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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】超音波診断装置及びドッキングユニット
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20250226BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020152876
(22)【出願日】2020-09-11
(65)【公開番号】P2022047134
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 恭大
(72)【発明者】
【氏名】木村 洋介
(72)【発明者】
【氏名】白石 貴彦
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208610873(CN,U)
【文献】特開2010-046120(JP,A)
【文献】特開2014-054481(JP,A)
【文献】特開2010-005239(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0262010(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0251035(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0049066(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送受信する超音波探触子で得られた信号に基づいて、超音波画像データを生成し、第1の筐体を有する超音波診断装置本体を備え、
前記超音波探触子は、前記超音波診断装置本体に接続するための第1のコネクターを有し、
前記超音波診断装置本体は、
情報の操作入力を受け付け、前記第1の筐体に設けられた操作部と、
前記第1のコネクターに接続され、前記第1の筐体に設けられた第2のコネクターと、
前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第1の筐体に設けられた第1のロック操作部と、
前記第1のロック操作部への操作入力に応じて、前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う第1のロック機構部と、を有し、
前記操作部及び前記第1のロック操作部は、前記第2のコネクターが設けられた前記第1の筐体上の第1の面とは異なる第2の面に設けられている超音波診断装置。
【請求項2】
前記第1のロック機構部は、前記第2のコネクターと一体の部品として構成され、前記第1のロック操作部への操作入力に応じた回転力の伝達により、前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記第2の面は、前記第1の筐体の上面である請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記第1の筐体は、
前記第1のロック操作部を露出する開口部と、
前記開口部の下方に設けられた穴部と、を有する請求項3に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記第1の筐体は、
前記第1のロック操作部及び前記第1のロック機構部が収納された第1の空間と、前記超音波診断装置本体の回路部が収納された第2の空間と、を分離する分離部を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記第2のコネクターに接続される中継コネクターを有するドッキングユニットを備え、
前記第1のロック操作部は、前記第2のコネクターへの前記中継コネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、
前記第1のロック機構部は、前記第1のロック操作部への操作入力に応じて、前記第2のコネクターへの前記中継コネクターの接続のロック又はアンロックを行う請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記ドッキングユニットは、第2の筐体と、
前記中継コネクターの信号線に接続されており、前記第2の筐体に設けられ、前記第1のコネクターに接続される第3のコネクターと、
前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第2の筐体に設けられた第2のロック操作部と、
前記第2のロック操作部への操作入力に応じて、前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う第2のロック機構部と、を有し、
前記第2のロック操作部は、前記第3のコネクターが設けられた前記第2の筐体上の第3の面とは異なる第4の面に設けられている請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記第3のコネクターは、複数であり、
前記第2のロック操作部及び前記第2のロック機構部は、前記各第3のコネクターに対応して設けられる請求項7に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記超音波診断装置本体は、通信線及び電源線の少なくとも一方に接続された第1のインターフェースポートを前記第1の面に有し、
前記ドッキングユニットは、前記第1のインターフェースポートに接続される第2のインターフェースポートを有する請求項6から8のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記ドッキングユニットは、前記超音波診断装置が載置されるカートに固定的に設置されている請求項6から9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記第1の面は、前記第1の筐体の背面である請求項1から10のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記超音波探触子を備える請求項1から11のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項13】
超音波を送受信する超音波探触子で得られた信号に基づいて、超音波画像データを生成する超音波診断装置本体に接続されるドッキングユニットであって、
前記超音波探触子は、前記超音波診断装置本体に接続するための第1のコネクターを有し、
前記超音波診断装置本体は、
前記超音波診断装置本体の第1の筐体上の面に設けられ、情報の操作入力を受け付ける操作部と、
前記第1のコネクターに接続される第2のコネクターと、を有し、
前記ドッキングユニットは、
第2の筐体と、
前記第2のコネクターに接続される中継コネクターと、
前記中継コネクターの信号線に接続されており、前記第2の筐体に設けられ、前記第1のコネクターに接続される第3のコネクターと、
前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第2の筐体に設けられたロック操作部と、
前記ロック操作部への操作入力に応じて、前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行うロック機構部と、を有し、
前記ロック操作部は、前記第3のコネクターが設けられた前記第2の筐体上の面とは異なる面であって、前記操作部が設けられた前記第1の筐体上の面と同じ側の面に、設けられているドッキングユニット。
【請求項14】
前記第3のコネクターは、複数であり、
前記ロック操作部及び前記ロック機構部は、前記各第3のコネクターに対応して設けられる請求項13に記載のドッキングユニット。
【請求項15】
前記超音波診断装置本体は、通信線及び電源線の少なくとも一方に接続された第1のインターフェースポートを有し、
前記ドッキングユニットは、
前記第1のインターフェースポートに接続される第2のインターフェースポートを有する請求項13又は14に記載のドッキングユニット。
【請求項16】
前記ドッキングユニットは、前記超音波診断装置本体を備える超音波診断装置が載置されるカートに固定的に設置されている請求項13から15のいずれか一項に記載のドッキングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置及びドッキングユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断は、超音波探触子を患者の被検体の体表又は体腔内から当てるという簡単な操作で心臓や胎児の様子が超音波画像として得られ、かつ安全性が高いため繰り返して検査を行うことができる。このような超音波診断を行うために用いられる超音波診断装置が知られている。
【0003】
超音波探触子は、コンベックス、リニア、セクタなど、複数の走査方式の物があり、超音波診断装置の超音波診断装置本体に接続して用いられる。また、超音波探触子が超音波診断装置本体から外れないようにするために、ロック機構を備える超音波診断装置が知られている。例えば、超音波探触子のプラグのコネクターが接続されるレセプタクルのコネクターと、当該レセプタクルのコネクターの挿入ブレードを動かしてプラグのコネクターを掴んで引っ張ることによりロック/アンロックするレバー部と、が本体部の右側面に配置された携帯型超音波システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第10172589号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の携帯型超音波システムは、レセプタクルのコネクターと、レバー部とが、本体部の同じ側面に配置されているため、レバー部の操作がしづらかった。特に、レセプタクルのコネクターに超音波探触子を接続すると、レバー部の操作がさらにしづらくなる。
【0006】
本発明の課題は、超音波探触子の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の超音波診断装置は、
超音波を送受信する超音波探触子で得られた信号に基づいて、超音波画像データを生成し、第1の筐体を有する超音波診断装置本体を備え、
前記超音波探触子は、前記超音波診断装置本体に接続するための第1のコネクターを有し、
前記超音波診断装置本体は、
情報の操作入力を受け付け、前記第1の筐体に設けられた操作部と、
前記第1のコネクターに接続され、前記第1の筐体に設けられた第2のコネクターと、
前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第1の筐体に設けられた第1のロック操作部と、
前記第1のロック操作部への操作入力に応じて、前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う第1のロック機構部と、を有し、
前記操作部及び前記第1のロック操作部は、前記第2のコネクターが設けられた前記第1の筐体上の第1の面とは異なる第2の面に設けられている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記第1のロック機構部は、前記第2のコネクターと一体の部品として構成され、前記第1のロック操作部への操作入力に応じた回転力の伝達により、前記第2のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波診断装置において、
前記第2の面は、前記第1の筐体の上面である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の超音波診断装置において、
前記第1の筐体は、
前記第1のロック操作部を露出する開口部と、
前記開口部の下方に設けられた穴部と、を有する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記第1の筐体は、
前記第1のロック操作部及び前記第1のロック機構部が収納された第1の空間と、前記超音波診断装置本体の回路部が収納された第2の空間と、を分離する分離部を有する。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記第2のコネクターに接続される中継コネクターを有するドッキングユニットを備え、
前記第1のロック操作部は、前記第2のコネクターへの前記中継コネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、
前記第1のロック機構部は、前記第1のロック操作部への操作入力に応じて、前記第2のコネクターへの前記中継コネクターの接続のロック又はアンロックを行う。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の超音波診断装置において、
前記ドッキングユニットは、第2の筐体と、
前記中継コネクターの信号線に接続されており、前記第2の筐体に設けられ、前記第1のコネクターに接続される第3のコネクターと、
前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第2の筐体に設けられた第2のロック操作部と、
前記第2のロック操作部への操作入力に応じて、前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行う第2のロック機構部と、を有し、
前記第2のロック操作部は、前記第3のコネクターが設けられた前記第2の筐体上の第3の面とは異なる第4の面に設けられている。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の超音波診断装置において、
前記第3のコネクターは、複数であり、
前記第2のロック操作部及び前記第2のロック機構部は、前記各第3のコネクターに対応して設けられる。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項6から8のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波診断装置本体は、通信線及び電源線の少なくとも一方に接続された第1のインターフェースポートを前記第1の面に有し、
前記ドッキングユニットは、前記第1のインターフェースポートに接続される第2のインターフェースポートを有する。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項6から9のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記ドッキングユニットは、前記超音波診断装置が載置されるカートに固定的に設置されている。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記第1の面は、前記第1の筐体の背面である。
【0018】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記超音波探触子を備える。
【0019】
請求項13に記載の発明は、
超音波を送受信する超音波探触子で得られた信号に基づいて、超音波画像データを生成する超音波診断装置本体に接続されるドッキングユニットであって、
前記超音波探触子は、前記超音波診断装置本体に接続するための第1のコネクターを有し、
前記超音波診断装置本体は、
前記超音波診断装置本体の第1の筐体上の面に設けられ、情報の操作入力を受け付ける操作部と、
前記第1のコネクターに接続される第2のコネクターと、を有し、
前記ドッキングユニットは、
第2の筐体と、
前記第2のコネクターに接続される中継コネクターと、
前記中継コネクターの信号線に接続されており、前記第2の筐体に設けられ、前記第1のコネクターに接続される第3のコネクターと、
前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、前記第2の筐体に設けられたロック操作部と、
前記ロック操作部への操作入力に応じて、前記第3のコネクターへの前記第1のコネクターの接続のロック又はアンロックを行うロック機構部と、を有し、
前記ロック操作部は、前記第3のコネクターが設けられた前記第2の筐体上の面とは異なる面であって、前記操作部が設けられた前記第1の筐体上の面と同じ側の面に、設けられている。
【0020】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のドッキングユニットにおいて、
前記第3のコネクターは、複数であり、
前記ロック操作部及び前記ロック機構部は、前記各第3のコネクターに対応して設けられる。
【0021】
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載のドッキングユニットにおいて、
前記超音波診断装置本体は、通信線及び電源線の少なくとも一方に接続された第1のインターフェースポートを有し、
前記ドッキングユニットは、
前記第1のインターフェースポートに接続される第2のインターフェースポートを有する。
【0022】
請求項16に記載の発明は、請求項13から15のいずれか一項に記載のドッキングユニットにおいて、
前記ドッキングユニットは、前記超音波診断装置本体を備える超音波診断装置が載置されるカートに固定的に設置されている。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、超音波探触子の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置の外観構成を示す図である。
図2】第1の実施の形態の超音波診断装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】超音波診断装置本体のロック部を含む部分の断面図である。
図4】第2の実施の形態の超音波診断装置の外観構成を示す図である。
図5】第3の実施の形態の超音波診断装置の外観構成を示す図である。
図6】第4の実施の形態の超音波診断装置の外観構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
添付図面を参照して本発明に係る第1~第4の実施の形態を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1図4を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。まず、図1図2を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の超音波診断装置100の外観構成を示す図である。図2は、超音波診断装置100の機能構成を示すブロック図である。図3は、超音波診断装置本体1のロック部33を含む部分の断面図である。
【0027】
超音波診断装置100は、病院などの医療機関の診察室などに設置される移動可能な卓上型(いわゆるノートPC(Personal Computer)形式)の超音波診断装置である。図1図2に示すように、超音波診断装置100は、超音波診断装置本体1と、超音波探触子2と、を備える。超音波探触子2は、患者の生体などの被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波診断装置本体1は、超音波探触子2と接続され、超音波探触子2に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して送信超音波を送信させるとともに、超音波探触子2にて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像データとして画像化する。
【0028】
ここで、図1に示すように、x軸、y軸、z軸をとるものとする。超音波診断装置本体1は、第1の筐体としての筐体31上に、操作入力部11、表示部17、第2のコネクターとしてのコネクター32、ロック部33などを有する。筐体31は、金属、樹脂などで構成され、例えば略直方体の形状を有し、右側面部311、天面部312、前面部313、左側面部314、背面部315、底面部316を有する。右側面部311は、筐体31の+x側の面部である。天面部312は、筐体31の+z側の面部である。前面部313は、筐体31の-y側の面部である。左側面部314は、筐体31の-x側の面部である。背面部315は、筐体31の+y側の面部である。底面部316は、筐体31の-z側の面部である。
【0029】
操作入力部11は、操作卓面としての天面部312に配置されている。操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンド、被検体の個人情報などのデータ、超音波画像データなどを表示部17に表示するための各種画像パラメーターの入力を受け付けるための操作要素を有し、医師、技師などの操作者からの当該操作要素への操作入力を受け付ける。操作要素は、例えば、押しボタン、エンコーダー(回転つまみ)、レバースイッチ、ジョイスティック、トラックボール、キーボードや、それらを組み合わせたマルチファンクションスイッチであるものとする。
【0030】
表示部17は、天面部312上に立設されている。表示部17は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイなどの表示パネルを有し、当該表示パネルの表示画面上に、超音波画像などの各種表示情報を表示する。表示部17は、例えば、天面部312との接続部分に、x軸方向に延在するヒンジ(図示略)を有し、天面部312に対して折り畳み状態(表示部17が天面部312と平行な状態)にすることが可能な構成とする。
【0031】
コネクター32は、右側面部311上に配置されている。コネクター32は、超音波探触子2を電気的に接続するレセプタクルのコネクターである。
【0032】
ロック部33の第1のロック操作部としてのレバー331は、コネクター32の配置されている右側面部311とは異なる天面部312上で、コネクター32の近傍の位置に配置されている。ロック部33は、レバー331を介して、操作者から、コネクター32への超音波探触子2の接続のロック/アンロックの操作入力を受け付け、当該操作入力に応じて超音波探触子2の接続のロック/アンロックを行う機械部品である。
【0033】
図2に示すように、超音波探触子2は、超音波探触子本体21と、第1のコネクターとしてのコネクター22と、ケーブル23と、を有する。超音波探触子本体21は、先端側に振動子2a(図2参照)を備えており、超音波診断装置本体1から入力された駆動信号に応じて振動子2aから超音波を被検体に送信し、当該被検体からの反射超音波を振動子2aにより受信し受信信号を生成して超音波診断装置本体1に出力する。
【0034】
コネクター22は、コネクター32に嵌合され電気的に接続されるプラグのコネクターである。ケーブル23は、超音波探触子本体21とコネクター22との間に電気的に接続され、複数の絶縁電線を保護被覆層で覆った信号線である。
【0035】
ついで、図2を参照して、超音波診断装置100の機能構成を説明する。図2に示すように、超音波診断装置本体1は、筐体31内に、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像生成部14と、画像処理部15と、表示制御部16と、表示部17と、制御部18と、通信部19と、コネクター32と、ロック部33と、を備える。操作入力部11、送信部12、受信部13、画像生成部14、画像処理部15、表示制御部16、表示部17、制御部18、通信部19及びコネクター32を、超音波診断装置本体1の電気回路を含む回路部1aとする。
【0036】
操作入力部11は、各種操作要素を介して操作者からの操作入力を受け付け、その操作情報を制御部18に出力する。
【0037】
送信部12は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2に電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。また、送信部12は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備える。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、振動子2a毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させ、送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部12は、例えば、超音波探触子2に配列された複数(例えば、192個)の振動子2aのうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部12は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子2aを方位方向(走査方向)にずらすことで走査(スキャン)を行う。
【0038】
受信部13は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2から電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、振動子2a毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をアナログ-デジタル変換(A/D変換)するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子2a毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0039】
画像生成部14は、制御部18の制御に従って、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理や対数圧縮などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、受信エネルギーとしての輝度値を有する画素からなるB(Brightness)モード画像データを生成することができる。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部14は、画像モードがBモードの超音波画像データとしてのBモード画像データの他、A(Amplitude)モード、M(Motion)モード、ドプラ法による画像モード(カラードプラモードなど)など、他の画像モードの超音波画像データが生成できるものであってもよい。
【0040】
画像処理部15は、制御部18の制御に従って、設定中の各種画像パラメーターに応じて、画像生成部14から出力されたBモード画像データに画像処理を施す。また、画像処理部15は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーによって構成された画像メモリー部15aを備える。画像処理部15は、制御部18の制御に従って、画像処理を施したBモード画像データをフレーム単位で画像メモリー部15aに記憶する。フレーム単位での画像データを超音波画像データあるいはフレーム画像データということがある。画像処理部15は、制御部18の制御に従って、上述したようにして生成された画像データを順に表示制御部16に出力する。
【0041】
表示制御部16は、制御部18の制御に従って、画像処理部15より受信した画像データを表示用の画像信号に変換し、表示部17に出力する。
【0042】
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、ROMに記憶されているシステムプログラムなどの各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置100の各部の動作を制御する。ROMは、半導体などの不揮発メモリーなどにより構成され、超音波診断装置100に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、ガンマテーブルなどの各種データなどを記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0043】
通信部19は、外部機器と通信する通信部である。通信部19の通信方式は、USB(Universal Serial Bus)、LAN(Local Area Network)、HDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)などの有線の通信部とするが、無線LANなどの無線通信部を含んでもよい。制御部18は、通信部19を介して、外部機器と情報を送受信する。
【0044】
超音波診断装置100が備える各部について、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能は、集積回路などのハードウェア回路として実現することができる。集積回路とは、例えばLSI(Large Scale Integration)であり、LSIは集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサーで実現してもよいし、FPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。また、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能をソフトウェアにより実行するようにしてもよい。この場合、このソフトウェアは一つ又はそれ以上のROMなどの記憶媒体、光ディスク、又はハードディスクなどに記憶されており、このソフトウェアが演算処理器により実行される。
【0045】
ここで、図2及び図3を参照して、ロック部33の構成を説明する。ロック部33は、レバー331と、シャフト332と、開口部としてのレバー開口部333と、第1のロック機構部としてのロック機構部334と、分離部335と、穴部としての底面穴部336と、を有する。レバー331は、レバー開口部333から天面方向(+z方向)に露出し、操作者からの超音波探触子2の接続のロック/アンロックの2値の操作入力を受け付ける正逆回転可能な回転レバーである。シャフト332は、レバー331の回転軸位置に接続され、レバー331の操作入力に応じた回転動力をロック機構部334に伝達する。レバー開口部333は、筐体31の天面部312に設けられた開口穴である。
【0046】
ロック機構部334は、シャフト332から伝達された回転動力に応じて、コネクター32に接続された超音波探触子2(コネクター22)のロック/アンロックを行う機構である。コネクター22がコネクター32に接続された状態で、ロック機構部334がロック状態になると、コネクター32に接続されたコネクター22は抜けなくなる(外れなくなる)。また、ロック状態にある場合に、ロック機構部334がアンロック状態になると、コネクター32に接続されたコネクター22は抜くことが可能になる。
【0047】
ロック機構部334は、例えば、特開2018-166038号公報に記載のようなコネクターのロック/解除機構と同様な機構部である。具体的には、ロック機構部334は、コネクター32と一体の部品として構成され、ロック部33のレバー331の回転力を伝達して作動し、例えば、シャフト332に接続された凹状のフック(図示略)を有する。ロック機構部334は、コネクター22がコネクター32に接続された状態で、レバー331のロック操作に対応する所定の回転方向の回転に応じて、シャフト332が同じ回転方向に回転し、ロック機構部334のフックがコネクター32に設けられた突出部(図示略)に引っかかることにより、コネクター32への超音波探触子2の接続のロックを行う。また、ロック機構部334は、ロック状態において、レバー331のロック操作と逆回転方向のアンロック操作に対応する回転に応じて、シャフト332が当該逆回転方向に回転し、ロック機構部334のフックがコネクター32に設けられた突出部から外れることにより、コネクター32への超音波探触子2の接続のアンロックを行う。
【0048】
分離部335は、筐体31のロック部33を含む空間33aを、筐体31の回路部1aを含む空間31aから分離して独立させる構成部であり、内壁などにより構成される。分離部335は、レバー開口部333から空間33aに侵入した、超音波探触子2及び被検体につけるジェルなどの液体や、埃、砂、クリップなどの異物が空間31aに侵入することを防ぐ。
【0049】
底面穴部336は、ロック部33を含む空間33aに侵入した上記異物、上記液体を外部に排出するための穴部である。底面穴部336は、レバー331(レバー開口部333)の直下(レバー開口部333から見て、超音波診断装置100を設置した場合の重力方向としての-z方向)の底面部316に設けられており、上記液体、上記異物を排出しやすくしている。このように、筐体31は、ロック部33のレバー開口部333、分離部335、底面穴部336を有する。
【0050】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100は、超音波を被検体に送受信する超音波探触子2で得られた受信信号に基づいて、超音波画像データを生成し、筐体31を有する超音波診断装置本体1を備える。超音波探触子2は、超音波診断装置本体1に接続するためのコネクター22を有する。超音波診断装置本体1は、コネクター22に接続され、筐体31に設けられたコネクター32と、コネクター32へのコネクター22の接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、筐体31に設けられたレバー331と、レバー331の操作入力に応じて、コネクター32へのコネクター22の接続のロック又はアンロックを行うロック機構部334と、を有する。レバー331は、コネクター32が設けられた筐体31上の第1の面としての右側面部311とは異なる第2の面に設けられている。超音波診断装置100は、超音波探触子2を備える。
【0051】
このため、コネクター32へ超音波探触子2が接続されていても、超音波探触子2がロック/アンロックの操作入力の障害にならないため、操作入力の障害物がなく、コネクター32への超音波探触子2の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくできる。また、コネクター32へ超音波探触子2が接続されていても、操作者がレバー331を視認しやすくできる。
【0052】
また、ロック機構部334は、コネクター32と一体の部品として構成され、レバー331への操作入力に応じた回転力の伝達により、コネクター32へのコネクター22の接続のロック又はアンロックを行う。このため、最も普及しているロック機構を用いて、コネクター32への超音波探触子2の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくできる。
【0053】
また、第2の面は、筐体31の上面としての天面部312である。このため、操作者が超音波診断装置100を見下ろす視点において、コネクター32への超音波探触子2の接続のロック、アンロックの操作入力をよりしやすくでき、操作者がレバー331をより視認しやすくできる。
【0054】
また、筐体31は、レバー331を露出するレバー開口部333と、レバー開口部333の下方に設けられた底面穴部336と、を有する。このため、底面穴部336によって、レバー開口部333から侵入した液体や異物を、筐体31の底面部316から外部に排出できるので、超音波診断装置本体1の回路部1aへの液体や異物の侵入による故障を防ぐことができる。
【0055】
また、筐体31は、レバー331及びロック機構部334が収納された第1の空間としての空間33aと、レバー331及びロック機構部334以外の電気回路部としての回路部1aが収納された第2の空間としての空間31aと、を分離して独立させる分離部335を有する。このため、レバー開口部333から侵入した異物や液体を、空間31aから独立した空間33aに留めて排出することができ、筐体31内の超音波診断装置本体1の回路部1aへの異物や液体の侵入による故障を防ぐことができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
図4を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図4は、本実施の形態の超音波診断装置100Aの外観構成を示す図である。
【0057】
本実施の形態として、図4に示す超音波診断装置100Aを用いる。超音波診断装置100Aにおいて、第1の実施の形態の超音波診断装置100と同様の部分には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0058】
図4に示すように、超音波診断装置100Aは、携帯端末型(いわゆるタブレット端末形式)の超音波診断装置である。超音波診断装置100Aは、超音波診断装置本体1Aと、超音波探触子2(図4で図示略)と、を備える。
【0059】
超音波診断装置本体1Aは、筐体31A上に、操作入力部11A、表示部17A、コネクター32A、ロック部33Aのレバー331A、などを有する。筐体31Aは、第1の実施の形態の筐体31と同様であるが、タブレット端末用の略直方体の形状を有する。筐体31Aは、右側面部311A、天面部312A、前面部313A、左側面部314A、背面部315A、底面部316Aを有する。右側面部311Aは、筐体31Aの+x側の面部である。天面部312Aは、筐体31Aの+z側の面部である。前面部313Aは、筐体31Aの-y側の面部である。左側面部314Aは、筐体31Aの-x側の面部である。背面部315Aは、筐体31Aの+y側の面部である。底面部316Aは、筐体31Aの-z側の面部である。
【0060】
操作入力部11A、表示部17A、コネクター32A、ロック部33Aは、第1の実施の形態の操作入力部11、表示部17、コネクター32、ロック部33と同様であるが、それぞれタブレット端末用の部品となる。操作入力部11A及び表示部17Aは、操作卓面としての前面部313Aに配置されている。ロック部33Aのレバー331Aは、前面部313Aから露出し、コネクター32Aの近傍の位置に配置されている。ロック部33Aは、底面穴部を有しないものとするが、穴部を背面部315A、底面部316Aなどに有する構成としてもよい。コネクター32Aは、右側面部311Aに配置されている。
【0061】
以上、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、携帯端末形式の超音波診断装置100Aにおいて、コネクター32Aへの超音波探触子2の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくでき、コネクター32Aへ超音波探触子2が接続されていても、操作者が前面部313Aのレバー331Aを視認しやすくできる。
【0062】
(第3の実施の形態)
図5を参照して、本発明に係る第3の実施の形態を説明する。図5は、本実施の形態の超音波診断装置100Bの外観構成を示す図である。
【0063】
本実施の形態として、図5に示す超音波診断装置100Bを用いる。超音波診断装置100Bにおいて、第1の実施の形態の超音波診断装置100と同様の部分には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図5に示すように、超音波診断装置100Bは、移動可能な据置型(ノートPC形式)の超音波診断装置である。超音波診断装置100Bは、超音波診断装置本体1Bと、ドッキングユニット40と、超音波探触子2(図5上で図示略)と、を備える。
【0065】
超音波診断装置本体1Bは、第1の実施の形態の超音波診断装置本体1Aと同様であるが、さらに、右側面部311上に、第1のインターフェースポートとしてのインターフェースポート34を有する。インターフェースポート34は、通信部19の各種通信方式の通信線と、電源線との少なくとも1つが電気的に接続されたインターフェースポートである。
【0066】
ドッキングユニット40は、超音波診断装置本体1Bの右側面部311にドッキング(結合、接続)され、主として、コネクター32から出力される信号線を分岐して、複数(ここでは2つとするが、1つや、3つ以上としてもよい)の超音波探触子2を同時に超音波診断装置本体1Bに接続するためのユニットであり、インターフェースポート34に対応する通信線、電源線の出力端子(図示略)も有する。
【0067】
ドッキングユニット40は、第2の筐体としての筐体41上に、中継コネクター42a、第3のコネクターとしてのコネクター42b,42c、ロック部43b,43c、第2のインターフェースポートとしてのインターフェースポート44などを有する。筐体41は、略直方体の形状を有し、右側面部411、天面部412、前面部413、左側面部414、背面部415、底面部416を有する。右側面部411は、筐体41の+x側の面部である。天面部412は、筐体41の+z側の面部である。前面部413は、筐体41の-y側の面部である。左側面部414は、筐体41の-x側の面部である。背面部415は、筐体41の+y側の面部である。底面部416は、筐体41の-z側の面部である。
【0068】
中継コネクター42aは、左側面部414に配置され、コネクター32に嵌合され電気的に接続される中継用のコネクターである。このため、ロック部33は、レバー331を介して、操作者からコネクター32への中継コネクター42aの接続のロック/アンロックの操作入力を受け付け、ロック機構部334により、当該操作入力に応じてコネクター32への中継コネクター42aの接続のロック/アンロックを行う。コネクター32への中継コネクター42aの接続がロック/アンロックされると、同時にインターフェースポート34へのインターフェースポート44の接続がロック/アンロックされる。
【0069】
コネクター42b,42cは、右側面部411に配置され、中継コネクター42aの信号線から分岐された信号線に接続され、超音波探触子2(のコネクター22)に嵌合され電気的に接続されるレセプタクルのコネクターである。
【0070】
ロック部43b,43cは、ロック部33と同様の構成である。ロック部43bは、第2のロック操作部としてのレバー431b、第2のロック機構部としてのロック機構部(図示略)などを有する。レバー431bは、天面部412に露出し、コネクター42bの近傍の位置に配置されている。ロック部43bは、レバー431bを介する操作者からのロック/アンロックの操作入力に応じて、ロック機構部により、コネクター42bへの超音波探触子2(のコネクター22)の接続のロック/アンロックを行う。
【0071】
ロック部43cは、レバー431c、ロック機構部(図示略)などを有する。レバー431cは、天面部412に露出し、コネクター42cの近傍の位置に配置されている。ロック部43cは、レバー431cを介する操作者からのロック/アンロックの操作入力に応じて、ロック機構部により、コネクター42cへの超音波探触子2(のコネクター22)の接続のロック/アンロックを行う。
【0072】
インターフェースポート44は、左側面部414に配置され、インターフェースポート34に嵌合され電気的に接続される中継用のインターフェースポートであり、ドッキングユニット40の通信線、電源線の出力端子(図示略)に電気的に接続されている。
【0073】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100Bは、コネクター32に接続される中継コネクター42aを有するドッキングユニット40を備える。レバー331は、コネクター32への中継コネクター42aの接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、ロック機構部334は、レバー331への操作入力に応じて、コネクター32への中継コネクター42aの接続のロック又はアンロックを行う。このため、超音波診断装置100Bにおいて、コネクター32Aへのドッキングユニット40の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくでき、コネクター32Aへドッキングユニット40が接続されていても、操作者がレバー331を視認しやすくできる。
【0074】
また、ドッキングユニット40は、筐体41と、中継コネクター42aの信号線に接続されており、筐体41に設けられ、コネクター22に接続されるコネクター42b,42cと、コネクター42b,42cへのコネクター22の接続のロック又はアンロックの操作入力を受け付け、筐体41に設けられたレバー431b,431cと、レバー431b,431cへの操作入力に応じて、コネクター42b,42cへのコネクター22の接続のロック又はアンロックを行う(第2の)ロック機構部と、を有する。レバー431b,431cは、コネクター42b,42cが設けられた筐体41上の第3の面としての右側面部411とは異なる第4の面としての天面部412に設けられている。このため、コネクター42b,42cへの超音波探触子2の接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくでき、コネクター42b,42cへ超音波探触子2が接続されていても、操作者がレバー431b,431cを視認しやすくできる。
【0075】
また、コネクター42b,42cは、複数(ここでは2つ)である。レバー431b,431c、(第2の)ロック機構部は、コネクター42b,42cのそれぞれに対応して設けられている。このため、コネクター42b,42cへ複数(ここでは2つ)の超音波探触子2を同時に接続でき、それぞれの接続のロック、アンロックの操作入力をしやすくでき、コネクター42b,42cへ超音波探触子2が接続されていても、操作者がレバー431b,431cを視認しやすくできる。
【0076】
また、超音波診断装置本体1Bは、通信線及び電源線の少なくとも一方に接続されたインターフェースポート34を第1の面としての右側面部311に有する。ドッキングユニット40は、インターフェースポート34に接続されるインターフェースポート44を有する。このため、ドッキングユニット40により、超音波探触子2用のコネクター32と中継コネクター42aとの接続に加えて、インターフェースポート34とインターフェースポート44とを接続できる。加えて、インターフェースポート34とインターフェースポート44との接続のロック又はアンロックを行うためのロック操作部(レバー)、ロック機構部を不要にできるので、超音波診断装置100Bの装置構成を簡単にすることができる。さらに、ロック部により、レバー331の1回のロック又はアンロックの操作で、超音波診断装置本体1C及びドッキングユニット40間の、超音波探触子2の信号線と、通信線/電源線と、の接続を同時にロック又はアンロックでき、使い勝手、操作性を良好にできる。
【0077】
(第4の実施の形態)
図6を参照して、本発明に係る第4の実施の形態を説明する。図6は、本実施の形態の超音波診断装置100Cの外観構成を示す図である。
【0078】
本実施の形態として、図6に示す超音波診断装置100Cを用いる。超音波診断装置100Cにおいて、第3の実施の形態の超音波診断装置100Bと同様の部分には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0079】
図6に示すように、超音波診断装置100Cは、移動可能な据置型(ノートPC形式)の超音波診断装置である。超音波診断装置100Cは、超音波診断装置本体1Cと、ドッキングユニット50と、超音波探触子2(図6上で図示略)と、を備える。
【0080】
超音波診断装置本体1Cは、第3の実施の形態の超音波診断装置本体1Bと同様であるが、第3の実施の形態の筐体31(右側面部311、天面部312、背面部315などを含む)、コネクター32、ロック部33(レバー331などを含む)、インターフェースポート34に代えて、筐体31C(右側面部311C、天面部312C、背面部315Cなど)、コネクター32C、ロック部33C(レバー331Cなどを含む)、第1のインターフェースポートとしてのインターフェースポート34Cを有する。コネクター32Cは、第3の実施の形態のコネクター32と同様であるが、背面部315Cに配置されている。ロック部33Cは、第3の実施の形態のロック部33と同様であるが、レバー331Cが天面部312C上で、コネクター32Cの近傍の位置に配置されている。インターフェースポート34Cは、第3の実施の形態のインターフェースポート34と同様であるが、背面部315に配置されている。
【0081】
ドッキングユニット50は、超音波診断装置本体1Cの背面部315にドッキングされ、主として、コネクター32Cから出力される信号線を分岐して、複数(ここでは2つ)の超音波探触子2を同時に超音波診断装置本体1Cに接続するためのユニットであり、インターフェースポート34Cに対応する通信線、電源線の出力端子(図示略)も有する。
【0082】
ドッキングユニット50は、第2の筐体としての筐体51上に、中継コネクター52a、第3のコネクターとしてのコネクター52b,52c、ロック部53b,53c、第2のインターフェースポートとしてのインターフェースポート54などを有する。筐体51は、略直方体の形状を有し、右側面部511、天面部512、前面部513、左側面部514、背面部515、底面部516を有する。右側面部511は、筐体51の+x側の面部である。天面部512は、筐体51の+z側の面部である。前面部513は、筐体51の-y側の面部である。左側面部514は、筐体51の-x側の面部である。背面部515は、筐体51の+y側の面部である。底面部516は、筐体51の-z側の面部である。
【0083】
中継コネクター52aは、前面部513に配置され、コネクター32Cに嵌合され電気的に接続される中継用のコネクターである。このため、ロック部33Cは、レバー331Cを介して、操作者からコネクター32Cへの中継コネクター52aの接続のロック/アンロックの操作入力を受け付け、ロック機構部(図示略)により、当該操作入力に応じてコネクター32Cへの中継コネクター52aの接続のロック/アンロックを行う。
【0084】
コネクター52b,52cは、背面部515に配置され、中継コネクター52aの信号線から分岐された信号線に接続され、超音波探触子2(のコネクター22)に嵌合され電気的に接続されるレセプタクルのコネクターである。
【0085】
ロック部53b,53cは、ロック部33Cと同様の構成である。ロック部53bは、第2のロック操作部としてのレバー531b、第2のロック機構部としてのロック機構部(図示略)などを有する。レバー531bは、天面部512に露出し、コネクター52bの近傍の位置に配置されている。ロック部53bは、レバー531bを介する操作者からのロック/アンロックの操作入力に応じて、ロック機構部により、コネクター52bへの超音波探触子2(のコネクター22)の接続のロック/アンロックを行う。
【0086】
ロック部53cは、レバー531c、ロック機構部(図示略)などを有する。レバー531cは、天面部512に露出し、コネクター52cの近傍の位置に配置されている。ロック部53cは、レバー531cを介する操作者からのロック/アンロックの操作入力に応じて、ロック機構部により、コネクター52cへの超音波探触子2(のコネクター22)の接続のロック/アンロックを行う。
【0087】
インターフェースポート54は、前面部513に配置され、インターフェースポート34Cに嵌合され電気的に接続される中継用のインターフェースポートであり、ドッキングユニット50の通信線、電源線の出力端子(図示略)に電気的に接続されている。
【0088】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100Cにおいて、コネクター32Cが設けられた第1の面は、筐体31Cの背面部315Cである。このため、超音波診断装置100Cの側面から超音波探触子2接続用のコネクターの出っ張りを無くすことができ、超音波診断装置100Cを狭い場所に設置できる。
【0089】
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る好適な超音波診断装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上記各実施の形態の少なくとも2つを適宜組み合わせる構成としてもよい。
【0090】
例えば、第1の実施の形態の超音波診断装置100において、第4の実施の形態の超音波診断装置100と同様に、コネクター32が筐体31の背面部315に配置され、レバー331が天面部312上に配置される構成としてもよい。
【0091】
また、第1~第3の実施の形態において、超音波診断装置又はドッキングユニットのレセプタクルのコネクターを、右側面部に配置する構成とし、ロック部のレバーを天面部に配置する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、音波診断装置又はドッキングユニットのレセプタクルのコネクター左側面に配置する構成としてもよい。
【0092】
また、第3の実施の形態では、ドッキングユニット40を、単体の装置として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ドッキングユニット40が、超音波診断装置100Bが載置され水平方向に移動可能なカートに固定的に設置されている構成としてもよい。この構成によれば、ロック部33により、レバー331の1回のロック又はアンロックの操作で、超音波診断装置本体1B及びドッキングユニット40間の、超音波探触子2の信号線と、通信線/電源線と、の接続を同時にロック/アンロックすると同時に、カートへの超音波診断装置100B(超音波診断装置本体1B)の接続をロック/アンロックでき、使い勝手、操作性をさらに良好にできる。同様に、第4の実施の形態のドッキングユニット50が、超音波診断装置100C(超音波診断装置本体1C)が載置され水平方向に移動可能なカートに固定的に設置されている構成としてもよい。
【0093】
また、以上の実施の形態における超音波診断装置100,100A,100B,100Cを構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0094】
100,100A,100B,100C 超音波診断装置
1,1A,1B,1C 超音波診断装置本体
1a 回路部
11,11A 操作入力部
12 送信部
13 受信部
14 画像生成部
15 画像処理部
15a 画像メモリー部
16 表示制御部
17,17A 表示部
18 制御部
19 通信部
2 超音波探触子
21 超音波探触子本体
2a 振動子
22 コネクター
23 ケーブル
31,31A,31C,41,51 筐体
31a,33a 空間
311,311A,311C,411,511 右側面部
312,312A,312C,412,512 天面部
313,313A,413,513 前面部
314,314A,414,514 左側面部
315,315A,315C,415,515 背面部
316,316A,416,516 底面部
32,32A,32C,42b,42c,52b,52c コネクター
33,33A,43b,43c,33C,53b,53c ロック部
331,331A,331C,431b,431c,531b,531c レバー
332 シャフト
333 レバー開口部
334 ロック機構部
335 分離部
336 底面穴部
34,34C,44,54 インターフェースポート
40,50 ドッキングユニット
42a,52a 中継コネクター
図1
図2
図3
図4
図5
図6