続されている。これらのスタブ14は給電線11に対する摂動を表しており、RFIDエネルギーを放射する。同等の摂動は、同様に給電線11と共平面であり、給電線に切り込まれたノッチなどの平面状の給電線の経路または形状の急激な変化や、給電線の電気的特性の急激な変化の形態であり得る(例えば、共平面の給電線の幅と間隔)。放射スタブ14またはそれらの同等物は、給電線と電気的に接触している必要はない。スロット、ループ、またはパッチラジエータが用いられることができ、それらは給電線の各ストリップに容量的または誘導的に機能的に結合されることができる。摂動またはスタブ14は、おおよそ(即ち±15%)波長間隔に配置されることができる。
【0014】
本開示は一例であり、本開示に含まれる教示の正当な範囲から逸脱することなく、詳細を追加、修正、または削除することにより、さまざまな変更を行うことができることは明らかであろう。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲が必然的に限定される範囲を除き、本開示の特定の詳細に限定されない。
【符号の説明】
【0015】
10a、10b、10c RFIDアンテナ
11 伝送線
12 間隔
13 軸
14 スタブ
16 Mylar(登録商標)ベース
17 テープ
図1
図2
図3
図4
図5