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特許7639316ソフトウェアスイッチプログラム、選択肢の選択方法および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】ソフトウェアスイッチプログラム、選択肢の選択方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20250226BHJP
   G05B 19/409 20060101ALI20250226BHJP
【FI】
G06F3/0488
G05B19/409 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020205766
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2022092831
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】林 彰史
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/054077(WO,A1)
【文献】特表2018-507469(JP,A)
【文献】特表2015-521768(JP,A)
【文献】特開2011-216043(JP,A)
【文献】特表2009-521753(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0033130(US,A1)
【文献】特開2014-215634(JP,A)
【文献】特開2017-211956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
G05B 19/409
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを、ロボットシステムを制御するロボット制御装置と接続される情報処理装置の表示部に複数表示させ、
前記複数の前記タッチスイッチは互いに動作の異なる選択肢であり、前記複数の前記タッチスイッチのうちの1つの前記タッチスイッチにおいて、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に、前記情報処理装置は前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替え、
前記第2選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第2選択肢に対応する動作を行わせ、
前記第2選択肢を選択した状態の前記ノブと、前記第2選択肢から前記第1選択肢までの前記ノブの移動経路を示す前記ガイドと、を有する前記タッチスイッチを前記表示部に表示させ、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第2移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、前記第1移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、を受け付けた場合に、前記情報処理装置は前記ノブが前記第1選択肢を選択した状態に切り替え
前記第1選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第1選択肢に対応する動作を行わせることを特徴とするソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項2】
前記第1移動経路の終端と前記第2移動経路の始端とは、離間している請求項1に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項3】
前記第1移動経路の終端と前記第2移動経路の始端とは、接続されている請求項1に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項4】
前記ノブが前記第1選択肢を選択した状態から前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替える操作において、前記ノブが前記第2選択肢に到達するまでに前記ノブへのタッチが解除された場合、前記ノブは、前記第1選択肢に移動する請求項3に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項5】
前記第1移動経路と前記第2移動経路とのなす角は、90°以下である請求項3または4に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項6】
前回表示した前記タッチスイッチとは前記ガイドの形状が異なる前記タッチスイッチを前記表示部に表示する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項7】
前記ガイドは、さらに、前記第2方向と異なる方向に沿う第3移動経路を有し、
前記第2タッチ入力操作の後に前記第3移動経路に沿ってスライドさせる第3タッチ入力操作を受け付けた場合に前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替える請求項1ないし6のいずれか1項に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項8】
前記タッチスイッチに対応する動作に応じて前記ガイドに含まれる移動経路の数を変更する請求項7に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項9】
前記ガイドの色を前記ノブの通過前後で変化させる請求項1ないし8のいずれか1項に記載のソフトウェアスイッチプログラム。
【請求項10】
排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを、ロボットシステムを制御するロボット制御装置と接続される情報処理装置の表示部に複数表示させ、
前記複数の前記タッチスイッチは互いに動作の異なる選択肢であり、前記複数の前記タッチスイッチのうちの1つの前記タッチスイッチにおいて、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に、前記情報処理装置は前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替え、
前記第2選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第2選択肢に対応する動作を行わせ、
前記第2選択肢を選択した状態の前記ノブと、前記第2選択肢から前記第1選択肢までの前記ノブの移動経路を示す前記ガイドと、を有する前記タッチスイッチを前記表示部に表示させ、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第2移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、前記第1移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、を受け付けた場合に、前記情報処理装置は前記ノブが前記第1選択肢を選択した状態に切り替え
前記第1選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第1選択肢に対応する動作を行わせることを特徴とする選択肢の選択方法。
【請求項11】
ロボットシステムを制御するロボット制御装置と接続される情報処理装置であって、
排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを表示部に複数表示し、前記複数の前記タッチスイッチは互いに動作の異なる選択肢であり、前記複数の前記タッチスイッチのうちの1つの前記タッチスイッチにおいて、前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替え、前記第2選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第2選択肢に対応する動作を行わせ、
前記第2選択肢を選択した状態の前記ノブと、前記第2選択肢から前記第1選択肢までの前記ノブの移動経路を示す前記ガイドと、を有する前記タッチスイッチを前記表示部に表示し、前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第2移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、前記第1移動経路に沿ってスライドさせるタッチ入力操作と、を受け付けた場合に前記ノブが前記第1選択肢を選択した状態に切り替え、前記第1選択肢を選択した状態に切り替えた場合に、前記ロボットシステムに前記第1選択肢に対応する動作を行わせる制御装置を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェアスイッチプログラム、選択肢の選択方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には産業用ロボット等の教示作業を行うためのティーチングペンダントであって表示部がタッチパネルとなっているものが開示されている。表示部がタッチパネルの場合、表示部にタッチスイッチを表示し、このタッチスイッチに触れさせることでスイッチのON/OFFを制御する方法が広く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開平02-015284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような方法では、何らかの拍子にタッチスイッチに触れることでスイッチのON/OFFが意図せずに切り替わるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のソフトウェアスイッチプログラムは、排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを表示部に表示させ、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替える。
【0006】
本発明の選択肢の選択方法は、排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを表示部に表示させ、
前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替える。
【0007】
本発明の情報処理装置は、ロボットと接続される情報処理装置であって、
排他的関係にある第1選択肢および第2選択肢のうちの前記第1選択肢を選択した状態のノブと、前記第1選択肢から前記第2選択肢までの前記ノブの移動経路を示し、第1方向に沿う第1移動経路および前記第1方向と異なる第2方向に沿う第2移動経路を有するガイドと、を有するタッチスイッチを表示部に表示し、前記ノブおよび前記ガイドの一方を他方に対して前記第1移動経路に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作と、前記第2移動経路に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作と、を受け付けた場合に前記ノブが前記第2選択肢を選択した状態に切り替える制御装置を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態のロボットシステムの全体構成を示す図である。
図2】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図3】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図4】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図5】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図6】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図7】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図8】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図9】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図10】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図11】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図12】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図13】情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。
図14】情報処理装置に表示される画面の一例である。
図15】情報処理装置に表示される画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のロボットシステムの全体構成を示す図である。図2ないし図13は、それぞれ、情報処理装置に表示されるタッチスイッチの一例を示す図である。図14および図15は、それぞれ、情報処理装置に表示される画面の一例である。
【0011】
図1に示すロボットシステム1は、多関節アーム21およびその先端に装着されたハンド22を備えるロボット2と、ワークWを搬送するベルトコンベア31を有する搬送装置3と、ロボット2の近傍に設けられたパトランプ4と、ロボット2、搬送装置3およびパトランプ4の駆動を制御するロボット制御装置5と、を有する。このようなロボットシステム1では、搬送装置3がワークWを搬送し、ロボット2が搬送中のワークWに対して必要な作業を施す。また、パトランプ4によってロボット2の状態を周囲の作業者に報知する。ただし、ロボットシステム1としては、これに限定されない。
【0012】
このようなロボットシステム1において、ロボット2にワークWに対して行う作業を教示する必要があり、この教示作業を行うために用いられるのがティーチングペンダントとしての情報処理装置6である。情報処理装置6は、教示作業時にロボット制御装置5に接続して用いられる。ロボット制御装置5との接続方法は、有線、無線を問わず如何なる方法であってもよい。
【0013】
情報処理装置6は、筐体61と、画面としての表示部62と、筐体61内に収容された制御装置63と、を有する。制御装置63は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサーと、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、ロボット制御装置5との通信を行う外部インターフェースと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能な各種プログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラム等を読み込んで実行する。特に、制御装置63では、前記プログラムとして、後述するタッチスイッチ7を司るソフトウェアスイッチプログラムPswが含まれている。
【0014】
制御装置63は、ソフトウェアスイッチプログラムPswを実行することにより、表示部62にユーザーが操作可能なタッチスイッチ7を含むGUI(グラフィックユーザーインターフェース)を表示し、タッチスイッチ7でユーザーからの入力を受け付け、それに伴う処理を実行する。情報処理装置6では、タッチスイッチ7の形状に大きな特徴を有するため、以下では、主にタッチスイッチ7について説明する。
【0015】
図2に示すように、GUIに含まれるタッチスイッチ7は、ノブ71と、ノブ71の移動経路を示すガイド72と、を有する。また、ガイド72の一端側に第1選択肢731である「OFF」が配置され、他端側に第2選択肢732である「ON」が配置され、初期状態すなわち未入力状態ではノブ71が第1選択肢731を選択している。なお、第1選択肢731である「OFF」と第2選択肢732である「ON」とは互いに排他的関係にある。つまり、第1選択肢731を選択すれば第2選択肢732の選択が解除され、反対に、第2選択肢732を選択すれば第1選択肢731の選択が解除される関係にある。以下では、説明の便宜上、ノブ71が第1選択肢731を選択した状態を単に「OFF状態」とも言い、ノブ71が第2選択肢732を選択した状態を単に「ON状態」とも言う。
【0016】
ガイド72は、第1選択肢731から第2選択肢732までのノブ71の移動経路を示す。ガイド72は、略L字状であり、その一端側に第1選択肢731が配置され、他端側に第2選択肢732が配置されている。具体的には、ガイド72は、第1方向Xに沿って真っ直ぐに延びる第1移動経路721と、第1方向Xに直交する第2方向Yに沿って真っ直ぐに延びる第2移動経路722と、を有し、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とが接続されている。そして、第1移動経路721の始端側に第1選択肢731が配置され、第2移動経路722の終端側に第2選択肢732が配置されている。
【0017】
ソフトウェアスイッチプログラムPswでは、制御装置63が「画面上のノブ71に触れ、ノブ71をガイド72に沿ってスライドさせることにより第1選択肢731から第2選択肢732に移動させる」タッチ入力操作Tをユーザーから受け付けた場合にタッチスイッチ7がOFF状態からON状態に切り替わる。具体的には、図3に示すように、タッチスイッチ7がOFF状態で、ノブ71を第1移動経路721に沿って始端から終端までスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第1タッチ入力操作T1の後に第2移動経路722に沿って始端から終端までスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、からなるタッチ入力操作Tを制御装置63が受け付けた場合にOFF状態からON状態に切り替わる。
【0018】
このようなタッチスイッチ7によれば、ノブ71を互いに異なる方向に沿って順番にスライドさせなければOFF状態からON状態に切り替えることができない。そのため、何かの拍子にタッチスイッチ7に触れ、意図せず偶然にタッチスイッチ7の状態が切り替わってしまう誤操作(以下、単に「誤操作」とも言う。)を効果的に抑制することができる。その結果、誤操作が少なく、安全性の高いタッチスイッチ7となる。特に、前述したように、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とが接続され、ガイド72が1本のラインで構成されているため、ガイド72に沿って一筆書きするようにノブ71をスライドさせることによりタッチスイッチ7の状態を切り替えることができる。そのため、タッチスイッチ7の操作が簡単となり、タッチスイッチ7の操作にかかる時間や労力を削減することができる。
【0019】
なお、ON状態のときに、前述したタッチ入力操作Tの手順を逆に行うことにより、ON状態からOFF状態に切り替わる。
【0020】
第1移動経路721と第2移動経路722とのなす角θ1は、90°以下であることが好ましい。本実施形態では、角θ1が90°である。このように、角θ1を90°以下とすることにより、ガイド72がその途中で大きく屈曲した形状となる。そのため、OFF状態からON状態に切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。なお、これに限定されず、角θ1は、90°よりも大きくてもよい。
【0021】
また、ノブ71が第1選択肢731から第2選択肢732に到達するまでにノブ71へのタッチが解除された場合、つまり、タッチ入力操作Tの途中でユーザーの指が表示部62から離れてタッチ入力操作Tが中断された場合、ノブ71は、第1選択肢731に移動する。つまり、初期状態に戻る。そのため、ON状態に切り替えるためには、タッチ入力操作Tを初めからやり直す必要がある。これにより、無意識の接触によりノブ71が徐々に移動し、やがて第2選択肢732に到達してしまうことを防ぐことができる。そのため、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。ただし、これに限定されず、タッチ入力操作Tが途中で中断された場合、中断された位置にノブ71が留まり、そこから残りのタッチ入力操作Tを再開できる構成であってもよい。
【0022】
また、タッチスイッチ7では、ノブ71の通過前後でガイド72の状態が変化する。本実施形態では、ガイド72の色が変化する。例えば、図2および図3に示すように、OFF状態ではガイド72全体が無彩色であり、ノブ71が第1選択肢731から第2選択肢732に向けてガイド72上を移動するとノブ71が通過した部分が有彩色に変化し、ON状態ではガイド72全体が有彩色となる。このような構成によれば、ユーザーは、ノブ71の移動の様子を確認し易くなる。また、ユーザーは、OFF状態なのかON状態なのかを一目で確認し易くなる。なお、ガイド72の色は、特に限定されない。ノブ71とガイド72を同じ色としてもよい。この場合、ノブ71とガイド72との境界を表示せず、ノブ71とガイド72が繋がっているように表示してもよい。また、状態変化は、色の変化に限定されず、例えば、色に替えて或いは色に加えて、ガイド72の幅がノブ71の通過前後で変化してもよい。これによっても、色変化と同様の効果を発揮することができる。この場合、ノブ71を透過させてガイド72が見えるようにしてもよい。ただし、タッチスイッチ7の構成は、これに限定されず、ノブ71の通過前後でガイド72の状態が変化しなくてもよい。
【0023】
以上、タッチスイッチ7の一例について説明したが、タッチスイッチ7の構成は、これに限定されない。例えば、図4に示すように、ガイド72が略V字状であり角θ1が90°未満であってもよい。このように、角θ1を90°未満とすることにより、例えば、図2および図3に示したタッチスイッチ7と比べてガイド72がその途中でより大きく屈曲した形状となる。そのため、タッチスイッチ7をOFF状態からON状態に切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけではより再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作を効果的に抑制することができる。また、図5に示すように、V字が上下反転した構成であってもよいし、図6に示すようにV字が横を向いた構成であってもよい。図4および図5に示すタッチスイッチ7によれば、タッチスイッチ7の幅を抑えることができ、図6に示すタッチスイッチ7によれば、タッチスイッチ7の高さを抑えることができる。
【0024】
また、例えば、図7図8および図9に示すように、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とが離間し、ガイド72が2本のラインで構成されていてもよい。この場合、第1移動経路721上のノブ71を第1移動経路721に沿って始端から終端までスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、表示部62から指を一旦離す操作と、第2移動経路722上のノブ71を第2移動経路722に沿って始端から終端までスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、からなるタッチ入力操作Tを制御装置63が受け付けた場合にOFF状態からON状態に切り替わる。また、表示画像を拡大/縮小する際に用いられるピンチアウト/ピンチインの要領で、第1タッチ入力操作T1と第2タッチ入力操作T2とを同時に行うタッチ入力操作Tを制御装置63が受け付けた場合にOFF状態からON状態に切り替わる。このような構成によっても、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけではより再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。
【0025】
また、例えば、図10に示すように、ガイド72が略U字状であってもよいし、図11に示すように、ガイド72が略Z字状であってもよい。つまり、ガイド72が途中で2回屈曲した形状であってもよい。これら各ガイド72は、第1方向Xに沿って真っ直ぐに延びる第1移動経路721と、第2方向Yに沿って真っ直ぐに延びる第2移動経路722と、第1方向Xと逆方向に沿って真っ直ぐに延びる第3移動経路723と、を有し、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とが接続され、第2移動経路722の終端と第3移動経路723の始端とが接続されている。
【0026】
この場合、タッチスイッチ7がOFF状態で、ノブ71を第1移動経路721に沿って始端から終端までスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第1タッチ入力操作T1の後に第2移動経路722に沿って始端から終端までスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、第2タッチ入力操作T2の後に第3移動経路723に沿って始端から終端までスライドさせる第3タッチ入力操作T3と、からなるタッチ入力操作Tを制御装置63が受け付けた場合に、OFF状態からON状態に切り替わる。
【0027】
第1移動経路721および第2移動経路722に加えてさらに第3移動経路723を有するガイド72によれば、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きがより複雑化し、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。なお、図10および図11のタッチスイッチ7では、第3移動経路723が第1方向Xと逆方向に沿って延びているが、第2方向Yと異なる方向であれば、特に限定されない。
【0028】
第2移動経路722と第3移動経路723とのなす角θ2は、角θ1と同様に90°以下である。図10のタッチスイッチ7では、角θ2が90°であり、図11のタッチスイッチ7では、角θ2が90°未満である。このように、角θ2を90°以下とすることにより、ガイド72がその途中で大きく屈曲した形状となる。そのため、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。ただし、角θ2としては、特に限定されず、90°よりも大きくてもよい。
【0029】
また、例えば、図12に示すように、ガイド72が略O字状であってもよいし、図13に示すように、ガイド72が略W字状であってもよい。つまり、ガイド72が途中で3回屈曲した形状であってもよい。これら各ガイド72は、第1方向Xに沿って真っ直ぐに延びる第1移動経路721と、第2方向Yに沿って真っ直ぐに延びる第2移動経路722と、第1方向Xと逆方向に沿って真っ直ぐに延びる第3移動経路723と、第2方向Yと逆方向に沿って真っ直ぐに延びる第4移動経路724と、を有し、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とが接続され、第2移動経路722の終端と第3移動経路723の始端とが接続され、第3移動経路723の終端と第4移動経路724の始端とが接続されている。
【0030】
この場合、タッチスイッチ7がOFF状態で、ノブ71を第1移動経路721に沿って始端から終端までスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第1タッチ入力操作T1の後に第2移動経路722に沿って始端から終端までスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、第2タッチ入力操作T2の後に第3移動経路723に沿って始端から終端までスライドさせる第3タッチ入力操作T3と、第3タッチ入力操作T3の後に第4移動経路724に沿って始端から終端までスライドさせる第4タッチ入力操作T4と、からなるタッチ入力操作Tを制御装置63が受け付けた場合に、OFF状態からON状態に切り替わる。
【0031】
このように、第1移動経路721、第2移動経路722および第3移動経路723に加えてさらに第4移動経路724を有するガイド72によれば、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きがより複雑化し、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。なお、図12および図13のタッチスイッチ7では、第3移動経路723が第1方向Xと逆方向に沿って延びているが、第2方向Yと異なる方向であれば、特に限定されない。同様に、第4移動経路724が第2方向Yと逆方向に沿って延びているが、第1方向Xと異なる方向であれば、特に限定されない。
【0032】
また、第3移動経路723と第4移動経路724とのなす角θ3は、角θ1、θ2と同様に90°以下である。図12のタッチスイッチ7では、角θ3が90°であり、図13のタッチスイッチ7では、角θ3が90°未満である。このように、角θ3を90°以下とすることにより、ガイド72がその途中で大きく屈曲した形状となる。そのため、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。ただし、角θ3としては、特に限定されず、90°よりも大きくてもよい。
【0033】
ガイド72は、さらに、第5移動経路、第6移動経路またはそれ以上の移動経路を有していてもよく、移動経路の数が多い程つまり途中で屈曲する回数が多い程、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが複雑となり、何かの拍子で触れただけでは再現され難いものとなる。
【0034】
また、制御装置63は、ソフトウェアスイッチプログラムPswに基づいて、タッチスイッチ7に対応する動作に応じてガイド72に含まれる移動経路の数を変更する。具体的には、タッチスイッチ7に対応する動作の危険度に応じてガイド72に含まれる移動経路の数を変更し、危険度が高い程ガイド72に含まれる移動経路の数を多くする。これにより、危険度が高い動作に対応するタッチスイッチ7の誤操作を抑制することができる。
【0035】
例えば、安全性を優先して危険度に関係なく全てのタッチスイッチ7に含まれる移動経路の数を増やしてしまうと、タッチ入力操作Tの難易度が増し、情報処理装置6の使い勝手が低下するおそれがある。反対に、使い勝手を優先して危険度に関係なく全てのタッチスイッチ7に含まれる移動経路の数を減らしてしまうと、情報処理装置6の安全性が低下するおそれがある。そこで、上述のように、対応する動作の危険度が高い程、ガイド72に含まれる移動経路の数を多くすることにより、安全な動作に対応するタッチスイッチ7についてはタッチ入力操作Tが簡単となり、危険な動作に対応するタッチスイッチ7についてはタッチ入力操作Tが複雑となる。そのため、安全性と使い勝手の両立を図ることができる。
【0036】
なお、以下では、図2に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7A1とも言い、図4に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7A2とも言い、図10に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7B1とも言い、図11に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7B2とも言い、図12に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7C1とも言い、図13に示すタッチスイッチ7をタッチスイッチ7C2とも言う。また、これらタッチスイッチ7A1~7C2のうち、ガイド72が有する移動経路が2つであるタッチスイッチ7A1、7A2が危険度「低」の動作に対応するスイッチ群に分類され、ガイド72が有する移動経路が3つであるタッチスイッチ7B1、7B2が危険度「中」の動作に対応するスイッチ群に分類され、ガイド72が有する移動経路が4つであるタッチスイッチ7C1、7C2が危険度「高」の動作に対応するスイッチ群に分類されているものとする。
【0037】
以下、一例を挙げて説明する。図1に示すロボットシステム1では、情報処理装置6は、ロボット制御装置5に接続され、ロボット制御装置5は、ロボット2、搬送装置3およびパトランプ4と接続されている。そして、情報処理装置6は、ロボット制御装置5を介して、ロボット2、搬送装置3およびパトランプ4の駆動を制御することができる。以下では、説明の便宜上、ロボット2についてはハンド22の駆動を制御し、搬送装置3についてはベルトコンベア31の駆動を制御し、パトランプ4についてはその点灯を制御する場合について説明する。
【0038】
ハンド22の駆動と、ベルトコンベア31の駆動と、パトランプ4の駆動とのうち最も危険度が低い動作はパトランプ4の点灯である。反対に、最も危険度が高い動作はベルトコンベア31の駆動である。つまり、危険度は、パトランプ4の点灯<ハンド22の駆動<ベルトコンベア31の駆動の関係となる。
【0039】
そこで、制御装置63は、ソフトウェアスイッチプログラムPswに基づいて、図14に示すように、パトランプ4の点灯に対応したタッチスイッチ7として危険度「低」のスイッチ群から選択された任意のタッチスイッチ7A1が表示され、ハンド22の駆動に対応したタッチスイッチ7として危険度「中」のスイッチ群から選択された任意のタッチスイッチ7B1が表示され、ベルトコンベア31の駆動に対応したタッチスイッチ7として危険度「高」のスイッチ群から選択された任意のタッチスイッチ7C1が表示される。
【0040】
このように、対応する動作の危険度が高い程、ガイド72に含まれる移動経路の数を多くすることにより、安全性と使い勝手の両立を図ることができる。また、タッチスイッチ7の形状によって、そのタッチスイッチ7に対応する動作の危険度をユーザーに報知することができる。言い換えると、ユーザーは、ガイド72の形状が複雑な程(移動経路の数が多い程)危険度が高い動作であることを直感的に把握することができる。
【0041】
なお、タッチスイッチ7に対応する動作の危険度は、制御装置63がソフトウェアスイッチプログラムPswに基づいて決定してもよいし、例えば、図15に示すように、ユーザーが設定することができるようになっていてもよい。
【0042】
また、制御装置63は、ソフトウェアスイッチプログラムPswに基づいて、各動作に対応するタッチスイッチ7の形状をランダムに切り替える。具体的には、同じ危険度のスイッチ群に属するタッチスイッチ7の中から、前回表示したタッチスイッチ7とはガイド72の形状が異なるタッチスイッチ7を選択して表示する。
【0043】
ベルトコンベア31の駆動に対応するタッチスイッチ7について例を挙げて説明すると、n回目(ただし、nは自然数である。)でタッチスイッチ7C1が表示された場合、その直後のn+1回目ではタッチスイッチ7C1とはガイド72の形状が異なり、かつ、同じ危険度に属するタッチスイッチ7C2が表示される。このように、連続して同じ形状のタッチスイッチ7を表示させないことにより、ユーザーがベルトコンベア31の駆動に対応するタッチスイッチ7の形状を記憶してしまうことを抑制でき、ユーザーがタッチ入力操作Tに慣れ難くなる。そのため、情報処理装置6の安全性がより高まる。
【0044】
以上、ロボットシステム1について説明した。前述したように、情報処理装置6用のソフトウェアスイッチプログラムPswは、排他的関係にある第1選択肢731および第2選択肢732のうちの第1選択肢731を選択した状態のノブ71と、第1選択肢731から第2選択肢732までのノブ71の移動経路を示し、第1方向Xに沿う第1移動経路721および第1方向Xと異なる第2方向Yに沿う第2移動経路722を有するガイド72と、を有するタッチスイッチ7を表示部62に表示させ、ノブ71をガイド72に対して第1移動経路721に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第2移動経路722に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、を受け付けた場合にノブ71が第2選択肢732を選択した状態に切り替える。このようなタッチスイッチ7によれば、ノブ71を互いに異なる方向に沿って順番にスライドさせなければOFF状態からON状態に切り替えることができない。そのため、タッチスイッチ7の誤操作を効果的に抑制することができる。その結果、誤操作が少なく、安全性の高いタッチスイッチ7となる。
【0045】
なお、本実施形態では、ノブ71をガイド72に対してスライドさせているが、反対に、ガイド72をノブ71に対してスライドさせてもよい。つまり、ノブ71およびガイド72の一方を他方に対してスライドさせる構成であればよい。
【0046】
また、前述したように、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とは、離間している(例えば、図8参照)。このような構成によれば、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけではより再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。
【0047】
また、前述したように、第1移動経路721の終端と第2移動経路722の始端とは、接続されている(例えば、図2参照)。このような構成によれば、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけではより再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。特に、ガイド72が1本のラインで構成されるため、ガイド72に沿って一筆書きするようにノブ71をスライドさせることによりタッチスイッチ7の状態を切り替えることができる。そのため、タッチスイッチ7の操作が簡単となり、タッチスイッチ7の操作にかかる時間や労力を削減することができる。
【0048】
また、前述したように、ソフトウェアスイッチプログラムPswでは、ノブ71が第2選択肢732に到達するまでにノブ71へのタッチが解除された場合、ノブ71は、第1選択肢731に移動する。つまり、タッチ入力操作Tの途中でユーザーの指が表示部62から離れてタッチ入力操作Tが中断された場合、ノブ71は、第1選択肢731に移動する。そのため、ON状態に切り替えるためには、タッチ入力操作Tを初めからやり直す必要がある。これにより、無意識の接触によりノブ71が徐々に移動し、やがて第2選択肢732に到達してしまうことを防ぐことができる。そのため、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。
【0049】
また、前述したように、第1移動経路721と第2移動経路722とのなす角θ1は、90°以下である。これにより、ガイド72がその途中で大きく屈曲した形状となる。そのため、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きが、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。
【0050】
また、前述したように、ソフトウェアスイッチプログラムPswでは、前回表示したタッチスイッチ7とはガイド72の形状が異なるタッチスイッチ7を表示部62に表示する。このように、連続して同じ形状のタッチスイッチ7を表示させないことにより、ユーザーが所定の動作に対応するタッチスイッチ7の形状を記憶してしまうことを抑制でき、ユーザーがタッチ入力操作Tに慣れ難くなる。そのため、情報処理装置6の安全性がより高まる。
【0051】
また、前述したように、ガイド72は、さらに、第2方向Yと異なる方向に沿う第3移動経路723を有する。そして、ソフトウェアスイッチプログラムPswは、第2タッチ入力操作T2の後に第3移動経路723に沿ってスライドさせる第3タッチ入力操作T3を受け付けた場合にノブ71が第2選択肢732を選択した状態に切り替える。これにより、タッチスイッチ7のON/OFFを切り替えるために必要なノブ71の動きがより複雑化し、何かの拍子で触れただけでは再現され難い動きとなる。したがって、タッチスイッチ7の誤操作をより効果的に抑制することができる。
【0052】
また、前述したように、ソフトウェアスイッチプログラムPswでは、タッチスイッチ7に対応する動作に応じてガイド72に含まれる移動経路の数を変更する。これにより、情報処理装置6の安全性と使い勝手の両立を図ることができる。
【0053】
また、前述したように、ソフトウェアスイッチプログラムPswでは、ガイド72の色をノブ71の通過前後で変化させる。このような構成によれば、ユーザーは、ノブ71の移動の様子を確認し易くなる。また、ユーザーは、OFF状態なのかON状態なのかを一目で確認し易くなる。
【0054】
また、前述したように、ソフトウェアスイッチプログラムPswにより実現される選択肢の選択方法は、排他的関係にある第1選択肢731および第2選択肢732のうちの第1選択肢731を選択した状態のノブ71と、第1選択肢731から第2選択肢732までのノブ71の移動経路を示し、第1方向Xに沿う第1移動経路721および第1方向Xと異なる第2方向Yに沿う第2移動経路722を有するガイド72と、を有するタッチスイッチ7を表示部62に表示させ、ノブ71およびガイド72の一方を他方に対して第1移動経路721に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第2移動経路722に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、を受け付けた場合にノブ71が第2選択肢732を選択した状態に切り替える。このような選択肢の選択方法によれば、ノブ71を互いに異なる方向に沿って順番にスライドさせなければOFF状態からON状態に切り替えることができない。そのため、タッチスイッチ7の誤操作を効果的に抑制することができる。その結果、誤操作が少なく、安全性の高い選択肢の選択方法となる。
【0055】
また、前述したように、ロボット2と接続される情報処理装置6は、排他的関係にある第1選択肢731および第2選択肢732のうちの第1選択肢731を選択した状態のノブ71と、第1選択肢731から第2選択肢732までのノブ71の移動経路を示し、第1方向Xに沿う第1移動経路721および第1方向Xと異なる第2方向Yに沿う第2移動経路722を有するガイド72と、を有するタッチスイッチ7を表示部62に表示し、ノブ71およびガイド72の一方を他方に対して第1移動経路721に沿ってスライドさせる第1タッチ入力操作T1と、第2移動経路722に沿ってスライドさせる第2タッチ入力操作T2と、を受け付けた場合にノブ71が第2選択肢732を選択した状態に切り替える制御装置63を有する。このような情報処理装置6によれば、ノブ71を互いに異なる方向に沿って順番にスライドさせなければOFF状態からON状態に切り替えることができない。そのため、タッチスイッチ7の誤操作を効果的に抑制することができる。その結果、誤操作が少なく、安全性の高い情報処理装置6となる。
【0056】
以上、本発明のソフトウェアスイッチプログラム、選択肢の選択方法および情報処理装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態では、情報処理装置6をロボット2に接続して用いる例を説明したが、情報処理装置6を接続する対象は、ロボット2に限定されない。
【0057】
また、前述した実施形態では、第1移動経路721、第2移動経路722、第3移動経路723および第4移動経路724がそれぞれ所定の方向に沿って真っ直ぐ延びているが、これに限定されず、全体的に見て所定の方向に沿って延びていればよい。例えば、所定の方向に沿って湾曲、蛇行しながら延びていてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…ロボットシステム、2…ロボット、21…多関節アーム、22…ハンド、3…搬送装置、31…ベルトコンベア、4…パトランプ、5…ロボット制御装置、6…情報処理装置、61…筐体、62…表示部、63…制御装置、7…タッチスイッチ、7A1…タッチスイッチ、7A2…タッチスイッチ、7B1…タッチスイッチ、7B2…タッチスイッチ、7C1…タッチスイッチ、7C2…タッチスイッチ、71…ノブ、72…ガイド、721…第1移動経路、722…第2移動経路、723…第3移動経路、724…第4移動経路、731…第1選択肢、732…第2選択肢、Psw…ソフトウェアスイッチプログラム、T…タッチ入力操作、T1…第1タッチ入力操作、T2…第2タッチ入力操作、T3…第3タッチ入力操作、T4…第4タッチ入力操作、W…ワーク、X…第1方向、Y…第2方向、θ1…角、θ2…角、θ3…角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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図15